本発明の一実施形態について、図1から図26に基づいて説明すると以下の通りである。まず本発明の遠隔操作システムの概要について図2に基づいて説明する。
〔遠隔操作システム100の概要〕
図2は、本発明の遠隔操作システム(データ出力システム)100の要部構成を示すブロック図である。図示のように、遠隔操作システム100は、操作対象装置(データ出力装置)200及び遠隔操作装置(データ提供装置)300を備えている。遠隔操作システム100は、操作対象装置200を遠隔操作装置300にて操作するシステムである。ここでは、遠隔操作装置300が携帯電話機であり、操作対象装置200がテレビジョン受像機であることを想定している。
なお、遠隔操作システム100は、遠隔操作装置300が提供するデータを操作対象装置200が出力するシステムであればよく、この例に限定されない。すなわち、遠隔操作装置300は、データを操作対象装置200に送信できるものであればよく、例えばPDA、スマートフォン、PHS(Personal handy Phone System)、ノート型パソコン、携帯型ゲーム機等であってもよく、操作対象装置200を操作するための表示画面付きリモコンであってもよい。さらに、遠隔操作装置300は、操作対象装置200に提供するデータを格納する記憶装置であってもよい。
また、操作対象装置200は、遠隔操作装置300が提供するデータを受信して出力できるものであればよく、例えばパーソナルコンピュータ、音楽プレーヤー、カーナビゲーションシステム等であってもよい。さらに、LCD(Liquid Crystal Display)表示装置、PDP(Plasma Display Panel)表示装置、EL(Electro Luminescence)表示装置、CRT(Cathode Ray Tube)表示装置等の表示装置や、音声を出力するスピーカ等であってもよい。
なお、操作対象装置200と遠隔操作装置300とは同じ種類の装置であってもよい。例えば、遠隔操作装置300及び操作対象装置200の両方が携帯電話機であってもよい。また、ここで、データの出力とは、データが音声データである場合には、音声出力を指し、データが画像や文字等であれば表示出力を指す。
〔操作対象装置200の構成〕
操作対象装置200は、図示のように、チューナ201、音声出力部202、操作対象装置制御部203、表示部204、操作部205、一時記憶部206、操作対象装置記憶部207、被操作側第1通信部208、被操作側第2通信部209、及びWeb通信部210を備えている。
チューナ201は、操作対象装置制御部203が指定するチャンネルの放送波を選択して受信し、これを所定の信号に変換して出力する。操作対象装置200は、この信号にデコード等の処理を施すことによって、受信したチャンネルの映像や音声を出力する。なお、チューナ201は、放送波の受信及び受信した放送波の所定の信号への変換機能を備えていればよく、例えば地上デジタルチューナ、BS、CSチューナ等、必要に応じて従来の一般的なものを適用することもできる。
音声出力部202は、チューナ201の出力及び操作対象装置制御部203の指示に基づいて音声を操作対象装置200の外部に出力する。音声出力部202は、例えばスピーカで構成することができる。
操作対象装置制御部203は、操作対象装置200の動作を統括して制御するものであり、例えばCPU(Central Processing Unit)等で構成することができる。操作対象装置制御部203は、例えばRAM(Random Access Memory)等で構成される一時記憶部206を作業領域として動作する。なお、操作対象装置制御部203が行う処理の詳細については、後に詳しく説明する。
表示部204は、チューナ201の出力及び操作対象装置制御部203の指示に基づいて映像を表示する表示装置である。例えば、LCD表示装置やEL表示装置、PDP表示装置、CRT表示装置等を表示部204として適用することができる。
操作部205は、ユーザが操作対象装置200に操作入力を行うためのものである。操作部205は、ユーザが所望の操作入力を行えるものであればよく、特に限定されない。ここでは、操作部205として各種操作入力に対応する操作キーが設けられていることを想定している。具体的には、チャンネルの変更、音量の増減、操作対象装置200の電源のオン/オフ等の操作入力用の操作キーがそれぞれ設けられていることを想定している。
操作対象装置記憶部207は、図示のように、プログラム及びデータを格納している。操作対象装置200は、操作対象装置記憶部207に格納されているプログラムを、操作対象装置制御部203が一時記憶部206に読み出して実行することによって予め定められた動作を実行する。
被操作側第1通信部208及び被操作側第2通信部209は、操作対象装置200が外部の機器と通信を行うためのものである。被操作側第1通信部208は、操作側第1通信部301と通信可能に構成されており、被操作側第2通信部209は、操作側第2通信部302と通信可能に構成されている。被操作側第1通信部208及び被操作側第2通信部209の詳細については後述する。
Web通信部210は、ネットワークに接続して通信を行うためのものである。ここではWeb通信部210は、インターネットに接続してWebブラウジングを行う機能、IP放送をストリーミング受信する機能、及びTCP/IP通信を実行する機能等を備えていることを想定している。なお、ここではWeb通信部210は、インターネットに接続して通信を行うことを想定しているが、Web通信部210は、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、または電話回線網等に接続して通信を行うものであってもよい。
〔遠隔操作装置300の構成〕
遠隔操作装置300は、図示のように、操作側第1通信部301、操作側第2通信部302、電話・Web通信部303、音声入力部304、音声出力部305、遠隔操作装置制御部306、表示部307、操作部308、一時記憶部309、及び遠隔操作装置記憶部310を備えている。
操作側第1通信部301及び操作側第2通信部302は、遠隔操作装置300が外部の機器と通信を行うためのものである。操作側第1通信部301は、被操作側第1通信部208と通信可能に構成されており、操作側第2通信部302は、被操作側第2通信部209と通信可能に構成されている。操作側第1通信部301及び操作側第2通信部302の詳細については後述する。
電話・Web通信部303は、携帯電話網等を介して、他の携帯電話機や一般電話機と通話を行ったり、インターネットに接続して通信を行ったりするためのものである。これらの機能は図示しない電話網通信部及び携帯回線部によって実現される。電話・Web通信部303は、少なくとも通話機能を備えているものであればよく、従来の携帯電話機等で使用されているものを適用することもできる。
音声入力部304は、例えば通話時等において遠隔操作装置300に音声信号を入力するためのものであり、音声出力部305は、通話時等において電話・Web通信部303が受信した音声信号等に基づいて音声を出力するためのものである。また、音声出力部305は、電話やメール等の着信を示す音声等も出力する。音声入力部304及び音声出力部305は、それぞれ音声の入力及び出力ができるものであればよく、従来の携帯電話機等で使用されているものを適用することもできる。
遠隔操作装置制御部306は、遠隔操作装置300の動作を統括して制御するものであり、例えばCPU等で構成することができる。遠隔操作装置制御部306は、例えばRAM等で構成される一時記憶部309を作業領域として動作する。なお、遠隔操作装置制御部306が行う処理の詳細については、後に詳しく説明する。
表示部307は、遠隔操作装置制御部306の指示に従って画像を表示するものであり、図示していないが、遠隔操作装置制御部306と表示部307との間には、VDP(Video Display Processor)及びVRAM(video RAM)等の画像を表示するために必要な構成が適宜設けられている。表示部307は、例えばLCD表示パネルやEL表示パネル等で構成することができる。
操作部308は、遠隔操作装置300のユーザが遠隔操作装置300に操作入力を行うためのものであり、ユーザが所望の操作入力を行えるものであれば特に限定されない。なお、ここでは、操作部308は、遠隔操作装置300の本体表面に設けられた操作キーであることを想定している。具体的には、操作キーとして、メールに関連するメニュー画面やインターネット接続に関するメニュー画面等を表示部307に表示させる各種メニューキーや、表示部307に表示される項目を選択するための上下左右の方向キー、選択された項目を決定する決定キー、数字や文字を入力するための文字入力キー等を含む複数の操作キーを備えていることを想定している。
遠隔操作装置記憶部310は、図示のように、プログラム及びデータを格納している。遠隔操作装置300は、遠隔操作装置記憶部310に格納されているプログラムを、遠隔操作装置制御部306が一時記憶部309に読み出して実行することによって予め定められた動作を実行する。また、例えば電話・Web通信部303が受信したメール等のデータや、遠隔操作装置300のユーザが記録した電話番号やメールアドレス等のデータが遠隔操作装置記憶部310に格納されるようになっている。
〔発明の概要〕
続いて、本発明の概要について図3及び4に基づいて説明する。図3は、遠隔操作システム100のシステム構成の一例を示す図である。図示の例では、遠隔操作システム100は、1台の操作対象装置200と4台の遠隔操作装置(300a〜300d)とが無線通信接続されたシステム構成となっている。しかしながら、遠隔操作システム100を構成する遠隔操作装置300の台数は特に限定されず、何台であってもよい。
なお、遠隔操作装置300a〜300dは、何れも図2に示す遠隔操作装置300と同様の構成を有している。また、以下では遠隔操作装置300a〜300dの何れかまたは全部を指して遠隔操作装置300と呼ぶ場合がある。
遠隔操作システム100では、被操作側第2通信部209と操作側第2通信部302とでBluetooth(登録商標)通信を行うことによって、操作対象装置200と遠隔操作装置300a〜300dとがデータの送受信を行うことを想定している。しかしながら、被操作側第2通信部209及び操作側第2通信部302は、操作対象装置200と遠隔操作装置300とが双方向通信できるものであればよく、この例に限られない。
例えば、被操作側第2通信部209及び操作側第2通信部302として、ZigBee(商標)、UWB(Ultra Wide Band)を適用することもできるし、Wi‐Fi(登録商標)等のIEEE802.11無線を適用することもできる。また、操作対象装置200と遠隔操作装置300とは、有線接続されていてもよい。
遠隔操作システム100では、遠隔操作装置300a〜300dのそれぞれが格納しているデータを操作対象装置200に出力させることができる。これについて、図4に基づいて説明する。図4は、遠隔操作システム100において、遠隔操作装置300a〜300dのそれぞれが格納しているデータを操作対象装置200に出力させる処理の概要を示す図である。
なお、図4では、遠隔操作装置300aの指示に従って、遠隔操作装置300a〜300dのそれぞれが格納しているデータを操作対象装置200に出力させる例を示しているが、操作対象装置200に指示を出す端末は、遠隔操作装置300a〜300dの何れでもよい。
図示のように、まず、遠隔操作装置300aは、遠隔操作装置300aが遠隔操作システム100において共有しようとするデータを特定するためのデータ特定情報、及び遠隔操作システム100において共有するデータを選択するためのデータ選択条件を操作対象装置200に送信する。また、遠隔操作装置300aは、上記データ特定情報を操作対象装置200に表示させる表示指示も送信する。
なお、データ特定情報は、共有するデータがどのようなデータであるかを示す情報であると共に、データの所有者(データを格納している端末)を示す端末特定情報を含んでいる。すなわち、データ特定情報から各データの所有者も特定できるようになっている。
次に、データ特定情報、データ選択条件、及び表示指示を受信した操作対象装置200は、受信した表示指示に従ってデータ特定情報を表示する。これにより、遠隔操作システム100のユーザは、遠隔操作装置300aのユーザが遠隔操作システム100にて共有しようとするデータがどのようなものであるかを確認することができる。
また、操作対象装置200は、上記受信したデータ選択条件を満たすデータのデータ特定情報を送信するように、遠隔操作装置300b〜300dに要求する。この要求を受けた遠隔操作装置300b〜300dは、それぞれが格納しているデータの中から、上記データ選択条件を満たすデータを選択し、該選択したデータに対応するデータ特定情報を操作対象装置200に送信する。
このように、遠隔操作システム100では、まず遠隔操作装置300a〜300dから操作対象装置200にデータ特定情報が送信される。したがって、データの実体を送信する場合と比べて、遠隔操作装置300a〜300dから操作対象装置200に送信されるデータ量を少なく抑えることができる。なお、遠隔操作装置300a〜300dから操作対象装置200に送信されるデータ量を少なく抑える必要がない場合や、データの実体のデータ容量が小さい場合には、データの実体を送信するようにしてもよい。
また、データ特定情報には、端末特定情報が含まれている。これにより、操作対象装置200は、遠隔操作装置300a〜300dから送信されたデータ特定情報に基づいて、遠隔操作システム100において共有されているデータ及び該データが遠隔操作装置300a〜300dの何れに格納されているかを認識することができる。
したがって、操作対象装置200は、上記データ特定情報に基づいて遠隔操作装置300a〜300dにデータの送信要求を送ることによって、遠隔操作装置300a〜300dに上記要求したデータを送信させ、これを出力することができる。
〔具体的な動作例〕
続いて、遠隔操作システム100においてデータを出力する具体例について、図5に基づいて説明する。図5は、遠隔操作システム100においてデータが出力される具体例を示す図である。同図では、操作対象装置200が遠隔操作装置300a及び300bの格納している画像を出力する例を示している。
なお、遠隔操作システム100では、操作対象装置200が出力可能なデータであれば画像に限られず、任意のデータを共有し、出力することができる。また、詳細については後述するが、遠隔操作システム100では、操作対象装置200が出力可能なデータのみを共有するので、操作対象装置200が取り扱うことのできないファイル形式のデータが操作対象装置200に送信されることがない。
操作対象装置200は、遠隔操作装置300a及び300bから受信したデータ特定情報に基づいて、どの端末がどのようなデータを格納しているかを表示する。ここでは、共有するデータが画像であることを想定しているので、遠隔操作装置300a及び300bは、各端末が格納している画像のサムネイル画像をデータ特定情報として操作対象装置200に送信し、操作対象装置200はこれを表示する。
図示の例では、操作対象装置200の表示画面上において、「A」と表示された箇所には遠隔操作装置300aが格納している画像のサムネイル画像が表示されており、「B」と表示された箇所には遠隔操作装置300bが格納している画像のサムネイル画像が表示されていることを示している。
なお、画像のデータ特定情報は、必ずしもサムネイル画像とする必要はなく、例えば画像のファイル名等をデータ特定情報としてもよい。しかしながら、データ特定情報をサムネイル画像とした場合には、操作対象装置200にはこのサムネイル画像が表示され、これにより遠隔操作システムのユーザが画像の内容を一目で認識することができるので好ましい。
また、操作対象装置200は、サムネイル画像を表示すると共に、各サムネイル画像に対応する画像を格納している端末を示す端末特定情報を表示することが好ましい。これにより、遠隔操作システム100のユーザは、表示されているサムネイル画像の実データ(高解像度画像)を所有している端末を一目で認識することができる。
ここで、遠隔操作装置300a及び300bのユーザは、遠隔操作装置300aまたは300bの操作部308に操作入力を行うことによって、操作対象装置200に表示されたサムネイル画像を選択することができるようになっている。図5では、遠隔操作装置300aによって、操作対象装置200に表示されたサムネイル画像のうち、1段目左から2番目に位置する「B」の画像を選択し、決定した例を示している。
サムネイル画像が決定されると、操作対象装置200は、決定されたサムネイル画像の送信元、すなわち当該サムネイル画像の実データを格納している端末に対して当該実デー亜tを要求する。ここでは、「B」の画像が選択されたことを想定しているので、遠隔操作装置300bに画像の送信要求が送られる。
次に、画像の送信要求を受けた遠隔操作装置300bは、要求された画像を操作対象装置200に送信する。そして、操作対象装置200は、受信した画像を自装置の表示画面に表示する。このように、遠隔操作システム100では、操作対象装置200がデータの出力を行うときに当該データの実体(実データ)が遠隔操作装置300a及び300bから操作対象装置200に送信される。
また、詳細については後述するが、遠隔操作システム100は、操作対象装置200が上記受信したデータ特定情報に示される各データの出力順を決定し、決定した順序に従って遠隔操作装置300a〜300dにデータの要求を行い、取得したデータを連続して出力するシャッフル出力機能を備えている。これにより、遠隔操作装置300が格納しているデータを操作対象装置200に出力させて、その場に居る者皆で画像の閲覧を楽しむことができる。
さらに、遠隔操作システム100では、シャッフル出力中に遠隔操作装置300が格納している楽曲を操作対象装置200にストリーミング配信してBGM(Back Ground Music)付きで画像の閲覧ができるようになっている。
〔操作対象装置200のより詳細な構成〕
次に、操作対象装置200のより詳細な構成について、図1に基づいて説明する。図1は、操作対象装置200及び遠隔操作装置300の要部構成を示すブロック図である。図示のように、操作対象装置制御部203は、被操作側通信制御部1、再生可能データ情報送信部2、被操作側データ共有処理部(リスト受信手段、受信可能データリスト生成手段、受信可能データリスト送信手段、出力中データ情報送信手段)3、被操作側表示制御部4、通信可否判断部5、スライドショー実行部6、ストリーミング実行部7、及びコピー要求転送部(データ取得要求転送手段)8を備えている。
被操作側通信制御部1は、遠隔操作装置300と通信接続を確立する接続処理を行う。具体的には、被操作側通信制御部1は、遠隔操作装置300から接続要求を受信したときに、当該遠隔操作装置300に被操作側第2通信部209を介して接続許可を送信する。これにより、操作対象装置200と遠隔操作装置300とで被操作側第2通信部209を介した通信接続が確立される。
再生可能データ情報送信部2は、操作対象装置200が出力可能なデータのファイル形式を示す再生可能データ情報を送信する。これにより、操作対象装置200が出力できないデータが遠隔操作システム100で共有されることを防ぐことができる。なお、再生可能データ情報送信部2は、操作対象装置200が出力できないデータのファイル形式を送信するものであってもよい。この場合であっても、操作対象装置200が出力できないデータが遠隔操作システム100で共有されることを防ぐことができる。
被操作側データ共有処理部3は、遠隔操作装置300が提供可能なデータのうち、上記再生可能データ情報に従って選択された、操作対象装置200が出力可能なデータのデータ特定情報を送信するように遠隔操作装置300に要求する。
また、被操作側データ共有処理部3は、データ特定情報を選択するときの条件を示すデータ選択条件を遠隔操作装置300から受信したときに、該データ選択条件の送信元以外の遠隔操作装置300に、上記受信したデータ選択条件を送信すると共に、該データ選択条件に従って選択したデータのデータ特定情報を送信するように要求する。
例えば、遠隔操作装置300aからデータ選択条件を受信した場合には、被操作側データ共有処理部3は、遠隔操作装置300b〜300dに上記受信したデータ選択条件を送信すると共に、遠隔操作装置300b〜300dに上記データ選択条件に従って選択したデータのデータ特定情報を送信するように要求する。
被操作側表示制御部4は、被操作側データ共有処理部3の指示に従って表示部204に画像を表示させる。なお、被操作側表示制御部4は、静止画像または動画像を表示部204に表示させることができる。
通信可否判断部5は、被操作側通信制御部1によって通信接続が確立された端末と、通信が可能か否かを判断する。具体的には、通信可否判断部5は、通信接続が確立された端末に応答要求を送信し、該応答要求に対して応答があった場合に該端末と通信可能であると判断し、応答が確認できない場合に該端末と通信できないと判断する。
これにより、操作対象装置200は、例えば遠隔操作装置300が操作対象装置200との通信圏内から外れる等して通信接続が切断された場合に、該端末と通信することができなくなったことを認識することができる。したがって、操作対象装置200は、通信可否判断部5を備えていることにより、通信接続が切断された遠隔操作装置300に対して、無駄にデータの送信要求を送ることを防ぐことができる。
スライドショー実行部6は、スライドショーの実行指示を受けてスライドショー再生を行う。具体的には、スライドショー実行部6は、スライドショーの実行指示を受けたときに、データ特定情報に含まれるデータの出力順を示す再生管理情報を生成する。そして、スライドショー実行部6は、上記生成した再生管理情報に従って遠隔操作装置300にデータの送信要求を送り、遠隔操作装置300から受信したデータを、受信した順に表示部204に表示する。
また、スライドショー実行部6は、スライドショー再生を行うときに、データを表示する所定時間前に、該データを格納している遠隔操作装置300が、該データを操作対象装置200に送信可能であるか否かを判断する。
具体的には、スライドショー実行部6は、表示対象となるデータを格納している遠隔操作装置300に事前通知を送信する。そして、データの送信が可能であることを示す送信可能通知を受信した場合には、スライドショー実行部6は上記遠隔操作装置300がデータを送信可能であると判断する。一方、データの送信ができないことを示す送信不可通知を受信した場合、または送信可能通知及び送信不可通知の何れも確認できない場合には、スライドショー実行部6は上記遠隔操作装置300がデータを送信可能であると判断する。
そして、上記遠隔操作装置300がデータを送信可能であると判断した場合には、スライドショー実行部6は、送信を要求するデータの候補を、上記データの次に出力するデータに変更する。すなわち、上記データの次に出力するデータを格納している遠隔操作装置300に対して上記事前通知を送信する。これにより、遠隔操作装置300の不在によってスライドショーが途切れることを防ぐことができる。
ストリーミング実行部7は、ストリーミング配信されるデータを受信して音声出力部202及び/または表示部204に出力させる。すなわち、ストリーミング実行部7は、楽曲等のストリーミングデータを受信した場合には、受信したストリーミングデータを音声出力部202に出力させる。そして、動画像のストリーミングデータを受信した場合には、受信したストリーミングデータを音声出力部202及び/または表示部204に出力させる。
なお、ここで記載するストリーミングとは、データのダウンロードと再生とを同時に行う再生方式であり、ストリーミング配信されたデータは操作対象装置200に残らないようになっている。すなわち、遠隔操作装置300から操作対象装置200に楽曲や動画像がストリーミング配信された場合には、楽曲または動画像の再生終了後に、楽曲または動画像のデータが操作対象装置200に残らない。
このように、遠隔操作システム100では、共有されている楽曲や動画像の再生を行った場合であっても、楽曲や動画像のデータの複製が生成されないので、著作権を侵害することがない。
コピー要求転送部8は、遠隔操作装置300から遠隔操作システム100において共有されているデータに対するコピー要求を受信した場合に、データ特定情報を参照してコピー要求されているデータを格納している端末を特定し、該特定した端末に対して上記受信したコピー要求を転送する。
なお、著作権の設定されている楽曲や動画像、文書等のコピーが行われることは問題があるので、コピー要求転送部8は、コピー要求されたデータに著作権が設定されているか否かを判断し、コピー要求されたデータに著作権が設定されている場合には、コピーができない旨をコピー要求元の端末に伝達するようにしてもよい。この構成は、データ特定情報に著作権の設定の有無を示す情報を含めておくことで実現できる。
〔遠隔操作装置300のより詳細な構成〕
続いて、遠隔操作装置300のより詳細な構成について、上記と同様に図1に基づいて説明する。図示のように、遠隔操作装置制御部306は、操作側通信制御部21、操作側データ共有処理部(受信可能データリスト受信手段、受信可能データリスト表示手段、出力中データ情報受信手段)22、操作側表示制御部23、データ特定情報抽出部24、スライドショー実行指示部(選択手段、出力指示手段)25、コンテンツ送信制御部26、ストリーミング配信部27、及びコピー実行部28を備えている。
また、図示のように、遠隔操作装置記憶部310には、コンテンツが格納されている。コンテンツは、遠隔操作システム100で共有する候補となるデータである。ここでは、遠隔操作装置記憶部310に、上記コンテンツとして、静止画像及び音声データが格納されていることを想定している。なお、遠隔操作システム100では、これら以外の任意のデータ(例えば動画像やテキストデータ等)を共有することができる。なお、コンテンツは、遠隔操作装置300に着脱可能な記録媒体に記録されていてもよい。
操作側通信制御部21は、操作対象装置200と通信接続を確立する接続処理を行う。具体的には、操作側通信制御部21は、操作対象装置200に操作側第2通信部302を介して接続要求を送信する。そして、該送信した接続要求に対して操作対象装置200から接続許可が返ってくることにより、操作対象装置200と遠隔操作装置300とで操作側第2通信部302を介した通信接続が確立される。
操作側データ共有処理部22は、データ特定情報抽出部24に指示して、遠隔操作装置記憶部310に格納されているデータ(コンテンツ)の中から、操作対象装置200が出力可能なデータのデータ特定情報を抽出させる。そして、操作側データ共有処理部22は、上記抽出させたデータ特定情報を操作対象装置200に送信する。
操作側表示制御部23は、操作側データ共有処理部22の指示に従って表示部307に遠隔操作装置300の操作用の画像を表示する。なお、操作側表示制御部23が表示部307に表示させる画像は静止画像または動画像である。
データ特定情報抽出部24は、操作側データ共有処理部22の指示に従って、遠隔操作装置記憶部310に格納されているコンテンツからデータ特定情報を抽出する。また、データ特定情報抽出部24は、必要に応じて上記抽出したデータ特定情報を操作側表示制御部23に指示して表示部307に表示させる。
これにより、遠隔操作装置300のユーザは、データ特定情報抽出部24がどのようなデータを選択したのかを確認することができる。そして、必要に応じて共有するデータ(データ特定情報を操作対象装置200に送信するデータ)を変更したり、追加したりすることも可能になる。
スライドショー実行指示部は、操作対象装置200にスライドショー再生を実行させる。具体的には、スライドショー実行指示部25は、スライドショー実行指示を受けて操作対象装置200にスライドショーの実行指示を送信することによって、操作対象装置200にスライドショー再生を実行させる。
コンテンツ送信制御部26は、操作対象装置200からデータの送信要求を受信したときに、上記要求されたデータを遠隔操作装置記憶部310から読み出して操作対象装置200に送信する。
ストリーミング配信部27は、動画像データまたは音声データのストリーミング配信を行う。具体的には、ストリーミング配信部27は、ストリーミング配信要求を受信したときに、ストリーミング配信要求されているコンテンツを遠隔操作装置記憶部310から読み出し、ストリーミング配信の要求元に配信する。
コピー実行部28は、他の端末が格納しているデータを自装置にコピーするデータコピー処理を実行する。なお、データコピー処理の詳細については後述する。
〔全体の処理の流れ〕
遠隔操作システム100では、まず遠隔操作装置300と操作対象装置200とでデータの共有が行われ、その後、遠隔操作装置300からの指示に従って、上記共有されたデータを操作対象装置200が出力する。これらの処理の流れについて、図6に基づいて説明する。図6は、遠隔操作システム100におけるデータの共有から出力までの処理の一例を示すフローチャートである。
ここでは、遠隔操作装置300aを、操作対象装置200に操作指示を送信する指示送信側端末とし、遠隔操作装置300bを、操作対象装置200にデータを提供するデータ提供端末とし、操作対象装置200を、データ提供端末が提供するデータの出力を行う出力装置として説明する。
なお、指示送信側端末は、データ提供端末としての機能も兼ねる。すなわち、指示送信側端末は、データの出力を行う操作対象装置200に操作指示を送信する端末であると共に、操作対象装置200からデータの送信要求を受けた場合には、データ提供端末として機能する。
〔遠隔操作装置300a(指示送信端末)の処理〕
まず、遠隔操作装置300aは、操作対象装置200と接続処理(指示送信端末側)を行う(S1)。接続処理(指示送信端末側)では、操作側通信制御部21が操作対象装置200に接続要求を送信する。そして、操作側通信制御部21が上記送信した接続要求に対する接続許可の受信を確認することによって、操作対象装置200と遠隔操作装置300aとの通信接続が確立されて、接続処理(指示送信端末側)は終了する。
接続処理(指示送信端末側)が終了すると、操作対象装置200から該操作対象装置200にて再生することのできるデータのファイル形式を示す再生可能データ情報が送信されるので、遠隔操作装置300aは、これを受信する(S2)。遠隔操作装置300aは、上記受信した再生可能データ情報を用いて、操作対象装置200に送信するデータ特定情報を選択するので、操作対象装置200が再生できないデータが操作対象装置200に送信されることを防ぐことができる。
続いて、遠隔操作装置300aでは、データ共有処理(指示送信端末側)が行われる(S3)。データ共有処理(指示送信端末側)では、遠隔操作装置300aは、遠隔操作システム100で共有するデータのデータ特定情報とデータ選択条件とを操作対象装置200に送信する。
データ共有処理(指示送信端末側)が終了すると、遠隔操作装置300aは、スライドショーの実行指示、BGM付きスライドショーの実行指示、データ出力指示、または終了指示を待ち受ける(S4、S6、S8、S10)。遠隔操作装置300aが上記の各指示を受け付ける方法は特に限定されないが、例えば、図7に示すような画像を表示部307に表示させることによって、上記の各指示をユーザに入力させればよい。
図7は、遠隔操作装置300aに表示される画面の一例を示す図である。図示の画面は、ソフトウェアキーボード表示(以下、ソフトキー表示と称する)と呼ばれるものである。ソフトキー表示では、操作部308の操作キーと、各操作キーに割り当てられた機能とが表示される。
すなわち、画面表示に従って操作部308に操作キー入力を行うことによって、表示されている機能に対応する処理を遠隔操作装置300aに実行させることができる。例えば、図7の例では、「1.スライドショー」と表示されている。この場合には、操作部308の「1」と表示されている操作キーに入力を行うことによって、遠隔操作装置300aに、スライドショー再生を行うための処理を実行させることができる。同様に、「2」と表示されている操作キーに入力を行うことによって、遠隔操作装置300aに、音楽再生またはBGM付きスライドショー再生を行うための処理を実行させることができる。
また、操作部308の上下左右の方向キーを操作することによって操作対象装置200に表示されるデータ特定情報を選択することができる。そして、操作部308の決定キーを操作することによって上記選択されたデータ特定情報に対応するデータを操作対象装置200に出力させることができる(データ出力処理)。
ここで、スライドショーの実行指示があったことを確認した場合(S4でYES)には、遠隔操作装置300aは、スライドショー実行処理(指示送信端末側)を実行する(S5)。これにより、操作対象装置200では、遠隔操作装置300a及び/または300bが格納している画像が順次表示(シャッフル表示)される。
また、BGM付きスライドショーの実行指示があったことを確認した場合(S6でYES)には、遠隔操作装置300aは、BGM付きスライドショー実行処理(指示送信端末側)を実行する(S7)。これにより、操作対象装置200では、遠隔操作装置300a及び/または300bが格納している画像が順次表示されると共に、遠隔操作装置300a及び/または300bが格納している楽曲がストリーミング再生される。
そして、データ出力指示があったことを確認した場合(S8でYES)には、遠隔操作装置300aは、データ出力処理(指示送信端末側)を実行する(S9)。これにより、操作対象装置200では、遠隔操作装置300a及び/または300bが格納しているデータが出力される。
具体的には、データ出力処理(指示送信端末側)では、コンテンツ送信制御部26は、操作対象装置200からのデータ送信要求受信を確認したときに、要求されたデータを遠隔操作装置記憶部310から読み出して操作対象装置200に送信する。なお、遠隔操作装置300のユーザが、上記要求されたデータを操作対象装置200に出力させたくない場合も考えられるので、コンテンツ送信制御部26は、データ送信要求受信を確認したときに、要求を受けたデータの送信可否をユーザに選択させるようにしてもよい。
一方、終了指示があったことを確認した場合(S10でYES)には、遠隔操作装置300aは、操作対象装置200に対する操作指示を終了する。
なお、図示していないが、スライドショーまたはBGM付きスライドショーの実行指示があったことを確認した場合には、遠隔操作装置300aは、ユーザに繰り返し再生を行うか否かを選択させる。ユーザが、繰り返し再生を行うことを選択した場合には、スライドショー表示される画像が1周した後も、引き続き1枚目の画像からスライドショーが行われる。繰り返し再生を行うか否かは、例えば遠隔操作装置300aの表示部307に選択項目を表示することによって、ユーザに選択させることができる。
〔操作対象装置200(出力装置)の処理〕
操作対象装置200は、接続処理(出力装置側)を行うことによって、遠隔操作装置300と通信接続を確立する(S11)。具体的には、被操作側通信制御部1は、遠隔操作装置300aまたは300bからの接続要求を待ち受け、接続要求の受信を確認したときには、該受信した接続要求の送信元端末に接続許可を送信して、該接続要求の送信元端末との通信接続を確立する。
接続処理(出力装置側)が終了すると、再生可能データ情報送信部2は、操作対象装置200にて再生できるデータを示す再生可能データ情報を、上記接続処理(出力装置側)にて通信接続を確立した相手端末に送信する(S12)。ここでは、操作対象装置200は、遠隔操作装置300a及び300bの両方と通信接続を確立していることを想定しているので、遠隔操作装置300a及び300bの両方に再生可能データ情報が送信される。
再生可能データ情報は、操作対象装置200にて再生可能なファイル形式を示すデータである。ここでは、操作対象装置200が、「jpg」、「mp3」、及び「mpg」形式のファイルを再生できることを想定しているので、再生可能データ情報は、「jpg」、「mp3」、及び「mpg」形式のファイルが再生可能であることを示すデータとなる。
再生可能データ情報は、操作対象装置200が必要なときに読み出して送信できるようになっていればよく、例えば操作対象装置記憶部207等に予め格納しておけばよい。なお、再生可能データ情報は、遠隔操作装置300a及び300bが、操作対象装置200が再生出力することのできないデータを特定できるものであればよいので、操作対象装置200が再生できないデータを示す情報であってもよい。
ここで、遠隔操作装置300aがデータ共有処理(指示送信端末側)を実行したときには、操作対象装置200ではデータ共有処理(出力装置側)が実行される(S13)。データ共有処理(出力装置側)では、操作対象装置200は、遠隔操作システム100で共有するデータのデータ特定情報を収集する。
データ共有処理(出力装置側)が終了した後は、操作対象装置200は、遠隔操作装置300aからスライドショー実行指示、BGM付きスライドショー実行指示、またはデータ出力指示が送信されるのを待ち受ける。
そして、スライドショー実行指示を受信した場合には、スライドショー実行部6がスライドショー実行処理(出力装置側)を行う(S14)。これにより、遠隔操作装置300a及び/または300bが格納している画像が操作対象装置200で順次表示(シャッフル表示)される。
また、BGM付きスライドショー実行指示を受信した場合には、スライドショー実行部6がBGM付きスライドショー実行処理(出力装置側)を行う(S15)。これにより、操作対象装置200では、遠隔操作装置300a及び/または300bが格納している画像が順次表示されると共に、遠隔操作装置300a及び/または300bが格納している楽曲がストリーミング再生される。
そして、データ出力処理の実行指示を受信した場合には、操作対象装置200は、データ出力処理(出力装置側)を行う(S16)。これにより、操作対象装置200では、遠隔操作装置300a及び/または300bが格納しているデータが出力される。
具体的には、データ出力処理(出力装置側)では、スライドショー実行部6は、出力対象となるデータを格納している端末(遠隔操作装置300aまたは300b)にデータ送信要求を送信する。そして、スライドショー実行部6は、上記要求したデータを受信すると、これを表示部204及び/または音声出力部202から出力する。
なお、データ出力処理では、遠隔操作装置300が格納するデータのコピーが操作対象装置200に受信される。受信したデータは、出力した後も操作対象装置200が保有するようにしてもよいが、スライドショー実行部6は、上記受信したデータを出力した後に、当該データを消去するようにしてもよい。これにより、データの2次コピーを防ぐことができ、また操作対象装置200に大量のデータが格納されることを防ぐこともできる。
〔遠隔操作装置300b(データ提供端末)の処理〕
データ提供端末として機能する遠隔操作装置300bにおいても、まず操作対象装置200との接続処理(指示送信端末側)が行われる(S1)。これにより、遠隔操作装置300bと操作対象装置200との通信接続が確立される。そして、通信接続の確立後、遠隔操作装置300bは、操作対象装置200から再生可能データ情報を受信する(S2)。
そして、遠隔操作装置300bは、操作対象装置200がデータ共有処理(出力装置側)を実行したときに、データ共有処理(データ提供端末側)を実行する(S21)。データ共有処理(データ提供端末側)では、遠隔操作装置300bは、自機の格納しているデータのうち、遠隔操作システム100で共有するデータのデータ特定情報を操作対象装置200に送信する。
データ共有処理(データ提供端末側)が終了した後は、遠隔操作装置300bは、操作対象装置200からの指示に従って、操作対象装置200にデータを送信する。すなわち、遠隔操作装置300bは、操作対象装置200がスライドショーを実行するときにはスライドショー実行処理(データ提供端末側)を行い(S22)、BGM付きスライドショーを実行するときにはBGM付きスライドショー実行処理(データ提供端末側)を行い(S23)、データ出力を行うときにはデータ出力処理(データ提供端末側)を行う(S24)。
〔データ共有処理〕
続いて、図6のフローチャートにおけるデータ共有処理(S3、S13、S21)の詳細について、図8に基づいて説明する。図8は、データ共有処理の一例を示すフローチャートである。
〔遠隔操作装置300a(指示送信端末)の処理〕
まず、遠隔操作装置300aの操作側データ共有処理部22は、図6のS2にて受信した再生可能データ情報に基づいて、操作対象装置200が再生(出力)できるデータ(ファイル形式)を特定する(S31)。そして、操作側データ共有処理部22は、以下の処理にて上記特定したファイル形式以外のデータが共有されないように制御する。
続いて、操作側データ共有処理部22は、共有するデータの選択開始を待ち受ける(S32)。ここで、遠隔操作装置300aのユーザが共有データの選択を開始した場合(S32でYES)には、操作側データ共有処理部22は、遠隔操作装置300aのユーザにデータ選択条件を入力させる(S33)。
なお、データ選択条件の入力方法は、ユーザが、自身の意図する条件を入力することができるものであればよく、特に限定されない。例えば、操作側データ共有処理部22が、事前に用意されたデータ選択条件の候補を表示部307に表示して、表示した候補からユーザに選択条件を選択させるようにしてもよい。また、ユーザのキーワード入力を受け付けて、受け付けたキーワードをデータ選択条件として用いるようにしてもよい。データ選択条件またはキーワードは、例えば操作部308を操作して入力するようにすればよい。また、遠隔操作装置300が音声認識機能を備えている場合には、データ選択条件またはキーワードを音声入力するようにしてもよい。
データ選択条件が入力されると、操作側データ共有処理部22は、データ特定情報抽出部24に指示して、上記入力されたデータ選択条件に合致するデータのデータ特定情報を抽出させる。また、このときに操作側データ共有処理部22は、S31にて特定したファイル形式をデータ特定情報抽出部24に伝達する。
S31にて特定したファイル形式の伝達を受け、またデータ特定情報の抽出指示を受けたデータ特定情報抽出部24は、遠隔操作装置記憶部310に格納されているコンテンツの中から、上記入力されたデータ選択条件に合致し、かつ操作対象装置200が再生可能なデータを選択し、選択した各データからデータ特定情報を抽出する(S34)。
データ特定情報抽出部24は、データ特定情報の抽出が終了すると、操作側表示制御部23に指示して上記抽出したデータ特定情報を表示部307に表示させて、該表示させたデータ特定情報に対応するデータを共有することの可否をユーザに選択させる(S35)。ここで、共有しないことが選択された場合(S35でNO)には、処理はS32に戻り、操作側データ共有処理部22は、共有データの選択が開始されるのを待ち受ける。
一方、表示部307に表示させたデータ特定情報の一部または全部を共有することが選択された場合(S35でYES)には、操作側データ共有処理部22は、共有することが選択されたデータ特定情報と、上記入力されたデータ選択条件と、上記データ特定情報を操作対象装置200に表示させる表示指示とを操作対象装置200に送信する(S36)。これにより、データ共有処理(指示送信端末側)は、終了する。
〔操作対象装置200(出力装置)の処理〕
操作対象装置200が実行するデータ共有処理(出力装置側)は、遠隔操作装置300a(指示送信端末)が送信する表示指示、データ特定情報、及びデータ選択条件を受信することによって開始する(S41)。
なお、データ共有処理(出力装置側)の開始のトリガは、上記の例に限られない。例えば、データ特定情報のみを受信した場合にデータ共有処理(出力装置側)を開始するようにしてもよい。この場合には、選択条件なしでデータの共有を求めることになる。また、データ選択条件のみの受信をトリガにデータ共有処理(出力装置側)を開始してもよい。この場合には、遠隔操作装置300a及び300bの両方に、上記受信したデータ選択条件を満たすデータのデータ特定情報を要求することになる。
さらに、データ共有処理(出力装置側)を開始する指示を受けたときに、データ共有処理(出力装置側)を開始するようにしてもよい。例えば、操作対象装置200に対してデータ選択条件の入力、及びデータ共有処理(出力装置側)の開始指示の入力を行えるようにして、操作対象装置200から遠隔操作装置300a及び300bにデータ特定情報要求を送信するようにしてもよい。
被操作側データ共有処理部3は、表示指示、データ特定情報、及びデータ選択条件の受信を確認すると、受信した表示指示に基づき、被操作側表示制御部4に指示して上記受信したデータ特定情報を表示部204に表示させる(S42)。これにより、遠隔操作システム100のユーザは、表示部204を見ることによって、遠隔操作装置300aが共有しようとするデータを確認することができる。なお、遠隔操作装置300aから表示指示が送信されなかった場合には、S42の処理は行わずS43の処理に進む。
また、操作対象装置200が上記データ選択条件に合致するデータを格納している場合には、被操作側データ共有処理部3は、そのデータのデータ特定情報も合せて表示するようにしてもよい。すなわち、操作対象装置200は、データ提供端末としての機能を兼ねるものであってもよい。
続いて、被操作側データ共有処理部3は、通信可否判断部5に指示して、遠隔操作装置300a以外の端末と通信可能か否かを確認させる。そして、通信可否の確認指示を受けた通信可否判断部5は、操作対象装置200と通信接続している各端末(この場合には遠隔操作装置300b)に応答要求を送信し、応答が返ってくるか否かに基づいて遠隔操作装置300a以外の端末と通信可能か否かを判断する(S43)。
遠隔操作装置300a以外の端末から応答が返ってこなかった場合には、通信可否判断部5は、他の端末と通信できないと判断し(S43でNO)、その旨を被操作側データ共有処理部3に伝達する。この場合には、被操作側データ共有処理部3は、データ共有処理(出力装置側)を終了する。したがって、この場合には、遠隔操作装置300aが送信したデータ特定情報に対応するデータのみが共有されることになる。
一方、遠隔操作装置300a以外の端末から応答が返ってきた場合には、通信可否判断部5は、他の端末と通信できると判断し(S43でYES)、応答が返ってきた端末の通信アドレスを被操作側データ共有処理部3に伝達する。この場合には、被操作側データ共有処理部3は、上記受信したデータ選択条件及び該データ選択条件を満たすデータ特定情報の送信を要求するデータ特定情報要求を、上記通信アドレス宛に送信する(S44)。
次に、被操作側データ共有処理部3は、データ特定情報の受信を待ち受け、これを受信する(S45)。データ特定情報を受信すると、被操作側データ共有処理部3は、被操作側表示制御部4に指示して、S45にて受信したデータ特定情報とS41にて受信したデータ特定情報との両方を表示部204に表示させる。これにより、表示部204に表示されるデータ特定情報が更新される(S46)。
そして、データ特定情報要求を送信した全ての端末からデータ特定情報が返ってきたときには、被操作側データ共有処理部3は、データ共有処理(出力装置側)を終了する。また、データ特定情報要求を送信した後、所定の期間が経過しても該データ特定情報要求の送信先端末からデータ特定情報が返ってこない場合にも、被操作側データ共有処理部3は、データ共有処理(出力装置側)を終了する。
〔遠隔操作装置300b(データ提供端末)の処理〕
遠隔操作装置300bが実行するデータ共有処理(データ提供端末側)は、操作対象装置200が送信するデータ特定情報要求及びデータ選択条件を受信することによって開始する(S51)。
データ特定情報及びデータ選択条件を受信すると、遠隔操作装置300bの操作側データ共有処理部22は、図6のS2にて受信した再生可能データ情報に基づいて、操作対象装置200が再生できるデータ(ファイル形式)を特定する(S31)。そして、操作側データ共有処理部22は、以下の処理にて上記特定したファイル形式以外のデータが共有されないように制御する。
続いて、操作側データ共有処理部22は、データ特定情報抽出部24に指示して、上記受信したデータ選択条件に合致するデータのデータ特定情報を抽出させる。また、操作側データ共有処理部22は、S31にて特定したファイル形式をデータ特定情報抽出部24に伝達する。
データ特定情報の抽出指示を受けたデータ特定情報抽出部24は、遠隔操作装置記憶部310に格納されているコンテンツに、上記データ選択条件を満たし、かつ操作対象装置200が再生可能なデータが含まれているか否かを確認する(S52)。
データ特定情報抽出部24は、上記データ選択条件を満たし、かつ操作対象装置200が再生可能なデータが含まれていないと判断した場合(S52でNO)には、その旨を操作側データ共有処理部22に伝達する。そして、この場合には、操作側データ共有処理部22は、データ共有処理(データ提供端末側)を終了する。
一方、データ特定情報抽出部24は、上記データ選択条件を満たし、かつ操作対象装置200が再生可能なデータが含まれていると判断した場合(S52でYES)には、当該データからデータ特定情報を抽出し、該抽出したデータ特定情報を操作側データ共有処理部22に伝達する。
続いて、操作側データ共有処理部22は、上記抽出されたデータ特定情報の共有の可否をユーザに選択させる(S53)。ここで、共有しないことが選択された場合(S53でNO)には、操作側データ共有処理部22は、データ共有処理(データ提供端末側)を終了する。
一方、共有することが選択された場合(S53でYES)には、操作側データ共有処理部22は、データ特定情報抽出部24から受け取ったデータ特定情報を操作対象装置200に送信する(S54)。これにより、データ共有処理(データ提供端末側)は、終了する。
なお、S53では、操作側データ共有処理部22は、データ特定情報抽出部24が抽出したデータ特定情報を表示部307に表示させ、共有するデータを遠隔操作装置300bのユーザに確認させ、必要に応じて共有するデータを変更させるようにしてもよい。
〔共有するデータの具体例〕
ここで、遠隔操作システム100で共有されるデータの具体例について説明する。遠隔操作システム100では、スライドショー再生を行うので、ここでは画像のデータ構造について説明する。画像は、下記の表1に示すようなデータ構造を有している。
表1に示すように、画像は、実データとして高解像度画像を含んでいると共に、コンテンツ情報としてサムネイル画像及びコンテンツ詳細情報を含んでいる。なお、コンテンツ情報は、画像データが生成されるときに実データに付随して生成されるデータである。
例えば、デジタルカメラで写真の撮影を行った場合には、実データとして高解像度画像が生成されると共に、上記撮影した写真のサムネイル画像、及び写真の撮影日時、撮影したデジタルカメラの機種、製造番号等のコンテンツ情報が生成される。そして、これらのデータを含む1ファイルとして画像データが生成される。
遠隔操作システム100では、このコンテンツ詳細情報の少なくとも一部をデータ特定情報として利用している。ここで、コンテンツ詳細情報について、下記の表2に基づいて説明する。表2は、画像データに含まれるコンテンツ詳細情報の一例を示している。
表2に示すように、コンテンツ詳細情報には、実データ(高解像度画像)のファイル名、サムネイル画像のファイル名、撮影日時、撮影場所、撮影機種、データを格納している装置の製造番号、所有者を特定するための所有者情報、及び当該画像の入手手段が含まれている。すなわち、ここでは、遠隔操作装置300は、写真の撮影機能を備えていることを想定している。
なお、撮影場所は、例えば撮影機(遠隔操作装置300であってもよいし、それ以外の撮影装置であってもよい)に搭載されたGPS(Global Positioning System)を用いて取得することができる。
また、ここでは、入手手段として、自装置にて撮影、赤外線通信にて取得、メールで受信、及びインターネットにて取得、の4通りを想定しており、これらの入手手段をそれぞれ1〜4の数字で表すことを想定している。例えば、表2の例では、入手手段が「1」となっているので、この画像は自装置で撮影されたものであることがわかる。無論、データの入手手段は、上記の例に限られない。
遠隔操作システム100では、上記のようなコンテンツ詳細情報を利用して、データ選択条件を満たすデータを選択する。例えば、「2007年の8月に撮影された画像」というデータ選択条件が設定された場合には、表2の画像が共有データの候補として抽出される。
また、上記コンテンツ詳細情報には、画像を格納している端末を特定するための端末特定情報が含まれている(表2の例では画像を格納している遠隔操作装置300の製造番号)。これにより、操作対象装置200は、遠隔操作システム100で共有されている各データがどの端末に格納されているかを認識することが可能になる。
なお、端末特定情報は、当該データ(この場合は画像)を格納している端末を特定することができるものであればよく、製造番号に限られない。例えば、データを格納している遠隔操作装置300の電話番号を端末特定情報としてもよい。すなわち、表2の所有者情報を端末特定情報とすることもできる。また、ユーザID、SIM(Subscriber Identity Module)カードID等を端末特定情報とすることもできる。
データ特定情報抽出部24は、画像のデータ特定情報を抽出する場合には、画像のサムネイル画像を抽出すると共に、上記のようなコンテンツ詳細情報から必要なデータをピックアップして、当該画像にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)を生成する。
例えば、表2のコンテンツ詳細情報からは、「http://357667005259978/2007.8.10.12:45:38/2008.2.22.12:45:44/s0001.JPEG」のようなURLを生成することができる。この例では、「http://」がURLを示し、「357667005259978」が製造番号(端末特定情報)を示し、「2007.8.10.12:45:38」が撮影日時を示し、「2008.2.22.12:45:44」がデータ特定情報の送信日時を示し、「s0001.JPEG」がサムネイル画像のファイル名を示している。
したがって、データ特定情報として、「s0001.JPEG」とのサムネイル画像、及び「http://357667005259978/2007.8.10.12:45:38/2008.2.22.12:45:44/s0001.JPEG」とのURLを操作対象装置200に送信した場合には、操作対象装置200は、「s0001.JPEG」とのサムネイル画像の実データ(高解像度画像)を所有している端末を特定し、該特定した端末に対して上記実データを要求することが可能になる。
ここで、上記のURLには、データ特定情報の送信日時が含まれている。これは、同名のデータを識別するためのものである。例えば、デジタルカメラで写真の撮影を行った場合には、デジタルカメラによって自動的にファイル名が決定される。したがって、同じ機種(あるいは同じメーカー)のデジタルカメラや携帯電話機で写真の撮影を行った場合には、同名のファイルが生成される。そして、同名のファイルが遠隔操作システム100で共有された場合には、これをファイル名で識別することができない。
そこで、上記の例では、URLにデータ特定情報の送信日時を示す情報を組み込んでいる。これにより、操作対象装置200は、同名のファイルを識別することが可能になる。なお、操作対象装置200と遠隔操作装置300との通信接続が遮断されたときには、上記URLは破棄するものとする。
上記では、画像のデータ特定情報の一例について説明したが、動画像のデータ特定情報も同様のものを用いることができる。なお、データ特定情報は、操作対象装置200が、遠隔操作システム100で共有されているデータを特定することができるものであり、かつ共有されているデータを格納している端末を特定することができるものであればよく、上記の例に限られない。
例えば、楽曲のデータのデータ特定情報は、下記の表3に示すようなデータとすることもできる。表3は、楽曲のデータ特定情報の一例を示している。表3の例におけるデータ特定情報には、ファイル名、楽曲のタイトル、アーチスト名、楽曲が収録されているアルバムのアルバム名、再生時間、楽曲の取得日時、楽曲を聴いた日時、聴いた場所、楽曲が格納されている機器の製造番号(端末特定情報)、及びデータ特定情報を操作対象装置200に送信した日時が含まれている。
楽曲には、同タイトルでアーチストが異なるものや、タイトルもアーチストも同じであるが、再生時間が異なるものが存在するので、表3の例ではデータ特定情報にタイトル、アーチスト名、及び再生時間を含めている。これにより、表3のデータ特定情報を受信した操作対象装置200が、受信したデータ特定情報に基づいてタイトル、アーチスト名、及び再生時間を表示することが可能になる。そして、遠隔操作システムでどのような楽曲が共有されているかをユーザに認識させることができる。
アルバム名は、上記タイトル名等と同様に、操作対象装置200に表示するために用いることもできるが、データ選択条件を用いて楽曲を選択するときにアルバム名の情報を用いることもできる。例えば、データ選択条件で特定のアルバム名を指定することによって、同じアルバムに含まれる楽曲を共有データの候補として抽出することもできる。また、データ選択条件が示すキーワードに合致するアルバム名を有する楽曲を共有データの候補として抽出することもできる。なお、シングル曲等のように、アルバムに収録されていない楽曲については、アルバム名の情報は含まれない。
楽曲の取得日時、楽曲を聴いた日時、及び聴いた場所は、データ選択条件を用いて楽曲を選択するときに用いられる。例えば、「最近聴いた曲」というデータ選択条件が設定された場合には、そのときの日時に近い(例えば1週間以内の)「楽曲を聴いた日時」を有する楽曲が共有データの候補として抽出される。
なお、楽曲を聴いた日時は、楽曲が再生されたときに記録するようにすればよい。また、聴いた場所は、楽曲が再生されたときに、その場所を例えばGPS等で取得して記録するようにすればよい。
〔遠隔操作装置300aの表示画面例〕
ここで、データ共有処理(指示送信端末側)において、遠隔操作装置300aの表示部307に表示される画面の一例について、図9に基づいて説明する。図9は、データ共有処理(指示送信端末側)を実行するときの表示画面の一例を示す図である。なお、図9では、遠隔操作装置300aにて写真を閲覧するためのアプリケーションソフト(以下、写真アプリと言う)の一機能としてデータ共有処理(指示送信端末側)が実行される例を示している。
同図の左上の図は、遠隔操作装置300aのユーザが、操作部308に入力操作を行って写真アプリを起動させたときの表示画面の一例を示している。図示のように、写真アプリを起動させることによって、遠隔操作装置記憶部310に記憶されている写真(画像)が表示部307にサムネイル表示される。
また、図示のように、サムネイル表示された画像の1つには、カーソルが合わされている。このカーソルは、選択位置を示すものであり、操作部308に設けられている上下左右の方向キーを操作することによって、表示画面上におけるカーソルの位置を移動させることができるようになっている。
そして、表示されたサムネイル画像にカーソルを合せた状態で、操作部308の決定キーを操作することによって、カーソルを合せたサムネイル画像を決定することができるようになっている。サムネイル画像が決定されると、決定されたサムネイル画像の実データ(高解像度画像)が表示画面に表示される。
また、図示のように、表示画面にはサブメニューを選択するためのソフトキーが表示されている。ここで、操作部308を操作してサブメニューを選択すると、表示画面が同図の右上の画面に切り換わる。サブメニューでは、選択された写真(カーソルが合わされた位置の写真)をテレビ(操作対象装置200)に表示させるか、テレビへのシャッフル表示を実行するかを選択することができるようになっている。
なお、ここで記載しているシャッフルとは、複数の遠隔操作装置(例えば遠隔操作装置300aと300b)が格納しているコンテンツを遠隔操作システムで共有し、共有するコンテンツをユーザ指示(例えば遠隔操作装置300aまたは300bに入力される指示)に従って、操作対象装置200において連続再生することを意味する。
ここで、選択された写真をテレビに表示することが選択された場合には、遠隔操作装置300aは、選択された写真のデータを操作対象装置200に送信して表示させる。
一方、シャッフル表示の実行が選択された場合には、操作側データ共有処理部22は、共有データの選択が開始されたと判断する(図8のS33参照)。そして、操作側データ共有処理部22は、操作側表示制御部23に指示してデータ選択条件入力用の画面を表示させる。これにより、表示画面は、同図の左下の画面に切り換わる。
同図の左下の表示画面例では、選択写真と同じ日付、選択写真と同じ場所、選択写真と同じ所有者、今日撮影した写真、今週撮影した写真、今月撮影した写真、ネットダウンロードした写真、及び日付を指定、というデータ選択条件が表示されている。遠隔操作システム100では、ここで選択されたデータ選択条件に基づいてデータの共有が行われる。
図示の例におけるデータ選択条件は、同図の右上の画面でカーソルが合わされた写真に関連する写真の共有を行うためのデータ選択条件と、カーソルが合わされた写真と関係のないデータ選択条件と、ユーザが設定変更できるデータ選択条件とに分類できる。
上記の例では、選択写真と同じ日付、選択写真と同じ場所、選択写真と同じ所有者、とのデータ選択条件が、カーソルが合わされた写真に関連する写真の共有を行うためのデータ選択条件に相当する。図示の例では、写真を選択した状態でデータ選択条件をユーザに選択させるので、カーソルが合わされた写真に関連する写真の共有が行われる可能性が高い。
したがって、カーソルが合わされた写真に関連する写真の共有を行うためのデータ選択条件は、他の選択条件よりも選択しやすい位置(図示の例ではより上側)に表示することが好ましい。また、カーソルが合わされた写真に関連する写真の共有を行うためのデータ選択条件と他のデータ選択条件とをユーザが識別可能に表示するようにしてもよい。例えば、表示色、表示欄、字体、明度、色調等を変えることにより、カーソルが合わされた写真に関連する写真の共有を行うためのデータ選択条件をユーザが選択しやすくなる。
また、上記の例では、今日撮影した写真、今週撮影した写真、今月撮影した写真、及びネットダウンロードした写真、とのデータ選択条件が、カーソルが合わされた写真に関係なく表示されるデータ選択条件である。そして、日付を指定とのデータ選択条件が、ユーザが設定変更できるデータ選択条件である。
なお、データ選択条件は、上記の例に限られず、必要に応じて、またデータ特定情報に含まれるデータに応じて適宜設定することができる。例えば、データ特定情報に撮影場所のデータが含まれていない場合には、「選択写真と同じ場所」というデータ選択条件は表示させないようにすればよい。また、写真のデータ特定情報に、当該写真の被写体を示す情報が含まれている場合には、特定の被写体を含む写真という条件をデータ選択条件に設定することもできる。
ここで、図示の例において「今日撮影した写真」というデータ選択条件を選択すると、データ特定情報抽出部24は、遠隔操作装置記憶部310中で撮影日時が今日の日付となっている画像を検索し、検出した画像のサムネイル画像を抽出し、操作側表示制御部23に指示して該抽出したサムネイル画像を表示部307に表示させる。
これにより、同図の右下に示すように、遠隔操作装置300aにて今日撮影され、遠隔操作装置記憶部310に格納された写真のサムネイル画像が表示部307に表示される。また、図示のように、シャッフル表示の可否をユーザに選択させるための選択項目が表示される。
この画面が表示されているときに、操作部308を操作してシャッフル表示を実行する旨の入力を行われると、操作側データ共有処理部22は、上記表示したサムネイル画像に対応する写真を遠隔操作システム100で共有してもよいと判断する。そして、操作側データ共有処理部22は、上記表示されたサムネイル画像を含むデータ特定情報を操作対象装置200に送信する。
そして、データ特定情報を送信することにより、遠隔操作システム100においてデータが共有されるので、これによりスライドショー再生等を行うことができるようになる。そこで、操作側データ共有処理部22は、データ特定情報の送信後、図7に示すような操作画面を表示し、遠隔操作装置300のユーザがスムーズにスライドショー再生等の操作入力を行うことができるようにすることが好ましい。
〔操作対象装置200及び遠隔操作装置300bの表示画面例〕
続いて、図8のデータ共有処理(出力装置側)において、操作対象装置200及び遠隔操作装置300bにて表示される表示画面例について図10に基づいて説明する。なお、図10では、遠隔操作装置300a(指示送信端末)と遠隔操作装置300b(データ提供端末)とで画像の共有を行った場合の表示画面例を示している。
操作対象装置200の被操作側データ共有処理部3は、データ特定情報の受信を確認すると、受信したデータ特定情報に含まれるサムネイル画像を表示部204に表示する。この段階では、操作対象装置200には、指示送信端末である遠隔操作装置300aが送信したサムネイル画像のみが受信されているので、図10の上側に示すように、遠隔操作装置300aの送信したサムネイル画像のみが表示される。
続いて、被操作側データ共有処理部3は、データ提供端末である遠隔操作装置300bにデータ特定情報要求を送信する。データ特定情報要求を受けた遠隔操作装置300bの操作側データ共有処理部22は、例えば図11の左側に示すような画像を表示して「今日撮影した写真」という条件を満たす写真をシャッフル表示することの可否をユーザに確認する。図11は、データ共有処理(データ提供端末側)で遠隔操作装置300bが表示する画面の一例を示す図である。
ここで、シャッフル表示を許可する旨の入力が行われた場合には、データ特定情報抽出部24によって、「今日撮影した写真」という条件を満たす写真のデータ特定情報が抽出される。そして、上記抽出したデータ特定情報に含まれるサムネイル画像は、操作側表示制御部23によって、同図の右側に示すような態様で表示される。
また、図示のように、上記抽出したサムネイル画像に対応する写真のシャッフル表示を実行するか否かをユーザに選択させる選択項目を表示させる。これにより、遠隔操作装置300bのユーザは、サムネイル画像が表示された写真を共有するか否かを選択することができる。
ここで、写真をシャッフル表示することが選択された場合には、遠隔操作装置300bから操作対象装置200へと「今日撮影した写真」という条件を満たす写真のデータ特定情報が送信される。このとき、操作対象装置200は、図10の上側に示すように、遠隔操作装置300bからデータを受信中であることを表示するようにしてもよい。
そして、操作対象装置200の被操作側データ共有処理部3は、データ特定情報の受信を確認すると、遠隔操作装置300bから受信したデータ特定情報に含まれるサムネイル画像と、既に表示している遠隔操作装置300aから受信したサムネイル画像とを表示する。これにより、操作対象装置200の表示は更新されて、図10の下側に示すように、遠隔操作装置300aが送信したサムネイル画像と遠隔操作装置300bが送信したサムネイル画像とが混在して表示される。
このように、遠隔操作装置300aが送信したサムネイル画像と遠隔操作装置300bが送信したサムネイル画像とが操作対象装置200に表示されることにより、遠隔操作装置300a及び300bのユーザは、互いが所有している「今日撮影した写真」を一目で確認することができる。
そして、操作対象装置200に表示されているサムネイル画像を遠隔操作装置300aまたは300bにて選択することにより、選択したサムネイル画像に対応する写真が、該写真を格納している端末から操作対象装置200に送信されて表示される(データ出力処理)。また、遠隔操作装置300aまたは300bから操作対象装置200に指示することにより、上記表示されているサムネイル画像に対応する写真を順番に表示するスライドショー再生を行うこともできる(スライドショー実行処理)。さらに、遠隔操作装置300aまたは300bから操作対象装置200に指示することにより、スライドショー再生を行いながら、そのBGMとして遠隔操作装置300aまたは300bが格納している楽曲をストリーミング再生することもできる(BGM付きスライドショー実行処理)。
このように、遠隔操作システム100では、操作対象装置200の周囲に居るもの皆で各人が所有する遠隔操作装置300に記憶されているコンテンツを楽しむことができる。また、遠隔操作装置300は、操作対象装置200と通信接続すれば指示送信端末またはデータ提供端末として機能するので、同じデータ選択条件でスライドショー再生を行った場合であっても、操作対象装置200と通信接続している遠隔操作装置300によって、表示される写真は異なっている。すなわち、データ選択条件を変えた場合はもちろん、その場に居合わせたメンバーによって異なるスライドショーが再生されるので、その場に応じたスライドショーを皆で楽しむことができる。
〔スライドショー実行処理〕
続いて、図6のS5、S14、及びS21にて実行されるスライドショー実行処理の詳細について図12に基づいて説明する。図12は、スライドショー実行処理の一例を示すフローチャートである。
遠隔操作装置300a(指示送信端末)のスライドショー実行指示部25は、操作部308にスライドショーの実行指示の入力があったことを確認すると、スライドショー再生する画像のデータ特定情報を操作対象装置200に送信したか否かを確認する(S61)。ここで、データ特定情報を送信していない場合(S61でNO)には、スライドショー実行指示部25は、操作側データ共有処理部22に指示してデータ共有処理(指示送信端末側)を実行させて、データ特定情報を操作対象装置200に送信させる(S3)。
なお、データ特定情報を送信せずに、データ選択条件とスライドショーの実行指示のみを操作対象装置200に送信し、操作対象装置200に上記送信したデータ選択条件を満たすデータのデータ特定情報を収集させて、スライドショーを実行することもできる。
S3にてデータ特定情報を操作対象装置200に送信させた後、またはデータ特定情報を既に送信していた場合(S61でYES)には、スライドショー実行指示部25は、操作対象装置200にスライドショー実行指示を送信する(S62)。
なお、スライドショー実行指示を送信した後は、遠隔操作装置300aも遠隔操作装置300bと同様にデータ提供端末として機能する。すなわち、遠隔操作装置300a及び300bは、操作対象装置200がデータ所有端末確認処理(出力装置側)を実行するときには、データ所有端末確認処理(データ提供端末側)を実行し(S63)、操作対象装置200がデータ出力処理(出力装置側)を実行するときには、データ出力処理(データ提供端末側)を実行する(S24)。
ここで、操作対象装置200側の処理の説明に移る。スライドショー実行指示の受信を確認する(S71)と、スライドショー実行部6は、スライドショー実行処理(出力装置側)を開始する。具体的には、スライドショー実行部6は、まずスライドショーで出力する画像の出力順を示す再生管理情報を生成する。再生管理情報は例えば下記の表4に示すように、再生順とファイル名とが対応付けられたデータとすればよい。
なお、再生順は、必要に応じて適宜変更することができる。例えば、再生順をファイル名順や日付順等としてもよいし、全くランダムに設定してもよい。また、スライドショー再生の指示を行った遠隔操作装置300aが操作対象装置200に送信した画像に基づいて再生順を設定してもよい。例えば、遠隔操作装置300aが送信した画像と取得日時が近い画像から順に再生してもよい。
また、再生管理情報は、データを特定するための情報と再生順とが対応付けられたデータであればよく、表4の例に限られない。例えば、再生順と上述のURLとを対応付けたデータを再生管理情報としてもよい。この場合には、スライドショー実行部6は、URLに含まれるデータ特定情報の送信日時に基づいて同名のファイルを識別することができる。
再生管理情報を生成したスライドショー実行部6は、データ所有端末確認処理(出力装置側)を実行する(S72)。データ所有端末確認処理(出力装置側)は、遠隔操作装置300aまたは300bとの間で行われ、これにより次に表示する画像を格納している端末が該画像を提供可能か否かが判断され、提供可能であればその画像を次に表示することを決定する。なお、データ所有端末確認処理(出力装置側及びデータ提供端末側)の詳細については後述する。
次に、スライドショー実行部6は、上記データ所有端末確認処理にて次に表示することが決定された画像を格納する端末(遠隔操作装置300aまたは300b)とデータ出力処理(出力装置側)を行う(S16)。具体的には、スライドショー実行部6は、データ特定情報を参照して、上記画像を格納している端末を特定し、該特定した端末(遠隔操作装置300aまたは300b)に対して画像の送信要求を送る。送信要求を受信した端末(遠隔操作装置300aまたは300b)のコンテンツ送信制御部26は、要求された画像を操作対象装置200に送信する。そして、操作対象装置200のスライドショー実行部6は、受信した画像を表示部204に表示する。
すなわち、データ出力処理(出力装置側)は、データ送信要求を送信して、要求したデータを受信し、これを出力する処理であり、データ出力処理(データ提供端末側)は、データ送信要求を受信して要求されたデータを返す処理である。
なお、データ出力処理(データ提供端末側)では、コンテンツ送信制御部26は、データの送信要求を受けたとき、またはデータを操作対象装置200に送信するときに、音や振動、光などによって、これからデータを出力する(または出力した)ことをユーザに報知するようにしてもよい。
これにより、遠隔操作装置300aまたは300bのユーザは、自分の所有しているデータがこれから出力される(または出力されている)ことを認識することができる。また、遠隔操作装置300aまたは300bが音や振動、光などを発することにより、その周囲の者も、これから出力される(または出力されている)データがどの端末のものであるかを認識することができる。
例えば、家族で旅行に行ったときに、遠隔操作装置300a及び300bで撮影した写真のスライドショー再生を行う場合を考える。この場合には、これから表示される(または出力されている)写真を格納している遠隔操作装置300aまたは300bが音や振動、光などを発することになる。これにより、操作対象装置200に表示される(表示されている)写真の撮影者が誰であるかを、撮影者及びその周囲の者が認識することができるので、スライドショーをより楽しむことができる。
また、撮影者は、スライドショーとして操作対象装置200に表示される前に、表示される画像を確認することができる。このため、撮影者は、見せたくない画像などについて、その時点でスライドショーとして表示することをキャンセルできるようにすることも可能である。
以上のようにして画像を表示すると、スライドショー実行部6は、上記生成した再生管理情報を参照し、表示した画像がスライドショーの最後の画像であるか否かを確認する(S73)。ここで、最後の画像ではなかった場合(S73でNO)には、処理はS72に戻り、スライドショー実行部6は、次の画像を格納している端末が存在するか否かを確認する。
一方、最後の画像であった場合(S73でYES)には、スライドショー実行部6は、繰り返し設定の有無(ユーザが繰り返し再生を行うことを選択したか否か)を確認する(S74)。繰り返し設定がなされている場合(S74でYES)には、処理はS72に戻り、スライドショー実行部6は、再生管理情報において、再生順が1番目になっている画像を格納している端末の有無を確認する。なお、繰り返し設定がなされていない場合(S74でNO)には、スライドショー実行部6は、スライドショー実行処理(出力装置側)を終了する。
以上のように、スライドショー実行処理によって、遠隔操作装置300a及び300bに格納されている画像が操作対象装置200に順次表示される。なお、遠隔操作システム100では、上記と同様の処理によって、楽曲等の音声データやテキストデータ等の任意のデータをシャッフル再生することができる。
〔スライドショー再生中の割り込み表示〕
ここで、図12には示していないが、遠隔操作システム100では、スライドショー実行処理中に、遠隔操作装置300が指定する画像を割り込み表示させることもできる。ここでは、割り込み表示処理について説明する。なお、割り込み表示の指示は、遠隔操作装置300a及び300bの何れが行ってもよいので、ここでは割り込み表示の指示を送信する端末を遠隔操作装置300として説明する。
すなわち、スライドショー処理実行処理が行われている間に、操作部308に対して操作対象装置200に画像を表示させる命令が入力されたことを確認した場合には、スライドショー実行指示部25は、遠隔操作装置記憶部310に格納されている画像のサムネイル画像を表示部307に表示させ、操作対象装置200に表示させる画像をユーザに選択させる。
なお、ここで表示させるサムネイル画像は、操作対象装置200に送信済みのデータ特定情報に対応するものであってもよいし、データ特定情報を送信していない画像に対応するものであってもよく、その両方であってもよい。
操作対象装置200に表示させる画像が選択されたことを確認すると、スライドショー実行指示部25は、データ特定情報抽出部24に指示して選択された画像のデータ特定情報を抽出させる。そして、スライドショー実行指示部25は、上記抽出させたデータ特定情報を操作対象装置200に送信する。
操作対象装置200のスライドショー実行部6は、スライドショー実行処理を行っている間に、データ特定情報の受信を確認したときには、受信したデータ特定情報に対応する画像が、再生管理情報に含まれているか否かを確認する。
そして、受信したデータ特定情報に対応する画像が再生管理情報に含まれていない場合には、スライドショー実行部6は、上記画像を再生管理情報に追加する。また、このとき上記画像の表示順が現在表示中の画像の次になるようにする。
一方、受信したデータ特定情報に対応する画像が再生管理情報に含まれている場合には、スライドショー実行部6は、上記画像の表示順が現在表示中の画像の次となるように再生管理情報を更新する。
以上のように、割り込み表示処理を行うことにより、再生管理情報が更新され、これにより、遠隔操作装置300が送信したデータ特定情報に対応する画像が、スライドショー再生中に割り込み表示される。
なお、遠隔操作装置300が送信したデータ特定情報に対応する画像の再生順は、現在表示中の画像よりも後となっていればよく、特に限定されない。例えば、現在表示中の画像の2つ後に表示されるようにしてもよいし、スライドショーの最後に表示されるようにしてもよい。
また、割り込み表示処理では、遠隔操作装置300は、データ特定情報の代わりに実データ(高解像度画像)を送信して表示させるようにしてもよい。この場合には、操作対象装置200は、データ出力処理を行うことなく画像を表示できるので、割り込み表示する画像を速やかに表示させることが可能になる。
〔データ所有端末確認処理〕
続いて、図12のS63のデータ所有端末確認処理(データ提供端末側)及びS72のデータ所有端末確認処理(出力装置側)の詳細について図13に基づいて説明する。図13は、データ所有端末確認処理(データ提供端末側及び出力装置側)の一例を示すフローチャートである。
まず、操作対象装置200のスライドショー実行部6は、再生管理情報を参照し、現在出力しているデータの次に出力するデータ及び該データを格納している端末を特定する。そして、スライドショー実行部6は、該特定した端末に対して事前通知を送信する(S91)。ここでは、遠隔操作装置300a及び300bが操作対象装置200と通信接続していることを想定しているので、事前通知は、遠隔操作装置300aまたは300bに送信されるが、図13では遠隔操作装置300aに事前通知が送信された例を示している。
遠隔操作装置300aのコンテンツ送信制御部26は、事前通知の受信を確認する(S81)と、要求されたデータの送信可否をユーザに選択させる(S82)。例えば、図14のような画像を表示することにより、要求されたデータの送信可否をユーザに選択させることができる。
図14は、要求されたデータの送信可否をユーザに選択させるための表示画面の一例を示す図である。図示のように、要求されたデータのデータ名と、該データを出力するまでの時間と、データの出力を拒否するための選択項目が表示されている。この場合には、コンテンツ送信制御部26は、データの出力を拒否するための選択項目が選択されたときに、データの送信が不可であると判断し、データの出力を拒否するための選択項目が選択されずに所定の時間(図示の例では5秒)が経過したときに、データの送信が可能であると判断するようにすればよい。
また、事前通知の受信を遠隔操作装置300aのユーザが気付かないことも考えられるので、コンテンツ送信制御部26は、事前通知の受信を確認したときには、例えば音(音声メッセージやメロディ等を含む)、振動(バイブレーション)、光(LEDランプ)等で事前通知の受信をユーザに通知することが好ましい。
なお、S82では、コンテンツ送信制御部26がデータの送信可否を自動的に判断するようにしてもよい。例えば、遠隔操作装置300aの電池残量が所定の閾値を下回っている場合や、通話等の処理の実行中である場合には、コンテンツ送信制御部26が自動的にデータの送信が不可であると判断するようにしてもよい。これにより、データの送信によって電池残量を消耗してしまうことを防ぐことができ、また通話等の処理が妨げられずに済む。
ここで、要求されたデータを送信する場合(S82でYES)には、コンテンツ送信制御部26は、操作対象装置200に送信可能通知を送信する(S83)。また、要求されたデータを送信しない場合(S82でNO)には、コンテンツ送信制御部26は、操作対象装置200に送信不可通知を送信する(S84)。
一方、操作対象装置200のスライドショー実行部6は、送信可能通知を受信したか否かを確認する(S92)。そして、送信可能通知を受信したことを確認する(S92でYES)と、スライドショー実行部6は、送信可能通知を受けた画像を次に表示する画像として決定し、データ所有端末確認処理を終了する。
これに対し、送信可能通知の受信が確認できなかった場合(S92でNO)には、スライドショー実行部6は、送信不可通知を受信したか否かを確認する(S93)。ここで、送信不可通知の受信を確認する(S93でYES)と、スライドショー実行部6は、S91に戻って次の表示候補となるデータ及び該データを格納している端末を特定し、該特定した端末に対して事前通知を送信する。
一方、事前通知の送信後、所定時間内に送信可能通知の受信も送信不可通知の受信も確認できなかった場合(S93でNO)には、スライドショー実行部6は、上記事前通知の送信先端末と通信することができないと判断し、該端末が不在であることを記憶する(S94)。そして、スライドショー実行部6は、不在端末が格納しているデータを上記再生管理情報から削除し(S95)、S91の処理に戻る。
なお、上記データ所有端末確認処理は一例であり、この例に限られない。例えば、スライドショー実行部6は、まず通信可否判断部5に通信の可否を判断させ、通信可能であると判断された端末にのみ事前通知を送信するようにしてもよい。
この場合には、通信可否判断部5が通信不可と判断した端末のデータを出力候補から除外すればよい。また、この場合には、送信不可通知が送信されたときには、データの出力候補を次の候補に変更すればよい。
〔BGM付きスライドショー実行処理〕
次に、遠隔操作システム100にて実現されるBGM付きスライドショーの概要について図15に基づいて説明する。図15は、BGM付きスライドショーの概要を示す図である。
上述のように、遠隔操作システム100では、遠隔操作装置300が格納している画像を操作対象装置200に送信させて、操作対象装置200がこれを順次表示するというスライドショー再生を行うことができる。
これに対し、BGM付きスライドショーでは、図示のように、遠隔操作装置300aから操作対象装置200に画像を転送することによってスライドショー再生を実行しながら、遠隔操作装置300aが格納している楽曲を操作対象装置200にストリーミング配信させて、操作対象装置200がこれを音声出力する。これにより、ユーザは、BGM付きでスライドショー再生を楽しむことができる。
続いて、図6のS7、S15、及びS23にて実行されるBGM付きスライドショー実行処理の詳細について図16に基づいて説明する。図16は、BGM付きスライドショー実行処理(指示送信端末側、出力装置側、及びデータ提供端末側)の一例を示すフローチャートである。ここでは、まず遠隔操作装置300a(指示送信端末)及び遠隔操作装置300b(データ提供端末)における処理の流れについて説明し、その後操作対象装置200(出力装置)における処理の流れについて説明する。
〔BGM付きスライドショー実行処理(指示送信端末側及びデータ提供端末側)〕
遠隔操作装置300a(指示送信端末)のスライドショー実行指示部25は、BGM付きスライドショーの実行指示があったことを確認すると、スライドショー再生する画像及びスライドショーと共に出力する楽曲のデータ特定情報を操作対象装置200に既に送信しているか否かを確認する(S101)。
ここで、データ特定情報を送信していない場合(S101でNO)には、スライドショー実行指示部25は、操作側データ共有処理部22に指示してデータ共有処理(指示送信端末側)を実行させて、BGM付きスライドショーで出力する画像及び楽曲のデータ特定情報を操作対象装置200に送信させる(S3)。
S3にてデータ特定情報を操作対象装置200に送信させた後、またはデータ特定情報を既に送信していた場合(S101でYES)には、スライドショー実行指示部25は、操作側第2通信部302を介して操作対象装置200にBGM付きスライドショー実行指示を送信する(S102)。
なお、スライドショー実行処理(指示送信端末側)では、必ずしも楽曲及び画像のデータ特定情報を操作対象装置200に送信する必要はない。例えば、楽曲または画像の何れか一方のデータ特定情報を操作対象装置200に送信した場合、またはデータ特定情報を操作対象装置200に送信しない場合であってもBGM付きスライドショーを実行できる場合がある。
すなわち、遠隔操作システム100の他の端末(例えば遠隔操作装置300b)から楽曲及び/または画像のデータ特定情報が操作対象装置200に送信されていれば、遠隔操作装置300aは、BGM付きスライドショーの実行指示のみを操作対象装置200に送信することで、BGM付きスライドショーを実行させることができる。また、BGM付きスライドショーの実行指示とデータ選択条件とを操作対象装置200に送信し、操作対象装置200が遠隔操作システム100の各端末(例えば遠隔操作装置300a及び300b)にデータ特定情報の供出を要求するようにしてもよい。
なお、BGM付きスライドショー実行指示を送信した後は、遠隔操作装置300aも遠隔操作装置300bと同様にデータ提供端末として機能する。すなわち、遠隔操作装置300a及び300bは、操作対象装置200がデータ出力処理(出力装置側、S16)を実行するときには、データ出力処理(データ提供端末側)を実行する(S24)。なお、図16の例においても図12の例と同様に、データ出力処理(出力装置側及びデータ提供端末側)の前にデータ所有端末確認処理(出力装置側及びデータ提供端末側)を実行することが好ましい。
また、遠隔操作装置300a及び300bは、BGM付きスライドショー実行指示が送信された後は、ストリーミング配信端末としても機能する。すなわち、遠隔操作装置300aまたは300bのスライドショー実行指示部25は、楽曲の配信要求の受信を確認する(S103)と、ストリーミング配信部27に指示して、上記要求された楽曲を操作対象装置200にストリーミング配信させる(S104)。
そして、遠隔操作装置300aまたは300bのスライドショー実行指示部25は、操作対象装置200からストリーミング終了指示を受信した場合(S105)に、ストリーミング配信部27に指示して、操作対象装置200へのストリーミング配信を終了させる(S106)。
〔BGM付きスライドショー実行処理(出力装置側)〕
操作対象装置200が実行するBGM付きスライドショー実行処理(出力端末側)では、必要に応じて、スライドショー実行部6によってデータ共有処理(出力装置側)が実行される(S13)。これにより、操作対象装置200には、遠隔操作システム100に含まれる各端末(ここでは遠隔操作装置300a及び300b)が共有を許可した画像及び楽曲のデータ特定情報が集まることになる。
ここで、スライドショー実行部6は、BGM付きスライドショーの実行指示の受信を確認する(S121)と、表4に示したような画像用の再生管理情報を生成すると共に、下記の表5に示すような楽曲用の再生管理情報を生成する。表5は、楽曲用の再生管理情報の一例を示す表である。
表5に示すように、楽曲用の再生管理情報においても、画像用の再生管理情報と同様に、再生順とファイル名とが対応付けられている。したがって、スライドショー実行部6は、楽曲用の再生管理情報を参照することによって次に再生するべき楽曲のファイルを特定することができる。ここでは、楽曲の再生時間やアーチスト名、タイトル等の情報は、データ特定情報中に含まれていることを想定している(表3参照)。
なお、楽曲用の再生管理情報は、データを特定するための情報と再生順とが対応付けられたデータであればよく、表5の例に限られない。例えば、ファイル名と再生順とを対応付けたデータを楽曲用の再生管理情報としてもよいし、上述のURLと再生順とを対応付けたデータを楽曲用の再生管理情報としてもよい。
次に、画像用の再生管理情報及び楽曲用の再生管理情報を生成したスライドショー実行部6は、上記生成した画像用の再生管理情報を用いてスライドショーの再生を行う(S16、S73、S74)。これにより、遠隔操作装置300aまたは300bが格納している画像が操作対象装置200にて順次表示される。
また、スライドショー実行部6は、スライドショー再生を行うと同時に、BGMを出力するための処理も行う。すなわち、スライドショー実行部6は、楽曲用の再生管理情報を生成すると、該生成した楽曲用の再生管理情報を参照し、次に出力する楽曲を格納している端末に対して楽曲配信要求を送信する(S122)。
楽曲配信要求を送信すると、上述のように、楽曲配信要求を受信した端末(遠隔操作装置300aまたは300b)から操作対象装200に楽曲がストリーミング配信される(S103)。そして、操作対象装置200がストリーミング配信される楽曲を受信する(S123)と、ストリーミング実行部7が上記受信した楽曲をストリーミング再生する。これにより、配信される楽曲が音声出力部202から出力される。
ここで、スライドショー実行部6は、ストリーミング配信される楽曲の受信を確認すると、上記生成した楽曲用の再生管理情報を参照して次の楽曲の有無を確認する(S124)。そして、次の楽曲があれば(S124でYES)、スライドショー実行部6は、S122の処理に戻って該楽曲を格納している端末に対して楽曲配信要求を送信する。
一方、次の楽曲がない、すなわち現在受信している楽曲が上記楽曲用の再生管理情報において最後の楽曲となっている場合(S124でNO)には、スライドショー実行部6は、1曲目の楽曲を格納している端末に対して楽曲配信要求を送信する(S125、S122)。
このように、図16のBGM付きスライドショー実行処理(出力装置側)では、スライドショーの実行中は、上記楽曲用の再生管理情報に含まれる楽曲を一通り再生した後も、繰り返しストリーミング再生を行う。これにより、スライドショー再生中に常にBGMが流れるので、スライドショーを最後までBGM付きで楽しむことができる。
そして、図16のBGM付きスライドショー実行処理(出力装置側)は、スライドショー再生が終了したときに終了する。すなわち、再生管理情報における最後の画像を出力したときに、繰り返し設定がされていない場合には、ストリーミング実行部7は、その時点でストリーミング配信を行っている端末(遠隔操作装置300aまたは300b)に対してストリーミング終了指示を送信する(S126)。そして、ストリーミング終了指示を送信することによってBGM付きスライドショー実行処理(出力装置側)が終了する。
〔BGMの選択方法〕
上記のように、データ共有処理によって楽曲のデータ特定情報を遠隔操作装置300から操作対象装置200に送信させる場合には、遠隔操作装置300のユーザが、遠隔操作装置300に格納されている楽曲の中から、BGMとして供出する楽曲を選択することになる。
しかしながら、遠隔操作システム100では、スライドショー再生する画像に合せてBGMの楽曲を自動的に決定するようにしてもよい。以下では、BGMの楽曲を自動的に決定する例について説明する。なお、ここでは、遠隔操作装置300aが、操作対象装置200に、スライドショー再生する写真を選択するためのデータ選択情報、遠隔操作装置300aが提供可能な写真を示すデータ特定情報、及びBGM付きスライドショーの実行指示を送信したことを想定している。
操作対象装置200のスライドショー実行部6は、データ選択情報、データ特定情報、及びBGM付きスライドショーの実行指示の受信を確認すると、受信したデータ選択情報に基づいて、BGM選択用のデータ選択情報を生成する。BGM選択用のデータ選択情報は、例えば下記の表6に示すような対応情報を用いて決定することができる。
表6は、写真選択用のデータ選択情報とBGM選択用のデータ選択情報とを対応付けた対応情報の一例を示している。なお、写真用のデータ選択条件は、図9に示したものと同様である。表6に示すように、写真用のデータ選択条件のそれぞれには、各データ選択条件に関連するBGM用のデータ選択条件が対応付けられている。
例えば「選択写真と同じ日」という写真用のデータ選択条件を受信した場合には、スライドショー実行部6は、表6の対応情報を用いて、BGM用のデータ選択条件を「その日近くに購入した曲」に決定することができる。そして、スライドショー実行部6は、「その日近くに購入した曲」とのデータ選択条件を遠隔操作装置300に送信することによって、「その日近くに購入した曲」のデータ特定情報を送信させることができる。
これにより、スライドショー実行部6は、楽曲用の再生管理情報を生成することができ、該生成した再生管理情報に基づいて遠隔操作装置300a及び300bに楽曲配信要求を送信して、要求した楽曲のストリーミング配信を受けることができる。
また、上記の対応情報を用いることにより、BGM用のデータ選択条件から写真用のデータ選択条件を決定することもできる。すなわち、BGM用のデータ選択条件を操作対象装置200に送信し、操作対象装置200がBGM用のデータ選択条件に対応する写真用のデータ選択条件を決定して、遠隔操作装置300に送信することによってBGM付きスライドショー再生を行うこともできる。
〔画像の閲覧〕
ところで、従来から、携帯電話機やデジタルカメラ等の比較的表示画面の小さい装置で写真を閲覧する場合には、格納されている画像を一枚ずつ閲覧する方法の他に、写真のサムネイル画像を表示させて閲覧する画像をユーザに選択させる方法等が用いられている。サムネイル画像は、写真の実データ(高解像度画像)よりも画像の大きさ及びデータ容量が小さいので、小さい表示画面に複数のサムネイル画像を高速に表示させることができる。
しかしながら、一般的な携帯電話機では、同時に表示できるサムネイル画像は、せいぜい10枚程度である。また、小さい表示画面に複数のサムネイル画像を表示させた場合には、表示される各サムネイル画像は極めて小さくなるので、画像の内容を確認することは困難となる。そのため、従来は、表示画面の小さい装置で多数の画像の中から所望の画像を探すことは困難であった。
ここで、遠隔操作システム100を用いることにより、遠隔操作装置300が多数の画像を格納している場合であっても、ユーザは、多数の画像の中から所望の画像を容易に選択して閲覧することができる。これについて、図17に基づいて説明する。図17は、遠隔操作装置300dが格納している画像を操作対象装置200に表示させる例を示す図である。
上述のように、遠隔操作装置300は、遠隔操作装置記憶部310に画像が格納されている場合には、そのサムネイル画像をデータ特定情報として操作対象装置200に送信する。また、遠隔操作装置300は、操作対象装置200にデータ特定情報の表示指示を送信する。
なお、図8のフローチャートのS36では、表示指示及びデータ特定情報に加えてデータ選択条件を操作対象装置200に送信しているが、ここでは遠隔操作装置300dの画像を操作対象装置200で閲覧することを目的としているので、データ選択条件の送信は、必須ではない。
そして、遠隔操作装置300dが送信したデータ特定情報(サムネイル画像を含む)が操作対象装置200に受信されると、図示のように、上記サムネイル画像が操作対象装置200に一覧表示される。
また、操作対象装置200に表示されたサムネイル画像は、遠隔操作装置300dへの操作入力によって選択することができるようになっている。そして、サムネイル画像が選択されると、選択されたサムネイル画像の実データ(高解像度画像)が遠隔操作装置300dから操作対象装置200に送信されて、操作対象装置200に表示される(データ出力処理)。
このように、遠隔操作システム100では、遠隔操作装置300dが格納している画像のサムネイル画像を操作対象装置200の大画面に表示させることができる。したがって、遠隔操作装置300dのユーザは、遠隔操作装置記憶部310にどのような画像が格納されているかを容易に確認することができる。また、サムネイル画像及び高解像度画像が大画面に表示されることにより、その場に居るもの皆で画像の閲覧を楽しむことができる。
〔データ特定情報を遠隔操作装置300に送信する場合の例〕
上述の例では、遠隔操作装置300から送信されたデータ特定情報は、操作対象装置200に集められ、操作対象装置200上でのみ用いられていた。しかしながら、操作対象装置200は、集めたデータ特定情報を遠隔操作装置300に送信してもよい。これにより、遠隔操作システム100で共有されているデータのデータ特定情報を遠隔操作装置300上で確認することが可能になる。
これについて、図18に基づいて説明する。図18は、データ特定情報を遠隔操作装置300a〜300dに送信した場合の、操作対象装置200及び遠隔操作装置300a〜300dにおける表示画面の一例を示す図である。なお、図18では、画像を共有した場合の例を示している。
図示のように、操作対象装置200には、遠隔操作システム100で共有されている画像のサムネイル画像が表示されている。また、遠隔操作装置300a〜300dのそれぞれにおいても、遠隔操作システム100で共有されている画像のサムネイル画像が表示されている。
したがって、遠隔操作装置300a〜300dのユーザは、操作対象装置200の表示画面を見て遠隔操作システム100で共有されている画像を確認することができると共に、遠隔操作装置300a〜300dの表示画面を見て遠隔操作システム100で共有されている画像を確認することもできる。
また、操作対象装置200が高解像度画像を表示しているときであっても、遠隔操作装置300a〜300dの表示画面を見て遠隔操作システム100で共有されている画像を確認することができる。すなわち、データ特定情報を遠隔操作装置300に送信した場合には、操作対象装置200の表示状態に関わらず、遠隔操作システム100で共有されているデータを確認し、選択することができる。これは、例えば共有されているデータのコピーを行うとき等に便利である。
そして、図示のように、操作対象装置200に表示されている各サムネイル画像には、端末特定情報31が表示されている。この端末特定情報31は、サムネイル画像に対応する実データ(高解像度画像)を格納している端末(この場合、遠隔操作装置300a〜300dの何れか)を特定するための情報である。
端末特定情報31を表示することにより、遠隔操作システム100のユーザは、表示されているサムネイル画像の実データ(高解像度画像)を格納している端末を認識することができる。なお、端末特定情報31は、遠隔操作装置300a〜300dにも表示するようにしてもよい。
〔データ特定情報を遠隔操作装置300に送信する場合の処理〕
データ特定情報を遠隔操作装置300に送信する場合の処理の流れについて、図19に基づいて説明する。図19は、データ特定情報を遠隔操作装置300に送信する場合に遠隔操作システム100で行われる処理の一例を示すフローチャートである。なお、ここでは、例えば図8に示すようなデータ共有処理によって、各端末(遠隔操作装置300a及び300b)からデータ特定情報が操作対象装置200に送信されているものとする。
データ共有処理(指示送信端末側)またはデータ共有処理(データ提供端末側)を終えた遠隔操作装置300a及び300bには、操作対象装置200からデータ特定情報及び表示状態情報が送られてくるので、遠隔操作装置300a及び300bはこれらを受信する(S141、S142)。
ここで、操作側データ共有処理部22は、上記受信したデータ特定情報の中から、自装置が格納しているデータを特定する。そして、操作側データ共有処理部22は、操作側表示制御部23に指示を送り、上記受信した表示状態情報に基づいて上記受信したデータ特定情報を表示部307に表示させる(S143)。
このとき、操作側データ共有処理部22は、上記特定したデータ(自装置が格納しているデータ)に対応するデータ特定情報と、それ以外のデータ特定情報とを識別可能に表示させる。これにより、遠隔操作装置300aのユーザ及び遠隔操作装置300bのユーザは、遠隔操作システム100で共有されているデータのうち、自身が所有している端末に格納されているデータを容易に確認することができる。
なお、上記特定したデータに対応するデータ特定情報と、それ以外のデータ特定情報とを識別可能に表示する方法は特に限定されないが、例えば表示色、表示欄、字体、明度、色調等を変えたり、両者を識別するためのマークを表示したりすることにより、両者を識別可能に表示させることができる。
また、表示状態情報とは、操作対象装置200が出力中のデータを示す情報である。すなわち、操作側データ共有処理部22は、データ特定情報を表示させるときに、操作対象装置200が出力中のデータに対応するデータ特定情報を他のデータ特定情報と識別可能に表示させる。
ここでは、操作側データ共有処理部22は、操作対象装置200において出力されているデータ特定情報上に、データ特定情報を選択するためのカーソルを表示することを想定している。これにより、遠隔操作装置300a及び300bのユーザは、操作対象装置200が出力中のデータを表示部307の表示で確認することができる。
なお、操作側データ共有処理部22は、操作対象装置200において表示されているデータ特定情報と、他のデータ特定情報とを識別可能に表示すればよく、カーソルを表示する例に限られない。例えば、表示色、表示欄、字体、明度、色調を変えることによって、操作対象装置200において表示されているデータ特定情報と、他のデータ特定情報とを識別可能としてもよい。また、文字や記号などを用いることにより、操作対象装置200において表示されているデータ特定情報と、他のデータ特定情報とを識別可能に表示してもよい。
このように、図19の処理では、データ特定情報が遠隔操作装置300a及び300bから操作対象装置200に集められ、集められたデータ特定情報が遠隔操作装置300a及び300bに送付される。そして、遠隔操作装置300a及び300bにおいても、データ特定情報が表示部307に表示される。これにより、遠隔操作装置300a及び300bのユーザは、遠隔操作装置300a及び300bの表示部307を見ることによっても、遠隔操作システム100でどのようなデータが共有されているかを確認することができる。
また、上記の処理によれば、操作対象装置200から表示状態情報が送信されるので、遠隔操作装置300a及び300bは、操作対象装置200が出力するデータに連動させてデータ特定情報を表示することができる。なお、表示状態情報は、操作対象装置200が表示するデータ特定情報の配置を示す情報を含んでいてもよい。この場合には、遠隔操作装置300a及び300bに表示されるデータ特定情報の配置についても、操作対象装置200と同じにすることができる。
さらに、上記の処理によれば、各端末が格納しているデータに対応するデータ特定情報と、それ以外のデータ特定情報とが識別可能に表示されるので、遠隔操作装置300aのユーザ及び遠隔操作装置300bのユーザは、遠隔操作システム100で共有されているデータのうち、自身が所有している端末に格納されているデータを容易に確認することができる。
そして、遠隔操作装置300a及び300bは、操作対象装置200に操作指示を送信する(S144)ことによって、遠隔操作システム100で共有されているデータを指定して操作対象装置200に出力させたり(データ出力処理)、指定したデータを自端末に取り込んだり(データコピー処理)することができる。
具体的には、表示部307に表示されているデータ特定情報を選択し、決定する入力が操作部308に対して行われた場合に、スライドショー実行指示部25は、該決定されたデータ特定情報を操作対象装置200に出力させるためのデータ出力指示を送信する。そして、表示部307に表示されているデータ特定情報を選択し、コピーする入力が操作部308に対して行われた場合に、コピー実行部28は、該決定されたデータ特定情報に対応するデータのコピーを要求する指示を操作対象装置200に送信する。
なお、図19では、遠隔操作装置300bが操作指示を送信している例を示しているが、操作対象装置200と通信接続している端末であれば、任意の端末が操作指示の送信元端末となり得る。また、図19では、遠隔操作装置300aがデータ出力処理(データ提供端末側)を実行する例を示しているが、操作対象装置200と通信接続している端末であれば、任意の端末がデータ出力処理(データ提供端末側)の実行端末となり得る。
続いて、操作対象装置200側の処理について説明する。被操作側データ共有処理部3は、データ特定情報を受信すると、被操作側表示制御部4に指示して、上記データ特定情報及び端末特定情報を表示部204に表示させる(S151)。これにより、共有されているデータの所有者が誰であるかが一目で分かるようになる。
続いて、被操作側データ共有処理部3は、上記データ特定情報を各端末に送信する(S152)。また、被操作側データ共有処理部3は、現在の表示状態情報も上記各端末に送信する(S153)。そして、被操作側データ共有処理部3は、各端末から操作指示が送信されるのを待ち受ける(S154)。なお、操作対象装置200がデータを出力していない場合には、被操作側データ共有処理部3は、表示状態情報を送信せずに、各端末から操作指示が送信されるのを待ち受ける。
ここで、被操作側データ共有処理部3は、操作指示を受信したことを確認する(S154でYES)と、受信した指示内容を確認する(S155)。受信した指示がデータ出力指示であった場合には、被操作側データ共有処理部3は、スライドショー実行指示部25に指示してデータ出力処理(出力装置側)を実行させる(S16)。これにより、要求されたデータが操作対象装置200から出力される。
データ出力処理(出力装置側)が実行されると、操作対象装置200が出力するデータが変わるので、表示状態情報もそれに伴って変わることになる。そこで、被操作側データ共有処理部3は、データ出力処理(出力装置側)の実行指示を出した後、S153の処理に戻って現在の表示状態情報を各端末に送信する。
これにより、各端末の表示画面に表示されているカーソルの位置が、現在操作対象装置200から出力されているデータに対応するデータ特定情報の位置に移動する。その結果、各端末のユーザは、現在操作対象装置200が出力しているデータがどのデータであるかを一目で認識することができる。
一方、S155において、受信した指示内容がデータコピーであった場合には、被操作側データ共有処理部3は、コピー要求転送部8に指示してデータコピー処理を実行させる(S156)。そして、データコピー処理の終了後は、S154に戻り、操作指示の受信を待ち受ける。なお、データコピー処理の詳細については後述する。
〔具体例〕
図19のフローチャートの処理に従って画像を表示する具体例について、図20〜23に基づいて説明する。なお、図20〜23では、遠隔操作装置300a〜300dが操作対象装置200と通信接続していることを想定しているが、操作対象装置200と通信接続している端末の台数は何台であってもよい。
まず、図19のS151〜S153及びS141〜S143の処理後の表示状態について図20に基づいて説明する。図20は、操作対象装置200から遠隔操作装置300a〜300dにデータ特定情報が送信されたときの、操作対象装置200及び遠隔操作装置300a〜300dの表示状態の一例を示す図である。
上述のように、操作対象装置200の表示画面には、遠隔操作装置300a〜300dが格納しているデータのうち、共有に係るものを示すデータ特定情報及び各データ特定情報が示す画像の所有者(画像を格納している端末)が表示される。
ここでは、画像を共有することを想定しているので、操作対象装置200の表示画面には、共有されている画像のサムネイル画像が表示される。また、各サムネイル画像と共に、図17に示したような端末特定情報(端末特定情報31)が表示される。
そして、操作対象装置200は、データ特定情報及び表示状態情報を遠隔操作装置300a〜300dのそれぞれに送信する。これにより、図示のように、遠隔操作装置300a〜300dのそれぞれには、データ特定情報(サムネイル画像)が表示される。なお、このとき、遠隔操作装置300a〜300dにおいても各サムネイル画像と共に端末特定情報を表示してもよい。
続いて、図19のS154以降の処理であってデータ出力を行う場合の処理が行われたときの表示状態について図21に基づいて説明する。図21は、遠隔操作装置300bが画像の表示指示を送信し、操作対象装置200が表示指示を受けた画像を表示するときの操作対象装置200及び遠隔操作装置300a〜300dの表示状態の一例を示す図である。
図示のように、ここでは、遠隔操作装置300bから操作対象装置200にNo.17の画像(表示画面中、17番目に表示されている画像)の表示指示を送信したことを想定している(STEP1)。図示のように、No.17の画像を格納している端末は「A」すなわち遠隔操作装置300aである。
No.17の画像の表示指示を受信した操作対象装置200は、該画像を格納している遠隔操作装置300aに対して画像の送信要求を送り(STEP2)、遠隔操作装置300aはこの要求に応じてNo.17の画像を操作対象装置200に送信する(STEP3)。
これにより、図示のように、No.17の画像が操作対象装置200の大画面に表示される(STEP4)。また、操作対象装置200は、データ出力処理(出力装置側)を実行した後に、表示状態情報を各端末に送信する。そして、表示状態情報を受信した遠隔操作装置300a及び300bでは、受信した表示状態情報に従って選択位置(カーソル位置)を移動する(STEP5)。
また、図19の例では示していないが、操作対象装置200がデータ特定情報を各端末に送信する場合であっても、スライドショーを実行することができる。これについて、図22に基づいて説明する。図22は、操作対象装置200がデータ特定情報を各端末に送信する場合に、スライドショーを実行したときの表示画面の一例を示す図である。
図示のように、操作対象装置200がデータ特定情報及び表示状態情報を各端末に送信するので、遠隔操作装置300a〜300dには、操作対象装置200と同じ画面が表示される。
そして、遠隔操作装置300a〜300dの何れかから操作対象装置200にスライドショーの実行指示が送信されると、操作対象装置200では、再生管理情報が生成され、該生成された再生管理情報に従って遠隔操作装置300a〜300dに画像送信要求が送られる。
図示の例では、操作対象装置200には、遠隔操作装置300dが格納している画像が表示されている。ここで、操作対象装置200が、遠隔操作装置300dが格納している画像を表示するときには、遠隔操作装置300a〜300dに表示状態情報が送信される。
これにより、図示のように、遠隔操作装置300a〜300dのそれぞれにおいて、操作対象装置200において表示中の画像にカーソルが表示される。このように、スライドショーを行う場合には、操作対象装置200が表示する画像が順次切り換わるので、遠隔操作装置300a〜300dのそれぞれにおけるカーソルの位置もそれに合わせて移動してゆく。
これにより、遠隔操作装置300a〜300dのユーザは、自装置にサムネイル表示されている画像のうち、どの画像が現在操作対象装置200に表示されているのか、また次に表示されるのはどの端末のどの画像であるかを容易に認識することができるようになる。
また、図示の例では、次に表示する画像を格納している端末が遠隔操作装置300cであることを想定しているので、操作対象装置200から遠隔操作装置300cに事前通知が送信される(図13参照)。そして、事前通知を受信した遠隔操作装置300cでは、例えば図14に示したような画面を表示させて画像の提供可否をユーザに選択させる。
〔データコピー処理〕
次に、データコピー処理の概要について図23に基づいて説明する。図23は、データコピー処理の概要を示す図である。なお、図23では、遠隔操作装置300bが、遠隔操作装置300aが格納しているデータをコピーする例を示している。ここでは、まず遠隔操作装置300bが実行する処理について説明し、その後操作対象装置200及び遠隔操作装置300aが実行する処理について説明する。
遠隔操作装置300b(コピー要求元端末)は、データ特定情報が表示されているデータの中からコピーするデータが選択されたときには、操作対象装置200にコピー要求を送信する。次に、コピー要求を受信した操作対象装置200は、コピー対象となるデータを格納している遠隔操作装置300aに対して上記コピー要求を転送する。
遠隔操作装置300a(コピー要求先端末)は、コピー要求を受信すると、コピーの可否をユーザに確認する。ここで、コピー可能である場合には、遠隔操作装置300aは、遠隔操作装置300bにコピー要求されたデータを送信する。なお、このときのデータ送信は、P2P(ピアツーピア)で行ってもよいし、操作対象装置200経由で行ってもよい。
このように、遠隔操作装置300に遠隔操作システム100で共有されているデータのデータ特定情報を送信しているので、遠隔操作装置300においてデータ特定情報を指定してデータのコピーを行うことができる。
次に、データコピー処理の流れについて、図24に基づいて説明する。図24はデータコピー処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、図23の例と同様に、遠隔操作装置300bが、遠隔操作装置300aが格納しているデータをコピーする例について説明する。
〔遠隔操作装置300b(コピー要求元端末)の処理〕
遠隔操作装置300bの操作部308にデータコピーを開始する旨の入力が行われると、コピー実行部28は、操作対象装置200から受信したデータ特定情報の中からコピーするデータをユーザに選択させる(S161)。そして、コピーするデータが選択されると、コピー実行部28は、上記選択されたデータのコピー要求を操作対象装置200に送信する(S162)。
コピー実行部28は、コピー要求を送信すると、上記要求したデータの受信を待ち受ける(S163)。そして、要求したデータの受信を確認する(S163でYES)と、コピー実行部28は、要求した全てのデータを受信したか否かを確認し(S164)、要求した全てのデータを受信していた場合(S164でYES)には、データコピー処理を終了する。
なお、遠隔操作装置300aがコピー要求を拒否した場合には、遠隔操作装置300aから300bに不許可通知が送信される。そして、コピー実行部28は、不許可通知の受信を確認した場合には、遠隔操作装置300aからのデータ受信は終了したと判断し、データコピー処理を終了する。ただし、他の端末にもコピー要求を送信している場合には、コピー実行部28は、引き続き要求したデータの受信を待ち受ける。
一方、要求したデータの中に、未だ受信が確認できていないデータが存在する場合(S164でNO)には、コピー実行部28は、S163の処理に戻って要求したデータの受信を待ち受ける。なお、所定の時間が経過しても、データ受信の終了が確認できない場合には、コピー実行部28はコピーの要求先端末が不在であると判断し、データコピー処理を終了する。
遠隔操作装置300bが実行する上記データコピー処理では、例えば図25に示すような画面を表示することにより、ユーザに入力操作を行わせることができる。図25は、データコピー処理における操作画面の一例を示す図である。なお、図示の例では、画像をコピーする場合の表示画面例を示しているが、コピー対象となるデータは遠隔操作システム100において共有されているデータであればよく、画像に限られない。
ここでは、操作対象装置200から遠隔操作システム100に含まれる各端末にデータ特定情報が送信されることを想定しているので、同図の1番目に示すように遠隔操作装置300bには、データ特定情報が表示される。なお、ここでは画像のコピーを行うことを想定しているので、表示されているデータ特定情報は、サムネイル画像である。さらに、図示の例では、サムネイル画像に加えてサブメニューを選択するための選択項目がソフトキー表示されている。
ここで、サブメニューを選択する入力操作が操作部308に対して行われると、同図の2番目の画面が表示される。図示のように、サブメニューとして、スライドショー、情報表示、及びコピーの選択項目が表示される。ここでスライドショーを選択すると、スライドショー実行処理が行われる。また、情報表示を選択するとデータの詳細情報が表示部307に表示される。例えば、対象となるデータが写真の場合には、撮影日時等が表示される。なお、撮影日時等の情報はデータ特定情報に含まれている。
一方、コピーが選択されると、操作画面は、同図の3番目の画像に遷移する。図示のように、現在選択中の画像をコピーするか、画像を選択してコピーするか、全てのデータをコピーするかを選択するための選択項目がソフトキー表示される。
ここで、全てのデータをコピーする、との選択項目が選択された場合には、操作対象装置200から受信したデータ特定情報に対応する全てのデータに対するコピー要求が送信される。これにより、要求したデータが順次受信されるので、操作画面は、同図の4番目の画像に遷移する。
図示のように、操作画面にコピーの進捗情報を表示することにより、ユーザがコピー終了までに必要なおおよその時間を把握できるので好ましい。また、図示の例では、コピーを中断するための選択項目を表示している。この項目が選択された場合には、コピー実行部28は、データの送信元端末に対してデータ送信を中止するように指示し、データコピー処理を終了する。
そして、要求した画像を全て受信すると、操作画面は、同図の5番目の画像に遷移する。これにより、ユーザは、問題なくコピーが終了したことを確認することができる。なお、ここで、要求した画像の一部が受信できなかった場合には、受信できなかった旨のメッセージと受信できなかった画像のサムネイル画像を表示するようにしてもよい。これにより、ユーザは、コピーに失敗した画像を容易に認識することができる。
〔操作対象装置200及び遠隔操作装置300a(コピー要求先端末)の処理〕
続いて、操作対象装置200及び遠隔操作装置300aが実行する処理について説明する。操作対象装置200のコピー要求転送部8は、コピー要求の受信を確認する(S171)と、コピー要求されているデータと該データを格納している端末とを確認する。そして、コピー要求転送部8は、要求されたデータを格納している端末に上記受信したコピー要求を転送する(S172)。コピー要求の転送によって、操作対象装置200のデータコピー処理は終了する。
遠隔操作装置300aのコンテンツ送信制御部26は、コピー要求の受信を確認する(S181)と、遠隔操作装置300のユーザにコピーを許可するか否かを選択させる(S182)。例えば、画像のコピー要求があった場合には、コンテンツ送信制御部26は、図26に示すような画像を操作側表示制御部23に指示して表示部307に表示させることにより、コピーを許可するか否かを選択させるようにすればよい。
図26は、コピーの可否をユーザに選択させるための画面の一例を示す図である。同図の上側に示す画面例では、遠隔操作装置300bから大画面(操作対象装置200)に表示されている画像のコピー要求があったことを示すメッセージが表示されている。これにより、遠隔操作装置300aのユーザは、コピー要求されているデータが操作対象装置200に表示されている全ての画像であり、コピーの要求元が遠隔操作装置300bであることを認識することができる。したがって、ユーザは、これらの情報を元にコピーの可否を判断することができる。
また、図示のように、コピーを許可するための項目とコピーを拒否するための項目とがユーザに選択可能に表示されているので、遠隔操作装置300aのユーザは、上記の項目の何れかを選択することにより、コピーを許可または拒否することができる。
そして、コピーを許可した場合には、コンテンツ送信制御部26は、例えば同図の下側に示すような画面を表示させればよい。図示のように、画像の転送を実行中であることを示すメッセージを表示させることにより、ユーザは画像の転送中であることを認識することができる。
また、遠隔操作装置300aのユーザがその場を離れる必要が生じた場合などには、画像の転送を中断する必要が生じることも考えられる。そこで、コンテンツ送信制御部26は、図示のように、画像の転送を中断するための項目をユーザに選択可能に表示し、遠隔操作装置300aのユーザがデータの転送を中断できるようにすることが好ましい。
ここで、フローチャートの説明に戻る。コピーを許可することが選択された場合(S182でYES)には、コンテンツ送信制御部26は、要求されたデータを、該データの要求元である遠隔操作装置300bに送信する(S183)。一方、コピーを許可しないことが選択された場合(S182でNO)には、コンテンツ送信制御部26は、コピーの送信を許可しないことを示す不許可通知を該データの要求元である遠隔操作装置300bに送信する(S184)。
なお、図14の例と同様に、コンテンツ送信制御部26は、遠隔操作装置300aの電池残量や遠隔操作装置300aが現在実行中の他のタスク等に基づいて、データの送信を行うことが好ましくないと判断した場合には、ユーザにコピーの可否を選択させず、自動的に不許可通知を送信するようにしてもよい。
〔変形例〕
上述のように、遠隔操作システム100では、操作対象装置200が出力できないデータが共有されないようになっている。これにより、遠隔操作装置300から操作対象装置200に無駄なデータが送信されることを防ぐことができる。
しかしながら、上記の構成では、遠隔操作装置300が格納しているデータのうち、該データを格納している遠隔操作装置300も操作対象装置200も出力することのできないデータの出力はできないという問題がある。
例えば、遠隔操作装置300にて、インターネットでデータをダウンロードした場合に、このデータを遠隔操作装置300で出力することができず、また操作対象装置200でも出力できないようなときには、遠隔操作装置300のユーザは、折角ダウンロードしたデータを出力することができない。
上記の問題は、例えば以下のようにして解決することができる。すなわち、遠隔操作装置300のそれぞれが、各端末が出力可能なファイル形式を示す再生可能データ情報を操作対象装置200に送信する。
次に、操作対象装置200は、上記再生可能データ情報の中に、自装置が出力できないファイル形式が含まれていた場合に、自装置が出力できないファイル形式を出力できる遠隔操作装置300の通信アドレスと該遠隔操作装置300が出力できて操作対象装置200が出力できないファイル形式とを対応付けて記憶する。
続いて、操作対象装置200は、自装置または遠隔操作システム100に含まれる遠隔操作装置300の何れかが出力できるファイル形式を再生可能データ情報として各遠隔操作装置300に送信する。すなわち、この場合には、操作対象装置200が出力可能なデータに加えて、遠隔操作装置300の何れかが出力可能なデータが共有される。
そして、操作対象装置200は、操作対象装置200が出力できないデータの出力指示を受けた場合に、当該データを出力可能な遠隔操作装置300にデータを送信させて出力させる。
これにより、操作対象装置200が出力できないデータが遠隔操作装置300から出力されるので、該データを格納している遠隔操作装置300も操作対象装置200も出力することのできないデータを出力することが可能になる。
また、遠隔操作システム100では、遠隔操作装置300がデータの提供と、操作対象装置200に対する表示制御との両方を行い、操作対象装置200がデータの出力を行う例を示したが、この例に限られない。すなわち、データの提供を行う端末、データの出力を行う端末、データの出力指示を行う端末が含まれているシステムであれば、遠隔操作システム100と同様の効果を奏するシステムを構成することができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
最後に、操作対象装置200及び遠隔操作装置300の各ブロック、特に操作対象装置制御部203及び遠隔操作装置制御部306は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、操作対象装置200または遠隔操作装置300は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである操作対象装置200及び遠隔操作装置300の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記操作対象装置200または遠隔操作装置300に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、操作対象装置200または遠隔操作装置300を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。