JP5219521B2 - 自動車用フロアスペーサの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車用フロアスペーサの製造方法に関し、特に、フロアスペーサ部と衝撃吸収部とを有する自動車用フロアスペーサを、フロアスペーサ部と衝撃吸収部とが異なる密度となるように一体成形する自動車用フロアスペーサの製造方法に関する。
従来、自動車に用いられる各部材は、走行距離に対する燃料消費率の向上を目的に、軽量化が求められてきた。
このため、自動車の全席の床面又は床面と乗員足元周辺に敷設される自動車用フロアスペーサは、通常、硬質発泡プラスチック製成形品としてある。この自動車用フロアスペーサは、乗員足元の平坦性を確保するとともに、断熱性を向上させる。
また、自動車衝突時の乗員保護のため、衝突時における安全性の向上を目的として、車体構造の改善や衝撃吸収材の採用が行われてきた。この自動車用の衝撃吸収材として、通常、硬質発泡ウレタンなどが多く採用されている。
一般的に、自動車用フロアスペーサは、衝撃吸収性を向上させようとすると重くなり、軽量化しようとすると機械的強度が低下する。すなわち、自動車用フロアスペーサにおける乗員の足元周りの安全性向上と軽量化の両立は、これからの課題とされていた。
この課題を解決するために、様々な技術が開発されてきた。
たとえば、特許文献1には、材料として硬質発泡プラスチックを用いた、フロアスペーサ部及び衝撃吸収部を有する自動車用フロアスペーサの技術が開示されている。この技術は、底面側にハニカム構造、スリット構造又は突起構造を有する衝撃吸収部が、嵌合部を介してフロアスペーサ部と一体化されており、乗員の足元周りの安全性向上と軽量化を両立することができる。
また、特許文献2には、物性の異なる複数の発泡性熱可塑性樹脂粒子を型内に順次充填し、充填された粒子を加熱発泡させて一体化する発泡熱可塑性樹脂成形品の成形方法の技術が開示されている。この技術は、一つの充填器を共用して、異なる樹脂粒子を順次金型内に充填する方法としてある。
また、特許文献3には、上下位置に設けた各々の充填口から、一方は樹脂粒子のみ噴射し、もう一方は空気のみ噴射し、その後、空気のみ噴射した部分に異種粒子を充填する発泡熱可塑性樹脂成形品の製造方法の技術が開示されている。
また、特許文献4には、型内に二つのスペース確保部材(仕切り)が収容された状態で、第一の原料を充填し加熱膨張させ、この融着が完了するまでの間に、スペース確保部材を型内から移動させ、この空きスペースに第二の原料を充填し加熱膨張させ、全体を一体に融着する、異種材料による同時成形方法の技術が開示されている。
さらに、特許文献5には、異なる粒径の異種原料を、多数のピン又は櫛状体からなる仕切り部材により、仕切った状態で型内に充填し、充填の後より加熱融着が完了するまでの間に、仕切り部材を型内から後退させて、異種原料を一体に融着成形する異種原料による同時成形方法の技術が開示されている。
特開2003−118460号公報 特開昭53−43762号公報 特公昭61−9136号公報 特公昭58−55896公報 特公昭58−29728号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の自動車用フロアスペーサは、密度が低く軽量化されたフロアスペーサ部と、密度が高く機械的強度に優れた衝撃吸収部とが別個に成形され、別個に成形されたフロアスペーサ部と衝撃吸収部3が嵌合部を介して連結されている。このため、自動車への人の乗降や凹凸路面における自動車の走行などの際、嵌合部より擦れ音などの異音が発生することがあった。また、フロアスペーサ部とフロアスペーサ部を別々に製造する必要があり、金型のイニシャルコストの増加や、衝撃吸収部をフロアスペーサ部に接着嵌合させるための加工が必要であり、製造コストが増加した。すなわち、この自動車用フロアスペーサは、乗員の足元周りの安全性向上と軽量化の両立を可能としているものの、異音や製造コストについて、改善の余地が残っていた。
また、特許文献2の技術は、任意の意図する場所に、異種材料の境界面を設定することは困難であった。したがって、たとえば、密度が低く軽量化されたフロアスペーサ部と、密度が高く機械的強度に優れた衝撃吸収部とからなる自動車用フロアスペーサにこの技術を適用し、かかる自動車用フロアスペーサを一体成形しようとしても、衝撃吸収部に密度の低い領域が入り込むと、衝撃吸収部の機械的強度が低下する。すなわち、この技術では、密度が低く軽量化されたフロアスペーサ部と、密度が高く機械的強度に優れた衝撃吸収部とからなる自動車用フロアスペーサを一体成形することができないといった問題があった。
さらに、特許文献3の技術は、境界面がエアの届く範囲に限定され、さらには、発泡性熱可塑性樹脂粒子の比重のバラツキやエア圧力の変動等により、異種材料の境界面の位置が変わる場合があった。自動車用フロアスペーサは、一般的に床面側に複雑な形状を有しているので、この技術では、境界面が安定的にエアの届く範囲でない場合があったり、あるいは、境界面の位置が変動してしまうと、衝撃吸収部の品質を保証することができなくなる。すなわち、この技術では、密度が低く軽量化されたフロアスペーサ部と、密度が高く機械的強度に優れた衝撃吸収部とからなる自動車用フロアスペーサを一体成形することができないといった問題があった。
また、特許文献4の技術は、第二の原料を充填する際、キャビティに進入した仕切り(成形型とプランジャー)が後退し、後退した仕切りの先端面がキャビティ面を形成するが、成形型とプランジャーの先端面が互いに対応した形状の場合にのみ、完全な仕切りとして機能する。すなわち、成形型とプランジャーの先端面が互いに対応しない形状の場合、両先端面の間に空隙ができ、この空隙に第一の原料が侵入する。このため、複雑な形状を有する自動車用フロアスペーサにこの技術を適用しようとしても、上記空隙ができてしまい、衝撃吸収部の品質を保証することができなくなる。すなわち、この技術では、密度が低く軽量化されたフロアスペーサ部と、密度が高く機械的強度に優れた衝撃吸収部とからなる自動車用フロアスペーサを一体成形することができないといった問題があった。
また、特許文献5の技術は、異なる粒径の異種原料を、多数のピン又は櫛状体からなる仕切り部材により仕切った状態で、キャビティ内に充填し、充填した後、後退した仕切りの先端面が、キャビティ面を形成する。このため、キャビティ内に進入した仕切り部材の先端面は、進入方向のキャビティ面と当接することにより、完全な仕切りとして機能する。すなわち、多数のピンの先端面の全てが進入方向のキャビティ面と当接しない場合、仕切られない隙間ができ、この隙間から異種原料が混入する。このため、複雑な形状を有する自動車用フロアスペーサにこの技術を適用しようとしても、上記隙間ができてしまい、衝撃吸収部の品質を保証することができなくなる。すなわち、この技術では、密度が低く軽量化されたフロアスペーサ部と、密度が高く機械的強度に優れた衝撃吸収部とからなる自動車用フロアスペーサを一体成形することができないといった問題があった。
本発明は、従来技術における以上のような問題点に対し、フロアスペーサ部と衝撃吸収部とを有する自動車用フロアスペーサを、フロアスペーサ部と衝撃吸収部とが異なる密度となるように一体成形する自動車用フロアスペーサの製造方法の提供を目的とする。
本発明の自動車用フロアスペーサの製造方法は、自動車の乗員座席の足元の床面に敷設されるフロアスペーサ部と、室内側に平面部を有し床面側に凹凸部を有し、前記乗員座席の足元前方の床面に敷設される衝撃吸収部とを、金型によって一体成形した自動車用フロアスペーサの製造方法であって、前記金型の前記フロアスペーサ部の成形部位と前記衝撃吸収部の成形部位に、密度及び発泡倍率のうち少なくとも一方が異なる発泡プラスチックをそれぞれ充填し、その後、前記金型を加熱して、前記金型内に充填された密度及び発泡倍率のうち少なくとも一方が異なる発泡プラスチックを発泡させ、前記フロアスペーサ部と前記衝撃吸収部の密度が異なる前記自動車用フロアスペーサを成形する方法としてある。
また、好ましくは、前記金型の前記フロアスペーサ部の成形部位と前記衝撃吸収部の成形部位に、前記密度及び発泡倍率のうち少なくとも一方が異なる発泡プラスチックを充填する際、前記金型の前記フロアスペーサ部の成形部位と前記衝撃吸収部の成形部位との境界部分を仕切り部材で仕切り、前記発泡プラスチックを充填した後、前記仕切り部材を前記境界部分から退去させるとよい。
さらに、好ましくは、前記フロアスペーサ部と衝撃吸収部の材料が、同じ樹脂材料であるとよく、また、前記フロアスペーサ部の密度を10kg/m〜50kg/mとし、前記衝撃吸収部の密度を30kg/m〜200kg/mとし、さらに、前記衝撃吸収部の密度を前記フロアスペーサ部の密度より高くするとよい。
本発明の自動車用フロアスペーサの製造方法に用いる装置は、自動車の乗員座席の足元の床面に敷設されるフロアスペーサ部と、室内側に平面部を有し床面側に凹凸部を有し、乗員座席の足元前方の床面に敷設される衝撃吸収部とを、金型を用いて一体成形する自動車用フロアスペーサの製造装置であって、前記金型の前記フロアスペーサ部の成形部位と前記衝撃吸収部の成形部位との境界部分に、前記金型内に進退可能な仕切り部材を設けた構成としてある。
また、前記仕切り部材を、前記金型内に対向する位置から進入し、前記金型内で部分的に重なる少なくとも二つの仕切り板で構成するとよく、さらに、前記仕切り板が、前記金型の形状に対応する先端形状を有するとよい。
また、好ましくは、前記境界部分が前記フロアスペーサ部の前部に位置するように、前記仕切り部材を前記フロアスペーサ部の成形部位側に設けるとよい。
本発明の自動車用フロアスペーサの製造方法によれば、フロアスペーサ部と衝撃吸収部とを有する自動車用フロアスペーサを、フロアスペーサ部と衝撃吸収部とが異なる密度となるように一体成形することができ、生産性の向上、及び、製造原価のコストダウンを図ることができる。特に、複雑な形状を有する自動車用フロアスペーサに対して、一対の仕切り板が完全な仕切りとして機能するので、衝撃吸収部の品質を確実に保証することができる。
[自動車用フロアスペーサの製造方法の一実施形態]
まず、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法を理解しやすいように、この自動車用フロアスペーサの製造方法により製造される、自動車用フロアスペーサについて、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法により製造される、自動車用フロアスペーサを説明するための概略断面図であり、(a)は平面図を、(b)は側面図を、(c)はA−A断面図を示している。
図1において、自動車用フロアスペーサ1は、フロアスペーサ部2と衝撃吸収部3とからなっており、フロアスペーサ部2と衝撃吸収部3が一体成形されている。
(硬質発泡プラスチックの材質)
フロアスペーサ部2と衝撃吸収部3の材料は、同じ樹脂材料(硬質発泡プラスチック材料)としてある。このようにすると、樹脂材料の共用化により、製造原価のコストダウンを図ることができる。
また、一体成形されたフロアスペーサ部2と衝撃吸収部3の密度は異なっており、フロアスペーサ部2は、低密度の硬質発泡プラスチックであり、衝撃吸収部3は、高密度の硬質発泡プラスチックである。すなわち、本実施形態に用いられる硬質発泡プラスチックの密度は、要求される耐圧荷重と、衝撃吸収性のバランスにより決定される。このため、通常、硬質発泡プラスチックの密度は、硬質発泡プラスチックとして製造し得る10kg/m〜200kg/mの範囲から適宜選ばれる。
好ましくは、フロアスペーサ部2の密度を10kg/m〜50kg/mとし、衝撃吸収部3の密度を30kg/m〜200kg/mとし、さらに、衝撃吸収部3の密度をフロアスペーサ部2の密度より高くするとよい。このようにすると、衝撃吸収部3の機械的強度を向上させることができるとともに、フロアスペーサ部2を軽量化することができる。
なお、一般的に、密度が低いと衝撃吸収性能や剛性が低下し、また、密度が高すぎても、衝撃吸収性能が低下し、かつ、経済的にも不利となる。
また、本実施形態で使用される硬質発泡プラスチックとして、たとえば、発泡ポリエチレンや発泡ポリプロピレンなどの発泡ポリオレフィンを挙げることができる。本実施形態の硬質発泡プラスチックは、特に経済性と成形品物性に優れた発泡ポリスチレン系プラスチックとしてある。
なお、発泡ポリスチレン系プラスチックには、耐薬品性を向上させたスチレン/アクリロニトリル樹脂やさらに耐熱性を向上させたスチレン/アクリロニトリル/α−メチルスチレン樹脂の発泡体等がある。
また、フロアスペーサ部2は、自動車の乗員座席の足元の床面に敷設される。このフロアスペーサ部2は、室内側の上面21が矩形状の平面であり、左右方向のほぼ中央の床面側に、断面が矩形状の溝22が前後方向に延びた状態で形成されている。
また、左側の下面23は、後方に向かうほど厚さが増加する斜面(後方に向かって下る平面)であり、A−A断面と左側の下面23との交線は、水平な直線である。
さらに、右側の下面23は、後方に向かうほど厚さが増加する斜面(後方に向かって下る曲面)であり、A−A断面と右側の下面23との交線は、右側端部から溝22に向かって厚さが増加する曲線である。
さらに、衝撃吸収部3は、自動車の乗員座席の足元前方の、斜め上方に傾斜した床面に敷設される。この衝撃吸収部3は、フロアスペーサ部2から前方斜め上方に向かって傾斜した平面部31と、この平面部31の床面側に形成された複数の凹部33とからなっている。上記平面部31の室内側の上面は、矩形状の平面である。また、凹部33は、断面がほぼ細長い矩形状であり、4行×4列に合計16個の凹部33が並設されており、ハニカム構造32を形成している。このハニカム構造32により、衝撃吸収部3の衝撃吸収性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、床面側の凹凸部として、複数の凹部33によるハニカム構造32を有しているが、凹凸部がハニカム構造32を有する構成に限定されるものではなく、たとえば、スリット構造や突起構造、あるいは、これらを組み合わせた構成としてもよい。
また、「ハニカム構造」とは、本来、六角形を並べる形で作られた構造のことをいうが、本発明においては、六角形に限定せず、たとえば、四角形などの多角形を並べる形で作られた構造のことをいう。
自動車用フロアスペーサ1は、上述した構造としてあるが、本発明の自動車用フロアスペーサの製造方法においては、フロアスペーサ部2と衝撃吸収部3の境界部分が、複雑な形状を有していることが重要である。すなわち、この境界部分は、図1(c)に示す形状とほぼ同様な複雑な断面形状(室内側の上面21と床面側の溝22などによって形成される断面形状)を有しており、上述したように、引用文献4、5の技術では、低密度領域と高密度領域を完全に仕切ることができないため、衝撃吸収部3の品質を保証することができなくなる。
次に、上記構成の自動車用フロアスペーサ1を金型(キャビティ金型4及びコア金型5)によって一体成形する、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法について、図面を参照して説明する。
図2は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法を説明するための概略フローチャート図を示している。
また、図3は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法を説明するための、型締めされた状態の成形装置の概略断面図を示している。
図2、3において、本実施形態の自動車用フロアスペーサの製造方法によれば、まず、成形装置10のキャビティ金型4とコア金型5が型締めされる(ステップS1)。
自動車用フロアスペーサ1の製造装置としての成形装置10は、キャビティ金型4とコア金型5を有している。
キャビティ金型4は、上述した自動車用フロアスペーサ1の上面21及び平面部31の上面を形成する金型である。このキャビティ金型4は、上面側仕切り板41、エアシリンダ42、第一充填器43及び第二充填器44を備えている。
また、コア金型5は、自動車用フロアスペーサ1の溝22、下面23及び凹部33などを形成する金型である。このコア金型5は、底面側仕切り板51及びエアシリンダ52を備えている。
上記キャビティ金型4及びコア金型5が型締めされると、自動車用フロアスペーサ1を一体成形するためのキャビティ53が形成される。このキャビティ53は、フロアスペーサ部用キャビティ531と、衝撃吸収部用キャビティ532と、フロアスペーサ部用キャビティ531と衝撃吸収部用キャビティ532との間に形成される境界部分533とからなっている。
第一充填器43は、フロアスペーサ部用キャビティ531に、密度の低い(発泡倍率の大きい)発泡性熱可塑性樹脂粒子61を充填する充填器であり、導入部432及びエアシリンダ431を有している。
また、第二充填器44は、衝撃吸収部用キャビティ532に密度の高い(発泡倍率の小さい)発泡性熱可塑性樹脂粒子62を充填する充填器であり、導入部442及びエアシリンダ441を有している。
さらに、上面側仕切り板41は、エアシリンダ42のロッド421と連結されており、エアシリンダ42によって、境界部分533に対して進退自在に設けられている。
また、底面側仕切り板51は、エアシリンダ52のロッド521と連結されており、エアシリンダ52によって、境界部分533に対して進退自在に設けられている。
図4は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法の、退去状態にある上面側仕切り板及び底面側仕切り板を説明するための要部の概略拡大斜視図を示している。
なお、フロアスペーサ部用キャビティ531の前方に位置する衝撃吸収部用キャビティ532は、理解しやすいように省略してある。
図4において、上面側仕切り板41は、左右方向に細長い矩形状の平板であり、キャビティ53内から退去した状態において、該上面側仕切り板41の先端面が、フロアスペーサ部2の上面21の一部を形成する金型として機能する。すなわち、上面側仕切り板41の先端部は、上面21と対応した形状としてある。
また、底面側仕切り板51は、左右方向に細長い平板であり、キャビティ53内から退去した状態において、該底面側仕切り板51の先端面が、フロアスペーサ部2の溝22及び下面23の一部を形成する金型として機能する。すなわち、底面側仕切り板51の先端部は、溝22及び下面23と対応した形状としてある。
さらに、底面側仕切り板51と上面側仕切り板41との前後方向の位置関係は、底面側仕切り板51と上面側仕切り板41がキャビティ53内に進入すると、互いに重なる(底面側仕切り板51の後方側の面と上面側仕切り板41の前方側の面が摺動する)位置関係にある。このようにすると、自動車用フロアスペーサ1の形状が複雑な場合であっても、確実にキャビティ53を仕切ることができる。
次に、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51を境界部分533(キャビティ53)内に進入させ、フロアスペーサ部用キャビティ531と衝撃吸収部用キャビティ532とを仕切る(ステップS2)。
なお、本実施形態では、キャビティ金型4とコア金型5を型締めした後に、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51で、フロアスペーサ部用キャビティ531と衝撃吸収部用キャビティ532とを仕切る方法としてあるが、これに限定されるものではない。たとえば、キャビティ金型4とコア金型5を型締めしながら、上面側仕切り板41と底面側仕切り板51をキャビティ53内に進入させてもよい。
図5は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法を説明するための、仕切られた状態の成形装置の概略断面図を示している。
図5において、上面側仕切り板41と底面側仕切り板51は、上述したように、前後方向の取付け位置がずれており、キャビティ53内に進入する際、上面側仕切り板41の前方側の面と底面側仕切り板51の後方側の面が摺動しながら、キャビティ53内に進入する。
図6は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法の、仕切り状態にある上面側仕切り板及び底面側仕切り板を説明するための要部の概略拡大斜視図を示している。
なお、フロアスペーサ部用キャビティ531の前方に位置する衝撃吸収部用キャビティ532は、理解しやすいように省略してある。
図6において、上面側仕切り板41と底面側仕切り板51は、キャビティ53内に進入すると、フロアスペーサ部用キャビティ531と衝撃吸収部用キャビティ532とが連通しないように、フロアスペーサ部用キャビティ531と衝撃吸収部用キャビティ532との間を完全に仕切る。
次に、仕切られたフロアスペーサ部用キャビティ531と衝撃吸収部用キャビティ532に、それぞれ低密度の硬質発泡プラスチックと高密度の硬質発泡プラスチックを充填する(ステップS3)。
図7は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法を説明するための、発泡性熱可塑性樹脂粒子の充填された状態の概略断面図を示している。
図7において、フロアスペーサ部用キャビティ531には、密度の低い(発泡倍率の大きい)発泡性熱可塑性樹脂粒子61が、第一充填器43によって充填され、衝撃吸収部用キャビティ532には、密度の高い(発泡倍率の小さい)発泡性熱可塑性樹脂粒子62が、第二充填器44によって充填されている。
上記発泡性熱可塑性樹脂粒子61及び発泡性熱可塑性樹脂粒子62は、あらかじめそれぞれの所定の密度に一次発泡された樹脂粒子であり、フロアスペーサ部用キャビティ531内、及び、衝撃吸収部用キャビティ532内にそれぞれ満杯となるように充填される。
なお、本実施形態では、通常、発泡性熱可塑性樹脂粒子61及び発泡性熱可塑性樹脂粒子62は、ほぼ同時に充填が開始され、ほぼ同時に充填が完了するが、これに限定されるものではない。フロアスペーサ部用キャビティ531と衝撃吸収部用キャビティ532は、完全に仕切られているので、発泡性熱可塑性樹脂粒子61及び発泡性熱可塑性樹脂粒子62のいずれか一方を先に充填し、その後に、他方を充填してもよい。
次に、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51をキャビティ53内から退去させながら、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51がキャビティ53内から退去することにより形成される空きスペース(図示せず)に、発泡性熱可塑性樹脂粒子61及び発泡性熱可塑性樹脂粒子62を補填する(ステップS4)。
図8は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法を説明するための、上面側仕切り板及び底面側仕切り板が退去し、発泡性熱可塑性樹脂粒子の補填された状態の概略断面図を示している。
図8において、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51は、キャビティ53内から退去している。この退去は、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51の先端面がキャビティ53を形成する位置まで行われる(図4参照)。これにより、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51の先端面が、キャビティ53の面と面一になり、一体成形された自動車用フロアスペーサ1に、上面側仕切り板41や底面側仕切り板51による不要な凸部や凹部(図示せず)が形成されるといった不具合を防止することができる。
また、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51がキャビティ53内から退去することにより形成される空きスペース(図示せず)には、発泡性熱可塑性樹脂粒子61及び発泡性熱可塑性樹脂粒子62が補填される。このようにすると、空きスペースによる不具合を確実に排除することができる。
また、図示してないが、発泡性熱可塑性樹脂粒子61及び発泡性熱可塑性樹脂粒子62が補填された後、エアシリンダ431及びエアシリンダ441からロッド(図示せず)が突出し、発泡性熱可塑性樹脂粒子61及び発泡性熱可塑性樹脂粒子62を充填するための充填口を塞ぐとともに、各ロッドの先端面がキャビティ53を形成する。これにより、自動車用フロアスペーサ1に、不要な凸部や凹部(図示せず)が形成されるといった不具合を防止する。
なお、本実施形態では、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51をキャビティ53内から退去させながら、発泡性熱可塑性樹脂粒子61及び発泡性熱可塑性樹脂粒子62を補填する方法としてあるが、これに限定されるものではなく、たとえば、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51をキャビティ53内から退去させた後に、発泡性熱可塑性樹脂粒子61及び発泡性熱可塑性樹脂粒子62を補填する方法としてもよい。
また、空きスペースに、発泡性熱可塑性樹脂粒子61及び発泡性熱可塑性樹脂粒子62を補填する代わりに、発泡性熱可塑性樹脂粒子62だけを補填してもよい。このようにすると、衝撃吸収部3内に低密度領域が形成されるといった不具合をより確実に防止でき、衝撃吸収部3の品質の信頼性を向上させることができる。
さらに、本実施形態では、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51をキャビティ53内から退去させながら、新たに発泡性熱可塑性樹脂粒子61及び発泡性熱可塑性樹脂粒子62を補填する方法としてあるが、これに限定されるものではない。たとえば、図示してないが、空きスペースに対応するように、キャビティ金型4とコア金型5との間に微小の隙間を持たせ、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51をキャビティ53内から退去させながら、上記微小の隙間をなくするように、キャビティ金型4とコア金型5を型締めする方法としてもよい。
次に、スチーム等によりキャビティ金型4やコア金型5を加熱し、自動車用フロアスペーサ1を一体成形する(ステップS5)。
図9は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法を説明するための、発泡性熱可塑性樹脂粒子の加熱発泡された状態の成形装置の概略断面図を示している。
図9において、キャビティ金型4やコア金型5が加熱されると、発泡性熱可塑性樹脂粒子61及び発泡性熱可塑性樹脂粒子62が、二次発泡し、発泡性熱可塑性樹脂粒子61どうしの空隙、発泡性熱可塑性樹脂粒子61と発泡性熱可塑性樹脂粒子62との空隙、及び、発泡性熱可塑性樹脂粒子62どうしの空隙を埋めるとともに、接触した発泡性熱可塑性樹脂粒子61どうし、発泡性熱可塑性樹脂粒子61と発泡性熱可塑性樹脂粒子62、及び、発泡性熱可塑性樹脂粒子62どうしが溶融する。その後、キャビティ金型4やコア金型5が冷却されると、低密度の硬質発泡プラスチック63を有するフロアスペーサ部2、及び、高密度の硬質発泡プラスチック64からなる衝撃吸収部3を有する自動車用フロアスペーサ1が一体成形される。
なお、キャビティ金型4やコア金型5を加熱するタイミングは、上記に限定されるものではない。たとえば、発泡性熱可塑性樹脂粒子61や発泡性熱可塑性樹脂粒子62を充填しながら、あるいは、上面側仕切り板41や底面側仕切り板51をキャビティ53内から退去させながら、予備的に加熱を開始してもよい。
次に、キャビティ金型4とコア金型5を型開きし、自動車用フロアスペーサ1を離型する(ステップS6)。
図10は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法を説明するための、発泡性熱可塑性樹脂粒子の加熱発泡された状態の成形装置の概略断面図を示している。
図10において、コア金型5が移動し型開きされ、図示してないが、取外し手段などによって、自動車用フロアスペーサ1がコア金型5から取り外される。
以上説明したように、本実施形態の自動車用フロアスペーサの製造方法によれば、軽量化されたフロアスペーサ部2と機械的強度の優れた衝撃吸収部3を一体成形することができ、生産性の向上、及び、製造原価のコストダウンを図ることができる。
特に、複雑な形状を有する自動車用フロアスペーサ1に対して、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51が完全な仕切りとして機能するので、衝撃吸収部3の品質を確実に保証することができる。
さらに、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51は、キャビティ53の形状と対応しているので、自動車用フロアスペーサ1に不要な凸部や凹部が形成されるといった不具合を回避することができる。
[自動車用フロアスペーサの製造装置の一実施形態]
次に、本発明の自動車用フロアスペーサを製造するための製造装置(成形装置)について説明する。
成形装置10は、自動車の乗員座席の足元の床面に敷設されるフロアスペーサ部2と、室内側に平面部31を有し床面側にハニカム構造32を有し、乗員座席の足元前方の床面に敷設される衝撃吸収部3とを一体成形する。
上記成形装置10は、図3に示すように、キャビティ金型4とコア金型5を有しており、キャビティ金型4には、上面側仕切り板41、第一充填器43及び第二充填器44が設けられており、また、コア金型5には、底面側仕切り板51が設けられている。
また、キャビティ金型4とコア金型5が型締めされると、自動車用フロアスペーサ1を一体成形するためのキャビティ53が形成される。このキャビティ53は、フロアスペーサ部用キャビティ531と、衝撃吸収部用キャビティ532と、フロアスペーサ部用キャビティ531と衝撃吸収部用キャビティ532との間に形成される境界部分533とからなっている。
上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51は、境界部分533と対応する位置に設けられている。
上面側仕切り板41は、エアシリンダ42のロッド421と連結されており、エアシリンダ42によって、境界部分533に対して進退自在に設けられている。この上面側仕切り板41は、図4に示すように、左右方向に細長い矩形状の平板であり、キャビティ53内から退去した状態において、該上面側仕切り板41の先端面が、フロアスペーサ部2の上面21の一部を形成する金型として機能する。
また、底面側仕切り板51は、エアシリンダ52のロッド521と連結されており、エアシリンダ52によって、境界部分533に対して進退自在に設けられている。この底面側仕切り板51は、図4に示すように、左右方向に細長い平板であり、キャビティ53内から退去した状態において、該底面側仕切り板51の先端面が、フロアスペーサ部2の溝22及び下面23の一部を形成する金型として機能する。
さらに、底面側仕切り板51と上面側仕切り板41との前後方向の位置関係は、底面側仕切り板51と上面側仕切り板41がキャビティ53内に進入すると、互いに重なる(底面側仕切り板51の後方側の面と上面側仕切り板41の前方側の面が摺動する)位置関係にある。このようにすると、自動車用フロアスペーサ1の形状が複雑な場合であっても、確実にフロアスペーサ部用キャビティ531と衝撃吸収部用キャビティ532を仕切ることができる。
第一充填器43は、フロアスペーサ部用キャビティ531に、密度の低い(発泡倍率の大きい)発泡性熱可塑性樹脂粒子61を充填する充填器であり、導入部432及びエアシリンダ431を有している。
また、第二充填器44は、衝撃吸収部用キャビティ532に密度の高い(発泡倍率の小さい)発泡性熱可塑性樹脂粒子62を充填する充填器であり、導入部442及びエアシリンダ441を有している。
なお、上記構成の成形装置10は、上述した一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法とほぼ同様に動作し、軽量化されたフロアスペーサ部2と機械的強度の優れた衝撃吸収部3を一体成形する。
以上説明したように、本実施形態の自動車用フロアスペーサの製造装置(成形装置10)によれば、軽量化されたフロアスペーサ部2と機械的強度の優れた衝撃吸収部3を一体成形することができ、生産性の向上、及び、製造原価のコストダウンを図ることができる。
特に、複雑な形状を有する自動車用フロアスペーサ1に対して、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51が完全な仕切りとして機能するので、衝撃吸収部3の品質を確実に保証することができる。
さらに、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51は、キャビティ53の形状と対応しているので、自動車用フロアスペーサ1に不要な凸部や凹部が形成されるといった不具合を回避することができる。
次に、上記実施形態の実施例について説明する。
まず、図3に示す成形装置10を、日立化成工業製モルデックスC10VS成形機に取り付けた。
続いて、成形装置10は、キャビティ金型4及びコア金型5が型締めされ、それぞれの型形状を先端とした上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51を、エアシリンダ42及びエアシリンダ52にとって、境界部分533に進入させた。これにより、フロアスペーサ部用キャビティ531と衝撃吸収部用キャビティ532は、重なるようにして進入した上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51によって、完全に仕切られた。
次に、フロアスペーサ部用キャビティ531に、日立化成工業(株)製ハイビーズGRを素材とした、密度50kg/mの発泡性熱可塑性樹脂粒子61を充填した。また、衝撃吸収部用キャビティ532に、日立化成工業(株)製ハイビーズGRを素材とした、密度67kg/mの発泡性熱可塑性樹脂粒子62を充填した。
続いて、発泡性熱可塑性樹脂粒子61及び発泡性熱可塑性樹脂粒子62を充填した後、上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51をキャビティ53の面と合うように退去させた。
次に、退去した上面側仕切り板41及び底面側仕切り板51による空きスペース分の充填不足を補うため、再度、フロアスペーサ部用キャビティ531と衝撃吸収部用キャビティ532に、発泡性熱可塑性樹脂粒子61及び発泡性熱可塑性樹脂粒子62の補填を5秒間行った。
次に、0.08MPaのスチームで、キャビティ金型4及びコア金型5の加熱を5秒間行い、続いて、キャビティ金型4の加熱を10秒間行い、そして、コア金型5の加熱を5秒間行い、さらに、キャビティ金型4及びコア金型5の加熱を15秒間行った。
続いて、キャビティ金型4及びコア金型5を冷却した後、型開きを行い、自動車用フロアスペーサ1を離型させた。これにより、軽量化されたフロアスペーサ部2と機械的強度の優れた衝撃吸収部3が一体化された自動車用フロアスペーサ1を得た。
また、上記と同様に、自動車用フロアスペーサ1を10個製造したところ、成形品重量のバラツキは±2%であった。
さらに、製造した自動車用フロアスペーサ1に対して、破壊試験を行ったところ、低密度の硬質発泡プラスチック63と高密度の硬質発泡プラスチック64との境界面において、破断するのではなく、低密度の硬質発泡プラスチック63からなるフロアスペーサ部2において、破断した。すなわち、軽量化されたフロアスペーサ部2と機械的強度の優れた衝撃吸収部3を有する自動車用フロアスペーサ1を一体成形することができた。
本発明の自動車用フロアスペーサの製造方法について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
たとえば、キャビティ金型4やコア金型5の形状は、上記実施形態に限定されるものではなく、たとえば、様々な形状とすることができる。
また、上記実施形態では、仕切り部材として、上面用仕切り板41及び底面用仕切り板51を用いているが、これに限定されるものではなく、たとえば、フロアスペーサ部2の断面形状が単純な形状である場合には、一つの仕切り部材を用いてもよい。
さらに、キャビティ金型4及びコア金型5に対する上面用仕切り板41及び底面用仕切り板51の位置は、上記位置に限定されるものではない。たとえば、図11に示すように、フロアスペーサ部2の前部であって、かつ、上記実施形態よりフロアスペーサ部2の中央側に位置するように、上面用仕切り板41及び底面用仕切り板51を設けてもよい。
このようにすると、フロアスペーサ部2の先端部を含む前部が、高密度の硬質発泡プラスチック64からなり、優れた機械的強度を有する。これにより、衝撃吸収部3とフロアスペーサ部2とによって形成される角部において、応力集中や曲げモーメントに対する機械的強度を向上させることができるので、自動車用フロアスペーサ1の衝撃吸収性を向上させることができる。
本発明は、複雑な形状を有し、かつ、異なる特性を有する二種類以上の硬質発泡プラスチックからなる自動車用フロアスペーサの成形品に広く適用することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法により製造される、自動車用フロアスペーサを説明するための概略断面図であり、(a)は平面図を、(b)は側面図を、(c)はA−A断面図を示している。 図2は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法を説明するための概略フローチャート図を示している。 図3は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法を説明するための、型締めされた状態の成形装置の概略断面図を示している。 図4は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法の、退去状態にある上面側仕切り板及び底面側仕切り板を説明するための要部の概略拡大斜視図を示している。 図5は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法を説明するための、仕切られた状態の成形装置の概略断面図を示している。 図6は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法の、仕切り状態にある上面側仕切り板及び底面側仕切り板を説明するための要部の概略拡大斜視図を示している。 図7は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法を説明するための、発泡性熱可塑性樹脂粒子の充填された状態の概略断面図を示している。 図8は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法を説明するための、上面側仕切り板及び底面側仕切り板が退去し、発泡性熱可塑性樹脂粒子の補填された状態の概略断面図を示している。 図9は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法を説明するための、発泡性熱可塑性樹脂粒子の加熱発泡された状態の概略断面図を示している。 図10は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法を説明するための、型開きされた状態の成形装置の概略断面図を示している。 図11は、本発明の一実施形態に係る自動車用フロアスペーサの製造方法に用いる装置の応用例を説明するための、型締めされた状態の成形装置の概略断面図を示している。
符号の説明
1 自動車用フロアスペーサ
2 フロアスペーサ部
3 衝撃吸収部
4 キャビティ金型
5 コア金型
10 成形装置
21 上面
22 溝
23 下面
31 平面部
32 ハニカム構造
33 凹部
41 上面側仕切り板
42 エアシリンダ
43 第一充填器
44 第二充填器
51 底面側仕切り板
52 エアシリンダ
53 キャビティ
61 発泡性熱可塑性樹脂粒子
62 発泡性熱可塑性樹脂粒子
63 低密度の硬質発泡プラスチック
64 高密度の硬質発泡プラスチック
421 ロッド
431 エアシリンダ
432 導入部
441 エアシリンダ
442 導入部
521 ロッド
531 フロアスペーサ部用キャビティ
532 衝撃吸収部用キャビティ
533 境界部分

Claims (4)

  1. 自動車の乗員座席の足元の床面に敷設されるフロアスペーサ部と、室内側に平面部を有し床面側に凹凸部を有し、前記乗員座席の足元前方の床面に敷設される衝撃吸収部とを、金型によって一体成形する自動車用フロアスペーサの製造方法であって、
    前記金型として、前記金型のキャビティにおける前記フロアスペーサ部の成形部位と前記衝撃吸収部の成形部位との境界部分に、前記キャビティ内に進退可能な2枚の仕切り板を有している金型を用い、
    前記2枚の仕切り板をそれぞれキャビティ内に進入させ、前記2枚の仕切り板の先端から部分的に重なり合わせて、前記フロアスペーサ部の成形部位と前記衝撃吸収部の成形部位との境界部分を仕切り、
    前記フロアスペーサ部の成形部位と前記衝撃吸収部の成形部位に、同じ樹脂材料であって、密度及び発泡倍率のうち少なくとも一方が異なる発泡性熱可塑性樹脂粒子をそれぞれ充填した後、
    前記2枚の仕切り板を前記境界部分から退去させ、前記2枚の仕切り板の先端面をキャビティ面と面一とし、
    その後、前記金型を加熱して、前記金型内に充填された前記発泡性熱可塑性樹脂粒子を発泡させ、前記フロアスペーサ部と前記衝撃吸収部の密度が異なる自動車用フロアスペーサを一体成形することを特徴とする自動車用フロアスペーサの製造方法。
  2. 前記2枚の仕切り板が、前記フロアアスペーサの上面側からキャビティに進入する上面側仕切り板と、前記フロアアスペーサの底面側からキャビティに進入する底面側仕切り板とからなり、前記2枚の仕切り板がキャビティに進入する際に、前記上面側仕切り板と底面側仕切り板とが摺動して、前記境界部分を仕切ることを特徴とする請求項1に記載の自動車用フロアスペーサの製造方法。
  3. 前記フロアスペーサ部の密度を10kg/m〜50kg/mとし、前記衝撃吸収部の密度を30kg/m〜200kg/mとし、さらに、前記衝撃吸収部の密度を前記フロアスペーサ部の密度より高くしたことを特徴とする請求項1又は2記載の自動車用フロアスペーサの製造方法。
  4. 前記凹凸部が、ハニカム構造、スリット構造及び突起構造の少なくとも一つの構造からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の自動車用フロアスペーサの製造方法。
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