JP5217889B2 - 有機el装置、有機el装置の製造方法、電子機器 - Google Patents

有機el装置、有機el装置の製造方法、電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、発光素子を有する有機EL(エレクトロルミネセンス)装置、有機EL装置の製造方法、電子機器に関する。
上記有機EL装置としては、隔壁によって区画された略矩形状の開口領域に発光層を含む機能層を有し、開口領域には長辺部間の幅が狭められてなる狭窄部が長辺部の長さ方向における中央部に設けられた発光装置が知られている(特許文献1)。
また、他の有機EL装置として、異なる発光色の画素間を区切る第1の隔壁と、同一発光色の画素間を部分的に仕切る第2の隔壁とを有し、同一発光色の隣接する画素に形成された有機機能層同士が第2の隔壁の非形成領域で繋がっている発光装置が知られている(特許文献2)。
上記特許文献1および上記特許文献2の発光装置は、いずれも隔壁の形状や配置が工夫され、隔壁で区画された領域に形成される有機機能層の膜厚のばらつきを低減可能とするものである。また、有機機能層に含まれる発光層は、液滴吐出法(インクジェット法)により発光層形成材料を含む液状組成物を上記隔壁で区画された領域に吐出して、固化することにより形成されている。
特開2007−103032号公報 特開2007−227127号公報
上記特許文献1および上記特許文献2に開示された発光装置は、アクティブ駆動型の発光装置であり、基板上において駆動回路上に有機機能層を有する発光素子が積層形成されたものである。駆動回路は、少なくとも2つの薄膜トランジスタと、保持容量と、これらに接続する配線とにより構成されている。
したがって、基板上には、これらの電気的な構成要素が配置されていることから、隔壁により区画された領域の表面は、必ずしも平坦ではなく、段差が生じている。それゆえ、特に液滴吐出法(インクジェット法)を用いて有機機能層を形成すると、吐出された液状組成物が段差の最も低い部分に集まり易く、乾燥後に必ずしも均一な膜厚が得られないというおそれがあった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例の有機EL装置は、基板表面に設けられた駆動回路部を有する発光制御単位と、1つの機能層における発光が1つの前記発光制御単位によって制御される発光単位とを備えた有機EL装置であって、前記発光制御単位であって、隣り合う第1発光制御単位と第2発光制御単位とを、前記基板表面における前記駆動回路部の段差に応じて、平面的に少なくとも第1膜形成領域と第2膜形成領域とに区分する隔壁部を有し、前記第1膜形成領域は、少なくとも前記第1発光制御単位の駆動回路部の一部と前記第2発光制御単位の駆動回路部の一部とに跨っており、前記第2膜形成領域は、前記第1膜形成領域以外の少なくとも前記第1発光制御単位の駆動回路部の一部と前記第2発光制御単位の駆動回路部の一部とに跨っており、前記発光単位であって、前記第1発光制御単位により制御される第1発光単位は、前記第1膜形成領域に対応して設けられ、前記第2発光制御単位により制御される第2発光単位は、前記第2膜形成領域に対応して設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、隔壁部は、基板表面に設けられた駆動回路部に起因する表面の段差に応じて隣り合う第1発光制御単位と第2発光制御単位とを平面的に少なくとも第1膜形成領域と第2膜形成領域とに区分している。このような隔壁部によって区画された少なくとも2つの膜形成領域に発光単位がそれぞれ設けられているので、1つの発光制御単位に1つの発光単位を設ける場合に比べて、1つの機能層が上記段差に跨らずに設けられている。したがって、基板表面における駆動回路部の段差に起因する機能層の膜厚変動が回避される。すなわち、機能層の膜厚変動に起因する輝度ムラが低減された有機EL装置を提供することができる。
[適用例2]上記適用例の有機EL装置において、前記駆動回路部は、少なくとも2つの薄膜トランジスタを含む半導体素子部と、保持容量と、これらを電気的に接続する配線とを含み、前記発光制御単位と前記発光単位との間に光反射性を有する反射層を有し、前記隔壁部は、前記第1膜形成領域が前記半導体素子部を含み、前記第2膜形成領域が前記保持容量を含むように、隣り合う前記第1発光制御単位と前記第2発光制御単位とを少なくとも平面的に区画していることを特徴とする。
通常、半導体素子部は、半導体層と、半導体層に電気的に繋がる配線と、絶縁膜からなる保護膜を有している。したがって、基板の厚み方向における断面構造が複雑となる。これに対して保持容量は、一対の電極と、一対の電極間に挟まれたほぼ一定膜厚の誘電体層とを有する。したがって、基板の厚み方向における断面構造が半導体素子部に比べて単純な積層構造となる。この構成によれば、隔壁部は、隣り合う少なくとも第1発光制御単位と第2発光制御単位とを断面構造が複雑な半導体素子部を含む第1膜形成領域と、断面構造が比較的に単純な保持容量を含む第2膜形成領域とに少なくとも区分する。それゆえに、第2膜形成領域は第1膜形成領域に比べて表面が平坦な状態となり易く、当該第2膜形成領域に設けられる機能層も平坦な状態を実現することができる。
また、発光制御単位と発光単位との間には反射層が設けられ、反射層の下層に発光制御単位が位置することになるため、駆動回路部の配置が発光を阻害せず、発光単位での発光を効率よく取り出すことができる。すなわち、機能層の膜厚変動に起因する輝度ムラがより低減されたトップエミッション型の有機EL装置を提供することができる。
[適用例3]上記適用例の有機EL装置において、前記隔壁部は、隣り合う前記第1発光制御単位と前記第2発光制御単位とを、前記基板表面における前記駆動回路部の段差に応じて、平面的に前記第1膜形成領域及び前記第2膜形成領域に加えて、第3膜形成領域に区分しており、前記第1膜形成領域が前記半導体素子部を含み、前記第2膜形成領域が前記保持容量を含み、前記第3膜形成領域が前記半導体素子部および前記保持容量を除く前記駆動回路部を含むように、隣り合う前記第1発光制御単位と前記第2発光制御単位とを少なくとも平面的に区画しており、前記第1膜形成領域、前記第2膜形成領域、前記第3膜形成領域にそれぞれ異なる発光色の前記発光単位が設けられているとしてもよい。
この構成によれば、例えば赤色、緑色、青色の異なる発光色が得られる発光単位を第1膜形成領域、第2膜形成領域、第3膜形成領域に分けて設ければ、輝度ムラが低減されフルカラーの発光(表示)が可能な見映えのよい有機EL装置を提供することができる。
[適用例4]上記適用例の有機EL装置において、前記第1膜形成領域と、前記第2膜形成領域と、前記第3膜形成領域とがほぼ同一の平面積を有することを特徴とする。
この構成によれば、各発光色の輝度が均衡した見映えのよい有機EL装置を提供することができる。
[適用例5]上記適用例の有機EL装置において、前記第1膜形成領域と前記第2膜形成領域および前記第3膜形成領域のうち最も大きな平面積を有する膜形成領域に、他に比べて発光寿命が短い前記発光単位が設けられていることが好ましい。
発光単位における輝度は、機能層を流れる電流と機能層の平面積に依存している。また、発光単位の発光寿命は、機能層を流れる電流が大きいほど短くなる。この構成によれば、最も大きな平面積を有する膜形成領域に、他に比べて発光寿命が短い発光単位が設けられているので、他の発光色の発光単位の輝度と同一の輝度を得ようとすれば、当該発光単位の機能層に流す電流を小さく設定することができる。すなわち、発光寿命が改善された有機EL装置を提供することができる。
[適用例6]上記適用例の有機EL装置において、前記第1膜形成領域と前記第2膜形成領域および前記第3膜形成領域のうち最も小さな平面積を有する膜形成領域に、他に比べて発光寿命が長い前記発光単位が設けられていることが好ましい。
この構成によれば、最も小さな平面積を有する膜形成領域に、他に比べて発光寿命が長い発光単位が設けられているので、他の発光色の発光単位の輝度と同一の輝度を得ようとすれば、当該発光単位の機能層に流す電流を大きく設定する必要がある。言い換えれば、他の発光色の発光単位に流す電流を当該発光単位よりも小さくすることができる。すなわち、発光寿命が改善された有機EL装置を提供することができる。
[適用例7]本適用例の有機EL装置の製造方法は、駆動回路部を有する発光制御単位と、1つの機能層における発光が1つの前記発光制御単位によって制御される発光単位とを具備する有機EL装置の製造方法であって、基板上に前記駆動回路部を形成する駆動回路形成工程と、前記駆動回路部に電気的に接続するように前記画素電極を形成する画素電極形成工程と、前記画素電極を含む膜形成領域を区画するように隔壁部を形成する隔壁形成工程と、前記膜形成領域に前記機能層を形成する機能層形成工程と、前記隔壁部と前記機能層とを覆うように共通電極を形成する共通電極形成工程とを備え、隔壁形成工程は、前記発光制御単位であって、隣り合う第1発光制御単位と第2発光制御単位とを、前記基板表面における前記駆動回路部の段差に応じて、平面的に少なくとも第1膜形成領域と第2膜形成領域とに区画するように前記隔壁を形成し、前記画素電極形成工程は、少なくとも前記第1膜形成領域と前記第2膜形成領域とに、それぞれ前記画素電極を形成し、前記第1膜形成領域は、少なくとも前記第1発光制御単位の駆動回路部の一部と前記第2発光制御単位の駆動回路部の一部とに跨っており、前記第2膜形成領域は、前記第1膜形成領域以外の少なくとも前記第1発光制御単位の駆動回路部の一部と前記第2発光制御単位の駆動回路部の一部とに跨っていることを特徴とする。
この方法によれば、画素電極形成工程は、基板表面における駆動回路部の段差に応じて隣り合う第1発光制御単位と第2発光制御単位とを少なくとも平面的に区分した少なくとも第1膜形成領域と第2膜形成領域とに画素電極を形成する。したがって、画素電極は、基板表面の段差に跨って形成されず、その表面が比較的平坦な状態となる。機能層形成工程では、基板表面の段差の影響を低減して膜形成領域の画素電極上に機能層を膜厚変動が少ない状態で積層形成することができる。ゆえに、機能層の膜厚変動に起因する輝度ムラが低減された有機EL装置を歩留りよく製造することができる。
[適用例8]上記適用例の有機EL装置の製造方法において、前記駆動回路部は、少なくとも2つの薄膜トランジスタを含む半導体素子部と、保持容量と、これらを電気的に接続する配線とを含み、前記発光制御単位と前記画素電極との間に光反射性を有する反射層を形成する反射層形成工程を有し、前記第1膜形成領域は、隣り合う前記第1発光制御単位および前記第2発光制御単位の前記半導体素子部を含み、前記第2膜形成領域は、隣り合う前記第1発光制御単位および前記第2発光制御単位の前記保持容量を含み、前記画素電極形成工程は、前記第1膜形成領域と、前記第2膜形成領域とに前記画素電極を形成することを特徴とする。
この方法によれば、画素電極形成工程では、画素電極を断面構造が複雑な半導体素子部を含む第1膜形成領域と、断面構造が比較的に単純な保持容量を含む第2膜形成領域とに少なくとも形成する。それゆえに、第2膜形成領域は第1膜形成領域に比べて表面が平坦な状態となり易く、機能層形成工程では、第2膜形成領域に機能層をより平坦な状態で形成することができる。
また、反射層形成工程では、発光制御単位と発光単位との間に反射層が形成され、反射層の下層に発光制御単位が位置することになるため、駆動回路部の配置が発光を阻害せず、発光単位での発光を効率よく取り出すことができる。すなわち、機能層の膜厚変動に起因する輝度ムラがより低減されたトップエミッション型の有機EL装置を製造することができる。
[適用例9]上記適用例の有機EL装置の製造方法において、前記隔壁形成工程は、隣り合う前記第1発光制御単位と前記第2発光制御単位とを、前記基板表面における前記駆動回路部の段差に応じて、平面的に前記第1膜形成領域及び前記第2膜形成領域に加えて、第3膜形成領域に区分しており、前記画素電極形成工程は、隣り合う前記第1発光制御単位および前記第2発光制御単位に跨る、前記半導体素子部を含む前記第1膜形成領域と、前記保持容量を含む前記第2膜形成領域と、前記半導体素子部および前記保持容量を除く前記駆動回路部を含む前記第3膜形成領域とに前記画素電極を形成し、前記機能層形成工程は、前記隔壁部により区画された前記第1膜形成領域と前記第2膜形成領域および前記第3膜形成領域にそれぞれ異なる種類の液状体を塗布して、前記機能層のうち異なる発光色の発光層を形成する発光層形成工程を含むことを特徴とする。
この方法によれば、発光層形成工程では、基板表面の段差に応じて隔壁部により区画された第1膜形成領域と第2膜形成領域および第3膜形成領域にそれぞれ異なる種類の液状体を塗布する。塗布された液状体は、基板表面の段差の影響を受け難い状態で、各膜形成領域ごとに濡れ広がる。塗布された液状体を加熱乾燥して固化すれば、各膜形成領域ごとに所望の膜厚を有する発光層を形成することができる。例えば赤色、緑色、青色の発光色が得られる発光層形成材料を含む異なる種類の液状体を第1膜形成領域と第2膜形成領域と第3膜形成領域とに分けて塗布すれば、輝度ムラが低減され見映えのよいフルカラーの発光(表示)が可能な有機EL装置を製造することができる。
[適用例10]上記適用例の有機EL装置の製造方法において、前記隔壁形成工程では、前記第1膜形成領域と、前記第2膜形成領域と、前記第3膜形成領域とがほぼ同一の平面積となるように前記隔壁部を形成することを特徴とする。
この方法によれば、機能層形成工程では、ほぼ同一の平面積を有する機能層が膜形成領域ごとに形成される。したがって、各発光色の輝度が均衡した見映えのよい有機EL装置を製造することができる。
[適用例11]上記適用例の有機EL装置の製造方法において、前記発光層形成工程では、前記第1膜形成領域と前記第2膜形成領域および前記第3膜形成領域のうち最も大きな平面積の膜形成領域に、他に比べて発光寿命が短い発光層形成材料を含む前記液状体を塗布することが好ましい。
この方法によれば、最も大きな平面積の膜形成領域に、他に比べて発光寿命が短い発光層が形成される。同一の輝度を得ようとすれば、当該発光層が形成された発光単位の機能層に流す電流を少なくすることができ、その結果、発光寿命が改善された有機EL装置を製造することができる。
[適用例12]上記適用例の有機EL装置の製造方法において、前記発光層形成工程では、前記第1膜形成領域と前記第2膜形成領域および前記第3膜形成領域のうち最も小さな平面積の膜形成領域に、他に比べて発光寿命が長い発光層形成材料を含む前記液状体を塗布することが好ましい。
この方法によれば、最も小さな平面積の膜形成領域に、他に比べて発光寿命が長い発光層が形成される。同一の輝度を得ようとすれば、当該発光層が形成された発光単位の機能層に流す電流を大きくする必要がある。言い換えれば、他の発光単位に流す電流を小さくすることができ、その結果、発光寿命が改善された有機EL装置を製造することができる。
[適用例13]上記適用例の有機EL装置の製造方法において、前記発光層形成工程では、前記第1膜形成領域と前記第2膜形成領域および前記第3膜形成領域に対して、平面積の大きい順に前記液状体を塗布することが好ましい。
液状体の塗布面積が異なると自然乾燥や加熱乾燥の進み方も異なる。当然ながら塗布面積が小さいほど乾燥が進みやすくなる。この方法によれば、異種の液状体を塗布しても膜形成領域の平面積が大きい順に塗布するので、乾燥速度の差によって膜厚が変動することを抑制することができる。すなわち、より安定した膜厚を有する発光層、惹いては機能層を形成することができ、発光輝度が安定した有機EL装置を製造することができる。
[適用例14]上記適用例の有機EL装置の製造方法において、前記発光層形成工程では、前記第1膜形成領域と前記第2膜形成領域および前記第3膜形成領域に対して、前記異なる種類の液状体を濡れ性が低い順に塗布することが好ましい。
発光層の膜形状は、各膜形成領域に塗布された液状体の濡れ性にも依存する。この方法によれば、濡れ性が低い順に液状体を塗布するので、濡れ性が高い順に液状体を塗布する場合に比べて、後から塗布される液状体の濡れ性が低下することを防ぐことができる。その結果、より安定した膜形状を有する発光層を形成することができる。
[適用例15]本適用例の電子機器は、上記適用例の有機EL装置が搭載されたことを特徴とする。
この構成によれば、輝度ムラが低減され見映えのよい電子機器を提供することができる。
[適用例16]本適用例の他の電子機器は、上記適用例の有機EL装置の製造方法を用いて製造された有機EL装置が搭載されたことを特徴とする。
この構成によれば、輝度ムラが低減され歩留りよく製造された有機EL装置を搭載しているので、コストパフォーマンスが優れた見映えのよい電子機器を提供することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
(実施形態1)
<有機EL装置>
まず、本実施形態の有機EL装置について、図1〜図7を参照して説明する。図1は有機EL装置を示す模式平面図、図2は有機EL装置の等価回路図、図3は発光画素の構成を示す模式平面図、図4は発光画素の詳細な構成を示す平面図、図5は図4のA−A'線で切った発光画素の構造を示す断面図、図6は比較例の有機EL装置の発光画素の構成を示す平面図、図7は図6のB−B'線で切った比較例の発光画素の構造を示す断面図である。
図1に示すように、本実施形態の有機EL装置10は、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光(発光色)が得られる発光画素7を有している。発光画素7は略矩形状であり、発光領域(表示領域)6においてマトリクス状に配置されている。同色の発光が得られる発光画素7が図面上において水平方向(行方向あるいは発光画素の長手方向)に配列し、異なる発光色の発光画素7が図面上において垂直方向(列方向あるいは発光画素の短手方向)にG,B,Rの順で配列している。すなわち、異なる発光色の発光画素7が所謂ストライプ方式で配置されている。
このような有機EL装置10を表示装置として用いるならば、異なる発光色が得られる3つの発光画素7を1つの表示画素単位として、それぞれの発光画素7は電気的に制御される。これによりフルカラー表示が可能となる。
図2に示すように、有機EL装置10は、発光画素7を駆動するスイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下TFTと略記する)を用いたアクティブマトリクス型の有機EL装置である。
有機EL装置10は、走査線駆動部3に接続された複数の走査線31と、データ線駆動部4に接続された複数の信号線41と、各走査線31に並列して設けられた複数の電源線42と、を備えている。互いに絶縁され交差する走査線31と信号線41とによって区画された領域に対応して設けられた駆動回路部によって発光画素7の発光制御が行われている。
駆動回路部は、走査線31を介して走査信号がゲート電極に供給されるスイッチング用のTFT11と、このTFT11を介して信号線41から供給される画素信号を保持する保持容量13と、該保持容量13によって保持された画素信号がゲート電極に供給される駆動用TFT12とを備えている。この駆動用TFT12を介して電源線42に電気的に接続したときに該電源線42から駆動電流が流れ込む画素電極23と、この画素電極23と共通電極25との間に挟み込まれた機能層24とを有している。
走査線31が駆動されてスイッチング用のTFT11がオン状態になると、そのときの信号線41の電位が保持容量13に保持され、該保持容量13の状態に応じて、駆動用TFT12のオン・オフ状態が決まる。そして、駆動用TFT12を介して、電源線42から画素電極23に電流が流れ、さらに機能層24を介して共通電極25に電流が流れる。機能層24は、これを流れる電流量に応じて発光する。すなわち、画素電極23と共通電極25と機能層24とにより、発光単位としての有機EL素子20が構成されている。
次に、有機EL装置10における各構成の基板上における配置について、図3および図4を参照して説明する。
図3に示すように、格子状に配置され互いに絶縁された走査線31と信号線41とにより区画された領域に対応して、前記駆動回路部と一対一の対応となるように発光制御単位Luが設けられている。各発光制御単位Luは、前述したように2つのTFT11,12と、保持容量13と、これらに繋がる配線とを有している。
走査線31に沿った隣り合う3つの発光制御単位Luに跨る領域は、基板上に駆動回路部を設けた後の表面の段差(凹凸)に応じて、駆動回路部の一部としてのTFT11,12を含む第1膜形成領域7aと、同じく駆動回路部の一部としての保持容量13を含む第2膜形成領域7bと、TFT11,12および保持容量13を除く駆動回路部を含む第3膜形成領域7cとに区分されている。
第1膜形成領域7aには緑色(G)の発光が得られる機能層24gを有する有機EL素子20が設けられ、第2膜形成領域7bには青色(B)の発光が得られる機能層24bを有する有機EL素子20が設けられ、第3膜形成領域7cには赤色(R)の発光が得られる機能層24rを有する有機EL素子20が設けられている。言い換えれば、異なる発光色が得られる3つの有機EL素子20がそれぞれ同数の発光制御単位Luに跨って設けられている。
電源線42は、基板上において走査線31や信号線41が設けられた層と、有機EL素子20が設けられた層との間に設けられている。また、走査線31に沿うと共に、第2膜形成領域7bと第3膜形成領域7cに亘って設けられている。
具体的には、図4に示すように、TFT11,12は、走査線31や信号線41の近傍に設けられている。TFT11,12には、それぞれ走査線31や信号線41、保持容量13に接続する配線と、TFT11(ドレイン)とTFT12(ゲート)とを繋ぐ配線とが設けられている。
TFT12は、3端子(ゲート、ソース、ドレイン)のうちの1つ(ソース)が電源線42に接続し、有機EL素子20に電源線42から流れ込む電流を制御するものであり、有機EL素子20のスイッチングを行うTFT11に比べて耐電流、耐電圧等の関係からより大きな平面積を有する。
保持容量13は、平面的に略四角形であり、発光制御単位Luのほぼ中央部分に設けられ、発光制御単位Luの平面積のほぼ1/3の大きさを占めている。なお、保持容量13の電気容量は、走査信号におけるフレーム周波数や駆動用のTFT12のオフ(OFF)時漏れ電流、有機EL素子20の発光特性を考慮して設計される。それゆえに実際には、適正な電気容量を定めることにより、保持容量13の平面積が決まる。
隣り合う3つの発光制御単位LuのTFT11,12が設けられた領域、すなわち第1膜形成領域7aに亘って、緑色(G)の発光が得られる有機EL素子20の画素電極23gが設けられている。画素電極23gは、走査線31に沿って配列する3つの発光制御単位Luのうち右端の発光制御単位LuのTFT12(ドレイン)に接続している。
隣り合う3つの発光制御単位Luの保持容量13が設けられた領域、すなわち第2膜形成領域7bに亘って、青色(B)の発光が得られる有機EL素子20の画素電極23bが設けられている。画素電極23bは、走査線31に沿って配列する3つの発光制御単位Luのうち左端の発光制御単位LuのTFT12(ドレイン)に接続している。
隣り合う3つの発光制御単位LuのTFT11,12や保持容量13が設けられていない領域、すなわち第3膜形成領域7cに亘って、赤色(R)の発光が得られる有機EL素子20の画素電極23rが設けられている。画素電極23rは、走査線31に沿って配列する3つの発光制御単位Luのうち中央の発光制御単位LuのTFT12(ドレイン)に接続している。
画素電極23b,23rは、実際には配線の都合上、3つの発光制御単位Luに対して信号線41に沿って隣り合う他の3つの発光制御単位Luに設けられたTFT12(ドレイン)にそれぞれ接続している。なお、画素電極23b,23g,23rとTFT12との接続方法は、これに限定されるものではない。
次に、有機EL装置10の厚み方向における構造について図5を参照して説明する。
図5に示すように、発光制御単位Luと、各発光色の有機EL素子20(個々には有機EL素子20B、有機EL素子20G、有機EL素子20Rと呼ぶ)とは、基板としての素子基板1上に積層形成されている。
素子基板1は、透明なガラスや樹脂等の基板あるいは、不透明なシリコン等の基板が用いられる。まず、素子基板1の表面に例えばポリシリコン膜からなる半導体層11a,12a,13aがそれぞれ島状に設けられる。半導体層11aはTFT11を構成するものであり、半導体層12aはTFT12を構成するものである。半導体層13aは、保持容量13を構成するものであり一方の電極となる。したがって、一方の電極13aと呼ぶこともある。
島状の半導体層11a,12aの外縁およびゲートと、半導体層13aの一部を除くほぼ全面を覆うようにゲート絶縁膜1aが設けられている。半導体層13aを覆うゲート絶縁膜1aは誘電体層として機能する。ゲート絶縁膜1aの厚みは、およそ50nm〜100nmである。
ゲート絶縁膜1a上には、例えばAl(アルミ)、Ta(タンタル)、W(タングステン)、あるいはこれらの金属化合物などの低抵抗金属配線層が設けられ、これをパターニングすることにより、走査線31、信号線41(図示省略)、TFT11,12の各ゲート電極11d,12dを構成している。また、保持容量13の他方の電極13bや一方の電極13aに繋がる配線13cを構成している。そして、これらを覆うように層間絶縁膜14が設けられている。該低抵抗金属配線層の厚みはおよそ500nm〜600nmである。層間絶縁膜14の厚みもおよそ500nm〜600nmである。
層間絶縁膜14には、TFT11,12のソースやドレインとの接続を図るためのコンタクトホール14a,14b,14c,14dが設けられている。また、保持容量13と電源線42およびTFT12との接続を図るためのコンタクトホール(図示省略)が設けられている。
層間絶縁膜14上に例えばAl、Ta、W、あるいはこれらの金属化合物などの低抵抗金属配線層が設けられ、これをパターニングすることにより、電源線42やコンタクトホール14b,14c間を繋ぐ配線、電源線42とコンタクトホール14d間を繋ぐ配線等を構成している。該低抵抗金属配線層の厚みはおよそ500nm〜600nmである。
そして、電源線42や層間絶縁膜14を覆うように保護膜15が設けられ、さらに保護膜15を覆うように平坦化層16が設けられている。上述したゲート絶縁膜1a、層間絶縁膜14、保護膜15は、例えばSiNやSiO、SiO2あるいはこれらシリコン化合物などの無機混合物からなる。保護膜15の厚みはおよそ200nm〜300nmである。平坦化層16は、例えばアクリル系やエポキシ系の有機樹脂からなり、厚みはおよそ1μm〜2μmである。
このように低抵抗金属配線層や層間絶縁膜14などに比べて厚い平坦化層16を設けても、素子基板1上における平坦化層16の表面には段差が生じてしまう。特に、TFT11,12が設けられた第1膜形成領域7aの表面は、TFT11,12に接続を図るためのコンタクトホール14a,14b,14c,14dや配線の形成により、保持容量13が設けられた第2膜形成領域7bや第3膜形成領域7cに比べてより多くの凹凸を有する。
この場合、平坦化層16上の段差は、半導体層やこれに繋がる低抵抗金属配線層がない第3膜形成領域7cが最も低く、凹凸が多い第1膜形成領域7a、第2膜形成領域7bの順に高くなっている。
このような素子基板1における駆動回路部の段差に対応して、異なる発光色の有機EL素子20B,20G,20Rが設けられている。具体的には、第1膜形成領域7aに有機EL素子20Gが設けられ、第2膜形成領域7bに有機EL素子20Bが設けられ、第3膜形成領域7cに有機EL素子20Rが設けられている。
第1膜形成領域7aに設けられた有機EL素子20Gは、平坦化層16上において順に積層形成された反射層21、絶縁膜17、画素電極23g、機能層24g、共通電極25を含んでいる。他の有機EL素子20B,20Rも同様である。
反射層21は、例えばAl−Ndの反射性金属材料からなり、厚みはおよそ50nm〜100nmである。反射層21を覆う絶縁膜17は、SiNやSiOなど透明な無機材料からなり、厚みはおよそ50nm〜100nmである。画素電極23b,23g,23rは、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)などの透明導電膜であり、厚みはおよそ50nm〜100nmである。
各画素電極23b,23g,23rを実質的に区画しているのは、各画素電極23b,23g,23rの外縁を覆うように形成された絶縁膜18と、絶縁膜18上に設けられた隔壁部19である。絶縁膜18は、SiO2などの無機絶縁材料からなり、厚みはおよそ50nm〜100nmである。隔壁部19は、フェノール系あるいはポリイミド系の樹脂材料からなり、厚みはおよそ1μm〜2μmである。
異なる発光色が得られる機能層24g,24b,24rは、隔壁部19によって実質的に区画された第1膜形成領域7a、第2膜形成領域7b、第3膜形成領域7cに機能性材料を含む液状体を塗布して、固化することにより形成されている。詳細については、後述する有機EL装置10の製造方法において述べる。
共通電極25は、隔壁部19と各機能層24g,24b,24rとを覆うように設けられている。共通電極25は、ITO、IZOなどの透明導電膜であり、厚みはおよそ50nm〜100nmである。
有機EL装置10は、発光制御単位Luと各有機EL素子20B,20G,20Rが設けられた素子基板1を透明なガラス等からなる封止基板(図示省略)と接合され、外部から水分や酸素等のガスが機能層24b,24g,24rに浸入しないように封止される。
各機能層24b,24g,24rでの発光は、反射層21により反射され、効率よく封止基板側から取り出すことができる。なお、有機EL素子20B,20G,20Rの構成は、これに限定されない。例えば、発光色ごとの輝度を向上させるために、各機能層24b,24g,24rと反射層21との間に光共振構造を導入してもよい。
次に、図6および図7を参照して比較例の有機EL装置について説明する。なお、本実施形態の有機EL装置10と同じ構成の部分については、同じ符号を付して、詳細の説明を省く。
図6に示すように、比較例の有機EL装置30は、有機EL装置10に対して、2つのTFT11,12と保持容量13とこれらを繋ぐ配線とを含む発光制御単位Luの配置は同じだが、有機EL素子20B,20G,20Rの平面的な配置が異なるものである。具体的には、発光制御単位Luが設けられた略矩形状の領域(膜形成領域)ごとに、略矩形状の有機EL素子20(20B、20G、20R)が設けられている。1つの有機EL素子20は、複数の発光制御単位Luに跨って設けられていない。
図7に示すように、例えば、赤色の発光が得られる機能層24rは、隔壁部19によって区画された発光制御単位Luを有する膜形成領域に亘って設けられている。特に、膜形成領域に機能性材料を含む液状体を塗布することにより機能層24rを形成する場合、塗布された液状体は、最も低い段差となっている部分、すなわち、TFT11,12や保持容量13が設けられていない部分に流れ込み易い。したがって、塗布された液状体を固化すると、段差に跨って形成された機能層24rは場所によって膜厚が変動してしまう。
このような機能層24rに電流を流して発光させると、膜厚ムラに起因する輝度ムラが発生する。また、信頼性品質においても、最も膜厚が薄い部分に集中して電流が流れ易く、発光寿命が短くなるというおそれがある。
比較例の有機EL装置30に対して、本実施形態の有機EL装置10は、素子基板1上の平坦化層16の段差に応じて区分された、第1膜形成領域7a、第2膜形成領域7b、第3膜形成領域7cごとに有機EL素子20が設けられている。したがって、各機能層24b,24g,24rの膜厚の変動が抑制され、輝度ムラが低減された有機EL装置10を実現することができる。
特に、半導体素子部を有する第1膜形成領域7aには、緑色の機能層24gを設けることが望ましい。第1膜形成領域7aにおける表面の凹凸に起因して機能層24gの膜厚が変動しても、緑色の機能層24gの発光寿命が他に比べて長いので、輝度ムラを低減するために電流を余計に流しても有機EL装置10としての発光寿命の低下には結びつかない。
<有機EL装置の製造方法>
次に、本実施形態の有機EL装置10の製造方法について、図8〜図10を参照して説明する。図8(a)および(b)、図9(c)および(d)、図10(e)〜(g)は、有機EL装置の製造方法を示す概略図である。
本実施形態の有機EL装置10の製造方法は、素子基板1上に駆動回路部を形成する駆動回路形成工程と、駆動回路部上に反射層21を形成する反射層形成工程と、駆動回路部に電気的に接続するように画素電極23b,23g,23rを形成する画素電極形成工程と、画素電極23b,23g,23rを含む膜形成領域を区画するように隔壁部19を形成する隔壁形成工程と、隔壁部19により区画された膜形成領域に機能層24b,24g,24rを形成する機能層形成工程と、隔壁部19と機能層24b,24g,24rとを覆うように共通電極25を形成する共通電極形成工程とを備えている。
駆動回路形成工程では、まず図8(a)に示すように、素子基板1上にポリシリコン膜を成膜して、フォトリソグラフィ法により各半導体層11a,12a,13aを島状に形成する。ポリシリコン膜の形成方法としては、公知の技術を用いることができ、例えば減圧CVD法等が挙げられる。
そして、TFT11,12に対応する半導体層11a,12aでは、ソースおよびドレイン側をマスクし、半導体層13aでは、電気的な接続部をマスクした状態で、素子基板1を覆うようにゲート絶縁膜1aを形成する。ゲート絶縁膜1aの形成方法としては、例えば、SiNやSiOをターゲットとして、膜厚がおよそ50nm〜100nmとなるように真空中で成膜するスパッタ法などが挙げられる。
次に、ゲート絶縁膜1a上に例えば、Alからなる低抵抗金属膜を厚みおよそ500nm〜600nmとなるように同じくスパッタ法などにより成膜する。これをフォトリソグラフィ法によりパターニングして、図8(b)に示すように、走査線31、信号線41、走査線31から半導体層11a上に延びてゲート電極11dとなる配線31a、半導体層12a上から半導体層13aの接続部まで延びる配線13c(ゲート電極12dを含む)、保持容量13の他方の電極13bを形成する。このとき、信号線41に対して直交するように延在する走査線31は、一旦信号線41上を切り欠くように形成しておく。
次に、素子基板1のほぼ全面を覆うように層間絶縁膜14を形成する。層間絶縁膜14を形成する方法としては、同じくスパッタ法を用い、SiNやSiOをターゲットとして、膜厚がおよそ500nm〜600nmとなるように真空中で成膜する。このとき、後の電源線形成工程で電源線42以外の配線を形成する部分は、予め感光性樹脂材料等を用いてマスクしておく。層間絶縁膜14を形成した後にマスクした部分を取り除けば、図9(c)に示すように、コンタクトホール14a,14b,14c,14d,14e,14f,14g,14hを形成することができる。
次に、再びAlからなる低抵抗金属膜を厚みおよそ500nm〜600nmとなるように同じくスパッタ法などにより層間絶縁膜14上に成膜する。これをフォトリソグラフィ法によりパターニングして、図9(c)に示すように、電源線42と、各種の配線とを形成する。例えば、コンタクトホール14dとコンタクトホール14fとを低抵抗金属膜で埋めることにより、信号線41とTFT11のソースとを繋ぐ配線11eを形成することができる。コンタクトホール14cとコンタクトホール14eとを低抵抗金属膜で埋めることにより、TFT11のドレインとTFT12のゲートとを繋ぐ配線11fを形成することができる。2つのコンタクトホール14g間を低抵抗金属膜で埋めることにより、途切れていた走査線31を信号線41上において電気的に繋げる配線31cを形成することができる。コンタクトホール14bとコンタクトホール14hを低抵抗金属膜で埋めることにより、電源線42とTFT12のソースおよび保持容量13の他方の電極13bとを繋ぐ配線12fを形成することができる。
次に、このようにしてできあがった駆動回路部を覆うように保護膜15を成膜する。保護膜15の形成方法としては、例えばSiNをターゲットとして厚みが200nm〜300nmとなるように同じくスパッタ法などにより成膜する。さらに、保護膜15を覆うように平坦化層16を形成する。平坦化層16の形成方法としては、感光性のアクリル系樹脂をスピンコートまたはロールコートなどの方法により厚みおよそ1μm〜2μmで塗布して固化させ、フォトリソグラフィ法によりパターニングする方法が挙げられる。パターニングするのは、主に、各画素電極23b,23g,23rとTFT12のドレインとの接続を図るコンタクトホール14aに連通するコンタクトホール16aである。または、当該コンタクトホール16aの部分をマスクしてから平坦化層形成材料をコーティングしてもよい。
次に、図9(d)に示すように、反射層形成工程では、平坦化層16上の段差に応じて区分された第1膜形成領域7a、第2膜形成領域7b、第3膜形成領域7cごとに反射層21を形成する。反射層21の形成方法としては、前述した反射層形成材料であるAl−Ndを厚みおよそ50nm〜100nmとなるようにスパッタ法で成膜する方法が挙げられる。そして、フォトリソグラフィ法により画素電極23b,23g,23rよりもやや広い平面積を有する反射層21を形成する。続いて、反射層21を覆うように絶縁膜17を成膜する。絶縁膜17の形成方法は、SiNやSiOをターゲットとして、膜厚がおよそ50nm〜100nmとなるように真空中で成膜するスパッタ法などが挙げられる。
画素電極形成工程では、絶縁膜17上にITO膜をスパッタ法などにより厚みおよそ100nmとなるように成膜する。そして、これをフォトグラフィ法によりパターニングして反射層21の上方に各画素電極23b,23g,23rを形成する。また、コンタクトホール16aをITO膜で埋めて画素電極23b,23g,23rとTFT12(ドレイン)とを接続させる。この場合、各画素電極23b,23g,23rの平面積はほぼ同等である。
続いて、各画素電極23b,23g,23rの外縁部を覆うように絶縁膜18を形成する。絶縁膜18の形成方法としては、各画素電極23b,23g,23rの外縁部以外をマスクした状態で、SiNやSiOをターゲットとしてスパッタし、厚みが50nm〜100nmとなるように成膜する方法が挙げられる。
さらに、隔壁形成工程では、素子基板1の表面にフェノール系あるいはポリイミド系の感光性樹脂材料を厚みが1μm〜2μmとなるようにコーティングし固化して、露光・現像することにより、絶縁膜18上に隔壁部19を形成する。これにより、図9(d)に示すように、隔壁部19は実質的に第1膜形成領域7a、第2膜形成領域7b、第3膜形成領域7cを区画する。第1膜形成領域7a、第2膜形成領域7b、第3膜形成領域7cの平面積もほぼ同等である。
次に、機能層形成工程について説明する。本実施形態の機能層形成工程は、正孔注入輸送層形成材料を含む液状体を塗布し固化して正孔注入輸送層を形成する正孔注入輸送層形成工程と、発光層形成材料を含む液状体を塗布し固化して発光層を形成する発光層形成工程とを含んでいる。
正孔注入輸送層形成工程では、図9(d)に示すように、ノズルから液状体を吐出可能な吐出ヘッド(インクジェットヘッド)50を用いて、第1膜形成領域7a、第2膜形成領域7b、第3膜形成領域7cごとに、所定量の液状体60を液滴として塗布する。液状体60は、例えば溶媒としてジエチレングリコールと水(純水)とを含み、正孔注入輸送層形成材料として、ポリエチレンジオキシチオフェン(PEDOT)等のポリチオフェン誘導体にドーパントとしてのポリスチレンスルホン酸(PSS)を加えた混合物(PEDOT/PSS)を重量比で0.5%含んだ溶液である。粘度がおよそ20mPa・s以下となるように溶媒の割合が調整されている。
なお、PEDOT/PSS以外の正孔注入輸送層形成材料としては、ポリスチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレンやその誘導体が挙げられる。
液状体60が塗布された素子基板1を例えばランプアニール等の方法で加熱乾燥して溶媒を蒸発させることにより、図10(e)に示すように、第1膜形成領域7a、第2膜形成領域7b、第3膜形成領域7cごとに、正孔注入輸送層26を形成する。なお、液状体60を塗布する前に、画素電極23b,23g,23rの表面を親液処理すると共に、隔壁部19の表面を撥液処理する表面処理を素子基板1に施してもよい。親液処理は酸素を処理ガスとしてプラズマ処理する方法、撥液処理はフッソ系ガスを処理ガスとしてプラズマ処理する方法が挙げられる。このようにすれば、画素電極23b,23g,23r上に着弾した液状体60はムラなく濡れ広がる。
発光層形成工程では、図9(d)に示すように、異なる吐出ヘッド50G,50B,50Rにそれぞれ異なる液状体70G,70B,70Rを充填して、それぞれ対応する第1膜形成領域7a、第2膜形成領域7b、第3膜形成領域7cに液滴として塗布する。
液状体70G,70B,70Rは、例えば溶媒としてシクロヘキシルベンゼンを含んでおり、発光層形成材料として赤色、緑色、青色の発光が得られるポリフルオレン誘導体(PF)を重量比で0.7%含んだものを用いた。粘度はおよそ14mPa・sである。なお、PF以外の発光層形成材料としては、ポリパラフェニレンビニレン誘導体(PPV)、ポリフェニレン誘導体(PP)、ポリパラフェニレン誘導体(PPP)、ポリビニルカルバゾール(PVK)、PEDOT等のポリチオフェニレン誘導体、ポリメチルフェニレンシラン(PMPS)等を用いることができる。また、これらの高分子材料に、ペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン系色素等の高分子材料や、ルブレン、ペリレン、9,10−ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6、キナクドリン等低分子材料をドープしたものを用いてもよい。
塗布された液状体70G,70B,70Rの乾燥方法(固化方法)としては、一般的な加熱乾燥に比べて溶媒成分を比較的均一に乾燥可能な減圧乾燥法を用いている。これにより、図10(f)に示すように、正孔注入輸送層26上に発光層27g,27b,27rをムラ無く形成することができる。こうして正孔注入輸送層26と発光層27gとを含む機能層24gが形成される。他の機能層24b,24rも同様である。
なお、機能層形成工程における機能層24b,24g,24rの形成方法は、これに限定されない。例えば、PEDOT/PSSを主体とする正孔注入層とPFを主体とする発光層27b,27g,27rとの間に、中間層を形成してもよい。中間層形成材料を含む液状体としては、例えば、溶媒としてシクロヘキシルベンゼンを含み、中間層形成材料として、トリフェニルアミン系ポリマーを重量比で0.1%程度含んだものが挙げられる。
中間層は、発光層27b,27g,27rに対する正孔の輸送性(注入性)を向上させると共に、発光層から正孔注入層に電子が浸入することを抑制する機能を有する。すなわち、発光層27b,27g,27rにおける正孔と電子との結合による発光の効率を改善するものである。
次に、共通電極形成工程では、図10(g)に示すように、隔壁部19と各機能層24b,24g,24rとを覆うように共通電極25を形成する。これにより有機EL素子20が完成する。
共通電極25の材料としては、ITOとCa、Ba、Al等の金属やLiF等のフッ化物とを組み合わせて用いるのが好ましい。特に機能層24b,24g,24rに近い側に仕事関数が小さいCa、Ba、LiFの膜を形成し、遠い側に仕事関数が大きいITOを形成するのが好ましい。また、共通電極25の上にSiO2、SiN等の保護層を積層してもよい。このようにすれば、共通電極25の酸化を防止することができる。共通電極25の形成方法としては、蒸着法、スパッタ法、CVD法等が挙げられる。特に機能層24b,24g,24rの熱による損傷を防止できるという点では、蒸着法が好ましい。
次に、発光制御単位Luと有機EL素子20とが形成された素子基板1と、封止基板とを接合することにより有機EL装置10が完成する。
このような有機EL装置10の製造方法によれば、発光に寄与する部分の平面積がほぼ同等で、膜厚ムラが低減された機能層24b,24g,24rを歩留りよく形成することができる。すなわち、異なる発光色間の輝度が均衡し、且つ輝度ムラが低減されたトップエミッション型の有機EL装置10を歩留りよく製造することができる。
(実施形態2)
次に、本実施形態の他の有機EL装置について、図11を参照して説明する。図11は、実施形態2の有機EL装置の画素の構成を示す模式図である。なお、実施形態1の有機EL装置10と同じ構成の部分は、同じ符号を付して説明する。
図11に示すように、実施形態2の有機EL装置100は、互いに絶縁され格子状に配置された走査線31および信号線41と、走査線31に沿って配置された電源線42とを有する。また、走査線31と信号線41とにより区画された領域に発光制御単位Luを有する。すなわち、発光制御単位Luの構成と配置は、有機EL装置10と同じである。
走査線31に沿って配列する隣り合う3つの発光制御単位Luは、基板上に形成された駆動回路部の段差に対応して、半導体素子部を含む第1膜形成領域7aと、保持容量を含む2つの膜形成領域、すなわち第2膜形成領域7bと第4膜形成領域7dとに区分されている。
第1膜形成領域7aは、3つの発光制御単位Luに跨っており、第2膜形成領域7bは左端と中央の発光制御単位Luに跨っている。第4膜形成領域7dは中央と右端の発光制御単位Luに跨っている。
略矩形状の第1膜形成領域7aに対して正四角形の第2膜形成領域7bおよび第4膜形成領域7dは、実質的にほぼ同等の平面積を有する。
第1膜形成領域7aには、緑色の発光が得られる発光単位としての有機EL素子20が設けられ発光画素7を構成している。第2膜形成領域7bには、青色の発光が得られる発光単位としての有機EL素子20が設けられ発光画素7を構成している。第4膜形成領域7dには、赤色の発光が得られる発光単位としての有機EL素子20が設けられ発光画素7を構成している。
反射層を有するトップエミッション型の場合、駆動回路部の構成は、反射層の下層に形成されるため、比較的自由な配置が可能である。したがって、図11に示すように、電源線42が配置された領域に対応して、保持容量や段差を緩和するダミー配線層を形成すれば、第2膜形成領域7bと第4膜形成領域7dとを高さがほぼ同等な段差内において区分することができる。
これによって、異なる発光が得られる発光画素7の配置は、実施形態1の有機EL装置10のようなストライプ方式に限定されず、実施形態2の有機EL装置100のような擬似デルタ方式の配置も可能となる。
有機EL装置100の製造方法は、実施形態1の有機EL装置10の製造方法と一緒の工程を経ることにより製造可能である。画素電極と、画素電極を区画する隔壁部を各膜形成領域に対応して形成すればよい。
(実施形態3)
次に、本実施形態の電子機器について図12を参照して説明する。図12は、電子機器としての携帯型電話機を示す概略斜視図である。
図12に示すように、本実施形態の電子機器としての携帯型電話機200は、操作ボタン203を備えた本体202と、本体202にヒンジを介して折畳式に取り付けられた表示部201とを備えている。
表示部201には、上記実施形態1の有機EL装置10または上記実施形態2の有機EL装置100が搭載されている。
したがって、発光色ごとの輝度が均衡しており、輝度ムラが低減され見映えのよい携帯型電話機200を提供することができる。
上記実施形態以外にも様々な変形例が考えられる。以下、変形例を挙げて説明する。
(変形例1)実施形態1の有機EL装置10および実施形態2の有機EL装置100において、隣り合う発光制御単位Luを平面的に異なる領域に区分する方法は、3つの領域に限定されない。例えば、最も凹凸が多い半導体素子部を含む第1膜形成領域7aと、それ以外の領域の少なくとも2つの膜形成領域に区分してもよい。そして、それぞれの膜形成領域に単色の発光が得られる有機EL素子を設ける。これによれば、基板上における駆動回路部の段差に起因する機能層の膜厚変動を抑制して、単色の発光における輝度ムラを低減することができる。
(変形例2)実施形態1の有機EL装置10および実施形態2の有機EL装置100において、第1膜形成領域7a、第2膜形成領域7b、第3膜形成領域7c、第4膜形成領域7dの平面積が同等であることに限定されない。例えば、TFT11,12や保持容量13の電気的に必要な特性に鑑みて、その配置や大きさ、形状を決定すればよく、第1膜形成領域7a、第2膜形成領域7b、第3膜形成領域7c、第4膜形成領域7dのうち、少なくとも1つの平面積を異ならせてもよい。あるいは互いの平面積を異ならせてもよい。これによれば、異なる発光色が得られる機能層24b,24g,24rの発光特性(輝度、色度)に応じて、発光面積を調整することができる。
(変形例3)上記変形例2において、最も平面積が大きい膜形成領域には、他に比べて発光寿命が短い機能層を設けることが望ましい。具体的には、赤色、緑色、青色の発光が得られる機能層形成材料のうち、青色が他に比べて発光寿命が短いので、青色の機能層24bを設ける。発光寿命は、機能層を流れる電流量に比例する。したがって、各発光色間の輝度をほぼ同一とする場合には、所定の電流量に対して平面積が最も大きい膜形成領域に形成された青色の機能層24bには、他に比べて少ない電流を流せばよい。その結果、有機EL装置10または有機EL装置100としての発光寿命を延ばすことができる。
また、最も平面積が小さい膜形成領域には、他に比べて発光寿命が長い機能層を設けることが望ましい。具体的には、赤色、緑色、青色の発光が得られる機能層形成材料のうち、赤色、緑色が青色に比べて発光寿命が長いので、赤色または緑色の機能層を設ける。特に赤色と緑色とを比較すると緑色の方が視感度が高い。発光寿命は、機能層を流れる電流量に比例する。したがって、各発光色間の輝度をほぼ同一とする場合には、所定の電流量に対して平面積が最も小さい膜形成領域に緑色の機能層24gを設けることが好ましい。他に比べて多い電流を流す必要があるものの、緑色は視感度が高いので、緑色を基準とすれば他の色の機能層24b,24rを流れる電流量を抑えることができる。その結果、有機EL装置10または有機EL装置100としての発光寿命を延ばすことができる。
(変形例4)実施形態1の有機EL装置10の製造方法において、第1膜形成領域7a、第2膜形成領域7b、第3膜形成領域7cのうちの少なくとも1つの平面積が他と異なる場合、発光層形成工程では、平面積が小さいほど塗布後の乾燥が進み易く、乾燥速度の違いで成膜後の膜形状が安定しないおそれがある。したがって、平面積が大きい順に液状体70B,70G,70Rを塗布することが望ましい。これによって、第1膜形成領域〜第3膜形成領域間の乾燥速度の差を抑制して、安定した膜形状の発光層27b,27g,27rを形成することができる。
(変形例5)実施形態1の有機EL装置10の製造方法において、発光層形成工程では、第1膜形成領域7a、第2膜形成領域7b、第3膜形成領域7cに対して、異なる種類の液状体70B,70G,70Rを分けて塗布すると、後から塗布した液状体の膜形成領域に対する濡れ性が低下する。したがって、異なる種類の液状体70B,70G,70Rのうち膜形成領域に対する濡れ性が低い順に塗布することが望ましい。このようにすれば、液状体70B,70G,70Rの各膜形成領域における濡れ性を安定的に確保してムラなく塗布することができる。
(変形例6)上記実施形態1の有機EL装置10の製造方法において、異なる発光層形成材料を含む液状体70B,70G,70Rのうち、例えば、水分や酸素に曝露されたり、加熱等を受けることによって失活し易い発光層形成材料を含む液状体は、一番最後に塗布することが望ましい。これにより歩留りを向上させることができる。
(変形例7)上記実施形態1の有機EL装置10の製造方法において、機能層形成工程は、機能性材料を含む液状体を塗布して固化する方法に限定されない。例えば、蒸着法を用いて、低分子あるいは高分子の有機薄膜を成膜して機能層としてもよい。このような蒸着法を用いても上記実施形態1の作用・効果を期待できる。
(変形例8)上記実施形態1の有機EL装置10および上記実施形態2の有機EL装置100が搭載された電子機器は、携帯型電話機200に限定されない。例えば、パーソナルコンピュータや携帯型情報端末、ナビゲータ、ビューワーなどの表示部を有する電子機器が挙げられる。また、有機EL装置10および有機EL装置100はフルカラーの発光(表示)が可能なものに限らず、単色発光としてもよいので、単色の場合には照明装置として用いてもよい。
実施形態1の有機EL装置を示す模式平面図。 実施形態1の有機EL装置の等価回路図。 実施形態1の有機EL装置の発光画素の構成を示す模式平面図。 実施形態1の有機EL装置の発光画素の詳細な構成を示す平面図。 図4のA−A'線で切った発光画素の構造を示す断面図。 比較例の有機EL装置の発光画素の構成を示す平面図。 図6のB−B'線で切った比較例の発光画素の構造を示す断面図。 (a)および(b)は有機EL装置の製造方法を示す概略平面図。 (c)は有機EL装置の製造方法を示す概略平面図、(d)は有機EL装置の製造方法を示す概略断面図。 (e)〜(g)は有機EL装置の製造方法を示す概略断面図。 実施形態2の有機EL装置を示す模式平面図。 実施形態3の電子機器としての携帯型電話機を示す概略斜視図。
符号の説明
1…基板としての素子基板、7a…第1膜形成領域、7b…第2膜形成領域、7c…第3膜形成領域、10,100…有機EL装置、11,12…薄膜トランジスタ(TFT)、13…保持容量、19…隔壁部、20,20B,20G,20R…発光単位としての有機EL素子、21…反射層、23,23b,23g,23r…画素電極、24,24b,24g,24r…機能層、25…共通電極、70B,70G,70R…異なる種類の液状体、200…電子機器としての携帯型電話機、Lu…発光制御単位。

Claims (8)

  1. 第1の色を発光する第1の機能層を有する第1の有機EL素子と、
    前記第1の色とは異なる第2の色を発光する第2の機能層を有する第2の有機EL素子と、
    前記第1の色及び前記第2の色とは異なる第3の色を発光する第3の機能層を有する第3の有機EL素子と、
    前記第1の機能層と前記第2の機能層と前記第3の機能層とを区分する隔壁部と、
    前記第1の有機EL素子を制御する第1の発光制御単位と、
    前記第2の有機EL素子を制御する第2の発光制御単位と、
    前記第3の有機EL素子を制御する第3の発光制御単位と、を有し、
    前記第1の発光制御単位は、第1の駆動トランジスタと、第1のスイッチングトランジスタと、第1の保持容量と、を備え、
    前記第2の発光制御単位は、第2の駆動トランジスタと、第2のスイッチングトランジスタと、第2の保持容量と、を備え、
    前記第3の発光制御単位は、第3の駆動トランジスタと、第3のスイッチングトランジスタと、第3の保持容量と、を備え、
    前記第1の膜形成領域は、平面視において前記第1の駆動トランジスタと前記第2の駆動トランジスタと前記第3の駆動トランジスタと、前記第1のスイッチングトランジスタと前記第2のスイッチングトランジスタと前記第3のスイッチングトランジスタとを含みむように形成され、
    前記第2の膜形成領域は、平面視において前記第1の保持容量と前記第2の保持容量と前記第3の保持容量とを含むように形成され、
    第3の膜形成領域は、平面視において、前記第1の駆動トランジスタと前記第2の駆動トランジスタと前記第3の駆動トランジスタと、前記第1のスイッチングトランジスタと前記第2のスイッチングトランジスタと前記第3のスイッチングトランジスタと、前記第1の保持容量と前記第2の保持容量と前記第3の保持容量と、重畳しないように形成され、
    前記隔壁部は、前記第1の膜形成領域と前記第2の膜形成領域と前記第3の膜形成領域に区分し、
    前記第1の機能層は前記第1の膜形成領域に形成され、
    前記第2の機能層は前記第2の膜形成領域に形成され、
    前記第3の機能層は前記第3の膜形成領域に形成されていることを特徴とする有機EL装置。
  2. 前記第1膜形成領域と、前記第2膜形成領域と、前記第3膜形成領域とがほぼ同一の平面積を有することを特徴とする請求項1に記載の有機EL装置。
  3. 前記第1膜形成領域と前記第2膜形成領域および前記第3膜形成領域のうち最も大きな平面積を有する膜形成領域に、他に比べて発光寿命が短い前記発光単位が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の有機EL装置。
  4. 前記第1膜形成領域と前記第2膜形成領域および前記第3膜形成領域のうち最も小さな平面積を有する膜形成領域に、他に比べて発光寿命が長い前記発光単位が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の有機EL装置。
  5. 第1の色を発光する第1の機能層を有する第1の有機EL素子と、
    前記第1の色とは異なる第2の色を発光する第2の機能層を有する第2の有機EL素子と、
    前記第1の色および前記第2の色とは異なる第3の色を発光する第3の機能層を有する第3の有機EL素子と、
    前記第1の機能層と前記第2の機能層と前記第3の機能層とを区分する隔壁と、
    第1の画素電極と電気的に接続された第1の駆動トランジスタと、第1のスイッチングトランジスタと、第1の保持容量と、を備えた前記第1の有機EL素子を制御する第1の発光制御単位と、
    第2の画素電極と電気的に接続された第2の駆動トランジスタと、第2のスイッチングトランジスタと、第2の保持容量と、を備えた前記第2の有機EL素子を制御する第2の発光制御単位と、
    第3の画素電極と電気的に接続された第3の駆動トランジスタと、第3のスイッチングトランジスタと、第3の保持容量と、を備えた前記第3の有機EL素子を制御する第3発光制御単位を少なくとも含む駆動回路部と、
    を有する有機EL装置の製造方法であって、
    基板上に前記駆動回路部を形成する工程と、
    前記第1の画素電極前記第2の画素電極と前記第3の画素電極とを形成する工程と、
    平面視において前記第1の駆動トランジスタ、前記第1のスイッチングトランジスタ、前記第2の駆動トランジスタ、前記第2のスイッチングトランジスタ前記第3の駆動トランジスタ、前記第3のスイッチングトランジスタ及び前記第1の画素電極とを含む第1の膜形成領域と、平面視において前記第1の保持容量、前記第2の保持容量、前記第3の保持容量及び前記第2の画素電極を含む第2の膜形成領域と、平面視において、前記第1の駆動トランジスタと前記第2の駆動トランジスタと前記第3の駆動トランジスタと、前記第1のスイッチングトランジスタと前記第2のスイッチングトランジスタと前記第3のトランジスタと、前記第1の保持容量と前記第2の保持容量と前記第3の保持容量と、重畳しないように形成され、かつ、前記第3の画素電極を含むように形成された第3の膜形成領域に区分する前記隔壁を形成する工程と、
    前記第1の膜形成領域に前記第1の機能層を形成し、前記第2の膜形成領域に前記第2の機能層を形成し、前記第3の膜形成領域に前記第3の機能層を形成する工程と、
    前記隔壁部と前記第1の機能層と前記第2の機能層と前記第3の機能層とを覆うように共通電極を形成する工程と、
    を有することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  6. 請求項7に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記第1の発光制御単位、前記第2の発光制御単位及び前記第3の発光制御単位と、前記第1の画素電極、前記第2の画素電極及び前記第3の画素電極との間に光反射性を有する反射層を形成する工程と、をさらに含むことを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  7. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の有機EL装置が搭載されたことを特徴とする電子機器。
  8. 請求項5乃至7のいずれか一項に記載の有機EL装置の製造方法を用いて製造された有機EL装置が搭載されたことを特徴とする電子機器。
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