JP5217185B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技盤の前面に透明板が配置された遊技機に関する。
従来、遊技盤の前面に配置された2枚のガラス板間の空間内を移動可能な可動部材を用いて、遊技中の演出を行うように構成された遊技機が知られている(例えば特許文献1を参照)。
このように構成された遊技機は、遊技盤面上に可動部材を設けた遊技機と比較して、遊技盤面に設けられている釘や表示器等の制約を受けることなく可動部材を移動させることができる点で優れていた。
特開2004−160053号公報
しかしながら、特許文献1に記載の遊技機は、可動部材を移動させる駆動手段をガラス板の上部に設け、駆動手段に連結された糸によって可動部材をガラス板の上部から吊り下げることにより、可動部材を2枚のガラス板間の空間内で移動可能としている。このため、例えば、遊技盤面の中央に可動部材を出現させる場合には、可動部材が遊技盤面の上部から中央に到達するまでに糸や可動部材が見えてしまう。これにより、遊技者が可動部材の動作を容易に想像することができ、その分演出の興趣が損なわれるという問題点があった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、可動部材による演出の興趣を向上させた遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、遊技球が投入される遊技盤と、遊技盤の前面に配置され、且つその一部に開口部を有する第1の透明板と、第1の透明板との間に所定間隔を空けて、第1の透明板を覆うように第1の透明板の前面に配置される第2の透明板と、開口部を開閉する扉部と、第1の透明板の内側に配置され、扉部を開閉させる開閉手段と、第1の透明板の内側に配置されて、開閉手段が扉部を開放させた後に、遊技中の演出を行うために移動させる可動部材を、第1の透明板の内側から、第1の透明板と第2の透明板との間の空間に移動させる移動制御手段とを備えることを特徴とする遊技機である。
このように構成された遊技機では、移動制御手段が、扉部が開閉手段により開となっているときに、可動部材を、第1の透明板の内側から、扉部を通して第1の透明板の外側に出し入れすることができる。
このため、可動部材を遊技盤面上で移動させる際の目標位置(以下、可動部材目標位置という)の近傍に上記扉部を設けることにより(例えば、遊技盤面の中央を可動部材目標位置として可動部材を移動させる場合には、扉部を遊技盤面の中央近傍の位置に設ける)、遊技盤面の上部から可動部材目標位置へ可動部材を移動させる場合よりも、可動部材が遊技盤面上に現れてから可動部材目標位置に到達するまでの距離を短くすることができる。
これにより、可動部材の動作を遊技者に容易に想像させてしまうことを抑制することができ、可動部材による演出の興趣を向上させることができる。また、第1の透明板の外側に出ている状態の可動部材を第2の透明板で覆うことができる。このため、第1の透明板の外側に出ている状態の可動部材を遊技者が触れようとしても、それを第2の透明板により阻止することができる。
また、請求項1に記載の遊技機においては、請求項2に記載のように、遊技盤には、遊技中の演出を行うための表示を行う表示装置が設けられ、第1の透明板は、表示装置を覆うように配置され、可動部材の移動に対応した演出を行うための演出画像を表示装置に表示する演出表示手段を備えるようにするとよい。
また、請求項2に記載の遊技機においては、請求項3に記載のように、開口部は、表示装置の前面側を覆うように配置されているようにするとよい。
また、請求項1〜請求項3の何れかに記載の遊技機においては、請求項4に記載のように、遊技盤の表面上、または遊技盤に設置された表示装置の表面上における、当該遊技機の前面側から見て、扉部と、第1の透明板における扉部以外の部分との境界の背景となる部分は、遊技盤または表示装置の表面上におけるその他の部分と異なる色で着色されているようにするとよい。
このように構成された遊技機によれば、遊技者が遊技機の前面側から遊技盤を見ると、扉部と、第1の透明板における扉部以外の部分との境界(以下、扉部境界という)の背景となる部分(以下、境界背景部分という)が、遊技盤または表示装置の表面上におけるその他の部分と区別されて目立って視認されるようになる。
そして、この目立つ境界背景部分の中に、扉部境界が配置されているように遊技者には見えるので、境界背景部分がその他の部分と異なる色で着色されていない場合と比較して扉部境界が目立たなくなり、扉部が開となっているか否かが判断し難くなる。このため、可動部材が出現するタイミングを遊技者に容易に想像させてしまうことを抑制することができ、可動部材による演出の興趣を向上させることができる。
(第1実施形態)
以下に本発明の第1実施形態について図面をもとに説明する。
図1は本発明が適用された第1実施形態の遊技機1の正面図である。
図2(a)は遊技盤4、ガラス扉5及び役物移動装置14の側面図、図2(b)はガラス扉5の平面図、図3(a)は内側ガラス板22及び開閉機構43の側面図、図3(b)は移動機構44の側面図、図4は遊技機1の制御系のブロック図、図5は役物演出処理を示すフローチャートである。
図6は、内側開閉部24の開閉と役物71の移動とを説明するための内側ガラス板22及び役物移動装置14の側面図、図7は、役物71を用いた演出を示すディスプレイ11及び役物移動装置14の正面図である。
遊技機1は、図1に示すように、当該遊技機1の筐体である外枠2と、開閉自在に外枠2に取り付けられた内枠3とを備えている。
そして、内枠3には、遊技者に遊技を提供する遊技盤4と、遊技盤4の前面を覆うように取り付けられ、内枠3に対して開閉可能なガラス扉5と、遊技盤4上に遊技球を発射するためのハンドル6と、遊技盤4における遊技の結果として当該遊技機1から賞品として払い出される遊技球を貯留する上受け皿7と、上受け皿7から排出される遊技球を受ける下受け皿8とが設けられている。
ここで、遊技盤4には、CRT(Cathode-Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)からなり、数字や模様を要素とした3つの特別図柄などの画像を表示するディスプレイ11と、特別図柄の変動表示を開始させるために遊技者が遊技球を投入する始動入賞装置12と、大当たり遊技時に開放して大量の賞品球を獲得可能とする可動入賞装置13と、後述の役物71をガラス扉5の内部に移動させる役物移動装置14とが設けられている。
ガラス扉5は、図2(a)に示すように、遊技盤4の前面側に配置されるガラス板21と、ガラス板21から所定の間隔L離れて遊技盤4とガラス板21との間に配置されるガラス板22とを備える。以下、ガラス板21を外側ガラス板21、ガラス板22を内側ガラス板22という。
内側ガラス板22は、ガラス扉5の枠体(不図示)に支持されてガラス扉5の枠体内に固定される内側固定部23と、内側固定部23よりも中心側に形成された矩形状の開口部29(図1参照)を開閉する内側開閉部24とから構成される。
また、内側ガラス板22の後面22a側において、開口部29の下端部29aには内側開閉部24を保持する蝶番27が設けられている。これにより、蝶番27の回動軸を中心にして遊技盤4に向けて内側開閉部24を上から下に回動させて開口部29を開放することができる。
また、内側ガラス板22の後面22a側において、内側開閉部24の上端部24aには、遊技盤4に向かって突出して、後述のフック部50(図3(a)を参照)と係合する開口26a(図2(b)を参照)が形成された係合部26が設けられている。
更に、外側ガラス板21と内側ガラス板22との間には、一端が外側ガラス板21の後面21aに連結され、他端が内側開閉部24の前面24bに連結されて、外側ガラス板21と内側ガラス板22とが接近する方向に付勢するバネ部材31が設けられている。
また、内側開閉部24の上面24cには磁石32が設置され、内側固定部23の上面24cと対向する面23aには鉄板33が設置されている。これにより、開口部29が閉鎖された状態において磁石32と鉄板33とが磁力で密着することで、この閉鎖状態が保持される。
次に、役物移動装置14は、図1に示すように、当該装置の構成要素を収納する筐体41を備え、筐体41の前面には開口42が形成されている。
そして筐体41は、内側開閉部24を開閉させる開閉機構43(図3(a)を参照)と、役物71(後述)を移動させる移動機構44(図3(b)を参照)を収納する。
また開口42は、図7に示すように、開閉機構43のフック52(後述)を出し入れする領域42aと、役物71(後述)を出し入れする領域42bとから構成されている。
次に開閉機構43は、図3(a)に示すように、係合部26に係合するフック部50と、フック部50を前後方向に移動させるフック移動部60とから構成される。
これらのうちフック部50は、フック移動部60に設けられた回動軸60aを中心に回動可能に一端51aが支持された連結アーム51と、連結アーム51の他端51bに設けられた回動軸51cを中心に回動可能に一端52aが支持されて係合部26の開口26a内に挿入可能な形状にされたフック52と、フック52と連結アーム51とのなす角度AGが90度より大きくなるのを阻止する角度阻止部材53と、連結アーム51を回動軸60aを中心に回動させる駆動源としてのソレノイド54と、連結アーム51の他端51bに設けられた磁石55と、磁石55の接近を検出するホール素子56とから構成される。
なおソレノイド54は、連結アーム51の上方に設置されている。これによりソレノイド54は、連結アーム51に連結されているプランジャー54aをソレノイド54内部に吸引することで、連結アーム51を上方向UHに回動させる。更に、吸引を解除することで、連結アーム51を下方向DHに回動させる。
また、プランジャー54aをソレノイド54内部に吸引した状態における磁石55の位置の近傍にホール素子56が設置される。これにより、連結アーム51の上方向UHへの回動が完了した状態をホール素子56により検出することができる。
更にフック移動部60は、一端61aが回動軸60aを介してフック移動部60に連結された棒状の連結部材61と、連結部材61の外周に形成された雄ネジ部61bに噛合する雌ネジ部62bが内周に形成された貫通孔62aを備え、この貫通孔62aに連結部材61を挿通させて雄ネジ部61bと雌ネジ部62bとを噛合させることにより連結部材61を前方向ZHまたは後方向KHに移動させるステッピングモータ62と、連結部材61の他端61bに設けられた磁石63と、磁石63の接近を検出するホール素子64,65,66とから構成される。
なお、ホール素子64は後述の所定前進位置ZI1における磁石63の近傍に、ホール素子65は後述の所定後進位置KI1における磁石63の近傍に、ホール素子66は後述の所定後進位置KI2における磁石63の近傍に設置される。
このように構成された開閉機構43では、フック52が係合部26に係合していない状態からフック部50を前方向ZHへ移動させると、フック52が係合部26の側面26bに当接し、角度AGの小さくなる方向HHにフック52が回動する(図中の破線で描かれたフック52を参照)。そして、フック部50が前方向ZHへ移動するにつれて角度AGが小さくなり、フック52が係合部26の上面26cに乗り上げる。更にフック部50が前方向ZHへ移動すると、係合部26の上面26cに乗り上げていたフック52が、開口26aの上方に位置することにより、角度AGの大きくなる方向THに回動する。これによりフック52が係合部26の開口26a内に係合される(図中の1点鎖線で描かれたフック52を参照)。
また、フック52が係合部26に係合された状態で、ソレノイド54を駆動させて連結アーム51を上方向UHに回動させることによって、フック52が上方向UHに移動する。これにより、フック52の係合を解除することができる。
次に移動機構44は、図3(b)に示すように、帯状に形成された役物71と、帯状の役物71を巻き取ったり繰り出したりするリール72と、回転軸72aを中心としてリール72を正方向SHまたは逆方向GHに回転させるための駆動源としてのステッピングモータ73(図3(b)では不図示。図4を参照)と、役物71に設けられた磁石74,75と、磁石74,75の接近を検出するホール素子76と、役物71の移動方向を案内する案内部材77とから構成される。
これらのうち役物71は、その内部に、例えばプラスティックを材料として棒状に形成された芯部材71aが埋め込まれている。この芯部材71aにより、役物71は、役物71をリール72から繰り出す際に、役物71がリール72の下方に垂れ下がることなく、遊技盤の前方に向かって突出する程度の強度に設定されている。
また、ホール素子76は、役物71の移動経路の近傍に設置される。そして、磁石74は後述の所定出現位置SI1(図6(b)を参照)においてホール素子76の近傍となるように、磁石75は後述の所定収納位置SI2(図6(a)を参照)においてホール素子76の近傍となるように役物71に設置される。
また遊技機1は、図4に示すように、遊技を提供するための制御を行う主制御基板81と、主制御基板81からの指令に基づいて遊技中の演出を制御する演出制御基板82と、演出制御基板82からの指令に基づいて役物移動装置14を制御する役物制御基板83とを備える。
そして、演出制御基板82にはディスプレイ11が接続されるとともに、役物制御基板83には、ホール素子56,64,65,66,76と、ステッピングモータ62,73と、ソレノイド54とが接続される。
このように構成された遊技機1において、演出制御基板82は、役物71を移動させて遊技中の演出を行う役物演出処理を実行する。
次に、演出制御基板82が実行する役物演出処理の手順を、図5を用いて説明する。この役物演出処理は、役物移動装置14を動作させるための指令が主制御基板81から入力したときに実行される処理である。
この役物演出処理において、演出制御基板82は、まずS10にて、役物演出処理の実行中にガラス扉5が開放しないようにガラス扉5をロックする。そしてS20にて、ガラス扉5のロックが完了するまで待機する。その後、ガラス扉5のロックが完了した場合に(S20)、S30にて、所定時間T1(例えば、1秒)が経過するまで待機する。
そして所定時間T1が経過した場合に(S30)、S40にて、ステッピングモータ62を正回転させて、フック52を前方向ZH(図3(a)を参照)に移動させる。その後S50にて、フック52が所定前進位置ZI1に到達するまで待機する。そして、フック52が所定前進位置ZI1に到達した場合に(S50)、S60にて、ステッピングモータ62の回転を停止させる。
尚、所定前進位置ZI1は、図6(a)に示すように、フック52が係合部26に係合することが可能な位置である。そしてS40においては、ホール素子64が磁石63の接近を検出した場合に(図3(a)を参照)、所定前進位置ZI1に到達したと判断する。
次にS70にて、所定時間T2(例えば、1秒)が経過するまで待機する。そして所定時間T2が経過した場合に(S70)、S80にて、ステッピングモータ62を逆回転させて、フック52を後方向KH(図3(a)を参照)に移動させる。その後S90にて、フック52が所定後進位置KI1に到達するまで待機する。そして、フック52が所定後進位置KI1に到達した場合に(S90)、S100にて、ステッピングモータ62の回転を停止させる。
尚、所定後進位置KI1は、図6(b)に示すように、内側開閉部24が開口部29を開放しているときのフック52の位置である。そしてS90においては、ホール素子65が磁石63の接近を検出した場合に(図3(a)を参照)、所定後進位置KI1に到達したと判断する。
その後S110にて、所定時間T3(例えば、1秒)が経過するまで待機する。そして所定時間T3が経過した場合に(S110)、S120にて、ステッピングモータ73を正回転させて、役物71をリール72から繰り出す。その後S130にて、役物71が所定出現位置SI1に到達するまで待機する。そして、役物71が所定出現位置SI1に到達した場合に(S130)、S140にて、ステッピングモータ73の回転を停止させる。
尚、所定出現位置SI1は、図6(b)に示すように、役物71が遊技盤4の前面に現れているときの役物71の位置である。そしてS140においては、ホール素子76が磁石74の接近を検出した場合に(図3(b)を参照)、所定出現位置SI1に到達したと判断する。
また、このときに、例えば、オバケの顔の口より上部を表す画像をディスプレイ11に表示させることにより、図7に示すように、オバケの口から舌が飛び出したようにみせる演出をすることができる。
次にS150にて、所定時間T4(例えば、1秒)が経過するまで待機する。そして所定時間T4が経過した場合に(S150)、S160にて、ステッピングモータ73を逆回転させて、役物71をリール72に巻き取る。その後S170にて、役物71が所定収納位置SI2に到達するまで待機する。そして、役物71が所定収納位置SI2に到達した場合に(S170)、S180にて、ステッピングモータ73の回転を停止させる。
尚、所定収納位置SI2は、図6(a)に示すように、役物71が役物移動装置14内に収納されているときの役物71の位置である。そしてS170においては、ホール素子76が磁石75の接近を検出した場合に(図3(b)を参照)、所定収納位置SI2に到達したと判断する。
その後S190にて、所定時間T5(例えば、1秒)が経過するまで待機する。そして所定時間T5が経過した場合に(S190)、S200にて、ソレノイド54を駆動してプランジャー54aをソレノイド54内部に吸引させる。これにより、フック52を上方向UH(図3(a)を参照)に移動させる。これにより、フック52と係合部26との係合が解除される。このため、バネ部材31の付勢力によって、蝶番27の回動軸を中心にして内側開閉部24が下から上に回動して開口部29が閉鎖される。
その後S210にて、フック52が所定上昇位置JI1(図6(b)を参照)に到達するまで待機する。そして、フック52が所定上昇位置JI1に到達した場合に(S210)、S220にて、ソレノイド54の駆動を停止する。これにより、プランジャー54aの吸引が解除される。このため、フック52が、プランジャー54aが伸びきる位置(図3(a)に示す位置)まで下方向DHへ移動する。
次にS230にて、所定時間T6(例えば、1秒)が経過するまで待機する。そして所定時間T6が経過した場合に(S230)、S240にて、ステッピングモータ62を逆回転させて、フック52を後方向KH(図3(a)を参照)に移動させる。その後S250にて、フック52が所定後進位置KI2(図3(a)を参照)に到達するまで待機する。そして、フック52が所定後進位置KI2に到達した場合に(S250)、S260にて、ステッピングモータ62の回転を停止させる。
尚、所定後進位置KI2は、フック52が所定後進位置KI1よりも更に後方となる位置である。そしてS250においては、ホール素子66が磁石63の接近を検出した場合に(図3(a)を参照)、所定後進位置KI2に到達したと判断する。
その後S270にて、ガラス扉5のロックを解除して、役物演出処理を終了する。
このように構成された遊技機1では、開閉機構43が、内側開閉部24に開口部29を開放させた後に、移動機構44が、開口部29を介して、内側ガラス板22と外側ガラス板21と間に形成された空間に役物71を出し入れさせることができる。
このため、役物71を遊技盤4の面上で移動させる際の目標位置(以下、可動部材目標位置という)の近傍に開口部29を設けることにより(例えば、遊技盤4の中央を可動部材目標位置として役物71を移動させる場合には、開口部29を遊技盤4の中央近傍の位置に設ける)、遊技盤4の上部から可動部材目標位置へ役物71を移動させる場合よりも、役物71が遊技盤4上に現れてから可動部材目標位置に到達するまでの距離を短くすることができる。
これにより、役物71の動作を遊技者に容易に想像させてしまうことを抑制することができ、役物71による演出の興趣を向上させることができる。
また、内側ガラス板22の外側に出ている状態の役物71を外側ガラス板21で覆うことができる。このため、内側ガラス板22の外側に出ている状態の役物71を遊技者が触れようとしても、それを外側ガラス板21により阻止することができる。
また、フック移動部60及びソレノイド54によって、開閉機構43が内側開閉部24に開口部29を開放させる動作を行うときにはフック部50と内側開閉部24とを接続し、それ以外のときにはフック部50と内側開閉部24とを未接続とする。
これにより、開閉機構43が動作していない状況でガラス扉5を開放しようとしたときに、開閉機構43と内側開閉部24とが接続されていたためにガラス扉5を開放することができなかったという状況が発生するのを防止することができる。
また、内側開閉部24が開口部29を開放している状態において、ソレノイド54を駆動することにより開閉機構43と内側開閉部24との接続を解除することで、バネ部材31によって、内側開閉部24を、開口部29を閉鎖させる方向に移動させることができる。このため、開閉機構43と内側開閉部24との接続を解除するという簡単な動作により、開口部29を閉鎖させることが可能になる。
また、開口部29が閉鎖された状態において磁石32と鉄板33とが磁力で密着することで、この閉鎖状態が確実に保持することができ、開口部29を閉鎖している状態にある内側開閉部24の位置が変動することがなくなる。このため、内側開閉部24に設置された係合部26の位置が変動することがなくなるので、予め設定された位置にフック52を移動させることで係合部26にフック52を係合させることができ、開閉機構43と内側開閉部24とを接続することが容易になる。
以上説明した実施形態において、内側ガラス板22は本発明における透明板、内側開閉部24は本発明における扉部、外側ガラス板21は本発明における外側透明板、開閉機構43は本発明における開閉手段、役物71は本発明における可動部材、移動機構44は本発明における可動部材出し入れ手段、バネ部材31は本発明における付勢部材である。
(第2実施形態)
以下に本発明の第2実施形態について図面をもとに説明する。尚、第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみを説明する。
図8は本発明が適用された第2実施形態の遊技機1の正面図である。
図9(a)〜図9(g)は副ディスプレイ91,92の表示画面を示す図、図10は役物71を用いた演出を示すディスプレイ11、役物移動装置14及び副ディスプレイ91,92の正面図、図11は開口部29の境界部分の背景を説明するための図、図12は遊技機1の制御系のブロック図、図13は当否演出処理を示すフローチャートである。
第2実施形態の遊技機1が第1実施形態の遊技機1と異なるのは、図8に示すように、内側ガラス板22の開口部29がディスプレイ11の前面側を覆うように配置された点と、役物移動装置14がディスプレイ11の上方に設置された点と、ディスプレイ11の左右にそれぞれ副ディスプレイ91,92が設置された点である。
図9(a)〜図9(g)に示すように、副ディスプレイ91は「外れの」、「当りの」、「大当りの」及び「晴れの」の何れか1つの文字列を表示するとともに、副ディスプレイ92は「確率」または「判定」の文字列を表示する。そして、副ディスプレイ91の表示と副ディスプレイ92の表示を組み合わせることにより、「外れの確率」(図9(a)を参照)、「外れの判定」(図9(b)を参照)、「当りの確率」(図9(c)を参照)、「当りの判定」(図9(d)を参照)、「大当りの確率」(図9(e)を参照)、「大当りの判定」(図9(f)を参照)、及び「晴れの確率」(図9(g)を参照)の何れかであることを示すようにされている。
また図10に示すように、帯状の役物71の表面には、「○」が1つ記載された領域r1、「○」が2つ記載された領域r2、「○」が3つ記載された領域r3、「○」が4つ記載された領域r4、及び「○」が5つ記載された領域r5が形成されている。尚、「○」の数が多いほど、副ディスプレイ91,92で示された内容についての信頼度が高いことを示す。
この領域r1〜r5は、r1,r2,r3,r4,r5の順に役物71の長手方向に沿って配列され、役物71が所定出現位置SI1に位置している場合に、領域r1〜r5の全ての領域が遊技盤4の前面側に表示されるように配置されている。
また図11に示すように、遊技盤4と役物移動装置14の表面上において、開口部29の境界部分(図11中の破線部分)の背景となる領域93(以下、背景領域93という。図11中のハッチングで示す領域を参照)は、領域93以外の部分と異なる色(例えば白色)で着色されている。
また、第2実施形態の遊技機1の制御系は、図12に示すように、副ディスプレイ91,92が演出制御基板82に接続されること以外は、第1実施形態と同じである。
このように構成された遊技機1において、演出制御基板82は、当りや外れの確率等を、ディスプレイ11、役物移動装置14、及び副ディスプレイ91,92を用いて表示する演出(以下、当否演出という)を行うための当否演出処理を実行する。
次に、演出制御基板82が実行する当否演出処理の手順を、図13を用いて説明する。図13は当否演出処理を示すフローチャートである。この当否演出処理は、当否演出の指令(以下、当否演出指令という)が主制御基板81から入力したときに実行される処理である。
この当否演出処理において、演出制御基板82は、まずS510にて、後述の所定時間T11〜T14の値を、入力した当否演出指令により示される演出内容(以下、指示演出内容という)に応じて予め決められている時間に設定する。その後S520にて、所定時間T11(例えば、1秒)が経過するまで待機する。
そして所定時間T11が経過した場合に(S520)、S530にて、指示演出内容に基づいて、「外れの」、「当りの」、「大当りの」及び「晴れの」の何れか1つの文字列を副ディスプレイ91に表示させる。例えば、図10では、「大当りの」の文字列を表す画像を表示させている。
その後S540にて、所定時間T12(例えば、1秒)が経過するまで待機する。そして所定時間T12が経過した場合に(S540)、S550にて、指示演出内容に基づいて、「確率」または「判定」の文字列を副ディスプレイ92に表示させる。例えば、図10では、「判定」の文字列を表す画像を表示させている。
その後S560にて、所定時間T13(例えば、1秒)が経過するまで待機する。そして所定時間T13が経過した場合に(S560)、S570にて、役物演出処理を実行する。この役物演出処理は、第1実施形態の役物演出処理と同一の処理である。この処理により、図10に示すように、役物71が所定出現位置SI1に移動して、領域r1〜r5の全ての領域が遊技盤4の前面側に表示される。
その後S580にて、所定時間T14(例えば、1秒)が経過するまで待機する。そして所定時間T14が経過した場合に(S580)、S590にて、指示演出内容に基づいて、領域r1〜r5のうちの何れか1つの領域を指し示す画像をディスプレイ11に表示させる。例えば、図10では、領域r2を指し示す画像11aを表示させている。これにより、「大当りの判定」の信頼度が「○」2つに相当する高さであることを示す。その後、当否演出処理を終了する。
このように構成された遊技機1では、開口部29の境界部分の背景となる背景領域93が、背景領域93以外の部分と異なる色で着色されているため、遊技者が遊技機1の前面側から遊技盤4を見ると、背景領域93がその他の部分と区別されて目立って視認されるようになる。
そして、この目立つ背景領域93の中に、開口部29の境界部分が配置されているように遊技者には見えるので、背景領域93がその他の部分と異なる色で着色されていない場合と比較して開口部29の境界部分が目立たなくなり、開口部29が開放されたか否かが判断し難くなる。このため、役物71が出現するタイミングを遊技者に容易に想像させてしまうことを抑制することができ、役物71による演出の興趣を向上させることができる。
以上説明した実施形態において、背景領域93は本発明における透明板と扉部との境界の背景となる部分である。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採ることができる。
例えば、本実施形態では、遊技盤4の表面上において背景領域93が形成されているものを示したが、ディスプレイ11の表面上に背景領域93が形成されている場合には、この背景領域93において、内側固定部23と内側開閉部24との境界が目立たないようにするための着色や表示をするようにしてもよい。
第1実施形態の遊技機1の正面図である。 遊技盤4、ガラス扉5及び役物移動装置14の側面図、及びガラス扉5の平面図である。 内側ガラス板22及び開閉機構43の側面図、及び移動機構44の側面図である。 第1実施形態の遊技機1の制御系のブロック図である。 役物演出処理を示すフローチャートである。 内側開閉部24の開閉と役物71の移動とを説明するための内側ガラス板22及び役物移動装置14の側面図である。 ディスプレイ11及び役物移動装置14の正面図である。 第2実施形態の遊技機1の正面図である。 副ディスプレイ91,92の表示画面を示す図である。 ディスプレイ11、役物移動装置14及び副ディスプレイ91,92の正面図である。 開口部29の境界部分の背景を説明するためのディスプレイ11、役物移動装置14及び副ディスプレイ91,92の正面図である。 第2実施形態の遊技機1の制御系のブロック図である。 当否演出処理を示すフローチャートである。
1…遊技機、2…外枠、3…内枠、4…遊技盤、5…ガラス扉、6…ハンドル、7…上受け皿、8…下受け皿、11…ディスプレイ、12…始動入賞装置、13…可動入賞装置、14…役物移動装置、21…外側ガラス板、22…内側ガラス板、23…内側固定部、24…内側開閉部、26…係合部、27…蝶番、29…開口部、31…バネ部材、32…磁石、33…鉄板、41…筐体、42…開口、43…開閉機構、44…移動機構、50…フック部、51…連結アーム、52…フック、53…角度阻止部材、54…ソレノイド、55,63…磁石、56,64,65,66…ホール素子、60…フック移動部、61…連結部材、62…ステッピングモータ、71…役物、72…リール、73…ステッピングモータ、74,75…磁石、76…ホール素子、77…案内部材、81…主制御基板、82…演出制御基板、83…役物制御基板、91,92…副ディスプレイ、93…背景領域

Claims (4)

  1. 遊技球が投入される遊技盤と、
    前記遊技盤の前面に配置され、且つその一部に開口部を有する第1の透明板と、
    前記第1の透明板との間に所定間隔を空けて、該第1の透明板を覆うように該第1の透明板の前面に配置される第2の透明板と、
    前記開口部を開閉する扉部と、
    前記第1の透明板の内側に配置され、前記扉部を開閉させる開閉手段と、
    前記第1の透明板の内側に配置されて、前記開閉手段が前記扉部を開放させた後に、遊技中の演出を行うために移動させる可動部材を、前記第1の透明板の内側から、前記第1の透明板と前記第2の透明板との間の空間に移動させる移動制御手段
    を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記遊技盤には、遊技中の演出を行うための表示を行う表示装置が設けられ、
    前記第1の透明板は、前記表示装置を覆うように配置され、
    前記可動部材の移動に対応した演出を行うための演出画像を前記表示装置に表示する演出表示手段を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記開口部は、前記表示装置の前面側を覆うように配置されている
    ことを特徴とする請求項2に記載の遊技機。
  4. 前記遊技盤の表面上、または前記遊技盤に設置された表示装置の表面上における、当該遊技機の前面側から見て、前記扉部と、前記第1の透明板における前記扉部以外の部分との境界の背景となる部分は、前記遊技盤または前記表示装置の表面上におけるその他の部分と異なる色で着色されている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の遊技機。
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