JP5217173B2 - 車両の操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、操舵ハンドルに接続されて操舵ハンドルの回転により軸線周りに回転する操舵軸と、転舵輪に接続されて軸線周りの回転により転舵輪を転舵する転舵軸と、操舵軸と転舵軸とを動力伝達可能に接続する可撓性のケーブルとを備えた車両の操舵装置に関する。
従来から、例えば下記特許文献1に示されているように、操舵ハンドルと転舵輪の機械的な連結をなくし、操舵ハンドルの回転に応じて転舵輪側に設けた転舵用電動モータを駆動制御して転舵輪を転舵するようにしたステアバイワイヤ方式の車両の操舵装置は知られている。このステアバイワイヤ方式の車両においては、フェイルセーフのために、操舵ハンドルに接続されて操舵ハンドルの回転により軸線周りに回転する操舵軸と、転舵輪に接続されて軸線周りの回転により転舵輪を転舵する転舵軸とを、可撓性のケーブルにより動力伝達可能に接続できるようになっている。また、下記特許文献1には、車両の衝突時のように車体に大きな衝撃力が作用して、運転者が操舵ハンドルに衝突して操舵ハンドルが車体から離脱されて前方に変位する際、ケーブルの撓み変形により、運転者に与える衝撃力を緩和させることも記載されている。
特開2001−213335号公報
しかし、上記従来の装置においては、ケーブルの撓み変形の態様が衝撃力の加わった状況に応じて種々に変化してしまい、その撓み変形量が安定していない。したがって、運転者への衝撃力を常に的確に吸収することはできない。
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、本発明の目的は、ケーブルの撓み変形量を安定化させることにより、車体に大きな衝撃力が作用した場合に、運転者への衝撃力を常に的確に吸収できるようにした車両の操舵装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の特徴は、操舵ハンドルに接続されて操舵ハンドルの回転により軸線周りに回転する操舵軸と、転舵輪に接続されて軸線周りの回転により転舵輪を転舵する転舵軸と、操舵軸と転舵軸とを一体回転するように連結し、操舵軸の軸線周りの回転を転舵軸に伝達して転舵軸を軸線周りに回転させるものであって、撓み変形可能な可撓性のケーブルとを備えた車両の操舵装置において、車体に支持されて操舵軸を軸線方向に変位不能かつ軸線周りに回転可能に支持し、車体に大きな衝撃力が作用したとき車体から離脱可能なステアリングコラムと、車体に支持されてステアリングコラムの前方にてケーブルの一部を収容するケーブルハウジングと、ステアリングコラムが車体から離脱して前方へ変位したとき、ケーブルハウジングに対するケーブルの軸線方向の所定部位の変位を規制して、ケーブルハウジング内にてケーブルを撓み変形させる規制部材とを設けたことにある。
前記のように構成した車両の操舵装置においては、ステアリングコラムが車体から離脱して変位したとき、規制部材により、ケーブルハウジングに対するケーブルの軸線方向の所定部位の変位が規制されて、ケーブルがケーブルハウジング内にて撓み変形する。これにより、ケーブルの撓み変形量を常に安定化させることができ、車体に大きな衝撃力が作用した際における運転者への衝撃力を常に的確に吸収できる。
また、本発明の他の特徴は、ケーブルのケーブルハウジングに収容された部位に他の部位に比べて応力の低い部分を設けたことにある。これによれば、ケーブルが撓み変形する際における荷重を適当な大きさに簡単に設定できる。
また、本発明の他の特徴は、ステアリングコラムは、テレスコピック機能のために車体に軸線方向に変位可能に支持され、規制部材は、ケーブルの外周上に設けられて、ケーブルハウジングに当接することにより、ケーブルハウジングに対するケーブルの軸線方向の所定部位の変位を規制するストッパ部で構成され、ストッパ部の可動範囲を、テレスコピック機能によるステアリングコラムの可動範囲よりも大きく設定したことにある。これによれば、テレスコピック機能のために、ステアリングコラムを変位させても、ケーブルがストッパ部によって規制されて撓み変形することはないので、ケーブルの耐久性を向上させることができる。
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明するが、本発明に係る車両の操舵装置の要部の構成例を詳細に説明する前に、同操舵装置の概略機能を図1の概略図を用いて説明しておく。
この車両の操舵装置は、運転者によって操舵操作される操舵操作装置10と、転舵輪としての左右前輪FW1,FW2を運転者の操舵操作に応じて転舵する転舵装置20とを機械的に分離したステアバイワイヤ方式を採用している。操舵操作装置10は、運転者によって回動操作される操作部としての操舵ハンドル11を備えている。操舵ハンドル11は操舵軸12の上端に固定され、操舵軸12の下部には操舵反力用モータ13が組み付けられている。操舵反力用モータ13は、減速機構14を介して操舵軸12を軸線周りに回転駆動する。
転舵装置20は、車両の左右方向に延びて配置されたラックバー21を備えている。このラックバー21の両端部には、図示省略したタイロッド及びナックルアームを介して、左右前輪FW1,FW2が転舵可能に接続されている。左右前輪FW1,FW2は、ラックバー21の軸線方向の変位により左右に転舵される。ラックバー21の外周上には、図示しないハウジングに組み付けられた転舵用モータ22が設けられている。転舵用モータ22の回転は、ねじ送り機構23により減速されるとともにラックバー21の軸線方向の変位に変換される。また、転舵装置20は、軸線周りに回転可能な転舵軸24も有している。転舵軸24の下端にはピニオンギヤ25が固定されており、同ピニオンギヤ25はラックバー21に設けたラック歯21aに噛み合っている。転舵軸24は、ラックバー21の軸線方向の変位に連動して軸線周りに回転する。
操舵軸12と転舵軸24との間には、フェイルセーフのために、連結装置としての可撓性を有するケーブル31が配置されている。ケーブル31は、操舵軸12と転舵軸24とを一体的に回転させるように連結するものである。このケーブル31の上端の固定部材31aと操舵軸12の下端との間には電磁クラッチ32が配置されている。電磁クラッチ32は、通電状態にて非連結状態に設定されてケーブル31と操舵軸12とを動力伝達不能に切り離し、非通電状態にて連結状態に設定されてケーブル31と操舵軸12とを動力伝達可能に連結する。ケーブル31の下端は転舵軸24に接続されて、転舵軸24はケーブル31と一体回転する。
上記のように構成した車両の操舵装置においては、電磁クラッチ32を切り離した状態では、操舵ハンドル11が回動されると、図示しない電気制御装置が、操舵反力用モータ13および転舵用モータ22を駆動制御する。この駆動制御により、操舵反力用モータ13は、運転者による操舵ハンドル11の操舵操作に対して反力を付与する。転舵用モータ22は、ラックバー21を軸性方向に駆動して、運転者による操舵ハンドル11の操舵操作に応じて左右前輪FW1,FW2を転舵する。
一方、電磁クラッチ32が接続された状態では、操舵ハンドル11は、操舵軸12、電磁クラッチ32及びケーブル31を介して転舵軸24に機械的に接続される。この状態で、操舵ハンドル11が回動操作されると、操舵軸12が軸線周りに回転し、この回転が電磁クラッチ32及びケーブル31を介して転舵軸24に伝達されて、転舵軸24が軸線周りに回転する。転舵軸24の軸線周りの回転はピニオンギヤ25を介してラックバー21に伝達されて、ラックバー21が軸線方向に変位する。このラックバー21の軸線方向の変位により、左右前輪FW1,FW2が操舵される。
次に、上記のように動作する車両の操舵装置における操舵操作装置10の具体的構成例について、図2A〜図2Dを用いて説明する。図2Aは、図1の操舵ハンドル11を除く操舵操作装置10の一部破断側面図である。図2Bは、同操舵操作装置10の一部破断下面図である。図2Cは、図2AのC−C線に沿って見た操舵操作装置10の断面図である。図2Dは、図2AのD−D線に沿って見た操舵操作装置10の断面図である。
この操舵操作装置10は、円筒状のステアリングコラム41を備えている。ステアリングコラム41は、操舵軸12を軸線方向に変位不能かつ軸線周りに回転可能に支持して、同操舵軸12を後端面から後方へ突出させている。ステアリングコラム41は、前述した操舵反力用モータ13、減速機構14及び電磁クラッチ32を内蔵し、ケーブル31を前端面から前方へ進退可能に突出させている。なお、図2Cにおいては、このステアリングコラム41の外観のみを示している。
ステアリングコラム41は、テレスコピック用ブラケット42,43に軸線方向(すなわち前後方向)に変位可能に支持されている。ステアリングコラム41の両側面には、軸線方向(すなわち前後方向)の2箇所にて、それぞれ一対のスライド用突起部41a1,41a2,41b1,41b2が設けられている。スライド用突起部41a1,41a2,41b1,41b2は、左右一対の長尺状のテレスコピック用ブラケット42,43にそれぞれ設けた軸線方向に長尺状のガイド孔42a,43aに軸線方向に変位可能に係合している。
テレスコピック用ブラケット42,43は、操舵ハンドル11のチルト機能のために、車体取付け用ブラケットに傾動可能に支持されている。車体取り付け用ブラケットは、プレート44、第1ブラケット45及び第2ブラケット46からなる。プレート44は、方形状の平板で構成されて、上面側にて車体に固定される。第1ブラケット45は、平板を屈曲させて断面コ字状に形成され、上面にてプレート44に溶接により固着され、左右一対の脚部を下方に延設させている。第1ブラケット45の一対の脚部にはそれぞれ円形孔45a1,45a2が設けられている。一方、テレスコピック用ブラケット42,43の前部分にもそれぞれ円形孔42b,43bが形成されている。そして、円形孔45a1,42bには、支持ピン47が抜け止めされて回転可能に貫通している。円形孔45a2,43bには、支持ピン48が抜け止めされて回転可能に貫通している。これにより、テレスコピック用ブラケット42,43は、それらの前部分にて支持ピン47,48の軸線周り回転可能に第1ブラケット45に支持されている。
第2ブラケット46の一対の脚部にはそれぞれ円弧状の長孔46a1,46a2が設けられている。一方、テレスコピック用ブラケット42,43の後部分にはそれぞれ円形孔42c,43cが形成されている。そして、長孔46a1,46a2及び円形孔42c,43cには、長尺状の支持ピン51が抜け止めされて貫通している。支持ピン51は、円形孔42c,43c内に回転可能に設けられるともに、長孔46a1,46a2の内周面に沿って摺動可能に設けられている。これらの支持ピン47,48,51により、テレスコピック用ブラケット42,43は、支持ピン47,48の軸線周りにその後部を車体取り付け用ブラケットに対して上下動可能に支持される。
上記構成により、ステアリングコラム41は軸線方向(前後方向)に変位可能に車体に支持されるとともに、上下方向に傾動可能に車体に支持される。すなわち、操舵ハンドル11のテレスコピック機能及びチルト機能が実現される。この場合、操舵ハンドル11のテレスコピック機能及びチルト機能は手動でも電動でもよいが、両機能のために、図示しない駆動機構及びロック機構が設けられている。これらの駆動機構及びロック機構に関しては、周知の機構を利用できる。すなわち、テレスコピック機能のための駆動機構は、テレスコピック用ブラケット42,43(すなわち車体)に対して、ステアリングコラム41を軸線方向に所定範囲内の所望位置に変位させる。テレスコピック機能のためのロック機構は、前記所定範囲内の所望位置でステアリングコラム41の軸線方向の変位をロックし及び同ロックを解除する。また、本実施形態においては、車両の衝突時のように、車体に大きな衝撃力が作用した場合には、前記衝撃力の検出による電気的なロック解除、運転者の操舵ハンドル11への衝突時にステアリングコラム41に作用する大きな力によるロックピンの切断(すなわちロック解除)などにより、ステアリングコラム41はテレスコピック用ブラケット42,43(すなわち車体)から離脱してガイド孔42a,43aに沿って軸線方向に変位する。
一方、チルト機能のための駆動機構は、第1及び第2ブラケット45,46(すなわち車体)に対して、ステアリングコラム41を、テレスコピック用ブラケット42,43と共に、支持ピン47,48の軸線周りに長孔46a1,46a2に沿って、長孔46a1,46a2の範囲内の所望位置に回転させる。チルト機能のためのロック機構は、前記所望の回転位置でステアリングコラム41の回転変位をロックし及び同ロックを解除する。
テレスコピック用ブラケット42,43は、円形孔42b,43bの若干前方までは平板上に形成されている。そして、テレスコピック用ブラケット42,43は、前記平板部分から徐々に半径が小さくなるように円弧状に滑らかに形成されて、それらの前端部分には、半円状に形成された連結部42d,43dが設けられている。この連結部42d,43dの前端面には、ケーブルハウジング52の後端面が溶接により固着されている。ケーブルハウジング52は、後端を開放させて円筒状に形成され、前端底面部52aにはケーブル31を進退可能に侵入させるための円形孔52a1が設けられている。ケーブルハウジング52の内径は、ケーブル31が撓み変形可能に、ケーブル31の外形よりも十分に大きく設定されている。
ケーブル31は、図3に示すように、円筒状のアウターチューブ31bと、アウターチューブ31b内に変位可能に収容されたインナーワイヤ31cとで構成されて可撓性を有する。インナーワイヤ31cの前端部は転舵軸24の後端部に固定されて、転舵軸24と軸線周りに一体回転する。アウターチューブ31bの前端部は、転舵軸24の図示しないハウジングに固定されている。ケーブル31の後部は、後端部にてステアリングコラム41に固着されたケーブルガイド53内を通過してステアリングコラム41内に導かれている。そして、ケーブル31のインナーワイヤ31cの後端部は、固定部材31aを介して電磁クラッチ32に接続されている。アウターチューブ31bの後端部は、ステアリングコラム41の内周面上又はケーブルガイド53の前端部に固定されている。ケーブルガイド53の内径は、ケーブル31の外形よりも僅かに大きく設定され、ケーブル31の軸線方向の変位を許容するが、ケーブル31の撓み変形を許容しない。
ケーブル31のアウターチューブ31bの外周面には、ケーブルハウジング52内位置にて、環状に突出させたストッパ部31b1が設けられている。インナーワイヤ31cの外周面にも、環状に突出させたストッパ部31c1が設けられている。ストッパ部31c1は、ストッパ部31b1の内周面上に設けた環状の凹部に侵入している。そして、ステアリングコラム41及びケーブル31が大きく前方へ変位した場合には、アウターチューブ31bのストッパ部31b1がケーブルハウジング52の前端底面部52aに当接し、ケーブル31の前方への変位が規制される。なお、このとき、インナーワイヤ31cのストッパ部31c1は、アウターチューブ31bのストッパ部31b1の内周面上の凹部に係合する。また、このインナーワイヤ31cのストッパ部31c1は、必ずしも必要ではない。
これにより、車両の衝突時のように、車体に大きな衝撃力が作用して、ステアリングコラム41が車体から離脱し、かつ運転者の操舵ハンドル11への衝突によりステアリングコラム41及びケーブル31が前方へ変位すると、図4に示すように、アウターチューブ31bのストッパ部31b1がケーブルハウジング52の前端底面部52aが当接する。そして、この当接により、少なくともアウターチューブ31bすなわちケーブル31の前方への変位が規制され、ストッパ部31b1とケーブルガイド53の前端面との間に位置するケーブル31がケーブルハウジング52内にて撓み変形する。このケーブル31の撓み変形により、運転者が操舵ハンドル11に衝突した際の衝撃が吸収される。この車両の運転者に対する衝撃の吸収動作においては、ケーブル31の撓み変形量を常に安定化させることができるので、運転者への衝撃力は常に的確に吸収される。
また、前述したテレスコピック機能のためにステアリングコラム41を前後に変位させた場合、ストッパ部31b1はケーブルハウジング52内にて変位する。しかし、その前方への最大変位位置は、ストッパ部31b1がケーブルハウジング52の前端底面部52aに当接する位置の手前に設定されている。言い換えれば、車体に大きな衝撃力が作用してケーブル31の撓み変形によって運転者の操舵ハンドル11への衝突による衝撃を吸収する際のストッパ部31b1の可動範囲は、テレスコピック機能によるステアリングコラム41の可動範囲よりも大きく設定されている。これにより、テレスコピック機能のために、ステアリングコラム41を変位させても、ケーブル31がストッパ部31b1とケーブルハウジング52の前端底面部52aとの当接によって規制されて撓み変形することはないので、ケーブルの耐久性を向上させることができる。
さらに、本発明は上記実施形態に限定されることなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。
例えば、図5に示すように、テレスコピック用ブラケット42,43の先端面には、ケーブルガイド部材61が固着されている。ケーブルガイド部材61は、2重環状構造を採用しており、外管部61aの後端面にてテレスコピック用ブラケット42,43に固着され、先端部を折り返して形成した内管部61bにてケーブル31をガイドするケーブルガイドを構成している。したがって、内管部61bの内径は、上記実施形態のケーブルガイド53と同様に、ケーブル31の外形よりも僅かに大きく設定され、ケーブル31の軸線方向の変位を許容するが、ケーブル31の撓み変形を許容しない。また、この内管部61bの後端面は、ケーブル31に設けたストッパ部31b1との当接によりケーブル31の前方への変位を規制する。
また、この変形例においては、ケーブルハウジング62が、その後端部にてステアリングコラム41に固定されて、前方へ延設されている。このケーブルハウジング62の内径も、上記実施形態のケーブルハウジング52と同様に、ケーブル31が撓み変形可能に、ケーブル31の外形よりも十分に大きく設定されている。そして、ステアリングコラム41及びケーブル31が前方へ変位した場合には、ケーブルハウジング62は、その先端部からケーブルガイド部材61の外管部61aと内管部61bの間に侵入する。他の部分に関しては、上記実施形態と同様である。
このように構成した変形例においても、車両の衝突時のように、車体に大きな衝撃力が作用して、ステアリングコラム41が車体から離脱し、かつ運転者が操舵ハンドル11に衝突してステアリングコラム41及びケーブル31が前方へ変位した際には、図6に示すように、ケーブル31のストッパ部31b1がケーブルガイド部材61の内管部61bの後端面に当接する。この当接により、ケーブル31の前方への変位が規制され、ストッパ部31b1の後方のケーブルハウジング62内に位置するケーブル31がケーブルハウジング62内にて撓み変形する。このケーブル31の撓み変形により、運転者が操舵ハンドル11に衝突した際の衝撃が吸収される。この車両の運転者に対する衝撃の吸収動作においては、ケーブル31の撓み変形量を常に安定化させることができるので、運転者への衝撃力は常に的確に吸収される。
また、このストッパ部31b1の位置に関しては、上記実施形態の場合と同様に、テレスコピック機能のためにステアリングコラム41を前後に変位させた場合には、ストッパ部31b1は、ケーブルガイド部材61の内管部61bの後端面に当接することなく、同後端面よりも後方位置にて変位する。言い換えれば、この場合も、車体に大きな衝撃力が作用してケーブル31の撓み変形によって運転者の操舵ハンドル11への衝突による衝撃を吸収する際のストッパ部31b1の可動範囲は、テレスコピック機能によるステアリングコラム41の可動範囲よりも大きく設定されている。これにより、テレスコピック機能のために、ステアリングコラム41を変位させても、ケーブル31がストッパ部31b1とケーブルハウジング52の前端底面部52aとの当接によって規制されて撓み変形することはないので、ケーブルの耐久性を向上させることができる。
また、上記実施形態のケーブル31においては、アウターチューブ31bの肉厚若しくは材質を適宜変更し、又は肉厚と材質の組み合わせを適宜変更して、ケーブル31の撓み変形時の荷重を適当に設定するとよい。さらには、ケーブル31のケーブルハウジング52,62に収容された部位に他の部位に比べて応力の低い部分を設けて、ケーブル31が撓み変形する際における荷重を適当に設定するようにしてもよい。この場合、アウターチューブ31bのストッパ部31b1の若干後方位置に、図7に示すように環状のスリット31b2を設けたり、図8に示すように環状の薄肉部31b3を設けたりすればよい。このようにケーブル31に応力の低い部分を設けることにより、ケーブル31の撓み開始がスムーズに行われるようにもなる。
また、上記実施形態及び変形例においては、ケーブルハウジング52,62に対するケーブル31の所定部位の変位を規制する規制部材として、ケーブル31のアウターチューブ31bの外周面上に設けた環状のストッパ部31b1を採用した。しかし、この規制部材はケーブルハウジング52,62に対するケーブル31の所定部位の変位を規制すればよいので、前記環状のストッパ部31b1に限らず、ケーブルハウジング52又はケーブルガイド部材61と係合することにより、ケーブルハウジング52,62に対するケーブル31の変位を規制する種々の形状の部材をアウターチューブ31の外周面上に設けることができる。
さらに、上記実施形態においては、電磁クラッチ32の切換えにより、フェイルセーフのためにケーブル31を介して操舵軸12と転舵軸24を選択的に機械的に連結する車両の操舵装置に本発明を適用した。しかし、これに代えて、本発明は、電磁クラッチ32を省略して、操舵軸12と転舵軸24をケーブル31を介して常時接続しておくようにした車両の操舵装置にも適用される。
本発明の一実施形態に係る車両の操舵装置の機能を説明するための概略図である。 図1の操舵ハンドルを除く操舵操作装置の一部破断側面図である。 前記操舵操作装置の一部破断下面図である。 図2AのC−C線に沿って見た操舵操作装置の断面図である。 図2AのD−D線に沿って見た操舵操作装置の断面図である。 ケーブルの縦断面図である。 ケーブルの撓み変形状態を示す図2Bの一部を拡大して示す部分破断図である。 変形例に係る車両の操舵操作装置の一部を示す一部破断下面図である。 ケーブルの撓み変形状態を示す図5に対応した操舵操作装置の一部破断下面図である。 変形例に係るケーブルの縦断面図である。 他の変形例に係るケーブルの縦断面図である。
符号の説明
11…操舵ハンドル、12…操舵軸、24…転舵軸、21…ラックバー、31…ケーブル、31a…アウターチューブ、31c…インナーワイヤ、31b1,31c1…ストッパ部、31b2…スリット、31b3…薄肉部、32…電磁クラッチ、41…ステアリングコラム、42,43…テレスコピック用ブラケット、42a,43a…ガイド孔、45,46…ブラケット、52,62… ケーブルハウジング、53…ケーブルガイド、61…ケーブルガイド部材

Claims (3)

  1. 操舵ハンドルに接続されて操舵ハンドルの回転により軸線周りに回転する操舵軸と、
    転舵輪に接続されて軸線周りの回転により転舵輪を転舵する転舵軸と、
    前記操舵軸と前記転舵軸とを一体回転するように連結し、前記操舵軸の軸線周りの回転を前記転舵軸に伝達して前記転舵軸を軸線周りに回転させるものであって、撓み変形可能なケーブルとを備えた車両の操舵装置において、
    車体に支持されて前記操舵軸を軸線方向に変位不能かつ軸線周りに回転可能に支持し、車体に大きな衝撃力が作用したとき車体から離脱可能なステアリングコラムと、
    車体に支持されて前記ステアリングコラムの前方にて前記ケーブルの一部を収容するケーブルハウジングと、
    前記ステアリングコラムが車体から離脱して前方へ変位したとき、前記ケーブルハウジングに対する前記ケーブルの軸線方向の所定部位の変位を規制して、前記ケーブルハウジング内にて前記ケーブルを撓み変形させる規制部材とを設けたことを特徴とする車両の操舵装置。
  2. 前記ケーブルの前記ケーブルハウジングに収容された部位に他の部位に比べて応力の低い部分を設けたことを特徴とする請求項1に記載した車両の操舵装置。
  3. 請求項1又は2に記載した車両の操舵装置において、
    前記ステアリングコラムは、テレスコピック機能のために車体に軸線方向に変位可能に支持され、
    前記規制部材は、前記ケーブルの外周上に設けられて、前記ケーブルハウジングとの係合により、前記ケーブルハウジングに対する前記ケーブルの軸線方向の所定部位の変位を規制するストッパ部で構成され、
    前記ストッパ部の可動範囲を、前記テレスコピック機能によるステアリングコラムの可動範囲よりも大きく設定したことを特徴とする車両の操舵装置。
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