JP5215649B2 - ユニット式建物の構造解析システム、構造決定支援システムおよび耐震性能評価システム - Google Patents

ユニット式建物の構造解析システム、構造決定支援システムおよび耐震性能評価システム Download PDF

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Description

本発明は、複数の建物ユニットの構造解析モデルで構成されるユニット式建物の構造解析モデルを使用してなる構造解析システム、該構造解析システムを使用してなる構造決定支援システムおよび耐震性能評価システムに関するものである。
小中規模の一般建物では、地震に対する建物の安全性を評価する手法として、上部構造物については静的な外力を建物モデルの各方向に載荷した場合のモデル構造部材に生じる応力を算定し、各部材ごとに算定応力が許容応力度もしくは材料強度以内にあるか否かで安全性の評価をおこなっている。ここで言うモデルは、建物の主要な構造体の構面を置き換えた二次元モデルが一般的であり、静的な外力を各構面ごとに載荷させることによって応力算定がなされるものである。また、基礎構造についても、上部構造の重量や荷重、および標準貫入試験や小規模構造物の場合に適用されるスウェーデン式サウンディング試験などの地盤調査によって設定される地盤の支持力と、基礎梁や基礎スラブ(基礎底版)の各部にかかる算定応力が許容応力度もしくは材料強度以内にあるか否かで安全性の評価をおこなっている。
また、上部構造に関し、大規模な高層建築物や制振構造もしくは免振構造を備えた特殊構造建築物などを対象とする場合には、解析モデルを二次元のみならず三次元にモデル化し、建設対象地点もしくは建設地域において予想される適宜の地震波形を作成または選定し、たとえば三次元の解析モデルに静的または動的に地震波形を入力することによって建築物の各部の損傷度や倒壊可能性などの評価をおこなう地震応答解析を実行することもある。
ここで、後者の地震応答解析に使用されるモデルの作成で一般におこなわれる方法は、建物の各階を単位とし、その重量を錘の塊からなる質点に置き換え、各階間の変形性能や復元力特性を建物の剛性を有するばねや減衰特性を有するダッシュポットで置き換える、いわゆる串団子モデルである。また、柱や梁などの部材単位ごとの条件が設定できる場合には、図1のごとく、その柱や梁などの部材の接合部を節点と称される位置と支配部分の重量を代表する点とし、各部材の両端に相当する節点(a1〜a8)で指定することでモデル化する方法もある。この節点間の部材の条件設定は、その材料や弾性係数、せん断弾性係数、断面性能(断面積、断面2次モーメントなど)を直接設定する方法がある。また、図2のごとく、串団子モデルのように剛性を有するばねb1や減衰特性を有するダッシュポットc1を指定するなどして、実情に即した接合部や部材固有の詳細な特性を与えて図3のようなモデル化を図ることもできる。そして、かかるモデルの節点に所定の外力を加え、各部材に生じる応力や変形を静的に算定したり(応力解析)、あるいは断続的に載荷していき、荷重と変形量の関係を算定したり(増分解析)、さらには、建物下部または建物直下の地盤の基板に微小時間ごとの加速度値からなる地震波形を入力することで、動的に各階(解析モデル上では各質点)の応力や変形を時系列で算定する(地震応答解析)方法がある。
ところで、特許文献1においては、図4に示すように、ユニット式建物において、規定されたユニットのサイズと配置をインプットすることで効率的に上部構造部分の三次元解析モデルを構築する発明が開示されている。この発明では、上記する串団子モデルにおいて、建物を構成する各構造部材ごとの変形性能やその変化などが無視され、階層ごとに簡略化されたモデルとなってしまう結果、モデル作成で設定された各種パラメータの推定値が実際の構造物のそれと乖離し、解析結果の精度を低下させるという課題を解決するものである。加えて、ユニット式建物が本来備えている非線形特性に、中柱や外壁、内壁といった非構造部材をモデルに反映させることで、設定される外力に対して構造部材がすべての外力を負担するといった過大な構造設計を回避することができ、より実情に近い耐震性評価をおこなうことが提案されている。なお、図5は、特許文献1にて開示され、非構造部材である外壁を節点で囲まれた薄板要素材でモデル化した実施例を示したものである。
しかし、この解析モデルはその前提条件として上部構造のみの解析であり、適用するパラメータなどによっては上部構造のみで高い精度結果を得ることができる一方で、実際の建物では上部構造のみならず、直接基礎や杭基礎といった下部構造を具備するものであることからすれば、下部構造と上部構造を具備するより現実に即した構造解析をおこなう方が好ましいことは言うまでもない。より具体的には、上部構造のみをモデル化した従来の解析手法では、上部構造モデルにのみ地震荷重や地表面での地震を載荷しているだけであるが、地盤構造や改良地盤、杭基礎といった地中構造物の仕様の差異を考慮することはできず、下部構造の変化に応じた解析ができないことから、実情との間に大きな乖離がある。そのため、上部構造モデルのみでの解析では、必然的に安全側の検討とかかる検討による部材決定がなされることになり、往々にして過大設計にならざるを得ない。また、実際の建物性能を確認しようとした場合には、地中構造物をはじめとする下部構造が有するパラメータと乖離した検討では、その解析精度の信用性に疑問が生じる。
また、一般建物の基礎においてもその下部地盤が軟弱地盤等の場合には、基礎梁と基礎スラブからなる直接基礎だけでは上部構造等からなる重量を支持し得ない場合には、杭基礎が採用される。この基礎構造設計では、地中以深の支持層に杭先端を到達ないしは所定長根入れさせることにより、杭に全重量を載荷させ、杭先端の支持効果で全荷重を受けるような設計がなされている(直接基礎部分の支持効果は期待しない)。しかし、実際は、直接基礎部分である程度の支持効果が期待できるものであり、杭部分では軟弱地盤との間に周面摩擦力を期待することもできるのであって、これらの要素と杭先端の支持力を総合することで基礎構造の支持力を得るという、いわゆるパイルドラフト基礎も提案されている。このパイルドラフト基礎をモデル化したものを図20に示しており、具体的には、ユニット式建物の直接基礎(べた基礎)部分と杭基礎部分からなる杭基礎構造モデルであり、ユニットの寸法が決定されることで全体の主要な寸法と束14,15を配置すべき荷重の載荷位置も決定される。ここで、杭31を設置する場合には、その載荷位置に応じて配置を決定できる。なお、図中、杭先端の支持力は51で、杭の周面摩擦力は52で示しており(杭の有する総支持力は30で示している)、直接基礎部分の支持力は53で示している。なお、直接基礎の設計は構造解析モデルを使用した解析結果、すなわち、部材の変形や応力から、たとえば規格化された条件の中から図21に示すように鉄筋コンクリート部材の断面寸法と配筋量が決定される。なお、図中、基礎スラブは13で、立上がりフーチングは11で、基礎スラブの配筋は131,132で、フーチングの配筋は111〜113で示している。このように基礎をモデル化することにより、杭基礎と直接基礎の応力分担で双方の基礎構造を決定できるため、双方に作用する応力軽減を図ることができ、直接基礎部分の配筋量の削減を図ることができる。
基礎構造のモデル化に関し、従来の構造解析の方法としては簡便な式によって計算する方法が存在する。また、図22のごとく、下部構造を立体的に再現し、メッシュ要素に分割してモデル化する有限要素法もある。なお、図中、基礎スラブのメッシュモデルを10で、杭のメッシュモデルを20で示している。
前者は簡便な手法ゆえに安全側の設計となってしまう一方で、後者は要素が多くなればなるほどその再現性が高くなるものの、設定に多大な労力を要し、かつ電算処理時間を要すために繰り返して実行するには不適である。尤も、このような煩雑な計算手法は、大規模構造物や特殊構造物等に適用されるのが一般的であり、中小規模の一般建物の設計に対しては難易度も高く、安全性の検証、最適条件抽出までの繰り返し計算にとっては負担が大きすぎる。
特開2006−299783号公報
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、建物ユニットという一定の単位で構築されるユニット式建物の構造解析に際し、その上部構造モデルと下部構造モデルを最適かつ簡易に設定することができ、簡易で経済的な設計を実現し、高精度な解析結果の提供に資する構造解析システムおよび構造決定支援システムを提供することを目的とする。また、本発明は、高い精度で耐震安全性を評価することのできるユニット式建物の耐震性能評価システムを提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本明細書に記載のユニット式建物の構造解析モデルは、コンピュータ内で構築され、複数の建物ユニットの構造解析モデルで構成されるユニット式建物の構造解析モデルであって、前記建物ユニットの構造解析モデルは、上部構造をモデル化してなる上部構造モデルと該上部構造モデルに繋げられ、下部構造をモデル化してなる下部構造モデルと、からなり、前記下部構造モデルは、梁や床版から形成される直接基礎を線材、薄板要素材、バネでモデル化してなる直接基礎モデルであり、前記直接基礎とこれに隣接する地盤との境界が、地盤反力もしくは地盤応力に等価な線材、薄板要素、バネのいずれか一種でモデル化されて境界要素モデルをなし、該直接基礎モデルと該境界要素モデルが繋げられていることを特徴とするものである。
また、本明細書に記載のユニット式建物の構造解析モデルは、前記ユニット式建物の構造解析モデルにおいて、前記下部構造モデルは、前記直接基礎モデルに加えて、杭を線材、薄板要素材、バネのいずれか一種でモデル化してなる杭モデルを有し、該直接基礎モデルに該杭モデルが繋げられたものであり、前記杭に作用する地盤反力もしくは地盤応力が、これらに等価な線材、薄板要素、バネのいずれか一種でモデル化されて境界要素モデルをなし、前記杭モデルに該境界要素モデルが繋げられていることを特徴とするものである。
本明細書に記載のユニット式建物の構造解析モデルは、コンピュータ内において複数の建物ユニットを繋ぎ合わせて構成されるユニット式建物の下部構造を含む構造解析モデルに関するものである。従来のユニット式建物の解析モデルでは、上部構造の解析モデルのみをコンピュータ内で構築して構造解析が実行されており、直接基礎を構成する水平梁や底版、杭基礎といった下部構造部材、該下部構造部材にかかる地盤表層や地中応力、地中反力を含む構造物の全体および地盤特性が構造解析モデルの構成要素として見込まれていなかったことを解決するものである。
本明細書に記載のユニット式建物の構造解析モデルは複数の建物ユニットから構成されるユニット式建物を対象としており、建物ユニットの寸法や配置をおこなってしまえば、荷重の伝達関数などから必然的に下部構造の配置をコンピュータ内で規格化することができ、ユニット式建物の上部構造および下部構造のモデル化は最小限の建物ユニットモデルと、下部構造の規定された寸法、位置、断面の直接基礎の水平梁と底版、杭基礎の構造モデルを上部構造モデルに繋ぎ合わせるだけでよく、モデルの構築が容易となる。なお、このユニット式建物の構造解析モデルは、二次元モデル、三次元モデルの双方を含むものである。
上部構造の建物ユニットの構造部材、非構造部材、および下部構造の直接基礎、杭基礎の各部材は一般に規格化されており、各部材ごとの材料特性を有している。ここで、材料特性としては、弾性係数(ヤング率)、せん断弾性係数、ポアソン比や線膨張係数などが挙げられる。これらの要素をコンピュータに入力(格納)することで、解析モデルを構成する各部材の剛性が設定でき、適切な減衰特性を指定することができ、柱や梁などは等価な線材としてモデル化でき、板状、面状にすることが妥当な構造部位は薄板要素材としてモデル化できる。さらに、モデルにおいて部材同士の接合部や、材料と断面から規定することが妥当でない構造部位においては、所定の剛性と減衰性が設定された等価なバネモデルとすることができる。
また、上記する線材、薄板要素材、バネに設定する係数には、弾性域の剛性値やこれに相当する数値のほか、実情に応じて該線材、薄板要素材、バネの変形量や応力に応じて剛性が変化する塑性域を勘案した係数を設定できる。この弾塑性の係数適用に際し、線材、薄板要素材、バネに対して動的に載荷、除荷される場合の荷重と変形量の復元力特性に関わるスリップや剛性低減の特性、標準的な履歴形状に対する係数や関係式で設定することもできる。
構造解析モデルの節点で結ばれる等価な線材、薄板要素材、バネには、それぞれに固有な荷重または変形量の限界値を設定し、荷重や変形量がこの限界値を超えた場合に、上記する復元力特性で特定される荷重―変形量の関係から変形量の増分に対して負担する荷重の減少を設定するとか、計算上、当該部分での応力伝達がおこなわれないように計算させることもできる。
本明細書に記載の構造解析モデルでは、ラーメン構造の建物ユニットの構造部材の梁や柱を等価な線材、バネとして三次元、二次元にモデル化し、必要に応じて非構造部材である外壁、内壁、それらを保持する間柱なども等価な線材、薄板要素材、バネとして三次元、二次元にモデル化する。さらに、下部構造である直接基礎部分などは水平梁に関しては等価な線材、バネとし、底版は薄板要素材やバネとし、杭基礎の場合にはさらに杭部分を等価な線材やバネとしてモデル化する。加えて、前記構造解析モデルは最終的には地中埋設部分と地盤の釣り合いで構造解析されるため、該地中埋設部分と地盤の隣接部分を実際の地盤の強度や変形特性に等価な線材やバネでモデル化し、たとえば基礎構造モデルを構成する構造部材に繋ぐことにより、全体のモデル化が完成する。モデル化が完了後、コンピュータ内では、所定の構造解析演算処理が実行される。
上記するように、接基礎形式のユニット式建物の構造解析モデル杭基礎形式のユニット式建物の構造解析モデルが、それぞれ簡易に構築でき、かつ、実際のユニット式建物に即した構造解析モデルを構築することができ、さらには、構造解析精度を高めることができる。
また、本明細書に記載のユニット式建物の構造解析モデルは、前記ユニット式建物の構造解析モデルにおいて、前記境界要素モデルは、スウェーデン式サウンディング試験で得られる測定値(WSW)、および該測定値を換算N値式に代入して得られる換算N値、該換算N値をせん断波速度式に代入して得られるせん断速度(V)、該せん断速度を地盤のヤング率算定式に代入して得られる地盤のヤング率(E)から設定されるものである。
上記する各式は、直接基礎や杭基礎の構造設計に使用される公知の式であり、簡易な地盤調査方法であるスウェーデン式サウンディング試験の測定値(WSW)から換算N値やせん断速度(V)、地盤のヤング率(E)を設定するものである。各種地盤データは、地盤を構成する層ごとに設定され、地盤モデルや各層の上記する設定値がコンピュータ内に格納される。
また、本発明によるユニット式建物の構造解析システムは、前記ユニット式建物の構造解析モデルと、該構造解析モデルに入力される地震情報データであって、水平方向および/または鉛直方向の静的荷重に関する静的荷重データ、該静的荷重を所定の一方向または往復する逆方向に増分させる増分荷重データ、水平方向および/または鉛直方向の微小時間ごとの加速度または速度または変位に関する地震応答荷重データ、のいずれか一種からなる地震情報データと、を有し、前記構造解析モデルの応力解析または増分解析または地震応答解析の少なくとも一種を実施する、ユニット式建物の構造解析システムであって、前記ユニット式建物の構造解析システムは、前記構造解析モデルを構築する解析モデル構築手段と、前記上部構造から前記下部構造に作用する荷重値と、該下部構造および該上部構造に作用する外力値と、該荷重値が作用する下部構造モデルの載荷位置と、を格納する荷重情報データ格納手段と、前記直接基礎モデルを形成する部材情報であって、部材の断面形状および断面寸法、配筋を少なくとも含む部材情報データを格納する部材情報データ格納手段と、直接基礎に隣接する地盤の強度値および弾性係数値を格納する地盤情報データ格納手段と、前記部材情報データ格納手段および前記地盤情報データ格納手段からそれぞれデータを取り込み、前記境界要素モデルの剛性および減衰性を算定する境界要素モデル算定手段と、前記荷重情報データ格納手段からデータを取り込み、上部構造モデルおよび下部構造モデルに前記外力値を載荷して上部構造および下部構造の構造解析を実行する構造解析手段と、を少なくとも具備するものであり、前記荷重情報データ格納手段へのデータ入力、および、前記部材情報データ格納手段へのデータ入力、および、前記地盤情報データ格納手段へのデータ入力は、前記各手段が内蔵されるコンピュータへの直接入力、前記各手段が内蔵されるコンピュータへ通信手段を介した自動入力のいずれか一方の入力方法で実行されるものである。
静的な応力解析を目的とする場合は、上部構造および下部構造の各モデルにおいて、静的な荷重データが載荷される節点位置を設定し、該節点の属する支配領域(支配面積部分)の積雪荷重や地震力、風圧力の一つまたは複数の載荷荷重を設定し、構造解析をコンピュータで実行して各部材の応力や変形量を計算する。
また、荷重を段階的に載荷する場合の荷重―変形量の関係を得る、いわゆる増分解析を目的とする場合は、上部構造および下部構造の各モデルで荷重データが載荷される節点位置を設定し、該節点の属する支配領域(支配面積部分)の積雪荷重や地震力、風圧力の一つまたは複数の載荷荷重を設定し、さらに、荷重の時間ごとの増分とその方向を設定し、荷重を設定された増分と方向に変化させる段階ごとに構造解析を実行して、各部材の応力や変形量を計算する。
さらに、動的な地震動に対する応答を得る、いわゆる応答解析を目的とする場合には、下部構造が直接基礎の場合には、該直接基礎の接する地中部分のバネの支点部分に相当する入力地震動データ、具体的には微小時間ごとの加速度波形データを入力することにより、微小時間ごとの各部位の応力や変形量を逐次計算する。なお、入力地震動波形は、建物ユニットが建築される建設地に固有で公知の地震動波形データであるのが好ましい。
コンピュータ内には、上記する荷重情報データ格納手段、部材情報データ格納手段、地盤情報データ格納手段、境界要素モデル算定手段、構造解析手段が内蔵されており、各手段を中央制御手段(CPU)にて実行制御することにより、各手段が、順次、相互に関連しながら格納データの転送と、転送されたデータに基づく演算をおこなうものである。
ここで、構造解析にとって必要となる荷重情報データ格納手段へのデータ入力や部材情報データ格納手段へのデータ入力、地盤情報データ格納手段へのデータ入力は、コンピュータへの直接入力によっておこなわれ、入力されたデータはコンピュータ画面上の特定部位を参照して選択することにより、入力データが確認できるようになっている。なお、建設地に固有の地震情報データ(過去の地震波形データや合成地震波形データ)を入力しておくのが好ましい。
あるいは、上記データを通信手段を介した自動入力手段でコンピュータに入力し、格納する方法もある。たとえば、中央管理者側にあるコンピュータ内に建物ユニットおよび規格化された下部構造の直接基礎や杭基礎の材料や断面などの情報データを送信する手段が内蔵されていて、全国各地の支店や営業所にあるコンピュータ内にかかる情報が通信伝送されることで、共通した情報データを全国で瞬時に共有することが可能になる。
本発明の直接基礎を有する場合のユニット式建物の構造解析システムによれば、所要のデータが適宜コンピュータ内に入力され、データの蓄積または更新が実行でき、たとえば最新の材料データ等を全国各地の支店等で共有することができ、建設地に固有の地震波形データで構造解析をおこなうことができ、しかも上記する解析モデルを使用していることで高い解析精度の解析を実行することができる。
また、本発明によるユニット式建物の構造解析システムは、前記ユニット式建物の構造解析モデルと、該構造解析モデルに入力される地震情報データであって、水平方向および/または鉛直方向の静的荷重に関する静的荷重データ、該静的荷重を所定の一方向または往復する逆方向に増分させる増分荷重データ、水平方向および/または鉛直方向の微小時間ごとの加速度または速度または変位に関する地震応答荷重データ、のいずれか一種からなる地震情報データを有し、前記構造解析モデルの応力解析または増分解析または地震応答解析の少なくとも一種を実施する、ユニット式建物の構造解析システムであって、前記ユニット式建物の構造解析システムは、前記構造解析モデルを構築する解析モデル構築手段と、前記上部構造から前記下部構造に作用する荷重値と、該下部構造および該上部構造に作用する外力値と、該荷重値が作用する下部構造モデルの載荷位置を格納する荷重情報データ格納手段と、前記直接基礎モデルを形成する部材情報であって、部材の断面形状および断面寸法、配筋を含む部材情報データと、前記杭モデルを形成する部材情報であって、杭の断面寸法、長さ、仕様を少なくとも含む部材情報データと、を格納する部材情報データ格納手段と、直接基礎に隣接する地盤の強度値および弾性係数値と、杭先端の地盤反力値および杭の周面摩擦力値と、を格納する地盤情報データ格納手段と、前記部材情報データ格納手段および前記地盤情報データ格納手段からそれぞれデータを取り込み、前記境界要素モデルの剛性および減衰性を算定する境界要素モデル算定手段と、前記荷重情報データ格納手段からデータを取り込み、上部構造モデルおよび下部構造モデルに前記荷重値を載荷して上部構造および下部構造の構造解析を実行する構造解析手段と、を少なくとも具備するものであり、前記荷重情報データ格納手段へのデータ入力、および、前記部材情報データ格納手段へのデータ入力、および、前記地盤情報データ格納手段へのデータ入力は、前記各手段が内蔵されるコンピュータへの直接入力、前記各手段が内蔵されるコンピュータへ通信手段を介した自動入力のいずれか一方の入力方法で実行されるものである。
本発明は杭基礎を有する場合のユニット式建物の構造解析システムであり、直接基礎の場合と同様の効果を得ることができる。
また、本発明によるユニット式建物の構造解析システムにおいて、前記構造解析手段は、直接基礎部分の構造解析を実行する直接基礎構造解析手段と、直接基礎に杭が組み合わされてなる杭基礎部分の構造解析を実行する杭基礎構造解析手段と、を具備するものであり、前記スウェーデン式サウンディング試験で得られる測定値の一つである1mあたりの半回転数(NSW)に対して、一律に設定された上限値と、測定された半回転数に応じてその値が変化する下限値と、が前記地盤情報データ格納手段にさらに格納されており、該地盤情報データ格納手段において該上限値に基づく第1の換算N値と該下限値に基づく第2の換算N値が算定されて格納されるようになっており、第1の換算N値および第2の換算N値のそれぞれに基づいて、地盤の深度ごとに、前記杭先端の地盤反力値、前記周面摩擦力値、前記せん断速度、前記ヤング率が、前記地盤情報データ格納手段でさらに算定されて格納されるようになっており、前記地盤情報データ格納手段では少なくとも、第2の換算N値に応じた前記周面摩擦力値と前記杭先端の地盤反力値との和からなる杭の支持力値が算定されるようになっており、前記構造解析手段は、さらに前記杭基礎構造解析手段にて算定された杭に作用する鉛直荷重値と前記杭の支持力値を比較する第1の比較手段を具備しており、該第1の比較手段にて、杭の支持力が鉛直荷重値以上となる最小の杭長さが算定されるものである。さらに、本発明によるユニット式建物の構造解析システムにおいて、スウェーデン式サウンディング試験の測定値と、平板載荷試験、標準貫入試験、三成分コーン貫入試験、土質試験のいずれかの試験の測定値と、を比較し、測定値の誤差に基づいて、前記スウェーデン式サウンディング試験の半回転数(NSW)が補正され、前記上限値および前記下限値が決定されるものである。
簡易手法であるスウェーデン式サウンディング試験の測定値を、スウェーデン式サウンディング試験に比してより実際の土質に近いと評されている試験、具体的には、平板載荷試験や標準貫入試験、三成分コーン貫入試験、土質試験のいずれかの試験の測定値と比較すると、双方に差異があることが本発明者等によって特定されている。
そこで、スウェーデン式サウンディング試験の測定値の一つである1mあたりの半回転数(NSW)に対して上記差異に基づく経験則から補正をおこなうことで上限値と下限値の2つの値を設定するものである。より具体的な実施例として、上限値として一律にNSWを180とし、仮に測定値がこれよりも小さい場合でもこの一義的な値とする。これは、計測値が小さな場合でも実際の支持度合いに関しては大きな値を示すことが特定されていることに起因するものである。この上限値に対応する換算N値を第1の換算N値として算定する。具体的には、試験時の荷重(WSW)とNSWの上限値とより次の一般換算法から換算N値が算定できる。すなわち、対象土層が礫や砂、砂質土の場合は、換算N値=2.0WSW+0.067NSWにて算定でき、対象土層が粘土や粘性土の場合は、換算N値=3.0WSW+0.050NSWにて算定できる。
一方、下限値は測定値に応じて可変とするものであり、実施例として、NSW<30の場合にはNSWを0とし、30≦NSW<180の場合にはNSW=NSW−30の値とし、180≦NSWの場合にはNSW=150とする。この下限値に対応する換算N値を第2の換算N値として算定する。なお、この一実施例は、発明者等による過去の実績の分散からデータを包括する範囲の下限で直線回帰することにより算定される。なお、たとえば対象となる直接基礎底版に10本の杭が接続される場合に、スウェーデン式サウンディング試験が3箇所程度で実施されている場合には、該試験箇所に近い杭は計測値を使用し、いずれの試験箇所にも近接していない杭は、複数の計測値を外挿または内挿した計測値の補正値を使用すればよい。
上記のごとく、スウェーデン式サウンディング試験の測定値を補正して上限値、下限値を求め、これらに基づいて換算N値を算定する理由は、一つには、簡易なスウェーデン式サウンディング試験を平板載荷試験等との過去の実績比較のもとで補正することで換算N値をより高精度なものとすることであり、他の一つには、上限、下限の2つを算定して双方の換算N値に基づく杭の沈下量を求めておくことで、直接基礎を構成する底版等の厚みや鉄筋量の算定に際し、杭の配置パラメータと双方の沈下量をパラメータとして繰り返し計算することで、より経済的な基礎構造の設定が実現できるからである。
また、第1の換算N値および第2の換算N値のそれぞれに基づいて、深度ごとに、杭先端の地盤反力値や周面摩擦力値、せん断速度、ヤング率が算定される。
ここで、周面摩擦力値の算定方法の一実施例として、建築基礎構造設計指針(日本建築学会、2001年改訂)に基づいて地盤の一軸圧縮強さ:qを求め(q=45WSW+0.75NSW)、このqから周面摩擦力度:τを求めることができる(粘性土の場合は、τ=0.5q、砂質土の場合は、τ=10/3×N(換算N値))。
また、せん断波速度:Vsは、換算式(太田裕、後藤典俊:横波速度を推定するための実験式とその物理的背景、物理探鉱、第31巻、第1号、1978年)より、Vs=68.79×N0.171×H0.199×α×β(N:換算N値、H:深度、α:地質による係数、β:土質による係数)
さらに、ヤング率:Eは、たとえば上記するせん断速度を使用し、建築基礎構造設計指針(日本建築学会、2001年改訂)に基づいて、E=2(1+ν)γ×V /g(ν:ポアソン比、γ:単位体積重量、g:重力加速度)から算定できる。
上記各算定結果に基づいて周面摩擦力値と杭先端の地盤反力値をそれぞれ算定し、双方の和を算定して杭の支持力値を求めることができる。この支持力値に関しては、安全側の計算をおこなうために、これが小さくなる第2の換算N値を使用して支持力値を設定するのが好ましい。
上記する杭の支持力値と杭に作用する鉛直荷重とを第1の比較手段にて比較し、支持力値が鉛直荷重を満足する最小の杭長さをコンピュータによる繰り返し計算によって求めることができる。なお、予め、工費等から使用可能な径の杭を複数種選定しておき、そのうちの任意の杭径において上記繰り返し計算が実行されて杭長さが決定され、次いで、他の径の杭を選定して同様にその杭長さが決定され、複数種の杭径とそれぞれの杭長さに対して最適な杭径および杭長さの杭仕様、たとえば、材料費および工費の総コストが最小となる杭仕様が決定されてもよい。
また、本発明によるユニット式建物の構造解析システムにおいて、前記構造解析手段は、さらに、杭に作用する鉛直荷重値に対して生じる杭の沈下量を算定する沈下量算定手段を具備しており、前記沈下量算定手段では、第1の換算N値に対応する第1の沈下量と第2の換算N値に対応する第2の沈下量が算定されるものであり、前記構造解析システムは、さらに許容沈下量を格納するとともに、該許容沈下量と前記沈下量算定手段で算定された第2の沈下量とを比較する第2の比較手段を具備しており、該第2の比較手段にて、第2の沈下量が許容沈下量以下となる最小の杭長さが算定されるものであり、前記第1、第2の比較手段にて決定された杭長さのうちの長い方の杭長さが選定されて、所定径で該杭長さを備えた使用杭が決定されるものである。
基礎構造の検討においては、直接基礎を構成する底版等の応力度の照査、杭体自体の応力度の照査、地盤の支持力の照査に加えて、比較的軟弱な地盤等、地盤の沈下が問題となり得る場合には、この沈下量照査も重要な検討項目である。特に、このような地盤における直接基礎構造の検討では、この地盤の沈下、より具体的には杭の沈下によって齎される外力に対しても応力度照査がおこなわれる必要がある。このことより、沈下量を許容沈下量以内とするように解析が実行され、これを満足しない場合には杭長さを長くしていくことを要する。
本発明は、特にこの沈下量の検討を規定するものであり、上記する第1の換算N値に対応する第1の沈下量と第2の換算N値に対応する第2の沈下量をそれぞれ算定し、そのうちで沈下量が大きくなる第2の沈下量と上記する許容沈下量とを第2の比較手段にて比較するものである。既に、第1の比較手段にて杭の支持力に基づいて杭仕様(所定の径で所定の杭長さの杭)が決定されており、この第2の比較手段にて沈下量に基づいて杭仕様が決定され、たとえば、同径で長さが相違する場合には、双方をともに満足するべく、杭長さの長い杭仕様で使用杭が決定される。
また、本発明によるユニット式建物の構造解析システムにおいて、短期設計用の地域ごとの設計用基準風速値、単位積雪重量および垂直最深積雪量値、地震に関する地域係数値を少なくとも含む短期設計用データを格納する短期設計用データ格納手段と、ユニット式建物を構成するそれぞれの建物ユニットの三次元寸法および設置位置座標を格納する架構情報格納手段と、該短期設計用データ格納手段および該架構情報格納手段からそれぞれデータを取り込んで、風圧荷重または積雪荷重または地震荷重の少なくとも一種を算定する短期荷重算定手段と、ユニット式建物を構成する建物ユニットの各部の固定荷重、積載荷重、および前記短期荷重の少なくとも一種を取り込んで、建物ユニットの脚部に作用する軸力を算定する軸力算定手段と、をさらに具備するものであり、前記軸力算定手段で算定された軸力が上部構造から前記下部構造に作用する前記荷重値となるものであり、前記短期荷重算定手段から取り込まれた短期荷重が前記上部構造モデルに載荷され、かつ、前記軸力算定手段で算定された前記軸力値が前記下部構造モデルに載荷されることにより、ユニット式建物の構造解析が実行されるものである。
また、本発明によるユニット式建物の構造解析システムにおいて、決定された前記使用杭から杭モデルを作成し、直接基礎モデルに該杭モデルを任意の接続パターンで繋げ、前記直接基礎構造解析手段では、繋げられた杭モデルを前記第1の沈下量または前記第2の沈下量のいずれか一方の沈下量だけ沈下させた際に該直接基礎モデルに生じる応力が基準値以下となる梁や床版の厚みおよび鉄筋量が算出されるものであり、前記接続パターンは、任意の複数の杭モデルが直接基礎モデルの対応箇所に繋げられたパターンであり、前記直接基礎構造解析手段では前記接続パターンごとに繰り返し計算が実行されるものである。
また、本発明によるユニット式建物の構造解析システムは、接基礎部分と杭基礎部分がそれぞれ、前記直接基礎構造解析手段と前記杭基礎構造解析手段で解析され、所定の基準値以内となる杭の長さおよび仕様と直接基礎を構成する部材の仕様および断面寸法を自動的に割り出す割り出し手段をさらに有しており、直接基礎に対する前記基準値が、許容応力度値、終局限界状態における極限支持力値、損傷限界状態における降伏支持力値、使用限界状態における降伏支持力値のいずれか一つまたは複数である。
底版や梁等からなる直接基礎の検討、具体的には底版等の断面(とくに底版厚)と鉄筋量の算定に際し、特に杭の沈下量に基づいて直接基礎の検討をおこなう方法を規定するものである。この検討に際し、直接基礎モデルと杭モデルの接続パターンは、任意の複数の杭モデルが直接基礎モデルの対応箇所に繋げられたパターンとなる。たとえば、直接基礎に10本の使用杭が接続される場合において、そのうちの任意の2本を接続する形態や10本すべてを接続する形態などがある。たとえば2本を接続する形態では、2本を直接基礎モデルのどの箇所に接続するかによってケースが分かれることになり、したがって、このケーススタディーはコンピュータの処理能力に依存することになる。
ここで、任意の複数の杭モデルを直接基礎モデルの対応箇所に繋げ、各杭モデルに上記する第1の沈下量または第2の沈下量のいずれか一方の沈下量だけ沈下させた場合に直接基礎に作用する応力等を求め、これを想定され得る杭の接続ケース、沈下量の載荷ケース(第1の沈下量の場合または第2の沈下量の場合のいずれか)で繰り返し計算し、基礎底版に生じる最も厳しい応力結果に基づいて梁や床版の厚みおよび鉄筋量が決定されるものである。たとえば、直接基礎モデルに全数の杭モデルを繋げ、まず、任意の杭モデルを選定してこれに最大の第2の沈下量で沈下させ、残りの杭モデルには最小の沈下量となる第1の沈下量で沈下させた際の直接基礎モデルにおける応力度照査を実行する。これをすべての杭モデルに対して順次実行し、全検討ケースの中で応力度が最も厳しくなるケースで直接基礎の仕様(たとえば底版の厚みや鉄筋量)を決定するものである。なお、本実施例において、各杭とこれに対応する直接基礎部分に、それぞれの解析結果に基づく固有の配筋量等を規定することもできる。
従来の直接基礎底版の検討では、たとえば、任意の1本の杭を最大沈下量だけ沈下させ、他の杭は沈下させない状態で直接基礎の検討がなされることが多々あり、その理由は、このケースが杭間傾斜が最も大きくなるために底版に生じる応力も最大になり得るというものであった。しかし、現実には、1本の杭のみが最大沈下量で沈下することは考えられないことから、ある杭は該杭に固有の上限値に基づく換算N値から求められる最小沈下量で沈下させ、他のある杭は該杭に固有の下限値に基づく換算N値から求められる最大沈下量で沈下させる、という具合に、想定される2種類の沈下量のいずれかで杭を沈下させることにより、従来の検討に比してより現実に則した、より経済的で、しかも安全な設計を実現するものである。
なお、杭体の照査や直接基礎の照査に際し、発生応力の閾値となる基準値は、許容応力度値、終局限界状態における極限耐力値、損傷限界状態における降伏耐力値、使用限界状態における降伏耐力値の中から任意に選定される。勿論、すべての基準値を満足することを条件として杭体や直接基礎が決定されてもよい。たとえば、一次設計では、常時および中小規模の地震時の検討として、下部構造(直接基礎や杭基礎)に生じる応力度が許容応力度を満足するように設計され、二次設計もしくは限界状態設計では、その検討状態に応じて上部構造や直接基礎、杭基礎には上記する極限耐力値、地盤においては極限支持力値等を基準値とするものである。すなわち、各限界状態に対し、個々の荷重や材料の特性値、安全係数を用いて決まる設計用断面力がこの耐力値(設計用耐力)以下であることを確認するものである。
また、本発明によるユニット式建物の構造決定支援システムは、前記ユニット式建物の構造解析システムを利用してなるユニット式建物の構造決定支援システムであって、前記構造解析手段は、直接基礎部分の構造解析を実行する直接基礎構造解析手段と、直接基礎に杭が組み合わされてなる杭基礎部分の構造解析を実行する杭基礎構造解析手段と、直接基礎部分と杭基礎部分をそれぞれの解析手段で解析し、所定の許容応力度以内となる杭の長さおよび仕様と直接基礎を構成する部材の仕様および断面寸法を自動的に割り出す割り出し手段と、杭および直接基礎の材料コストと各材料仕様の場合の施工コストが格納されたコスト格納手段と、前記割り出し手段で割り出された複数の杭および直接基礎の組み合わせのそれぞれに、前記コスト格納手段から対応する材料コストおよび施工コストを特定し、材料コストと施工コストからなるトータルコストが割り出され、トータルコストが最小となる杭と直接基礎の組み合わせを抽出する最適パターン抽出手段と、をさらに有するものである。
最終的にユニット式建物を顧客に提供するためには、所要の耐震強度等を満たす複数の部材構成の中から、コストが最小となる組み合わせパターンを抽出する必要がある。ここで、本発明の構造決定支援システムは特に基礎構造に着目し、直接基礎部分と杭基礎部分とを有する基礎構造において、所要の耐力を具備する組み合わせ(直接基礎部分を構成する水平梁や底版、杭基礎部分を構成する杭の組み合わせ)の中からコスト最小となる組み合わせを割り出すことを目的としたものである。
本発明では、コンピュータ内にさらに直接基礎部分と杭基礎部分をそれぞれ解析する解析手段を内蔵しておき、同様に内蔵される割り出し手段によって、各解析手段で解析された部材のバリエーションの中から許容応力度以内の部材を割り出し、杭および直接基礎の材料コストと各材料仕様の場合の施工コストが格納されたコスト格納手段から割り出された部材バリエーションに対応するコストを特定し、最適パターン抽出手段でコスト最小の直接基礎の部材、杭基礎の部材の組み合わせを特定し、コンピュータ画面上で表示させるものである。
さらに、本発明によるユニット式建物の耐震性能評価システムは、前記ユニット式建物の構造解析システムと、住所または緯度および経度で特定される建築地の位置情報を格納した位置情報格納手段と、建築地ごとにその基盤に適用される地震波形データを格納する地震波形格納手段と、前記位置情報格納手段から選択された建設地に対応する地震波形データを前記地震波形格納手段から特定し、特定された地震波形データを前記短期設計用データ格納手段に転送する特定転送手段と、ユニット式建物の構造解析が実行され、耐震安全性の有無を提示する提示手段と、からなるものである。
本発明の耐震性能評価システムによれば、本発明の上記する構造解析モデルを使用し、建設地に固有の地震情報に基づいて構造解析を実施することで、より高い精度のユニット式建物の構造解析結果を得ることができる。なお、本発明の耐震性能評価システムは、新築のユニット式建物のみならず、既存のユニット式建物の耐震診断にも供することができるのは勿論のことである。
以上の説明から理解できるように、本発明のユニット式建物の構造解析システムによれば、上部構造のみならず下部構造も構造解析モデルに反映させることで、解析精度を高めることができ、実情に即した最適な構造解析を実現することができる。また、本発明のユニット式建物の構造決定支援システムによれば、精度の高い構造解析に裏打ちされ、コスト最小のユニット式建物構造を提示することができる。さらに、本発明のユニット式建物の耐震性能評価システムによれば、建設地域に則した耐震評価結果を提示することができる。
図6は、本発明の構造解析モデルの一実施の形態を示した図であり、コンピュータ内で構築されるものである。建物ユニットの構造解析モデル1は、上部構造モデル2と下部構造モデル3とからなり、よる具体的には、下部構造モデル3において、直接基礎を薄板要素材p2とし、上部構造モデル2との接合部(a13〜a16)の剛度や減衰性をバネとダッシュポットの組み合わせm9〜m12とし、上部構造モデル2への応力伝達を考慮した構造解析を実行するものである。
ここで、基礎構造自体は地盤に剛で支持されているものではなく、地盤の地層ごとのバネ(剛性)や振動の低減性(減衰性)も影響することから、図7のごとく、直接基礎の薄板要素材p2に対する地盤の境界条件を、絶対的位置にある節点m13〜m16に対する剛性と減衰性を有するバネで繋ぎ、モデル化を図っている。なお、図示を省略しているダッシュポットを適宜モデル化してもよい。
軟弱地盤等に対処すべく下部構造に杭基礎を含む場合は、図8のごとく、直接基礎の薄板要素材p2に結合し、地中の安定した支持力を得られるだけの長さを有する杭基礎をモデル化する。ここで、杭基礎モデルは、複数の線材を節点a17,18で繋ぎ、この節点a17,18では地盤との境界条件の設定に際し、鉛直方向の摩擦力と杭が水平方向へ変位する際の地盤の剛性と減衰性をバネでモデル化する。さらに、杭の先端a21,22等には支持層からの反力と等価な剛性を有するバネでモデル化する。なお、図では便宜上直接基礎部分と杭基礎部分を直結しているが、実際は両基礎間の応力伝達を考慮したバネを介在させるのが好ましい。
ユニット式建物においては、上部構造のユニットの寸法と位置により、荷重の載荷位置や組み合わせ荷重の大きさは、たとえば図9〜11でそれらの算定概要を説明した図からも明らかなように容易に設定もしくは算出が可能となり、直接基礎の水平梁や底版の寸法や断面、杭基礎の仕様(PHC杭、鋼管杭、RC杭、地盤改良杭など)を容易に設定することができる。
次に、図12,13に基づいてユニット式建物の構造解析システムの一実施の形態を説明する。所定地域の地盤情報をスウェーデン式サウンディング試験から求め(S0)、このデータを通信手段S1を介して構造解析計算用のコンピュータに送信し、コンピュータ内に内蔵された地震情報データ格納手段S5に格納される。一方、地震荷重や積雪荷重、風荷重等の荷重情報データも通信手段S1を介してコンピュータ内に内蔵された荷重情報データ格納手段S2に格納される。なお、これらのデータ格納は、手入力による直接入力であってもよい。
上記コンピュータにはさらに解析モデル構築手段S3,部材情報データ格納手段S4が内蔵されており、部材情報データ格納手段S4内の各種部材情報と地震情報データ格納手段S5内の各種地震情報がともに境界要素モデル算定手段S6に送られ、ここで基礎と地盤との境界要素モデル(を決定するたとえばバネの剛性や減衰性など)が設定される。
上部構造と下部構造が二次元もしくは三次元でモデル化されて相互に繋げられ、下部構造においては所定の節点で境界要素モデルが繋げられ、各部材の剛性や減衰性等が部材情報データ格納手段S4から読み込まれて構造解析モデルが作成され、該モデルの所定の節点に荷重情報データ格納手段S2から読み込まれた地震荷重等が載荷され、構造解析手段S7にて構造解析が実行される。なお、図示を省略するが、各手段はバスを介して接続され、中央演算処理手段(CPU)にて演算が実行されるものである。
図13は材料特性パラメータの設定方法や解析モデル構築手段S3の具体的構成、部材情報データ格納手段S4の具体的構成と構造解析手段S7にて算出される項目の一例を示している。
図14は、本発明の構造決定支援システムの一実施の形態を示した図である。この実施例では、基礎構造が直接基礎部分と杭基礎部分からなる(杭基礎構造)構造を対象としたものであり、解析手段も、直接基礎構造解析手段S7Aと杭基礎構造解析手段A7Bから構成され、それらの解析結果の中で、たとえば許容応力度を満足する直接基礎の構成部材(水平梁および底版)と杭の仕様および断面の組み合わせがコンピュータ内に内蔵された割り出し手段S8で割り出される。
割り出された複数の組み合わせのそれぞれに対し、対応する材料コストと施工コストがコスト格納手段S9から特定され、双方の結果が最適パターン抽出手段S10に読み込まれて、コスト最小の組み合わせパターンが抽出される。
図15は、図14における直接基礎構造解析手段S7Aと杭基礎構造解析手段S7Bにかかる構造解析手段の他の実施の形態を示したブロック図である。この構造解析手段S7は、直接基礎構造解析手段S7A、杭基礎構造解析手段S7Bに加えて第1の比較手段S7C、第2の比較手段S7D、さらには沈下量算定手段S7Eを備えている。
この実施例では、スウェーデン式サウンディング試験で得られる測定値の一つである1mあたりの半回転数(NSW)に対し、一律に設定された上限値と、測定された半回転数に応じてその値が変化する下限値とが地盤情報データ格納手段S5に格納される。さらに、この地盤情報データ格納手段S5では、該上限値に基づく第1の換算N値と該下限値に基づく第2の換算N値が算定されて格納される。この半回転数(NSW)の上限値、下限値の設定は、スウェーデン式サウンディング試験の測定値と、平板載荷試験の測定値との過去の比較実績とこの比較によって特定された誤差に基づいて、スウェーデン式サウンディング試験の測定値を補正したものである。たとえば、上限値として一律にNSWを180とすることができ、下限値として、NSW<30の場合にはNSWを0とし、30≦NSW<180の場合にはNSW=NSW−30の値とし、180≦NSWの場合にはNSW=150とすることができる。
第1の換算N値および第2の換算N値のそれぞれに基づいて、地盤の深度ごとに、杭先端の地盤反力値、周面摩擦力値、せん断速度、ヤング率が、この地盤情報データ格納手段S5でさらに算定され、格納される。
なお、図16で示すように、スウェーデン式サウンディング試験が直接基礎領域の複数個所で実施されている場合において、該試験箇所に近い杭K1,K2はそれぞれの試験箇所A,Bの計測値を使用し、いずれの試験箇所にも近接していない杭K3は、複数の計測値を外挿または内挿してなる計測値の補正値を使用すればよい。図示例では、試験箇所A,Bの間に杭K3が存在する場合で、該杭K3に使用する計測値として、試験箇所A,Bにおける計測値を内挿した値を使用するものである。
図15に戻り、地盤情報データ格納手段S5では、第1、第2の換算N値に応じた周面摩擦力値と杭先端の地盤反力値との和からなる杭の支持力値がそれぞれ算定され、これがさらに格納される。
第1の比較手段S7Cでは、杭基礎構造解析手段S7Bで算定された杭に作用する鉛直荷重値と地盤情報データ格納手段S5から読み込まれた杭の支持力値が比較されて杭の支持力が鉛直荷重値以上となる最小の杭長さが算定される。なお、施工可能で調達可能な複数の径の杭に対して同様の解析が実行され、各径ごとに最小となる杭長さが決定される。
一方、沈下量算定手段S7Eでは、第1の換算N値に対応する第1の沈下量と第2の換算N値に対応する第2の沈下量が算定され、これらが格納される。また、第2の比較手段S7Dには地盤の沈下量に関する許容沈下量が格納されており、沈下量算定手段S7Eで算定され、格納された沈下量がこの第2の比較手段S7Dで読み込まれ、許容沈下量と比較され、許容沈下量を満足する最小の杭長さが算定される。なお、ここでも、施工可能で調達可能な複数の径の杭に対して同様の解析が実行され、各径ごとに最小となる杭長さが決定される。
この第2の比較手段S7Dではさらに、該第2の比較手段S7Dで決定された所定径で最小の杭長さの杭と、第1の比較手段S7Cで決定された所定径で最小の杭長さの杭との比較が実行される。具体的には、同一径の杭が選定され、第1、第2の比較手段にて決定された杭長さのうちの長い方の杭長さをもって、所定径において設計条件を満足する杭長さの使用杭が決定される。
図14に戻り、複数の径でそれぞれに固有の長さを有する使用杭が決定され、コスト格納手段S9と割り出し手段S8とから、最適パターン抽出手段S10を介してたとえばコスト最小となる使用杭が決定される。
図15に戻り、第2の比較手段S7Dで決定された使用杭が直接基礎構造解析手段S7Aに読み込まれ、今度は、該直接基礎構造解析手段S7Aにて杭の沈下によって作用する外力(たとえば、強制沈下量など)に対して直接基礎の構造設計が実行される。
直接基礎構造解析手段S7Aでは、この強制沈下量における構造解析結果をも考慮した底版の厚みや鉄筋量が算定され、ここで設定される基準値を満足する直接基礎構造が決定される。たとえば、決定された使用杭から杭モデルを作成し、直接基礎モデルに該杭モデルを任意の接続パターンで繋げる(たとえば、全数で10本の杭が直接基礎に接続される場合に、任意の2本を取り出して繋げるパターン、任意の5本を取り出して接続するパターン、10本全てを接続するパターンなど)。直接基礎構造解析手段S7Aでは、繋げられた杭モデルを第2の沈下量もしくは第1の沈下量だけ沈下させた際に該直接基礎モデルに生じる応力が基準値以下となる梁や床版の厚みおよび鉄筋量が算出される。具体的には、注目する杭を第2の沈下量だけ強制的に沈下させ、他の杭は第1の沈下量だけ強制的に沈下させることで、現実的かつ経済的で、しかも安全な直接基礎構造解析を実現できる。
図17は、上限値に基づく換算N値によって求められた第1の沈下量:T1と、下限値に基づく換算N値によって求められた第2の沈下量:T2に関する沈下量グラフである。ここでは、許容沈下量(目標値)として0.5mが設定されており、この許容沈下量を第2の沈下量が満足する杭長さとして、2.8mが決定される。実際には、市販の杭が0.5m単位で販売されていることから、この2.8mに最も近い3.0mの使用杭が決定される。
多様な接続パターンごとに、上記解析を繰り返して実行することにより、直接基礎の構造にとって最も厳しい状況を見つけ出し、該状況に応じた底版の厚みや鉄筋量等が決定される。
図18は、スウェーデン式サウンディング試験から、特に、杭の沈下量(第1の沈下量、第2の沈下量)が決定され、沈下量と支持力を満足するように決定された使用杭を直接基礎の構造解析にフィードバックして該直接基礎の仕様を決定する概略フローを示している。
同図で示すように、杭の沈下が問題とならない場合には沈下量の検討やこれに基づいた直接基礎の構造検討が不要であることは勿論のことである。また、直接基礎の構造検討の際の基準値は、その検討状態や設計段階(一次設計か二次設計か)によって適宜設定されるものであり、許容応力度や、終局限界状態における極限耐力値、使用限界状態における降伏耐力値などが選定される。
また、図19は、本発明の耐震性能評価システムの一実施の形態を示したものである。位置情報格納手段S12より建設地(予定地)を選定し、地震波形格納手段S11内に格納された全国の地震波形データのうち、選定された建設地に対応する地震波形データが特定転送手段S13にて特定され、構造解析手段S7に転送される。
構造解析手段S7では、所望の建設地に固有の地震波形データを使用して応答解析を実行し、その耐震診断結果を提示手段S14で提示するものである。
図23は、本発明の構造解析モデルを構成する基礎構造モデルであって、直接基礎と杭基礎を併用した基礎構造モデルを説明した図である。これは、図22で示す従来の有限要素法による併合基礎モデルを簡素化したモデル3Aである。具体的には、直接基礎部分を梁要素10でモデル化し、所定の節点に杭モデル20を繋ぐものである。ここで、21は杭モデルを構成する線材23,23間の節点であり、22は杭先端を示している。図24は直接基礎10と杭基礎20を併用した基礎構造と地盤との境界要素モデルを説明した図である。
さらに図25は、多数の建物ユニットモデルが節点同士で相互に接続されて上部構造モデル2Aを形成し、その下部の直接基礎モデル3Aと節点同士で相互に繋げられてなるユニット式建物の構造解析モデル1Aである。
図26は、地盤パラメータの設定フローの一実施の形態を示した図であり、具体的には、スウェーデン式サウンディング試験の測定値を使用して換算N値を算定し、これを使用して地盤のせん断波速度を算定し、このせん断波速度から地盤のヤング係数を算定するものである。なお、地盤パラメータを表計算化した一実施の形態を図27に示している。
図28は建築地の基本条件を入力するインターフェイスであり、建築地の住所を入力することで当該地域の耐風設計に用いる設計用基準風速や耐積雪設計に用いる単位積雪重量、鉛直最深積雪量をデータベースより自動設定することができる。また、ユニット式建物や地盤情報を蓄積して建築後にも活用できるデータベースを作成することもできる。
図29はスウェーデン式サウンディング試験の測定値を入力するインターフェイスを示しており、深度ごとの各測定値を入力すると自動的に深度ごとに所望のパラメータが演算される。
図30は建物ユニットを入力するインターフェイスを示しており、入力対象の階と規定の建物ユニットサイズを指定することで容易に入力ができる。この建物ユニットが配置されることで、ユニットの寸法による荷重の載荷位置やユニットの組み合わせによる荷重が規定され、図31のごとく、直接基礎部分の配置が可能となる。
また、地盤調査により、改良地盤杭等の地盤改良や既製杭からなる杭基礎の必要性が生じた場合は、荷重条件と地盤調査データから杭の必要長を算定し、図32,33で示すように所定の改良仕様ないしは杭仕様を設定することができる。
図34は、直接基礎と杭基礎を併用した基礎でコスト最小となる基礎を割り出す方法の一実施の形態を説明した図である。まず、S100で設置する杭基礎の深度と得られる摩擦力、S200で設置する杭基礎の深度と得られる先端支持力を検討する。
さらに、全体の構造を十分支持できる、構造的に設計が可能な範囲を抽出するために、S300で杭基礎の深度と杭基礎に作用する応力、S400で杭基礎の深度と沈下量を検討し、杭基礎部分で許容応力度を満足しながら、沈下量も許容値を満足することを確認する。そして、S500で杭基礎の杭長が設計可能な範囲において、各杭ごとに直接基礎に作用する応力を計算する。なお、応力ごとの配筋条件と単位面積当たりの費用がデータベース化されており、杭長ごとの杭基礎費用もデータベース化されており、したがって、その総コストが最小となる経済的な条件を抽出することができる。
さらには、地盤調査データより、表層改良の対応条件、地盤改良杭の対応条件を合わせて規定することにより、図35のごとく、最適な工法を提案することができ、図36のごとく、その費用も提示することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
従来の構造解析モデルの一実施の形態を示した図である。 従来の構造解析モデルにおいて、部材特性を考慮したモデル化の一実施の形態を示した図である。 従来の構造解析モデルの他の実施の形態を示した図である。 従来の建物ユニットの構造解析モデルの作成方法を説明した図である。 従来の構造解析モデルのさらに他の実施の形態を示した図である。 本発明の構造解析モデルの一実施の形態を示した図である。 直接基礎と地盤との境界条件をモデル化した図である。 杭基礎と地盤との境界条件をモデル化した図である。 荷重計算方法の一実施の形態を説明した図である。 荷重計算方法の他の実施の形態を説明した図である。 荷重計算方法のさらに他の実施の形態を説明した図である。 本発明の構造解析システムの一実施の形態を示したブロック図である。 図12のブロック図の一部を詳細に説明した図である。 本発明の構造決定支援システムの一実施の形態を示したブロック図である。 直接基礎および杭基礎からなる基礎構造の検討フローを示したブロック図である。 2つのスウェーデン式サウンディング試験の計測値の間の杭位置における計測結果の内挿を説明した模式図である。 上限値に基づく換算N値によって求められた第1の沈下量と、下限値に基づく換算N値によって求められた第2の沈下量に関する沈下量グラフである。 杭の仕様と直接基礎の仕様を決定するまでの概略フロー図である。 本発明の耐震性能評価システムの一実施の形態を示したブロック図である。 直接基礎と杭基礎を併用した基礎構造に作用する力を説明した図である。 直接基礎部分の配筋形態を説明した図である。 従来の有限要素法による直接基礎と杭基礎を併用した基礎構造モデルを説明した図である。 本発明の直接基礎と杭基礎を併用した基礎構造モデルを説明した図である。 直接基礎と杭基礎を併用した基礎構造と地盤との境界要素モデルを説明した図である。 本発明の構造解析モデルのさらに他の実施の形態を示した図である。 地盤パラメータの設定フローの一実施の形態を示した図である。 地盤パラメータを表計算化した一実施の形態の図である。 建築地データの入力インターフェイスの一実施の形態を説明した図である。 地盤情報データの入力インターフェイスの一実施の形態を説明した図である。 建物ユニットの配置データの入力インターフェイスの一実施の形態を説明した図である。 直接基礎部分の配置データの入力インターフェイスの一実施の形態を説明した図である。 地盤内に柱状改良体を造成する場合の該柱状改良体の配置データの入力インターフェイスの一実施の形態を説明した図である。 杭基礎部分の配置データの入力インターフェイスの一実施の形態を説明した図である。 直接基礎と杭基礎を併用した基礎でコスト最小となる基礎を割り出す方法の一実施の形態を説明した図である。 許容応力度を満足する基礎形態を出力した出力インターフェイスの一実施の形態を説明した図である。 基礎費用の出力インターフェイスの一実施の形態を説明した図である。
符号の説明
1,1A…構造解析モデル、2,2A…上部構造モデル、3,3A…下部構造モデル

Claims (9)

  1. コンピュータ内で構築され、複数の建物ユニットの構造解析モデルで構成されるユニット式建物の構造解析モデルであって、前記建物ユニットの構造解析モデルは、上部構造をモデル化してなる上部構造モデルと該上部構造モデルに繋げられ、下部構造をモデル化してなる下部構造モデルと、からなり、前記下部構造モデルは、梁や床版から形成される直接基礎を線材、薄板要素材、バネでモデル化してなる直接基礎モデルと、杭を線材、薄板要素材、バネのいずれか一種でモデル化してなる杭モデルを有し、該直接基礎モデルに該杭モデルが繋げられたものであり、
    前記直接基礎とこれに隣接する地盤との境界が、地盤反力もしくは地盤応力に等価な線材、薄板要素、バネのいずれか一種でモデル化されて境界要素モデルをなし、該直接基礎モデルと該境界要素モデルが繋げられており、前記杭に作用する地盤反力もしくは地盤応力が、これらに等価な線材、薄板要素、バネのいずれか一種でモデル化されて境界要素モデルをなし、前記杭モデルに該境界要素モデルが繋げられているユニット式建物の構造解析モデルと、該構造解析モデルに入力される地震情報データであって、水平方向および/または鉛直方向の静的荷重に関する静的荷重データ、該静的荷重を所定の一方向または往復する逆方向に増分させる増分荷重データ、水平方向および/または鉛直方向の微小時間ごとの加速度または速度または変位に関する地震応答荷重データ、のいずれか一種からなる地震情報データを有し、前記構造解析モデルの応力解析または増分解析または地震応答解析の少なくとも一種を実施する、ユニット式建物の構造解析システムであって、
    前記ユニット式建物の構造解析システムは、
    前記構造解析モデルを構築する解析モデル構築手段と、
    前記上部構造から前記下部構造に作用する荷重値と、該下部構造および該上部構造に作用する外力値と、該荷重値が作用する下部構造モデルの載荷位置を格納する荷重情報データ格納手段と、
    前記直接基礎モデルを形成する部材情報であって、部材の断面形状および断面寸法、配筋を含む部材情報データと、前記杭モデルを形成する部材情報であって、杭の断面寸法、長さ、仕様を少なくとも含む部材情報データと、を格納する部材情報データ格納手段と、
    直接基礎に隣接する地盤の強度値および弾性係数値と、杭先端の地盤反力値および杭の周面摩擦力値と、を格納する地盤情報データ格納手段と、
    前記部材情報データ格納手段および前記地盤情報データ格納手段からそれぞれデータを取り込み、前記境界要素モデルの剛性および減衰性を算定する境界要素モデル算定手段と、
    前記荷重情報データ格納手段からデータを取り込み、上部構造モデルおよび下部構造モデルに前記荷重値を載荷して上部構造および下部構造の構造解析を実行する構造解析手段と、を少なくとも具備するものであり、
    前記荷重情報データ格納手段へのデータ入力、および、前記部材情報データ格納手段へのデータ入力、および、前記地盤情報データ格納手段へのデータ入力は、前記各手段が内蔵されるコンピュータへの直接入力、前記各手段が内蔵されるコンピュータへ通信手段を介した自動入力のいずれか一方の入力方法で実行されるものであり、
    前記構造解析手段は、直接基礎部分の構造解析を実行する直接基礎構造解析手段と、直接基礎に杭が組み合わされてなる杭基礎部分の構造解析を実行する杭基礎構造解析手段と、を具備するものであり、
    前記スウェーデン式サウンディング試験で得られる測定値の一つである1mあたりの半回転数(NSW)に対して、一律に設定された上限値と、測定された半回転数に応じてその値が変化する下限値と、が前記地盤情報データ格納手段にさらに格納されており、該地盤情報データ格納手段において該上限値に基づく第1の換算N値と該下限値に基づく第2の換算N値が算定されて格納されるようになっており、
    第1の換算N値および第2の換算N値のそれぞれに基づいて、地盤の深度ごとに、前記杭先端の地盤反力値、前記周面摩擦力値、前記ヤング率が、前記地盤情報データ格納手段でさらに算定されて格納されるようになっており、
    前記地盤情報データ格納手段ではさらに、少なくとも第2の換算N値に応じた前記周面摩擦力値と前記杭先端の地盤反力値との和からなる杭の支持力値が算定されるようになっており、
    前記構造解析手段は、さらに前記杭基礎構造解析手段にて算定された杭に作用する鉛直荷重値と前記杭の支持力値を比較する第1の比較手段を具備しており、該第1の比較手段にて、杭の支持力が鉛直荷重値以上となる最小の杭長さが算定されるものであるユニット式建物の構造解析システム。
  2. 前記境界要素モデルは、スウェーデン式サウンディング試験で得られる測定値(WSW)、および該測定値を換算N値式に代入して得られる換算N値、該換算N値をせん断波速度式に代入して得られるせん断速度(V)、該せん断速度を地盤のヤング率算定式に代入して得られる地盤のヤング率(E)から設定されるものである、請求項1に記載のユニット式建物の構造解析システム。
  3. スウェーデン式サウンディング試験の測定値と、平板載荷試験、標準貫入試験、三成分コーン貫入試験、土質試験のいずれかの試験の測定値と、を比較し、測定値の誤差に基づいて、前記スウェーデン式サウンディング試験の半回転数(NSW)が補正され、前記上限値および前記下限値が決定されるものである、請求項1または2に記載のユニット式建物の構造解析システム。
  4. 前記構造解析手段は、さらに、杭に作用する鉛直荷重値に対して生じる杭の沈下量を算定する沈下量算定手段を具備しており、
    前記沈下量算定手段では、第1の換算N値に対応する第1の沈下量と第2の換算N値に対応する第2の沈下量が算定されるものであり、
    前記構造解析システムは、さらに許容沈下量を格納するとともに、該許容沈下量と前記沈下量算定手段で算定された第2の沈下量とを比較する第2の比較手段を具備しており、
    該第2の比較手段にて、第2の沈下量が許容沈下量以下となる最小の杭長さが算定されるものであり、
    前記第1、第2の比較手段にて決定された杭長さのうちの長い方の杭長さが選定されて、所定径で該杭長さを備えた使用杭が決定されるものである、請求項1〜3のいずれかに記載のユニット式建物の構造解析システム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のユニット式建物の構造解析システムにおいて、
    短期設計用の地域ごとの設計用基準風速値、単位積雪重量および垂直最深積雪量値、地震に関する地域係数値を少なくとも含む短期設計用データを格納する短期設計用データ格納手段と、
    ユニット式建物を構成するそれぞれの建物ユニットの三次元寸法および設置位置座標を格納する架構情報格納手段と、
    該短期設計用データ格納手段および該架構情報格納手段からそれぞれデータを取り込んで、風圧荷重または積雪荷重または地震荷重の少なくとも一種を算定する短期荷重算定手段と、
    ユニット式建物を構成する建物ユニットの各部の固定荷重、積載荷重、および前記短期荷重の少なくとも一種を取り込んで、建物ユニットの脚部に作用する軸力を算定する軸力算定手段と、をさらに具備するものであり、
    前記軸力算定手段で算定された軸力が上部構造から前記下部構造に作用する前記荷重値となるものであり、
    前記短期荷重算定手段から取り込まれた短期荷重が前記上部構造モデルに載荷され、かつ、前記軸力算定手段で算定された前記軸力値が前記下部構造モデルに載荷されることにより、ユニット式建物の構造解析が実行される、ユニット式建物の構造解析システム。
  6. 請求項4または請求項4に従属する請求項5に記載のユニット式建物の構造解析システムにおいて、
    決定された前記使用杭から杭モデルを作成し、直接基礎モデルに該杭モデルを任意の接続パターンで繋げ、前記直接基礎構造解析手段では、繋げられた杭モデルを前記第1の沈下量または前記第2の沈下量のいずれか一方の沈下量だけ沈下させた際に該直接基礎モデルに生じる応力が基準値以下となる梁や床版の厚みおよび鉄筋量が算出されるものであり、
    前記接続パターンは、任意の複数の杭モデルが直接基礎モデルの対応箇所に繋げられるパターンとなっており、
    前記直接基礎構造解析手段では前記接続パターンごとに繰り返し計算が実行されるものである、ユニット式建物の構造解析システム。
  7. 直接基礎部分と杭基礎部分がそれぞれ、前記直接基礎構造解析手段と前記杭基礎構造解析手段で解析され、所定の基準値以内となる杭の長さおよび仕様と直接基礎を構成する部材の仕様および断面寸法を自動的に割り出す割り出し手段をさらに有しており、
    直接基礎に対する前記基準値が、許容応力度値、終局限界状態における極限耐力値、損傷限界状態における降伏耐力値、使用限界状態における降伏耐力値のいずれか一つまたは複数からなる、請求項1〜6のいずれかに記載のユニット式建物の構造解析システム。
  8. 請求項7に記載のユニット式建物の構造解析システムを利用してなるユニット式建物の構造決定支援システムであって、
    杭および直接基礎の材料コストと各材料仕様の場合の施工コストが格納されたコスト格納手段と、
    前記割り出し手段で割り出された複数の杭および直接基礎の組み合わせのそれぞれに、前記コスト格納手段から対応する材料コストおよび施工コストを特定し、材料コストと施工コストからなるトータルコストが割り出され、トータルコストが最小となる杭と直接基礎の組み合わせを抽出する最適パターン抽出手段と、をさらに有する、ユニット式建物の構造決定支援システム。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載のユニット式建物の構造解析システムと、
    住所または緯度および経度で特定される建築地の位置情報を格納した位置情報格納手段と、
    建築地ごとにその基盤に適用される地震波形データを格納する地震波形格納手段と、
    前記位置情報格納手段から選択された建設地に対応する地震波形データを前記地震波形格納手段から特定し、特定された地震波形データを前記短期設計用データ格納手段に転送する特定転送手段と、
    ユニット式建物の構造解析が実行され、耐震安全性の有無を提示する提示手段と、からなる、ユニット式建物の耐震性能評価システム。
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