JP3847264B2 - 地震応答解析方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地震応答解析方法に係り、特に、地盤の液状化を考慮した地盤−杭−建屋連成系の地震応答解析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、地盤−杭−建屋連成系の解析手法としては、有限要素法等を用いて地盤、建屋を支持する杭、及び建屋をモデル化し、各々の応答を評価する方法や、例えばPenzien型モデル等の質点系モデルにより地盤を等価な地盤ばねに置換し、杭及び建屋の応答を評価する方法があった(例えば非特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、有限要素法等を用いた前者の方法では、地盤の剛性低下を求める方法(応力ひずみ関係、又は構成式という)を決定する係数を地盤定数から直接得ることが難しくモデル化が困難であると共に計算に長時間を要する、という問題があった。また、地震に対する正しい自然法則が分かっていない現在では、模擬的な多くの方法が提案されてはいるものの、地震のようなランダム現象に対して評価法が標準化されておらず、解析する者により解析結果が大きく異なってしまう、という問題があった。
【0004】
また、質点系モデルを用いる後者の方法では、地盤を等価な地盤ばねに置換するため、建屋を支持する杭に囲まれた地盤(以降、「杭間地盤」と呼ぶ)に発生する過剰間隙水圧を評価することが出来ない。このため、近傍に構造物の無い地盤(以降、「自由地盤」と呼ぶ)に発生する過剰間隙水圧を別途解析により求め、これを杭間地盤の過剰間隙水圧として用いなければならなかった。実際は自由地盤と杭間地盤の変形状態は異なるため、地震時において地盤に発生する過剰間隙水圧、すなわち液状化の度合いも異なる。従って、質点系モデルを用いる後者の方法では、実際とかけ離れた解析結果になる恐れがある、という問題があった。
【0005】
【非特許文献1】
宮本裕司、酒向裕司、喜多村英司、三浦賢治、「非線形、液状化地盤における杭基礎の地震応答性状に関する研究」、日本建築学会構造系論文集、
1995年5月、第471号、p.41−50
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたものであり、自由地盤と杭間地盤との過剰間隙水圧の違いを考慮した簡便且つ精度のよい地盤−杭−建屋連成系の地震応答を得ることができる地震応答解析方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明は、建屋及び杭から成る構造物と、前記杭周辺の杭間地盤及び前記構造物から所定距離以上離れた自由地盤から成る地盤と、を質点モデルによりモデル化した解析対象モデルの質量情報、剛性情報、減衰情報、及び入力地震情報による運動方程式を用いて時々刻々と変化する前記解析対象モデルの変位情報を求め、前記変位情報に基づいて、時々刻々と変化する少なくともひずみに関する応答値の時間特性を求める地震応答解析方法において、前記変位情報に基づいて前記杭間地盤の層間変位及び前記自由地盤の層間変位を算出し、前記杭間地盤の層間変位及び前記自由地盤の層間変位から前記杭間地盤の層間変位及び前記自由地盤の層間変位の相対変位を算出し、前記杭間地盤の層間変位及び前記杭間地盤の力−変位骨格・履歴曲線に基づいて前記杭間地盤のせん断応力を算出し、前記杭間地盤のせん断応力に基づいて前記杭間地盤の累積損傷度を算出し、前記杭間地盤の累積損傷度に基づいて前記杭間地盤の過剰間隙水圧比を算出し、前記杭間地盤の過剰間隙水圧比に基づいて前記杭間地盤の有効応力を算出し、前記杭間地盤の有効応力に基づいて前記杭間地盤の初期せん断ばね剛性を算出し、前記初期せん断ばね剛性を用いて、前記杭間地盤と前記自由地盤との相互作用力に関する力−変位骨格・履歴曲線を更新し、更新された力−変位骨格・履歴曲線及び前記相対変位に基づいて前記相互作用力を算出する処理を、予め定めた所定時間ごとに繰り返すことを特徴とする。
【0008】
この発明は、建屋及び杭から成る構造物と、前記杭周辺の杭間地盤及び前記構造物から所定距離以上離れた自由地盤から成る地盤と、を質点モデルによりモデル化した解析対象モデルが対象である。そして、質量情報、剛性情報、減衰情報、及び入力地震情報による運動方程式を用いて時々刻々と変化する解析対象モデルの変位情報を求め、この変位情報に基づいて、時々刻々と変化する少なくともひずみに関する応答値の時間特性を求める。
【0009】
本発明では、まず変位情報に基づいて杭間地盤の層間変位及び自由地盤の層間変位を算出する。次に、杭間地盤の層間変位及び自由地盤の層間変位から杭間地盤の層間変位及び自由地盤の層間変位の相対変位を算出し、杭間地盤の層間変位及び杭間地盤の力−変位骨格・履歴曲線に基づいて杭間地盤のせん断応力を算出する。
【0010】
そして、杭間地盤のせん断応力に基づいて杭間地盤の累積損傷度を算出する。累積損傷度は、例えばせん断応力から応力比を求め、この応力比に対応する繰り返し回数を求め、この繰り返し回数に対応する累積損傷度の増分を求め、この累積損傷度の増分から求めることができる。
【0011】
そして、杭間地盤の累積損傷度に基づいて杭間地盤の過剰間隙水圧比を算出し、杭間地盤の過剰間隙水圧比に基づいて杭間地盤の有効応力を算出し、杭間地盤の有効応力に基づいて杭間地盤の初期せん断ばね剛性を算出し、この初期せん断ばね剛性を用いて、杭間地盤と自由地盤との相互作用力に関する力−変位骨格・履歴曲線を更新し、更新された力−変位骨格・履歴曲線及び相対変位に基づいて相互作用力を算出する。
【0012】
このような処理を予め定めた所定時間ごとに繰り返すことにより地震応答の時刻歴を得ることができる。
【0013】
このように、本発明では、杭間地盤の過剰間隙水圧から杭間地盤の有効応力を評価し、これに基づいて杭間地盤と自由地盤との間の相互作用力を求めるので、従来のように自由地盤の過剰間隙水圧を用いて杭間地盤の液状化を考慮する場合と比較して精度の高い評価が可能となる。
【0014】
また、請求項2に記載したように、建屋及び杭から成る構造物と、前記杭周辺の杭間地盤及び前記構造物から所定距離以上離れた自由地盤から成る地盤と、を質点モデルによりモデル化した解析対象モデルの質量情報、剛性情報、減衰情報、及び入力地震情報による運動方程式を用いて時々刻々と変化する前記解析対象モデルの変位情報を求め、前記変位情報に基づいて、時々刻々と変化する少なくともひずみに関する応答値の時間特性を求める地震応答解析方法において、前記変位情報に基づいて前記杭間地盤の層間変位及び前記自由地盤の層間変位を算出し、前記杭間地盤の層間変位及び前記杭間地盤の力−変位骨格・履歴曲線に基づいて前記杭間地盤のせん断応力を算出すると共に、前記自由地盤の層間変位及び前記自由地盤の力−変位骨格・履歴曲線に基づいて前記自由地盤のせん断応力を算出し、前記杭間地盤のせん断応力に基づいて前記杭間地盤の累積損傷度を算出すると共に、前記自由地盤のせん断応力に基づいて前記自由地盤の累積損傷度を算出し、前記杭間地盤の累積損傷度に基づいて前記杭間地盤の過剰間隙水圧比を算出すると共に、前記自由地盤の累積損傷度に基づいて前記自由地盤の過剰間隙水圧比を算出し、前記杭間地盤の過剰間隙水圧比に基づいて前記杭間地盤の有効応力を算出すると共に、前記自由地盤の過剰間隙水圧比に基づいて前記自由地盤の有効応力を算出し、前記杭間地盤の有効応力に基づいて前記杭間地盤の初期せん断ばね剛性を算出すると共に、前記自由地盤の有効応力に基づいて前記自由地盤の初期せん断ばね剛性を算出し、前記杭間地盤の初期せん断ばね剛性を用いて、前記杭間地盤の作用力に関する力−変位骨格・履歴曲線を更新し、更新された力−変位骨格・履歴曲線及び前記杭間地盤の層間変位に基づいて前記杭間地盤の作用力を算出すると共に、前記自由地盤の初期せん断ばね剛性を用いて、前記自由地盤の作用力に関する力−変位骨格・履歴曲線を更新し、更新された力−変位骨格・履歴曲線及び前記自由地盤の層間変位に基づいて前記自由地盤の作用力を算出し、前記杭間地盤の作用力と前記自由地盤の作用力とに基づいて前記杭間地盤と前記自由地盤との相互作用力を算出する処理を、予め定めた所定時間ごとに繰り返すようにしてもよい。
【0015】
すなわち、杭間地盤の作用力と自由地盤の作用力とをそれぞれの層間変位から独立に求め、それぞれの作用力の差を相互作用力とする。これにより、杭間地盤及び自由地盤の時々刻々の非線形材料特性を忠実に評価することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。
【0017】
図1には、地震応答解析装置10が示されている。地震応答解析装置10は、操作部12、記憶部14、演算部16、表示部18で構成されている。
【0018】
操作部12は、オペレータが表示部18に表示されたメニューに従って所望の解析モデルについての地震応答解析を演算部16に実行させるための指示や必要なパラメータを指定するためのものである。記憶部14は、演算部16において様々な解析モデルのパラメータや地震応答解析に必要な各種演算式が記憶されている。また、記憶部14には、演算部16による地震応答解析の解析結果が格納される。
【0019】
演算部16は、操作部12からの指示に従って記憶部14から必要なデータを読み出して地震応答解析を行うと共に、出力結果を記憶部14へ記憶すると共に、表示部18へ出力する。
【0020】
演算部16では、解析対象となる建物、杭、地盤について、杭間地盤の液状化を考慮した地震応答解析を行う。
【0021】
地震応答解析はおおよそ次のようにして行われる。すなわち、地盤に関する部分については、せん断応力の時刻歴から累積損傷度を求め、累積損傷度から過剰間隙水圧を求め、これによって得られる有効応力から液状化によるせん断剛性低下率を得る。そして、さらにこのせん断剛性低下率を考慮して得られる応力−ひずみの関係(非線形剛性)を用いて時々刻々のせん断ひずみに依存したせん断応力を求める時刻歴応答、すなわち地震応答解析を行う。建物、杭部分については、従来の弾性または塑性モデルを用いた応答解析を行う。
【0022】
地盤、杭、建屋(建物)の地震応答解析のモデルとしては、図2に示すような質点系モデルを用いる。このモデルは、地盤、杭、建屋をそれぞれ質点と質点間を結ぶばね(せん断ばね、水平地盤ばねなど)で表す。なお、地盤は、建物に対して遠方に存在する自由地盤と建物直下に存在する杭間地盤とに分けられる。
【0023】
図2に示すように、建屋20は質点22で表される。建屋20を支持する複数の杭24は、図3に示すように一体となって変形すると仮定して1本の杭24Aに集約される。この複数の杭24が集約された杭24Aは、図2に示すように複数の質点26で表される。
【0024】
図3に示す杭24間に存在する杭間地盤28は、図2に示すように質点26間を接続する地盤ばね30で表される。前述したように複数の杭24は、一体となって変形すると仮定するため、図3に示すように、杭24の変形(せん断ひずみ)γpは杭間地盤の変形γsと同一となる。
【0025】
自由地盤31は、質点32と、質点32間を接続する地盤ばね34とで表される。また、杭24と自由地盤31とは杭24と自由地盤31との間の水平地盤35の水平地盤ばね36及び地盤ばね30を介して力の伝達をする。
【0026】
地震応答解析は、これらのモデルを一体として解析する方法と、自由地盤の解析を先に行い、杭間地盤−杭−建物の地震応答解析に外力として作用させる方法とがある。
【0027】
本発明は、水平地盤ばね、杭間地盤の作用力及び剛性を液状化を考慮して算出する場合に、従来は杭間地盤、水平地盤、自由地盤ともに自由地盤の液状化のみを考慮していたのに対して、杭間地盤は杭間地盤の液状化を、水平地盤と自由地盤は自由地盤の液状化を考慮することにより、簡便かつ精度よく地震応答解析を行うことを可能にしたものである。
【0028】
地震時の応答値は、杭間地盤、水平地盤、自由地盤に関する次式で示す運動方程式を時間積分により解くことにより求めることができる。なお、本実施の形態では、時間積分には、一般によく知られた動的非線形問題の時間積分法を用いることができる。本実施の形態では、一例として、Newmark−β法による増分法を用いた。
【0029】
【数1】
【0030】
なお、図4に示すように杭間地盤28のi層の節点26の変位をup_i、自由地盤31のi層の節点32の変位をuf_iとした場合、その相対変位δは次式で表される。
【0031】
δ=up_i―uf_i …(2)
また、杭間地盤28の層間変位Γpは次式で表される。
【0032】
Γp=up_i―up_i-1 …(3)
また、自由地盤31の層間変位Γfは次式で表される。
【0033】
Γf=uf_i―uf_i-1 …(4)
また、杭間地盤28の層間変位と自由地盤31の層間変位の相対変位Γpfは次式で表される。
【0034】
Γpf=(up_i―uf_i)−(up_i-1―uf_i-1)=Γp−Γf …(5)
次に、第1実施形態の作用として、演算部16で実行される制御ルーチンについて図5、6に示すフローチャートを参照して説明する。
【0035】
まず、図5に示すステップS1では、オペレータが表示部18に表示されたメニューに従って操作部12を操作し、地震応答解析を行うべき解析モデルのパラメータを指定すると、演算部16では、指定された解析モデルに関するデータを記憶部14から読み込む。
【0036】
この解析モデルに関するデータには、例えば解析対象の建物、杭基礎、杭・自由地盤間の地層、自由地盤の地層(例えば上から何番目の地層かを表すデータ)、材料定数、時間積分定数がある。
【0037】
次のステップS2では、以下の地震応答を求める演算において用いる各種データの初期値の設定を行う。このデータには、例えば加速度、速度、変位、せん断応力、せん断ひずみ、上記(1)式における質量行列M、剛性行列K、減衰行列Cなどがある。演算部16では、これらのデータに初期値を設定する。
【0038】
次に、ステップS3において、t+Δt時刻の各節点の応答変位、応答速度、応答加速度の予測値u*を下記(6)式により算出する。なお、Δtは計算時間間隔、すなわち時刻歴ループの実行間隔であり、一定の値でもよいし、計算毎に変化させてもよい。
【0039】
u*=Au(t)+BΛ …(6)
ここで、Aは予測オペレーター行列、Bは修正オペレーター行列、Λは未知数である修正値ベクトルである。
【0040】
そして、各節点の変位の予測値から上記(2)〜(5)式により層間変位や相対変位を算出する。これらの値は記憶部14に記憶される。
【0041】
次に、ステップS4において、外力F(t+Δt)、粘性力FC、慣性力FMの算出を行う。外力は上記(1)式の右辺の算出を(t+Δt)時刻について行うことにより得られる。粘性力FCは例えば下記(7)式により、慣性力FMは下記(8)式により算出することができる。
【0042】
【数2】
【0043】
そして、次のステップS5において、ステップS3で算出した予測値u*から建屋20、杭24、杭間地盤28、杭・自由地盤間の地盤(水平地盤35)、及び自由地盤31等に関する内力Rを算出する。
【0044】
このうち、図6には、杭間地盤28と自由地盤31の相互作用力を内力として算出する処理ルーチンを示した。図6に示す処理ルーチンでは、杭間地盤28の累積損傷度D、過剰間隙水圧比ru等から、杭間地盤28と自由地盤31との力−変位骨格・履歴曲線(関数)Kpf(Γpf)を求め、この骨格・履歴曲線により杭間地盤28と自由地盤31とに関する地盤ばねの相互作用力(内力Rpf)を算出する。
【0045】
なお、建物や杭に関する内力Rについては、質点モデルにおける公知の種々の方法により求めることができる。
【0046】
具体的には、図6に示すように、まずステップS20において、t+Δt時刻の杭24の層間変位、すなわち質点26間の変位ΓPを記憶部14から読み込む。
【0047】
次のステップS21では、変位Γpに対応するせん断地盤ばねの作用力をKp(Γp)より算出する。
【0048】
次のステップS22では、杭間地盤28のせん断応力τPを次式により算出する。
【0049】
τP=KP(ΓP)/As …(9)
ここで、Asは図7に示すように杭間地盤28の等価土柱面積、すなわち有効せん断面積である。
【0050】
また、杭間地盤の力−変位骨格・履歴曲線Kp(Γp)は次式で算出することができる。
【0051】
【数3】
【0052】
ここで、Kp0は、初期平均応力σm0の時のせん断ばね剛性、Fσ(σm/σm0)は有効拘束圧に依存する微少ひずみ時の剛性の低減係数(剛性低下率)で経験式(関数)として得られ、下記(11)式で表される。g(Γp、Γp50)は微少ひずみ時の剛性で基準化されたせん断応力−せん断ひずみ曲線で主にせん断ひずみに依存する経験式である。Γp50はせん断ばね剛性が半分になるせん断ひずみの値であり、下記(12)式で表される。現在の有効応力σmは、応力評価点の初期平均応力σm0に(1−過剰間隙水圧比=1−ru_p)を掛けた値である。
【0053】
【数4】
【0054】
また、Γp50は、過剰間隙水圧比との関係から次式を用いて求めることが出来る。
【0055】
【数5】
【0056】
ここで、(Γp50)refはσrefでのΓp50である.
なお、力−変位骨格・履歴曲線は、一般に図10に示すような形をしている。
中心にある曲線を骨格曲線、それを囲んでいる曲線を履歴曲線という。そして、ゼロ点からプラスまたはマイナス側に大きくなるときには、骨格曲線を用い、変位が折り返してゼロに向かいはじめたら履歴曲線を用いる。骨格曲線が決まれば、履歴曲線は自動的に決定される。たとえば骨格曲線をgp(Γp)とした場合、履歴曲線は例えばgp((Γ−ΓR)/2)のように定義することができる。ここで、ΓRは折り返し点の杭間変位である。一般に骨格曲線としては、Hardin-DrnevichモデルやRamberg-Osgoodモデル等を用いることができる。本実施形態では、骨格曲線及び履歴曲線を合わせて力−変位骨格・履歴曲線とし、Kp(Γp)やKpf(Γpf)で表す。ここで、Kp(Γp)は杭間地盤の地盤ばね、Kpf(Γpf)は杭間地盤と自由地盤の相互地盤ばねである。
【0057】
ステップS23では、せん断応力τpから杭間地盤28の累積損傷度DPを算出し、ステップ24では、過剰間隙水圧比ru_Pを求める。
【0058】
累積損傷度DP及び過剰間隙水圧比ru_Pは、図8に示すような▲1▼〜▲4▼の関係を用いて求める。
【0059】
図8に示す▲1▼は、時々刻々と変化する杭間地盤のせん断応力τpを示している。
【0060】
図8に示す▲2▼は、液状化強度曲線を示している。なお、▲2▼の横軸は液状化するときの繰り返し回数N、縦軸は応力比τp/σm0である。この液状化強度曲線は、地盤調査における動的非排水変形試験により得られたものを用いることができる。ここで、σm0は応力評価点の初期平均応力である。
【0061】
図8の▲1▼、▲2▼に示すように、せん断応力τpから応力比τp/σm0を求め、この応力比τp/σm0から繰り返し回数Nを求めることができる。さらに、求めた繰り返し回数Nから、累積損傷度の増分ΔDを求めることができる。累積損傷度の増分ΔDは、次式で示される。
【0062】
ΔD=1/2N …(13)
また、図8の▲3▼に示すように、累積損傷度の増分ΔDから累積損傷度Dpを求めることができる。
【0063】
図8に示す▲4▼は、累積損傷度Dと過剰間隙水圧比Ruとの関係を示しており、累積損傷度Dpから過剰間隙水圧比Ru_Pを求めることができる。この累積損傷度Dpと過剰間隙水圧比Ru_Pとの関係は、実験により得ることができるが、公知の次式を用いて算出してもよく、Ru_P=Dpとしてもよい。
【0064】
【数6】
【0065】
なお、せん断応力から累積損傷度を求め、この累積損傷度から過剰間隙水圧比を求める方法は、上記の方法に限らず、特願2003−35390号に記載された方法や特開2001−208641号公報に記載された方法、及び他の公知の方法を用いることができる。
【0066】
次のステップS25では、杭間地盤28の有効応力σm_Pを次式により算出する。
【0067】
σm_P=(1−Ru_P)σm0 …(15)
ここで、σm0は応力評価点の初期平均応力である。
【0068】
ステップS26では、杭間地盤28の地盤ばねの初期せん断ばね剛性Kpf0を次式により更新する。
【0069】
Kpf0=K' pf0×(σm_P/σm0)n …(16)
ここで、K' pf0は前回のステップで算出した初期せん断ばね剛性Kpf0である。
【0070】
このように、初期せん断ばね剛性Kpf0を更新することにより、図9に示すような力−変位骨格・履歴曲線Kpf(Γpf)が得られる。
【0071】
ステップS27では、杭間地盤28の層間変位と自由地盤31の層間変位の相対変位Γpfを記憶部14から読み出し、この相対変位Γpfに対応する、杭間地盤28と自由地盤31に関する相互作用力、すなわち内力Rpfを力−変位骨格・履歴曲線Kpf(Γpf)により算出する。
【0072】
ここで、Kpf(Γpf)は上記(10)〜(12)式と同様に求めることができ、各式において‘p’を‘pf’に置き換えることにより求めることができる。
【0073】
このように、本実施形態では、杭間地盤の骨格・履歴曲線と自由地盤の骨格・履歴曲線は本来異なるものであるため、杭間地盤28の層間変位と自由地盤31の層間変位の相対変位Γpfから杭間地盤28と自由地盤31に関する相互作用力をKpf(Γpf)より算出する。
【0074】
次に、図5のステップS6において、外部から作用する外力F、粘性力FC、慣性力FM、内力Rの不釣り合い力(残差力)ΔRを求める。不釣り合い力ΔRは次式により求めることができる。
【0075】
ΔR=F−FM−FC−R …(17)
次に、ステップS7において、建物、杭、杭間地盤ばね、自由地盤のそれぞれの接線剛性から修正値を計算するための全体修正剛性行列(動的解析用全体行列)K*を算出する。動的解析用全体行列K*は次式で示される。
【0076】
K*=M+γΔtC+βΔt2K …(18)
ここで、β、γは、Newmark−β法における係数(一定)である。また、Kは接線剛性である。
【0077】
次に、ステップS8において、不釣り合い力ΔRより(t+Δt)時刻の修正値Λを下記(20)式により算出する。
【0078】
Λ=K*-1ΔR …(19)
次に、ステップS9において,この修正値Λにより予測値u*を修正し、(t+Δt)時刻の応答変位、応答速度、応答加速度を求める。
【0079】
次に、ステップS10において、修正された応答変位、応答速度、応答加速度のもとでステップS4と同様に外力F(t+Δt)、粘性力FC、慣性力FMの算出を行う。
【0080】
次に、ステップS11において、ステップS5と同様に、建物、杭、杭間地盤、杭・自由地盤間の地盤、及び自由地盤の内力Rを算出する
次に、ステップS12において、ステップS6と同様に、外部から作用する外力F、粘性力FC、慣性力FM、内力Rの不釣り合い力ΔRを求める。
【0081】
次に、ステップS13において、この不釣り合い力ΔRが収束したか否か、すなわち許容値以下であるか否かを判断する。そして、不釣り合い力ΔRが許容値を越えている場合には、ステップS7へ戻って上記と同様の計算を行う。一方、不釣り合い力ΔRが許容値以下であれば、次のステップS14へ移行する。
【0082】
ステップS14では、変位、速度、加速度を更新する。すなわち、不釣り合い力ΔRが収束したときの変位、速度、加速度をその時点の変位、速度、加速度とする。
【0083】
このようにして、地震時間全体についてステップS3〜S14までの処理(時刻歴ループ)を行い、各時刻毎の各応答値を算出する。
【0084】
そして、時刻歴ループが終了すると、ステップS15において、時刻歴ループにおいて算出した各応答値や各応答値の最大値などを表示部18や記憶部14に出力する。
【0085】
このように、本実施形態では、杭間地盤の過剰間隙水圧から杭間地盤のせん断ばねを評価し、これに基づいて杭間地盤と自由地盤との相互作用力を求めるので、従来のように自由地盤の過剰間隙水圧を用いて杭間地盤の液状化を考慮していた地震応答計算法よりもより精度の高い評価が可能となる。
【0086】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0087】
第1実施形態では、図6のステップS27において杭間地盤の層間変位及び自由地盤の層間変位の相対変位Γpfから杭間地盤と自由地盤との相互作用力を骨格・履歴曲線kpf(Γpf)より求めていたが、第2実施形態では、杭間地盤の層間変位Γpからその作用力を図6と同様の処理によりKp(Γp)より算出すると共に、自由地盤の層間変位Γfからその作用力をKf(Γf)より算出する。
【0088】
そして、杭間地盤と自由地盤との相互作用力、すなわち内力Rpfを次式により求める。
【0089】
Rpf=Kp(Γp)−Kf(Γf) …(20)
すなわち、図11に示すように、杭間地盤の作用力と自由地盤の作用力とをそれぞれの層間変位から独立に求め、それぞれの作用力の差を相互作用力とするので、杭間地盤及び自由地盤の時々刻々の非線形材料特性を忠実に評価することができる。
【0090】
【実施例】
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
【0091】
図12には、本発明を適用した液状化模型振動試験に用いた模型40の概略構成を示した。図12(A)は模型40の断面図を、図12(B)には平面図を示した。
【0092】
この液状化模型振動試験は、図12に示すようにせん断箱42に液状化層44及び及び非液状化層46の2つの材料特性の異なる砂層からなる地層と複数(5×5=25本)の杭48を基礎に持つ建屋50の模型を設置し、このせん断箱42を振動台52で水平方向に加振することにより液状化について測定する試験である。なお、入力地震動には実記録の地震動を用いた。
【0093】
図12(A)に示すように、模型40の挙動を計測するために地中には加速度計54、間隙水圧計56を、杭48にはひずみゲージ58を配置した。
【0094】
これを本発明で提案した質点−ばねモデルでモデル化を行い、試験を行った。モデル化に用いた地盤の材料諸元は、2層の地層に対して以下の表1に示す値を用いた。
【0095】
【表1】
【0096】
図13には、これらの地層のせん断ひずみに対する剛性低下率G/G0及び減衰定数hの増加率の関係を示した。なお、設定値とは、測定値を式で近似したものである。また、図14には、液状化強度曲線、すなわち繰り返し回数Nに対するせん断応力比の関係を示した。
【0097】
図15には過剰間隙水圧の最大値の深度分布について、観測記録、既存解析法によるシミュレーション結果(既往例)、本発明の解析法によるシミュレーション結果をそれぞれ示した。なお、既存解析法は、液状化の上昇を自由地盤の挙動から算出しており、本解析法では、杭間地盤から算出している。
【0098】
図15に示すように、観測値の過剰間隙水圧比は地表面付近まで1.0近くまで上昇しており、本発明の解析方法による解析結果は既存解析法の解析結果よりも、観測値により近い値となっている。これは本解析方法が、本実験で観測された「自由地盤よりも杭間地盤の方が液状化がやや進んだ」結果を再現しており、理論的に忠実に現象を再現していることを確認することができた。
【0099】
また、図16には、過剰間隙水圧の上昇過程を実験の観測記録とともに示した。図16から明らかなように、本解析法による解析結果は観測記録とよく対応していることを確認することができた。
【0100】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、自由地盤と杭間地盤との過剰間隙水圧の違いを考慮した簡便且つ精度のよい地盤−杭−建屋連成系の地震応答を得ることができる、いう効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 地震応答解析装置の概略ブロック図である。
【図2】 解析対象のモデル図である。
【図3】 杭及び杭間地盤の変形について説明するための図である。
【図4】 杭間地盤及び自由地盤の変形について説明するための図である。
【図5】 演算部で実行されるメインルーチンのフローチャートである。
【図6】 演算部で実行される内力算出ルーチンのフローチャートである。
【図7】 杭間地盤の作用力等について説明するための図である。
【図8】 過剰間隙水圧比の算出について説明するための図である。
【図9】 力−変位骨格・履歴曲線について説明するための図である。
【図10】 力−変位骨格・履歴曲線を示す図である。
【図11】 杭間地盤と自由地盤との相互作用力について説明するための図である。
【図12】 実施例に係る試験装置の概略構成図である。
【図13】 実施例に係るせん断ひずみと剛性低下率との関係を示すグラフである。
【図14】 実施例に係る繰り返し回数とせん断応力比との関係を示すグラフである。
【図15】 実施例に係る過剰間隙水圧比の最大値の深度分布を示す図である。
【図16】 実施例に係る過剰間隙水圧比の上昇過程を示す線図である。
【符号の説明】
10 地震応答解析装置
12 操作部
14 記憶部
16 演算部
18 表示部
Claims (2)
- 建屋及び杭から成る構造物と、前記杭周辺の杭間地盤及び前記構造物から所定距離以上離れた自由地盤から成る地盤と、を質点モデルによりモデル化した解析対象モデルの質量情報、剛性情報、減衰情報、及び入力地震情報による運動方程式を用いて時々刻々と変化する前記解析対象モデルの変位情報を求め、前記変位情報に基づいて、時々刻々と変化する少なくともひずみに関する応答値の時間特性を求める地震応答解析方法において、
前記変位情報に基づいて前記杭間地盤の層間変位及び前記自由地盤の層間変位を算出し、
前記杭間地盤の層間変位及び前記自由地盤の層間変位から前記杭間地盤の層間変位及び前記自由地盤の層間変位の相対変位を算出し、
前記杭間地盤の層間変位及び前記杭間地盤の力−変位骨格・履歴曲線に基づいて前記杭間地盤のせん断応力を算出し、
前記杭間地盤のせん断応力に基づいて前記杭間地盤の累積損傷度を算出し、
前記杭間地盤の累積損傷度に基づいて前記杭間地盤の過剰間隙水圧比を算出し、
前記杭間地盤の過剰間隙水圧比に基づいて前記杭間地盤の有効応力を算出し、
前記杭間地盤の有効応力に基づいて前記杭間地盤の初期せん断ばね剛性を算出し、
前記初期せん断ばね剛性を用いて、前記杭間地盤と前記自由地盤との相互作用力に関する力−変位骨格・履歴曲線を更新し、更新された力−変位骨格・履歴曲線及び前記相対変位に基づいて前記相互作用力を算出する処理を、予め定めた所定時間ごとに繰り返す
ことを特徴とする地震応答解析方法。 - 建屋及び杭から成る構造物と、前記杭周辺の杭間地盤及び前記構造物から所定距離以上離れた自由地盤から成る地盤と、を質点モデルによりモデル化した解析対象モデルの質量情報、剛性情報、減衰情報、及び入力地震情報による運動方程式を用いて時々刻々と変化する前記解析対象モデルの変位情報を求め、前記変位情報に基づいて、時々刻々と変化する少なくともひずみに関する応答値の時間特性を求める地震応答解析方法において、
前記変位情報に基づいて前記杭間地盤の層間変位及び前記自由地盤の層間変位を算出し、
前記杭間地盤の層間変位及び前記杭間地盤の力−変位骨格・履歴曲線に基づいて前記杭間地盤のせん断応力を算出すると共に、前記自由地盤の層間変位及び前記自由地盤の力−変位骨格・履歴曲線に基づいて前記自由地盤のせん断応力を算出し、
前記杭間地盤のせん断応力に基づいて前記杭間地盤の累積損傷度を算出すると共に、前記自由地盤のせん断応力に基づいて前記自由地盤の累積損傷度を算出し、
前記杭間地盤の累積損傷度に基づいて前記杭間地盤の過剰間隙水圧比を算出すると共に、前記自由地盤の累積損傷度に基づいて前記自由地盤の過剰間隙水圧比を算出し、
前記杭間地盤の過剰間隙水圧比に基づいて前記杭間地盤の有効応力を算出すると共に、前記自由地盤の過剰間隙水圧比に基づいて前記自由地盤の有効応力を算出し、
前記杭間地盤の有効応力に基づいて前記杭間地盤の初期せん断ばね剛性を算出すると共に、前記自由地盤の有効応力に基づいて前記自由地盤の初期せん断ばね剛性を算出し、
前記杭間地盤の初期せん断ばね剛性を用いて、前記杭間地盤の作用力に関する力−変位骨格・履歴曲線を更新し、更新された力−変位骨格・履歴曲線及び前記杭間地盤の層間変位に基づいて前記杭間地盤の作用力を算出すると共に、前記自由地盤の初期せん断ばね剛性を用いて、前記自由地盤の作用力に関する力−変位骨格・履歴曲線を更新し、更新された力−変位骨格・履歴曲線及び前記自由地盤の層間変位に基づいて前記自由地盤の作用力を算出し、
前記杭間地盤の作用力と前記自由地盤の作用力とに基づいて前記杭間地盤と前記自由地盤との相互作用力を算出する処理を、予め定めた所定時間ごとに繰り返す
ことを特徴とする地震応答解析方法。
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