JP5215626B2 - 通気層形成部材、通気構造及び空調システム - Google Patents

通気層形成部材、通気構造及び空調システム Download PDF

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Description

本発明は、建物に取り付けられる通気層形成部材と、建物に設けられる通気構造と、この通気構造を備える空調システムと、に関するものである。
従来、建物に設けられる通気構造として、温風式床暖房装置において温風が流れる床ダクトや、結露防止や遮熱のために屋根に設ける通気層などが知られている。
前者の例として、特許文献1では、床裏部材と複数の根太とフローリングとによって仕切られた空気経路を形成し、根太の一部を切り取った部分に連通孔を有する根太補助ユニットを設ける温風式床暖房装置が開示されている。
この構成によれば、フローリングを支持しつつ、熱源から空気経路へ温風を送り込むことができる。
また、後者の例として、特許文献2では、両端が山状に折り返された段ボールを垂木の間に嵌め込んだうえで断熱材を充填する屋根断熱施工方法が開示されている。
この構成によれば、作業性が良好なうえに、断熱材中に湿気が浸入した場合にも、段ボールを通じて湿気が通気層に排出されるため、結露のおそれが少なくなる。
特開2000−81217号公報 特許第3400766号公報
しかしながら、上記した特許文献1の構成では、通気層の厚みが根太の高さと同一となるため、暖房装置の通気層として最適な厚みに形成することができずに、通気の効率が悪くなる場合があった。
また、特許文献2の構成では、段ボールを垂木の間に嵌め込んでいるだけであるため、通気層の気密性を確保できないという問題があった。
そこで、本発明は、気密性を確保できるとともに、通気の効率がよい通気層形成部材と、通気構造と、この通気構造を備える空調システムと、を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の通気層形成部材は、建物に取り付けられて通気層を形成する通気層形成部材であって、板材と、前記板材の周縁部に連続して貼設される変形可能なシール材と、を備えるとともに、前記シール材には、前記板材に接する面の反対側の面に粘着材が塗布されていることを特徴とする。
さらに、本発明の通気構造は、面材と、前記面材に間隔をおいて取り付けられる複数の支持材と、を有する建物に設けられる通気構造であって、板材と、前記板材の周縁部に連続して貼設される変形可能なシール材と、を備えるとともに、前記板材は、隣接する前記支持材の間に前記面材に対向して配設され、前記シール材の前記板材に貼設された面の反対側の面は、前記面材に貼設されて、前記面材と前記板材と前記シール材とによって密閉された通気層を形成することを特徴とする。
また、前記シール材は、内部に微小な気泡を含むとともに、前記面材に接する面に粘着材が塗布された長尺発泡ゴム材によって形成することができる。
さらに、前記板材は、内部に微小な気泡を含む発泡樹脂ボードによって形成することができる。
そして、前記板材の前記通気層が形成されない側には、隣接する前記支持材の側面間に、断熱材が充填される構成とすることができる。
また、前記支持材の前記面材に接する面には、切欠部が設けられるとともに、前記切欠部には、前記支持材の両側に形成された前記通気層に跨る連通板材と、前記連通板材の連通方向にみた両側縁部に貼着される連通シール材と、を有する連通部材が嵌め込まれて、前記面材と前記連通板材と前記連通シール材とに囲まれた連通通気層を形成する構成とすることができる。
さらに、本発明の空調システムは、上記したいずれかの通気構造を備える空調システムであって、前記板材にはダクト孔が設けられ、前記ダクト孔には空調装置に繋がるダクトが接続されて、前記空調装置から前記ダクトを通じて前記通気層に温風又は冷風が送られることを特徴とする。
このように、本発明の通気層形成部材は、板材と、前記板材の周縁部に連続して貼設される変形可能なシール材と、を備えるとともに、シール材には、板材に接する面の反対側の面に粘着材が塗布されている。
したがって、建物に設置されると、シール材の高さを調整することで、通気層の厚みを調整できるため通気の効率がよいうえに、シール材が押圧されることで、板材などの凹凸に対応して変形するため通気層の気密性を確保できる。加えて、シール材に粘着材が塗布されていることで、建物に対する取り付けが容易となるうえに、通気層の気密性をいっそう高めることができる。
さらに、本発明の通気構造は、板材と変形可能なシール材とを備えるとともに、板材は隣接する支持材の間に面材に対向して配設され、シール材の板材に貼設された面の反対側の面は面材に貼設されて、面材と板材とシール材とによって密閉された通気層を形成している。
したがって、シール材の高さを調整することで、通気層の厚みを調整できるため通気の効率がよいうえに、シール材が面材と板材とに挟まれて押圧されることで、面材や板材の凹凸に対応して変形するため気密性を確保できる。
また、シール材は、内部に微小な気泡を含むとともに、面材に接する面に粘着材が塗布された長尺発泡ゴム材によって形成することで、シール材に断熱性をもたせて、シール材から熱が逸散することを防止できる。
さらに、板材は、内部に微小な気泡を含む発泡樹脂ボードによって形成することで、板材に断熱性をもたせて、板材から熱が逸散することを防止できる。
そして、板材の通気層が形成されない側には、隣接する支持材の側面間に、断熱材が充填される構成とすることで、通気層の断熱性をいっそう高めることができる。
また、支持材の面材に接する面に設けた切欠部に、連通板材と連通シール材とを有する連通部材が嵌め込まれて、面材と連通板材と連通シール材とに囲まれた連通通気層を形成することができる。
したがって、通気層の途中に根太が介在している場合にも、この連通通気層を通じて、両側に形成された通気層に通気することができる。
さらに、本発明の空調システムは、上記したいずれかの通気構造を備える空調システムであって、板材にはダクト孔が設けられ、ダクト孔には空調装置に繋がるダクトが接続されて、空調装置からダクトを通じて通気層に温風又は冷風が送られる。
したがって、気密性を確保できるとともに、通気の効率がよい通気構造を備えることで、効率がよい空調システムとなる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、図2を用いて本発明の通気構造Cを備えるユニット建物Uの全体構成を説明する。
本発明の建物としてのユニット建物Uは、枠組壁工法によって構築される建物であり、図2に示すように、4つの建物ユニット1,1A,1B,1Cと、この4つの建物ユニット1,1A,1B,1Cに連結された空調システムSと、を備えている。
この建物ユニット1は、図3,5に示すように、壁パネル14と、床パネルを構成する面材としての床材11と、この床材11の下に設けられる通気構造Cと、を備えている。なお、その他の建物ユニット1A,1B,1Cも略同一の構成であるから説明は省略する。
そして、本実施の形態の通気構造Cは、図1に示すように、面材としての床材11と、支持材としての根太12,12と、板材としての発泡樹脂ボード2と、シール材としての長尺発泡ゴム材3,3と、断熱材4と、を備えるとともに、床材11と発泡樹脂ボード2とシール材としての長尺発泡ゴム材3,3とによって密閉されて通気層Vが形成されている。
そして、この板材としての発泡樹脂ボード2の周縁部に変形可能なシール材としての長尺発泡ゴム材3,3が連続して貼設され、通気層形成部材8を形成している。
この床材11は、パーティクルボードや構造用合板などによって形成されるもので、上面の端部には壁パネル14が立設されるとともに、下面には根太12が等間隔に設置されて支持されている。そして、この床材11の上方には、人が居住する室内空間17(図3参照)が形成されている。
また、根太12は、木材などによって四角形断面の棒状に形成された、いわゆる206材や210材であり、図4に示すように、建物ユニット1の桁方向に平行に4本配設され、妻方向に1本配設されている。そして、複数の根太12,・・・によって、上記した床材11を下方から支持している。
さらに、発泡樹脂ボード2は、図1に示すように、内部に微小な気泡を含む発泡樹脂によって、根太12,12の間隔と同一幅の板状に形成されるもので(図5(b)参照)、隣接する根太12,12の側面間に、上記した床材11に対向して互いの面を平行にして、床材11の下方に後述する長尺発泡ゴム材3,3を介して接着されている。
加えて、この発泡樹脂ボード2には、図4,5(a)に示すように、建物ユニット1の長辺方向の両端近傍に、後述する給気ダクト61や排気ダクト62を接続するためのダクト孔21,21が設けられている。
この発泡樹脂ボード2としては、例えば、積水化学工業株式会社が製造するゼットロン(登録商標)を用いることができる。このゼットロン(登録商標)は、ポリプロピレンを主原料とする無架橋の独立気泡体で、微小な気泡がラグビーボール状に縦方向に整列していることを特徴としている。したがって、優れた圧縮性を備える、柔軟に曲げることが可能である、各種面材との接着が可能である、などの特性がある。
そして、長尺発泡ゴム材3は、内部に微小な気泡を含む発泡ゴムによって、四角形断面の長尺弾性体として形成されるもので、図1に示すように、下面は、発泡樹脂ボード2の上面の周縁部に沿って接着剤などによって貼設されて通気層形成部材8を形成しているとともに、床材11に接する上面には粘着材が塗布されて、床材11の下面に貼設されている。
この長尺発泡ゴム材3としては、例えば、日東電工株式会社のエプトシーラー(登録商標)を用いることができる。このエプトシーラー(登録商標)は、EPDMゴムを主原料とする独立気泡体又は半独立半連続気泡体又は連続気泡体で、耐熱性や耐候性や耐薬品性などの特性がある。
また、断熱材4は、グラスウールなどによって根太12の高さと略同一の厚みに形成されるもので、発泡樹脂ボード2の通気層Vが設けられない下側において、隣接する根太12,12の側面間に充填されている。
さらに、通気層Vは、床材11と発泡樹脂ボード2と長尺発泡ゴム材3,3とによって閉塞された空間として形成されるもので、図4に示すように、建物ユニット1の長辺方向に沿って、平行に配設される根太12,・・・の間に形成されている。
ここにおいて、発泡樹脂ボード2は、下側に設置される断熱材4によって上方に押されているため、この発泡樹脂ボード2も押圧されて変形することで、発泡樹脂ボード2及び床材11に密着している。
したがって、床材11と発泡樹脂ボード2とこれらに密着する長尺発泡ゴム材3,3とによって閉塞された通気層Vは、高い気密性を備えている。
そして、本実施の形態の空調システムSは、図2に示すように、空調装置63と、送風ファン64と、4分岐チャンバー65,65と、5分岐チャンバー66,・・・と、空調装置63に繋がるダクトとしての大径のダクト61a,61a,62a,62aと、中径のダクト61b,・・・,62b,・・・と、小径のダクト61c,・・・,62c,・・・と、を備えている。
この空調装置63は、いわゆるエアー・コンディショナーであり、蒸発器などを内蔵するとともに、圧縮機や凝縮器などを備えた室外機(不図示)に連繋されている。なお、この空調装置63としては、エアー・コンディショナーの他に、熱源器や加湿器や除湿器などを用いることもできる。
また、送風ファン64は、大径の給気ダクト61aの途中に設けられるもので、空調装置63から吹出した空気に圧力をかけて、通気層Vに向かって圧送している。
そして、大径の給気ダクト61aは、例えばφ150(mm)の断熱管によって形成され、空調装置63の吹出し口と4分岐チャンバー65とを繋いでいる。また、中径の給気ダクト61bは、例えばφ100(mm)の断熱管によって形成され、4分岐チャンバー65と5分岐チャンバー66とを繋いでいる。さらに、小径の給気ダクト61cは、例えばφ50(mm)の断熱管によって形成され、5分岐チャンバー66とそれぞれの発泡樹脂ボード2のダクト孔21とを繋いでいる。
同様に、大径の排気ダクト62aは、例えばφ150(mm)の断熱管によって形成され、空調装置63の吸込口と4分岐チャンバー65とを繋いでいる。また、中径の排気ダクト62bは、例えばφ100(mm)の断熱管によって形成され、4分岐チャンバー65と5分岐チャンバー66とを繋いでいる。さらに、小径の排気ダクト62cは、例えばφ50(mm)の断熱管によって形成され、5分岐チャンバー66とそれぞれの発泡樹脂ボード2のダクト孔21とを繋いでいる。
次に、本実施の形態の通気層形成部材8と通気構造Cの作用について説明する。
このように、本実施の形態の通気層形成部材8は、板材としての発泡樹脂ボード2と、板材の周縁部に連続して貼設される変形可能なシール材としての長尺発泡ゴム材3と、を備えるとともに、長尺発泡ゴム材3には、発泡樹脂ボード2に接する面の反対側の面に粘着材が塗布されている。
したがって、ユニット建物Uに設置されると、長尺発泡ゴム材3の高さを調整することで、通気層Vの厚みを調整できるため通気の効率がよいうえに、長尺発泡ゴム材3が押圧されることで、発泡樹脂ボード2や床材11の凹凸に対応して変形するため通気層Vの気密性を確保できる。
すなわち、長尺発泡ゴム材3として適当な高さのものを用いてやることで、容易に通気層Vの厚みを調整できる。さらに、長尺発泡ゴム材3は、押圧されることで、床材11や発泡樹脂ボード2に凹凸や反りなどがあっても、この凹凸や反りに追随して変形するため、気密性を確保できる。
加えて、長尺発泡ゴム材3に粘着材が塗布されていることで、ユニット建物Uに対する取り付けが容易となるうえに、通気層Vの気密性をいっそう高めることができる。
つまり、上記したように、長尺発泡ゴム材3は、押圧されることで床材11や発泡樹脂ボード2の凹凸や反りに追随して変形できるうえに、一旦床材11に接着された後には、押圧しなくても床材11から離れることはないため、通気層Vの気密性を確保できる。
ここにおいて、床材11に通気層形成部材8を取り付ける際には、長尺発泡ゴム材3の粘着材が塗布された面を床材11の下面に押し付けることで位置を固定できるため、きわめて手間が少なく施工性が良好である。
また、本実施の形態の通気構造Cは、板材としての発泡樹脂ボード2と変形可能なシール材としての長尺発泡ゴム材3とを備えるとともに、板材としての発泡樹脂ボード2は隣接する支持材としての根太12,12の間に面材としての床材11に対向して配設され、長尺発泡ゴム材3の発泡樹脂ボード2に貼設された面の反対側の面は床材11に貼設されて、床材11と発泡樹脂ボード2と長尺発泡ゴム材3とによって密閉された通気層Vを形成している。
そして、例えば、暖房の際には、空調装置63によって暖められた空気は、大径の給気ダクト61a、4分岐チャンバー65、中径の給気ダクト61b、5分岐チャンバー66、小径の給気ダクト61c、を順に通過して通気層Vに送られる。
つづいて、通気層Vに送られた暖められた空気は、床材11を通じた輻射によって室内空間17を暖めることとなる。
最後に、通気層Vを通過して温度が下がった空気は、小径の排気ダクト61c、5分岐チャンバー66、中径の給気ダクト61b、4分岐チャンバー65、大径の給気ダクト61a、を順に通過して空調装置63に送られる。
この際、長尺発泡ゴム材3の高さを調整することで、通気層Vの厚みを調整できるため通気の効率がよいうえに、長尺発泡ゴム材3が床材11と発泡樹脂ボード2とに挟まれて押圧されることで、床材11や発泡樹脂ボード2の凹凸に対応して変形するため気密性を確保できる。
つまり、長尺発泡ゴム材3として適当な高さのものを用いてやることで、容易に通気層Vの厚みを調整できる。さらに、長尺発泡ゴム材3は、押圧されることで、床材11や発泡樹脂ボード2に凹凸や反りなどがあっても、この凹凸や反りに追随して変形するため、気密性を確保できる。
また、シール材としての長尺発泡ゴム材3は、内部に微小な気泡を含むとともに、床材11に接する面に粘着材が塗布されることで、シール材に断熱性をもたせて、シール材から熱が逸散することを防止できる。
さらに、板材としての発泡樹脂ボード2は、内部に微小な気泡を含むことで、板材に断熱性をもたせて、板材から熱が逸散することを防止できる。
そして、板材としての発泡樹脂ボード2の通気層Vが形成されない側には、隣接する根太12,12の側面間に、断熱材4が充填される構成とすることで、通気層Vの断熱性をいっそう高めることができる。
つまり、通気層Vの上面は、床材11を通じて室内空間17を暖めるため、断熱性は要求されないが、側面や下面は通気層Vの内側の空気が持つ熱を逃がさないように断熱されていることが望ましい。
そして、通気層Vの断熱には、側方と比べて相対的に面積の広い下方の断熱性が大きく影響するところ、板材として発泡樹脂ボード2を用いたうえで、断熱材4を充填することで、通気層Vの断熱性をいっそう高めることができる。
加えて、断熱材4と床材11との間に通気層Vを設けることで、床材11の下面を通気することができるため、床材11の下面の結露の発生を抑制できるうえに、結露が発生しても通気して消散させることができる。
また、本実施の形態の通気層Vでは、板材としての発泡樹脂ボード2とシール材としての長尺発泡ゴム材3とがあらかじめ一体化されているため、生産性に優れている。
つまり、ユニット建物Uを生産する場合、建物ユニット1を工場の生産ラインの流れに沿って組み立てるため、1つ1つの組み立て工程に時間がかかれば、全体の生産性が低下してしまうこととなる。
これに対して、本実施の形態では、発泡樹脂ボード2と長尺発泡ゴム材3とが一体化され、長尺発泡ゴム材3の粘着材が塗布された面を床材11に当接させるだけで通気構造Cを構築することができるため、組み立て工程に時間がかからず、全体の生産性をほとんど低下させることがない。
さらに、本実施の形態の空調システムSは、上記した通気構造Cを備える空調システムSであって、発泡樹脂ボード2にはダクト孔21が設けられ、ダクト孔21には空調装置63に繋がるダクト61aが接続されて、空調装置63からダクト61aを通じて通気層Vに温風又は冷風が送られる。
したがって、気密性を確保できるとともに、通気の効率がよい通気構造Cを備えることで、効率がよい空調システムSとなる。
すなわち、床材11と発泡樹脂ボード2と長尺発泡ゴム材3とによって気密性の高い通気層Vを形成することができるうえに、床材11を通じて室内空間17を暖めるだけの適切な分の通気層Vの体積を備えることができるため、熱効率がよい空調システムSとなる。
以下、図5,6を用いて、前記実施の形態とは別の形態の通気構造C1について説明する。
なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
本実施例では、通気層Vを横断するように、通気層Vの配設方向に直交して根太12が設けられる場合に、この根太12を通過させる通気構造C1について説明する。
まず、構成から説明すると、本実施例の通気構造C1は、図5(a),6に示すように、根太12の面材としての床材11に接する面に設けた切欠部121に、連通板材としての発泡樹脂ボード51と連通シール材としての発泡ゴム材52,52とを有する連通部材5が嵌め込まれて、床材11と発泡樹脂ボード51と発泡ゴム材52,52とに囲まれた連通通気層V1を形成している。
切欠部121は、通気層Vを横断するように、通気層Vの配設方向に直交して設けられた根太12において、所定の幅と深さを有する四角形状の切欠として、床材11に接する上面に設けられている。
また、連通板材としての発泡樹脂ボード51は、内部に微小な気泡を含む発泡樹脂によって、根太12に設けた切欠部121と略同一の幅を有するように形成され、根太12の両側に形成された通気層Vに跨るように床材11の下方に発泡ゴム材52,52を介して接着されている。そして、連通板材としての発泡樹脂ボード51の両端近傍は、両側の発泡樹脂ボード2,2の上に載置されている。
さらに、連通シール材としての発泡ゴム材52は、内部に微小な気泡を含む発泡ゴムによって四角形断面の長尺弾性体として形成されるもので、下面は発泡樹脂ボード51の連通方向にみた両側縁部の上面に沿って接着剤などによって貼設されているとともに、床材11に接する上面には粘着材が塗布されて、床材11の下面に貼設されている。
なお、この連通通気層V1の断面積としては、少なくとも小径の給気ダクト61c,62c以上とすることで、根太12の両側の通気層Vに温風又は冷風を効率よく送ることができる。
このように、本実施例の通気構造C1は、床材11と発泡樹脂ボード51と発泡ゴム材52とに囲まれた連通通気層V1を形成している。
したがって、通気層Vの途中に根太12が介在している場合にも、この連通通気層V1を通じて、両側に形成された通気層Vに通気することができる。
つまり、面材としての床材11の下面には、これを支持するための根太12が建物ユニット1の桁方向だけでなく、妻方向にも設けられることがある(図4参照)。
この場合、両端のダクト61c,62cを通じて全体を通気しようとすると、この妻方向の根太12によって通気層Vが仕切られてしまうため、隣り合う通気層Vを連結してやる必要がある。
そこで、本実施例では、根太12に切欠部121を設けて、連通部材5を設置してやることによって、両側の通気層Vを繋いでいる。
そして、通気構造C,C1を構築する際には、あらかじめ根太12に設けた切欠部121に連通部材5を設置して連通通気層V1を構築した後に、一般部の通気層Vを構築すればよい。
ここにおいて、連通部材5は、発泡樹脂ボード51と発泡ゴム材52,52とが一体化され、発泡ゴム材52,52の粘着材が塗布された面を床材11に当接させるだけで通気構造C1を構築することができるため、全体の生産性をほとんど低下させることがない。
加えて、本実施例では、一般部の通気層Vと略同一の材料によって連通部材5を構築しているため、材料を効率よく利用することができる。
さらに、根太12には、連通部材5を嵌め込むための切欠部121を設けるだけであるから、床材11を支持するための強度を大きく損なうこともない。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施の形態と略同様であるため説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態及び実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態又は実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、本実施の形態及び実施例では、建物として枠組壁工法のユニット建物Uに、通気構造C,C1を形成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、在来工法など、どのような構造の建物に形成するものであってもよい。
また、本実施の形態及び実施例では、面材としての床材11と支持材として根太12とを備える床に通気層Vが形成される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、面材としての野地板と支持材としての垂木とを備える屋根に形成される通気層であってもよい。
さらに、本実施の形態及び実施例では、シール材が長尺発泡ゴム材や発泡ゴム材によって形成される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、変形可能なものであれば、どのような材質のシール材であってもよい。
また、本実施の形態及び実施例では、板材としての発泡樹脂ボード2の下に断熱材4を設ける場合について説明したが、これに限定されるものではなく、断熱材4は設けなくてもよい。
さらに、本実施の形態及び実施例では、通気構造C,C1に空調装置63が接続される空調システムSが形成される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、空調装置63が接続されないものであってもよい。
そして、本実施の形態及び実施例では、空調システムSが室内空間17に接続されていない場合について説明したが、これに限定されるものではなく、給気ダクト61a,61b,61cや排気ダクト62a,62b,62cの一部が分岐して室内空間17に接続されるものであってもよい。
本発明の最良の実施の形態の通気構造の構成を拡大して説明する断面図である。 本発明の最良の実施の形態の通気構造を備える建物ユニットの全体構成を説明する断面図である。 本発明の最良の実施の形態の空調システムの全体構成を説明する説明図である。 本発明の最良の実施の形態の通気構造の構成を説明する平面図である。 本発明の最良の実施の形態の通気構造の構成を説明する断面図である。(a)は図4のA−A断面で切断して横から見た断面図であり、(b)は図4のB−B断面で切断して横から見た断面図である。 実施例の通気構造の構成を説明する斜視図である。
符号の説明
C,C1 通気構造
S 空調システム
U 建物ユニット
V 通気層
V1 連通通気層
11 床材(面材)
12 根太(支持材)
121 切欠部
2 発泡樹脂ボード(板材)
21 ダクト孔
3 長尺発泡ゴム材(シール材)
4 断熱材
5 連通部材
51 発泡樹脂ボード(連通板材)
52 発泡ゴム材(連通シール材)
61a,61b,61c 給気ダクト(ダクト)
62a,62b,62c 排気ダクト(ダクト)
63 空調装置
8 通気層形成部材

Claims (6)

  1. 建物の床材となる面材を支持する支持材としての根太間に取り付けられて通気層を形成する通気層形成部材であって、
    前記根太間の断熱材の上面に設置される、ダクトを接続するためのダクト孔を有する板材と、前記板材の上面の周縁部に連続して貼設される変形可能なシール材と、を備えるとともに、
    前記シール材には、前記板材に接する面の反対側の面に前記面材の裏面と接着可能なように粘着材が塗布されていることを特徴とする通気層形成部材。
  2. 請求項1に記載の通気層形成部材を用いた床の通気構造であって、
    前記板材は、隣接する前記根太の間の前記断熱材の上面に設置され、前記シール材の前記板材に貼設された面の反対側の面には、前記面材貼設されて、
    前記面材と前記板材と前記シール材とによって密閉された通気層を形成することを特徴とする通気構造。
  3. 前記シール材は、内部に微小な気泡を含むとともに、前記面材に接する面に粘着材が塗布された長尺発泡ゴム材によって形成されることを特徴とする請求項2に記載の通気構造。
  4. 前記板材は、内部に微小な気泡を含む発泡樹脂ボードによって形成されることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の通気構造。
  5. 前記根太の前記面材に接する面には、切欠部が設けられるとともに、
    前記切欠部には、前記根太の両側に形成された前記通気層に跨る連通板材と、前記連通板材の連通方向にみた両側縁部に貼着される連通シール材と、を有する連通部材が嵌め込まれて、
    前記面材と前記連通板材と前記連通シール材とに囲まれた連通通気層を形成することを特徴とする請求項2乃至請求項のいずれか一項に記載の通気構造。
  6. 請求項2乃至請求項のいずれか一項に記載の通気構造を備える空調システムであって、
    前記板材前記ダクト孔には空調装置に繋がるダクトが接続されて、
    前記空調装置から前記ダクトを通じて前記通気層に温風又は冷風が送られることを特徴とする空調システム。
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