JP5215611B2 - 鉄道車両の車体傾斜制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、台車と車体との間に進行方向に対して左右に対となる空気バネが介設され、前記各空気バネの高さを制御することで車体を傾斜可能とする鉄道車両の車体傾斜制御システムに関するものである。
鉄道車両の曲線走行時に乗客が感じる遠心力を抑制するため、曲線区間では、曲線の外側にあるレールが高くなるように左右のレールに高低差(カント)が設けられている。これにより、曲線走行時の車両は曲線の内側に傾斜した状態となり、車両に加わる遠心力のうち車体床面平行な成分が低減され、乗り心地が良好となる。ところで、曲線区間で車両が停止した場合にカントが大きいと車両が横転しやすくなるため、カントの上限は法規により定められている。そうすると、車両が高速で曲線区間を走行した場合には、カントによっても乗客が感じる遠心力を十分に抑制できなくなる。そこで、曲線走行時に台車に対して車体を傾斜させて、高速であっても曲線走行時における乗り心地を悪化させないようにする車体傾斜制御システムが提供されている(例えば、特許文献1参照)。
この車体傾斜制御システムは、走行中の振動を吸収するために台車と車体の間に介設された既存部品である空気バネと、ドア開閉やブレーキ動作等に必要な圧縮空気を生成するための既存部品であるコンプレッサーとを車体傾斜用のアクチュエータとして利用している。具体的には、空気バネは、車両進行方向に対して左右に夫々設けられており、曲線入口付近で、曲線外側の空気バネにコンプレッサーから圧縮空気を供給することで車体を曲線内側に傾斜させ、曲線出口付近では、曲線外側の空気バネから空気を排気することで車体を元に戻す制御が行われる。
特許2939229号公報
しかしながら、空気バネは台車の振動を吸収するために弾性を有しているので、曲線通過時に車体を傾斜させた際に、車体に上下振動やロール振動が発現しやすくなり、乗り心地が損なわれる可能性がある。特に、高速で曲線を通過する場合に車体の傾斜角を大きくすると、その現象は顕著となる。
これに対して、一般的には、空気バネ高さ指令値に対する空気バネ高さ実績値の変動(オーバーシュートやハンチング)を抑制するために、空気バネ高さのフィードバック制御に公知のPID制御を適用することが考えられる。
質量・減衰・バネで構成される振動系の線形運動方程式は下記の数式1のように表すことができ、左辺の第2項が減衰項である。なお、mは質量、cは減数係数、kはバネ定数、xは変位である。
Figure 0005215611

空気バネ高さ制御においては、空気バネに入る空気質量流量が操作対象で、空気バネ高さが制御対象である。空気質量流量を入力とし、空気バネ高さを出力とした場合の伝達特性が仮に2次系であるならば、PID制御における微分制御(D制御)が数式1の減衰項に相当し、空気バネ高さ指令値に対する空気バネ高さ実績値の変動を抑制することができる。即ち、空気質量流量を1回時間積分した物理量が減衰に寄与することとなる。
しかし、実際の車体傾斜制御システムは、図11に示すような制御原理図で表現される。なお、図11中に記載された各種変数は次のように定義されている。
i:車体傾斜電磁弁装置から空気バネに入る空気質量流量[kg/s]
q:補助空気室から空気バネに入る空気質量流量[kg/s]
:空気バネ内圧力[Pa]
b:補助空気室内圧力[Pa]
Z:空気バネ高さ
cmd:空気バネ高さ指令値
1,K2,K3,K4,K5:定数(ゲイン)
s:ラプラス演算子
即ち、実際の車体傾斜制御システムでは、空気バネへの空気質量流量を入力とし、空気バネ高さを出力とした伝達特性は、積分器(1/s)が3つ介在する3次系である。よって、PID制御を適用しても、PID制御における微分制御は減衰効果を付与するものにはならず、車体を傾斜させながら曲線を通過する際の車体の上下振動やロール振動を効果的に減衰させることはできない。
また別の方策として、一般的な鉄道車両では、空気バネのバネ定数を小さくして柔らかい乗り心地を実現するために、空気バネに補助空気室を絞りを介して接続しているので、この絞りを調節することで機構的に減衰を付与することも考えられる。しかし、運行区間の大部分を占める直線区間での乗り心地を犠牲にし、運行区間のごく一部である曲線区間で振動を減衰させることを優先して絞り量を設計するのは現実的ではない。
そこで本発明は、空気バネによる車体傾斜制御システムを搭載した鉄道車両の乗り心地を好適に向上させることを目的としている。
本発明は上述のような事情に鑑みてなされたものであり、本発明に係る鉄道車両の車体傾斜制御システムは、台車と車体との間に進行方向に対して左右に対となる空気バネが介設され、前記各空気バネの高さを制御することで車体を傾斜可能とする鉄道車両の車体傾斜制御システムであって、前記各空気バネの高さの実績値を検出する空気バネ高さ検出手段と、前記空気バネ高さ検出手段により空気バネ高さの実績値を検出しながら、与えられた空気バネ高さ指令値に基づいて前記空気バネの高さをフィードバック制御する制御手段と、前記空気バネに対応する位置における前記台車に対する前記車体の上下方向の相対加速度を得る上下加速度取得手段とを備え、前記制御手段は、前記空気バネ高さの実績値と、前記上下加速度取得手段で得られた前記相対加速度を、空気バネ高さの変動に減衰作用を付与するように前記空気バネ高さ指令値帰還させることを特徴とする。
前記構成によれば、空気バネ高さをフィードバック制御するだけでなく、空気バネに入る空気流量を1回時間積分した物理量、即ち、空気バネに対応する位置における台車に対する車体の上下方向の相対加速度をフィードバック制御の入力側に帰還させている。これにより、空気バネ高さの変動に対して適切な減衰効果を付与することができる。つまり、空気バネ高さ実績値と空気バネ高さ指令値との偏差を参照しながら、空気バネ高さ実績値が空気バネ高さ指令値に近づくように追従的にフィードバック制御を行うだけでは、外乱等による変動を生じうる。しかし本発明では、その追従的なフィードバック制御時に生じる車体の台車に対する上下相対加速度の変動もフィードバック制御の入力側に併せて帰還させているので、大きな変動を抑制する減衰作用を付加することができる。したがって、空気バネ高さの変動に対して適切な減衰効果が付与され、機構的な設計変更を行うことなく、曲線通過時における乗り心地を向上させることが可能となる。
前記制御手段は、前記上下加速度取得手段で得られた前記相対加速度に所定のゲインを乗じた値を前記空気バネ高さ指令値に負帰還させていてもよい。
前記構成によれば、上下加速度取得手段で得られた相対加速度が所定のゲインを乗じることで空気バネ高さと加減可能な次元に変換され、その変換後の値が空気バネ高さ指令値から減じられることとなる。そうすると、出力側の空気バネ高さの変動を抑制するように入力側の空気バネ高さ指令値が変動させられ、空気バネ高さの変動に適切な減衰を与えることができる。
前記上下加速度取得手段は、既知の物理量に基づいて前記相対加速度を推定する推定手段であってもよい。
前記構成によれば、車体の台車に対する上下相対加速度以外の既知の物理量を用いた計算によりその上下相対加速度が推定されるので、変動する車体の台車に対する上下相対加速度を物理的に検出して利用する場合のような応答遅れが生じない。よって、空気バネの減衰作用が高精度に実現され、曲線通過時における乗り心地をより確実に向上させることが可能となる。なお、上下加速度取得手段は、空気バネに対応する位置における車体の台車に対する上下方向の相対加速度を検出する加速度センサであってもよい。
前記空気バネに給排気される空気流量を検出する空気流量検出手段をさらに備え、前記推定手段は、鉄道車両の停止時における空気バネ内圧力である初期空気バネ内圧力と、前記空気流量検出手段で検出される空気流量と、前記空気バネ高さ検出手段で検出される空気バネ高さと、に基づいて前記相対加速度を推定する構成であってもよい。
前記構成によれば、推定手段への入力となる既知の物理量として、初期空気バネ内圧力、空気流量及び空気バネ高さが用いられており、空気バネに対応する位置における車体の台車に対する上下方向の相対加速度を容易に推定することができる。
前記空気バネの内部圧力を検出する圧力センサをさらに備え、前記初期空気バネ内圧力は、鉄道車両の停止時に前記圧力センサにより検出された圧力値であってもよい。
前記構成によれば、鉄道車両の停止中には空気バネ内圧力が殆ど変動しないので、初期空気バネ内圧力を圧力センサにより検出しても応答遅れの影響を考慮する必要がない。よって、初期空気バネ内圧力を圧力センサにより検出することで、推定手段により空気バネ内圧力の推定処理を行う際の初期値である初期空気バネ内圧力の正確な値を取得することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、空気バネ高さの変動に対して適切な減衰効果が付与され、機構的な設計変更を行うことなく、曲線通過時における乗り心地を向上させることが可能となる。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る車体傾斜制御システムを搭載した鉄道車両1を示す概略図である。図1に示すように、鉄道車両1は、乗客が搭乗する車体2と、車輪4を有する台車3と、車体2と台車3との間に介設された進行方向に対して左右一対の空気バネ5,6とを備えている。鉄道車両1が走行する線路の曲線区間においては、曲線の外側にあるレール(図示省略)が高くなるようにレール載置面にカント7(高低差)が設けられている。車体2は、コンプレッサー(図示せず)を備えており、そのコンプレッサーからの圧縮空気が空気バネ5,6に供給される構成となっている。
図2は図1に示す鉄道車両1の車体傾斜制御システム10の概略平面図である。図2に示すように、鉄道車両1には、1つの車体2に対して前後一対の台車3(前位台車3A及び後位台車3B)が設けられている。また、1つの台車3A,3Bに対して左右一対の空気バネ5A,5B,6A,6Bが夫々設けられている。空気バネ5A,5B,6A,6Bの近傍には、車体2の台車3A,3Bに対する上下方向の相対変位量を検出することで、空気バネ5A,5B,6A,6Bの高さの実績値を検出可能な空気バネ高さ検出センサ11A,11B,12A,12Bが設けられている。空気バネ5A,5B,6A,6Bには、空気バネ5A,5B,6A,6Bの内部圧力を直接検出する圧力センサ13A,13B,14A,14Bが設けられている。なお、車両停止時に圧力センサ13A,13B,14A,14Bで空気バネ内圧力を検出することで、空気バネ5A,5B,6A,6Bが支持する車体2の重量も求めることができる。
車体2の中央付近には、空気バネ高さ検出センサ11A,11B,12A,12Bや圧力センサ13A,13B,14A,14B等から得られる情報に基づいて、空気バネ5A,5B,6A,6Bへ給排気すべき空気質量流量を求める車体傾斜制御装置16が設けられている。また、車体傾斜制御装置16と空気バネ5A,5B,6A,6Bとの間には、車体傾斜制御装置16により求められた空気質量流量が実現されるように、空気バネ5A,5B,6A,6Bへの給排気量を弁開閉により調節する車体傾斜電磁弁装置15A,15Bが設けられている。
図3は図2に示す車体傾斜制御システム10の信号の流れを説明するブロック図である。図3に示すように、車体傾斜制御システム10では、空気バネ高さ検出センサ11A,11B,12A,12B、圧力センサ13A,13B,14A,14B及び外部情報(自車位置、自車速度、進行方向など)に基づいて、車体傾斜制御装置16が車体傾斜電磁弁装置15A,15Bに給排気指令を送信し、空気バネ5A,5B,6A,6Bの高さを制御する構成となっている。車体傾斜制御装置16は、車体傾斜指令演算部22、推定手段となる状態推定オブザーバ20A,20B,21A,21B(上下加速度取得手段)及び給排気指令制御部19(制御手段)を備えている。
車体傾斜指令演算部22は、自車位置検出装置(図示せず)で検出された外部情報(自車位置、自車速度、進行方向など)を線路曲線データベース(図示せず)に対照させて車両存在位置における線路の曲率を求め、その曲率に基づいて適切な車体傾斜角を計算する。なお、前記自車位置検出装置(図示せず)は、例えば、速度発電機(ロータリーエンコーダ)により得られる車輪回転数に車輪径を乗じて得た値を走行距離として積算し、線路近傍に設置されたATS(Automatic Train Stop:自動列車停止装置)又はATC(Automatic Train Control:自動列車制御装置)の地上子の位置からの積算走行距離によって線路における現在の自車位置を算出するものが挙げられるが、GPS等を利用してもよい。
状態推定オブザーバ20A,20B,21A,21Bは、車両停止時に圧力センサ13A,13B,14A,14Bにより検出された圧力値である初期空気バネ内圧力と、空気バネ高さ検出センサ11A,11B,12A,12Bで検出される空気バネ高さ実績値と、空気質量流量計17A,18A,17B,18B(空気質量流量検出手段)で検出される空気バネ5A,5B,6A,6Bに給排気される空気質量流量とに基づいて、空気バネ5A,5B,6A,6Bに対応する位置における車体2の台車3に対する上下相対加速度を推定する(以下、空気バネ5A,5B,6A,6Bに対応する位置における車体2の台車3に対する上下相対加速度を、「車体−台車間上下相対加速度」と称する)。
即ち、状態推定オブザーバ20A,20B,21A,21Bは、車体−台車間上下相対加速度以外の既知の物理量に基づいて車体−台車間上下相対加速度を推定するものである。なお、スペース等の問題から空気質量流量計17A,18A,17B,18Bを設置するのが難しい場合には、車体傾斜電磁弁装置15A,15Bの流路に形成されたオリフィスや、車体傾斜電磁弁装置15A,15Bの給気側と排気側との圧力差などから推測した値を用いてもよい。
給排気指令制御部19は、車体傾斜指令演算部22から指令された空気バネ高さ指令値と、空気バネ高さ検出センサ11A,11B,12A,12Bで検出された空気バネ高さ実績と、状態推定オブザーバ20A,20B,21A,21Bで推定された車体−台車間上下相対加速度とに基づいて、車体傾斜電磁弁装置15A,15Bに指令する給排気量を計算する。
図4は図2及び3に示す車体傾斜制御システム10の空気バネ等を模式化した断面図である。図4に示すように、空気バネは台車上に補助空気室を介して載置されており、その空気バネの上に車体及び乗客等に相当する物体(質量)が載置されている。補助空気室は、絞り流路を介して空気バネに連通した密閉空間であり、物体に加わる振動を吸収する役目を果たしている。空気バネは、図示しない給排気口を介して車体傾斜電磁弁装置15A,15B(図3参照)と連通しており、前記給排気口及び絞り流路以外は密閉されている。なお、図4中に記載された各種変数は次のように定義されている。
0:質量
Z:空気バネ高さ
:空気バネ内圧力[Pa]
a0:初期空気バネ内空気質量[kg]
Va0:初期空気バネ内容量[m3]
a0:初期空気バネ内有効受圧面積[m2]
i:車体傾斜電磁弁装置から空気バネに入る空気質量流量[kg/s]
q:補助空気室から空気バネに入る空気質量流量[kg/s]
b:補助空気室内圧力[Pa]
Wb0:初期補助空気室内空気質量[kg]
0:初期空気バネ内圧力
n:ポリトロープ指数[-]
atm:大気圧[Pa]
g:空気バネと補助空気室との間の抵抗特性係数[m・s]
空気バネ及び補助空気室の空気流動を模擬したプロセスモデルを初期状態近傍で線形化すると、以下の数式2〜5の基礎式で記述することができる。
Figure 0005215611
Figure 0005215611
Figure 0005215611
Figure 0005215611

図5は図3に示す車体傾斜制御システム10の制御原理図である。なお、図5中に記載された各種変数は次のように定義されている。
i:車体傾斜電磁弁装置から空気バネに入る空気質量流量[kg/s]
q:補助空気室から空気バネに入る空気質量流量[kg/s]
:空気バネ内圧力[Pa]
b:補助空気室内圧力[Pa]
Z:空気バネ高さ
cmd:空気バネ高さ指令値
1,K2,K3,K4,K5:定数(ゲイン)
s:ラプラス演算子
図5は、車体傾斜電磁弁装置15A,15B(図3参照)から空気バネに入る空気質量流量を入力とし、空気バネ高さを出力としたときの制御原理を示している。図5に示すように、給排気指令制御部19には、車体傾斜指令演算部22(図3参照)から指令された空気バネ高さ指令値Zcmdと、空気バネ高さ検出センサ11A,11B,12A,12B(図3参照)で検出された空気バネ高さZと、状態推定オブザーバ20A,20B,21A,21B(図3参照)で推定された車体−台車間上下相対加速度d2z/dt2{^}とが入力されている。(本願明細書において記号{^}は、その直前の記号(この場合はd2z/dt2)の上に^が記載されていることを意味することとする。)
即ち、給排気指令制御部19は、空気バネ高さ検出センサ11A,11B,12A,12B(図3参照)により空気バネ高さ実績値Zを検出しながら、車体傾斜指令演算部22(図3参照)からの空気バネ高さ指令値に基づいて空気バネ5A,5B,6A,6Bに入る空気質量流量qi、つまり、空気バネ5A,5B,6A,6B(図3参照)の高さをフィードバック制御すると共に、状態推定オブザーバ20A,20B,21A,21B(図3参照)で推定された車体−台車間上下相対加速度d2z/dt2{^}をそのフィードバック制御の入力側に帰還させている。
図6は図5に示す車体傾斜制御システム10の給排気指令制御部19を説明する制御原理図である。図6に示すように、給排気指令制御部19は、空気バネ高さ検出センサ11A,11B,12A,12B(図3参照)により検出された空気バネ高さ実績値Zを空気バネ高さ指令値Zcmdに負帰還させている。さらに、給排気指令制御部19は、状態推定オブザーバ20A,20B,21A,21B(図3参照)で推定された車体−台車間上下相対加速度d2z/dt2{^}に所定のゲインK6を乗じた値を、空気バネ高さ指令値Zcmdから空気バネ高さ実績値Zを減じた指令値Zcmd−Zに負帰還させている。
そして、給排気指令制御部19は、その指令値Zcmd−Zから車体−台車間上下相対加速度d2z/dt2{^}に所定のゲインK6を乗じた値を減じた指令値に対して所定のゲインK7を乗じ、空気質量流量の指令値に変換している。これにより、出力側の空気バネ高さZの変動を抑制するように入力側の空気バネ高さ指令値が変動させられ、空気バネ高さZの変動に適切な減衰が与えられる。
なお、状態推定オブザーバ20A,20B,21A,21Bで推定された車体−台車間上下相対加速度d2z/dt2{^}に所定のゲインK6を乗じた値は、空気バネ高さ実績値Zを空気バネ高さ指令値Zcmdに負帰還させる前の空気バネ高さ指令値Zcmdに負帰還させてもよい。
次に、状態推定オブザーバ20A,20B,21A,21Bの推定処理について説明する。まず、状態変数を以下の数式6とする。
Figure 0005215611

入力を以下の数式7とする。
Figure 0005215611

そして、前述した数式2〜5に基づいて状態方程式を求めると、以下の数式8及び9のように表される。なお、数式8及び9中におけるA,B,Cはゲイン行列である。
Figure 0005215611
Figure 0005215611

次いで、状態変数の推定値ベクトルを以下の数式10で定義すると、数式11が求められる。なお、数式11におけるKはオブザーバゲイン行列である。
Figure 0005215611
Figure 0005215611

以上のような状態推定オブザーバ20A,20B,21A,21Bは、例えば図7で表現することができる。
図7は図3に示す状態推定オブザーバ20A,20B,21A,21Bを説明する推定原理図である。図7に示すように、状態推定オブザーバ20A,20B,21A,21Bは、初期空気バネ内圧力、空気質量流量及び空気バネ高さとに基づいて車体−台車間上下相対加速度を推定している。図7中、Kは数式11のオブザーバゲイン行列であり、A,B,Cは数式8及び9のゲイン行列である。初期空気バネ内圧力は、初期状態(車両停止状態)に圧力センサ13A,13B,14A,14B(図3参照)で検出された空気バネ内圧力であり、ゲイン行列A及びBに含まれている。
また、誤差eを以下の数式12で定義することとする。
Figure 0005215611

そうすると、数式8及び数式11より以下の数式13が求められる。
Figure 0005215611

よって、以下の数式14のような誤差システムを表現することできる。
Figure 0005215611

数式14を見れば分かるように、A−KCの固有値(複素数)を、その実数部分がより負の大きい値(複素左平面のより左側)になるように設定すれば、より早くe(t)→0、即ち、x{^}(t)→x(t)とすることができ、推定速度が向上する。
以上に説明した構成によれば、空気バネ高さをフィードバック制御するだけでなく、空気バネ5A,5B,6A,6Bに入る空気質量流量qiを1回時間積分した物理量、即ち、車体−台車間上下相対加速度をフィードバック制御の入力側に帰還させている。これにより、空気バネ高さZの変動に対して適切な減衰効果を付与することができる。つまり、空気バネ高さ実績値Zと空気バネ高さ指令値Zcmdとの偏差を参照しながら、空気バネ高さ実績値Zが空気バネ高さ指令値Zcmdに近づくように追従的にフィードバック制御を行うだけでは、外乱等による変動を生じうる。しかし本発明では、その追従的なフィードバック制御時に生じる車体−台車間上下相対加速度の変動もフィードバック制御の入力側に併せて帰還させているので、大きな変動を抑制する減衰作用を付加することができる。したがって、空気バネ高さZの変動に対して適切な減衰効果が付与され、機構的な設計変更を行うことなく、曲線通過時における乗り心地を向上させることが可能となる。
また、上下加速度取得手段として、状態推定オブザーバ20A,20B,21A,21Bが用いられ、車体−台車間上下相対加速度以外の既知の物理量を用いた計算により車体−台車間上下相対加速度が推定されるので、変動する車体−台車間上下相対加速度を物理的に直接検出して利用する場合のような応答遅れが生じない。よって、空気バネ5A,5B,6A,6Bの減衰作用が高精度に実現され、曲線通過時における乗り心地をより確実に向上させることが可能となる。
さらに、鉄道車両1の初期状態(停止中)においては空気バネ内圧力が殆ど変動しないので、状態推定オブザーバ20A,20B,21A,21Bに用いられる初期空気バネ内圧力P0を圧力センサ13A,13B,14A,14Bにより直接検出しても応答遅れを懸念する必要がない。よって、初期空気バネ内圧力Poを圧力センサ13A,13B,14A,14Bにより直接検出することで、状態推定オブザーバ20A,20B,21A,21Bにより車体−台車間上下相対加速度の推定処理を行う際の初期値である初期空気バネ内圧力P0の正確な値を取得することができる。
(第2実施形態)
図8は本発明の第2実施形態に係る車体傾斜制御システム110の信号の流れを説明する示すブロック図である。なお、第1実施形態の図3と共通する部分については同一符号を付して説明を省略している。図8に示すように、車体傾斜制御システム110は、上下加速度取得手段として、状態推定オブザーバを用いずに、車体2に取り付けられた加速度センサ150A、151A,160A,161A及び台車3に取り付けられた加速度センサ150B、151B,160B,161Bを用いている。即ち、車体傾斜制御装置116の給排気指令制御部19には、加速度センサ150A、151A,160A,161Aで直接検出された車体2の上下方向の絶対加速度と、加速度センサ150B、151B,160B,161Bで直接検出された台車3の上下方向の絶対加速度との差である車体−台車間上下相対加速度が入力されている。なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
(シミュレーション結果)
図9は本発明の第1実施形態をシミュレーションした結果を表すボード線図である。図9のボード線図は、空気バネ高さ指令値を入力とし、空気バネ高さ実績を出力とした場合の閉ループ伝達関数特性のボード線図である。図9に示すように、図6のゲインK6を5種類のゲインK61,K62,K63,K64,K65(0=K61<K62<K63<K64<K65)に分けて計算した。例えば、ゲインK6=K63に設定すれば、空気バネの周波数帯域(1Hz以下)において、振幅はゼロに近く共振ピークも発生しておらず、位相も制御可能な程度しか生じていないので良好な減衰効果が得られることが分かる。
図10(a)は従来の車体傾斜制御システムをステップ応答によりシミュレーションした空気バネ高さの時間経過を表すグラフ、(b)本発明の第1実施形態をステップ応答によりシミュレーションした空気バネ高さの時間経過を表すグラフである。図10(a)では、空気バネ高さ指令値にステップ入力がされた2[sec]以降は、空気バネ高さ実績値は、指令値に近づく際に波打つように変動している。一方、図10(b)では、空気バネ高さ指令値が車体−台車間上下相対加速度の負帰還により補正されているので、空気バネ高さ実績値は、変動せずに指令値に近づいており、減衰が効いていることが分かる。
なお、前述した実施形態では推定手段として線形の状態推定オブザーバを例示したが、これを非線形に拡張した状態推定オブザーバや、あるいはカルマンフィルタ、Hフィルタなどの各種フィルタを推定手段として用いてもよい。また、前述した実施形態では、空気バネ及び補助空気室の空気流動を考慮したプロセスモデルにおける空気流量は空気質量流量で表現しているが、空気質量流量を空気密度で除したものに相当する空気体積流量を用いてもよい。また、前述した実施形態では、1つの質量を1つの空気バネで支持した1/4車両分に相当するモデルで状態推定オブザーバを構築したものを例示しているが、より高次元に、1つの質量を2つの空気バネで支持した1/2車両分に相当するモデルや、1つの質量を4つの空気バネで支持した1車両分に相当するモデルで、状態推定オブザーバを構築してもよい。
以上のように、本発明に係る鉄道車両の車体傾斜制御システムは、曲線通過時における乗り心地が向上する優れた効果を有し、この効果の意義を発揮できる鉄道車両に広く適用すると有益である。
本発明の第1実施形態に係る車体傾斜制御システムを搭載した鉄道車両を示す概略図である。 図1に示す鉄道車両の車体傾斜制御システムの信号の流れを説明する概略平面図である。 図2に示す車体傾斜制御システムのブロック図である。 図2及び3に示す車体傾斜制御システムの空気バネ等を模式化した断面図である。 図3に示す車体傾斜制御システムの制御原理図である。 図5に示す車体傾斜制御システムの給排気指令制御部を説明する制御原理図である。 図3に示す状態推定オブザーバを説明する推定原理図である。 本発明の第2実施形態に係る車体傾斜制御システムの信号の流れを説明する示すブロック図である。 本発明の第1実施形態をシミュレーションした結果を表すボード線図である。 (a)は従来の車体傾斜制御システムをステップ応答によりシミュレーションした空気バネ高さの時間経過を表すグラフ、(b)本発明の第1実施形態をステップ応答によりシミュレーションした空気バネ高さの時間経過を表すグラフである。 従来の車体傾斜制御システムの制御原理図である。
符号の説明
1 鉄道車両
2 車体
3(3A,3B) 台車
5,6(5A,5B,6A,6B) 空気バネ
10,110 車体傾斜制御システム
11A,11B,12A,12B 空気バネ高さ検出センサ(空気バネ高さ検出手段)
13A,13B,14A,14B 圧力センサ
15A,15B 車体傾斜電磁弁装置
16,116 車体傾斜制御装置
17A,17B,18A,18B 空気質量流量計(空気流量検出手段)
19 給排気指令制御部(制御手段)
20A,20B,21A,21B 状態推定オブザーバ(推定手段)

Claims (5)

  1. 台車と車体との間に進行方向に対して左右に対となる空気バネが介設され、前記各空気バネの高さを制御することで車体を傾斜可能とする鉄道車両の車体傾斜制御システムであって、
    前記各空気バネの高さの実績値を検出する空気バネ高さ検出手段と、
    前記空気バネ高さ検出手段により空気バネ高さの実績値を検出しながら、与えられた空気バネ高さ指令値に基づいて前記空気バネの高さをフィードバック制御する制御手段と、
    前記空気バネに対応する位置における前記台車に対する前記車体の上下方向の相対加速度を得る上下加速度取得手段とを備え、
    前記制御手段は、前記空気バネ高さの実績値と、前記上下加速度取得手段で得られた前記相対加速度を、空気バネ高さの変動に減衰作用を付与するように前記空気バネ高さ指令値帰還させることを特徴とする鉄道車両の車体傾斜制御システム。
  2. 前記制御手段は、前記上下加速度取得手段で得られた前記相対加速度に所定のゲインを乗じた値を前記空気バネ高さ指令値に負帰還させている請求項1に記載の鉄道車両の車体傾斜制御システム。
  3. 前記上下加速度取得手段は、既知の物理量に基づいて前記相対加速度を推定する推定手段である請求項1又は2に記載の鉄道車両の車体傾斜制御システム。
  4. 前記空気バネに給排気される空気流量を検出する空気流量検出手段をさらに備え、
    前記推定手段は、鉄道車両の停止時における空気バネ内圧力である初期空気バネ内圧力と、前記空気流量検出手段で検出される空気流量と、前記空気バネ高さ検出手段で検出される空気バネ高さと、に基づいて前記相対加速度を推定する請求項3に記載の鉄道車両の車体傾斜制御システム。
  5. 前記空気バネの内部圧力を検出する圧力センサをさらに備え、
    前記初期空気バネ内圧力は、鉄道車両の停止時に前記圧力センサにより検出された圧力値である請求項4に記載の鉄道車両の車体傾斜制御システム。
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