JP5214265B2 - ベルト式cvt用プーリー - Google Patents

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本発明は、ベルト式無段変速機におけるベルトと摺動する摺動面を有するCVT用プーリーに関する。
自動車のベルト式無段変速機(以下、ベルト式CVTという)は、従来多く使用されてきた3段、又は4段の自動変速機(AT)と比較すると、変速ショックがなく、滑らかな加速が得られることや燃費の点で有利である。そのため、ベルト式CVTを搭載した自動車が増加してきた。
上記ベルト式CVTは、後述する図1に示すように、入力プーリー201と出力プーリー202と、入力プーリー201及び出力プーリー202に巻き掛けられた金属製のベルト3とを備えたものが一般的である。上記入力プーリー201及び出力プーリー202は、それぞれ2つのプーリー2の摺動面21を間隔可変(溝幅可変)の状態で対面させることにより構成してある。そして、上記ベルト式CVT用プーリー2の溝幅を変化させ、ベルト3とプーリー2の接触半径を変化させることにより変速を可能とする無段変速機1である。
具体的には、上記ベルト3は、2つの無端状のスチールバンド32を並置し、この二つのバンド32の対向する周縁に、鋼製のエの字状のブロック31(金属エレメント)を周方向に沿って複数枚嵌め込んだ構造である。また、ベルト3に巻きつけられた入力プーリー201及び出力プーリー202は、2つの入れ子式の円錐状のシーブを備えている。
そして、ベルト3とプーリー2の接触半径の制御は、プーリー2の回転軸に沿って二つの円錐状のシーブを移動させることにより行われる。この際、ベルト3のエッジと摩擦接触するシーブの円錐周面(シーブ面21)は、ベルト3の回転及びベルト3の巻付け径の制御に伴い、ベルト3のエッジに摺動する摺動面21となる。そして、プーリー2に巻付けられるベルト3の張力は高く、さらに摺動面21と直接接触するブロック31はスチールからなるので、プーリー2の摺動面21は非常に摩耗し易い状態で使用される。
このようなブロック31とプーリー2の摺動面との間で、極めて高い圧力が負荷された状態下で、CVT用プーリー2の耐久性を持続させるためには、プーリー2の摺動面21の摩耗を抑制することが必要であり、そのための技術開発が不可欠となる。
このような問題を鑑みて、浸炭処理、又は浸炭窒化処理(浸炭浸窒処理)により、摺動面も含む母材の表面硬さをHv750以上としたベルト式無段変速機用プーリーが提案されている(特許文献1、特許文献2)。
特許文献1、2の発明は、特許文献1では浸炭処理又は浸炭窒化処理、特許文献2では高濃度浸炭+高周波焼入れ焼きもどしにより表面硬さを所定の硬さとなるようにし、耐摩耗性を向上させることができる。しかし、前述したように、CVT用プーリーの摺動面には、高面圧が繰り返し作用するため、単なるアブレッシブ摩耗だけでなく、表面の疲労による亀裂を起因とした摩耗が発生するおそれがある。更に、CVT用プーリーの摺動面は、摺動発熱により表面の硬さが低下(焼き戻し軟化)し、前記疲労亀裂による摩耗が助長されるおそれがある。つまり、表面硬さを単に硬質にしたプーリーでは、十分に摺動面の摩耗を低減することができない場合がある。
そして、CVT用プーリーに関しては、上記特許文献1の発明も含め、硬化処理後の表面層の最適化や、使用される鋼材側の成分最適化による耐摩耗性向上技術等、他にも多数の特許が公開され、従来から活発な研究開発が行われてきた。
しかしながら、摺動面における摩耗減少は、金属ベルトが摺動することにより、すべりを伴う高面圧の繰り返し負荷及び摺動発熱による表面硬さの低下、疲労亀裂を伴う摩耗が発生して進んでいく。そのため、使用される鋼材側だけの問題のみで決定されるのではなく、ベルトとプーリーの摺動面がどのように接触しているかによって大きく左右されると考えられる。
また、亀裂の発生・伝播の両方を抑制できる残留γ分布を達成し、優れた疲労強度を示す高強度鋼部品、及びその様な高強度鋼部品を製造する為の最適な方法が報告されている(特許文献3)。
特許文献3に記載の高強度鋼部品は、最表面から40μm深さまでの残留オーステナイト量が15体積%以下であり、且つ最表面から100〜400μm深さでの残留オーステナイト量が20〜40体積%である。また、浸炭用鋼によって作製した部品に、表面炭素濃度:0.7重量%以上、表面窒素濃度:0.2重量%以上、且つ(表面炭素濃度+表面窒素濃度):1.3重量%以下となるように、浸炭浸窒処理をT時間施した後、900℃以上で表面炭素濃度:0.4〜0.9重量%となるような浸炭処理を0.2〜0.6T時間実施することによって、最表面から40μm深さまでの残留オーステナイト量を40体積%以下とし、更に、アークハイト0.6mmA以上のショットピーニング処理を実施することが記載されている。
これは、予め、残留オーステナイトを定量発生させておき、ショットピーニングにて加工誘起によりフレッシュマルテンを発生させることにより、表面硬さを上げる目的と、ショットピーニングによる残留応力の付与により、疲労強度を向上させようとするものである。
一般的に、表面硬度を上げることは勿論、ショットピーニングで付与される残留応力が亀裂の進展性に対し影響がつよいと解釈されている。また、前記した特許文献1にも、表面硬度を高めるために、残留オーステナイトを30%以下とする旨の記載がされている。
しかしながら、CVT用プーリーの摺動面はすべりを伴う高面圧化の繰り返し負荷が発生しており、上述したように、表面の疲労による亀裂を起因とした摩耗と焼戻し軟化が同時に起きている。従って、亀裂進展の抑制に効果的と言われている残留オーステナイトの利用が重要となるが、残留オーステナイトの増加は硬度低下を招くため、表面硬度と残留オーステナイト量のバランスが重要となり、特許文献1、3の方法だけでは、CVT用プーリーの耐久性を十分に改善させることができなかった。
また、特許文献4にも、浸炭又は浸炭窒化処理し、さらにショットピーニングを施すことを特徴とする無段変速機用プーリーについて記載されているが、残留オーステナイト量とプーリーの性能との関係については全く検討されていない。
さらに、特許文献5には、シーブ面の表面硬度をHv850以上と高めるだけでなく、表面粗さRaを0.1〜0.5μmとすることにより、耐摩耗性を高めた無段変速機用プーリーについて記載されている。しかしながら、このCVT用プーリーも残留オーステナイト量に関しては全く検討されていない。
特開2000−8121号公報 特開昭62−288763号公報 特開平6−73523号公報 特開2000−176586号公報 特開2000−130527号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであって、金属ベルトが摺動する摺動面における、すべりを伴う高面圧の繰り返し負荷及び摺動発熱による表面硬度の低下、疲労亀裂を伴う摩耗を抑制することができる、耐摩耗性に優れたベルト式CVT用プーリーを提供しようとするものである。
本発明は、ベルト式無段変速機(以下、ベルト式CVTという)におけるベルトと摺動する摺動面を有し、素材の鋼としてJIS G 4053(以下、JIS規格という)に規定されているクロム鋼(SCr)又はクロムモリブデン鋼(SCM)を用いて製造されたベルト式CVT用プーリーであって、
上記摺動面は、表面粗さRa(μm)が0.8μm以下であり、
表面硬度H(Hv)が、(表面硬度H)≧500(表面粗さRa)+650を満たす範囲であり、
上記摺動面から深さ20〜30μmの平均残留オーステナイト量は15〜40体積%であり、
上記摺動面の最表面の残留オーステナイト量が10体積%以下という条件を満足することを特徴とするベルト式CVT用プーリーにある(請求項1)。
本発明のベルト式CVT用プーリー(以下、適宜CVT用プーリー)は、摺動面の表面の表面硬度を単純に所定値以上とするのではなく、初期の表面粗さに対応した必要な硬度にすることにより初期亀裂の発生を抑制し、必要以上の硬度向上によるコストアップを抑制することに本発明の特徴がある。すなわち、表面粗さが大きくなるほど摩耗現象が促進され易く、高い硬さが必要となるのである。そのため、最表面については、表面粗さに対応した必要とする硬度が確保できるよう、ショットピーニングにより、最表面のみ浸炭等の表面硬化処理により発生させた残留オーステナイトの一部をマルテンサイトに変化させ、硬度を向上させる。この結果、最表層については、概ね残留オーステナイトは10%以下となる(但し、表面粗さRaが0.3μm以下の場合には、Hv800未満の硬さでも必要とする耐摩耗性が確保可能な場合があるため、必ずしも残留オーステナイトを10%以下とする必要はない。)。そして、さらに、本発明では、仮に亀裂が発生した場合であっても、その進展を抑制することができるように、最表面から少し内部に入った部分(深さ20〜30μm)において、組織の平均残留オーステナイト量を15〜40%程度確保する。この結果、金属ベルトが摺動する摺動面における、すべりを伴う高面圧の繰り返し負荷及び摺動発熱による表面硬度低下、疲労亀裂を伴う摩耗を抑制することができる。これにより、耐摩耗性に優れたベルト式CVT用プーリーを得ることができる。
上記CVT用プーリーは、素材の鋼としてJIS G 4053(以下、JIS規格という)に規定されているクロム鋼(SCr)又はクロムモリブデン鋼(SCM)を用いている。
上記CVT用プーリーは、例えば、後述する製造方法により製造することができるものであるが、該製造方法では、浸炭処理又は浸炭浸窒処理を行う硬化処理工程において、プーリーの表面硬度を高める。
そのため、上記CVT用プーリーで使用する素材としては、浸炭処理又は浸炭浸窒処理により硬度を高めることができる鋼材を選択する必要があり、従来から広く用いられているJIS G 4053で規定されているクロム鋼又はクロムモリブデン鋼を用いるのがよい。このような材料は、浸炭性に優れており、上記浸炭処理又は浸炭浸窒処理により容易に表面硬度を高めたプーリーを製造することができる。
また、上記摺動面の表面粗さRaは0.8μm以下であり、かつ、上記表面硬度H(Hv)は、(表面硬度H)≧500(表面粗さRa)+650を満たす範囲である。つまり、表面硬度Hは、表面粗さRa(μm)の値を500倍して650を加えた値以上のビッカース硬さ(Hv)に限定する。
このように、初期の表面粗さに対応した必要な表面硬度を付与しておくことにより、初期亀裂の発生を防止することができる。
摺動面の表面硬度はより高い方が望ましい。しかし、上記の式より明らかなように、本発明では、表面粗さRaが小さければ必要な表面硬度Hを小さく抑えることができることを明らかにし、一見無関係と思われていた表面粗さRaと表面硬度Hとの間に強い相関があることを見出したものである。そのため、この知見に基づけば、極端な硬さの向上によるコスト増を抑えることができるのである。従って、本発明では、ショットピーニングにより、表層面の残留オーステナイトをマルテンサイトに変化させ、硬度を高める処理を行うことを基本とするが、表面粗さRaが小さい場合には、ショットピーニングによる硬さ向上処理を省略できる場合もある。この場合には、最表面も残留オーステナイト量が多くなるため、亀裂進展の抑制という点でより有利となる。
また、上記摺動面から深さ20〜30μmの平均残留オーステナイト量は15〜40%である。
本発明では、最表面は、耐摩耗性向上のため高硬度とする必要があるため、ショットピーニングにより、残留オーステナイトをマルテンサイトに変化させ硬度を高めている。その結果、最表面(概ね表面から20μm未満)では、ショットピーニングにより、残留オーステナイトが減少する。しかしながら、さらに深い位置までショットピーニングの効果を付与し、残留オーステナイトを減少させてしまうと、亀裂進展抑制効果が減少し、亀裂を伴う摩耗を抑制できなくなる。従って、ショットピーニングの効果は、最表面のみに付与することとし、少し内部に入った位置、具体的には、深さが20〜30μmの位置においては、15〜40%の残留オーステナイトを確保することとしたものである。
その結果、摺動面にベルトからの繰り返し応力が負荷されると、摺動面から深さ20〜30μmの位置において上記残留オーステナイトの加工誘起変態が起こり、新たなマルテンサイト(フレッシュマルテンサイト)が生成され、加工硬化を助長する。また、残留オーステナイトからマルテンサイトが継続的に発生するので、ベルトとの摺動発熱を起因とした焼き戻しによる軟化を抑制することができる。そのため、仮に亀裂が発生した場合であっても、高い亀裂進展抑制効果を発揮することができる。
ここで、上記「加工誘起変態」とは、残留オーステナイトの結晶格子が伸縮することによりマルテンサイトに変わることをいい、該加工誘起変態により、組織の応力が作用したときに、オーステナイトの特性によりその組織を有した部分は一瞬変形するが、すぐに安定した(オーステナイトよりも)硬質のマルテンサイトに変わり、変形部分の強度を高めることができる。
なお、表面のわずかな厚み(概ね20μm未満)のみショットピーニングによる効果を付与させ、若干内部に入った部分(深さ20〜30μm)においては、ショットの効果を小さく抑え、一定量(15〜40%)の残留オーステナイトを確保する必要があることから、使用するショット粒は、微小粒(100μm以下)のショット粒とする必要がある。
そのため、本発明では、表面及びその近傍のみにショットピーニングの効果を集中させるため、表面については、高い圧縮残留応力が付与される(場合によっては、1000MPa以上)一方で、深さが30μm以上の部分には、逆にショットピーニングの影響が非常に小さい状態となるため、結果として、上記摺動面から少なくとも深さ30μm以上の部分の圧縮残留応力は、概ね300MPa以下となる。この結果、プーリー全体の耐衝撃特性を確保することができる。
すなわち、上記CVT用プーリーは、摺動面の初期亀裂の発生及び進展に対しては、上述したように、初期の表面粗さに対して必要な表面硬度を付与しておくことにより初期亀裂の発生を抑制することができる。そして、亀裂が進展する位置(摺動面から深さ20〜30μmの位置)については、ショットピーニングの効果を小さく抑えることによって、表面硬化処理により生成させた残留オーステナイトを残存させたままとすることにより、ベルトとの接触により摺動面が摺動発熱しても、残留オーステナイトの加工誘起変態による摺動面の表面硬度の低下を抑制し、仮に亀裂が発生した場合であってもその亀裂の進展を抑制することができる。
また、上記摺動面の表面粗さRaが0.3μm以下という条件、及び最表面の残留オーステナイト量が10%以下という条件のうち少なくとも一方の条件を満足することが必要である。
すなわち、表面粗さRaが0.3μm以下と小さい場合には、摺動による摩耗を抑制することができるため、強いショットピーニングを行って、表面の残留オーステナイトをマルテンサイトに変化させることにより、大幅な硬度向上を図らなくても前記した条件式を満足する硬度を確保可能である。この場合には、最表面の残留オーステナイト量は10%以上となる場合がある。しかしながら、表面粗さRaが0.3μm超えとなる場合は、ショットピーニングによる硬度向上処理が不可欠となる。この場合には、最表面の残留オーステナイト量は10%以下となる。この結果必要とする表面硬度が適切に確保され、優れた耐摩耗性を得ることができる。
このように、本発明によれば、金属ベルトが摺動する摺動面におけるすべりを伴う高面圧の繰り返し負荷及び摺動発熱による表面硬度低下、疲労亀裂を伴う摩耗を抑制することができる耐摩耗性に優れたベルト式CVT用プーリーを提供することができる。
本発明のベルト式CVT用プーリーは、上述したように、上記摺動面は、表面粗さRaが0.8μm以下である。
上記摺動面の表面粗さRaは、作製時に表面粗さを大きくしようとしない限りは0.8μmを超えることはほとんどない。また、本発明においては表面粗さRaを0.8μmよりも大きくする必要がないため、上限を0.8μmとした。
また、上記表面硬度H(Hv)は、(表面硬度H)≧500(表面粗さRa)+650を満たす範囲である。
上記表面硬度H(Hv)が、(表面硬度H)<500(表面粗さRa)+650である場合には、初期亀裂や、アブレッシブ摩耗が発生するおそれがある。
なお、上述の条件式は、表面粗さと耐摩耗性を確保するために必要となる表面硬度との関係を、実験を重ねることによって導き出したものである。
また、上記摺動面から深さ20〜30μmの平均残留オーステナイト量は15〜40%である。
上記摺動面から20〜30μmの平均残留γ量が15%未満の場合には、加工誘起変態による亀裂進展抑制の効果を十分に期待することができない。一方、上記摺動面から20〜30μmの平均残留オーステナイト量が40%を超えるように組織を造り込むのは難しく、そのような割合の鋼組織を得るには製造コストが増加する。また、残留オーステナイトは軟質の組織であるため、上記摺動面から20〜30μmの平均残留オーステナイト量が40%を超える場合には、硬さが低下し、かえって耐摩耗性が悪化する。
また、上記摺動面の表面粗さRaが0.3μm以下という条件、及び最表面の残留オーステナイト量が10%以下という条件のいずれの条件も満足することができない場合には、必要とする表面硬度を適切に確保することができないという問題がある。
そして、上記CVT用プーリーは、例えば、JIS G 4053に規定されているクロム鋼(SCr)又はクロムモリブデン鋼(SCM)から選択し、素材に対してプーリーの形状に機械加工を行う加工工程と、砥石を用いた研磨、電解研磨、あるいは研削工具による研削加工を行う研磨工程と、浸炭処理又は浸炭浸窒処理を行う硬化処理工程と、ショットピーニングを行うショットピーニング処理工程とを実施する方法により製造することができる。
上記加工工程では、JIS G 4053に規定されているクロム鋼(SCr)又はクロムモリブデン鋼(SCM)から選択した素材に対してプーリーの形状に機械加工を行う。加工工程の加工条件を調整することにより、上記摺動面の表面粗さRaを調整することができる。
そして、上記研磨工程では、砥石を用いた研磨、電解研磨、あるいは研削工具による研削加工を行うことにより上記摺動面の表面粗さRaの微細な調整を行う。
上記CVT用プーリーは、摺動面の表面硬度H(Hv)が(表面硬度H)≧500(表面粗さRa)+650を満たす範囲となるように形成することにより初期亀裂の発生を抑制することができる。そのため、表面粗さRaがある程度粗くても上記条件式を満たしていれば効果を得ることができ、従来のように摺動面の表面粗さを抑えて耐摩耗性を向上させる必要がないため、上記研磨工程は簡略又は省略することができる。そのため、コストの低減を図ることができる。
なお、上記研磨工程終了時点で、上記摺動面の表面粗さRa(μm)が0.8μm以下となっていることが好ましい。特に、表面粗さRaを0.3μm以下とした場合には、表面硬度HがHv800程度でも優れた耐摩耗性が確保できるため、後述のショットピーニング処理工程による表面硬度向上処理に大きく頼らなくても、前記式を満足できる硬さを確保することが可能となる。
また、上記硬化処理工程では、浸炭処理又は浸炭浸窒処理を行うことにより、表面硬度を高める。硬化処理工程の処理条件を調整することにより所望の硬さを得ることができる。
素材として、浸炭性に優れたJIS G 4053に規定されているクロム鋼(SCr)又はクロムモリブデン鋼(SCM)から選択した鋼を用いるため、上記硬化処理工程において、摺動面の表面硬度を容易に高めることができる。
また、上記ショットピーニング処理工程では、処理条件を調整し、ショットピーニング処理工程後の摺動面の表面粗さRa(μm)が0.8μm以下であり、表面硬度H(Hv)が(表面硬度H)≧500(表面粗さRa)+650を満たす範囲となり、摺動面から深さ20〜30μmの平均残留オーステナイト量が15〜40%となるように、また、上記摺動面の表面粗さRaが0.3μm以下という条件及び最表面の残留オーステナイト量が10%以下という条件のうちの少なくとも一方の条件を満足するようにショットピーニングを行う。
上記摺動面の表面粗さRaが小さければ表面硬度Hを小さく抑えても上記条件式を満たすことができ、表面粗さRaが大きければ上記条件式を満たすために必要な表面硬度Hは大きくなる。そのため、上記ショットピーニング処理工程において、処理条件を調整し、上記摺動面の表面粗さRaと、該表面粗さRaに対応した必要な表面硬度Hを付与し、両者のバランスを取るようにショットピーニングを行う。
具体的には、繰返し説明している通り、上記摺動面を含む表層のわずかな厚み(20μm未満)の範囲にショットピーニングの効果が及ぶような条件で処理を行う。表層に付与された残留圧縮応力によって亀裂の発生及び進展を抑制することができるが、この残留圧縮応力は、ベルトとの摺動時に、焼き戻しにより開放される傾向が大きい。そのため、摺動面にベルトからの繰り返し応力が負荷される際に、摺動面からの深さが20μm以上の位置までは、ショットピーニングの効果が大きく及ばないようにして、この深さ位置での平均残留オーステナイト量を15〜40%確保し、高い亀裂進展効果が得られるようにする。
また、ショットピーニング処理の結果、圧縮残留応力は、摺動面の表面では高い値(場合によっては1000MPa以上)を示す。表層に付与される残留圧縮応力は、残留圧縮応力が小さい場合には、前記亀裂進展を抑制する効果を十分に発揮することができないため、700MPa以上であることが好ましい。また、表層の残留圧縮応力は、高ければ高いほど好ましいが、製造コスト等の生産性を考慮すると、上限値は1800MPa以下であることが好ましい。その一方で、深さ20μmより深い位置では、ショットピーニングの効果を小さく抑え15〜40%のオーステナイトを残留させる必要があるため、深さ30μm以上の位置における圧縮残留応力は300MPa以下となる。
このように、適用する素材に対して最適な表面処理を実施してCVT用プーリーを作製することにより、金属ベルトが摺動する摺動面におけるすべりを伴う高面圧の繰り返し負荷及び摺動発熱による表面硬度低下、疲労亀裂を伴う摩耗を抑制することができる、耐摩耗性に優れたCVT用プーリーを得ることができる。
また、上記CVT用プーリーは、上記鋼に含有しているSi、Mn、Moの少なくとも1種又は2種以上を質量%で、Si:0.35%超え〜1.0%、Mn:JIS規格の上限超え〜1.5%、Mo:JIS規格の上限超え〜0.80%の範囲に増量してなることが好ましい(請求項2)。
この場合には、Si、Mn、Moのうち少なくとも1種の元素を、上述の条件を満足するように増量し、摺動面の耐摩耗性をさらに向上させることができる。
すなわち、Siは、焼き戻し軟化抵抗性を向上させるために有用である。上記鋼において上記JIS規格(JIS G 4053)で規定されているSiの含有量の上限値0.35質量%を超えて含有させることにより、更に焼き戻し軟化抵抗性を向上させることができる。しかしながら、Siの含有量が1.0質量%よりも多い場合には、材料の靭性が低下するおそれがある。
Mnは、材料の焼入れ性を確保するために有用である。上記鋼において上記JIS規格(JIS G 4053)で規定されているMnの含有量の上限を超えて含有させることにより、更に焼入れ性を向上させることができる。しかしながら、Mnの含有量が1.5質量%よりも多い場合には、粒界酸化を招くおそれがある。
Moは、Mnと同様に材料の焼入れ性を確保するために有用である。上記鋼において上記JIS規格(JIS G 4053)で規定されているMoの含有量の上限値を超えて含有させることにより、さらに焼入れ性を向上させることができる。しかしながら、Moの含有量が0.8質量%よりも多い場合には、材料の加工性を低下させるおそれがある。
なお、Mn及びMoの下限値を、JIS規格(JIS G 4053)で規定されている含有元素の含有量の上限値を超えるとしたのは、選択した材料によって前記JIS規格により規定される含有元素の含有量の上限値が異なっていることを考慮したものである。例えば、前記選択した材料がSCM420である場合には、JIS規格(JIS G 4053)で規定されているSCM420のMoの含有量の上限値は0.25質量%であることから、「前記選択した材料において前記JIS規格により規定されるMoの含有量の上限値を超え」とは、この場合は「0.25質量%超え」を意味する。
また、本発明に係る無段変速機用プーリーで用いる素材の鋼としては、質量%で、更に、Nb:0.005〜0.2%、Ti:0.005〜0.2%、Ni:0.05〜3.0%、あるいはB:0.0005〜0.005%のうち1種又は2種以上を添加してなることが好ましい(請求項3)。
すなわち、Nbは、Nb(C,N)を形成し、材料の結晶粒粗大化防止に有用である。Nbの添加量が0.005質量%よりも少ない場合には、この効果が期待できない。一方、Nbの添加量が0.2質量%よりも多い場合であっても、その効果は飽和してしまい、それ以上の効果は期待できない。
また、Tiは、Ti(C,N)を形成し、材料の結晶粒粗大化防止に有用である。Tiの添加量が0.005質量%よりも少ない場合には、この効果を得ることが難しい。一方、Tiの添加量が0.2質量%よりも多い場合であっても、その効果は飽和してしまい、それ以上の効果は期待できない。
また、Niは、材料の焼入れ性を確保するために有用である。Niの添加量が0.05質量%よりも少ない場合には、この効果が期待できない。一方、Niの添加量が3.0質量%よりも多い場合には、硬さの上昇を招き、材料の加工性を低下させることになる。
また、Bは、材料の焼入れ性を確保するために有用であると共に、粒界強度を向上させるために有用である。Bの添加量が0.0005質量%よりも少ない場合には、この効果が期待できない。一方、Bの添加量が0.005質量%よりも多い場合であっても、前記効果は飽和してしまい、それ以上の効果は期待できない。
Nb、Ti、Ni、Bの4種類の元素は、前述の通り、材料に含有させることで、それぞれ有用な特性を得ることができるため、目的とする特性に合わせて、4種類のうち1種又は2種以上を選択し、前述の含有範囲内で材料に含有させることができる。
そして、上記CVT用プーリーは、無段変速機において、入力プーリー及び出力プーリーのいずれか一方に用いても、双方に用いても良い。
(実施例1)
本例は、本発明のベルト式CVT用プーリーにかかる実施例として、表1に示す成分からなる供試材を準備し、プーリーの摺動面の表面粗さ、表面硬度が、表2及び表3に示す表面粗さRa、表面硬度Hであるベルト式CVT用プーリーを作製し、耐摩耗性の評価を行った。
このうち、試料E1〜試料E12は、本発明の実施例であり、試料C1〜試料C9は、本発明の条件を満足しない比較例である。
図1に示すごとく、本例のベルト式CVT用プーリー2は、ベルト式無段変速機1(以下、ベルト式CVTという)におけるベルト3と摺動する摺動面21を有する。
上記ベルト式CVT1は、2つのプーリー2の摺動面21を間隔可変(溝幅可変)の状態で対面させることによって入力プーリー201及び出力プーリー202を構成する。
具体的には、上記ベルト3は、2つの無端状のスチールバンド32を並置し、この二つのバンド32の対向する周縁に、鋼製のエの字状のブロック31(金属エレメント)を周方向に沿って複数枚嵌め込んだ構造である。そして、試験中は、前記ブロック31の左右側面がプーリー2の摺動面21と高い圧力で接触した状態で摺動した状態となる。
そして、上記表1に示す鋼に対して機械加工を行い、図1に示すベルト式CVT用プーリー2の形状とした。
次に、プーリー3に対して浸炭処理を行った。浸炭処理は、プーリー3を加熱炉内に投入し、950℃で7時間保持した後、850℃で1時間保持し、その後、130℃で油焼入れした後、160℃で1時間焼き戻しを行うことにより行った。
そして、摺動面21に対してショットピーニング処理を施し、CVT用プーリー1(試料E1〜試料E12、及び試料C1〜試料C9)を完成させた。摺動面21の表面粗さRa、及び表面硬度H(Hv)は、試験加工方法及びショットピーニング条件により変化させた。表面粗さRa、表面硬度H(Hv)、及び表面硬度H(Hv)が(表面硬度H)≧500(表面粗さRa)+650を満たすか否かを表2、3の条件式の欄に○×にて示した。
また、得られたCVT用プーリー2の摺動面21の最表面及び深さ20〜30μmの平均残留オーステナイト量(残留γ量)は別途サンプルを作製し、深さ方向に沿った断面をX線を用いて測定した。結果を表2、表3に示す。
また、CVT用プーリー2の上記摺動面21から深さ25μmの位置における圧縮残留応力(残留σ)をX線残留応力測定装置によって測定した。結果を表2、表3に示す。
Figure 0005214265
Figure 0005214265
Figure 0005214265
表2及び表3より知られるごとく、実施例としての試料E1〜試料E12は、摺動面21は、表面粗さRaが0.8μm以下であり、かつ、表面硬度H(Hv)が、(表面硬度H)≧500(表面粗さRa)+650を満たす範囲であり、摺動面21から深さ20〜30μmの平均残留オーステナイト量は15〜40%となっている。また、摺動面21の最表面における残留オーステナイト量は、表面粗さが0.16μmと小さい試料E1を除き、全て10%以下となっている。なお、試料E1は、研磨工程により表面粗さを小さくしているため、強いショットピーニングを行っていない実施例である。
次に、得られたCVT用プーリー2について、摩耗試験を行い、耐摩耗性を評価した。
<摩耗試験>
作製したCVT用プーリー2を搭載した無段変速機1を、入力トルクを任意に変更できる設備に取付け、摩耗試験に供試した。プーリー2の使用環境条件として一般に最も摩耗が激しいとされる変速比が最大となるアンダードライブ側に、ベルトの巻き付け位置を固定した条件(γmax)にて、入力プーリー(プライマリープーリー)に入力するトルク、シーブとベルト狭圧を過負荷のかかる状態にして、摩耗試験を実施した。
上記摩耗試験は、具体的には、入力プーリーへの入力トルクTin=300Nm、入力プーリーへの入力回転数Nin=3400rpm、変速比γmax固定、油温150℃の環境下において、17時間運転後の摺動面(シーブ面)の摩耗量(摩耗深さ)を測定した。摩耗量が10μm以下を耐摩耗性を合格とし、摩耗量が10μmを超える場合には耐摩耗性を不合格とした。結果を表2及び表3に併せて示す。
表2及び表3より知られるごとく、実施例としての試料E1〜試料E12は、摩耗量が10μm以下であり、良好な耐摩耗性を示した。
これにより、本発明によれば、金属ベルト3が摺動する摺動面21におけるすべりを伴う高面圧の繰り返し負荷及び摺動発熱による表面硬度低下、疲労亀裂を伴う摩耗を抑制することができる、耐摩耗性に優れたベルト式CVT用プーリー2を提供することができることがわかる。
なお、試料E2〜試料E6は、最表面のわずかな厚み(20μm以下)について、ショットピーニングの強い効果が得られる条件でショットピーニング処理を行ったもので、それにより条件式を満足する表面硬度を確保することができ、表2には示していないが、最表面については、1000MPa以上の高い圧縮残留応力が確認された一方で、25μmの深さでは、表2に示す通り300MPa以下の低い残留応力値となっていることが分かった。
この実施例では、25μmの位置での残留応力を示したが、それより深い位置では、さらにショットピーニングの影響は小さくなるため、同様に300MPa以下になるものである。
また、表2より知られるごとく、比較例としての試料C1〜試料C3は、深い位置まで効果を及ぼす強いショットピーニングを行った実施例であり、深さ20〜30μmの位置におけるショットピーニング後の残留γが、ショットピーニングによるマルテンサイトへの変化によって大きく低下したものであり、亀裂進展の抑制が十分でなく、摩耗量が増加した。
また、比較例としての試料C4〜試料C8は、表面硬化処理後のショットピーニング処理による表面硬度向上が不十分なため、前記した条件式を満たしていない比較例である。その結果、初期亀裂の進展抑制効果が低く、摩耗量が増加したものである。
参考までに、試料E1〜試料E5、及び試料C4〜試料C8について、表面粗さRaと表面硬度Hの関係を図2に示す。
図2は、横軸に表面粗さRa(μm)、縦軸に表面硬度H(Hv)をとった。図2における点E1〜点E5は、試料E1〜試料E5に相当するものであり、点C4〜点C8は試料C4〜試料C8に相当するものである。また、図2における直線Aは、条件式(表面硬度H)=500(表面粗さRa)+650を示す。
また、試料C9は、条件式を満足するものの、最表面の残留オーステナイト量が10%以上となり、摩耗量が若干増加したものである。この比較例から、表面粗さが0.3μmを超える場合には、表面の残留オーステナイト量が、10%以下となるようにショットピーニング処理する必要があることがわかる。
(実施例2)
本例は、上述の実施例1の浸炭処理を、浸炭浸窒処理に変更した例である。その他は、実施例1と同様にして行った。
上記浸炭浸窒処理は、950℃で6時間保持した後、850℃で4時間保持し、その後、60℃で油焼入れした後、160℃で1時間焼き戻しを行なった。
用いた鋼の種類、得られたCVT用プーリー(試料E13〜試料E15、及び試料C10〜試料C12)の摺動面の表面粗さRa、窒素濃度、表面硬度H、表面硬度H(Hv)が条件式を満たす範囲であるか否か、摺動面の最表面及び深さ20〜30μmの平均残留オーステナイト量、摺動面から深さ25μmの位置における圧縮残留応力、及びCVT用プーリーの摩耗試験の結果を表4に示す。表4における「窒素濃度」の欄は、摺動面における含有窒素濃度を示す。
Figure 0005214265
表4より知られるごとく、実施例としての試料E13〜試料E15は、摩耗量が10μm以下であり、良好な耐摩耗性を示した。
また、比較例としての試料C10〜試料C12は、試料C1〜試料C3の場合と同様にショットピーニング処理による効果を深い位置にまで与えすぎたため、深さ25μmの位置における圧縮残留応力も高くなりすぎているとともに、ショットピーニング後の深さ20〜30μmにおける残留γが大きく減少し、亀裂進展抑制効果が低下したことにより、摩耗量が増加し、耐摩耗性が不合格となったものである。これに対し、本発明の実施例であるE13〜E15は、C10〜C12に比較して大幅に優れた耐摩耗性を示すことが確認できた。
ベルト式CVTの構成を示す説明図。 実施例1における、表面粗さRaと表面硬度Hの関係を示すグラフ図。
符号の説明
1 ベルト式CVT
2 ベルト式CVT用プーリー
21 摺動面
3 ベルト

Claims (3)

  1. ベルト式無段変速機(以下、ベルト式CVTという)におけるベルトと摺動する摺動面を有し、素材の鋼としてJIS G 4053(以下、JIS規格という)に規定されているクロム鋼(SCr)又はクロムモリブデン鋼(SCM)を用いて製造されたベルト式CVT用プーリーであって、
    上記摺動面は、表面粗さRa(μm)が0.8μm以下であり、
    表面硬度H(Hv)が、(表面硬度H)≧500(表面粗さRa)+650を満たす範囲であり、
    上記摺動面から深さ20〜30μmの平均残留オーステナイト量は15〜40体積%であり、
    上記摺動面の最表面の残留オーステナイト量が10体積%以下という条件を満足することを特徴とするベルト式CVT用プーリー。
  2. 請求項1において、上記鋼は、含有しているSi、Mn、Moのうち1種又は2種以上を、質量%で、Si:0.35%超え〜1.0%、Mn:上記JIS規格の上限超え〜1.5%、Mo:上記JIS規格の上限超え〜0.80%の範囲に増量してなることを特徴とするベルト式CVT用プーリー。
  3. 請求項1又は2において、上記鋼は、質量%で、更に、Nb:0.005〜0.2%、Ti:0.005〜0.2%、Ni:0.05〜3.0%、あるいはB:0.0005〜0.005%のうち1種又は2種以上を添加してなることを特徴とするベルト式CVT用プーリー。
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