JP5212684B2 - 磁性半導体の製造方法および製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ照射により磁性半導体を形成する磁性半導体の製造方法および製造装置に関する。
磁性半導体は、SiやGaAsなどの非磁性半導体にMnなどの磁性原子を導入したものである。非磁性半導体は、キャリアの電荷の自由度を用いて情報の輸送や記憶を行うものであるのに対し、磁性半導体は、キャリアのスピン自由度を制御することによりメモリや偏光LEDなど新しい機能も実現できる可能性があるものである。
現在、このような新しい機能を実現しようとするエレクトロニクス、すなわち半導体スピンエレクトロニクスが注目を集めている。磁性半導体と従来の半導体デバイスおよびプロセス技術とが融合すれば、不揮発メモリ、磁気センサーなどの機能をすべて半導体で実現し、デバイスの集積化も可能となる。
図5は、ガリウム砒素による磁性半導体の断面構造図であり、下記の非特許文献1に記載されている。図5に示すように、基板には半絶縁のガリウム砒素GaAsが用いられ、低温分子エピタキシャル成長によりインジウムマンガン砒素(In0.97Mn0.03)Asの磁性半導体層が形成されている。低温分子エピタキシャル成長では、磁性原子であるマンガンの偏析や第二相の析出を抑制するため、250℃程度の温度で行われる。
「半導体スピントロニクス素子・材料のスピン制御」 大野裕三, 大野英男, FED Review, vol.1, No.23, 14 March 2002 「Doping and defect control of ferromagnetic semiconductors formed by ion implantation and pulsed laser melting」 O.D Dubon, M.A Scarpulla, R.Farshchi, K.M Yu, Physica B 376-377 (2006) 630-634 「Atom-by-atom substitution of Mn in GaAs and visualization of their hole-mediated interactions」 Dale Kitchen, et al, NATURE, vol.442|27 July 2006, P436-439
上述した低温分子エピタキシャル成長は、固溶度以上の磁性原子を導入することが可能であるが、成長温度が低いため、結晶品質が悪い。従って、低温分子エピタキシャル成長で形成された磁性半導体は室温で動作できないという問題点があった。
この問題を解決するために、磁性原子をイオン注入し、注入した半導体表面をエキシマレーザアニールにより結晶回復する方法が非特許文献2に提案されている。この技術は、磁性原子をイオン注入により半導体に注入し、注入層をエキシマレーザアニールにより溶融、再結晶化することで、磁性原子を半導体層に均一に導入する方法である。
この方法は、パルスレーザアニールという急加熱、急冷却プロセスを用いた非平衡プロセスであるため、固溶限界を超えた磁性原子を半導体内に分散させるには非常に有用な手法である。しかしながら、この方法で作製された磁性半導体は、低温において磁性特性を示しているが、室温では磁性特性を示していない。
そこで、本発明の目的は、室温以上の温度で磁性特性を表わす磁性半導体の製造を可能にすることにある。
上記目的を達成するため、本発明によると、磁性原子が導入された半導体に対してレーザ照射を行うことで磁性半導体を得る磁性半導体の製造方法であって、磁性原子が導入された半導体の表面に対し、磁場を印加しながらレーザを照射する、ことを特徴とする磁性半導体の製造方法が提供される。
上記磁性半導体の製造方法では、磁性原子が導入された前記半導体表面に対し、磁場を印加しながらレーザを照射するので、磁場の印加方向に磁性原子を配列した磁性半導体を形成できる。即ち、磁性原子は磁場の影響を受けながらレーザによる加熱により拡散するため、印加された磁場の方向に磁性原子を配列できる。これにより、室温においても磁性特性を表わす磁性半導体を得ることが可能になる。
本発明の好ましい実施形態によると、前記半導体は、単結晶であり、該単結晶半導体の[110]方向に磁場を印加しながらレーザを照射する。
半導体が単結晶である場合には、多結晶と比べ原子が格子状に規則正しく配列されているので、磁界の印加方向を単結晶半導体の[110]方向にすることができる。磁界を[110]方向に印加することで、磁性原子を[110]方向に配列することができ、これにより、強磁性的な磁性原子のカップリングを実現できる。
即ち、第一原理計算(経験的なパラメータを用いずにシュレディンガー方程式をできるだけ忠実に数値的に解くこと)による解析の結果、磁性原子が[110]方向に配列することにより、強磁性的な磁性原子カップリングがあることが報告されており、非特許文献3では、このような現象が実験的に確認されている。本発明者は、この点に着目し、上記製造装置と方法により、半導体において強磁性的な磁性原子のカップリングを実現できるようにした。
本発明の好ましい実施形態によると、前記半導体は基板上に転写された半導体膜であり、前記磁場の印加方向は該半導体膜の表面に垂直な方向であり、該基板は前記半導体膜と熱膨張係数が異なり、これにより、レーザ照射による加熱で前記半導体膜に引張りもしくは圧縮応力を発生させる。
このように、基板と半導体膜との熱膨張係数の差により、半導体薄膜にその表面と平行な方向に引張りもしくは圧縮応力が発生するので、半導体膜表面と平行な方向に半導体膜内の格子が歪む。この歪みにより半導体膜表面に垂直な方向へ磁性原子が配列することを促進できるので、半導体膜表面に垂直な方向へ磁場を印加することで、当該方向に磁性原子を効果的に配列できる。
特に、半導体膜の表面が[110]面である場合には、半導体膜の[110]方向に磁性原子が配列することを一層促進できる。その結果、磁性的な磁性原子のカップリングが効果的に得られる。
また、上記目的を達成するため、本発明によると、磁性原子が導入された半導体に対してレーザ照射を行うことで磁性半導体を得る磁性半導体の製造装置であって、磁性原子が導入された半導体の表面を加熱するためのレーザ光源と、該レーザ光源によりレーザが照射される前記半導体の表面に磁場を印加する磁場印加手段と、を備える、ことを特徴とする磁性半導体の製造装置が提供される。
本発明の好ましい実施形態によると、前記磁場印加手段は、電流が流れるコイルであり、さらに、前記レーザ光源からのレーザビームを、前記コイルの軸方向に該コイルを貫通させて前記半導体表面に導く光学系を備える。
また、本発明の別の実施形態によると、前記磁場印加手段は、前記磁場は電流が流れる鉄心入りコイルまたは永久磁石であり、
さらに、前記レーザ光源からのレーザビームを前記半導体の表面に導く光学系を備え、前記鉄心入りコイルまたは永久磁石の軸およびレーザビーム照射方向の少なくともいずれかを半導体膜表面に垂直な方向から傾斜させて、前記磁場印加手段および光学系が配置されている。
上記磁性半導体の製造装置では、磁性原子が導入された前記半導体表面に対し、磁場を印加しながらレーザを照射できるので、磁場の印加方向に磁性原子を配列した磁性半導体を形成できる。即ち、磁性原子は磁場の影響を受けながらレーザによる加熱により拡散するため、印加された磁場の方向に磁性原子を配列できる。これにより、室温においても磁性特性を表わす磁性半導体を得ることが可能になる。
上述の本発明によれば、室温以上の温度で磁性特性を表わす磁性半導体の製造が可能になる。
本発明を実施するための最良の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態による磁性半導体の製造装置10の構成図である。図1に示すように、この製造装置10は、ステージ3、レーザ光源5、光学系7、磁場印加手段9を備える。
ステージ3は、磁性原子が導入された半導体が取り付けられるものである。図1の例では、半導体は基板1の表面に形成された薄膜である半導体膜1aであり、この基板1の裏面がステージ3の表面に取り付けられる。ステージ3は、チャンバー型でもそうでなくてもよい。チャンバー型の場合、レーザが透過する窓を有する気密容器であり、この気密容器内に基板1が取り付けられる。気密容器内のガスコントロールは、図示しないポンプおよびガス配管系により行われ、気密容器内部を真空または必要なガス雰囲気にすることができる。一方、チャンバー型でない場合、半導体膜1a表面に層流のガスを流すことが可能な装置(図示せず)が取り付けられており、ガス雰囲気を制御することができる。
また、ステージ3を移動させる図示しない移動装置が設けられ、半導体膜1a表面に対しレーザ照射と磁場印加が行われている最中に、移動装置はステージ3を移動させる。これにより、半導体膜1a表面全体に対しレーザ照射と磁場印加を行うことができる。
レーザ光源5は、磁性原子が導入された半導体膜1aの表面を加熱するためのものである。レーザ光源5は、半導体膜1aに熱吸収されやすい波長帯のレーザ光を射出するものであり、例えば、エキシマレーザ装置や固定レーザ(YAGレーザなど)装置であってよい。
好ましくは、レーザ光源5はレーザビームを照射した半導体膜1a表面を溶融する。これにより、溶融後における半導体膜1a表面の冷却により再結晶化を促すことができる。
光学系7は、レーザ光源5からのレーザビームを所望の形状にして半導体膜1a表面に導くものである。図1の例では、光学系7は、ビームホモジナイザ7a、反射ミラー7b、投影レンズ7cを有する。
ビームホモジナイザ7aは、半導体膜1a表面におけるレーザビーム照射領域のレーザエネルギー分布を均一化するだけでなく、半導体膜1a表面におけるレーザビームの断面形状を線状に形成する機能も果たす。この線状ビームの長辺は図1の紙面と垂直な方向であり、線状ビームの短辺は半導体膜1a表面において図1の左右方向である。このようなビームホモジナイザ7aは、レーザ光源5からのレーザ光を分割するシリンドリカルレンズアレイと、シリンドリカルレンズアレイで分割されたビームを重ね合わせるシリンドリカルレンズとを有する。
反射ミラー7bは、ビームホモジナイザ7aを通過したレーザビームが半導体膜1a表面に向かうようにビームを反射する。
投影レンズ7cは、反射ミラー7bからのレーザビームを短辺方向に集光させる。
なお、ビームホモジナイザ7aの代わりに、これと同じ機能を果たす導波路を有する構成または回折光学素子を有する構成を用いてもよい。
磁場印加手段9は、レーザ光源5によりレーザが照射される半導体膜1a表面領域に磁場・磁界を印加する。図1の例では、磁場印加手段9は、コイル9aと、コイル9aに電流を流す電流供給源9bとを有する。コイル9aは、レーザが照射される半導体膜1a表面領域に磁界が通るように配置され、コイル9aの中心部をコイル9aの軸方向にレーザビームが貫通するようになっている。図1の例では、コイル9aはその水平断面において矩形を描くように巻かれている。
上述の構成を有する磁性半導体の製造装置10を用いた磁性半導体の製造方法について説明する。図2は、この製造方法を示すフローチャートである。
ステップS1において、磁性原子が導入された半導体(半導体膜1aを有する基板1)を用意する。磁性原子は、Mn,Fe,Cr,Niなどであってよい。半導体への磁性原子の導入は、磁性原子を電気的にイオン化し、イオン化した磁性原子を高電圧で加速して半導体へ導入するイオン注入によって行われてよい。また、代わりに、高温により蒸発した磁性原子を半導体表面に蒸着させ、熱拡散により磁性原子を半導体に導入することもできる。
また、ステップS1において、磁性原子が導入された半導体膜1aを表面に有する基板1をステージ3に取り付ける。
ステップS2において、半導体膜1a表面にレーザビームを照射する。具体的には、レーザビームを基板1上の半導体膜1aに照射しながら、半導体膜1a表面のレーザ照射領域に磁界が磁場印加手段9により印加される。このように、半導体膜1a上の所定の領域に対しレーザビーム照射と磁界の印加を同時に行いながら、移動装置によりステージ3を図1の矢印A方向に移動する。このようにして、半導体膜1a表面全体に対し磁界を印加しながらレーザビームを照射する。
上述した磁性半導体の製造装置10および製造方法の作用について説明する。
上述のように、磁性原子が導入された前記半導体膜1a表面に対し、磁場を印加しながらレーザを照射するので、磁場の印加方向に磁性原子を配列した磁性半導体を形成できる。即ち、磁性原子は磁場の影響を受けながらレーザによる加熱により拡散するため、印加された磁場の方向に磁性原子を配列できる。これにより、キュリー温度が室温以上であり、室温においても磁性特性を表わす磁性半導体を得ることが可能になる。
また、印加された磁場の方向に磁性原子を配列できるので、磁気異方性エネルギーにより非磁性である磁性原子クラスターの形成を抑制することもできる。
特に、ステップS1で、単結晶の半導体を用意した場合には、単結晶半導体は多結晶と比べ原子が格子状に規則正しく配列されているので、上述のように磁界の印加方向を単結晶半導体の[110]方向にすることが好ましい。このように単結晶半導体の[110]方向に磁場を印加しながらレーザを照射することで、磁性原子を[110]方向に配列することができ、これにより、強磁性的な磁性原子のカップリングを実現できる。
即ち、第一原理計算(経験的なパラメータを用いずにシュレディンガー方程式をできるだけ忠実に数値的に解くこと)による解析の結果、磁性原子が[110]方向に配列することにより、強磁性的な磁性原子カップリングがあることが報告されており、非特許文献3では、このような現象が実験的に確認されている。本発明者は、この点に着目し、上記製造装置10と方法により、半導体において強磁性的な磁性原子のカップリングを実現できるようにした。
上述した磁性半導体の製造装置10および製造方法とその作用について詳細に説明する。
ステップS1において、表面が[110]面である単結晶半導体を用意した場合には、半導体表面に対し垂直にレーザビームを照射することで、強磁性的な磁性原子のカップリングを実現できる。
また、ステップS2では、半導体膜1aのレーザ照射領域付近を窒素などの不活性ガス雰囲気にして、レーザ照射をすることが好ましい。これにより、半導体原子や磁性原子の酸化を防止でき、磁性半導体の半導体特性と磁性特性を確保できる。なお、この不活性ガス雰囲気の生成は、上記気密容器内で行うか、または、半導体膜1a表面に層流のガスを流す上記装置により行うことができる。
また、ステップS2において、半導体の平衡蒸気圧が大気圧を超える場合には、半導体膜1aのレーザ照射領域付近を、半導体の平衡蒸気圧を大気圧以下にする反応性ガス雰囲気にしてレーザ照射することが好ましい。これにより、例えば、半導体膜1a周囲を大気圧とした場合に、半導体の蒸発を防止できる。なお、この反応性ガス雰囲気の生成は、上記気密容器内で行うか、または、半導体膜1a表面に層流のガスを流す上記装置により行うことができる。反応性ガス雰囲気は、例えば、半導体がGaAsである場合には、AsHのガス雰囲気である。
ステップS1において、半導体膜1aの熱膨張係数を基板1と異なるようにしてよい。この場合、ステップS2において、レーザ照射による加熱で前記半導体薄膜に引張りもしくは圧縮応力を発生させることができる。これにより、半導体膜1a表面と平行な方向に半導体膜1a内の格子が歪む。この格子歪みにより、半導体膜1a表面に垂直な方向へ磁性原子が配列することを促進できるので、半導体膜1a表面に垂直な方向へ磁場を印加することで、当該方向に磁性原子を効果的に配列できる。特に、半導体膜1aの表面が[110]面である場合には、半導体膜1aの[110]方向に磁性原子が配列することを一層促進できる。その結果、磁性的な磁性原子のカップリングが効果的に得られる。
[第2実施形態]
図3は、本発明の第2実施形態による磁性半導体の製造装置10の構成図である。図3に示すように、第2実施形態では、磁場印加手段9は、コイル内部にその軸方向に鉄心9cを挿入した鉄心入りコイル9aである。
鉄心入りコイル9aを磁場印加手段9の構成要素として用いる場合には、図3(A)の例では、半導体膜1a表面へのレーザビームの入射方向を半導体膜1a表面に垂直な方向とし、鉄心入りコイル9aの軸を半導体膜1a表面に対し傾斜させて鉄心入りコイル9aを配置する。これにより、レーザビーム照射領域に強力な磁場を印加できる。
また、図3(B)の例では、鉄心入りコイル9aの軸と半導体膜1a表面へのレーザビームの入射方向の両方を半導体膜1a表面に垂直な方向から傾斜させるように、鉄心入りコイル9aと光学系7(例えば,反射ミラー7bと投影レンズ7c)を配置する。
第2実施形態におけるその他の装置構成、製造方法およびその作用については第1実施形態と同じである。
[第3実施形態]
図4は、本発明の第3実施形態による磁性半導体の製造装置10の構成図である。図4に示すように、第3実施形態では、磁場印加手段9は、永久磁石である。永久磁石は、SmCoやフェライトなどの強磁性体であるのがよい。
永久磁石9を磁場印加手段9として用いる場合には、図4(A)の例では、半導体膜1a表面へのレーザビームの入射方向を半導体膜1a表面に垂直な方向とし、永久磁石9の軸を半導体膜1a表面に対し傾斜させて永久磁石9を配置する。これにより、電流供給源9bを用いずに磁場を印加できる。
また、図4(B)の例では、永久磁石9の軸と半導体膜1a表面へのレーザビームの入射方向の両方を半導体膜1a表面に垂直な方向から傾斜させるように、永久磁石9と光学系7(例えば、反射ミラー7bと投影レンズ7c)を配置する。
第3実施形態におけるその他の装置構成、製造方法およびその作用については第1実施形態と同じである。
本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、図1、図3、図4の例では、半導体は基板1の表面に形成された半導体膜1aであったが、基板1を省略してもよい。この場合、半導体を直接ステージ3に取り付けてもよい。
本発明の第1実施形態による磁性半導体の製造装置の構成図である。 本発明の第1実施形態による磁性半導体の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態による磁性半導体の製造装置の構成図である。 本発明の第3実施形態による磁性半導体の製造装置の構成図である。 ガリウム砒素による磁性半導体の断面構造図である。
符号の説明
1 基板、1a 半導体(半導体膜)、3 ステージ、5 レーザ光源
7 光学系、7a ビームホモジナイザ、7b 反射ミラー、7c 投影レンズ
9 磁場印加手段、9a コイル、鉄心入りコイル、9b 電流供給源
9c 鉄心、10 磁性半導体の製造装置

Claims (6)

  1. 磁性原子が導入された半導体に対してレーザ照射を行うことで磁性半導体を得る磁性半導体の製造方法であって、
    磁性原子が導入された半導体の表面に対し、磁場を印加しながら、線状の断面形状を有するレーザビームを照射する、ことを特徴とする磁性半導体の製造方法。
  2. 前記半導体は、単結晶であり、
    該単結晶半導体の[110]方向に磁場を印加しながらレーザビームを照射する、ことを特徴とする請求項1に記載の磁性半導体の製造方法。
  3. 前記半導体は基板上に転写された半導体膜であり、前記磁場の印加方向は該半導体膜の表面に垂直な方向であり、
    該基板は前記半導体膜と熱膨張係数が異なり、これにより、レーザ照射による加熱で前記半導体膜に引張りもしくは圧縮応力を発生させる、ことを特徴とする請求項1に記載の磁性半導体の製造方法。
  4. 磁性原子が導入された半導体に対してレーザ照射を行うことで磁性半導体を得る磁性半導体の製造装置であって、
    磁性原子が導入された半導体の表面を加熱するためのレーザ光源と、
    レーザ光源からのレーザビームを、線状の断面形状にして前記半導体の表面に導く光学系と、
    該レーザ光源によりレーザビームが照射される前記半導体の表面に磁場を印加する磁場印加手段と、を備える、ことを特徴とする磁性半導体の製造装置。
  5. 前記磁場印加手段は、電流が流れるコイルであり、
    前記光学系は、前記レーザ光源からのレーザビームを、前記コイルの軸方向に該コイルを貫通させて前記半導体表面に導く、ことを特徴とする請求項4に記載の磁性半導体の製造装置。
  6. 前記磁場印加手段は、前記磁場は電流が流れる鉄心入りコイルまたは永久磁石であり
    前記鉄心入りコイルまたは永久磁石の軸およびレーザビーム照射方向の少なくともいずれかを半導体膜表面に垂直な方向から傾斜させて、前記磁場印加手段および光学系が配置されている、ことを特徴とする請求項4に記載の磁性半導体の製造装置。
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