JP5658891B2 - 酸化物超電導膜の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、量子化磁束の動きを効果的に抑制する酸化物超電導膜の製造方法に関する。
超電導体は、臨界温度、臨界電流、臨界磁界で規定される条件範囲内において、超電導状態が維持されており、イットリウム(Y)系酸化物等の酸化物超電導体は、液体窒素の温度よりも高い臨界温度を有しており、超電導デバイスや、変圧器、モーター又はマグネット等の超電導機器への応用が期待されている。
一方、超電導状態となっている超電導体に磁場を印加し、電流を流すと、超電導体に侵入している量子化磁束にローレンツ力が生じる。この時、ローレンツ力によって量子化磁束が移動すると、電流の方向に電圧が生じ、抵抗が生じてしまう。ローレンツ力は、電流値が増加するほど、また磁場が強くなるほど大きくなるので、磁場が強くなると臨界電流値が小さくなってしまう。
これに対して、超電導体中の不純物、構造欠陥、結晶粒界等の超電導電子密度が低くなっている部位では、量子化磁束は移動しにくい。そこで従来は、強い磁場を印加した条件下で量子化磁束の動きを抑制するために、超電導体内に非常に微小な不純物を導入する手法が適用されるようになっている。
このような手法としては、例えば、レーザー蒸着法による超電導体膜の形成時に、BaZrO、ZrO等の常電導体となる材質を混入させたターゲットを使用して、不純物を超電導体膜に導入する方法、一部をY、ZrO、BaZrO等の常電導体となる材質で構成したターゲットを使用して、特定の周期で不純物を超電導体膜に導入する方法が開示されている(特許文献1参照)。
特開2008−013029号公報
しかし、常電導体となる材質を混入させたターゲットを使用する方法では、超電導体膜中に、基材に対して垂直な方向(膜厚方向)のみに微細なロッド状の常電導体が形成される。このような超電導体膜では、基材に対して垂直な方向に磁場が印加された場合には、量子化磁束の動きを抑制する強い効果が得られるものの、基材に対して45°の方向等、他の角度に磁場が印加された場合には、量子化磁束の動きを抑制する効果が弱いため、超電導体膜の特性が磁場の角度に依存して変化してしまうという問題点があった。
また、一部を常電導体となる材質で構成したターゲットを使用する方法では、基材に対して垂直な方向に、周期的に常電導体が分散して形成される。しかし、超電導体膜中で常電導体が均一に分散している訳ではないので、連続成膜して線材化する場合には、線材の長手方向において、超電導体膜の特性が部位により変化してしまうという問題点があった。さらに、ターゲットへのレーザー照射部位を制御する必要があり、これが不十分であると、超電導体膜中の、基材に対して垂直な方向において、導入した常電導体の密度が変化してしまい、この方向において超電導体膜の特性が部位により変化してしまうという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、印加される磁場の方向や膜の部位によらずに、量子化磁束の動きが効果的に抑制された酸化物超電導膜の製造方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、
本発明は、レーザー蒸着法で酸化物超電導膜を製造する方法であって、エネルギー密度が異なる複数種のレーザー光を、ターゲットに同時又は交互に照射することで、基材上に常電導体を含む酸化物超電導膜を形成する工程を有することを特徴とする酸化物超電導膜の製造方法を提供する。
本発明の酸化物超電導膜の製造方法は、同一のターゲットに前記複数種のレーザー光を照射することが好ましい。
本発明によれば、印加される磁場の方向や膜の部位によらず、量子化磁束の動きが効果的に抑制された酸化物超電導膜が得られる。
本発明の製造方法で使用するのに好適なレーザー蒸着装置の要部を例示する概略斜視図である。
<酸化物超電導膜の製造方法>
本発明の酸化物超電導膜の製造方法は、レーザー蒸着法で酸化物超電導膜を製造する方法であって、エネルギー密度が異なる複数種のレーザー光を、ターゲットに同時又は交互に照射することで、基材上に常電導体を含む酸化物超電導膜を形成する工程を有することを特徴とする。
エネルギー密度が異なる複数種のレーザー光を照射することで、酸化物超電導膜中に不純物を導入して構造欠陥(常電導体)を生じさせ、ここで量子化磁束の動きを抑制し、臨界電流値の低下を抑制する。常電導体は、酸化物超電導膜中において、基材に対して垂直な方向(酸化物超電導膜の厚さ方向)、基材の長手方向、基材の幅方向に、いずれも均一に分散した状態となるので、印加される磁場の方向や膜の部位によらず、量子化磁束の動きが効果的に抑制され、特性が安定化される。
本発明の製造方法では、エネルギー密度が異なる複数種のレーザー光を、ターゲットに同時又は交互に照射すること以外は、従来と同様の方法で酸化物超電導膜を製造できる。
この時、エネルギー密度が高いレーザー光を照射することで、不純物の導入を行う。
前記レーザー蒸着法とは、パルスレーザー蒸着法(PLD法)を指し、高エネルギーのパルスレーザーをターゲットに照射することで発生する蒸着粒子群(プルーム)を、基材上に堆積させて成膜する方法である。
本発明において、パルスレーザー光(レーザー光)としては、エキシマレーザー光が例示でき、KrF、ArF、XeCl、XeF等の公知のガスを使用して発生させたものが例示できる。レーザー光の波長は、ArFエキシマレーザー光は193nm、KrFエキシマレーザー光は248nm、XeClエキシマレーザー光は308nm、XeFエキシマレーザー光は353nmである。
本発明においては、複数種のレーザー光を別々に複数のターゲットに照射しても良いが、同一のターゲットに照射することが好ましい。このようにすることで、特性に優れる酸化物超電導膜を製造できるだけでなく、工程数を削減して簡便に酸化物超電導膜を製造できる。
ターゲットは公知のもので良く、形成しようとする酸化物超電導膜と同一の若しくは近似した組成、又は形成中に逃避しやすい成分を多く含有させた組成を有する、複合酸化物の焼結体あるいは酸化物超電導体等の板材が例示できる。
エネルギー密度が異なるレーザー光は複数種であれば良く、特に限定されないが、二種でも十分に本発明の効果が得られる。また、二種である場合には、成膜装置の構成も簡略化できる点で好ましい。
複数種のレーザー光において、エネルギー密度の最大値と最小値との比(エネルギー密度の最大値/エネルギー密度の最小値)は、エネルギー密度の最小値に応じて調整することが好ましい。例えば、前記最小値が1以上3未満である場合には、前記比は4.3以上であることが好ましく、4.8以上であることがより好ましい。また、前記最小値が3以上5未満である場合には、前記比は2.8以上であることが好ましい。また、前記最小値が5以上7未満である場合には、前記比は1.3以上であることが好ましく、1.6以上であることがより好ましい。このような範囲とすることで、酸化物超伝導体膜中に常電導体を一層均一に分散させることができ、不純物の導入効果が一層良好に得られる。一方、前記比の上限は特に限定されないが、実用性を考慮すると110以下であることが好ましい。
例えば、エネルギー密度が異なる二種のレーザー光(以下、第一のレーザー光、第二のレーザー光と略記する)を照射する場合には、第一のレーザー光のエネルギー密度は0.5〜7J/cmであることが好ましく、1〜6J/cmであることがより好ましい。そして、第二のレーザー光のエネルギー密度は9〜110J/cmであることが好ましく、10〜100J/cmであることがより好ましい。
照射するレーザー光の周波数は、所望のエネルギー密度に応じて適宜調節すれば良く、例えば、通常は30〜300Hz程度とすれば良い。ここで、レーザー光の周波数とは、1秒間当たりに間欠的に発振されるレーザー光のパルス数のことを示す。
エネルギー密度が異なる複数種のレーザー光を、ターゲットに交互に照射する場合には、レーザー光を照射する順序はいずれでも良いが、エネルギー密度が低いレーザー光を先に照射してから、エネルギー密度が高いレーザー光を照射することが好ましい。
複数種のレーザー光を同一のターゲットに照射する場合、エネルギー密度が低いレーザー光が照射されている又は照射されていた領域の一部に、エネルギー密度が高いレーザー光を照射する方法を適用するのが好ましい。これとは逆に、エネルギー密度が高いレーザー光が照射されている又は照射されていた領域の一部に、エネルギー密度が低いレーザー光を照射すると、この照射領域では所望のプルームを効率的に発生させるのが難しい場合がある。このような観点から、ターゲットにおけるレーザー光の照射領域の表面積は、エネルギー密度が低いレーザー光の方が、エネルギー密度が高いレーザー光よりも広くなるようにすることが好ましい。
酸化物超電導膜の好ましいものとしては、REBaCu7−x(式中、REは希土類元素を表し、xは0<x<0.5を満たす。)なる組成の物質群を主組成とするものが例示できる。
式中、REは希土類元素を表し、Y、La、Nd、Sm、Er、Gd等が例示できる。なかでも、主組成がGdBaCu7−xであるもの(REがGdであるもの、GdBCO膜)がより好ましい。このような酸化物超電導膜は、GdBaCu、GdBa1.9Cu、GdBa1.8Cu等の組成を有するターゲットを使用することで形成できる。この時、常電導部分となる不純物としては、GdBaCu、Gd、GdBaCu等が例示できる。
酸化物超電導膜は、常電導部分となる不純物の比率が0.3〜6質量%であるものが好ましい。下限値以上とすることで、量子化磁束の動きを抑制する一層優れた効果が得られ、上限値以下とすることで、超電導特性に一層優れた膜となる。
したがって、酸化物超電導膜は、主組成の比率が94〜99.7質量%であるものが好ましい。
酸化物超電導膜の組成の比率は、例えば、電子ビームの回折データで組成を特定し、断面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察して不純物の比率を求めることで特定できる。
酸化物超電導膜の厚さは、目的に応じて適宜選択すれば良いが、通常は0.3〜9μmであることが好ましく、0.5〜5μmであることがより好ましい。
酸化物超電導膜を形成する基材としては、例えば、超電導線材の基材として使用されるものが例示でき、目的に応じて適宜選択すれば良い。
前記基材としては、金属基材上に金属酸化物からなる中間層(以下、中間層と略記することがある)が積層されたものが例示できる。
前記金属基材は、プレート状又はシート状であることが好ましく、耐熱性の金属からなるものが好ましい。耐熱性の金属の中でも、合金が好ましく、ニッケル(Ni)合金又は銅(Cu)合金がより好ましい。なかでも、市販品であればハステロイ(商品名、ヘインズ社製)が好適であり、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)等の成分量が異なる、ハステロイB、C、G、N、W等のいずれの種類も使用できる。
金属基材の厚さは、目的に応じて適宜調整すれば良く、通常は、10〜500μmであることが好ましい。下限値以上とすることで強度が一層向上し、上限値以下とすることで臨界電流値を一層向上させることができる。
金属基材の表面(中間層の積層面)は、表面粗さ(Ra)が0〜30nmであることが好ましい。上限値以下とすることで、超電導層の結晶配向性を一層良好に制御できる。表面粗さは、金属基材の表面を公知の方法で研磨して調節すれば良い。
中間層は、酸化物超電導膜からなる超電導層の結晶配向性を制御し、金属基材中の金属元素の超電導層への拡散を防止するものである。そして、金属基材と超電導層との物理的特性(熱膨張率や格子定数等)の差を緩和するバッファー層として機能し、その材質は、物理的特性が金属基材と超電導導体膜との中間的な値を示す金属酸化物が好ましい。中間層の好ましい材質として具体的には、GdZr、MgO、ZrO−Y(YSZ)、SrTiO、CeO、Y、Al、Gd、Zr、Ho、Nd等の金属酸化物が例示できる。
中間層は、単層でも良いし、複数層でも良い。例えば、前記金属酸化物からなる層(金属酸化物層)は、結晶配向性を有していることが好ましく、複数層である場合には、最外層(最も超電導層に近い層)が少なくとも結晶配向性を有していることが好ましい。
また中間層は、前記金属酸化物層の上に、さらにキャップ層が積層された複数層構造でも良い。キャップ層は、超電導層の配向性を制御する機能を有するとともに、超電導層を構成する元素の中間層への拡散や、超電導層積層時に使用するガスと中間層との反応を抑制する機能等を有するものである。そして、前記金属酸化物層により配向性が制御される。
キャップ層は、前記金属酸化物層の表面に対してエピタキシャル成長し、その後、横方向(面方向)に粒成長(オーバーグロース)して、結晶粒が面内方向に選択成長するという過程を経て形成されたものが好ましい。このようなキャップ層は、前記金属酸化物層よりも高い面内配向度が得られる。
キャップ層の材質は、上記機能を発現し得るものであれば特に限定されないが、好ましいものとして具体的には、CeO、Y、Al、Gd、Zr、Ho、Nd等が例示できる。キャップ層の材質がCeOである場合、キャップ層は、Ceの一部が他の金属原子又は金属イオンで置換されたCe−M−O系酸化物を含んでいても良い。
中間層の厚さは、目的に応じて適宜調整すれば良いが、通常は、0.3〜5μmであることが好ましい。下限値以上とすることで、超電導層の配向を制御する一層高い効果が得られ、上限値以下とすることで、短時間で形成でき、さらに表面粗さを低減することで、超電導層の臨界電流密度を一層大きくできる。
中間層が、前記金属酸化物層の上にキャップ層が積層された複数層構造である場合には、キャップ層の厚さは、通常は、0.1〜1.5μmであることが好ましい。このような範囲とすることで、一層高い効果が得られる。
中間層は、スパッタ法、真空蒸着法、レーザ蒸着法、電子ビーム蒸着法、イオンビームアシスト蒸着法(以下、IBAD法と略記する)、化学気相成長法(CVD法)等の物理的蒸着法;熱塗布分解法(MOD法);溶射等、酸化物薄膜を形成する公知の方法で積層できる。特に、IBAD法で形成された前記金属酸化物層は、結晶配向性が高く、超電導層やキャップ層の結晶配向性を制御する効果が高い点で好ましい。IBAD法とは、蒸着時に、結晶の蒸着面に対して所定の角度でイオンビームを照射することにより、結晶軸を配向させる方法である。通常は、イオンビームとして、アルゴン(Ar)イオンビームを使用する。例えば、GdZr、MgO又はZrO−Y(YSZ)からなる中間層は、IBAD法における配向度を表す指標であるΔΦ(FWHM:半値全幅)の値を小さくできるため、特に好適である。
超電導層上には、例えば、さらに金属安定化層を積層し、得られた積層体の露出面を絶縁層で被覆することで、超電導線材とすることができる。
金属安定化層は、超電導層の一部領域が常電導状態になった場合に通電することで、超電導層を安定化させて焼損を防止するものであり、導電性が良好な金属からなるものが好ましく、具体的には、銀又は銀合金からなるものが例示できる。金属安定化層の厚さは、1〜30μmであることが好ましい。下限値以上とすることで、超電導層を安定化する一層高い効果が得られ、上限値以下とすることで、超電導線材を薄型化できる。金属安定化層は、公知の方法で積層できるが、なかでもスパッタ法が好ましい。また、金属安定化層を形成する最終工程で、酸素熱処理を行うことが好ましい。
絶縁層は、通常使用される各種樹脂や酸化物等、公知の材質からなるものである。前記樹脂として具体的には、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、ケイ素樹脂、シリコン樹脂、アルキッド樹脂、ビニル樹脂等が例示できる。また、紫外線硬化性樹脂が好ましい。前記酸化物としては、CeO、Y、GdZr、Gd、ZrO−Y(YSZ)、Zr、Ho等が例示できる。絶縁層による被覆の厚さは特に限定されず、被覆対象部位等に応じて、適宜調節すれば良い。絶縁層は、その材質に応じて公知の方法で形成すれば良く、例えば、原料を塗布して、これを硬化させれば良い。また、シート状のものが入手できる場合には、これを使用して被覆しても良い。
レーザー蒸着装置は、エネルギー密度が異なる複数種のレーザー光を照射できるようになっていれば良い。好ましいレーザー蒸着装置の具体例を図1に示す。図1は、本発明の製造方法で使用するのに好適なレーザー蒸着装置の要部を例示する概略斜視図である。
ここに示すレーザー蒸着装置10は、長尺基材12を囲んで保温する開口部付きのヒーターボックス13と、該ヒーターボックス13の開口部14に隣接するターゲットホルダ16と、該ターゲットホルダ16に保持されるターゲット15に、レーザー光を照射するレーザー光照射手段17とを備え、さらにレーザー光照射手段17以外の装置各部を収容する処理容器(図示略)を備える。
レーザー光照射手段17は、さらに、エネルギー密度が異なる二種のレーザー光のうち、第一のレーザー光18aを照射する第一のレーザー光照射手段17aと、第二のレーザー光18bを照射する第二のレーザー光照射手段17bとを備えて、概略構成されている。
レーザー蒸着装置10を使用し、第一のレーザー光18a及び第二のレーザー光18bをターゲット15の表面に照射することで、ターゲット15から叩き出され若しくは蒸発した蒸着粒子群(プルーム)19を、ヒーターボックス13内の長尺基材12の表面に堆積させることができる。
レーザー蒸着装置10は、さらに、長尺基材12が巻回された送出リール20と、酸化物超電導膜の成膜を終えた酸化物超電導導体Aを収納する巻取リール21とを備える。送出リール20と巻取リール21との間に設けられたヒーターボックス13内には、長尺基材12を巻回するリール等の巻回部材を複数個同軸的に配列してなる一対の巻回部材群22、23が離間して対向配置され、これら一対の巻回部材群22、23に巻回された長尺基材12が、これらの巻回部材群22、23を周回することにより、プルームの堆積領域内において複数列のレーンを構成するように配置されている。
巻回部材群22、23を収容しているヒーターボックス13は、内壁面に複数個のヒータ(図示略)を備え、これらヒータに通電することで、長尺基材12を均一に加熱して保温できるようになっている。また、ヒーターボックス13の底面部中央には、ターゲット15の表面で生じたプルーム19をヒーターボックス13内に導入するための開口部14が穿設されている。
開口部14の近傍(下方)には、ターゲット15を固定したバッキングプレート16が、前記開口部14に対して平行な面に沿って、図中の矢印方向に往復移動可能に設けられている。なお、バッキングプレート16には水冷のための水路やその他の配管等が付設されてターゲットホルダとして構成されているが、図1ではこれらの図示を省略し、バッキングプレート16のみを描いている。
このバッキングプレート16は、巻回部材群22、23に複数回巻回されてターゲット15上に複数列のレーンを構成するように配置された長尺基材12の、全レーンの幅Wの3倍程度の幅Wを有するように形成されている。そして、このバッキングプレート16の中央部に、前記幅Wと同程度の幅のターゲット15が装着されている。
第一のレーザー光18a及び第二のレーザー光18bは、処理容器の適当な位置に設けられている透明窓(図示略)から該容器内に入射され、ターゲット15の表面に照射される。レーザー光照射手段17と前記透明窓との間には、必要に応じて反射ミラーや集光レンズ等の光学系(図示略)が設けられる。
第一のレーザー光18a及び第二のレーザー光18bの照射出力は、レーザー光照射手段17に電力を供給する増幅装置(図示略)の出力によって調整できる。また、周波数は、レーザー光照射手段17に電力を一定の周波数をもって間欠的に供給するか、第一のレーザー光18a及び第二のレーザー光18bが通過する経路のどこかに、回転セクタ等の機械的シャッタを設け、この機械的シャッタを一定の周波数をもって作動させることにより調整できる。
レーザー蒸着装置10を使用して、長尺基材12上に酸化物超電導膜を形成するためには、送出リール20に巻回されている長尺基材12を引き出しながら、ヒーターボックス13内に導入し、その内部に収容されている一対の巻回部材群22、23に順次巻回させ、次いで、先端側をヒーターボックス13から導出し、巻取リール21に巻き取り可能に取り付ける。これによって、一対の巻回部材群22、23に巻回された長尺基材12がこれらの巻回部材群22、23を周回し、開口部14に望む位置において複数列並んで移動するようになる。
次いで、開口部14に隣接したバッキングプレート16上にターゲット15を設置する。その後、処理容器内を減圧し、必要に応じて酸素ガスを導入して容器内を酸素雰囲気としても良い。
長尺基材12を上記のようにセットした後は、成膜操作開始前の段階で、ヒーターボックス13の内壁に設けられたヒータに通電してヒーターボックス13内の長尺基板12と一対の巻回部材群22、23とを全体的に加熱し、一定温度に保温しておくことが好ましい。ヒーターボックス13内の長尺基材12の温度制御は、ヒーターボックス13内の適所に複数の温度センサを設置しておき、長尺基材12の温度が均一になるように複数のヒータを個別にON/OFF制御することなどによって行うことが好ましい。
次いで、送出リール20から長尺基材12を送り出しつつ、レーザー光照射手段17から透明窓を通じて、第一のレーザー光18a及び第二のレーザー光18bをターゲット15に照射する。
この時、レーン状に複数配列した長尺基材12の個々に可能な限り均一の酸化物超伝導膜を長尺基材12の全長にわたり成膜するために、第一のレーザー光18a及び第二のレーザー光18bをターゲット15の幅方向に全幅に渡り順次走査し、ターゲット15の全幅の複数の部分から順次プルーム19を発生させて成膜し、長尺基材12の全長に対応できるように長時間の成膜を行う。また、ターゲット15をバッキングプレート16と共に図1中の矢印方向に往復移動させることにより、ターゲット15の幅方向に対して垂直な方向の全域にも、第一のレーザー光18a及び第二のレーザー光18bを照射することで、結果的にターゲット15の表面全域から順次プルーム19を発生させることができる。
プルーム19は、その放射方向の断面積が拡大し、開口部14からヒーターボックス13内に導入される。この開口部14近傍には、長尺基材12が複数列並んで移動しているので、その表面に必要な厚さで酸化物超伝導膜を形成できる。酸化物超伝導膜を形成して得られた酸化物超電導導体Aは、ヒーターボックス13から導出され、巻取リール21に巻き取られる。
なお、レーザー蒸着装置は図1に示すものに限定されず、例えば、図1に示す構成のうち一部を適宜変更したものでも良いし、エネルギー密度が異なる複数種のレーザー光を共に照射できるようになっていれば、従来のレーザー蒸着装置を使用することもできる。
本発明の製造方法によれば、エネルギー密度が異なる複数種のレーザー光を併用することで、ターゲット上へのレーザー光の集光状態が変化し、生じるプルームも変化する。そのため、基材上に形成される超電導体膜の内部の組成に変化が生じ、主組成から組成が僅かにずれた常電導体である不純物が均一に分布する。この不純物が主組成よりも臨界温度が低くなるため、例えば、液体窒素温度のような温度下において、印加される磁場の方向や膜の部位によらず、量子化磁束の動きを効果的に抑制することにより、特性に優れた超電導体膜となる。また、一部を常電導体となる材質で構成したターゲットは破損し易いという欠点があるが、本発明においては、ターゲットとして通常の安定なものを単独で使用できるので、ターゲットの破損が回避できるだけでなく、ターゲットの交換も不要であり、さらに成膜装置も従来のものを使用できるので、簡便な工程で超電導体膜を製造できる。
以下、具体的実施例により、本発明についてより詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に、何ら限定されるものではない。
[実施例1]
ハステロイ(商品名、ヘインズ社製)の幅10mmのテープ上に、IBAD法によって厚さが1μmのGdZrからなる中間層を設けた基材を、約800℃の加熱温度で加熱し、さらに40m/時間の速度で移動させながら、GdBaCuなる組成の同一のターゲットに第一のエキシマレーザー光及び第二のエキシマレーザー光を同時に照射して、厚さが約1μmのGdBCO膜を前記基材の表面に成膜した。この時、第一のエキシマレーザー光は、エネルギー密度を6J/cmとして周波数250Hzで照射し、第二のエキシマレーザー光は、エネルギー密度を10J/cmとして周波数50Hzで照射した。
得られたGdBCO膜は、主組成の比率が95〜99.5質量%であった。また、臨界電流値(I)を液体窒素の温度下で3Tの磁場中において測定した結果、表1に示すように最小値が25Aであり、印加される磁場の方向や膜の部位によらず、臨界電流値の値は安定していた。
[比較例1]
第一のエキシマレーザー光及び第二のエキシマレーザー光に代わり、エネルギー密度が6J/cm、周波数が300Hzのエキシマレーザー光のみを照射したこと以外は、実施例1と同様に、厚さが約1μmのGdBCO膜を成膜した。
得られたGdBCO膜の臨界電流値(I)を、実施例1と同様の条件で測定した結果、表1に示すように最小値が20Aであった。また、印加される磁場の方向や膜の部位によって、臨界電流値の値が変動し易かった。
[比較例2]
第一のエキシマレーザー光及び第二のエキシマレーザー光に代わり、エネルギー密度が10J/cm、周波数が300Hzのエキシマレーザー光のみを照射したこと以外は、実施例1と同様に、厚さが約1μmのGdBCO膜を成膜した。
得られたGdBCO膜の臨界電流値(I)を、実施例1と同様の条件で測定した結果、表1に示すように最小値が10Aであった。また、印加される磁場の方向や膜の部位によって、臨界電流値の値が変動し易かった。
[実施例2〜3]、[参考例1〜2]
照射するエキシマレーザー光のエネルギー密度が表1に示す値であること以外は、実施例1と同様に厚さが約1μmのGdBCO膜を成膜した。
得られたGdBCO膜の臨界電流値(I)を、実施例1と同様の条件で測定した。結果を表1に示す。
Figure 0005658891
[実施例4]
第一及び第二のエキシマレーザー光を、同時にではなく交互に照射したこと以外は、実施例1と同様に厚さが約1μmのGdBCO膜を成膜した。
得られたGdBCO膜の臨界電流値(I)を、実施例1と同様の条件で測定した結果、最小値が23Aであり、印加される磁場の方向や膜の部位によらず、臨界電流値の値は安定していた。
上記実施例及び比較例から明らかなように、本発明の製造方法で得られた酸化物超電導膜は、印加される磁場の方向や膜の部位によらず臨界電流値が向上し、特性が向上することが確認できた。
本発明は、超電導デバイスや、変圧器、モーター又はマグネット等の超電導機器等の分野で利用可能である。
A・・・酸化物超電導導体、10・・・レーザー蒸着装置、12・・・長尺基材、13・・・ヒーターボックス、14・・・開口部、15・・・ターゲット、16・・・バッキングプレート、17・・・レーザー光照射手段、17a・・・第一のレーザー光照射手段、17b・・・第二のレーザー光照射手段、18a・・・第一のレーザー光、18b・・・第二のレーザー光、19・・・プルーム、22、23・・・巻回部材群

Claims (4)

  1. レーザー蒸着法で酸化物超電導膜を製造する方法であって、
    エネルギー密度が異なる複数種のレーザー光を、同一のターゲットに同時又は交互に照射することで、基材上に常電導体を含む酸化物超電導膜を形成する工程を有し、
    エネルギー密度が低いレーザー光が照射されている又は照射されていた領域の一部に、エネルギー密度が高いレーザー光を照射することを特徴とする酸化物超電導膜の製造方法。
  2. レーザー蒸着法で酸化物超電導膜を製造する方法であって、
    エネルギー密度が異なる複数種のレーザー光を、同一のターゲットに同時又は交互に照射することで、基材上に常電導体を含む酸化物超電導膜を形成する工程を有し、
    エネルギー密度が高いレーザー光が照射されている又は照射されていた領域の一部に、エネルギー密度が低いレーザー光を照射することを特徴とする酸化物超電導膜の製造方法。
  3. 前記同一のターゲットにおけるレーザー光の照射領域の表面積は、エネルギー密度が低いレーザー光の方が、エネルギー密度が高いレーザー光よりも広くなるようにすることを特徴とする請求項1または2に記載の酸化物超電導膜の製造方法。
  4. エネルギー密度を0.5〜7J/cmとして、前記エネルギー密度が低いレーザー光を照射し、エネルギー密度を9〜110J/cmとして、前記エネルギー密度が高いレーザー光を照射することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の酸化物超電導膜の製造方法。
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