JP5211209B2 - 電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、プルアップ抵抗体またはプルダウン抵抗体を電池容器に接続した電池セルにおいて、当該抵抗体の接続状態を判定する電池システムに関する。
電極板(正極板、負極板)と電解液を収納して電池セルを形成する容器(以下、電池容器という)は、成型容易且つ強度があり、さらに放電または充電により発熱する電池セルの放熱を効果的に行うため熱伝導性の高い金属(合金を含む、例えばアルミニウム合金)を用いた材料で形成されるのが一般的である。
かような金属で形成された電池容器は、電池セルの正極板に塗工される正極活物質および負極板に塗工される負極活物質の材料によっては腐食等し、結果として電池性能を低下させる場合がある。
そこで、当該材料に対応して、電池容器の電位を正極板の電位と同電位または負極板の電位と同電位とすべく、正極板と電池容器とを電気的に接続する抵抗体(プルアップ抵抗体)または負極板と電池容器とを電気的に接続する抵抗体(プルダウン抵抗体)を配置する電池が開発されている(特許文献1参照)。
特開2008−186591号公報
しかしながら、プルアップ抵抗体またはプルダウン抵抗体を配置した電池であっても、電池システム(例えば電気自動車等)に当該電池が組み込まれて使用されると、経年変化や電池システムの振動により、これら抵抗体が物理的または電気的に所定の配置から外れる場合(以下、「断線」という)がある。かように断線してしまうと、プルアップ抵抗体またはプルダウン抵抗体としての機能を果たすことができなくなるため上述した腐食等が生じ、結果として電池性能が低下するのみならず電池システムの故障を誘発してしまう恐れがある。
そこで、本発明は、簡易な構成で上述したプルアップ抵抗体又はプルダウン抵抗体の断線を検知でき、さらに、断線が発生した箇所をも検知することができる電池システムを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の電池システムは、第1の電極端子と、第2の電極端子と、導電性の電池容器とを備えた電池セルと、第1の抵抗体と、第2の抵抗体と、前記第1の抵抗体の一端と前記第2抵抗体の一端との間に接続されたスイッチとを備えた容器電圧計測回路と、制御装置とを有し、前記第1の抵抗体の前記一端は前記電池容器に電気的に接続され、前記第1の抵抗体の他端は前記第1の電極端子に電気的に接続され、前記第2抵抗体の他端は前記第2電極端子に電気的に接続され、前記制御装置は、前記制御装置が前記スイッチを閉に制御して前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗体とを電気的に接続とした場合に、前記第2の抵抗体の間の第2の電圧値の変化を前記電池容器と前記第2の電極端子との間に生じるコンデンサ容量を考慮して計測することで、前記第1の抵抗体が前記電池容器に電気的に接続しているか否かを判定することを特徴とする。
上記構成により、容器電圧計側回路のスイッチを「閉」とした場合には、プルアップ抵抗体又はプルダウン抵抗体となる第1の抵抗体の両端のうち、いずれの端部の側の配線上で断線が生じているか否かを判定できる。
本発明の電池システムによれば、簡易な構成でプルアップ抵抗体又はプルダウン抵抗体の断線を検知でき、さらに、断線が発生した箇所をも検知することができる。
本発明の実施形態としての電池システム概要図である。 図1の電池システムにおけるプルアップ抵抗体を使用した電池セル周辺の構造体との電気的接続関係を示す回路詳細図である。 図2の電池システムの検知動作を示す図である。 図1の電池システムにおけるプルダウン抵抗体を使用した電池セル周辺の構造体との電気的接続関係を示す回路詳細図である。
本発明の実施形態に係る電池システムは、電池システムに組み込まれる電池セルにその内容物に応じて適宜配置されるプルアップ抵抗体またはプルダウン抵抗体で「断線」が生じたか否かを判定・検知するとともに、当該抵抗体の両端のうち、いずれの端部の側の配線上で断線が生じているかを判定・検知し、適宜制御・処理を行うことを特徴の1つとしている。以下、図面を参照しながら、詳述する。
なお、ここでは、「断線」は、電気配線が所定の配置から物理的に外れた場合のみならず、電気的に外れ電気を通すことができなくなった場合を含むとする。
以下、本発明の実施形態の電池システムにつき図面を参照して説明する。図1は電池システム1の構成を示す図である。電池システム1で用いる電池セルCEは、電池システム1の用途に応じて一次電池または二次電池等のいずれの電池でも、また、積層型または捲回型のいずれの電池でも用いることが可能であるが、ここでは電池セルCEの一例として、充放電可能な電池セル、例えば蓄電池であるリチウムイオン二次電池の電池セルを用いて説明する。
具体的には、電池セルCEは、アルミニウム合金で形成された導電性の電池容器に、マンガン酸リチウムを正極活物質とする正極板と、カーボンを負極活物質とする負極板とをセパレータを介して電解液とともに密閉した構成として説明を進める。電池セルCEが当該構成である場合には、上述した電池容器の腐食等を防止するため、プルアップ抵抗体を配置することとなる。
電池システム1は、電池モジュール2、電力負荷3、上位制御装置4、表示装置5を備えている。
複数の電池セルCE(CEa〜CEh)からなる組電池と当該組電池の監視制御装置であるBMS(Battery Management System)6とを含む電池モジュール2は、電池システム1の外部から電池システム1の内部へはめ込まれて固定される。モジュールとすることで、電池システム1の外部から容易に交換可能となっている。なお、電力負荷3、上位制御装置4、および表示装置5は電池システム1に予め組み込まれている。また、ここでは、上位制御装置4およびBMS6を併せて単に「制御装置」という場合もある。
ここで、電池システム1は、例えば、電力負荷3である電気モータに車輪を接続したフォークリフトなどの産業車両、電車、または電気自動車などの移動体、並びに電力負荷3である電気モータにプロペラまたはスクリューを接続した飛行機または船などの移動体であってもよい。さらに、電池システム1は、例えば家庭用の電力貯蔵システムや、風車や太陽光のような自然エネルギー発電と組み合わせた系統連系円滑化蓄電システムなどの定置用のシステムであってもよい。すなわち、電池システム1は、組電池を構成する複数の電池セルによる電力の少なくとも放電を利用するシステムであり、また、充放電を利用するシステムであってもよい。
電池モジュール2内の組電池は、電池システム1の電力負荷3に電力を供給するものであり、直列接続された電池セルCEa〜CEdからなる第1アームと直列接続された電池セルCEe〜CEhからなる第2アームとが並列に接続されている。なお、以下、各電池セルCEa〜CEhに対応する電圧センサーV1、V2、温度センサーT、容器電圧計測回路M等の各構成については、対応する各構成の説明記号の末尾にa〜hを適宜記載し、いずれの電池セルに対応する構成の説明であるかを明示することとする。
組電池を構成する複数の電池セルCEa〜CEhには、電池容器の温度(以下、セル温度という)を計測するための温度センサーTa〜Th、および電池セルの正極端子と負極端子との間の電圧(以下、セル電圧という)を計測するための電圧センサーV1a〜V1hが、各々の電池セルにそれぞれ1つずつ対応して配置されている。また、これら各々の電池セルには、それぞれの電池セルの正極端子または負極端子の一方と電池容器とを電気的に接続することで後述のプルアップまたはプルダウンを行うとともに、電池容器の電圧(以下、容器電圧という)を計測するための容器電圧計測回路Ma〜Mhおよび電圧センサーV2a〜V2hが、各々の電池セルにそれぞれ1つずつ対応して配置されている。
さらに、各アームには対応する電流センサーが1つ、ここでは第1アームに対して電流センサーIαが、また、第2アームに対して電流センサーIβが配置されており、各アームを流れる電流をそれぞれ計測することができる。また、各アームには、各アームを電力負荷3に対し電気的に接続または非接続とするためのアーム用スイッチが1つ、ここでは第1アームに対してアーム用スイッチSαが、また、第2アームに対してアーム用スイッチSβが配置されている。
上述したセル温度、セル電圧、容器電圧、各アームを流れる電流を計測する各種のセンサーにより計測され且つ出力された計測情報は、後述するBMS6に入力される。
なお、ここでは4つの電池セルが直列接続されて1つのアームを形成し、計2つのアームが並列に接続されている構成としている。しかしながら、各アームに接続される電池セルの個数、さらにはアームの個数は、各々1つであっても各々複数であってもいかようにも設計可能である。
BMS6は、2つのCMU(Cell
Monitor Unit)、すなわちCMU1およびCMU2と、BMU(Battery Management
Unit)とを含んで構成される。
ここで、CMU1およびCMU2は、図示しないADC(Analog Digital
Converter)を備えており、上記各種のセンサーが検知して出力する複数の上記計測情報をそれぞれアナログ信号として受け、これらアナログ信号をADCによってそれぞれに対応するデジタル信号に変換した後、BMUが関連情報(上記計測情報に関連した情報であり、BMUにて演算される各電池セルの充電率(SOC)を含む)を算出等するための複数のパラメータとしてBMUへ出力している。そして、本実施形態においては、図1に示すように、各CMUがそれぞれ上記各種のセンサーとバスまたは信号線により接続されている。
なお、図1では、容器電圧計測回路Ma〜Mh、電圧センサーV1a〜V1h、及び電圧センサーV2a〜V2hは、便宜上、BMS6とは別個に表示されている。しかしながら、図1において、実際上、これらはBMS6の一部、特にここでは各々に対応するCMUの一部である。
上位制御装置4は、ユーザーの指示(例えば、電池システム1が電気自動車の場合には、ユーザーによるアクセルペダルの踏み込み量)に応じて電力負荷3を制御するとともに、BMS6から送信される組電池の関連情報を受信し、表示装置5を制御して、適宜、当該関連情報を表示装置5に表示させる。また、上位制御装置4は、上記関連情報が異常値であると判断した場合には、表示装置5に内蔵された異常ランプを点灯させる等するとともに、表示装置5に内蔵されたブザー等の音響装置を作動させて警報を鳴らし、光と音により視覚および聴覚を刺激してユーザーの注意を促す。
表示装置5は、例えば上記音響装置を備えた液晶パネル等のモニターであり、上位制御装置4からの制御に基づいて組電池を構成する複数の各電池セルCEa〜CEhの上記関連情報の表示等を行うことができる。
電力負荷3は、例えば電気自動車の車輪に接続された電気モータやインバータ等の電力変換器である。電力負荷3は、ワイパーなどを駆動する電気モータであってもよい。
では、電池システム1において、後述する各電池セルの「抵抗体接続判定」の制御を行うための構成・動作につき、図1及至図3を用いて詳述する。
まず、図2を用いて、図1の電池セル周辺における構成の電気的接続関係を詳述する。いずれの電池セルCEの周辺でも同様の構成であるので、ここでは、代表的に第1アームの電池セルCEaの周辺を説明する。
そして、その後、図1、図2、及び図3を用いて「抵抗体接続判定」の動作につき説明する。
では、図2を用いて電池セル周辺の構成から説明する。電池セルCEaの電池容器C0aの内部には、上述した正極板と負極板とがセパレータを介して積層され、さらに電解液とともに密閉されている。従って、起電圧V0aの電池が電池容器C0aに内蔵されることになる。電池容器C0aには正極端子と負極端子が形成されており、正極端子は正極板と、また、負極端子は負極板と電池容器C0a内部でそれぞれ電気的に接続されている。
容器電圧計測回路M(Ma〜Mh)の構成はいずれも同一である。容器電圧計測回路Mは、抵抗体R1と、抵抗体R2と、抵抗体R1の一端と抵抗体R2の一端との間に接続され、且つ「閉」(ON)に制御された場合には抵抗体R1と抵抗体R2とを電気的に接続し、「開」(OFF)に制御された場合には抵抗体R1と抵抗体R2とを電気的に非接続とするトランジスタ等で構成されたスイッチSWとを備えている。
本実施形態では、電池容器C0を正極端子と実質的に同電位とする、すなわち「プルアップ」する構成であるため、抵抗体R1(電池セルCEaに対応する容器電圧計測回路Maの場合は抵抗体R1a)の上記「一端」が電池容器C0(電池セルCEaの場合は電池容器C0a)に電気的に接続され、抵抗体R1の「他端」が正極端子に電気的に接続される。
なお、説明容易の観点から、以下、容器電圧計測回路Mの内部で抵抗体R1の上記「他端」が正極端子と電気的に接続する接続箇所を「第一接続点」といい、抵抗体R1の上記「一端」がスイッチSWと電気的に接続する接続箇所を「第二接続点」という。
これにより、抵抗体R1がプルアップ抵抗体として機能することとなる。そして、抵抗体R2(電池セルCEaに対応する容器電圧計測回路Maの場合は抵抗体R2a)の「他端」が負極端子に電気的に接続された構成となるよう、容器電圧計測回路Mが電池セルCEに接続される。
また、セル電圧を計測するための電圧センサーV1(電池セルCEaに対応する電圧センサーはV1a)は、第一接続点を介して正極端子と負極端子の間の電圧を計測するよう配置・接続される。そして、容器電圧を計測するための電圧センサーV2(電池セルCEaに対応する電圧センサーはV2a)は、第二接続点を介して負極端子と電池容器C0の間の電圧を計測するよう配置・接続される。
なお、スイッチSWの開閉の制御は、後述のように、BMS6(具体的にはBMS6の中のBMU)が行う。
では、図1、図2、及び図3を用いて、電池システム1における各電池セルCEa〜CEhの「抵抗体接続判定」処理の動作につき説明する。「抵抗体接続判定」とは、各電池セルCEa〜CEhの各々に配置したプルアップ抵抗体またはプルダウン抵抗体と電池容器との電気的接続の状態を検知・判定するものであるが、ここではプルアップ抵抗体と電池容器との電気的接続の状態を検知・判定するものとして説明する。
電池システム1では、電池システム1の起動時に制御装置、具体的には上位制御装置4が「抵抗体接続判定」処理を開始する。これを順に説明する。
なお、電池システム1が起動される前は、容器電圧計測回路Ma〜Mhの各スイッチSWa〜SWhは「開」(OFF)、アーム用スイッチSα及びSβは「開」(OFF)の状態となっている。
まず、電池システム1の起動スイッチをオン、例えば電池システム1が電気自動車の場合、イグニッションキーをユーザーがONすることで、図示しない小電源(電池モジュール2の一つの電池セルを当該小電源としても用い、制御装置の動作用の電力供給をしてもよい。この場合には、当該電池セルは、電力負荷3への電力供給用電源としてのみならず、制御装置の動作用の電源としても機能する)により電力供給された上位制御装置4が、各電池セルCEの「抵抗体接続判定」を行うため、BMS6へ判定開始信号を送信する。なお、この際、当該小電源から電力供給を受けて、電圧センサーV1a〜V1h、V2a〜V2h、温度センサーTa〜Thなどの各種センサーも計測を開始する。
判定開始信号を受信したBMS6は、電圧センサーV1a〜V1hの計測情報を用いて各電池セルCEa〜CEhのそれぞれのセル電圧を上記パラメータの1種として得る。また、電圧センサーV2a〜V2hの計測情報を用いて各電池セルCEa〜CEhのそれぞれの容器電圧を上記パラメータの1種として得る。
そして、まず、BMS6は、第一接続点と電池セルCEの正極端子との間の配線または電気経路D1(以下、「配線D1」という)が断線していないか、すなわち電気的に接続されているか否かの「第1の抵抗体接続判定」を行う。
配線D1が断線していれば、電圧センサーV1の計測情報は対応する電池セルCEの起電圧V0とは異なる値となる。従って、第1の抵抗体接続判定では、電圧センサーV1の計測情報と、BMS6に内蔵される図示しない電気的に書き換え可能な不揮発性メモリ(EEPROM)に記録されている前回の起動スイッチがオフされた際の電池セルCEのセル電圧とをBMS6が比較し、両者が実質的に同じであれば配線D1が断線していないとBMS6が判定し、両者が実質的に異なれば配線D1が断線しているとBMS6が判定する。
例えば、配線D1aが断線していれば、電圧センサーV1aの計測情報は電池セルCEaの起電圧V0aとは異なる値となるので、前回の起動スイッチがオフされた際の電池セルCEaのセル電圧と現在の電圧センサーV1aの計測情報とが実質的に同じであれば配線D1aが断線していないとBMS6が判定し、両者が実質的に異なれば配線D1aが断線しているとBMS6が判定する。
上述した第1の抵抗体接続判定の処理によって、対応する配線D1が断線して電気的に非接続と判定された電池セルCE(以下、第1の異常セルという)を各電池セルCEa〜CEhの中からBMS6が特定した後、第1の異常セルではない他の電池セルCEにつき、BMS6は、第一接続点と第二接続点との間の配線または電気経路D2(以下、「配線D2」という)が断線しているか否かの「第2の抵抗体接続判定」の処理を行う。
なお、第1の異常セルについてはすでに異常であることが判明しているので、第2の抵抗体接続判定は実施されない。言い換えれば、第2の抵抗体接続判定が実施される電池セルCEは、プルアップ抵抗体として機能する抵抗体R1の上記「他端」が正極端子へ電気的に接続された電池セルのみである。
BMS6は、次のように第2の抵抗体接続判定の処理を行う。当該処理では、対応する配線D1の断線がない電池セルCEが対象であるので、後述の仮想的なコンデンサCに電荷が蓄えられている場合を考慮しない条件のもとでは、配線D2が断線していなければ、電圧センサーV2の計測情報は対応する電圧センサーV1の計測情報と実質的に同じ値、すなわち起電圧V0に相当する値となる。一方、配線D2が断線していれば、電圧センサーV2の計測情報は対応する対応する電圧センサーV1の計測情報と実質的に異なる値となる。
従って、第2の抵抗体接続判定では、電圧センサーV1の計測情報と電圧センサーV2の計測情報とをBMS6が比較し、両者が実質的に同じであれば配線D2が断線していないとBMS6が判定し、両者が実質的に異なれば配線D2が断線しているとBMS6が判定する。
例えば、配線D2aが断線していれば電圧センサーV2aの計測情報は電池セルCEaの起電圧V0aとは異なる値となるので、電圧センサーV2aの計測情報と電圧センサーV1aの計測情報とが実質的に同じであれば配線D2aが断線していないとBMS6が判定し、両者が実質的に異なれば配線D2aが断線しているとBMS6が判定する。
なお、この判定は、後述の仮想的なコンデンサCに電荷が蓄えられている場合には、実際には配線D2が断線していても断線なしとの判定がなされる場合がありうるので、配線D2が断線しているか否かの簡易な判定の処理ともいえる。従って、当該簡易の判定の処理で見逃した配線D2の断線を見つけるための詳細な判定の処理を再度行うが、これについては後述の「第3の抵抗体接続判定」の処理にて同時に行う。
上述した第2の抵抗体接続判定の処理によって、対応する配線D2が断線して電気的に非接続と判定された電池セルCE(以下、第2の異常セルという)を各電池セルCEa〜CEhの中からBMS6が特定した後、第2の異常セルではない他の電池セルCEにつき、BMS6は、第二接続点と電池セルCEの電池容器C0との間の配線または電気経路D3(以下、「配線D3」という)が断線しているか否かの「第3の抵抗体接続判定」の処理を行う。
なお、第1及び第2の異常セルについてはすでに異常であることが判明しているので、第3の抵抗体接続判定は実施されない。
BMS6は、次のように第3の抵抗体接続判定の処理を行う。
BMS6は、各電池セルに対応する容器電圧計測回路Ma〜Mhに対し、スイッチ信号をアクティブにして出力する。
アクティブとなったスイッチ信号が入力された容器電圧計測回路Ma〜Mhはそれぞれに備えられたスイッチSWa〜SWhを「閉」(ON)として、各容器電圧計測回路Ma〜Mhに備えられた2つの抵抗体R1とR2(抵抗体R1a〜R1hとそれに対応する抵抗体R2a〜R2h)を電気的に接続する。これにより、電圧センサーV2の計測値は、抵抗体R1とR2との分圧比に応じた値に変化する。具体的には、電圧センサーV2の計測値Vは、抵抗体R1の抵抗値r1と抵抗体R2の抵抗値r2を用いると、V≒V0からV=V0×{r2/(r1+r2)}へ変化することとなる。
なお、当該変化は、プルアップ抵抗体として機能する抵抗体R1の上記「他端」が正極端子へ電気的に接続され且つ抵抗体R1の上記「一端」が第二接続点に接続された電池セルのみで生じる。言い換えれば、当該変化は、配線D2が断線していない場合に生じる変化である。仮に、配線D2が断線している場合には、配線D3の断線の有無に関わらず、第3の抵抗体接続判定の処理にてスイッチSWが「閉」(ON)すると、電圧センサーV2の計測値は、V≒V0からV<<V0×{r2/(r1+r2)}またはV≒0と変化することとなる。従って、先述した簡易の判定の処理で見逃した配線D2の断線を見つける上記詳細な判定の処理も同時に実施されることとなる。
しかしながら、第二接続点が当該電池セルの電池容器C0に電気的に接続されている場合と接続されていない非接続の場合とを比較すると、電圧センサーV2の計測値Vの値がV0×{r2/(r1+r2)}へ変化するまでの時間に大きな差が生じる。すなわち、当該非接続の場合には、図3(b)に示すように、1msより小さい時間で瞬時に計測値Vの値がV0×{r2/(r1+r2)}へ変化するのに対し、当該接続がされている場合には、図3(a)に示すように、数百msの単位で比較的にゆっくりと変化する。
この理由は、当該接続されている場合には当該電池セルの電池容器C0の電位が当該電池セルの正極端子の電位と実質的に同じ値となっていることから、当該電池セルの電池容器C0と当該電池セルの負極端子との間にコンデンサCが仮想的に配置されたと同様の効果が生じるからである。一方、当該非接続の場合にはかような仮想的なコンデンサCの効果が生じない。
なお、図3では、一例としてr1=r2とした場合を示している。具体的には、r1=r2=1kΩである。また、コンデンサCの容量は、電池セルCEの構成により変わりうるが、約100μF程度である。このとき、時定数τ(図3中、100%の電圧が63%低減するまでの時間)は約100msであり、上述のようにその半分の時間としても一般的な電圧センサー及びその計測機器で時間的に十分に計測可能である。
従って、アクティブとしたスイッチ信号をBMS6が出力してから時定数τに対応する時間(以下、「時定数対応値」といい、上記非接続の場合に上記瞬時に計測値Vの値がV0×{r2/(r1+r2)}へ変化するまでの時間(例えば約1ms)より大きい時間であって時定数τを考慮した時間)、例えば、(τ/2)の時間が経過した時の電圧センサーV2の計測値Vを、時間に関連した関連値としてBMS6に入力し、BMS6は計測値Vを上記パラメータの1種とする。そして、この時、V>V0×{r2/(r1+r2)}の場合には、BMS6は、第二接続点が当該電池セルの電池容器に対し電気的に接続されていると判定する。一方、V≒V0×{r2/(r1+r2)}の場合には、BMS6は、第二接続点が当該電池セルの電池容器に電気的に接続されていない非接続の状態であると判定する。さらに、V<<V0×{r2/(r1+r2)}またはV≒0の場合には、BMS6は、配線D2が断線している(すなわち、先述した簡易の判定の処理で見逃した配線D2の断線を詳細な判定な処理により見つけた)と判定する。
例えば、電池セルCEaの場合、プルアップ抵抗体として機能する抵抗体R1aが電池容器C0aと当該電池セルの正極端子との間に電気的に接続されていれば、アクティブとしたスイッチ信号をBMS6が出力してから(τ/2)の時間が経過した時の電圧センサーV2の計測値Vは、定常状態に至っていないため、V0×{r2/(r1+r2)}よりも明らかに大きな値となる。しかし、配線D3aが断線した場合には、仮想的なコンデンサCaが非接続となるので、上記(τ/2)の時間が経過した時の電圧センサーV2の計測値Vは、実質的にV0×{r2/(r1+r2)}と同一となる。従って、配線D3aが断線、すなわちプルアップ抵抗体として機能する抵抗体R1aの上記「一端」が電池容器から電気的に非接続となったと判定できるのである。また、先述した簡易の判定の処理で配線D2aの断線が見逃されていた場合、抵抗体R1aが電池容器C0aと当該電池セルの正極端子との間に電気的に接続されていないので、配線D3aの断線の有無に関わらず、アクティブとしたスイッチ信号をBMS6が出力してから(τ/2)の時間が経過した時の電圧センサーV2の計測値Vは、V0×{r2/(r1+r2)}よりも明らかに小さな値となる。従って、配線D2aが断線したと判定できるのである。
このように、第3の抵抗体接続判定の処理においては、上記詳細な判定の処理も同時に行うことができるので、結果として、電圧センサーV1を用いずとも、電圧センサーV2の計測値Vの値の変化を見るだけで、配線D3の断線の有無のみならず、配線D1または配線D2の断線の有無、すなわち、少なくとも抵抗体R1の両端のうち、いずれの端部の側の配線上で断線が生じているかを判定することができるともいえる。
なお、上述の時定数τは電池システム1の製造時等に事前に試験にて計測し又は計算し、これより得られた時定数τに相当する時間を上記不揮発性メモリに記憶させてBMS6が適宜利用する。
上述の第3の抵抗体接続判定の処理では、上記関連値として電圧センサーV2の計測値Vを用いたが、アクティブとしたスイッチ信号をBMS6が出力してから電圧センサーV2の計測値VがV≒V0からV≒V0×{r2/(r1+r2)}へ変化するまでの時間tを上記関連値としてBMS6にて計測し、用いてもよい。
例えば、第二接続点が当該電池セルの電池容器に電気的に接続されている場合に電圧センサーV2の計測値VがV≒V0からV≒V0×{r2/(r1+r2)}へ変化する時間を基準時間Tm(十分に長い時間、例えば約1秒間)とすると、BMS6は、t≒Tmの場合に、抵抗体R1の上記「一端」が当該電池セルの電池容器に対し電気的に接続されていると判定する。一方、t<<Tmの場合に、第二接続点が当該電池セルの電池容器に対し電気的に接続されていない非接続の状態であると判定する。
BMS6にてかように処理することで、上述と同様に第3の抵抗体接続判定の処理を行うことができる。
第3の抵抗体接続判定の処理によって、第二接続点が電池容器C0から電気的に非接続であると判定された電池セルCE(以下、第3の異常セルという)、及び、第3の抵抗体接続判定の処理と同時に実施された上記詳細な判定の処理により対応する配線D2が断線していると判定された電池セルCE(以下、第4の異常セルという)を、BMS6が各電池セルCEa〜CEhの中から特定した後、BMS6は、各電池セルに対応する容器電圧計測回路Ma〜Mhに対し、スイッチ信号をインアクティブにして出力する。これにより、インアクティブとなったスイッチ信号が入力された容器電圧計測回路Ma〜Mhはそれぞれに備えられたスイッチSWa〜SWhを「開」(OFF)として、各容器電圧計測回路Ma〜Mhに備えられた2つの抵抗体R1とR2を電気的に非接続とする。従って、電圧センサーV2の計測値Vは、対応する配線D2の断線がない限り、図3のように電池CEの起電圧V0まで上昇する。
このとき、配線D2が断線している場合には、スイッチSWを「開」(OFF)とした後、電圧センサーV2の計測値Vが、図3のように電池CEの起電圧V0まで上昇することはない(そもそも計測値Vが上昇しない)。従って、スイッチSWを「閉」(ON)から「開」(OFF)とした場合に電圧センサーV2の計測値Vが上昇しない場合には、配線D2が断線しているとBMS6が判定してもよい。すなわち、この処理を、上記詳細な判定の処理とし、BMS6が第4の異常セルを特定してもよい。
なお、第3の抵抗体接続判定の処理によって、電圧センサーV2の計測値Vが、図3のように変化しない場合、対応するスイッチSWが故障しているとBMS6は判定することができる。すなわち、第3の抵抗体接続判定の処理の対象となった電池セルCEに対応するスイッチSWa〜SWhのいずれが故障しているか、例えば「開」「閉」不能となっているかを判定かつ特定することができる。具体的には、電圧センサーV2の計測値VがV0のままである場合にはスイッチSWが「閉」(ON)できない故障であり、計測値VがV0でない場合には、スイッチSWが「開」(OFF)できない場合またはスイッチSWがある抵抗値を持って接続されることで「閉」(ON)でもなく「開」(OFF)でもない状態を維持している場合の故障であると判定できる。
さらに、BMS6は、上位制御装置4へ、第1及至第4の異常セルと判定された電池セルCEの情報を、先述の故障しているスイッチSWの情報と併せて、各電池セルCEa〜CEhの関連情報の一部として送信するとともに、判定終了信号を送信する。
上位制御装置4が受信した各電池セルの関連情報に、第1及至第4の異常セルを示す情報または故障しているスイッチSWの情報が含まれる場合には、上位制御装置4は関連情報に異常値が含まれると判定して表示装置5に内蔵された異常ランプを点灯させる等するとともに、各電池セルCEa〜CEhのいずれが第1及至第4の異常セルであるか、または、いずれのスイッチSWが故障しているかを判別できる情報を表示装置5に表示する。また、表示装置5に内蔵されたブザー等の音響装置を作動させて警報を鳴らす。
これにより、光と音で視覚および聴覚を刺激してユーザーに適切な修理を促すことができるのみならず、プルアップ抵抗体が電気的に外れた電池セルがいずれであるか特定できるとともに配線D1及至D3のいずれが断線したかも特定できるので、修理も容易となる。
なお、判定終了信号を受信した上位制御装置4は、電力負荷3へ組電池の電力を供給可能とすべく、第1のアーム用スイッチ制御信号をアクティブにしてBMS6へ送信する。アクティブとなった第1のアーム用スイッチ制御信号を受信したBMS6は、第1及至第3の異常セルが含まれないアームのアーム用スイッチSα又はSβを「開」(OFF)から「閉」(ON)とすべく、当該異常セルが含まれないアームに対応する第2のアーム用スイッチ制御信号をアクティブとする。アクティブとなった第2のアーム用スイッチ制御信号が入力されたアーム用スイッチSα又はSβは、「開」(OFF)から「閉」(ON)へと動作する。一方、この時、第1及至第4の異常セルが含まれるアームに対応する第2のアーム用スイッチ制御信号はインアクティブであるので、対応するアーム用スイッチは「開」(OFF)のままであり、従って、当該アームは電力負荷3へ電気的に接続されない。
これにより、電池モジュール2の各アームのうち、第1及至第4の異常セルを含まないアームと電力負荷3とが電気的に接続される。従って、抵抗体接続判定の処理により第1、第2、第3または第4の異常セルが1つも判定されなかった場合には、全てのアームが電力負荷3に電気的に接続されるので電池システム1が運転可能、例えば電池システム1が電気自動車等の移動体の場合には走行可能となる。
また、第1、第2、第3、または第4の異常セルを含むアームが存在する場合には、このアームを電力負荷3に接続せず、第1及至第4の異常セルを含まないアームのみを電力負荷3に接続するので、例えば電池システム1が電気自動車等の移動体の場合には、少なくとも修理工場まで自力で安全に移動させることができる。
なお、起動スイッチをオフ、例えばイグニッションキーをユーザーがOFFすると、上記不揮発性メモリにBMS6が各電池セルCEのそれぞれのセル電圧を記憶し、さらに上位制御装置4が全てのアームに対応する第1のアーム用スイッチ制御信号をインアクティブとする。従って、インアクティブとなった第1のアーム用スイッチ制御信号を受けるBMS6は、アーム用スイッチSα及びSβを「閉」から「開」とすべく、全てのアームに対応する第2のアーム用スイッチ制御信号をインアクティブとする。インアクティブとなった第2のアーム用スイッチ制御信号を受ける各アーム用スイッチSα及びSβは、「閉」から「開」へと動作する。これにより、電池モジュール2の各アームの組電池と電力負荷3とが電気的に遮断される。
そして、上記小電源から電力供給が遮断されて、電圧センサーV1a〜V1h、V2a〜V2h、温度センサーTa〜Thなどの各種センサーの計測が停止するとともにBMS6も停止する。これによって、電池システム1も停止する。
以上の説明では、電池容器C0の電位を「プルアップ」する構成としたが、正極活物質と負極活物質などの材料によっては、電池セルCEの電池容器C0を当該電池セルCEの負極端子と実質的に同電位とする、すなわち「プルダウン」する構成とする場合がある。
この場合、図2で示す容器電圧計測回路Mをそのまま用いることができ、ただし、図4に示すように、図2の電池セルCEに接続した容器電圧計測回路Mを図中上下ひっくり返して接続、すなわち図2で容器電圧計測回路Mが正極端子と接続した位置を負極端子に、また、図2で容器電圧計測回路Mが負極端子と接続した位置を正極端子に接続した構成とする。
言い換えれば、抵抗体R1の上記一端が第二接続点を介して電池セルCEの電池容器C0に電気的に接続され、抵抗体R1の他端が当該電池セルCEの負極端子に電気的に接続される。これにより、抵抗体R1がプルダウン抵抗体として機能することとなる。そして、抵抗体R2の他端が第二接続点を介して当該電池セルCEの正極端子に電気的に接続された構成となるよう、容器電圧計測回路Mが電池セルCEに接続される。また、容器電圧を計測するための電圧センサーV2は、第二接続点を介して当該電池セルCEの正極端子と当該電池セルCEの電池容器C0の間の電圧を計測するよう配置・接続される。
このように構成すると、プルダウン抵抗体としての抵抗体R1が負極端子と電池容器C0との間に電気的に接続されている場合には、電池容器C0の電位が負極端子の電位と実質的に同じ値となっていることから、当該電池セルCEの電池容器C0と当該電池セルCEの正極端子との間にコンデンサC´が仮想的に配置されたと同様の効果が生じる。
かようにして電池容器C0の電位を「プルダウン」した構成が得られるが、上述の「プルアップ」した構成で説明した構成および動作において、「プルアップ」を「プルダウン」、「正極端子」を「負極端子」、「負極端子」を「正極端子」、「仮想コンデンサC」を「仮想コンデンサC´」、「配線D」を「配線D´」、「配線D1」を「配線D1´」、「配線D2」を「配線D2´」、「配線D3」を「配線D3´」、と読み替えれば、「プルダウン」した構成における抵抗体接続判定の処理の説明となる。従って、繰り返しての説明は省略する。
以上のように、プルアップの場合とプルダウンの場合のいずれの場合においても同一構成の容器電圧計測回路Mを適宜用いることができるので、電池システム1を量産する場合等のコスト削減を図ることもできる。
本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限りで種々の変形が可能である。例えば、プルアップ抵抗体またはプルダウン抵抗体を容器電圧計測回路Mの内部に配置せず、容器電圧計測回路Mの外部に別体として配置してもよい。
また、抵抗体R1とR2では、それらの抵抗値をいずれも同じ値、すなわちr1=r2として説明したが、抵抗体接続判定の行われる短時間の間においても電池容器が腐食等することのないよう、適宜、r1≠r2として設計してもよい。
1…電池システム、2…電池モジュール、3…電力負荷、4…上位制御装置、
5…表示装置、6…BMS

Claims (6)

  1. 第1の電極端子と、第2の電極端子と、導電性の電池容器とを備えた電池セルと、
    第1の抵抗体と、第2の抵抗体と、前記第1の抵抗体の一端と前記第2抵抗体の一端との間に接続されたスイッチとを備えた容器電圧計測回路と、
    制御装置と
    を有し、
    前記第1の抵抗体の前記一端は前記電池容器に電気的に接続され、前記第1の抵抗体の他端は前記第1の電極端子に電気的に接続され、前記第2抵抗体の他端は前記第2電極端子に電気的に接続され、
    前記制御装置は、前記制御装置が前記スイッチを閉に制御して前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗体とを電気的に接続とした場合に、前記第2の抵抗体の間の第2の電圧値の変化を前記電池容器と前記第2の電極端子との間に生じるコンデンサ容量を考慮して計測することで、前記第1の抵抗体が前記電池容器に電気的に接続しているか否かを判定することを特徴とする電池システム。
  2. 前記制御装置は、前記制御装置が前記スイッチを閉に制御して前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗体とを電気的に接続した場合に、時定数対応値における前記第2の電圧値を検知することで、前記第1の抵抗体が前記電池容器に電気的に接続しているか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の電池システム。
  3. 前記制御装置は、前記制御装置が前記スイッチを閉に制御して前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗体とを電気的に接続した場合に、前記第2の電圧値が前記第1の電圧値から前記第1の抵抗体と前記第2の抵抗体との分圧比に応じた値に変化するまでの時間に関連した関連値を検知することで、前記第1の抵抗体の前記一端が前記電池容器に電気的に接続しているか否かを判定することを特徴とする請求項に記載の電池システム。
  4. 前記制御装置に制御される表示装置をさらに有し、
    前記制御装置は、前記判定の結果を前記表示装置へ表示させる制御を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の電池システム。
  5. 前記第1の電極端子は正極端子であり、前記第2の電極端子は負極端子であり、前記第1の抵抗体はプルアップ抵抗体であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の電池システム。
  6. 前記第1の電極端子は負極端子であり、前記第2の電極端子は正極端子であり、前記第1の抵抗体はプルダウン抵抗体であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項に記載の電池システム。
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