ここで、本発明の特定の実施形態が詳細に参照される。本発明の特定の実施形態の例は、添付の構造及び式に図示されている。本発明は、列挙される実施形態に関連して記載されるが、本発明をこれらの実施形態に限定することは意図されないことが理解される。逆に、本発明は、特許請求の範囲により規定されるような本発明の範囲内に含まれ得る、全ての代替物、改変物、及び均等物を網羅することが意図される。当業者は、本明細書中に記載されるものと類似又は等価である多くの方法及び材料を認識し、これらの方法及び材料は、本発明の実施において使用され得る。本発明は、いかなる方法でも、記載される方法及び材料に限定されない。援用される文献、特許、及び類似の材料のうちの1つ以上が、本願(定義される用語、用語の使用法、記載される技術などが挙げられるが、これらに限定されない)と異なるか又は矛盾する場合、本願が支配する。
(定義)
用語「アルキル」とは、本明細書中で使用される場合、1個〜12個の炭素原子の、飽和した直鎖もしくは分枝鎖の一価炭化水素基をいう。アルキル基の例としては、メチル(Me、−CH3)、エチル(Et、−CH2CH3)、1−プロピル(n−Pr、n−プロピル、−CH2CH2CH3)、2−プロピル(i−Pr、i−プロピル、−CH(CH3)2)、1−ブチル(n−Bu、n−ブチル、−CH2CH2CH2CH3)、2−メチル−1−プロピル(i−Bu、i−ブチル、−CH2CH(CH3)2)、2−ブチル(s−Bu、s−ブチル、−CH(CH3)CH2CH3)、2−メチル−2−プロピル(t−Bu、t−ブチル、−C(CH3)3)、1−ペンチル(n−ペンチル、−CH2CH2CH2CH2CH3)、2−ペンチル(−CH(CH3)CH2CH2CH3)、3−ペンチル(−CH(CH2CH3)2)、2−メチル−2−ブチル(−C(CH3)2CH2CH3)、3−メチル−2−ブチル(−CH(CH3)CH(CH3)2)、3−メチル−1−ブチル(−CH2CH2CH(CH3)2)、2−メチル−1−ブチル(−CH2CH(CH3)CH2CH3)、1−ヘキシル(−CH2CH2CH2CH2CH2CH3)、2−ヘキシル(−CH(CH3)CH2CH2CH2CH3)、3−ヘキシル(−CH(CH2CH3)(CH2CH2CH3))、2−メチル−2−ペンチル(−C(CH3)2CH2CH2CH3)、3−メチル−2−ペンチル(−CH(CH3)CH(CH3)CH2CH3)、4−メチル−2−ペンチル(−CH(CH3)CH2CH(CH3)2)、3−メチル−3−ペンチル(−C(CH3)(CH2CH3)2)、2−メチル−3−ペンチル(−CH(CH2CH3)CH(CH3)2)、2,3−ジメチル−2−ブチル(−C(CH3)2CH(CH3)2)、3,3−ジメチル−2−ブチル(−CH(CH3)C(CH3)3、1−ヘプチル、1−オクチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「アルケニル」とは、少なくとも1つの不飽和部位(すなわち、炭素−炭素のsp2二重結合)を有する、2個〜12個の炭素原子の、直鎖もしくは分枝鎖の一価炭化水素基をいい、ここでアルケニル基は、「シス」配向及び「トランス」配向、あるいは「E」配向及び「Z」配向を有する基を含む。例としては、エチレニル又はビニル(−CH=CH2)、アリル(−CH2CH=CH2)などが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「アルキニル」とは、少なくとも1つの不飽和部位(すなわち、炭素−炭素のsp三重結合)を有する、2個〜12個の炭素原子の直鎖もしくは分枝鎖の一価炭化水素基をいう。例としては、エチニル(−C≡CH)、プロピニル(プロパルギル、−CH2C≡CH)などが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「炭素環」、「カルボシクリル」、「炭素環式環」及び「シクロアルキル」とは、単環式環としては3個〜12個の炭素原子、又は二環式環としては7個〜12個の炭素原子を有する、一価の非芳香族の飽和又は部分不飽和環をいう。7個〜12個の原子を有する二環式炭素環は、例えば、ビシクロ[4,5]系、ビシクロ[5,5]系、ビシクロ[5,6]系又はビシクロ[6,6]系として配置され得、そして9個又は10個の環原子を有する二環式炭素環は、ビシクロ[5,6]系又はビシクロ[6,6]系として、あるいは橋架け系(例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン及びビシクロ[3.2.2]ノナン)として配置され得る。単環式炭素環の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シクロペンタ−1−エニル、1−シクロペンタ−2−エニル、1−シクロペンタ−3−エニル、シクロヘキシル、1−シクロヘキサ−1−エニル、1−シクロヘキサ−2−エニル、1−シクロヘキサ−3−エニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、シクロウンデシル、シクロドデシルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
「アリール」とは、親芳香族環系の1個の炭素原子から1個の水素原子を除去することにより誘導される、6個〜18個の炭素原子の一価の芳香族炭化水素基を意味する。いくつかのアリール基は、例示的な構造において、「Ar」と表わされる。アリールは、飽和環、部分不飽和環、又は芳香族の炭素環式環もしくは複素環式環に縮合した芳香族環を含む、二環式の基を含む。代表的なアリール基としては、ベンゼン(フェニル)、置換ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、インデニル、インダニル、1,2−ジヒドロナフタレン、1,2,3,4−テトラヒドロナフチルなどから誘導される基が挙げられるが、これらに限定されない。
用語「複素環」、「ヘテロシクリル」及び「複素環式環」は、本明細書中で交換可能に使用され、そして飽和又は部分不飽和(すなわち、環内に1つ以上の二重結合及び/又は三重結合を有する)の、3個〜18個の環原子(このうちの少なくとも1つの環原子は、窒素、酸素及び硫黄から選択されるヘテロ原子であり、残りの環原子は、Cであり、1つ以上の環原子は、以下に記載される1つ以上の置換基で必要に応じて独立して置換されている)の炭素環式基をいう。複素環は、3個〜7個の環員(2個〜6個の炭素原子、ならびにN、O、P、及びSから選択される1個〜4個のヘテロ原子)を有する単環であっても、7個〜10個の環員(4個〜9個の炭素原子、ならびにN、O、P、及びSから選択される1個〜6個のヘテロ原子)を有する二環(例えば、ビシクロ[4,5]系、ビシクロ[5,5]系、ビシクロ[5,6]系、又はビシクロ[6,6]系)であってもよい。複素環は、Paquette,Leo A.;「Principles of Modern Heterocyclic Chemistry」(W.A.Benjamin,New York,1968)(特に、第1章、第3章、第4章、第6章、第7章、及び第9章);「The Chemistry of Heterocyclic Compounds,A series of Monographs」(John Wiley & Sons,New York,1950年〜現在)(特に、第13巻、第14巻、第16巻、第19巻、及び第28巻);ならびにJ.Am.Chem.Soc.(1960)82:5566に記載されている。「ヘテロシクリル」はまた、複素環基が、飽和環、部分不飽和環、又は芳香族の炭素環式環又は複素環式環に縮合している基を含む。複素環式環の例としては、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、チオキサニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ホモピペリジニル、オキセパニル、チエパニル、オキサゼピニル、ジアゼピニル、チアゼピニル、2−ピロリニル、3−ピロリニル、インドリニル、2H−ピラニル、4H−ピラニル、ジオキサニル、1,3−ジオキソラニル、ピラゾリニル、ジチアニル、ジチオラニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロチエニル、ジヒドロフラニル、ピラゾリジニル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、3−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサニル、3−アザビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、及びアザビシクロ[2.2.2]ヘキサニルが挙げられるが、これらに限定されない。スピロ部分もまた、この定義の範囲内に含まれる。環原子がオキソ(=O)部分で置換されている複素環式基の例は、ピリミジノニル及び1,1−ジオキソ−チオモルホリニルである。
用語「ヘテロアリール」とは、5〜18原子(窒素、酸素、及び硫黄から独立して選択される1個以上のヘテロ原子を含む)の、5員環又は6員環の一価の芳香族基をいい、そして縮合環系(これらの環のうちの少なくとも1つが芳香族である)を含む。ヘテロアリール基の例は、ピリジニル(例えば、2−ヒドロキシピリジニルが挙げられる)、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピリミジニル(例えば、4−ヒドロキシピリミジニルが挙げられる)、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、キノリニル、イソキノリニル、インドリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、シンノリニル、インダゾリル、インドリジニル、フタラジニル、ピリダジニル、チアジニル、イソインドリル、プテリジニル、プリニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、フラザニル、ベンゾフラザニル、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、キナゾリニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、及びフロピリジニルである。
複素環基又はヘテロアリール基は、可能である場合、炭素で結合(炭素結合)しても窒素で結合(窒素結合)してもよい。例えば、限定ではなく、炭素結合した複素環又はヘテロアリールは、ピリジンの2位、3位、4位、5位、又は6位、ピリダジンの3位、4位、5位、又は6、ピリミジンの2位、4位、5位、又は6、ピラジンの2位、3位、5位、又は6位、フラン、テトラヒドロフラン、チオフラン、チオフェン、ピロール又はテトラヒドロピロールのの2位、3位、4位、又は5位、オキサゾール、イミダゾール又はチアゾールの2位、4位、又は5位、イソオキサゾール、ピラゾール、又はイソチアゾールの3位、4位、又は5位、アジリジンの2位又は3位、アゼチジンの2位、3位、又は4位、キノリンの2位、3位、4位、5位、6位、7位、又は8位、あるいはイソキノリンの1位、3位、4位、5位、6位、7位、又は8位で結合する。
例えば、限定ではなく、窒素結合した複素環又はヘテロアリールは、アジリジン、アゼチジン、ピロール、ピロリジン、2−ピロリン、3−ピロリン、イミダゾール、イミダゾリジン、2−イミダゾリン、3−イミダゾリン、ピラゾール、ピラゾリン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドール、インドリン、1H−インダゾールの1位、イソインドール又はイソインドリンの2位、モルホリンの4位、及びカルバゾール又はβ−カルボリンの9位で結合する。
用語「ハロ」とは、F、Cl、Br又はIをいう。ヘテロアリール又はヘテロシクリルに存在するヘテロ原子は、酸化形態(例えば、N+→O−、S(O)及びS(O)2)を含む。
用語「処置する」及び「処置」とは、治療処置と予防処置又は予防的処置との両方をいい、その目的は、望ましくない生理学的変化又は障害(例えば、癌の発生又は広がり)を予防するか又は遅くする(減らす)ことである。本発明の目的で、有利又は望ましい臨床結果としては、検出可能であれ検出不可能であれ、症状の軽減、疾患の程度の減少、疾患の安定化された(すなわち、悪化しない)状態、疾患の進行の遅延又は減速、疾患状態の軽減又は緩和、及び寛解(部分的であれ全体的であれ)が挙げられるが、これらに限定されない。「処置」はまた、処置を受けない場合に予測される生存と比較される場合に、生存を延長することを意味し得る。処置を必要とするものとしては、その状態又は障害をすでに有するもの、及びその状態又は障害を有しやすいもの、あるいはその状態又は障害が予防されるべきであるものが挙げられる。
語句「治療有効量」とは、(i)本明細書中に記載される特定の疾患、状態、又は障害を処置又は予防するか、(ii)特定の疾患、状態又は障害の1つ以上の症状を減衰、軽減又は排除するか、あるいは(iii)特定の疾患、状態、又は障害の1つ以上の症状の発生を予防又は遅延させる、本発明の化合物の量を意味する。癌の場合、薬物の治療有効量は、癌細胞の数を減少させ得;腫瘍のサイズを減少させ得;周辺器官への癌細胞の浸潤を阻害し得(すなわち、ある程度まで遅くし得、そして好ましくは停止させ得);腫瘍の転移を阻害し得(すなわち、ある程度まで遅くし得、そして好ましくは停止させ得);腫瘍の増殖をある程度まで阻害し得;そして/又は癌に関連する症状のうちの1つ以上をある程度まで緩和し得る。薬物が、存在する癌細胞の増殖を防止し得、そして/又は殺傷し得る場合、この薬物は、細胞増殖抑制性及び/又は細胞傷害性であり得る。癌治療のためには、効力は、例えば、疾患の無増悪期間(TTP)を評価すること、及び/又は奏効率(RR)を決定することによって測定され得る。
用語「異常な細胞増殖」及び「過剰増殖性障害」は、本願において交換可能に使用される。「異常な細胞増殖」とは、本明細書中で使用される場合、他に示されない限り、正常な調節機構に無関係な細胞の増殖(例えば、接触阻止の損失)をいう。これには、例えば、(1)変異したチロシンキナーゼの発現、又はレセプターチロシンキナーゼの過剰発現により増殖する、腫瘍細胞(腫瘍);(2)異常なチロシンキナーゼ活性化が起こる他の増殖性疾患の良性細胞及び悪性細胞;(3)レセプターチロシンキナーゼにより増殖する任意の腫瘍;(4)異常なセリン/スレオニンキナーゼ活性化により増殖する任意の腫瘍;ならびに(5)異常なセリン/スレオニンキナーゼ活性化が起こる他の増殖性疾患の良性細胞及び悪性細胞の、異常な増殖が挙げられる。
用語「癌」及び「癌性」とは、調節されない細胞増殖により代表的に特徴付けられる、哺乳動物における生理学的状態をいうか、又は記載する。「腫瘍」は、1つ以上の癌性細胞を含む。癌の例としては、癌腫、リンパ腫、芽細胞腫、肉腫、及び白血病又はリンパ悪性疾患が挙げられるが、これらに限定されない。このような癌のより具体的な例としては、扁平上皮癌(例えば、上皮扁平細胞癌)、肺癌(小細胞肺癌、非小細胞肺癌(「NSCLC」)、肺の腺癌及び肺の鱗状癌腫が挙げられる)、腹膜の癌、肝細胞癌、胃癌(胃腸癌を含む)、膵臓癌、神経膠芽細胞腫、頚部癌、卵巣癌、肝臓癌、膀胱癌、ヘパトーマ、乳癌、結腸癌、直腸癌、結腸直腸癌、子宮内膜又は子宮の癌腫、唾液腺癌腫、腎臓癌又は腎性癌、前立腺癌、外陰部癌、甲状腺癌、肝性癌腫、肛門癌腫、陰茎癌腫、急性白血病、ならびに頭部/脳及び首の癌が挙げられる。
「化学療法剤」とは、癌の処置において有用な化合物である。化学療法剤の例としては、エルロチニブ(Erlotinib)(TARCEVA(登録商標),Genentech/OSI Pharm.)、ボルテゾミブ(Bortezomib)(VELCADE(登録商標),Millennium Pharm.)、フルベストラント(Fulvestrant)(FASLODEX(登録商標),AstraZeneca)、ステント(Sutent)(SU11248,Pfizer)、レトロゾール(FEMARA(登録商標)、Novartis)、メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(登録商標),Novartis)、PTK787/ZK222584(Novartis)、オキサリプラチン(Eloxatin(登録商標),Sanofi)、5−FU(5−フルオロウラシル)、ロイコボリン、ラパマイシン(Rapamycin)(シロリムス(Sirolimus)、RAPAMUNE(登録商標),Wyeth)、ラパチニブ(Lapatinib)(TYKERB(登録商標),GSK572016,Glaxo Smith Kline)、ロナファルニブ(Lonafarnib)(SCH66336)、ソラフェニブ(Sorafenib)(BAY43−9006,Bayer Labs)、及びゲフィチニブ(IRESSA(登録商標),AstraZeneca)、AG1478、AG1571(SU5271;Sugen)、アルキル化剤(例えば、チオテパ及びCYTOXAN(登録商標)シクロホスファミド);スルホン酸アルキル(例えば、ブスルファン、イムプロスルファン及びピポスルファン);アジリジン(例えば、ベンゾデパ(benzodopa)、カルボコン、メツレデパ(meturedopa)、及びウレデパ(uredopa));エチレンイミン及びメチルメラミン(methylamelamine)(アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミド及びトリメチロメラミンが挙げられる);アセトゲニン(acetogenin)(特に、ブラタシン(bullatacin)及びブラタシノン(bullatacinone));カンプトテシン(合成アナログのトポテカンが挙げられる);ブリオスタチン(bryostatin);カリスタチン(callystatin);CC−1065(そのアドゼレシン(adozelesin)、カルゼレシン(carzelesin)及びビゼレシン(bizelesin)合成アナログが挙げられる);クリプトフィシン(cryptophycin)(特に、クリプトフィシン1及びクリプトフィシン8);ドラスタチン(dolastatin);ドゥオカルマイシン(duocarmycin)(合成アナログのKW−2189及びCB1−TM1が挙げられる);エレウセロビン(eleutherobin);パンクラチスタチン(pancratistatin);サルコジクチイン(sarcodictyin);スポンジスタチン(spongistatin);ナイトロジェンマスタード(例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、クロロホスファミド、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロレタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベムビチン(novembichin)、フェネステリン(phenesterine)、プレドニムスチン、トロフォスファミド、ウラシルマスタード);ニトロソウレア(例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、フォテムスチン、ロムスチン、ニムスチン、及びラニムスチン(ranimnustine));抗生物質(例えば、エンジイン抗生物質(例えば、カリケアマイシン(calicheamicin)であり、特に、カリケアマイシンγ1I及びカリケアマイシンωI1(Angew Chem.Intl.Ed.Engl.(1994)33:183−186));ディネマイシン(dynemicin)(ディネマイシンAが挙げられる);ビスホスホネート(例えば、クロドロネート);エスペラマイシン(esperamicin);ならびにネオカルチノスタチン発色団及び関連する色素タンパクエンジイン抗生物質発色団)、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、オースラマイシン(authramycin)、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン(carabicin)、カルミノマイシン(carminomycin)、カルチノフィリン、クロモマイシン(chromomycinis)、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6−ジアゾ−5−オキソ−L−ノルロイシン、ADRIAMYCIN(登録商標)(ドキソルビシン)、モルホリノ−ドキソルビシン、シアノモルホリノ−ドキソルビシン、2−ピロリノ−ドキソルビシン及びデオキシドキソルビシン)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン(marcellomycin)、マイトマイシン(例えば、マイトマイシンC、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、プロマイシン、ケラマイシン(quelamycin)、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン(tubercidin)、ウベニメクス、ジノスタチン、ゾルビシン);代謝拮抗物質(例えば、メトトレキサート及び5−フルオロウラシル(5−FU));葉酸アナログ(例えば、デノプテリン(denopterin)、メトトレキサート、プテロプテリン、トリメトレキサート);プリンアナログ(例えば、フルダラビン、6−メルカプトプリン、チアミプリン、チオグアニン);ピリミジンアナログ(例えば、アンシタビン、アザシチジン、6−アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、フロクスウリジン);アンドロゲン(例えば、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、テストラクトン);抗副腎剤(anti−adrenal)(例えば、アミノグルテチミド、ミトーテン、トリロスタン);葉酸補充剤(例えば、葉酸);アセグラトン;アルドホスファミド(aldophosphamide)グリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル(eniluracil);アムサクリン;ベストラブシル(bestrabucil);ビサントレン;エダトレキサート(edatraxate);デフォファミン(defofamine);デメコルチン;ジアジコン(diaziquone);エルフオルニチン;酢酸エリプチニウム;エポチロン(epothilone);エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロニダミン(lonidainine);マイタンシノイド(maytansinoid)(例えば、マイタンシン(maytansine)及びアンサミトシン(ansamitocin));ミトグアゾン;ミトザントロン;モピダモール(mopidanmol);ニトラエリン(nitraerine);ペントスタチン;フェナメト(phenamet);ピラルビシン;ロソキサントロン(losoxantrone);ポドフィリン酸(podophyllinic acid);2−エチルヒドラジン;プロカルバジン;PSK(登録商標)多糖類複合体(JHS Natural Products,Eugene,OR);ラゾキサン;リゾキシン(rhizoxin);シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トリアジコン;2,2’,2”−トリクロロトリエチルアミン;トリコテセン(trichothecene)(特に、T−2トキシン、ベラクリンA(verracurin A)、ロリジンA(roridin A)及びアングイジン(anguidine));ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン(gacytosine);アラビノシド(「Ara−C」);シクロホスファミド;チオテパ;タキソイド(taxoid)(例えば、TAXOL(登録商標)(パクリタキセル;Bristol−Myers Squibb Oncology,Princeton,N.J.)、ABRAXANETM(Cremophorを含まない)、パクリタキセルのアルブミン処理されたナノ粒子製剤(American Pharmaceutical Partners,Schaumberg,Illinois)、及びTAXOTERE(登録商標)(ドセタキセル(doxetaxel);Rho^ne−Poulenc Rorer,Antony,France));クロラムブシル(chloranmbucil);GEMZAR(登録商標)(ゲムシタビン);6−チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;白金アナログ(例えば、シスプラチン及びカルボプラチン);ビンブラスチン;エトポシド(VP−16);イホスファミド;ミトザントロン;ビンクリスチン;NAVELBINE(登録商標)(ビノレルビン);ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン;アミノプテリン;カペシタビン(XELODA(登録商標));イバンドロネート(ibandronate);CPT−11;トポイソメラーゼインヒビターRFS2000;ジフルオロメチルオルニチン(DMFO);レチノイド(例えば、レチン酸);ならびに上記の任意のものの薬学的に受容可能な塩、酸及び誘導体が挙げられる。
「化学療法剤」の定義に含まれるものはまた、(i)腫瘍に対するホルモン作用を調節又は阻害するように働く抗ホルモン剤(例えば、抗エストロゲン及び選択的エストロゲンレセプターモジュレーター(SERM)(例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(登録商標);クエン酸タモキシフェン)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン(droloxifene)、4−ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン(trioxifene)、ケオキシフェン(keoxifene)、LY117018、オナプリストン(onapristone)、及びFARESTON(登録商標)(クエン酸トレミフェン(toremifine citrate))が挙げられる));(ii)副腎におけるエストロゲン産生を調節する酵素であるアロマターゼを阻害する、アロマターゼインヒビター(例えば、4(5)−イミダゾール、アミノグルテチミド、MEGASE(登録商標)(酢酸メゲストロール)、AROMASIN(登録商標)(エキセメスタン;Pfizer)、フォルメスタニー(formestanie)、ファドロゾール、RIVISOR(登録商標)(ボロゾール(vorozole))、FEMARA(登録商標)(レトロゾール;Novartis)、及びARIMIDEX(登録商標)(アナストロゾール;AstraZeneca));(iii)抗男性ホルモン(例えば、フルタミド、ニルタミド(nilutamide)、ビカルタミド、ロイプロリド、及びゴセレリン;ならびにトロキサシタビン(troxacitabine)(1,3−ジオキソランヌクレオシドシトシンアナログ));(iv)プロテインキナーゼインヒビター;(v)脂質キナーゼインヒビター;(vi)アンチセンスオリゴヌクレオチド(特に、異常な細胞増殖に関与するシグナル伝達経路における遺伝子の発現を阻害するものであり、例えば、PKC−α、Ralf及びH−Ras);(vii)リボザイム(例えば、VEGF発現インヒビター(例えば、ANGIOZYME(登録商標))及びHER2発現インヒビター);(viii)ワクチン(例えば、遺伝子治療ワクチンであり、例えば、ALLOVECTIN(登録商標)、LEUVECTIN(登録商標)、及びVAXID(登録商標));PROLEUKIN(登録商標)rIL−2;トポイソメラーゼ1インヒビター(例えば、LURTOTECAN(登録商標));ABARELIX(登録商標)rmRH;(ix)抗脈管形成剤(例えば、ベバシツマブ(bevacizumab)(AVASTIN(登録商標),Genentech));ならびに(x)上記のもののいずれかの薬学的に受容可能な塩、酸及び誘導体である。他の抗脈管形成剤としては、MMP−2(マトリックスメタロプロテアーゼ2)インヒビター、MMP−9(マトリックスメタロプロテアーゼ9)インヒビター、COX−II(シクロオキシゲナーゼII)インヒビター、及びVEGFレセプターチロシンキナーゼインヒビターが挙げられる。本発明の化合物/組成物と組み合わせて使用され得るような有用なマトリックスメタロプロテアーゼインヒビターの例は、WO96/33172、WO96/27583、EP818442、EP1004578、WO98/07697、WO98/03516、WO98/34918、WO98/34915、WO98/33768、WO98/30566、EP606,046、EP931,788、WO90/05719、WO99/52910、WO99/52889、WO99/29667、WO99/07675、EP945864、米国特許第5,863,949号、米国特許第5,861,510号、及びEP780,386に記載されており、これらの全ては、その全体が本明細書中に参考として援用される。VEGFレセプターチロシンキナーゼインヒビターの例としては、4−(4−ブロモ−2−フルオロアニリノ)−6−メトキシ−7−(1−メチルピペリジン−4−イルメトキシ)キナゾリン(ZD6474;WO01/32651の実施例2)、4−(4−フルオロ−2−メチルインドール−5−イルオキシ)−6−メトキシ−7−(3−ピロリジン−1−イルプロポキシ)−キナゾリン(AZD2171;WO00/47212の実施例240)、バタラニブ(vatalanib)(PTK787;WO98/35985)及びSU11248(スニチニブ(sunitinib);WO01/60814)、ならびにPCT公開番号WO97/22596、WO97/30035、WO97/32856、及びWO98/13354に開示されるもののような化合物が挙げられる。
本発明の化合物と組み合わせて使用され得る化学療法剤の他の例としては、PI3K(ホスホイノシチド−3キナーゼ)のインヒビター(例えば、Yaguchiら、(2006)Jour.of the Nat.Cancer Inst.98(8):545−556;US7173029;US7037915;US6608056;US6608053;US6838457;US6770641;US6653320;US6403588;WO2006/046031;WO2006/046035;WO2006/046040;WO2007/042806;WO2007/042810;WO2004/017950;US2004/092561;WO2004/007491;WO2004/006916;WO2003/037886;US2003/149074;WO2003/035618;WO2003/034997;US2003/158212;EP1417976;US2004/053946;JP2001247477;JP08175990;JP08176070;US6703414;及びWO97/15658に報告されているものであり、これらの全ては、その全体が本明細書中に参考として援用される)が挙げられる。このようなPI3Kインヒビターの具体的な例としては、SF−1126(PI3Kインヒビター,Semafore Pharmaceuticals)、BEZ−235(PI3Kインヒビター,Novartis)、XL−147(PI3Kインヒビター,Exelixis,Inc.)が挙げられる。
用語「炎症性疾患」とは、本願において使用される場合、慢性関節リウマチ、アテローム性動脈硬化症、うっ血性心不全、炎症性腸疾患(クローン病及び潰瘍性大腸炎が挙げられるが、これらに限定されない)、肺における慢性閉塞性肺疾患、肝臓及び腎臓における線維性疾患、クローン病、ループス、皮膚疾患(例えば、乾癬、湿疹及び強皮症)、変形性関節症、多発性硬化症、喘息、糖尿病合併症に関連する疾患及び障害、肺、肝臓、腎臓などの器官における線維症性器官不全、ならびに心血管系の炎症性合併症(例えば、急性冠状血管症候群)が挙げられるが、これらに限定されない。
「抗炎症剤」とは、炎症の処置において有用な化合物である。抗炎症剤の例としては、注射可能なタンパク質治療剤(例えば、Enbrel(登録商標)、Remicade(登録商標)、Humira(登録商標)及びKineret(登録商標))が挙げられる。抗炎症剤の他の例としては、非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)(例えば、イブプロフェン又はアスピリン(膨潤を減少させ、そして疼痛を軽減する));疾患修飾抗リウマチ薬(DMARD)(例えば、メトトレキサート);5−アミノサリチレート(スルファサラジン及び硫黄を含まない薬剤);コルチコステロイド;免疫調節剤(例えば、6−メルカプトプリン(「6−MP」)、アザチオプリン(「AZA」)、シクロスポリン、ならびに生物学的応答調節剤(例えば、Remicade(登録商標)(インフリキシマブ)及びEnbrel(登録商標)(エタネルセプト)));線維芽細胞増殖因子;血小板由来増殖因子;酵素遮断薬(例えば、Arava(登録商標)(レフルノミド));及び/又は軟骨保護薬剤(例えば、ヒアルロン酸、グルコサミン、及びコンドロイチン)が挙げられる。
用語「プロドラッグ」とは、本願において使用される場合、酵素又は加水分解により、活性化し得るか又はより活性な親化合物の形態に変換され得る、本発明の化合物の前駆体又は誘導体の形態をいう。例えば、Wilman,「Prodrugs in Cancer Chemotherapy」Biochemical Society Transactions,14,375−382頁,615th Meeting Belfast(1986)及びStellaら,「Prodrugs:A Chemical Approach to Targeted Drug Delivery」,Directed Drug Delivery,Borchardtら(編),247−267頁,Humana Press(1985)を参照のこと。本発明のプロドラッグとしては、エステル含有プロドラッグ、ホスフェート含有プロドラッグ、チオホスフェート含有プロドラッグ、スルフェート含有プロドラッグ、ペプチド含有プロドラッグ、D−アミノ酸修飾プロドラッグ、グリコシル化プロドラッグ、β−ラクタム含有プロドラッグ、必要に応じて置換されたフェノキシアセトアミド含有プロドラッグ、必要に応じて置換されたフェニルアセトアミド含有プロドラッグ、より活性な細胞傷害性の遊離薬物に転換され得る5−フルオロシトシンプロドラッグ及び他の5−フルオロウリジンプロドラッグが挙げられるが、これらに限定されない。本発明において使用するためのプロドラッグ形態に誘導体化され得る細胞傷害性薬物の例としては、本発明の化合物、及び上に記載されたような化学療法剤が挙げられるが、これらに限定されない。
「代謝物」とは、身体内で代謝により生成される、特定の化合物又はその塩の生成物である。化合物の代謝産物は、当該分野において公知である慣用的な技術、及び本明細書中に記載されるもののような試験を使用して決定されたそれらの活性を使用して、同定され得る。このようなプロドラッグは、例えば、投与される化合物の、酸化、ヒドロキシル化、還元、加水分解、アミド化、脱アミド化、エステル化、脱エステル化、酵素切断などから生じ得る。従って、本発明は、本発明の化合物の代謝産物(本発明の化合物と哺乳動物との、この化合物の代謝産物を得るために充分な時間にわたる接触を包含するプロセスにより生成する化合物が挙げられる)を包含する。
「リポソーム」とは、薬物(例えば、本明細書中に開示されるMEKインヒビター、及び必要に応じて、化学療法剤)を哺乳動物に送達するために有用な、種々の型の脂質、リン脂質及び/又は界面活性剤からなる小胞である。リポソームの成分は、生物学的膜の脂質配置と同様に、二重層の形成で通常配置される。
用語「パッケージインサート」は、治療製品の指示、使用、投薬量、投与、禁忌及び/又は使用に関する警告についての情報を含む、このような治療製品の市販パッケージ内に慣例的に含まれる指示書をいうために使用される。
用語「キラル」とは、その鏡像パートナーと重ならない特性を有する分子をいい、一方で、用語「アキラル」とは、その鏡像パートナーと重なる分子をいう。
用語「立体異性体」とは、同一の化学構成及び結合を有するが、端結合の周りでの回転によっては相互に交換され得ない、空間中で異なる原子の配向を有する化合物をいう。
「ジアステレオマー」とは、2つ以上の不斉中心を有し、そして分子が互いの鏡像ではない、立体異性体をいう。ジアステレオマーは、異なる物理特性(例えば、融点、沸点、スペクトル特性、及び反応性)を有する。ジアステレオマーの混合物は、高分解分析手順(例えば、結晶化、電気泳動及びクロマトグラフィー)のもとで分離され得る。
「エナンチオマー」とは、互いの鏡像と重ならない、化合物の2つの立体異性体をいう。
本明細書中で使用される立体化学の定義及び規則は、一般に、S.P.Parker編,McGraw−Hill Dictionary of Chemical Terms(1984)McGraw−Hill Book Company,New York;ならびにEliel,E.及びWilen,S.,「Stereochemistry of Organic Compounds」,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1994に従う。本発明の化合物は、不斉中心又はキラル中心を含み得、従って、異なる立体異性体形態で存在し得る。本発明の化合物の全ての立体異性体形態(ジアステレオマー、エナンチオマー及びアトロプ異性体を含むが、これらに限定されない)、ならびにこれらの混合物(例えば、ラセミ混合物)は、本発明の一部を形成することが意図される。多くの有機化合物は、光学活性な形態で存在する。すなわち、これらの化合物は、面偏光された光の面を回転させる能力を有する。光学的に活性な化合物を記載する際に、接頭語D及びL、又はR及びSが使用されて、キラル中心の周りでのその分子の絶対配置を表す。接頭語d及びl、又は(+)及び(−)は、面偏光された光の、その化合物による回転の符号を表すために使用され、(−)又は1は、その化合物が左旋性であることを意味する。接頭語(+)又はdを有する化合物は、右旋性である。所定の化学構造に関して、これらの立体異性体は、互いに鏡像であることを除いて、同一である。特定の立体異性体はまた、エナンチオマーと称され得、そしてこのような異性体の混合物は、しばしば、エナンチオマー混合物と呼ばれる。エナンチオマーの50:50の混合物は、ラセミ混合物又はラセミ体と称され、これは、キラル反応又はプロセスにおいて、立体選択も立体特異性も存在しない場合に生じ得る。用語「ラセミ混合物」及び「ラセミ体」とは、2つのエナンチオマー種の等モル混合物であり、光学活性がないものをいう。
用語「互変異性体」又は「互変異性形態」とは、低いエネルギー障壁を介して相互変換可能な、異なるエネルギーの構造異性体をいう。例えば、プロトン互変異性体(プロトン移動互変異性体としてもまた公知)は、プロトンの移動を介する相互変換(例えば、ケト−エノール異性及びイミン−エナミン異性)を包含する。原子価互変異性体は、結合電子のうちのいくつかの再編成による相互変換を包含する。
語句「薬学的に受容可能な塩」とは、本明細書中で使用される場合、本発明の化合物の薬学的に受容可能な有機塩又は無機塩をいう。例示的な塩としては、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチジン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、「メシレート」、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、パモ酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエ酸塩))、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩及びカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、マグネシウム塩)、ならびにアンモニウム塩が挙げられるが、これらに限定されない。薬学的に受容可能な塩は、別の分子(例えば、酢酸イオン、コハク酸イオン又は他の対イオン)の包含を含み得る。この対イオンは、親化合物の電荷を安定化する、任意の有機部分又は無機部分であり得る。さらに、薬学的に受容可能な塩は、その構造中に1より多い荷電原子を有し得る。多重に荷電した原子が薬学的に受容可能な塩の一部分である例は、複数の対イオンを有し得る。従って、薬学的に受容可能な塩は、1つ以上の荷電原子及び/又は1つ以上の対イオンを有し得る。
本発明の化合物が塩基である場合、望ましい薬学的に受容可能な塩は、当該分野において利用可能である任意の適切な方法(例えば、無機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、メタンスルホン酸、リン酸など)又は有機酸(例えば、酢酸、マレイン酸、コハク酸、マンデル酸、フマル酸、マロン酸、ピルビン酸、シュウ酸、グリコール酸、サリチル酸、ピラノシジル酸(例えば、グルクロン酸もしくはガラクツロン酸)、αヒドロキシ酸(例えば、クエン酸もしくは酒石酸)、アミノ酸(例えば、アスパラギン酸もしくはグルタミン酸)、芳香族酸(例えば、安息香酸もしくはケイ皮酸)、スルホン酸(例えば、p−トルエンスルホン酸もしくはエタンスルホン酸)などでの、遊離塩基の処理)によって調製され得る。
本発明の化合物が酸である場合、望ましい薬学的に受容可能な塩は、任意の適切な方法(例えば、無機塩基又は有機塩基(例えば、アミン(第一級、第二級もしくは第三級)、アルカリ金属水酸化物又はアルカリ土類金属水酸化物など)での、遊離酸の処理)によって調製され得る。適切な塩の例示的な例としては、アミノ酸(例えば、グリシン及びアルギニン)、アンモニア、第一級アミン、第二級アミン、第三級アミン、及び環状アミン(例えば、ピペリジン、モルホリン及びピペラジン)から誘導される有機塩、ならびにナトリウム、カルシウム、カリウム、マグネシウム、マンガン、鉄、銅、亜鉛、アルミニウム及びリチウムから誘導される無機塩が挙げられるが、これらに限定されない。
語句「薬学的に受容可能な」とは、その物質又は組成物が、その製剤を構成する他の成分、及び/又はこの製剤で処置される哺乳動物と化学的及び/又は毒物学的に適合性でなければならないことを示す。
「溶媒和物」とは、1つ以上の溶媒分子と、本発明の化合物との、会合体又は複合体をいう。溶媒和物を形成する溶媒の例としては、水、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸、及びエタノールアミンが挙げられるが、これらに限定されない。用語「水和物」とは、溶媒分子が水である複合体をいう。
用語「保護基」とは、化合物上の他の官能基が反応している間に、この化合物の特定の官能基をブロック又は保護するために通常使用される置換基をいう。例えば、「アミノ保護基」とは、この化合物中のアミノ官能基をブロック又は保護する、アミノ基に結合した置換基である。適切なアミノ保護基としては、アセチル、トリフルオロアセチル、t−ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBZ)及び9−フルオレニルメチレンオキシカルボニル(Fmoc)が挙げられる。同様に、「ヒドロキシ保護基」とは、ヒドロキシ官能基をブロック又は保護する、ヒドロキシ基の置換基をいう。適切な保護基としては、アセチル及びトリアルキルシリルが挙げられる。「カルボキシ保護基」とは、カルボキシ官能基をブロック又は保護する、カルボキシ基の置換基をいう。通常のカルボキシ保護基としては、フェニルスルホニルエチル、シアノエチル、2−(トリメチルシリル)エチル、2−(トリメチルシリル)エトキシメチル、2−(p−トルエンスルホニル)エチル、2−(p−ニトロフェニルスルフェニル)エチル、2−(ジフェニルホスフィノ)−エチル、ニトロエチルなどが挙げられる。保護基及びこれらの使用の一般的な説明については、T.W.Greene,Protective Groups in Organic Synthesis,John Wiley & Sons,New York,1991を参照のこと。
用語「この発明の化合物」及び「本発明の化合物」及び「式Iの化合物」は、他に示されない限り、式Iの化合物ならびにその立体異性体、幾何異性体、互変異性体、溶媒和物、代謝産物、塩(例えば、薬学的に受容可能な塩)及びプロドラッグを包含する。
本発明は、キナーゼインヒビターとして有用な、特に、MEKキナーゼインヒビターとして有用な、上に記載されたような式Iのアザインドリル化合物を提供する。本発明は、式I−a、I−b、I−c、I−d、I−e、I−f、I−g、I−h、I−i、II−a、II−b、II−c、II−d、II−e、II−f、II−g、II−h、II−i、III−a、III−b、III−c、III−d、III−e、III−f、III−g、III−h、及びIII−iの化合物を包含し、そして他の全ての可変物は、式Iにおいて定義されたとおりである。
本発明の1つの実施形態において、化合物は、式I−b、I−f、I−g、I−h、II−b、II−f、II−g、II−h、III−b、III−f、III−g又はIII−hのものであり、そして他の全ての可変物は、式Iにおいて定義されたとおりである。
本発明の1つの実施形態において、R1は、H、ハロ、CN、CF3、−NR11R12、−OR11、−SR11、−C(=O)NR11R12、又はC1〜C6アルキルであり、そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−d、I−f、I−g、II−a、II−b、II−d、II−f、II−g、III−a、III−b、III−d、III−f、又はIII−gにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R1は、H、ハロ、CN、CF3、C1〜C6アルキル、−NR11R12(ここでR11及びR12は独立して、HもしくはC1〜C6アルキルである)、−OR11(ここでR11はHもしくはC1〜C6アルキルである)、又はSR11(ここでR11はHもしくはC1〜C6アルキルである)であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−d、I−f、I−g、II−a、II−b、II−d、II−f、II−g、III−a、III−b、III−d、III−f、又はIII−gにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R1は、H、Cl、CN、CF3、メチル、−NH2、−NH(CH3)、−N(CH3)2、−OH、又はOCH3であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−d、I−f、I−g、II−a、II−b、II−d、II−f、II−g、III−a、III−b、III−d、III−f、又はIII−gにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R1はHではなく;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−d、I−f、I−g、II−a、II−b、II−d、II−f、II−g、III−a、III−b、III−d、III−f、又はIII−gにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R1はCl、CN、CF3、メチル、−NH2、−NH(CH3)、−N(CH3)2、−OH、又はOCH3であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−1a、I−b、I−d、I−f、I−g、II−a、II−b、II−d、II−f、II−g、III−a、III−b、III−d、III−f、又はIII−gにおいて定義されたとおりである。
本発明の1つの実施形態において、R2は、H、ハロ、CN、CF3、−NR11R12、−OR11、−SR11、−C(=O)NR11R12、又はC1〜C6アルキルであり、そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−c、I−d、I−e、I−i、II−a、II−c、II−d、II−e、II−i、III−a、III−c、III−d、III−e、又はIII−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R2は、H、ハロ、CN、CF3、C1〜C6アルキル、−NR11R12(ここでR11及びR12は独立して、HもしくはC1〜C6アルキルである)、−OR11(ここでR11はHもしくはC1〜C6アルキルである)、又はSR11(ここでR11はHもしくはC1〜C6アルキルである)であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−c、I−d、I−e、I−i、II−a、II−c、II−d、II−e、II−i、III−a、III−c、III−d、III−e、又はIII−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R2は、H、Cl、CN、CF3、メチル、−NH2、−NH(CH3)、−N(CH3)2、−OH、又はOCH3であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−c、I−d、I−e、I−i、II−a、II−c、II−d、II−e、II−i、III−a、III−c、III−d、III−e、又はIII−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の1つの実施形態において、R3は、H、ハロ、CN、CF3、−NR11R12、−OR11、−SR11、−C(=O)NR11R12、又はC1〜C6アルキルであり、そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−c、I−d、I−e、I−i、II−a、II−c、II−d、II−e、II−i、III−a、III−c、III−d、III−e、又はIII−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R3は、H、ハロ、CF3、C1〜C6アルキルであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−c、I−d、I−e、I−i、II−a、II−c、II−d、II−e、II−i、III−a、III−c、III−d、III−e、又はIII−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R3は、H、F、CF3、又はメチルであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−c、I−d、I−e、I−i、II−a、II−c、II−d、II−e、II−i、III−a、III−c、III−d、III−e、又はIII−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R3は、H、F、Cl、CF3、メチル又はCNであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−c、I−d、I−e、I−i、II−a、II−c、II−d、II−e、II−i、III−a、III−c、III−d、III−e、又はIII−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R3は、Hであり、そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−c、I−d、I−e、I−i、II−a、II−c、II−d、II−e、II−i、III−a、III−c、III−d、III−e、又はIII−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の1つの実施形態において、R4は、H、ハロ、CN、CF3、−NR11R12、−OR11、−SR11、−C(=O)NR11R12、又はC1〜C6アルキルであり、そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−e、I−g、I−h、II−a、II−b、II−c、II−e、II−g、II−h、III−a、III−b、III−c、III−e、III−g、又はIII−hにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R4は、H、ハロ、CN、CF3、−NR11R12又はC(=O)NR11R12(ここでR11及びR12は独立して、HもしくはC1〜C6アルキルである)、−OR11(ここでR11はHもしくはC1〜C6アルキルである)、又はSR11(ここでR11はHもしくはC1〜C6アルキルである)であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−e、I−g、I−h、II−a、II−b、II−c、II−e、II−g、II−h、III−a、III−b、III−c、III−e、III−g、又はIII−hにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R4は、H、Br、CN、CF3、−NH2、−NH(CH3)、−N(CH3)2、−C(O)NH2、−C(O)NHCH3、−C(O)N(CH3)2、−OH、又はOCH3であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−e、I−g、I−h、II−a、II−b、II−c、II−e、II−g、II−h、III−a、III−b、III−c、III−e、III−g、又はIII−hにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R4は、ハロ、又は必要に応じてハロにより置換されたC1〜C6アルキルであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−e、I−g、I−h、II−a、II−b、II−c、II−e、II−g、II−h、III−a、III−b、III−c、III−e、III−g、又はIII−hにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R4は、独立して、H、Cl、Br、Me、Et、F、CHF-2、又はCF3であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−e、I−g、I−h、II−a、II−b、II−c、II−e、II−g、II−h、III−a、III−b、III−c、III−e、III−g、又はIII−hにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R4は、独立して、H、又はFであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−e、I−g、I−h、II−a、II−b、II−c、II−e、II−g、II−h、III−a、III−b、III−c、III−e、III−g、又はIII−hにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の1つの実施形態において、R5は、H又はC1〜C6アルキルであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、又はII−a〜II−iにおいて定義
されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R5は、H又はメチルであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、又はII−a〜II−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R5はHであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、又はII−a〜II−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R5はメチルであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、又はII−a〜II−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の1つの実施形態において、R6は、H又はC1〜C6アルキルであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、又はIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R6は、H又はメチルであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、又はIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R6はHであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、又はIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、R6はメチルであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、又はIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の1つの実施形態において、X1はOR11であり(すなわち、式II−a〜II−i);そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか;あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の1つの実施形態において、X1は、R11がHであるOR11であり;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか;あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X1はOR11であり、ここでR11は、1個以上の基で置換されたC1〜C12アルキル(例えば、C1〜C6アルキル)であり、この1個以上の基は、独立して、ハロ、CN、CF3、−OCF3、−NO2、オキソ、−Si(C1〜C6アルキル)、−(CR19R20)nC(=Y’)R16、−(CR19R20)nC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR16R17、−(CR19R20)nOR16、−(CR19R20)nSR16、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)R17、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)OR17、−(CR19R20)nNR18C(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR17SO2R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nOC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nOS(O
)2(OR16)、−(CR19R20)nOP(=Y’)(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nOP(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nS(O)R16、−(CR19R20)nS(O)2R16、−(CR19R20)nS(O)2NR16R17、−(CR19R20)nS(O)(OR16)、−(CR19R20)nS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nSC(=Y’)R16、−(CR19R20)nSC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nSC(=Y’)NR16R17、及びR21から選択され;そして他の全ての可変物は、式IもしくはI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X1はOR11であり、ここでR11は、1個以上の基で必要に応じて置換されたヘテロシクリル(例えば、4〜6員のヘテロシクリル)であり、この1個以上の基は、独立して、ハロ、CN、CF3、−OCF3、−NO2、オキソ、−Si(C1〜C6アルキル)、−(CR19R20)nC(=Y’)R16、−(CR19R20)nC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR16R17、−(CR19R20)nOR16、−(CR19R20)nSR16、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)R17、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)OR17、−(CR19R20)nNR18C(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR17SO2R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nOC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nOS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nOP(=Y’)(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nOP(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nS(O)R16、−(CR19R20)nS(O)2R16、−(CR19R20)nS(O)2NR16R17、−(CR19R20)nS(O)(OR16)、−(CR19R20)nS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nSC(=Y’)R16、−(CR19R20)nSC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nSC(=Y’)NR16R17、及びR21から選択され;そして他の全ての可変物は、式IもしくはI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X1はOR11であり、ここでR11は、1個の窒素環原子を有する4〜6員のヘテロシクリル環であり、このヘテロシクリルは、ハロ、CN、CF3、−OCF3、−NO2、オキソ、−Si(C1〜C6アルキル)、−(CR19R20)nC(=Y’)R16、−(CR19R20)nC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR16R17、−(CR19R20)nOR16、−(CR19R20)nSR16、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)R17、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)OR17、−(CR19R20)nNR18C(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR17SO2R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nOC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nOS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nOP(=Y’)(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nOP(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nS(O)R16、−(CR19R20)nS(O)2R16、−(CR19R20)nS(O)2NR16R17、−(CR19R20)nS(O)(OR16)、−(CR19R20)nS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nSC(=Y’)R16、−(CR19R20)nSC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nSC(=Y’)NR16R17、及びR21から独立して選択される1個以上の基で必要に応じて置換されており;そして他の全ての可変物は、式IもしくはI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の1つの実施形態において、X1はR11であり、そしてX1及びR5は、これらが結合している窒素原子と一緒になって、O、S及びNから選択される0〜2個のさらなるヘテロ原子を有する、5〜7員の飽和又は不飽和の環式環を形成し、この環式環は、ハロ、CN、CF3、−OCF3、−NO2、オキソ、−Si(C1〜C6アルキル)、−(CR19R20)nC(=Y’)R16、−(CR19R20)nC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR16R17、−(CR19R20)nOR16、−(CR19R20)n−SR16、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)R17、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)OR17、−(CR19R20)nNR18C(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR17SO2R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nOC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nOS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nOP(=Y’)(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nOP(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nS(O)R16、−(CR19R20)nS(O)2R16、−(CR19R20)nS(O)2NR16R17、−(CR19R20)nS(O)(OR16)、−(CR19R20)nS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nSC(=Y’)R16、−(CR19R20)nSC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nSC(=Y’)NR16R17、及びR21から選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X1はR11であり、そしてX1及びR5は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、O、S及びNから選択される0〜2個のさらなるヘテロ原子を有する5〜6員の飽和環式環を形成し、この環式環は、ハロ、CN、CF3、−OCF3、−NO2、オキソ、−Si(C1〜C6アルキル)、−(CR19R20)nC(=Y’)R16、−(CR19R20)nC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR16R17、−(CR19R20)nOR16、−(CR19R20)n−SR16、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)R17、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)OR17、−(CR19R20)nNR18C(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR17SO2R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nOC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nOS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nOP(=Y’)(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nOP(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nS(O)R16、−(CR19R20)nS(O)2R16、−(CR19R20)nS(O)2NR16R17、−(CR19R20)nS(O)(OR16)、−(CR19R20)nS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nSC(=Y’)R16、−(CR19R20)nSC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nSC(=Y’)NR16R17、及びR21から選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、Wは
であり;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、Wは
であり;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の1つの実施形態において、X1はR11であり、そしてX1は、Wの−N−R5と一緒になって、O、S及びNから選択される0〜1個のさらなるヘテロ原子を有する4員の飽和又は不飽和の環式環を形成し、この環式環は、ハロ、CN、CF3、−OCF3、−NO2、オキソ、−Si(C1〜C6アルキル)、−(CR19R20)nC(=Y’)R16、−(CR19R20)nC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR16R17、−(CR19R20)nOR16、−(CR19R20)n−SR16、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)R17、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)OR17、−(CR19R20)nNR18C(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR17SO2R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nOC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nOS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nOP(=Y’)(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nOP(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nS(O)R16、−(CR19R20)nS(O)2R16、−(CR19R20)nS(O)2NR16R17、−(CR19R20)nS(O)(OR16)、−(CR19R20)nS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nSC(=Y’)R16、−(CR19R20)nSC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nSC(=Y’)NR16R17、及びR21から選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、Wは
であり;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の1つの実施形態において、X1は−OR11であり、そしてX1の−OR11及びR5は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、O、S及びNから選択される0〜2個のさらなるヘテロ原子を有する4員〜7員の飽和又は不飽和の環式環を形成し、この環式環は、ハロ、CN、CF3、−OCF3、−NO2、オキソ、−Si(C1〜C6アルキル)、−(CR19R20)nC(=Y’)R16、−(CR19R20)nC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR16R17、−(CR19R20)nOR16、−(CR19R20)n−SR16、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)R17、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)OR17、−(CR19R20)nNR18C(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR17SO2R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nOC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nOS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nOP(=Y’)(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nOP(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nS(O)R16、−(CR19R20)nS(O)2R16、−(CR19R20)nS(O)2NR16R17、−(CR19R20)nS(O)(OR16)、−(CR19R20)nS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nSC(=Y’)R16、−(CR19R20)nSC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nSC(=Y’)NR16R17、及びR21から選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X1は−OR11であり、そしてX1の−OR11及びR5は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、O、S及びNから選択される0〜2個のさらなるヘテロ原子を有する5〜7員の飽和又は不飽和の環式環を形成し、この環式環は、ハロ、CN、CF3、−OCF3、−NO2、オキソ、−Si(C1〜C6アルキル)、−(CR19R20)nC(=Y’)R16、−(CR19R20)nC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR16R17、−(CR19R20)nOR16、−(CR19R20)n−SR16、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)R17、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)OR17、−(CR19R20)nNR18C(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR17SO2R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nOC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nOS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nOP(=Y’)(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nOP(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nS(O)R16、−(CR19R20)nS(O)2R16、−(CR19R20)nS(O)2NR16R17、−(CR19R20)nS(O)(OR16)、−(CR19R20)nS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nSC(=Y’)R16、−(CR19R20)nSC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nSC(=Y’)NR16R17、及びR21から選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X1は−OR11であり、そしてX1の−OR11及びR5は、これらが結合する窒素原子と一緒になって、O、S及びNから選択される0〜2個のさらなるヘテロ原子を有する5〜6員の飽和環式環を形成し、この環式環は、ハロ、CN、CF3、−OCF3、−NO2、オキソ、−Si(C1〜C6アルキル)、−(CR19R20)nC(=Y’)R16、−(CR19R20)nC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR16R17、−(CR19R20)nOR16、−(CR19R20)n−SR16、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)R17、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)OR17、−(CR19R20)nNR18C(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR17SO2R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nOC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nOS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nOP(=Y’)(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nOP(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nS(O)R16、−(CR19R20)nS(O)2R16、−(CR19R20)nS(O)2NR16R17、−(CR19R20)nS(O)(OR16)、−(CR19R20)nS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nSC(=Y’)R16、−(CR19R20)nSC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nSC(=Y’)NR16R17、及びR21から選択される1つ以上の基で必要に応じて置換されており;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、Wは
であり;そして他の全ての可変物は、式I又はI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の1つの実施形態において、X1はR11であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−d、I−e、I−f、I−g、I−h、又はI−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X1はR11であり、ここでR11はHであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−d、I−e、I−f、I−g、I−h、又はI−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X1はR11であり、ここでR11は、1個以上の基で置換されたC1〜C12アルキル(例えば、C1〜C6アルキル)であり、この1個以上の基は、独立して、ハロ、CN、CF3、−OCF3、−NO2、オキソ、−Si(C1〜C6アルキル)、−(CR19R20)nC(=Y’)R16、−(CR19R20)nC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR16R17、−(CR19R20)nOR16、−(CR19R20)nSR16、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)R17、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)OR17、−(CR19R20)nNR18C(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR17SO2R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nOC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nOS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nOP(=Y’)(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nOP(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nS(O)R16、−(CR19R20)nS(O)2R16、−(CR19R20)nS(O)2NR16R17、−(CR19R20)nS(O)(OR16)、−(CR19R20)nS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nSC(=Y’)R16、−(CR19R20)nSC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nSC(=Y’)NR16R17、及びR21から選択され;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−d、I−e、I−f、I−g、I−h、もしくはI−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−d、I−e、I−f、I−g、I−h、又はI−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−d、I−e、I−f、I−g、I−h、又はI−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−d、I−e、I−f、I−g、I−h、又はI−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−d、I−e、I−f、I−g、I−h、又はI−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−d、I−e、I−f、I−g、I−h、又はI−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X1は−S(O)2R11であり、そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−d、I−e、I−f、I−g、I−h、又はI−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X1は−S(O)2R11であり、ここでR11は、H又はメチルであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a、I−b、I−c、I−d、I−e、I−f、I−g、I−h、又はI−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の1つの実施形態において、Wは−OR11であり(すなわち、式III−a、III−b、III−c、III−d、III−e、III−f、III−g、III−h、又はIII−i)、ここでWのR11は、H又はC1〜C12アルキルであり;そして他の全ての可変物は、上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、Wは−OR11であり(すなわち、式III−a、I
II−b、III−c、III−d、III−e、III−f、III−g、III−h、又はIII−i)、ここでWのR11はHであり;そして他の全ての可変物は、上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、Wは−OR11であり(すなわち、式III−a、III−b、III−c、III−d、III−e、III−f、III−g、III−h、又はIII−i)、ここでWのR11はC1〜C6アルキルであり;そして他の全ての可変物は、上で定義されたとおりである。
本発明の1つの実施形態において、X2は、アリール(例えば、フェニル)であり、ここでこのアリールは、ハロ、CN、CF3、−OCF3、−NO2、オキソ、−Si(C1〜C6アルキル)、−(CR19R20)nC(=Y’)R16、−(CR19R20)nC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR16R17、−(CR19R20)nOR16、−(CR19R20)n−SR16、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)R17、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)OR17、−(CR19R20)nNR18C(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR17SO2R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nOC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nOS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nOP(=Y’)(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nOP(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nS(O)R16、−(CR19R20)nS(O)2R16、−(CR19R20)nS(O)2NR16R17、−(CR19R20)nS(O)(OR16)、−(CR19R20)nS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nSC(=Y’)R16、−(CR19R20)nSC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nSC(=Y’)NR16R17、及びR21から独立して選択される1個以上の基で置換されており;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、もしくはIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
2は
であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、又はIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
2は
であり、そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、又はIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
2は
であり、そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、又はIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義された
とおりである。
本発明の別の実施形態において、X2は、C1〜C4アルキルで置換されたC6〜C10アリールであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、又はIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
2は
であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、又はIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
2は
であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、又はIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
2は
であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、又はIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X2は、カルボシクリル(例えば、C4−C6カルボシクリル)又はヘテロシクリル(例えば、4〜6員のヘテロシクリル)であり、ここで、このカルボシクリル又はヘテロシクリルは、必要に応じて、ハロ、CN、CF3、−OCF3、−NO2、オキソ、−Si(C1〜C6アルキル)、−(CR19R20)nC(=Y’)R16、−(CR19R20)nC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR16R17、−(CR19R20)nOR16、−(CR19R20)n−SR16、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)R17、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)OR17、−(CR19R20)nNR18C(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR17SO2R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nOC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nOS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nOP(=Y’)(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nOP(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nS(O)R16、−(CR19R20)nS(O)2R16、−(CR19R20)nS(O)2NR16R17、−(CR19R20)nS(O)(OR16)、−(CR19R20)nS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nSC(=Y’)R16、−(CR19R20)nSC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nSC(=Y’)NR16R17、及びR21から独立して選択される1個以上の基で置換されており;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、もしくはIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X2はC4〜C6カルボシクリルであり、このカルボシクリルは、−C(=Y’)R16で置換されており;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、又はIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上で定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
2は
であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、又はIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、あるいは上記実施形態のいずれか1つにおいて定義されたとおりである。
本発明の一実施形態において、X3はH、(CR23R24)pR12、−(CR23R24)qNR11R12、−(CR23R24)qOR12、−(CR23R24)pC(O)NR11R12、−(CR23R24)qNR11C(O)R12、−(CR23R24)pS(O)2NR11R12、及び−(CR23R24)qNR11S(O)2R12であり;qは2であり;pは0、1又は2であり;R23及びR24は、独立して、H又はC1−C3アルキルであり;X3のR11は、H、C1−C6アルキル又はアリールであり;X3のR12はH、C1−C6アルキル、アリール、カルボサイクリル、ヘテロサイクリル、又はヘテロアリールであり;ここで、R11及びR12の該アルキル、アリール、カルボサイクリル、ヘテロサイクリル、又はヘテロアリールは、必要に応じて、ハロ、CN、CF3、−OCF3、−NO2、オキソ、−Si(C1−C6アルキル)、−(CR19R20)nC(=Y’)R16、−(CR19R20)n C(=Y’)OR16、−(CR19R20)nC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR16R17、−(CR19R20)nOR16、−(CR19R20)nSR16、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)R17、−(CR19R20)nNR16C(=Y’)OR17、−(CR19R20)nNR18C(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nNR17SO2R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)R16、−(CR19R20)nOC(=Y’)OR16、−(CR19R20)nOC(=Y’)NR16R17、−(CR19R20)nOS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nOP(=Y’)(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nOP(OR16)(OR17)、−(CR19R20)nS(O)R16、−(CR19R20)nS(O)2R16、−(CR19R20)nS(O)2NR16R17、−(CR19R20)nS(O)(OR16)、−(CR19R20)nS(O)2(OR16)、−(CR19R20)nSC(=Y’)R16、−(CR19R20)nSC(=Y’)OR16、−(CR19R20)n SC(=Y’)NR16R17、及びR21から独立して選択される1個以上の基で置換されており;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、もしくはIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上記実施形態のいずれか1つにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X3は、H、−(CH2)pR12、又はー(CH2)qNR11S(O)2R12であり;qは2であり;pは0又は1であり;X3のR12は、H、C1−C6アルキル又はアリールであり;そしてX3のR11はC1−C6アルキルであり;ここで、R11及びR12の該アルキル又はアリールは、必要に応じて且つ独立して、1個以上の−OR16基で置換されており、各R16は、独立して、H又はメチルであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、もしくはIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上記実施形態のいずれか1つにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X3は−(CH2)pR12であり、ここで、pは0又は1であり、X3のR12はカルボサイクリル(例えば、C3カルボサイクリル)であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、もしくはIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上記実施形態のいずれか1つにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X3は、H、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、ベンジル、−(CH2)−p−メトキシフェニル、−(CH2)3OH、−(CH2)2CH(OH)CH2OH、又は−(CH2)N(CH2OH)SO2CH3であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、もしくはIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上記実施形態のいずれか1つにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X3はHであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、もしくはIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上記実施形態のいずれか1つにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X3はメチルであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、もしくはIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上記実施形態のいずれか1つにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X3はエチル又はシクロプロピルであり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、もしくはIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上記実施形態のいずれか1つにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
3は
であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、II−a〜II−i、もしくはIII−a〜III−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上記実施形態のいずれか1つにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
3は
であり;X
1=
であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、もしくはII−a〜II−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上記実施形態のいずれか1つにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
3はH以外であり;X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、もしくはII−a〜II−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上記実施形態のいずれか1つにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
3はH以外であり;X
1は
であり;そして他の全ての可変物は、式I、I−a〜I−i、もしくはII−a〜II−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上記実施形態のいずれか1つにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態において、X
3はH以外であり;X
1は
であり、そして他の全ての可変物は、式I、もしくはI−a〜I−iにおいて定義されたとおりであるか、又は上記実施形態のいずれか1つにおいて定義されたとおりである。
本発明の別の実施形態は、実施例5〜19に記載される化合物、及び以下の化合物:
を包含する。
式Iの化合物の調製
式Iのアザインドリル化合物は、スキーム及び実施例において以下に記載される手順に従って、又は当該分野において公知である方法によって、調製される。出発物質及び種々の中間体は、市販供給源から得られ得るか、市販の化合物から調製され得るか、又は周知の合成方法(例えば、WO02/06213、WO03/077855及びWO03/077914に記載される方法)を使用して調製され得る。
例えば、式(I−b)、(II−b)又は(III−b)の5−アザインドールは、スキーム1に概説される合成経路を使用して調製され得る。
式(IV)の化合物は、文献中に記載される公開された方法を使用して調製され得る。これらの化合物を、グリシン又はグリシン誘導体(例えば、N−メチルグリシンメチル又はエチルエステル)と、塩基(例えば、水素化ナトリウム)の存在下で、適切な溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド又は1,2−ジメトキシエタン)中で、−50℃〜室温の温度で反応させることにより、式(VI)の化合物を得ることができる。別法では、一般式(IV)の化合物は、グリシン又はグリシン誘導体(例えば、グリシンメチル又はエチルエステル)と、塩基(例えば、炭酸水素ナトリウム)の存在下で、適切な溶媒(例えば、エタノール)中で、−20℃〜120℃の温度で反応させ、それにより式(V)の中間体を得ることができる。次いで式(V)の中間体を、塩基(例えばナトリウムエトキシド)の存在下で、溶媒(例えば、エタノール)中で、−40℃〜120℃の温度で環化させ、式(VI)の化合物を得ることができる。
式(VI)の化合物は、ハロゲン化剤(例えば、オキシ臭化リン)との、ニートでか又は適切な溶媒(例えば、トルエン)中で、室温〜140℃の温度での反応によって、式(VII)の化合物に変換され得る。あるいは、式(VI)の化合物は、ノナフルオロブタンスルホニルフルオリドと、塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン)及び触媒(例えば、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン)の存在下で、溶媒(例えば、ジクロロメタン)中で、室温で反応し得、N−フェニルトリフルオロメタンスルホンイミドと、塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミンの存在下で、適切な溶媒(例えば、1,2−ジメトキシエタン)中で、室温〜その溶媒の還流温度の温度で反応し得る。さらに、式(VI)の化合物は、トリフルオロメタンスルホン酸無水物で、塩基(例えば、ピリジン)の存在下で、溶媒(例えば、ジクロロメタン)中で、−20℃〜周囲温度までの温度で処理され得る。
式(IX)の化合物は、式(VII)の化合物から、式(VIII)のアニリン(適切な置換基R1を組み込む)との、触媒(例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)又は酢酸パラジウム)、塩基(例えば、リン酸カリウム、ナトリウムtert−ブトキシド、1,8−ジアザビシクロ[5.4.1]ウンデカ−7−エン又は炭酸セシウム)、配位子(例えば、9,9’−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,6’−(ジメトキシ)ビフェニル又はトリ−ブチル−ホスフィン)の存在下において、適切な溶媒(例えば、トルエン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン又はジオキサン)中で、室温〜その溶媒の還流温度の温度、又は70℃〜150℃の温度でのマイクロ波照射下での反応により、得ることができる。式(X)の化合物は、式(IX)の化合物から、塩基(例えば、水酸化ナトリウム)との、プロトン性溶媒(例えば、エタノール又はメタノール)中での、室温〜還流温度までの温度での反応により、得ることができる。
式(X)の化合物は、式(XII)の官能基化ヒドロキシルアミン(市販されているか、又はスキーム5に従って調製される)又はアミン、及び適切なカップリング剤(例えば、O−(7−アザ−ベンゾ−トリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラ−メチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、N−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩又はN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド)と、N−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾールの存在下で、適切な塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン又はトリエチルアミン)の存在下で、不活性溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、又はジクロロメタン)中で、およそ室温である温度で反応させられて、式(XI)の化合物を与え得る。あるいは、式(XI)の化合物は、式(VIII)の化合物から、アミン又はヒドロキシルアミンDNHRとの、ルイス酸(例えば、トリメチルアルミニウム)の存在下での、溶媒(例えば、DCM)中での、室温〜還流温度までの温度での反応により、直接得られ得る。
一般式(XI)の化合物又は中間体(VI)(VII)(IX)(X)のいずれかの置換基R3は、合成のいずれの段階でも操作できる。例えば、R3=Hである一般式(IX)の化合物は、ハロゲン化アルキル(例えば、ヨードメタン)により、塩基(例えば、炭酸カリウム)を用いて、溶媒(例えば、DMF)中で、0℃〜120℃の温度でアルキル化することができる。さらなる実施例では、R3がHである一般式(VII)の化合物は、保護基(例えば、SEM)(トリメチルシリルエトキシ)により、アルキル化剤(例えば、SEM−クロライド)を用いて、溶媒(例えば、DMF)中で、塩基(例えば、水素化ナトリウム)の存在下で、付加することができる。加えて、R3が保護基(例えば、SEM)である一般式(XI)の化合物を、試薬(例えば、フッ化テトラブチルアンモニウム)を用いて、溶媒(例えば、THF)中で、−20℃〜50℃の温度で脱保護することにより、R3がHである式(XI)の化合物を得ることができる。
一般式(VI)の化合物は、スキーム2に示される手順に従っても調製され得る。
式(IV)の化合物は、文献中に記載される公開された方法を使用して調製され得る。式(IV)の化合物は、アミン(例えば、メチルアミン)と、溶媒(例えば、エタノール)中で、0℃〜還流温度で反応させられて、一般式(XV)の中間体を与え得る。式(XV)の化合物は、酢酸アルキル(例えば、ブロモターシャルブチルアセテート)により、塩基(例えば、水素化ナトリウム)の存在下で、溶媒(例えば、DMF)中でアルキル化されて、一般式(XVI)の化合物を与え得る。一般式(VI)の化合物を与える一般式(XVI)の化合物の環化は、塩基(例えば、ナトリウムターシャルブトキシド)を、溶媒(例えば、THF)中で、−40℃〜還流温度で用いることにより達成される。別法では、一般式(VI)の化合物は、一般式(XV)の化合物から直接的に、複数の塩基等価物を用いて、反応時間を延長するか又は温度を上げることにより、調製することができる。
別法では、式(IX)の化合物は、スキーム3に従って調製され得る。
式(XX)の化合物は、文献中に記載される公開された方法を使用して調製され得る。式(XXII)の化合物は、式(XX)の化合物から、スキーム1の式(IV)の化合物からの式(VI)の化合物の調製について記載される方法を用いて、得ることができる。式(IX)の化合物は、式(XXII)の化合物から、式(XXIII)の化合物(適切な値換基R1を含む)との反応により、スキーム1の式(VII)の化合物からの式(IX)の化合物の調製について記載される方法を用いて、得ることができる。別法では、式(IX)の化合物は、式(XXII)の化合物から、式(XXIV)(適切な値換基R1を含む)の化合物との反応により、塩基(例えば、水素化ナトリウム又はリチウムヘキサメチルジシラザン)の存在下で、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン又はN,N−ジメチルホルムアミド)中で、室温〜150℃の温度で、得ることができる。
式(XXII)の化合物は、スキーム4に従っても調製され得る。
一般式(XXV)の化合物は、文献中に記載される公開された方法を使用して調製され得る。式(XXV)の化合物は、アミン(例えば、メチルアミン)と、溶媒(例えば、エタノール)中で、0℃〜還流温度で反応させられて、一般式(XXVI)の中間体を与え得る。式(XXVI)の化合物は、酢酸アルキル(例えば、ブロモターシャルブチルアセテート)により、塩基(例えば、水素化ナトリウム)の存在下で、溶媒(例えば、DMF)中でアルキル化されて、一般式(XXVII)の化合物を与え得る。式(XXVII)の化合物は、溶媒(例えば、THF)中で、−40℃〜還流温度で、塩基(例えば、ナトリウムターシャルブトキシド)を用いて環化され、一般式(XXII)の化合物を与え得る。別法では、一般式(XXII)の化合物は、一般式(XXVI)の化合物から直接的に、複数の塩基等価物を用いて、反応時間を延長するか又は温度を上げることにより、調製することができる。
式I−h、II−h及びIII−hのピロロ[2,3−d]ピリダジン、並びに式I−g、II−g、及びIII−gのピロロ[3,2−c]ピリダジンは、スキーム5にまとめられる合成経路を用いて調製される。
式(L)の化合物は、文献中に記載される公開された方法を使用して調製され得る。式(LV1)の化合物は、式(L)の化合物から、式(IV)の化合物からの式(XI)の化合物の調製について記載される方法と同様の方法を用いて得ることができる。別法では、式(LIV)の化合物は、スキーム6に従って調製される。
式(LVIII)の化合物は、文献中に記載される公開された方法を使用して調製され得る。一般式(LIV)の化合物は、式(LIX)の化合物から、スキーム3の式(XX)の化合物からの式(IX)の化合物の調製について上記に記載される方法を使用して調製することができる。
式(XII)のヒドロキシルアミンは、文献中に記載される公開された方法を使用して、又はスキーム7にまとめられる合成経路を使用して、調製され得る。
一般式(XXX)の第一級又は第2級アルコールは、文献中に記載される公開された方法を使用して調製され得る。それらは、ホスフィン(例えば、トリフェニルホスフィン)及びカップリング試薬(例えば、ジエチルアゾジカルボン酸)を用いて、N−ヒドロキシフタルイミドと反応されて、一般式(XXXII)の化合物を与え得る。
一般式(XXXII)の化合物は、ヒドラジン又はメチルヒドラジンを用いて脱保護されて、一般式(XII−a)のヒドロキシルアミンを与え得る。式(XII−a)の化合物は、さらに、還元剤(例えば、トリアセトキシ水酸化ホウ素ナトリウム、シアノ水酸化ホウ素ナトリウム、又はボランーピリジン)を用いて、溶媒(ジクロロエタン)中で、外気温〜還流温度で、アルデヒド又はケトンによる還元的アミノ化により修飾される。加えて、式(XII−a)の化合物は、さらに、塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下で、溶媒(例えば、ジクロロメタン)中で、アルキルハライドによるアルキル化により修飾されて、一般式(XII−b)のヒドロキシアミンを提供し得る。
上記クロスカップリング反応において使用される、一般式(XXXIX)のアニリンは、文献に記載される方法を使用することによってか、又はスキーム8に従って、調製され得る。
置換された4−クロノ−ニトロベンゼンを、ヘキサメチルジシランと、溶媒(例えば、キシレン)中で、触媒(例えば、トリフェニルホスフィンパラジウム)を用いて、室温から還流温度で、反応させることができる。ニトロ基は、文献に記載される方法(例えば、水素雰囲気下での反応)を使用して、1〜5雰囲気圧で、触媒(例えば、炭素上のパラジウム)の存在下で、溶媒(例えば、エタノール又は酢酸エチル)中で、室温で還元することができる。
上記クロスカップリング反応において使用される、一般式(XL)のトリフルオロメタンスルホニルエステルは、文献に記載される方法を使用することによってか、又はスキーム9に従って、調製され得る。
一般構造(XLI)のハロフェノールは、2当量のアルキルリチウム試薬(例えば、n−ブチルリチウム)と、溶媒(例えば、THF)中で反応し、続いてトリアルキルシリル
ハライド(例えば、トリメチルシリルクロリド)でクエンチされて、トリアルキルシリルフェノール(XLII)を与え得る。トリアルキルシリルフェノールは、文献の手順を使用してさらに反応し、一般構造(XL)のトリフルオロメタンスルホネート又はノナフレート(nonaflate)を与え得る。
適切な官能基が存在する場合、式(I)、(II)、(III)の化合物、又はこれらの調製において使用される任意の中間体は、置換反応、酸化反応、還元反応、又は切断反応を使用して、1以上の標準的な合成方法によってさらに誘導体化され得ることが理解される。特定の置換アプローチとしては、従来のアルキル化、アリール化、ヘテロアリール化、アシル化、スルホニル化、ハロゲン化、ニトロ化、ホルミル化及びカップリングの手順が挙げられる。
例えば、アリールブロミド基又はアリールクロリド基は、ヨウ素供給源(例えば、ヨウ化ナトリウム)、触媒(例えば、ヨウ化銅)及び配位子(例えば、トランス−N,N’−ジメチル−1,2−シクロヘキサンジアミン)を用いて、溶媒(例えば、1,4−ジオキサン)中で、この反応混合物を還流温度で加熱するFinkelstein反応を使用して、アリールヨージドに変換され得る。アリールトリアルキルシランは、このシランを、ヨウ素供給源(例えば、一塩化ヨウ素)で、溶媒(例えば、ジクロロメタン)中で、ルイス酸(例えば、テトラフルオロホウ酸銀)を用いてか又は用いずに、−40℃〜還流までの温度で処理することによって、アリールヨージドに変換され得る。
さらなる例において、インドールNH基は、ハロゲン化アルキル(例えば、臭化ベンジル)、塩基(例えば、炭酸カリウム)及び溶媒(例えば、DMF)を用いて、室温〜80℃の温度でアルキル化することができる。
さらなる例において、第一級アミン(−NH2)基は、アルデヒド又はケトン、及びボロヒドリド(例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムもしくはシアノホウ素化水素ナトリウム)を使用して、溶媒(例えば、ハロゲン化炭化水素(例えば、1,2−ジクロロエタン)又はアルコール(例えば、エタノール))中で、必要であれば酸(例えば、酢酸)の存在下で、およそ周囲温度で還元的アルキル化プロセスを使用して、アルキル化され得る。第二級アミン(−NH−)基は、アルデヒドを使用して、同様にアルキル化され得る。
さらなる例において、第一級アミン基又は第二級アミン基は、アシル化により、アミド基(−NHCOR’又はNRCOR’)に変換され得る。アシル化は、適切な酸塩化物との、塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下での、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中での反応によってか、又は適切なカルボン酸との、適切なカップリング剤(例えば、HATU(O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート))の存在下での、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中での反応によって、達成され得る。同様に、アミン基は、適切な塩化スルホニルとの、適切な塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下での、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中での反応により、スルホンアミド(−NHSO2R’又はNR”SO2R’)基に変換され得る。第一級アミン基又は第二級アミン基は、適切なイソシアネートとの、適切な塩基(例えば、トリエチルアミンの存在下での、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中での反応によって、ウレア基(−NHCONR’R”又はNRCONR’R”)に変換され得る。
アミン(−NH2)は、ニトロ(−NO2)基の還元(例えば、金属触媒(例えば、担体(例えば、炭素)上のパラジウム)の存在下で水素を使用する、溶媒(例えば、酢酸エチル又はアルコール(例えば、メタノール))中での触媒的水素化による)によって、得られ得る。あるいは、この変換は、例えば、金属(例えば、スズ又は鉄)を使用する、酸(例えば、塩酸)の存在下での化学的還元によって、行われ得る。
さらなる例において、アミン(−CH2NH2)基は、ニトリル(−CN)の還元(例
えば、金属触媒(例えば、担体(例えば、炭素)上のパラジウム又はラネーニッケル)の存在下で水素を使用する、溶媒(例えば、エーテル(例えば、テトラヒドロフランなどの環状エーテル))中での、−78℃〜その溶媒の還流温度までの温度での触媒的水素化)によって得られ得る。
さらなる例において、アミン(−NH2)基は、カルボン酸基(−CO2H)から、対応するアシルアジド(−CON3)への変換、クルティウス転位、及び得られるイソシアネート(−N=C=O)の加水分解により、得られ得る。
アルデヒド基(−CHO)は、アミン及びボロヒドリド(例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム又はシアノ水素化ホウ素ナトリウム)を使用する、溶媒(例えば、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン)又はアルコール(例えば、エタノール))中での、必要であれば酸(例えば、酢酸)の存在下での、およそ周囲温度での還元的アミノ化によって、アミン基(−CH2NR’R”)に変換され得る。
さらなる例において、アルデヒド基は、適切なホスホラン又はホスホネートを使用して、当業者に公知である標準的な条件下での、Wittig反応又はWadsworth−Emmons反応の使用によって、アルケニル基(−CH=CHR’)に変換され得る。
アルデヒド基は、水素化ジイソブチルアルミニウムを使用する、適切な溶媒(例えば、トルエン)中でのエステル基(例えば、−CO2Et)又はニトリル(−CN)の還元によって、得られ得る。あるいは、アルデヒド基は、当業者に公知である任意の適切な還元剤を使用する、アルコール基の酸化によって得られ得る。
エステル基(−CO2R’)は、Rの性質に依存して酸又は塩基により触媒される加水分解によって、対応する酸基(−CO2H)に変換され得る。Rがt−ブチルである場合、酸により触媒される加水分解は、例えば、有機酸(例えば、トリフルオロ酢酸)での、水性溶媒中での処理によってか、又は無機酸(例えば、塩酸)での、水性溶媒中での処理によって、達成され得る。
カルボン酸基(−CO2H)は、適切なアミンとの、適切なカップリング剤(例えば、HATU)の存在下での、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中での反応によって、アミド(CONHR’又はCONR’R”)に変換され得る。
さらなる例において、カルボン酸は、対応する酸塩化物(−COCl)への変換、引き続くArndt−Eistert合成によって、1炭素だけ(すなわち、−CO2Hから−CH2CO2Hへ)同族体化され得る。
さらなる例において、−OH基は、対応するエステル(例えば、−CO2R’)又はアルデヒド(−CHO)から、例えば、ジエチルエーテル中もしくはテトラヒドロフラン中で複合金属水素化物(例えば、水素化アルミニウムリチウムを使用する還元、又はメタノールなどの溶媒中で水素化ホウ素ナトリウムを使用する還元によって生成され得る。あるいは、アルコールは、対応する酸(−CO2H)の、例えば、テトラヒドロフランなどの溶媒中で水素化アルミニウムリチウムを使用する還元、又はテトラヒドロフランなどの溶媒中でボランを使用する還元によって、調製され得る。
アルコール基は、当業者に公知である条件を使用して、脱離基(例えば、ハロゲン原子又はスルホニルオキシ基(例えば、トリフルオロメチルスルホニルオキシ基)又はアリールスルホニルオキシ基(例えば、p−トルエンスルホニルオキシ基))に変換され得
る。例えば、アルコールは、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン)中で塩化チオニルと反応して、対応する塩化物を与え得る。塩基(例えば、トリエチルアミン)がまた、この反応において使用され得る。
別の例において、アルコール基、フェノール基又はアミド基は、フェノール又はアミドを、アルコールと、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中で、ホスフィン(例えば、トリフェニルホスフィン)及び活性化剤(例えば、アゾジカルボン酸ジエチル、アゾジカルボン酸ジイソプロピル、又はアゾジカルボン酸ジメチル)の存在下でカップリングすることによって、アルキル化され得る。あるいは、アルキル化は、適切な塩基(例えば、水素化ナトリウム)を使用する脱保護、引き続くアルキル化剤(例えば、ハロゲン化アルキル)の添加によって、達成され得る。
化合物中の芳香族ハロゲン置換基は、塩基(例えば、リチウム塩基(例えば、n−ブチルリチウム又はt−ブチルリチウム))を用いて、必要に応じて低温(例えば、約−78℃)で、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中で処理することによるハロゲン−金属交換に供され、次いで求電子試薬でクエンチされて、所望の置換基を導入され得る。従って、例えば、ホルミル基は、N,N−ジメチルホルムアミドを求電子試薬として使用することによって、導入され得る。あるいは、芳香族ハロゲン置換基は、金属(例えば、パラジウム又は銅)により触媒される反応に供されて、例えば、酸置換基、エステル置換基、シアノ置換基、アミド置換基、アリール置換基、ヘテロアリール置換基、アルケニル置換基、アルキニル置換基、チオ置換基、又はアミノ置換基を導入され得る。使用され得る適切な手順としては、Heck、Suzuki、Stille、Buchwald又はHartwigにより記載された手順が挙げられる。
芳香族ハロゲン置換基はまた、適切な求核試薬(例えば、アミン又はアルコール)との反応後に、求核置換を受け得る。有利には、このような反応は、高温で、マイクロ波照射の存在下で行われ得る。
本発明の化合物は、これらの化合物がMEKの活性及び活性化を阻害する能力について(一次アッセイ)、ならびに増殖する細胞に対するこれらの化合物の生物学的効果について(二次アッセイ)、以下に記載されるように試験される。実施例1a又は1bのMEK活性アッセイにおいて10μM未満(より好ましくは5μM未満、なおより好ましくは1μM未満、最も好ましくは0.5μM未満)のIC50を有する化合物、実施例2のMEK活性化アッセイにおいて5μM未満(より好ましくは0.1μM未満、最も好ましくは0.01μM未満)のIC50を有する化合物、実施例3の細胞増殖アッセイにおいて10μM未満(より好ましくは5μM未満、最も好ましくは0.5μM未満)のEC50を有する化合物及び/又は実施例4のERKリン酸化アッセイにおいて10μM未満(より好ましくは1μM未満、最も好ましくは0.1μM未満)のEC50を有する化合物は、MEKインヒビターとして有用である。
本発明は、式Iの化合物(及び/又はその溶媒和物及び/又は塩)及び担体(薬学的に受容可能な担体)を含有する、組成物(例えば、薬学的組成物)を包含する。本発明はまた、式Iの化合物(及び/又はその溶媒和物及び/又は塩)及び担体(薬学的に受容可能な担体)を含有し、さらに第二の化学療法剤及び/又は第二の抗炎症剤(例えば、本明細書中に記載されるもの)を含有する、組成物(例えば、薬学的組成物)を包含する。本発明の組成物は、哺乳動物(例えば、ヒト)において、異常な細胞増殖を阻害するため、又は過剰増殖障害を処置するために有用である。本発明の組成物はまた、哺乳動物(例えば、ヒト)において炎症性疾患を処置するために有用である。
本発明の化合物及び組成物はまた、哺乳動物(例えば、ヒト)において、自己免疫疾患、破壊的骨障害、増殖性障害、感染症、ウイルス性疾患、線維性疾患又は神経変性疾患を処置するために有用である。このような疾患/障害の例としては、糖尿病及び糖尿病合併症、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢性黄斑変性、血管腫、突発性肺線維症、鼻炎及びアトピー性皮膚炎、腎臓疾患及び腎不全、多発性嚢胞腎疾患、うっ血性心不全、神経線維腫症、器官移植拒絶、悪質液、脳卒中、敗血症性ショック、心不全、器官移植拒絶、アルツハイマー病、慢性疼痛又はニューロパシー性疼痛、ならびにウイルス感染(例えば、HIV、B型肝炎ウイルス(HBV)、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)、サイトメガロウイルス(CMV)、及びエプスタイン−バーウイルス(EBV))が挙げられるが、これらに限定されない。慢性疼痛としては、本発明の目的で、突発性の疼痛、及び慢性アルコール症、ビタミン欠損、尿毒症、甲状腺機能低下症、炎症、関節炎に関連する疼痛、ならびに手術後疼痛が挙げられるが、これらに限定されない。ニューロパシー性疼痛は、炎症、手術後疼痛、幻想肢痛、火傷の疼痛、通風、三叉神経痛、急性のヘルペス性疼痛及びヘルペス後疼痛、カウザルギー、糖尿病性ニューロパシー、叢捻除、神経腫、脈管炎、ウイルス感染、挫傷損傷、絞窄損傷、組織損傷、肢切断、関節炎疼痛、ならびに末梢神経系と中枢神経系との間の神経損傷が挙げられるがこれらに限定されない多数の状態に関連する。
本発明の化合物及び組成物はまた、哺乳動物(例えば、ヒト)において、膵臓炎又は腎臓疾患(増殖性糸球体腎炎及び糖尿病により誘導される腎疾患が挙げられる)を処置するために有用である。
本発明の化合物及び組成物はまた、哺乳動物(例えば、ヒト)における未分化胚芽細胞の着床の予防のために有用である。
本発明は、哺乳動物(例えば、ヒト)において、異常な細胞増殖を阻害するか又は過剰増殖障害を処置する方法を包含し、この方法は、この哺乳動物に、治療有効量の式Iの化合物(及び/又はその溶媒和物及び塩)又はその組成物を投与する工程を包含する。本発明にはまた、哺乳動物(例えば、ヒト)において炎症性疾患を処置する方法が包含され、この方法は、この哺乳動物に、治療有効量の式Iの化合物(ならびに/あるいはその溶媒和物及び/又は塩)又はその組成物を投与する工程を包含する。
本発明は、哺乳動物(例えば、ヒト)において、異常な細胞増殖を阻害するか又は過剰増殖障害を処置する方法を包含し、この方法は、この哺乳動物に、治療有効量の式Iの化合物(及び/又はその溶媒和物及び塩)又はその組成物を、第二の化学療法剤(例えば、本明細書中に記載されるもの)と組み合わせて投与する工程を包含する。本発明はまた、哺乳動物(例えば、ヒト)において炎症性疾患を処置する方法を包含し、この方法は、この哺乳動物に、治療有効量の式Iの化合物(ならびに/あるいはその溶媒和物及び/又は塩)又はその組成物を、第二の抗炎症剤(例えば、本明細書中に記載されるもの)と組み合わせて投与する工程を包含する。
本発明は、哺乳動物(例えば、ヒト)において自己免疫疾患、破壊的骨障害、増殖性障害、感染症、ウイルス性疾患、線維性疾患又は神経変性疾患を処置する方法を包含し、この方法は、この哺乳動物に、治療有効量の式Iの化合物(及び/又はその溶媒和物及び塩)又はその組成物(必要に応じて、第二の治療剤をさらに含有する)を投与する工程を包含する。このような疾患/障害の例としては、糖尿病及び糖尿病合併症、糖尿病性網膜症、未熟児網膜症、加齢性黄斑変性、血管腫、突発性肺線維症、鼻炎及びアトピー性皮膚炎、腎臓疾患及び腎不全、多発性嚢胞腎疾患、うっ血性心不全、神経線維腫症、器官移植拒絶、悪質液、脳卒中、敗血症性ショック、心不全、器官移植拒絶、アルツハイマー病、慢性疼痛又はニューロパシー性疼痛ならびにウイルス感染(例えば、HIV、B型肝炎ウイルス(HBV)、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)、サイトメガロウイルス(CMV)、及びエプスタイン−バーウイルス(EBV))が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明は、哺乳動物(例えば、ヒト)において膵臓炎又は腎臓疾患(増殖性糸球体腎炎及び糖尿病により誘導される腎疾患が挙げられる)を処置する方法を包含し、この方法は、この哺乳動物に、治療有効量の式Iの化合物(及び/又はその溶媒和物及び塩)又はその組成物(必要に応じて、第二の治療剤をさらに含有する)を投与する工程を包含する。
本発明は、哺乳動物(例えば、ヒト)において未分化胚芽細胞の着床を予防する方法を包含し、この方法は、この哺乳動物に、治療有効量の式Iの化合物(及び/又はその溶媒和物及び塩)又はその組成物(必要に応じて、第二の治療剤をさらに含有する)を投与する工程を包含する。
本発明は、本発明の化合物を、哺乳動物細胞、生物、又は関連する病理学的状態の、インビトロ、インサイツ、及びインビボでの診断又は処置のために使用する方法を包含する。
本発明の化合物は、異常な細胞を、このような細胞の殺傷及び/又は増殖の阻害の目的で、放射線を用いる処置に対してより感受性にし得ることがまた考えられる。従って、本発明はさらに、哺乳動物(例えば、ヒト)において、放射線を用いる処置に対して異常な細胞を感作するための方法に関し、この方法は、この哺乳動物に、ある量の式Iの化合物(及び/又はその溶媒和物及び塩)又はその組成物を投与する工程を包含し、この量は、放射線を用いる処置に対して異常な細胞を感作する際に効果的である。
本発明の化合物(本明細書中以下で、「活性化合物」)の投与は、作用の部位への化合物の送達を可能にする、任意の方法によって行われ得る。これらの方法としては、経口経路、十二指腸内経路、非経口注射(静脈内、皮下、筋肉内、脈管内又は注入が挙げられる)、局所投与、吸入投与及び直腸投与が挙げられる。
投与される活性化合物の量は、処置される被験体、障害又は状態の重篤度、投与の割合、化合物の性質、及び処方する医師の判断に依存する。しかし、有効な投薬量は、単回用量又は分割用量で、1日あたり体重1kgあたり約0.001mg〜約100mg、好ましくは約1mg/kg/日〜約35mg/kg/日の範囲である。70kgのヒトについては、この量は、約0.05g/日〜7g/日、好ましくは約0.05g/日〜約2.5g/日の量である。いくつかの例において、上記範囲の下限より低い投薬レベルが充分であり得、一方で、他の場合においては、いかなる危険な副作用も引き起こすことなく、さらに大きい用量が使用され得る。ただし、このようなより大きい用量は、最初に、1日にわたる投与のために、数個の小さい用量に分割される。
活性化合物は、単独の治療剤として、又は1種以上の化学療法剤又は抗炎症剤(例えば、本明細書中に記載されるもの)と組み合わせて、適用され得る。このような組み合わせの処置は、処置の個々の成分の同時の投薬、連続的な投薬又は別々の投薬によって、達成され得る。
薬学的組成物は、例えば、経口投与のために適切な形態(例えば、錠剤、カプセル、丸剤、散剤、徐放製剤、溶液、懸濁物)、非経口注射のために適切な形態(例えば、滅菌された溶液、懸濁液又はエマルジョン)、局所投与のために適切な形態(例えば、軟膏又はクリーム)、あるいは直腸投与のために適切な形態(例えば、坐剤)であり得る。
薬学的組成物は、正確な投薬量の1回の投与のために適切な、単位投薬形態であり得る。薬学的組成物は、従来の薬学的担体又は賦形剤、及び活性成分として本発明による化合物を含有する。さらに、この組成物は、他の医薬品又は薬学的薬剤、担体、アジュバントなどを含有し得る。
例示的な非経口投与形態としては、滅菌水溶液(例えば、プロピレングリコール又はブドウ糖の水溶液)中の、活性化合物の溶液又は懸濁物が挙げられる。このような投薬形態は、所望であれば、適切に緩衝され得る。
適切な薬学的担体としては、不活性な希釈剤又は充填剤、水及び種々の有機溶媒が挙げられる。薬学的組成物は、所望であれば、さらなる成分(例えば、矯味矯臭剤、結合剤、賦形剤など)を含有し得る。従って、経口投与のために、種々の賦形剤(例えば、クエン酸)を含有する錠剤は、種々の崩壊剤(例えば、デンプン、アルギン酸及び特定の複合シリケート)、ならびに結合剤(例えば、スクロース、ゼラチン及びアカシア)と一緒に使用され得る。さらに、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム及び滑石)が、しばしば、打錠プロセスのために有用である。類似の型の固体組成物はまた、軟質又は硬質の充填ゼラチンカプセルにおいて使用され得る。従って、好ましい材料としては、ラクトース又は乳糖、及び高分子量ポリエチレングリコールが挙げられる。経口投与のために水性の懸濁物又はエリキシルが望ましい場合、その中の活性化合物は、希釈剤(例えば、水、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン、又はこれらの組み合わせ)と一緒に、種々の甘味剤又は矯味矯臭剤、着色物質又は色素、及び所望であれば、乳化剤又は懸濁剤と組み合わせられ得る。
特定の量の活性化合物をもちいて種々の薬学的組成物を調製する方法は、当業者に公知であるか、又は明らかになる。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Company,Ester,Pa.,第15版(1975)を参照のこと。
(略語)
DBU 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
DCM ジクロロメタン
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DMF ジメチルホルムアミド
EDCI 1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
HCl 塩酸
HOBt 1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
HM−N Isolute(登録商標)HM−Nは、水性サンプルを効率的に吸収し得る、ケイ藻土の改変形態である
IMS 工業用メチル化酒精
MeOH メタノール
NaHCO3 重炭酸ナトリウム
NaOH 水酸化ナトリウム
NH3 アンモニア
Pd(PPh3)4 テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)
Si−PPC 予め充填されたシリカフラッシュクロマトグラフィーカートリッジ:Isolute(登録商標)SPE、Biotage SNAP(登録商標)又はISCO Redisep(登録商標)
Si−SPE 予め充填されたIsolute(登録商標)シリカフラッシュクロマトグラフィーカートリッジ
THF テトラヒドロフラン
Xantphos 9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン
(一般的な実験条件)
1H NMRスペクトルを、周囲温度で、三重共鳴5mmプローブを備えるVarian Unity Inova(400MHz)分光計を使用して記録した。化学シフトは、テトラメチルシランに対するppmで表される。以下の略語が使用されている:br=幅広信号、s=一重線、d=二重線、dd=二重二重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線。
保持時間(RT)及び関連する質量イオンを決定するための高圧液体クロマトグラフィー−質量分析(LCMS)実験を、以下の方法を使用して実施した。
方法A:ダイオードアレイ検出器を備えるHewlett Packard HP1100 LCシステムに接続されたWaters Micromass ZQ四重極質量分析計で実施された実験。Higgins Clipeus 5ミクロンC18 100×
3.0mmカラム及び1ml/分の流量を使用する。最初の溶媒系は、最初の1分間については0.1%のギ酸を含む95%の水(溶媒A)及び0.1%のギ酸を含む5%のアセトニトリル(溶媒B)であり、続いて次の14分間にわたって5%の溶媒A及び95%の溶媒Bまでの勾配であった。最終溶媒系を、さらに5分間にわたって一定に維持した。
方法B:ダイオードアレイ検出器及び100位置オートサンプラーを備えるHewlett Packard HP1100 LCシステムに接続されたWaters Platform LC四重極質量分析計で、Phenomenex Luna C18(2) 30×4.6mmカラム及び2ml/分の流量を使用して実施された実験。溶媒系は、最初の0.50分間については95%の溶媒A及び5%の溶媒Bであり、続いて次の4分間にわたって5%の溶媒A及び95%の溶媒Bまでの勾配であった。最終溶媒系を、さらに0.50分間にわたって一定に維持した。
方法C:ダイオードアレイ検出器を備えるAgilent TechnologiesSeries 1200 LCシステムに接続されたAgilent Technologies液体クロマトグラフィー質量分析計で、Zorbax 1.8ミクロンSB−C18 30×2.1mmカラム及び1.5ml/分の流量を使用して実施された実験。最初の溶媒系は、0.05%のトリフルオロ酢酸を含む95%の水(溶媒A)及び0.05%のトリフルオロ酢酸を含む5%のアセトニトリル(溶媒B)であり、続いて次の1.5分間にわたって5%の溶媒A及び95%の溶媒Bまでの勾配であった。最終溶媒系を、さらに1分間にわたって一定に維持した。
方法D:ダイオードアレイ検出器及び225位置オートサンプラーを備えるShimadzu LC−10AD LCシステムに接続されたPE Sciex API 150 EX四重極質量分析計で、Kromasil C18 50x4.6mmカラム及び3ml/分の流量を使用して実施された実験。溶媒系は、0.05%のTFAを含む100%の水(溶媒A)及び0.0375%のTFAを含む0%のアセトニトリル(溶媒B)から始まり、次の4分間にわたって10%の溶媒A及び90%の溶媒Bに上昇する勾配であった。最終溶媒系を、さらに0.50分間にわたって一定に維持した。
マイクロ波実験を、Personal Chemistry Emrys InitiatorTM又はOptimizerTMを使用して実施した。これは、単一モードの共振子及び動的磁場調整を使用し、これらの両方が、再現性及び制御を与える。40℃〜250℃の温度が達成され得、そして20barまでの圧力が達成され得る。
方法E:ダイオードアレイ検出器を備えるAgilent TechnologiesSeries 1200 LCシステムに接続されたAgilent Technologies液体クロマトグラフィー質量分析計で、Zorbax 1.8ミクロンSB−C18 30×2.1mmカラム及び0.6ml/分の流量を使用して実施された実験。最初の溶媒系は、0.05%のトリフルオロ酢酸を含む95%の水(溶媒A)及び0.05%のトリフルオロ酢酸を含む5%のアセトニトリル(溶媒B)であり、続いて次の9.0分間にわたって5%の溶媒A及び95%の溶媒Bまでの勾配であった。最終溶媒系を、さらに1分間にわたって一定に維持した。
(実施例1a MEKアッセイ(MEK活性アッセイ))
昆虫細胞中で発現した、構成的に活性化したヒト変異体MEK1を、酵素活性の供給源として、キナーゼアッセイにおける、62.5nMの最終濃度で使用する。
このアッセイを、50μMのATPの存在下で、基質としてE.Coli中で産生された組換えGST−ERK1を使用して、30分間実施する。この基質のリン酸化を検出し、そしてCisbioにより供給されるHTRF試薬を使用して定量する。これらは、アロフィコシアニン(XL665)に結合した抗GST抗体及びユーロピウムクリプテートに結合した抗ホスホ(Thr202/Tyr204)ERK抗体からなる。抗ホスホ抗体は、Thr202及びTyr204で二重にリン酸化されたERK1を認識する。両方の抗体がERK1に結合する場合(すなわち、基質がリン酸化される場合)、クリプテートからアロフィコシアニンへのエネルギー移動が起こり、続いて340nmで励起し、その結果、蛍光が発し、この蛍光は、産生したリン酸化基質の量に比例する。蛍光を、マ
ルチウェル蛍光計を使用して検出する。
化合物をDMSOで希釈し、その後、アッセイ緩衝液に添加し、このアッセイにおける最終DMSO濃度は、1%になる。
IC50は、所定の化合物がコントロールの50%阻害を達成する濃度として定義される。IC50値は、XLfitソフトウェアパッケージ(バージョン2.0.5)を使用して計算される。
(実施例1b MEKアッセイ(MEK活性アッセイ))
昆虫細胞中で発現した、構成的に活性化したヒト変異体MEK1を、酵素活性の供給源として、キナーゼアッセイにおける、15nMの最終濃度で使用する。
このアッセイを、50μMのATPの存在下で、基質としてE.Coli中で産生された組換えGST−ERK1を使用して、30分間実施する。この基質のリン酸化を検出し、そしてCisbioにより供給されるHTRF試薬を使用して定量する。これらは、アロフィコシアニン(XL665)に結合した抗GST抗体及びユーロピウムクリプテートに結合した抗ホスホ(Thr202/Tyr204)ERK抗体からなる。これらを、それぞれ4μg/ml及び0.84μg/mlの最終濃度で使用する。抗ホスホ抗体は、Thr202及びTyr204で二重にリン酸化されたERK1を認識する。両方の抗体がERK1に結合する場合(すなわち、基質がリン酸化される場合)、クリプテートからアロフィコシアニンへのエネルギー移動が起こり、続いて340nmで励起し、その結果、蛍光が発し、この蛍光は、産生したリン酸化基質の量に比例する。蛍光を、マルチウェル蛍光計を使用して検出する。
化合物をDMSOで希釈し、その後、アッセイ緩衝液に添加し、このアッセイにおける最終DMSO濃度は、1%になる。
IC50は、所定の化合物がコントロールの50%阻害を達成する濃度として定義される。IC50値は、XLfitソフトウェアパッケージ(バージョン2.0.5)を使用して計算される。
実施例5〜19、23〜34、36〜65及び68〜71の化合物は、実施例1a又は1bのいずれかに記載されるアッセイにおいて、5μM未満のIC50を示した。
(実施例2 bRafアッセイ(MEK活性化アッセイ))
昆虫細胞中で発現した、構成的に活性化したbRaf変異体を、酵素活性の供給源として使用する。
このアッセイを、200μMのATPの存在下で、E.Coli中で発現した組換えGST−MEK1を基質として使用して、30分間実施する。基質のリン酸化を検出し、そしてHTRF(試薬は、Cisbioにより供給される)を使用して定量する。これらは、アロフィコシアニン(XL665)に結合した抗GST抗体及びユーロピウムクリプテートに結合した抗ホスホ(Ser217/Ser221)MEK抗体からなる。抗ホスホ抗体は、Ser217及びSer221において二重にリン酸化されたMEK、又はSer217で1箇所でリン酸化されたMEKを認識する。両方の抗体がMEKに結合する場合(すなわち、基質がリン酸化される場合)、クリプテートからアロフィコシアニンへのエネルギー移動が起こり、続いて340nmで励起し、その結果、蛍光が発し、この蛍光は、産生したリン酸化基質の量に比例する。蛍光を、マルチウェル蛍光計を使用して検出する。
化合物をDMSOで希釈し、その後、アッセイ緩衝液に添加し、このアッセイにおける最終DMSO濃度は、1%になる。
IC50は、所定の化合物がコントロールの50%阻害を達成する濃度として定義される。IC50値は、XLfitソフトウェアパッケージ(バージョン2.0.5)を使用して計算される。
このアッセイにおいて、実施例5〜6の化合物は、5μM未満のIC50を示した。
(実施例3 細胞増殖アッセイ)
化合物を、以下の細胞株を使用して、細胞増殖アッセイにおいて試験する:
HCT116 ヒト結腸直腸癌腫(ATCC)
A375 ヒト悪性黒色腫(ATCC)。
両方の細胞株を、10% FCSを補充したDMEM/F12(1:1)培地(Gibco)中に、37℃の5% CO2加湿インキューベーター内で維持する。
細胞を、96ウェルプレートに2,000細胞/ウェルで播種し、そして24時間後、これらの細胞を、0.83% DMSO中の様々な濃度の化合物に曝露する。細胞をさらに72時間増殖させ、そして等体積のCellTiter−Glo試薬(Promega)を各ウェルに添加する。これにより細胞を溶解し、そして放出されたATPの量に比例する(従って、ウェル内の細胞の数に比例する)発光信号を生成する。この発光信号を、マルチウェル発光計を使用して検出し得る。
EC50は、所定の化合物がコントロールの50%阻害を達成する濃度として定義される。EC50値は、XLfitソフトウェアパッケージ(バージョン2.0.5)を使用して計算される。
このアッセイにおいて、実施例5〜8、10〜11、13、15〜16、23〜27、31、33、36〜49、54、56〜59、61及び63〜65の化合物は、いずれの細胞株においても10μM未満のEC50を示した。
(実施例4 ホスホ−ERK細胞ベースアッセイ)
化合物を、細胞ベースのホスホ−ERK ELISAにおいて、以下の細胞株を使用して試験する:
HCT116 ヒト結腸直腸癌腫(ATCC)
A375 ヒト悪性黒色腫(ATCC)。
両方の細胞株を、10% FCSを補充したDMEM/F12(1:1)培地(Gibco)中に、37℃の5% CO2加湿インキューベーター内で維持する。
細胞を、96ウェルプレートに2,000細胞/ウェルで播種し、そして24時間後、これらの細胞を、0.83% DMSO中の様々な濃度の化合物に曝露する。細胞をさらに2時間又は24時間増殖させ、ホルムアルデヒド(最終2%)で固定し、そしてメタノールを用いて透過化する。TBST−3% BSAでブロックした後に、固定した細胞を一次抗体(ウサギ由来の抗ホスホERK)と一緒に4℃で一晩インキュベートする。細胞をヨウ化プロピジウム(DNA蛍光色素)と一緒にインキュベートし、そして細胞p−ERKの検出を、蛍光性Alexa Fluor 488色素(Molecular probes)に結合した抗ウサギ二次抗体を使用して実施する。蛍光を、Acumen Explorer(TTP Labtech)(レーザー走査マイクロプレートサイトメーター)を使用して分析し、そしてAlexa Fluor 488信号をPI信号(細胞数に比例する)に対して標準化する。
EC50は、所定の化合物がベースラインと最大応答との間の半分の信号を達成する濃度として定義される。EC50値は、XLfitソフトウェアパッケージ(バージョン2.0.5)を使用して計算される。
このアッセイにおいて、実施例5〜8、10〜11、13、15〜17、23〜31、33、34、36〜50、54、56〜59及び61〜65の化合物は、これらの細胞株のいずれかにおいても10μM未満のEC50を示した。
アザインドリルコアの合成
3−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
(工程1:4−クロロ−ニコチン酸エチル)
4−クロロ−ニコチン酸(3.0g,19.0mmol)の塩化チオニル(50ml)中の懸濁物を、90分間加熱還流した。周囲温度まで冷却した後に、この溶液を濃縮乾固させ、次いでトルエン(2×50ml)と共沸して、固体を得た。得られた固体をエタノール(25ml)及びDIPEA(15ml)の冷(0℃)溶液に少しずつ添加した。この反応物を室温で4時間攪拌し、次いで減圧中で濃縮した後に、水(75ml)を添加した。この溶液を酢酸エチル(2×75ml)で抽出し、次いで合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで濃縮して、表題化合物を褐色油状物として得た(3.3g,94%)。
1H NMR(CDCl
3,400MHz)9.03(s,1H),7.58(d,J=5.4Hz,1H),7.41(dd,J=5.4Hz,0.5Hz,1H),4.45(q,J=7.3Hz,2H),1.43(t,J=7.3Hz,3H)。
(工程2:3−ヒドロキシ−チエノ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル)
無水DMF(40ml)中のエチル4−クロロ−ニコチン酸エチル(2.05g,11.0mmol)及びサルコシンエチルエステル塩酸塩(4.75g,30.9mmol)の攪拌溶液に、窒素雰囲気下で、水素化ナトリウム(59.6mmol,油中60%分散物,2.39g)を、20分間にわたって少しずつ添加した。添加完了後、この混合物を1.5時間にわたって80℃に加熱した。次いで炭酸カリウム(1.52g,11.0mmol)を添加し、混合物をさらに2時間加熱した。次いで、この反応混合物を、水(5ml)の添加によりクエンチし、その後濃縮して残渣を得た。その残渣を酢酸エチル(100ml)と水(100ml)との間で分配した。これらの層を分離し、そしてその水相を0℃まで冷却し、濃縮HClの添加によりpHを7に調節した。この水相を一晩熟成させ、その結果得られた沈降物をろ過し、水で洗浄し、そして60℃の真空下で乾燥させ、白色固体(700mg,15%)を得た。LCMS(方法B):R
T=1.82分,M+H
+=221。
(工程3:1−メチル−3−(ノナフルオロブタン−1−スルホニルオキシ)−チエノ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル)
DCM(10ml)中の3−ヒドロキシ−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(695mg,3.16mmol)及びDMAP(19mg,0.16mmol)の攪拌溶液に、0℃で、DIPEA(1.35mL,7.58mmol)及びノナフルオロブチルスルホニルフルオリド(0.74ml,4.10mmol)を添加した。10分後、この反応物を室温まで温め、そしてさらに4.5時間攪拌した。この反応混合物をDCM(50ml)で希釈し、そして水(30ml)で洗浄した。その有機相を単離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして、黄色油状物を得た。この油状物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,ペンタン:酢酸エチル,100:0から60:40までの勾配)により精製して、表題化合物を無色油状物として得、これは、静置すると結晶化した(1.43g,90%)。LCMS(方法B):R
T=3.28分,M+H
+=505。
(工程4:3−(4−ブロモ−2−フルオロ−フェニルアミノ)−1−メチルー1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル)
1−メチル−3−(ノナフルオロブタン−1−スルホニルオキシ)−チエノ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(800mg,1.58mmol)、4−ブロモ−2−フルオロアニリン(360mg,1.89mmol)、Pd2dba3(144mg,0.16mmol)、Xantphos(182mg,0.32mmol)及びDBU(538μl,3.79mmol)の、トルエン(8ml)中の脱気溶液を、120℃で5分間のマイクロ波照射に供した。この反応混合物を周囲温度まで冷却し、次いで酢酸エチル(100ml)で希釈した。得られた溶液を水(50ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮して、固体残渣を得た。その固体残渣をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,ペンタン:ジエチルエーテル,100:0から60:40までの勾配)により精製して、表題化合物を黄色固体として得た(210mg,34%)。LCMS(方法B):RT=2.33分,M+H+=392/394。
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
工程1: 4−メチルアミノ−ニコチノニトリル
4−クロロニコチノニトリル(45.0g,324mmol)を水(250mL)及び41%のメチルアミン水溶液(250mL)中に懸濁させた。得られた混合物を90℃で1時間攪拌しながら加熱した後、混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(x2)で抽出した。組み合わせた有機層を水と続いてブラインで洗浄し、ついで乾燥(MgSO
4)させ、蒸発させて残留物を得た。ジエチルエーテルでの残留物の粉砕により、表題化合物(40.4g,93%)を白色固形物として得た。1H NMR(CDCl
3)2.98(3H,d,J=5.1Hz),5.20(1H,br s),6.53(1H,d,J=6.13Hz,),8.35(1H,d,J=6.13Hz),8.43(1H,s)。
工程2:3−アミノ−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
水素化ナトリウム(9.0g,60%分散体,225mmol)をDMF(150mL)に懸濁させ、0−5℃まで冷却した。DMF(100mL)中の4−メチルアミノ−ニコチノニトリル(20.0g,150mmol)の溶液を約20分かけて滴下して加え、得られた混合物を30分攪拌して冷却し、ついでDMF(50mL)中のブロモ酢酸エチル(34.0g,225mmol)で処理した。該溶液を1時間かけて室温まで温めた。混合物を酢酸エチルと水の間で分配し、水成分を酢酸エチルで更に抽出した。組み合わせた有機層を水(x2)、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO
4)させ、蒸発させた。得られた残留物を酢酸エチルで粉砕して、表題化合物(12.2g,37%)を黄色固形物として得た。1HNMR(CDCl
3)1.44(3H,t,J=7.1Hz),3.88(3H,s),4.43(2H,q,J=7.1Hz),5.09(2H,brs),7.10(1H,dd,1H,J=6.1,1.0Hz),8.35(1H,d,J=6.1Hz),8.88(1H,d,J=1.0Hz)。
工程3:3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
3−アミノ−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(25g,114mmol),トリフルオロメタンスルホン酸2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルエステル(47.0g,149mmol),Pd
2(dba)
3(5.0g,5.5mmol),Xantphos(6.5g,11.3mmol)及び炭酸セシウム(74.5g,228mmol)をトルエン(500mL)に懸濁させ、フラスコから気体を抜きアルゴンをパージした。反応混合物を還流しながら18時間加熱した。混合物を冷却し、セライト(登録商標)で濾過し、トルエンで洗浄した。濾液を真空蒸発させ、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2,勾配DCM中0−10%MeOH)にかけて表題化合物(37.4g,85%)を黄色固形物として得た。1HNMR(CDCl
3)8.79(1H,d,J=1.1Hz),8.39(1H,d,J=6.1Hz),7.60(1H,s,br),7.25(0.5H,s),7.22(1H,s),7.21(0.5H,d,J=1.0Hz),7.14−7.10,(2H,m),4.42(2H,q,J=7.0Hz),3.97(3H,s),1.44(3H,t,J=7.0Hz),0.26(9H,s)。
工程4:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
CH2Cl2(500mL)中の3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(37.0g,96.0mmol)の溶液を0−5℃まで冷却し、一塩化ヨード溶液(211mL,CH2Cl2中に1M)を滴下して処理した。混合物を放置して温め、攪拌を1時間続けた。溶液をチオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(MgSO4)させ、真空蒸発させた。得られた残留物を酢酸エチルで粉砕して、表題化合物(21.8g,52%)を黄色固形物として得た。LCMS(B法):RT=2.48分,M+H+=440。
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(88mg,0.20mmol)、1Mの水酸化ナトリウム水溶液(220μl)及びIMS(3ml)の混合物を65℃で2時間加熱した。雰囲気温度まで冷却した後、溶媒を蒸発させ、得られた残留物を水に溶解させ、溶液のpHを、1NのHCl溶液を添加して7に調節した。沈殿した固形物を濾過によって集め、水(2mL)とついでジエチルエーテル(2mL)で洗浄し、空気乾燥させて、表題化合物を黄色固形物として得た(80mg,92%)。LCMS(B法):R
T=2.11分,M+H
+=412。
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸ナトリウム塩
水酸化ナトリウム(39mg,1.0mmol)を、IMS(6ml)中の3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(400mg,0.91mmol)の懸濁液に加え、反応物を60℃で5時間加熱した。反応混合物を真空濃縮し、表題化合物を黄色固形物として得た(439mg,100%)。LCMS(B法):R
T=2.19分,M−Na+H
+=412。
3−(4−ブロモ−2−クロロ−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
トルエン(8ml)中の1−メチル−3−(ノナフルオロブタン−1−スルホニルオキシ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(500mg,0.99mmol),4−ブロモ−2−クロロaniline(246mg,1.19mmol),Pd
2dba
3(91mg,0.10mmol),Xantphos(114mg,0.20mmol)及びDBU(352μl,2.48mmol)の脱ガス溶液を120℃で5分間のマイクロ波照射にかけた。反応混合物を雰囲気温度まで冷却した後、酢酸エチル(100ml)で希釈した。得られた溶液を水(30ml)で洗浄し、乾燥(Na
2SO
4)させ、真空濃縮して油を得た。油をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,シクロヘキサン:酢酸エチル,勾配90:10から0:100)により精製して、表題化合物を黄色固形物として得た(140mg,35%)。1HNMR(CDCl
3,400MHz)8.75(d,J=1.0Hz,1H),8.41(d,J=6.1Hz,1H),7.68(s,1H),7.54(d,J=2.3Hz,1H),7.19−7.27(m,2H),6.94(d,J=8.8Hz,1H),4.44(q,J=7.2Hz,2H),3.99(s,3H),1.44(t,J=7.2Hz,3H)。
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
工程1:エチル−(4−(3−シアノピリジン)グリシネート
エチルグリシネート塩酸塩(60.5g,432mmol)及び炭酸水素ナトリウム(25.5g,302mmol)を95%EtOHに懸濁させ、混合物を1時間還流して加熱した。ついで、4−クロロニコチノニトリル(6.0g,43.2mmol)を加え、混合物を還流して更に5時間加熱した。溶媒を蒸発させ、得られた残留物を水(60mL)で希釈し、DCM(2×50mL)で抽出した。有機相を組み合わせた後、水(20mL)と続いてブライン(20mL)で洗浄し、乾燥(Na
2SO
4)させ、濾過し、蒸発させて褐色の油を得た。該油をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Si−PPC,DCM:MeOH,勾配100:1から95:5)で精製した。適切な画分を集め、濃縮乾固して、残留物を再結晶化(EtOAc/シクロヘキサン)して、表題化合物を白色固形物として得た(3.99g,45%)。1HNMR(CDCl
3,400MHz)8.50(s,1H),8.38(dd,J=6.0Hz,0.6Hz,1H),6.44(d,J=6.0Hz,1H),5.62(brt,1H),4.30(q,J=7.1Hz,2H),4.02(d,J=5.3Hz,2H),1.33(t,J=7.1Hz,3H)。
工程2:3−アミノ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
EtOH(60mL)中のエチル−4−(3−シアノピリジン)グリシネート(2.47g,12.1mmol)の溶液に窒素下でナトリウムエトキシド(0.90g,13.3mmol)を加え、混合物を1時間還流して加熱した。混合物を放置して室温まで冷却した後、水(3mL)及び飽和塩化アンモニウム溶液(5mL)を添加して反応を停止させた。溶媒を真空濃縮して残留物を得、これを水(30mL)で希釈し、EtOAc(2×40mL)で抽出した。組み合わせた有機層を乾燥(Na
2SO
4)させ、濾過し、蒸発させて、表題化合物を褐色固形物として得た(1.35g,55%)。LCMS(B法):R
T=0.61分,M+H
+=206。
工程3:3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
トルエン(6ml)中の3−アミノ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(200mg,0.98mmol),トリフルオロメタンスルホン酸2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルエステル(324mg,1.02mmol),Pd
2dba
3(44mg,0.048mmol),Xantphos(56mg,0.098mmol)及びCs
2CO
3(636mg,1.95mmol)の脱ガス溶液を150℃で20分間のマイクロ波照射にかけた。反応混合物を雰囲気温度まで冷却した後、EtOAc(100ml)で希釈した。得られた溶液を水(60ml)で洗浄し、乾燥(Na
2SO
4)させ、真空濃縮して黒色の油を得た。該油をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,シクロヘキサン:EtOAc,勾配90:10から20:80)によって精製して、表題化合物を褐色固形物として得た(152mg,42%)。LCMS(B法):R
T=2.65分,M+H
+=372。
工程4:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
DCM(5mL)中の3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(140mg,0.343mmol)の冷却された(−10℃)溶液に、一塩化ヨード(DCM中に1M,0.90mL)を10分かけて滴下して加えた。添加完了時に、混合物を雰囲気温度で20分間攪拌した後、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液(3mL)を添加して反応を停止させた。溶液をDCM(50mL)と水(10mL)の間で分配させた。有機層を分離し、乾燥(Na2SO4)させ、濾過し、蒸発させて黄色固形物を得た。固形物をジエチルエーテルで粉砕し、濾過し、空気乾燥させて、表題化合物を黄色固形物として得た(148mg,85%)。LCMS(B法):RT=2.37分,M+H+=426。
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸
工程1:4−(4−メトキシ−ベンジルアミノ)−ニコチノニトリル
プロパン−2−オール(20mL)中の4−クロロニコチノニトリル(1.00g,7.22mmol),4−メトキシベンジルアミン(1.03ml,7.94mmol)及び炭酸カリウム(1.20g,8.66mmol)の溶液を還流下で18時間加熱した。溶媒を真空濃縮して、残留物をEtOAc(150mL)と水(50mL)の間で分配した。有機相を乾燥(Na
2SO
4)させ、濾過し、蒸発させて褐色の油を得た。その油をH−MNに前もって吸着させ、フラッシュカラムクロマトグラフィー(Si−PPC,シクロヘキサン:EtOAc,勾配80:20から0:100)によって精製して、表題化合物を白色固形物として得た(1.61g,93%)。1HNMR(CDCl
3,300MHz)8.46(d,J=0.7Hz,1H),8.30(dd,J=6.1Hz,0.7Hz,1H),7.24(dd,J=8.6Hz,2.1Hz,2H),6.92(dd,J=8.6Hz,2.1Hz,2H),6.55(d,J=6.1Hz,1H),5.35(brt,1H),4.40(d,J=5.6Hz,2H),3.82(s,3H)。
工程2:3−アミノ−1−(4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
DMF中の4−(4−メトキシベンジルアミノ)−3−シアノピリジン(800mg,3.34mmol)及びブロモ酢酸メチル(0.37mL,4.02mmol)の冷却(0℃)溶液を、15分かけて水素化ナトリウム(油中に60%w/w,161mg,4.02mmol)を少しずつ用いて処理した。混合物を雰囲気温度まで温めて15時間攪拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(10mL)を添加して反応を停止させ、溶媒を蒸発させた。得られた残留物をEtOAc(100mL)、水(50mL)及び飽和NaHCO
3溶液(5mL)の間で分配した。有機相を乾燥(Na
2SO
4)させ、濾過し、蒸発させて褐色の油を得た。該油をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Si−PPC,DCM:MeOH,勾配100:0から85:15)によって精製して、表題化合物をオフホワイトの固形物として得た(401mg,39%)。LCMS(B法):R
T=1.33分,M+H
+=312。
工程3:3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1−(4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
3−アミノ−1−(4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(200mg,0.64mmol)トルエン(6mL)に溶解させ、それにCs
2CO
3(417mg,1.28mmol)とトリフルオロメタンスルホン酸2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルエステル(263mg,0.83mmol)を加え、混合物を窒素で脱ガスした後、Pd
2dba
3(29mg,0.032mmol)とXantphos(37mg,0.064mmol)を添加した。混合物を18時間の間、105℃に加熱し、雰囲気温度まで冷却した後、EtOAc(50mL)と水(30mL)の間で分配した。有機層を分離し、乾燥(Na
2SO
4)させ、濾過し、蒸発させて、黒色油を得た。その油をフラッシュシリカカラムクロマトグラフィー(Si−PPC,シクロヘキサン:EtOAc,勾配90:10から40:60)によって精製して、表題化合物を淡い褐色の固形物として得た(269mg,88%)。LCMS(B法):R
T=2.81分,M+H
+=478。
工程4:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
DCM(5mL)中の3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1−(4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(269mg,0.56mmol)の冷却(−10℃)溶液に一塩化ヨード(DCM中に1M,1.13mL)を10分かけて滴下して加えた。混合物を雰囲気温度まで温め、20分攪拌した後、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液(1mL)を添加して反応を停止させた。その溶液をDCM(30mL)と水(20mL)の間で分配し、有機層を分離し、乾燥(Na
2SO
4)させ、濾過し、蒸発させて、オレンジ色の油を得た。該油をフラッシュシリカカラムクロマトグラフィー(Si−PPC,シクロヘキサン:EtOAc,勾配90:10から40:60)で精製して、表題化合物を黄色固形物として得た(240mg,80%)。LCMS(B法):R
T=2.59分,M+H
+=532。
工程5:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(4−メトキシ−ベンジル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(196mg,0.37mmol)、1M水酸化ナトリウム水溶液(443μl)及びIMS(4ml)の混合物を2.5時間かけて65℃で加熱した。雰囲気温度まで冷却した後、溶媒を蒸発させ、残留物を水に溶解させ、溶液のpHを、1NのHCl溶液の添加によって7に調節した。沈殿した固形物を濾過によって集め、水(5mL),酢酸エチル(2mL)及びペンタン(2mL)で洗浄し、ついで空気乾燥させて、表題化合物を黄色固形物として得た(170mg,89%)。LCMS(A法):RT=7.22分,M+H+=518。
1−エチル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
DMF中の3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(210mg,0.49mmol),炭酸カリウム(82mg,0.59mmol)及びヨウ化エチル(44μl,0.54mmol)の混合物を55℃で2時間加熱した。混合物を雰囲気温度まで冷却した後、蒸発させた。残留物をEtOAc(50mL)と水(15mL)の間で分配した。有機相を分離し、乾燥(Na
2SO
4)させ、濾過し、蒸発させて油を得た。該油をフラッシュシリカカラムクロマトグラフィー(Si−PPC,ペンタン:EtOAc,勾配100:0から40:60)で精製して、表題化合物を黄色固形物として得た(80mg,36%)。LCMS(B法):R
T=2.52分,M+H
+=454。
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(2−メトキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
DMF(5mL)中の3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(234mg,0.55mmol),炭酸カリウム(91mg,0.66mg),ヨウ化ナトリウム(103mg,0.69mmol)及び1−ブロモ−2−メトキシ−エタン(0.057mL,0.61mmol)の混合物を90℃で2日間攪拌した。これを室温まで冷却し、水で希釈し、酢酸エチルに抽出した。有機層を分離した後、水と続いてブラインで洗浄し、ついで乾燥(Na
2SO
4)させ、濾過し、濃縮して残留物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,エーテル:ペンタン,勾配20:80から50:50)によって精製して表題化合物を黄色油として得た(44mg,16%)。LCMS(B法):R
T=2.56分,M+H
+=483。
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(2−トリイソプロピルシラニルオキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
工程1:4−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル
イソプロパノール中のエタノールアミン(0.60mL,10.0mmol),4−クロロニコチノニトリル(1.38g,10.0mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(1.74mL,10.0mmol)の混合物を2.5時間還流下で加熱した。これを室温まで冷却し、メタノールで前もって調整した50gのSCX−2カートリッジに充填した。該カートリッジをメタノールと、ついでメタノール中に2Mのアンモニア溶液で溶出させた。適切な画分を集めた後、溶媒を蒸発させて、表題化合物をベージュ色の固形物として得た(1.20g,74%)。
1HNMR(d
6−DMSO,400MHz)8.40(s,1H),8.21(d,J=6.3Hz,1H),6.94(bs,1H),6.77(d,J=6.3Hz,1H),4.84(bs,1H),3.55(t,J=6.0Hz,2H),3.31(dt,J=6.0Hz,6.0Hz,2H)。
工程2:4−(2−トリイソプロピルシラニルオキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル
DMF(15mL)中の4−(2−ヒドロキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(500mg,3.07mmol)及びイミダゾール(250mg,3.68mmol)の溶液に塩化トリイソプロピルシリル(0.723mL,3.37mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌した。ついで、混合物を酢酸エチルと水との間で分配し、有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥(Na
2SO
4)させ、濾過し、濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,ペンタン:エーテル,勾配50:50から30:70)によって精製して、表題化合物を白色固形物として得た(753mg,77%)。LCMS(B法):R
T=2.92分,M+H
+=320。
工程3:3−アミノ−1−(2−トリイソプロピルシラニルオキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
0℃で不活性雰囲気下でDMF中の4−(2−トリイソプロピルシラニルオキシ−エチルアミノ)−ニコチノニトリル(6.4g,20mmol)の溶液に45分の時間をかけて段階的に水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散体,880mg,22mmol)を加えた。温度を10℃以下に維持し、反応混合物を15分間攪拌した。ブロモ酢酸メチル(2.0mL,22mmol)を反応混合物に加え、これを室温にして18時間攪拌した。水性塩化アンモニウム(1M溶液,約100mL)を反応混合物に加え、これを酢酸エチル中に抽出させた。有機層を分離し、水とついでブラインで洗浄し、乾燥(Na
2SO
4)させ、濾過し、濃縮して残留物を得た。該残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,EtOAc:MeOH,勾配100:0から90:10)で精製して、表題化合物を褐色固形物として得た(1.19g,15%)。LCMS(B法):R
T=2.79分,M+H
+=392。
工程4:3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1−(2−トリイソプロピルシラニルオキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
トルエン(30ml)中の3−アミノ−1−(2−トリイソプロピルシラニルオキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(1.41g,3.61mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルエステル(1.48g,4.69mmol)、Pd
2dba
3(165mg,0.18mmol)、Xantphos(208mg,0.36mmol)及びCs
2CO
3(2.35g,7.21mmol)の脱ガス溶液を還流まで加熱した後、16時間攪拌した。反応混合物を雰囲気温度まで冷却した後、EtOAcで希釈し、セライトパッドを通して濾過した。得られた溶液を真空濃縮して黒色の油を得た。該油をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,ペンタン:エーテル,勾配100:0から0:100)で精製して、表題化合物を黄色油として得た(1.78g,88%)。LCMS(B法):R
T=3.76分,M+H
+=558。
工程5:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(2−トリイソプロピルシラニルオキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
DCM(35mL)中の3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1−(2−トリイソプロピルシラニルオキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(1.78g,3.20mmol)の冷却(0℃)溶液に10分かけて一塩化ヨード(DCM中に1M,6.40mL)を滴下して加えた。混合物を1時間攪拌した後、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液を添加して反応を停止させた。その溶液を酢酸エチルと炭酸水素ナトリウムの飽和溶液との間で分配した。有機層を分離し、水とついでブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)させ、濾過し、蒸発させて残留物を得た。該残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,シクロヘキサン:酢酸エチル,勾配100:0から0:100)によって精製して表題化合物を黄色油として得た(1.52g,79%)。LCMS(B法):RT=3.47分,M+H+=612。
7−クロロ−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
工程1:4,5−ジクロロピリジン−3−カルバルデヒド
−40℃にてTHF(60ml)中のジイソプロピルアミン(10.73ml,75.9mmol)の溶液にn−ブチルリチウム(47.45ml,75.9mmol,ヘキサン中1.6M)を加え、溶液を−40℃で15分間攪拌した後、−70℃に冷却した。THF(30ml)中の3,4−ジクロロピリジン(10.7g,72.3mmol)の溶液を滴下して加えて温度を−65℃以下に維持した。反応物を−70℃で2時間攪拌した後、DMF(6.74ml,86.8mmol)を添加した。ついで、反応物を−40℃で1時間攪拌し、ついで−5℃まで温めた後、3分かけてすばやく攪拌しながら飽和塩化アンモニウム溶液(50ml)を注意して添加した。ついで、混合物を飽和塩化アンモニウム(150ml)とジクロロメタン(150ml)の間で分配し、層を分離させた。水性層をジクロロメタン(2×100ml)で抽出し、組み合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、真空濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,ジクロロメタン:酢酸エチル勾配100:0から94:6)によって精製して、表題化合物を白色の蝋状固形物として得た(8.01g,63%)。
工程2:4,5−ジクロロピリジン−3−カルバルデヒドオキシム
エタノール(50ml)中の4,5−ジクロロピリジン−3−カルバルデヒド(8.01g,45.51mmol)の溶液を水(50ml)中のヒドロキシルアミン塩酸塩(3.48g,50.06mmol)の迅速に攪拌した溶液に添加した。反応物を室温で45分攪拌した後、酢酸エチル(100ml)と水(100ml)との間で分配した。水性層を酢酸エチル(2×50ml)で抽出し、組み合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、真空濃縮して、表題化合物を白色固形物として得た(8.3g,96%)。
工程3:4,5−ジクロロニコチノニトリル
ジクロロメタン(150ml)中の4,5−ジクロロピリジン−3−カルバルデヒドオキシム(7.84g,41.05mmol)の懸濁液にカルボニルジイミダゾール(7.99g,49.26mmol)を加えた。ついで、混合物を還流まで1.5時間加熱した後、冷却し、飽和水性重炭酸ナトリウム(70ml)及び水(70ml)を用いて洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,シクロヘキサン:ジクロロメタン勾配20:80から0:100)によって精製して、表題化合物を白色固形物として得た(0.53g,72%)。LCMS(B法):R
T=2.86分,イオンは存在せず。
工程4:5−クロロ−4−メチルアミノ−ニコチノニトリル
4,5−ジクロロニコチノニトリル(500mg,2.89mmol)を41%のメチルアミン水溶液(5mL)に懸濁させた。得られた混合物を約30分かけて攪拌しながら60℃まで加熱した。混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水と続いてブラインで洗浄した後、乾燥(MgSO
4)させ蒸発させて、表題化合物(340mg,70%)を白色固形物として得た。
1HNMR(CDCl
3)8.39(1H,s),8.29(1H,s),5.50(1H,s,br),3.43(3H,d,J=5.5Hz)。
工程5:3−アミノ−7−クロロ−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
5−クロロ−4−メチルアミノ−ニコチノニトリル(340mg,2.02mmol)をDMF(5mL)に溶解させ、溶液を氷浴で冷却した。この溶液を水素化ナトリウム(120mg,油中60%,3.03mmol)で少しずつ処理した。氷浴を取り除き、室温で15分間攪拌を継続した後、混合物をブロモ酢酸エチル(508mg,3.03mmol)で処理した。ついで、反応混合物を酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離し、水と続いてブラインで洗浄した後、乾燥(MgSO
4)させ、蒸発させて固形物を得た。得られた固形物をジエチルエーテルで粉砕して表題化合物(308mg,60%)をクリーム状固形物として得た。
1HNMR(CDCl
3)8.90(1H,s),8.26(1H,s),8.26(1H,s,br),4.43(2H,q,J=7.0Hz),4.28(3H,s),1.44(3H,t,J=7.0Hz)。
工程6:7−クロロ−3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
トルエン(10ml)中の3−アミノ−7−クロロ−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(300mg,1.18mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルエステル(486mg,1.53mmol)、Pd
2dba
3(54mg,0.06mmol)、Xantphos(68mg,0.118mmol)及びCs
2CO
3(770mg,2.36mmol)の脱ガス溶液を還流まで加熱した後、16時間攪拌した。反応混合物を雰囲気温度まで冷却した後、セライト(登録商標)パッドを通して濾過し、トルエンで洗浄した。得られた溶液を真空濃縮して油を得た。該油をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2,シクロヘキサン:酢酸エチル,勾配95:5から90:10)によって精製して、表題化合物をガム状物として得た(370mg,74%)。
1HNMR(CDCl
3)8.64(1H,s),8.31(1H,s),7.47(1H,s,br),7.23(1H,dd,J=1.5,11.0Hz),7.10(1H,dd,J=1.0,8.0Hz),6.97(1H,t,J=8.0Hz),4.42(2H,q,J=7.0Hz),4.35(3H,s),1.43(3H,t,J=7.0Hz),0.29(s,9H)。
工程7:7−クロロ−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
DCM(50mL)中の7−クロロ−3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(3.25g,7.74mmol)の冷却(0℃)溶液に15分かけて一塩化ヨード(DCM中1M,17.0mL)を滴下して加えた。混合物を雰囲気温度まで温めた後、酢酸エチルとチオ硫酸ナトリウムの飽和溶液との間で分配した。有機層を分離し、水と続いてブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)させ、濾過し、蒸発させて残留物を得た。該残留物をジエチルエーテルで粉砕して、表題化合物を黄色固形物として得た(2.62g,73%)。LCMS(B法):RT=3.95分,M+H+=474。
7−クロロ−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
工程1:3−アミノ−7−クロロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
IMS(50ml)中の4,5−ジクロロニコチノニトリル(3.0g,17.3mmol)、グリシンエチルエステル塩酸塩(7.2g,52.0mmol)及び炭酸水素ナトリウム(9.06g,104mmol)の混合物を還流させて16時間加熱した。ついで、冷却した反応混合物を酢酸エチルと水で分配し、有機層を水と続くブラインで洗浄し、乾燥(MgSO
4)させ、濾過し、真空濃縮した。得られた残留物をジエチルエーテルで粉砕して表題化合物を淡黄色の固形物として得た(3.58g,86%)。
1HNMR(CDCl
3)8.80(1H,s),8.36(1H,s),4.97(2H,s,br),4.44(2H,q,J=7.0Hz),1.44(3H,t,J=7.0Hz)。
工程2:7−クロロ−3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
トルエン(18ml)中の3−アミノ−7−クロロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(1.0g,4.18mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルエステル(1.45g,4.59mmol)の溶液に炭酸セシウム(1.90g,5.85mmol)を加えた後、混合物からガスを抜いた。Pd
2dba
3(382mg,0.418mmol)とXantphos(482mg,0.835mmol)を次に添加し、容器にアルゴンを一気に流した。得られた反応混合物を31分マイクロ波照射下で150℃に加熱し、冷却し、Hyfloで濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を飽和重炭酸ナトリウムで洗浄し、有機層を乾燥(MgSO
4)し、真空濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,ジクロロメタン:酢酸エチル勾配1:0から5:1)によって精製して、表題化合物を淡い黄色固形物として得た(0.84g,50%)。LCMS(B法):R
T=3.75分,M+H
+=406。
工程3:7−クロロ−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
−10℃にてジクロロメタン(20ml)中の7−クロロ−3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(0.91g,2.25mmol)の溶液に一塩化ヨード(4.95ml,4.95mmol,ジクロロメタン中の1M溶液)を加え、得られた混合物を−10℃から0℃で2時間攪拌した。チオ硫酸ナトリウムの飽和溶液(25ml)を添加し、混合物を飽和チオ硫酸ナトリウム(40ml)に注いだ。水性層を酢酸エチル(3×35ml)で抽出し、組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濃縮した。得られた残留物をジクロロメタン:シクロヘキサン1:4で粉砕して表題化合物を黄色固形物として得た(0.87g,84%)。LCMS(B法):RT=3.17分,M+H+=460。
7−フルオロ−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
工程1:4−クロロ−5−フルオロ−ピリジン−3−カルバルデヒドオキシム
THF中の3−フルオロ−4−クロロ−ピリジン(11.0g,84mmol)の冷却(−78℃)溶液に窒素下でリチウムジイソプロピルアミド(1.8M溶液,47mL,84mmol)を滴下して加え、得られた溶液を−70から−80℃で18時間攪拌した。DMF(7.68g,1.25当量)を滴下して加え、攪拌を−78℃で30分継続した後、反応混合物を氷/2MHClに添加した。その溶液をジエチルエーテルで抽出し、有機層を2MのHClで逆抽出し、二つの水溶液を別個に保持した。水性抽出物をそれぞれヒドロキシルアミン塩酸塩(8.76g,126mmol)で処理し、炭酸カリウムを用いてpH5に調節した。1時間攪拌した後、混合物を酢酸エチル(x2)で抽出し、組み合わせた有機抽出物を乾燥(Na
2SO
4)させ、濾過し、真空濃縮して、表題化合物を黄褐色固形物として得た(11.07g,76%)。LCMS(B法):R
T=2.49分,M+H
+175。
工程2:4−クロロ−5−フルオロニコチノニトリル
ジクロロメタン(150ml)中の4−クロロ−5−フルオロ−ピリジン−3−カルバルデヒドオキシム(6.8g,39.0mmol)の懸濁液にカルボニルジイミダゾール(9.5g,58.5mmol)を加えた。ついで、混合物を還流下で30分加熱した後、室温まで冷却し、ついで飽和重炭酸ナトリウム水と続いて水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空濃縮し、得られた残留物をジエチルエーテル/シクロヘキサン中で粉砕して、表題化合物を淡黄色固形物として得た(4.05g,79%)。
1HNMR(CDCl
3)8.71(1H,d,J=0.4Hz),8.70(1H,s)。
工程3:5−フルオロ−4−メチルアミノ−ニコチノニトリル
4−クロロ−5−フルオロ−ニコチノニトリル(3.5g,22.4mmol)を41%のメチルアミン水溶液(35mL)に懸濁させた。得られた混合物を30分80℃に攪拌しながら加熱した。混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥(Na
2SO
4)させ、真空濃縮し、得られた残留物をジエチルエーテルで粉砕して、表題化合物(2.35g,70%)を白色固形物として得た。1HNMR(CDCl
3)8.29(1H,s),8.18(1H,d,J=4.0Hz),5.04(1H,s,br),3.34(3H,dd,J=2.2,5.5Hz)。
工程4:3−アミノ−7−フルオロ−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
5−フルオロ−4−メチルアミノ−ニコチノニトリル(2.35g,15mmol)をDMF(50mL)に溶解させ、溶液を氷浴で冷却した。この溶液を少しずつ水素化ナトリウム(900mg,油中60%,22.5mmol)で処理した。混合物を室温まで温めて攪拌を室温で15分継続した。ブロモ酢酸エチル(2.49ml,22.5mmol)を加え、混合物を室温で30分攪拌した。反応混合物を水で急冷し、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、乾燥(Na
2SO
4)し蒸発させて固形物を得た。得られた固形物をメタノールで粉砕して、表題化合物(1.85g,52%)を黄色固形物として得た。LCMS(B法):R
T=2.09分,M+H
+238。
工程5:7−フルオロ−3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
トルエン(10ml)中の3−アミノ−7−フルオロ−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(900mg,3.8mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルエステル(1.44mg,4.56mmol)、Pd
2dba
3(174mg,0.19mmol),Xantphos(220mg,0.38mmol)及びCs
2CO
3(2.48g,7.6mmol)の脱ガス溶液を、マイクロ波照射を使用して150℃で20分間加熱した。反応混合物を雰囲気温度まで冷却後、セライト(登録商標)パッドを通して濾過し、酢酸エチルで洗浄した。濾液を真空濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,勾配シクロヘキサン中0−30%酢酸エチル)にかけて、表題化合物を黄色/オレンジ色固形物として得た(2.12g,69%)。LCMS(B法):R
T=4.15分,M+H
+404。
工程6:7−フルオロ−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
DCM(25mL)中の7−フルオロ−3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(1.0g,2.48mmol)の冷却(0℃)溶液に一塩化ヨード(DCM中1M,4.96mmol,4.96mL)を滴下して加えた。混合物を30分攪拌して冷却した後、チオ硫酸ナトリウムの飽和溶液を添加して反応を停止させた。有機層を分離し、チオ硫酸ナトリウムの飽和溶液で洗浄した後、乾燥(Na2SO4)させ、濾過し、蒸発させて残留物を得た。該残留物をジエチルエーテルで粉砕して、表題化合物をベージュ色の固形物として得た(805mg,71%)。LCMS(B法):RT=3.52分,M+H+458。
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(3−トリイソプロピルシラニルオキシ−プロピル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
(3−ブロモ−プロポキシ)−トリイソプロピル−シラン(209mg,0.71mmol)をDMF(5ml)に溶解させ、3−(2−フルオロ−4−ヨードフェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(250mg,0.59mmol)と、ついで炭酸セシウム(250mg,0.77mmol)を加えた。混合物を窒素下で3時間80℃で加熱した後、冷却し、水で希釈し、ジクロロメタン(×2)で抽出した。組み合わせた有機層を20%の塩化リチウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、真空濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,ジクロロメタン:メタノール勾配1:0から99:1)で精製して、表題化合物を黄色油として得た(109mg,44%)。LCMS(B法):R
T3.41,M+H
+640。
7−フルオロ−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
工程1:3−アミノ−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
IMS(60mL)中の4−クロロ−5−フルオロ−ニコチノニトリル(3.5g,22.4mmol)、グリシンエチルエステル塩酸塩(9.4g,67.1mmol)及びヒドロゲノ炭酸ナトリウム(11.3g,134.2mmol)の混合物を還流下で18時間攪拌した。ついで、反応物を室温まで冷却し、水と酢酸エチルの間で分配した。有機層を分離し、水とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮して固形物を得、これをジエチルエーテル中で粉砕した。混合物を室温で18時間熟成し、沈殿物を濾過し、60℃で真空下で乾燥させ、表題化合物をベージュ色の固形物として得た(2.29g,46%)。LCMS(B法):R
T=1.50分,M+H
+=224。
工程2:7−フルオロ−3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
トルエン(20ml)中の3−アミノ−7−フルオロ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(1.0g,4.48mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルエステル(1.6g,4.93mmol)、Pd
2dba
3(205mg,0.22mmol),Xantphos(258mg,0.45mmol)及び炭酸セシウム(2.0g,6.28mmol)の脱ガス溶液を150℃でのマイクロ波照射に20分かけた。反応混合物を雰囲気温度まで冷却した後、酢酸エチルで希釈し、セライト(登録商標)パッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して残留物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,ペンタン:ジエチルエーテル,勾配100:0から0:100)によって精製して、表題化合物を黄色固形物として得た(505mg,29%)。LCMS(B法):R
T=3.39分,M+H
+=390。
工程3:7−フルオロ−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
CH2Cl2(15mL)中の7−フルオロ−3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(500mg,1.28mmol)の溶液を0−5℃まで冷却し、一塩化ヨード溶液(2.6mL,CH2Cl2中の1M)を滴下して処理した。混合物を0−5℃で1時間攪拌した後、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(10mL)を添加して反応を停止させた。混合物を水とジクロロメタンで希釈した。形成された沈殿物を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、50℃で真空下で乾燥させて、表題化合物を黄色固形物として得た(218mg,38%)。LCMS(B法):RT=2.87分,M+H+=444。
3−(2−クロロ−4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
工程1:4−ブロモ−3−クロロ−ベンゼンチオール
塩化4−ブロモ−3−クロロ−ベンゼンスルホニル(3.78g,13.0mmol)をジクロロメタン(40ml)に溶解させ、DMF(1.0ml)を加えた。混合物をアルゴン下で0℃まで冷却し、トリフェニルホスフィン(10.26g,39.0mmol)をゆっくり加え、ついで混合物を16時間かけて攪拌しながら室温まで戻した。塩酸(1M,75ml)を添加し、層を分離させた。有機層を濃縮し、残留物を1Mの水性水酸化ナトリウム(75ml)に懸濁させ、濾過した。濾液をEt
2O(×2)で抽出した後、中和させた(1MHCl,75ml)。ついで、混合物を抽出(Et
2O×3)し、組み合わせた有機層を乾燥(Na
2SO
4)させ、濃縮して、表題化合物を無色の油として得た(0.94g,32%)。1HNMR(CDCl
3400MHz)3.49(1H,s),7.02(1H,dd,J=8.35,2.24Hz),7.38(1H,d,J=2.18Hz),7.45(1H,d,J=8.35Hz)。
工程2:1−ブロモ−2−クロロ−4−メチルスルファニル−ベンゼン
4−ブロモ−3−クロロ−ベンゼンチオール(0.94g,4.21mmol)をテトラヒドロフラン(10ml)に溶解させアルゴン下で0℃に冷却した。水素化ナトリウム(0.19g,4.63mmol)を加え、混合物を5分間攪拌した後、ヨードメタン(0.28ml,4.42mmol)を添加した。混合物を放置して温め、30分攪拌した後、反応を飽和塩化アンモニウム水で停止させた。混合物をジクロロメタン(×2)で抽出し、組み合わせた有機層を乾燥(MgSO
4)させ、濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PCC,ペンタン)で精製して、表題化合物を無色の油として得た(0.65g,65%)。1HNMR(CDCl
3400MHz)2.47(3H,s),6.99(1H,dd,J=8.45,2.26Hz),7.30(1H,d,J=2.25Hz),7.48(1H,d,J=8.45Hz)。
工程3:3−(2−クロロ−4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル
3−アミノ−1−メチル−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル(200mg,0.91mmol)及び1−ブロモ−2−クロロ−4−メチルスルファニル−ベンゼン(304mg,1.28mmol)をトルエン(5ml)に溶解させ、Pd2(dba)3(42mg,0.05mmol)を加え、ついでXantphos(53mg,0.09mmol)とリン酸カリウム三塩基(386mg,1.82mmol)を加えた。混合物からガスを抜き、アルゴンをパージした後、アルゴン下で120℃で16時間攪拌した。冷却後、混合物をセライトで濾過した後、濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PCC,エーテル:ペンタン勾配1:4から1:0)によって精製して、表題化合物を黄色油として得た(300mg,88%)。LCMS(B法):RT=2.64,M+H+376/378。
3−(2−フルオロ−4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
工程1:4−ブロモ−3−フルオロ−ベンゼンチオール
ジメチルホルムアミド(125μl)及びジクロロメタン(5ml)の混合物中のトリフェニルホスフィン(1.73g,6.58mmol)の溶液に塩化4−ブロモ−3−フルオロ−ベンゼンスルホニル(324μl,2.19mmol)を滴下して加えた。その溶液を室温で16時間攪拌した後、1Mの塩酸水(5ml)を加え、層を分離した。有機層を真空濃縮し、得られた残留物を1Mの水性水酸化ナトリウム(10ml)に取り上げた。得られた懸濁液をセライト(登録商標)で濾過し、濾液をエーテル(10ml×3)で洗浄し、ついで1Mの塩酸水(10ml)を添加して中和させた。その溶液をエーテル(10ml×3)で抽出し、組み合わせた有機抽出物を乾燥(Na
2SO
4)させた後、真空濃縮して表題化合物を無色の油として得た(225mg,50%)。1HNMR(CDCl
3,300MHz)7.47(1H,dd,J=8.4,7.5Hz),7.06(1H,dd,J=8.9,2.2Hz),6.93(1H,ddd,J=8.4,2.1,0.7Hz),3.54(1H,brs)。
工程2:1−ブロモ−2−フルオロ−4−メチルスルファニル−ベンゼン
テトラヒドロフラン(3ml)中の4−ブロモ−3−フルオロ−ベンゼンチオール(225mg,1.09mmol)の溶液を0℃まで冷却した。水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散体,52mg,1.31mmol)を加え、混合物を5分間攪拌した。ついで、ヨードメタン(78μl,1.25mmol)を加え、混合物を20分かけて攪拌しながら室温まで戻した。ジクロロメタン(10ml)を添加し、反応を1Mの塩酸水で停止させた。層を分離し、有機層を水で洗浄し、乾燥(MgSO
4)させた後、真空濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,ペンタン:ジエチルエーテル,勾配100:0から90:10)によって精製して、表題化合物を明黄色の油として得た(208mg,86%)。1HNMR(CDCl
3,400MHz)7.43(1H,dd,J=8.4,7.2),7.00(1H,dd,J=9.4,2.3),6.91(1H,ddd,J=8.4,2.1,0.7),2.48(3H,s)。
工程3:3−(2−フルオロ−4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
トルエン(20ml)中の3−アミノ−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(0.610g,3mmol)、1−ブロモ−2−フルオロ−4−メチルスルファニル−ベンゼン(1.13g,5.1mmol)、Pd2dba3(0.14g,0.15mmol)、Xantphos(0.17g,0.3mmol)及び炭酸セシウム(1.94g,6.0mmol)の脱ガス溶液を150℃のマイクロ波照射に2時間かけた。反応混合物を雰囲気温度まで冷却した後、酢酸エチルで希釈し、セライト(登録商標)パッドを通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮して残留物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,酢酸エチル:DCM,勾配0:100から40:100)によって精製して、表題化合物を黄色固形物として得た(0.25g,24%)。LCMS(B法):RT=2.45分,M+H+=346。
7−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−c]ピリダジン−6−カルボン酸エチルエステル
工程1:3−クロロ−7−ヒドロキシ−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−c]ピリダジン−6−カルボン酸エチルエステル
アセトニトリル(75ml)中の4,6−ジクロロピリダジン−3−カルボン酸メチルエステル(2.9g,14mmol)及びサルコシンエチルエステル塩酸塩(2.15g,14mmol)の攪拌溶液に、トリエチルアミン(4.9mL,35mmol)を加えた。得られた反応混合物を室温で2時間攪拌した後、トリエチルアミン(4.9mL,35mmol)を更に添加し、反応混合物を80℃で18時間過熱した。室温まで冷却した後、反応混合物を真空濃縮し、得られた残留物を水で処理し、酢酸エチル(x3)で抽出し、組み合わせた有機抽出物を乾燥(Na
2SO
4)させ、濾過し、真空濃縮して固形物を得た。該固形物を熱いメタノール中で粉砕して、表題化合物を黄色固形物として得た(1.6g,45%)。LCMS(B法):R
T=2.64分,M+H
+=256。
工程2:7−ヒドロキシ−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−c]ピリダジン−6−カルボン酸エチルエステル
エタノール中の10重量%のカーボン担持パラジウム(150mg)懸濁液を、エタノール(150mL)中の3−クロロ−7−ヒドロキシ−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−c]ピリダジン−6−カルボン酸エチルエステル(1.6g,6.26mmol)の脱ガス懸濁液に添加し、雰囲気ガスを抜き、窒素を逆充填し、再びガス抜きをし、水素を逆充填し、混合物を室温で3日間、水素(1気圧)下で攪拌した。得られた混合物をセライト(登録商標)で濾過し、DCM/メタノールで洗浄して、濾液を真空濃縮して、表題化合物を黄色固形物として得た(1.4g,定量的)。LCMS(B法):R
T=1.53/1.65分,M+H
+=222。
工程3:7−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−c]ピリダジン−6−カルボン酸エチルエステル
エチレングリコールジメチルエーテル(15ml)中の7−ヒドロキシ−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−c]ピリダジン−6−カルボン酸エチルエステル(360mg,1.63mmol)、PhN(Tf)
2(873mg,2.45mmol)、DIPEA(1.14mL,6.5mmol)の懸濁液を90℃で3時間加熱した。冷却した反応混合物を真空濃縮し、残留物を酢酸エチルと水との間で分配し、水性層を分離し酢酸エチルで更に抽出した。組み合わせた有機抽出物を乾燥(Na
2SO
4)させ、濾過し、真空濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC勾配0:100から50:50酢酸エチル:DCM)にかけて、表題化合物を黄褐色の固形物として得た(248mg,43%)。LCMS(B法):R
T=3.26分,M+H
+=354。
工程4:7−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−c]ピリダジン−6−カルボン酸エチルエステル
トルエン(15ml)中の7−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−c]ピリダジン−6−カルボン酸エチルエステル(495mg,1.4mmol)、2−フルオロ−4−トリメチルシリルアニリン(333mg,1.82mmol)、Pd
2dba
3(64mg,5mol%)、Xantphos(81mg,10mol%)及び炭酸セシウム(912mg,2.8mmol)の脱ガス溶液を120℃で2時間加熱した。反応混合物を雰囲気温度まで冷却した後、酢酸エチルで希釈し、セライト(登録商標)を通して濾過し、溶液を真空濃縮して固形残留物を得た。該固形残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,シクロヘキサン:酢酸エチル,勾配100:0から40:60)によって精製して、表題化合物を油状残留物として得た(242mg,45%)。LCMS(B法):R
T=3.60分,M+H
+=387。
工程5:7−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−c]ピリダジン−6−カルボン酸エチルエステル
DCM(6mL)中の7−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−c]ピリダジン−6−カルボン酸エチルエステル(242mg,0.626mmol)の冷却(0℃)溶液に1分かけて一塩化ヨード(1.25mLDCM17.0mL中1M)を滴下して加えた。混合物を雰囲気温度まで温め、1時間攪拌し、ついで酢酸エチルとチオ硫酸ナトリウムの飽和溶液との間で分配した。有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)させ、濾過し、蒸発させて残留物を得た。該残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,1:1DCM:酢酸エチル溶離剤)にかけて、表題化合物をオレンジ色の固形物として得た(242g,88%)。LCMS(B法):RT=3.03分,M+H+=441。
1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
工程1:4−シクロプロピルアミノ−ニコチノニトリル
イソプロピルアルコール(130mL)中の4−クロロ−3−シアノピリジン(5.0g,36.1mmol),シクロプロピルアミン(5.0mL,72.2mmol,2.0当量)及び炭酸カリウム(5.2g,37.9mmol,1.05当量)の混合物をN
2下で20時間60℃にて攪拌した。反応物を室温まで冷却し、溶媒を真空除去した。残留物をシリカに吸着させ、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ,ISCO,45mL/分,10−100%ヘキサン中酢酸エチル)によって精製した。ヘキサンからの粉砕により、表題化合物をオフホワイト色の固形物として得た(4.55g,79.3%)。
1H−NMR(400MHz;DMSO−d
6)δppm8.43(d,J=0.55Hz,1H),8.29(dd,J=6.10Hz,1H),7.55(s,1H),7.00−6.88(m,1H),2.54−2.40(m,1H),0.89−0.69(m,2H),0.68−0.48(m,2H);LC−MS(C法):[M+H]
+=160.2,R
T=0.28分。
工程2:3−アミノ−1−シクロプロピル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
0℃での4−シクロプロピルアミノ−ニコチノニトリル(2.15g,13.51mmol)及びブロモ酢酸メチル(1.53mL,16.21mmol,1.2当量)の攪拌溶液に15分かけて少しずつ水素化ナトリウム(鉱油中60%:1.35g,33.78mmol,2.5当量)を加えた。水素の発生が弱まった後に、反応混合物を雰囲気温度まで温めてN
2下で16時間攪拌した。反応混合物を飽和NH
4Cl溶液(10mL)で急冷し、EtOAcに注いだ。二相の層を分離し、有機層を50%の水性ブライン、飽和NaHCO
3溶液、及びブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空濃縮した。粗残留物をシリカに吸着させ、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ,ISCO,45mL/分,EtOAc中の0から25%MeOH)によって精製して、所望の生成物をオレンジ色の固形物として得た(1.57g,50.3%)。
1H−NMR(500MHz,DMSO−d
6) δppm9.01(d,J=1.0Hz,1H),8.24(t,J=5.1Hz,1H),7.29(dd,J=6.0Hz,J=1.0Hz,1H),6.34−6.09(brs,2H),3.85(s,3H),3.35(m,1H),1.14−1.03(m,2H),0.80−0.70(m,2H);LC−MS(D法):[M+H]
+=232.0,R
T=1.31分。
工程3:1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
無水トルエン(6.2mL)中の3−アミノ−1−シクロプロピル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(215.0mg,0.93mmol)、及びトリフルオロメタンスルホン酸2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルエステル(323.5mg,1.02mmol,1.1当量)の脱ガス懸濁液にPd
2dba
3(85.2mg,0.09mmol,0.1当量)、Xantphos(107.6mg,0.186mmol,0.2当量)及びCs
2CO
3(606.0mg,1.86mmol,2.0当量)を加えた。反応混合物を10分間窒素をバブリングして脱ガスし、N
2下で17時間、105℃で攪拌した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチル(150ml)で希釈した。ついで、混合物をセライト(登録商標)パッドを通して濾過した。セライトパッドをEtOAc(2×50mL)ですすぎ、濾液を減圧下で濃縮した。ついで、粗残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ,ISCO,45mL/分,ヘキサン中25から100%EtOAc)によって精製して、表題化合物を黄色発泡体として得た(265mg,71.7%)。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6) δppm8.52(s,1H),8.33(d,J=6.0Hz,1H),7.86(s,1H),7.55(d,J=6.0Hz,1H),7.29(d,J=11.6Hz,1H),7.13(d,J=7.9Hz,1H),6.90(s,1H),3.82(s,3H),3.57−3.46(m,1H),1.27−1.03(m,2H),0.96−0.71(m,2H),0.23(s,9H);LC−MS(D法):[M+H]
+=398.2,R
T=2.69分。
工程4:1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
−10℃での無水DCM中の1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(265.0mg,0.67mmol)の攪拌溶液に一塩化ヨード(DCM中1.0M,0.80mL,0.80mmol,1.2当量)を加えた。ついで、反応混合物を15分間雰囲気温度で攪拌した後、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(3mL)で反応停止させた。反応混合物を酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を飽和NaHCO3水溶液、水、及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ,ISCO,45mL/分,ヘキサン中の25から100%酢酸エチル)によって精製して、所望の生成物を黄色固形物として得た(159.0mg,52.9%)。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6) δppm8.53(s,1H),8.33(dd,J=6.0Hz,J=1Hz,1H),7.89(s,1H),7.67−7.46(m,2H),7.32(m,1H),6.66(dd,J=13.20Hz,J=4.6Hz,1H),3.81(d,J=1.0Hz,3H),3.61−3.41(m,1H),1.22−1.10(m,2H),0.90−0.79(m,2H);LC−MS(C法):[M+H]+=452.0,RT=0.79分。
1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル
脱ガスした無水トルエン(21mL)中の3−アミノ−1−シクロプロピル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(307.6mg,1.33mmol)、2−フルオロ−4−メチルスルファニル−フェニルアミン(500.0mg,2.26mmol,1.7当量)、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン(115.5mg,0.20mmol,1.5当量)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジ−パラジウム(0)(91.4mg,0.10mmol,0.75当量)、及びリン酸カリウム(564.7mg,2.6mmol,2.0当量)を高圧管中に配した。該管をきつくシールし、反応混合物を100℃まで17時間加熱し、室温まで冷却した。反応混合物を酢酸エチル(100ml)で希釈した後、セライト(登録商標)パッドを通して濾過した。セライトパッドをEtOAc(2×50mL)ですすぎ、濾液を減圧下で濃縮した。粗残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ,ISCO,45mL/分,ヘキサン中25から100%EtOAc)で精製して、表題化合物をオレンジ色のガラス状固形物として得た(339.6mg,68.7%)。
1H−NMR(500MHz,MeOD) δppm8.36(s,1H),8.24(d,J=6.13Hz,1H),7.59(d,J=6.14Hz,1H),7.14(d,J=11.72Hz,1H),7.08−6.93(m,2H),3.95(s,3H),3.59−3.47(m,1H),2.47(s,3H),1.25−1.21(m,2H),0.92−0.89(m,2H);LC−MS(C法):[M+H]
+=371.8,R
T=0.80分。
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−プロパ−2−イニル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(70.0mg,0.164mmol)、臭化プロパルギル(キシレン中80%,45.5μL,0.41mmol,2.5当量)、DBU(3.2mL)、及び無水THF(3.2mL)の混合物をN
2下で1時間50℃で攪拌し、雰囲気温度で17時間攪拌した。溶媒を蒸発させて、得られた残留物を酢酸エチル(75mL)で希釈した。有機層を水(20mL)と津図いてブライン(20mL)で洗浄し、乾燥(Na
2SO
4)させ、濾過し、蒸発させて褐色の油を得た。該油をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ,ISCO,45mL/分,ヘキサン:EtOAc,勾配100:1から1:100)によって精製した。EtOAc−ヘキサンからの結晶化によって所望の化合物を黄色固形物として得た(34.5mg,45.3%)。
1HNMR(400MHz,CDCl
3)δppm8.74(s,1H),8.44(d,J=5.87Hz,1H),7.60(s,1H),7.45(dd,J=10.26Hz,2.0Hz,1H),7.37−7.27(m,2H),6.87(t,J=9.20Hz,1H),5.29(s,2H),4.46(q,J=7.14Hz,2H),2.29(t,J=2.47Hz,1H),1.49−1.40(t,J=7.20Hz,3H);LC−MS(D法):[M+H]
+=464.0,RT=2.40分。
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−[4−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ブタ−2−イニル]−1−H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
工程1:2−(4−クロロ−ブタ−2−イニルオキシ)−テトラヒドロ−ピラン
無水ジクロロメタン(50mL)中の4−クロロ−ブタ−2−イン−1−オール(2.16g,20.66mmol),3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(2.83mL,30.99mmol,1.5当量)、及びp−トルエンスルホン酸ピリジニウム(528.0mg,0.21mmol,0.10当量)の溶液をN
2下で17時間室温で攪拌した。応混合物を水(100mL)で希釈し、EtOAc(2×150mL)で抽出した。組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、乾燥(Na
2SO
4),させ、濾過し、真空蒸発させて、3.80g(97.4%)の所望の生成物を透明な油として得た。
1HNMR(400MHz,CDCl
3)d ppm4.80(t,J=4.0Hz,1H),4.39−4.22(m,2H),4.19(t,J=2.0Hz,2H),3.88−3.80(m,1H),3.57−3.51(m,1H),1.89−1.70(m,2H),1.68−1.50(m,4H)。
工程2:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−[4−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ブタ−2−イニル]−1−H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
無水DMF(4.7mL)中の3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(200.0mg,0.47mmol)、2−(4−クロロ−ブタ−2−イニルオキシ)−テトラヒドロ−ピラン(133.0mg,0.70mmol,1.5当量)、及び炭酸カリウム(78.0mg,0.56mmol,1.2当量)の混合物を20時間の間、N2下で75℃で攪拌した。.反応混合物を雰囲気温度まで冷却し、酢酸エチル(50mL)で希釈した。有機層を50%のブライン(20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥(Na2SO4)させ、濾過し、蒸発させて褐色油を得た。該油をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ,ISCO,45mL/分,ヘキサン:EtOAc,勾配75:25から1:100)によって精製した。適切な画分を集めて、所望の化合物をオレンジ色の固形物として得た(99.1mg,36.5%)。1HNMR(400MHz,CDCl3)δppm8.58(d,J=0.89Hz,1H),8.34(d,J=6.16Hz,1H),7.62(dd,J=6.19,1.20Hz,1H),7.52(dd,J=10.60,6.0Hz,1H),7.36(ddd,J=8.49,1.60,1.20Hz,1H),6.80(t,J=8.71Hz,1H),5.44(t,J=1.84Hz,2H),4.67(t,J=3.59Hz,1H),4.41(q,J=7.13Hz,2H),4.19(t,J=1.57Hz,2H),3.78−3.68(m,1H),3.43−3.34(m,1H),1.75(d,J=9.12Hz,1H),1.68−1.41(m,5H),1.37(t,J=7.13Hz,3H);LC−MS(C法):[M+H]+=578.0,RT=0.926分。
2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェノール
THF(750mL)中の4−ブロモ−2−フルオロ−フェノール(75g,0.39mol)の溶液を−78℃まで冷却し、1時間かけてn−ブチルリチウム(471mL,2.5M溶液)を滴下して処理し、内部温度を−60℃に維持した。更に30分攪拌した後、混合物を、THF(150mL)中のクロロトリメチルシラン(128g,1.18mol)で30分処理し、内部温度を−60℃以下に維持した。添加後、混合物を40分かけて0℃まで温めた。混合物を1Mの塩酸に注ぎ、層を分離させた。水性層をジエチルエーテル(x2)で抽出し、組み合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO
4)させ、真空濃縮して無色の液体を得た。該液体をTHF(750mL)に溶解させ、フッ化テトラブチルアンモニウム(393mL,THF中1M溶液)で処理した。5分後、溶液を水に注ぎ、層を分離させた。水性層をジエチルエーテル(x2)で抽出し、組み合わせた有機層を水、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO
4)させ、蒸発させて麦わら色の油を得た。該油をDCM/シクロヘキサン(1:1,500mL)に溶解させ、シリカ(15g)と攪拌し、濾過した。濾液を蒸発させて、表題化合物を、放置すると固化した油として得た(72g,収率100%)。
1HNMR(CDCl
3)7.04−6.92(2H,m),6.92−6.76(1H,m),及び0.077(9H,s)。
トリフルオロメタンスルホン酸2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルエステル
2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェノール(78.5g,0.43mol)をCH
2Cl
2(500mL)に溶解させ、ピリジン(101g,1.28mmol)を加えた。その溶液を0−5℃まで冷却し、30分かけてCH
2Cl
2(100mL)中のトリフルオロメタンスルホン酸無水物(126.3g,0.45mol)を滴下して処理し、得られた混合物を更に15分間攪拌して冷却した。その黄色溶液を2Mの塩酸に注ぎ、層を分離させた。有機層を水、NaHCO
3水溶液、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO
4)させ、真空蒸発させた。得られた残留物をシクロヘキサンに溶解させ、フラッシュシリカと共に攪拌し濾過した。濾液を真空濃縮して表題化合物を無色液体として得た(123g,収率91%)。
1HNMR(CDCl
3)7.35(1H,m),7.30−7.27(2H,m),及び0.29(9H,s)。
2−フルオロ−4−トリメチルシラニル−フェニルアミン
4−クロロ−2−フルオロニトロベンゼン(6.0g,34.2mmol)を100mLの丸底フラスコに加え、ついでヘキサメチルジシラン(18.9g,129.0mmol,26.4mL)とキシレン(13mL)を加えた。ガラスピペットを介して10分間溶液中に窒素をバブリングしながら又は固形物全体が溶解するまで、混合物を磁気的に攪拌した。
テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(1.0g,0.9mmol)を加え、フラスコに還流冷却器を備え、冷却部上部に配したゴム隔膜を通して遅い窒素流を通過させながら、反応物を24−48時間還流下で加熱した。室温まで冷却した後、反応混合物をエチルエーテル(40mL)で希釈し、シリカゲルの栓を通して濾過した(30mLのSiO2/エチルエーテルスラリーを60mLのフリットガラス製漏斗中に充填した)。濾過ケーキをエチルエーテル(60mL)で洗浄し、組み合わせた有機物をオレンジ色の油まで真空濃縮し、これをフラッシュクロマトグラフィー(250mLシリカgel,98:1:1ヘキサン−CH2Cl2−エチルエーテル)によって精製して、2−フルオロ−4−トリメチルシリルニトロベンゼン(5.45g,75%)を黄オレンジ色の油として得た。
ついで、2−フルオロ−4−トリメチルシリルニトロベンゼン(5.45g,25.6mmol)をエタノール(100mL)に溶解させ、Parrシェーカーボトルに移し、窒素を流した後、10%Pd−C(0.4g)を充填した。反応混合物をParr装置(45psiH2)で1時間水素化した後、セライト栓を通過させて濾過した。濾過ケーキをエタノールで洗浄し、組み合わせた濾液を濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(250mLシリカゲル,95:5ヘキサン−エチルエーテル)によって精製して、表題化合物を黄褐色の油として得た(4.31g,92%)。
一般方法によって調製された化合物
ピロロ[3,2−c]ピリジン−1−NHアルキル化一般法
DMF中の3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル、炭酸カリウム(1.2当量)及び適切なヨウ化アルキル、臭化アルキル又は塩化ベンジル(1.2当量)を55℃で加熱した。反応が完了したところで、混合物を雰囲気温度まで冷却した後、蒸発させた。得られた残留物を酢酸エチルに溶解し、水で洗浄した後、有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、真空濃縮した。得られた残留物をついで精製にかけた。
精製一般法
A法:Si−PPC,酢酸エチル/シクロヘキサン勾配
B法:Si−PPC,酢酸エチル/DCM勾配
C法:Si−PPC,メタノール/DCM勾配
D法:Si−PPC,エーテル/ペンタン勾配、次にメタノール/エーテル勾配
選択されたヒドロキシルアミンの合成
シクロプロピルメチルヒドロキシルアミン塩酸塩
Marquez等(2005)Synth.Comm.35(17):2265−2269に従って調製した。
O−((R)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキソラン−4−イルメチル)ヒドロキシルアミン
Bailey等(1991)J.Med.Chem.34(1):57−65に従って調製した。
O−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシルアミン
WO0206213に従って調製した。
N−メチル−O−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシルアミン
ホルムアルデヒド(水中37%w/w,80μL,1.0mmol)を、エタノール(1mL)中のO−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシルアミン(105mg,1.0mmol)の冷却(0℃)溶液に加えた。混合物を30分攪拌した後、パラ−トルエンスルホン酸ピリジニウム(250mg,1.0mmol)及びシアノホウ化水素ナトリウム(70mg,1.1mmol)を添加した。得られた懸濁液を雰囲気温度まで温めて20時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、残留物を酢酸エチル(25mL)に溶解させた後、ブライン(20mL)で洗浄した。有機抽出物を乾燥(MgSO
4)させ、濾過し、蒸発させて、所望の生成物を油として得た(84mg,71%)。1HNMR(CDCl
3,400MHz)6.44−6.55(m,1H),4.98(s,1H),4.16−4.24(m,1H),3.98−4.06(m,1H),3.82−3.96(m,4H),2.59(s,3H)。
4−(tert−ブチル−ジメチルシラニルオキシ)−イソキサゾリジン
tert−ブチル−ジメチルクロロシラン(0.5g,3.21mmol)をDMF(3mL)中のイソキサゾリジン−4−オール塩酸塩(0.40g,3.18mmol)の攪拌溶液に添加した。混合物を雰囲気温度で2.5時間攪拌したままにした後、溶媒を蒸発させ、得られた残留物を酢酸エチル(50mL)と水(20mL)との間で分配した。有機相を分離し、水(3×20mL)とついでブライン(20mL)で洗浄し、乾燥(MgSO
4)させ、濾過し、蒸発させて、所望の生成物を無色の油として得た(0.62g,96%)。1HNMR(CDCl
3,400MHz)5.52(s,1H),4.60−4.65(m,1H),3.45−3.62(m,1H),3.80−4.05(m,1H),2.80−3.05(m,2H),0.80(s,9H),0.08(s,6H)。
(S)−3−アミノオキシ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
工程1:(S)−3−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
(R)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.37g,7.31mmol)をTHF(20mL)に溶解させた後、2−ヒドロキシ−イソインドール−1,3−ジオン(1.19g,7.31mmol)とトリフェニルホスフィン(1.92g,7.31mmol)を添加した。アゾジカルボン酸ジイソプロピル(1.33mL,8.04mmol)を10分かけて滴下して加えた。反応混合物を雰囲気温度で18時間攪拌した後、溶媒を蒸発させた。得られた残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(Si−PPC,DCM:EtOAc,勾配100:0から80:20)によって精製して表題化合物を無色の油として得た(1.43g,59%)。1HNMR(CDCl
3,400MHz)7.86(m,2H),7.77(m,2H),4.94−5.02(m,1H),3.66−3.84(m,2H),3.50−3.65(m,2H),2.24−2.32(m,1H),1.93−2.05(m,1H),1.49(s,9H)。
工程2:(S)−3−アミノオキシ−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル
DCM(12mL)中の(S)−3−(1,3−ジオキソ−1,3−ジヒドロ−イソインドール−2−イルオキシ)−ピロリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(1.43g,4.3mmol)の溶液にメチルヒドラジン(0.23mL,4.40mmol)を5分かけて滴下して加えた。混合物を雰囲気温度で1時間攪拌した後、蒸発させた。得られた残留物をジエチルエーテル(10mL)に懸濁させ、固形物を濾過した。濾液を濃縮して、表題化合物を無色の油として得た(0.86g,99%)。1HNMR(CDCl3,400MHz)4.24−4.26(m,1H),3.60−3.66(m,1H),3.44−3.54(m,1H),3.30−3.42(m,2H),2.03−2.12(m,1H),1.84−1.96(m,1H),1.46(s,9H)。
実施例5:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸((R)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−アミド
工程1:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸((R)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキソラン−4−イルメトキシ)−アミド
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(90mg,0.21mmol)、1NのNaOH水溶液(0.22ml,0.22mmol)及びエタノール(3ml)の混合物を65℃で2.5時間加熱した。反応混合物を濃縮し、トルエン(2×5ml)と共沸混合して固形残留物を得た。その固形残留物を無水THF(5ml)に溶解させ、O−((R)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキソラン−4−イルメチル)ヒドロキシルアミン(49mg,0.41mmol)、EDCI(49mg,0.26mmol)、HOBt(39mg,0.29mmol)及びDIPEA(109μl,0.62mmol)を添加した。19時間攪拌した後、溶媒を蒸発させ、残留物を酢酸エチル(30ml)と水(20ml)との間で分配した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、蒸発させて黄色の油を得た。該油をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,ペンタン:酢酸エチル,勾配50:50から0:100)によって精製して、表題化合物を黄色固形物として得た(71mg,65%)。LCMS(B法):R
T=2.87分,M+H
+=542。
工程2:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸((R)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−アミド
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸((R)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキソラン−4−イルメトキシ)−アミド(71mg,0.13mmol)をメタノール(0.5ml)に溶解し、Isolute(登録商標)SCX−2カートリッジ(5g)に充填した。ついで、該カートリッジをメタノール(15ml)で洗浄し、ついで、所望の生成物を、MeOH中の2MのNH3を使用して溶離させた。溶離液を集め、濃縮して残留物を得た。該残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,ジクロロメタン:MeOH,勾配100:0から90:10)と続く逆相HPLC(Phenomenex Luna 5フェニル/ヘキシル,水中0.1%TFA、アセトニトリル100:0から40:60の勾配)によって精製して、表題化合物を白色固形物として得た(12mg,15%)。LCMS(A法):RT=4.83分,M+H+=501.1HNMR(d4−MeOH,400MHz)8.61(s,1H),8.30(d,J=6.0Hz,1H),7.59(d,J=6.0Hz,1H),7.44(dd,J=11.0Hz,1.8Hz,1H),7.18−7.23(m,1H),6.37(dd,J=9.0Hz,9.0Hz,1H),3.99(s,3H),3.89−3.95(m,1H),3.77−3.86(m,2H),3.47−3.59(m,2H)。
実施例6:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
工程1:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド
エチル3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(100mg,0.23mmol)、1Nの水性水酸化ナトリウム(0.25ml)及びMeOH(3.0ml)の混合物を65℃で1.5時間加熱した。反応混合物を濃縮し、トルエン(2×2ml)と共沸混合して固形残留物を得た。固形残留物を無水THF(4ml)に溶解し、O−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシルアミン(47mg,0.46mmol)、EDCI(55mg,0.29mmol)、HOBt(43mg,0.32mmol)及びDIPEA(119μl,0.68mmol)を添加した。雰囲気温度で72時間攪拌した後、混合物を蒸発させ、残留物を酢酸エチル(30ml)と水(20ml)との間で分配した。有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させた後、濾過し、蒸発させて黄色の油を得た。該油をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,ジクロロメタン:メタノール,勾配100:0から90:10)によって精製して、表題化合物を黄色固形物として得た(64mg,57%)。LCMS(B法):R
T=2.20分,M+H
+=497。
工程2:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド(64mg,0.13mmol)、1Nの水性HCl(0.39mL)及びMeOH(4.0ml)の混合物を室温で20時間攪拌した。炭酸水素ナトリウム(32mg,0.39mmol)を添加し、攪拌を10分間継続した後、反応混合物を減圧下で濃縮した。残留物をHM−Nに吸着させ、フラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,ジクロロメタン:MeOH,勾配100:0から85:15)と続いて逆相HPLC(Phenomenex Luna 5フェニル/ヘキシル,水中0.1%TFA、アセトニトリル95:5から50:50の勾配)によって精製して、表題化合物を黄色固形物として得た(16mg,27%)。LCMS(A法):RT=5.75分,M+H+=471.1HNMR(d4−MeOH,400MHz)8.55(s,1H),8.24(d,J=6.2Hz,1H),7.52(d,J=6.2Hz,1H),7.39(dd,J=10.8Hz,1.8Hz,1H),7.14−7.19(m,1H),6.35(dd,J=8.7Hz,8.7Hz,1H),3.94(s,3H),3.88(t,J=4.5Hz,2H),3.64(t,J=4.5Hz,2H)。
実施例18:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸アミド
工程1:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(2−トリイソプロピルシラニルオキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸アミド
エタノール(3mL)中の3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(2−トリイソプロピルシラニルオキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(132mg,0.22mmol)の懸濁液に1Mの水酸化ナトリウム水溶液(0.23mL,0.23mmol)を加えた。反応混合物を65℃で加熱し、1時間攪拌し、室温まで冷却し、濃縮し、トルエンと共に共沸混合させた。残留物をDMFに懸濁させ、塩化アンモニウム(24mg,0.44mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.15mL,0.88mmol)とついでHATU(167mg,0.44mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間攪拌した後、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離し、水とついで炭酸水素ナトリウムの飽和溶液とついでブラインで洗浄し、乾燥(Na
2SO
4),させ、濾過し、蒸発させて、表題化合物を黄色固形物として得た(105mg,80%)。LCMS(B法):R
T=3.03分,M+H
+=597。
工程2:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸アミド
メタノール中の3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(2−トリイソプロピルシラニルオキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸アミド(100mg,0.17mmol)の懸濁液に1MのHCl(0.34mL,0.34mmol)溶液を添加した。反応混合物を還流下で加熱し1時間攪拌した。室温まで冷却した後、反応混合物を5gのSCX−2カートリッジに通し、MeOHとついでMeOH中の2Mアンモニア溶液で溶離させた。適切な画分を組み合わせ、濃縮して残留物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,MeOH:DCM,勾配0:100から20:80)によって精製して、表題化合物をオフホワイト色の固形物として得た(40mg,53%)。LCMS(A法):RT=5.78分,M+H+=441.1HNMR(DMSO−D6)3.70(2H,q,J=5.3Hz),4.53(2H,t,J=5.3Hz),4.94(1H,t,J=5.3Hz),6.19(1H,t,J=8.9Hz),7.20(1H,m),7.53(1H,dd,J=11.0,2.0Hz),7.60(1H,dd,J=6.0,1.0Hz),7.72(1H,d,J=2.0Hz),7.81(2H,s,br),8.28(1H,d,J=6.0Hz),8.52(1H,d,J=1.0Hz)。
実施例19:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
工程1:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(2−トリイソプロピルシラニルオキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド
エタノール(2mL)中の3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(2−トリイソプロピルシラニルオキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(90mg,0.15mmol)の懸濁液に、水酸化ナトリウム(0.15mL,0.15mmol)の1M水溶液を添加した。反応混合物を65℃で加熱し、1時間攪拌し、室温まで冷却し、濃縮し、トルエンと共に共沸混合した。得られた残留物をTHFに懸濁させ、それに、O−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシルアミン(31mg,0.30mmol)、EDCI(37mg,0.19mmol)、HOBt(30mg,0.22mmol)及びDIPEA(105μl,0.60mmol)を添加した。反応混合物を室温で16時間攪拌した後、濃縮して残留物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,シクロヘキサン:EtOAc,勾配100:0から0:100)によって精製した。表題化合物を黄色固形物として得た(58mg,57%)。LCMS(B法):R
T=3.24分,M+H
+=683。
工程2:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(2−ヒドロキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
THF(2ML)中の3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(2−トリイソプロピルシラニルオキシ−エチル)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド(58mg,0.085mmol)の溶液にTHF(0.1mL,0.1mmol)中のフッ化tert−ブチルアンモニウムの1M溶液を添加した。反応混合物を室温で1時間攪拌し、5gのSCX−2カートリッジを通過させ、MeOHとついでMeOH中の2Mアンモニア溶液で溶離させた。適切な画分を組み合わせ、濃縮して残留物を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,MeOH:DCM,勾配0:100から30:70)によって精製した。表題化合物が黄色固形物として得られた(16mg,38%)。LCMS(A法):RT=5.13分,M+H+=5011HNMR(CDOD)3.70(2H,m),3.90(2H,t,J=5.3Hz),3.94(2H,m),4.60(2H,t,J=5.3Hz),6.42(1H,t,J=8.9Hz),7.2(1H,m),7.43(1H,dd,J=10.9,1.9Hz),7.60(1H,dd,J=6.2,0.9Hz),8.26(1H,d,J=6.2Hz),8.58(1H,d,J=0.9Hz)。
実施例20:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸((S)−2−ヒドロキシ−プロポキシ)−アミド
工程1:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸[(S)−2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−プロポキシ]−アミド
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸ナトリウム塩(0.20g,0.46mmol)、O−[(S)−2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−プロピル]−ヒドロキシルアミン(95mg,0.46mmol)、HOBT(69mg,0.51mmol)、EDCI(97mg,0.51mmol)及びDIPEA(0.08ml,0.46mmol)を、THF(3ml)及びDMF(1ml)の混合物中に懸濁させた。反応物を室温で16時間攪拌した。反応混合物を真空濃縮し、残留物を酢酸エチル(20ml)に溶解し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20ml)で洗浄した。水性層を分離し、酢酸エチル(2×10ml)で抽出し、組み合わせた有機層を乾燥させ、ブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、真空濃縮した。粗残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO
2,勾配ジクロロメタン中1−3%)によって精製して、表題化合物をオフホワイト色の固形物として得た(171mg,62%)。LCMS(B法):R
T=3.00分,M+H
+=599。
工程2:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸((S)−2−ヒドロキシ−プロポキシ)−アミド
TBAF(1.71ml,THF中の1N溶液,1.71mmol)を、THF(3ml)中の3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸[(S)−2−(tert−ブチルジメチルシラニルオキシ)−プロポキシ]−アミド(171mg,0.29mmol)の溶液に加え、反応を45℃で4.5時間加熱した。反応物を真空濃縮して、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(SiO2,勾配ジクロロメタン中0−10%メタノール)によって精製して、表題化合物を黄色固形物として得た(35mg,25%)。1HNMR(DMSO−D6,400MHz)8.54(1H,s),8.27(1H,d,J=5.7Hz),7.56−7.50(2H,m),7.48(1H,dd,J=11.0,2.1Hz),7.16−7.13(1H,m),6.18(1H,t,J=8.9Hz),3.81(3H,s),3.74−3.67(1H,m),3.57−3.55(2H,m),0.95(3H,d,J=5.99Hz).LCMS(A法):RT=5.82分,M+H+=485。
実施例59:3−(2−フルオロ−4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエトキシ)−アミドセミギ酸塩
3−(2−フルオロ−4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(0.13g,0.38mmol)をIMS(5ml)に溶解させた後、1MのNaOH(0.45ml,0.45mmol)を添加し、混合物を60℃で2時間加熱した。反応混合物を真空濃縮して、残留物をTHF(3ml)に再溶解させた。2−アミノオキシ−2−メチル−プロパン−1−オール(100mg,0.56mmol)、DIPEA(0.20ml,1.1mmol)及びHATU(210mg,0.56mmol)を添加し、混合物を室温で攪拌した。反応が完了したところで、溶媒を真空除去し、残留物を酢酸エチルと水の間で分配した。有機抽出物を水で洗浄し、乾燥(MgSO
4)させ、真空濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,DCM:MeOH,勾配99:1から90:10)によって精製してオレンジ色の固形物を得た。ついで、該オレンジ色の固形物を逆相HPLC(Phenomenex Luna 5フェニル/ヘキシル0.1%HCO
2H水、アセトニトリルの勾配)によって精製して、表題化合物(セミギ酸塩)を黄色固形物として得た(7mg,5%)。LCMS(A法):R
T=5.87分,M+H
+=405.1HNMR(d
6−DMSO,400MHz)1.10(6H,s),2.42(3H,s),3.20(2H,s),6.58(1H,t,J=8.58Hz),6.91(1H,dd,J=8.42,2.06Hz),7.20(1H,dd,J=12.05,2.11Hz),7.37(1H,dd,J=5.84,1.11Hz),7.81(1H,s),8.23(1H,d,J=5.83Hz),8.52(1H,d,J=1.07Hz)。
実施例60:7−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−c]ピリダジン−6−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
工程1:7−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−c]ピリダジン−6−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド
水酸化ナトリウム(0.9mL,1M)を、IMS(10ml)中の7−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−c]ピリダジン−6−カルボン酸エチルエステル(242mg,0.55mmol)の懸濁液に添加し、反応物を70℃で2時間加熱した。反応混合物を真空濃縮し、残留物をトルエン(x3)と共に共沸混合して固形物を得た。得られた粗固形物をTHFに懸濁させ、HOBT(103mg,0.77mmol)、EDCI(136mg,0.69mmol)、DIPEA(0.144ml,0.83mmol)及びO−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシルアミン(85mg,0.825mmol)をついで添加し、反応物を室温で72時間攪拌した。ついで、混合物を真空濃縮し、得られた残留物を酢酸エチル(20ml)に溶解させ、水で洗浄した。有機層を分離し、乾燥(Na
2SO
4)させ、濾過した後、真空濃縮した。粗残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,勾配シクロヘキサン中0−90%酢酸エチル、ついで酢酸エチル中20%メタノール)によって精製して、表題化合物をオレンジ色の固形物として得た(148mg,54%)。LCMS(B法):R
T=2.64分,M+H
+=498。
工程2:7−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−c]ピリダジン−6−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
メタノール(5mL)中の7−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−5−メチル−5H−ピロロ[3,2−c]ピリダジン−6−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド(148mg,0.3mmol)の溶液に濃塩酸(3滴)を加え、反応混合物を室温で10分間攪拌した。反応混合物を真空濃縮し、得られた残留物をアセトニトリル/水に溶解させ、トリエチルアミンで中和し、逆相HPLC(Phenomenex Luna 5フェニル/ヘキシル,0.1%HCO2H水、アセトニトリル90:10から15:85の勾配)で精製して、表題化合物をオレンジ色の固形物として得た(82mg,52%)。LCMS(A法):RT=5.89分,M+H+=471.1HNMR(d6−DMSO,400MHz)3.58(2H,s),3.91(2H,s),3.95(3H,s),6.44(1H,t,J=8.85Hz),7.18(1H,d,J=8.56Hz),7.53(1H,dd,J=11.02,1.92Hz),7.94(1H,s),8.43(1H,d,J=6.27Hz),9.31(1H,d,J=6.52Hz),12.09(1H,s)。
実施例61:1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
工程1:1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド
N
2下での無水メタノール(1.0mL)及び水性THF(3.5mL)中の1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(150.0mg,0.33mmol)の攪拌溶液に、新たに調製した1Nの水酸化ナトリウム水(0.66ml,2.0当量)を加えた。反応混合物を65℃で1時間攪拌した。得られた反応混合物を真空で蒸発させ、トルエン(3×5ml)と共沸混合して黄色固形物を得た。該黄色固形物を無水THF(6.6ml)に再溶解させた。EDCI(127.0mg,0.66mmol,2.0当量)及びHOBT(89.7mg,0.66mmol,2.0当量)を添加した。反応混合物を室温で攪拌した。5分後、O−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシルアミン(68.5mg,0.66mmol,2.0当量)及びDIPEA(0.12mL,0.66mmol,2.0当量)を添加し、反応混合物をN
2下で16時間雰囲気温度で攪拌した。反応混合物をシリカに吸着させ、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ,ISCO,45mL/分,DCM中0から20%EtOH)によって精製して、所望の生成物を淡黄色の固形物として得た(57.5mg,33.1%)。
1H−NMR(400MHz,CD
3OD) δppm8.72(s,1H),8.24(d,J=6.0Hz,1H),7.54−7.32(m,2H),7.21(ddd,J=8.5,1.1Hz,1H),6.61−6.39(m,1H),3.86−3.70(m,2H),3.62(t,J=6.0Hz,2H),3.35−3.24(m,1H),3.34−3.32(m,1H),3.14−3.00(m,2H),1.42−1.27(m,2H),0.94−0.78(m,2H);LC−MS(D法):[M+H]
+=523.2,R
T=2.21分。
工程2:1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
N2下での無水THF(2.7mL)及び無水MeOH(5.5mL)中の1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド(57.0mg,0.109mmol)の攪拌溶液に、ジオキサン中の4MHCl(817μL,0.327mmol,3.0当量)を加え、反応混合物を室温で攪拌した。1時間後、溶媒を真空除去し、残留物をアセトニトリル(2.0mL)に再溶解させ、Phenomenex Strata−Xカートリッジ(5g)に充填した。該カートリッジを水(10mL)とメタノール(15ml)で洗浄した。ついで、所望の生成物を、MeOH中の2Mのアンモニアを用いて溶離させた。DCM−ヘキサンからの粉砕により、表題化合物を黄褐色の固形物として得た(32.9mg,60.8%)。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6) δppm8.54(s,1H),8.32(d,J=5.9Hz,1H),7.70−7.41(m,3H),7.20(dd,J=8.50Hz,1H),6.26(t,J=9.6Hz,1H),4.78(brs,1H),3.87(dd,J=6.31Hz,2H),3.70−3.39(m,3H),1.27(brs,1H),1.18−1.03(m,2H),0.90−0.67(m,2H);LC−MS(C法):[M+H]+=497.0,RT=0.57分。
実施例62:1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
工程1:1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド
この化合物は、出発材料として1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステルを使用して、1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]−ピリジン−2−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミドに類似した方法で調製した。
1H−NMR(500MHz,CDCl
3) δppm9.50(brs,1H),8.60(d,J=0.88Hz,1H),8.38(d,J=5.97Hz,1H),7.46(dd,J=5.98Hz,1H),7.10(dd,J=11.45Hz,1H),6.89(dd,J=8.41Hz,1H),6.66(t,J=8.67Hz,1H),6.42(dd,J=14.33Hz,1H),6.33(brs,1H),4.29−4.22(m,2H),4.18(dd,J=14.33Hz,1H),4.04(dd,J=6.82Hz,1H),3.98−3.90(m,2H),3.61−3.53(m,1H),2.44(s,3H),1.33−1.20(m,2H),1.01−0.96(m,2H);LC−MS(D法):[M+H]
+=443.3,R
T=2.17分。
工程2:1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
この化合物は、出発材料として1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミドを使用して、1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミドに類似した方法で調製した。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6) δppm8.54(s,1H),8.32(d,J=5.9Hz,1H),7.70−7.41(m,3H),7.20(dd,J=8.50Hz,1H),6.26(t,J=9.6Hz,1H),4.78(brs,1H),3.87(dd,J=6.31Hz,2H),3.70−3.39(m,3H),1.27(brs,1H),1.18−1.03(m,2H),0.90−0.67(m,2H);LC−MS(D法):[M+H]+=417.0,RT=1.61分。
実施例63:1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−アミド
工程1:1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸
N
2下での無水メタノール(1.0mL)及び無水THF(3.5mL)の1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸メチルエステル(150.0mg,0.33mmol)の攪拌溶液に、新たに調製した1Nの水性水酸化ナトリウム(0.66ml,2.0当量)を添加した。反応混合物を65℃で1時間攪拌した。得られた反応混合物を真空で蒸発させ、トルエン(3×5ml)と共沸混合させて黄色固形物を得た。該黄色固形物を水(5mL)に再溶解させ、濃縮した。酢酸(2滴)を加えた。黄色固形物が沈殿し、固形物を濾過し、水でよくすすぎ、高真空ポンプで乾燥させて、243.6mg(77.4%)の生成物を得た。
1H−NMR(500MHz,DMSO−d
6) δppm8.54(s,1H),8.32(d,J=6.0Hz,1H),7.95(brs,1H),7.65−7.52(m,2H),7.33(d,J=8.4Hz,1H),6.67(t,J=9.6Hz,1H),3.53−3.28(m,1H),1.20−1.07(m,2H),0.85(m,2H);LC−MS(C法):[M+H]
+=438.0,R
T=0.67分。
工程2:1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2,2−ジメチル[1,3]ジオキソラン−4−イルメトキシ)−アミド
無水N,N−ジメチルホルムアミド(5.7mL)中の1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(160.0mg,0.37mmol)及びO−(2,2−ジメチル[1,3]ジオキソラン−4−イルメチル)−ヒドロキシルアミン(113.1mg,0.77mmol,2.1当量)の不均一混合物に、N,N,N',N'−テトラメチル−O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)ウロニウムヘキサフルオロホスフェート(278.3mg,0.74mmol,2.0当量)及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.25mL,1.46mmol,4.0当量)を加え、得られた均一反応混合物を室温でN
2下で16時間攪拌した。反応混合物をMeOH(2mL)で急冷し、粗物質をシリカに吸着させた。粗混合物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ,ISCO,45mL/分,ヘキサン中25から100%EtOAc)によって精製して。生成物をオレンジ色の蝋状固形物として得た(75.4mg;36.4%)。LC−MS(C法):[M+H]
+=567.2,R
T=0.73分。
工程3:1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−アミド
無水メタノール(1.8mL)中の1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]−ピリジン−2−カルボン酸(2,2−ジメチル[1,3]ジオキソラン−4−イルメトキシ)−アミド(65.0mg,0.12mmol)に1,4−ジオキサン(1.0mL)中の4Mの塩化水素を加え、反応混合物を雰囲気温度で17時間攪拌した。溶媒を真空除去し、残留物をアセトニトリル(2.0mL)に再溶解させ、Phenomenex Strata−Xカートリッジ(5g)に充填した。該カートリッジを水(10mL)とメタノール(15ml)で洗浄した。ついで、所望の生成物を、MeOH中2Mのアンモニアを使用して溶離させた。メタノールを真空除去して褐色の油を得、これをHPLCによって精製して、3.3mg(5.5%)の所望の生成物をTFA塩として得た。1H−NMR(500MHz,MeOD) δppm8.96(s,1H),8.45(d,J=6.81Hz,1H),8.18(d,J=6.77Hz,1H),7.48(dd,J=10.76Hz,1H),7.28(d,J=8.50Hz,1H),6.56(t,J=9.6,1H),4.01−3.86(m,1H),3.85−3.75(m,2H),3.75−3.64(m,1H),3.63−3.47(m,2H),1.34−1.29(m,2H),1.09−1.04(m,2H);LC−MS(D法):[M+H]+=527.0,RT=3.33分。
実施例64:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−プロパ−2−イニル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
工程1:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−プロパ−2−イニル−1−H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド
N
2下でのMeOH(0.5mL)及び無水THF(1.0mL)中の3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−プロパ−2−イニル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(55.0mg,0.12mmol)の攪拌溶液に、新たに調製した1Nの水性水酸化ナトリウム(0.24ml,2.0当量)を加えた。反応混合物を65℃で1時間攪拌した。得られた反応混合物を真空蒸発させ、トルエン(3×5ml)と共沸混合させて、淡褐色の固形物を得た。該淡褐色の固形物を無水THF(2.4ml)に再溶解させた。EDCI(45.2mg,0.24mmol,2.0当量)及びHOBT(35.0mg,0.26mmol,2.2当量)を加えた。反応混合物を室温で攪拌した。5分後、O−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシルアミン(14.6mg,0.14mmol,1.2当量)及びDIPEA(82.2μL,0.47mmol,4.0当量)を添加し、反応混合物をN
2下で雰囲気温度にて24時間攪拌した。反応混合物をシリカに吸着させ、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ,ISCO,45mL/分,EtOAc:MeOH,勾配100:1から50:50)によって精製して、所望の生成物を黄色固形物として得た(34.4mg,56.0%)。
1H−NMR(400MHz,DMSO−d
6)δppm11.72(s,1H),8.60(s,1H),8.37(d,J=6.4Hz,1H),7.79−7.47(m,3H),7.24(d,J=10.0Hz,1H),6.50(dd,J=14.0Hz,8.0Hz,1H),6.35−6.15(m,1H),5.31(s,2H),4.27−4.11(m,1H),4.11−3.90(m,4H),3.92−3.70(m,2H);LC−MS(D法):[M+H]
+=521.0,R
T=2.18分。
工程2:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−プロパ−2−イニル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
N2下での無水THF(3.4mL)及び無水MeOH(6.7mL)中の3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−プロパ−2−イニル−1−H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド(35.0mg,0.067mmol)の攪拌溶液にジオキサン中の4MのHCl(50μL,0.20mmol,3.0当量)を加え、反応混合物を室温で攪拌した。3時間後、溶媒を真空除去し、残留物をアセトニトリル(2.0mL)に再溶解させ、Phenomenex Strata−Xカートリッジ(5g)に充填した。該カートリッジを水(10mL)とMeOH(15ml)で洗浄した。ついで、所望の生成物を、MeOH中2Mのアンモニアを使用して溶離させた。DCM−ヘキサンからの粉砕によって表題化合物を、黄色固形物として得た(32.7mg,98.5%)。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6) δppm8.58(d,J=0.82Hz,1H),8.36(d,J=5.93Hz,1H),7.79−7.62(m,2H),7.60−7.47(m,1H),7.30−7.15(m,1H),6.34−6.15(m,1H),5.33(s,2H),4.77(br,1H),3.84(t,J=4.54Hz,2H),3.61−3.50(m,2H),3.42−3.34(m,2H);LC−MS(E法):[M+H]+=495.1,RT=3.54分。
実施例65:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(4−ヒドロキシ−ブタ−2−イニル)−1−H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
工程1:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−[4−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ブタ−2−イニル]−1−H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド
N
2下のMeOD(3.0mL)及び無水THF(1.0mL)中の3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−[4−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ブタ−2−イニル]−1−H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(147.0mg,0.25mmol)の攪拌溶液に、新たに調製した1Nの水性水酸化ナトリウム(0.51ml,2.0当量)を加えた。反応混合物を65℃で1時間攪拌した。得られた反応混合物を真空蒸発させ、トルエン(3×5ml)と共沸混合させて黄色発泡体を得た。該黄色発泡体を無水THF(7.9ml)に再溶解させた。EDCI(103.3mg,0.54mmol,2.2当量)及びHOBT(72.8mg,0.54mmol,2.2当量)を添加した。反応混合物を室温で攪拌した。5分後、O−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシルアミン(50.5mg,0.49mmol,2.0当量)及びDIPEA(0.19mL,1.10mmol,4.5当量)を加え、反応混合物をN
2下で雰囲気温度にて17時間攪拌した。反応混合物をシリカに吸着させ、フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカ,ISCO,45mL/分,ヘキサン:EtOAc,勾配100:1から1:100)によって精製して、所望の生成物を黄色固形物として得た(47.2mg,30.3%)。
1H−NMR(400MHz,CDCl
3)δppm8.60(s,1H),8.40(d,J=5.95Hz,1H),7.54−7.36(m,2H),7.21(d,J=8.48Hz,1H),6.43−6.34(m,2H),6.20(br,1H),5.49(s,2H),4.71(m,1H),4.26−4.11(m,4H),4.03(dd,J=6.80,2.4Hz,1H),3.93−3.86(m,2H),3.80−3.72(m,1H),3.48(m,3H),1.82−1.64(m,2H),1.62−1.44(m,4H);LC−MS(C法):[M+H]
+=635.1,R
T=0.839分。
工程2:3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−(4−ヒドロキシ−ブタ−2−イニル)−1−H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
N2下での無水MeOH(3.0mL)中の3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−[4−(テトラヒドロ−ピラン−2−イルオキシ)−ブタ−2−イニル]−1−H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド(47.0mg,0.075mmol)の攪拌溶液にジオキサン中の4MのHCl(0.10mL,0.40mmol,5.5当量)を加え、反応混合物を室温で攪拌した。3時間後、溶媒を真空除去し、残留物をアセトニトリル(2.0mL)に再溶解させ、Phenomenex Strata−Xカートリッジ(5g)に充填した。該カートリッジを水(10mL)とメタノール(15ml)で洗浄した。ついで、所望の生成物を、MeOH中2Mのアンモニアを用いて溶離させた。DCM−ヘキサンからの粉砕により、表題化合物を黄色固形物として得た(14.1mg,36.3%)。1H−NMR(400MHz,DMSO−d6)δppm11.66(br,1H),8.58(s,1H),8.36(d,J=5.86Hz,1H),7.70(d,J=6.8Hz,1H),7.63(m,1H),7.55(dd,J=11.03,1.6Hz,1H),7.26−7.17(m,1H),6.23(t,J=8.8Hz,1H),5.35(s,2H),5.18(t,J=5.96Hz,1H),4.80−4.74(m,1H),4.02(d,J=4.25Hz,2H),3.85(t,J=4.76Hz,2H),3.60−3.48(m,2H);LC−MS(D法):[M+H]+=525.1,RT=1.59分。
実施例66:1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1−H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸((R)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−アミド
該表題化合物は、O−(2,2−ジメチル[1,3]ジオキソラン−4−イルメチル)−ヒドロキシルアミンをO−((R)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキソラン−4−イルメチル)−ヒドロキシルアミンで置き換えて、1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−アミドと類似した方法で調製した。
1H−NMR(500MHz,DMSO−d
6)) δppm11.60(s,1H),8.53(s,1H),8.32(d,J=5.86Hz,1H),7.57(d,J=5.69Hz,1H),7.53−7.48(m,2H),7.20(d,J=8.06Hz,1H),6.26(t,J=8.81Hz,1H),4.87(d,J=4.05Hz,1H),4.60(t,J=5.43Hz,1H),3.94(dd,J=9.88,2.80Hz,1H),3.76(t,J=8.0Hz,1H),3.70(br,1H),3.56−3.45(m,1H),3.40−3.34(m,2H),1.15−1.08(m,2H),0.88−0.83(m,2H);LC−MS(E法):[M+H]
+=527.1,R
T=7.31分。
実施例67:1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)−1−H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸((R)−2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−アミド
該表題化合物は、O−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシルアミンをO−((R)−2,2−ジメチル[1,3]ジオキソラン−4−イルメチル)−ヒドロキシルアミンで置き換えて、1−シクロプロピル−3−(2−フルオロ−4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミドと類似した方法で調製した。
1H−NMR(500MHz,DMSO−d
6)δppm11.58(br,1H),8.51(d,J=0.83Hz,1H),8.31(d,J=5.87Hz,1H),7.56(dd,J=5.88,1.20Hz,1H),7.36(s,1H),7.18(dd,J=12.13,2.50Hz,1H),6.87(dd,J=8.46,2.50Hz,1H),6.45(t,J=8.99Hz,1H),4.94−4.78(m,1H),4.62−4.53(m,1H),3.94(dd,J=9.91Hz,1H),3.76(dd,J=9.85,7.0Hz,1H),3.73−3.66(m,1H),3.56−3.47(m,1H),3.42−3.31(m,2H),2.41(s,3H),1.15−1.08(m,2H),0.87−0.83(m,2H);LC−MS(C法):[M+H]
+=447.2,R
T=0.479分。
実施例68:[3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−イル]−((R)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−メタノン
3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(100mg,0.23mmol)、1Nの水性水酸化ナトリウム(0.50mL,2.2当量)、THF(1.50mL)及びMeOH(0.5mL)の混合物を75℃で1.0時間加熱した。反応混合物を濃縮し、トルエン(3×2ml)と共沸混合してナトリウム塩中間体を発泡体として得た。粗残留物を無水THF(4.7ml)に溶解させた。(R)−ピロリジン−3−オール塩酸塩(58.1mg,0.4mmol)、EDCI(94.6mg,0.48mmol,2.1当量)、HOBt(66.7mg,0.48mmol,2.1当量)及びDIPEA(164μL,0.94mmol,4.0当量)をついで加えた。雰囲気温度で16時間攪拌した後、反応混合物をシリカに吸着させた。表題化合物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ,ISCO,45mL/分,EtOAc:MeOH,勾配100:0から60:40)によって精製した。ジクロロメタン:ヘキサンからの結晶化により、表題化合物を黄色固形物として得た(93.1mg,85%)。
1HNMR(400MHz,MeOD)δppm8.62(s,1H),8.23(d,J=5.99Hz,1H),7.46(m,2H),7.23(ddd,J=8.54,2.0,1.11Hz,1H),6.55(t,J=8.84Hz,1H),4.54−4.28(m,1H),3.73(br,2H),3.58−3.37(m,2H),1.93(m,2H);LC−MS(E法):[M+H]
+=467.1,R
T=3.60分。
実施例69:[3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−イル]−((2S,4R)−4−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチル−ピロリジン−1−イル)−メタノン
表題化合物は、(R)−ピロリジン−3−オール塩酸塩を(3R,5S)−5−ヒドロキシメチル−ピロリジン−3−オール塩酸塩で置き換えて、[3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−イル]−((R)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−メタノンと類似した方法で調製した。
1H−NMR(400MHz,MeOD)δppm8.62(d,J=1.02Hz,1H),8.23(d,J=5.99Hz,1H),7.52−7.35(m,2H),7.34−7.16(m,1H),6.60(t,J=8.8Hz,1H),4.59−4.42(m,1H),4.35−4.17(m,1H),3.71−3.44(m,4H),2.19−1.90(m,2H);LC−MS(E法):[M+H]
+=497.1,R
T=3.37分。
実施例70:[3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−イル]−(3−ヒドロキシ−アゼチジン−1−イル)−メタノン
表題化合物は、(R)−ピロリジン−3−オール塩酸塩をアゼチジン−3−オール塩酸塩で置き換えて、[3−(2−フルオロ−4−ヨード−フェニルアミノ)−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−イル]−((R)−3−ヒドロキシ−ピロリジン−1−イル)−メタノンと類似した方法で調製した。
1H−NMR(400MHz,MeOD)δppm8.84(s,1H),8.34(d,J=6.55Hz,1H),7.77(d,J=6.58Hz,1H),7.50(dd,J=10.88Hz,1H),7.29(d,J=8.54Hz,1H),6.62(t,J=8.83Hz,1H),4.60−4.52(m,1H),4.50−4.31(m,2H),4.19−3.82(m,2H);LC−MS(E法):[M+H]
+=453.1,R
T=3.55分。
実施例71:3−(2−クロロ−4−イソプロピルフェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
工程1:トリフルオロメタンスルホン酸2−クロロ−4−イソプロピルフェニルエステル
トリフルオロメタンスルホン酸無水物(2.14g,7.6mmol)をDCM(5ml)に溶解させ、5℃に冷却した。これに、10mlのDCM及び1.75mlのピリジン中の2−クロロ−4−イソプロピルフェノール(1.23g,7.2mmol)を滴下して加えた。反応混合物を10℃で2時間攪拌した。得られた暗色の溶液を1MのHCl(20ml)、水(20ml)及び飽和水性NaHCO
3(20ml)で洗浄した。DCM抽出物を乾燥させ、真空濃縮して、表題化合物を暗オレンジ色の油として得た(1.71g,78%)。1HNMR(CDCl
3)1.22−1.29(6H,d,J=6.87Hz),2.88−3.00(1H,sept,J=6.89Hz),7.15−7.20(1H,m),7.24(1H,d,J=8.36Hz),7.36(1H,d,J=2.17Hz)。
工程2:3−(2−クロロ−4−イソプロピルフェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
トルエン(10ml)中の3−アミノ−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(300mg,1.4mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸2−クロロ−4−イソプロピルフェニルエステル(700mg,2.3mmol)、Pd
2dba
3(63mg,0.068mmol)、Xantphos(79mg,0.14mmol)及びK
3PO
4(0.58g,2.7mmol)の脱ガス溶液を120℃で18時間加熱した。反応混合物を雰囲気温度まで冷却後、セライト(登録商標)パッドを通して濾過した。濾液を真空濃縮して褐色のガム状物を得た。該ガム状物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−SPE,DCM:EtOAc,90:10)によって精製して、表題化合物を黄色ガム状物として得た(120mg,24%)。LCMS(B法):R
T=2.82分,M+H
+=372。
工程3:3−(2−クロロ−4−イソプロピルフェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸
IMS(5ml)中の3−(2−クロロ−4−イソプロピルフェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(230mg,0.62mmol)及び1MのNaOH(0.74ml,7.4mmol)の溶液を60℃で3時間加熱した。反応混合物を雰囲気温度まで冷却した後、1MのHClを用いてpH5に酸性化した。微細な黄色懸濁液を濾過して、表題化合物を黄色固形物として得た(220mg,100%)。LCMS(B法):R
T=2.53分,M+H
+=344。
工程4:3−(2−クロロ−4−イソプロピルフェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ヒドロキシ−エトキシ)−アミド
THF(2ml)中の3−(2−クロロ−4−イソプロピルフェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(0.22g,0.65mmol)、O−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシルアミン(0.10g,0.98mmol)、HATU(0.37g,0.98mmol)及びDIPEA(0.33ml,1.9mmol)の懸濁液を雰囲気温度で18時間攪拌した。混合物を真空濃縮し、得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPE,DCM:MeOH,勾配99:1から90:10)で精製して、オレンジ色のガム状物を得た(337mg)。この物質をIMS(5ml)に溶解し、1Mの水性塩酸(5ml)を加えた。混合物を1時間攪拌した後、粗生成物を、SCX−2カートリッジ(勾配MeOH:MeOH中0:100、ついで100:0の2MのNH3)を使用して分離し、適当な画分を組み合わせ、真空濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,ジクロロメタン:メタノール勾配100:0から92:8)によって精製して、表題化合物をガラス質の黄色油を得た(21mg,2工程で8%)。LCMS(A法):RT6.14,M+H+403.1HNMR(CDCl3)8.58(1H,s),8.41−8.36(1H,m),7.30(1H,d,J=6.08Hz),7.26(1H,d,J=1.99Hz),6.87(1H,dd,J=8.33,2.02Hz),6.47(1H,dd,J=8.34,3.82Hz),5.85(1H,s),4.11(3H,s),3.97−3.90(2H,m),3.71(2H,dd,J=5.23,3.41Hz),2.78(1H,m),1.22−1.13(6H,m)。
実施例72:3−(4−シクロプロピル−2−フルオロ−フェニルアミノ)1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド
工程1:4−シクロプロピル−2−フルオロ−1−ヨード−ベンゼン
4−シクロプロピル−2−フルオロ−フェニルアミン(400mg,2.65mmol)を水(5ml)に溶解させ、0℃まで冷却した。濃硫酸(1.6ml)をゆっくり滴下して加え、ついで水(1ml)中の硝酸ナトリウム(0.18ml,2.65mmol)溶液を加えた。得られた混合物を水(1ml)中のヨウ化カリウム(0.43g,5.30mmol)溶液に加えた。混合物を60℃で2時間加熱した後、冷却し、ジクロロメタン(×2)で抽出した。組み合わせた有機抽出物を乾燥(Na
2SO
4)させ、真空濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,ペンタン)によって精製して、表題化合物を淡黄色の油として得た(490mg,71%)。1HNMR(CDCl
3)0.60−0.77(2H,m),0.94−1.06(2H,m),1.81−1.90(1H,m),6.64(1H,dd,J=8.17,2.01Hz),6.74−6.96(1H,m),7.53−7.64(1H,m)。
工程2:3−(4−シクロプロピル−2−フルオロ−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル
トルエン(5ml)中の3−アミノ−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(521mg,2.4mmol)、4−シクロプロピル−2−フルオロ−1−ヨード−ベンゼン(810mg,3.09mmol)、Pd
2dba
3(154mg,0.168mmol)、Xantphos(194mg,0.336mmol)及び炭酸セシウム(1.95g,6.0mmol)の脱ガス溶液を110℃で18時間加熱した。反応混合物を雰囲気温度まで冷却後、セライト(登録商標)パッドを通して濾過した。濾液を水とブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、真空濃縮して褐色のガム状物を得た。該ガム状物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,DCM:MeOH,90:10)によって精製して、表題化合物をオレンジ色の油として得た(197mg,23%)。LCMS(B法):R
T=2.65分,M+H
+=354。
工程3:3−(4−シクロプロピル−2−フルオロ−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸
IMS(3ml)中の3−(4−シクロプロピル−2−フルオロ−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸エチルエステル(197mg,0.50mmol)及び1MのNaOH(1.02ml,1.02mmol)の溶液を60℃で2時間加熱した。反応混合物を雰囲気温度まで冷却した後、酢酸を使用してpH4まで酸性化した。褐色の固形物を濾過し、残留物を乾燥させて、表題化合物を得た(161mg,97%)。LCMS(B法):R
T=2.18分,M+H
+=326。
工程4:3−(4−シクロプロピル−2−フルオロ−フェニルアミノ)1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(2−ビニルオキシ−エトキシ)−アミド
THF(3ml)中の3−(4−シクロプロピル−2−フルオロ−フェニルアミノ)−1−メチル−1H−ピロロ[3,2−c]ピリジン−2−カルボン酸(88mg,0.25mmol)、O−(2−ビニルオキシ−エチル)−ヒドロキシルアミン(028mg,0.28mmol)、HATU(114mg,0.30mmol)及びDIPEA(0.052ml,0.30mmol)の懸濁液を雰囲気温度で18時間攪拌した。反応が完了したところで、混合物を真空濃縮した後、DCMに再溶解させた。該溶液を飽和水性NaHCO3及びブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、真空濃縮した。得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー(Si−PPC,DCM:MeOH,勾配99:1から90:10)によって精製して、黄色固形物を得た(34mg,33%)。LCMS(B法):RT=2.46分,M+H+=411.1HNMR(CDCl3):8.58(1H,s),8.41−8.36(1H,m),7.30(1H,d,J=6.08Hz),7.26(1H,d,J=1.99Hz),6.87(1H,dd,J=8.33,2.02Hz),6.47(1H,dd,J=8.34,3.82Hz),5.85(1H,s),4.11(3H,s),3.97−3.90(2H,m),3.71(2H,dd,J=5.23,3.41Hz),2.78(1H,m),1.22−1.13(6H,m)。
一般的方法により調製した化合物
アミド及びヒドロキサメートは、以下に記載するカップリング一般法によって適当な酸から調製した。ある場合には、中間体の酸は分離せず、カップリング反応は、次の鹸化一般法によって製造される粗カルボン酸塩で実施した。
鹸化一般法
カルボン酸エステル、1Nの水性NaOH(1−2当量)及びEtOHの混合物を70℃で1−4時間加熱した。反応混合物を真空濃縮し、トルエンと共沸混合して粗カルボン酸塩を得た。
カップリング一般法
A法:適切なカルボン酸又はカルボン酸塩を無水THFに懸濁させた後、適切なヒドロキシルアミン又はアミン(1−4当量),EDCI(1−1.5当量),HOBt(1−1.5当量)及びDIPEA(2−4当量)を添加した。反応が完了するまで(LCMS/TLC)雰囲気温度で攪拌した後、反応混合物を真空濃縮した。得られた残留物を酢酸エチルに溶解させ、水で洗浄した後、有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、ついで真空濃縮した。得られた残留物を精製にかけた。
B法:適切なカルボン酸又はカルボン酸塩をDMFに溶解させた後、適切なヒドロキシルアミン又はアミン(2−4当量),DIPEA(2−4当量)及びHATU(1−2当量)を添加した。反応が完了したところで、溶液を水で希釈し、得られた固形沈殿物を濾過し又は酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル抽出物は水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)させ、真空濃縮した。得られた残留物を精製にかけた。
脱保護の一般的方法
A法:雰囲気温度で適切な溶媒中の保護基質混合物に水性HClを添加した。混合物を、分析(TLC/LCMS)により出発物質の完全な消費が示されるまで攪拌した。反応混合物を中和し、真空濃縮して、精製した。
B法:メタノール中の基質の溶液をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに充填した。ついで、カートリッジをメタノールで洗浄した後、MeOH中の2Mのアンモニアを用いて所望の生成物を溶出させ、溶出物を集めて濃縮して残留物を得た。残留物を精製にかけた。
C法:THF中のTBAFをシリルエーテル溶液に加え、分析(TLC/LCMS)により出発物質の完全な消費が示されるまで混合物を雰囲気温度で攪拌した。反応混合物を真空濃縮して精製にかけた。
D法:そのままか又はDCM中の溶液としての基質にTFAを加えた。分析(TLC/LCMS)により出発物質の完全な消費が示されるまで反応混合物を雰囲気温度で攪拌した。反応混合物を真空濃縮して精製にかけた。
E法:E:メタノール溶液中の新たに調製したHCl[メタノール(25ml)中の濃HCl(0.14ml)]のアリコート(3モル当量)を雰囲気温度でカップリングした基質に加えた。分析(TLC/LCMS)により出発物質の完全な消費が示されるまで混合物を攪拌した。内容物を蒸発乾固させ、残留物をジクロロメタンに溶解させ、室温で10分間、トリエチルアミン(3モル当量)で処理した。ついで、混合物を真空濃縮し、残留物を精製にかけた。
一般精製法
A法:Si−PPC,酢酸エチル/シクロヘキサン勾配
B法:Si−PPC,酢酸エチル/DCM勾配
C法:Si−PPC,メタノール/DCM勾配
D法:Si−PPC,エーテル/ペンタン勾配、ついでメタノール/エーテル勾配
E法:逆相HLPC・Phenomenex Luna 5 フェニル/ヘキシル,メタノール勾配で水中0.1%TFA
F法:逆相HLPC・Phenomenex Luna 5 フェニル/ヘキシル,アセトニトリル勾配で水中0.1%TFA
G法:逆相HLPC・Phenomenex Luna 5 フェニル/ヘキシル,メタノール勾配で水中0.1%
0.1%HCO2H
H法:逆相HLPC・Phenomenex Luna 5 フェニル/ヘキシル,アセトニトリル勾配で水中0.1%
0.1%HCO2H
I法:メタノール中の基質溶液をIsolute(登録商標)SCX−2カートリッジに充填した。ついで、カートリッジをメタノールで洗浄した後、MeOH中の2Mのアンモニアを使用して所望の生成物を溶出させた。
J法:NH2−PPC,メタノール/エーテル又はメタノール/DCM勾配
表中のデータに対する脚注、一般的方法とは異なる部分:
*LCMSA法;1メタノール/酢酸エチル中で粉砕;2メタノール/水から再結晶化した後、酢酸エチル中で粉砕;3酢酸エチル中で粉砕;4DCM中の5%メタノールで粉砕;5メタノール中で粉砕し、クロロホルム/メタノールから再結晶化;6メタノール中で粉砕;7反応温度45℃;8C18逆相カラムを使用;9アセトニトリル中で粉砕;10脱保護反応を50℃で実施;11酢酸エチル/DCM中で粉砕;12反応をTHF中で実施。