JP5210468B2 - 抗菌性を向上させた光触媒溶液の製造方法 - Google Patents

抗菌性を向上させた光触媒溶液の製造方法 Download PDF

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本発明は、過酸化チタン又は過酸化チタン複合化合物の微粒子を含むゾルからなる光触媒溶液に関し、特に、抗菌性を向上させた光触媒溶液に関する。
光触媒として代表的な酸化チタンは、太陽光や紫外光を照射すると、触媒作用によって強力な酸化力を発現することが知られている。その強力な酸化力は、殺菌だけでなく菌が生成する毒素分解、さらには菌の死骸までも分解することが可能であることから、抗菌剤としての利用価値が注目されている。しかしながら、機能性に優れた酸化チタン系光触媒にも、紫外光(UV)が当たらないと触媒作用が発現しないという欠点がある。そのため、その欠点を補うことを目的とした抗菌性向上を検討する必要がある。
銀(Ag)や銅(Cu)に抗菌作用が備わっていることは従来より知られている。そして特許文献1には、酸化チタン(TiO)等の無機酸化物コロイド粒子の表面に、静電気的相互作用によって銀や銅などの抗菌性金属成分を付着せしめた抗菌剤が開示されている。より詳しくは、酸化銀や酸化銅をアンモニア水に溶解させて得られるアンミン錯塩水溶液を、酸化チタン等の無機酸化物コロイド溶液に添加して抗菌剤を製造することが記載されている。このとき、抗菌性無機酸化物コロイド粒子中の付着抗菌性金属成分の量は、酸化物換算で0.1〜25重量%にすることが記載されている。
しかしながら特許文献1の場合、膜組成物として材料に塗布した場合に、密着性や機械的強度が不足しており、特に加熱、焼成が困難な材料に対しては実用性に欠ける。また、結晶性の酸化チタンは塗布後、白色化するという問題があり、例えば透明性を必要とする材料には使用できないという問題がある。
また、特許文献2には、金属塩または金属錯体をドーピングすることにより光触媒特性を増強させた酸化チタン溶液の作製方法が開示されている。より詳しくは、銀を析出させる場合、他の可溶性の銀化合物を使用することもできるが、本出願人らは、酢酸銀か硝酸銀のいずれかを使用することを選ぶことが記載されている。さらに、その前駆体溶液は、酸化チタンのコロイドに加えてもよいし、あるいは、硬化後の触媒粒子またはフィルムに含浸させることもできると記載されている。
しかしながら特許文献2の場合、酸化チタンのコロイド粒子の安定剤にシュウ酸を使用するので、コーティング溶液として薄膜を形成させた時、シュウ酸が酸化チタンの酸化力で炭酸ガスに分解し、結果として薄膜からガス発生によってピンホールの発生や膜の平滑性が損なわれたり、抗菌成分の銀や銅の不溶性炭酸塩が生じ、抗菌性が低下するという問題がある。さらに当該特許文献2の実施例2で示されるシリカ・酸化チタン・酸化鉄からなるコロイド溶液は、塩化チタン(TiCl4)に由来する塩素根を含むため、塗膜にした場合チョーキングや錆の発生の原因となる。また、この塩素が抗菌成分の銀と反応して不動態の塩化銀になる恐れが高い。さらにはアンミン錯体の形成のために、アンモニアを使っているが、アンモニアはコロイド溶液の安定性には寄与しない。しかも量が多いと悪臭の原因にもなる。
特許第2988790号公報 特表2004−507421号公報
本発明が解決しようとする課題には、上述した問題が一例として挙げられる。そこで、本発明の目的としては、紫外光(UV)が当たらない環境下に置かれても抗菌作用を示す光触媒であって、かつ、沈殿やゲル化することが少なく、安定したゾルを維持することのできる抗菌性を向上させた光触媒溶液を提供することが一例として挙げられる。
本発明の抗菌性を向上させた光触媒溶液は、過酸化チタン又は過酸化チタン複合化合物を主成分とする微粒子と炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀の溶解物である銀成分、あるいは炭酸銅の溶解物である銅成分を含むゾルであることを特徴とする抗菌性を向上させた光触媒溶液の製造方法であって、過酸化チタン又は過酸化チタン複合化合物を主成分とする微粒子のゾルに、炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀、あるいは炭酸銅を溶解させたアルコールアミンと水の混合液を加えたことを特徴とする。
前記光触媒溶液は、アルコールアミンをさらに含むことができ、好ましくはモノアルカノールアミン,ジアルカノールアミン,トリアルカノールアミンのうちの少なくとも1種以上のアルカノールアミンをさらに含むことができる。この場合、過酸化チタン又は過酸化チタン複合化合物のゾルに、炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀、あるいは炭酸銅を溶解させたアルコールアミンと水の混合液を加えるようにすることができる。あるいは、過酸化チタン又は過酸化チタン複合化合物の微粒子を主成分とし、さらにアナタース型の酸化チタン又は酸化チタン複合化合物の微粒子を含むゾルに、炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀、あるいは炭酸銅を溶解させたアルコールアミンと水の混合液を加えるようにすることができる。
さらにまた、前記光触媒溶液は、アモルファスチタニアの粉末を過酸化水素水に溶解させてゲル化させた後に酢酸銀の水溶液を加え、さらに過酸化水素水を加えてゾル化させた過酸化チタンのゾルであってもよい。あるいは、アモルファスチタニアの粉末とシリカ前駆体を過酸化水素水に溶解させてゲル化させた後に酢酸銀の水溶液を加え、さらに過酸化水素水を加えてゾル化させた過酸化チタン−シリカのゾルであってもよい。この場合、さらに前記過酸化チタン又は過酸化チタン−シリカのゾルを加熱処理して得られるアナタース型の酸化チタン又は酸化チタン−シリカのゾルとすることができる。
本発明の抗菌性を向上させた光触媒溶液によれば、過酸化チタン又は過酸化チタン複合化合物を主成分とする微粒子と、酢酸銀又は炭酸銀の溶解物である銀成分、あるいは炭酸銅の溶解物である銅成分を含むゾルとしたことにより、紫外光(UV)が当たらない環境下に置かれても抗菌作用を示し、かつ、沈殿やゲル化することが少なく、安定したゾルを維持することが可能となる。
さらに、本発明においては、光触媒として過酸化チタンまたは過酸化チタン複合化合物を用いたことにより、膜組成物とした場合に、従来の酸化チタンを用いるのに比べて光触媒自体の密着性・機械的強度を向上させることができ、自然乾燥でも密着、機械強度の点で実用性に優れている。さらには、過酸化チタンまたは過酸化チタン複合化合物は、成膜性(膜の均一性)に優れているため、意匠性を損ないにくい。このため、膜組成物としても、乱反射を起こして白色に見えてしまうのを抑えることが可能である。
また、アルカノールアミン類、特に、モノエタノールアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミンのうちの少なくとも1種以上のエタノールアミンを含有するようにすれば、より確実に安定したゾルを維持することが可能となる。
本発明の好ましい実施形態による光触媒溶液について、添付図面を参照しながら詳しく説明する。但し、以下に説明する実施形態によって本発明は何ら限定されることはない。
[光触媒溶液]
本実施形態による光触媒溶液は、例えば粒径が数ナノメートルから数十マイクロメーターの過酸化チタン又は過酸化チタン複合化合物(以下、ペルオキソ型のチタニア又はチタニア複合化合物と称す)を主成分とする微粒子と、有機酸銀として例えば酢酸銀,炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀の溶解物である銀成分、あるいは有機酸銅として例えば炭酸銅の溶解物である銅成分を含むゾルからなる。ペルオキソ型のチタニア又はチタニア複合化合物の濃度は、例えば0.05〜3質量%に調整される。また、酢酸銀,炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀を選択した場合の銀成分の濃度は例えば0.001〜0.1質量%に調整される。また、炭酸銅を選択した場合の銅成分の濃度は例えば0.001〜0.1質量%に調整される。この濃度よりも低い場合にはJIS抗菌性試験に規定されている抗菌活性値2.0以上を発揮されない場合があり、反対に濃度が高い場合には本実施形態で採用する溶媒中で析出して沈殿物となってしまう場合がある。従って前記濃度の範囲内にすることが好ましい。
本実施形態における光触媒は、前記ペルオキソ型のチタニア又はチタニア複合化合物を主成分としていればよく、残りの成分として、アナタース型,ルチル型あるいはブルッカイト型などのチタニア又はチタニア複合化合物を含んでいてもよい。ここでいう主成分とは、光触媒を構成する成分の例えば5〜25%を過酸化チタン部分が占めていることをいう。その中で好ましいのはアナタース型のチタニア又はチタニア複合化合物である。アナタース型のチタニアとは、結晶性の酸化チタンである。
さらに、前記チタニア複合化合物とは、チタニアと他の金属化合物との複合体のことであり、その一例として、チタニア−シリカ、チタニア−ジルコニア、チタニア−アルミナ、チタニア−セリア、チタニア−酸化タングステン、チタニア−酸化錫、チタニア−酸化アンチモン、チタニア−酸化鉄、チタニア−酸化マンガン、チタニア−酸化クロムなどを挙げることができる。その中でも、金属化合物が金属酸化物であり、過酸化結合によってチタニアと他の金属化合物が結合した複合化合物を形成しているものが好ましい。これらチタニアと複合体を形成する金属化合物は、当該チタニアに別の機能を付加するものであり、求める機能に応じて少なくとも1種以上の複合体を選択することができる。例えばチタニア−シリカを選択した場合、当該チタニアに超親水性の機能を付加することができる。
前記したペルオキソ型のチタニア又はチタニア複合化合物の微粒子を分散させる媒体としては、例えば水、硝酸、塩酸、硫酸、過酸化水素水などを選択することができる。本実施形態の光触媒溶液は、酢酸銀、炭酸銀または炭酸銅を含むことから、前記した媒体の中でも水か過酸化水素水を選択するのが好ましい。
また、酢酸銀,炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀、あるいは炭酸銅は、特に限定されることはなく、例えば市販のものを適用することが可能である。但し、溶解性を良くするため、粉末状であることが好ましい。そして粉末は乾燥させたものであってもよく、例えば水分を10質量%程度含む湿粉であってもよい。
前記酢酸銀,炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀、あるいは炭酸銅は、前記ペルソキソ型のチタニア又はチタニア複合化合物の微粒子のゾルに対して、粉末状態で添加してもよく、予め媒体に溶解させた溶液の状態で添加してもよい。これらを予め溶解させるための媒体としては、例えば水、水―アルコール、水−有機酸などを選択することができる。この場合、前記ペルソキソ型のチタニア又はチタニア複合化合物の微粒子を分散させる媒体と同じ種類のものを選択するのが好ましい。
前記炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀、あるいは炭酸銅は、前記ペルオキソ型のチタニア又はチタニア複合化合物の微粒子のゾルに対して、予め媒体に溶解させた溶液の状態で添加することができる。これらを予め溶解させるための媒体としては、アルコールアミン類を用いることができる。好ましくは、モノアルカノールアミン,ジアルカノールアミン,トリアルカノールアミンのうちの少なくとも1種以上であり、より好ましくは、モノエタノールアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミンのうちの少なくとも1種以上を含むエタノールアミンを選択することができる。この場合、アルコールアミン類に適量の水を加えた混合液を媒体とするのが好ましい。但し、これに限定されることはなく、前記ペルオキソ型のチタニア又はチタニア複合化合物の微粒子のゾルに対して先にアルコールアミン類を添加し、その後に粉末状の炭酸銀や炭酸銅等を添加して溶解させるようにしてもよい。
炭酸銀や炭酸銅等に対してアルコールアミン類が還元剤として作用すると、銀や銅の析出が起こり得る。そのため、製品の安定性を確保する点で言えばアルコールアミン類の含有量は少なくする方が好ましい。しかしながらその反面、含有量が少ないと製造時において炭酸銀や炭酸銅等を媒体に溶解させるのが難しくなる。従って、本実施形態においては、炭酸銀や炭酸銅等と、アルコールアミン類のモル配合比を1:10から1:100とするのが好ましい。
続いて本実施形態による光触媒溶液の製法について説明する。但し、以下に説明する製法例は好ましい一例であり、これらの製法に限定されることはない。
[光触媒溶液の製法例1]
図1に示すように、まず、チタニアの原料となるチタンテトライソプロポキシド(TIP)とイソプロパノール(IPA)の混合液と、IPAと水の混合液とを混合し、TIPを加水分解させてチタニアの微粒子を生成させる。配合モル比としては、例えばTIP:IPA:HO=1:10:4とすることができる。そしてこのチタニアの微粒子を濾過分離し、例えば100℃で乾燥させてチタニアの粉末を得る。濾過して得られたチタニアが粉塊である場合には、粉砕処理を適宜行うようにする。チタニアの原料としては、TIPに限られず、例えばチタンテトラエトキシドなど、その他のチタンアルコキシド(アルコール分子のOH基のHがTiに置換された化合物)を用いることができる。
続いて前記チタニアに例えば35質量%の過酸化水素水を加えて溶解せしめることにより、チタニアのゲル体を生成させる(これを「チタニア一次処理」と称する)。そしてさらに分散剤として例えば35質量%の過酸化水素水を加えてゾル体にする(これを「チタニア二次処理」と称する)。これにより、ペルオキソ型のチタニアが分散されたゾルを得る。
さらに続いて、前記ゾルにアンモニアなどのアルカリ溶液を添加してpHを例えば6〜8に調整した後、炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀、あるいは炭酸銅を溶解させたアルコールアミン類と水の混合液を添加する。そして少なくとも15〜25℃の液温で1日以上、遮光した状態を保持することにより、ペルオキソ型のチタニアの微粒子と、炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀の溶解物である銀成分、あるいは炭酸銅の溶解物である銅成分を含むゾルからなる光触媒溶液を得ることができる。
ここで、アナタース型のチタニアの微粒子を含む光触媒溶液を製造する場合には、チタニア二次処理により得られるゾルにアンモニアなどのアルカリ溶液を添加してpHを例えば6〜8に調整した後、例えば80〜90℃の温度で加熱処理することによってペルオキソ型のチタニアの一部をアナタース化させる。こうして得たアナタース型のチタニアを含むゾルに対して、炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀、あるいは炭酸銅を溶解させたアルコールアミン類と水の混合液を添加することにより、ペルオキソ型のチタニアを主成分とし、アナタース型のチタニアを含む微粒子と、炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀の溶解物である銀成分、あるいは炭酸銅の溶解物である銅成分を含むゾルからなる光触媒溶液を得ることができる。
上記の製法は、ペルオキソ型のチタニアの微粒子を含む光触媒溶液の製法であるが、チタニア複合化合物の微粒子を含む光触媒溶液を製造する場合には、前述のチタニア一次処理において、チタニアと複合体を形成する他の金属化合物、またはその前駆体を添加する。一例として、チタニア−シリカとする場合にはシリカ前駆体であるオルトケイ酸テトラメチル(TEOS)とエタノールの混合物を添加する。以降、上記のように処理することにより、ペルオキソ型のチタニア−シリカの微粒子と、炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀の溶解物である銀成分、あるいは炭酸銅の溶解物である銅成分を含むゾルからなる光触媒溶液を得ることができる。また、ペルオキソ型のチタニア−シリカの一部をアナタース化させることによって、ペルオキソ型のチタニア−シリカを主成分とし、アナタース型のチタニア−シリカを含む微粒子と、炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀の溶解物である銀成分、あるいは炭酸銅の溶解物である銅成分を含むゾルからなる光触媒溶液を得ることができる。
[光触媒溶液の製法例2]
続いて製法例2について説明する。前述の製法例1では、チタニアまたはチタニア複合化合物のゾルに対して、炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀、あるいは炭酸銅を溶解させたエタノールアミンと水の混合液を添加しているが、これに代えて、製法例2では、図2に示すように、酢酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀、あるいは炭酸銅の粉末を添加するようにする。酢酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀、あるいは炭酸銅の添加量は、溶液に対し、例えば銀または銅として1〜100ppmとなるように調整するのが好ましい。なお、酢酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀、あるいは炭酸銅の粉末を添加することを除けば、その他の処理工程は製法例1と同じであるため、詳しい説明は省略する。このように、pHを調整した後のゾルに対して酢酸銀の粉末を添加するようにすれば、ゾルにはアンモニアが残留しているため、水溶性の酢酸銀はもちろんのこと、炭酸銅等も直接ゾルに溶解させることができ、予めエタノールアミンと水混合液を準備する必要がないという利点がある。一方、アルカノールアミンが存在すると、コロイドゾルの安定性に寄与することが知られており、副次的な効果が期待できる。
[光触媒溶液の製法例3]
さらに続いて製法例3について説明する。前述の製法例2では、pHを調整した後のチタニアまたはチタニア複合化合物のゾルに対して、粉末状の酢酸銀を添加しているが、これに代えて、製法例3では、図3に示すように、チタニア一次処理により得られるゲル体に対して、酢酸銀の水溶液を添加するようにする。添加する酢酸銀水溶液の濃度は、例えば100ppm水溶液とすることができる。さらに、混合比率としては、溶液中のTiOx粉末に対し100ppm酢酸銀となるように調整するのが好ましい。なお、酢酸銀の水溶液をゲル体に添加することを除けば、その他の処理工程は製法例1と同じであるため、詳しい説明は省略する。このように、チタニア一次処理により得られるゲル体に対して酢酸銀の水溶液を添加するようにすれば、抗菌成分の分散を確実に行えるという利点がある。
上述の実施形態によれば、ペルオキソ型のチタニア又はチタニア複合化合物を主成分とする微粒子と、酢酸銀,炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀の溶解物である銀成分、あるいは炭酸銅の溶解物である銅成分を含むゾルで光触媒溶液を構成したことにより、後述する実施例からも明らかなように紫外光(UV)が当たらない環境下に置かれても抗菌作用を示し、かつ、沈殿やゲル化することが少なく、安定したゾルを維持することが可能となる。
さらに、本実施形態によれば、ペルオキソ型のチタニアまたはチタニア複合化合物を主成分とする光触媒微粒子を用いたことにより、膜組成物とした場合に、従来の酸化チタンを用いるのに比べて光触媒自体の密着性・機械的強度を向上させることができ、自然乾燥でも密着、機械強度の点で実用性に優れている。さらには、ペルオキソ型のチタニアまたはチタニア複合化合物は、成膜性(膜の均一性)に優れているため、意匠性を損ないにくい。このため、膜組成物としても、乱反射を起こして白色に見えてしまうのを抑えることが可能である。
さらに、本実施形態によれば、アルカノールアミン類、特に、モノエタノールアミン,ジエタノールアミン,トリエタノールアミンのうちの少なくとも1種以上のエタノールアミンを含有するようにすれば、抗菌成分の分散性を向上し、より確実に安定したゾルを維持することが可能となる。
上述の光触媒溶液の抗菌作用が非常に大きく、大腸菌(例えば病原性大腸菌O−157)、黄色ブドウ球菌、レジオネラ菌、MRSAなどの各種菌に対して有効な殺菌効果がある。しかも光触媒は、従来において主に使用されている塩素系殺菌剤に比べて環境や人体に与える影響が格段に小さい。このことからも、本実施形態の光触媒溶液が極めて有効な抗菌剤となり得ることは明らかである。
上述した本実施形態による光触媒溶液の使用方法としては、例えば基材に塗布してコーティング膜としたり、循環式浴槽や冷却塔などの循環水系に添加したりすることができる。その他、フィルターやろ過材などに担持させ、大気浄化、水質浄化など様々な用途に応用することができる。
以上、本発明の具体的な実施形態に関して説明したが、本発明の範囲を逸脱しない限り様々な変形が可能であることは、当該技術分野における通常の知識を有する者にとって自明なことである。従って、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲及びこれと均等なものに基づいて定められるべきである。
続いて、本発明の効果を確認するために行った実施例について説明する。
上述の製法例3に従い、ペルオキソ型のチタニアを主成分とし、アナタース型のチタニアを含む微粒子と、酢酸銀の溶解物である銀成分を含むゾルからなる光触媒溶液(溶液A)を調製した。
比較例として、製法例3において酢酸銀を添加せず、ペルオキソ型のチタニアを主成分とし、アナタース型のチタニアを含む微粒子のみのゾルからなる光触媒溶液(溶液B)を調整した。
溶液Aおよび溶液Bの各々をスライドガラスに塗布し、乾燥させてコーティング膜を形成した。これをガラス製シャーレに充填し、リン酸緩衝液(PBS)20mlを入れた。一方で、予め培養していた大腸菌を、遠心分離機にて10分間遠心分離(4℃,3000rpm)し、上澄み液を捨てた後、PBS5mlを入れ再び遠心分離し、上澄み液を捨てた。残った沈殿物(菌)に生理食塩水4.5mlを加え懸濁させて菌液を得た。この菌液を2μl採取し、シャーレの中に注入した。菌液の入ったシャーレを振とう器上に置いてUV照射し、30分ごとに菌液をサンプリングし適度に希釈した。希釈液0.1mlを寒天培地に撒き、37℃に調整したふ卵器に一晩入れて培養した。培養した寒天培地上のコロニーを数え、以下の式により生菌数を算出した。
生菌数(cfu/ml)=(コロニー数)/(0.1ml) ・・・式1
さらに、各時間にける生菌数をC(cfu/ml)、初生菌数をC(cfu/ml)として、以下の式により生存率(Survival Rate)(%)を算出した。
生存率(%)=(C(cfu/ml)/C(cfu/ml))×100 ・・・式2
前記式2によって算出される大腸菌の生存率の変化を表1に示す。なお、表1における○Controlは、大腸菌に殺菌処理を行わす、放置したものである。また、■は、溶液Aのコーティング膜に対してUV照射を行ったものであり、□は、溶液Aのコーティング膜に対してブラックライトによるUV照射をしなかったものである。一方、◆は、溶液Bのコーティング膜に対してUV照射を行ったものであり、◇は、溶液Bのコーティング膜に対してブラックライトによるUV照射をしなかったものである。さらに、▲は、大腸菌に対してブラックライトによるUV照射のみしたものである。
表1の結果からも明らかなように、殺菌処理を行わなかった○Controlは、時間が経過しても菌数に大きな変化はない。一方、ブラックライトでUVを照射するのみ(▲)でも菌数は減少するものの、減少割合としては充分でない。これに対し、銀を含まないチタニア光触媒にUV照射した例(◆)では、240min後には菌の生存数は1%程度まで減少した。さらに銀を含むチタニア光触媒にUV照射した例(■)では、240min後には菌の生存数は検出限界である0.1%程度まで減少し、最も高い殺菌効果を示した。また、銀を含まないチタニア光触媒でUV照射しなかった例(◇)では殆ど菌は減少しなかったが、銀を含むチタニア光触媒でUV照射しなかった例(□)では菌数が減少している。
上述の製法例2に従いペルオキソ型のチタニアの微粒子と、酢酸銀の溶解物である銀成分を含むゾルからなる光触媒溶液(溶液C)を調製した。
比較例として、製法例2において酢酸銀を添加せず、ペルオキソ型チタニアの微粒子のみを含むゾルからなる光触媒溶液(溶液D)を調整した。
溶液Cおよび溶液Dの各々をガラスにスプレー塗布し、乾燥させてコーティング膜を形成した。これをJIS R 1702(ファインセラミックス-光照射下での光触媒抗菌加工製品の抗菌性試験方法・抗菌効果)に従い、暗所及び明所にて抗菌性試験を行った。ただし、明所の光源は白色蛍光灯を使用し、照度は4000〜6000lxとした。対象の菌種は黄色ブドウ球菌を使用した。
評価方法は、JIS Z 2801を参考にし、抗菌活性値が2.0を超えるものを抗菌効果があると判断した。
抗菌活性値=log[無加工試験片の8時間後の生菌数(個)
÷抗菌加工試験片の8時間後の生菌数(個)]・・・式3
試験結果を表2、表3に示す
表2からも明らかなように、光触媒無し(溶液C、溶液Dともに塗布していないフィルム)は菌数が増加しているのに対し、光触媒有り(溶液C、溶液Dを塗布したガラス)は明所条件では菌数が減少しているのがわかる。暗所条件では銀を添加していない溶液Dは光触媒効果を発揮できず、初期菌数に比べ、菌数に変化がないのに対し、銀を添加している溶液Cは暗所でも菌数が10以下になっていることを示している。
表3は前記式3に従って、抗菌活性値を計算し、グラフ化した表である。表3からも明らかなように溶液Cは明所、暗所ともにJIS Z 2801に規定されている抗菌活性値2.0を超えている。
以上の結果から明らかなように、本発明に従う光触媒溶液は、高い殺菌効果を有し、しかも紫外光がとどかない環境下であっても殺菌効果を示すことが確認された。
本発明の実施形態による光触媒溶液の製法例1を示すフローチャートである。 本発明の実施形態による光触媒溶液の製法例2を示すフローチャートである。 本発明の実施形態による光触媒溶液の製法例3を示すフローチャートである。

Claims (6)

  1. 過酸化チタン又は過酸化チタン複合化合物を主成分とする微粒子と炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀の溶解物である銀成分、あるいは炭酸銅の溶解物である銅成分を含むゾルであることを特徴とする抗菌性を向上させた光触媒溶液の製造方法であって、
    過酸化チタン又は過酸化チタン複合化合物を主成分とする微粒子のゾルに、炭酸銀,蟻酸銀,プロピオン酸銀,酪酸銀,クエン酸銀,又は乳酸銀、あるいは炭酸銅を溶解させたアルコールアミンと水の混合液を加えたことを特徴とする抗菌性を向上させた光触媒溶液の製造方法。
  2. 前記アルコールアミンは、モノアルカノールアミン,ジアルカノールアミン,トリアルカノールアミンのうちの少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性を向上させた光触媒溶液の製造方法。
  3. 前記過酸化チタン又は過酸化チタン複合化合物を主成分とする微粒子のゾルは、さらにアナタース型の酸化チタン又は酸化チタン複合化合物の微粒子を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の抗菌性を向上させた光触媒溶液の製造方法。
  4. 過酸化チタン又は過酸化チタン複合化合物を主成分とする微粒子のゾルにおいて、過酸化チタンを主成分とする微粒子のゾルは、アモルファスチタニアの粉末を過酸化水素水に溶解させてゲル化させた後、さらに過酸化水素水を加えてゾル化させて得られる過酸化チタンのゾルであることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性を向上させた光触媒溶液の製造方法。
  5. 過酸化チタン又は過酸化チタン複合化合物を主成分とする微粒子のゾルにおいて、過酸化チタン複合化合物を主成分とする微粒子のゾルは、アモルファスチタニアの粉末とシリカ前駆体を過酸化水素水に溶解させてゲル化させた後、さらに過酸化水素水を加えてゾル化させて得られる過酸化チタン−シリカのゾルであることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性を向上させた光触媒溶液の製造方法。
  6. 前記過酸化チタン又は過酸化チタン−シリカのゾルを加熱処理して得られるアナタース型の酸化チタン又は酸化チタン−シリカのゾルであることを特徴とする請求項4又は5に記載の抗菌性を向上させた光触媒溶液の製造方法。
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