JP5209430B2 - 空調制御システム - Google Patents

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Description

この発明は、被制御室内の計測温度と設定温度との差に応じて空調機への冷温水の流量を制御する空調制御システムに関するものである。
従来より、この種の空調制御システムでは、被制御室へ調和された空気を供給する空調機を備え、この空調機への冷温水の流量を被制御室内の計測温度と設定温度との差に応じて制御するようにしている。
図11に従来の空調制御システムの要部を示す(例えば、特許文献1参照)。同図において、1は空調機、2は空調機1に付設された制御装置、3は空調機1からの調和空気が供給される被制御室である。
空調機1には、冷温水コイル1A、加湿器1B、送風機(給気ファン)1Cが設けられている。また、冷温水コイル1Aへの冷温水の供給通路には冷温水バルブMVが、加湿器1Bへの加湿水の供給通路には加湿器バルブMVHが設けられている。
被制御室3には温度センサ4や湿度センサ5が設けられており、空調機1への外気OAの供給通路には外気ダンパ6が設けられ、被制御室3からの外気への排気EXの排出通路には排気ダンパ7が設けられている。また、排気EXの一部が還気RAとして空調機1へ戻されるようになっており、空調機1への還気RAの還流通路には還気ダンパ8が設けられている。
制御装置2は、温度センサ4および湿度センサ5からの被制御室3内の計測温度(室内温度計測値)Tpvおよび計測湿度(室内湿度計測値)Hpvを入力とし、計測温度Tpvおよび計測湿度Hpvが設定温度(室内温度設定値)Tspおよび設定湿度(室内湿度設定値)Hspに一致するように、冷温水バルブMVおよび加湿器バルブMVHの開度を制御する。
このバルブの開度制御において、制御装置2は、Tpv=TspとなるようにPID演算を行って冷温水弁開度要求MVspT(%)を求め、この求めた冷温水弁開度要求MVspTを冷温水バルブMVへ送る。また、Hpv=HspとなるようにPID演算を行って加湿弁開度要求MVspH(%)を求め、この求めた加湿弁開度要求MVspHを加湿器バルブMVHへ送る。
また、制御装置2は、外気ダンパ6、排気ダンパ7および還気ダンパ8の開度を制御し、空調機1への外気OAと還気RAとの混合比、すなわち冷温水コイル1Aへの取入空気の混合比を制御する。また、制御装置2は、給気ファン1Cの起動/停止を制御する。給気ファン1Cは、制御装置2から起動指令が与えられると、一定の回転数で回転する。
この空調制御システムでは、給気ファン1Cの回転数が一定であるので、冷温水コイル1Aへの取入空気の混合比が変動しても、冷温水コイル1Aを通過する取入空気の風量は変わらない。また、冬期など、被制御室3内の湿度が低くなると、加湿器1Bへの加湿水の供給が自動的に行われ、冷温水コイル1Aを通して送られてくる取入空気への加湿が行われる。
特開平7−35372号公報参照(図2)
しかしながら、上述した従来の空調制御システムでは、冷房軽負荷時に、被制御室3内の湿度が高い場合、必要以上に設定温度Tspが下げられてしまい、省エネルギーに反するという問題があった。また、暖房軽負荷時に、被制御室内の湿度が低い場合、必要以上に設定温度Tspが上げられてしまい、省エネルギーに反するという問題があった。以下、この問題について、冷房軽負荷時と暖房軽負荷時とに分けて説明する。
〔冷房軽負荷時〕
冷房負荷が少ない場合、計測温度Tpvと設定温度Tspとは一致しているが、被制御室3内の湿度が高いという場合がある。このような場合、冷温水バルブMVの開度が絞られ、冷温水コイル1Aへの冷水の流量が少なくなる。この時、冷温水コイル1Aを通過する取入空気の風量は一定である。このため、冷温水コイル1Aを通過する取入空気は、露点温度まで冷却(冷却・除湿)されることなく、給気ファン1Cを通して被制御室3へ送られる。
この場合、被制御室3の湿度は高いままとなり、特に雨天では不快に感じる。このため、被制御室3内の居住者は、設定温度Tspを下げ、冷温水コイル1Aへの冷水の流量を多くすることにより、冷温水コイル1Aを通過する取入空気をさらに冷却(冷却・除湿)して、不快感を解消しようとする。これにより、設定温度Tspが必要以上に下げられ、省エネルギーに反するものとなる。
〔暖房軽負荷時〕
暖房負荷が少ない場合、計測温度Tpvと設定温度Tspとは一致しているが、被制御室3内の湿度が低いという場合がある。このような場合、冷温水バルブMVの開度が絞られ、冷温水コイル1Aへの温水の流量が少なくなる。この時、冷温水コイル1Aを通過する取入空気の風量は一定である。このため、冷温水コイル1Aを通過して送られてくる取入空気の温度が低く、その取入空気の中に加湿水が溶け込まず、十分な加湿を行うことができない。
この場合、被制御室3内の居住者は、設定温度Tspを上げ、冷温水コイル1Aへの温水の流量を多くすることにより、加湿器1Bへの取入空気の温度を上昇させて、その取入空気に加湿水が溶け込むようにして、不快感を解消しようとする。これにより、設定温度Tspが必要以上に上げられ、省エネルギーに反するものとなる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、許容される室内温度設定値を維持した上で、除湿効果や加湿効果を発揮させることができる空調制御システムを提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、被制御室へ調和された空気を供給する空調機と、被制御室内の計測温度と設定温度との差に応じて空調機への冷温水の流量を制御する制御装置とを備えた空調制御システムにおいて、空調機に、被制御室からの還気と外気との混合空気を取入空気とし、この取入空気の通過通路に並設され当該取入空気が分流して通過する第1の冷温水コイルおよび第2の冷温水コイルと、第1の冷温水コイルへの取入空気の通過風量を調節する第1の風量調節手段と、第2の冷温水コイルへの取入空気の通過風量を調節する第2の風量調節手段と、第1の冷温水コイルへの冷温水の流量を調節する第1の流量調節手段と、第2の冷温水コイルへの冷温水の流量を調節する第2の流量調節手段とを設け、制御装置に、計測温度と設定温度との温度差が所定の範囲内にある場合、第1の流量制御手段を制御して第1の冷温水コイルへの冷温水の流量を調節するとともに、第1の風量調節手段を制御して第1の冷温水コイルへの取入空気の通過風量を調節し、計測温度と設定温度との温度差が所定の範囲を超過した場合、さらに第2の流量制御手段を制御して第2の冷温水コイルへの冷温水の流量を調節するとともに、第2の風量調節手段を制御して第2の冷温水コイルへの取入空気の通過風量を調節する制御手段を設けるようにしたものである。
この発明によれば、計測温度と設定温度との温度差が所定の範囲内にある場合、第1の冷温水コイルへの冷温水の流量が調節されるとともに、第1の冷温水コイルへの取入空気の通過風量が調節される。すなわち、計測温度と設定温度との温度差が所定の範囲内にある場合、第1の冷温水コイルおよび第2の冷温水コイルへの冷温水の流量の内、第1の冷温水コイルへの冷温水の流量のみが調節される。また、第1の冷温水コイルおよび第2の冷温水コイルへの取入空気の通過風量の内、第1の冷温水コイルへの取入空気の通過風量のみが調節される。この場合、第2の冷温水コイルへの取入空気の通過風量は、第2の流量調節手段をダンパとした場合、そのダンパの開度を全開としてもよいし、最小開度としてもよい。
〔冷房軽負荷時〕
例えば、本発明において、冷房負荷が少なく、湿度が高い場合を想定してみる。この場合、計測温度と設定温度との温度差が所定の範囲内にあるものとして、第1の冷温水コイルおよび第2の冷温水コイルへの冷水の流量の内、第1の冷温水コイルへの冷水の流量のみが調節される。また、第1の冷温水コイルおよび第2の冷温水コイルへの取入空気の通過風量の内、第1の冷温水コイルへの取入空気の通過風量のみが調節される。
この場合、取込空気が分流して第1の冷温水コイルおよび第2の冷温水コイルを通過するが、第1の冷温水コイルを通過する取入空気のみが冷却され、第1の冷温水コイルを通過する取入空気は冷却されない。第1の冷温水コイルを通過した取入空気は、第2の冷温水コイルを通過した取入空気と合わせられ、被制御室への調和空気とされる。
この時、適切な温度の調和空気が得られるようにするためには、第1の冷温水コイルを通過する取入空気へ供給する冷熱量を増大させる必要がある。この冷熱量の増大に際し、第1の冷温水コイルへの冷水の流量および第1の冷温水コイルへの取入空気の通過風量を調節し、第1の冷温水コイルを通過する取入空気の温度を露点温度以下まで下げるようにすれば、ここで冷却・除湿が行われる。これにより、設定温度を下げることなく、被制御室内の湿度を下げることが可能となる。
〔暖房軽負荷時〕
例えば、本発明において、暖房負荷が少なく、湿度が低い場合を想定してみる。この場合、計測温度と設定温度との温度差が所定の範囲内にあるものとして、第1の冷温水コイルおよび第2の冷温水コイルへの温水の流量の内、第1の冷温水コイルへの温水の流量のみが調節される。また、第1の冷温水コイルおよび第2の冷温水コイルへの取入空気の通過風量の内、第1の冷温水コイルへの取入空気の通過風量のみが調節される。
この場合、取込空気が分流して第1の冷温水コイルおよび第2の冷温水コイルを通過するが、第1の冷温水コイルを通過する取入空気のみが加熱され、第2の冷温水コイルを通過する取入空気は加熱されない。第1の冷温水コイルを通過した取入空気は、第2の冷温水コイルを通過した取入空気と合わせられ、被制御室への調和空気とされる。
この時、適切な温度の調和空気が得られるようにするためには、第1の冷温水コイルを通過する取入空気へ供給する温熱量を増大させる必要がある。この温熱量の増大に際し、第1の冷温水コイルへの温水の流量および第1の冷温水コイルへの取入空気の通過風量を調節し、第1の冷温水コイルを通過する取入空気の温度を大きく上昇させるようにすれば、加湿水が溶け込みやすくなる。これにより、設定温度を上げることなく、被制御室内の湿度を上げることが可能となる。
また、本発明では、計測温度と設定温度との温度差が所定の範囲を超過した場合、第2の冷温水コイルへの冷温水の流量が調節されるとともに、第2の冷温水コイルへの取入空気の通過風量が調節される。これにより、負荷が重くなると、第1の冷温水コイルと第2の冷温水コイルを使用して、冷房や暖房が行われるものとなる。
また、本発明では、第1の冷温水コイルの下流側に第1の加湿手段を設置し、第2の冷温水コイルの下流側に第2の加湿手段を設置する。そして、暖房時、計測温度と設定温度との温度差が所定の範囲内にある場合には、第1の加湿手段を制御して取入空気への加湿を行い、計測温度と設定温度との温度差が所定の範囲を超過した場合には、さらに第2の加湿手段を制御して取入空気への加湿を行うようにする。
また、本発明において、第1および第2の流量調節手段の冷温水の流量の調節量に応じて、被制御室への調和空気の搬送動力を調節する搬送動力調節手段を制御するようにすれば、軽負荷時の搬送動力を低減するようにして、省エネルギーを図ることが可能となる。
本発明によれば、計測温度と設定温度との温度差が所定の範囲内にある場合、第1の冷温水コイルへの冷温水の流量を調節するとともに、第1の冷温水コイルへの取入空気(外気と還気との混合空気)の通過風量を調節するようにしたので、冷房軽負荷時、第1の冷温水コイルを通過する取入空気(外気と還気との混合空気)の温度を露点温度以下まで下げて冷却・除湿を行うようにしたり、暖房軽負荷時、第1の冷温水コイルを通過する取入空気(外気と還気との混合空気)の温度を大きく上昇させて加湿水を溶け込みやすくしたりして、許容される室内温度設定値を維持した上で、除湿効果や加湿効果を発揮させることができるようになる。
以下、本発明を図面に基づいて詳細に説明する。図1はこの発明に係る空調制御システムの一実施の形態の要部を示す計装図である。同図において、1’は空調機、2’は制御装置、3は被制御室、MV1は第1の冷温水バルブ、MV2は第2の冷温水バルブ、MVH1は第1の加湿器バルブ、MVH2は第2の加湿器バルブ、4は温度センサ、5は湿度センサ、6は外気ダンパ、7は排気ダンパ、8は還気ダンパである。
空調機1’は、第1の冷温水コイル1A1および第2の冷温水コイル1A2と、第1の加湿器1B1および第2の加湿器1B2と、送風機(給気ファン)1Cと、第1のダンパDV1および第2のダンパDV2を有しており、給気ファン1Cには回転数調整用のインバータINVが付設されている。
冷温水コイル1A1,1A2は取入空気(外気OAと還気RAとの混合空気)MIXの通過通路に並設されている。すなわち、従来の冷温水コイル1Aを2つに分割した形で冷温水コイル1A1と1A2とが配置されており、取入空気MIXの全量をQとした場合、取入空気MIXがQAとQBとに分かれて通過する(Q=QA+QB:以下、取入量QAの取入空気MIXを取入空気QA、取入量QBの取入空気MIXを取入空気QBとする)。
本実施の形態において、冷温水コイル1A1と冷温水コイル1A2の能力は等能力とされ、その合計能力が従来の冷温水コイル1Aの能力と等しいものとされている。なお、冷温水コイル1A1の能力を冷温水コイル1A2の能力よりも高くしたり、冷温水コイル1A2の能力を冷温水コイル1A1の能力よりも高くしたりするなどとしてもよい。
第1のダンパDV1は、冷温水コイル1A1の上流側に設置されており、冷温水コイル1A1への取入空気QAの風量を調節する。第2のダンパDV2は、冷温水コイル1A2の上流側に設置されており、冷温水コイル1A2への取入空気QBの風量を調節する。なお、ダンパDV1およびDV2は、冷温水コイル1A1および1A2の下流側に設置されていてもよい。
第1の加湿器1B1は、冷温水コイル1A1の下流側に設置されており、冷温水コイル1A1を通して送られてくる取入空気QAへの加湿を行う。第2の加湿器1B2は、冷温水コイル1A2の下流側に設置されており、冷温水コイル1A2を通して送られてくる取入空気QBへの加湿を行う。
第1の冷温水バルブMV1は冷温コイル1A1への冷温水の供給通路に、第2の冷温水バルブMV2は冷温コイル1A2への冷温水の供給通路に、第1の加湿器バルブMVH1は加湿器1B1への加湿水の供給通路に、第2の加湿器バルブMVH2は加湿器1B2への加湿水の供給通路に設けられている。被制御室2には温度センサ4と湿度センサ5が設けられている。
制御装置2’は、温度センサ4からの被制御室3内の計測温度Tpvと湿度センサ5からの被制御室3内の計測湿度Hpvを入力とし、計測温度Tpvと設定温度Tspとが一致するように、また計測湿度Hpvと設定湿度Hspとが一致するように、冷温水バルブMV1,MV2、加湿器バルブMVH1,MVH2およびダンパDV1,DV2の開度を制御する。
図2に制御装置2’のハードウェア構成の概略を示す。同図において、2−1はCPU、2−2はRAM、2−3はROM、2−4は記憶装置、2−5〜2−7はインターフェイスである。CPU2−1は、インターフェイス2−6を介して与えられる設定温度Tsp,設定湿度Hsp、インタフェース2−7を介して与えられる計測温度Tpv,計測湿度Hpvを得て、RAM2−2にアクセスしながら、記憶装置2−4に格納されているプログラムに従って動作する。
記憶装置2−4には、本実施の形態特有のプログラムとして、被制御室3内の温度および湿度を制御する冷暖房制御プログラムが格納されている。この冷暖房制御プログラムは、例えばCD−ROMなどの記録媒体に記録された状態で提供され、この記録媒体から読み出されて記憶装置2−4にインストールされている。
以下、図3〜図6に示すフローチャートに従って、図7〜図10に示す弁開度やダンパ開度などの動作図を参照しながら、CPU2−1が実行する本実施の形態特有の処理動作について説明する。ここでは、先ず、図3に示すフローチャートに沿って冷房制御時の処理動作について説明し、次に、図4に示すフローチャートに沿って暖房制御時の処理動作について説明する。
〔冷房制御の処理動作〕
<冷房軽負荷時>
今、中間期で、被制御室3内の冷房負荷が少なく、計測温度Tpvと設定温度Tsp(Tpv>Tsp)との温度差ΔTが所定の範囲W1内にあるものとする(図7参照)。また、被制御室3内の湿度が高く、計測湿度Hpvと設定湿度Hsp(Hpv>Hsp)との湿度差ΔHが所定の範囲W2を超えているものとする(図8参照)。
なお、この実施の形態では、冷温水コイル1A1および1A2の全体を従来の冷温水コイル1Aと等価であるものとみなし、この冷温水コイル1A1および1A2の全体に対しての冷温水弁開度要求MVspT(%)を求めるものとする。また、冷温水弁開度要求MVspTは、温度差ΔTが所定の範囲W1内にある場合には50%以下の値として求められ、温度差ΔTが所定の範囲W1を超えている場合には50%を超える値として求められるものとする。
この冷房軽負荷時、CPU2−1は、図3に示すステップS101において、Tpv=TspとなるようにPID演算を行って冷温水弁開度要求MVspTを求める。そして、この冷温水弁開度要求MVspTが50%以下であるか否かをチェックする(ステップS102)。
この例では、被制御室3内の冷房負荷が少なく、計測温度Tpvと設定温度Tspとの温度差ΔTが所定の範囲W1内にあるので、冷温水弁開度要求MVspTは50%以下の値として求められる。したがって、ステップS102のYESに応じて、ステップS103へ進む。
ステップS103において、CPU2−1は、冷温水バルブMV1への冷温水弁開度要求MVspT1をMVspT1=MVspT×2〔%〕として求め、冷温水バルブMV2への冷温水弁開度要求MVspT2をMVspT2=0〔%〕として求める。
次に、CPU2−1は、予め定められている冷温水弁開度−ダンパ開度変換曲線を使用して、冷温水バルブMV1への冷温水弁開度要求MVspT1に応ずるダンパDV1へのダンパ開度要求Dsv1、および冷温水バルブMV2への冷温水弁開度要求MVspT2に応ずるダンパDV2へのダンパ開度要求Dsv2を求める(ステップS105)。
図9にステップS105で用いられる冷温水弁開度−ダンパ開度変換曲線の一例を示す。この冷温水弁開度−ダンパ開度変換曲線では冷温水弁開度に対するダンパ開度の下限値が最小開度設定値Dvmin=20%として定められている。この冷温水弁開度−ダンパ開度変換曲線は現場単位でデータ測定に基づいて定められるものである。
次に、CPU2−1は、ステップS105で求めたダンパ開度要求Dsv1およびDsv2とから、(Dsv1+Dsv2)/2を給気ファン1Cの回転数を決定するための判断値(以下、搬送動力の判断値と呼ぶ)Davとして求め、この搬送動力の判断値Davが50%以下であるか否かをチェックする(ステップS106)。
ここで、搬送動力の判断値Davが50%以下であった場合には、インバータINVへの給気ファン回転数要求SAinvを60%とする(ステップS107)。搬送動力の判断値Davが50%を超えていた場合には、給気ファン回転数要求SAinvをSAinv=0.8×((Dsv1+Dsv2)/2)+20〔%〕とする(ステップS108)。
CPU2−1は、このようにして冷温水弁開度要求MVspT1,MVspT2、ダンパ開度要求Dsv1,Dsv2、給気ファン回転数要求SAinvを求めた後、冷温水弁開度要求MVspT1を冷温水バルブMV1に、冷温水弁開度要求MVspT2を冷温水バルブMV2に、ダンパ開度要求Dsv1をダンパDV1に、ダンパ開度要求Dsv2をダンパDV2に、給気ファン回転数要求SAinvをインバータINVへ出力する(ステップS109)。
ここで、例えば、冷温水弁開度要求MVspTが25%である場合を想定してみる。この場合、冷温水弁開度要求MVspT1は50%、冷温水弁開度要求MVspT2は0%、ダンパ開度要求Dsv1は22%,ダンパ開度要求Dsv2は20%、給気ファン回転数要求SAinvは60%として求められる。これにより、冷温水バルブMV1の開度が50%、冷温水バルブMV2の開度が0%、ダンパDV1の開度が22%、ダンパDV2の開度が20%、給気ファン1Cの回転数が定格回転数の60%とされる。
次に、冷温水弁開度要求MVspTが50%である場合を想定してみる。この場合、冷温水弁開度要求MVspT1は100%、冷温水弁開度要求MVspT2は0%、ダンパ開度要求Dsv1は100%,ダンパ開度要求Dsv2は20%、給気ファン回転数要求SAinvは68%として求められる。これにより、冷温水バルブMV1の開度が100%、冷温水バルブMV2の開度が0%、ダンパDV1の開度が100%、ダンパDV2の開度が20%、給気ファン1Cの回転数が定格回転数の68%とされる。
この例からも分かるように、冷温水弁開度要求MVspTが50%を超えるまでは、すなわち計測温度Tpvと設定温度Tspとの温度差ΔTが所定の範囲W1内にある場合には、冷温水バルブMV2の開度は0%、ダンパDV2の開度は20%(最小開度設定値)を維持し、冷温水バルブMV1の開度、ダンパDV1の開度および給気ファン1Cの回転数のみが調節される。
この場合、取込空気MIXが分流して冷温水コイル1A1および冷温水コイル1A2を通過するが、冷温水コイル1A1を通過する取入空気QAのみが冷却され、冷温水コイル1Bを通過する取入空気QBは冷却されない。冷温水コイル1A1を通過した取入空気QAは、冷温水コイル1A2を通過した取入空気QBと合わせられ、被制御室3への調和空気とされる。
この時、CPU2−1は、適切な温度の調和空気(QA+QB)が得られるように、冷温水バルブMV1の開度およびダンパDV1の開度を調節し、冷温水コイル1A1を通過する取入空気QAへ供給する冷熱量を増大させる。この冷熱量の増大により、冷温水コイル1A1を通過する取入空気QAの温度が露点温度以下まで下げられ、ここで冷却・除湿が行われる。これにより、設定温度Tspを下げることなく、被制御室3内の湿度が下げられるものとなる。
<温度差ΔTが所定の範囲W1を超えた場合>
計測温度Tpvと設定温度Tspとの温度差ΔTが所定の範囲W1を超えると、すなわち冷温水弁開度要求MVspTが50%を超えると(ステップS102のNO)、CPU2−1は、冷温水バルブMV1への冷温水弁開度要求MVspT1をMVspT1=100〔%〕として求め、冷温水バルブMV2への冷温水弁開度要求MVspT2をMVspT2=(MVspT−50)×2〔%〕として求める(ステップS104)。
次に、CPU2−1は、図9に示した冷温水弁開度−ダンパ開度変換曲線を使用して、冷温水バルブMV1への冷温水弁開度要求MVspT1に応ずるダンパDV1へのダンパ開度要求Dsv1、および冷温水バルブMV2への冷温水弁開度要求MVspT2に応ずるダンパDV2へのダンパ開度要求Dsv2を求める(ステップS105)。
そして、ステップS105で求めたダンパ開度要求Dsv1およびDsv2とから、(Dsv1+Dsv2)/2を搬送動力の判断値Davとして求め、この搬送動力の判断値Davが50%以下であるか否かをチェックする(ステップS106)。ここで、搬送動力の判断値Davが50%以下であった場合には、インバータINVへの給気ファン回転数要求SAinvを60%とする(ステップS107)。搬送動力の判断値Davが50%を超えていた場合には、給気ファン回転数要求SAinvをSAinv=0.8×((Dsv1+Dsv2)/2)+20〔%〕とする(ステップS108)。
図10に搬送動力の判断値Dav=(Dsv1+Dsv2)/2と給気ファン回転数要求SAinvとの関係を示す。この図からも分かるように、本実施の形態では、給気ファン回転数要求SAinvの最小値SAminが60%とされ、搬送動力の判断値Davが50%を超えると、この搬送動力の判断値Davの増大に比例して、給気ファン回転数要求SAinvが増大して行く。
CPU2−1は、このようにして冷温水弁開度要求MVspT1,MVspT2、ダンパ開度要求Dsv1,Dsv2、給気ファン回転数要求SAinvを求めた後、冷温水弁開度要求MVspT1を冷温水バルブMV1に、冷温水弁開度要求MVspT2を冷温水バルブMV2に、ダンパ開度要求Dsv1をダンパDV1に、ダンパ開度要求Dsv2をダンパDV2に、給気ファン回転数要求SAinvをインバータINVへ出力する(ステップS109)。
ここで、例えば、冷温水弁開度要求MVspTが50%を超えている場合として、冷温水弁開度要求MVspTが75%である場合を想定してみる。この場合、冷温水弁開度要求MVspT1は100%、冷温水弁開度要求MVspT2は50%、ダンパ開度要求Dsv1は100%,ダンパ開度要求Dsv2は22%、給気ファン回転数要求SAinvは68.8%として求められる。これにより、冷温水バルブMV1の開度が100%、冷温水バルブMV2の開度が50%、ダンパDV1の開度が100%、ダンパDV2の開度が22%、給気ファン1Cの回転数が定格回転数の68.8%とされる。
この例からも分かるように、冷温水弁開度要求MVspが50%を超えると、すなわち計測温度Tpvと設定温度Tspとの温度差ΔTが所定の範囲W1を超えると、冷温水バルブMV1の開度、ダンパDV1の開度および給気ファン1Cの回転数の調節に加え、冷温水バルブMV2の開度およびダンパDV2の開度が調節されるようになる。
この場合、冷温水コイル1A1を通過する取入空気QAの冷却に加え、冷温水コイル1Bを通過する取入空気QBも冷却されるものとなる。これにより、空調機1’における冷却能力がアップされ、計測温度Tpvと設定温度Tspとの温度差ΔTが速やかに所定の範囲W1に戻されるようになる。
なお、この例では、ステップ105でのダンパの最低開度設定値を20%、ステップS106での搬送動力の判断値Davに対する比較値を50%、ステップS106での給気ファン回転数要求SAinvを60%、ステップS108での給気ファン回転数要求SAinvの算出式をSAinv=0.8×((Dsv1+Dsv2)/2)+20としたが、これらは現場単位で設定されるものであり、自由に変更することが可能である。
〔暖房制御の処理動作〕
<暖房軽負荷時>
今、被制御室3内の暖房負荷が少なく、計測温度Tpvと設定温度Tsp(Tpv<Tsp)との温度差ΔTが所定の範囲W3内にあるものとする(図7参照)。また、被制御室3内の湿度が低く、計測湿度Hpvと設定湿度Hsp(Hpv<Hsp)との湿度差ΔHが所定の範囲W4を超えているものとする(図8参照)。
なお、この暖房制御時にも冷房制御時と同様、冷温水弁開度要求MVspTは、温度差ΔTが所定の範囲W1内にある場合には50%以下の値として求められ、温度差ΔTが所定の範囲W1を超えている場合には50%を超える値として求められるものとする。
この暖房軽負荷時、CPU2−1は、図4に示すステップS201において、Tpv=TspとなるようにPID演算を行って冷温水弁開度要求MVspTを求める。そして、この冷温水弁開度要求MVspTが50%以下であるか否かをチェックする(ステップS202)。
この例では、被制御室3内の暖房負荷が少なく、計測温度Tpvと設定温度Tspとの温度差ΔTが所定の範囲W3内にあるので、冷温水弁開度要求MVspTは50%以下の値として求められる。したがって、ステップS202のYESに応じて、ステップS203へ進む。
ステップS203において、CPU2−1は、冷温水バルブMV1への冷温水弁開度要求MVspT1をMVspT1=MVspT×2〔%〕として求め、冷温水バルブMV2への冷温水弁開度要求MVspT2をMVspT2=0〔%〕として求める。また、加湿器バルブMVH1をオンとし、加湿器バルブMVH2をオフとする。
なお、ここでオンとする加湿器バルブMVH1に対しては、Hpv=HspとなるようにPID演算を行って、そのバルブの開度を定める加湿弁開度要求MVspH1を求める(図5:ステップS301)。
次に、CPU2−1は、図9に示した冷温水弁開度−ダンパ開度変換曲線を使用して、冷温水バルブMV1への冷温水弁開度要求MVspT1に応ずるダンパDV1へのダンパ開度要求Dsv1、および冷温水バルブMV2への冷温水弁開度要求MVspT2に応ずるダンパDV2へのダンパ開度要求Dsv2を求める(ステップS205)。
そして、ステップS205で求めたダンパ開度要求Dsv1およびDsv2とから、(Dsv1+Dsv2)/2を搬送動力の判断値Davとして求め、この搬送動力の判断値Davが50%以下であるか否かをチェックする(ステップS206)。
ここで、搬送動力の判断値Davが50%以下であった場合には、インバータINVへの給気ファン回転数要求SAinvを60%とする(ステップS207)。搬送動力の判断値Davが50%を超えていた場合には、給気ファン回転数要求SAinvをSAinv=0.8×((Dsv1+Dsv2)/2)+20〔%〕とする(ステップS208)。
CPU2−1は、このようにして冷温水弁開度要求MVspT1,MVspT2、ダンパ開度要求Dsv1,Dsv2、加湿弁開度要求MVspH1、給気ファン回転数要求SAinvを求めた後、冷温水弁開度要求MVspT1を冷温水バルブMV1に、冷温水弁開度要求MVspT2を冷温水バルブMV2に、ダンパ開度要求Dsv1をダンパDV1に、ダンパ開度要求Dsv2をダンパDV2に、加湿弁開度要求MVspH1を加湿器バルブMVH1に、給気ファン回転数要求SAinvをインバータINVへ出力する(ステップS209)。
ここで、例えば、冷温水弁開度要求MVspTが25%であり、加湿弁開度要求MVspH1が50%である場合を想定してみる。この場合、冷温水弁開度要求MVspT1は50%、冷温水弁開度要求MVspT2は0%、ダンパ開度要求Dsv1は22%,ダンパ開度要求Dsv2は20%、給気ファン回転数要求SAinvは60%として求められる。これにより、冷温水バルブMV1の開度が50%、冷温水バルブMV2の開度が0%、ダンパDV1の開度が22%、ダンパDV2の開度が20%、加湿器バルブMVH1の開度が50%、給気ファン1Cの回転数が定格回転数の60%とされる。
次に、冷温水弁開度要求MVspTが50%であり、加湿弁開度要求MVspH1が100%である場合を想定してみる。この場合、冷温水弁開度要求MVspT1は100%、冷温水弁開度要求MVspT2は0%、ダンパ開度要求Dsv1は100%,ダンパ開度要求Dsv2は20%、給気ファン回転数要求SAinvは68%として求められる。これにより、冷温水バルブMV1の開度が100%、冷温水バルブMV2の開度が0%、ダンパDV1の開度が100%、ダンパDV2の開度が20%、加湿器バルブMVH1の開度が100%、給気ファン1Cの回転数が定格回転数の68%とされる。
この例からも分かるように、冷温水弁開度要求MVspTが50%を超えるまでは、すなわち計測温度Tpvと設定温度Tspとの温度差ΔTが所定の範囲W3内にある場合には、冷温水バルブMV2の開度は0%、ダンパDV2の開度は20%(最小開度設定値)を維持し、冷温水バルブMV1の開度、ダンパDV1の開度、加湿器バルブMVH1の開度および給気ファン1Cの回転数のみが調節される。
この場合、取込空気MIXが分流して冷温水コイル1A1および冷温水コイル1A2を通過するが、冷温水コイル1A1を通過する取入空気QAのみが加熱され、冷温水コイル1Bを通過する取入空気QBは加熱されない。冷温水コイル1A1を通過した取入空気QAは、冷温水コイル1A2を通過した取入空気QBと合わせられ、被制御室3への調和空気とされる。
この時、CPU2−1は、適切な温度の調和空気(QA+QB)が得られるように、冷温水バルブMV1の開度およびダンパDV1の開度を調節し、冷温水コイル1A1を通過する取入空気QAへ供給する温熱量を増大させる。この温熱量の増大により、冷温水コイル1A1を通過する取入空気QAの温度が大きく上昇され、加湿水が溶け込みやすくなる。これにより、設定温度Tspを上げることなく、被制御室3内の湿度が上げられるものとなる。
<温度差ΔTが所定の範囲W3を超えた場合>
計測温度Tpvと設定温度Tspとの温度差ΔTが所定の範囲W3を超えると、すなわち冷温水弁開度要求MVspTが50%を超えると(ステップS202のNO)、CPU2−1は、冷温水バルブMV1への冷温水弁開度要求MVspT1をMVspT1=100〔%〕として求め、冷温水バルブMV2への冷温水弁開度要求MVspT2をMVspT2=(MVspT−50)×2〔%〕として求める。また、加湿器バルブMVH1および加湿器バルブMVH2を共にオンとする。(ステップS204)
なお、ここでオンとする加湿器バルブMVH1,MVH2については、Hpv=HspとなるようにPID演算を行って加湿器バルブMVH1およびMVH2の全体に対しての加湿弁開度要求MVspHを求め(図6:ステップS401)、加湿弁開度要求MVspHが50%以下であるか否かをチェックし(ステップS402)、加湿弁開度要求MVspHが50%以下であった場合には(ステップS402のYES)、加湿器バルブMVH1への加湿弁開度要求MVspH1をMVspH1=MVspH×2〔%〕とし、加湿器バルブMVH2への加湿弁開度要求MVspH2をMVspH1=0〔%〕とする(ステップS403)。加湿弁開度要求MVspHが50%を超えていた場合には(ステップS402のNO)、加湿器バルブMVH1への加湿弁開度要求MVspH1をMVspH1=100〔%〕とし、加湿器バルブMVH2への加湿弁開度要求MVspH2をMVspH1=(MVspH−50)×2〔%〕とする(ステップS404)。
次に、CPU2−1は、図9に示した冷温水弁開度−ダンパ開度変換曲線を使用して、冷温水バルブMV1への冷温水弁開度要求MVspT1に応ずるダンパDV1へのダンパ開度要求Dsv1、および冷温水バルブMV2への冷温水弁開度要求MVspT2に応ずるダンパDV2へのダンパ開度要求Dsv2を求める(ステップS205)。
そして、ステップS205で求めたダンパ開度要求Dsv1およびDsv2とから、(Dsv1+Dsv2)/2を搬送動力の判断値Davとして求め、この搬送動力の判断値Davが50%以下であるか否かをチェックする(ステップS206)。ここで、搬送動力の判断値Davが50%以下であった場合には(ステップS206のYES)、インバータINVへの給気ファン回転数要求SAinvを60%とする(ステップS207)。搬送動力の判断値Davが50%を超えていた場合には(ステップS206のNO)、給気ファン回転数要求SAinvをSAinv=0.8×((Dsv1+Dsv2)/2)+20とする(ステップS208)。
CPU2−1は、このようにして冷温水弁開度要求MVspT1,MVspT2、ダンパ開度要求Dsv1,Dsv2、加湿弁開度要求MVspH1,MVspH2、給気ファン回転数要求SAinvを求めた後、冷温水弁開度要求MVspT1を冷温水バルブMV1に、冷温水弁開度要求MVspT2を冷温水バルブMV2に、ダンパ開度要求Dsv1をダンパDV1に、ダンパ開度要求Dsv2をダンパDV2に、加湿弁開度要求MVspH1を加湿器バルブMVH1に、加湿弁開度要求MVspH2を加湿器バルブMVH2に、給気ファン回転数要求SAinvをインバータINVへ出力する(ステップS209)。
ここで、例えば、冷温水弁開度要求MVspTが50%を超えている場合として、冷温水弁開度要求MVspTが75%である場合を想定してみる。なお、この場合、加湿弁開度要求MVspHは60%であるとする。この場合、冷温水弁開度要求MVspT1は100%、冷温水弁開度要求MVspT2は50%、ダンパ開度要求Dsv1は100%,ダンパ開度要求Dsv2は22%、加湿弁開度要求MVspH1は100%、加湿弁開度要求MVspH2は20%、給気ファン回転数要求SAinvは68.8%として求められる。これにより、冷温水バルブMV1の開度が100%、冷温水バルブMV2の開度が50%、ダンパDV1の開度が100%、ダンパDV2の開度が22%、加湿器バルブMVH1の開度が100%、加湿器バルブMVH2の開度が20%、給気ファン1Cの回転数が定格回転数の68.8%とされる。
この例からも分かるように、冷温水弁開度要求MVspが50%を超えると、すなわち計測温度Tpvと設定温度Tspとの温度差ΔTが所定の範囲W3を超えると、冷温水バルブMV1の開度、ダンパDV1の開度、加湿器バルブMVH1,MVH2および給気ファン1Cの回転数の調節に加え、冷温水バルブMV2の開度およびダンパDV2の開度が調節されるようになる。
この場合、冷温水コイル1A1を通過する取入空気QAの加熱に加え、冷温水コイル1Bを通過する取入空気QBも加熱されるものとなる。これにより、空調機1’における加熱能力がアップされ、計測温度Tpvと設定温度Tspとの温度差ΔTが速やかに所定の範囲W3に戻されるようになる。
なお、この例では、ステップ205でのダンパの最低開度設定値を20%、ステップS206での搬送動力の判断値Davに対する比較値を50%、ステップS206での給気ファン回転数要求SAinvを60%、ステップS208での給気ファン回転数要求SAinvの算出式をSAinv=0.8×((Dsv1+Dsv2)/2)+20としたが、これらは現場単位で設定されるものであり、自由に変更することが可能である。
また、上述した実施の形態では、計測温度Tpvと設定温度Tspとの温度差ΔTが所定の範囲W1やW3内にある場合、ダンパDV2の開度を最小開度設定値とするようにしたが、全開とするなどとしてもよい。
また、上述した実施の形態では、給気ファン1Cの回転数を変化させるようにしたが、給気ファン1Cの回転数を一定とするようにしてもよい。本実施の形態のように、給気ファン1CにインバータINVを付設して搬送動力調節手段とし、冷温水コイル1A1および1A2への冷温水の流量の調節量に応じて給気ファン1Cの回転数を調節することにより、軽負荷時の被制御室3への調和空気の搬送動力を低減するようにして、省エネルギーを図ることができる。
また、上述した実施の形態では、冷温水弁開度−ダンパ開度変換曲線(図9)を使用して、冷温水弁開度要求MVspT1およびMVspT2に応ずるダンパ開度要求Dsv1およびDsv2を求めるようにしたが、冷温水弁開度要求MVspT1およびMVspT2とは独立して、ダンパ開度要求Dsv1およびDsv2を求めるようにしてもよい。
本発明に係る空調制御システムの一実施の形態の要部を示す計装図である。 この空調制御システムにおける制御装置のハードウェア構成の概略を示す図である。 この空調制御システムにおける制御装置のCPUが実行する冷房制御時の処理動作を示すフローチャートである。 この空調制御システムにおける制御装置のCPUが実行する暖房制御時の処理動作を示すフローチャートである。 暖房制御時の被制御室内の温度差ΔTが所定の範囲W3内にある場合の加湿処理を示すフローチャートである。 暖房制御時の被制御室内の温度差ΔTが所定の範囲W3を超えている場合の加湿処理を示すフローチャートである。 冷温水バルブMV1/MV2の温度制御動作を示す図である。 冷温水バルブMV1/MV2の湿度制御動作を示す図である。 冷温水弁開度−ダンパ開度変換曲線の一例を示す図である。 搬送動力の判断値(Dav=(Dsv1+Dsv2)/2)と給気ファン回転数要求(SAinv)との関係を示す図である。 従来の空調制御システムの要部を示す計装図である。
符号の説明
1’…空調機、1A1…第1の冷温水コイル、1A2…第2の冷温水コイル、1B1…第1の加湿器、1B2…第2の加湿器、1C…送風機(給気ファン)、2’…制御装置、3…被制御室、4…温度センサ、5…湿度センサ、6…外気ダンパ、7…排気ダンパ、8…還気ダンパ、MV1…第1の冷温水バルブ、MV2…第2の冷温水バルブ、MVH1…第1の加湿器バルブ、MVH2…第2の加湿器バルブ、DV1…第1のダンパ、DV2…第2のダンパ、2−1…CPU、2−2…RAM、2−3…ROM、2−4…記憶装置、2−5〜2−7…インターフェイス。

Claims (3)

  1. 被制御室へ調和された空気を供給する空調機と、前記被制御室内の計測温度と設定温度との差に応じて前記空調機への冷温水の流量を制御する制御装置とを備えた空調制御システムにおいて、
    前記空調機は、
    前記被制御室からの還気と外気との混合空気を取入空気とし、この取入空気の通過通路に並設され当該取入空気が分流して通過する第1の冷温水コイルおよび第2の冷温水コイルと、
    前記第1の冷温水コイルへの取入空気の通過風量を調節する第1の風量調節手段と、
    前記第2の冷温水コイルへの取入空気の通過風量を調節する第2の風量調節手段と、
    前記第1の冷温水コイルへの冷温水の流量を調節する第1の流量調節手段と、
    前記第2の冷温水コイルへの冷温水の流量を調節する第2の流量調節手段とを備え
    前記制御装置は、
    前記計測温度と設定温度との温度差が所定の範囲内にある場合、前記第1の流量制御手段を制御して前記第1の冷温水コイルへの冷温水の流量を調節するとともに、前記第1の風量調節手段を制御して前記第1の冷温水コイルへの取入空気の通過風量を調節し、前記計測温度と設定温度との温度差が前記所定の範囲を超過した場合、さらに前記第2の流量制御手段を制御して前記第2の冷温水コイルへの冷温水の流量を調節するとともに、前記第2の風量調節手段を制御して前記第2の冷温水コイルへの取入空気の通過風量を調節する制御手段
    を備えることを特徴とする空調制御システム。
  2. 請求項1に記載された空調制御システムにおいて、
    前記空調機は、
    前記第1の冷温水コイルの下流側に設置され上流側より流れてくる取入空気への加湿を行う第1の加湿手段と、
    前記第2の冷温水コイルの下流側に設置され上流側より流れてくる取入空気への加湿を行う第2の加湿手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記空調機へ温水の供給が行われている暖房時、前記計測温度と設定温度との温度差が前記所定の範囲内にある場合には、前記第1の加湿手段を制御して前記取入空気への加湿を行い、前記計測温度と設定温度との温度差が前記所定の範囲を超過した場合には、さらに前記第2の加湿手段を制御して前記取入空気への加湿を行う
    ことを特徴とする空調制御システム。
  3. 請求項1または2に記載された空調制御システムにおいて、
    前記空調機は、
    前記被制御室への調和空気の搬送動力を調節する搬送動力調節手段を備え、
    前記制御手段は、
    前記第1および第2の流量調節手段の冷温水の流量の調節量に応じて前記搬送動力調節手段を制御して前記被制御室への調和空気の搬送動力を調節する
    ことを特徴とする空調制御システム。
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