JP5856520B2 - 空調制御システムおよび空調制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、空調機の熱交換器への熱媒の供給通路に設けられたバルブの開度を制御する空調制御システムおよび空調制御方法に係り、特に冷水コイルと冷温水コイルの2つを備えたダブルコイルタイプの空調機を用いる空調制御システムにおいて冷水コイルへの冷水の供給通路に設けられた冷水バルブの開度および冷温水コイルへの冷温水の供給通路に設けられた冷温水バルブの開度を制御する技術に関するものである。
従来より、空調制御システムでは、ファンコイルユニット(FCU)を設け、このFCUの熱交換器であるコイルに冷温水を供給するようにしている。また、コイルへの冷温水の供給通路にはバルブが設けられており、このバルブの開度を制御する装置として空調制御装置が設けられている。
空調制御装置は、空調機から調和空気の供給を受ける空調エリアの室内温度の計測値とこの室内温度に対して設定される室内温度の設定値との偏差を零とするように、バルブの開度を制御する。これにより、空調機のコイルへの冷温水の供給量が制御され、空調機から空調エリアへの調和空気の温度が調節される(例えば、特許文献1参照)。
熱交換器としては、シングルコイルタイプとダブルコイルタイプとがある。シングルコイルタイプは、1つの冷温水コイルを備え、冷房時は冷水を熱媒として冷水と空気との熱交換を行い、暖房時は温水を熱媒として温水と空気との熱交換を行うものである。ダブルコイルタイプは、冷水コイルと温水コイルの2つを備え、冷房時は冷水を熱媒として冷水コイルで冷水と空気との熱交換を行い、暖房時は温水を熱媒として温水コイルで温水と空気との熱交換を行うものである。また、ダブルコイルタイプの別の例として、冷水コイルと冷温水コイルの2つを備え、暖房時はシングルコイルタイプと同様に冷温水コイルで温水と空気との熱交換を行い、冷房時はまず冷水コイルで冷水と空気との熱交換を行い、冷水コイルの能力が足りなくなった場合のみ、冷水コイルと冷温水コイルの両方で冷水と空気との熱交換を行うものがある。
冷水コイルと冷温水コイルの2つを備えたダブルコイルタイプの場合、冷房能力を上げるときには、まず冷水バルブを開いて冷水コイルへの冷水の流量を増やし、この冷水バルブの開度が100%(全開)になった後に、冷温水バルブを開いて冷温水コイルへの冷水の流量を増やすという順番で動作する。また、冷房能力を下げるときには、冷温水バルブを閉じる方向に動作させて冷温水コイルへの冷水の流量を減らし、この冷温水バルブの開度が0%(全閉)になった後に、冷水バルブを閉じる方向に動作させて冷水コイルへの冷水の流量を減らすという順番で動作する。
特開2008−45855号公報
図1は本発明の実施の形態に係る空調制御システムの構成を示すブロック図であるが、空調制御システムの全体構成は従来も同様であるので、図1を用いて従来の問題点を説明する。空調制御システムは、制御対象空間2の室内温度を制御する空調機(FCU)1と、空調機1の冷水コイルに供給される冷水の流量を制御する冷水バルブ3と、空調機1の冷温水コイルに供給される冷温水の流量を制御する冷温水バルブ4と、空調機1の冷水コイルに冷水を供給する往水配管5と、空調機1の冷水コイルから戻される還水が流れる還水配管6と、空調機1の冷温水コイルに冷温水を供給する往水配管7と、空調機1の冷温水コイルから戻される還水が流れる還水配管8と、空調機1の冷水コイルから戻される還水の温度を計測する還水温度センサ9と、空調機1の冷温水コイルから戻される還水の温度を計測する還水温度センサ10と、制御対象空間2に設けられた室内温度センサ11と、制御対象空間2に設けられたリモコン端末12とを備えている。
空調機1は、熱交換器である冷水コイル13と、同じく熱交換器である冷温水コイル14と、ファン15と、空調制御装置16とを備えている。
以上のような空調制御システムにおいて、制御対象空間2の室内温度の設定は、リモコン端末12を操作する居住者、もしくは図示しない中央管理センタにいるビル管理担当者に委ねられている。このため、運用上の誤り(運用フォルト)として、設計条件を逸脱する過剰な室内温度の設定変更が行われてしまう恐れがある。例えば、冷房であれば、室内温度の設定値が設計条件を逸脱して過剰に下げられてしまうことがある。この場合、設計最大流量以上の流量(過流量)の冷水が空調機1のコイルを通過するため、空調機1から熱源機に戻される還水の温度が設計どおり維持できず、熱源機から供給される往水と還水との温度差が縮小する。この結果、熱源機のCOP(成績係数:熱媒を生成するための消費電力と生成した熱量との比)が低下し、エネルギーの消費量が増加してしまうという問題点があった。
図8は冷房動作時の冷水流量と還水温度と空調機の処理顕熱量との関係を示す図である。図8における80は還水温度を示し、81は空調機の処理顕熱量を示している。図8によると、熱交換器を通過する冷水流量が増えると、還水温度が下がり、往水温度に近づくことが分かる。また、冷水流量が定格流量以上では、空調機の処理顕熱量がほぼ横ばいとなり、冷水流量を増やしても処理顕熱量は殆ど変わらないことが分かる。
また、運用フォルトとして、室内温度センサ11の設置位置が適切でなく、制御対象空間2の負荷状態を正しく反映した室内温度の計測値が得られない状態が生じている場合がある。このような場合にも、空調負荷以上の流量(過流量)の冷水が空調機1のコイルを流れることがあり、往水と還水との温度差が縮小し、エネルギーの消費量が増加するという問題が生じる。
さらに、図1に示すように、空調機1の熱交換器として冷水コイル13と冷温水コイル14の2つを備えるダブルコイルタイプのシステムでは、冷水コイル13と冷温水コイル14とが別の配管系統であるために、それぞれのコイル13,14におけるバルブ3,4の入口圧力に差異が生じることがあるため、冷水コイル13と冷温水コイル14とでバルブ前後差圧のかかり方が異なる場合がある。
冷水バルブ3の入口圧力と冷温水バルブ4の入口圧力に差異が生じる理由は、冷水コイル13への冷水の供給元であるポンプと冷温水コイル14への冷水の供給元であるポンプとが異なることと、冷水コイル13に冷水を供給する往水配管5および還水配管6の圧力損失と冷温水コイル14に冷水を供給する往水配管7および還水配管8の圧力損失とに差異が生じるためと、冷水バルブ3と同じ配管系統内の他のバルブの開閉による過渡的な圧力変動および冷温水バルブ4と同じ配管系統内の他のバルブの開閉による過渡的な圧力変動が生じるためである。
このように、冷水コイル13と冷温水コイル14とでバルブ前後差圧のかかり方が異なると、一方のコイルでは往水と還水との温度差を設計どおり維持できているにも拘わらず、他方のコイルでは往水と還水との温度差が縮小する場合があり、このような場合にエネルギーの消費量が増加してしまうという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、冷水コイルと冷温水コイルの2つを備えたダブルコイルタイプの空調機を用いる空調制御システムにおいて、冷温水コイルおよび冷水コイルへの冷水の過流量を抑制することが可能な空調制御システムおよび空調制御方法を提供することを目的とする。
本発明の空調制御システムは、熱交換器として冷水コイルと冷温水コイルの2つを備え、制御対象空間へ調和された空気を供給する空調機と、前記制御対象空間の室内温度を計測する室内温度センサと、前記冷水コイルへの冷水の供給通路に設けられた冷水バルブと、前記冷温水コイルへの冷温水の供給通路に設けられた冷温水バルブと、前記冷水コイルから戻される還水の温度を計測する第1の還水温度センサと、前記冷温水コイルから戻される還水の温度を計測する第2の還水温度センサと、前記冷水バルブおよび冷温水バルブの開度を制御する空調制御装置とを備え、前記空調制御装置は、前記室内温度センサによって計測された室内温度計測値と室内温度設定値との偏差を零とする室内温度制御出力値を演算する室内温度制御出力値演算手段と、前記室内温度制御出力値に基づいて前記冷水バルブの開度指令値を決定する第1のバルブ開度指令値決定手段と、前記室内温度制御出力値に基づいて前記冷温水バルブの開度指令値を決定する第2のバルブ開度指令値決定手段と、前記第1の還水温度センサによって計測された還水温度計測値と予め設定された還水温度設定値との偏差を零とする前記冷水バルブの開度指令値を演算する第3のバルブ開度指令値決定手段と、前記第2の還水温度センサによって計測された還水温度計測値と予め設定された還水温度設定値との偏差を零とする前記冷温水バルブの開度指令値を演算する第4のバルブ開度指令値決定手段と、前記第1のバルブ開度指令値決定手段によって決定された開度指令値と前記第3のバルブ開度指令値決定手段によって演算された開度指令値とを比較し、この2つの開度指令値のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値として選択し、この選択した開度指令値を前記冷水バルブに出力する第1の選択手段と、前記第2のバルブ開度指令値決定手段によって決定された開度指令値と前記第4のバルブ開度指令値決定手段によって演算された開度指令値とを比較し、この2つの開度指令値のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値として選択し、この選択した開度指令値を前記冷温水バルブに出力する第2の選択手段とを備えることを特徴とするものである。
また、本発明の空調制御システムの1構成例において、前記空調制御装置は、さらに、前記第3のバルブ開度指令値決定手段によって演算された前記冷水バルブの開度指令値の下限値を規制する第1の下限値規制手段と、前記第4のバルブ開度指令値決定手段によって演算された前記冷温水バルブの開度指令値の下限値を規制する第2の下限値規制手段とを備え、前記第1の選択手段は、前記第1のバルブ開度指令値決定手段によって決定された開度指令値と前記第3のバルブ開度指令値決定手段によって演算された開度指令値とを比較する代わりに、前記第1のバルブ開度指令値決定手段によって決定された開度指令値と前記第1の下限値規制手段による規制後の開度指令値とを比較し、比較した2つの開度指令値のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値として選択し、この選択した開度指令値を前記冷水バルブに出力し、前記第2の選択手段は、前記第2のバルブ開度指令値決定手段によって決定された開度指令値と前記第4のバルブ開度指令値決定手段によって演算された開度指令値とを比較する代わりに、前記第2のバルブ開度指令値決定手段によって決定された開度指令値と前記第2の下限値規制手段による規制後の開度指令値とを比較し、比較した2つの開度指令値のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値として選択し、この選択した開度指令値を前記冷温水バルブに出力することを特徴とするものである。
また、本発明は、制御対象空間へ調和された空気を供給する空調機の冷水コイルへの冷水の供給通路に設けられた冷水バルブの開度および前記空調機の冷温水コイルへの冷温水の供給通路に設けられた冷温水バルブの開度を制御する空調制御方法において、前記制御対象空間の室内温度を室内温度センサで計測する室内温度計測ステップと、前記冷水コイルから戻される還水の温度を第1の還水温度センサで計測する第1の還水温度計測ステップと、前記冷温水コイルから戻される還水の温度を第2の還水温度センサで計測する第2の還水温度計測ステップと、前記室内温度センサによって計測された室内温度計測値と室内温度設定値との偏差を零とする室内温度制御出力値を演算する室内温度制御出力値演算ステップと、前記室内温度制御出力値に基づいて前記冷水バルブの開度指令値を決定する第1のバルブ開度指令値決定ステップと、前記室内温度制御出力値に基づいて前記冷温水バルブの開度指令値を決定する第2のバルブ開度指令値決定ステップと、前記第1の還水温度センサによって計測された還水温度計測値と予め設定された還水温度設定値との偏差を零とする前記冷水バルブの開度指令値を演算する第3のバルブ開度指令値決定ステップと、前記第2の還水温度センサによって計測された還水温度計測値と予め設定された還水温度設定値との偏差を零とする前記冷温水バルブの開度指令値を演算する第4のバルブ開度指令値決定ステップと、前記第1のバルブ開度指令値決定ステップで決定した開度指令値と前記第3のバルブ開度指令値決定ステップで演算した開度指令値とを比較し、この2つの開度指令値のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値として選択し、この選択した開度指令値を前記冷水バルブに出力する第1の選択ステップと、前記第2のバルブ開度指令値決定ステップで決定した開度指令値と前記第4のバルブ開度指令値決定ステップで演算した開度指令値とを比較し、この2つの開度指令値のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値として選択し、この選択した開度指令値を前記冷温水バルブに出力する第2の選択ステップとを備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、室内温度センサによって計測された室内温度計測値と室内温度設定値との偏差を零とする室内温度制御出力値を演算し、室内温度制御出力値に基づいて冷水バルブの開度指令値および冷温水バルブの開度指令値を決定し、第1の還水温度センサによって計測された還水温度計測値と還水温度設定値との偏差を零とする冷水バルブの開度指令値および第2の還水温度センサによって計測された還水温度計測値と還水温度設定値との偏差を零とする冷温水バルブの開度指令値を演算し、冷水バルブと冷温水バルブの各々について、室内温度計測値に基づく開度指令値と還水温度計測値に基づく開度指令値とを比較して、2つの開度指令値のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値として選択するようにしたので、冷水コイルと冷温水コイルとでバルブ前後差圧のかかり方が異なる場合でも、冷水コイルおよび冷温水コイルへの冷水の過流量を抑制することができる。また、本発明では、運用フォルトによる冷水コイルおよび冷温水コイルへの冷水の過流量を抑制することが可能となる。その結果、本発明では、往水と還水との温度差が縮小することによるエネルギー消費量の増加を回避することができる。
本発明の実施の形態に係る空調制御システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る空調制御システムの空調制御装置の構成を示すブロック図である。 冷房動作時の室内温度制御出力値と室内温度計測値と室内温度設定値との関係を示す図である。 室内温度制御出力値とバルブの開度指令値との関係を示す図である。 冷房動作時のバルブの開度指令値と還水温度計測値と還水温度設定値との関係を示す図である。 第1、第2の下限値規制部によって下限値が規制されたバルブの開度指令値を示す図である。 ファン出力値と室内温度制御出力値との関係を示す図である。 冷房動作時の冷水流量と還水温度と空調機の処理顕熱量との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態に係る空調制御システムの構成を示すブロック図である。空調制御システムは、空調機(FCU)1と、冷水バルブ3と、冷温水バルブ4と、往水配管5と、還水配管6と、往水配管7と、還水配管8と、還水温度センサ9,10と、室内温度センサ11と、リモコン端末12とを備えている。
空調機1は、熱交換である冷水コイル13と、同じく熱交換器である冷温水コイル14と、ファン15と、空調制御装置16とを備えている。本実施の形態は、空調機1の熱交換器として冷水コイル13と冷温水コイル14の2つを備えるダブルコイルタイプを適用対象とし、また冷房動作、すなわち冷水コイル13と冷温水コイル14に冷水が流れる場合を適用対象としている。
冷水バルブ3は、冷水コイル13への冷水の供給通路に設けられ、冷温水バルブ4は、冷温水コイル14への冷温水の供給通路に設けられている。本実施の形態では、バルブ3,4は、コイル13,14から熱源機へ戻される還水が流れる還水配管6,8に設けられている。
図示しない熱源機により熱量が付加された冷水(往水)は、図示しないポンプにより圧送され、往水配管5を経て空調機1に送られ、冷水コイル13および冷水バルブ3を通過して還水配管6により熱源機に戻される。また、冷水は、別のポンプにより圧送され、往水配管7を経て空調機1に送られ、冷温水コイル14および冷温水バルブ4を通過して還水配管8により熱源機に戻される。このようにして、熱媒である冷水は以上の経路を循環する。
空調機1は、制御対象空間2から空調機1に戻る空気(還気)と外気との混合気を、冷水コイル13および冷温水コイル14によって冷却し、冷却した給気をファン15によって制御対象空間2に送り込む。
制御対象空間2には、この制御対象空間2の室内温度を計測する室内温度センサ11と、制御対象空間2の居住者が操作するリモコン端末12とが設けられている。還水配管6,8には、それぞれ還水配管6,8を流れる還水の温度を計測する還水温度センサ9,10がコイル13,14の出口付近に設けられている。
室内温度センサ11によって計測された室内温度計測値tpvは、空調制御装置16へ送られる。また、リモコン端末12からは、空調のオン/オフを指示する発停情報と、居住者が設定した室内温度設定値tspと、居住者が設定した風量の情報とが、空調制御装置16へ送られる。なお、リモコン端末12の代わりに、中央管理センタ(不図示)から発停情報と室内温度設定値tspと風量の情報とを与えるようにしてもよい。また、還水温度センサ9,10によって計測された還水温度計測値trpv1,trpv2が空調制御装置16へ送られる。
図2に空調制御装置16の構成を示す。空調制御装置16は、室内温度制御出力値演算部160と、第1のバルブ開度指令値決定部161と、第2のバルブ開度指令値決定部162と、第3のバルブ開度指令値決定部163と、第4のバルブ開度指令値決定部164と、第1の下限値規制部165と、第2の下限値規制部166と、第1の選択部167と、第2の選択部168と、ファン出力値決定部169とを備えている。
空調制御装置16の室内温度制御出力値演算部160は、室内温度センサ11によって計測された室内温度計測値tpvとリモコン端末12または中央管理センタによって設定された室内温度設定値tspとを入力とし、この室内温度計測値tpvと室内温度設定値tspとの偏差を零とする室内温度制御出力値MVをPID演算により算出する。
図3に冷房動作時の室内温度制御出力値(PID出力)MVと室内温度計測値tpvと室内温度設定値tspとの関係を示す。図3において、縦軸は室内温度制御出力値MVを示し、横軸は室内温度計測値tpvを示す。横軸において黒三角で示したポイントは、室内温度設定値tspの設定点を示す。
第1のバルブ開度指令値決定部161は、室内温度制御出力値MVと冷水バルブ3の開度指令値との所定の関係を用いて、室内温度制御出力値演算部160が算出した室内温度制御出力値MVを冷水バルブ3の開度指令値S1−1に変換する。同様に、第2のバルブ開度指令値決定部162は、室内温度制御出力値MVと冷温水バルブ4の開度指令値との所定の関係を用いて、室内温度制御出力値演算部160が算出した室内温度制御出力値MVを冷温水バルブ4の開度指令値S2−1に変換する。
図4(A)は室内温度制御出力値MVと冷水バルブ3の開度指令値S1−1との関係を示す図、図4(B)は室内温度制御出力値MVと冷温水バルブ4の開度指令値S2−1との関係を示す図である。このような関係に基づいて、第1、第2のバルブ開度指令値決定部161,162は、バルブ3,4の開度指令値S1−1,S2−1を決定することができる。
第3のバルブ開度指令値決定部163は、還水温度センサ9によって計測された還水温度計測値trpv1と予め設定された還水温度設定値trsp1とを入力とし、この還水温度計測値trpv1と還水温度設定値trsp1との偏差を零とする還水温度制御出力値をPID演算により算出し、この還水温度制御出力値を冷水バルブ3の開度指令値S1−2として出力する。
同様に、第4のバルブ開度指令値決定部164は、還水温度センサ10によって計測された還水温度計測値trpv2と予め設定された還水温度設定値trsp2との偏差を零とする還水温度制御出力値をPID演算により算出し、この還水温度制御出力値を冷温水バルブ4の開度指令値S2−2として出力する。なお、還水温度設定値trsp2は、trsp1と同じ値でもよいし異なる値でもよい。
図5(A)に冷房動作時の冷水バルブ3の開度指令値(PID出力)S1−2と還水温度計測値trpv1と還水温度設定値trsp1との関係を示し、図5(B)に冷房動作時の冷温水バルブ4の開度指令値(PID出力)S2−2と還水温度計測値trpv2と還水温度設定値trsp2との関係を示す。図5(A)において、縦軸は冷水バルブ3の開度指令値S1−2を示し、横軸は還水温度計測値trpv1を示す。図5(A)の横軸において黒三角で示したポイントは、還水温度設定値trsp1の設定点を示す。また、図5(B)において、縦軸は冷温水バルブ4の開度指令値S2−2を示し、横軸は還水温度計測値trpv2を示す。図5(B)の横軸において黒三角で示したポイントは、還水温度設定値trsp2の設定点を示す。
第1の下限値規制部165は、第3のバルブ開度指令値決定部163によって算出された冷水バルブ3の開度指令値S1−2を入力とし、この冷水バルブ3の開度指令値S1−2の下限値を予め定められている最低値LMINで規制する。すなわち、図6(A)に示すように、第1の下限値規制部165は、第3のバルブ開度指令値決定部163から送られてくる開度指令値S1−2の下限値を最低値LMINで規制し、規制後の開度指令値S1’−2が最低値LMINを下回らないようにする。
同様に、第2の下限値規制部166は、第4のバルブ開度指令値決定部164によって算出された冷温水バルブ4の開度指令値S2−2の下限値を最低値LMINで規制し、規制後の開度指令値S2’−2が最低値LMINを下回らないようにする(図6(B))。
なお、第1、第2の下限値規制部165,166は本発明の必須の構成要素ではなく、バルブ3,4の開度指令値S1−2,S2−2の下限値を規制せずに第1、第2の選択部167,168へ送るようにしてもよい。
第1の選択部167は、第1のバルブ開度指令値決定部161から出力された冷水バルブ3の開度指令値S1−1と第1の下限値規制部165から出力された冷水バルブ3の開度指令値S1’−2とを入力とし、この2つの開度指令値S1−1,S1’−2のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値S1として選択し、この開度指令値S1を冷水バルブ3に出力する。開度指令値S1−1と開度指令値S1’−2とが一致する場合は、開度指令値S1−1を選択すればよい。こうして、冷水バルブ3は、開度指令値S1に応じた開度となるように制御される。
同様に、第2の選択部168は、第2のバルブ開度指令値決定部162から出力された冷温水バルブ4の開度指令値S2−1と第2の下限値規制部166から出力された冷温水バルブ4の開度指令値S2’−2とを入力とし、この2つの開度指令値S2−1,S2’−2のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値S2として選択し、この開度指令値S2を冷温水バルブ4に出力する。開度指令値S2−1と開度指令値S2’−2とが一致する場合は、開度指令値S2−1を選択すればよい。こうして、冷温水バルブ4は、開度指令値S2に応じた開度となるように制御される。
ファン出力値決定部169は、室内温度制御出力値演算部160から出力された室内温度制御出力値MVに基づいてファン出力値Fを決定し、このファン出力値Fをファン15に出力する。こうして、ファン15の風量は、ファン出力値Fに対応する値に設定される。
図7にファン出力値Fと室内温度制御出力値MVとの関係を示す。図7において、縦軸はファン出力値Fを示し、横軸は室内温度制御出力値MVを示す。室内温度制御出力値MVがFLP以上となった場合、ファン出力値FはOFF(風量0)からL(風量小)に遷移し、室内温度制御出力値MVがFMP以上となった場合、ファン出力値FはLからM(風量中)に遷移し、室内温度制御出力値MVがFHP以上となった場合、ファン出力値FはMからH(風量大)に遷移する。また、室内温度制御出力値MVがFHY以下(FHY<FHP)となった場合、ファン出力値FはHからMに遷移し、室内温度制御出力値MVがFMY以下(FMY<FMP)となった場合、ファン出力値FはMからLに遷移し、室内温度制御出力値MVがFLY以下(FLY<FLP)となった場合、ファン出力値FはLからOFFに遷移する。
なお、以上のファン出力値決定部169の動作は風量を自動的に制御する場合であるが、風量手動制御時には、ファン出力値決定部169は、図7で説明したような決定処理を実行せずに、リモコン端末12または中央管理センタから設定された風量設定値fspに応じてファン出力値Fを決定する。風量設定値fspは、OFF,L,M,Hのいずれかの値を示している。
[還水温度計測値と還水温度設定値との偏差が小さい場合]
次に、本実施の形態の空調制御システムの動作の具体例について説明する。今、冷房動作中であり、現在の制御状態として、還水温度計測値trpv1と還水温度設定値trsp1との偏差および還水温度計測値trpv2と還水温度設定値trsp2との偏差が小さいものとする。この場合、空調制御装置16の第3のバルブ開度指令値決定部163は、100%値に近い開度指令値S1−2を出力し、第4のバルブ開度指令値決定部164は、100%値に近い開度指令値S2−2を出力する(図5(A)、図5(B)参照)。この開度指令値S1−2,S2−2は、それぞれ第1、第2の下限値規制部165,166を介して開度指令値S1’−2,S2’−2として第1、第2の選択部167,168へ与えられる。
第1の選択部167は、第1のバルブ開度指令値決定部161から出力された開度指令値S1−1と第1の下限値規制部165から出力された開度指令値S1’−2とを比較し、開度指令値S1−1を実際の開度指令値S1として選択する。これにより、実際の開度指令値S1として開度指令値S1−1が冷水バルブ3へ送られ、室内温度計測値tpvと室内温度設定値tspとの偏差を零とする冷水バルブ3の開度制御(室内温度による開度制御)が行われる。
同様に、第2の選択部168は、第2のバルブ開度指令値決定部162から出力された開度指令値S2−1と第2の下限値規制部166から出力された開度指令値S2’−2とを比較し、開度指令値S2−1を実際の開度指令値S2として選択する。これにより、実際の開度指令値S2として開度指令値S2−1が冷温水バルブ4へ送られ、室内温度計測値tpvと室内温度設定値tspとの偏差を零とする冷温水バルブ4の開度制御が行われる。
[設計条件を逸脱する過剰な室内温度の設定変更が行われた場合]
次に、運用フォルトとして、設計条件を逸脱する過剰な室内温度の設定変更が行われた場合の動作を説明する。すなわち、冷房動作中に居住者やビル管理担当者によって、室内温度設定値tspが設計条件を逸脱して過剰に下げられてしまったとする。
この場合、室内温度計測値tpvと室内温度設定値tspとの偏差が大きくなることから、空調制御装置16の室内温度制御出力値演算部160で演算される室内温度制御出力値MVが大きくなる(図3参照)。このため、バルブ3,4の開度が大きく広げられ、空調機1の冷水コイル13および冷温水コイル14を通過する冷水が過流量となることがある。冷水コイル13を通過する冷水が過流量となると、還水温度計測値trpv1が下がり、還水温度計測値trpv1と還水温度設定値trsp1との偏差が大きくなり、空調制御装置16の第3のバルブ開度指令値決定部163で演算される冷水バルブ3の開度指令値S1−2が小さくなる(図5(A)参照)。
すると、空調制御装置16の第1の選択部167では、第1のバルブ開度指令値決定部161から出力された開度指令値S1−1と第1の下限値規制部165から出力された開度指令値S1’−2との比較によって、開度指令値S1’−2が実際の開度指令値S1として選択されるようになる。これにより、実際の開度指令値S1として開度指令値S1’−2が冷水バルブ3へ送られるようになり、還水温度計測値trpv1と還水温度設定値trsp1との偏差を零とする冷水バルブ3の開度制御(還水温度による開度制御(還温度補償制御))が開始される。すなわち、室内温度による開度制御が中断され、還水温度による開度制御に切り替わる。
冷温水コイル14においても通過する冷水が過流量となると、還水温度計測値trpv2が下がり、還水温度計測値trpv2と還水温度設定値trsp2との偏差が大きくなり、空調制御装置16の第4のバルブ開度指令値決定部164で演算される冷温水バルブ4の開度指令値S2−2が小さくなる(図5(B)参照)。したがって、空調制御装置16の第2の選択部168は、第2のバルブ開度指令値決定部162から出力された開度指令値S2−1と第2の下限値規制部166から出力された開度指令値S2’−2との比較によって、開度指令値S2’−2を実際の開度指令値S2として選択する。これにより、還水温度計測値trpv2と還水温度設定値trsp2との偏差を零とする冷温水バルブ4の開度制御が開始される。
還水温度による開度制御では、バルブ3,4の開度が絞られるので、空調機1の冷水コイル13および冷温水コイル14を通過する冷水の流量が減少する。このようにして、本実施の形態では、運用フォルトとして、設計条件を逸脱する過剰な室内温度の設定変更が行われた場合、空調機1の冷水コイル13および冷温水コイル14への冷水の過流量が抑制されるようになる。
[室内温度を検出する温度センサの検出位置が適切でない場合]
次に、運用フォルトとして、室内温度センサ11の検出位置が適切でなく、室内の負荷状態を正しく反映した室内温度計測値tpvが得られない状態が生じているものとする。例えば、室内温度センサ11の検出位置が悪く、室内温度計測値tpvが実際の値よりも高い値として得られるものとする。この場合、空調制御装置16の室内温度制御出力値演算部160で決定される室内温度制御出力値MVが大きくなり、バルブ3,4の開度が大きく広げられ、空調機1の冷水コイル13および冷温水コイル14を通過する冷水が過流量となることがある。
冷水コイル13および冷温水コイル14を通過する冷水が過流量となった場合の動作は上記のとおりである。このようにして、本実施の形態では、運用フォルトとして、室内温度センサ11の検出位置が適切でなく、室内の負荷状態を正しく反映した室内温度計測値tpvが得られない状態が生じているような場合でも、空調機1の冷水コイル13および冷温水コイル14への冷水の過流量が抑制されるようになる。
[バルブ前後差圧のかかり方が異なる場合]
次に、冷水コイル13と冷温水コイル14とでバルブ前後差圧のかかり方が異なる場合の動作を説明する。例えば冷温水コイル14では、定格流量の冷水が流れており、往水と還水との温度差を設計どおり維持できているが、冷水コイル13では、定格流量を超える冷水が流れており、往水と還水との温度差を維持できていないものとする。
冷水コイル13を通過する冷水が過流量となると、上記のとおり還水温度計測値trpv1と還水温度設定値trsp1との偏差を零とする冷水バルブ3の開度制御が開始され、冷水バルブ3の開度が絞られ、冷水コイル13を通過する冷水の流量が減少する。このようにして、本実施の形態では、冷水コイル13と冷温水コイル14とでバルブ前後差圧のかかり方が異なる場合でも、空調機1の冷水コイル13および冷温水コイル14への冷水の過流量を抑制することができる。
[還水温度制御出力値の下限値の規制]
なお、還水温度による開度制御中、空調制御装置16の第1、第2の下限値規制部165,166は、第3、第4のバルブ開度指令値決定部163,164からの開度指令値S1−2,S2−2の下限値を予め定められている最低値LMINで規制する。すなわち、第3、第4のバルブ開度指令値決定部163,164で演算される開度指令値S1−2,S2−2が最低値LMINを下回ったとしても、第1、第2の下限値規制部165,166から出力される開度指令値S1’−2,S2’−2は最低値LMINを下回ることがない。
このため、還水温度による開度制御中、空調制御装置16の第1、第2の選択部167,168に入力される開度指令値S1’−2,S2’−2は最低値LMINを下回ることがなく、バルブ3,4の最低開度が確保される。これにより、還水温度による開度制御が下限値で規制されている間も、制御対象空間2への空調機1からの調和空気の供給が続けられ、室内環境の極端な悪化が防がれるものとなる。
なお、本実施の形態では、第1、第2の下限値規制部165,166において第3、第4のバルブ開度指令値決定部163,164からの開度指令値S1−2,S2−2の下限値を規制するようにしたが、これに限るものではなく、第3、第4のバルブ開度指令値決定部163,164に自身が出力する開度指令値S1−2,S2−2の下限値を規制する機能を付加してもよい。
また、本実施の形態では、制御対象空間2内に室内温度センサ11を設けて制御対象空間2の室内温度を計測するようにしたが、制御対象空間2から空調機1に戻される還気の温度を室内温度として計測するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、バルブ3,4と還水温度センサ9,10とを別々に設けたが、バルブ3,4に還水温度センサ9,10を一体的に設けてもよい。また、還水配管6,8ではなく、コイル13,14の入口付近の往水配管5、7にバルブ3,4を設けるようにしてもよい。
本実施の形態では、冷房動作についてのみ説明したが、上記のとおり暖房動作時には、冷水コイル13に水は流れず、熱源機により熱量が付加された温水が、図示しないポンプにより圧送され、往水配管7を経て空調機1に送られ、冷温水コイル14および冷温水バルブ4を通過して還水配管8により熱源機に戻される。この暖房動作時には、空調制御装置16の室内温度制御出力値演算部160と第2のバルブ開度指令値決定部162と第4のバルブ開度指令値決定部164と第2の下限値規制部166と第2の選択部168とファン出力値決定部169とが動作すればよく、冷房動作時と同様に冷温水バルブ4の開度を制御すればよい。
本実施の形態で説明した空調制御装置16は、CPU、記憶装置及びインタフェースを備えたコンピュータと、これらのハードウェア資源を制御するプログラムによって実現することができる。CPUは、記憶装置に格納されたプログラムに従って本実施の形態で説明した処理を実行する。
本発明は、冷水コイルと冷温水コイルの2つを備えたダブルコイルタイプの空調機を用いる空調制御システムにおいて、冷水コイルへの冷水の供給通路に設けられた冷水バルブの開度および冷温水コイルへの冷温水の供給通路に設けられた冷温水バルブの開度を制御する技術に適用することができる。
1…空調機、2…制御対象空間、3,4…バルブ、5,7…往水配管、6,8…還水配管、9,10…還水温度センサ、11…室内温度センサ、12…リモコン端末、13…冷水コイル、14…冷温水コイル、15…ファン、16…空調制御装置、160…室内温度制御出力値演算部、161…第1のバルブ開度指令値決定部、162…第2のバルブ開度指令値決定部、163…第3のバルブ開度指令値決定部、164…第4のバルブ開度指令値決定部、165…第1の下限値規制部、166…第2の下限値規制部、167…第1の選択部、168…第2の選択部、169…ファン出力値決定部。

Claims (4)

  1. 熱交換器として冷水コイルと冷温水コイルの2つを備え、制御対象空間へ調和された空気を供給する空調機と、
    前記制御対象空間の室内温度を計測する室内温度センサと、
    前記冷水コイルへの冷水の供給通路に設けられた冷水バルブと、
    前記冷温水コイルへの冷温水の供給通路に設けられた冷温水バルブと、
    前記冷水コイルから戻される還水の温度を計測する第1の還水温度センサと、
    前記冷温水コイルから戻される還水の温度を計測する第2の還水温度センサと、
    前記冷水バルブおよび冷温水バルブの開度を制御する空調制御装置とを備え、
    前記空調制御装置は、
    前記室内温度センサによって計測された室内温度計測値と室内温度設定値との偏差を零とする室内温度制御出力値を演算する室内温度制御出力値演算手段と、
    前記室内温度制御出力値に基づいて前記冷水バルブの開度指令値を決定する第1のバルブ開度指令値決定手段と、
    前記室内温度制御出力値に基づいて前記冷温水バルブの開度指令値を決定する第2のバルブ開度指令値決定手段と、
    前記第1の還水温度センサによって計測された還水温度計測値と予め設定された還水温度設定値との偏差を零とする前記冷水バルブの開度指令値を演算する第3のバルブ開度指令値決定手段と、
    前記第2の還水温度センサによって計測された還水温度計測値と予め設定された還水温度設定値との偏差を零とする前記冷温水バルブの開度指令値を演算する第4のバルブ開度指令値決定手段と、
    前記第1のバルブ開度指令値決定手段によって決定された開度指令値と前記第3のバルブ開度指令値決定手段によって演算された開度指令値とを比較し、この2つの開度指令値のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値として選択し、この選択した開度指令値を前記冷水バルブに出力する第1の選択手段と、
    前記第2のバルブ開度指令値決定手段によって決定された開度指令値と前記第4のバルブ開度指令値決定手段によって演算された開度指令値とを比較し、この2つの開度指令値のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値として選択し、この選択した開度指令値を前記冷温水バルブに出力する第2の選択手段とを備えることを特徴とする空調制御システム。
  2. 請求項1記載の空調制御システムにおいて、
    前記空調制御装置は、
    さらに、前記第3のバルブ開度指令値決定手段によって演算された前記冷水バルブの開度指令値の下限値を規制する第1の下限値規制手段と、
    前記第4のバルブ開度指令値決定手段によって演算された前記冷温水バルブの開度指令値の下限値を規制する第2の下限値規制手段とを備え
    前記第1の選択手段は、前記第1のバルブ開度指令値決定手段によって決定された開度指令値と前記第3のバルブ開度指令値決定手段によって演算された開度指令値とを比較する代わりに、前記第1のバルブ開度指令値決定手段によって決定された開度指令値と前記第1の下限値規制手段による規制後の開度指令値とを比較し、比較した2つの開度指令値のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値として選択し、この選択した開度指令値を前記冷水バルブに出力し、
    前記第2の選択手段は、前記第2のバルブ開度指令値決定手段によって決定された開度指令値と前記第4のバルブ開度指令値決定手段によって演算された開度指令値とを比較する代わりに、前記第2のバルブ開度指令値決定手段によって決定された開度指令値と前記第2の下限値規制手段による規制後の開度指令値とを比較し、比較した2つの開度指令値のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値として選択し、この選択した開度指令値を前記冷温水バルブに出力することを特徴とする空調制御システム。
  3. 制御対象空間へ調和された空気を供給する空調機の冷水コイルへの冷水の供給通路に設けられた冷水バルブの開度および前記空調機の冷温水コイルへの冷温水の供給通路に設けられた冷温水バルブの開度を制御する空調制御方法において、
    前記制御対象空間の室内温度を室内温度センサで計測する室内温度計測ステップと、
    前記冷水コイルから戻される還水の温度を第1の還水温度センサで計測する第1の還水温度計測ステップと、
    前記冷温水コイルから戻される還水の温度を第2の還水温度センサで計測する第2の還水温度計測ステップと、
    前記室内温度センサによって計測された室内温度計測値と室内温度設定値との偏差を零とする室内温度制御出力値を演算する室内温度制御出力値演算ステップと、
    前記室内温度制御出力値に基づいて前記冷水バルブの開度指令値を決定する第1のバルブ開度指令値決定ステップと、
    前記室内温度制御出力値に基づいて前記冷温水バルブの開度指令値を決定する第2のバルブ開度指令値決定ステップと、
    前記第1の還水温度センサによって計測された還水温度計測値と予め設定された還水温度設定値との偏差を零とする前記冷水バルブの開度指令値を演算する第3のバルブ開度指令値決定ステップと、
    前記第2の還水温度センサによって計測された還水温度計測値と予め設定された還水温度設定値との偏差を零とする前記冷温水バルブの開度指令値を演算する第4のバルブ開度指令値決定ステップと、
    前記第1のバルブ開度指令値決定ステップで決定した開度指令値と前記第3のバルブ開度指令値決定ステップで演算した開度指令値とを比較し、この2つの開度指令値のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値として選択し、この選択した開度指令値を前記冷水バルブに出力する第1の選択ステップと、
    前記第2のバルブ開度指令値決定ステップで決定した開度指令値と前記第4のバルブ開度指令値決定ステップで演算した開度指令値とを比較し、この2つの開度指令値のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値として選択し、この選択した開度指令値を前記冷温水バルブに出力する第2の選択ステップとを備えることを特徴とする空調制御方法。
  4. 請求項3記載の空調制御方法において、
    さらに、前記第1の選択ステップの前に、前記第3のバルブ開度指令値決定ステップで演算した前記冷水バルブの開度指令値の下限値を規制する第1の下限値規制ステップと、
    前記第2の選択ステップの前に、前記第4のバルブ開度指令値決定ステップで演算した前記冷温水バルブの開度指令値の下限値を規制する第2の下限値規制ステップとを備え
    前記第1の選択ステップは、前記第1のバルブ開度指令値決定ステップで決定した開度指令値と前記第3のバルブ開度指令値決定ステップで演算した開度指令値とを比較する代わりに、前記第1のバルブ開度指令値決定ステップで決定した開度指令値と前記第1の下限値規制ステップによる規制後の開度指令値とを比較し、比較した2つの開度指令値のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値として選択し、この選択した開度指令値を前記冷水バルブに出力するステップを含み、
    前記第2の選択ステップは、前記第2のバルブ開度指令値決定ステップで決定した開度指令値と前記第4のバルブ開度指令値決定ステップで演算した開度指令値とを比較する代わりに、前記第2のバルブ開度指令値決定ステップで決定した開度指令値と前記第2の下限値規制ステップによる規制後の開度指令値とを比較し、比較した2つの開度指令値のうちバルブ開度が小さな値を示す方を実際の開度指令値として選択し、この選択した開度指令値を前記冷温水バルブに出力するステップを含むことを特徴とする空調制御方法。
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