JP5208966B2 - 含窒素複素環化合物および農園芸用殺菌剤 - Google Patents

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Description

本発明は、新規な含窒素複素環化合物およびその塩、並びにこれらの化合物の少なくとも1種を有効成分として含有する農園芸用殺菌剤に関する。
本願は、2007年12月26日に日本に出願された特願2007−334454号、2008年2月14日に日本に出願された特願2008−032945号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
農園芸作物の栽培に当り、作物の病害に対して多数の防除薬剤が使用されているが、その防除効力が不十分であったり、薬剤耐性の病原菌の出現によりその使用が制限されたり、また植物体に薬害や汚染を生じたり、あるいは人畜魚類に対する毒性や環境への影響の観点から、必ずしも満足すべき防除薬とは言い難いものが少なくない。従って、かかる欠点の少ない安全に使用できる薬剤の出現が強く要請されている。
本発明に関連して、特許文献1、2には、本発明化合物と類似の化学構造を有するキノリン誘導体、およびそれを有効成分として含有する農園芸用殺菌剤が開示されている。しかしながら、本発明化合物は記載されていない。
WO2005/070917号パンフレット WO2007/011022号パンフレット
本発明は、工業的に有利に製造でき、効果が確実で安全に使用できる農園芸用殺菌剤の有効成分となりうる、新規含窒素複素環化合物およびその塩、並びにこれらの化合物の少なくとも1種を有効成分として含有する農園芸用殺菌剤を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく、本発明は第1に、下記式(I)で表される含窒素複素環化合物またはその塩を提供する。
Figure 0005208966
(式中、A−Bは、下記式(II)から式(IV)のいずれかを表す。
Figure 0005208966
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜20アルキル基、C1〜20ハロアルキル基、C2〜20アルケニル基、C2〜20ハロアルケニル基、C2〜20アルキニル基、C2〜20ハロアルキニル基、C1〜20アルコキシ基、C1〜20ハロアルコキシ基、C3〜20シクロアルキル基、C4〜20シクロアルケニル基、C8〜20シクロアルキニル基、C1〜20アルキルカルボニル基、C1〜20アルコキシカルボニル基C6〜10アリール基アラルキル基ヘテロ環基、またヘテロアラルキル基を表す。ただし、A−Bが、式(II)もしくは式(III)で表される場合、R、R、RおよびRがすべて水素原子であることはない。
また、RとR、RとR、またはRとRは一緒になって5〜8員環を形成してもよい。ただし、A−Bが、式(II)もしくは式(III)で表される場合であって、RとRが一緒になってシクロヘキサン環を形成する場合、R、Rは水素原子ではない。
は、水素原子を表す。
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜20アルキル基、C1〜20ハロアルキル基、C2〜20アルケニル基、C2〜20ハロアルケニル基、C2〜20アルキニル基、C2〜20ハロアルキニル基、C1〜20アルコキシ基、C1〜20ハロアルコキシ基、C3〜20シクロアルキル基、C3〜20シクロアルコキシ基、C2〜20アルケニルオキシ基、C2〜20アルキニルオキシ基、C1〜20アルキルチオ基、シアノ基アミノ基、ニトロ基フェニル基アラルキル基アリールオキシ基ヘテロ環基、またヘテロアリールオキシ基を表す。ただし、A−Bが、式(II)もしくは式(III)で表される場合、RおよびRがともに水素原子であることはなく、さらにA−Bが、式(III)で表される場合であって、Rが水素原子である場合、Rはメチル基でない。
また、A−Bが、式(IV)で表される場合とRは一緒になって5〜8員環を形成してもよい。ただし、RとRが一緒になってベンゼン環を形成することはない。
Xは、ハロゲン原子、ニトロ基アミノ基、水酸基、シアノ基、アシル基、C1〜C6アルキル基、C2〜C6アルケニル基、C1〜C6ハロアルキル基、C3〜C8シクロアルキル基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基、フェニルチオ基、−C(=O)N(R 10 )(R 11 )で表される基、または−CO 10 で表される基を表す。R 10 〜R 11 はそれぞれ独立して、水素原子、C1〜C10アルキル基、またはフェニル基を表す。
nは、0〜4のいずれかの整数を表す。
式(III)中、Rは、水素原子、C1〜20アルキル基、C2〜20アルケニル基、C2〜20アルキニル基、C1〜20アシル基、C1〜20アルコキシカルボニル基アミノカルボニル基、C1〜20アルキルスルホニル基アリールスルホニル基アミノスルホニル基、C1〜20アルコキシC1〜20アルキル基、またはC2〜20アシルオキシC1〜20アルキル基を示す。
式(IV)中、Yは、酸素原子または硫黄原子を表す。)
で表される含窒素複素環化合物およびその塩。
本発明は第2に、本発明の化合物またはその塩の少なくとも1種を有効成分として含有する農園芸用殺菌剤を提供する。
本発明の含窒素複素環化合物およびその塩は新規化合物であり、工業的に有利に製造でき、効果が確実で安全に使用できる農園芸用殺菌剤の有効成分として有用である。
本発明の農園芸用殺菌剤は優れた防除効果を有し、植物体に薬害や汚染を生じることがなく、人畜魚類に対する毒性や環境への影響が少ない薬剤である。
以下、本発明を、1)式(I)で表される含窒素複素環化合物またはその塩、および、2)農園芸用殺菌剤に項分けして詳細に説明する。
1)式(I)で表される含窒素複素環化合物またはその塩
本発明の第1は、前記式(I)で表される含窒素複素環化合物またはその塩である。
式(I)中、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜20アルキル基、C1〜20ハロアルキル基、C2〜20アルケニル基、C2〜20ハロアルケニル基、C2〜20アルキニル基、C2〜20ハロアルキニル基、C1〜20アルコキシ基、C1〜20ハロアルコキシ基、C3〜20シクロアルキル基、C4〜20シクロアルケニル基、C8〜20シクロアルキニル基、C1〜20アルキルカルボニル基、C1〜20アルコキシカルボニル基、無置換もしくは置換基を有するC6〜10アリール基、無置換もしくは置換基を有するアラルキル基、無置換もしくは置換基を有するヘテロ環基または無置換もしくは置換基を有するヘテロアラルキル基を表す。ただし、式(I)中、A−Bが、式(II)もしくは式(III)で表される場合、R、R、RおよびRがすべて水素原子であることはない。
〜Rのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
〜RのC1〜20アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基等が挙げられる。
〜RのC1〜20ハロアルキル基としては、フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ジフルオロメチル基、ジクロロメチル基、ジブロモメチル基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリブロモメチル基、2,2,2−トルフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、ペンタフルオロエチル基等が挙げられる。
〜RのC2〜20アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−メチル−2−プロペニル基、2−メチル−2−プロペニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、1−メチル−2−ブテニル基、2−メチル−2−ブテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基等が挙げられる。
〜RのC2〜20ハロアルケニル基としては、3−クロロ−2−プロペニル基、4−クロロ−2−ブテニル基、4,4−ジクロロ−3−ブテニル基、4,4−ジフルオロ−3−ブテニル基、3,3−ジクロロ−2−プロペニル基等が挙げられる。
〜RのC2〜20アルキニル基としては、エチニル基、1−プロピニル基、プロパルギル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−メチル−2−プロピニル基、2−メチル−3−ブチニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、1−メチル−2−ブチニル基、2−メチル−3−ペンチニル基、1−ヘキシニル基、1,1−ジメチル−2−ブチニル基等が挙げられる。
〜RのC2〜20ハロアルキニル基としては、3−クロロ−1−プロピニル基、3−クロロ−1−ブチニル基、3−ブロモ−1−ブチニル基、3−ブロモ−2−プロピニル基、3−ヨード−2−プロピニル基等が挙げられる。
〜RのC1〜20アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、i−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基等が挙げられる。
〜RのC1〜20ハロアルコキシ基としては、クロロメトキシ基、ジクロロメトキシ基、トリクロロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、1−フルオロエトキシ基、1,1−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基等が挙げられる。
〜RのC3〜20シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられる。
〜RのC4〜20シクロアルケニル基としては、1−シクロブテニル基、1−シクロペンテニル基、3−シクロペンテニル基、1−シクロヘキセニル基、3−シクロヘキセニル基、3−シクロヘプテニル基、4−シクロオクテニル基等が挙げられる。
〜RのC8〜20シクロアルキニル基としては、5−シクロオクチニル基、4−シクロデシニル基等が挙げられる。
〜RのC1〜20アルキルカルボニル基としては、アセチル基、プロピオニル基、n−プロピルカルボニル基、i−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル基、i−ブチルカルボニル基、ピバロイル基等が挙げられる。
〜RのC1〜20アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、i−ブトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等が挙げられる。
〜Rの無置換もしくは置換基を有するC6〜10アリール基のC6〜10アリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
〜Rの無置換もしくは置換基を有するアラルキル基のアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、3−フェニルプロピル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基等が挙げられる。
〜Rの無置換もしくは置換基を有するヘテロ環基の「ヘテロ環基としては、環を構成する原子として炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし4個の複素原子を含む3ないし7員の芳香族ヘテロ環、飽和ヘテロ環、不飽和ヘテロ環またはこれらのヘテロ環とベンゼン環が縮合した縮合ヘテロ環を意味する。例えば、
アジリジン−1−イル基、アジリジン−2−イル基、エポキシ基;
テトラヒドロフラン−2−イル基、テトラヒドロフラン−3−イル基、ピロリジン−1−イル基、ピロリジン−2−イル基、ピロリジン−3−イル基;
ピロ−ル−1−イル基、ピロ−ル−2−イル基、ピロ−ル−3−イル基、フラン−2−イル基、フラン−3−イル基、チオフェン−2−イル基、チオフェン−3−イル基、イミダゾール−1−イル基、イミダゾール−2−イル基、イミダゾール−4−イル基、イミダゾール−5−イル基、ピラゾール−1−イル基、ピラゾール−3−イル基、ピラゾール−4−イル基、ピラゾール−5−イル基、オキサゾール−2−イル基、オキサゾール−4−イル基、オキサゾール−5−イル基、チアゾール−2−イル基、チアゾール−4−イル基、チアゾール−5−イル基、イソオキサゾール−3−イル基、イソオキサゾール−4−イル基、イソオキサゾール−5−イル基、イソチアゾール−3−イル基、イソチアゾール−4−イル基、イソチアゾール−5−イル基、1,2,3−トリアゾール−1−イル基、1,2,3−トリアゾール−4−イル基、1,2,3−トリアゾール−5−イル基、1,2,4−トリアゾール−1−イル基、1,2,4−トリアゾール−3−イル基、1,2,4−トリアゾール−5−イル基、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル基、1,2,4−オキサジアゾール−3−イル基、1,3,4−チアジアゾール−2−イル基、1,2,4−チアジアゾール−3−イル基、テトラゾール−1−イル基、テトラゾール−2−イル基;
ピリジン−2−イル基、ピリジン−3−イル基、ピリジン−4−イル基、ピラジン−2−イル基、ピリミジン−2−イル基、ピリミジン−4−イル基、ピリミジン−5−イル基、ピリダジン−3−イル基、ピリダジン−4−イル基、トリアジニル基;
インドール−1−イル基、インドール−2−イル基、インドール−3−イル基、インドール−4−イル基、インドール−5−イル基、インドール−6−イル基、インドール−7−イル基、ベンゾフラン−2−イル基、ベンゾフラン−3−イル基、ベンゾフラン−4−イル基、ベンゾフラン−5−イル基、ベンゾフラン−6−イル基、ベンゾフラン−7−イル基、ベンゾチオフェン−2−イル基、ベンゾチオフェン−3−イル基、ベンゾチオフェン−4−イル基、ベンゾチオフェン−5−イル基、ベンゾチオフェン−6−イル基、ベンゾチオフェン−7−イル基、イソインドール−1−イル基、イソインドール−2−イル基、イソインドール−4−イル基、イソインドール−5−イル基、イソインドール−6−イル基、イソインドール−7−イル基、イソベンゾフラン−1−イル基、イソベンゾフラン−4−イル基、イソベンゾフラン−5−イル基、イソベンゾフラン−6−イル基、イソベンゾフラン−7−イル基、ベンゾイミダゾール−1−イル基、ベンゾイミダゾール−2−イル基、ベンゾイミダゾール−4−イル基、ベンゾイミダゾール−5−イル基、ベンゾオキサゾール−2−イル基、ベンゾオキサゾール−4−イル基、ベンゾオキサゾール−5−イル基、ベンゾチアゾール−2−イル基、ベンゾチアゾール−4−イル基、ベンゾチアゾール−5−イル基;
クロメン−2−イル基、クロメン−3−イル基、クロメン−4−イル基、クロメン−5−イル基、クロメン−6−イル基、クロメン−7−イル基、クロメン−8−イル基、キノリン−2−イル基、キノリン−3−イル基、キノリン−4−イル基、キノリン−5−イル基、キノリン−6−イル基、キノリン−7−イル基、キノリン−8−イル基、イソキノリン−1−イル基、イソキノリン−3−イル基、イソキノリン−4−イル基、イソキノリン−5−イル基、イソキノリン−6−イル基、イソキノリン−7−イル基、イソキノリン−8−イル基;
ピペリジン−1−イル基、ピペリジン−2−イル基、ピペリジン−3−イル基、ピペリジン−4−イル基、ピペラジン−1−イル基、ピペラジン−2−イル基、ピペラジン−3−イル基、モルホリン−2−イル基、モルホリン−3−イル基、モルホリン−4−イル基;
1,3−ベンゾジオキソール−4−イル基、1,3−ベンゾジオキソール−5−イル基、1,4−ベンゾジオキサン−5−イル基、1,4−ベンゾジオキサン−6−イル基、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−6−イル基、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−7−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−4−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−イル基、2,3−ジヒドロベンゾフラン−7−イル基;
等が挙げられる。
〜Rの無置換もしくは置換基を有するヘテロアラルキル基のヘテロアラルキル基としては、2−ピリジルメチル基、3−ピリジルメチル基、4−ピリジルメチル基、
2−(2−ピリジル)エチル基、2−(3−ピリジル)エチル基、2−(4−ピリジル)エチル基、3−(2−ピリジル)プロピル基、3−(3−ピリジル)プロピル基、3−(4−ピリジル)プロピル基、2−ピラジルメチル基、3−ピラジルメチル基、2−(2−ピラジル)エチル基、2−(3−ピラジル)エチル基、3−(2−ピラジル)プロピル基、3−(3−ピラジル)プロピル基、2−ピリミジルメチル基、4−ピリミジルメチル基、2−(2−ピリミジル)エチル基、2−(4−ピリミジル)エチル基、3−(2−ピリミジル)プロピル基、3−(4−ピリミジル)プロピル基、2−フリルメチル基、3−フリルメチル基、2−(2−フリル)エチル基、2−(3−フリル)エチル基、3−(2−フリル)プロピル基、3−(3−フリル)プロピル基等が挙げられる。
前記C6〜10アリール基、アラルキル基、ヘテロ環基、およびヘテロアラルキル基の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等のC1〜6アルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、i−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のC1〜6アルコキシ基;クロロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基等のC1〜6ハロアルコキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、i−ブチルチオ基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基等のC1〜6アルキルチオ基;メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基、n−ブチルスルホニル基等のC1〜6アルキルスルホニル基;クロロメチル基、フルオロメチル基、トリフルオロメチル基等のC1〜6ハロアルキル基;メチルスルホニルオキシ基、エチルスルホニルオキシ基、n−プロピルスルホニルオキシ基、t−ブチルスルホニルオキシ基等のC1〜6アルキルスルホニルオキシ基;等が挙げられる。
また、RとR、RとR、またはRとRは一緒になって、無置換もしくは置換基を有する5〜8員環を形成してもよい。
5〜8員環としては、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環、シクロオクタン環等が挙げられる。ただし、式(I)中、A−Bが、式(II)もしくは式(III)で表される場合であって、RとRが一緒になって、無置換もしくは置換基を有するシクロヘキサン環を形成する場合、R、Rは水素原子ではない。
これらの中でも、R〜Rとしては、式(I)中、A−Bが、式(II)もしくは式(III)で表される場合、それぞれ独立して、ハロゲン原子、C1〜20アルキル基、またはC1〜20ハロアルキル基であるのが好ましく、式(I)中、A−Bが、式(IV)で表される場合、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜20アルキル基、またはC1〜20ハロアルキル基であるのが好ましい。
、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜20アルキル基、C1〜20ハロアルキル基、C2〜20アルケニル基、C2〜20ハロアルケニル基、C2〜20アルキニル基、C2〜20ハロアルキニル基、C1〜20アルコキシ基、C1〜20ハロアルコキシ基、C3〜20シクロアルキル基、C3〜20シクロアルコキシ基、C2〜20アルケニルオキシ基、C2〜20アルキニルオキシ基、C1〜20アルキルチオ基、シアノ基、無置換もしくは置換基を有するアミノ基、ニトロ基、無置換もしくは置換基を有するフェニル基、無置換もしくは置換基を有するアラルキル基、無置換もしくは置換基を有するアリールオキシ基、無置換もしくは置換基を有するヘテロ環基、または無置換もしくは置換基を有するヘテロアリールオキシ基を表す。
〜Rの、ハロゲン原子、C1〜20アルキル基、C1〜20ハロアルキル基、C2〜20アルケニル基、C2〜20ハロアルケニル基、C2〜20アルキニル基、C2〜20ハロアルキニル基、C1〜20アルコキシ基、C1〜20ハロアルコキシ基、無置換もしくは置換基を有するアラルキル基、無置換もしくは置換基を有するヘテロ環基の具体例としては、前記R〜Rの具体例として列記したものと同様のものが挙げられる。
〜RのC3〜20シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
〜RのC3〜20シクロアルコキシ基としては、シクロプロピルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
〜RのC2〜20アルケニルオキシ基としては、ビニルオキシ基、アリロキシ基、ブテニルオキシ基等が挙げられる。
〜RのC2〜20アルキニルオキシ基としては、エチニルオキシ基、プロピニルオキシ基、ブチニルオキシ基等が挙げられる。
〜RのC1〜20アルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、i−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基等が挙げられる。
〜Rの無置換もしくは置換基を有するアミノ基としては、アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基等のモノC1〜C6アルキルアミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等のジC1〜C6アルキルアミノ基;アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等のアシルアミノ基;フェニルアミノ基、4−メチルフェニルアミノ基等の置換基を有していてもよいフェニルアミノ基;等が挙げられる。
〜Rの、無置換もしくは置換基を有するアリールオキシ基のアリールオキシ基としては、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。
〜Rの、無置換もしくは置換基を有するヘテロアリールオキシ基としては、イミダゾール−2−イルオキシ基、イミダゾール−4−イルオキシ基、オキサゾール−2−イルオキシ基、チアゾール−2−イルオキシ基、イソオキサゾール−3−イルオキシ基、イソチアゾール−3−イルオキシ基、2−フリルオキシ基、2−チエニルオキシ基、2−ピリジルオキシ基、3−ピリジルオキシ基、4−ピリジルオキシ基、ピリミジン−2−イルオキシ基、ピラジン−3−イルオキシ基等が挙げられる。
前記無置換もしくは置換基を有するフェニル基、無置換もしくは置換基を有するアリールオキシ基、無置換もしくは置換基を有するヘテロ環基、前記無置換もしくは置換基を有するヘテロアリールオキシ基の置換基としては、前記R〜Rの、無置換もしくは置換基を有するC6〜10アリール基の置換基として例示したのと同様のものが挙げられる。
これらの中でも、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜20アルキル基、C1〜20ハロアルキル基、C1〜20アルコキシ基であるのが好ましい。
また、Rおよび/またはRは水素原子であるのが特に好ましい。
ただし、A−Bが、式(II)もしくは式(III)で表される場合、RおよびRがともに水素原子であることはなく、さらにA−Bが、式(III)で表される場合であって、Rが水素原子である場合、Rはメチル基でない。
また、A−Bが、式(IV)で表される場合、RとR、または、RとRは一緒になって、無置換もしくは置換基を有する5〜8員環(ピリジン環との縮合環)を形成してもよい。また、かかる環は、環内に不飽和結合を有していてもよく、また、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を有していてもよい。ただし、RとRが一緒になってベンゼン環を形成することはない。
かかる環の具体例としては、下記のものが挙げられる。なお、下記においては、ピリジン環との縮合環で表す。
Figure 0005208966
Xは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;ニトロ基;アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、フェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等の無置換もしくは置換基を有するアミノ基;水酸基;または有機基を表す。
Xの有機基としては、炭素原子を含む原子団であれば、特に限定されない。例えば、シアノ基;ホルミル基;アセチル基、ベンゾイル基等のアシル基;メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基等のC1〜C6アルキル基;ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基等のC2〜C6アルケニル基;プロパルギル基、3−ブチニル基等のC2〜C6アルキニル基;トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等のC1〜C6ハロアルキル基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のC3〜C8シクロアルキル基;2−クロロシクロプロピル基、2,2−ジクロロシクロプロピル基、3−クロロシクロペンチル基、4−ブロモシクロヘキシル基等のC3〜C8ハロシクロアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ基等のC1〜C6アルコキシ基;トリクロロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基等のC1〜C6ハロアルコキシ基;
メチルスルホニルオキシ基等のC1〜C6アルキルスルホニルオキシ基;フェニルスルホニルオキシ基等の置換基を有していてもよいフェニルスルホニルオキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基等のC1〜C6アルキルチオ基;メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基等のC1〜C6アルキルスルフィニル基;メチルスルホニル基、エチルスホニル基等のC1〜C6アルキルスルホニル基;クロロメチルチオ基、トリクロロメチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基等のC1〜C6ハロアルキルチオ基;クロロメチルスルフィニル基等のC1〜C6ハロアルキルスルフィニル基;クロロメチルスルホニル基、トリクロロメチルスルホニル基等のC1〜C6ハロアルキルスルホニル基;フェニルチオ基、4−メチルフェニルチオ基等の置換基を有していてもよいフェニルチオ基;フェニルスルフィニル基等の置換基を有していてもよいフェニルスルフィニル基;フェニルスルホニル基、4−メチルフェニルスルホニル基等の置換基を有していてもよいフェニルスルホニル基;
−N=CHOH、−N=CSH(OCH)、−N=C(CF)(OcPr)(cPrはシクロプロピル基を表す。以下にて同じ)、−N=C〔N(CHCH〕OCHCH等の−N=C(R10)OR11で表される基;−C(=O)N(CH)C、−C(=O)N(CF)Ph(Phはフェニル基を表す。以下にて同じ。)、−C(=O)N(cPr)C、−C(=O)N(CH=CH)OH等の−C(=O)N(R10)(R11)で表される基;−COCH、−COCCl、−COPh、−CO(cPr)等の−CO10で表される基;−C(=S)N(CH)C、−C(=S)N(CF)Ph、−C(=S)N(cPr)C、−C(=S)N(CH=CH)OH等の−C(=S)N(R10)(R11)で表される基;−Si(CH、−SiPh、−Si(cPr)、−Si(CH)(t−Bu)(t−Buはターシャリーブチル基を表す。以下にて同じ。)等の−Si(R12)(R13)(R14)で表される基;フェニル基、4−メチルフェニル基、2−フルオロフェニル基、2,4−ジクロロフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基等の置換基を有していてもよいフェニル基;または、前記R〜Rの無置換もしくは置換基を有するヘテロ環基と同様の、無置換もしくは置換基を有するヘテロ環基;等が挙げられる。
10〜R14はそれぞれ独立して、水素原子;チオール基;メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基等のC1〜C10アルキル基;トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等のC1〜C10ハロアルキル基;ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、2−ブテニル基等のC2〜C10アルケニル基;アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、フェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等の無置換もしくは置換基を有するアミノ基;シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のC3〜C10シクロアルキル基;フェニル基、2−クロロフェニル基、4−メチルフェニル基等の置換基を有していてもよいフェニル基;を表す。
nは、0〜4のいずれかの整数を表す。
式(III)中、Rは、水素原子、C1〜20アルキル基、C2〜20アルケニル基、C2〜20アルキニル基、C1〜20アシル基、C1〜20アルコキシカルボニル基、無置換もしくは置換基を有するアミノカルボニル基、C1〜20アルキルスルホニル基、無置換もしくは置換基を有するアリールスルホニル基、無置換もしくは置換基を有するC1〜20アミノスルホニル基、C1〜20アルコキシC1〜20アルキル基、またはC1〜20アシルオキシC1〜20アルキル基を示す。
の、C1〜20アルキル基、C2〜20アルケニル基、C2〜20アルキニル基、C1〜20アシル基、C1〜20アルコキシカルボニル基、無置換もしくは置換基を有するアミノカルボニル基、C1〜20アルキルスルホニル基、無置換もしくは置換基を有するアリールスルホニル基、無置換もしくは置換基を有するC1〜20アミノスルホニル基、C1〜20アルコキシC1〜20アルキル基、またはC1〜20アシルオキシC1〜20アルキル基の具体例としては、前記R〜Rの具体例として列記したものと同様のものが挙げられる。
のC1〜20アシル基としては、アセチル基、トリフルオロアセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。
のC1〜20アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等(アルコキシ部分の炭素数が1〜6個であるアルコキシカルボニル基の意味である。以下にて同じ。)が挙げられる。
の無置換もしくは置換基を有するアミノカルボニル基としては、アミノカルボニル基;メチルアミノカルボニル基、エチルアミノカルボニル基等のモノC1〜C6アルキルアミノカルボニル基;ジメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基等のジC1〜C6アルキルアミノカルボニル基;アセチルアミノカルボニル基、ベンゾイルアミノカルボニル基等のアシルアミノカルボニル基;フェニルアミノカルボニル基、4−メチルフェニルアミノカルボニル基等の置換基を有していてもよいフェニルアミノカルボニル基;等が挙げられる。
のC1〜20アルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、n−プロピルスルホニル基等が挙げられる。
の無置換もしくは置換基を有するアリールスルホニル基としては、フェニルスルホニル基、4−メチルフェニルスルホニル基、2,6−ジクロロフェニルスルホニル基、2−ニトロフェニルスルホニル基等が挙げられる。
の無置換もしくは置換基を有するアミノスルホニル基としては、アミノスルホニル基;メチルアミノスルホニル基、エチルアミノスルホニル基等のモノC1〜C6アルキルアミノスルホニル基;ジメチルアミノスルホニル基、ジエチルアミノスルホニル基等のジC1〜C6アルキルアミノスルホニル基;アセチルアミノスルホニル基、ベンゾイルアミノスルホニル基等のアシルアミノスルホニル基;フェニルアミノスルホニル基、4−メチルフェニルアミノスルホニル基等の置換基を有していてもよいフェニルアミノスルホニル基;等が挙げられる。
のC1〜20アルコキシC1〜20アルキル基としては、メトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシn−プロピル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、n−プロポキシメチル基、i−プロポキシエチル基、s−ブトキシメチル基、t−ブトキシエチル基等が挙げられる。
のC2〜20アシルオキシC1〜20アルキル基としては、アセトキシメチル基、2−アセトキシエチル基、プロピオニルオキシメチル基、プロピオニルオキシエチル基、ベンゾイルオキシメチル基、ベンゾイルオキシエチル基等が挙げられる。
式(IV)中、Yは、酸素原子または硫黄原子を表し、酸素原子が好ましい。
本発明の含窒素複素環化合物は、例えば、下記のようにして製造することができる。
(J.Heterocyclic Chem.,24,351(1987)、EP1375496号公報等を参照。)
(製造法1)
式(I)で表される化合物のうち、式(Ia)で表される化合物(以下、「化合物(Ia)」という。)は、下記式(1)で表される化合物と式(2)で表されるアルコール化合物を、無溶媒または溶媒中、酸の存在下で反応させることにより製造することができる。
Figure 0005208966
(式中、X、n、R〜Rは、前記と同じ意味を表す。)
式(2)で表されるアルコール化合物の使用量は、式(1)で表される化合物1モルに対し、通常1〜6モル、好ましくは1.1〜3モルである。
用いる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、過塩素酸等の無機酸;ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸等のカルボン酸;ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等のスルホン酸;四塩化錫、トリフルオロホウ素等のルイス酸;等が挙げられる。
酸の使用量は、式(1)で表される化合物1モルに対し、通常、1〜50モル、好ましくは1.1〜30モルである。
用いる溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に制約はない。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族ハロゲン化炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;等が挙げられる。
これらの溶媒は一種単独で、或いは二種以上を混合して用いることができる。
反応温度は、通常、−60℃〜+100℃、好ましくは0℃〜80℃である。
反応時間は、通常、数分から120時間、好ましくは30分から72時間である。
出発原料である式(1)で表される化合物、式(2)で表されるアルコール化合物は、それぞれ、公知の方法に準じて製造することができる(J.Med.Chem.,(1979)22巻,816、Tetrahedron,55巻,4595等を参照)。
(製造法2)
さらに、化合物(Ia)のうち、R〜Rのいずれかがハロゲン原子である化合物からは、該ハロゲン原子が他の置換基に変換された本発明化合物を製造することができる。ハロゲン原子を他の置換基に変換するには、従来公知の方法を適用することができる。
例えば、Rがハロゲン原子である下記式(Ia’)で表される化合物(式中、R’は、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を表す。以下、「化合物(Ia’)」という。)から、式(Ia’’)で表される化合物(式中、R’’はハロゲン原子以外のRと同じ意味を表す。以下、「化合物(Ia’’)」という。)を製造することができる。
Figure 0005208966
(式中、X、n、R〜Rは、前記と同じ意味を表す。)
化合物(Ia’’)は、より具体的には、例えば、以下のようにして製造することができる。
i)化合物(Ia’)に、グリニヤール試薬:R”MgX’(X’はハロゲン原子を表す。)や、有機亜鉛化合物:R”ZnClを反応させることにより、RがR”(前記と同じ意味を表す。)である化合物(Ia’’)を得ることができる。
ii)化合物(Ia’)に、式:MOR”(Mはアルカリ金属を表す。)で表される金属アルコキドを反応させることにより、RがR”である化合物(Ia’’)を得ることができる。
iii)化合物(Ia’)に、テトラ(トリフェニルホスフィノ)パラジウム〔Pd(PPh〕存在下、シアン化亜鉛を反応させることにより、R’’がシアノ基である化合物(Ia’’)を得ることができる。
iv)化合物(Ia’)に、Pd(PPhおよび塩基の存在下、フェニルボロン酸を反応させることにより、R’’がフェニル基である化合物(Ia’’)を得ることができる。
(製造法3)
式(I)で表される化合物のうち、式(Ib)で表される化合物(以下、「化合物(Ib)」という。)は、化合物(Ia)を還元することによって得ることができる(下記反応式)。
Figure 0005208966
(式中、X、n、R〜Rは、前記と同じ意味を表す。)
還元する方法としては、特に限定されず、公知の方法を採用することができる。例えば、(i)パラジウム−炭素、酸化白金およびラネーニッケル等の接触還元触媒と、水素を用いる接触水素添加による方法、(ii)水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化シアノホウ素ナトリウム等の金属水素化物を用いて還元する方法等が挙げられる。
(i)の方法における触媒の使用量は、化合物(Ia)1モルに対し、通常0.001〜10モルである。また、水素圧は、通常1〜10気圧である。
(ii)の方法における金属水素化物の使用量は、用いる化合物(Ia)1モルに対し、通常1〜20モル、好ましくは1〜10モルである。
いずれの反応も溶媒中で行うのが好ましい。用いる溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に制約はない。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族ハロゲン化炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;メタノール、エタノール、エチレングリコール等のアルコール類;酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類;塩酸、硫酸等の無機酸;水等が挙げられる。
これらの溶媒は一種単独で、或いは二種以上を混合して用いることができる。
反応温度は、通常0℃〜200℃、好ましくは20〜180℃である。
反応時間は、通常数分から120時間、好ましくは2〜72時間である。
(製造法4)
式(I)で表される化合物のうち、式(Ic)で表される化合物(R9’は水素原子を除くRと同じ意味を表す。以下、「化合物(Ic)」という)は、例えば、下記のようにして得ることができる。
Figure 0005208966
(式中、X、n、R〜R、R9’は、前記と同じ意味を表す。Zは塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子を表す。)
すなわち、化合物(Ib)を、溶媒中、塩基存在下、式(3)で表される化合物(以下、「化合物(3)」という。)と反応させることにより、化合物(Ic)を得ることができる。
化合物(3)の使用量は、化合物(Ib)1モルに対し、通常、1〜100モル、好ましくは、1.1〜10モルである。
用いる塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属重炭酸塩;水素化リチウム、水酸化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化バリウム等のアルカリ土類金属水酸化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、イミダゾール、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等の有機塩基;ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド等の有機金属;等が挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(Ib)1モルに対して、通常1〜30モル、好ましくは1.1〜10モルである。
化合物(Ib)と化合物(3)との反応において用いる溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に制約はない。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族ハロゲン化炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸等のアミド類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;アセトニトリル、イソブチロニトリル等のニトリル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類;等が挙げられる。
反応温度は、通常、−20℃〜+150℃、好ましくは0℃〜40℃である。
反応時間は、通常、数分から120時間、好ましくは15分から48時間である。
(製造法5)
式(I)で表される化合物のうち、式(I-f)で表される化合物は、下記式(4)で表される化合物と式(5)で表される化合物を、無溶媒または溶媒中、Cu(I)塩および塩基の存在下に反応させることにより製造することができる。
Figure 0005208966
(式中、X、n、R〜RおよびYは、前記と同じ意味を表す。halは臭素原子等のハロゲン原子を表す。)
式(5)で表される化合物の使用量は、式(4)で表される化合物1モルに対し、通常1〜6モル、好ましくは1.1〜3モルである。
用いるCu(I)塩としては、塩化第1銅、臭化第1銅、ヨウ化第1銅などが挙げられる。
Cu(I)塩の使用量は、化合物(4)1モルに対して、通常0.1〜10モル、好ましくは0.5〜5モルである。
用いる塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属重炭酸塩;水素化リチウム、水酸化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化バリウム等のアルカリ土類金属水酸化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルカリ金属アルコキシド類;トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、イミダゾール、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等の有機塩基;ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド等の有機金属;等が挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(4)1モルに対して、通常1〜30モル、好ましくは1.1〜10モルである。
用いる溶媒としては、反応に不活性なものであれば特に制約はない。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類;シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類;クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等の芳香族ハロゲン化炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の脂肪族ハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類;等が挙げられる。
これらの溶媒は一種単独で、或いは二種以上を混合して用いることができる。
反応温度は、通常、−60℃〜+100℃、好ましくは0℃〜80℃である。
反応時間は、通常、数分から120時間、好ましくは30分から72時間である。
式(I)で表される化合物の塩としては、農園芸学的に許容されるものであれば特に制限されない。例えば、式(I)で表される化合物の、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸の塩;酢酸、プロピオン酸、乳酸等の有機酸の塩;が挙げられる。
式(I)で表される化合物の塩は、例えば、式(I)で表される化合物に、無機酸または有機酸を作用させることにより製造することができる。
いずれの反応においても、反応終了後は、通常の後処理操作の後、生成物の精製が必要であれば、蒸留、再結晶またはカラムクロマトグラフィー等の公知慣用の精製手段により精製することにより、目的物を単離することができる。
目的物の構造は、元素分析、NMRスペクトル、IRスペクトル、マススペクトル等の公知の分析手段により同定、確認することができる。
以上のようにして得られる本発明の含窒素複素環化合物の例を、下記第1表〜第3表に示す。下記表中、Meはメチル基を、Etはエチル基を、c−Prはシクロプロピル基、Pyはピリジル基を、Frはフリル基を、Imはイミダゾイル基を、Thはチエニル基を、Phはフェニル基を、Acはアセチル基をそれぞれ表す。
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2)農園芸用殺菌剤
本発明の第2は、式(I)で表される含窒素複素環化合物またはその塩(以下、「本発明化合物」ということがある。)の少なくとも1種を有効成分として含有する農園芸用殺菌剤(以下、「本発明殺菌剤」ということがある。)である。
有効成分量は、殺菌剤全体に対して、通常0.01〜90重量%であり、好ましくは0.05〜85重量%である。
本発明殺菌剤は、広範囲の種類の糸状菌、例えば、藻菌類(Oomycetes)、子のう(嚢)菌類(Ascomycetes),不完全菌類(Deuteromycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)に属する菌に対し優れた殺菌力を有する。
本発明殺菌剤を有効成分とする組成物は、花卉、芝、牧草を含む農園芸作物の栽培に際し発生する種々の病害の防除に、種子処理、茎葉散布、土壌施用または水面施用等により使用することができる。
例えば、
テンサイ 褐斑病(Cercospora beticola)
ラッカセイ 褐斑病(Mycosphaerella arachidis)
黒渋病(Mycosphaerella berkeleyi)
キュウリ うどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)
つる枯病(Mycosphaerella melonis)
菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)
灰色かび病(Botrytis cinerea)
黒星病(Cladosporium cucumerinum)
褐斑病(Corynespora cassicola)
苗立枯病(Pythium debaryanam、Rhizoctonia solani Kuhn)
斑点細菌病(Pseudomonas syringae pv.Lecrymans)
トマト 灰色かび病(Botrytis cinerea)
葉かび病(Cladosporium fulvum)
ナス 灰色かび病(Botrytis cinerea)
黒枯病(Corynespora melongenae)
うどんこ病(Erysiphe cichoracearum)
すすかび病(Mycovelloslella nattrassii)
イチゴ 灰色かび病(Botrytis cinerea)
うどんこ病(Sohaerotheca humuli)
炭そ病(Colletotrichum acutatum、Colletotrichum fragariae)
タマネギ 灰色腐敗病(Botrytis allii)
灰色かび病(Botrytis cinerea)
白斑葉枯病(Botrytis squamosa)
キャベツ 根こぶ病(Plasmodiophora brassicae)
軟腐病(Erwinia carotovora)
インゲン 菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)
灰色かび病(Botrytis cinerea)
りんご うどんこ病(Podosphaera leucotricha)
黒星病(Venturia inaequalis)
モニリア病(Monilinia mali)
腐らん病(Valsa mali)
斑点落葉病(Alternaria mali)
赤星病(Gymnosporangium yamadae)
輪紋病(Botryosphaeria berengeriana)
炭そ病(Colletotrichum gloeosprioides)
褐斑病(Diplocarpon mali)
カキ うどんこ病(Phyllactinia kakicola)
炭そ病(Gloeosporium kaki)
角斑落葉病(Cercospora kaki)
モモ・オウトウ 灰星病(Monilinia fructicola)
ブドウ 灰色かび病(Botrytis cinerea)
うどんこ病(Uncinula necator)
晩腐病(Glomerella cingulata)
ナシ 黒星病(Venturia nashicola)
赤星病(Gymnosporangium asiaticum)
黒斑病(Alternaria kikuchiana)
チャ 輪斑病(Pestalotia theae)
炭そ病(Colletotrichum theae−sinensis)
カンキツ そうか病(Elsinoe fawcetti)
青かび病(Penicillium italicum)
緑かび病(Penicillium digitatum)
灰色かび病(Botrytis cinerea)
黒点病(Diaporthe citri)
かいよう病(Xanthomonas campestris pv.Citri)
コムギ うどんこ病(Erysiphe graminis f.sp.tritici)
赤かび病(Gibberella zeae)
赤さび病(Puccinia recondita)
褐色雪腐病(Pythium iwayamai)
紅色雪腐病(Monographella nivalis)
眼紋病(Pseudocercosporella herpotrichoides)
葉枯病(Septoria tritici)
ふ枯病(Leptosphaeria nodorum)
雪腐小粒菌核病(Typhula incarnata)
雪腐大粒菌核病(Myriosclerotinia borealis)
立枯病(Gaeumanomyces graminis)
オオムギ 斑葉病(Pyrenophora graminia)
雲形病(Rhynchosporium secalis)
裸黒穂病(Ustilago tritici、U.nuda)
イネ いもち病(Pyricularia oryzae)
紋枯病(Rhizoctonia solani)
馬鹿苗病(Gibberella fujikuroi)
ごま葉枯病(Cochliobolus niyabeanus)
タバコ 菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)
うどんこ病(Erysiphe cichoracearum)
チューリップ 灰色かび病(Botrytis cinerea)
ベントグラス 雪腐大粒菌核病(Sclerotinia borealis)
オーチャードグラス うどんこ病(Erysiphe graminis)
ダイズ 紫斑病(Cercospora kikuchii)
ジャガイモ・トマト 疫病(Phytophthora infestans)
キュウリ べと病(Pseudoperonospora cubensis)
ブドウ べと病(Plasmopara viticola)等の防除に使用することができる。
また、近年種々の病原菌においてベンズイミダゾール系殺菌剤やジカルボキシイミド系殺菌剤等に対する耐性が発達し、それらの薬剤の効力不足を生じており、耐性菌にも有効な薬剤が望まれている。本発明殺菌剤は、それら薬剤に対し感受性の病原菌のみならず、耐性菌にも優れた殺菌効果を有する。
例えば、チオファネートメチル、ベノミル、カルベンダジム等のベンズイミダゾール系殺菌剤に耐性を示す灰色かび病菌(Botrytis cinerea)やテンサイ褐斑病菌(Cercospora beticola)、リンゴ黒星病菌(Venturia inaequalis)、ナシ黒星病菌(Venturia nashicola)に対しても感受性菌と同様に本発明殺菌剤は有効である。
さらに、ジカルボキシイミド系殺菌剤(例えば、ビンクロゾリン、プロシミドン、イプロジオン)に耐性を示す灰色かび病菌(Botrytis cinerea)に対しても感受性菌と同様に本発明殺菌剤は有効である。
適用がより好ましい病害としては、テンサイの褐斑病、コムギのうどんこ病、イネのいもち病、リンゴ黒星病、キュウリの灰色かび病、ラッカセイの褐斑病等が挙げられる。
また本発明殺菌剤は薬害が少なく、魚類や温血動物への毒性が低く、安全性の高い薬剤である。
本発明殺菌剤は、他成分を加えず本発明化合物を純粋な形で使用しても、添加剤や担体を用いて、水和剤、粒剤、粉剤、乳剤、水溶剤、懸濁剤、顆粒水和剤等の一般の農薬のとり得る形態で使用してもよい。
農薬製剤中に添加することのできる添加剤および担体としては、固型剤を目的とする場合は、大豆粉、小麦粉等の植物性粉末、珪藻土、燐灰石、石こう、タルク、ベントナイト、パイロフィライト、クレー等の鉱物性微粉末、安息香酸ソーダ、尿素、芒硝等の有機および無機化合物が使用される。
また、液体の剤型を目的とする場合は、ケロシン、キシレンおよび石油系の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アルコール、アセトン、トリクロルエチレン、メチルイソブチルケトン、鉱物油、植物油、水等を溶剤として使用することができる。
さらに、これらの製剤において均一かつ安定な形態をとるために、必要に応じ界面活性剤を添加することもできる。
用いる界面活性剤としては特に限定はないが、例えば、ポリオキシエチレンが付加したアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンが付加したアルキルエーテル、ポリオキシエチレンが付加した高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンが付加したソルビタン高級脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンが付加したトリスチリルフェニルエーテル等の非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンが付加したアルキルフェニルエーテルの硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコールの硫酸エステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ポリカルボン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩のホルムアルデヒド縮合物、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体等が挙げられる。
このようにして得られた水和剤、乳剤、フロアブル剤,水溶剤,顆粒水和剤は水で所定の濃度に希釈して溶解液、懸濁液あるいは乳濁液として、粉剤・粒剤はそのまま植物に散布する方法で使用される。
製剤化された本発明殺菌剤は、そのままで、或いは水等で希釈して、植物体、種子、水面または土壌に施用される。施用量は、気象条件、製剤形態、施用磁気、施用方法、施用場所、防除対象病害、対象作物等により異なるが、通常1ヘクタール当たり有効成分化合物量にして1〜1,000g、好ましくは10〜100gである。
水和剤、乳剤、懸濁剤、水溶剤、顆粒水和剤等を水で希釈して施用する場合、その施用濃度は1〜1000ppm、好ましくは10〜250ppmであり、粒剤、粉剤等の場合は、希釈することなくそのまま施用することもできる。
本発明殺菌剤には、本発明化合物のほかに、各種の殺菌剤や殺虫・殺ダニ剤または共力剤の1種または2種以上を混合することもできる。
本発明化合物と混合して使用できる殺菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、植物生長調節剤の代表例を以下に示す。
殺菌剤:
キャプタン、フォルペット、チウラム、ジラム、ジネブ、マンネブ、マンコゼブ、プロピネブ、ポリカーバメート、クロロタロニル、キントーゼン、キャプタホル、イプロジオン、プロサイミドン、ビンクロゾリン、フルオロイミド、サイモキサニル、メプロニル、フルトラニル、ペンシクロン、オキシカルボキシン、ホセチルアルミニウム、プロパモカーブ、トリアジメホン、トリアジメノール、プロピコナゾール、ジクロブトラゾール、ビテルタノール、ヘキサコナゾール、マイクロブタニル、フルシラゾール、メトコナゾール、エタコナゾール、フルオトリマゾール、シプロコナゾール、エポキシコナゾール、フルトリアフェン、ベンコナゾール、ジニコナゾール、サイプロコナゾーズ、フェナリモール、トリフルミゾール、プロクロラズ、イマザリル、ペフラゾエート、トリデモルフ、フェンプロピモルフ、トリホリン、ブチオベート、ピリフェノックス、アニラジン、ポリオキシン、メタラキシル、オキサジキシル、フララキシル、イソプロチオラン、プロベナゾール、ピロールニトリン、ブラストサイジンS、カスガマイシン、バリダマイシン、硫酸ジヒドロストレプトマイシン、ベノミル、カルベンダジム、チオファネートメチル、ヒメキサゾール、塩基性塩化銅、塩基性硫酸銅、フェンチンアセテート、水酸化トリフェニル錫、ジエトフェンカルブ、メタスルホカルブ、キノメチオナート、ビナパクリル、レシチン、重曹、ジチアノン、ジノカップ、フェナミノスルフ、ジクロメジン、グアザチン、ドジン、IBP、エディフェンホス、メパニピリム、フェルムゾン、トリクラミド、メタスルホカルブ、フルアジナム、エトキノラック、ジメトモルフ、ピロキロン、テクロフタラム、フサライド、フェナジンオキシド、チアベンダゾール、トリシクラゾール、ビンクロゾリン、シモキサニル、シクロブタニル、グアザチン、プロパモカルブ塩酸塩、オキソリニック酸、ヒドロキシイソオキサゾール、イミノクタジン酢酸塩等。
殺虫・殺ダニ剤:
有機燐およびカーバメート系殺虫剤:
フェンチオン、フェニトロチオン、ダイアジノン、クロルピリホス、ESP、バミドチオン、フェントエート、ジメトエート、ホルモチオン、マラソン、トリクロルホン、チオメトン、ホスメット、ジクロルボス、アセフェート、EPBP、メチルパラチオン、オキシジメトンメチル、エチオン、サリチオン、シアノホス、イソキサチオン、ピリダフェンチオン、ホサロン、メチダチオン、スルプロホス、クロルフェンビンホス、テトラクロルビンホス、ジメチルビンホス、プロパホス、イソフェンホス、エチルチオメトン、プロフェノホス、ピラクロホス、モノクロトホス、アジンホスメチル、アルディカルブ、メソミル、チオジカルブ、カルボフラン、カルボスルファン、ベンフラカルブ、フラチオカルブ、プロポキスル、BPMC、MTMC、MIPC、カルバリル、ピリミカーブ、エチオフェンカルブ、フェノキシカルブ、EDDP等。
ピレスロイド系殺虫剤:
ペルメトリン、シペルメトリン、デルタメスリン、フェンバレレート、フェンプロパトリン、ピレトリン、アレスリン、テトラメスリン、レスメトリン、ジメスリン、プロパスリン、フェノトリン、プロトリン、フルバリネート、シフルトリン、シハロトリン、フルシトリネート、エトフェンプロクス、シクロプロトリン、トロラメトリン、シラフルオフェン、ブロフェンプロクス、アクリナスリン等。
ベンゾイルウレア系その他の殺虫剤:
ジフルベンズロン、クロルフルアズロン、ヘキサフルムロン、トリフルムロン、テトラベンズロン、フルフェノクスロン、フルシクロクスロン、ブプロフェジン、ピリプロキシフェン、メトプレン、ベンゾエピン、ジアフェンチウロン、アセタミプリド、イミダクロプリド、ニテンピラム、フィプロニル、カルタップ、チオシクラム、ベンスルタップ、硫酸ニコチン、ロテノン、メタアルデヒド、機械油、BTや昆虫病原ウイルス等の微生物農薬等。
殺線虫剤:
フェナミホス、ホスチアゼート等。
殺ダニ剤:
クロルベンジレート、フェニソブロモレート、ジコホル、アミトラズ、BPPS、ベンゾメート、ヘキシチアゾクス、酸化フェンブタスズ、ポリナクチン、キノメチオネート、CPCBS、テトラジホン、アベルメクチン、ミルベメクチン、クロフェンテジン、シヘキサチン、ピリダベン、フェンピロキシメート、テブフェンピラド、ピリミジフェン、フェノチオカルブ、ジエノクロル等。
植物生長調節剤:
ジベレリン類(例えばジベレリンA3、ジベレリンA4、ジベレリンA7)、IAA、NAA。
以下、実施例を示して、本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されるものではない。なお、下記に示す化合物番号は、前記第1表〜第3表に示したものに対応する。
なお、以下の実施例においては、下記に示す文献を参考にした。
(1)2,3−ジアルキル−5−シアノピリジンの合成
J.Heterocyclic Chem.,24,351(1987)
(2)ピリジンのアルキル化
EP1375496号公報
(実施例1)
1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(化合物番号:Ia−5)の製造
氷冷下、濃硫酸15mL中に、3−ブロモ−5−シアノピリジン2.80g(15.0mmol)を加え、さらに2−メチル−3−フェニル−2−プロパノール2.76g(17.7mmol)をゆっくりと滴下し、室温で2時間撹拌した。反応液を氷水に注ぎ、炭酸ナトリウムで中和した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去し、得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=9:1(容積比))により精製し、目的物3.2g(収率68%)を得た。得られた化合物はアモルファスであった。H−NMRデータを下記に示す。
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.28(6H,s),2.82(2H,s),7.14(1H,d,J=7.2Hz),7.2−7.3(2H,m),7.3−7.5(1H,m),8.07(1H,m),8.70(1H,d,J=1.8Hz),8.73(1H,d,J=2.1Hz)
実施例1と同様にして得られる化合物を以下に示す。得られた化合物のH−NMRデータをそれぞれ示す。
(化合物番号:Ia−1)1−(5−メチルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性:アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.29(6H,s),2.39(3H,s),2.82(2H,s),7.1−7.3(4H,m),7.3−7.45(1H,m),7.72(1H,m),8.50(1H,d,J=1.8Hz),8.57(1H,d,J=1.8Hz)
(化合物番号:Ia−11)1−(6−クロロピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性:アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.28(6H,s),2.81(2H,s),7.13(1H,d,J=7.5Hz),7.2−7.3(2H,m),7.3−7.5(2H,m),7.8−7.9(1H,m),8.58(1H,d,J=2.4Hz)
(化合物番号:Ia−15)1−(5,6−ジメチルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性:アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.27(6H,s),2.33(3H,s),2.55(3H,s),2.80(2H,s),7.1−7.3(3H,m),7.3−7.5(1H,m),7.65(1H,d,J=1.8Hz),8.46(1H,d,J=1.8Hz)
(化合物番号:Ia−16)1−(5,6−ジメチルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−5−フルオロ−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性:アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.30(6H,s),2.33(3H,s),2.55(3H,s),2.82(2H,s),7.01(1H,dd,J=1.8,7.2Hz),7.1−7.3(2H,m),7.64(1H,s),8.44(1H,s)
(化合物番号:Ia−17)1−(6−エチル−5−メチルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性:アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.27(3H,t,J=7.5Hz),1.29(6H,s),2.36(3H,s),2.80(2H,s),2.86(2H,q,J=7.5Hz),7.2−7.3(3H,m),7.38(1H,m),7.65(1H,s),8.50(1H,s)
(化合物番号:Ia−18)1−(5−エチル−6−メチルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性:アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.26(3H,t,J=7.8Hz),1.29(6H,s),2.59(3H,s),2.69(2H,q,J=7.5Hz),2.82(2H,s),7.1−7.3(3H,m),7.39(1H,dt,J=1.5,7.0Hz),7.64(1H,d,J=2.3Hz),8.49(1H,d,J=2.3Hz)
(化合物番号:Ia−19)1−(5,6−ジクロロピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性:アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.27(6H,s),2.81(2H,s),7.1−7.5(4H,m),8.04(1H,s),8.47(1H,s)
(化合物番号:Ia−22)1−(2−クロロ−5,6−ジメチルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性:アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.0−1.5(6H,bs),2.30(3H,s),2.53(3H,s),2.84(2H,bs),6.90(1H,d,J=7.2Hz),7.1−7.4(3H,m),7.45(1H,s)
(化合物番号Ia−23)1−(5,6−ジメチルピリジン−3−イル)−5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性;アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.27(3H,bs),1.41(3H,s),1.42(3H,s),2.33(3H,s),2.55(3H,s),6.95(1H,dd,J=1.8,7.2Hz),7.0−7.3(2H,m),7.59(1H,d,J=1.8Hz),8.39(1H,d,J=1.8Hz)
(化合物番号Ia−58)1−(5−メチル−6−トリフルオロメチルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−5−フルオロ−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性;アモルファス)
1H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.38(6H,s),2.50−2.60(3H,m),2.85(2H,s),6.95(1H,dd,J=8.0,2.1Hz),7.10−7.30(2H,m),7.88(1H,s),8.62(1H,s)
(実施例2)
1−(5−エチルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(化合物番号:Ia−2)の製造
実施例1で得た1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(化合物番号:Ia−5)0.5g(1.59mmol)、および、[1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン]ニッケル(II)ジクロライド〔NiCl(dppe)〕0.04g(0.08mmol)を脱水したTHF5mLに溶解した。この溶液に、撹拌下、エチルマグネシウムブロマイド(3Mジエチルエーテル溶液)0.7mL(2.10mmol)を室温で滴下した。滴下終了後、反応液を室温で一晩撹拌した後、氷水に注ぎ、希塩酸にてpHを約2とし、10分間室温にて撹拌した。次いで、処理液を炭酸ナトリウムにて中和し、酢酸エチルで抽出後、有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1(容積比))で精製して、目的物0.26g(収率52%)を得た。物性はアモルファスであった。得られた化合物のH−NMRデータを下記に示す。
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.29(6H,s),1.29(3H,t,J=7.5Hz),2.71(2H,q,J=7.5Hz),2.82(2H,s),7.1−7.3(3H,m),7.3−7.45(1H,m),7.71(1H,m),8.52(1H,d,J=2.1Hz),8.59(1H,d,J=2.1Hz)
実施例2と同様にして得られる化合物を以下に示す。得られた化合物のH−NMRデータをそれぞれ示す。
(化合物番号:Ia−3)1−(5−n−プロピルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性:アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;0.97(3H,t,J=7.5Hz),1.29(6H,s),1.69(2H,hep,J=7.5Hz),2.64(2H,t,J=7.5Hz),2.82(2H,s),7.1−7.5(4H,m),7.6−7.7(1H,m),8.50(1H,d,J=2.4Hz),8.60(1H,d,J=1.8Hz)
(化合物番号:Ia−8)1−(6−エチルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性:アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.29(6H,s),1.33(3H,t,J=7.8Hz),2.82(2H,s),2.88(2H,q,J=7.8Hz),7.1−7.3(4H,m),7.3−7.42(1H,m),7.81(1H,dd,J=2.0,8.0Hz),8.69(1H,d,J=2.0Hz)
(化合物番号:Ia−9)1−(6−n−プロピルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性:アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;0.99(3H,t,J=7.5Hz),1.28(6H,s),1.79(2H,hep,J=7.5Hz),2.7−2.9(4H,m),7.1−7.3(4H,m),7.39(1H,dt,J=1.8,8.0Hz),7.81(1H,dd,J=2.4,8.0Hz),8.70(1H,d,J=2.4Hz)
(化合物番号:Ia−10)1−(6−i−プロピルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性:アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.28(6H,s),1.33(6H,d,J=6.5Hz),2.81(2H,s),3.12(1H,hep,J=6.5Hz),7.1−7.3(4H,m),7.3−7.4(1H,m),7.82(1H,dd,J=2.0,8.0Hz),8.70(1H,d,J=2.0Hz)
(化合物番号:Ia−20)1−(5−クロロ−6−エチルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性:アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.27(6H,s),1.32(3H,t,J=7.6Hz),2.80(2H,s),3.02(2H,q,J=7.6Hz),7.1−7.5(4H,m),7.88(1H,s),8.58(1H,s)
(実施例3)
1−(5−ビニルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(化合物番号:Ia−4)の製造
実施例1で得た1−(5−ブロモピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(化合物番号:Ia−5)0.7g(2.22mmol)を20mLのエタノールに溶解した。そこへ、トリエチルアミン0.34g(3.37mmol)、ポタジウム ビニルトリフルオロボレート0.33g(2.46mmol)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロライド ジクロロメタンアダクト〔PdCl(dppf)・CHCl〕0.05g(0.058mmol)をこの順で加え、全容を5時間加熱還流した。反応液からエタノールを減圧留去して得られた残渣を酢酸エチルに溶解し、水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下で濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=9:1(容積比))で精製して、目的物0.48g(収率82%)を得た。物性はアモルファスであった。得られた化合物のH−NMRデータを下記に示す。
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.30(6H,s),2.83(2H,s),5.42(1H,d,J=11.1Hz),5.88(1H,d,J=17.4Hz),6.75(1H,dd,J=11.1,17.4Hz),7.1−7.5(5H,m),7.92(1H,m),8.66(1H,dd,J=2.0,8.4Hz)
実施例3と同様にして、以下の化合物を製造した。製造した化合物のH−NMRデータを下記に示す。
(化合物番号:Ia−12)1−(6−ビニルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(物性:アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.28(6H,s),2.82(2H,s),5.53(1H,d,J=10.5Hz),6.26(1H,d,J=17.4Hz),6.88(1H,dd,J=10.5,17.4Hz),7.1−7.5(5H,m),7.89(1H,d,J=8.1Hz),8.75(1H,s)
(実施例4)
1−(6−シアノピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(化合物番号:Ia−14)の製造
1−(6−クロロピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(化合物番号:Ia−11)0.5g(1.85mmol)、Pd(PPh0.21g(0.19mmol)およびシアン化亜鉛0.22g(1.85mmol)をDMF5mLに溶解し、全容を80℃で一晩撹拌した。反応液を氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1(容積比))で精製して、目的物0.06g(収率14%)を得た。物性はアモルファスであった。得られた化合物のH−NMRデータを下記に示す。
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.29(6H,s),2.83(2H,s),7.16(1H,d,J=7.2Hz),7.2−7.3(2H,m),7.4−7.5(1H,m),7.77(1H,d,J=1.8Hz),8.06(1H,dd,J=2.1,8.1Hz),9.00(1H,d,J=2.1Hz)
(実施例5)
1−(6−フェニルピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(化合物番号:Ia−13)の製造
1−(6−クロロピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(化合物番号:Ia−11)0.5g(1.85mmol)、Pd(PPh0.21g(0.19mmol)、フェニルボロン酸(Ph−B(OH))0.34g(2.78mmol)および炭酸カリウム0.38g(2.78mmol)をTHF水溶液(50%)10mLに溶解し、全容を一晩加熱還流した。反応液を冷却後、氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=3:1(容積比))で精製して、目的物0.35g(収率61%)を得た。物性はアモルファスであった。得られた化合物のH−NMRデータを下記に示す。
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.28(6H,s),2.83(2H,s),7.2−7.5(7H,m),7.77(1H,d,J=8.1Hz),7.9−8.1(3H,m),8.87(1H,d,J=1.8Hz)
(実施例6)
1−(5−クロロ−6−メトキシピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(化合物番号:Ia−21)の製造
1−(5,6−ジクロロピリジン−3−イル)−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(化合物番号:Ia−19)0.60g(1.96mmol)をTHF10mLに溶解し、ナトリウムメトキシド0.11g(1.96mmol)を加え、全容を5時間加熱還流した。反応液にナトリウムメトキシド0.11gをさらに加え、一晩加熱還流した。反応液を室温まで放冷した後、氷水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=20:1(容積比))で精製して、目的物0.30g(収率51%)を得た。物性はアモルファスであった。得られた化合物のH−NMRデータを下記に示す。
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.23(6H,s),2.79(2H,s),4.04(3H,s),7.2−7.5(4H,m),8.14(1H,d,J=1.8Hz),8.25(1H,d,J=1.8Hz)
(実施例7)
1−(5,6−ジメチルピリジン−3−イル)−5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(化合物番号Id−2)の合成
1−(5,6−ジメチルピリジン−3−イル)−5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン(化合物番号Ia−23)0.33g(1.06mmol)をエチルアルコール20mLに溶解し、NaBH0.4g(10.6mmol)を加え、全容を5時間加熱還流した後、反応液にNaBH0.2g(5.3mmol)を加え、5時間さらに加熱還流した。得られた反応液を室温まで放冷後、氷水に注ぎ、3N塩酸で溶液を酸性(pH2〜3)に調整した後、炭酸ナトリウムでアルカリ性(pH9−10)に調整し、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メチルアルコール=95:5(体積比))で精製して、目的物0.1g(収率30%)を得た。(物性;アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.17(3H,s),1.25(3H,s),1.40−1.44(3H,m),1.48(3H,s),2.21(3H,s),2.48(3H,s),5.14(1H,s),6.43(1H,d,J=8.0Hz),6.85(1H,dd,J=8.0,13.2Hz),6.95(1H,dt,J=5.4,8.0Hz),7.22(1H,d,J=2.0Hz),8.27(1H,d,J=2.0Hz)
同様にして以下の化合物を製造した。
(化合物番号Id−1)3,3−ジメチル−1−(5,6−ジメチルピリジン−3−イル−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(物性;アモルファス)
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.22(3H,s),1.32(3H,s),2.22(3H,s),2.49(3H,s),2.66(1H,d,J=16.5Hz),2.80(1H,d,J=16.5Hz),5.10(1H,s),6.49(1H,d,J=7.8Hz),6.8−7.0(2H,m),7.28(1H,d,J=1.8Hz),8.30(1H,d,J=1.8Hz
(実施例8)
5−フルオロ−1−(5,6−ジメチルピリジン−3−イル)−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロキノリン−2−オン(化合物番号Ie−8)の製造
5−ブロモ−1,2−ジメチルピリジン0.17g(0.91mmol)、3,3,4,4−テトラメチル−5−フルオロ−3,4−ジヒドロ−2−キノリノン0.1g(0.45mmol)、N−メチル−2−ピロリドン0.13g(1.3mmol)の混合溶液にヨウ化第1銅20mg(0.1mmol)と炭酸カリウム0.1g(0.72mmol)を加え、全容を200℃で1時間加熱した。反応混合物を室温まで冷却後、水を加えて酢酸エチルで抽出し、水洗した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;n−ヘキサン:酢酸エチル=1:1(体積比))で精製して、目的物0.12g(収率80%)を得た。物性;アモルファス
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.1−1.7(12H,m),2.32(3H,s),2.56(3H,s),6.13(1H,d,J=8.4Hz),6.74(1H,m),6.97(1H,m),7.25(1H,s),8.12(1H,s)
実施例8と同様にして以下の化合物を製造した。
7−フルオロ−1−(5,6−ジメチルピリジン−3−イル)−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロキノリン−2−オン(化合物番号Ie−9)
物性;mp.113−114℃
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.1−1.7(12H,m),2.44(3H,s),6.07(1H,dd,J=2.4,10.2Hz),6.77(1H,dt,J=2.4,8.4Hz),7.29(1H,dd,J=6.0,8.4Hz),7.43(1H,d,J=1.8Hz),8.08(1H,d,J=1.8Hz)
5,8−ジフルオロ−1−(5,6−ジメチルピリジン−3−イル)−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロキノリン−2−オン(化合物番号Ie−10)
物性;アモルファス
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.1−1.7(12H,m),2.39(3H,s),6.7−6.9(2H,m),7.46(1H,s),8.00(1H,s)
5−フルオロ−1−(5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−3−イル)−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロキノリン−2−オン(化合物番号Ie−11)
物性;アモルファス
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.1−1.7(12H,m),1.8−2.0(4H,m),2.80(2H,t,J=6.2Hz),2.98(2H,t,J=6.2Hz),6.16(1H,d,J=8.4Hz),6.74(1H,m),6.98(1H,m),7.20(1H,s),8.13(1H,s)
5−(3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロキノリン−2−オン−1−イル)チエノ[2,3−b]ピリジン(化合物番号Ie−12)
物性;アモルファス
H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.1−1.7(12H,m),6.13(1H,d,J=5.1Hz),6.76(1H,m),6.96(1H,m),7.28(1H,d,J=6.0Hz),7.63(1H,d,J=6.0Hz),7.93(1H,s),8.34(1H,s)
5−フルオロ−1−(5−メチル−6−トリフルオロメチルピリジン−3−イル)−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロキノリン−2−オン(化合物番号Ie−120)
物性;アモルファス
1H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;0.85−1.60(12H,m),2.50−2.60(3H,m),6.10(1H,d,J=8.0Hz),6.75−6.83(1H,m),6.97−7.06(1H,m),7.53(1H,s),8.30(1H,s)
(実施例9)
5−フルオロ−1−(8,8−ジフルオロ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−3−イル)−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロキノリン−2−オンの製造(化合物番号Ie−124)
3−ブロモ−8−オキソ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン、0.55g(2.43mmol)を塩化メチレン10mLに溶解し、(ジエチルアミノ)サルファートリフロライド、1.37g(8.5mmol)を加え、5日間室温で撹拌した。得られた反応液を氷水へ注ぎ、炭酸水素ナトリウムで中和後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メチルアルコール=95:5)で精製し、3−ブロモ−8,8−ジフルオロ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン0.42g(収率70%)を得た。
得られた3−ブロモ−8,8−ジフルオロ−5,6,7,8−テトラヒドロキノリン0.18g、5−フルオロ−3,3,4,4、−テトラメチル−3,4−ジヒドロキノリン−2−オン、0.08g、ヨウ化銅0.02g、炭酸カリウム0.08g、N−メチルピロリドン0.15gの混合液を200℃で1時間撹拌した。冷却後反応液に水を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で溶媒を留去した。得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メチルアルコール=95:5)で精製し、目的物0.08g(収率57%)を得た。(物性;アモルファス)
1H−NMR(300MHz,CDCl)δppm;1.1−1.6(12H,m),2.00−2.15(2H,m),2.35−2.55(2H,m),2.91(2H,m), 6.10−6.15(1H,m),6.73−6.82(1H,m),6.95−7.05(1H,m),7.42(1H,s),8.37(1H,s)
次に、本発明の殺菌剤の製剤実施例を若干示すが、添加物および添加割合は、これら実施例に限定されるべきものではなく、広範囲に変化させることが可能である。製剤実施例中の部は重量部を示す。
製剤実施例1 水和剤
本発明化合物 40部
クレー 48部
ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 4部
リグニンスルホン酸ナトリウム塩 8部
以上を均一に混合して微細に粉砕し、有効成分40%の水和剤を得る。
製剤実施例2 乳剤
本発明化合物 10部
ソルベッソ200 53部
シクロヘキサノン 26部
ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム塩 1部
ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル 10部
以上を混合溶解し、有効成分10%の乳剤を得る。
製剤実施例3 粉剤
本発明化合物 10部
クレー 90部
以上を均一に混合して微細に粉砕し、有効成分10%の粉剤を得る。
製剤実施例4 粒剤
本発明化合物 5部
クレー 73部
ベントナイト 20部
ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩 1部
リン酸カリウム 1部
以上をよく粉砕混合し、水を加えてよく練り合せた後、造粒乾燥して有効成分5%の粒剤を得る。
製剤実施例5 懸濁剤
本発明化合物 10部
ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル 4部
ポリカルボン酸ナトリウム塩 2部
グリセリン 10部
キサンタンガム 0.2部
水 73.8部
以上を混合し、粒度が3ミクロン以下になるまで湿式粉砕し、有効成分10%の懸濁剤を得る。
製剤実施例6 顆粒水和剤
本発明化合物 40部
クレー 36部
塩化カリウム 10部
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 1部
リグニンスルホン酸ナトリウム塩 8部
アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩のホルムアルデヒド縮合物
5部
以上を均一に混合して微細に粉砕後,適量の水を加えてから練り込んで粘土状にする。粘土状物を造粒した後乾燥し、有効成分40%の水和剤を得る。
(試験例1)リンゴ黒星病防除試験
素焼きポットで栽培したリンゴ幼苗(品種「国光」、3〜4葉期)に、本発明殺菌剤の乳剤を有効成分100ppmの濃度で散布した。室温で自然乾燥した後、リンゴ黒星病菌(Venturia inaequalis)の分生胞子を接種し、明暗を12時間毎に繰り返す20℃、高湿度の室内に2週間保持した。葉上の病斑出現状態を無処理と比較調査し、防除効果を求めた。
その結果、下記の化合物が75%以上の優れた防除価を示した。
化合物番号(表の化合物番号に対応):Ia−12、Ia−15、Ia−16、Ia−17、Ia−18、Ia−19、Ia−20、Ia−23、Id−1、Id−2
化合物番号:Ie−8、Ie−11、Ie−12
本発明の含窒素複素環化合物およびその塩は、新規化合物であり、工業的に有利に製造でき、効果が確実で安全に使用できる農園芸用殺菌剤の有効成分として有用である。
本発明の農園芸用殺菌剤は、優れた防除効果を有し、植物体に薬害や汚染を生じることがなく、人畜魚類に対する毒性や環境への影響が少ない薬剤であり、産業上有用である。

Claims (3)

  1. 式(1)
    Figure 0005208966
    (式中、A−Bは、下記式(II)から式(IV)のいずれかを表す。
    Figure 0005208966
    、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜20アルキル基、C1〜20ハロアルキル基、C2〜20アルケニル基、C2〜20ハロアルケニル基、C2〜20アルキニル基、C2〜20ハロアルキニル基、C1〜20アルコキシ基、C1〜20ハロアルコキシ基、C3〜20シクロアルキル基、C4〜20シクロアルケニル基、C8〜20シクロアルキニル基、C1〜20アルキルカルボニル基、C1〜20アルコキシカルボニル基C6〜10アリール基アラルキル基ヘテロ環基、またヘテロアラルキル基を表す。ただし、A−Bが、式(II)もしくは式(III)で表される場合、R、R、RおよびRがすべて水素原子であることはない。
    また、RとR、RとR、またはRとRは一緒になって5〜8員環を形成してもよい。ただし、A−Bが、式(II)もしくは式(III)で表される場合であって、RとRが一緒になってシクロヘキサン環を形成する場合、R、Rは水素原子ではない。
    は、水素原子を表す。
    およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、C1〜20アルキル基、C1〜20ハロアルキル基、C2〜20アルケニル基、C2〜20ハロアルケニル基、C2〜20アルキニル基、C2〜20ハロアルキニル基、C1〜20アルコキシ基、C1〜20ハロアルコキシ基、C3〜20シクロアルキル基、C3〜20シクロアルコキシ基、C2〜20アルケニルオキシ基、C2〜20アルキニルオキシ基、C1〜20アルキルチオ基、シアノ基アミノ基、ニトロ基フェニル基アラルキル基アリールオキシ基ヘテロ環基、またヘテロアリールオキシ基を表す。ただし、A−Bが、式(II)もしくは式(III)で表される場合、RおよびRがともに水素原子であることはなく、さらにA−Bが、式(III)で表される場合であって、Rが水素原子である場合、Rはメチル基でない。
    また、A−Bが、式(IV)で表される場合とRは一緒になって5〜8員環を形成してもよい。ただし、RとRが一緒になってベンゼン環を形成することはない。
    Xは、ハロゲン原子、ニトロ基アミノ基、水酸基、シアノ基、アシル基、C1〜C6アルキル基、C2〜C6アルケニル基、C1〜C6ハロアルキル基、C3〜C8シクロアルキル基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6ハロアルコキシ基、C1〜C6アルキルチオ基、C1〜C6アルキルスルフィニル基、C1〜C6アルキルスルホニル基、フェニルチオ基、−C(=O)N(R 10 )(R 11 )で表される基、または−CO 10 で表される基を表す。R 10 〜R 11 はそれぞれ独立して、水素原子、C1〜C10アルキル基、またはフェニル基を表す。
    nは、0〜4のいずれかの整数を表す。
    式(III)中、Rは、水素原子、C1〜20アルキル基、C2〜20アルケニル基、C2〜20アルキニル基、C1〜20アシル基、C1〜20アルコキシカルボニル基アミノカルボニル基、C1〜20アルキルスルホニル基アリールスルホニル基アミノスルホニル基、C1〜20アルコキシC1〜20アルキル基、またはC2〜20アシルオキシC1〜20アルキル基を示す。
    式(IV)中、Yは、酸素原子または硫黄原子を表す。)
    で表される含窒素複素環化合物およびその塩。
  2. が水素原子である請求項1に記載の含窒素複素環化合物およびその塩。
  3. 請求項1または2で表される化合物またはその塩の少なくとも1種を有効成分として含有する農園芸用殺菌剤。
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