JP5208863B2 - 防振装置 - Google Patents

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本発明は防振装置に関し、特に、樹脂金型の構造を簡素化することができる防振装置に関するものである。
従来より、軽量化を図るために防振装置の各部品の樹脂化が進められており、このような樹脂化が進められた従来の防振装置が特許文献1に開示されている。かかる従来の防振装置は、円筒状のストッパ部1及びベース部2からなるブラケット部9と、エンジン等の振動体に連結される筒状の内筒6をその中心に有する振動部3と、ブラケット部9及び振動部3を連結するカンチレバー状のバネ部4と、から構成されており、これら各部は、樹脂製の一体成形品によって形成されている。ここで、樹脂製のベース部2には、筒状に形成された金属製の連結金具8がインサート成形されており、この連結金具8に車体側取付ボルトが螺合されることにより、ベース部2を車体側に連結している。
特開平6−185558号公報
しかしながら、上述した従来の防振装置では、内筒6の軸心方向と連結金具8の軸心方向とが直交し、異なった方向となっているので、防振装置を成形するために使用される樹脂金型の割り構造が複雑になり、結果、樹脂金型の構造が複雑になるという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、樹脂金型の構造を簡素化することができる防振装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載の防振装置は、車体側に取り付けられると共に貫通孔を有する筒状に形成される第1取付部材と、前記第1取付部材がインサート成形される脚部および前記脚部に連続して形成される本体部を有すると共に樹脂材料から構成される連結部材と、振動発生体側に取り付けられると共に貫通孔を有する筒状に形成される第2取付部材と、前記第2取付部材を前記連結部材の本体部に連結すると共にゴム状弾性体から構成される防振基体とを備えるものであり、前記第1取付部材の筒状の両端から突出する突起、或いは、前記第1取付部材の筒状の両端が存在する前記連結部材の壁面から突出する突起のいずれか一方を備え、前記第1取付部材の軸心方向および前記第2取付部材の軸心方向は、互いに平行に構成され、前記第1取付部材は、前記車体側に固着されると共に所定間隔を隔てて立設される一対の板状の壁部の間に挿入された後、前記壁部のそれぞれに形成された孔部と前記第1取付部材の貫通孔とにボルト部材が内挿されて締結されることで、前記車体側に取り付けられるものであり、前記第1取付部材が前記壁部の間に挿入された場合に、前記壁部のそれぞれの端部に前記突起が当接することで、前記壁部のそれぞれに形成された孔部の位置に前記第1取付部材の貫通孔の位置が合致される
請求項記載の防振装置は、請求項記載の防振装置において、前記第1取付部材に備えられた前記突起の突出方向は、前記第1取付部材および第2取付部材の軸心方向と平行に構成されている。
請求項記載の防振装置は、請求項1又は2に記載の防振装置において、前記第1取付部材は、筒状の一対の側筒部と、前記一対の側筒部の間に連結される筒状の間筒部とを備え、前記一対の側筒部または前記間筒部のいずれか一方は、外周面の一部に、前記筒状の内方へ向って窪んだ窪み部、或いは、前記筒状の外方へ向って突出する突出部のいずれか一方を備えている。
請求項1記載の防振装置によれば、第2取付部材および防振基体と第1取付部材とが挿入された樹脂金属のキャビティ内へ樹脂材料が射出され連結部材が射出成形されることで、これら各部材が一体に形成される。ここで、第1取付部材の軸心方向および第2取付部材の軸心方向は、互いに平行に構成されているので、第1取付部材、第2取付部材および防振基体を樹脂金型に設置し、樹脂を成形した後、成形品である防振装置を樹脂金型から抜き取る場合に、抜き取り方向を、同じ方向にすることができる。よって、樹脂金型の割り構造を単純化して、その樹脂金型の構造を簡素化することができるという効果がある。
また、第1取付部材の筒状の両端から突出する突起、或いは、第1取付部材の筒状の両端が存在する連結部材の壁面から突出する突起のいずれか一方を備え、そのいずれか一方の突起は、第1取付部材が壁部の間に挿入された場合に、壁部のそれぞれの端部に当接して、壁部のそれぞれに対する第1取付部材の挿入移動を規制することで、壁部のそれぞれに形成された孔部の位置に第1取付部材の貫通孔の位置を合致させる。よって、第1取付部材に形成された貫通孔の位置と、壁部のそれぞれに形成された孔部の位置とを、短時間かつ正確に合致させることができる。従って、第1取付部材の貫通孔と壁部のそれぞれに形成された孔部とにボルト部材を内挿して締結する作業の効率を向上させることができるという効果がある。
ここで、請求項の防振装置と異なり、筒状の一端、或いは、筒状の一端が存在する連結部材の壁面だけに突起が備えられる構成では、その一端側の貫通孔と孔部とにおける位置は合致させることができるが、突起が設けられていない他端側の貫通孔と孔部との位置には、挿入方向におけるズレが発生する。よって、貫通孔と孔部とにボルト部材を内挿して締結する作業を行う場合には、他端側の貫通孔と孔部との位置を合致させる作業が発生し、作業の効率が低下する。これに対し、請求項記載の防振装置では、筒状の両端、或いは、筒状の両端が存在する連結部材の壁面に突起を設けているので、一端側および他端側のそれぞれにおいて、貫通孔と孔部との位置にズレが発生することはなく、これら貫通孔と孔部との位置を短時間かつ正確に合致させることができる。よって、第1取付部材の貫通孔と壁部のそれぞれに形成された孔部とにボルト部材を内挿して締結する作業の効率を向上させることができるのである。
請求項記載の防振装置によれば、請求項記載の防振装置の奏する効果に加え、第1取付部材に備えられた突起の突出方向は、第1取付部材および第2取付部材の軸心方向と平行に構成されているので、突起を備えた第1取付部材、第2取付部材および防振基体を樹脂金型に設置し、樹脂を成形した後、成形品である防振装置を樹脂金型から抜き取る場合に、抜き取り方向を、同じ方向にすることができる。よって、第1取付部材に突起が備えられる場合でも、樹脂金型の割り構造を単純化して、その樹脂金型の構造を簡素化することができるという効果がある。
請求項記載の防振装置によれば、請求項1又は2に記載の防振装置の奏する効果に加え、第1取付部材は、筒状の一対の側筒部と、一対の側筒部の間に連結される筒状の間筒部とを備え、一対の側筒部または間筒部のいずれか一方は、外周面の一部に、筒状の内方へ向って窪んだ窪み部、或いは、筒状の外方へ向って突出する突出部のいずれか一方を備えている。よって、一対の側筒部が突出部を備える場合、或いは、間筒部が窪み部を備える場合には、第1取付部材の外周の一部に凹状の括れを形成して、その括れに樹脂を食い込ませることができる。一方、一対の側筒部が窪み部を備える場合、或いは、間筒部が突出部を備える場合には、第1取付部材の外周の一部に凸状の出っ張りを形成して、その出っ張りに樹脂を絡ませることができる。よって、軸心方向に沿う力が第1取付部材へ繰り返し作用される場合であっても、第1取付部材が連結部材の脚部から抜け落ちることを低減することができるという効果がある。
ここで特に、請求項記載の防振装置では、一対の側筒部および間筒部が円筒状であった場合でも、第1取付部材の外周の一部に形成される凹状の括れ、或いは、凸状の出っ張りにより、第1取付部材の軸心周りの回転力に対する抵抗を大きくすることができる。よって、第1取付部材へ軸心周りの回転力が作用しても、凹状の括れ、或いは、凸状の出っ張りがその回転力に抵抗して、第1取付部材が脚部に対して軸心周りに回転することを防止することができるという効果がある。
本発明の一実施の形態における防振装置の斜視図である。 (a)は、防振装置の正面図であり、(b)は、防振装置の側面図である。 (a)は、図2に示すIIIaの領域を拡大した図であり、(b)は、図3(a)に示すIIIb−IIIb線における取付金具および脚部の拡大断面図である。 図3(b)に示すIV−IV線における取付金具および脚部の拡大断面図である。 防振装置が成形された直後の樹脂金型の状態を示した図である。 (a)は、防振装置を挿入する固定金具の正面図であり、(b)は、図6に示すVIb−VIb線における固定金具の断面図であり、(c)は、図3(a)に示すIIIb−IIIb線における取付金具及び脚部の拡大断面図である。 (a)は、第2実施の形態における取付金具及び脚部の拡大正面図であり、(b)は、図7(a)に示すVIIb−VIIb線における取付金具及び脚部の拡大断面図である。 図7(b)に示すVIII−VIII線における取付金具及び脚部の拡大断面図である。 図7(a)に示すVIIb−VIIb線における取付金具及び脚部の拡大断面図である。 第3実施の形態における取付金具及び脚部の拡大断面図である。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。まず、図1及び図2を参照して防振装置1の全体構成について説明する。図1は、本発明の一実施の形態における防振装置1の斜視図であり、図2(a)は、防振装置1の正面図であり、図2(b)は、防振装置1の側面図である。なお、この防振装置1は、防振装置1の成形に使用される樹脂金型60(図5参照)の割り構造を単純化して、その樹脂金型60の構造を簡素化することができるものである。
図1に示すように、防振装置1は、自動車のエンジン(図示せず)を支持固定しつつ、そのエンジンから発生する振動を車体(図示せず)へ伝達させないようにするものであり、図1に示すように、車体側に取り付けられる取付金具50と、取付金具50がインサート成形される脚部13及び脚部13に連続して形成される本体部11を有すると共に樹脂材料から構成される連結部材10と、エンジン(振動発生体)側に取り付けられる内筒30と、その内筒30を本体部11に連結すると共にゴム状弾性体から構成される防振基体40とを有している。
図1及び図2に示すように、取付金具50は、鉄鋼材料から構成され、前述の通り、車体側に取り付けられる金具である。取付金具50は、貫通孔50cを有する筒状に形成されており、脚部13にインサート成形される。この貫通孔50cには、ボルト(図示せず)が内挿され、そのボルトの締結により、取付金具50が車体側に取り付けられる。また、取付金具50は、取付金具50の両端面から突出する突起50aを有している。なお、この取付金具50の詳細については、図3及び図4を参照して後述する。
図1及び図2に示すように、連結部材10は、本体部11と、補強リブ12と、脚部13とを有している。本体部11は、矩形の筒状に形成されている。その本体部11の内周側には、防振基体40が配置され、その防振基体40には、内筒30が加硫接着されている。具体的には、本体部11の内周面に、防振基体40の外周面が連結され、防振基体40の内周面に、内筒30の外周面が連結される。
本体部11の両端縁には、その縁に沿って、ストッパ13eが上下方向に沿って固着されている。かかるストッパ13eは、防振基体40に連なっており、エンジン側の大変位時に、エンジン側の部品(図示せず)が当接され、その変位を規制する。
本体部11の上壁は、本体部11の下壁よりも上下方向(図2(a)上下方向)に肉厚に形成され、その上壁の壁面には、複数の本体側肉抜き11aが凹設されている。これにより、本体部11の剛性を確保しつつ本体部11の軽量化を図ることができる。
図1及び図2に示すように、補強リブ12は、本体10の上下方向(図2(a)上下方向)への強度を補う部材であり、本体11の側壁から脚部13へ延設される。
図1及び図2(a)に示すように、脚部13は、本体部11の側壁および下壁を取り囲むように、本体部11の側壁および下壁から膨出する部分であり、脚部13の下部には、取付金具50がインサート成形されている。このように、脚部13は、本体部11の側壁と下壁とに連結されるので、本体部11へ強固に連結される。
また、図2(a)に示すように、脚部13には、一方の壁面に(図2(a)紙面手前側の壁面に)、第1肉抜き部14が凹設され、他方の壁面に(図2(a)紙面奥側の壁面に)、第2肉抜き部(図示せず)が凹設される。なお、第1肉抜き部14と第2肉抜き部とは同一形状に形成されるので、第1肉抜き部14についてのみ図示および説明し、第2肉抜き部の図示および説明は省略する。
第1肉抜き部14は、脚部13を軽量化するために、脚部13に設けられる空間であって、脚部13の上部に凹設される上側第1肉抜き部14aと、脚部13の下部に凹設される下側第1肉抜き部14cと、その下側第1肉抜き部14c及び上側第1肉抜き部14aの間に配置される中間第1肉抜き部14bとで構成される。第1肉抜き部14は、中間第1肉抜き部14bの容積が最も大きく、上側第1肉抜き部14a及び下側第1肉抜き部14cの容積は同程度となるように形成されている。
図1及び図2(a)に示すように、内筒30は、アルミ合金で構成され、貫通孔30aを有する筒状に形成されている。この貫通孔30aにボルト(図示せず)が内挿され、締結されることで、内筒30は、エンジン側に連結される。防振基体40は、エンジン側で発生する振動を吸収する部材であり、例えばゴム状弾性体で構成される。この防振基体40と、本体部11の上側内周面および下側内周面との間には隙間11bが形成される。よって、防振基体40は、上下方向におけるばね定数を、左右方向におけるばね定数よりも小さく設定できる。
次に、図3を参照して、取付金具50及び取付金具50がインサート成形される脚部13について詳しく説明する。図3(a)は、図2に示すIIIaの領域を拡大した図、即ち、取付金具50及び脚部13の拡大正面図であり、図3(b)は、図3(a)に示すIIIb−IIIb線における取付金具50及び脚部13の拡大断面図である。
図3(a)に示すように、脚部13にインサート成形された取付金具50の端面には、座面50bが形成されている。この座面50bは、円環状に形成される部分と、その円環状の一部から外方に突出される矩形状の部分とを有して形成されている。座面50bの矩形状の部分からは、突起50aが突出されている。また、座面50bの円環状の部分には、その中央に貫通孔50cが開口されている。
図3(b)に示すように、貫通孔50cは、取付金具50の一方の座面50bから、取付金具50の他方の座面50bまで(取付金具50の図3(b)左側の座面50bから、取付金具50の図3(b)右側の座面50bまで)、連通している。
また、図3(b)に示すように、取付金具50は、筒状の一対の側筒部50dと、その一対の側筒部50dの間に連結されると共に一対の側筒部50dよりも外径が小さい筒状の間筒部50eとから構成されている。側筒部50dは、座面50bと同じ断面形状を有する筒状に形成されている。一方、間筒部50eは、断面円環状の筒状に形成されている。
よって、取付金具50の外周に凹状の括れを形成して、その括れに樹脂を食い込ませることができる。従って、軸心方向に沿う力が取付金具50へ繰り返し作用される場合であっても、取付金具50が脚部13から抜け落ちることを低減することができる。
また、図3(b)に示すように、一対の側筒部50dの間に間筒部50eを連結しているので、取付金具50の外周に形成される括れを、脚部13の幅方向(幅方向は、取付金具50の軸心方向と平行な方向)の中央部分に形成することができる。よって、脚部13の肉厚を均一にできるので、樹脂材料の成形性を向上させることができる。
次に、図4を参照して、取付金具50の軸心方向に垂直な断面について説明する。図4は、図3(b)に示すIV−IV線における取付金具50及び脚部13の拡大断面図である。図4に示すように、側筒部50dは、矩形状の部分が突出した形状に形成されているので、軸心周りの回転力に対する抵抗を大きくしている。よって、取付金具50へ軸心周りの回転力が作用しても、矩形状の部分がその回転力に抵抗して、取付金具50が脚部13に対して軸心周りに回転することを防止することができる。
次に、図5を参照して、防振装置1が成形された後の、樹脂金型60の抜き取りについて説明する。図5は、防振装置1が成形された直後の樹脂金型60の状態を示した図である。なお、図5では、主要な構成のみ符号を付し、その他の構成への符号の付与を省略する。
樹脂金型60は、第1樹脂金型61と第2樹脂金型62とを有しており、内筒30、防振基体40及び一対の取付金具50が樹脂金型60内に配置された後、第1樹脂金型61と第2樹脂金型62とを型締めして、樹脂材料が充填される。そして、その樹脂材料が成形されると、内筒30、防振基体40及び一対の取付金具50が一体に成形され、防振装置1が完成する。
ここで、防振装置1の内筒30及び取付金具50の軸心方向は、互いに平行に構成されている(図2(a)参照)。よって、図5に示すように、内筒30、防振基体40及び一対の取付金具50を第1樹脂金型61に設置し、第1樹脂金型61と第2樹脂金型62とを型締めして樹脂材料を成形した後、成形品である防振装置1を樹脂金型60から抜き取る場合に、第1樹脂金型61及び第2樹脂金型62の抜き取り方向を、同じ方向、即ち、図5の上下へ引き離す方向にすることができる。従って、防振装置1は、樹脂金型60の割り構造を単純化して、その樹脂金型60の構造を簡素化することができる。また、樹脂金型60の構造の簡素化により、樹脂金型60のコストを抑制することができる。更に、1つの樹脂金型60から成形できる防振装置1の数を増やすことができる。
加えて、取付金具50に設けられた突起50aの突出方向は、内筒30及び取付金具50の軸心方向と平行に構成されている(図2(a),(b)参照)。よって、防振装置1は、取付金具50に突起50aが設けられる場合でも、樹脂金型60の割り構造を単純化して、その樹脂金型60の構造を簡素化することができる。
次に、図6を参照して、防振装置1の車体側への取り付けについて説明する。図6(a)は、防振装置1を挿入する固定金具70の正面図であり、図6(b)は、図6に示すVIb−VIb線における固定金具70の断面図であり、図6(c)は、図3(a)に示すIIIb−IIIb線における取付金具50及び脚部13の拡大断面図である。なお、図6(c)では、取付金具50を固定金具70に挿入した場合における断面を示している。
図6(a)及び図6(b)に示すように、固定金具70は、鉄鋼材料から構成され、車体側に固着される金具である。固定金具70は、車体側に溶着される平板状の底板70aと、底板70aに連接されると共に所定間隔を隔てて立設される一対の板状の壁部70bとを有している。
図6(b)に示すように、壁部70bの上方の上端面70dは、底板70aと平行であり、かつ平面状となっている。また、壁部70bのそれぞれには、孔部70cが形成されており、この孔部70cのそれぞれには、壁部70bと取付金具50とを締結するボルト(図示せず)が内挿される。
図6(c)に示すように、壁部70bと取付金具50とを締結する場合には、壁部70bの間に取付金具50が挿入される。このとき、取付金具50の挿入移動が所定量となると、取付金具50に設けられた突起50aのそれぞれが、上端面70dのそれぞれに当接する。これにより、突起50aのそれぞれは、取付金具50の上端面70dに対する挿入移動を規制して、孔部70cのそれぞれの位置に取付金具50の貫通孔50cの位置を合致させる。よって、貫通孔50cの位置と、孔部70cのそれぞれの位置とを、短時間かつ正確に合致させることができる。従って、貫通孔50cと孔部70cのそれぞれとにボルト(図示せず)を内挿して締結する作業の効率を向上させることができる。
ここで、本願の防振装置1とは異なり、取付金具50の一方の端面だけに突起50aが設けられる防振装置では、その一方の端面側の貫通孔50cと孔部70cとにおける位置は合致させることができるが、突起50aが設けられていない他方の端面側の貫通孔50cと孔部70cとの位置には、挿入方向におけるズレが発生する。よって、貫通孔50cと孔部70cのそれぞれとにボルト(図示せず)を内挿して締結する作業を行う場合には、他方の端面側の貫通孔50cと孔部70cとの位置を合致させる作業が発生し、作業の効率が低下する。これに対し、本願の防振装置1では、取付金具50の両端面に突起50aを設けているので、一方の端面側および他方の端面側のそれぞれにおいて、貫通孔50cと孔部70cとの位置に、挿入方向におけるズレが発生することはなく、これら貫通孔50cと孔部70cとの位置を、短時間かつ正確に合致させることができる。よって、本願の防振装置1では、貫通孔50cと孔部70cのそれぞれとにボルトを内挿して締結する作業の効率を向上させることができるのである。
また、図6(b)及び図6(c)に示すように、突起50aに当接する上端面70dが平面状であり、図6(a)及び図3(a)に示すように、上端面70dに当接する突起50aの当接面もまた、平面状である。よって、突起50aが上端面70dに当接した際に、突起50aや上端面70dの加工公差によって、貫通孔50cと孔部70cとの位置が図6(a)の左右方向にズレていたとしても、取付金具50をスライドさせて、そのズレを容易に修正することができる。従って、貫通孔50cの位置と、孔部70cのそれぞれの位置とを、短時間のうちに合致させることができる。
また、図6(c)及び図3(a)に示すように、突起50aは、側筒部50dの外周の上方(図6(c)及び図3(a)の上方)、即ち、座面50bの形状である円環状を維持する位置(円環状を妨げない位置)に設けられている。この突起50aの配置により、ボルト締結に伴って壁部70bに圧接される座面50bの圧接面積を、規定の面積に確保することができる。よって、ボルト締結時の圧力を分散し、座面50bや壁部70bの変形を防止しつつ、締結強度を確保することができる。
上述した通り、本願の防振装置1によれば、防振装置1の内筒30及び取付金具50の軸心方向は、互いに平行に構成されている(図2(a)参照)。よって、内筒30、防振基体40及び一対の取付金具50を第1樹脂金型61に設置し、第1樹脂金型61と第2樹脂金型62とを型締めして樹脂材料を成形した後、成形品である防振装置1を樹脂金型60から抜き取る場合に、第1樹脂金型61及び第2樹脂金型62の抜き取り方向を、同じ方向にすることができる。従って、防振装置1は、樹脂金型60の割り構造を単純化して、その樹脂金型60の構造を簡素化することができる。なお、側筒部50dの矩形状の部分は、特許請求の範囲に記載した突出部に相当する。
次に、図7から図9を参照して、本発明の第2実施の形態について説明する。第2実施の形態では、第1実施の形態の突起50aの代わりに、連結部材10の脚部13に突起13aを設け、更には、第1実施の形態の取付金具50の代わりに、取付金具250を用いている。なお、その他の部分は、第1実施の形態と同一である。よって、第2実施の形態の説明では、第1実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
まず、図7を参照して、取付金具250及び取付金具250がインサート成形される脚部13について詳しく説明する。図7(a)は、取付金具250及び脚部13の拡大正面図であり、図2に示すIIIaの領域を拡大した図に相当する。図7(b)は、図7(a)に示すVIIb−VIIb線における取付金具250及び脚部13の拡大断面図である。
図7(a)に示すように、脚部13にインサート成形された取付金具250の端面には、座面250bが形成されている。この座面250bは、円環状に形成されている。この座面250bが存在する連結部材10の壁面(脚部13の壁面)からは、突起13fが突出されている。また、座面250bの円環状の部分には、その中央に貫通孔50cが開口されている。
図7(b)に示すように、取付金具250は、筒状の一対の側筒部250dと、その一対の側筒部250dの間に連結される筒状の間筒部250eとから構成されている。側筒部250dは、座面250bと同じ断面形状を有する筒状に形成されている。間筒部50eは、外周面の一部に、筒状の内方へ向って窪んだ窪み部250fが形成されている。
この窪み部250f、取付金具250の外周に凹状の括れを形成して、その括れに樹脂を食い込ませることができる。従って、軸心方向に沿う力が取付金具250へ繰り返し作用される場合であっても、取付金具250が脚部13から抜け落ちることを低減することができる。
また、図7(b)に示すように、一対の側筒部250dの間に間筒部250eを連結しているので、取付金具250の外周に形成される括れを、脚部13の幅方向(幅方向は、取付金具250の軸心方向と平行な方向)の中央部分に形成することができる。よって、脚部13の肉厚を均一にできるので、樹脂材料の成形性を向上させることができる。
次に、図8を参照して、取付金具250の軸心方向に垂直な断面について説明する。図8は、図7(b)に示すVIII−VIII線における取付金具250及び脚部13の拡大断面図である。前述の通り、間筒部250eは、外周面の一部に、筒状の内方へ向って窪んだ窪み部250fが形成されているので、軸心周りの回転力に対する抵抗を大きくすることができる。よって、取付金具250へ軸心周りの回転力が作用しても、窪み部250fがその回転力に抵抗して、取付金具250が脚部13に対して軸心周りに回転することを防止することができる。
また、図8に示すように、窪み部250fは、間筒部250eの軸心方向に垂直な断面視において、間筒部250eの外周の一部を左右方向(図8左右方向)に直線で削る形状であり、且つ、図7(b)に示すように、拡大断面視において、間筒部250eの幅方向(図7(b)左右方向)と同じ幅のコの字状に形成されている。よって、間筒部250eの幅方向と同じ直径の切削加工工具(フライス等)を用いて、単一方向のみの切削により、窪み部250fを容易に形成することができる。従って、取付金具250の加工コストを抑制して、防振装置1のコストを抑制することができる。
次に、図9を参照して、防振装置1の車体側への取り付けについて説明する。図9は、図7(a)に示すVIIb−VIIb線における取付金具250及び脚部13の拡大断面図である。なお、図9では、取付金具250を固定金具70に挿入した場合における断面を示している。
図9に示すように、壁部70bと取付金具250とを締結するために、壁部70bの間に取付金具250が挿入され、取付金具250の挿入移動が所定量となると、脚部13に設けられた突起13aのそれぞれが、上端面70dのそれぞれに当接する。これにより、突起13aのそれぞれは、取付金具250の上端面70dに対する挿入移動を規制して、孔部70cのそれぞれの位置に取付金具250の貫通孔50cの位置を合致させる。よって、貫通孔50cの位置と、孔部70cのそれぞれの位置とを、短時間かつ正確に合致させることができる。従って、貫通孔50cと孔部70cのそれぞれとにボルト(図示せず)を内挿して締結する作業の効率を向上させることができる。
また、取付金具250の両端面(各座面250b)が存在する脚部13の壁面に突起13aを設けているので、一方の端面側および他方の端面側のそれぞれにおいて、貫通孔50cと孔部70cとの位置に、挿入方向におけるズレが発生することはなく、これら貫通孔50cと孔部70cとの位置を、短時間かつ正確に合致させることができる。
また、前述の通り、突起13aに当接する上端面70dは平面状であり(図6(b)及び図6(c)参照)、図9及び図7(a)に示すように、上端面70dに当接する突起13aの当接面もまた、平面状である。よって、突起13aが上端面70dに当接した際に、突起13aや上端面70dの加工公差によって、貫通孔50cと孔部70cとの位置が図6(a)の左右方向にズレていたとしても、取付金具250をスライドさせて、そのズレを容易に修正することができる。従って、貫通孔50cの位置と、孔部70cのそれぞれの位置とを、短時間のうちに合致させることができる。
最後に、図10を参照して、本発明の第3実施の形態について説明する。第3実施の形態では、第2実施の形態の間筒部250eの代わり、間筒部350eを用いている。なお、その他の部分は、第2実施の形態と同一である。よって、第3実施の形態の説明では、第2実施の形態と同一の部分には同一の符号を付して、その説明を省略する。
第3実施の形態では、間筒部350eを用いた金具を取付金具350とし、取付金具350の軸心方向に垂直な断面についてのみ説明する。図10は、取付金具350及び脚部13の拡大断面図であり、図7(b)に示すVIII−VIII線における拡大断面図に相当する。図10に示すように、間筒部350eには、外周面の左右(図10左右方向)のそれぞれに、筒状の内方へ向って窪んだ窪み部350fが形成されている。この各窪み部350fは、取付金具350の軸心を基準として180度対称に形成されている。
ここで、窪み部350fの外面から取付金具350の軸心までの距離は、窪み部250fの外面から取付金具350の軸心までの距離よりも、長く形成されている(図8参照)。言い換えれば、各窪み部350fは、第2実施の形態の窪み部250fと比較して、浅く形成されている。よって、第3実施の形態では、窪み部350fの外面から脚部13の壁面までの樹脂の肉厚と、間筒部350eの下方(図10の下方)の外面から脚部13の壁面までの樹脂の肉厚とを、第2実施の形態の場合と比較して、より均一にすることができる。よって、樹脂の成形性を向上させることができる。
なお、前述の通り、窪み部350fは、第2実施の形態の窪み部250f(図8参照)と比較して、浅く形成されているが、その窪み部250fとは異なり、間筒部350eの外周に2つ設けられている。これにより、各窪み部350fは、取付金具350への軸心周りの回転力に対して、第2実施の形態の窪み部250fと同等の抵抗力を発揮する。よって、取付金具350へ軸心周りの回転力が作用しても、各窪み部350fがその回転力に抵抗して、取付金具350が脚部13に対して軸心周りに回転することを防止することができる。
以上、本実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
上述した第1実施の形態では、突起50aを直方体状に形成したが、これに限られるものではない。即ち、突起50aを円柱状に形成しても良いし(例えば、突起50aを別体でピン状に形成し、座面50bに打ち込んでも良いし)、突起50aを三角柱状に形成しても良い。この構成の場合であっても、突起50aは、取付金具50の上端面70dに対する挿入移動を規制することができるので、孔部70cの位置に貫通孔50cの位置を合致させることができる。これは、第2実施の形態および第3実施の形態における突起13aについても同様である。
また、上述した第1実施の形態では、突起50aに当接する上端面70dが平面状であったが、これに限られるものではない。即ち、上端面70dに、突起50aが嵌め込まれる矩形状の溝を設け、その溝に突起50aを挿入する構成としても良い。また、上端面70dにV字状の溝を設け、そのV字状の溝に合致する形状に突起50aを形成し(例えば、突起50aを三角柱状に形成し)、V字状の溝に突起50aを挿入する構成としても良い。
これらの構成の場合には、取付金具50の上端面70dに対する挿入移動を規制すると共に、取付金具50の左右方向の移動(図6(b)の左右方向の移動)を規制することができる。よって、貫通孔50cの位置と孔部70cの位置とを、更に、短時間かつ正確に合致させることができる。従って、貫通孔50cと孔部70cとにボルト(図示せず)を内挿して締結する作業の効率を、更に、向上させることができる。なお、前述の構成は、第2実施の形態および第3実施の形態における突起13aおよび上端面70dにも適用できる。
また、上述した第1実施の形態では、図2(a)に示すように、取付金具50のそれぞれが脚部13にインサート成形される位置が、内筒30に対して対称の位置に構成されていたが、これに限られるものではない。即ち、内筒30及び取付金具50の軸心方向が互いに平行に構成されていれば、樹脂金型60の構造を簡素化することができるので、取付金具50の一方を(例えば、図2(a)の右方の取付金具50を)、取付金具50の他方よりも、内筒30から離れた位置、或いは、内筒30に近い位置に配置する構成としても良い。この構成の場合には、取付金具50の一方の配置の変更に合わせて、脚部13の一方を(例えば、図2(a)の右方の脚部13を)、脚部13の他方よりも、延長する、或いは、短縮すれば良い。なお、前述の構成は、第2実施の形態および第3実施の形態についても適用できる。
更には、内筒30及び取付金具50の軸心方向が互いに平行に構成されることを条件に、取付金具50の一方を(例えば、図2(a)の右方の取付金具50を)、取付金具50の他方よりも、軸心方向へ延長する、或いは、軸心方向へ短縮する構成としても良い。この構成の場合には、一方の取付金具50の軸心方向への延長、或いは、短縮に合わせて、脚部13の一方を(例えば、図2(a)の右方の脚部13を)、脚部13の他方よりも、取付金具50の軸心方向へ延長する、或いは、短縮すれば良い。上述した構成によれば、取付金具50の一方の構成を、取付金具50の他方の構成と同一にする必要がないので、防振装置1の設計自由度を高めることができる。なお、前述の構成は、第2実施の形態および第3実施の形態についても適用できる。
また、上述した第2実施の形態では、間筒部250eの外周の一部に窪み部250fを設けたが、これに限られるものではない。即ち、間筒部250eの外周に窪み部250fを設けず、代わりに、一対の側筒部250dの外周の一部に、側筒部250dの外方へ向って突出する、例えば矩形状の突出部材を設けても良い。この構成の場合にも、取付金具250の外周に凹状の括れを形成して、その括れに樹脂を食い込ませることができる。従って、軸心方向に沿う力が取付金具250へ繰り返し作用される場合であっても、取付金具250が脚部13から抜け落ちることを低減することができる。また、一対の側筒部250dの外周の一部に突出部材を設けているので、軸心周りの回転力に対する抵抗を大きくすることができる。よって、取付金具250へ軸心周りの回転力が作用しても、矩形状の突出部材がその回転力に抵抗して、取付金具250が脚部13に対して軸心周りに回転することを防止することができる。
また、上述した第2実施の形態のように、間筒部250eの外周に窪み部250fを設けず、代わりに、間筒部250eの外周の一部に、間筒部250eの外方へ向って突出する、例えば矩形状の突出部材を設けても良い。この構成の場合には、取付金具250の外周に凸状の出っ張りを形成して、その出っ張りに樹脂を絡ませることができる。従って、軸心方向に沿う力が取付金具250へ繰り返し作用される場合であっても、取付金具250が脚部13から抜け落ちることを低減することができる。また、間筒部250eの外周の一部に突出部材を設けているので、軸心周りの回転力に対する抵抗を大きくすることができる。よって、取付金具250へ軸心周りの回転力が作用しても、矩形状の突出部材がその回転力に抵抗して、取付金具250が脚部13に対して軸心周りに回転することを防止することができる。なお、前述の突出部材は、特許請求の範囲に記載した突出部に相当する。
<その他>
<手段>
技術的思想1記載の防振装置は、車体側に取り付けられる第1取付部材と、前記第1取付部材がインサート成形される脚部および前記脚部に連続して形成される本体部を有すると共に樹脂材料から構成される連結部材と、振動発生体側に取り付けられる第2取付部材と、前記第2取付部材を前記連結部材の本体部に連結すると共にゴム状弾性体から構成される防振基体とを備えたものであり、前記第1取付部材および第2取付部材は、貫通孔を有する筒状に形成され、前記第1取付部材の軸心方向および前記第2取付部材の軸心方向は、互いに平行に構成されている。
技術的思想2記載の防振装置は、技術的思想1記載の防振装置において、前記第1取付部材の筒状の両端から突出する突起、或いは、前記第1取付部材の筒状の両端が存在する前記連結部材の壁面から突出する突起のいずれか一方を備え、前記第1取付部材は、前記車体側に固着されると共に所定間隔を隔てて立設される一対の板状の壁部の間に挿入された後、前記壁部のそれぞれに形成された孔部と前記第1取付部材の貫通孔とにボルト部材が内挿されて締結されることで、前記車体側に取り付けられるものであり、前記第1取付部材が前記壁部の間に挿入された場合に、前記壁部のそれぞれの端部に前記突起が当接することで、前記壁部のそれぞれに形成された孔部の位置に前記第1取付部材の貫通孔の位置が合致されるものである。
技術的思想3記載の防振装置は、技術的思想2記載の防振装置において、前記第1取付部材に備えられた前記突起の突出方向は、前記第1取付部材および第2取付部材の軸心方向と平行に構成されている。
技術的思想4記載の防振装置は、技術的思想1から3のいずれかに記載の防振装置において、前記第1取付部材は、筒状の一対の側筒部と、前記一対の側筒部の間に連結される筒状の間筒部とを備え、前記一対の側筒部または前記間筒部のいずれか一方は、外周面の一部に、前記筒状の内方へ向って窪んだ窪み部、或いは、前記筒状の外方へ向って突出する突出部のいずれか一方を備えている。
<効果>
技術的思想1記載の防振装置によれば、第2取付部材および防振基体と第1取付部材とが挿入された樹脂金属のキャビティ内へ樹脂材料が射出され連結部材が射出成形されることで、これら各部材が一体に形成される。ここで、第1取付部材の軸心方向および第2取付部材の軸心方向は、互いに平行に構成されているので、第1取付部材、第2取付部材および防振基体を樹脂金型に設置し、樹脂を成形した後、成形品である防振装置を樹脂金型から抜き取る場合に、抜き取り方向を、同じ方向にすることができる。よって、樹脂金型の割り構造を単純化して、その樹脂金型の構造を簡素化することができるという効果がある。
技術的思想2記載の防振装置によれば、技術的思想1記載の防振装置の奏する効果に加え、第1取付部材の筒状の両端から突出する突起、或いは、第1取付部材の筒状の両端が存在する連結部材の壁面から突出する突起のいずれか一方を備え、そのいずれか一方の突起は、第1取付部材が壁部の間に挿入された場合に、壁部のそれぞれの端部に当接して、壁部のそれぞれに対する第1取付部材の挿入移動を規制することで、壁部のそれぞれに形成された孔部の位置に第1取付部材の貫通孔の位置を合致させる。よって、第1取付部材に形成された貫通孔の位置と、壁部のそれぞれに形成された孔部の位置とを、短時間かつ正確に合致させることができる。従って、第1取付部材の貫通孔と壁部のそれぞれに形成された孔部とにボルト部材を内挿して締結する作業の効率を向上させることができるという効果がある。
ここで、技術的思想2の防振装置と異なり、筒状の一端、或いは、筒状の一端が存在する連結部材の壁面だけに突起が備えられる構成では、その一端側の貫通孔と孔部とにおける位置は合致させることができるが、突起が設けられていない他端側の貫通孔と孔部との位置には、挿入方向におけるズレが発生する。よって、貫通孔と孔部とにボルト部材を内挿して締結する作業を行う場合には、他端側の貫通孔と孔部との位置を合致させる作業が発生し、作業の効率が低下する。これに対し、技術的思想2記載の防振装置では、筒状の両端、或いは、筒状の両端が存在する連結部材の壁面に突起を設けているので、一端側および他端側のそれぞれにおいて、貫通孔と孔部との位置にズレが発生することはなく、これら貫通孔と孔部との位置を短時間かつ正確に合致させることができる。よって、第1取付部材の貫通孔と壁部のそれぞれに形成された孔部とにボルト部材を内挿して締結する作業の効率を向上させることができるのである。
技術的思想3記載の防振装置によれば、技術的思想2記載の防振装置の奏する効果に加え、第1取付部材に備えられた突起の突出方向は、第1取付部材および第2取付部材の軸心方向と平行に構成されているので、突起を備えた第1取付部材、第2取付部材および防振基体を樹脂金型に設置し、樹脂を成形した後、成形品である防振装置を樹脂金型から抜き取る場合に、抜き取り方向を、同じ方向にすることができる。よって、第1取付部材に突起が備えられる場合でも、樹脂金型の割り構造を単純化して、その樹脂金型の構造を簡素化することができるという効果がある。
技術的思想4記載の防振装置によれば、技術的思想1から3のいずれかに記載の防振装置の奏する効果に加え、第1取付部材は、筒状の一対の側筒部と、一対の側筒部の間に連結される筒状の間筒部とを備え、一対の側筒部または間筒部のいずれか一方は、外周面の一部に、筒状の内方へ向って窪んだ窪み部、或いは、筒状の外方へ向って突出する突出部のいずれか一方を備えている。よって、一対の側筒部が突出部を備える場合、或いは、間筒部が窪み部を備える場合には、第1取付部材の外周の一部に凹状の括れを形成して、その括れに樹脂を食い込ませることができる。一方、一対の側筒部が窪み部を備える場合、或いは、間筒部が突出部を備える場合には、第1取付部材の外周の一部に凸状の出っ張りを形成して、その出っ張りに樹脂を絡ませることができる。よって、軸心方向に沿う力が第1取付部材へ繰り返し作用される場合であっても、第1取付部材が連結部材の脚部から抜け落ちることを低減することができるという効果がある。
ここで特に、技術的思想4記載の防振装置では、一対の側筒部および間筒部が円筒状であった場合でも、第1取付部材の外周の一部に形成される凹状の括れ、或いは、凸状の出っ張りにより、第1取付部材の軸心周りの回転力に対する抵抗を大きくすることができる。よって、第1取付部材へ軸心周りの回転力が作用しても、凹状の括れ、或いは、凸状の出っ張りがその回転力に抵抗して、第1取付部材が脚部に対して軸心周りに回転することを防止することができるという効果がある。
1 防振装置
10 連結部材
11 本体部
13 脚部
13a,50a 突起
30 内筒(第2取付部材)
30a 貫通孔(第2取付部材の貫通孔)
40 防振基体
50,250,350 取付金具(第1取付部材)
50c 貫通孔(第1取付部材の貫通孔)
50d,250d,350d 側筒部
50e,250e,350d 間筒部
70b 壁部
70c 孔部
70d 上端面(壁部の端部)
250f,350f 窪み部

Claims (3)

  1. 車体側に取り付けられると共に貫通孔を有する筒状に形成される第1取付部材と、前記第1取付部材がインサート成形される脚部および前記脚部に連続して形成される本体部を有すると共に樹脂材料から構成される連結部材と、振動発生体側に取り付けられると共に貫通孔を有する筒状に形成される第2取付部材と、前記第2取付部材を前記連結部材の本体部に連結すると共にゴム状弾性体から構成される防振基体とを備えた防振装置において、
    前記第1取付部材の筒状の両端から突出する突起、或いは、前記第1取付部材の筒状の両端が存在する前記連結部材の壁面から突出する突起のいずれか一方を備え、
    前記第1取付部材の軸心方向および前記第2取付部材の軸心方向は、互いに平行に構成され
    前記第1取付部材は、前記車体側に固着されると共に所定間隔を隔てて立設される一対の板状の壁部の間に挿入された後、前記壁部のそれぞれに形成された孔部と前記第1取付部材の貫通孔とにボルト部材が内挿されて締結されることで、前記車体側に取り付けられるものであり、
    前記第1取付部材が前記壁部の間に挿入された場合に、前記壁部のそれぞれの端部に前記突起が当接することで、前記壁部のそれぞれに形成された孔部の位置に前記第1取付部材の貫通孔の位置が合致されることを特徴とする防振装置。
  2. 前記第1取付部材に備えられた前記突起の突出方向は、前記第1取付部材および第2取付部材の軸心方向と平行に構成されていることを特徴とする請求項記載の防振装置。
  3. 前記第1取付部材は、
    筒状の一対の側筒部と、
    前記一対の側筒部の間に連結される筒状の間筒部とを備え、
    前記一対の側筒部または前記間筒部のいずれか一方は、
    外周面の一部に、前記筒状の内方へ向って窪んだ窪み部、或いは、前記筒状の外方へ向って突出する突出部のいずれか一方を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の防振装置。
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