JP5208554B2 - Dlc成膜方法 - Google Patents

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Description

本発明は、DLC成膜方法に関する。
従来、大気圧近傍の圧力下において、電極間に電圧を印加すると共にこの電極間に原料ガスを流し、発生したプラズマを用いて被処理基材にダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜を生成するDLC成膜装置が知られている。例えば、非特許文献1に記載の装置では、まず、グランドに電気的に接続されたステージ上にシリコンウェハを載置する。そして、このステージと対向して配置された円筒パイプからプロセスガスとしてのメタンガスとこのプロセスガスを運搬するキャリアガスとしてのヘリウムガスとをそれぞれ80cc/min及び6L/minで流し、この円筒パイプに電圧2.5kV,パルス幅800nsecの正電圧ナノパルスを印加する。すると、シリコンウェハ上には膜の硬度が20GPaのDLC膜が生成されたことが確認できたとしている。ここで、メタンガスとヘリウムガスとの混合ガスに対するメタンガスの割合は1.33体積%である。
DLCの応用技術、173−176頁、監修:大竹 尚登、(株)シーエムシー出版、2007年12月発行
ところで、大気圧近傍の圧力下において安定してDLC膜を生成するには、一般的にプロセスガスを運搬するキャリアガスが必須とされているところ、非特許文献1の装置では、キャリアガスとして1分間当たり6Lのヘリウムガスを使用している。ここで、量産性や経済性を向上させるという観点から、キャリアガス(ヘリウムガス)の使用量を削減することが望まれている。このとき、大気圧近傍の圧力下でDLC膜を生成するときの利点の1つである、成膜速度が真空下での成膜速度よりも早いという特徴は、キャリアガスとしてのヘリウムガスを削減した場合でも有していることが望まれている。
本発明は上述した課題に鑑みなされたものであり、キャリアガスの使用量を削減しつつ真空下より速い成膜速度でDLC膜を生成することのできるDLC成膜方法を提供することを主目的とする。
本発明は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のDLC成膜方法は、
グランドに接続された支持電極と、該支持電極と対向する位置に設けられた対向電極と、該対向電極に設けられプロセスガスと該プロセスガスを運搬するキャリアガスとの混合ガスを前記支持電極に向かって噴射する混合ガス噴射口と、を備えたDLC成膜装置を用いて、大気圧近傍の圧力下で被処理基材にダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜を生成するDLC成膜方法であって、
(a)前記被処理基材を前記対向電極から離間して前記支持電極に載置する工程と、
(b)前記対向電極に直流パルス電圧を印加した状態で、前記プロセスガスの前記混合ガスに対する割合が1.6体積%以上30体積%以下となるように前記混合ガス噴射口から混合ガスを前記被処理基材へ噴射してプラズマを発生させると共に、前記混合ガスと同方向に流れ前記キャリアガスに対する割合が0体積%を超え500体積%以下であるバリアガスを前記混合ガスの流れの周りの少なくとも一部に噴射することにより、DLC膜を生成する工程と、
を含むものである。
従来のDLC成膜方法により大気圧近傍の圧力下でDLC膜を生成するときには、混合ガスの流れが乱されてこの混合ガスに含まれるプロセスガスのプラズマが安定しない状態になりやすかったが、本発明のDLC成膜方法では、バリアガスにより混合ガスが安定して流れるようになるためプラズマが安定した状態になる。ここで、プロセスガスの混合ガスに対する割合(以下、プロセスガス濃度という)が1.6体積%を下回る場合には真空下でDLC膜を生成した場合と同程度の遅い成膜速度になるため好ましくなく、30体積%を超えた場合にはアーク放電が発生し、被処理基材の部分的にしかDLC膜を生成できないため好ましくない。また、バリアガスのキャリアガスに対する割合が0体積%即ちバリアガスのない場合には、バリアガスのある場合に比べてDLC膜を生成するのに多くのキャリアガスを必要とするため好ましくなく、500体積%を超えた場合には、アーク放電が発生し、被処理基材の部分的にしかDLC膜を生成できないため好ましくない。この原因は定かでないが、バリアガスがキャリアガスに比して多すぎるために混合ガスの流れが乱されてこの混合ガスに含まれるプロセスガスのプラズマが安定しない状態となることに起因すると考えられる。このような事情から、プロセスガス濃度を1.6体積%以上30体積%以下、バリアガスのキャリアガスに対する割合を0体積%を超え500体積%以下と設定した。このように、プロセスガス濃度を上述した従来のDLC成膜方法における1.33体積%よりも大きい1.6体積%〜30体積%としているため、同じ体積のプロセスガスに対しては、本発明のDLC成膜方法の方が従来のDLC成膜方法よりもキャリアガスの使用量が少なくなる。したがって、キャリアガスの使用量を削減しつつ真空下より速い成膜速度でDLC膜を生成することができる。ここで、大気圧近傍の圧力とは、133hPa(100Torr)から常圧までの圧力とする。また、プロセスガスとしては、メタンガスなどDLC膜の生成に一般的に用いられる炭化水素系ガスが挙げられる。なお、バリアガスは、アシストガス、補助ガス、などと呼ばれることもある。
本発明のDLC成膜方法において、前記直流パルス電圧は正電圧であるものとしてもよい。
本発明のDLC成膜方法において、前記バリアガスは、水素ガス、窒素ガス及びアルゴンガスのうちの少なくとも1種類のガスとしてもよい。ヘリウムガスをキャリアガスとして使用することも可能であるが、このヘリウムガスよりも安価なガスを用いれば経済的にみて好ましい。
本発明のDLC成膜方法において、前記被処理基材は、SUS材、SKD材、SKH材又はSS材からなるものとするのが好ましい。SUS材としては、例えば鉄−クロム−ニッケル系のSUS304やSUS316、鉄−クロム系のSUS410やSUS430、SUS440などが挙げられる。SKD材としては、例えばSKD11やSKD61などが挙げられる。SKH材としては、例えばSKH2,SKH10,SKH51,SKH55などが挙げられる。SS材としては、例えばSS330,SS400,SS490,SS540などが挙げられる。
本発明のDLC成膜方法において、前記工程(b)では、前記直流パルスの発生源として、直流電源の両端にインダクタ、第1半導体スイッチ及び第2半導体スイッチが直列接続され、前記インダクタは、一端が前記第1半導体スイッチのアノード端子に接続されると共に他端がダイオードを介して前記第1半導体スイッチのゲート端子に接続され、前記ダイオードは、アノード端子が前記第1半導体スイッチのゲート端子に接続されており、前記第2半導体スイッチがターンオンされると前記第1半導体スイッチの導通に伴って前記インダクタに誘導エネルギが蓄積され、前記第2半導体スイッチがターンオフされると前記第1半導体スイッチのターンオフに伴って前記インダクタでパルス電圧が発生し該インダクタと磁気的に結合された前記コイル素子に前記パルス電圧を昇圧して供給する装置を使用するものとしてもよい。こうすれば、急峻に立ち上がる直流パルス電圧を対向電極に印加することが可能となる。
本発明のDLC成膜方法において、前記工程(b)では、前記バリアガスを噴射するバリアガス噴射口として、前記混合ガス噴射口を取り巻くリング状の噴射口を使用するものとしてもよい。こうすれば、バリアガスをより効率よく、混合ガスの周りに噴射させることができる。
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態であるDLC成膜装置10の概略構成を示す説明図である。
DLC成膜装置10は、鉄系材質(例えばSUS材やSKD材、SKH材、SS材など)からなる基板12上にDLC膜を133hPa(100Torr)以上常圧以下で生成する装置である。このDLC成膜装置10は、グランドに接続され基板12を支持する支持電極14と、この支持電極14と対向する位置に設けられ混合ガスの噴射口である混合ガス噴射口16aを有する対向電極16と、この対向電極16の横に設けられバリアガスの噴射口であるバリアガス噴射口21aを有するガス噴射ヘッド21と、支持電極14と対向電極16とを包含するステンレス製のチャンバ20と、支持電極14と対向電極16との間に直流パルス電圧を印加するパルス供給源を有する直流パルス発生回路22とを備えている。
支持電極14は、材質がSUS304で直径が100mm、厚さが10mmの円盤の下面に、直径が50mmの円柱状の軸が一体化されたものである。この支持電極14は、ヒータ17を内蔵すると共に、内部に冷却液が通過可能な冷却液通路15が形成されている。この冷却液通路15に流す冷却液の流量を制御することにより、支持電極14は所望の温度に維持することができる。なお、ヒータ17としては、赤外線ヒータやシーズヒータなどを用いることができる。また、ヒータ17は支持電極14に内蔵する代わりに支持電極14の近傍に設置してもよい。
対向電極16は、材質がSUS304で直径が15mm、内径が3mm、高さが50mmの円筒部材である。この対向電極16は、基板12を支持電極14との間に挟みこの基板12の表面から5mm離間している。また、対向電極16はチャンバ20と絶縁された状態で取り付けられている。この対向電極16の円筒の内部は、基板12に生成するDLC膜の材料となるプロセスガスとこのプロセスガスを運搬するキャリアガスとの混合ガスを流通させる流通路となっている。この流通路の一端は、チャンバ20の外部から供給される混合ガスの混合ガス供給管18に接続されている。また、この流通路の他端は混合ガスを基板12に向けて噴射する混合ガス噴射口16aとなっている。
なお、支持電極14及び対向電極16上に固体誘電体を設置する必要はない。なぜならば、DLC成膜はイオンを主成分とする成膜方法であり、誘電体を設置すると、プラズマ中のイオン伝導が阻害され、硬質なDLC膜が成膜されないからである。
ガス噴射ヘッド21は、材質がSUS304で直径が10mm、内径が5mm、高さが20mmの円筒部材である。このガス噴射ヘッド21の円筒の内部は、バリアガスを流通させる流通路となっている。この流通路の一端は、チャンバ20の外部からバリアガスを供給するバリアガス供給管19に接続されている。また、この流通路の他端はバリアガスを基板12に向けて噴射するバリアガス噴射口21aとなっている。バリアガスは、このバリアガス噴射口21aから混合ガスと同方向に流れるように噴射される。
チャンバ20は、材質がステンレスの板材によって支持電極14及び対向電極16とを取り囲むように形成されている。このチャンバ20は、図示しない真空ポンプ(例えば、油回転ポンプ)に接続され該真空ポンプの駆動によりチャンバ20内の圧力を負圧に調整するための排気口20aを有している。
直流パルス発生回路22は、直流電源24と高周波インピーダンスを低くするコンデンサ26とを有する直流電源部28の両端にインダクタ30、第1半導体スイッチ32及び第2半導体スイッチ34が直列接続された一次巻線側回路44と、一端が対向電極16に他端がグランドに電気的に接続されたコイル素子48を備えた二次巻線側回路50とで構成されている。一次巻線側回路44では、インダクタ30は、一端が第1半導体スイッチ32のアノード端子32Aに接続され、他端がダイオード42を介して第1半導体スイッチ32の制御端子であるゲート端子32Gに接続されている。ダイオード42は、アノード側が第1半導体スイッチ32のゲート端子32Gに接続されている。第1半導体スイッチ32は、電流制御形デバイスや自己消弧形デバイス、転流消弧形デバイスを用いることができるが、ここではターンオフ時の電圧上昇率(dv/dt)に対する耐量が極めて大きく且つ電圧定格の高いSIサイリスタを用いている。第2半導体スイッチ34は、自己消弧形デバイスや転流消弧形デバイスを用いることができるが、ここでは、アバランシェ形ダイオード36が逆並列で内蔵されたパワーMOSFET38を使用し、このパワーMOSFET38と、パワーMOSFET38のゲート端子38Gとソース端子38Sに接続されソース端子38S−ドレイン端子38D間の電流の流れをオンオフ制御するゲート駆動回路40とから構成されている。ここで、一次巻線側回路44のインダクタ30は一次巻線を構成し、二次巻線側回路50のコイル素子48は二次巻線を構成し、両者がトランスとして機能する。そして、一次巻線の巻数をN1、二次巻線の巻数をN2、第1半導体スイッチ32のアノード−ゲート間電圧をVAGとすれば、VAG×N2/N1の電圧をコイル素子48の両端に印加することができる。
次に、DLC成膜装置10の一次巻線側回路44でパルス電圧が発生するメカニズムを説明する。ゲート駆動回路40からパワーMOSFET38のゲート−ソース間に制御信号Vcが供給されると、パワーMOSFET38がオフからオンになる。このとき、ダイオード42の逆極性の極めて大きなインピーダンスにより、第1半導体スイッチ32は、ゲート端子32G及びカソード端子32K間に正に印加される電界効果によりターンオンしてアノード端子32A−カソード端子32K間が通流する(A−K間電流)。このようにして、第1及び第2半導体スイッチ32,34が導通すると、インダクタ30に直流電源24の電圧Eと略同等の電圧が印加され、所望のエネルギが蓄積される。そして、所望のエネルギが得られた後、ゲート駆動回路40からの制御信号の供給を停止し、パワーMOSFET38をターンオフさせる。すると、パワーMOSFET38がターンオフするのに伴ってインダクタ30でパルス電圧が発生する。具体的には、第2半導体スイッチ34がターンオフすると、インダクタ30の電流ILは、第1半導体スイッチ32のアノード端子32A→ゲート端子32G→ダイオード42のアノード→ダイオード42のカソードの経路に転流するため、アノード端子32A−ゲート端子32G間が通流する(A−G間電流)。そして、インダクタ30に蓄積したエネルギによる電流が引き続きアノード端子32Aからゲート端子32Gに流れ、第1半導体スイッチ32がオフ状態に移行するので、第1半導体スイッチ32のアノード−ゲート間電圧VAGとインダクタ端子間電圧VLが急上昇する。そして、電流ILがゼロになると、電圧VAGとインダクタ端子間電圧VLが最大となる。その後、第1半導体スイッチ32が非通流になると、各電圧VAG,VLは急下降する。このときの様子を図2に示す。図2において、電流ILはインダクタ30を流れる電流であり、電圧VAGは第1半導体スイッチ32のアノード−ゲート間電圧であり、電圧VLはインダクタ30の端子間電圧である。正電圧、負電圧の切り替えは、配線のつなぎかえで可能である。なお、パルス電圧の詳しいメカニズムについては例えば特許第3811681号に記載されている。
次に、こうしたDLC成膜装置10を用いて基板12上にDLC膜を生成する手順について説明する。ここでは、プロセスガスとしてメタンガス、キャリアガスとしてヘリウムガス、バリアガスとして窒素ガスを用いるものとする。まず、基板12を支持電極14に載置する。次に、図示しない真空ポンプを用いてチャンバ20内の圧力が1013.3Pa(0.01気圧)以下になるまで排気口20aから排気する。次いで、ヘリウムガス及び水素ガスを混合ガス噴射口16aからチャンバ20内の圧力が20266Pa(0.2気圧)となるまで噴射する。次いで、支持電極14と対向電極16との間に直流パルス電圧を印加する。すなわち、直流パルス発生回路22の一次巻線側回路44により二次巻線側回路50のコイル素子48に直流パルス電圧を発生させる。すると、発生したパルス電圧が支持電極14と対向電極16との間に印加され、両電極14,16の間にプラズマが発生し、このプラズマにより基板12の表面がエッチング処理される。その後、水素ガスをテトラメチルシランガスに切替えてこのテトラメチルシランガスとヘリウムガスを同様に20266Pa(0.2気圧)となるまで混合ガス噴射口16aから噴射し、中間層としてのアモルファス炭化ケイ素の膜を生成する。この中間層は、後で成膜するDLC膜が基板12から簡単にははがれないようにするためのものである。
次いで、プロセスガス濃度が1.6体積%以上30体積%以下のキャリアガスとプロセスガスとの混合ガスを混合ガス噴射口16aからチャンバ20内の圧力が133hPa(100Torr)以上常圧以下の範囲で定められた所定圧力となるまで噴射する。次いで、キャリアガスに対する割合が0体積%を超え500体積%以下のバリアガスを、バリアガス噴射口21aから噴射し、対向電極16に直流パルスの正電圧が印加されるように支持電極14と対向電極16との間に直流パルス電圧を印加する。すると、支持電極14及び対向電極16の間にプラズマが発生し、基板12上にDLC膜が生成される。ここで、混合ガス噴射口16aやバリアガス噴射口21aから噴射されたガスは、共にチャンバ20の下方に設けられた排気口20aへ向かって流れ、この排気口20aから排気される。このため、混合ガス噴射口16aから噴射する混合ガスの流れの周りの少なくとも一部を覆うようにバリアガスが流れる。その結果、混合ガスが混合ガス噴射口16aから基板12の間を安定して流れ、発生したプロセスガスのプラズマが安定する。
以上詳述した本実施形態のDLC成膜装置10によるDLC成膜方法によれば、バリアガスにより混合ガスが安定して流れるようになるためプラズマが安定した状態になる。そして、プロセスガス濃度を上述した従来のDLC成膜方法における1.33体積%よりも大きい1.6体積%〜30体積%としているため、同じ体積のプロセスガスに対しては、本発明のDLC成膜方法の方が従来のDLC成膜方法よりもキャリアガスの使用量が少なくなる。したがって、キャリアガスの使用量を削減しつつ真空下より速い成膜速度でDLC膜を生成することができる。また、直流パルス発生回路22を用いているから、急峻に立ち上がる直流パルス電圧を対向電極16に印加することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施形態では、プロセスガスとしてメタンガスを使用したが、メタンガスの代わりにエチレン、プロパン、ブタンなどの炭化水素系ガスを使用してもよい。
上述した実施形態では、バリアガスとして窒素ガスを使用したが、窒素ガスの代わりに水素ガスやアルゴンガス、ヘリウムガスを使用してもよい。
上述した実施形態では、1つのバリアガス噴射口21aを有するガス噴射ヘッド21を1つ備えるものとしたが、1つのバリアガス噴射口を有するガス噴射ヘッドを対向電極16の周りに複数備えるものとしてもよい。あるいは、図3に示すように、対向電極16の周りを取り巻くリング状のバリアガス噴射口121aを有するガス噴射ヘッド121を備えるものとしてもよい。
[実施例1]
SUS440Cからなる直径30mm、厚さ5mmの基板12を支持電極14に載置した状態で、チャンバ20内の圧力が1013.3Pa(0.01気圧)以下になるまで排気口20aから排気した。このとき、基材12と支持電極14は電気的に導通状態にある。次いで、支持電極14と対向電極16との間にピークパルス電圧が1.8kV、パルス半値幅が0.8μsecの直流パルス電圧を印加した。次いで、ヘリウムガス及び水素ガスをチャンバ20内の圧力が20266Pa(0.2気圧)となるまで混合ガス噴射口16aから2分間噴射した。次いで、支持電極14と対向電極16との間にピークパルス電圧が2.0kV、パルス半値幅が0.5μsecの直流パルス電圧を印加し、水素ガスをテトラメチルシランガスに切替えて1分間噴射した。なお、パルス半値幅とは、ピークパルス電圧値の半分の電圧における時間幅のことをいう。
次いで、チャンバ20内の圧力が20266Pa(0.2気圧)の状態で、支持電極14と対向電極16との間にピークパルス電圧が1.8kVで、パルス幅が1.5μsec(パルス半値幅0.5μsec)の直流パルス電圧を印加し、メタンガス及びヘリウムガスをそれぞれメタンガス0.1L/min、ヘリウムガス2.0L/minの流量で2分間噴射すると共に、窒素ガスを2.0L/minの流量でバリアガス噴射口21aから噴射した。このとき、メタンガス濃度(メタンガスの混合ガスに対する割合)は4.8体積%となった。また、窒素ガスのヘリウムガスに対する割合は100%となった。その結果、基板12上にDLC膜が生成された。なお、支持電極14の温度は200℃となるようにした。
得られたDLC膜について、ラマン分光装置(日本分光社製のNRS−1000)を使用して分光分析を行ったところ、良好なDLC膜であることが判明した。また、得られたDLC膜の硬度を、薄膜の機械的特性評価装置(MTS社製のナノインデンターXP)を用いて測定した。その結果、硬度は23.6GPaであった。なお、表1に実施例1の成膜条件及び成膜結果を示す。
[比較例1〜3]
比較例1〜3では、バリアガスとしての窒素ガスを噴射せず、表1に示した条件で上述した実施例1に準ずる手順でプラズマを発生させてDLC膜の生成を試みた。このとき、ピークパルス電圧が1.8kV、パルス幅が1.5μsec又は1.7μsecの直流パルス電圧を印加した。その結果を表1に示す。表1から明らかなように、比較例2の硬度は20.8GPaであり、この比較例2とメタンガス濃度が同じでバリアガスのある実施例1の硬度23.6GPaよりも低い硬度となった。また、メタンガス濃度が比較例2の4.8%と同じでヘリウムガスの流量を比較例2の6L/minから2L/minにした比較例3では、成膜自体が不安定であった。
[実施例2〜4、比較例4,5]
実施例2〜4、比較例4,5では、表1に示した条件で上述した実施例1に準ずる手順でプラズマを発生させてDLC膜の生成を試みた。具体的には、メタンガス濃度を6.3体積%〜50.0体積%の間で振った。その結果を表1に示す。比較例4のように、メタンガス濃度が28.6体積%のときには、基板12と対向電極16との間にアーク放電が発生し、部分的な成膜となった。また、比較例5のように、メタンガス濃度が50体積%のときには、アーク放電が発生するのみでDLC膜の生成はできなかった。また、実施例1〜4の中では、メタンガス濃度が高くなるに従って、生成されるDLC膜の硬度が高くなる傾向にあることが分かった。また、メタンガス濃度が4.8体積%〜28.6体積%のときには0.8μm/min〜2.2μm/minという、真空下での一般的な成膜速度0.08μm/minに比べて早い成膜速度が得られた。そして、同じ体積のメタンガスに対しては、メタンガス濃度が大きいほどヘリウムガスの使用量が少ないことを意味する。既述したように、従来例ではメタンガス濃度が1.33体積%であるから、実施例1〜4によればメタンガス濃度が4.8体積%〜28.6体積%となり、従来例よりもヘリウムガスの使用量を削減可能なことがわかった。
また、表1には示していないが、実施例1のヘリウムガスの流量を9.9L/min(メタンガス濃度1.0体積%)、6.0L/min(メタンガス濃度1.6体積%)とした以外は実施例1と同じ条件でDLC膜の生成を試みたところ、メタンガス濃度1.0体積%のときには、真空下での成膜速度0.08μm/minに極めて近い0.10μm/minという成膜速度しか得られなかった。一方、メタンガス濃度1.6体積%のときには、真空下での成膜速度0.08μm/minよりも速い0.4μm/minという成膜速度が得られた。また、図示していないが、バリアガスがない場合に、メタンガスの流量を変えずにヘリウムガスの流量を変えて、上述した実施例1に準じてDLC膜の生成を試みたところ、メタンガス濃度を4.8体積%以上とした場合にはDLC膜の生成が不安定、若しくはDLC膜を生成できないことを確認した。
[実施例5〜9、比較例6]
実施例5〜9、比較例6では、上述のメタンガス濃度を振った結果を踏まえ、更にヘリウムガスの使用量の削減を試みた。即ち、表2に示すように、メタンガス濃度を28.6体積%としたまま、窒素ガスの流量を0.001L/min〜1.5L/min(即ち、窒素ガスのヘリウムガスに対する割合を0.4体積%〜600体積%)に振って、上述した実施例1に準じてDLC膜の生成を試みた。その結果を表2に示す。表2につき、比較例4も含めて考察すると、窒素ガスのヘリウムガスに対する割合が0.4体積%〜500体積%の範囲においてDLC膜の生成に成功し、メタンガス濃度が28.6体積%であっても、窒素ガスのヘリウムガスに対する割合が500体積%以下の場合にはDLC膜を生成することが可能なことがわかった。また、比較例6,4に示すように、窒素ガスのヘリウムガスに対する割合が600体積%,800体積%となると、基板12と対向電極16との間にアーク放電が発生し、部分的な成膜となった。また、メタンガス濃度が28.6体積%のときに、窒素ガスのヘリウムガスに対する割合が小さくなるに従って、生成されたDLC膜の硬度が高くなる傾向にあることが分かった。
[実施例10〜14、比較例7]
実施例10〜14、比較例7では、表3に示すように、メタンガス濃度を9.1体積%としたまま、窒素ガスのヘリウムガスに対する割合を0.1体積%〜600体積%に振って、上述した実施例1に準じてDLC膜の生成を試みた。その結果を表3に示す。表3につき、実施例3も含めて考察すると、バリアガスのキャリアガスに対する割合が0.1体積%〜500体積%の範囲においてDLC膜を生成することが可能なことがわかった。また、比較例6に示すように、窒素ガスのヘリウムガスに対する割合が600体積%となると、基板12と対向電極16との間にアーク放電が発生し、部分的な成膜となった。また、メタンガス濃度が9.1体積%のときに、窒素ガスのヘリウムガスに対する割合が小さくなるに従って、生成されたDLC膜の硬度が高くなる傾向にあることが分かった。
これらの結果に図示しない他の実験結果を含めてまとめたのが図4のグラフである。図4では、横軸にメタンガス濃度、縦軸に窒素ガスのヘリウムガスに対する割合をとっている。ここで、図中の丸印は、DLC膜の生成に成功した条件を表し、三角印はDLC膜を部分的にしか生成できなかった条件を表し、バツ印はDLC膜を生成できなかった条件を表している。
DLC成膜装置10の概略構成を示す説明図である。 各部の電流及び電圧の動作波形の説明図である。 ガス噴射ヘッド121の説明図である。 DLC膜の生成を試みた結果を表すグラフである。
符号の説明
10 DLC成膜装置、12 基板、14 支持電極、15 冷却液通路、16 対向電極、16a 混合ガス噴射口、17 ヒータ、18 混合ガス供給管、19 バリアガス供給管、20 チャンバ、20a 排気口、21 ガス噴射ヘッド、21a バリアガス噴射口、22 直流パルス発生回路、24 直流電源、26 コンデンサ、28 直流電源部、30 インダクタ、32 第1半導体スイッチ、32A アノード端子、32G ゲート端子、34 第2半導体スイッチ、36 アバランシェ形ダイオード、38 パワーMOSFET、38G ゲート端子、38S ソース端子、40 ゲート駆動回路、42 ダイオード、44 一次巻線側回路、48 コイル素子、50 二次巻線側回路。

Claims (7)

  1. グランドに接続された支持電極と、該支持電極と対向する位置に設けられた対向電極と、該対向電極に設けられプロセスガスと該プロセスガスを運搬するキャリアガスとの混合ガスを前記支持電極に向かって噴射する混合ガス噴射口と、を備えたDLC成膜装置を用いて、大気圧近傍の圧力下で被処理基材にダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜を生成するDLC成膜方法であって、
    (a)前記被処理基材を前記対向電極から離間して前記支持電極に載置する工程と、
    (b)前記対向電極に直流パルス電圧を印加した状態で、前記プロセスガスの前記混合ガスに対する割合が1.6体積%以上30体積%以下となるように前記混合ガス噴射口から混合ガスを前記被処理基材へ噴射してプラズマを発生させると共に、前記混合ガスと同方向に流れ前記キャリアガスに対する割合が0体積%を超え500体積%以下であるバリアガスを前記混合ガスの流れの周りの少なくとも一部に噴射することにより、DLC膜を生成する工程と、
    を含み、
    前記DLC成膜装置は、バリアガス噴射口を有し、該バリアガス噴射口は、前記混合ガス噴射口よりも支持電極から離間した位置に設けられている、
    DLC成膜方法。
  2. 前記プロセスガスはメタンガスである、
    請求項1に記載のDLC成膜方法。
  3. 前記直流パルス電圧は正電圧である、
    請求項1又は2に記載のDLC成膜方法。
  4. 前記バリアガスは、水素ガス、窒素ガス及びアルゴンガスのうちの少なくとも1種類のガスである、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のDLC成膜方法。
  5. 前記被処理基材は、SUS材、SKD材、SKH材又はSS材からなる、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のDLC成膜方法。
  6. 前記工程(b)では、前記直流パルスの発生源として、直流電源の両端にインダクタ、第1半導体スイッチ及び第2半導体スイッチが直列接続され、前記インダクタは、一端が前記第1半導体スイッチのアノード端子に接続されると共に他端がダイオードを介して前記第1半導体スイッチのゲート端子に接続され、前記ダイオードは、アノード端子が前記第1半導体スイッチのゲート端子に接続されており、前記第2半導体スイッチがターンオンされると前記第1半導体スイッチの導通に伴って前記インダクタに誘導エネルギが蓄積され、前記第2半導体スイッチがターンオフされると前記第1半導体スイッチのターンオフに伴って前記インダクタでパルス電圧が発生し該インダクタと磁気的に結合された前記コイル素子に前記パルス電圧を昇圧して供給する装置を使用する、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のDLC成膜方法。
  7. 前記工程(b)では、前記バリアガスを噴射するバリアガス噴射口として、前記混合ガス噴射口を取り巻くリング状の噴射口を使用する、
    請求項1〜6のいずれか1項に記載のDLC成膜方法。
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