JP5207364B2 - 無線通信システム及び無線通信方法 - Google Patents

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Description

本発明は、無線ネットワークに関し、特に、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)アクセスポイント又は無線局のQOSベースのチャネル選択システム及び方法を提供する。
無線接続の利便性を経験することによって、利用者は、さらに多くのサポートを必要としている。現在、WLANは、カフェ、空港、ホテル、会社、住居などで提供されている。無線ネットワークを利用する例としては、ビデオストリーミング、テレビ会議、遠隔学習などが挙げられる。しかし、利用可能な無線帯域幅は制限されているため、802.11ネットワークではサービス品質(QoS)管理がますます重要となっている。
最初のIEEE802.11メディアアクセス制御(MAC)プロトコルは、無線局のための二つの通信モードとともに設計された。第1のモードである分散制御機能(DCF)は、「リッスン・ビフォア・トーク」とも呼ばれ、キャリア検知多重アクセス/コリジョン回避方式(CSMA/CA)に基づいている。無線局は、ネットワーク上で待機時間分だけ待機し、その後、データの送信及びコリジョンの検出を開始する。第2のモードである集中制御機能(PCF)は、時間の影響を受けやすいトラフィックフローをサポートする。PCFを使用すると、無線アクセスポイント(AP)は、ビーコンフレームを定期的に送信することによって、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)に固有のネットワーク識別子及び管理パラメータを通信する。ビーコンフレーム間で、PCFは、無線局がDCFプロトコルを実施する競合期間(CP)と、無線アクセスポイントがQoS要件に基づいて各無線局によるアクセスを調整する非競合期間(CFP)とに時間を分割する。
DCF及びPCFは、トラフィックタイプ又はトラフィックソース間で違いがないため、IEEEは、QoSを促進するために両制御モードに対する拡張を提案した。これらの拡張は、現在の802.11の規格との後方互換性を維持しながら、重要なサービス要件を満たすことを意図している。
拡張分散制御機能(EDCA)は、トラフィックカテゴリ(又はアクセスクラス、トラフィッククラス)の概念を導入している。無線局は、EDCAを使用し、対応するアクセスクラス(AC)によって定められる設定期間にわたって、無線メディアがアイドル状態であることを検出した後にデータの送信を試みる。優先度の高いACほど、優先度の低いACよりも待機時間が短い。EDCAは、サービスに対してなんら保証しないが、ACに基づいて帯域幅を割り振るための確率的優先度メカニズムを規定する。
IEEE802.11eEDCA規格は、トラフィックを4つのAC、すなわち音声(VO)、映像(VI)、ベストエフォート(BE)、及びバックグラウンド(BK)にグループ分けすることによって、異なるQoSを提供している。上位層からの各送信フレームは優先値(0〜7)を有し、MAC層に伝えられる。優先値に基づいて、送信フレームはMAC層において4つのACにマッピングされる。音声ACは最高の優先度を有し、映像ACは2番目に高い優先度を有し、ベストエフォートACは3番目に高い優先度を有し、バックグラウンドACは最も低い優先度を有する。各ACは、それぞれ、送信キュー及びACに影響を受けやすいメディアアクセスパラメータ、すなわち調停用フレーム間隔(AIFS)、コンテンションウィンドウ(CW、CWminm、及びCWmax)、及び送信権(TXOP)を有する。トラフィックの優先順位付けは、メディアアクセスパラメータを使用して、優先度の高いACが優先度の低いACよりも相対的にメディアアクセスの機会が多くなるようにする。
一般に、EDCAでは、AIFSは、バックオフ又は送信の前に無線メディアがアイドル状態であることを無線局が検出しなければならない時間間隔である。優先度の高いACほど、短いAIFS間隔を使用する。コンテンションウィンドウ(CW、CWmin、及びCWmax)は、無線局が新たにデータ転送を実行できるようになるまでのバックオフタイムスロットの数を示す。コンテンションウィンドウは、0〜CWのランダムなバックオフスロットの数として選択される。CWはCWminから開始される。CWは基本的に、CWが最大値CWmaxに達するまで、送信が失敗する度に2倍になる。その後、CWの値は、送信が再試行制限を超えるまで、この最大値CWmaxが維持される。優先度の高いACほど小さいCWmin及びCWmaxを使用する。優先度の低いACほど大きなCWmin及びCWmaxを使用する。TXOPは、メディアにアクセスできた後にACによるフレーム送信が許可される最大持続時間を示す。競合によるオーバーヘッドを低減させるため、合計送信時間がTXOPの持続時間を超えない限り、さらに競合することなく、一つのTXOPの接続時間内で複数の送信フレームを送信することができる。
二つの無線局による送信によってコリジョンが発生する確率を低減させるために、二つの無線局が互いを監視することができないため、規格には、仮想キャリア検知の仕組みが定義される。無線局は、まず、トランザクションを開始する前に、RTS(送信要求)と呼ばれる短い制御フレームを送信する。RTSは、発信元アドレス、宛先アドレス、及び次回のトランザクション(すなわち、データフレーム及び各ACK)の持続時間を含む。次に、宛先となる無線局は、メディアが空いている場合には、同じ持続時間情報を含むCTSと呼ばれる応答制御フレームで応答する。RTS及び/又はCTSを受信するすべての無線局は、仮想キャリア検知指標、すなわち、ネットワーク割り当てベクトル(NAV)を所与の持続時間に設定し、アイドル状態又はビジー状態としてメディアを検出するときに、NAVを物理的なキャリア検知と共に使用する。仮想キャリア検知メカニズムは、無線局がCTSを受信し、トランザクションの終了までメディアをビジー状態として「予約」するため、送信無線局から「隠れている」無線局による受信側領域でのコリジョンの可能性をRTS送信の短い持続時間に低減させる。RTS内の持続時間情報によって、応答した無線局の範囲外にある無線局からのACK中において、送信エリアをコリジョンから保護する。RTS及びCTSが短いフレームであるため、これらの送信フレームは、データフレームがRTSよりも大きいと仮定すると、データ送信フレーム全体が送信された場合よりも早く認識されるため、仮想キャリア検知メカニズムはコリジョンのオーバーヘッドを低減させる。仮想キャリア検知メカニズムの規格は、短いデータ送信フレーム、すなわちRTS閾値よりも短いデータ送信フレームをRTS/CTSトランザクションなしで送信できるようにする。
これらメディアアクセスパラメータを使用して、EDCAは以下のように機能する。
送信局は、何らかの送信を開始する前に、少なくともAIFS時間間隔中にチャネルが(物理的且つ仮想的に)アイドル状態であることを検出しなければならない。初期AIFS間隔後にチャネルがアイドルである場合、送信局はRTS送信を開始し、受信局からのCTS送信を待つ。
RTS送信中にコリジョンが発生した場合、又はCTSが受信されない場合、送信局は、バックオフ手続きを呼び出し、バックオフカウンタを使用して0〜CW(最初はCWminに設定される)から選択されるランダムなバックオフタイムスロットをカウントダウンする。送信局は、チャネルがアイドル状態であることを検出している限り、バックオフカウンタを一つ減算する。送信局は、バックオフ手続き中にチャネルがビジーであることを検出した場合、現在のバックオフ手続きを一時中断し、チャネルがAIFS間隔にわたってアイドル状態であることが再び検出されるまでバックオフカウンタを停止させる。そして、チャネルがAIFS間隔の後にもアイドル状態が継続した場合には、送信局は残りのバックオフカウンタの減算を再開する。
バックオフカウンタがゼロに達すると、送信局はRTS送信を開始し、受信局からのCTS送信を待つ。RTS送信中にコリジョンが発生した場合、又はCTSが受信されない場合、送信局は、可能な場合にはCWのサイズを大きくして別のバックオフ手続きを呼び出す。すなわち、上述したように、各送信が失敗した後、CWは基本的に、CWmaxに達するまで2倍になる。送信成功後、CWはデフォルト値であるCWminに戻る。トランザクション中、無線局は、合計送信時間がTXOP持続時間を超えない限り、競合することなく複数のフレーム送信を開始することができる。
各ACのQoS制御のレベルは、メディアアクセスパラメータとネットワーク内で競合している無線局の数との組み合わせによって決まる。非APQoS無線局(QSTA)が使用するデフォルトEDCAパラメータ値が、図1Aの表のように識別される。TXOP_Limit値が0であることは、可能なRTS/CTS交換又はそれ自体へのCTSに加えて、単一のMACサービスデータユニット(MSDU)又はMACプロトコルデータユニット(MPDU)が、各TXOP中に任意のレートで送信できることを示す。
集中制御アクセスモード、例えば、PCFでは、単一のWLANは、一つ又は複数の無線局と通信する少なくとも一つのAPを含む。単一のAPと無線局との組み合わせは「基本サービスセット」又は「BSS」と呼ばれる。図1Bは、BSSネットワーク100の例を示し、BSSネットワーク100は、通常、インターネットと呼ばれる広域ネットワーク等のコンピュータネットワーク110にそれぞれ接続される二つのBSS105a及び105b(それぞれをまとめてBSS105と呼ぶ)を含む。図示した例では、BSS105aはAP115a及び3つの無線局120aを含む。BSS105bは、AP115b及び二つの無線局120bを含む。BSS105aの無線局120aによる無線通信は、AP115aを経由する。BSS105bの無線局120bによる無線通信は、AP115bを経由する。ほとんどの企業で利用される無線LANは、サービス(例えば、ファイルサーバ、ネットワークプリンタ、インターネットリンク等)のために有線LANにアクセスする必要があるため、通常、集中制御アクセスモードを使用して動作する。
分散アクセスモード、例えば、DCFでは、無線局グループが、ピアツーピアネットワークと同様に動作し、ネットワークにAPが含まれず、無線局がAPとして機能することが要求されない。アドホックネットワークでの無線局の組み合わせは一般に「独立基本サービスセット」、「独立BSS」、又は「IBSS」と呼ばれる。図1Cは、4つの無線局155を有するIBSS150を示す。図示したように、各無線局155は、IBSS150の他の無線局155と直接又は間接的に通信することができる。IBSS150は、有線ネットワークに接続する必要がなく(例えば、サービスが提供されない可能性があるホテルの部屋、コンベンションセンター、空港等)、且つ/又は、有線ネットワークへのアクセスが禁じられているWLAN(例えば、クライアントサイトにいるコンサルタント)において、素早く簡単なセットアップが望まれる場合に有用である。図1BのBSS105、例えばBSS105a及び/又はBSS105bは、IBSS150を含むことができる。
なお、インフラモード、アドホックモード、又はこれら二つの組み合わせを使用して動作しているWLANをBSS105とすることができる。
二つ以上のBSS105が互いに近くに配置され、同じチャネルを介して動作している場合、例えば、BSS間の競合及び/又は信号干渉によってリンクの品質が悪化する可能性がある。したがって、例えば、リアルタイムマルチメディアアプリケーションに対し、WLANを介してのQoSを保証することが難しくなる。例えば、図1Bでは、BSS105aがBSS105bの近くに配置されている場合、BSS105a及び105bは互いに干渉する可能性がある。
米国特許第6333937号明細書 米国特許第6985461号明細書 米国特許第6738599号明細書 米国特許出願公開第2003/0181211号明細書 米国特許出願公開第2004/0264413号明細書 米国特許出願公開第2005/0003827号明細書 米国特許出願公開第2005/0122999号明細書 米国特許出願公開第2006/0029023号明細書 米国特許出願第11/588778号明細書
本発明は、2以上のBSS105が近接して配置されている場合に、リンク品質を向上させることを目的とする。
本発明の代表的な一形態によると、二つの異なる各チャネルの少なくとも一つのアクセスクラス固有のチャネル適応性メトリックを取得すると共に、前記アクセスクラス固有のチャネル適応性メトリックを使用して、前記二つの異なる各チャネルのチャネル適応性インデックスを決定する候補チャネル評価モジュールと、前記チャネル適応性インデックスを使用して、前記二つの異なるチャネルのうちの一方を新チャネルとして選択するチャネル選択モジュールと、前記新チャネルを使用するように無線送受信機を構成するチャネル設定モジュールとを備える。
本システムは、アクセスポイントを含むことができる。アクセスポイントは無線局と通信して、無線局から少なくとも一つのAC固有チャネル適応性メトリックを取得することができる。候補チャネル評価モジュールは以下の式を適用してチャネル適応性インデックス(CSI)を生成することができる。
CSI=Ψ(LQ,CF)
式中、Ψは、誤りなくパケットを送信することについての相対的な効果を定義する関数を示し、一例として以下のように定義される。
Ψ(LQ,CF)=LQ×CF
式中、LQはリンク品質を示し、一例として以下のように定義される。
Figure 0005207364
式中、σは特定のACに関連する重みを示し、添え字のACIはACインデックスを示し、RSSIは平均受信信号強度インジケータを示し、関数Ωは、リンクのロバスト性を定義する関数を示す。関数Ωは、使用される変調方式に依存させてもよい。例えば、二位相偏移変調(BPSK)を仮定すると、関数Ωは以下のように定義される。
Figure 0005207364
式中、erfcは相補的ガウス誤差関数を示す。CFは回線競合を示し、一例として以下のように定義される。
Figure 0005207364
式中、τは特定のACに関連する重み、CUはチャネル利用率、APERは平均パケットエラーレート、Nはアクティブな無線局の数を示す。関数Γは、無線メディアへのアクセスを試みる場合の相対回線競合を定義する関数であり、一例として以下のように計算される。
Figure 0005207364
チャネル選択モジュールは、最大のチャネル適応性インデックスを有するチャネルを選択することができる。本システムは無線局を含み、候補チャネル評価モジュールはBSSチャネル評価モジュールを含み、且つチャネル選択モジュールはBSSチャネル選択モジュールを含むことができる。さらに、候補チャネル評価モジュールをいつ開始すべきかを判定する現チャネル評価モジュールを備えることができる。現チャネル評価モジュールは、現チャネルリンク品質値が閾値テストに不合格である場合に候補チャネル評価モジュールを開始することができる。AC固有メトリックは、AC固有リンク品質メトリック及びAC固有回線競合メトリックを含むことができる。無線送受信機はIEEE802.11eプロトコルを実行することができる。
別の実施の一形態によると、本発明は、方法であって、二つの異なる各チャネルの少なくとも一つのAC固有チャネル適応性メトリックを取得するステップ、AC固有チャネル適応性メトリックを使用して、二つの異なる各チャネルのチャネル適応性インデックスを求めるステップ、チャネル適応性インデックスを使用して、二つの異なるチャネルのうちの一方を新チャネルとして選択するステップ、及び新チャネルを使用するように無線送受信機を構成するチャネル設定モジュールステップを含む方法を提供する。
本方法は、アクセスポイントにおいて有効である。本方法は、無線局から少なくとも一つのAC固有チャネル適応性メトリックを取得するために、無線局と通信することをさらに含んでもよい。本方法は、以下の式を適用してチャネル適応性インデックス(CSI)を生成することをさらに含んでもよい。
CSI=Ψ(LQ,CF)
式中、Ψは、誤りなくパケットを送信することについての相対的な効果を定義する関数を示し、一例として以下のように定義される。
Ψ(LQ,CF)=LQ×CF
式中、LQはリンク品質を示し、一例として以下のように定義される。
Figure 0005207364
式中、σは特定のACに関連する重み、添え字のACIはACインデックス、RSSIは平均受信信号強度インジケータ、Ωはリンクのロバスト性を定義する関数を示す。関数Ωは、使用される変調方式に依存させてもよい。例えば、二位相偏移変調(BPSK)を仮定すると、関数Ωは以下のように定義される。
Figure 0005207364
式中、erfcは相補的ガウス誤差関数を示す。CFは回線競合を示し、一例として以下のように定義される。
Figure 0005207364
式中、τは特定のACに関連する重み、CUはチャネル利用率、APERは平均パケットエラーレート、Nはアクティブな無線局の数を示す。Γは、無線メディアへのアクセスを試みている場合の相対回線競合を定義する関数であり、一例として以下のように計算される。
Figure 0005207364
本方法は、最大のチャネル適応性インデックスを有するチャネルを選択することをさらに含んでもよい。本方法は無線局において有効である。本方法は、候補チャネル評価モジュールをいつ開始すべきかを特定することをさらに含んでもよい。現チャネル評価モジュールは、現チャネルリンク品質値が閾値テストに不合格である場合に候補チャネル評価モジュールを開始することをさらに含んでもよい。AC固有メトリックは、AC固有リンク品質メトリック及びAC固有回線競合メトリックを含む。
さらに別の実施の形態によると、本発明は、システムであって、二つの異なる各チャネルの少なくとも一つのAC固有チャネル適応性メトリックを取得する手段と、AC固有チャネル適応性メトリックを使用して、二つの異なる各チャネルのチャネル適応性インデックスを求める手段と、チャネル適応性インデックスを使用して、二つの異なるチャネルのうちの一方を新チャネルとして選択する手段と、新チャネルを使用するように無線送受信機を構成する手段とを備えるシステムを提供する。
本発明の一形態によれば、優先度の高いトラフィックをできるだけ損なわないようにチャネルを選択することができる。また、2以上のBSS105が近接して配置されている場合に、リンク品質を向上させることができる。
以下の説明は、当業者が本発明を実装し、使用できるようにするために提供され、特定の応用例及びその要件が提供される。当業者には実施形態の各種変更が可能であり、本明細書において定義される一般原理は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、これら及び他の実施形態並びに用途に適用することが可能である。したがって、本発明は、図示の実施形態に限定されることを意図されず、本明細書において開示される原理、特徴、及び教示に整合する最も広い範囲に従う。
本発明の実施形態は、AC固有のメトリックを利用して、チャネルの適応性を判定する。本発明の実施形態は、他の関連する汎用メトリックと併せてAC固有のメトリックを利用して、チャネルの適応性を特定する。
図2は、本発明の一実施形態による集中制御アクセス及びチャネル制御を使用するBSSネットワーク200のブロック図である。BSSネットワーク200は、コンピュータネットワーク110にそれぞれ結合される第1のBSS205a及び第2のBSS205b(それぞれをまとめてBSS205と呼ぶ)を含む。第1のBSS205aは、AP215a及び二つの無線局220aを含む。第2のBSS205bは、AP215b及び一つの無線局220bを含む。AP215aはチャネル制御モジュール225aを含む。AP215bは、チャネル制御モジュール225bを含む。チャネル制御モジュール225bは、チャネル制御モジュール225aと同じであってもよい。各無線局220aはチャネルエージェントモジュール230aを含む。各無線局220bは、チャネルエージェン230aと同じであってよいチャネルエージェントモジュール230bを含む。AP215a及びAP215bのそれぞれをまとめてAP215と呼ぶ。無線局220a及び無線局220bのそれぞれをまとめて無線局220と呼ぶ。チャネル制御モジュール225a及びチャネル制御モジュール225bのそれぞれをまとめてチャネル制御モジュール225と呼ぶ。チャネルエージェントモジュール230a及びチャネルエージェントモジュール230bのそれぞれをまとめてチャネルエージェントモジュール230と呼ぶ。
一実施形態では、各チャネル制御モジュール225は、現チャネル適応性評価、候補チャネル適応性評価、新チャネル選択、及び新チャネル構成を可能にするハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。チャネル制御モジュール225のさらなる詳細について図3を参照して後述する。各チャネルエージェントモジュール230は、現チャネル適応性評価、候補チャネル適応性評価、新チャネル選択、及びBSSチャネル評価/選択を可能にするハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。各チャネルエージェントモジュール230のさらなる詳細について図4を参照して後述する。
一般に、BSS205の無線局220のチャネル制御モジュール225及びチャネルエージェントモジュール230は協働して、現チャネル適応性の評価、候補チャネル適応性の評価、新チャネルの選択、及び新チャネルの再構成を可能にする。
新BSS205を確立する場合、チャネル制御モジュール225及びチャネルエージェントモジュール230はまず、デフォルトチャネル、利用可能なチャネルからランダムに選択されるチャネル等を介して通信するように新BSS205を構成することができる。チャネル制御モジュール225及びチャネルエージェントモジュール230は、セットアップ時に、定期的に、所定の時間などに、現チャネルの適応性を評価することができる。一実施形態では、チャネル制御モジュール225が、現チャネル適応性評価を開始する。別の実施形態では、各チャネルエージェントモジュール230は、現チャネル適応性をチャネル制御モジュール225と独立して評価し(例えば、実質上連続的に、又は定期的になど)、現チャネルの適応性が閾値未満の場合にチャネル制御モジュール225に通知する。そして、チャネル制御モジュール225は、候補チャネル適応性評価及び新チャネル選択を開始する。
図3は、本発明の一実施形態によるチャネル制御モジュール225のブロック図である。チャネル制御モジュール225は、現チャネル評価モジュール305、候補チャネル評価モジュール310、新チャネル選択モジュール315、及び新チャネル設定モジュール320を含む。
現チャネル評価モジュール305は、セットアップ時又は定期的に、イベント開始時に、無線局120による要求又は利用者要求によって、所定の時間などに現チャネル適応性評価を開始/スケジュールするハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。一実施形態では、現チャネル評価モジュール305は、各無線局220のチャネルエージェントモジュール230と通信して、例えば、パラメータを提供して現チャネル適応性評価を開始する。チャネル適応性メトリックの例として、平均受信信号強度インジケータ(RSSI)、平均パケットエラーレート(APER)、雑音、信号対雑音比(SNR)等を挙げることができる。実施形態によっては、チャネル適応性評価はACごとに行われてもよい。この場合、すべてのACについて必ずしもチャネル適応性評価が必要であるわけではない。
一実施形態では、現チャネル評価モジュール305は、AP215に示されるように現チャネルのチャネル適応性メトリックを評価するハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。現チャネル評価モジュール305は、できる限りAC固有ごとにRSSI、雑音、SNR等を測定することによってチャネル適応性を判定する。
一実施形態では、現チャネル評価モジュール305は、特許文献9に記載されているように、フレームヘッダの再試行フィールドを調べ、所与の期間T中の再試行回数を数えることにより、MAC層リンク品質を計算する。具体的な計算方法は、特許文献9に記載されている方法を用いることができる。一実施形態では、現チャネル評価モジュール305は、再試行回数をACごとに評価することができる。
一実施形態では、現チャネル評価モジュール305は、各無線局220からチャネル適応性メトリックを受信する。一実施形態では、現チャネル評価モジュール305は、無線局220から受信し、現チャネル評価モジュール305自体が測定するチャネル適応性メトリックの平均を計算する。現チャネル評価モジュール305は、チャネル適応性メトリックを予め規定される閾値と比較することによって、候補チャネル適応性評価が必要であるか否かを判定することができる。一実施形態では、現チャネル評価モジュール305は、閾値解析をAC固有に行うことができる。現チャネル評価モジュール305は、現チャネルがもはや適正でないか否かを判定するために、優先度の高いAC(例えば、VO及びVI)ほど、優先度の低いAC(例えば、BE及びBK)よりも大きな重みをチャネル適応性メトリックに付与することができる。
候補チャネル評価モジュール310は、可能なすべてのチャネル(場合によっては、現チャネルを含む)の少なくとも一部の候補チャネルの適応性を評価するハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。一実施形態では、AP215の候補チャネル評価モジュール310は、チャネル適応性メトリックを測定し、各無線局220のチャネルエージェントモジュール230と通信して、各無線局220により測定されるチャネル適応性メトリックを要求して取得する。チャネル適応性メトリックの一つ又は複数はAC固有であってもよい。候補チャネル評価モジュール310は、チャネル適応性メトリックを使用して、チャネル適応性インデックス(CSI)を生成する。
一実施形態では、候補チャネル評価モジュール310は、場合によっては、重複チャネル及び/又は非重複チャネルを含む所定のチャネルセットのみを評価する。802.11b及び802.11gでは、北米の2.4GHz帯域幅に3つの標準非重複チャネル、すなわちチャネル1(2.412GHz)、チャネル6(2.437GHz)、及びチャネル11(2.462GHz)がある。重複チャネルは、チャネル2、3、4、5、7、8、9、及び10などのようなチャネル間で重複する。現時点で、FCCはチャネル11を超えるチャネルの私的使用を許可していない。候補チャネル評価モジュール310は、非標準チャネル及び重複チャネルよりも標準の非重複チャネルを優先することができる。
一実施形態では、候補チャネル評価モジュール310は、評価する第1のチャネルを選択し、ACに基づいてチャネル上のトラフィックを分類し、ACごとに一つ又は複数のチャネル適応性メトリックを取得し、場合によっては、一般的なチャネル適応性メトリックを取得し、チャネル適応性インデックス(CSI)を決定し、当該CSIを各チャネルの等級付け及び比較に使用することができる。
一実施形態では、候補チャネル評価モジュール310は、(a)調停用フレーム間隔数(AIFSN)及びAC固有である最小コンテンションウィンドウサイズ(CWmin)値に依存する、データ送信の開始に使用される平均タイムスロットを監視すること、又は(b)同様にAC固有である送信権(TXOP)パラメータにより制限されるチャネルビジー状態の持続時間を監視することのいずれかによってトラフィックを分類する。これらの値を監視することにより、候補チャネル評価モジュール310は、無線局220によって使用されているトラフィックのタイプを判定することができる。
一般に、一実施形態では、候補チャネル評価モジュール310は、利用可能なチャネルを監視し、チャネル利用率(CU)、アクティブな無線局の数(N)、平均パケットエラーレート割合(APER)、及び平均受信信号強度インジケータ
Figure 0005207364
をACごとに収集することによって、チャネルの一つ又は複数のAC固有のチャネル適応性メトリックを取得する。APER及びRSSIは、BSS205内の無線局220によって候補チャネル評価モジュール310に入力されてもよい。
一実施形態では、候補チャネル評価モジュール310は、AC毎のリンク品質(LQ)メトリックを測定し、優先度の高いAC固有LQほど、優先度の低いAC固有LQメトリックよりも重要なものとして重み付け、重み付けられたAC固有LQメトリックに基づいてLQパラメータを計算する。次に、候補チャネル評価モジュール310は、BSS205に含まれる無線局220又はチャネルを割り当てるか、若しくはチャネルを変更するBSS205によって生じる競合に基づいて、回線競合(CF)パラメータを決定する。さらに、VIトラフィックのチャネル利用率50%の二つの無線局220を含むBSS205は、VIトラフィックのチャネル利用率50%の無線局を一つのみ含むBSS205よりも競合のリスクが大きくなるため、候補チャネル評価モジュール310は、特定のBSS205内の無線局220の数の影響を考慮する。LQパラメータ及びCFパラメータに基づいて、候補チャネル評価モジュール310は、異なるチャネルのチャネル適応性の比較を可能にするチャネル適応性インデックス(CSI)を計算する。
一実施形態では、チャネル適応性インデックス(CSI)を計算するために、候補チャネル評価モジュール310は、リンク品質(LQ)パラメータを以下の式で計算する。
Figure 0005207364
式中、σは特定のACに関連する重みを示し、添え字のACIはACインデックスを示す。例えば、σ0はACI=0の重みを示す(図1及び図5に示すように、AC_BEに対応する)。重みσACIは実際のネットワークトポロジに依存する。一例として、重みは図5に示すように割り当てることができる。関数Ωは、リンクのロバスト性を定量化し、使用される変調方式に依存する。一例として、BPSK変調を仮定すると、関数Ωは、以下のように定義することができる。
Figure 0005207364
式中、erfcは相補的ガウス誤差関数を示す。
候補チャネル評価モジュール310は、回線競合(CF)パラメータを以下のようにして計算する。
Figure 0005207364
式中、τは特定のACに関連する重みを示し、添え字のACIはACインデックスを示す。重みτACIは図5に示す方法と同じ方法で計算することができる。関数Γは、チャネルへのアクセスを試みている間の相対回線競合を示す。したがって、関数Γは実際のネットワークトポロジに依存する。関数Γは種々の異なる方法で定義することができるが、一つは、以下のように定義して計算することができる。
Figure 0005207364
したがって、候補チャネル評価モジュール310は、CSIを以下のように計算する。
CSI=Ψ(LQ,CF) (5)
関数Ψは、誤りなくパケットを送信することについての相対的な効果を示し、種々の異なる方法で定義することができる。一実施形態では、関数Ψは、以下のように定義することができる。
Ψ(LQ,CF)=LQ×CF (6)
新チャネル選択モジュール315は、予め規定される判断基準を使用することによって候補チャネルセットから新チャネルを選択するハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。一実施形態では、新チャネル選択モジュール315は、新チャネルを、最も高いチャネル適応性インデックス(CSI)を有する候補チャネルとして選択する。別の実施形態では、新チャネル選択モジュール315は、所定の閾値よりも大きなCSI値を有するチャネル候補の一つをランダムに選択する。別の実施形態では、新チャネルは、特許文献9に記載される方法と同様に、優先グループから選択することができる。
新チャネル設定モジュール320は、BSS205のチャネルを新チャネルに設定し、チャネルを新チャネルに設定したことを無線局220に通知するハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。
図4は、本発明の一実施形態によるチャネルエージェントモジュール230のブロック図である。チャネルエージェントモジュール230は、APベースの解析モジュール405及び無線局ベースの解析モジュール410を含む。
APベースの解析モジュール405は、チャネル制御モジュール225と共に動作して、チャネル適応性評価及びチャネル適応性選択に役立つハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。APベースの解析モジュール405は、現チャネル評価エージェント415、候補チャネル評価エージェント420、及び新チャネル設定エージェント425を含む。
現チャネル評価エージェント415は、チャネル制御モジュール225の現チャネル評価モジュール305と同様に動作する。現チャネル評価エージェント415は、チャネル制御モジュール225の現チャネル評価モジュール305と通信して、例えば、現チャネル評価モジュール305が、できる限りACごとに現チャネル適応性を測定する期間Tを取得するハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。一実施形態では、現チャネル評価エージェント415は、現チャネル適応性評価を定期的に、又は実質的に連続して開始するように構成することができる。不良なチャネル適応性(例えば、閾値未満の平均リンク品質又はAC固有閾値未満のAC固有リンク品質)が検出されると、現チャネル評価エージェント415は、不良チャネル適応性をAP215の現チャネル評価モジュール305に通知することができる。
現チャネル評価モジュール305のように、各無線局220の現チャネル評価エージェント415も、(関連する無線局220によって示されるように)現チャネルのAC固有チャネル適応性メトリックを測定するハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。一実施形態では、現チャネル評価エージェント415は、RSSI、雑音、SNR等をACベースで測定することによりチャネル適応性を測定する。一実施形態では、現チャネル評価エージェント415は、フレームヘッダ内の再試行フィールドを検査し、できる限りACベースで、対応する無線局220へ/からの再試行回数を数える。各無線局220の現チャネル評価エージェント415は、チャネル適応性メトリックをAP215のチャネル制御モジュール225に報告し、チャネル制御モジュール225はチャネル適応性メトリックを利用して、より適したチャネルを決定すべきか否かを判断する。
候補チャネル評価エージェント420は、チャネル制御モジュール225の候補チャネル評価モジュール310と同様である。候補チャネル評価エージェント420は、利用可能なチャネルの少なくとも一部のAC固有の候補チャネルメトリックを評価するハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。一実施形態では、候補チャネル評価エージェント420は、他の各チャネルのチャネルメトリック、例えば、RSSI、チャネルの雑音/トラフィック、SNR等をACベースで測定する。評価すべき他のチャネルセットは、予め規定してもよく、又は候補チャネル評価エージェント420から動的に受信される。候補チャネル評価エージェント420は、測定された信号値を候補チャネル評価モジュール310に送信し、候補チャネル評価モジュール310は、信号値を使用してチャネル候補又は最も適したチャネルを決定する。
新チャネル設定エージェント425は、新チャネル設定モジュール320と同様である。各無線局220の新チャネル設定エージェント425は、新チャネル設定モジュール320から新チャネル識別を受信し、現チャネルを新チャネルに設定するハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。
無線局ベースの解析モジュール410は、利用可能なBSS205のセットからのBSS205の選択を容易にするハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。一実施形態では、無線局ベースの解析モジュール410は、新マルチメディアトラフィックに対して高レベルのQoSを保証するのに最も適したトラフィックを現在有しているBSS205を選択する。無線局ベースの解析モジュール410は、BSSチャネル評価モジュール430及びBSS選択モジュール435を含む。
BSSチャネル評価モジュール430は、無線局220が各BSS205のチャネル適応性メトリックを評価して、最も適したBSS205を判定できるようにするハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。BSSチャネル評価モジュール430は、候補チャネル評価モジュール310によって実行されるアルゴリズムと同様のアルゴリズムを実行するように動作することができる。BSSチャネル評価モジュール430は、同じ又は同様のAC固有チャネル適応性メトリックを収集し、これらのメトリックに同じ又は同様の式を適用して、各BSS205のCSIを生成することができる。一実施形態では、BSSチャネル評価モジュール430は、利用者に問い合わせて目的、例えば、VoIP、ビデオストリーミング、一般的なネットサーフィン等を判定してもよく、又は単にVIトラフィックを仮定してもよい。したがって、BSSチャネル評価モジュール430は、どのBSS205が最も適したチャネルを提供するかを判定することができる。通常、BSSチャネル評価モジュール430は、優先度の高いトラフィックがより少なく、優先度が高いトラフィックが優先されることがわかっているBSS205を選択することができる。
BSS選択モジュール435は、予め規定された判定基準を使用することによってBSS205を選択する、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。一実施形態では、BSS選択モジュール435は、最も高いチャネル適応性インデックス(CSI)を有するBSS205を選択する。別の実施形態では、BSS選択モジュール435は、所定の閾値よりも大きなCSI値を有するBSS205のうちの一つをランダムに選択する。別の実施形態では、BSS205は、特許文献9に記載される方法と同様に優先グループから選択されてもよい。
図6は、本発明の一実施形態によるチャネル制御を使用するIBSS600のブロック図である。IBSS600は、アドホックチャネル制御モジュール610a〜610dをそれぞれ有する4つのアドホック無線局605a〜605dを含む。各無線局605a〜605dをまとめて無線局605と呼ぶ。各アドホックチャネル制御モジュール610a〜610dをまとめてアドホックチャネル制御モジュール610と呼ぶ。IBSS600内のチャネル制御は、コントローラ(AP215と同様)を識別する必要があることを除き、BSSネットワーク200内のチャネル制御と同様に動作する。アドホックチャネル制御モジュール610の詳細について図7を参照してさらに詳細に説明する。
図7は、本発明の一実施形態によるアドホックチャネル制御モジュール610のブロック図である。アドホックチャネル制御モジュール610は、制御/エージェント識別モジュール705、現チャネル評価モジュール710、候補チャネル評価モジュール715、新チャネル選択モジュール720、新チャネル設定モジュール725、及び無線局ベースの解析モジュール730を含む。
制御/エージェント識別モジュール705は、どの無線局605がコントローラ(例えば、BSSネットワーク200のAP215と同様)として動作するかを無線局605が判定できるようにするハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。本実施形態では、各無線局605は同一のアドホック制御モジュール610を含むため、各無線局605がコントローラとして動作することが可能である。コントローラは任意に、ランダムに、又は、手動等で選択されてもよい。コントローラは、最高速のCPU、最大の帯域幅、最小の干渉等を有する無線局220が選択されてもよい。コントローラは、アドホックコントローラモジュール610のシリアルナンバーに基づいて選択してもよい。現チャネルが閾値テストに不合格であることを最初に判断する無線局220が、コントローラになってもよい。また、他の方法であってもよい。
現チャネル評価モジュール710は、無線局605がコントローラとして指定される場合には現チャネル評価モジュール305のように動作し、無線局605がコントローラとして指定されない場合には現チャネル評価エージェント415のように動作するハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。
候補チャネル評価モジュール715は、無線局605がコントローラとして指定される場合には候補チャネル評価モジュール310のように動作し、無線局605がコントローラとして指定されない場合には候補チャネル評価エージェント420のように動作するハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。
新チャネル選択モジュール720は、無線局605がコントローラとして指定される場合には新チャネル選択モジュール315のように動作し、無線局605がコントローラとして指定されない場合には休止状態となるハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。
新チャネル設定モジュール725は、無線局605がコントローラとして指定される場合には新チャネル設定モジュール320のように動作し、無線局605がコントローラとして指定されない場合には新チャネル設定エージェント425のように動作するハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。
無線局ベースの解析モジュール730は、無線局605が利用可能なBSS205を評価し、関連付けるのに最も適したBSS205を選択することができるように、無線局ベースの解析モジュール410のように動作するハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。
図8は、本発明の一実施形態によるチャネル選択を制御する方法800のフローチャートである。方法800は、ステップ805においてAP215が第1のチャネルに調整することから開始する。これに応じて、AP215に対応する無線局220は、同じ第1のチャネルに調整することによってAP215に関連付ける。ステップ810において、AP215は、それぞれのアクセスクラスの重みσACI及びτACIを決定すると共に、関数Ω、Γ、Ψを決定する。ステップ815において、AP215はチャネル及びトラフィックを監視し、可能なかぎりACベースで、チャネル適応性メトリックCU、N、APER、及びRSSIを求める。ステップ820において、AP215は以下の式に従ってリンク品質(LQ)パラメータを計算する。
Figure 0005207364
ステップ825において、AP215は、以下の式に従って回線競合(CF)パラメータを計算する。
Figure 0005207364
ステップ830において、AP215は、以下の式に従ってチャネル適応性インデックス(CSI)を計算する。
CSI=Ψ(LQ,CF)
ステップ835において、AP215は、評価すべきすべてのチャネルを測定したか否かを判定する。していない場合、ステップ840において、AP215は次のチャネルに切り替え、すべての無線局220を関連付けるまで待機する。次に、方法800はステップ815に戻り、新チャネルのチャネル適応性メトリックを計算する。ステップ835において、APが、すべてのチャネルが測定されたと判定した場合、ステップ845において、AP215は、最大のCSI値を有するチャネルを決定し、当該チャネルに調整する。無線局220はチャネルに関連付ける。そして、方法800は終了する。
図9は、本発明の一実施形態によるチャネル制御が有用である状況例を示すグラフである。図示のように、100%チャネル利用率のうち、チャネル#1は第1のBSS205のBEトラフィック10%及びVIトラフィック60%を含む。100%チャネル利用率のうち、チャネル#6は第2のBSS205のBEトラフィック90%を含む。100%チャネル利用率のうち、チャネル#11はVIトラフィック90%を含む。新無線局220がBSS205のうちの一つに接続しようとする場合には、3つのBSS選択肢から選択することができる。
図10は、本発明を実施しないシステムにおいて、図9の状況例にチャネル制御を適用した状況を示すグラフである。図9のBSS205のうちの一つに接続しようとする新無線局220は、チャネル#1が最も低いチャネル利用率を有すると判定し、チャネル#1を使用してBSS205に接続する。ビデオストリーミング要求が空き利用率の60%を使用すると仮定すると、無線局220は、現在合計でチャネル利用率60%になるVIトラフィックも要求している第2の無線局220及び現在合計でチャネル利用率10%になるBEトラフィックを要求している第3の無線局220とチャネル利用を共用することが強いられる。BEトラフィックは最小で2%のチャネル利用率に強制的に押し込められる。各VIトラフィックストリームは残りのチャネル利用率98%の半分、すなわちそれぞれチャネル利用率49%を共用することが強いられる。したがって、60%のチャネル利用率を要求している各無線局220は11%不足することになる。
図11は、本発明の一実施形態によるチャネル制御が図9の状況例に適用された結果の状況を示すグラフである。図示するように、図9のBSS205のうちの一つに新たに接続しようとする無線局220は、チャネル#6が最大のチャネル適応性インデックス(CSI)を有すると判定する。これは、リンク品質(LQ)パラメータが高リンク品質を示し、回線競合(CF)パラメータがVIトラフィックで低い競合を示すためである。したがって、新たに接続される無線局220は要求された60%のチャネル利用率を前提とすることができる。BEトラフィックは残りの40%を使用する。無線局220はVIトラフィックを損なうことはない。
図12は、本発明の一実施形態によるチャネル制御が有用な状況例を示すグラフである。図示のように、100%チャネル利用率のうち、チャネル#1は第1のBSS205のBEトラフィック10%及びVIトラフィック60%を含む。100%チャネル利用率のうち、チャネル#6は第2のBSS205のBEトラフィック90%を含む。100%チャネル利用率のうち、チャネル#11はBEトラフィック30%及びVIトラフィック45%を含む。現在、BEトラフィック10%及びVIトラフィック50%を使用している既存のBSS205が新チャネルを選択したい場合、BSS205は利用可能なチャネルから選択することができる。図示の例では、BSS205は、現在、チャネル#4を使用しており、これは部分的に周波数帯域が重複し、チャネル#1及びチャネル#6のBSS205からの干渉を現在受けている。既存のBSS204のAP215は、各チャネルのチャネル適応性評価によって、最も適したチャネルを見つけることができる。
図13は、本発明の一実施形態によるチャネル制御が図12の状況例に適用された結果を示すグラフである。図示するように、チャネル#6が最良のチャネル適応性インデックス(CSI)を有する可能性が高いため、BSS205はチャネル#6を選択した。チャネル#1は、VIトラフィックにチャネル利用率60%を使用する無線局220を有するため、BSS205はVIトラフィックを損なわなければならない。チャネル#11はVIトラフィックにチャネル利用率45%及びBEトラフィックのチャネル利用率30%を使用する無線局を有するため、BSS205はBEトラフィックのいくらかを損なう必要がある(VIトラフィックを損なう必要はない)。しかし、チャネル#6は、BEトラフィックにチャネル利用率90%を使用する無線局220のみを有するため、BSS205はいずれのトラフィックも損なう必要がない。
本発明の好ましい実施形態の上記説明は単なる例であり、上記教示に鑑みて上記実施形態及び方法の他の変形並びに変更が可能である。ネットワークサイトは別々の異なるサイトとして説明されているが、これらのサイトは統合サイトの一部であってもよく、複数のサイトの部分をそれぞれ含んでもよく、又は一つ及び複数のサイトの組み合わせを含んでもよい。本明細書において説明した各種実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、又は任意の組み合わせを利用して実施することができる。これについて、本明細書において述べた各種機能を実施することが可能な任意のロジックを利用することができる。構成要素は、プログラムされた汎用デジタルコンピュータ、特定用途向け集積回路、又は相互接続された従来の構成要素及び回路のネットワークを使用して実施することができる。接続には有線、無線、モデムなどが利用できる。本明細書において説明した実施形態は、網羅的又は限定を意図するものではない。本発明は添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
802.11gの場合の従来技術によるEDCAアクセスクラス(AC)パラメータセットの表である。 従来技術による基本サービスセット(BSS)ネットワークのブロック図である。 従来技術による独立基本サービスセット(IBSS)のブロック図である。 本発明の一実施形態による集中制御アクセスモード及びチャネル制御を使用するBSSネットワークのブロック図である。 本発明の一実施形態による図2のチャネル制御モジュールのブロック図である。 本発明の一実施形態による図2のチャネルエージェントモジュールのブロック図である。 本発明の一実施形態による、異なるアクセスクラスへの重み割り当て例を示す表である。 本発明の一実施形態によるチャネル制御を使用するIBSSのブロック図である。 本発明の一実施形態によるアドホック(AH)チャネル制御モジュールのブロック図である。 本発明の一実施形態によるチャネル選択を制御する方法のフローチャートである。 本発明の一実施形態によるチャネル評価及びチャネル制御が有用である状況例を示すグラフである。 本発明を実施しないシステムによる、図9の状況例にチャネル評価及びチャネル制御を適用した結果を示すグラフである。 本発明の一実施形態による、図9の状況例に対してチャネル評価及びチャネル制御を適用した結果を示すグラフである。 本発明の一実施形態によるチャネル評価及びチャネル制御が有用である状況例を示すグラフである。 本発明の一実施形態による、図12の状況例に対してチャネル評価及びチャネル制御を適用した結果を示すグラフである。

Claims (16)

  1. 二つの異なるチャネルの、各々について少なくとも一つのアクセスクラス固有のチャネル適応性メトリックを取得し、前記アクセスクラス固有のチャネル適応性メトリックを使用して、前記各チャネルのチャネル適応性インデックスを決定する候補チャネル評価モジュールと、
    前記チャネル適応性インデックスを使用して、前記二つの異なるチャネルのうちの一方を新しいチャネルとして選択するチャネル選択モジュールと、
    前記新しいチャネルを使用するように無線送受信機を構成するチャネル設定モジュールと、を備え
    前記チャネル選択モジュールは、最大のチャネル適応性インデックスを有する前記チャネルを選択し、
    前記候補チャネル評価モジュールは、以下の式
    CSI=Ψ(LQ,CF)
    を適用してチャネル適応性インデックス(CSI)を生成することを特徴とする無線通信システム。
    ただし、Ψは、誤差なくパケットを送信することについての相対的な効果を定義する関数を示し、
    Ψ(LQ,CF)=LQ×CF
    として定義され、
    LQは、リンク品質を示し、
    Figure 0005207364
    として定義され、
    σは、特定のACに関連する重みを示し、
    添え字のACIは、アクセスクラスのインデックスを示し、
    RSSIは、平均受信信号強度インジケータを示し、
    Ωは、リンクのロバスト性を定義する関数を示し、
    Figure 0005207364
    として定義され、
    erfcは、相補的ガウス誤差関数を示し、
    CFは、回線競合を示し、
    Figure 0005207364
    として定義され、
    τは、特定のACに関連する重みを示し、
    CUは、チャネル利用率を示し、
    APERは、平均パケットエラーレートを示し、
    Nは、アクティブな無線局の数を示し、
    Γは、前記無線メディアにアクセスを試みている場合の相対回線競合を定義する関数であり、
    Figure 0005207364
    として計算される。
  2. 前記無線通信システムは、アクセスポイントを含むことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記アクセスポイントは、無線局と通信し、前記無線局から前記少なくとも一つのアクセスクラス固有のチャネル適応性メトリックを取得することを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記無線通信システムは、無線局を含み、
    前記候補チャネル評価モジュールは、前記無線局と単一のアクセスポイントとの組み合わせに対するチャネル評価モジュールを含み、
    前記チャネル選択モジュールは、前記無線局と単一のアクセスポイントとの組み合わせに対するチャネル選択モジュールを含むことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  5. 前記無線通信システムは、前記候補チャネル評価モジュールをいつ開始するかを判定する現チャネル評価モジュールをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  6. 前記現チャネル評価モジュールは、現チャネルリンク品質値が所定の閾値を満たす場合に、前記候補チャネル評価モジュールを開始することを特徴とする請求項5に記載の無線通信システム。
  7. 前記アクセスクラス固有のメトリックは、アクセスクラス固有のリンク品質メトリック及びアクセスクラス固有の回線競合メトリックを含むことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  8. 前記無線送受信機は、IEEE802.11eプロトコルに準拠して通信を行うことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  9. 二つの異なるチャネルの各々について少なくとも一つのアクセスクラス固有のチャネル適応性メトリックを取得する手順と、
    前記アクセスクラス固有のチャネル適応性メトリックを使用して、前記各チャネルのチャネル適応性インデックスを決定する手順と、
    前記チャネル適応性インデックスを使用して、前記二つの異なるチャネルのうちの一方を新しいチャネルとして選択するする手順と、
    最大のチャネル適応性インデックスを有する前記チャネルを選択する手順と、を含み、
    前記新しいチャネルは、無線送受信機によって使用されるものであり、
    前記方法は、以下の式
    CSI=Ψ(LQ,CF)
    を適用して前記チャネル適応性インデックス(CSI)を生成する手順をさらに含むことを特徴とする無線通信方法。
    ただし、Ψは、誤差なくパケットを送信することについての相対的な効果を定義する関数を示し、
    Ψ(LQ,CF)=LQ×CF
    として定義され、
    LQは、リンク品質を示し、
    Figure 0005207364
    として定義され、
    σは、特定のアクセスクラスに関連する重みを示し、
    添え字のACIは、アクセスクラスのインデックスを示し、
    RSSIは、平均受信信号強度インジケータを示し、
    Ωは、リンクのロバスト性を定義する関数を示し、
    Figure 0005207364
    として定義され、
    erfcは、相補的ガウス誤差関数を示し、
    CFは、回線競合を示し、
    Figure 0005207364
    として定義され、
    τは、特定のACに関連する重みを示し、
    CUは、チャネル利用率を示し、
    APERは、平均パケットエラーレートを示し、
    Nは、アクティブな無線局の数を示し、
    Γは、前記無線メディアにアクセスを試みている場合の相対回線競合を定義する関数であり、
    Figure 0005207364
    として計算される。
  10. 前記方法は、アクセスポイントにおいて実行されることを特徴とする請求項9に記載の無線通信方法。
  11. 無線局と通信することによって、前記無線局から前記少なくとも一つのアクセスクラス固有のチャネル適応性メトリックを取得する手順をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載の無線通信方法。
  12. 前記方法は、無線局において実行されることを特徴とする請求項9に記載の無線通信方法。
  13. 前記方法は、前記チャネル適応性インデックスを決定する手順をいつ開始するかを判定する手順をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の無線通信方法。
  14. 前記方法は、現チャネルリンク品質値が所定の閾値を満たす場合に、前記チャネル適応性インデックスを決定する手順を開始することを特徴とする請求項13に記載の無線通信方法。
  15. 前記アクセスクラス固有メトリックは、アクセスクラス固有のリンク品質メトリック及びアクセスクラス固有の回線競合メトリックを含むことを特徴とする請求項9に記載の無線通信方法。
  16. 二つの異なるチャネルの各々について少なくとも一つのアクセスクラス固有のチャネル適応性メトリックを取得する手段と、
    前記アクセスクラス固有のチャネル適応性メトリックを使用して、前記各チャネルのチャネル適応性インデックスを決定する手段と、
    前記チャネル適応性インデックスを使用して、前記二つの異なるチャネルのうちの一方を新しいチャネルとして選択する手段と、
    無線送受信機に前記新しいチャネルを使用させる手段とを備え、
    前記チャネルを選択する手段は、最大のチャネル適応性インデックスを有する前記チャネルを選択し、
    前記適応性インデックスを決定する手段は、以下の式
    CSI=Ψ(LQ,CF)
    を適用してチャネル適応性インデックス(CSI)を生成することを特徴とする無線通信システム。
    ただし、Ψは、誤差なくパケットを送信することについての相対的な効果を定義する関数を示し、
    Ψ(LQ,CF)=LQ×CF
    として定義され、
    LQは、リンク品質を示し、
    Figure 0005207364
    として定義され、
    σは、特定のACに関連する重みを示し、
    添え字のACIは、アクセスクラスのインデックスを示し、
    RSSIは、平均受信信号強度インジケータを示し、
    Ωは、リンクのロバスト性を定義する関数を示し、
    Figure 0005207364
    として定義され、
    erfcは、相補的ガウス誤差関数を示し、
    CFは、回線競合を示し、
    Figure 0005207364
    として定義され、
    τは、特定のACに関連する重みを示し、
    CUは、チャネル利用率を示し、
    APERは、平均パケットエラーレートを示し、
    Nは、アクティブな無線局の数を示し、
    Γは、前記無線メディアにアクセスを試みている場合の相対回線競合を定義する関数であり、
    Figure 0005207364
    として計算される。
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