JP2008245278A - 無線通信システム及び無線通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】異なるアクセスクラスにわたってスループットを制御する。
【解決手段】無線メディア上のトラフィックを監視する監視モジュールであって、前記トラフィックは、二つの異なるアクセスクラスの少なくとも一つのアクセスクラスを含み、一つのアクセスクラスは優先度の高いアクセスクラスであり、もう一方のアクセスクラスは、優先度の低いアクセスクラスである監視モジュールと、前記監視モジュールに接続され、前記監視されるトラフィック及び前記二つの異なるアクセスクラスの所望のスループット比に基づいて、少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータに対応するデータを動的に生成するスループット適合モジュールと、前記スループット適合モジュールに接続され、前記無線メディア上の少なくとも一つの無線局に前記データを送信する無線通信モジュールと、を備える。
【選択図】図2A

Description

本発明は、無線ネットワークに関し、特に、無線LANにおいてアクセスクラスのスループットを制御する無線通信システム及び無線通信方法を提供する。
無線通信の利便性により、ユーザは更に多くのサポートを必要としている。無線ネットワークアドレス上の代表的なアプリケーションには、ビデオストリーミング、ビデオ会議又は通信教育等がある。しかし、利用可能な無線帯域幅が制限されているため、802.11ネットワークではサービス品質(QoS:Quality of Service)管理がますます重要になっている。
最初の802.11メディアアクセス制御(MAC:Media Access Control)プロトコルでは、無線局に対し二つの通信モードが設計された。第1のモードは分散制御機能(DCF:Distributed Coordination Function)で、搬送波感知多重アクセス/衝突回避方式(CSMA/CA:Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)に基づいており、リッスン・ビフォア・トーク(listen before talk)と呼ばれる。無線局は、ネットワーク上で待機時間の間待機し、それからデータ送信及び衝突検知を開始する。第2のモードは集中制御機能(PCF:Point Coordination Function)で、時間に影響を受けやすいトラフィックフローをサポートする。PCFを用いると、無線アクセスポイント(AP:Access Point)は、定期的にビーコンフレームを送信することによって、無線LANに特有のネットワーク識別子及び管理パラメータを通信する。ビーコンフレームを送信する間、PCFは、時間を、無線局がDCFプロトコルを実行する競合期間とAPがQoSの要件に基づいて様々な無線局のアクセスを調整する非競合期間とに分割する。
DCF及びPCFは、トラフィックタイプ又はトラフィックソース間で違いがないため、IEEEはQoSを促進するために両制御のモードに対する拡張を提案した。これらの変更は、重要なサービス要求を満たすと同時に、現在の802.11の標準規格の古いバージョンとの後方互換性を持たせるようにしている。
拡張分散制御アクセス(EDCA:Enhanced Distribution Coordination Access)は、トラフィックカテゴリ(又はアクセスクラス)の概念を導入する。無線局はEDCAを用いて、無線メディアが対応するアクセスクラスによって定義される待ち時間の間アイドル状態であることを検出した後、データ送信しようとする。優先度の高いアクセスクラスの方が優先度の低いアクセスクラスより待ち時間が短い。サービスに対する保証があるわけではないが、EDCAは確率的な優先度に基づくメカニズムを確立するために、アクセスクラスに基づいて帯域幅を割り当てる。
IEEE802.11eEDCA標準規格は、トラフィックを4つのアクセスクラス(AC:Access Class)、すなわち、音声、ビデオ、ベストエフォート及びバックグラウンドにグループ化することによって、異なるQoSを提供している。上位レイヤからの各フレームは、優先度の値(0〜7)を保持し、MACレイヤに伝えられる。優先度の値に基づいて、フレームはMACレイヤで4つのACに割り当てられる。音声ACは優先度が最も高く、ビデオACは優先度が2番目に高く、ベストエフォートACは優先度が3番目に高く、バックグラウンドACは優先度が最も低い。各ACは、AC自体の送信キュー及びAC自体のアクセスクラス検知メディアアクセスパラメータのセットを有する。トラフィックの優先度の設定は、メディアアクセスパラメータ、すなわち、フレーム送信間隔(AIFS:Arbitration Interframe Space)、コンテンションウィンドウ(CW:Contention Window、CWmin、及びCWmax)及び送信権(TXOP:Transmission Opportunity)を用いて、優先度の高いACの方が優先度の低いACより比較的多くのメディアアクセスの機会を有することを保証する。
一般に、フレーム送信間隔は、無線局がバックオフ又は送信する前に、無線メディアがアイドル状態であることを検出しなければならない時間間隔である。優先度の高いACほど短いAIFS間隔を用いる。コンテンションウィンドウ(CW、CWmin、及びCWmax)は無線局がメディアにアクセスできるまでのバックオフタイムスロットの数を示す。CWは、最小値CWminから開始して、最大値CWに達するまで送信に失敗する度に2倍になる。つまり、CWは送信が再試行制限を越えるまで最大値CWmaxを保持する。優先度順位の高いACほど小さいCWmin及びCWmaxを用いる。TXOPは、各ACがメディアへのアクセスできた後に、フレーム送信が許可される最大持続時間を示す。衝突のオーバーヘッドを減少させるため、合計送信時間がTXOPの持続時間を越えない限り、取得した一つの要求されたTXOPの接続時間内で更に衝突することなく複数のフレームを送信できる。
二つの無線局が互いを監視できないことによって無線局による送信が衝突する可能性を減少させるために、仮想キャリア検知メカニズムが標準に定義される。ある無線局がトランザクションを開始する前に、無線局はRTS(Request To Send)と呼ばれる短い制御パケットを最初に送信する。この制御パケットは、送信元アドレス、宛先アドレス及び後続のトランザクションの持続時間(すなわちデータパケット及び各々のACK)を含む。次に、宛先となる無線局はCTS(Clear to Send)と呼ばれる応答制御パケットで応答する(メディアが空いているとき)。この応答制御パケットは、同じ持続時間の情報を含める。RTS及び/又はCTSを受信した全ての無線局は、仮想キャリア検知インジケータを設定する。すなわち、任意の持続時間についてネットワーク割り当てベクトル(NAV:network allocation vector)を設定して、アイドル状態又はビジー状態のメディアを検出するときに、物理キャリア検知とともにNAVを用いる。仮想キャリア検知メカニズムは、RTS送信の短い持続時間の間、送信局から「隠れている」無線局による受信側領域での衝突の可能性を減少させるが、これは無線局がCTSを監視し、トランザクション終了までメディアを使用中として「予約」することによる。RTSの持続時間の情報によって応答した無線局の範囲外にある無線局によるACKの間に発生する衝突から送信側を保護する。RTS及びCTSは短いフレームであるため、これらのフレームはデータパケット全体が送信される場合よりも速く認識されるので(データパケットがRTSより大きいと仮定する)、仮想キャリア検知メカニズムは、衝突のオーバーヘッドを減少させる。仮想キャリア検知メカニズムの規格では、短いデータパケット、すなわち、RTS閾値より短いパケットについては、RTS/CTSのトランザクションなしで送信することができる。
これらのメディアアクセスパラメータを用いて、EDCAは次のように動作する。
送信局が何らかの送信を開始する前に、送信局は、最初に少なくともAIFS間隔の間、チャネルが物理的及び仮想的にアイドル状態であることを検出する必要がある。AIFS間隔の後にチャネルが依然としてアイドル状態であれば、送信局はRTS送信を開始し、受信局からのCTS送信を待つ。
送信局は、RTS送信中に衝突が発生する場合、又は受信局からCTSが受信されない場合、バックオフ手続きを呼び出し、バックオフカウンタを用いて、0〜CW(最初はCWminに設定される)から選択されるランダムなバックオフタイムスロットをカウントダウンする。送信局は、チャネルがアイドル状態であると検出している限り、バックオフカウンタを1ずつ減算する。送信局は、バックオフ手続き中にチャネルのビジー状態を検出した場合、現在のバックオフ手続きを中断して、再びAIFS間隔の間、チャネルがアイドル状態であると検出されるまで、バックオフカウンタを一時停止する。AIFS間隔の後に、チャネルが依然としてアイドル状態であれば、送信局は、残っているバックオフカウンタの減算を再開する。
バックオフカウンタがゼロに達すると、送信局はRTS送信を開始し、受信局からのCTS送信を待つ。送信局は、RTS送信中に衝突が発生する場合、又は受信局からCTSが受信されない場合、CWのサイズを増分させて別のバックオフ手続きを呼び出す。すなわち、上述したように、各送信が成功しなかった後、CWは基本的に、CWmaxに達するまで2倍になる。送信が成功した後、CWはそのデフォルト値であるCWminに戻る。トランザクション中、無線局は、合計送信時間がTXOP持続時間を越えない限り、競合することなく、複数のフレームを送信できる。
各ACのQoS制御レベルは、メディアアクセスパラメータ及びネットワーク中で競合する無線局の数の組み合わせによって決まる。非AP QoS無線局(QSTAs:non−AP QoS stations)で用いられるEDCAパラメータのデフォルト値は図1Aの表のように識別される。TXOP_Limit値が0というのは、単一のMACサービスデータユニット(MSDU:MAC service data unit)又はMACプロトコルデータユニット(MPDU:MAC protocol data unit)が交換するRTS/CTS又は、自身へのCTSに加えて、それぞれのTXOPにおける任意の速度で送信できることを表す。
ハイブリッド制御機能(HCF:Hybrid Coordination Function)は、もう一つ別の802.11e無線プロトコルである。一般に、HCFは、PCFの概念を用いるが、競合期間(CP:Contention Period)中のDCFプロトコルをさらに改善した、EDCAプロトコルを代わりに用いる。HCFを用いると、制御局(HC:Hybrid Coordinator)は、一般的にAPと同じ場所に配置され、定期的にビーコンフレームを送信する。各ビーコンフレームには、ビーコンインターバル、タイムスタンプ、特定の無線LANを識別するサービスセット識別子(SSID:Service Set IDentifier)、保証されるレート、実装される信号プロトコルを識別するパラメータセット(例えば、周波数ホッピングスペクトラム拡散及び直接シーケンススペクトラム拡散等)、通信要件を識別する情報能力(例えば、WEP等)、APのバッファ内で待機しているデータフレームを識別するトラフィックインジケーションマップ(TIM:Traffic Indication Map)、及び、非競合期間(CFP:Contention−Free Period)持続時間を含む。AP及び無線局は、ビーコンフレーム内の情報を用いてHCFを実行する。
ビーコンフレーム間で、HCFは、非競合期間(CFP)と競合期間(CP)とに時間を分割する。CFPの間、APは、HCF制御チャネルアクセス(HCCA:Hybrid Coordination Function Controlled Channel Access)プロトコルを用いて、QoS要件に基づいた各基地局のアクセスを制御する。非競合期間は、一般的に、ビーコンフレームの受信で開始し、ビーコンフレームに指定されているCFP持続時間の終了時、又は、制御局から非競合期間終了フレームを受信した時点で終了する。競合期間の間、AP及び無線局は、EDCA及びHCCAプロトコルを組み合わせて用いる。各無線局は、無線メディアがEDCAプロトコルのルールで使用可能であると判定された場合、又は、無線局が制御局からQoS CFポーリングフレームを受信した場合に、無線メディアにアクセスする。すなわち、PCFとは異なり、HCFは、アクセス制御期間(CAP:Controlled Access Period)と呼ばれる競合期間中の非競合バーストを有効にして、競合することなく無線メディアに優先トラフィックがアクセスできるようにしている。競合期間中のそれ以外の全ての時間において、無線局は、EDCAを用いて無線メディアにアクセスする。図1Bは、従来技術のCAP/CP/CFPインターバルを示すタイミング図である。図1Bに示すように、CFP受信インターバルは、非競合期間及び競合期間の両方を含む。
米国特許出願公開第2005/0271019号明細書 米国特許出願公開第2006/0045050号明細書 米国特許出願公開第2006/0187840号明細書 米国特許出願公開第2006/0198301号明細書 米国特許出願公開第2006/0291402号明細書 国際公開第2006/130021号パンフレット
IEEE802.11eは、トラフィックタイプの弁別を達成する手段を提供するが、異なるACにわたってスループット制御を可能にするメカニズムを特定していない。よって、異なるACにわたってスループットを制御するシステム及び方法が必要である。
本発明の代表的な一形態によると、無線メディア上のトラフィックであって、優先度の高いアクセスクラス及び優先度の低いアクセスクラスのうちの少なくとも一つのアクセスクラスを含むトラフィックを監視する監視モジュールと、監視モジュールに接続され、監視されるトラフィック及び二つの異なるアクセスクラスの所望のスループット比に基づいて、一つ又は複数のアクセスクラス検知パラメータに対応するデータを動的に生成するスループット適合モジュールと、スループット適合モジュールに接続され、無線メディア上の少なくとも一つの無線局にデータを送信する無線通信モジュールと、を備える無線通信システムを提供する。
監視モジュールは、無線メディア上の優先度の高いトラフィックのスループット要件を動的に判定することができる。監視モジュールは、優先度の高いアクセスクラスと優先度の低いアクセスクラスとの所望のスループット比を動的に判定することができる。二つの異なるトラフィッククラスは、音声又は映像のトラフィッククラス、及び、ベストエフォート又はバックグラウンドのトラフィッククラスを含む。無線通信システムは、アクセスポイントにおいて動作することができる。少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータは、少なくとも一つのアクセスクラスのAIFSN、TXOP、及びCWminのうちの少なくとも一つを含む。少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータは、以下の関数に基づいて計算されるAIFSNを含む。
1は優先度の高いアクセスクラスストリームの数であり、N2は優先度の低いアクセスクラスストリームの数であり、1:kiは優先度の高いアクセスクラスと優先度の低いアクセスクラスとの所望のスループット比であり、tはチャネルアクセスの定常状態確率であり、Aは二つのAIFSN[LP]値のうちの一つの値であり、pは値AをAIFSN[LP]値として選択する確率であり、fはT1の少数部分であり、DはAIFSN[LP]とAIFSN[HP]との差である。少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータはTXOPを含み、TXOPは関数TXOP[LP]=TXOP[HP]×kに基づいて計算される。ここで、1:kは、優先度の高いアクセスクラスと優先度の低いアクセスクラスとの所望のスループット比である。少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータはCWminを含み、CWminは関数CWmin「LP」=CWmin[HP]/kに基づいて計算される。ここで、1:kは優先度の高いアクセスクラスと優先度の低いアクセスクラスとの所望のスループット比である。
本発明の別の実施の形態によると、無線メディア上のトラフィックであって、優先度の高いアクセスクラス及び優先度の低いアクセスクラスのうちの少なくとも一つのアクセスクラスを含むトラフィックを監視するステップと、監視モジュールに接続され、監視されるトラフィック及び二つの異なるアクセスクラスの所望のスループット比に基づいて、少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータに対応するデータを動的に生成するステップと、無線メディア上の少なくとも一つの無線局にデータを送信するステップと、を含む無線通信方法を提供することができる。
無線通信方法は、無線メディア上の優先度の高いトラフィックのスループット要件を動的に判定するステップをさらに含む。無線通信方法は、優先度の高いアクセスクラスと優先度の低いアクセスクラスとの所望のスループット比を動的に判定するステップをさらに含む。二つの異なるトラフィッククラスは、音声又は映像のトラフィッククラス、及び、ベストエフォート又はバックグラウンドのトラフィッククラスを含む。無線通信方法は、アクセスポイントにおいて動作することができる。少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータは、少なくとも一つのアクセスクラスのAIFSN、TXOP、及びCWminのうちの少なくとも一つを含む。少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータはAIFSNを含み、無線通信方法は以下の関数を計算するステップをさらに含む。
1は優先度の高いアクセスクラスストリームの数であり、N2は優先度の低いアクセスクラスストリームの数であり、1:kiは優先度の高いアクセスクラスと優先度の低いアクセスクラスとの所望のスループット比であり、tはチャネルアクセスの定常状態確率であり、Aは二つのAIFSN[LP]値のうちの一つの値であり、pは値AをAIFSN[LP]値として選択する確率であり、fはT1の少数部分であり、DはAIFSN[LP]とAIFSN[HP]との差である。少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータはTXOPを含み、無線通信方法は関数TXOP[LP]=TXOP[HP]×kを計算するステップをさらに含む。ここで、1:kは優先度の高いアクセスクラスと優先度の低いアクセスクラスとの所望のスループット比である。少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータはCWminを含み、無線通信方法は関数CWmin[LP]=CWmin[HP]/kを計算するステップをさらに含む。ここで、1:kは優先度の高いアクセスクラスと優先度の低いアクセスクラスとの所望のスループット比である。
さらに本発明の別の実施の形態によると、無線メディア上のトラフィックであって、優先度の高いアクセスクラス及び優先度の低いアクセスクラスのうちの少なくとも一つのアクセスクラスを含むトラフィックを監視する手段と、監視モジュール接続され、監視されるトラフィック及び二つの異なるアクセスクラスの所望のスループット比に基づいて、少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータに対応するデータを動的に生成する手段と、無線メディア上の少なくとも一つの無線局にデータを送信する手段と、を備える無線通信システムを提供することができる。
本発明の一実施形態によれば、アクセスポイントは、優先度の高いトラフィックのスループット要件を監視し、使用可能な帯域幅を最適化し、且つ、所望のスループット比を達成するように優先度の高いトラフィックに対して、異なるACにわたってEDCAパラメータを調整することができる。
以下の説明は、当業者が本発明を実施し、使用することができるように提供され、特定の用途及びその要件に関連して提供されるものである。実施形態に対する様々な変更が当業者には可能であり、本明細書で定義される一般原理は、これら及びその他の実施形態並びに用途へ、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく適用される。つまり、本発明は図示した実施形態に制限されることを意図するものではなく、本明細書に開示される原理、特徴及び教示と整合する最大範囲に認容されるべきものである。
本発明の実施形態では、アクセスポイント(AP)は、所望のスループット比を達成するように、異なるACにわたってEDCAパラメータを調整するアルゴリズムを実装する。具体的には、APは、優先度の高いトラフィックのスループット要件を監視し、使用可能な帯域幅を最適化し、且つ、所望のスループット比を達成するように優先度の高いトラフィックに対して異なるACにわたってEDCAパラメータを調整する。
図2Aは、本発明の実施形態によるスループット調整を用いた無線LAN200のブロック図である。無線LAN200は、一般的にインターネットと呼ばれる広域ネットワーク(WAN:Wide Area Network)のようなコンピュータネットワーク210に接続されるAP205を含む。本発明の実施形態では、AP205は、有線接続を介してコンピュータネットワーク210に接続されるが、無線接続によって接続されてもよい。無線LAN200は、三つの無線基地局、すなわち、無線局215A、無線局215B、及び無線局215Cを含む(ただし、任意の数の無線局を含んでもよい)。各無線局215A、215B及び215Cは、無線メディアを介してAP205と無線通信する。各無線局215A、215B及び215Cは、本明細書において、まとめて無線局215と呼ばれるが、それぞれが同じものである必要はない。
AP205は、APメディアアクセス制御(MAC:Medium Access Control)コントローラ220を含み、AP205によって無線メディアへの分散無線アクセスを制御し、且つ、スループット調整を制御するように動作するハードウェア、ソフトウェア及び/又はファームウェアを含む。AP205の詳細は、図3を参照して説明する。AP MACコントローラ220の詳細は、図4Aを参照して説明する。
無線局215Aは、STA MACコントローラ225Aを含む。また、無線局215Bは、STA MACコントローラ225Bを含む。また、無線局215Cは、STA MACコントローラ225Cを含む。各STA MACコントローラ225A、225B、及び225Cは、本明細書において、まとめてSTA MACコントローラ225と呼ばれるが、それぞれが同じものである必要はない。STA MACコントローラ225は、各無線局215によって無線メディアへの分散無線アクセスを制御するハードウェア、ソフトウェア及び/又はファームウェアを含む。
本発明の実施形態では、AP MACコントローラ220は、登録された無線局215の優先度の高いトラフィックのスループット要件を監視し、異なるACにわたって優先度の高いトラフィックのスループット要件に対する所望のスループット比を達成するように、EDCAパラメータの一つ又は複数のパラメータを変更することによって、スループットを調整する。AP MACコントローラ220は、ビーコンフレームを用いてEDCAパラメータを無線局215にブロードキャストする。
図2Bは、本発明の実施形態によるトラフィックカテゴリを列挙した無線LAN250の詳細を示すブロック図である。図2Bに示すように、無線LAN250は、AP255及び送受信無線局260A〜260Eを含む。図2Bに示すように、無線局260Aはビデオ送信局であり、無線局260Bはベストエフォート送信局であり、無線局260Cはベストエフォート受信局であり、無線局260Dはビデオ受信局であり、無線局260Eは音声送受信局である。各無線局260A、260B、260C、260D、及び260Eは、本明細書において、まとめて無線局260と呼ばれるが、それぞれが同じものである必要はない。
図3は、本発明の実施形態によるAP300(例えば、AP205又はAP255)の詳細を示すブロック図である。AP300は、プロセッサ305(例えば、Intel Pentium(登録商標)マイクロプロセッサ又はMotorola Power PC(登録商標)マイクロプロセッサ等)、メモリ310(例えば、ランダムアクセスメモリ等)、データ記憶デバイス315(例えば、磁気ディスク等)、コンピュータネットワークインターフェース320、入出力(I/O:Input/Output))325(例えば、キーボード、マウス、及びLCDディスプレイ等)、及び、WiFiチップセット330を備え、それぞれ通信チャネル350に接続される。コンピュータネットワークインターフェース320は、コンピュータネットワーク210に接続されてもよい。メモリ310及びデータ記憶デバイス315は、異なる装置として図示されるが、メモリ310及びデータ記憶デバイス315は、同じ装置の一部、分散装置、又は仮想メモリ等にすることは当業者には理解できる。本明細書における用語「メモリ」は、データを恒久的に記憶するメモリ及びデータを一時的に記憶するメモリのいずれの場合も、全てのデータ記憶媒体を網羅することを意図する。
メモリ310は、WiFiチップセット330とコンピュータネットワークインターフェース320との間の通信を可能にするブリッジングソフトウェア345を格納する。WiFiチップセット330は、AP MACコントローラ220及び無線アンテナ340に接続されるネットワークプロセッサ335を含む。AP MACコントローラ220の詳細は、図4Aを参照して説明する。
図4Aは、本発明の実施形態によるAP MACコントローラ220の詳細を示すブロック図である。AP MACコントローラ220は、集中制御モジュール405、AP分散制御モジュール410、AP無線メディア通信モジュール415、AC監視モジュール420、及びACスループット適合モジュール425を含む。
集中制御モジュール405は、集中制御アクセスを用いて非競合期間(CFP)中に無線メディアにアクセスするハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。
AP分散制御モジュール410は、アクセスクラス検知分散アクセス、例えば、EDCAモードを用いて競合期間(CP)中に無線メディアにアクセスするハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。AP分散制御モジュール410は、ビーコンフレームを用いてアクセスクラス検知分散アクセスパラメータを無線局215に転送する。
AP無線メディア通信モジュール415は、集中制御モジュール405及び/又はAP分散制御モジュール410から送信フレームを受信し、無線アンテナ340を用いてネットワークプロセッサ335に送信パケットを転送する、ハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。
初期化状態では、すべての無線局215がAP205に登録されることが理解できる。したがって、本発明の実施形態では、AC監視モジュール420は、登録された無線局215から送信されるMACパケットの送信元アドレスを読み込み、トラフィックタイプ(すなわち、対応するAC)及びデータレートを判定する。AC監視モジュール420は、TXOPパラメータによって制限されるチャネルビジー状態の持続時間を監視することによって、対応するACを判定することができる。AC監視モジュール420は、単位時間当たりに送信される平均パケット数を計算することによって、データレートを推定することができる。登録された無線局215のAC及びデータレートを監視することによって、AC監視モジュール420は、登録された無線局215の優先度の高いトラフィック、例えば、VIトラフィック及び/又はVOトラフィックのスループット要件を判定することができる。例えば、IEEE802.11gは、物理層で54Mbpsを提供し、MAC層で約30Mbps(すなわち、54Mbpsの60%)を提供する。VIトラフィックが約20Mbpsを要求する場合(且つ、VOトラフィックがVIトラフィックに対して無視できると仮定する場合)、本発明の実施形態では、AC監視モジュール420は、残りの10MbpsをBEトラフィック及び/又はBKトラフィックに割り当てる。VIトラフィックが所与の時点にない場合、AC監視モジュール420は、VIトラフィックが無線メディアで送信されるまで帯域幅を確保しても、又は確保しなくてもよい。
ACスループット適合モジュール425は、優先度の高いトラフィック、例えば、音声(VO)及び/又はビデオ(VI)よりも優先度の低いトラフィック、例えば、ベストエフォート(BE)及びバックグラウンド(Bk)に望ましいスループット比を計算する。例えば、VIトラフィックが、送信可能な30Mbpsのうち、20Mbpsを用いて送信する場合、10MbpsをBEトラフィック及び/又はBKトラフィックに割り当てることができる。本発明の実施形態では、ACスループット適合モジュール425は、8MbpsをBEトラフィックに割り当て、2MbpsをBKトラフィックに割り当てることができる。したがって、VOトラフィックに対するBEトラフィックの割合は、8/20、すなわち、0.4であり、VOトラフィックに対するBKトラフィックの割合は、2/20、すなわち、0.1である。
優先度の高いトラフィックに望ましいスループット比が分かると、ACスループット適合モジュール425は、アクセスクラス検知競合ベース(例えば、EDCA)パラメータ(例えば、CWmin、CWmax、AIFSN、及び/又はTXOP)の一つ又は複数のパラメータを異なるACにわたって調整し、残りの帯域幅を優先度の低いトラフィックに割り当てる。例えば、本発明の実施形態では、ACスループット適合モジュール425は、二つのAC、すなわち、優先度の高いアクセスクラスAC[HP]と優先度の低いアクセスクラスAP[LP]とにわたってスループット比1:kを達成するように、ACにわたる一つのみのアクセスクラス検知競合ベースパラメータを変更しながら、その他のアクセスクラス検知競合ベースパラメータを互いに同一に保つことができる。他の方法を用いて、AIFSN、CWmin、CWmax、TXOP、及び/又はこれらのパラメータの組み合わせを調整するように実施形態を発展できることを当業者は理解できる。以下に、四つの実施形態の例を説明する。
1.AIFSN調整:AC[HP]及びAC[LP]が同じCWmin値、CWmax値、及びTXOP値を有する場合、ACスループット適合モジュール425は、後述するように、所定のAIFSN[HP]に対してAIFSN[LP]を調整することによって、所望のスループット比1:kを達成することができる。
異なるACにわたって所望のスループット比を達成するために、本発明の実施形態では、ACスループット適合モジュール425は、優先度の低いAC[i]のAIFSN[i]を判定する基準としてAC[HP]のAIFSN[HP]を用いる。すなわち、ACスループット適合モジュール425は、AC[HP]と各AC[i]との所望のスループット比が1:kiであると仮定する。例えば、AC[VO]を無視することができるとともに、AC[VO]の802.11gの初期値を残すことができる。さらに、AC[VI]のスループット要件と比較して、AC[BE]の場合のスループット比kiは0.4であり、AC[BK]の場合のスループット比kiは0.2であってもよい。さらに、図4Bに示すように、ACスループット適合モジュール425は、AIFSN[HP]455をAC[HP]に対応するAIFSN値として定義し、AIFSN[i]460をAC[i]に対応するAIFSN値として定義し、AIFSN_Lag[i]465をAIFSN[i]460とAIFSN[HP]455との差、すなわち、AIFSN_Lag[i]=AIFSN[i]−AIFSN[HP]として定義する。
AC[HP]を含む無線局N1215があり、AC[i]を含む無線局N2215がある場合、AP205のACスループット適合モジュール425は、以下の関係を適用することができる。
式(1)では、D=AIFSN_Lag[i]であり、τは、例えば、τ=2/(1+CWmin[HP])として計算されるチャネルアクセスの定常状態確率である。したがって、ACスループット適合モジュール425は、以下のようAIFSN_Lag[i]を計算する。
式(2)は、値Dが整数値であることを保証していないため、ACスループット適合モジュール425は、AC[i]を有する無線局215にランダムAIFSN[i]メカニズム(所定の確率密度関数に従うメカニズム)を考慮し、AC[HP]を有する無線局215に固定AIFSN[HP]値を考慮する。
AC[i]を有する無線局215の確率密度関数を満たすために、ACスループット適合モジュール425は、AC[i]を有する無線局215が確率pでAIFSN[i]値Aを選択し、確率1−pで値A+1を選択すると仮定する。したがって、AIFSN_Lag[i]は確率pで値Dであり、確率1−pで値D−1である。このため、AIFSN_Lag[i]=(D)(p)+(D−1)(1−p)=D−1+pは有効である。したがって、D=AIFSN[i]−AIFSN[HP]の式は、以下のように書き換えることができる。
ACスループット適合モジュール425は、式(3)から得られる結果の値が整数になるように値pを用いる。したがって、値pは等式T2=1−frac(T1)の解であり、fracは引数の小数部分を示す。f=frac(T1)とすると、以下のように求まる。
べき級数展開を用いて、τ<<1(例えば、τ=0.2)の場合にp≒fとすることができる。したがって、以下のように求まる。
例えば、
・CWminHP=CWminLP=15、CWmaxHP=CWmaxLP=31、
・N1=N2=2、且つ、
・ki=2、AIFSN[HP]=2
と仮定し、式(3)、式(4)、及び式(5)を用いると、
・p=0.5349、D=2、
・A=AIFSN[HP]+D=4、及び、
・確率0.5349でAIFSN[LP]=4、確率0.4651でAIFSN[LP]=5
が与えられる。
2.CWminを用いた調整:AC[HP]及びAC[LP]が同じTXOP値及びAIFSN値を有する場合、ACスループット適合モジュール425は、CWmin[LP]=整数(CWmin[HP]/k)に従って、AC[LP]のCWminを調整することによって、スループット比1:kを達成することができる。802.11eに従う場合、CWminは、特定の式、例えば、2n−1に基づいていなければならないため、CWmin[LP]は、2n−1以下であるとともに、整数(CWmin[HP]/k)に最も近い値として選択することができる。
3.TXOPを用いた調整:AC[HP]及びAC[LP]が同じCWmin値及びAIFSN値を有する場合、ACスループット適合モジュール425は、TXOP[LP]=TXOP[HP]×kに従って、AC[LP]のTXOPを調整することによって、スループット比1:kを達成することができる。
4.TXOP、CWmin、及びAIFSNを用いた調整:AC[HP]及びAC[LP]が異なる組のEDCAパラメータ値を有する場合、ACスループット適合モジュール425は、以下の式を適用することによって、AC[HP]及びAC[LP]の所望のスループット比1:kを達成することができる。
a.k_subを以下のように計算する。
i.k_sub={TXOP[LP]/TXOP[HP]}×{CWmin[HP]/CWmin[LP]}
b.k_remを以下のように計算する。
i.k_rem=k/k_sub
c.前述したが、以下のように変更された式(3)、式(4)、及び式(5)を用いてパラメータD、p、及びAを計算する。
i.τ=2/(CWmin[HP]+1)として、CWmin[HP]を用いてτを計算し、
ii.値kの代わりに値k_remを用いる。
本発明の実施形態は各ACに割り当てられるスループット比を調整し、無線LAN及びメッシュネットワークのQoS及びアドミッション制御に有効な制御である。
図5は、本発明の実施形態による無線局500(例えば、無線局215又は無線局260)の詳細を示すブロック図である。無線局500は、プロセッサ505(例えば、Intel Pentium(登録商標)マイクロプロセッサ又はMotorola Power PC(登録商標)マイクロプロセッサ等)、メモリ510(例えば、ランダムアクセスメモリ等)、データ記憶デバイス515(例えば、磁気ディスク等)、I/O525(例えば、キーボード、マウス、及びLCDディスプレイ等)、及び、WiFiチップセット530を備え、それぞれ通信チャネル550に接続される。メモリ510及びデータ記憶デバイス515は、異なるユニットとして図示されるが、メモリ510及びデータ記憶デバイス515は、同じユニットの一部、分散ユニット、又は仮想メモリ等にすることは当業者に理解できる。本明細書における用語「メモリ」は、永久メモリ及び一時メモリのいずれの場合も、全てのデータ記憶媒体を網羅することを意図する。
WiFiチップセット530は、STA MACコントローラ225、及び無線アンテナ540に接続されるネットワークプロセッサ535を含む。STA MACコントローラ225の詳細は、図6を参照して説明する。
図6は、本発明の実施形態によるSTA MACコントローラ225の詳細を示すブロック図である。STA MACコントローラ225は、集中制御エージェント605、STA分散制御エージェント610、及びSTA無線メディア通信モジュール615を含む。
集中制御エージェント605は、集中制御アクセスを用いて非競合期間(CFP)中に無線メディアにアクセスするハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。
STA分散制御エージェント610は、EDCAモードを用いて競合期間(CP)中に無線メディアにアクセスするハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。STA分散制御エージェント610は、通常ビーコンフレームを用いてAP205/255からEDCAパラメータを受信し、EDCAパラメータを用いて、無線メディアにEDCAに基づいた分散制御アクセスを行う。
STA無線メディア通信モジュール615は、集中制御エージェント605及び/又はSTA分散制御エージェント610から送信フレームを受信し、無線アンテナ540用いてネットワークプロセッサ535に送信パケットを転送するハードウェア、ソフトウェア、及び/又はファームウェアを含む。
図7は、本発明の実施形態による各ACにわたってスループットを調整する方法700を示すフローチャートである。方法700は、ステップ705で、無線局215がAP205を登録することによって始まる。ステップ710で、AP205は、チャネル及びトラフィックを監視し、以下のトラフィックパラメータを求める。
・優先度の高いトラフィックAC[HP]、
・アクティブACの数L、
・AC[i]内の無線局の数Ni、及び、
・AC[HP]とAC[i]とのスループット比ki
ステップ715で、AP205は、AC[i]について、前述した式(3)〜式(5)を用いてAIFSN値Aをアクセス確率pで計算し、AIFSN値A+1をアクセス確率1−pで計算する。ステップ720で、AP205は、次のAC[i]にインクリメントし、ステップ725で、少なくとも一つのAC[i]が処理されたか否かを判定する。少なくとも一つのAC[i]が処理されていない場合、AP205は、ステップ715に戻り、次のAC[i]のAIFSN値及びアクセス確率を計算する。すべてのAC[i]が処理された場合、ステップ730で、AP205は、ビーコンフレームを用いて、計算されたアクセスクラス検知競合ベースパラメータの組をブロードキャストする。別の実施形態では、ステップ730で、AP205は、無線局215がアクセスクラス検知競合ベースパラメータの計算に用いるAIFSN値A及びアクセス確率pの組をブロードキャストしてもよい。ステップ735で、無線局215は、ビーコンフレームを受信し、アクセスクラス検知競合ベースパラメータセットをビーコンフレームに従って更新する。次に、方法700は、ステップ710に戻り、引き続きチャネル及びトラフィックを監視し、AP205がAIFSN値A及びアクセス確率p、並びに/又は、アクセスクラス検知競合ベースパラメータを、調整可能な所定の差よりも大きく変更された場合に、トラフィックパラメータが変更されたか否かを判定する。
本発明の好ましい実施の形態について前述した説明は、一例に過ぎず、上述した教示に鑑みて、上述した実施形態及び方法の他の変形及び変更が可能である。ネットワークサイトを分離した別個のサイトとして説明しているが、これらのサイトが統合サイトの一部であってもよく、各々複数のサイトの部分を含んでもよく、又は単一のサイト及び複数のサイトの組合せを含んでもよい、ということを当業者には理解できる。本明細書で示したさまざまな実施の形態を、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの任意の所望の組合せを用いて実装してもよい。さらに言えば、本明細書で示したさまざまな機能を実装することができる任意のタイプのロジックを用いてもよい。構成要素を、プログラムされた汎用デジタルコンピュータを用いて、特定用途向け集積回路を用いて、又は相互接続された従来の構成要素及び回路のネットワークを用いて実装してもよい。接続は、有線、無線、モデム等であってもよい。本明細書で説明した実施の形態は、網羅的であるようにも限定するようにも意図されていない。
802.11gの従来技術のEDCA ACパラメータセットの表である。 従来技術のCAP/CP/CFPインターバルを示すタイミング図である。 本発明の実施形態によるスループット調整を用いた無線LANのブロック図である。 本発明の実施形態によるトラフィックカテゴリを列挙した無線LANの詳細を示すブロック図である。 本発明の実施形態によるAPの詳細を示すブロック図である。 本発明の実施形態によるAP MACコントローラの詳細を示すブロック図である。 EDCAでのAIFSNの弁別化を示すタイミング図である。 本発明の実施形態による無線局の詳細を示すブロック図である。 本発明の実施形態によるSTA MACコントローラの詳細を示すブロック図である。 本発明の実施形態による各ACにわたってスループットを調整する方法を示すフローチャートである。

Claims (19)

  1. 無線メディア上のトラフィックであって、優先度の高いアクセスクラス及び優先度の低いアクセスクラスのうちの少なくとも一つのアクセスクラスを含むトラフィックを監視する監視モジュールと、
    前記監視モジュールに接続され、前記監視されるトラフィック及び前記二つの異なるアクセスクラスの所望のスループット比に基づいて、少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータに対応するデータを動的に生成するスループット適合モジュールと、
    前記スループット適合モジュールに接続され、前記無線メディア上の少なくとも一つの無線局に前記データを送信する無線通信モジュールと、を備えることを特徴とする無線通信システム。
  2. 前記監視モジュールは、前記無線メディア上の前記優先度の高いトラフィックのスループット要件を動的に判定することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 前記監視モジュールは、前記優先度の高いアクセスクラスと前記優先度の低いアクセスクラスとの前記所望のスループット比を動的に決定することを特徴とする請求項2に記載の無線通信システム。
  4. 前記二つの異なるトラフィッククラスは、音声又は映像のトラフィッククラス、及び、ベストエフォート又はバックグラウンドのトラフィッククラスを含むことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  5. 前記無線通信システムは、アクセスポイントにおいて動作することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  6. 前記少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータは、少なくとも一つのアクセスクラスのAIFSN、TXOP、及びCWminのうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  7. 前記少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータは、以下の関数を用いてAとして計算されるAIFSNを含むことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
    1は、優先度の高いアクセスクラスストリームの数であり、N2は、優先度の低いアクセスクラスストリームの数であり、1:kiは、優先度の高いアクセスクラスと優先度の低いアクセスクラスとの前記所望のスループット比であり、tは、チャネルアクセスの定常状態確率であり、Aは、二つのAIFSN[LP]値のうちの一方の値であり、pは、値AをAIFSN[LP]値として選択する確率であり、fは、T1の少数成分であり、Dは、AIFSN[LP]とAIFSN[HP]との差である。
  8. 前記少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータは、TXOPを含み、
    前記TXOPは、関数TXOP[LP]=TXOP[HP]×kに基づいて計算されることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
    1:kは、前記優先度の高いアクセスクラスと前記優先度の低いアクセスクラスとの前記所望のスループット比である。
  9. 前記少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータは、CWminを含み、
    前記CWminは、関数CWmin「LP」=CWmin[HP]/kに基づいて計算されることを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
    1:kは、前記優先度の高いアクセスクラスと前記優先度の低いアクセスクラスとの前記所望のスループット比である。
  10. 無線メディア上のトラフィックであって、優先度の高いアクセスクラス及び優先度の低いアクセスクラスのうちの少なくとも一つのアクセスクラスを含むトラフィックを監視するステップと、
    前記監視されるトラフィック及び前記二つの異なるアクセスクラスの所望のスループット比に基づいて、少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータに対応するデータを動的に生成するステップと、
    前記無線メディア上の少なくとも一つの無線局に前記データを通信するステップと、を含むことを特徴とする無線通信方法。
  11. 前記トラフィックを監視するステップでは、前記無線メディア上の前記優先度の高いトラフィックの前記スループット要件を動的に判定することを特徴とする請求項10に記載の無線通信方法。
  12. 前記トラフィックを監視するステップでは、前記優先度の高いアクセスクラスと前記優先度の低いアクセスクラスとの前記所望のスループット比を動的に決定することを特徴とする請求項11に記載の無線通信方法。
  13. 前記二つの異なるトラフィッククラスは、音声又は映像のトラフィッククラス、及び、ベストエフォート又はバックグラウンドのトラフィッククラスを含むことを特徴とする請求項10に記載の無線通信方法。
  14. 前記無線通信方法は、アクセスポイントにおいて動作することを特徴とする請求項10に記載の無線通信方法。
  15. 前記少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータは、少なくとも一つのアクセスクラスのAIFSN、TXOP、及びCWminのうちの少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項10に記載の無線通信方法。
  16. 前記少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータは、AIFSNを含み、
    前記無線通信方法は、さらに、以下の関数を計算するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の無線通信方法。
    1は、優先度の高いアクセスクラスストリームの数であり、N2は、優先度の低いアクセスクラスストリームの数であり、1:kiは、優先度の高いアクセスクラスと優先度の低いアクセスクラスとの前記所望のスループット比であり、tは、チャネルアクセスの定常状態確率であり、Aは、二つのAIFSN[LP]値のうちの一方の値であり、pは、値AをAIFSN[LP]値として選択する確率であり、fは、T1の少数成分であり、Dは、AIFSN[LP]とAIFSN[HP]との差である。
  17. 前記少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータは、TXOPを含み、
    前記無線通信方法は、さらに、関数TXOP[LP]=TXOP[HP]×kを計算するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の無線通信方法。
    1:kは、前記優先度の高いアクセスクラスと前記優先度の低いアクセスクラスとの前記所望のスループット比である。
  18. 前記少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータは、CWminを含み、
    前記無線通信方法は、さらに、関数CWmin「LP」=CWmin[HP]/kを計算するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の無線通信方法。
    1:kは、前記優先度の高いアクセスクラスと前記優先度の低いアクセスクラスとの前記所望のスループット比である。
  19. 無線メディア上のトラフィックであって、優先度の高いアクセスクラス及び優先度の低いアクセスクラスのうちの少なくとも一つのアクセスクラスを含むトラフィックを監視する手段と、
    前記監視されるトラフィック及び前記二つの異なるアクセスクラスの所望のスループット比に基づいて、少なくとも一つのアクセスクラス検知パラメータに対応するデータを動的に生成する手段と、
    前記無線メディア上の少なくとも一つの無線局に前記データを送信する手段と、を備えることを特徴とする無線通信システム。
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