JP5205935B2 - 雑音消去装置、雑音消去方法および雑音消去プログラム - Google Patents

雑音消去装置、雑音消去方法および雑音消去プログラム Download PDF

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Description

本発明は、雑音消去装置、雑音消去方法および雑音消去プログラムに関し、特に、音声信号に混入した雑音信号を、適応フィルタを用いて消去する雑音消去装置、雑音消去方法および雑音消去プログラムに関する。
マイクロフォンやハンドセット等から入力された音声信号に混入した背景雑音信号は、情報圧縮度の高い狭帯域音声符号化装置や音声認識装置等においては大きな問題となる。このような音響的に重畳した雑音成分の消去を目的とした雑音消去方法が提案されている(例えば非特許文献1参照)。
非特許文献1には、適応フィルタを用いた2入力型雑音消去方法が記載されている。この2入力型雑音消去方法は、参照入力端子に入力された雑音信号が音声入力端子に到達するまでに通る経路(ノイズパス)のインパルス応答を近似する適応フィルタを用いる。そして、音声入力端子に混入する雑音信号成分に対応した擬似雑音信号を生成し、音声入力端子に入力された受音信号(音声信号と雑音信号の混在信号)から擬似雑音信号を差し引くことによって、雑音信号を消去するものである。
このとき、適応フィルタのフィルタ係数は、受音信号から擬似雑音信号を差し引いた誤差信号と参照入力端子に入力された参照信号との相関をとることにより更新される。このような適応フィルタの係数更新アルゴリズムとしては、非特許文献1に記載されている「LMSアルゴリズム(Least−Mean−Square ALGORITHM)」が知られている。また、非特許文献2に記載されている「LIM(Learning Identification Method)」が知られている。
また、適応フィルタの係数更新の計算量を削減する雑音消去方法が種々提案されている。例えば、特許文献1には、適用フィルタを複数のブロックに分割し、これをサンプリング毎に切り換えて係数の更新計算を実行する消音装置が記載されている。
特許文献2には、適応フィルタの複数のブロックから順序的な選択を行って選択されたブロックのタップ係数を更新する搬送波生成回路が記載されている。
また、特許文献3には、適応フィルタのタップ全体から、小さなタップに重み付けした確率により決定されるブロック長のブロックを選択し、その範囲の係数更新のみを行う消音装置が記載されている。
また、特許文献4には、適応フィルタのタップ全体から、複数のブロックに分割し、係数値の大きさに応じて更新を行うブロックを選択するアダプティブフィルタの適応化方法が記載されている。
また、特許文献5には、係数値の更新量に応じて更新間隔を調整する適応フィルタ係数の推定制御方法が記載されている。
また、特許文献6には、センサの位置信号を用いる適応制御フィルタが記載されている。
特開平5−333870号公報 特開平8−251244号公報 特開平7−219557号公報 特開平8−8691号公報 特開平9−93088号公報 特開昭63−248218号公報 バーナード・ウィドロウ(Bernard Widrow)他8名、「アダプティブ・ノイズ・キャンセリング:プリンシプルズ・アンド・アプリケーションズ(Adaptive Noise Cancelling: Principles and Applications)」、プロシーディングス・オブ・アイトリプルイー(Proceedings of IEEE)、Vol.63、No.12、1975年12月、pp.1692−1716 ナグモ・ジンイチ(Jin-Ichi Nagumo)他1名、「ラーニング・メソッド・フォー・システム・アイデンティフィケーション(A Learning Method for System Identification)」、アイトリプルイー・トランザクションズ・オン・オートマティック・コントロール(IEEE Transactions on Automatic Control)、Vol.12、No.3、1967年6月、pp.282−287
適応フィルタを用いた雑音消去方法においては、適応フィルタのタップ数を大きくすることによって雑音消去性能が向上するが、係数更新のための計算量が増大するという問題を有している。そのため、適応フィルタの係数更新の計算量を削減することが必要である。
上記の各特許文献1〜5に記載された装置や方法は、適応フィルタの係数更新の計算量を削減するものである。しかし、分割された適応フィルタのタップの各ブロックが等価に扱われたり、係数値の変化量のみに応じて更新されるタップが選択されたりしている。そのため、動的に変化する装置や環境おいて、適切なタップの係数更新が行われず、適応フィルタ全体の適応速度が低下することがあるという問題を有している。
そこで、本発明は、動的に変化する装置や環境においても適切なタップの係数更新を行い、適応フィルタの係数更新の計算量を削減でき、適応速度の低下を抑制することができる雑音消去装置、雑音消去方法および雑音消去プログラムを提供することを目的とする。
本発明の雑音消去装置は、入力された音声および雑音に応じた第1受音信号を生成する音声入力端子と、入力された雑音に応じた第2受音信号を生成する参照入力端子と、前記第2受音信号から擬似雑音信号を生成する適応フィルタと、前記第1受音信号から前記擬似雑音信号を減算して雑音抑圧信号を生成する減算器と、前記雑音抑圧信号を用いて適応フィルタのフィルタ係数を更新する係数更新手段と、雑音源と前記参照入力端子および前記音声入力端子との相対的位置関係により、フィルタ係数がピーク値となるタップを示すピークタップ位置を導出するピークタップ位置導出手段と、ピークタップ位置を利用して、フィルタ係数に対応するタップ位置の区間を分類する区間分類手段とを備え、係数更新手段が、前記区間分類手段によって分類された区間毎に、区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を制御することを特徴とする。
本発明の雑音消去方法は、音声入力端子に入力された音声および雑音に応じた第1受音信号を生成し、参照入力端子に入力された雑音に応じた第2受音信号を生成し、適応フィルタにより前記第2受音信号から擬似雑音信号を生成し、前記第1受音信号から前記擬似雑音信号を減算して雑音抑圧信号を生成し、前記雑音抑圧信号を用いて前記適応フィルタのフィルタ係数を更新し、雑音源と前記参照入力端子および前記音声入力端子との相対的位置関係により、フィルタ係数がピーク値となるタップを示すピークタップ位置を導出し、ピークタップ位置を利用して、フィルタ係数に対応するタップ位置の区間を分類し、分類した区間毎に、区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を制御することを特徴とする。
本発明の雑音消去プログラムは、音声および雑音が入力される音声入力端子と、雑音が入力される参照入力端子とを備えたコンピュータに搭載される雑音消去プログラムであって、前記コンピュータに、音声入力端子に入力された音声および雑音に応じた第1受音信号を生成する第1受音信号生成処理、参照入力端子に入力された雑音に応じた第2受音信号を生成する第2受音信号生成処理、前記第2受音信号から擬似雑音信号を生成する適応フィルタ処理、前記第1受音信号から前記擬似雑音信号を減算して雑音抑圧信号を生成する減算処理、前記雑音抑圧信号を用いて適応フィルタ処理におけるフィルタ係数を更新する係数更新処理、雑音源と前記参照入力端子および前記音声入力端子との相対的位置関係により、フィルタ係数がピーク値となるタップを示すピークタップ位置を導出するピークタップ位置導出処理、およびピークタップ位置を利用して、フィルタ係数に対応するタップ位置の区間を分類する区間分類処理を実行させ、前記係数更新処理では、前記区間分類処理で分類した区間毎に、区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を制御させることを特徴とする。
また、本発明の雑音消去装置は、雑音に応じた第2受音信号から擬似雑音信号を生成する適応フィルタと、音声および雑音に応じた第1受音信号から前記擬似雑音信号を減算して雑音抑圧信号を生成する減算器と、前記雑音抑圧信号を用いて適応フィルタのフィルタ係数を更新する係数更新手段とを備え、係数更新手段が、雑音源と前記第2受音信号を生成した参照入力端子および前記第1受音信号を生成した音声入力端子との相対的位置関係により導出された、フィルタ係数がピーク値となるタップを示すピークタップ位置を利用して分類されたタップ位置の区間毎に、区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を制御することを特徴とする。
本発明によれば、動的に変化する装置や環境においても適切なタップの係数更新を行い、適応フィルタの係数更新の計算量を削減でき、適応速度の低下を抑制することができる。
まず、本発明の作用を説明する。
音声が入力される入力端子を音声入力端子と呼び、雑音源からの雑音が入力される入力端子を参照入力端子と呼ぶ。音声入力端子には、音声だけでなく音声入力端子に到着する雑音が混入する。適応フィルタのフィルタ係数は、参照入力端子から音声入力端子までの経路(ノイズパス)のインパルス応答を表す。
雑音源から参照入力端子までの雑音の到達時間と、雑音源から音声入力端子までの雑音の到達時間との時間差に相当する位置におけるフィルタ係数がピーク値となる。適応フィルタにおいて、このピーク値近傍のタップ位置のフィルタ係数値は、装置や環境の動的な変化による変動が大きいという特性を持つ。
一般に、雑音源から参照入力端子までの最短距離をa[m]とし、雑音源から音声入力端子までの最短距離をb[m]とし、音速をc[m/秒]とすると、フィルタ係数のピーク値は、(b−a)/c[秒]に相当するタップ位置に存在する。このタップ位置を、ピークタップ位置と記す。ただし、参照入力端子は、音声入力端子よりも雑音源に近いところに存在するものとし、b>aを満たすものとする。
また、音のパワーは、距離が長くなるに従って減衰するため、タップ位置がピークタップ位置よりも大きくなるに従い、フィルタ係数値は小さな値となり、フィルタ係数を更新する際におけるフィルタ係数値の変化量も小さな値となる。
また、ピークタップ位置は雑音源から最短距離で到達した直接音の影響を表す値であるため、ピークタップ位置よりも小さいタップ位置のフィルタ係数値は、理論上は0となる。そして、フィルタ係数を更新する際におけるフィルタ係数値の変化量も小さな値となる。
本発明では、音声入力端子から雑音源までの距離と参照入力端子から雑音源までの距離との距離差を求め、その距離差に応じたピークタップ位置を算出する。そして、ピークタップ位置の近傍の区間(第1の区間とする。)以外の区間では、第1の区間よりもフィルタ係数の更新頻度を低くする。例えば、第1の区間よりもタップ位置が小さい区間を第2の区間とし、第1の区間よりもタップ位置が大きい区間を第3の区間とする。装置や環境の変化によるフィルタ係数値の変動が大きい第1の区間では、フィルタ係数の更新を常時行い、フィルタ係数値の変動が小さい第2の区間および第3の区間では、フィルタ係数の更新頻度を制限する。このように、ピークタップ位置の近傍の区間以外におけるフィルタ係数の更新頻度を制限することで、フィルタ係数更新のための計算量を削減することができ、適応フィルタ全体の適応速度の低下を防止することができる。また、フィルタ係数の更新頻度の制限は、装置や環境の変化によるフィルタ係数値への影響が少ない区間で行うので、更新頻度を制限してもフィルタ係数値を適切な値とすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。以下の各実施形態おける雑音源の例として、目的とする音声以外の音声を発する者やスピーカ、テレビジョン受像機などが挙げられる。
実施形態1.
図1は、本発明の第1の実施形態の構成例を示すブロック図である。第1の実施形態の雑音消去装置は、音声入力端子1と、参照入力端子2と、適応フィルタ3と、減算器4と、係数更新回路5と、出力端子6と、第1の測距手段7と、第2の測距手段8と、ピークタップ位置算出回路9と、更新区間決定回路10とを備える。
音声入力端子1は、音声が入力される入力端子であるが、音声だけでなく雑音が混入する。音声入力端子1は、入力された音声および雑音に対して音響−電気変換を行う。音声入力端子1は、例えば、マイクロフォンによって実現され、音声の生成元(例えば音声を発する話者)の近傍に配置される。
参照入力端子2は、雑音が入力される入力端子である。参照入力端子2は、入力された雑音に対して音響−電気変換を行う。参照入力端子2は、例えば、マイクロフォンによって実現され、音声の生成元(例えば話者)から離れた位置に配置される。
適応フィルタ3は、参照入力端子2が生成する信号をフィルタ入力として、フィルタ積和演算を実施し、擬似雑音信号を生成する。
減算器4は、音声入力端子1が生成する信号から擬似雑音信号を減算し、出力端子6に出力する。また、減算器4は、その減算結果(差信号)を、適応フィルタ3のフィルタ係数更新のための誤差信号として係数更新回路5に供給する。
出力端子6は、減算器4における擬似雑音信号の減算により雑音が消去された信号を出力するための出力端子である。
係数更新回路5は、減算器4が生成する差信号をもとに、適応フィルタのフィルタ係数を更新する。ただし、係数更新回路5は、ピークタップ位置の近傍の区間以外の区間では、ピークタップ位置の近傍の区間よりもフィルタ係数の更新頻度を低くする。なお、ピークタップ位置の近傍の区間は、更新区間決定回路10によって定められ、更新区間決定回路10から係数更新回路5に通知される。
第1の測距手段7は、音声入力端子1の近傍に配置され、音声入力端子1から雑音源までの距離を測定する。第1の測距手段7は、音声入力端子1から雑音源までの距離を測定可能であれば、その態様は限定されない。例えば、第1の測距手段7は、音声入力端子1の近傍に配置されたレーザセンサであり、レーザパルスを雑音源に送信し、レーザパルスが雑音源で反射して戻ってくるまでの時間を計測することにより雑音源までの距離を測定してもよい。あるいは、第1の測距手段7は、音声入力端子1の近傍に配置されたカメラであり、雑音源となる対象に対して人物検出やテレビ検出を行うことにより、その雑音源までの距離を測定してもよい。また、第1の測距手段7がカメラである場合、雑音源となる人物などを撮影して得られる映像から、撮影対象が雑音源であるか否かを判定してもよい。例えば、カメラが人物を撮影している場合、その人物の口の動きなどからその人物が雑音源となっているか否かを推定してもよい。
第2の測距手段8は、参照入力端子2の近傍に配置され、参照入力端子2から雑音源までの距離を測定する。第2の測距手段8は、第1の測距手段7で例示した態様と同様に、レーザセンサやカメラによって実現されていてもよいが、参照入力端子2から雑音源までの距離を測定可能であれば、その態様は限定されない。
ピークタップ位置算出回路9は、第1の測距手段7および第2の測距手段8がそれぞれ測定した距離の差からピークタップ位置を計算する。すなわち、音声入力端子1から雑音源までの距離と参照入力端子2から雑音源までの距離との差から、ピークタップ位置を計算する。
更新区間決定回路10は、ピークタップ位置算出回路9によって計算されたピークタップ位置の近傍の区間を特定し、その区間を係数更新回路5に通知する。係数更新回路5は、更新区間決定回路10から通知された区間以外の区間では、フィルタ係数の更新頻度を低くする。
次に、動作について説明する。
まず、雑音消去装置が雑音を除去した信号を出力する動作およびフィルタ係数を更新する動作について説明する。図2は、この動作の例を示すフローチャートである。
まず、音声入力端子1および参照入力端子2が、入力される音声や雑音に対して音響−電気変換を行い、入力される音声や雑音を信号に変換する(ステップS1)。音声の生成元(以下、話者とする。)の近傍に配置されている音声入力端子1には、音声および雑音が入力される。また、話者から離れた位置に配置されている参照入力端子2には、雑音が入力される。
ステップS1において、音声入力端子1は、入力される音声および雑音に対して音響−電気変換を行い、その音声および雑音を信号に変換する。以下、この信号を音声側受音信号と記す。時刻kにおける音声側受音信号をXp(k)とすると、Xp(k)は、以下に示す式(1)のように表すことができる。
Xp(k)=S(k)+n(k) 式(1)
S(k)は、時刻kにおける目的とする音声信号である。n(k)は、時刻kにおいて音声入力端子に入力される背景雑音信号である。式(1)は、目的とする音声信号S(k)に背景雑音信号n(k)が混入していることを表している。
また、ステップS1において、参照入力端子2は、入力される雑音に対して音響−電気変換を行い、その雑音を信号に変換する。以下、この信号を参照側受音信号と記す。参照入力端子2は話者から十分に離れているとする。このとき、時刻kにおける参照側受音信号をXr(k)とすると、Xr(k)は、時刻kにおいて参照入力端子2に入力される背景雑音信号N(k)に相当し、以下に示す式(2)のように表すことができる。
Xr(k)=N(k) 式(2)
なお、式(1)におけるn(k)は、雑音源から音声入力端子1に到達する背景雑音信号であり、式(2)におけるN(k)は、雑音源から参照入力端子2に到達する背景雑音信号であり、それぞれ異なる音響経路を経由して到達するものである。
適応フィルタ3は、参照入力端子2が生成する参照側受音信号Xr(k)をフィルタ入力としてフィルタ積和演算を実施し、フィルタの演算結果として、擬似信号としての擬似雑音信号を生成する(ステップS2)。時刻kにおける擬似雑音信号をR(k)と表す。適応フィルタ3は、具体的には、以下に示す式(3)を計算することにより擬似雑音信号を算出する。
Figure 0005205935
ただし、w(k)は、時刻kにおける適応フィルタ3のタップ位置jのフィルタ係数である。また、Nは、適応フィルタ3のタップ数を示す整数である。
減算器4は、音声入力端子1が生成する音声側受音信号Xp(k)から、適応フィルタ3が生成する擬似雑音信号R(k)を減算することにより、時刻kにおける差信号e(k)を生成する。減算器4は、その差信号e(k)を、雑音消去信号として出力端子6に出力するとともに、適応フィルタ3の係数更新のための誤差信号として係数更新回路5に供給する(ステップS3)。
差信号e(k)は、音声側受音信号Xp(k)から擬似雑音信号R(k)を減算して得られる信号である。減算器4は、式(4)に示す減算によりe(k)を算出すればよい。
e(k)=S(k)+n(k)−R(k) (4)
係数更新回路5は、減算器4が生成する差信号e(k)をもとにフィルタ係数更新アルゴリズムに従って、フィルタ係数の更新を行う(ステップS4)。係数更新回路5は、適応フィルタ3のフィルタ係数を更新することにより、擬似雑音信号R(k)の推定精度を向上させる。係数更新回路5は、更新区間決定回路10により通知される区間に基づき、区間毎に、区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を制御する。具体的には、係数更新回路5は、更新区間決定回路10から通知されるピークタップ位置の近傍の区間以外の区間では、ピークタップ位置の近傍の区間よりもフィルタ係数の更新頻度を低くする。区間により、フィルタ係数の更新頻度を変化させる態様については後述する。
ここでは、非特許文献1に記載されているLMSアルゴリズムに従ってフィルタ係数を更新する場合を例にして説明するが、ステップS4におけるフィルタ係数の更新アルゴリズムは、特に限定されない。例えば、LMSアルゴリズムの改良方法、学習同定法、あるいはその他の方法でフィルタ係数を更新してもよい。
LMSアルゴリズムに従ってフィルタ係数を更新する場合、時刻k+1におけるタップ位置jのフィルタ係数w(k+1)は、以下に示す式(5)で表される。係数更新回路5は、例えば、フィルタ係数の更新対象となる各タップ位置における更新後のフィルタ係数を式(5)の計算を行うことによって算出すればよい。
(k+1)=w(k)+μe(k)・Xr(k−j) 式(5)
式(5)におけるμはステップサイズと呼ばれる定数であり、係数の収束時間や収束後の残留誤差量を決定するパラメータである。ステップサイズμは、式(1)におけるn(k)が大きくS(k)が小さくなるほど大きな値に設定し、S(k)が大きくn(k)が小さくなるほど小さな値に設定すればよい。また、ステップサイズμの値は、予め定められた値であっても、あるいは、SN比などの指標に応じて、例えば、式(1)におけるn(k)が大きくS(k)が小さくなるほど大きな値に設定し、S(k)が大きくn(k)が小さくなるほど小さな値に設定するように、可変制御される値であってもよい。
次に、ピークタップ位置の近傍の区間を特定する動作について説明する。図3は、ピークタップ位置の近傍の区間の例を示す説明図である。図3に示す縦軸はフィルタ係数を示し、横軸はタップ位置を示している。また、図3に示す第1の区間がピークタップ位置の近傍の区間であり、その他の区間を第2の区間および第3の区間として示している。A0(k)は時刻kにおけるピークタップ位置であり、A1(k),A2(k)は、それぞれ時刻kにおいて第1の区間の開始位置、終了位置となるタップ位置である。第1の区間では、フィルタ係数から求められる指標(ここではフィルタ係数の絶対値とする。)が、所定の閾値以上である。第2の区間では、フィルタ係数から求められる指標(フィルタ係数の絶対値)が閾値Th1未満である。また、第3の区間では、フィルタ係数から求められる指標(フィルタ係数の絶対値)が閾値Th2未満である。更新区間決定回路10は、第1の区間の開始位置A1(k)および終了位置A2(k)を定めることにより、第1の区間を定める。図3において、A1(k)およびA2(k)は、0≦A1(k)<A2(k)≦N−1を満たす整数である。
図4は、ピークタップ位置の近傍の区間を特定する処理の処理経過の例を示すフローチャートである。
第1の測距手段7は、音声入力端子1から雑音源までの距離を測定し、その距離をピークタップ位置算出回路9に供給する。同様に、第2の測距手段8は、参照入力端子2から雑音源までの距離を測定し、その距離をピークタップ位置算出回路9に供給する(ステップS11)。第1の測距手段7は音声入力端子1の近傍に配置され、第2の測距手段8は参照入力端子2の近傍に配置され、それぞれ雑音源までの距離を測定することができる。既に説明したように、各測距手段7,8は、例えばカメラやレーザセンサによって実現されるが、他の測距装置であってもよい。
時刻kにおいて第1の測距手段7が測定する音声入力端子1から雑音源までの距離をb(k)[m]とする。時刻kにおいて第2の測距手段8が測定する参照入力端子2から雑音源までの距離をa(k)[m]とする。
なお、第1の測距手段7および第2の測距手段8をそれぞれ備えるのではなく、1つの測距手段をを備え、その測距手段が、音声入力端子1と参照入力端子2との相対位置関係から距離a(k)[m]、距離b(k)[m]を求める構成であってもよい。
ピークタップ位置算出回路9は、音声入力端子1から雑音源までの距離b(k)[m]および参照入力端子2から雑音源までの距離a(k)[m]が与えられると、音速c[m/秒]と音声入力端子1および参照入力端子2における音響−電気変換のサンプリングレートf[Hz]を用いて、以下に示す式(6)により、時刻kにおけるピークタップ位置A0(k)を算出する(ステップS12)。
A0(k)={b(k)−a(k)}f/c 式(6)
ピークタップ位置算出回路9は、ピークタップ位置を示すピークタップ位置信号を更新区間決定回路10に供給する。
更新区間決定回路10は、ピークタップ位置算出回路9によって計算されたピークタップ位置信号A0(k)および時刻kにおける適応フィルタ3のフィルタ係数w(k)(0≦j≦N−1)から、適応フィルタ3のフィルタ係数の更新区間(フィルタ係数の更新頻度が最も高い第1の区間)を決定し、係数更新回路5に供給する(ステップS13)。具体的には、第1の区間の開始位置A1(k)および終了位置A2(k)(図3参照)を決定し、係数更新回路5に通知する。
正常に収束している適応フィルタでは、雑音源で発生した音が参照入力端子に到達する時間と、音声入力端子に到達する時間との時間差に相当する位置にピーク値を持ち、タップ位置がピーク位置よりも大きくなるに従ってフィルタ係数値は小さな値となる。また、正常に収束している適応フィルタでは、タップ位置がピーク位置よりも小さい部分では、フィルタ系数値は0に近い値となる特性を持つ。
更新区間決定回路10は、ピークタップ位置A0(k)より小さく、フィルタ係数値が十分に小さいタップ位置を開始位置A1(k)として決定する。また、更新区間決定回路10は、ピークタップ位置A0(k)より大きく、フィルタ係数値が十分に小さいタップ位置を終了位置A2(k)として決定する。更新区間決定回路10が開始位置A1(k)、終了位置A2(k)を決定する動作について詳細に説明する。
更新区間決定回路10は、以下に示す式(7)および式(8)を満たすjの最大値を求める。
A1(k−1)≦j<A0(k) 式(7)
|w(k)|<Th1 式(8)
更新区間決定回路10は、時刻kよりも一単位時間前の時刻における第1の区間の開始位置A1(k−1)の値以上であって、時刻kにおけるピークタップ位置A0(k)の値よりも小さいタップ位置j(式(7)を満たすj)を特定する。そして、更新区間決定回路10は、そのタップ位置jのうち、時刻kにおけるフィルタ係数w(k)の絶対値が閾値Th1未満となっているj(式(8)を満たすj)を特定する。この式(7)および式(8)を満たすjのうちの最大値をjmaxとすると、更新区間決定回路10は、jmaxを時刻kにおける第1の区間の開始位置とする。すなわち、式(9)に示すように時刻kにおける第1の区間の開始位置A1(k)を定める。
A1(k)=jmax 式(9)
式(8)におけるTh1は、開始位置A1(k)を定める際に用いる閾値であり、始端閾値と呼ぶ。更新区間決定回路10は、時刻kにおけるピークタップ位置A0(k)でのフィルタ係数wA0(k)(k)を用いて、以下に示す式(10)の計算を行うことにより、始端閾値Th1を求めればよい。
Th1=γ1|wA0(k)(k)| 式(10)
γ1は、0≦γ1≦1を満たす予め設定された定数である。
なお、式(10)におけるwA0(k)(k)の代わりに、ピークタップ位置A0(k)を含む連続した所定のタップ区間のフィルタ係数値から算出される値を用いて始端閾値Th1を計算してもよい。例えば、ピークタップ位置A0(k)を含む連続した所定のタップ区間のフィルタ係数値の絶対値の平均値にγ1を乗算することによって始端閾値を計算してもよい。
また、始端閾値Th1は、正の定数として予め設定されていてもよい。
また、式(7)を満たすjに対応するフィルタ係数w(k)のうち、式(8)を満たすフィルタ係数が存在しない場合、更新区間決定回路10は、以下に示す式(11)の計算を行うことによって、第1の区間の開始位置A1(k)を計算する。
A1(k)=A1(k−1)−α 式(11)
ここで、αは正の整数である。また、αを始端拡大幅と呼ぶ。式(11)によって開始位置A1(k)を定めれば、第1の区間を拡大することになる。始端拡大幅は、例えば、適応フィルタのタップ数や、雑音消去装置や環境の計算能力に応じて、適応フィルタのタップ数を超えない範囲で設計者が定めればよい。始端拡大幅αは、予め定められた値であっても、あるいは、過去の連続した第1の区間の拡大回数に応じて可変制御される値であってもよい。
A1(k)より小さい値のタップ位置の区間は第2の区間であり、第2の区間のフィルタ係数はTh1未満である(図3参照)。
また、更新区間決定回路10は、以下に示す式(12)および式(13)を満たすjの最小値を求める。
A0(k)<j≦A2(k−1) 式(12)
|w(k)|<Th2 式(13)
更新区間決定回路10は、時刻kにおけるピークタップ位置A0(k)の値よりも大きく、時刻kよりも一単位時間前の時刻における第1の区間の終了位置A2(k−1)の値以下であるタップ位置j(式(12)を満たすj)を特定する。そして、更新区間決定回路10は、そのタップ位置jのうち、時刻kにおけるフィルタ係数w(k)の絶対値が閾値Th2未満となっているj(式(13)を満たすj)を特定する。この式(12)および式(13)を満たすjのうちの最小値をjminとすると、更新区間決定回路10は、jminを時刻kにおける第1の区間の終了位置とする。すなわち、式(14)に示すように時刻kにおける第1の区間の終了位置A2(k)を定める
A2(k)=jmin 式(14)
式(13)におけるTh2は、終了位置A2(k)を定める際に用いる閾値であり、終端閾値と呼ぶ。更新区間決定回路10は、時刻kにおけるピークタップ位置A0(k)でのフィルタ係数wA0(k)(k)を用いて、以下に示す式(15)の計算を行うことにより、終端閾値Th2を求めればよい。
Th2=γ2|wA0(k)(k)| 式(15)
γ2は、0≦γ2≦1を満たす予め設定された定数である。
なお、式(15)におけるwA0(k)(k)の代わりに、ピークタップ位置A0(k)を含む連続する所定数分のタップ位置における各フィルタ係数値から算出される値を用いて終端閾値Th2を計算してもよい。例えば、ピークタップ位置A0(k)を含む連続する所定数分のタップ位置における各フィルタ係数値の絶対値の平均値にγ2を乗算することによって終端閾値を計算してもよい。
また、終端閾値Th2は、正の定数として予め設定されていてもよい。
また、式(12)を満たすjに対応するフィルタ係数w(k)のうち、式(13)を満たすフィルタ係数が存在しない場合、更新区間決定回路10は、以下に示す式(16)の計算を行うことによって、第1の区間の終了位置A2(k)を計算する。
A2(k)=A2(k−1)+β 式(16)
ここで、βは正の整数である。また、βを終端拡大幅と呼ぶ。式(16)によって終点位置A2(k)を定めれば、第1の区間を拡大することになる。終端拡大幅も、始端拡大幅と同様に、例えば、適応フィルタのタップ数や、雑音消去装置や環境の計算能力に応じて、適応フィルタのタップ数を超えない範囲で設計者が定めればよい。終端拡大幅βは、予め定められた値であっても、あるいは、過去の連続した第1の区間の拡大回数に応じて可変制御される値であってもよい。
また、以上に説明したように、開始位置A1(k)および終了位置A2(k)を求める場合、開始位置A1(k)の初期値A1(0)、終了位置A2(k)の初期値A2(0)をそれぞれ以下に示す値として定めておけばよい。
A1(0)=0 式(17)
A2(0)=N−1 式(18)
更新区間決定回路10は、時刻kにおける第1の区間の開始位置A1(k)および終了位置A2(k)を係数更新回路5に通知する。係数更新回路5は、A1(k)より小さな値のタップ位置(第2の区間のタップ位置)およびA2(k)よりも大きな値のタップ位置(第3の区間のタップ位置)のフィルタ係数更新頻度を、A1(k)からA2(k)までの各タップ位置(第1の区間のタップ位置)のフィルタ係数更新頻度よりも低くする。以下、係数更新回路5がフィルタ係数の更新頻度を区間によって変化させる態様の例を説明する。
例えば、係数更新回路5は、第2の区間および第3の区間のフィルタ係数については更新せず、第1の区間のフィルタ係数のみを更新してもよい。すなわち、0≦j<A1(k)の区間およびA2(k)<j≦N−1の区間についてはフィルタ係数を更新せず、A1(k)≦j≦A2(k)の区間のフィルタ係数のみを更新してもよい。
また、係数更新回路5は、第1の区間だけでなく、第2の区間および第3の区間においてもフィルタ係数を更新してもよい。この場合、係数更新回路5は、例えば、第1の区間におけるフィルタ係数の更新を所定回数行う毎に、第2の区間のフィルタ係数および第3の区間のフィルタ係数を更新すればよい。すなわち、A1(k)≦j≦A2(k)の区間のフィルタ係数の更新を所定回数行う毎に、0≦j<A1(k)の区間のフィルタ係数の更新およびA2(k)<j≦N−1の区間のフィルタ係数の更新を行えばよい。
また、適応フィルタのフィルタ係数w(k)は、0≦j<A1(k)の区間では理論上0となる。そのため、係数更新回路5は、第2の区間ではフィルタ係数の更新を行わず、第3の区間では第1の区間よりも低い頻度でフィルタ係数を更新してもよい。すなわち、0≦j<A1(k)の区間ではフィルタ係数を更新せず、A1(k)≦j≦A2(k)の区間のフィルタ係数の更新を所定回数行う毎にA2(k)<j≦N−1の区間のフィルタ係数の更新を行ってもよい。
本発明の効果について説明する。本発明の雑音消去装置では、更新区間決定回路10がピークタップ位置の近傍の区間(第1の区間)を特定する。この第1の区間は、装置や環境の変化によるフィルタ係数の変動が大きい区間である。係数更新回路5は、第1の区間以外の区間におけるフィルタ係数の更新頻度を、第1の区間におけるフィルタ係数の更新頻度よりも低くする。よって、適応フィルタ3のタップの中から装置や環境の変化によるフィルタ係数の変動が大きい区間を正しく選択してフィルタ係数を更新するとともに、フィルタ係数更新の計算量を削減することができる。また、計算量を抑えることができるので、適応フィルタの適応速度の低下を抑制することができる。
上記の実施形態において、式(8)および式(13)では、フィルタ係数から求められる指標として、時刻kにおけるフィルタ係数の絶対値を用い、その指標が閾値Th1やTh2未満であるということを示している。更新区間決定回路10は、フィルタ係数から求められる指標として、時刻kにおけるフィルタ係数と、その一単位分の時間だけ前の時刻k−1におけるフィルタ係数との差の絶対値を用いてもよい。すなわち、現時点でのフィルタ係数と、その現時点でのフィルタ係数に更新される前のフィルタ係数との差の絶対値を用いてもよい。
この場合、更新区間決定回路10は、式(7)および以下に示す式(19)を満たすjの最大値を求め、その最大値を第1の区間の開始位置A1(k)としてもよい。
|w(k)−w(k−1)|<Th1’ 式(19)
また、更新区間決定回路10は、式(12)および以下に示す式(20)を満たすjの最小値を求め、その最小値を第1の区間の終了位置A2(k)としてもよい。
|w(k)−w(k−1)|<Th2’ 式(20)
式(19)および式(20)におけるw(k−1)は、時刻k−1におけるフィルタ係数である。また、Th1’、Th2’は、それぞれフィルタ係数の時間変化量に対する閾値である。
このようにA1(k)およびA2(k)を求めれば、時間の経過に伴うフィルタ係数の変化量に応じて開始位置A1(k)および終了位置A2(k)を求めることができる。このようにA1(k)およびA2(k)を求めた場合であっても、第1の区間では、フィルタ係数から求められる指標(ここでは、w(k)−w(k−1))は、所定の閾値以上となる。
また、フィルタ係数から求められる指標として、一定の時間幅におけるフィルタ係数の絶対値の平均を用いてもよい。すなわち、時刻k以前の所定の時間幅におけるフィルタ係数w(k),w(k−1),w(k−2),・・・の絶対値の平均が閾値よりも小さいという条件を、式(19)や式(20)の代わりに用いてもよい。
また、開始位置A1(k)および終了位置A2(k)が予め固定値として定められていてもよい。この場合、更新区間決定回路10、ピークタップ位置算出回路9、第1の測距手段7および第2の測距手段8を備えていなくてもよい。
実施形態2.
図5は、本発明の第2の実施形態の構成例を示すブロック図である。本実施形態の雑音消去装置は、音声入力端子1と、参照入力端子2と、適応フィルタ3と、減算器4と、係数更新回路5と、出力端子6と、測位手段11と、ピークタップ位置記憶部12と、更新区間決定回路10とを備える。第1の実施形態と同様の構成要素については、図1と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
以下、第2の実施形態では、雑音源の位置が測定可能である場合を例にして説明する。
測位手段11は、各時刻における音声入力端子1および参照入力端子2の位置を測定する。音声入力端子1および参照入力端子2の位置を測定可能であれば、測位手段11の態様は限定されない。測位手段11は、例えば、GPS(Global Positioning System)、RFID(Radio Frequency IDentification)、ビーコン等を利用して音声入力端子1および参照入力端子2の位置を測定してもよい。
例えば、測位手段11と音声入力端子1および参照入力端子2との相対的な位置関係が変わらないとする。そして、測位手段11がGPSアンテナを備え、GPS衛星からの受信信号により測位手段11自身の位置を測定するものとする。この場合、測位手段11は、測位手段11自身の位置を測定し、測位手段11と音声入力端子1および参照入力端子2との相対的な位置関係から、音声入力端子1および参照入力端子2の位置をそれぞれ算出すればよい。測位手段11と音声入力端子1および参照入力端子2との相対的な位置関係が変化する場合であっても、測位手段11を基準とする音声入力端子1および参照入力端子2の位置を補正することができれば、上記のようにGPSを利用することができる。
また、例えば、音声入力端子1および参照入力端子2が位置を知らせるための信号を発信するビーコンを備え、測位手段11は、その信号を受信することにより音声入力端子1および参照入力端子2の位置を測定する構成であってもよい。
測位手段11は、各時刻において、音声入力端子1および参照入力端子2の位置を示す信号(以下、位置信号と記す。)をピークタップ位置記憶部12に供給する。時刻kに置いて測定した音声入力端子1および参照入力端子2の各位置を示す位置信号をP(k)と記す。
ピークタップ位置記憶部12は、音声入力端子1および参照入力端子2の位置に応じたピークタップ位置の情報を予め記憶している。例えば、音声入力端子1および参照入力端子2の様々な位置とピークタップ位置とを対応付けた情報を予め記憶している。このような情報は、例えば、以下のようにして収集すればよい。音声入力端子1および参照入力端子2を様々な位置に配置することにより、雑音源と音声入力端子1および参照入力端子2の位置関係を様々な状態とする。そして、各位置関係におけるピークタップ位置をそれぞれ計測する。このような計測を予め行っておき、音声入力端子1および参照入力端子2の配置位置と、そのときのピークタップ位置とを対応付けてピークタップ位置記憶部12に記憶させておけばよい。位置信号P(k)に対応するピークタップ位置をA’0(P(k))と記す。
また、ピークタップ位置記憶部12は、測位手段11から時刻kにおける位置信号P(k)が供給されると、記憶している各ピークタップ位置の中から、供給された位置信号P(k)に対応するピークタップ位置A’0(P(k))を選択し、そのピークタップ位置を示すピークタップ位置信号を更新区間決定回路10に供給する。
このように、第2の実施形態では、ピークタップ位置を特定する動作が第1の実施形態と異なる。その他の動作に関しては第1の実施形態と同様である。
第2の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、フィルタ係数の計算量削減したり、適応フィルタの適応速度の低下を防止することができる。
実施形態3.
図6は、本発明の第3の実施形態の構成例を示すブロック図である。本実施形態の雑音消去装置は、音声入力端子1と、参照入力端子2と、適応フィルタ3と、減算器4と、係数更新回路5と、出力端子6と、方向検出手段手段13と、ピークタップ位置算出回路14と、更新区間決定回路10とを備える。第1の実施形態と同様の構成要素については、図1と同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
方向検出手段13は、各時刻における雑音源の方向を測定し、その方向を示す信号(以下、方向信号と記す。)をピークタップ位置算出回路14に供給する。雑音源の方向を測定可能であれば、方向検出手段13の態様は特に限定されない。方向検出手段13は、例えば、超音波タグ、カメラ、マイクアレイ等によって雑音源の方向を測定してもよい。
例えば、雑音源が超音波タグを備え、その超音波タグが超音波を発信可能であるとする。この場合、超音波タグから発信される超音波を受信して超音波タグの方向を測定する超音波タグレシーバを方向検出手段13として用いればよい。超音波タグが雑音源に取り付けられていることにより、方向検出手段(超音波タグレシーバ)13は雑音源の方向を測定することができる。
また、例えば、方向検出手段13は、カメラによって実現され、撮影した映像内に雑音源が含まれているならば、その映像の撮影方向を雑音源の方向として測定してもよい。また、方向検出手段13は、マイクアレイによって実現され、雑音を受信する方向を雑音源の方向として測定してもよい。
図7は、雑音源の方向を示す説明図である。雑音源が十分に遠くに存在する場合、雑音源から発信される音は、図7に示すように音声入力端子1および参照入力端子2に平行に到達するとみなすことができる。第3の実施形態では、雑音源が十分に遠くに存在しているものとする。
方向信号は、音声入力端子1と参照入力端子2とを結ぶ直線を基準として、その直線と、音声入力端子1および雑音源を結ぶ直線とのなす角度(図7に示すθ)によって、雑音源の方向を示す。時刻kにおける音声入力端子1と参照入力端子2とを結ぶ直線と、音声入力端子1および雑音源を結ぶ直線とのなす角度をθ(k)[度]と記す。時刻kにおける方向信号は、角度θ(k)である。
方向検出手段13と雑音源とを結ぶ直線は、音声入力端子1と雑音源とを結ぶ直線と平行であるとみなすことができる。方向検出手段13は、時刻kにおいて雑音源の方向を測定したときに、方向検出手段13と雑音源とを結ぶ直線と、音声入力端子1と参照入力端子2とを結ぶ直線のなす角θ(k)を求め、θ(k)をピークタップ位置検出回路14に供給する。
第3の実施形態におけるピークタップ位置算出回路14は、第1の実施形態におけるピークタップ位置算出回路9とは異なる動作でピークタップ位置を算出する。
第3の実施形態では、ピークタップ位置算出回路14は、方向検出手段13から方向信号θ(k)が送られてくると、角度θ(k)および、音声入力端子1と参照入力端子2との間の距離d[m]からピークタップ位置を算出する。音声入力端子1と参照入力端子2との距離dは、予め定められている。
ピークタップ位置の計算において、まず、ピークタップ位置算出回路14は、式(20)に示す計算を行って、雑音源から音声入力端子1までの距離と、雑音源から参照入力端子2までの距離との距離差τ[m](図7参照)を計算する。
τ=d・cosθ(k) 式(21)
ピークタップ位置算出回路14は、距離差τを計算すると、音速c[m/秒]と音声入力端子1および参照入力端子2における音響−電気変換のサンプリングレートf[Hz]を用いて、以下に示す式(22)により、時刻kにおけるピークタップ位置A0(k)を算出する。
A0(k)=τ・f/c 式(22)
ピークタップ位置算出回路14は、算出したピークタップ位置A0(k)を更新区間決定回路10に供給する。
このように第3の実施形態では、ピークタップ位置を特定する動作が第1の実施形態と異なる。その他の動作に関しては第1の実施形態と同様である。
第3の実施形態でも、第1の実施形態と同様に、フィルタ係数の計算量削減したり、適応フィルタの適応速度の低下を防止することができる。
第1の実施形態から第3の実施形態までの各実施形態において、各構成要素が、プログラム(雑音消去プログラム)に従って動作するコンピュータによって実現されていてもよい。この場合、コンピュータは、音声および雑音が入力される音声入力端子と、雑音が入力される参照入力端子とを備え、コンピュータがプログラムに従って、音声入力端子に入力される音声および雑音に対する音響−電気変換や、参照入力端子に入力される雑音に対する音響−電気変換を行ったり、ピークタップ位置算出回路9や更新区間決定回路10などの各構成要素としての動作を行ってもよい。
音声信号により動作を決定するロボットに本発明を適用した実施例について、図面を参照して説明する。第1の実施例では、本発明の第1の実施形態(図1参照)が適用されたロボットを説明する。
図8は、第1の実施例を示す構成図である。音声信号により動作を決定するロボット100は、第1のマイクロフォン101と、第2のマイクロフォン102と、適応フィルタ103と、減算器104と、係数更新回路105と、音声認識回路106と、第1のカメラ107と、第2のカメラ108と、ピークタップ位置算出回路109と、更新区間決定回路110とを備える。図8に示す第1のマイクロフォン101、第2のマイクロフォン102、適応フィルタ103、減算器104、係数更新回路105、音声認識回路106、第1のカメラ107、第2のカメラ108、ピークタップ位置算出回路109、更新区間決定回路110は、ぞれぞれ、図1に示す音声入力端子1、参照入力端子2、適応フィルタ3、減算器4、係数更新回路5、出力端子6、第1の測距手段7、第2の測距手段8、ピークタップ位置算出回路9、更新区間決定回路10に相当する。
時刻kにおいて、各構成要素は以下のように動作する。
第1のマイクロフォン101は、ロボット100の前面に設置され、主としてロボット100の前方から到来する音響信号を音響−電気変換した信号Xp(k)を出力する。また、第2のマイクロフォン102は、ロボット100の後面に設置され、主としてロボット100の後方から到来する音響信号を音響−電気変換した信号Xr(k)を出力する。
なお、ここでいう前方とは、ロボットからみてロボットを使用するユーザが通常存在する方向のことを指す。また、後方とは、ロボットの前方とは反対の方向のことを指す。前面とは、ロボット100における前方を向く部分のことを指し、後面とは、ロボット100における後方を向く部分のことを指す。第1のマイクロフォン101がロボット100の前面に設置され、第2のマイクロフォン102がロボット100の後面に設置されている。従って、第1のマイクロフォン101は、目標信号(ユーザの音声)の発生確率が最も高い方向から到来する音響信号を取得することが可能となる。また、第2のマイクロフォン102は、目標信号の発生確率が最も低い方向から到来する音響信号を取得することが可能となる。
適応フィルタ103は、第2のマイクロフォン102が出力する信号Xr(k)をフィルタ入力としてフィルタ積和演算を実施し、フィルタの演算結果として、擬似信号としての擬似雑音信号R(k)を出力する。
減算器104は、第1のマイクロフォン101が出力する信号Xp(k)から、適応フィルタ103が出力する擬似雑音信号R(k)を減算して得られる差信号e(k)を出力する。減算器104は、この差信号e(k)を、係数更新回路105および音声認識回路106に供給する。
係数更新回路105は、差信号e(k)、開始位置A1(k)および終了位置A2(k)を入力として、適応フィルタ103の開始位置A1(k)から終了位置A2(k)までのタップ位置のフィルタ係数を更新する。適応フィルタ103のタップ数はNとする。ただし、Nは整数である。
音声認識回路106は、差信号e(k)を入力として、音声認識結果を出力し、ロボット100の動作を決定する。
第1のカメラ107は、第1のマイクロフォン101から雑音源までの距離b(k)を測定し、ピークタップ位置算出回路109に供給する。また、第2のカメラ108は、第2のマイクロフォン102から雑音源までの距離a(k)を測定し、ピークタップ位置算出回路109に供給する。
なお、第1のカメラ107および第2のカメラ108はそれぞれ、対応するマイクロフォンの近傍であって、雑音源を撮影可能な位置に配置されていればよい。一方のカメラをロボット100の前面に配置し、他方のカメラをロボット100の後面に配置する場合、各カメラ107,108として、例えば全方位カメラを用いればよい。
ピークタップ位置算出回路109は、距離a(k)および距離b(k)を入力として、ピークタップ位置を算出し、ピークタップ位置信号A0(k)として更新区間決定回路110に供給する。
更新区間決定回路110は、ピークタップ位置算出回路109から送られるピークタップ位置信号A0(k)と、適応フィルタ103のフィルタ係数とから、適応フィルタ103のフィルタ係数の更新区間を決定し、係数更新回路105に供給する。
ここでは、時刻kにおける動作を説明したが、他の時刻においても同様に動作する。
このような構成により、ロボット前方より目標信号が第1のマイクロフォン101に入力され、ロボット後方より目標以外の信号が第2のマイクロフォン102に入力されたときに、第1のマイクロフォン101の出力信号に混入する目標信号以外の信号の影響を軽減した信号を音声認識回路106に供給することができ、音声認識率を向上させ、ロボットは入力音声に応じて正確に動作することができる。また、適応フィルタ103の係数更新処理において、ロボットの動作や雑音源の移動により音響経路が変化した場合にも、適応フィルタ103の適切なタップのフィルタ係数値を選択して更新を行い、適応速度が低下することなく計算量の削減を実現することができる。
なお、第1のカメラ107および第2のカメラ108の代わりに、レーザセンサ等で雑音源までの距離を測定する構成とすることもできる。
第2の実施例では、本発明の第2の実施形態(図5参照)が適用されたロボットを説明する。
図9は、第2の実施例を示す構成図である。ロボット100は、第1のマイクロフォン101と、第2のマイクロフォン102と、適応フィルタ103と、減算器104と、係数更新回路105と、音声認識回路106と、測位センサ111と、ピークタップ位置記憶部112と、更新区間決定回路110とを備える。図9に示す第1のマイクロフォン101、第2のマイクロフォン102、適応フィルタ103、減算器104、係数更新回路105、音声認識回路106、測位センサ111、ピークタップ位置記憶部112、更新区間決定回路110は、それぞれ、図5に示す音声入力端子1、参照入力端子2、適応フィルタ3、減算器4、係数更新回路5、出力端子6、測位手段11、ピークタップ位置記憶部12、更新区間決定回路10に相当する。
図8に示す構成要素と同様の構成要素については、図8と同一の符号を付し、説明を省略する。
ここでは、第1のマイクロフォン101、第2のマイクロフォン102および測位センサ111は、それぞれロボット100に固定され、ロボット100が移動しても、第1のマイクロフォン101、第2のマイクロフォン102および測位センサ111の相対的な位置関係は変化しない場合を例にして説明する。ただし、第1のマイクロフォン101、第2のマイクロフォン102がロボット100に固定される構成に限定されない。第1のマイクロフォン101、第2のマイクロフォン102が固定されていなくても、第1のマイクロフォン101および第2のマイクロフォン102の位置変化を測定可能であり、測位センサ111が補正によって測位センサ111自身を基準とする第1のマイクロフォン101および第2のマイクロフォン102の位置を求めることができる構成であってもよい。
本実施例における測位センサ111は、GPSを利用して自身の位置を測定する。測位センサ111は、時刻kにおいて、測位センサ111自身の位置を測定する。そして、測位センサ111の位置を基準として、第1のマイクロフォン101および第2のマイクロフォン102の位置を特定し、各マイクロフォン101,102それぞれの位置を示す位置信号P(k)をピークタップ位置記憶部112に供給する。なお、ここでは、測位センサ111がGPSを利用して位置を測定する場合を例にするが、測位センサ111は、RFIDやビーコンを利用して位置を測定する構成であってもよい。
ピークタップ位置記憶部112は、位置信号P(k)を入力としてピークタップ位置を選択し、そのピークタップ位置を示すピークタップ位置信号A0(k)を更新区間決定回路110に供給する。
他の構成要素の動作は、第1の実施例と同様である。また、ここでは時刻kにおける動作を説明したが、他の時刻においても同様に動作する。
第2の実施例においても、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
第3の実施例では、本発明の第3の実施形態(図6参照)が適用されたロボットを説明する。
図10は、第3の実施例を示す構成図である。ロボット100は、第1のマイクロフォン101と、第2のマイクロフォン102と、適応フィルタ103と、減算器104と、係数更新回路105と、音声認識回路106と、超音波タグレシーバ113と、ピークタップ位置算出回路114と、更新区間決定回路110とを備える。図10に示す第1のマイクロフォン101、第2のマイクロフォン102、適応フィルタ103、減算器104、係数更新回路105、音声認識回路106、超音波タグレシーバ113、ピークタップ位置算出回路114、更新区間決定回路110は、それぞれ、図6に示す音声入力端子1、参照入力端子2、適応フィルタ3、減算器4、係数更新回路5、出力端子6、方向検出手段手段13、ピークタップ位置算出回路14、更新区間決定回路10に相当する。
また、本実施例では、雑音源(図示せず。)には超音波タグ115が取り付けられる。超音波タグ115は、超音波タグレシーバ113から超音波発生要求信号を受信すると、所定の超音波を発生する。
超音波タグレシーバ113は、時刻kにおいて、超音波の発生を要求する超音波発生要求信号を送信する。雑音源に設けられた超音波タグは、この超音波発生要求信号を受信すると所定の超音波を発生する。超音波タグレシーバ113は、この超音波を受信すると、方向θ(k)を求め、θ(k)をピークタップ位置検出回路114に供給する。
なお、超音波タグレシーバ113と超音波タグ115との間の超音波発生要求信号の送受信は無線で行われることが一般的である。
ピークタップ位置検出回路114は、θ(k)を入力としてピークタップ位置を算出し、そのピークタップ位置を示すピークタップ位置信号A0(k)を更新区間決定回路110に供給する。
他の構成要素の動作は、第1の実施例と同様である。また、ここでは時刻kにおける動作を説明したが、他の時刻においても同様に動作する。
第2の実施例においても、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
図10では、超音波タグ115とともに用いられる超音波タグレシーバ113がθ(k)を求める構成としたが、超音波タグレシーバ113の代わりに、マイクアレイを用いて音の到来方向を求め、θ(k)を求める構成であってもよい。マイクアレイを構成するマイクロフォンが、第1のマイクロフォン101および第2のマイクロフォン102として兼用されてもよい。
次に、本発明の概要について説明する。図11は、本発明の概要を示すブロック図である。本発明の雑音消去装置は、音声入力端子1と、参照入力端子2と、適応フィルタ3と、減算器4と、係数更新手段40(例えば、係数更新回路5)と、区間分類手段41(例えば、更新区間決定回路10)と、ピークタップ位置導出手段90とを備える。
音声入力端子1は、入力された音声および雑音に応じた第1受音信号(音声側受音信号)を生成する。また、参照入力端子2は、入力された雑音に応じた第2受音信号(参照側受音信号)を生成する。
適応フィルタ3は、第2受音信号から擬似雑音信号を生成する。減算器4は、第1受音信号から擬似雑音信号を減算して雑音抑圧信号を生成する。係数更新手段40は、雑音抑圧信号を用いて適応フィルタのフィルタ係数を更新する。ピークタップ位置導出手段90は、雑音源と参照入力端子2および音声入力端子1との相対的位置関係により、フィルタ係数がピーク値となるタップを示すピークタップ位置を導出する。
区間分類手段41は、ピークタップ位置を利用して、フィルタ係数に対応するタップ位置の区間を分類する。
係数更新手段40は、区間分類手段41によって分類された区間毎に、区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を制御する。
また、図11に示すように、ピークタップ位置導出手段90は、第1の測距手段7と、第2の測距手段8と、ピークタップ位置算出手段91(例えば、ピークタップ位置算出回路9)とを含んでいてもよい。
第1の測距手段7は、音声入力端子1と雑音源との距離である第1の距離(例えば、b(k))を測定する。第2の測距手段8は、参照入力端子と雑音源との距離である第2の距離(例えば、a(k))を測定する
ピークタップ位置算出手段91は、第1の距離および第2の距離の距離差と、音速と、第1受音信号および第2受音信号を生成する際のサンプリングレートとによりピークタップ位置を算出する。
また、ピークタップ位置導出手段90は、第1の測距手段7、第2の測距手段8、ピークタップ位置算出手段91の代わりに、音声入力端子および参照入力端子の位置を測定する測位手段と、予め音声入力端子および参照入力端子の位置とピークタップ位置とを対応付けた情報を記憶し、測位手段によって測定された音声入力端子および参照入力端子の位置に対応するピークタップ位置を選択するピークタップ位置選択手段(例えば、ピークタップ位置記憶部12)とを含んでいてもよい。
また、ピークタップ位置導出手段90は、第1の測距手段7、第2の測距手段8、ピークタップ位置算出手段91の代わりに、雑音源の方向を測定し、雑音源および音声入力端子を結ぶ直線と、音声入力端子および参照入力端子を結ぶ直線とのなす角度(例えば、θ(k))を求める方向特定手段(例えば方向検出手段13)と、その角度と、音声入力端子および参照入力端子の距離と、音速と、第1受音信号および第2受音信号を生成する際のサンプリングレートとによりピークタップ位置を算出するピークタップ位置算出手段(例えば、ピークタップ位置算出回路14)とを含んでいてもよい。
区間分類手段41は、フィルタ係数から求められる指標が所定の閾値以上となっている区間であってピークタップ位置を含む区間である第1の区間と、第1の区間以外の区間とに、タップ位置の区間を分類してもよい。
係数更新手段40は、第1の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度よりも、第1の区間以外の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を低くしてもよい。
係数更新手段40が、第1の区間以外の区間に対応するフィルタ係数を更新しない構成であってもよい。
区間分類手段41が、ピークタップ位置より小さいタップ位置であって、フィルタ係数から求められる指標が第1の閾値(例えばTh1)未満であるタップ位置のうち最大のタップ位置を開始位置とし、ピークタップ位置より大きいタップ位置であって、フィルタ係数から求められる指標が第2の閾値(例えばTh2)未満である最小のタップ位置を終了位置とする第1の区間と、第1の区間より小さいピークタップ位置の区間である第2の区間と、第1の区間より大きいピークタップ位置の区間である第3の区間とに、タップ位置の区間を分類してもよい。
係数更新手段40は、第1の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度よりも、第2の区間および第3の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を低くする。
係数更新手段40は、第2の区間に対応するフィルタ係数を更新せず、第3の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を第1の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度よりも低くしてもよい。
区間分類手段41は、フィルタ係数の絶対値を、フィルタ係数から求められる指標としてもよい。
区間分類手段41は、現時点でのフィルタ係数(例えば、時刻kにおけるフィルタ係数)とそのフィルタ係数に更新される前のフィルタ係数(例えば、時刻k−1におけるフィルタ係数)との差の絶対値を、フィルタ係数から求められる指標としてもよい。
閾値は、ピークタップ位置を含む連続する所定数分のタップ位置における各フィルタ係数値から算出される値であってもよい。
本発明は、入力される音声から雑音を除去する雑音消去装置に好適に適用される。また、本発明は、音声信号により動作を決定するロボット、携帯電話機のハンズフリーキット、ICレコーダーなどの音声録音装置等に適用可能である。また、雑音消去信号の逆位相の音響信号をスピーカ等から発生させることにより雑音を消去する能動型雑音消去装置にも適用可能である。
本発明の第1の実施形態の構成例を示すブロック図である。 雑音を除去した信号を出力する動作およびフィルタ係数を更新する動作の例を示すフローチャートである。 ピークタップ位置の近傍の区間の例を示す説明図である。 ピークタップ位置の近傍の区間を特定する処理の処理経過の例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態の構成例を示すブロック図である。 本発明の第3の実施形態の構成例を示すブロック図である。 雑音源の方向を示す説明図である。 第1の実施例を示す構成図である。 第2の実施例を示す構成図である。 第3の実施例を示す構成図である。 本発明の概要を示すブロック図である。
符号の説明
1 音声入力端子
2 参照入力端子
3 適応フィルタ
4 減算器
5 係数更新回路
6 出力端子
7 第1の測距手段
8 第2の測距手段
9 ピークタップ位置算出回路
10 更新区間決定回路
11 測位手段
12 ピークタップ位置記憶部
13 方向検出手段手段
14 ピークタップ位置算出回路

Claims (40)

  1. 入力された音声および雑音に応じた第1受音信号を生成する音声入力端子と、
    入力された雑音に応じた第2受音信号を生成する参照入力端子と、
    前記第2受音信号から擬似雑音信号を生成する適応フィルタと、
    前記第1受音信号から前記擬似雑音信号を減算して雑音抑圧信号を生成する減算器と、
    前記雑音抑圧信号を用いて適応フィルタのフィルタ係数を更新する係数更新手段と、
    雑音源と前記参照入力端子および前記音声入力端子との相対的位置関係により、フィルタ係数がピーク値となるタップを示すピークタップ位置を導出するピークタップ位置導出手段と、
    ピークタップ位置を利用して、フィルタ係数に対応するタップ位置の区間を分類する区間分類手段とを備え、
    係数更新手段は、前記区間分類手段によって分類された区間毎に、区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を制御する
    ことを特徴とする雑音消去装置。
  2. ピークタップ位置導出手段は、
    音声入力端子と雑音源との距離である第1の距離を測定する第1の測距手段と、
    参照入力端子と雑音源との距離である第2の距離を測定する第2の測距手段と、
    前記第1の距離および前記第2の距離の距離差と、音速と、第1受音信号および第2受音信号を生成する際のサンプリングレートとによりピークタップ位置を算出するピークタップ位置算出手段とを含む
    請求項1に記載の雑音消去装置。
  3. ピークタップ位置導出手段は、
    音声入力端子および参照入力端子の位置を測定する測位手段と、
    予め音声入力端子および参照入力端子の位置とピークタップ位置とを対応付けた情報を記憶し、前記測位手段によって測定された音声入力端子および参照入力端子の位置に対応するピークタップ位置を選択するピークタップ位置選択手段とを含む
    請求項1に記載の雑音消去装置。
  4. ピークタップ位置導出手段は、
    雑音源の方向を測定し、雑音源および音声入力端子を結ぶ直線と、音声入力端子および参照入力端子を結ぶ直線とのなす角度を求める方向特定手段と、
    前記角度と、音声入力端子および参照入力端子の距離と、音速と、第1受音信号および第2受音信号を生成する際のサンプリングレートとによりピークタップ位置を算出するピークタップ位置算出手段とを含む
    請求項1に記載の雑音消去装置。
  5. 区間分類手段は、
    フィルタ係数から求められる指標が所定の閾値以上となっている区間であってピークタップ位置を含む区間である第1の区間と、第1の区間以外の区間とに、タップ位置の区間を分類する
    請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の雑音消去装置。
  6. 係数更新手段は、第1の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度よりも、第1の区間以外の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を低くする
    請求項5に記載の雑音消去装置。
  7. 係数更新手段は、第1の区間以外の区間に対応するフィルタ係数を更新しない
    請求項5または請求項6に記載の雑音消去装置。
  8. 区間分類手段は、
    ピークタップ位置より小さいタップ位置であって、フィルタ係数から求められる指標が第1の閾値未満であるタップ位置のうち最大のタップ位置を開始位置とし、ピークタップ位置より大きいタップ位置であって、フィルタ係数から求められる指標が第2の閾値未満である最小のタップ位置を終了位置とする第1の区間と、前記第1の区間より小さいピークタップ位置の区間である第2の区間と、前記第1の区間より大きいピークタップ位置の区間である第3の区間とに、タップ位置の区間を分類する
    請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の雑音消去装置。
  9. 係数更新手段は、第1の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度よりも、第2の区間および第3の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を低くする
    請求項8に記載の雑音消去装置。
  10. 係数更新手段は、第2の区間に対応するフィルタ係数を更新せず、第3の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を第1の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度よりも低くする
    請求項8または請求項9に記載の雑音消去装置。
  11. 区間分類手段は、フィルタ係数の絶対値を、フィルタ係数から求められる指標とする
    請求項5から請求項10のうちのいずれか1項に記載の雑音消去装置。
  12. 区間分類手段は、現時点でのフィルタ係数と当該フィルタ係数に更新される前のフィルタ係数との差の絶対値を、フィルタ係数から求められる指標とする
    請求項5から請求項10のうちのいずれか1項に記載の雑音消去装置。
  13. 閾値は、ピークタップ位置を含む連続する所定数分のタップ位置における各フィルタ係数値から算出される値である
    請求項5から請求項12のうちのいずれか1項に記載の雑音消去装置。
  14. 音声入力端子に入力された音声および雑音に応じた第1受音信号を生成し、
    参照入力端子に入力された雑音に応じた第2受音信号を生成し、
    適応フィルタにより前記第2受音信号から擬似雑音信号を生成し、
    前記第1受音信号から前記擬似雑音信号を減算して雑音抑圧信号を生成し、
    前記雑音抑圧信号を用いて前記適応フィルタのフィルタ係数を更新し、
    雑音源と前記参照入力端子および前記音声入力端子との相対的位置関係により、フィルタ係数がピーク値となるタップを示すピークタップ位置を導出し、
    ピークタップ位置を利用して、フィルタ係数に対応するタップ位置の区間を分類し、
    分類した区間毎に、区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を制御する
    ことを特徴とする雑音消去方法。
  15. 音声入力端子と雑音源との距離である第1の距離を測定し、
    参照入力端子と雑音源との距離である第2の距離を測定し、
    前記第1の距離および前記第2の距離の距離差と、音速と、第1受音信号および第2受音信号を生成する際のサンプリングレートとによりピークタップ位置を算出する
    請求項14に記載の雑音消去方法。
  16. 音声入力端子および参照入力端子の位置を測定し、
    予め音声入力端子および参照入力端子の位置とピークタップ位置とを対応付けた情報を記憶し、測定した音声入力端子および参照入力端子の位置に対応するピークタップ位置を選択することによりピークタップ位置を導出する
    請求項14に記載の雑音消去方法。
  17. 雑音源の方向を測定し、雑音源および音声入力端子を結ぶ直線と、音声入力端子および参照入力端子を結ぶ直線とのなす角度を求め、
    前記角度と、音声入力端子および参照入力端子の距離と、音速と、第1受音信号および第2受音信号を生成する際のサンプリングレートとによりピークタップ位置を算出する
    請求項14に記載の雑音消去方法。
  18. フィルタ係数から求められる指標が所定の閾値以上となっている区間であってピークタップ位置を含む区間である第1の区間と、第1の区間以外の区間とに、タップ位置の区間を分類する
    請求項14から請求項17のうちのいずれか1項に記載の雑音消去方法。
  19. 第1の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度よりも、第1の区間以外の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を低くする
    請求項18に記載の雑音消去方法。
  20. 第1の区間以外の区間に対応するフィルタ係数を更新しない
    請求項18または請求項19に記載の雑音消去方法。
  21. ピークタップ位置より小さいタップ位置であって、フィルタ係数から求められる指標が第1の閾値未満であるタップ位置のうち最大のタップ位置を開始位置とし、ピークタップ位置より大きいタップ位置であって、フィルタ係数から求められる指標が第2の閾値未満である最小のタップ位置を終了位置とする第1の区間と、前記第1の区間より小さいピークタップ位置の区間である第2の区間と、前記第1の区間より大きいピークタップ位置の区間である第3の区間とに、タップ位置の区間を分類する
    請求項14から請求項17のうちのいずれか1項に記載の雑音消去方法。
  22. 第1の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度よりも、第2の区間および第3の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を低くする
    請求項21に記載の雑音消去方法。
  23. 第2の区間に対応するフィルタ係数を更新せず、第3の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を第1の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度よりも低くする
    請求項21または請求項22に記載の雑音消去方法。
  24. フィルタ係数の絶対値を、フィルタ係数から求められる指標とする
    請求項18から請求項23のうちのいずれか1項に記載の雑音消去方法。
  25. 現時点でのフィルタ係数と当該フィルタ係数に更新される前のフィルタ係数との差の絶対値を、フィルタ係数から求められる指標とする
    請求項18から請求項23のうちのいずれか1項に記載の雑音消去方法。
  26. 閾値は、ピークタップ位置を含む連続する所定数分のタップ位置における各フィルタ係数値から算出される値である
    請求項18から請求項25のうちのいずれか1項に記載の雑音消去方法。
  27. 音声および雑音が入力される音声入力端子と、雑音が入力される参照入力端子とを備えたコンピュータに搭載される雑音消去プログラムであって、
    前記コンピュータに、
    音声入力端子に入力された音声および雑音に応じた第1受音信号を生成する第1受音信号生成処理、
    参照入力端子に入力された雑音に応じた第2受音信号を生成する第2受音信号生成処理、
    前記第2受音信号から擬似雑音信号を生成する適応フィルタ処理、
    前記第1受音信号から前記擬似雑音信号を減算して雑音抑圧信号を生成する減算処理、
    前記雑音抑圧信号を用いて適応フィルタ処理におけるフィルタ係数を更新する係数更新処理、
    雑音源と前記参照入力端子および前記音声入力端子との相対的位置関係により、フィルタ係数がピーク値となるタップを示すピークタップ位置を導出するピークタップ位置導出処理、および
    ピークタップ位置を利用して、フィルタ係数に対応するタップ位置の区間を分類する区間分類処理を実行させ、
    前記係数更新処理では、前記区間分類処理で分類した区間毎に、区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を制御させる
    ことを特徴とする雑音消去プログラム。
  28. コンピュータに、
    ピークタップ位置導出処理で、
    音声入力端子と雑音源との距離である第1の距離を測定させ、
    参照入力端子と雑音源との距離である第2の距離を測定させ、
    前記第1の距離および前記第2の距離の距離差と、音速と、第1受音信号および第2受音信号を生成する際のサンプリングレートとによりピークタップ位置を算出させる
    請求項27に記載の雑音消去プログラム。
  29. コンピュータに、
    ピークタップ位置導出処理で、
    音声入力端子および参照入力端子の位置を測定させ、
    予め音声入力端子および参照入力端子の位置とピークタップ位置とを対応付けた情報を記憶し、測定された音声入力端子および参照入力端子の位置に対応するピークタップ位置を選択することによりピークタップ位置を導出させる
    請求項27に記載の雑音消去プログラム。
  30. コンピュータに、
    ピークタップ位置導出処理で、
    雑音源の方向を測定させ、雑音源および音声入力端子を結ぶ直線と、音声入力端子および参照入力端子を結ぶ直線とのなす角度を求めさせ、
    前記角度と、音声入力端子および参照入力端子の距離と、音速と、第1受音信号および第2受音信号を生成する際のサンプリングレートとによりピークタップ位置を算出させる
    請求項27に記載の雑音消去プログラム。
  31. コンピュータに、
    区間分類処理で、フィルタ係数から求められる指標が所定の閾値以上となっている区間であってピークタップ位置を含む区間である第1の区間と、第1の区間以外の区間とに、タップ位置の区間を分類させる
    請求項27から請求項30のうちのいずれか1項に記載の雑音消去プログラム。
  32. コンピュータに、
    係数更新処理で、第1の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度よりも、第1の区間以外の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を低くさせる
    請求項31に記載の雑音消去プログラム。
  33. コンピュータに、
    係数更新処理で、第1の区間以外の区間に対応するフィルタ係数を更新させない
    請求項31または請求項32に記載の雑音消去プログラム。
  34. コンピュータに、
    区間分類処理で、ピークタップ位置より小さいタップ位置であって、フィルタ係数から求められる指標が第1の閾値未満であるタップ位置のうち最大のタップ位置を開始位置とし、ピークタップ位置より大きいタップ位置であって、フィルタ係数から求められる指標が第2の閾値未満である最小のタップ位置を終了位置とする第1の区間と、前記第1の区間より小さいピークタップ位置の区間である第2の区間と、前記第1の区間より大きいピークタップ位置の区間である第3の区間とに、タップ位置の区間を分類させる
    請求項27から請求項30のうちのいずれか1項に記載の雑音消去プログラム。
  35. コンピュータに、
    係数更新処理で、第1の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度よりも、第2の区間および第3の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を低くさせる
    請求項34に記載の雑音消去プログラム。
  36. コンピュータに、
    係数更新処理で、第2の区間に対応するフィルタ係数を更新せず、第3の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を第1の区間に対応するフィルタ係数の更新頻度よりも低くさせる
    請求項34または請求項35に記載の雑音消去プログラム。
  37. コンピュータに、
    区間分類処理で、フィルタ係数から求められる指標として、フィルタ係数の絶対値を用いさせる
    請求項31から請求項36のうちのいずれか1項に記載の雑音消去プログラム。
  38. コンピュータに、
    区間分類処理で、フィルタ係数から求められる指標として、現時点でのフィルタ係数と当該フィルタ係数に更新される前のフィルタ係数との差の絶対値を用いさせる
    請求項31から請求項36のうちのいずれか1項に記載の雑音消去プログラム。
  39. 閾値は、ピークタップ位置を含む連続する所定数分のタップ位置における各フィルタ係数値から算出される値である
    請求項31から請求項38のうちのいずれか1項に記載の雑音消去プログラム。
  40. 雑音に応じた第2受音信号から擬似雑音信号を生成する適応フィルタと、
    音声および雑音に応じた第1受音信号から前記擬似雑音信号を減算して雑音抑圧信号を生成する減算器と、
    前記雑音抑圧信号を用いて適応フィルタのフィルタ係数を更新する係数更新手段とを備え、
    係数更新手段は、
    雑音源と前記第2受音信号を生成した参照入力端子および前記第1受音信号を生成した音声入力端子との相対的位置関係により導出された、フィルタ係数がピーク値となるタップを示すピークタップ位置を利用して分類されたタップ位置の区間毎に、区間に対応するフィルタ係数の更新頻度を制御する
    ことを特徴とする雑音消去装置。
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