JP5205347B2 - 復調装置及び復調方法 - Google Patents

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Description

本発明は、MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)伝送システムの復調装置及び復調方法に関する。
従来、MIMO伝送システムに係る復調技術として、QR−MLD(QR decomposition - Maximum Likelihood Detection)法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。又、QR−MLD法に対して演算量削減を図ったQRM−MLD(QR decomposition with m algorithm - Maximum Likelihood Detection)法が知られている。
K.J. Kim, J. Yue, R.A. Iltis, J.D. Gibson,"A QRD-M/Kalman Filter-Based Detection and Channel Estimation Algorithm for MIMO-OFDM Systems",IIEEE Trans. on Wireless Commun., vol. 4, no. 2, pp. 710-721, Mar. 2005.
しかし、上述した従来のQR−MLD法では演算量が多いという問題がある。又、QRM−MLD法では、QR−MLD法に比して、演算量は削減されるが復調精度が低下するという問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、QR−MLD法と同等の復調精度を得ると共に演算量削減を図ることのできる復調装置及び復調方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明に係る復調装置は、MIMO伝送システムの復調装置において、伝搬路行列をユニタリ行列と上三角行列とにQR分解する伝搬路行列分解部と、前記ユニタリ行列と受信信号ベクトルを用いて直交化受信信号ベクトルを算出する直交化受信信号ベクトル算出部と、前記上三角行列と送信候補信号点を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に受信候補信号点の同相成分を算出する第1の受信候補信号点算出部と、前記上三角行列と送信候補信号点を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に受信候補信号点の直交成分を算出する第2の受信候補信号点算出部と、前記直交化受信信号ベクトルと前記受信候補信号点の同相成分を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に同相成分のシンボル尤度を算出する第1のシンボル尤度算出部と、前記直交化受信信号ベクトルと前記受信候補信号点の直交成分を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に直交成分のシンボル尤度を算出する第2のシンボル尤度算出部と、前記同相成分のシンボル尤度と前記直交成分のシンボル尤度を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に累積メトリックを算出する累積メトリック算出部と、前記累積メトリックを用いて受信データを判定する受信データ判定部と、を備えたことを特徴とする。
本発明に係る復調装置において、前記累積メトリック算出部は、前記上三角行列内の最初の累積メトリック算出対象行である最下行に係る前記同相成分のシンボル尤度と前記直交成分のシンボル尤度の和を該最下行の1つ上の行である次の累積メトリック算出対象行に係る前記同相成分のシンボル尤度と前記直交成分のシンボル尤度とにそれぞれ加算して、該次の累積メトリック算出対象行に係る同相成分の累積メトリックと直交成分の累積メトリックとを算出し、以後、前記上三角行列内の一の累積メトリック算出対象行に係る同相成分の累積メトリックと直交成分の累積メトリックの和を該累積メトリック算出対象行の1つ上の行である次の累積メトリック算出対象行に係る前記同相成分のシンボル尤度と前記直交成分のシンボル尤度とにそれぞれ加算して、該次の累積メトリック算出対象行に係る同相成分の累積メトリックと直交成分の累積メトリックとを算出する、ことを特徴とする。
本発明に係る復調装置において、前記受信データ判定部は、前記上三角行列内の最上行に係る前記直交化受信信号ベクトルの要素のみに含まれる送信ストリームの受信データを、前記上三角行列内の最上行に係る同相成分の累積メトリックと直交成分の累積メトリックとを用いて判定することを特徴とする。
本発明に係る復調方法は、MIMO伝送システムの復調装置における復調方法であって、伝搬路行列をユニタリ行列と上三角行列とにQR分解するステップと、前記ユニタリ行列と受信信号ベクトルを用いて直交化受信信号ベクトルを算出するステップと、前記上三角行列と送信候補信号点を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に受信候補信号点の同相成分を算出するステップと、前記上三角行列と送信候補信号点を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に受信候補信号点の直交成分を算出するステップと、前記直交化受信信号ベクトルと前記受信候補信号点の同相成分を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に同相成分のシンボル尤度を算出するステップと、前記直交化受信信号ベクトルと前記受信候補信号点の直交成分を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に直交成分のシンボル尤度を算出するステップと、前記同相成分のシンボル尤度と前記直交成分のシンボル尤度を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に累積メトリックを算出するステップと、前記累積メトリックを用いて受信データを判定するステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、QR−MLD法と同等の復調精度を得ると共に演算量削減を図ることができるという効果が得られる。
本発明の一実施形態に係るMIMO伝送システムの構成を示す概念図である。 図1に示す受信機2の構成を示すブロック図である。 図2に示す復調部14の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る復調処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る累積メトリック算出処理の手順を示すフローチャートである。 16QAMの信号点配置を示す図である。 16QAMの同相成分の信号点配置を示す図である。 16QAMの直交成分の信号点配置を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るMIMO伝送システムの構成を示す概念図である。図1において、送信機1は、複数(N_t個)の送信アンテナANTS−1〜N_tを有する。送信機1は、各送信アンテナANTS−1〜N_tから各送信ストリームSST−1〜N_tを送信する。各送信ストリームSST−1〜N_tは、送信ビットがマッピングされた変調シンボルのデータ信号x〜xN_tを有する。例えば、変調方式が16QAMの場合、一変調シンボル当りのビット数(変調多値数)は4である。この場合、各データ信号x〜xN_tには、一変調シンボル当り、4ビットの送信ビットがマッピングされている。
そのN_t個の送信ストリームSST−1〜N_tは、電波伝搬路を介して受信機2に到達する。
受信機2は、複数(N_r個)の受信アンテナANTR−1〜N_rを有する。送信機1から送信されたN_t個の送信ストリームSST−1〜N_tは、電波伝搬路を介し、N_r個の受信ストリームRST−1〜N_rとして、受信機2の各受信アンテナANTR−1〜N_rで受信される。
図2は、図1に示す受信機2の構成を示すブロック図である。図2において、RF(Radio Frequency)信号は、各受信アンテナANTR−1〜N_rで受信されたN_r個の受信信号から構成される。無線受信部11は、RF信号(アナログ信号)をベースバンド信号(デジタル信号)に変換する。分離部12は、そのベースバンド信号から、無線フレームの同期を確立し、無線フレーム内に多重されている受信パイロット信号と受信データ信号Yを分離する。なお、パイロット信号とデータ信号の多重化方法としては、時分割多重(TDM)、周波数分割多重(FDM)、符号分割多重(CDM)などが利用される。
データ信号Yは、各受信アンテナANTR−1〜N_rで受信されたN_r個のデータ信号y〜yN_rから構成される。以下、データ信号Yのことを受信信号ベクトルYと称する。従って、受信信号ベクトルYは、各受信アンテナANTR−1〜N_rで受信されたN_r個のデータ信号y〜yN_rを要素に持つ。
伝搬路情報推定部13は、受信パイロット信号を用いて、自MIMO伝送システムの電波伝搬路の伝送特性を表す伝搬路情報を推定する。パイロット信号は、送信機1と受信機2に共通の既知信号である。伝搬路情報推定部13は、伝搬路情報の推定結果として、伝搬路行列Hを出力する。
復調部14は、伝搬路行列Hと受信信号ベクトルYを用いて復調処理を行い、送信機1から送信されたN_t個の各送信ストリームSST−1〜N_tに対応する受信ビットを出力する。
図3は、図2に示す復調部14の構成を示すブロック図である。図3において、復調部14は、伝搬路行列分解部21と直交化受信信号ベクトル算出部22とIチャネル受信候補信号点算出部23とQチャネル受信候補信号点算出部24とIチャネルシンボル尤度算出部25とQチャネルシンボル尤度算出部26と累積メトリック算出部27とビット尤度算出部28と誤り訂正復号部29を有する。
図4は、本実施形態に係る復調処理の手順を示すフローチャートである。以下、図4を参照して、図3に示す復調部14の動作を説明する。なお、数式中の表記で文字Aに付帯する下付き文字Bにさらに下付き文字Cが付帯する場合、明細書の文中ではAB(C)と表記する。
図4において、ステップS1では、伝搬路行列分解部21が、伝搬路行列Hをユニタリ行列Qと上三角行列RとにQR分解する。伝搬路行列Hとユニタリ行列Q及び上三角行列Rの関係は、(1)式で表される。
Figure 0005205347
以下、説明を簡単にするため、送信アンテナ数と受信アンテナ数は同じであるとする(N_t=N_r=N、とする)と、伝搬路行列Hとユニタリ行列Q及び上三角行列Rの関係は(2)式で表される。
Figure 0005205347
次いで、ステップS2では、直交化受信信号ベクトル算出部22が、ユニタリ行列Qと受信信号ベクトルYを用いて直交化受信信号ベクトルZを算出する。受信信号ベクトルYは、(3)式で表される。
Figure 0005205347
但し、受信信号ベクトルYは各受信アンテナANTR−1〜Nで受信されたN個のデータ信号y〜yを要素に持つ。Xは送信信号ベクトルである。送信信号ベクトルXは、送信機1のN個の各送信アンテナANTS−1〜Nで送信されたN個のデータ信号x〜xを要素に持つ。Nは雑音ベクトルである。雑音ベクトルNは、各受信アンテナANTR−1〜Nで受信されたN個の雑音信号n〜nを要素に持つ。
そして、直交化受信信号ベクトルZは、(4)式で表される。直交化受信信号ベクトルZは、N個の要素z〜zを持つ。
Figure 0005205347
但し、Qはユニタリ行列Qの共役転置行列である。
次いで、ステップS3では、受信候補信号点の同相成分(Iチャネル:In-phase Channel)と直交成分(Qチャネル:Q-phase Channel)を算出する。受信候補信号点は(5)式で表される。
Figure 0005205347
但し、xn,i(n)はn番目の送信ストリームSST−nの送信候補信号点である。nは1からNまでの自然数であり、上三角行列Rの列番号(第1列(最左列)から第N列(最右列))に対応する。一送信ストリームSST−nの送信候補信号点xn,i(n)に関しては、2個(識別子iが1〜2)あり、全て既知である。
図6に、16QAMの場合の既知の信号点配置を示す。16QAMの場合、変調多値数Mは4であり、送信候補信号点xn,i(n)として、図6に示されるように、既知の16個の送信候補信号点Pt_A〜Pがある。
n,j(n)は直交化受信信号ベクトルZのn番目の要素zの受信候補信号点である。受信候補信号点cn,j(n)は、N個の送信ストリームSST−1〜Nのうち、(N−n+1)個の送信ストリームSST−n〜Nの送信候補信号点xn,i(n)〜xN,i(N)の組合せ数分ある。従って、受信候補信号点cn,j(n)は、2(N−n+1)×M個(識別子jが1〜2(N−n+1)×M)ある。
例えばN=2、且つ、16QAMの場合、直交化受信信号ベクトルZのn番目の要素zに対する受信候補信号点cn,j(n)は、2(3−n)×4個がある。この場合、直交化受信信号ベクトルZの1番目の要素zに対する受信候補信号点c1,j(1)は、2(3−1)×4=2=256個がある。直交化受信信号ベクトルZの2番目の要素zに対する受信候補信号点c2,j(2)は、2(3−2)×4=2=16個がある。
Iチャネル受信候補信号点算出部23は、上三角行列Rと送信候補信号点xn,i(n)を用いて受信候補信号点の同相成分を算出する。Qチャネル受信候補信号点算出部24は、上三角行列Rと送信候補信号点xn,i(n)を用いて受信候補信号点の直交成分を算出する。
ここで、送信候補信号点xn,i(n)の同相成分(同相成分送信候補信号点)x n,i(n)は、(6)式で表される。送信候補信号点xn,i(n)の直交成分(直交成分送信候補信号点)x n,i(n)は、(7)式で表される。
n,i(n)=Re(xn,i(n)) (6)
n,i(n)=Im(xn,i(n)) (7)
但し、Re(x)はxの実数部を表す。Im(x)はxの虚数部を表す。
図7に、16QAMの場合の同相成分の既知の信号点配置を示す。図8に、16QAMの場合の直交成分の既知の信号点配置を示す。図7に示されるように、16QAMの場合、既知の4個の同相成分送信候補信号点Pt_a〜dがある。図8に示されるように、16QAMの場合、既知の4個の直交成分送信候補信号点Pt_e〜hがある。
ここで注目すべきは、2個の送信候補信号点xn,i(n)に対し、同相成分送信候補信号点x n,i(n)および直交成分送信候補信号点x n,i(n)の総数が「2×2M/2」個に削減される点である。例えば16QAMの場合、16個の送信候補信号点xn,i(n)に対し、同相成分送信候補信号点x n,i(n)および直交成分送信候補信号点x n,i(n)の総数は8個に削減される。以下、同相成分送信候補信号点をx n,i’(n)と表し、直交成分送信候補信号点をx n,i’(n)と表す。同相成分送信候補信号点x n,i’(n)は、2M/2個(識別子i’が1〜2M/2)ある。直交成分送信候補信号点x n,i’(n)は、2M/2個(識別子i’が1〜2M/2)ある。
Iチャネル受信候補信号点算出部23は、受信候補信号点の同相成分(同相成分受信候補信号点)を(8)式で算出する。Qチャネル受信候補信号点算出部24は、受信候補信号点の直交成分(直交成分受信候補信号点)を(9)式で算出する。
Figure 0005205347
Figure 0005205347
但し、c n,j’(n)は直交化受信信号ベクトルZのn番目の要素zの同相成分受信候補信号点である。c n,j’(n)は直交化受信信号ベクトルZのn番目の要素zの直交成分受信候補信号点である。rn,nは上三角行列Rのn行n列の要素であり、実数である。
同相成分受信候補信号点c n,j’(n)は、N個の送信ストリームSST−1〜Nのうち、1個の送信ストリームSST−nの同相成分送信候補信号点x n,i(n)及び(N−n)個の送信ストリームSST−(n+1)〜Nの送信候補信号点xn+1,i(n+1)〜xN,i(N)の組合せ数分ある。従って、同相成分受信候補信号点c n,j’(n)は、「2(N−n)×M×2M/2」個(識別子j’が1〜2(N−n)×M×2M/2)ある。
直交成分受信候補信号点c n,j’(n)は、N個の送信ストリームSST−1〜Nのうち、1個の送信ストリームSST−nの直交成分送信候補信号点x n,i(n)及び(N−n)個の送信ストリームSST−(n+1)〜Nの送信候補信号点xn+1,i(n+1)〜xN,i(N)の組合せ数分ある。従って、直交成分受信候補信号点c n,j’(n)は、「2(N−n)×M×2M/2」個(識別子j’が1〜2(N−n)×M×2M/2)ある。
ここで注目すべきは、直交化受信信号ベクトルZのn番目の要素zの受信候補信号点cn,j(n)が2(N−n+1)×M個であるのに対し、直交化受信信号ベクトルZのn番目の要素zの同相成分受信候補信号点c n,j’(n)及び直交成分受信候補信号点c n,j’(n)の総数が「2×2(N−n)×M×2M/2」個に削減される点である。
例えばN=2、且つ、16QAMの場合、直交化受信信号ベクトルZの1番目の要素zの受信候補信号点c1,j(1)が「2(3−1)×4=2=256」個であるのに対し、直交化受信信号ベクトルZの1番目の要素zの同相成分受信候補信号点c 1,j’(1)及び直交成分受信候補信号点c 1,j’(1)の総数は「2×2(2−1)×4×2=2×2×2=2=128」個に削減される。さらに、直交化受信信号ベクトルZの2番目の要素zの受信候補信号点c2,j(2)が「2(2−2+1)×4=16」個であるのに対し、直交化受信信号ベクトルZの2番目の要素zの同相成分受信候補信号点c 2,j’(2)及び直交成分受信候補信号点c 2,j’(2)の総数は「2×2(2−2)×4×2=2×2×2=8」個に削減される。
次いで、ステップS4では、同相成分のシンボル尤度と直交成分のシンボル尤度を算出する。Iチャネルシンボル尤度算出部25は、直交化受信信号ベクトルZと受信候補信号点の同相成分(同相成分受信候補信号点c n,j’(n))を用いて、直交化受信信号ベクトルZの要素z毎に同相成分のシンボル尤度を算出する。Qチャネルシンボル尤度算出部26は、直交化受信信号ベクトルZと受信候補信号点の直交成分(直交成分受信候補信号点c n,j’(n))を用いて、直交化受信信号ベクトルZの要素z毎に直交成分のシンボル尤度を算出する。
Iチャネルシンボル尤度算出部25は、同相成分のシンボル尤度(同相成分シンボル尤度)を(10)式で算出する。Qチャネルシンボル尤度算出部26は、直交成分のシンボル尤度(直交成分シンボル尤度)を(11)式で算出する。
Figure 0005205347
Figure 0005205347
但し、d n,j’(n)は直交化受信信号ベクトルZのn番目の要素zに対する同相成分受信候補信号点c n,j’(n)の同相成分シンボル尤度である。d n,j’(n)は直交化受信信号ベクトルZのn番目の要素zに対する直交成分受信候補信号点c n,j’(n)の直交成分シンボル尤度である。直交化受信信号ベクトルZのn番目の要素zに対して、同相成分シンボル尤度d n,j’(n)は同相成分受信候補信号点c n,j’(n)の個数分、「2(N−n)×M×2M/2」個がある。直交化受信信号ベクトルZのn番目の要素zに対して、直交成分シンボル尤度d n,j’(n)は直交成分受信候補信号点c n,j’(n)の個数分、「2(N−n)×M×2M/2」個がある。
ここで注目すべきは、直交化受信信号ベクトルZのn番目の要素zに対する受信候補信号点cn,j(n)のシンボル尤度dn,j(n)が2(N−n+1)×M個であるのに対し、直交化受信信号ベクトルZのn番目の要素zに係る同相成分シンボル尤度d n,j’(n)及び直交成分シンボル尤度d n,j’(n)の総数は「2×2(N−n)×M×2M/2」個に削減される点である。
例えば、N=2、且つ、16QAMの場合、ステップ4で算出される、直交化受信信号ベクトルZの2番目の要素zに係る(後述の第1ステージ(ステージ番号=1、累積メトリック算出対象行の行番号n=2)に対応する)の同相成分シンボル尤度d 2,j’(2)及び直交成分シンボル尤度d 2,j’(2)は、
2,a、d 2,b、d 2,c、d 2,d、d 2,e、d 2,f、d 2,g、d 2,h
の8個となる。但し、j’としての、表記a〜dは送信ストリームSST−2の同相成分送信候補信号点Pt_a〜d(図7参照)に対応し、表記e〜hは送信ストリームSST−2の直交成分送信候補信号点Pt_e〜h(図8参照)に対応する。
この第1ステージに関しては、従来のQR−MLD法に比して算出するシンボル尤度の個数は、16個から8個に削減される。
そして、ステップ4で算出される、直交化受信信号ベクトルZの1番目の要素zに係る(後述の第2ステージ(ステージ番号=2、累積メトリック算出対象行の行番号n=1)に対応する)の同相成分シンボル尤度d 1,j’(1)及び直交成分シンボル尤度d 1,j’(1)は、
1,aA、d 1,aB、・・・、d 1,aP、
1,bA、d 1,bB、・・・、d 1,bP、
1,cA、d 1,cB、・・・、d 1,cP、
1,dA、d 1,dB、・・・、d 1,dP、
1,eA、d 1,eB、・・・、d 1,eP、
1,fA、d 1,fB、・・・、d 1,fP、
1,gA、d 1,gB、・・・、d 1,gP、
1,hA、d 1,hB、・・・、d 1,hP、
の4×16×2=128個となる。但し、j’としての、表記aA〜aP、bA〜bP、cA〜cP及びdA〜dPは送信ストリームSST−1の同相成分送信候補信号点Pt_a〜d(図7参照)及び送信ストリームSST−2の送信候補信号点Pt_A〜P(図6参照)の各組合せに対応し、表記eA〜eP、fA〜fP、gA〜gP及びhA〜hPは送信ストリームSST−1の直交成分送信候補信号点Pt_e〜h(図8参照)及び送信ストリームSST−2の送信候補信号点Pt_A〜P(図6参照)の各組合せに対応する。
この第2ステージでは、従来のQR−MLD法に比して算出するシンボル尤度の個数は、256個から128個に削減される。
本実施形態によれば、上述のように算出するシンボル尤度の個数を削減することができるので、シンボル尤度算出にかかる演算量が削減される。特に、シンボル尤度算出の演算は、乗算が多いので、演算量削減による効果が大きい。
次いで、ステップS5では、累積メトリックを算出する。累積メトリック算出処理では、上三角行列R内の最下行(行番号n=N(第N行)、要素はrN,Nの1個のみ)を最初の累積メトリック算出対象行(最初のステージ(ステージ番号=1))として、1行ずつ上の行を累積メトリック算出対象行としながら、最上行(行番号n=1(第1行)、要素はr1,1、r1,2、・・・、r1,NのN個)を最終の累積メトリック算出対象行(最終のステージ(ステージ番号=N))とする。上三角行列R内の第n行は、ステージ番号「N−n+1」に対応する。
ここで、図5を参照して、ステップS5の累積メトリック算出処理を説明する。図5は、本実施形態に係る累積メトリック算出処理の手順を示すフローチャートである。図5において、ステップS51では、累積メトリック算出部27が、ステージ番号st(=N−n+1)を1に初期化する(つまり、累積メトリック算出対象行の行番号n=Nとする)。次いで、ステップS52では、累積メトリック算出部27が、ステージ番号st(=1)の同相成分シンボル尤度d N,j’(N)をステージ番号st(=1)の同相成分累積メトリックδ N,j’(N)に設定し、ステージ番号st(=1)の直交成分シンボル尤度d N,j’(N)をステージ番号st(=1)の直交成分累積メトリックδ N,j’(N)に設定する。
次いで、ステップS53では、累積メトリック算出部27が、ステージ番号st(=N−n+1、累積メトリック算出対象行の行番号n)の同相成分累積メトリックδ n,j’(n)と直交成分累積メトリックδ n,j’(n)を加算し、この加算結果をステージ番号stの累積メトリックδn,j(n)とする。ここで、同相成分累積メトリックδ n,j’(n)と直交成分累積メトリックδ n,j’(n)の加算は、同相成分累積メトリックδ n,j’(n)と直交成分累積メトリックδ n,j’(n)の組合せの全てについて、それぞれに行う。
同相成分累積メトリックδ n,j’(n)の個数は、同相成分シンボル尤度d n,j’(n)の個数である「2(N−n)×M×2M/2」個に等しい。直交成分累積メトリックδ n,j’(n)の個数は、直交成分シンボル尤度d n,j’(n)の個数である「2(N−n)×M×2M/2」個に等しい。従って、累積メトリックδn,j(n)の個数は、「2(N−n)×M×2M/2」個の同相成分シンボル尤度d n,j’(n)と「2(N−n)×M×2M/2」個の直交成分シンボル尤度d n,j’(n)との組合せ数、つまり「2(N−n)×M×2M/2」×「2(N−n)×M×2M/2」=2(N−n+1)×M個となる。
これにより、ステージ番号st(=N−n+1、累積メトリック算出対象行の行番号n)の累積メトリックδn,j(n)は、2(N−n+1)×M個が得られる。そして、このステージ番号stの2(N−n+1)×M個の累積メトリックδn,j(n)は、直交化受信信号ベクトルZのn番目の要素zに対する2(N−n+1)×M個の受信候補信号点cn,j(n)のシンボル尤度dn,j(n)に等しい。
例えば、N=2、且つ、16QAMの場合、ステップS53で算出される、第1ステージの累積メトリックδ2,j(2)は、
2,A=d 2,a+d 2,e、d2,B=d 2,b+d 2,e、d2,C=d 2,c+d 2,e、d2,D=d 2,d+d 2,e
2,E=d 2,a+d 2,f、d2,F=d 2,b+d 2,f、d2,G=d 2,c+d 2,f、d2,H=d 2,d+d 2,f
2,I=d 2,a+d 2,g、d2,J=d 2,b+d 2,g、d2,K=d 2,c+d 2,g、d2,L=d 2,d+d 2,g
2,M=d 2,a+d 2,h、d2,N=d 2,b+d 2,h、d2,O=d 2,c+d 2,h、d2,P=d 2,d+d 2,h
の16個となる。但し、jとしての、表記A〜Pは送信ストリームSST−2の送信候補信号点Pt_A〜P(図6参照)に対応する。この16個の累積メトリックδ2,j(2)は、従来のQR−MLD法における第1ステージの累積メトリックに等しい。
次いで、ステップS54では、累積メトリック算出部27が、ステージ番号st(=N−n+1)が最終ステージ番号「N」(つまり、累積メトリック算出対象行の行番号n=1(最上行))であるかを判断する。この結果、最終ステージ番号「N」である場合(ステップS54、YES)は図5の累積メトリック算出処理を終了する。一方、最終ステージ番号「N」でない場合(ステップS54、NO)はステップS55に進む。
ステップS55では、累積メトリック算出部27が、ステージ番号「st+1(=N−(n−1)+1、累積メトリック算出対象行の行番号「n−1」)」の同相成分累積メトリックδ n−1,j’(n−1)と直交成分累積メトリックδ n−1,j’(n−1)を算出する。
具体的には、累積メトリック算出部27は、ステージ番号st(=N−n+1、累積メトリック算出対象行の行番号n)の累積メトリックδn,j(n)をステージ番号「st+1」の同相成分シンボル尤度d n−1,j’(n−1)に加算して、ステージ番号「st+1」の同相成分累積メトリックδ n−1,j’(n−1)を算出する。累積メトリック算出部27は、ステージ番号st(=N−n+1、累積メトリック算出対象行の行番号n)の累積メトリックδn,j(n)をステージ番号「st+1」の直交成分シンボル尤度d n−1,j’(n−1)に加算して、ステージ番号「st+1」の直交成分累積メトリックδ n−1,j’(n−1)を算出する。
ここで、累積メトリックδn,j(n)は2(N−n+1)×M個あり、同相成分シンボル尤度d n−1,j’(n−1)は「2(N−(n−1))×M×2M/2(=2(N−n+1)×M×2M/2)」個あり、直交成分シンボル尤度d n−1,j’(n−1)は「2(N−(n−1))×M×2M/2(=2(N−n+1)×M×2M/2)」個ある。
そして、累積メトリックδn,j(n)と同相成分シンボル尤度d n−1,j’(n−1)との加算では、累積メトリックδn,j(n)を、2M/2個の同相成分送信候補信号点x n,i(n)毎に、送信ストリームSST−n〜Nの送信候補信号点xn,i(n)〜xN,i(N)の組合せ(2(N−n+1)×M個)に係る同相成分シンボル尤度d n−1,j’(n−1)にそれぞれ加算する。これにより、ステージ番号「st+1(=N−(n−1)+1、累積メトリック算出対象行の行番号「n−1」)」の「2(N−n+1)×M×2M/2」個の同相成分累積メトリックδ n−1,j’(n−1)が得られる。
累積メトリックδn,j(n)と直交成分シンボル尤度d n−1,j’(n−1)との加算では、累積メトリックδn,j(n)を、2M/2個の直交成分送信候補信号点x n,i(n)毎に、送信ストリームSST−n〜Nの送信候補信号点xn,i(n)〜xN,i(N)の組合せに係る直交成分シンボル尤度d n−1,j’(n−1)にそれぞれ加算する。これにより、ステージ番号「st+1(=N−(n−1)+1、累積メトリック算出対象行の行番号「n−1」)」の「2(N−n+1)×M×2M/2」個の直交成分累積メトリックδ n−1,j’(n−1)が得られる。
例えば、N=2、且つ、16QAMの場合、ステップS55で算出される、第2ステージの同相成分累積メトリックδ 1,j’(1)及び直交成分累積メトリックδ 1,j’(1)は、
δ aA=d 1,aA+d2,A、δ aB=d 1,aB+d2,B、・・・、δ aP=d 1,aP+d2,P
δ bA=d 1,bA+d2,A、δ bB=d 1,bB+d2,B、・・・、δ bP=d 1,bP+d2,P
δ cA=d 1,cA+d2,A、δ cB=d 1,cB+d2,B、・・・、δ cP=d 1,cP+d2,P
δ dA=d 1,dA+d2,A、δ dB=d 1,dB+d2,B、・・・、δ dP=d 1,dP+d2,P
δ eA=d 1,eA+d2,A、δ eB=d 1,eB+d2,B、・・・、δ eP=d 1,eP+d2,P
δ fA=d 1,fA+d2,A、δ fB=d 1,fB+d2,B、・・・、δ fP=d 1,fP+d2,P
δ gA=d 1,gA+d2,A、δ gB=d 1,gB+d2,B、・・・、δ gP=d 1,gP+d2,P
δ hA=d 1,hA+d2,A、δ hB=d 1,hB+d2,B、・・・、δ hP=d 1,hP+d2,P
の128個となる。
次いで、ステップS56では、、累積メトリック算出部27が、ステージ番号stに1を加算する(つまり、累積メトリック算出対象行の行番号nから1を減算する)。この後、ステップS53に戻る。
上記ステップS5の累積メトリック算出処理の結果、最初の累積メトリック算出対象行(最初のステージ(ステージ番号=1))から最終の累積メトリック算出対象行(最終のステージ(ステージ番号=N))まで、1行ずつ上の行を累積メトリック算出対象行としながら、累積メトリック算出対象行(行番号n)の累積メトリックδn,j(n)が算出される。
例えば、N=2、且つ、16QAMの場合、ステップS53で算出される、第2ステージ(最終ステージ)の累積メトリックδ1,j(1)は、
δ1,AA=δ aA+δ eA、δ1,AB=δ aB+δ eB、・・・、δ1,AP=δ aP+δ eP
δ1,BA=δ bA+δ eA、δ1,BB=δ bB+δ eB、・・・、δ1,BP=δ bP+δ eP
δ1,CA=δ cA+δ eA、δ1,CB=δ cB+δ eB、・・・、δ1,CP=δ cP+δ eP
δ1,DA=δ dA+δ eA、δ1,DB=δ dB+δ eB、・・・、δ1,DP=δ dP+δ eP
δ1,EA=δ aA+δ fA、δ1,EB=δ aB+δ fB、・・・、δ1,EP=δ aP+δ fP
δ1,FA=δ bA+δ fA、δ1,FB=δ bB+δ fB、・・・、δ1,FP=δ bP+δ fP
δ1,GA=δ cA+δ fA、δ1,GB=δ cB+δ fB、・・・、δ1,GP=δ cP+δ fP
δ1,HA=δ dA+δ fA、δ1,HB=δ dB+δ fB、・・・、δ1,HP=δ dP+δ fP
δ1,IA=δ aA+δ gA、δ1,IB=δ aB+δ gB、・・・、δ1,IP=δ aP+δ gP
δ1,JA=δ bA+δ gA、δ1,JB=δ bB+δ gB、・・・、δ1,JP=δ bP+δ gP
δ1,KA=δ cA+δ gA、δ1,KB=δ cB+δ gB、・・・、δ1,KP=δ cP+δ gP
δ1,LA=δ dA+δ gA、δ1,LB=δ dB+δ gB、・・・、δ1,LP=δ dP+δ gP
δ1,MA=δ aA+δ hA、δ1,MB=δ aB+δ hB、・・・、δ1,MP=δ aP+δ hP
δ1,NA=δ bA+δ hA、δ1,NB=δ bB+δ hB、・・・、δ1,NP=δ bP+δ hP
δ1,OA=δ cA+δ hA、δ1,OB=δ cB+δ hB、・・・、δ1,OP=δ cP+δ hP
δ1,PA=δ dA+δ hA、δ1,PB=δ dB+δ hB、・・・、δ1,PP=δ dP+δ hP
の16×16=256個となる。但し、jとしての、表記AA〜AP、BA〜BP、CA〜CP、DA〜DP、EA〜EP、FA〜FP、GA〜GP、HA〜HP、IA〜IP、JA〜JP、KA〜KP、LA〜LP、MA〜MP、NA〜NP、OA〜OP、PA〜PPは、送信ストリームSST−1の送信候補信号点Pt_A〜P及び送信ストリームSST−2の送信候補信号点Pt_A〜Pの各組合せに対応する。この256個の累積メトリックδ1,j(1)は、従来のQR−MLD法における第2ステージの累積メトリックに等しい。
説明を図4に戻す。
ステップS6では、ビット尤度算出部28が、ステップS5で算出された累積メトリックを用いて、各送信ストリームSST−1〜Nで送信された変調シンボルにマッピングされる各ビットのビット尤度を算出する。
例えば16QAMの場合、図6に示されるように、4個のビットb0〜3が一変調シンボルにマッピングされる。ビット尤度算出部28は、各送信ストリームSST−1〜Nの各ビットb0〜3を対象にして、対象ビットが0である累積メトリックのグループと、対象ビットが1である累積メトリックのグループとに、累積メトリックを分類する。そして、ビット尤度算出部28は、ある送信ストリームのある対象ビットに関し、対象ビットが0である累積メトリックのグループ内の累積メトリックの最小値と、対象ビットが1である累積メトリックのグループ内の累積メトリックの最小値とを比較し、この比較結果に基づいて当該送信ストリームの当該対象ビットのビット尤度を算出する。これにより、各送信ストリームSST−1〜Nで送信された変調シンボルにマッピングされる各ビットb0〜3のビット尤度が得られる。
次いで、ステップS7では、誤り訂正復号部29が、各送信ストリームSST−1〜Nで送信された変調シンボルにマッピングされる各ビットのビット尤度を用いて、誤り訂正符号の復号処理を行い、各送信ストリームSST−1〜Nで送信された変調シンボルにマッピングされる各受信ビットを判定する。例えば16QAMの場合、誤り訂正復号部29は、送信ストリームSST−1〜N毎に、一変調シンボルにマッピングされる4個の受信ビットb0〜3を判定する。誤り訂正復号部29は、各送信ストリームSST−1〜Nの判定結果の受信ビットを出力する。
上述したように本実施形態によれば、MIMO伝送された受信データの復調処理において、上三角行列Rの対角成分が実数であることを利用し、IチャネルとQチャネルを分離してシンボル尤度を計算することにより、従来のQR−MLD法に比して算出するシンボル尤度の個数を削減することができるので、シンボル尤度算出にかかる演算量を削減することができる。これにより、受信機の消費電力の低減や回路規模の縮小などが可能となり、バッテリの長寿命化による充電頻度の低減、装置コストの低減などに寄与することができる。
さらに、本実施形態で算出されるシンボル尤度は、従来のQR−MLD法で算出されるシンボル尤度に等しい。これにより、従来のQR−MLD法と同等の復調精度を得ることが可能である。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、ステップS6のビット尤度算出処理において、最終ステージで初めて出現する送信ストリームSST−1で送信された変調シンボルにマッピングされる各ビットのビット尤度については、ステップS53で算出される最終ステージの累積メトリックδ1,j(1)を使用してビット尤度を算出してもよく、或いは、ステップS55で算出される最終ステージの同相成分累積メトリックδ 1,j’(1)及び直交成分累積メトリックδ 1,j’(1)を使用してビット尤度を算出してもよい。最終ステージの同相成分累積メトリックδ 1,j’(1)及び直交成分累積メトリックδ 1,j’(1)を使用して、最終ステージで初めて出現する送信ストリームSST−1で送信された変調シンボルにマッピングされる各ビットのビット尤度を算出する場合には、最終ステージの累積メトリックδ1,j(1)を計算しなくてもよいので、その分、演算量を削減することができる。
なお、本発明は、QR−MLD法やQRM−MLD法など、QR分解を用いる復調方法に対して適用可能である。
14…復調部、21…伝搬路行列分解部、22…直交化受信信号ベクトル算出部、23…Iチャネル受信候補信号点算出部、24…Qチャネル受信候補信号点算出部、25…Iチャネルシンボル尤度算出部、26…Qチャネルシンボル尤度算出部、27…累積メトリック算出部、28…ビット尤度算出部、29…誤り訂正復号部

Claims (4)

  1. MIMO伝送システムの復調装置において、
    伝搬路行列をユニタリ行列と上三角行列とにQR分解する伝搬路行列分解部と、
    前記ユニタリ行列と受信信号ベクトルを用いて直交化受信信号ベクトルを算出する直交化受信信号ベクトル算出部と、
    前記上三角行列と送信候補信号点を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に受信候補信号点の同相成分を算出する第1の受信候補信号点算出部と、
    前記上三角行列と送信候補信号点を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に受信候補信号点の直交成分を算出する第2の受信候補信号点算出部と、
    前記直交化受信信号ベクトルと前記受信候補信号点の同相成分を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に同相成分のシンボル尤度を算出する第1のシンボル尤度算出部と、
    前記直交化受信信号ベクトルと前記受信候補信号点の直交成分を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に直交成分のシンボル尤度を算出する第2のシンボル尤度算出部と、
    前記同相成分のシンボル尤度と前記直交成分のシンボル尤度を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に累積メトリックを算出する累積メトリック算出部と、
    前記累積メトリックを用いて受信データを判定する受信データ判定部と、
    を備えたことを特徴とする復調装置。
  2. 前記累積メトリック算出部は、
    前記上三角行列内の最初の累積メトリック算出対象行である最下行に係る前記同相成分のシンボル尤度と前記直交成分のシンボル尤度の和を該最下行の1つ上の行である次の累積メトリック算出対象行に係る前記同相成分のシンボル尤度と前記直交成分のシンボル尤度とにそれぞれ加算して、該次の累積メトリック算出対象行に係る同相成分の累積メトリックと直交成分の累積メトリックとを算出し、
    以後、前記上三角行列内の一の累積メトリック算出対象行に係る同相成分の累積メトリックと直交成分の累積メトリックの和を該累積メトリック算出対象行の1つ上の行である次の累積メトリック算出対象行に係る前記同相成分のシンボル尤度と前記直交成分のシンボル尤度とにそれぞれ加算して、該次の累積メトリック算出対象行に係る同相成分の累積メトリックと直交成分の累積メトリックとを算出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の復調装置。
  3. 前記受信データ判定部は、前記上三角行列内の最上行に係る前記直交化受信信号ベクトルの要素のみに含まれる送信ストリームの受信データを、前記上三角行列内の最上行に係る同相成分の累積メトリックと直交成分の累積メトリックとを用いて判定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の復調装置。
  4. MIMO伝送システムの復調装置における復調方法であって、
    伝搬路行列をユニタリ行列と上三角行列とにQR分解するステップと、
    前記ユニタリ行列と受信信号ベクトルを用いて直交化受信信号ベクトルを算出するステップと、
    前記上三角行列と送信候補信号点を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に受信候補信号点の同相成分を算出するステップと、
    前記上三角行列と送信候補信号点を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に受信候補信号点の直交成分を算出するステップと、
    前記直交化受信信号ベクトルと前記受信候補信号点の同相成分を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に同相成分のシンボル尤度を算出するステップと、
    前記直交化受信信号ベクトルと前記受信候補信号点の直交成分を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に直交成分のシンボル尤度を算出するステップと、
    前記同相成分のシンボル尤度と前記直交成分のシンボル尤度を用いて、前記直交化受信信号ベクトルの要素毎に累積メトリックを算出するステップと、
    前記累積メトリックを用いて受信データを判定するステップと、
    を含むことを特徴とする復調方法。
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