JP5205186B2 - 積層体の保管方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表面に微細な凸凹構造を持つ成形体を包含する積層体の保管方法に関する。
近年のフォトリソグラフィー技術の発達により、光の波長レベルのピッチを有する微細構造パターンを形成することができるようになってきた。このように非常に小さいピッチのパターンを有する部材や製品は、半導体分野だけでなく、光学分野において利用範囲が広く有用である。
例えば、金属などで構成された導電体線が特定のピッチで格子状に配列してなる凸凹構造を持つワイヤグリッドは、そのピッチが入射光(例えば、可視光の波長400nmから800nm)に比べてかなり小さいピッチ(例えば、2分の1以下)であれば、導電体線に対して平行に振動する電場ベクトル成分の光をほとんど反射し、導電体線に対して垂直な電場ベクトル成分の光をほとんど透過させるため、単一偏光を作り出す偏光板として使用できる。ワイヤグリッド型偏光素子は、透過しない光を反射し再利用することができるので、光の有効利用の観点からも望ましいものである。
このようなワイヤグリッド型偏光素子(ワイヤグリッド偏光板)としては、例えば、特許文献1に開示されているものがある。このワイヤグリッド偏光板は、入射光の波長より小さいグリッド周期で間隔が置かれた金属ワイヤを備えている成形体である。
このワイヤグリッド偏光板を実用に供する目的で搬送、後加工、保管するには、ワイヤグリッド面の損傷や、汚染を防止する必要があるが、所謂保護フィルムをワイヤグリッド偏光板に貼合した場合、保護フィルムの粘着層に含有される粘着成分がワイヤグリッドとの貼合面に染み出して、被覆材を取り除いた後もワイヤグリッド面(凸凹構造面)に残存し、ワイヤグリッド偏光板の性能を低下させるなどの問題が生じる。このため、非粘着性の保護フィルムでワイヤグリッド面を保護することが考えられる。しかしながら、非粘着性の保護フィルムをワイヤグリッド偏光板に重ねただけでは、搬送や後加工時に両者が擦れ合うことによりワイヤグリッド面の損傷を防止できず、容易に剥離するためにワイヤグリッド面の汚染を防止できないという問題がある。
特開2002−328234号公報
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、成形体と被覆材とで構成される積層体の成形体の凸凹構造面の損傷や汚染を防止でき、被覆材が成形体から剥離することを防止でき、しかも凸凹構造に起因する光学特性を損なうことがない積層体の保管方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究した結果、光学特性を示す凸凹構造を持つ基材に適切な粘着特性を有する被覆材を貼り合わせて積層体とし、管理された適切な温度条件で搬送、後加工、保管することによって上記課題を全て解決できることを見出し、本発明をするに至った。なお、本発明においては、搬送や後加工についても「積層体」の形態のままで所定時間保持されるので、本発明において「保管」とは、一般的な保管の意味を指すだけでなく、「積層体」の形態のままで搬送や後加工中に保持することをも包含する。
本発明の積層体の保管方法は、凸凹構造を表面に有する成形体と、前記成形体の前記凸凹構造上に配設され、易剥離性の粘着層を有する被覆材と、を具備する積層体を保管する方法であって、前記被覆材を溶剤抽出することによって抽出される成分の量が、前記被覆材1cm当たり0.3mg以下であり、保管前に、30℃〜80℃、0.01時間〜168時間で一時的に仮保管し、温度80℃以下で前記積層体を保管することを特徴とする。
本発明の積層体の保管方法においては、前記成形体の凸凹構造は、複数の格子状凸部が並設して構成されており、前記格子状凸部上に金属ワイヤが形成されていることが好ましい。本発明の積層体の保管方法においては、高さが0.01μm〜10μmの範囲であり、ピッチが0.01μm〜10μmの範囲である微細な金属ワイヤが形成されていることが好ましい。
本発明の積層体の保管方法においては、前記被覆材を剥離した際の前記被覆材から前記成形体への移行成分量が、前記被覆材1cm当たり0.005mg以下であることが好ましい。
本発明の積層体の保管方法においては、剥離速度1000mm/分での90度剥離法による前記成形体と前記被覆材との間の剥離力が0.1gf/25mm〜200gf/25mmの範囲であることが好ましい。この場合において、保管時間が30時間経過した後での剥離速度1000mm/分での90度剥離法による前記成形体と前記被覆材との間の剥離力が0.1gf/25mm〜200gf/25mmの範囲であることが好ましい。
本発明の積層体の保管方法においては、前記成形体を溶剤抽出することによって抽出される成分の量が、前記成形体の全体の重量の10重量%以下であることが好ましい。
本発明の積層体の保管方法は、凸凹構造を表面に有する成形体と、前記成形体の前記凸凹構造上に配設され、易剥離性の粘着層を有する被覆材と、を具備する積層体を保管する方法であって、前記被覆材を溶剤抽出することによって抽出される成分の量が、前記被覆材1cm当たり0.3mg以下であり、保管前に、30℃〜80℃、0.01時間〜168時間で一時的に仮保管し、温度80℃以下で前記積層体を保管するので、積層体の成形体の凸凹構造面の損傷や汚染を防止でき、被覆材が成形体から剥離することを防止でき、しかも凸凹構造に起因する光学特性を損なうことがない。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。ここでは、成形体が、複数の格子状凸部が並設して構成された凸凹構造を持ち、格子状凸部上に金属ワイヤが形成されてなるワイヤグリッド偏光板である場合について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る積層体の一例を示す概略断面図である。図1に示す積層体は、微細な凸凹構造11a(一方向に延在した凸部を持つ格子状の凸凹構造)を表面に有する透明な基材11と、この基材11の凸凹構造11a上に設けられた金属ワイヤ12とから構成された成形体であるワイヤグリッド偏光板1と、ワイヤグリッド偏光板1に接触する易剥離性の粘着層22と基材21から構成される被覆材である保護フィルム2から構成されている。ここで、図1では、ワイヤグリッド偏光板1上に保護フィルム2が接触されている形で描かれているが、保護フィルム2が金属ワイヤ12の凹部に進入する形態の接触方法を採ることも可能である。
微細な凸凹構造11aは、高さが0.01μm〜10μmの範囲であり、少なくとも1方向のピッチが0.01μm〜10μmの範囲であり、例えば、光ナノインプリント技術を応用して製造することができる。凸凹構造11aについては、凸部を持つ格子状構造だけでなく、凸部がドットで構成されていても良く、凹部が表面ピンホールで構成されていても良い。
なお、図1では、基材11は表面に凸凹構造11aが形成された単層構造であるが、本発明においては単層構造に限定されず、複数層構造であっても良い。
基材11を単層で構成する場合、基材1を構成する材料としては、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)樹脂、PC(ポリカーボネート)樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂、PE(ポリエチレン)樹脂、PP(ポリプロピレン)樹脂、COP(シクロオレフィンポリマー)樹脂、COC(シクロオレフィンコポリマー)樹脂などの熱可塑性樹脂や、TAC(トリアセチルセルロース)樹脂や、紫外線硬化樹脂や、熱硬化性樹脂や、ゴムや、ガラスや、セラミックスや、上記した諸材料を任意に複合した材料などが挙げられる。基材11が熱可塑性樹脂であればワイヤグリッドに屈曲性や易加工性を付与できるので特に好ましい。また必要に応じて他の材料と複合化するための易接着処理や、静電気を防止するための帯電防止処理や、耐光性を改良するための耐光剤、その他酸化防止剤、可塑剤、難燃剤などの添加剤処理などが施されている材料を用いても良い。
凸凹構造11aを設ける方法としては、例えば所望の凸凹構造を反転した凹凸構造を有する型を用いて熱可塑性樹脂に凸凹構造を熱転写する方法や、例えば延伸加工が可能な熱可塑性樹脂によりピッチの大きな反転型を用いて熱転写した後に、延伸加工を施すことにより所望のピッチに縮小した凸凹構造11aを設ける方法などが挙げられる。なお前記の熱可塑性樹脂基材の延伸については、本出願人の特開2006−224659号公報に記載されているので、この内容はすべてここに含めておく。また例えば、ガラス基板などに凸凹構造11aを設ける場合には、例えばフォトリソグラフィー、エッチングなどの通常のパターニング方法などが挙げられる。
また、基材11は、例えば、ベース基材上に、凸凹構造11aを有する別の層が設けられた複数層構造であっても良い。この場合、ベース基材及び、ベース基材上に設けられた別の層の材料としては、それぞれPET樹脂、PMMA樹脂、PC樹脂、PS樹脂、PE樹脂、PP樹脂、COP樹脂、またはCOC樹脂などの熱可塑性樹脂や、TAC樹脂や、紫外線硬化樹脂や、熱硬化樹脂や、ゴムや、ガラスや、セラミックスや、金属や、上記した諸材料を任意に複合した材料などが挙げられる。ベース基材の材料が熱可塑性樹脂であればワイヤグリッドに屈曲性や易加工性を付与できるので特に好ましい。凸凹構造11aを有する層の材料としては、凸凹構造11aの成形性の面からアクリル系、エポキシ系、ウレタン系などの紫外線硬化型樹脂を用いることが好ましい。アクリル系紫外線硬化型樹脂としては、トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)、ヘキサメチレンジアクリレート(HDDA)、ラウリルアクリレートなどの組成物が挙げられる。
例えば、紫外線硬化型樹脂を用いて凸凹構造11aを設ける例としては、ベース基材を構成する材料の表面に紫外線硬化樹脂を塗布し、所望の凸凹構造を反転した凹凸構造を有する型に押し当てながら紫外線で硬化して、型の凹凸構造を紫外線硬化型樹脂に転写してベース基材上に凸凹構造11aを有する層を設ける方法が挙げられる。また例えば、ベース基材の上に金属薄膜を形成し、これをフォトリソグラフィー、エッチングなどの通常のパターニング方法により(凸凹構造11aを設けることなく)直接金属ワイヤ12を形成する方法なども挙げられる。
凸凹構造11aの格子状凸部の高さは0.01μm〜10μmであることが好ましく、強度面からは格子状凸部間のピッチに対して0.5〜1.5倍の高さ、特に0.8〜1.5倍の高さであることがより好ましい。凸凹構造11aの上に金属ワイヤ12を設けた場合には、(格子状凸部+金属ワイヤ12)の高さが格子状凸部間のピッチに対して0.5〜1.5倍の高さ、特に0.8〜1.5倍の高さであることが強度面及び、偏光性能の面からより好ましい。
凸凹構造11aの格子状凸部のピッチは、テラヘルツ領域の偏光特性を考慮した場合、10μm以下が好ましく、近赤外光領域の偏光特性を考慮した場合、2μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましく、0.25μm以下がさらに好ましい。また可視光領域の広帯域にわたる偏光特性を考慮した場合、0.15μm以下が好ましく、より好ましくは0.12μm以下であり、さらに好ましくは0.08μm以下である。ピッチが小さくなるほど偏光特性は向上する。一方、加工の容易さの面では0.01μm以上であることが好ましい。上記したようなピッチの大きさは製造条件を調整することにより制御することができる。
また、凸凹構造11a上に誘電体層を設けてもよい。特に、基材11として樹脂基材を用いる場合には、誘電体層を設けることが好ましい。誘電体層が凸凹構造11aの格子状凸部の側面を覆うように密着形成することによって、金属ワイヤ12を強固に格子状凸部上に立設することができるので、金属ワイヤ12を厚く設けてワイヤ全体(格子状凸部+金属ワイヤ12)の高さを高くしても、ワイヤの外力に対する強度を高く保つことが可能となる。
金属ワイヤ12を構成する金属としては、光の反射率が高い素材が好ましく、アルミニウム、銀などを挙げることができる。金属ワイヤ12の幅は、偏光度、透過率などを考慮すると、格子状凸部間のピッチの35%〜60%であることが好ましい。ワイヤの高さと幅の比(アスペクト比)としては2〜5が好ましく、特に2〜3.5が好ましい。ワイヤの高さは可視光領域の偏光特性を考慮した場合には、120nm〜220nmがさらに好ましく、140nm〜200nmであることが最も好ましい。なお、金属ワイヤ12を形成する方法としては、金属ワイヤ12を構成する材料と基材を構成する材料とを考慮して適宜選択する。例えば、真空蒸着法などを用いることができる。
格子状凸部や、複数の格子状凸部によって形成される微細凸凹格子の凹部の断面形状に制限はない。これらの断面形状は、例えば台形、矩形、方形、プリズム状や、半円状などの正弦波状であってもよい。ここで、正弦波状とは凹部と凸部の繰り返しからなる曲線部をもつことを意味する。なお、曲線部は湾曲した曲線であればよく、例えば、凸部にくびれがある形状も正弦波状に含める。
被覆材である保護フィルム2の粘着層22は、ワイヤグリッド偏光板1と基材21とを結合して積層体をなし、該積層体は搬送や後加工に耐えうる程度の密着力を有する一方、該成形体を管理された適切な温度条件で保管(搬送、後加工の意味も包含)することによって、ワイヤグリッド偏光板1を保護フィルム2から剥がして使用する際には、保護フィルム自体に起因するワイヤグリッド偏光板の性能の低下を招かないという特徴を有する。ここで、「保護フィルム自体に起因するワイヤグリッド偏光板の性能の低下」とは、具体的には、(a)保護フィルムの粘着層に含有される粘着成分がワイヤグリッドとの貼合面に染み出して、被覆材を取り除いた後もワイヤグリッド面に残存し、ワイヤグリッド偏光板の性能を低下させる現象、(b)積層体の密着力が過剰であるために、(あるいは積層体の保管中に密着力が経時的に増大したために)ワイヤグリッド偏光板1を保護フィルム2から剥がして使用する際に粘着層22が凝集破壊して、ワイヤグリッド面上の視認できる程度の大きさの付着残留物になる現象、(c)(b)と同様に積層体の密着力が過剰であるためにワイヤグリッド偏光板1を保護フィルム2から剥がして使用する際に金属ワイヤ12を損傷したり、ワイヤグリット偏光板1自体が塑性変形(折れ皺、割れなど)したりする現象、(d)保護フィルムの粘着層に含有される酸性成分などにより金属ワイヤ12が腐食、劣化する現象などが挙げられる。
本発明に用いられる被覆材2は、溶剤抽出することによって抽出される成分の量が、被覆材1cm当たり0.3mg以下であることを特徴とする。このような被覆材2を用いることにより本発明の効果が発現する理由としては、粘着層22には比較的低分子量で流動性を有する粘着成分の含有量が極めて小さいために粘着成分がワイヤグリッドとの貼合面に染み出す影響が少なく、上記(a)や(d)の現象が起こり難いためと推測される。同時に積層体の密着力を適度に調整したり、密着力の経時的な増大を抑制することが容易になるために上記(b)や(c)の現象も起こり難いためと推測される。本発明で奏する効果を一層向上させるには、抽出される成分の量がより少ないことが好ましく、被覆材1cm当たり0.2mg以下であることがより好ましい。さらに好ましくは被覆材1cm当たり0.1mg以下であり、特に好ましくは被覆材1cm当たり0.05mg以下であり、最も好ましくは被覆材1cm当たり0.01mg以下であり、特に最も好ましくは被覆材1cm当たり0.005mg以下である。このような溶剤抽出することによって抽出される成分の量が少ない保護フィルムを製造する方法としては、粘着層22の原料について低分子量粘着成分の配合を制限する方法や、過剰な粘着成分を予め抽出などの手段によって除去し低減する方法や、粘着層22の厚みを薄くする方法などが挙げられる。
ここで、被覆材2の溶剤抽出に使用する溶剤としては、抽出され得る成分の特性に応じて、トルエン、クロロホルム、アルコール類、ケトン類、エーテル類などの有機溶剤や、温水などから適宜選択できるが、広範な種類の成分を溶解できる面及び、安全性の面からトルエン、アルコール類、温水などが好ましく用いられる。溶剤抽出の方法としては、浸漬法やソックスレー抽出法などを採用することができる。
また本発明に用いられる積層体は、成形体(ワイヤグリッド偏光板)1を被覆材(保護フィルム)2から剥がした際に、被覆材2から成形体1への移行成分量が被覆材1cm当たり0.005mg以下であることが好ましい。このように成形体に実質的に移行する成分量が少ない被覆材2を用いることにより、本発明の奏する効果が発現する理由としては、上記(a)や(d)の現象が起こり難いためと推測される。また被覆材2を剥離した後の成形体1表面上の移行成分に塵などの異物が付着するような悪影響も少ないためと推測される。
本発明の奏する効果を一層向上させるには被覆材2から成形体1への移行成分量がより少ないことが好ましく、被覆材1cm当たり0.001mg以下であるものがより好ましく、さらに好ましくは被覆材1cm当たり0.0005mg以下であり、特に好ましくは被覆材1cm当たり0.0002mg以下である。このような被覆材2から成形体1に移行する成分の量が少ない保護フィルムを製造する方法としては、粘着層22の原料について低分子量粘着成分の配合を制限する方法や、過剰な粘着成分を予め抽出などの手段で除去し低減する方法や、粘着層22の厚みを薄くする方法や、粘着成分には被覆材2を剥離した後、成形体1の表面から速やかに揮発してしまうものを選択する方法などが挙げられる。
ここで、移行成分量は、被覆材2と積層させる前の成形体(以下、「成形体1(A)」ともいう)と、積層体から被覆材2を剥がした後の成形体(以下、成形体1(B)ともいう。)の、各々の抽出物量を比較する方法や、上記成形体1(A)及び成形体1(B)のワイヤグリッド表面を各々XPS分析する方法などによって評価することができる。
本発明に用いられる被覆材2の粘着層22の材料としては、低流動性ゴム系弾性材料が挙げられる。具体的には、ポリアクリル酸エステルを主成分とするアクリル系粘着剤、架橋したシリコーンゴム(ポリオルガノシロキサン)、天然ゴム、ポリイソブチレンなどが挙げられる。本発明に用いられる被覆材2は、特に粘着層22に低分子量の高流動成分の含有量が少ないことが好ましい。このようなゴム系材料に、本発明の奏する効果を損なわない質的、量的範囲内で、粘着性付与剤、オイル、ガラス転移温度シフト剤などの添加剤を付与しても良い。
本発明に用いられる被覆材2の基材21は成形体1の表面の微細な凸凹構造(金属ワイヤ12を包含しうる)を保護するために十分な剛性を有する。また目的に応じて透明なもの、或いは識別可能なように着色などされたもの、フィッシュアイなどの欠点やムラの少ないもの、光学歪みの少ないものなどから適宜選択できる。このような基材21の材料としては、PET樹脂、PMMA樹脂、PC樹脂、PS樹脂、PE樹脂、PP樹脂、COP樹脂、COC樹脂などの熱可塑性樹脂やTAC樹脂や、紫外線硬化樹脂や、熱硬化樹脂や、ゴムや、ガラスや、セラミックスや、金属などが挙げられ、その他にも種々の材料同士の複合化技術や、添加剤技術や、帯電防止技術、易接着処理技術などといった、公知の様々な保護フィルムに採用されている基材の材料や技術を使用できる。
本発明に用いられる積層体において、成形体1と被覆材2との密着力は、搬送や後加工に耐えうる程度の確実に固定に十分な力であると同時に、成形体1を被覆材2から剥がす際には、上記(b)や(c)の現象を引き起こすことがない程度の力である。具体的には、剥離速度1000mm/分での90度剥離法による剥離力が0.1gf/25mm〜200gf/25mmの範囲であることが好ましい。この範囲内において、成形体1と被覆剤2との接触面積が大きい大面積の積層体の場合には、成形体1と被覆材2を剥離する際の容易さの面から単位面積当たりの剥離力は小さい方が好ましく、他方小面積の積層体の場合には、成形体1と被覆材2の意図せぬ剥離を防止する面から単位面積当たりの剥離力は大きい方が好ましい。
また後加工としてハーフカット加工などを施す場合にも、抜き部品の面積や加工条件に応じて剥離力を適宜選択できる。より好ましい剥離力は0.5gf/25mm〜150gf/25mmの範囲であり、さらに好ましくは1.0gf/25mm〜100gf/25mmの範囲であり、特に好ましくは2.0gf/25mm〜50gf/25mmの範囲であり、最も好ましくは3.0gf/25mm〜30gf/25mmの範囲である。
また本発明に用いられる積層体を構成する成形体1は、溶剤抽出することによって抽出される成分である、残留モノマー、可塑剤、離型剤の量が、成形体1全体の重量の10重量%以下であることが好ましい。基材11を単層で構成する場合、残留モノマーの量は原料樹脂の純度に関わり、紫外線硬化型樹脂を用いて凸凹構造11aを設ける場合には、残留モノマーの量は原料樹脂の純度や反応率(生産性)に関わり、可塑剤の量は基材11を単層で延伸する加工によりピッチを縮小した凸凹構造11aを製造する場合の加工性や、成形体1を製造した後での曲げ加工性の確保に関わり、離型剤の量は反転型によって凸凹構造11aを転写する際の高生産性の確保に、それぞれ関わる成分である。本発明に用いられる積層体においてこれらの成分は成形体1からブリードアウトして、被覆材2から移行した成分とともに格子状凸部間やワイヤ間に浸入して光学特性を損なったり、積層体の密着力を増大させたりする問題がある。本発明に用いられる積層体においては、成形体1を溶剤抽出することによって抽出されるような成分の量を最小レベルに調整しつつ成形体の高生産性、延伸加工性、曲げ加工性などにも優れるように、原料樹脂の組成面で対策することが好ましく、例えば原料樹脂の高純度化や高反応率化や、化学結合で固定されて抽出されることのない可塑成分や離型成分を導入する手段が好ましい。
このような材料を用いることにより、成形体1を溶剤抽出することによって抽出される成分の量が最小レベルであるために、これらの成分が格子状凸部間やワイヤ間に浸入して光学特性を損なったり、積層体の密着力を増大させたりすることを防止できるとともに、生産性、延伸加工性、曲げ加工性などにも優れた成形体1を製造できる。ここで、溶剤抽出に使用する溶剤としては、抽出されうる成分の特性に応じて、トルエン、クロロホルム、アルコール類、ケトン類、エーテル類などの有機溶剤や、温水などから適宜選択できるが、広範な成分を溶解できる面及び、安全性の面から、トルエン、アルコール類、温水などが好ましく用いられる。溶剤抽出の方法としては、浸漬法やソックスレー抽出法などを採用することができる。
上記構成の積層体を構成する被覆材2及び成形体1は、比較的低分子量の粘着成分の量や、残留モノマー、可塑剤、離型剤などの含有量が最小であるので、これらのブリードアウトによる光学特性の低下や、積層体の密着力の増大を防止することができる。また、この積層体は、高生産性であり、曲げ加工性にも優れるものである。
次に、上記構成の積層体を80℃以下で保管する方法について説明する。
本発明の請求項における「保管」とは、傷つけたり失ったりしないように保存・管理するという一般的な意味を指すだけでなく、「積層体」の形態のままで、搬送や後加工をしているあいだの所定時間以上、保持することをも包含した意味も指す。
本発明に用いられる積層体の保管方法は、上記した被覆材(保護フィルム)2と成形体(ワイヤグリッド偏光板)1を貼合してなる積層体を、80℃以下に管理された温度条件で保管(搬送、後加工の意味も包含)することによって、ワイヤグリッド偏光板を保護フィルムから剥がして使用する際には、保護フィルム自体に起因するワイヤグリッド偏光板の性能の低下がほとんど無く、しかも積層体としては搬送や後加工にも耐えうる程度の密着力を確保できるという特徴を有する。
本発明の奏する効果が発現する理由としては、積層体の保管温度が80℃を越えないことにより、粘着層22から染み出す粘着成分の量や、成形体1から染み出す残留モノマー、可塑剤、離型剤などの量が問題となる閾値を越えにくいため、また金属ワイヤ12の表面活性が低く粘着成分などとの副反応が起こりにくいため、また凸凹構造11aや粘着層22などの熱膨張や熱変形による圧着効果やアンカー効果が発現しにくいためなどと推定される。積層体を長期間貯蔵する目的では保管温度はより低温であることが好ましく、一方搬送や後加工が主眼であり安定した密着力を確保する目的では保管温度は室温以上であることが好ましい。好ましい保管温度は−20℃〜75℃の範囲であり、より好ましくは0℃〜60℃の範囲であり、さらに好ましくは20℃〜50℃の範囲である。−20℃〜75℃の範囲で保管することで、保管時間が20日間経過した後でも、剥離速度1000mm/分での90度剥離法による前記成形体と前記被覆材との間の剥離力が0.1gf/25mm〜200gf/25mmを維持することが可能となり、20℃〜50℃の範囲で保管することで、保管時間が30時間経過した後でも、剥離速度1000mm/分での90度剥離法による前記成形体と前記被覆材との間の剥離力が0.1gf/25mm〜200gf/25mmを維持することが可能となる。
また例えば、積層体を後加工するための初期密着力を確保する目的で比較的高温(30℃〜80℃)で0.01時間〜168時間仮保管(後加工)した後、後加工された製品を長期間貯蔵する目的で、比較的低温に保管温度を変更するなどの温度操作を行うことも好ましい。
次に、本発明の格子状凸部を有する樹脂基材を得る方法について説明する。本発明の格子状凸部を有する樹脂基材を得る方法に特に限定はないが、本出願人の特開2006−224659号公報に記載の方法を用いることができる。
被延伸部材の凹凸格子のピッチは、100nm〜100μmの範囲に設定するが、要求する微細凹凸格子のピッチや延伸倍率に応じて適宜変更することができ、ピッチが0.01μm〜10μmの範囲である樹脂基材(延伸済み部材)を得ることができる。具体的には、本発明のピッチが140nm以下の格子状凸部を有する樹脂基材を得る方法として、表面に100nm〜100μmピッチの凹凸格子を有する被延伸部材を、前記凹凸格子の長手方向(格子状凸部の格子と平行な方向)と略直交する方向の前記被延伸部材の幅を自由にした状態で前記長手方向と略平行な方向に自由端一軸延伸加工することにより作製することが好ましい。この結果、前記被延伸部材の凹凸格子の凸部のピッチが縮小され、ピッチが140nm以下の微細凹凸格子を有する樹脂基材(延伸済み部材)が得られる。
ここで、被延伸部材とは、本発明に用いる樹脂基材として前記した非晶性熱可塑性樹脂や結晶性熱可塑性樹脂で構成された板状体、フィルム状体、シート状体などの透明な樹脂基材を挙げることができる。この被延伸部材の厚さや大きさなどについては、一軸延伸処理が可能な範囲であれば特に制限はない。
また、表面に100nmから100μmピッチの凹凸格子を有する被延伸部材を得るには、レーザ光を用いた干渉露光法や切削法などで形成した、100nmから100μmピッチの凹凸格子を有する型を用いて、被延伸部材にその凹凸格子形状を熱プレスなどの方法で転写すれば良い。なお、干渉露光法とは、特定の波長のレーザ光を角度θ’の2つの方向から照射して形成される干渉縞を利用した露光法であり、角度θ’を変化させることで使用するレーザの波長で制限される範囲内で色々なピッチを有する凹凸格子の構造を得ることができる。干渉露光に使用できるレーザとしては、TEM00モードのレーザに限定され、TEM00モードのレーザ発振できる紫外光レーザとしては、アルゴンレーザ(波長364nm,351nm,333nm)や、YAGレーザの4倍波(波長266nm)などが挙げられる。以下に、本発明のワイヤグリッド偏光板の製造方法について説明する。ここで、上記方法I及び方法IIにより本発明のワイヤグリッド偏光板を製造する方法について、図を用いて説明する。図5(a)から(f)は本発明に係わる前記凹凸格子を有するスタンパを得るための方法を説明するための断面図であり、図6(a),(b)は本発明に係わる前記凹凸格子を有する被延伸部材の自由端一軸延伸前後の上面から見た図である。また、図1は、本発明の製造方法によって得られるワイヤグリッド偏光板の一部を示す概略断面図である。
まず、格子状凸部を有する樹脂基材を得る工程の例について説明する。はじめに表面に100nm〜100μmピッチの凹凸格子3aを有する型(スタンパ)3を準備する。このスタンパ3は、ガラス基板上にレジスト材料をスピンコートにより塗布してレジスト層を形成し、そのレジスト層に対して干渉露光法を用いて露光を行い、レジスト層を現像する。これにより100nm〜100μmピッチの凹凸格子を有するレジスト層が得られる。次いで、レジスト層上にニッケルや金をスパッタリングしてレジスト層を導電化する。更に、スパッタリングした金属上にニッケルの電気メッキを行ってニッケル板を形成する。最後に、ニッケル板をガラス板から剥離し、ニッケル板からレジスト層を除去することにより、表面に100nm〜100μmピッチの凹凸格子を有するスタンパ3を作製することができる。なお、スタンパ3の作製方法としては、上記方法に限定されず、他の方法を用いても良い。
次いで、図5(a),(b)に示すように、被延伸部材4にスタンパ3の凹凸格子3a側を熱プレスなどの処理により押圧して、被延伸部材4に凹凸格子3aのパターンを転写する。なお、被延伸部材4は、構成材料が熱可塑性樹脂である場合には、射出成形や押出成形などにより作製することができる。そして、スタンパ3を外すと、図5(c)に示すように、スタンパ3の凹凸格子3aが転写された凹凸格子4aを有する被延伸部材4が得られる。
次いで、この被延伸部材4に対して幅方向を自由にした自由端一軸延伸処理を施す。すなわち、図6(a)に示す被延伸部材4を矢印方向(凹凸格子4aの長手方向に略平行な方向)に自由端一軸延伸する。このとき、被延伸部材4を構成する材料が軟化する温度まで加熱し、微細凹凸格子4aの長手方向と略平行な方向に被延伸部材4を一軸延伸し、延伸状態を保持したまま前記材料が硬化する温度まで被延伸部材4を冷却する。なお、これらの加熱温度や冷却温度は、被延伸部材4を構成する材料により適宜設定する。
この自由端一軸延伸処理により、被延伸部材4は、矢印方向に長さが長くなり、それに応じて幅方向が縮小する。これにより、図6(b)に示すように、140nmレベル又はそれ以下のピッチの格子状凸部4a’を有する被延伸部材(延伸済み部材)4’が得られる。なお、延伸倍率については、準備する被延伸部材の凹凸格子のピッチと必要とする延伸済み部材の微細凹凸格子のピッチに基づいて適宜設定する。
次いで、この延伸済み部材4’を用いて金型5を得る。具体的には、まず、図5(d)に示す延伸済み部材4’の格子状凸部4a’を有する側の表面に、例えば、蒸着法、スパッタリング法、無電解メッキ法などにより金属膜を形成し、導電化する。次いで、その導電化された面上に電気メッキ法などにより金属層を形成することで、図5(e)に示すように、延伸済み部材4’上に金型5が形成される。金属層の厚さは、特に制限はなく、金型3の用途に応じて適宜設定される。
最後に、金型5から延伸済み部材4’を除去することにより、図5(f)に示すように、140nmレベル又はそれ以下のピッチの格子状凸部5aを有する金型5を得ることができる。金型5から延伸済み部材4’を除去する方法としては、金型5を延伸済み部材4’から物理的に剥離する方法や、延伸済み部材4’を構成する材料だけが溶解する溶剤を用いて、化学的に剥離する方法などを用いることができる。
このようにして得られた金型5は、140nmレベル又はそれ以下のピッチの格子状凸部5aを有するので、これを例えば、熱可塑性の樹脂基材に押圧し、格子状凸部を転写することで、図1に示す140nmレベル又はそれ以下のピッチの格子状凸部11aを有する樹脂基材11を得ることができる。または樹脂基材の表面に格子状凸部を有する構造を形成する生産性を考慮すると、紫外線硬化性樹脂をマスター型に塗布した後、紫外線を照射して硬化させたあとで離型し転写する方法、あるいは熱硬化性樹脂をマスター型に塗布した後、加熱硬化させて離型し転写する方法も好ましく用いられる。
次に、格子状凸部を有する樹脂基材に誘電体層を形成する工程について説明する。図1に示すように、誘電体で樹脂基材の格子状凸部11a及びその側面の少なくとも一部を被覆し、誘電体層を形成する。例えば、酸化珪素をスパッタリング法により厚さ2nm〜200nmで樹脂基材の格子状凸部11a及びその側面の少なくとも一部に被覆すればよい。このとき、誘電体層は、格子状凸部の側面や格子状凸部間の凹部に比べ、格子状凸部11aの凸部の上に厚く形成される。誘電体層の形成においては、格子状凸部の上部の幅が下部よりも広いアンダーカット形状のような形状に補正されることが好ましい。これにより、金属ワイヤ12を効率良く誘電体層上に形成することができる。このような形状補正の方法としては、逆スパッタリング法などを用いることができる。
次に、誘電体層上に金属を積層する工程について説明する。図1に示すように、格子状凸部を有する樹脂基材11aの表面上に被覆した誘電体層上に金属12を積層する。例えば、Alを真空蒸着法により平均厚みが120nm〜220nmになるように積層すればよい。このとき、Alは、誘電体で被覆された格子状凸部の側面や格子状凸部間の凹部に比べ、主に格子状凸部の上に選択積層される。また、斜め積層法を用いて、誘電体で被覆された格子状凸部11a間の凹部や凸部の片側側面の領域に金属を堆積させないようにしても良い。この斜め積層法においては、特に格子状凸部11a間の領域の深さを考慮し、この部分に付着するAl量を減らし、エッチングを容易にすることを考慮すると、前記格子状凸部の格子の長手方向と垂直に交わる平面内で、基材面の法線とのなす角度が30°以下(例えば、10°〜20°)の方向から金属を積層して金属ワイヤを形成することが好ましい。
次に、微細凹凸格子に付着した不要金属の除去工程について説明する。必要に応じて、例えば酸又はアルカリのエッチャントを用いて湿式エッチングを行う。前記格子状凸部間の凹部領域のAlなどの付着物を除去したり、金属ワイヤの凸部同士の接触を解消したり、金属ワイヤの断面形状を前記適正範囲に修正することができる。
このような工程により、今まで実現できなかった140nmレベル又はそれ以下のピッチの微細凹凸格子を有するワイヤグリッド偏光板を得ることができる。このワイヤグリッド偏光板は、樹脂基材と金属ワイヤとの間に、これらと密着性の高い誘電体層を設けることで樹脂基材と金属ワイヤを強固に結合できるため、金属ワイヤの高さを比較的高くすることができる。この結果、樹脂基材上に形成された非常に微細なピッチを持つ金属ワイヤグリッドにより、被偏光光の領域である可視光領域のほぼ全領域にわたって99.9%以上の偏光度を発揮することができる。
さらに、このようなワイヤグリッド偏光板の製造方法によれば、樹脂基材上に格子状凸部を転写し、その上に誘電体層を被覆及び金属ワイヤを積層するという、フォトリソグラフィーを用いて製作する方法に比べ、シンプルな工程で作製可能であることから、その単位寸法が100cm以上である比較的大きいワイヤグリッド偏光板を得ることができる。この場合において、それぞれのワイヤが実質的に約10cm以上の長さを有し、ワイヤの幅方向に6×10本/cm以上等ピッチで光学的にほぼ平行に配列されていることが好ましい。単位寸法が大きいワイヤグリッド偏光板を得られることで、大画面のディスプレイに使用する場合においても接合部分の数を少なくすることができる。なお、本ワイヤグリッド偏光板を接合する場合、接合部分の接合線を100nm〜100μmの線幅で、光を透過しない構造とすることが好ましい。
次に、本発明の効果を明確にするために行った実施例について説明する。
(実施例1)
(格子状凸部の形成)
まず、本出願人の特開2006−224659号公報に記載された方法を用いて、ピッチが230nmで、微細凹凸格子の高さが350nmである微細凹凸格子から、表面の微細凹凸格子のピッチと高さが139nm/161nmで、厚さ0.3mm、縦300mm、横180mmのニッケルスタンパ(スタンパ1)を作製した。
・紫外線硬化樹脂を用いた格子状凸部転写フィルムの作製
トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)を20重量%、ヘキサメチレンジアクリレート(HDDA)を47重量%、ラウリルアクリレートを30重量%、ダロキュア1173(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)を3重量%配合し、異物をろ過して光硬化性樹脂組成物(組成物1)を作成した。
組成物1を厚さ100μmのPETフィルムに10μmの厚みで塗布し、表面にスタンパ1を押し付けて、PETフィルム側から1J/cmの光量で紫外光照射して硬化させて格子状凸部転写フィルムを作製した。
(ワイヤグリッド偏光板の作製)
・真空蒸着法を用いた金属の蒸着
得られた紫外線硬化樹脂格子状凸部転写フィルムに、電子ビーム真空蒸着法(EB蒸着法)を用いて金属を被着した。本実施例では、金属としてアルミニウム(Al)を用い、真空度2.4×10−3Pa、蒸着速度4.2nm/s、常温下においてアルミニウムを蒸着した。
・エッチングによる不要金属の除去
格子状凸部転写フィルムにAlを被着した後、フィルムを室温下の0.1重量%水酸化ナトリウム水溶液中で50秒間洗浄し、すぐに水洗してエッチングを停止させた。その後、フィルムを乾燥して、金属ワイヤ層を有する格子状凸部転写フィルムを作製した。この格子状凸部転写フィルムの大きさは、縦300mm、横180mmであった。格子状凸部転写フィルムの断面を、電界放出型走査型電子顕微鏡にて観察したところ、格子状凸部のピッチ、形成したアルミニウムの高さ、及び幅はそれぞれ、140nm/161nm/62nm、140nm/132nm/54nmであった。このようにして実施例のワイヤグリッド偏光板(成形体(1A))を作製した。
(保護フィルムの作製)
厚さ50μmのPET製基材に、厚さ23μmのシリコーンゴム製の粘着剤層を設けたフィルム(フジコピアン株式会社製、FIXFILM HG2)を作製し、さらにこれをヘキサン中に1時間浸漬した後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して保護フィルムを作製した(保護フィルム1)。
保護フィルム1の粘着層が成形体(1A)のアルミニウムワイヤ層と対向するようにして密着させた。その後、20℃、55%RHの環境で24時間保持した。このようにして積層体を作製した(積層体1)。
(保護フィルムからの抽出成分量の測定)
保護フィルム1を620cm採取し、短冊状に裁断したものをトルエン50mlに12時間浸漬した抽出液を真空乾燥して抽出成分量を評価した結果、抽出成分量は、保護フィルム1について1cm当たり0.10mgであった。
(保護フィルム剥離の際の移行成分量の測定)
積層体1から保護フィルム1を剥離した後の成形体(以下、「成形体(1B)」ともいう。)について、成形体(1B)を700cm採取し、短冊状に裁断したものをクロロホルム50mlに浸漬し、1時間超音波照射した抽出液を濃縮して抽出成分を回収した。また成形体(1A)についても同様にして抽出成分を回収し、GPC分析によって保護フィルム1からの移行成分と判定された成分の量を測定した。
その結果、移行成分量は、保護フィルム1について1cm当たり0.0002mgであった。また、成形体(1B)のワイヤグリッド面のXPS分析によりシロキサン系粘着成分が14原子%検出され、物質量としては保護フィルム1について1cm当たり凡そ0.00015mgと判定した。
(成形体からの抽出成分量の測定)
積層体1から保護フィルム1を剥離した後の成形体(1B)を700cm採取し、短冊状に裁断したものをクロロホルム50mlに浸漬し、1時間超音波照射した抽出液を真空乾燥して抽出成分量を評価した結果、抽出成分量は、成形体1の全体の重量の0.08重量%であり、紫外線硬化樹脂部分の重量に対する値と考えると0.90重量%であった。
(90度剥離法による剥離力測定)
積層体1について、幅25mm、長さ100mmに裁断したものを、JIS Z1528に準拠した、粘着テープ90度剥離試験治具を用いて、引っ張り試験機にて剥離速度1000mm/分での剥離力を測定した結果、剥離力は、15gf/25mmであった。
(分光光度計による偏光性能評価)
保護フィルム1と密着させる前の成形体(1A)と、60℃の熱風乾燥機中で8時間加熱した積層体1から保護フィルム1を剥離した後の成形体(1B)について分光光度計を用い、直線偏光に対する平行ニコル時及び直交ニコル時の透過光強度を測定した。測定波長域は可視光として400nm〜780nmとし、偏光度を下記式より算出した。その結果について図2に示す。
偏光度=[(Imax−Imin)/(Imax+Imin)]×100(%)
ここで、Imaxは平行ニコル時の透過光強度であり、Iminは直交ニコル時の透過光強度である。
本発明に係る積層体及びワイヤグリッド偏光板(成形体)は、保護フィルムを密着させた前後で、可視光領域のほぼ全領域にわたって同程度の優れた偏光度及び透過率を示した。またこの積層体をカッターナイフで切断した後で保護フィルムを剥離して、ワイヤグリッド偏光板の切断部とその周辺を目視外観評価したところ、いずれの箇所にも粘着層の付着などの異常は何ら認められなかった。
このように、本発明に用いられる積層体は保護フィルムによってワイヤグリッド偏光板の表面を周辺環境からの汚染や、取扱い時の擦れや切断加工などの外力から保護できる。また積層体の保管温度が80℃を越えない場合には、保護フィルムからの悪影響たとえば粘着剤によるワイヤグリッド偏光板性能の低下や、保護フィルムを剥離する際のワイヤグリッド表面の損傷や移行物質による汚染もほとんどないことがわかる。
(保管温度評価)
積層体1の保管温度について、20℃で保管した試料を積層体1(20)とし、また積層体1と同様に保護フィルム1の粘着層が成形体(1A)のアルミニウムワイヤ層と対向するようにして密着させた後、50℃で所定時間保管した後、常温に戻した試料を積層体1(50)とし、また同様にそれぞれ80℃、90℃で所定時間保管した後、常温に戻した試料を積層体1(80)、成形体1(90)とした。これら4水準の保管温度で最長30日間にわたり保管したときの剥離力の推移を評価した。その結果について表1及び図4に示す。
保管温度を高温にすることによって初期密着力を高めに調整することができ、一方保管温度を低温にすることによって長期間安定した密着力のまま貯蔵することができる。保管温度が80℃以下である成形体1(20)、(50)、(80)については、実用的な運搬の時間、後加工の時間や保管時間の間、剥離力を200gf/25mm以下の範囲に調整することが可能であり、保護フィルムを剥離した後のワイヤグリッド表面の損傷や移行物質による汚染や光学特性への悪影響もほとんどないことがわかる。しかしながら成形体1(90)の場合、保管時間がわずか1時間であっても剥離が困難になり、ワイヤグリッド表面には肉眼で容易に判別できる大きさの粘着層断片の付着が多量に認められた。
(実施例2,3)
保護フィルムとして、厚さ50μmのPET製基材に、厚さ20μmのアクリル系粘着剤層を設けたフィルム(日立化成株式会社製 L−8020)を調整し、さらにこれをヘキサン中に1時間浸漬した後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して保護フィルムを作製した(保護フィルム2)。
厚さ50μmのPET製基材に、厚さ5μmのアクリル系粘着剤層を設けたフィルム(藤森工業株式会社製 PC−542PA)を調整し、さらにこれをヘキサン中に1時間浸漬した後、80℃の熱風乾燥機中で3時間乾燥して保護フィルムを作製した(保護フィルム3)。
さらに保護フィルム2〜3を使用した以外、積層体1を作製したのと同じ操作によって積層体を作製した(積層体2〜3)。これら積層体2〜3についても、実施例1と同様に抽出成分、移行成分、剥離力、偏光性能、目視外観、保管温度について評価した。結果を表1にまとめて示した。積層体2〜3についても積層体の保管温度が80℃を越えない場合には、保護フィルムからの悪影響はほとんどなく、ワイヤグリッド偏光板の性能を周辺環境や外力から保護できることがわかる。
(比較例1)
保護フィルムとして、厚さ38μmのPET製基材に、厚さ25μmのアクリル系粘着剤層を設けたフィルムを作成した(保護フィルム4)。さらに保護フィルム4を使用した以外、実施例1と同様に積層体を作製した(積層体4)。これら積層体4についても、実施例1と同様に抽出成分、移行成分、剥離力、偏光性能、目視外観について評価した。結果を表1にまとめて示した。
保護フィルム4と密着させる前の成形体(1C)と、60℃の熱風乾燥機中で8時間加熱した積層体4から保護フィルム4を剥離した後の成形体(1D)について偏光性能を評価した結果を図3に示す。成形体(1D)は、可視光領域の短波長側において、偏光度の低下率が顕著であった。これは、保護フィルム4の粘着剤成分がワイヤグリッド表面に移行し、アルミニウムワイヤ間に入り込んでしまったことが原因と考えられる。また、積層体4をカッターナイフで切断した後で保護フィルム4を剥離してワイヤグリッド偏光板の切断部とその周辺を、目視外観評価したところ肉眼で判別できる程度の粘着層断片の付着が認められた。一方、保護フィルム4は、格子状凸部を有さない単にアルミニウムを被着しただけのPET平面と密着させて切断加工などの外力を加えても、肉眼で判別できる程度の粘着層断片の付着は認められなかった。この保護フィルム4の挙動の相違は、粘着層の流動性が高いために格子状凸部に浸入しやすく、成形体(1D)に対してはより強力に接着したためと考えられる。
Figure 0005205186
本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態における寸法、材質などは例示的なものであり、適宜変更して実施することが可能である。その他、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
本発明の実施の形態に係る積層体を示す図である。 実施例1の成形体(1A)と成形体(1B)の光学特性を示す図である。 比較例1の成形体(1C)と成形体(1D)の光学特性を示す図である。 実施例1の保管温度と剥離力の推移を示す図である。 (a)〜(f)は、延伸により凹凸格子を有するスタンパを得る方法を説明するための断面図である。 (a),(b)は、凹凸格子を有する被延伸部材の自由端一軸延伸前後の上面から見た図である。
符号の説明
1 ワイヤグリッド偏光板(成形体)
2 保護フィルム(被覆材)
3 スタンパ
3a 凹凸格子
4 被延伸部材
4a 凹凸格子
4’ 被延伸部材(延伸済み部材)
4a’ 格子状凸部
5 金型
5a 格子状凸部
11 基材
11a 凸凹構造
12 金属ワイヤ
21 基材
22 粘着層

Claims (7)

  1. 凸凹構造を表面に有する成形体と、前記成形体の前記凸凹構造上に配設され、易剥離性の粘着層を有する被覆材と、を具備する積層体を保管する方法であって、前記被覆材を溶剤抽出することによって抽出される成分の量が、前記被覆材1cm当たり0.3mg以下であり、保管前に、30℃〜80℃、0.01時間〜168時間で一時的に仮保管し、温度80℃以下で前記積層体を保管することを特徴とする積層体の保管方法。
  2. 前記成形体の凸凹構造は、複数の格子状凸部が並設して構成されており、前記格子状凸部上に金属ワイヤが形成されていることを特徴とする請求項1記載の積層体の保管方法。
  3. 高さが0.01μm〜10μmの範囲であり、ピッチが0.01μm〜10μmの範囲である微細な金属ワイヤが形成されていることを特徴とする請求項2記載の積層体の保管方法。
  4. 前記被覆材を剥離した際の前記被覆材から前記成形体への移行成分量が、前記被覆材1cm当たり0.005mg以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の積層体の保管方法。
  5. 剥離速度1000mm/分での90度剥離法による前記成形体と前記被覆材との間の剥離力が0.1gf/25mm〜200gf/25mmの範囲であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の積層体の保管方法。
  6. 保管時間が30時間経過した後での剥離速度1000mm/分での90度剥離法による前記成形体と前記被覆材との間の剥離力が0.1gf/25mm〜200gf/25mmの範囲であることを特徴とする請求項5記載の積層体の保管方法。
  7. 前記成形体を溶剤抽出することによって抽出される成分の量が、前記成形体の全体の重量の10重量%以下であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の積層体の保管方法。
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