JP5203609B2 - 静止ポイントなしのフロートによる板ガラス製造 - Google Patents

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Description

本発明は、フロート板ガラス、特に平たいガラス−セラミックの製造に関する。
ガラス−セラミックは、少なくとも1つの結晶相を含むシリカに富む材料であり、前駆体ガラス(又はマザーガラス)からのセラミック化熱処理後に得られる。ガラス−セラミックは、通常15×10-7-1未満という非常に低い線膨張率を有する。ガラス−セラミックは、少なくとも50質量%のシリカを含み得る。ガラス−セラミックの重要な群は、セラミック化プロセスの結果βユークリプタイト又はβリシア輝石又はβ石英の結晶が得られるSiO2、Al23及びLi2Oを含む群である。
半透明又は不透明でありうるこれらのガラス−セラミックは、特にレンジトッププレート又は耐火プレートとして使用され、さらに一般的には非常に低い膨張率をもつガラスを必要とする用途において用いられる。しかしながらガラス−セラミックは、熱いうちに失透する傾向が強く、このため通常は成形設備で数多くのメンテナンス作業が必要になるという欠点を有する。具体的には、ガラス−セラミックの板又はシートは、通常は金属ロール間でのローリングによって作られ、失透被着物はロールの表面を損傷する。従って、ロールを定期的に(まさに2〜3日毎に)矯正しなくてはならず、さらには交換しなくてはならない。従って、ガラス−セラミック成形設備は通常、製造中でもロールに対するアクセス性が高いことを含め、メンテナンス作業を容易にするように設計される。かくして、当業者にとっては、フロートガラス設備の場合のように、作業中その中心装置がアクセス不能の状態にとどまっている巨大な設備でガラス−セラミックを成形することは考えられないことである。具体的には、これらの設備は、長さが数十メートル、あるいはさらには数百メートルで、幅が数メートルあり、操業開始まで又は停止までの移行時間がかなりある。従ってこのような設備は、ノンストップで操業しなければならず、メンテナンスのための操業停止は破局的であり、度外視される。ロール間でのローリングによりガラス−セラミックを成形するための従来の設備では、同様に非常に大きなシートの製造が不可能である。幅は700mm未満に制限される。しかしながら、今日では、さらに幅の広い板が必要とされている。同様に、このローリングプロセスは、3mm未満の非常に薄いシートを製造するために使用することができない。
出願人は実際のところ、ガラス−セラミックが浮くのは、ソーダ−石灰−シリカタイプの通常のガラス向けの通例の要領では達成できないということを突きとめることができた。具体的には、ガラスが金属フロート浴上に流し込まれるゾーンにおいて、つねに失透が発生する。板ガラスシートを製造するためのフロートガラスリボンの製造においては、通常は錫又は主として錫合金である溶融金属の浴の上に溶融ガラスが注ぎ込まれ、それはそこで連続のリボンを形成し、そしてそれは徐々に冷却して、それを徐冷がまと呼ばれる徐冷用の炉へ運ぶエキストラクタロールを用いて抜き出される。フロート浴上を移動する際のガラスリボンを覆うゾーンは、所要厚みまでそれを引抜き硬化させることができるようにガラスの温度そしてより精確には粘度を調節するために具備されている加熱システム及び冷却システムでふさがれている。
フロート浴の最も上流側でかつフロートの長手方向の軸線上に位置する浮かんだ溶融材料の中央ゾーンは、実際のところ、浮かんだ材料の速度が小さいか又はゼロであるゾーンである。このタイプのゾーンは、特にガラス−セラミックに関係している場合に、失透を促進するように思われる。失透は、同じ場所に蓄積し製造停止を必要とする結晶の形成をひき起こす。
本発明によれば、この問題は、浮かんだ溶融材料に対して静止ポイントがないフロート設備を着想することによって是正される。従って浮かんだ溶融材料の速度は、そのいかなる箇所においてもゼロではない。
米国特許第3843345号明細書は、フロート浴上の通常のガラスの浮揚を、ただしガラスの注ぎ込み(又は落し込み)は含まずに、教示している。ガラスが金属上を通過する場所には、必然的に静止した、ガラス/金属/耐火物の三重ポイント(実際には1本の線)が存在する。さらに、縁部におけるガラスの速度はゼロであると思われる。従って、この装置は、ガラス−セラミック前駆体ガラスには適していない。
米国特許第3684475号明細書は、フロート浴上のローリング処理ガラスのリボンの通過について教示している。従ってそれは溶融ガラスの流し込みに関係していない。これらの非常に高い温度でのこのようなローリングは、幅の広い及び/又は厚いガラスシートを得るのを可能にしない。
米国特許出願公開第2002/0023463号明細書は、表面の結晶化なしの浮揚させることができるガラス−セラミックの特殊な組成物を教示している。
特開2000−281365号公報の要約書は、フロートエンクロージャのフロート浴の縁部を経由した下流側から上流側への錫の再循環を教示している。
言及できるその他の文書としては、米国特許第3539320号明細書、米国特許第4115091号明細書及び米国特許第3718450号明細書がある。
本発明によれば、前駆体ガラスが注ぎ込まれる場所に通常低速度又はゼロの速度のガラスのポイント又はゾーンを生じさせる従来のフロート設備を、ガラスについての静止ポイントを除去するためにその場所での溶融金属の流し込みもするようにしながら、使用することができる。溶融金属の流し込みは、ガラスのための移動ゾーンを構成するようになされる。溶融金属は、導入されることがなければガラスについて固定されることになるフロートポイントにおいて導入される。この溶融金属は好ましくは、フロート浴のものと同じ種類のものであり、それと混ざりあう。溶融金属のこの流し込みは、その臨界ゾーンにおいて溶融材料を一緒に引き出し、それが静止状態となるのを防ぐ。かくして、フロート設備に導入された全ての溶融ガラス材料は、いずれの場所にも停滞することなく、従ってガラス−セラミックを製造することが要求されている場合特に有利であるいかなる場所においても失透のない状態で、フロート設備の出口に向かって引き出される。静止ポイントを防止するよう意図された溶融金属のこの流し込みは、フロート設備の長手方向の軸線との関係におけるガラスの注ぎ込みの対称性を乱すことのないように、この軸に対し対称な様式で実施される。この流し込みは好ましくは、例えばガラスの注ぎ口の縁の幅の少なくとも50%、さらにはガラスの注ぎ口の縁の幅の少なくとも80%に対応する一定の幅全体にわたって実施される。従ってそれは、設備の大きな幅全体にわたる真のカーテン又はカスケードをもたらすことができる。好ましくは、金属はフロート浴内に乱流をひき起こさないように注ぎ込まれる。かくしてフロート浴で終結する耐火材料製(例えばシリマナイト製)の傾斜平面上にそれを注ぎ込むことが好ましい。このようにして、金属は穏やかに浴へ注ぎ込まれる。
一つの実施形態によれば、設備の先頭部での金属の流し込みに起因する余剰の溶融金属を回避するため、溶融金属は、同じフロート浴のさらに下流側の少なくとも1つのポイントから抜出される。有利には、浴の先頭部で流し込まれるのは、少なくとも一部分はこの同じ抜出しされた金属である。この場合、金属は実際のところ少なくとも部分的に上流側から下流側へ及びその反対にループ状に循環する。この再循環はまた、成形を乱しかねない浴内部の自然再循環を制限し、あるいはさらには防止するのに役立ち得る。好ましくは、溶融金属は、装置の対称的な運転を乱さないように設備の長手方向の軸線に対して対称的に抜出されそして再導入される。例えば、金属が設備下流側の一方の側から抜出される場合は、設備の長手方向の軸線との関係において最初のものと対称な場所で設備のもう一方の側からも同じ速度で金属が同様に抜出される。この場合、溶融金属はフロート浴の側方部分で、かつ長手方向の軸線との関係において対称な様式で抜出されると言うことができる。同じことが再導入にもあてはまり、これは通常、軸線が設備の長手方向の軸線上にあるダクトを介して行われ、そして長手方向の軸線上で少なくともガラスの最も上流側にある箇所で金属が注ぎ込まれるということが理解される。先に述べたとおり、この金属注ぎ込みダクトの幅は好ましくはこの場所におけるフロート浴の幅に比べかなり広いものである。溶融金属循環システムのこの対称性は、較正されたポンプを用いることによって確保できる。これらのポンプの流量は、通常、それらに供給される空気圧によって調整され得る。温度の対称性及びガラスシートの脈動のない引抜きを確実にする調整が求められる。
本発明によれば、溶融金属は、最も上流側でかつ浴の長手方向の軸線上に位置したガラスフロートポイントにおいて連続的に導入される。この導入される溶融金属は、特に少なくとも一部分は、さらに下流側に位置する同じ浴の抜出しポイントからのものでよい。
上流側で注ぎ込まれる金属の流量は、設備の大きさに左右される。金属の流量は、ガラスにとっての静止ポイントの形成を防ぐのに充分なものである。最も上流側のこのポイントにおける流量は、通常1秒あたり0.05リットルと5リットルの間にある。
一つの実施形態においては、フロート浴上に広がったガラス質の組成物はガラス−セラミック前駆体ガラスである。ガラス−セラミックの特殊な構造は、シート/板形態に成形後、そして通常は浮かんだリボンを長手方向及び横方向に切断後であっても、特定の熱処理(セラミック化と呼ばれる)により達成される。このガラス−セラミック前駆体ガラスは、「マザー」ガラスと呼ばれることもある。簡略化のため、本出願の説明中ではそれを単に「ガラス」と呼ぶことができる。
本発明は、フロート浴上に形成されたリボンがこの浴に沿って浮かび、このリボンが充分凝固した時点で浴から取出される、フロートガラスの、特にガラス−セラミック前駆体の、リボンの製造のための方法に関する。本発明は、さまざまな厚みのガラスの製造のために用いられ、より具体的には、薄いリボン、特に3mmより薄いリボンの製造に関する。
より具体的に言うと、本発明は、フロート設備のフロート浴上の溶融ガラスの連続的な浮揚を含む板ガラスの製造のための方法であって、前記浮揚したガラスが、設備内に静止ポイントを有することなく前記フロート浴上を移動するリボンを徐々に形成する方法に関する。
リボンの厚みは、一方ではエキストラクタローラーにより、そして必要とあれば他方においてリボンの上縁部に作用するギザギザのある「トップロール」の作用により、それに及ぼされる引張り力によって決定される。具体的には、所定の引出し作業について言うと、すなわち所定の単位時間あたりに炉から出てくる一定量のガラスについて言うと、フロートガラスのリボンの厚みは、徐冷がまにおけるリボンの速度及び徐冷がまの幅の関数である。
ガラスがフロートエンクロージャの入口において金属上に注ぎ込まれる時点で、ガラスは自身の重量の作用下で金属表面上に広がるのに充分な流動性をもつ。有利には、この場所での温度は、ガラスの動的粘度が3ポアズと4.5ポアズの間にあるようなものである。ガラス−セラミック前駆体ガラスについては、この場所でのガラスの温度は通常1300℃と1450℃の間にある。
従ってガラスリボンは、フロート浴上を移動しながら、その厚みを減らすように引抜かれる。この引抜きプロセスでは通常、およそ2〜5mmの通常の厚みについて、1分あたり15メートルと30メートルのリボン速度で1日あたり500トンと600トンの間の製造高が得られる。かかる製造高及びフロート浴上を移動するガラスリボンの速度はさらに、前記リボンの下で、より低温の浴の出口に向かって導かれる錫の流れをひき起こし、これは下流方向流と呼ぶことができる。この下流方向流上のリボンにより運ばれる金属は浴の出口壁にぶつかり、次に反射により浴の上流部分に向かって導かれる戻り流を形成する傾向をもち、これは上流方向流と呼ぶことができる。この上流方向流は、ガラスリボンの縁部と浴の側壁との間で特に強くなることがある。より低温のこの上流方向流は下流方向流と混ざり合って乱流などの乱れをひき起こし、そして下流方向流の金属の温度よりも低い温度で金属を注入する。このとき、特に横方向ゾーンに沿って、ガラスがこれらの温度変動に特に敏感である引抜きゾーンで特に、大きな温度変動が現われる。これらの温度差は、ガラスの粘度を局所的に変え、そのため引抜きが均質でなくなりかねないことから、特に有害である。その結果、ガラスリボンが変形することになり、そしてまた浴の一方の側から他方の側まで定期的に移動するガラスリボンの側部が不安定になる。このような不安定さは、特に徐冷がまの温度を混乱させ、そのため徐冷に対し有害な影響を及ぼす可能性があり、さらには破損をひき起こすことさえあり得る。
この上流方向流から発生する欠点を改善するために、フランス特許第2254527号明細書は、ソーダ−石灰−シリカガラスの場合に、浴の出口壁により反射された上流方向流が引抜きゾーンで下流方向流と混ざるのを防ぐため、ガラスリボンの下に横方向の障壁を設置することを教示している。これを行なうために、引抜きゾーンの下流側端部のガラスリボンの下に第一の障壁が設けられ、この障壁が、下流方向流の部分のみがリボンの下を流れるようにし、上流方向流を強制的にリボンの縁部に沿って移動させる。第1の障壁の上流側に間隔をあけ、ガラスの最大加速度の領域に位置する第2の障壁が、この第2の場所で同じように作用して、下流方向流の部分のみがガラスリボンの下を流れるようにし、かつ上流方向流を強制的にリボンの縁部に沿って移動させる。フランス特許第2372122号明細書はさらに、上述の横方向障壁を、障壁の上流側に位置しかつ浴の側壁に沿って移動する金属の流れを妨害する機能をもつ固定式のそらせ板と関連させることを提案している。
本発明の一つの実施形態によれば、フロート浴はこれらのツイールの一つ以上を備え、そして該当する場合には、これらの固定式そらせ板を一つ以上備えて、上流方向流の強さを制限する。
本発明の一つの実施形態によれば、リボンはフロート浴上を移動し、溶融金属の一部分は浴の下流側端部で抜出されて、上流側で浴へ再導入される。一つの変形実施形態によれば、抜出される溶融金属の量は、上述の上流方向流、すなわちガラスリボンの移動を伴う溶融金属の流れの浴の出口壁での反射によって作り出される流れによって引っ張られる溶融金属の量に実質的に対応する。一つの変形実施形態によれば、本発明による方法は、浴内の戻り流、ひいては特に乱流の点に関してそれから派生する乱れを事実上完全になくすために用いられる。さらに、そしてこの効果と組合せて、溶融金属はガラスのための移動する受入れゾーンを形成するように浴の上流側に流し込まれることから、それは浮かんだガラスの最上流のゾーンでの失透を防止する。
溶融金属は、浴へ再導入される前に熱処理を受けることができる。具体的に言うと、抜出された金属の温度は好ましくは、抜出された金属を再導入しようとする浴のゾーンにおける金属のそれに対応する温度にされる。このようにして、乱流を防ぐことのみならず、金属が再導入される場所において温度の変動が生じるのを回避することも可能である。
溶融金属は、浴の側方部分から、いずれの側においても好ましくは対称的に抜出すことができる。溶融金属は浴の表面で抜出すことができる。溶融金属は両側で浴の底を通して、又は底面を介して抜出してもよい。好ましくは、抜出しは、溶融金属上を移動しているガラスリボンの通り道を乱さないように浴の長手方向の軸線との関係において対称的に行われる。
抜出しは、全面的に浴の端部で又はこの端部の上流側で行ってもよい。
一つの変形実施形態によれば、抜出された溶融金属は、
・一方では失透を防ぐためガラスのかたまりの最も上流側のゾーンで部分的に、及び
・他方ではフロート設備の入口と出口の間の少なくとも1つの第2のポイントで、
同時に、再導入可能である。一つの変形実施形態によると、この第2のポイント(実際のところ好ましくは、浴の長手方向の軸線との関係において対称に配置された一対の第2のポイント)は、ガラス引抜きゾーンの端部に位置している。この選択によると、第一に、ほとんど邪魔するもののないゾーンでこの作業を実施することが可能となる。と言うのは、これが上からガラスリボンを前方へ引く最後のトップロールの後にあるからである。さらに、このゾーンの選択により、このゾーンにおいて通常1200℃と800℃の間の温度である金属の温度の上昇に必要なエネルギーを制限することが可能となる。
かくして、一つの変形実施形態によれば、抜出され再導入された金属の流れは、一方では最も上流側でかつ浴の長手方向の軸線上に位置するフロートポイントに供給するため、そして他方では先行のポイントと抜出しポイントとの間に位置する少なくとも1つのその他の再導入ポイントで供給するために、分割される。
本発明の一つの変形実施形態によれば、溶融金属はこの第2のポイントにおいて(そして当然のことながらこれは最も上流側のゾーンについてはあてはまらない)、実質的にゼロの速度でかつ好ましくはフロート設備の長手方向の軸線との関係において対称的に、浴へ再導入される。この変形実施形態によると、再導入された溶融金属の体積に起因する新しい流れが作られるのを防止するか又は少なくとも制限することが可能である。この好ましい対称的再導入の選択はまた、材料の片側からのみの追加によりガラスリボンの通り道を乱さないようにするのを可能にする。
本発明はまた、上述の方法を適用するための装置をも提供する。フロートガラスのリボンを製造するためのこの装置は、リボンがその上を移動するフロート浴、浴の上流側でガラスを注ぎ込む手段、及び溶融金属を上流でかつ浴の長手方向の軸線上で流し込む手段を含む。
一つの変形実施形態によれば、この装置はまた、溶融金属を抜出す少なくとも1つのシステム、及び少なくとも1つの再導入ポイント又はゾーンに抜出し用の口を連結する少なくとも1つのパイプも含む。
金属を抜出すためのシステムは、フロート浴の床にある口であることができる。
一つの変形実施形態によれば、溶融金属を抜出すシステムは、浴の下流側端部にあるオーバーフローであり、少なくとも1本のパイプがこのオーバーフローシステムを少なくとも1つの再導入ポイント又はゾーンに連結している。
オーバーフローシステムは、浴に緊密に結合されかつ排出路によってそれに連結されているタンク又は貯留槽からなることができ、この場合パイプは浴の外側にある。これはまた、少なくとも1つの第2のポイント(すでに述べた通り、第1のポイントは浮揚したガラスの最も上流側でかつ長手方向の軸線上にあるゾーンである)における、有利には浴の両側での、上方から実施される金属の再導入を可能にする。この場合もやはり有利には、本発明は、この第2のポイントで再導入された金属が実質的にゼロの速度で浴へ流入するのを可能にする裾広がりの表面をもつ排出路タイプの装置を使用するようにする。外部パイプは溶融金属に起因する腐食に対する耐性を有し、それは例えば、ジルコン/アルミナタイプの耐熱性材料で製作される。
本発明のもう一つの変形実施形態によれば、オーバーフローシステム及びパイプは浴の内部に作られる。このパイプは、詳しく言えば、浴の中に存在する壁によって形成することができ、かくしてそれは、ガラスリボンの移動により作り出される溶融金属の流れと接触することのない浴中の戻り流を可能にする。
好ましくは、これらの変形実施形態のいずれかにより、本発明は、パイプと加熱要素を結びつけることができるようになっている。加熱要素は有利には、特に耐熱材料で作られた浴の外側のパイプの場合、誘導タイプの加熱手段である。浴内に戻り流路を設ける場合、やはり当該流路を間接的に加熱する電極などの加熱手段を設けることが可能である。
かくして、本発明は、少なくとも1つの外部ダクトを介して下流側から上流側へ少なくとも部分的に再循環するフロート浴によるフロート方法であって、下流側で抜出した金属を上流側で再導入する前に再加熱する方法にも関する。
本発明はやはり有利には、抜出しシステムと再導入ゾーン及び1以上の再導入ポイントとの間に取り入れられるポンプシステム、例えば少なくとも1基のグラファイトポンプといったものも、設けるようにしている。このポンプシステムは、浴内の溶融金属のレベルが一定にとどまるように、パイプ内の溶融金属の循環を可能にする。いくつかのポンプが存在する場合、システムの対称性を確保するため、再循環金属の流量を制御する装置を設けることができる。一変形実施形態によれば、特にパイプが短かい場合には、例えばパイプ内で受ける熱処理に関連した溶融金属の密度の変動を利用して、同じ結果をもたらす速度が溶融金属に与えられる。
本発明のその他の詳細及び有利な特徴は、以下で図1〜8を参照して行う本発明の実例となる態様についての説明から明らかになろう。
図1は、従来技術によるフロートガラス製造用の細長いタンクの、側面から見た(a)及び上から見た(b)、上流の部分を示している。ガラス1は、スパウトリップ2と垂直のフロント障壁3の間での厚みと投入量の調整後、スパウトリップの上を流れ、次に金属5の上に浮く。ガラスはスパウトリップの下にヒール4を形成することがわかる。矢印は、溶融ガラスの動きを示している。長手方向の軸線AA’上に対称的に位置するこのヒールの一番上流側のゾーン6は、静止ポイントのゾーンである。このゾーンは、設備の両側を移動するガラスの2つの流れの間で軸線AA’上に対称的に位置している。
図2は、側面から見た本発明による装置を示している。上述の通り、ガラスは、フロント障壁3による厚みの較正後、スパウトリップ2の上を移動し、その後フロート浴5の上に浮く。スパウトリップ2の下にヒール4が形成される。本発明によれば、浴5の金属と同じ種類の溶融金属がゾーン6を恒常的に流れ、溶融ガラスにとっての静止ポイントの形成を防ぐ。ダクト7が、フロート浴自体に到達する前に傾斜平面201上を流れるようにされたこの溶融金属をもたらし、かくして液体金属の浴の乱れを防止する。
図3は、本発明による特別な装置のない通常のフロート設備を示す。本発明は、ガラス−セラミックタイプのガラスを浮かばせるためにこのタイプの設備を適合化する。従って本発明は、設備の、ひいては同様にフロートガラスの、長手方向の軸線AA’との関係において対称的に、最も上流側のポイント又はゾーンに溶融金属入口を付加して同じ設備を使用することができる。タンクは、側壁8と、それぞれタンクの入口及び出口の、端部壁9及び10を含む。溶融錫の浴5が入ったタンクは、より狭い下流部分11を有する。溶融ガラスは、スパウトリップで終えそしてタンクの入口壁より上に配置された分配用流路12から、浴の入口端部で浴の上に注ぎ込まれる。図には示されていない温度調節器が、浴の上にあるルーフに組み込まれている。これらの調節器は、引抜きゾーンの端部までガラスを変形可能な状態に保ちながら、ガラスの熱的条件を確定する。
ガラス製造においては、浴は以下のように区別できる図3に示されたいくつかのゾーンを含む。
・上流側の、フロート浴上に流し込まれた後のガラスを広げるためのゾーンI。
・形成されつつあるガラスリボンをリフトアウトローラー12及びトップロール13の作用下で外部の方向に向けられた長手方向の力にさらすゾーンII。このゾーンにおいて、ガラスの引抜きが始まり、ガラスはより薄くなる。
・ガラスリボンがリフトアウトローラー12の作用を受けてその最終的形状をとるゾーンIII。
ゾーンIIとIIIは一緒になって引抜きゾーンを形成する。
・固まったガラスリボンが徐々に冷える固化ゾーンIV。
フロート浴上に注ぎ込まれた後に、ガラスはゾーンIで最大となるまで自由に広がる。かくしてそれはリボン14を形成し、そしてそれはタンク外部のリフトアウトローラー12の引抜き作用を受けて下流側に移動する。
このときに、リフトアウトローラー12及び、リボンの進行方向に対する垂線に関してやや傾いた、通常は鋼製の、ギザギザのあるトップロール13の組み合わされた引抜き作用により、所望の厚みが得られる。これらのトップロールはシャフト15によりモーター16に連結され、これらは通常、その位置に応じて異なり下流側で増大する速度でそれらを駆動する。これらのロールは、形成中のガラスリボンの縁部に、ガラスリボンの狭くなるのに対抗する力を適用する。かくしてガラスリボンは、これらのトップロールのゾーンにおいて引き延ばされる。その後、ガラスリボンは、リフトアウトローラーによる引抜きにより所望の厚みにされる。
浴上のガラスリボンの移動は、リボンの下に、タンクの下流側に向けられた、下流方向流と呼ばれる溶融金属の流れを生じさせる。この下流方向流は、タンクの出口面に突き当たり、はね返って、上流方向流を形成する。下流方向流は図中に実線矢印により模式的に表わされ、上流方向流は破線矢印で模式的に表わされている(ゾーンIVにおいて)。
図4は、フロート浴17の半分を表わす部分上面図である。本発明によれば、溶融金属の一部分を、浴の下流端部で抜出してパイプ18により移送することができる。この金属は、浴の上流側で全幅を横断して、長手方向の軸線AA’との関係において対称的に、ゾーン6に部分的に再導入される(6での金属の流れは矢印で表わされている)(また従って、図4は、溶融金属の再導入の幅の半分のみを示している)。もう1つの再導入ゾーンは、浴の異なるポイント19に位置することができる。本発明はまた、熱処理を実施する可能性、もっと正確に言うと抜出した金属を再導入ゾーンの温度に近い温度まで昇温する可能性をも提供する。このような操作は、温度変動に起因する乱れをさらに制限するために使用される。図4の、2つの再導入ポイント6及び19への分割の場合には、例えばパイプ全体に沿って漸進的に熱処理することが可能であり、この実施形態によれば、熱調節は、抜出した溶融金属の温度がポイント19において、浴のこの再導入ポイント19における浴温度に対応する温度となるように適合され、そして熱処理は、溶融金属の残りが移動している間、ポイント6における金属の温度がこの再導入ゾーンにおける浴の温度に対応するようにポイント6に至るまで継続される。もう一つの実施形態によると、温度差がわずかであるためポイント19で再導入された金属が浴の再導入ゾーンを乱さないような温度にあることを考慮して、ポイント6まで運ばれる金属についてのみ熱処理を行うことが可能である。使用する加熱手段は、当業者にとって既知の任意の手段でよく、有利には、特にパイプ18が耐熱材料で作られている場合、誘導による加熱手段でよい。本発明によれば、この図4に例示されている装置は、有利には、溶融金属の抜出しと再導入がガラスリボンが移動する通り道を乱さないように、浴の2つの縁部について対称となるように作られる。
ここでもやはり、前述した通りグラファイトポンプといったようなポンプシステムを設けることが可能である。このようなポンプは、抜出した金属がパイプ18内を確実に移動するようにする。もう一つの実施形態によると、そしてより詳しく言えば加熱を行う場合には、パイプ18の内部の溶融金属の密度の変動が、やはりすでに前述した通り、抜出した金属が確実に移動するのに充分なものであり得る。
フロート浴の部分的な概略側面図を示す図5は、溶融金属が浴の側面を通して抜出されのでなくその底面を通して、パイプ18を介して抜出される、前述の装置に類似した装置を例示している。この図はポンプ20と加熱装置を示しているが、後者は図4の事例と同様に随意的なものである。ポンプ20は、有利にはパイプ18の最初の部分に設けられ、そして加熱装置51は、このパイプ18の最後の部分で再導入ゾーン6の直前に設けられる。再導入される金属は、フロート浴53に再合流する前に傾斜平面52上を移動する。
図6は、抜出された溶融金属が、一方では壁23の存在により浴5の内部に作り出されたパイプ27によって、そして他方では、ガラスの静止ポイントの形成を防ぐため、ゾーン6までずっと上流側で溶融金属を戻すダクト18によって上流に戻される、本発明のもう一つの実施形態を例示している。ポンプ61が、ダクト18を通して溶融金属を戻す。この図6は、まず第一に、壁8により範囲を定められたフロート浴5の上を移動しているガラスリボン1を示している。溶融金属はガラスリボンにより前方へ引かれ、そしてこれが矢印26によって表わされている下流方向流を作り出す。浴の終るところで、この下流方向流は上流方向流に変換される。この変換は、浴の端部でのはね返りにより先に説明した通り自然に起こり、溶融金属はこの目的のために思慮深く設けた浴底面の幾何学的構成によってパイプ27へ送り込まれる。この図6もやはり、抜出した溶融金属の熱条件を再調節しそれをポイント29までもってきてこのポイントにおける浴の温度に可能なかぎり近い温度で浴へ再導入するため、浴の上に位置する放射エレメントといったような加熱要素を示している。先の実施形態の場合と同様に、これらの加熱要素は随意的なものであり、有利には、再導入ポイントがずっと上流にある場合に存在する。同様に、かかる実施形態に対し、有利にはパイプ27の開始部分に配置される、ポンプを付加することが可能である。
図7及び8は、図4による実施形態、すなわち溶融金属の側方からの抜出し、に相当しうる設備の図を示している。これらの図は、浴37の下流側部分、溶融金属の抜出しポイント30、及びさらに上流側の再導入ポイント31を示している。オーバーフロー装置33が、浴の壁32に緊密に結合して作られている。この装置33は、ガラスリボンにより前方へ引かれて浴の下流端部に突き当たる溶融金属を自然に受け入れて、その後それをポンプ34までそして最終的にはパイプ35へと持ち込む。オーバーフロー装置33は本質的に、浴37内に上流方向流が現われないように余剰の溶融金属が前方へ引かれるのを補助する傾斜平面36からなる。ポンプ34は、有利にはグラファイトポンプであり、以前に提示した全ての実施形態におけるように、随意的なものである。ここでもやはり、この装置に対し、同様に随意的なものである加熱システムを付加することが可能である。
浴37への再導入ポイント31には、実質的にゼロ速度で溶融金属を再導入するために用いられる、図示されていない装置が有利に設けられており、それは例えば、裾広がりの表面をもつスパウトリップである。
溶融金属を戻すダクトは、最も上流の導入ポイント6に供給を行なうために分割され、そしてガラスが静止ポイントを形成するのを防ぐよう軸線上に配置される。
本発明によるその他の実施形態と同じ要領で、図7及び8に示されているシステムは有利には、抜出しゾーン及び再導入ゾーンの両方において特にガラスリボンの通り道を乱さないように浴のいずれの側にも設けられる。
当然のことながら、本発明のどの実施形態が選択されるかとは無関係に、特に溶融金属循環装置により作り出される最大体積は、フロートグラスのリボンを製造するための装置の適正な運転に必要な溶融金属の合計体積を決定する上で考慮に入れられる。
本発明によるこれらの実施形態はさらなる利点を有する。フロートガラスリボンを製造するシステムでは、浴の下流ゾーンに見い出されガラスリボンの底面を汚染する可能性のある不純物が作り出されるということが知られている。本発明は、下流側ゾーンでの溶融金属の抜出しと同時に、これらの不純物を取出してそれらを除去するか又はその後それらをさらに上流側で浴に再導入することを可能にし、後者の場合抜出した溶融金属の経路をたどる。浴の上流での、ひいては還元された雰囲気のより高温のゾーンでの、これらの不純物の再導入は、それらを還元して消滅させる。従って本発明による方法は、不純物を除去する溶融金属の処理をも可能にする。
本発明による方法には、実施が簡単であり、そして特に大規模な実施化工事を必要とせずに既存の設備に適合させることができるという、さらなる利点がある。
浮かんだガラスの、特にガラス−セラミック前駆体の、リボンは、厚みが1mm〜30mm、特に1.5mm〜25mm、そして幅が50〜500cm、特に60〜460cmであることができる。
成形設備を離れると、リボンは徐冷がまへ進んで徐々に冷え、その後リボンは2つの主面と1つのせん断された縁部を含むシートに裁断される。これらのシートの各主面は、0.15m2〜20m2の表面積を有し得る。特に、各主面は長さが0.4m〜6m、幅が0.4m〜3.5mであることができる。
その後、これらのシートは、それらをガラス−セラミックに変えるのに特有のセラミック化熱処理を受ける。一例を挙げると、SiO2−Al23−Li2Oに基づいたガラス−セラミックについては、セラミック化処理は通常以下の要領で行うことができる。
a)通常ガラス変態領域の近くにある核形成領域まで、30〜80℃/分の速度で昇温する。
b)15〜25分で核形成範囲(670〜800℃)を通過させる。
c)通常900℃と1100℃の間にあるセラミック化レベルの温度まで、15〜30℃/分の速度で昇温する。
d)セラミック化レベルの温度を10〜25分間維持する。
e)周囲温度まで急速に冷却する。
セラミック化サイクルの後に、ガラスシートはガラス−セラミック構造の特徴である結晶相を含む。
本発明はまた、その後セラミック化処理を受けて平たいガラス−セラミックをもたらすことになる板ガラスをもたらす、静止ポイントのない本発明によるフロートプロセスを含む平たいガラス−セラミックの作製方法にも関する。
本発明はまた、説明した上記方法を適用するための装置、より詳しく言えば、フロートガラスのリボンを製造するための装置であり当該リボンがフロート浴上を移動する装置であって、実質的にフロートガラスの最も上流側でかつ浴の長手方向の軸線上に位置するポイントで溶融金属を導入する手段を含むことを特徴とする装置にも関する。この導入手段は、好ましくは、フロート浴との遭遇ポイントで溶融金属が動いているようなものである。より詳しく言えば、導入手段は、耐熱材料の傾斜平面を含むことができ、この傾斜平面は、導入されるべき溶融金属が最初にこの傾斜平面上を移動してから浴へ流れ込むように、フロート浴で終えるものである。詳しく言うと、装置は、浴から抜出された金属の供給を受けこの抜出された金属をガラスの最も上流側でかつ浴の長手方向の軸線上に位置するポイントまで戻す少なくとも1つのダクトを含むことができる。それはまた、溶融金属を抜出すために浴の下流側端部にありそしてダクトに連結された少なくとも1つのオーバーフローシステムをも含むこともできる。オーバーフローシステムは、浴に緊密に結合され排出路によりそれに連結された、パイプが浴の外側にあるタンクであることができる。好ましくは、金属は、フロート設備の長手方向の軸線との関係において対称的に抜出されて再導入される。
本発明はまた、少なくとも1つの寸法(幅又は長さ)が75cmより大きく、さらには80cmより大きく、さらには100cmより大きく、さらには200cmより大きくて、通常は600cm未満であるガラス−セラミックの(平らな)シートにも関する。特に、このシートは薄くてよく、すなわち3mm未満、さらには2.5mm未満、さらには2mm未満の薄さでよく、さらに通常は0.8mmよりも厚い。
本発明に従って、1.5%超のZnOそしてさらには1.6重量%超のZnOを含むものを含めて、任意のタイプのガラス−セラミック前駆体ガラスを処理することができる。
ガラス−セラミックの製造についてより詳しく説明してきた本発明は非ガラス−セラミックタイプのガラスにも適用される、ということが明確に理解される。同様に、フロート浴の金属をフロート浴の先頭部での再導入とは独立に再循環させてもよいということも、充分に理解される。溶融金属(通常は錫を基礎材料とする)の再循環を、ガラス−セラミック用のガラス及びその他の結晶化に敏感なガラスの製造に関連してより詳しく説明しているが、この再循環方法は、結晶化を防ぐという利点以外の利点の恩恵を受けるように、製造されるガラスがいかなるものであれ、いずれのフロートチャンバにも適用される。
浮揚によるガラスリボンの製造のためのフロート浴を含む、通常のタンク(従来技術)の上流側部分の概略側面図(a)及び上面図(b)である。 本発明による装置の概略側面図である。 通常のフロート設備(従来技術)の上から見た概略全体図である。 本発明の一実施形態の概略上面図である。 本発明によるもう一つの実施形態の概略側面図である。 本発明のもう一つの実施形態の概略上面図である。 図4の事例に対応する装置の一部分の図の部分断面側面図である。 図7の示したものの上面図である。

Claims (31)

  1. フロート設備の溶融金属の浴上に溶融ガラスを連続的に浮かせることを含む板ガラス製造方法であって、前記ガラスを溶融金属上に溶融状態で注ぎ込むとともに、当該ガラスを注ぎ込むゾーンに溶融金属を導入して、設備内に静止ポイントを生じさせることなく前記金属浴上を移動するリボンを漸進的に形成する板ガラス製造方法。
  2. フロート設備の溶融金属の浴上に溶融ガラスを連続的に浮かせることを含む板ガラス製造方法であって、前記ガラスを溶融金属上に溶融状態で注ぎ込むとともに、当該ガラスを注ぎ込むゾーンに溶融金属を導入することにより、前記金属浴上を移動するリボンを、浮かせた溶融ガラスの速度がいかなる箇所でもゼロでない状態で漸進的に形成する板ガラス製造方法。
  3. 溶融金属浴上に浮かぶガラスがガラス−セラミック前駆体ガラスであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 溶融ガラスのための移動する受入れゾーンを形成するように、溶融金属を設備へ導入することを特徴とする、請求項1〜3の一つに記載の方法。
  5. 溶融金属を、導入がないとすればガラスに対して静止することになるガラスのフロートポイントで導入することを特徴とする、請求項1〜の一つに記載の方法。
  6. 溶融金属を、最も上流側でかつ浴の長手方向の軸線上に位置するガラスのフロートポイントで導入することを特徴とする、請求項1〜の一つに記載の方法。
  7. 溶融金属を、最も上流側でかつ浴の長手方向の軸線上に位置するガラスのフロートポイントで連続的に導入することを特徴とする、請求項1〜の一つに記載の方法。
  8. 導入する溶融金属が、少なくとも一部分は、さらに下流側に位置する同じ浴の抜出しポイントからのものであることを特徴とする、請求項の一つに記載の方法。
  9. 抜出され再導入される金属の流れを、一方では最も上流側でかつ浴の長手方向の軸線上に位置するガラスのフロートポイントに供給するため、そして他方では先行するポイントと抜出しポイントとの間に位置する少なくとも1つの別の再導入ポイントに供給するために分割することを特徴とする、請求項1〜8の一つに記載の方法。
  10. 抜出した金属を再導入前に再加熱することを特徴とする、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 溶融金属を、フロート浴の側方部分からその長手方向の軸線との関係において対称的に抜出すことを特徴とする、請求項10の一つに記載の方法。
  12. 溶融金属の一部分を、実質的にゼロの速度で長手方向の軸線との関係において対称的に、浴の側方部分で再導入することを特徴とする、請求項11の一つに記載の方法。
  13. 平たいガラス−セラミックの製造方法であって、板ガラスをもたらす請求項1〜12の一つに記載の方法を含み、そしてそれをその後、当該平たいガラス−セラミックをもたらすセラミック化プロセスにかける、平たいガラス−セラミックの製造方法。
  14. ガラスが注ぎ込まれる場所で、その動的粘度が3ポアズと4.5ポアズの間であることを特徴とする、請求項1〜13の一つに記載の方法。
  15. ガラスが注ぎ込まれる場所で、その温度が1300℃と1450℃の間にあることを特徴とする、請求項1〜14の一つに記載の方法。
  16. リボンがフロート浴上を移動する、フロートガラスリボン製造のための溶融ガラスを成形するための装置であり、溶融ガラスの注ぎ込みゾーンとその後のガラス引抜きゾーンを含む装置であって、浮かんだガラスの最も上流側でかつ浴の長手方向の軸線上に位置するポイントで溶融金属を導入する手段を含むことを特徴とする溶融ガラス成形装置。
  17. 導入手段が、溶融金属がフロート浴との遭遇ポイントで移動状態にあるようなものであることを特徴とする、請求項16に記載の装置。
  18. 耐熱材料の傾斜平面を含み、前記傾斜平面が、導入されるべき溶融金属が最初に傾斜平面上を移動してから浴に注ぎ込まれるように、フロート浴で終えていることを特徴とする、請求項16又は17に記載の装置。
  19. 浴から抜出した金属の供給を受け、前記抜出した金属を、ガラスの最も上流側でかつ浴の長手方向の軸線上に位置するポイントまで戻す少なくとも1つのダクトを含むことを特徴とする、請求項18に記載の装置。
  20. 溶融金属を抜出すため浴の下流端部にありかつ前記ダクトに連結されている少なくとも1つのオーバーフローシステムを含むことを特徴とする、請求項19に記載の装置。
  21. オーバーフローシステムが、浴に緊密に結合され排出路によりそれに連結されたタンクであること、及びパイプが浴の外側にあることを特徴とする、請求項20に記載の装置。
  22. 金属を抜出し、そしてフロート設備の長手方向の軸線との関係において対称的に再導入することを特徴とする、請求項1921の一つに記載の装置。
  23. 請求項1〜15の一つに記載の方法によって製造された、特にガラス−セラミック前駆体タイプの、板ガラス、又は平たいガラス−セラミック。
  24. 請求項1〜15の一つに記載の方法によって製造された、少なくとも1つの寸法が75cmより大きいガラス−セラミック板。
  25. 少なくとも1つの寸法が80cmより大きい、請求項24に記載の板。
  26. 少なくとも1つの寸法が200cmより大きい、請求項25に記載の板。
  27. 厚みが3mm未満である、請求項24〜26の一つに記載のガラス−セラミックの板。
  28. 厚みが2.5mm未満であることを特徴とする、請求項27に記載の板。
  29. 厚みが2mm未満である、請求項28に記載の板。
  30. 1.5重量%超のZnOを含有することを特徴とする、請求項24〜29の一つに記載の板。
  31. 1.6重量%超のZnOを含有することを特徴とする、請求項30に記載の板。
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