JP2014189457A - ガラス板製造方法、および、ガラス板製造装置 - Google Patents

ガラス板製造方法、および、ガラス板製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高品質のガラス板を製造することができるガラス板製造方法およびガラス板製造装置を提供する。
【解決手段】ガラス板製造方法は、熔融ガラス2を成形体62から流下させてガラス板3を成形する工程と、複数の引下げロール82a,82b,・・・によってガラス板3を下方に搬送しながら、ガラス板3を冷却する工程とを有する。冷却工程は、ガラス板3を徐々に冷却する徐冷工程を含む。徐冷工程では、複数のヒータ84a,84b,・・・が、ガラス板3の表面に向かって熱を輻射して、ガラス板3が搬送される搬送方向の温度分布をガラス板3に与える。複数のヒータ84a,84b,・・・は、搬送方向に沿って断熱部材86a,86b,・・・を介して配置されている。引下げロール82a,82b,・・・は、その中心軸の高さ位置が、搬送方向に沿って隣り合う2つのヒータの間となるように配置される。
【選択図】図4

Description

本発明は、ガラス板製造方法、および、ガラス板製造装置に関する。
液晶ディスプレイおよびプラズマディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)に用いられるガラス板に代表される、低歪みおよび高い平坦度、または、小さい反りおよび小さいうねりが求められるガラス板は、例えば、オーバーフローダウンドロー法によって製造される。オーバーフローダウンドロー法では、成形体に流し込まれてオーバーフローした熔融ガラスが、成形体の表面を伝って流下して成形体の下端の近傍で合流することで、ガラス板に成形される。成形されたガラス板は、下方に搬送されながら冷却され、所定のサイズに切断される。切断されたガラス板は、端面加工工程、表面洗浄工程および検査工程等を経て、梱包されて出荷される。
特許文献1(特開2008−88005号公報)には、オーバーフローダウンドロー法によるガラス板の製造工程において、成形体の下方で成形されたガラス板をロールによって下方に搬送しながら徐々に冷却する際に、加熱手段を用いてガラス板を加熱する方法が開示されている。この方法では、加熱手段は、ガラス板が徐冷される徐冷室に設置され、下方に搬送されるガラス板の温度を調節して、ガラス板の幅方向の温度分布(温度プロファイル)をガラス板に形成する。加熱手段を用いてガラス板に所定の温度プロファイルを形成することで、ガラス板の幅方向中央部の温度と、ガラス板の幅方向両側部の温度との差によって発生するガラス板の歪みおよび反りを低減することができる。また、ガラス板を冷却する際に加熱手段を用いることで、ガラス板の冷却速度を調節して、好適な熱収縮率を有するガラス板を製造することができる。
しかし、特許文献1に開示されるガラス板製造方法では、ガラス板を下方に搬送するロールは、徐冷室において、ガラス板と加熱手段との間に設置されている。この場合、加熱手段からガラス板に向かって輻射される熱の一部は、ロールによって遮られる。そのため、加熱手段を用いてガラス板の温度を高い精度で調節することが難しく、ガラス板の反りおよび歪みが効果的に低減されない可能性がある。また、ガラス板の熱収縮率のバラツキを小さくすることも難しい。すなわち、ガラス板と加熱手段との間に設置されるロールが、ガラス板の品質の低下の原因となるおそれがある。
本発明の目的は、高品質のガラス板を製造することができるガラス板製造方法、および、ガラス板製造装置を提供することである。
本発明に係るガラス板製造方法は、成形工程と、冷却工程とを備える。成形工程は、熔融ガラスを成形体から流下させてガラス板を成形する工程である。冷却工程は、成形体の下方に配置されている複数のロールによって、成形工程で成形されたガラス板を下方に搬送しながら、ガラス板を冷却する工程である。冷却工程は、ガラス板を徐々に冷却する徐冷工程を含む。徐冷工程では、複数の加熱手段が、ガラス板の表面に向かって熱を輻射して、ガラス板が搬送される搬送方向の温度分布をガラス板に与える。複数の加熱手段は、搬送方向に沿って断熱部材を介して配置されている。ロールは、その中心軸の高さ位置が、搬送方向に沿って隣り合う2つの加熱手段の間となるように配置される。
本発明に係るガラス板製造方法では、冷却工程において、成形体の下端で成形されたガラス板は、ガラスの徐冷点近傍まで急冷され、その後、ロールで下方に搬送されながら徐々に冷却される。ガラス板が徐々に冷却される徐冷工程では、複数の加熱手段からの輻射熱によってガラス板の温度が調節される。加熱手段は、ガラス板の表面に対向して配置され、ガラス板の表面に向かって熱を輻射する加熱手段である。複数の加熱手段は、ガラス板の搬送方向に沿って、断熱部材を介して連続的に配置されている。そのため、徐冷工程において、各加熱手段の出力を調節することで、ガラス板の搬送方向に沿って所定の温度分布をガラス板に形成することができる。これにより、ガラス板の搬送方向におけるガラス板の冷却速度を調節することができる。ガラス板の冷却速度は、ガラス板の熱収縮率に影響を与える。そのため、徐冷工程において各加熱手段の出力を調節することで、好適な熱収縮率を有するガラス板を製造することができる。
また、本発明に係るガラス板製造方法では、徐冷工程において、ガラス板を下方に搬送するロールは、複数の加熱手段と、ガラス板との間の空間に設置される。ロールの中心軸の高さ位置は、ガラス板の搬送方向に沿って隣り合う2つの加熱手段の間にある。これにより、加熱手段からガラス板の表面に向かって輻射され、ロールによって遮られる熱の量が抑えられる。その結果、加熱手段から輻射される熱がガラス板に直接的に伝わるため、ガラス板の温度を高い精度で調節することができる。そして、加熱手段が、ガラス板の幅方向に沿って配置される複数の分割加熱手段から構成されている場合、各分割加熱手段の出力を制御することで、ガラス板の幅方向に沿って所定の温度分布をガラス板に形成することができる。ガラス板の幅方向の温度分布を適切に調節することで、ガラス板の反りおよび歪みを低減することができる。
従って、本発明に係るガラス板製造方法は、ガラス板の搬送方向に沿って断熱部材を介して配置される複数の加熱手段、および、ガラス板の搬送方向に沿って隣り合う2つの加熱手段の間に配置されるロールによって、高品質のガラス板を製造することができる。
本発明に係るガラス板製造方法では、徐冷工程は、徐冷開始位置から徐冷終了位置までの範囲において行われることが好ましい。徐冷開始位置は、ガラス板の温度が徐冷点となる、ガラス板の搬送方向の位置である。徐冷終了位置は、ガラス板の温度が歪点より200℃低い温度となる、ガラス板の搬送方向の位置である。
本発明に係るガラス板製造方法では、徐冷工程は、ガラス板が搬送されるに従って、ガラス板の幅方向におけるガラス板の温度差が徐々に減少するように、加熱手段によって、搬送方向の温度分布をガラス板に与えることが好ましい。
成形体の下方で成形された直後のガラス板において、ガラス板の幅方向の中心部の温度は、ガラス板の幅方向の両側部の温度よりも高い。そのため、徐冷工程において、ガラス板の幅方向の中心部の冷却速度を、両側部の冷却速度よりも大きくすることで、ガラスの歪点近傍においてガラス板の幅方向の温度分布を均一にすることができる。この場合、徐冷工程において、ガラス板の幅方向の中心部に常に引張り応力がかかるようにガラス板が冷却される。ガラス板の反りを低減するためには、徐冷工程において、ガラス板の幅方向の中心部に常に引張り応力がかかるように、ガラス板が冷却されることが好ましい。ガラス板の幅方向の中心部に圧縮応力がかかると、ガラス板に幅方向の反りが生じる可能性がある。従って、このガラス板製造方法は、冷却されたガラス板に残留する応力を低減して、ガラス板の反りを抑えることができる。
本発明に係るガラス板製造方法では、加熱手段は、ガラス板の表面と対向する対向面を有する均熱板を有することが好ましい。均熱板は、その対向面からガラス板の表面に向かって熱を輻射する。
このガラス板製造方法では、徐冷工程において下方に搬送されるガラス板の表面は、均熱板の表面と対向している。均熱板は、その表面全体に熱が伝わりやすい材質で成形されている。均熱板の表面全体から、対向するガラス板の表面に向かって熱が輻射される。均熱板は、加熱手段の熱源とガラス板との間に配置される。加熱手段の熱源は、例えば、電熱線である。均熱板は、加熱手段の熱源を保護することができる。例えば、徐冷工程において下方に搬送されるガラス板が破損した場合において、均熱板は、割れたガラス板によって加熱手段の熱源が損傷することを抑えることができる。また、均熱板は、ガラス板が下方に搬送される空間と、その外部の空間とを仕切る隔壁として機能する。すなわち、均熱板は、徐冷工程が行われる空間の気密性を高くすることができる。
本発明に係るガラス板製造方法では、ロールは、均熱板とガラス板との間の間隔より大きい径を有し、かつ、均熱板は、ロールと接触しない形状を有することが好ましい。
このガラス板製造方法では、ロールの径は、均熱板とガラス板との間の間隔より大きくてもよいので、均熱板とガラス板との間の間隔を小さくすることができる。均熱板とガラス板との間の間隔が小さいほど、均熱板から輻射される熱は、対向するガラス面の領域により集中的に伝わる。これにより、加熱手段の出力の調節が、ガラス板の局所的な温度に反映されるため、ガラス板の温度を高い精度で調節することができる。また、均熱板とガラス板との間の間隔を小さくすることで、均熱板とガラス板との間の空間で発生する気流を抑えることができる。これにより、気流がガラス板に与える影響を抑えることができる。
本発明に係るガラス板製造方法は、成形工程と、冷却工程とを備える。成形工程は、熔融ガラスを成形体から流下させてガラス板を成形する工程である。冷却工程は、成形体の下方に配置されている複数のロールによって、成形工程で成形されたガラス板を下方に搬送しながら、ガラス板を冷却する工程である。冷却工程は、ガラス板を徐々に冷却する徐冷工程を含む。徐冷工程では、複数の加熱手段が、ガラス板の表面に向かって熱を輻射して、ガラス板が搬送される搬送方向の温度分布をガラス板に与える。複数の加熱手段は、搬送方向に沿って断熱部材を介して配置されている。加熱手段は、ガラス板の表面と対向する対向面を有する均熱板を有する。ロールは、均熱板とガラス板との間の間隔より大きい径を有する。均熱板は、対向面からガラス板の表面に向かって熱を輻射し、かつ、ロールと接触しない形状を有する。なお、ロールは、その中心軸の高さ位置が、搬送方向に沿って隣り合う2つの加熱手段の間となるように配置されることが好ましい。
本発明に係るガラス板製造装置は、成形部と、冷却部とを備える。成形部は、熔融ガラスを成形体からオーバーフローさせ、成形体の下端で熔融ガラスを融合させてガラス板を成形する。冷却部は、成形体の下方に配置される複数のロールによって、成形部で成形されたガラス板を下方に搬送しながら、ガラス板を冷却する。冷却部は、ガラス板を徐々に冷却する徐冷部を含む。徐冷部は、ガラス板が搬送される搬送方向に沿って断熱部材を介して配置されている複数の加熱手段を有する。加熱手段は、ガラス板の表面に向かって熱を輻射して、搬送方向の温度分布をガラス板に与える。ロールは、その中心軸の高さ位置が、搬送方向に沿って隣り合う2つの加熱手段の間となるように配置される。
本発明に係るガラス板製造方法、および、ガラス板製造装置は、ガラス板の搬送方向に沿って断熱部材を介して配置される複数の加熱手段、および、ガラス板の搬送方向に沿って隣り合う2つの加熱手段の間に配置されるロールによって、高品質のガラス板を製造することができる。
第1実施形態に係るガラス板製造方法のフローチャートである。 第1実施形態に係るガラス板製造装置の模式図である。 第1実施形態に係る成形装置の正面図である。 第1実施形態に係る成形装置の側面図である。 第1実施形態に係る成形装置の一部の模式図である。 第1実施形態に係る成形装置の断面図である。 第2実施形態に係る成形装置の正面図である。 第2実施形態に係る成形装置の側面図である。 第2実施形態に係る成形装置の一部の模式図である。 第2実施形態に係る成形装置の断面図である。 変形例Aに係る成形装置の側面図である。 変形例Aに係る成形装置の一部の模式図である。 変形例Bに係る成形装置の側面図である。 変形例Bに係る成形装置の一部の模式図である。
―第1実施形態―
(1)ガラス板製造装置の構成
本発明に係るガラス板製造方法、および、ガラス板製造装置の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るガラス板製造方法の一例を示すフローチャートである。
図1に示されるように、本実施形態に係るガラス板製造方法は、主として、熔解工程S1と、清澄工程S2と、攪拌工程S3と、成形工程S4と、冷却工程S5と、切断工程S6とを含む。
熔解工程S1では、ガラス原料が加熱されて熔融ガラスが得られる。熔融ガラスは、熔解槽に貯留され、所望の温度を有するように通電加熱される。ガラス原料には、清澄剤が添加される。環境負荷低減の観点から、清澄剤として、SnO2が用いられる。
清澄工程S2では、熔解工程S1で得られた熔融ガラスが清澄管の内部を流れて熔融ガラスに含まれているガスが除去されることで、熔融ガラスが清澄される。最初に、清澄工程S2では、熔融ガラスの温度を上昇させる。熔融ガラスに添加されている清澄剤は、昇温により還元反応を起こして酸素を放出する。熔融ガラスに含まれるCO2、N2、SO2等のガス成分を含む泡は、清澄剤の還元反応によって生じた酸素を吸収する。酸素を吸収して成長した泡は、熔融ガラスの液面に浮上し、破泡して消滅する。消滅した泡に含まれていたガスは、清澄管の内部の気相空間に放出されて、外気に排出される。次に、清澄工程S2では、熔融ガラスの温度を低下させる。これにより、還元された清澄剤は、酸化反応を起こして、熔融ガラスに残存している酸素等のガス成分を吸収する。
攪拌工程S3では、清澄工程S2でガスが除去された熔融ガラスが攪拌されて、熔融ガラスの成分が均質化される。これにより、ガラス板の脈理等の原因である熔融ガラスの組成のムラが低減される。
成形工程S4では、オーバーフローダウンドロー法を用いて、攪拌工程S3で均質化された熔融ガラスからガラス板が連続的に成形される。
冷却工程S5では、成形工程S4で連続的に成形されたガラス板が冷却される。冷却工程S5は、ガラス板に歪みおよび反りが生じないように、ガラス板の温度を調節しながらガラス板を徐々に冷却する徐冷工程を含む。
切断工程S6では、冷却工程S5で冷却されたガラス板が所定の寸法に切断され、その後、切断されたガラス板の端面の研削および研磨、並びに、ガラス板の洗浄が行われる。さらに、ガラス板のキズ等の欠陥の有無が検査され、検査に合格したガラス板が梱包されて製品として出荷される。
図2は、本実施形態に係るガラス板製造装置1の一例を示す模式図である。ガラス板製造装置1は、熔解槽10と、清澄管20と、攪拌装置30と、成形装置40と、移送管50a,50b,50cとを備える。移送管50aは、熔解槽10と清澄管20とを接続する。移送管50bは、清澄管20と攪拌装置30とを接続する。移送管50cは、攪拌装置30と成形装置40とを接続する。
熔解工程S1において熔解槽10で得られた熔融ガラス2は、移送管50aを通過して清澄管20に流入する。清澄工程S2において清澄管20で清澄された熔融ガラス2は、移送管50bを通過して攪拌装置30に流入する。攪拌工程S3において攪拌装置30で攪拌された熔融ガラス2は、移送管50cを通過して成形装置40に流入する。成形工程S4では、成形装置40によって熔融ガラス2からガラス板3が成形される。冷却工程S5では、ガラス板3が下方に搬送されながら冷却される。切断工程S6では、冷却されたガラス板3が所定の大きさに切断される。切断されたガラス板の幅は、例えば、500mm〜3500mmであり、長さは、例えば、500mm〜3500mmである。ガラス板の厚みは、例えば、0.2mm〜0.8mmである。
ガラス板製造装置1によって製造されるガラス板は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)用のガラス板として特に適している。FPD用のガラス板としては、無アルカリガラス、または、アルカリ微量含有ガラスが用いられる。FPD用のガラス板は、高温時において高い粘性を有する。例えば、FPD用のガラス板が成形される熔融ガラスは、1500℃において、102.5poiseの粘性を有する。
熔解槽10では、ガラス原料が熔解されて、熔融ガラス2が得られる。ガラス原料は、所望の組成を有するガラス板を得ることができるように調製されている。ガラス板の組成の一例として、FPD用のガラス板として好適な無アルカリガラスは、SiO2:50質量%〜70質量%、Al23:0質量%〜25質量%、B23:1質量%〜15質量%、MgO:0質量%〜10質量%、CaO:0質量%〜20質量%、SrO:0質量%〜20質量%、BaO:0質量%〜10質量%を含有する。ここで、MgO、CaO、SrOおよびBaOの含有量の合計は、5質量%〜30質量%である。
また、FPD用のガラス板として、アルカリ金属を微量含むアルカリ微量含有ガラスを用いてもよい。アルカリ微量含有ガラスは、0.1質量%〜0.5質量%のR’2Oを含み、好ましくは、0.2質量%〜0.5質量%のR’2Oを含む。ここで、R’は、Li、NaおよびKから選択される少なくとも1種である。R’2Oの含有量の合計は、0.1質量%未満であってもよい。
また、ガラス板製造装置1によって製造されるガラス板は、SnO2:0.01質量%〜1質量%(好ましくは、0.01質量%〜0.5質量%)、Fe23:0質量%〜0.2質量%(好ましくは、0.01質量%〜0.08質量%)をさらに含有してもよい。なお、ガラス板製造装置1によって製造されるガラス板は、環境負荷低減の観点から、As23、Sb23およびPbOを実質的に含有しない。
上記の組成を有するように調製されたガラス原料は、原料投入機(図示せず)を用いて熔解槽10に投入される。原料投入機は、スクリューフィーダを用いてガラス原料の投入を行ってもよく、バケットを用いてガラス原料の投入を行ってもよい。熔解槽10では、ガラス原料は、その組成等に応じた温度に加熱されて熔解される。熔解槽10では、例えば、1500℃〜1600℃の高温の熔融ガラス2が得られる。熔解槽10では、モリブデン、白金または酸化錫等で成形された少なくとも1対の電極間に電流を流すことで、電極間の熔融ガラス2が通電加熱されてもよく、また、通電加熱に加えてバーナーの火焔によってガラス原料が補助的に加熱されてもよい。
熔解槽10で得られた熔融ガラス2は、熔解槽10から移送管50aを通過して清澄管20に流入する。清澄管20および移送管50a,50b,50cは、白金製あるいは白金合金製の管である。清澄管20には、熔解槽10と同様に加熱手段が設けられている。清澄管20では、熔融ガラス2がさらに昇温させられて清澄される。例えば、清澄管20において、熔融ガラス2の温度は、1500℃〜1700℃に上昇させられる。
清澄管20において清澄された熔融ガラス2は、清澄管20から移送管50bを通過して攪拌装置30に流入する。熔融ガラス2は、移送管50bを通過する際に冷却される。攪拌装置30では、清澄管20を通過する熔融ガラス2の温度よりも低い温度で、熔融ガラス2が攪拌される。例えば、攪拌装置30において、熔融ガラス2の温度は、1250℃〜1450℃であり、熔融ガラス2の粘度は、500poise〜1300poiseである。熔融ガラス2は、攪拌装置30において攪拌されて均質化される。
攪拌装置30で均質化された熔融ガラス2は、攪拌装置30から移送管50cを通過して成形装置40に流入する。熔融ガラス2は、移送管50cを通過する際に、熔融ガラス2の成形に適した粘度を有するように冷却される。例えば、熔融ガラス2は、1200℃付近まで冷却される。
成形装置40では、オーバーフローダウンドロー法によって熔融ガラス2からガラス板3が成形される。次に、成形装置40の詳細な構成および動作について説明する。
(2)成形装置の構成
図3は、成形装置40の正面図である。図3は、成形装置40で成形されるガラス板3の表面に垂直な方向に沿って見た成形装置40を示す。図4は、成形装置40の側面図である。図5は、成形装置40の引下げロール82a,82b,82cの近傍の構造を示す立体的な模式図である。図6は、図3のVI−VI線における断面図である。図6には、便宜的に、断熱部材86aの上方の均熱板92aの位置が示されている。
成形装置40は、炉壁(図示せず)に囲まれた空間を有する。この空間は、熔融ガラス2からガラス板3が成形されて冷却される空間であり、オーバーフローチャンバー60、フォーミングチャンバー70および冷却チャンバー80の3つの空間から構成される。
成形工程S4は、オーバーフローチャンバー60で行われ、冷却工程S5は、フォーミングチャンバー70および冷却チャンバー80で行われる。オーバーフローチャンバー60は、攪拌装置30から移送管50cを介して成形装置40に供給された熔融ガラス2が、ガラス板3に成形される空間である。フォーミングチャンバー70は、オーバーフローチャンバー60の下方の空間であり、ガラス板3が、ガラスの徐冷点の近傍まで急冷される空間である。冷却チャンバー80は、フォーミングチャンバー70の下方の空間であり、ガラス板3が徐々に冷却される徐冷工程が行われる空間である。徐冷工程は、ガラスの徐冷点から、ガラスの歪点より200℃低い温度までの温度範囲で行われることが好ましい。
成形装置40は、主として、成形体62と、上部仕切り部材64と、冷却ロール72と、温度調節ユニット74と、下部仕切り部材76と、引下げロール82a,82b,・・・と、ヒータ84a,84b,・・・と、断熱部材86a,86b,・・・と、制御装置(図示せず)とから構成される。次に、成形装置40の各構成要素について説明する。
(2−1)成形体
成形体62は、オーバーフローチャンバー60に設置される。成形体62は、熔融ガラス2をオーバーフローさせてガラス板3を成形するために用いられる。図4に示されるように、成形体62は、楔形に類似した五角形の断面形状を有する。成形体62の断面形状の尖端は、成形体62の下端62aに相当する。成形体62は、耐火レンガ製である。
成形体62の上端面には、成形体62の長手方向に沿って、溝62bが形成されている。成形体62の長手方向の端部には、溝62bと連通している移送管50cが取り付けられている。溝62bは、移送管50cと連通している一方の端部から他方の端部に向かうに従って、徐々に浅くなるように形成されている。
攪拌装置30から成形装置40に送られてきた熔融ガラス2は、移送管50cを介して、成形体62の溝62bに流し込まれる。成形体62の溝62bからオーバーフローした熔融ガラス2は、成形体62の両側面を伝いながら流下し、成形体62の下端62aの近傍において合流する。合流した熔融ガラス2は、重力により鉛直方向に落下して板状に成形される。これにより、成形体62の下端62aの近傍において、ガラス板3が連続的に成形される。成形されたガラス板3は、オーバーフローチャンバー60を流下した後、フォーミングチャンバー70および冷却チャンバー80において冷却されながら下方に搬送される。オーバーフローチャンバー60で成形された直後のガラス板3の温度は1100℃以上であり、粘度は2.5×105poise以上である。
(2−2)上部仕切り部材
上部仕切り部材64は、成形体62の下端62aの近傍に設置される一対の板状の断熱部材である。図4に示されるように、上部仕切り部材64は、ガラス板3の厚み方向の両側に配置される。上部仕切り部材64は、オーバーフローチャンバー60とフォーミングチャンバー70とを仕切り、オーバーフローチャンバー60からフォーミングチャンバー70への熱の移動を遮断する。
(2−3)冷却ロール
冷却ロール72は、フォーミングチャンバー70に設置される片持ちのロールである。冷却ロール72は、上部仕切り部材64の直下に設置される。図3に示されるように、冷却ロール72は、ガラス板3の幅方向の両側部に配置される。図4に示されるように、冷却ロール72は、ガラス板3の厚み方向の両側に配置される。冷却ロール72は、オーバーフローチャンバー60から送られてきたガラス板3を冷却する。
フォーミングチャンバー70において、ガラス板3の幅方向の両側部は、2対の冷却ロール72によってそれぞれ挟まれている。ガラス板3の両側部の表面に向かって冷却ロール72が押し付けられることで、冷却ロール72とガラス板3との接触面積が上がり、冷却ロール72によるガラス板3の冷却が効率的に行われる。冷却ロール72は、後述する引下げロール82a,82b,・・・がガラス板3を下方に引っ張る力に対抗する力を、ガラス板3に与える。なお、冷却ロール72の回転速度と、最も上方に配置される引下げロール82aの回転速度との差によって、ガラス板3の厚みが決定される。
冷却ロール72は、内部に空冷管を有している。冷却ロール72は、空冷管によって常に冷却されている。冷却ロール72は、ガラス板3の幅方向の両側部を挟むことでガラス板3と接触する。これにより、ガラス板3から冷却ロール72に熱が伝わるので、ガラス板3の幅方向の両側部が冷却される。冷却ロール72と接触して冷却されたガラス板3の幅方向の両側部の粘度は、例えば、109.0poise以上である。
(2−4)温度調節ユニット
温度調節ユニット74は、フォーミングチャンバー70に設置される。温度調節ユニット74は、上部仕切り部材64の下方であって、下部仕切り部材76の上方に設置される。
フォーミングチャンバー70では、ガラス板3の幅方向の中心部の温度が徐冷点近傍に低下するまでガラス板3が冷却される。温度調節ユニット74は、フォーミングチャンバー70で冷却されるガラス板3の温度を調節する。温度調節ユニット74は、ガラス板3を加熱または冷却するユニットである。図3に示されるように、温度調節ユニット74は、中心部冷却ユニット74aおよび側部冷却ユニット74bから構成される。中心部冷却ユニット74aは、ガラス板3の幅方向の中心部の温度を調節する。側部冷却ユニット74bは、ガラス板3の幅方向の両側部の温度を調節する。ここで、ガラス板3の幅方向の中心部は、ガラス板3の幅方向の両側部に挟まれた領域を意味する。
フォーミングチャンバー70では、図3に示されるように、複数の中心部冷却ユニット74aおよび複数の側部冷却ユニット74bが、それぞれ、ガラス板3が流下する方向である鉛直方向に沿って配置されている。中心部冷却ユニット74aは、ガラス板3の幅方向の中心部の表面に対向するように配置されている。側部冷却ユニット74bは、ガラス板3の幅方向の両側部の表面に対向するように配置されている。
温度調節ユニット74は、制御装置によって制御される。各中心部冷却ユニット74aおよび各側部冷却ユニット74bは、制御装置によって独立して制御可能である。
(2−5)下部仕切り部材
下部仕切り部材76は、温度調節ユニット74の下方に設置される一対の板状の断熱部材である。図4に示されるように、下部仕切り部材76は、ガラス板3の厚み方向の両側に設置される。下部仕切り部材76は、フォーミングチャンバー70と冷却チャンバー80とを鉛直方向に仕切り、フォーミングチャンバー70から冷却チャンバー80への熱の移動を遮断する。
(2−6)引下げロール
引下げロール82a,82b,・・・は、冷却チャンバー80に設置される片持ちのロールである。引下げロール82a,82b,・・・は、フォーミングチャンバー70を通過したガラス板3を鉛直方向下方に引き下げる。すなわち、引下げロール82a,82b,・・・は、ガラス板3を下方に搬送する。引下げロール82a,82b,・・・は、冷却チャンバー80において、ガラス板3が搬送される方向に沿って間隔を空けて配置されている。図3および図4には、7つの引下げロール82a,82b,・・・,82gが示されている。引下げロール82aは最も上方に配置され、引下げロール82gは最も下方に配置されている。
引下げロール82a,82b,・・・のそれぞれは、冷却ロール72と同様に、2対のロールから構成される。例えば、引下げロール82aは、図3に示されるように、ガラス板3の幅方向の両側部に配置され、かつ、図4に示されるように、ガラス板3の厚み方向の両側に配置される。他の引下げロール82b,82c,・・・のそれぞれも同様に、ガラス板3の幅方向の両側部、および、ガラス板3の厚み方向の両側に配置される。すなわち、引下げロール82a,82b,・・・が設置される鉛直方向の位置のそれぞれにおいて、ガラス板3の幅方向の両側部は、2対のロールによって挟まれている。
引下げロール82a,82b,・・・は、モータ(図示せず)によって駆動される。引下げロール82a,82b,・・・は、モータによって、ガラス板3が鉛直方向下方に搬送されるように回転駆動する。具体的には、図4において、ガラス板3の左側に示される引下げロール82a,82b,・・・は、時計回りに回転し、ガラス板3の右側に示される引下げロール82a,82b,・・・は、反時計回りに回転する。
(2−7)ヒータ
ヒータ84a,84b,・・・は、冷却チャンバー80に設置される。図3および図4に示されるように、冷却チャンバー80では、複数のヒータ84a,84b,・・・が、ガラス板3の搬送方向に沿って、ガラス板3の両側に配置されている。図3および図4には、7つのヒータ84a,84b,・・・,84gが示されている。ヒータ84aは最も上方に配置され、ヒータ84gは最も下方に配置されている。
ヒータ84a,84b,・・・は、ガラス板3の両側の表面に向かって熱を輻射してガラス板3を加熱する。ヒータ84a,84b,・・・を用いることで、冷却チャンバー80において下方に搬送されるガラス板3の温度を調節することができる。これにより、ヒータ84a,84b,・・・は、ガラス板3の搬送方向において所定の温度分布をガラス板3に形成することができる。また、ヒータ84a,84b,・・・は、ガラス板3の幅方向において所定の温度分布をガラス板3に形成することができる。
図4に示されるように、ヒータ84a,84b,・・・のそれぞれは、熱源91a,91b,・・・と、均熱板92a,92b,・・・とから構成される。例えば、ヒータ84aは、熱源91aおよび均熱板92aから構成される。均熱板92aは、熱源91aとガラス板3との間に位置している。他のヒータ84b,84c,・・・に関しても同様である。
熱源91a,91b,・・・は、ヒータ84a,84b,・・・からガラス板3に輻射される熱の供給源である。熱源91a,91b,・・・として、例えば、クロム系発熱線等の電熱線が用いられる。各熱源91a,91b,・・・の出力は、制御装置によって独立して制御可能である。熱源91a,91b,・・・のそれぞれは、ガラス板3の幅方向に沿って設置されている複数のヒータユニット(図示せず)から構成されている。各ヒータユニットの出力も、制御装置によって独立して制御可能である。そのため、各熱源91a,91b,・・・は、ガラス板3の幅方向の位置に応じて発熱量を変化させることができる。
熱源91a,91b,・・・として電熱線が用いられる場合、熱源91a,91b,・・・は、電熱線の密度に応じて、局所的に不均一な温度分布を形成する場合がある。例えば、熱源91a,91b,・・・が、上述の複数のヒータユニットから構成されている場合、隣接する2つのヒータユニット間の領域は、周囲の領域と比べて、温度が局所的に低い領域となる。均熱板92a,92b,・・・は、熱源91a,91b,・・・に形成されるこのような不均一な温度分布が、ガラス板3の表面にも形成されることを抑えることができる。
均熱板92a,92b,・・・は、ガラス板3の表面と対向する対向面を有するように設置される板である。各均熱板92a,92b,・・・は、1枚の金属板から構成される。均熱板92a,92b,・・・は、熱源91a,91b,・・・から輻射される熱を受け、均熱板92a,92b,・・・の表面全体に拡散させる。これにより、均熱板92a,92b,・・・の対向面は、ガラス板3の幅方向に沿って滑らかな温度分布を有することができる。また、均熱板92a,92b,・・・は、その対向面から、ガラス板3の表面に向かって熱を輻射する。その結果、各ヒータ84a,84b,・・・は、ガラス板3の幅方向に沿って、滑らかな温度分布をガラス板3に形成することができる。そして、冷却チャンバー80において、ガラス板3は、ヒータ84a,84b,・・・によって幅方向に所定の温度分布を有しながら冷却されることで、粘性域から粘弾性域を経て弾性域へと推移する。このように、冷却チャンバー80では、ガラス板3の幅方向の中心部の温度が、徐冷点近傍から、歪点より200℃低い温度近傍まで徐々に冷却される。
また、均熱板92a,92b,・・・は、熱源91a,91b,・・・とガラス板3との間に配置されるので、熱源91a,91b,・・・を保護することができる。例えば、冷却チャンバー80において下方に搬送されるガラス板3が破損した場合において、均熱板92a,92b,・・・は、割れたガラス板3によって熱源91a,91b,・・・が損傷することを抑えることができる。
また、均熱板92a,92b,・・・は、冷却チャンバー80と、成形装置40の外部の空間とを仕切る隔壁として機能する。すなわち、均熱板92a,92b,・・・は、冷却チャンバー80の気密性を高くすることができる。
均熱板92a,92b,・・・は、例えば、ステンレス金属板が好ましい。ガラス板3の幅方向に沿って滑らかな温度分布を形成する観点からは、均熱板92a,92b,・・・の熱伝導率は、10W/(m・K)以上であることが好ましい。均熱板92a,92b,・・・の板厚は、例えば、熱伝導率が16W/(m・K)のステンレス鋼の場合は、1.5mm〜8.0mmである。しかし、重量を考慮すると、ステンレス鋼の均熱板92a,92b,・・・の板厚は、2.0mm〜4.0mmであることがより好ましい。また、均熱板92a,92b,・・・は、その表面からの熱の輻射率を向上させるために、セラミック塗料を塗布してセラミック層が形成されてもよく、表面に酸化被膜が形成されてもよい。ガラス板3の表面に塵等の異物が付着することを抑制する観点からは、膜厚1μm程度の不動態被膜(スーパーブラック処理膜)が均熱板92a,92b,・・・の表面に形成されることが好ましい。
また、均熱板92a,92b,・・・の表面は、拡散反射面であってもよい。拡散反射面は、ざらざらした表面を有する光の反射面であり、入射光が特定の一方向のみに向かって反射せず、入射光が種種の角度の方向に向かって反射する面である。拡散反射面は、均熱板92a,92b,・・・に対向するガラス板3の表面に、より均一な熱および温度分布を与えたい場合に特に好適である。均熱板92a,92b,・・・の表面が鏡面反射面である場合、ガラス板3の表面から輻射された熱が均熱板92a,92b,・・・の表面で反射して、ガラス板3の表面に再び輻射されるので、ガラス板3の幅方向の温度分布が局所的に悪化するおそれがある。
なお、それぞれのヒータ84a,84b,・・・の近傍には、冷却チャンバー80の雰囲気の温度を測定する熱電対(図示せず)が設置されている。熱電対は、ガラス板3の幅方向の中心部近傍の雰囲気温度と、両側部近傍の雰囲気温度とを測定する。ヒータ84a,84b,・・・は、熱電対によって測定される冷却チャンバー80の雰囲気の温度に基づいて制御されてもよい。
(2−8)断熱部材
断熱部材86a,86b,・・・は、ガラス板3の搬送方向に沿って隣り合う2つのヒータ84a,84b,・・・の間に設置される断熱板である。断熱部材86a,86b,・・・は、均熱板92a,92b,・・・と隣接するように設置されている。例えば、図4に示されるように、断熱部材86aは、ヒータ84aの均熱板92aと、ヒータ84bの均熱板92bとの間に設置され、かつ、これらの2つの均熱板92a,92bに挟まれるように設置されている。すなわち、ガラス板3の搬送方向に沿って、均熱板92a,92b,・・・は、断熱部材86a,86b,・・・を介して隙間なく配置されている。図3および図4には、7つの断熱部材86a,86b,・・・,86gが示されている。断熱部材86aは最も上方に配置され、断熱部材86gは最も下方に配置されている。
断熱部材86a,86b,・・・は、ガラス板3の搬送方向に沿って隣り合う2つのヒータ84a,84b,・・・の間における熱の移動を抑制する。例えば、断熱部材86aは、ヒータ84aとヒータ84bとの間の熱の移動を抑制する。
図4および図5に示されるように、引下げロール82a,82b,・・・は、均熱板92a,92b,・・・とガラス板3との間の空間に配置される。また、引下げロール82a,82b,・・・は、その中心軸の高さ位置が、ガラス板3の搬送方向に沿って隣り合う2つの均熱板92a,92b,・・・の間になるように、配置されている。すなわち、引下げロール82a,82b,・・・の中心軸の高さ位置は、ガラス板3の搬送方向において断熱部材86a,86b,・・・が占める範囲内にある。例えば、図4において、引下げロール82aの中心軸の高さ位置は、断熱部材86aの上面の高さ位置と、断熱部材86aの下面の高さ位置との間にある。言い換えると、引下げロール82aは、断熱部材86aとガラス板3との間に位置している。
また、図5および図6に示されるように、断熱部材86a,86b,・・・は、ガラス板3の幅方向における両側部を除いて、ガラス板3の表面に向かって突出している形状を有している。次に、断熱部材86aを例にして、断熱部材86a,86b,・・・の形状について具体的に説明する。断熱部材86aとガラス板3との間には、引下げロール82aが設置されている。引下げロール82aは、ガラス板3の幅方向の両側部とそれぞれ接触する。そのため、図6に示されるように、断熱部材86aは、引下げロール82aと接触しないように、引下げロール82aの近傍にある一対の角部が欠けている形状を有している。また、断熱部材86aは、角部以外の部分では、ガラス板3の表面に可能な限り接近するように、ガラス板3に向かって突出している形状を有している。すなわち、断熱部材86aは、ガラス板3および引下げロール82aと接触しない形状であって、断熱部材86aの上方の空間と断熱部材86aの下方の空間との間の熱の移動が可能な限り抑制されるような形状を有している。また、断熱部材86aは、ガラス板3の表面に可能な限り接近するように配置されることで、冷却チャンバー80で発生する鉛直方向の気流を抑えることができる。冷却チャンバー80では、鉛直方向における雰囲気の温度差に起因して、上昇気流が発生する場合がある。
(2−9)制御装置
制御装置は、主として、CPU、RAM、ROMおよびハードディスク等から構成される。制御装置は、冷却ロール72、温度調節ユニット74、引下げロール82a,82b,・・・およびヒータ84a,84b,・・・等と接続されている。制御装置は、成形装置40が備えるこれらの構成要素を制御することができる。具体的には、制御装置は、冷却ロール72および引下げロール82a,82b,・・・の回転速度、温度調節ユニット74の出力、および、ヒータ84a,84b,・・・の熱源91a,91b,・・・の出力を制御することができる。
(3)成形装置の動作
オーバーフローチャンバー60において、攪拌装置30から移送管50cを介して成形装置40に送られてきた熔融ガラス2は、成形体62の上面に形成される溝62bに供給される。成形体62の溝62bからオーバーフローした熔融ガラス2は、成形体62の両側面を伝って流下して、成形体62の下端62aの近傍で合流する。合流した熔融ガラス2は、板状に成形される。これにより、成形体62の下端62aの近傍において、ガラス板3が連続的に成形される。成形されたガラス板3は、流下して、フォーミングチャンバー70に送られる。
フォーミングチャンバー70において、ガラス板3の幅方向の両側部は、冷却ロール72と接触して急冷される。また、温度調節ユニット74によって、ガラス板3の幅方向の中心部の温度が徐冷点に低下するまで、ガラス板3の温度が調節される。冷却ロール72によって下方に搬送されながら冷却されたガラス板3は、冷却チャンバー80に送られる。
冷却チャンバー80において、ガラス板3は、複数の引下げロール82a,82b,・・・によって引き下げられながら徐々に冷却される。ガラス板3の温度は、ガラス板3の幅方向に沿って所定の温度分布が形成されるように、ヒータ84a,84b,・・・によって制御される。冷却チャンバー80において、ガラス板3の温度は、徐冷点近傍から、歪点より200℃低い温度まで徐々に低下する。冷却チャンバー80を通過してさらに室温近傍まで冷却されたガラス板3は、所定の寸法に切断され、端面の研磨および洗浄等が行われる。その後、所定の検査に合格したガラス板3が梱包されて製品として出荷される。
(4)特徴
(4−1)
本実施形態に係るガラス板製造装置1は、成形装置40を用いて、オーバーフローダウンドロー法によって熔融ガラス2からガラス板3を成形する。成形装置40では、最初に、成形体62の下端62aの近傍で成形されたガラス板3が、冷却ロール72によって下方に搬送されながら、ガラスの徐冷点近傍まで急冷される。次に、急冷されたガラス板3が、引下げロール82a,82b,・・・によってさらに下方に搬送されながら徐々に冷却される。
冷却チャンバー80では、ヒータ84a,84b,・・・からの輻射熱を受けてガラス板3の温度が調節されながら、ガラス板3が徐々に冷却される。ヒータ84a,84b,・・・は、ガラス板3の表面に対向しガラス板3の表面に向かって熱を輻射する均熱板92a,92b,・・・を有する。均熱板92a,92b,・・・は、図4に示されるように、ガラス板3の搬送方向に沿って、断熱部材86a,86b,・・・を介して連続的に配置されている。そのため、冷却チャンバー80では、各ヒータ84a,84b,・・・の出力を調節することで、ガラス板3の搬送方向に沿って所定の温度分布をガラス板3に形成することができる。これにより、ガラス板3の搬送方向におけるガラス板3の冷却速度を高い精度で調節することができる。ガラス板3の搬送方向の冷却速度は、ガラス板3の熱収縮率に影響を与える。従って、冷却チャンバー80において各ヒータ84a,84b,・・・の出力を調節することで、好適な熱収縮率を有するガラス板3を製造することができる。
特に、本実施形態に係るガラス板製造装置1は、675℃以上の歪点を有するガラスを用いて、高精細、高解像度ディスプレイ用途に好適なガラス板を製造することができる。このようなガラス板は、熱収縮率が小さく、微小な凹凸および微小なうねりが少なく、かつ、板厚ムラが少ないことが好ましい。ガラス板製造装置1は、歪点付近におけるガラス板の温度維持を高い精度で行うことができるので、4K2Kディスプレイおよび8K4Kディスプレイのような高精細、高解像度ディスプレイの製造に好適なガラス板を製造することができる。
従って、ガラス板製造装置1は、ガラス板3の搬送方向に沿って配置される複数のヒータ84a,84b,・・・によって、高品質のガラス板3を製造することができる。
(4−2)
成形装置40の冷却チャンバー80では、図4に示されるように、ガラス板3を下方に搬送する引下げロール82a,82b,・・・は、ヒータ84a,84b,・・・とガラス板3との間に配置されている。引下げロール82a,82b,・・・の中心軸の高さ位置は、ガラス板3の搬送方向に沿って隣り合う2つのヒータ84a,84b,・・・の間にある。より具体的には、引下げロール82a,82b,・・・の中心軸は、ガラス板3の搬送方向に沿って隣り合う2つの均熱板92a,92b,・・・の間にある。これにより、均熱板92a,92b,・・・からガラス板3に向かって輻射される熱であって、引下げロール82a,82b,・・・によって遮られる熱の量が抑えられる。
例えば、引下げロール82aの径が、均熱板92aの鉛直方向の寸法より小さく、かつ、引下げロール82aの中心軸の高さ位置が、均熱板92aの鉛直方向の中心部にあると仮定した場合、引下げロール82aは、均熱板92aと対向する面において、均熱板92aからガラス板3に向かって輻射される熱を受ける。そのため、均熱板92aから輻射される熱は、引下げロール82aによって遮られてガラス板3に伝わりにくくなる。その結果、ヒータ84aを用いて、ヒータ84aと対向するガラス板3の表面の温度を調節することが難しくなる。
一方、本実施形態の成形装置40では、均熱板92a,92b,・・・の表面からガラス板3の表面に向かって輻射されて引下げロール82a,82b,・・・によって遮られる熱の量が、最大限に抑えられる。これにより、均熱板92a,92b,・・・から輻射される熱がガラス板3に直接的に伝わるため、ヒータ84a,84b,・・・と対向するガラス板3の表面の温度を高い精度で調節することができる。
また、各ヒータ84a,84b,・・・が、ガラス板3の幅方向に沿って配置される複数のヒータユニットから構成されている場合、各ヒータユニットの出力を個別に制御することで、ガラス板3の幅方向に沿って所定の温度分布をガラス板3に形成することができる。複数の異なる幅方向の温度分布に基づいてガラス板3の温度を制御しながらガラス板3を徐々に冷却することで、ガラス板3の反りおよび歪みを低減することができる。
従って、ガラス板製造装置1は、ガラス板3の搬送方向に沿って隣り合う2つの均熱板92a,92b,・・・の間に配置される引下げロール82a,82b,・・・によって、高品質のガラス板3を製造することができる。
(4−3)
成形体62の下端62aの近傍で成形された直後のガラス板3では、ガラス板3の幅方向の中心部の温度が、両端部の温度よりも高い。また、フォーミングチャンバー70において、ガラス板3の幅方向の両側部は、冷却ロール72と接触して急冷される。そのため、冷却チャンバー80に到達した直後においても、ガラス板3の幅方向の中心部の温度は、通常、ガラス板3の幅方向の両端部の温度よりも高い。
本実施形態では、冷却チャンバー80において、ガラス板3の幅方向の中心部の冷却速度を、両端部の冷却速度よりも大きくすることで、ガラスの歪点近傍においてガラス板3の幅方向の温度分布が均一になるように、ガラス板3を冷却することができる。これにより、冷却チャンバー80において、ガラス板3の幅方向の中心部に常に引張り応力がかかるようにガラス板3が冷却される。ガラス板3の反りを低減するためには、冷却チャンバー80において、ガラス板3の幅方向の中心部に常に引張り応力がかかるように、ガラス板3が冷却されることが好ましい。なぜなら、ガラス板3の幅方向の中心部に圧縮応力がかかると、ガラス板3に幅方向の反りが生じるからである。従って、ガラスの歪点近傍においてガラス板3の幅方向の温度分布が均一になるようにガラス板3を冷却することで、冷却されたガラス板3に残留する応力を低減して、ガラス板3の反りを抑えることができる。
(4−4)
成形装置40の冷却チャンバー80では、ヒータ84a,84b,・・・の熱源91a,91b,・・・と、ガラス板3との間に、ガラス板3の表面と対向する対向面を有する均熱板92a,92b,・・・が設置されている。均熱板92a,92b,・・・は、熱源91a,91b,・・・から輻射される熱を受けて、均熱板92a,92b,・・・の表面全体に拡散させる。これにより、均熱板92a,92b,・・・は、ガラス板3の幅方向に沿って滑らかな温度分布を有することができる。そして、均熱板92a,92b,・・・は、ガラス板3に向かって熱を輻射することで、ガラス板3の幅方向に沿って、ガラス板3に滑らかな温度分布を形成することができる。従って、冷却チャンバー80に均熱板92a,92b,・・・を設置することで、ガラス板3の幅方向の温度分布を高い精度で制御することができる。
―第2実施形態―
(1)成形装置の構成
本発明に係るガラス板製造方法、および、ガラス板製造装置の第2実施形態について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係るガラス板製造装置は、成形装置を除いて、第1実施形態に係るガラス板製造装置1と同じ構成を有している。そのため、本実施形態に係るガラス板製造装置の全体構成および動作に関する説明を省略して、第1実施形態に係る成形装置40と、本実施形態に係る成形装置140との相違点を中心に説明する。
図7は、成形装置140の正面図である。図7は、成形装置140で成形されるガラス板3の表面に垂直な方向に沿って見た成形装置140を示す。図8は、成形装置140の側面図である。図9は、成形装置140の引下げロール182a,182b,182cの近傍の構造を示す立体的な模式図である。図10は、図7のX−X線における断面図である。図10には、便宜的に、断熱部材186aの上方の均熱板192aの位置が示されている。
成形装置140は、第1実施形態に係る成形装置40と同様に、オーバーフローチャンバー160、フォーミングチャンバー170および冷却チャンバー180の3つの空間を内部に有している。成形装置140は、主として、成形体162と、上部仕切り部材164と、冷却ロール172と、温度調節ユニット174と、下部仕切り部材176と、引下げロール182a,182b,・・・と、ヒータ184a,184b,・・・と、断熱部材186a,186b,・・・と、制御装置(図示せず)とから構成される。成形体162、上部仕切り部材164、冷却ロール172、温度調節ユニット174、下部仕切り部材176および制御装置は、それぞれ、第1実施形態の成形体62、上部仕切り部材64、冷却ロール72、温度調節ユニット74、下部仕切り部材76および制御装置と同じであるので、これらに関する説明を省略する。次に、引下げロール182a,182b,・・・、ヒータ184a,184b,・・・および断熱部材186a,186b,・・・について説明する。
(1−1)引下げロール
引下げロール182a,182b,・・・は、冷却チャンバー180に設置される片持ちのロールである。引下げロール182a,182b,・・・は、フォーミングチャンバー170を通過したガラス板3を鉛直方向下方に引き下げる。すなわち、引下げロール182a,182b,・・・は、ガラス板3を下方に搬送する。引下げロール182a,182b,・・・は、冷却チャンバー180において、ガラス板3が搬送される方向に沿って間隔を空けて配置されている。図7および図8には、7つの引下げロール182a,182b,・・・,182gが示されている。引下げロール182aは最も上方に配置され、引下げロール182gは最も下方に配置されている。
引下げロール182a,182b,・・・のそれぞれは、冷却ロール172と同様に、2対のロールから構成される。例えば、引下げロール182aは、図7に示されるように、ガラス板3の幅方向の両側部に配置され、かつ、図8に示されるように、ガラス板3の厚み方向の両側に配置される。他の引下げロール182b,182c,・・・のそれぞれも同様に、ガラス板3の幅方向の両側部、および、ガラス板3の厚み方向の両側に配置される。すなわち、引下げロール182a,182b,・・・が設置される鉛直方向の位置のそれぞれにおいて、ガラス板3の幅方向の両側部は、2対のロールによって挟まれている。
引下げロール182a,182b,・・・は、モータ(図示せず)によって駆動される。引下げロール182a,182b,・・・は、モータによって、ガラス板3が鉛直方向下方に搬送されるように回転駆動する。具体的には、図8において、ガラス板3の左側に示される引下げロール182a,182b,・・・は、時計回りに回転し、ガラス板3の右側に示される引下げロール182a,182b,・・・は、反時計回りに回転する。
(1−2)ヒータ
ヒータ184a,184b,・・・は、冷却チャンバー180に設置される。図7および図8に示されるように、冷却チャンバー180では、複数のヒータ184a,184b,・・・が、ガラス板3の搬送方向に沿って、ガラス板3の両側に配置されている。図7および図8には、7つのヒータ184a,184b,・・・,184gが示されている。ヒータ184aは最も上方に配置され、ヒータ184gは最も下方に配置されている。
ヒータ184a,184b,・・・は、ガラス板3の両側の表面に向かって熱を輻射してガラス板3を加熱する。ヒータ184a,184b,・・・を用いることで、冷却チャンバー180において下方に搬送されるガラス板3の温度を調節することができる。これにより、ヒータ184a,184b,・・・は、ガラス板3の搬送方向において所定の温度分布をガラス板3に形成することができる。また、ヒータ184a,184b,・・・は、ガラス板3の幅方向において所定の温度分布をガラス板3に形成することができる。
図8に示されるように、ヒータ184a,184b,・・・のそれぞれは、熱源191a,191b,・・・と、均熱板192a,192b,・・・とから構成される。例えば、ヒータ184aは、熱源191aおよび均熱板192aから構成される。均熱板192aは、熱源191aとガラス板3との間に位置している。他のヒータ184b,184c,・・・に関しても同様である。
熱源191a,191b,・・・は、ヒータ184a,184b,・・・からガラス板3に輻射される熱の供給源である。熱源191a,191b,・・・として、例えば、クロム系発熱線が用いられる。各熱源191a,191b,・・・の出力は、制御装置によって独立して制御可能である。熱源191a,191b,・・・のそれぞれは、ガラス板3の幅方向に沿って設置されている複数のヒータユニット(図示せず)から構成されている。各ヒータユニットの出力も、制御装置によって独立して制御可能である。そのため、各熱源191a,191b,・・・は、ガラス板3の幅方向の位置に応じて発熱量を変化させることができる。
均熱板192a,192b,・・・は、ガラス板3の表面と対向する対向面を有するように設置される板である。各均熱板192a,192b,・・・は、1枚の金属板から構成される。均熱板192a,192b,・・・は、熱源191a,191b,・・・から輻射される熱を受け、均熱板192a,192b,・・・の表面全体に拡散させる。これにより、均熱板192a,192b,・・・の対向面は、ガラス板3の幅方向に沿って滑らかな温度分布を有することができる。また、均熱板192a,192b,・・・は、その対向面から、ガラス板3の表面に向かって熱を輻射する。その結果、各ヒータ184a,184b,・・・は、ガラス板3の幅方向に沿って、滑らかな温度分布をガラス板3に形成することができる。そして、冷却チャンバー180において、ガラス板3は、ヒータ184a,184b,・・・によって幅方向に所定の温度分布を有しながら冷却されることで、粘性域から粘弾性域を経て弾性域へと推移する。このように、冷却チャンバー180では、ガラス板3の幅方向の中心部の温度が、徐冷点近傍から、歪点より200℃低い温度近傍まで徐々に冷却される。
なお、それぞれのヒータ184a,184b,・・・の近傍には、冷却チャンバー180の雰囲気の温度を測定する熱電対(図示せず)が設置されている。熱電対は、ガラス板3の幅方向の中心部近傍の雰囲気温度と、両側部近傍の雰囲気温度とを測定する。ヒータ184a,184b,・・・は、熱電対によって測定される冷却チャンバー180の雰囲気の温度に基づいて制御されてもよい。
本実施形態では、図8〜図10に示されるように、引下げロール182a,182b,・・・の径は、均熱板192a,192b,・・・の対向面とガラス板3の表面との間の距離よりも大きい。ここで、引下げロール182a,182b,・・・の径は、ガラス板3と接触する円筒部の径を意味する。図8に示されるように、引下げロール182a,182b,・・・の一部は、均熱板192a,192b,・・・の対向面よりも、ガラス板3の表面からより離れた位置にある。そのため、均熱板192a,192b,・・・は、引下げロール182a,182b,・・・と接触しないような形状を有している。図9を参照しながら具体的に説明すると、均熱板192aは、引下げロール182aの近傍にある角部が欠けている形状を有し、均熱板192bは、2つの引下げロール182a,182bのそれぞれの近傍にある角部が欠けている形状を有している。
(1−3)断熱部材
断熱部材186a,186b,・・・は、ガラス板3の搬送方向に沿って隣り合う2つのヒータ184a,184b,・・・の間に設置される断熱板である。断熱部材186a,186b,・・・は、均熱板192a,192b,・・・と隣接するように設置されている。例えば、図8に示されるように、断熱部材186aは、ヒータ184aの均熱板192aと、ヒータ184bの均熱板192bとの間に設置され、かつ、これらの2つの均熱板192a,192bに挟まれるように設置されている。すなわち、図9に示されるように、ガラス板3の搬送方向に沿って、均熱板192a,192b,・・・は、断熱部材186a,186b,・・・を介して隙間なく配置されている。図7および図8には、7つの断熱部材186a,186b,・・・,186gが示されている。断熱部材186aは最も上方に配置され、断熱部材186gは最も下方に配置されている。
断熱部材186a,186b,・・・は、ガラス板3の搬送方向に沿って隣り合う2つのヒータ184a,184b,・・・の間における熱の移動を抑制する。例えば、断熱部材186aは、ヒータ184aとヒータ184bとの間の熱の移動を抑制する。
また、図8に示されるように、引下げロール182a,182b,・・・は、その中心軸の高さ位置が、ガラス板3の搬送方向に沿って隣り合う2つの均熱板192a,192b,・・・の間になるように、配置されている。すなわち、引下げロール182a,182b,・・・の中心軸の高さ位置は、ガラス板3の搬送方向において断熱部材186a,186b,・・・が占める範囲内にある。例えば、図8において、引下げロール182aの中心軸は、断熱部材186aの上面の高さ位置と、断熱部材186aの下面の高さ位置との間にある。言い換えると、引下げロール182aは、断熱部材186aとガラス板3との間に位置している。
また、図9および図10に示されるように、断熱部材186a,186b,・・・は、ガラス板3の幅方向における両側部を除いて、ガラス板3の表面に向かって突出している形状を有している。次に、断熱部材186aを例にして、断熱部材186a,186b,・・・の形状について具体的に説明する。断熱部材186aとガラス板3との間には、引下げロール182aが設置されている。引下げロール182aは、ガラス板3の幅方向の両側部とそれぞれ接触する。そのため、図10に示されるように、断熱部材186aは、引下げロール182aと接触しないように、引下げロール182aの近傍にある一対の角部が欠けている形状を有している。また、断熱部材186aは、角部以外の部分では、ガラス板3の表面に可能な限り接近するように、ガラス板3に向かって突出した形状を有している。すなわち、断熱部材186aは、ガラス板3および引下げロール182aと接触しない形状であって、断熱部材186aの上方の空間と断熱部材186aの下方の空間との間の熱の移動が可能な限り抑制されるような形状を有している。
(2)特徴
本実施形態に係るガラス板製造装置では、冷却チャンバー180において、引下げロール182a,182b,・・・は、均熱板192a,192b,・・・の対向面とガラス板3の表面との間の距離より大きい径を有し、かつ、均熱板192a,192b,・・・は、引下げロール182a,182b,・・・と接触しないような形状を有している。
引下げロール182a,182b,・・・の径は、均熱板192a,192b,・・・の対向面とガラス板3の表面との間の距離より大きくてもよいので、均熱板192a,192b,・・・とガラス板3との間の距離を小さくすることができる。均熱板192a,192b,・・・とガラス板3との間の距離が小さいほど、均熱板192a,192b,・・・は、ガラス板3により直接的に熱を与えて、ガラス板3の表面に幅方向の温度分布を形成する。均熱板192a,192b,・・・から輻射された熱のエネルギー分布は、均熱板192a,192b,・・・とガラス板3との間の空間を伝わる過程で、徐々に均一化される。そのため、均熱板192a,192b,・・・とガラス板3との間の距離が大きいほど、均熱板192a,192b,・・・の幅方向の温度分布と同じ形状の温度分布が、ガラス板3の表面に形成されにくい。すなわち、均熱板192a,192b,・・・とガラス板3との間の距離が小さいほど、均熱板192a,192b,・・・の温度分布は、ガラス板3の表面に転写されやすい。そのため、均熱板192a,192b,・・・は、ガラス板3の表面に、所望の温度分布をより高い精度で形成することができる。従って、ヒータ184a,184b,・・・の出力の調節によって、冷却チャンバー180において下方に搬送されるガラス板3の局所的な温度を、より高い精度で調節することができる。
また、均熱板192a,192b,・・・とガラス板3との間の間隔を小さくすることで、均熱板192a,192b,・・・とガラス板3との間の空間で発生する気流を抑えることができる。冷却チャンバー180では、上方の雰囲気と下方の雰囲気との温度差に起因して、上昇気流が発生しやすい。
また、熱収縮率の小さいガラス板の製造には、歪点が高く、かつ、液相粘度が低いガラスが用いられる。このようなガラス板の成形においては、フォーミングチャンバー170から冷却チャンバー180に送られた直後のガラス板3は、温度が高く、粘度が低い。このような低粘度のガラス板3の表面に気流が衝突すると、ガラス板3の表面が変形および振動して、冷却後のガラス板3に発生する厚みのムラの原因となる。本実施形態では、均熱板192a,192b,・・・とガラス板3との間の距離を小さくして、冷却チャンバー180における上昇気流を抑えることで、ガラス板3の板厚をより高い精度で均一化することができる。
また、本実施形態に係るガラス板製造装置は、675℃以上の歪点を有するガラスを用いて、高精細、高解像度ディスプレイ用途に好適なガラス板を製造することができる。このようなガラス板は、熱収縮率が小さく、微小な凹凸および微小なうねりが少なく、かつ、板厚ムラが少ないことが好ましい。ガラス板製造装置は、歪点付近におけるガラス板の温度維持を高い精度で行うことができるので、4K2Kディスプレイおよび8K4Kディスプレイのような高精細、高解像度ディスプレイの製造に好適なガラス板を製造することができる。
―変形例―
(1)変形例A
第1実施形態では、図3に示されるように、引下げロール82a,82b,・・・は、ガラス板3の幅方向の両側部にそれぞれ配置される片持ちロールである。しかし、引下げロール82a,82b,・・・として、両持ちロールが用いられてもよい。
図11および図12は、第1実施形態の変形例を示す。図11は、成形装置の側面図である。図12は、成形装置の引下げロール282a,282cの近傍の構造を示す立体的な模式図である。図11および図12は、それぞれ、第1実施形態の図4および図5に相当する。図11および図12では、第1実施形態と同じ構成要素に関しては、図4および図5と同じ参照符号が使用されている。次に、本変形例と第1実施形態との相違点について説明する。
本変形例に係る成形装置240は、4つの引下げロール282a,282c,282e,282gを有している。一方、第1実施形態に係る成形装置40は、7つの引下げロール82a,82b,・・・,82gを有している。図11と図4とを比較しても分かるように、成形装置240は、第1実施形態に係る成形装置40から3つの引下げロール82b,82d,82fを取り除いた構成を有している。
また、成形装置240では、取り除かれた3つの引下げロールの高さ位置に、断熱部材286b,286d,286fが設置されている。断熱部材286b,286d,286fは、図12に示されるように、第1実施形態の断熱部材86b,86d,86fと比べて、ガラス板3と対向する端部における、ガラス板3の幅方向の寸法が大きい。図12において、断熱部材286b,286d,286fは、均熱板92a,92b,・・・とほぼ同じ幅方向の寸法を有している。なお、断熱部材286b,286d,286f以外の断熱部材286a,286c,286e,286gは、図5に示される第1実施形態の断熱部材86a,86c,86e,86gから、ガラス板3に突き出ている部分を取り除いた形状を有している。
本変形例において、引下げロール282a,282c,・・・は両持ちロールであるので、引下げロール282a,282c,・・・が設置される高さ位置では、図5に示される断熱部材86a,86b,86cのように、断熱部材286a,286c,・・・をガラス板3に近接させることができない。そのため、本変形例では、一部の引下げロールが取り除かれる代わりに、冷却チャンバー80における鉛直方向の熱移動および気流を抑制するために、断熱部材286b,286d,286fが設置されている。図11に示されるように、成形装置240では、ガラス板3の搬送方向に沿って、4つの引下げロール282a,282c,282e,282gと、3つの断熱部材286b,286d,286fとが交互に設置されている。
本変形例に係る成形装置240は、第1実施形態の成形装置40と比較して、引下げロールが少ないため、冷却チャンバー80で搬送されるガラス板3の姿勢制御が困難になるおそれがあるが、断熱部材286b,286d,286fによって、冷却チャンバー80における鉛直方向の熱移動および気流をより効果的に抑制することができる効果が期待される。
なお、本変形例は、片持ちロールである引下げロール82a,82b,・・・を備える第1実施形態の成形装置40にも適用することができる。
(2)変形例B
第2実施形態では、図8に示されるように、引下げロール182a,182b,・・・は、ガラス板3の搬送方向に沿って、各断熱部材186a,186b,・・・とガラス板3との間に配置されている。しかし、変形例Aと同様に、一部の引下げロール182a,182b,・・・が取り除かれてもよい。
図13および図14は、第2実施形態の変形例を示す。図13は、成形装置の側面図である。図14は、成形装置の引下げロール近傍の構造を示す立体的な模式図である。図13および図14は、それぞれ、第2実施形態の図8および図9に相当する。図13および図14では、第2実施形態と同じ構成要素に関しては、図8および図9と同じ参照符号が使用されている。次に、本変形例と第2実施形態との相違点について説明する。
本変形例に係る成形装置340は、4つの引下げロール182a,182c,182e,182gを有している。これらの引下げロール182a,182c,182e,182gは、第2実施形態の引下げロール182a,182c,182e,182gと同じである。図8と図13とを比較しても分かるように、成形装置340は、第2実施形態に係る成形装置40から3つの引下げロール82b,82d,82fを取り除いた構成を有している。
また、成形装置340では、取り除かれた3つの引下げロールの高さ位置に、断熱部材386b,386d,386fが設置されている。断熱部材386b,386d,386fは、図14に示されるように、第2実施形態の断熱部材186b,186d,186fと比べて、ガラス板3と対向する端部における、ガラス板3の幅方向の寸法が大きい。図14において、断熱部材386b,386d,386fは、均熱板192a,192b,・・・とほぼ同じ幅方向の寸法を有している。なお、断熱部材386b,386d,386f以外の断熱部材186a,186c,186e,186gは、第2実施形態の断熱部材186a,186c,186e,186gと同じ形状を有している。図13に示されるように、成形装置340では、ガラス板3の搬送方向に沿って、4つの引下げロール182a,182c,182e,182gと、3つの断熱部材386b,386d,386fとが交互に設置されている。
本変形例に係る成形装置340は、変形例Aに係る成形装置240と同様に、引下げロールが少ないため、冷却チャンバー180で搬送されるガラス板3の姿勢制御が困難になるおそれがあるが、断熱部材386b,386d,386fによって、冷却チャンバー180における鉛直方向の熱移動および気流をより効果的に抑制することができる効果が期待される。
(3)変形例C
第1実施形態および第2実施形態では、オーバーフローダウンドロー法によって熔融ガラス2からガラス板3が成形されるが、他のダウンドロー方によって熔融ガラス2からガラス板3が成形されてもよい。例えば、リドロー法およびスリットダウンドロー法等によって熔融ガラス2からガラス板3が成形されてもよい。
1 ガラス板製造装置
2 熔融ガラス
3 ガラス板
62 成形体
72 冷却ロール(ロール)
82a,82b,・・・ 引下げロール(ロール)
84a,84b,・・・ ヒータ(加熱手段)
86a,86b,・・・ 断熱部材
92a,92b,・・・ 均熱板
特開2008−88005号公報

Claims (7)

  1. 熔融ガラスを成形体から流下させてガラス板を成形する成形工程と、
    前記成形体の下方に配置されている複数のロールによって、前記成形工程で成形された前記ガラス板を下方に搬送しながら、前記ガラス板を冷却する冷却工程と、
    を備え、
    前記冷却工程は、前記ガラス板を徐々に冷却する徐冷工程を含み、
    前記徐冷工程では、前記ガラス板が搬送される搬送方向に沿って断熱部材を介して配置されている複数の加熱手段が、前記ガラス板の表面に向かって熱を輻射して、前記搬送方向の温度分布を前記ガラス板に与え、
    前記ロールは、その中心軸の高さ位置が、前記搬送方向に沿って隣り合う2つの前記加熱手段の間となるように配置される、
    ガラス板製造方法。
  2. 前記徐冷工程は、前記ガラス板の温度が徐冷点となる前記搬送方向の位置である徐冷開始位置から、前記ガラス板の温度が歪点より200℃低い温度となる前記搬送方向の位置である徐冷終了位置までの範囲において行われる、
    請求項1に記載のガラス板製造方法。
  3. 前記徐冷工程は、前記ガラス板が搬送されるに従って、前記ガラス板の幅方向における前記ガラス板の温度差が徐々に減少するように、前記加熱手段によって、前記搬送方向の温度分布を前記ガラス板に与える、
    請求項1または2に記載のガラス板製造方法。
  4. 前記加熱手段は、前記ガラス板の表面と対向する対向面を有する均熱板を有し、
    前記均熱板は、前記対向面から前記ガラス板の表面に向かって熱を輻射する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のガラス板製造方法。
  5. 前記ロールは、前記均熱板と前記ガラス板との間の間隔より大きい径を有し、
    前記均熱板は、前記ロールと接触しない形状を有する、
    請求項4に記載のガラス板製造方法。
  6. 熔融ガラスを成形体から流下させてガラス板を成形する成形工程と、
    前記成形体の下方に配置されている複数のロールによって、前記成形工程で成形された前記ガラス板を下方に搬送しながら、前記ガラス板を冷却する冷却工程と、
    を備え、
    前記冷却工程は、前記ガラス板を徐々に冷却する徐冷工程を含み、
    前記徐冷工程では、前記ガラス板が搬送される搬送方向に沿って断熱部材を介して配置されている複数の加熱手段が、前記ガラス板の表面に向かって熱を輻射して、前記搬送方向の温度分布を前記ガラス板に与え、
    前記加熱手段は、前記ガラス板の表面と対向する対向面を有する均熱板を有し、
    前記ロールは、前記均熱板と前記ガラス板との間の間隔より大きい径を有し、
    前記均熱板は、前記対向面から前記ガラス板の表面に向かって熱を輻射し、かつ、前記ロールと接触しない形状を有する、
    ガラス板製造方法。
  7. 熔融ガラスを成形体からオーバーフローさせ、前記成形体の下端で前記熔融ガラスを融合させてガラス板を成形する成形部と、
    前記成形体の下方に配置される複数のロールによって、前記成形部で成形された前記ガラス板を下方に搬送しながら、前記ガラス板を冷却する冷却部と、
    を備え、
    前記冷却部は、前記ガラス板を徐々に冷却する徐冷部を含み、
    前記徐冷部は、前記ガラス板が搬送される搬送方向に沿って断熱部材を介して配置されている複数の加熱手段を有し、
    前記加熱手段は、前記ガラス板の表面に向かって熱を輻射して、前記搬送方向の温度分布を前記ガラス板に与え、
    前記ロールは、その中心軸の高さ位置が、前記搬送方向に沿って隣り合う2つの前記加熱手段の間となるように配置される、
    ガラス板製造装置。
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