JP2019521944A - ガラスリボン縁部を冷却する方法及び装置 - Google Patents

ガラスリボン縁部を冷却する方法及び装置 Download PDF

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Abstract

ガラスシートを製造する装置及び方法の提供である。本装置は、ガラスリボンの少なくとも1つの縁部領域を冷却する、1つ以上の縁部冷却装置を備えることができる。縁部冷却装置は、ガラスリボン縁部領域に低温ガス流を供給する、少なくとも1つの第1の導管及び開口部、並びに、ガラスリボン縁部領域からガスを引き離す少なくとも1つの第2の導管を含むことができる。ガラスシートを製造する方法は、開示した縁部冷却装置に、少なくとも1つのガラスリボン縁部領域を導入するステップを備えることができる。

Description

関連技術の相互参照
本願は、その内容に依拠し、参照により、全内容が以下に記載されているが如く、本明細書に組み込まれる、2016年6月14日出願の米国仮特許出願第62/349,788号の優先権を主張するものである。
本開示は、概してガラスシートを形成する方法に関し、より詳細には、フュージョンドロー装置等のガラス製造装置において、ガラスリボンの縁部領域を冷却する方法及び装置に関するものである。
液晶ディスプレイ(LCD)、プラズマディスプレイ等の高性能表示装置が、携帯電話、ラップトップ、電子タブレット、テレビ、コンピュータモニター等の様々な電子機器に一般的に使用されている。現在市販されている表示装置は、数例を挙げれば、例えば、電子回路部品の基板やカラーフィルターとして、1つ以上の高精度ガラスシートを利用することができる。かかる高品質のガラス基板を製造する先端技術は、Corning社によって開発され、例えば、参照により全内容が本明細書に組み込まれる、特許文献1及び特許文献2に記載のフージョンドロー法である。
フュージョンドロー法は、通常、成形体を備えたフュージョンドロー装置(FDM)を利用する。成形体は、トラフと、2つの主側面(または成形面)が下方に傾斜して根底部で接合する楔形断面を有する下部とを有することができる。動作中、トラフが溶融ガラスで満たされ、その溶融ガラスが、トラフの側面(又は堰)を越え、2つの成形面に沿って、2つの個別のガラス流として流下し、最終的に根底部において収束融合して単一のガラスリボンを形成することができる。従って、ガラスリボンは、成形体の表面に触れることのない清浄無垢な2つの外面を有することができる。次いで、ガラスリボンを下方に延伸及び冷却して、所望の厚さ及び清浄無垢な品質を有する、ガラスシートを形成することができる。
しかし、フュージョンドロー法は、処理されるガラスの材料特性に関し様々な制限を有し得る。例えば、溶融状態におけるガラス組成が、かなりの時間にわたって低温に晒されると、望ましくない結晶相が成長し始める可能性がある。かかる結晶相が成長し始める温度及び粘度は、それぞれ液相温度及び液相粘度と呼ばれている。溶融ガラスの温度は、通常、溶融ガラスが成形面に沿って根底部まで移動するにつれて低下する。従って、根底部の温度を液相温度より高く維持して、結晶成長を防止することが望ましいと考えられる。
代表的なFDMは、液相粘度が、約130,000ポアズを超える等、約100,000ポアズを超える溶融ガラスを製造するのに十分な温度で動作することができる。しかし、かかる条件下において、液相粘度が約100,000ポアズ未満のガラス組成を処理すると、成形体上、例えば、成形体の各端部に向けて、又は成形体の各端部に取り付けてガラス流を案内することができる、縁部流案内装置(本明細書において「縁部案内装置」と称する)において、溶融ガラスの失透が生じ得る。失透は、ガラスリボン、例えば、ビーズ部分に結晶粒子をもたらすことがあり、及び/又はプロセスの安定性及び/又は製品の品質の低下をもたらすことがある。その結果、標準のFDM装置及び方法を用いて、低液相温度(LLT)のガラス組成から、高品質のガラスシートを製造することが困難になる場合がある。
根底部の段階及び/又は成形体の少なくとも一端に取り付けられている場合には、縁部案内装置におけるより低いガラス粘度で、FDMを動作させることは可能であるが、ガラスシートのサイズ及び/又は品質が低下する可能性がある。例えば、得られるガラスシートの幅が減少、及び/又は幅を横断する厚さ及び/又は平坦性が不均一になり、ディスプレイ用途に適さない場合があり得る。シート幅の減少は「ビーズ」と呼ばれる、リボンの縁部における蓄積塊として現れ、これはFDMを離れるガラスリボンが、成形体の根底部の下方で縮小すると発生する可能性がある。リボンの縮小は、成形体の端部又は縁部案内装置におけるガラスの粘度が減少するにつれ、及び/又は流速及び/又は延伸速度が増すにつれて増大し得る。結果として生じたビーズは、ガラスリボンに熱勾配(例えば、ビーズと中心との高い厚さ比)を誘発する可能性があり、またガラスリボンの変形及び/又は残留応力をもたらす可能性もある。また、ビーズは、更なる処理段階(例えば、移送段階及び/又はカテナリー段階)において、ガラスリボンの曲げ曲率を制限する可能性があり、それによって更に曲げ応力が誘発する可能性がある。
米国特許第3,338,696号明細書 米国特許第3,682,609号明細書
サイズ及び画像品質に対する要求が益々高まっている高性能ディスプレイに対する消費者の要求によって、高品質で高精度のガラスシートを製造する改良された製造方法に対する必要性が高まっている。従って、リボンの縮小を抑制すると共に、例えば、失透及び/又は応力に起因するガラスの欠陥を低減することができる、ガラスリボン及びシートを製造する方法及び装置を提供することが有益であろう。
本開示はガラスシートを製造する装置に関し、本装置は、溶融ガラスからガラスリボンを製造する成形体と、成形体の下方に配置され、少なくとも1つのガラスリボン縁部領域を冷却するように構成された、少なくとも1つの縁部冷却装置とを備え、少なくとも1つの縁部冷却装置が、少なくとも1つの第1の導管、少なくとも1つの第1の導管と流体連通し、少なくとも1つのガラスリボン縁部領域に冷却ガス流を供給するように構成された、少なくとも1つの開口部、及び少なくとも1つのガラスリボン縁部領域からガスを取り込むように構成された、少なくとも1つの第2の導管を有している。
特定の実施形態において、少なくとも1つの縁部冷却装置が、少なくとも1つのガラスリボン縁部領域の対向する主面に冷却ガス流を供給するように構成された、第1及び第2の分岐部を備えている。一部の実施形態において、縁部冷却装置の少なくとも1つの第2の導管が、分岐部間に配置することができ、及び/又は吸引装置を備えることができる。低温ガス流は、少なくとも1つのガラスリボン縁部領域の主面に対し、非直交角度で送出することができ、及び/又は少なくとも1つの第2の導管に向けて流れることができる。少なくとも1つの縁部冷却装置は、成形体の根底部の下方、縁部案内装置の下方、縁部ローラー対の下方、又はこれ等の任意の構成要素間に配置することができる。特定の実施形態において、縁部案内装置を加熱することができる。別の実施形態において、本装置は、ガラスリボンの長さに沿って配置された2つ以上の縁部冷却装置の配列を備えることができる。
本明細書は、ガラスシートを形成する方法の開示でもあり、本方法は、ガラスバッチ材料を溶融して溶融ガラスを形成するステップと、溶融ガラスを処理してガラスリボンを形成するステップと、少なくとも1つのガラスリボンの縁部領域を縁部冷却装置に導入するステップとを備えている。様々な非限定的な実施形態によれば、溶融ガラスは、約100,00ポアズ未満、50,000ポアズ未満、更には20,000ポアズ未満の液相粘度を有することができる。
本開示の更なる特徴及び効果は、これに続く詳細な説明に述べてあり、当業者はその記述から、一部は容易に明らかであり、これに続く詳細な説明、特許請求の範囲、及び添付図面を含め、本明細書に記載の方法を実施することによって認識できるであろう。
前述の概要説明及び以下の詳細な説明は、いずれも本開示の様々な実施形態を示すものであって、特許請求の範囲の性質及び特徴を理解するための概要、及び枠組みの提供を意図したものであることを理解されたい。添付図面は、本開示について更なる理解が得られることを意図して添付したもので、本明細書に組み込まれ、その一部を構成するものである。図面は本開示の様々な実施形態を示すもので、その説明と併せ、本開示の原理及び作用の説明に役立つものである。
以下の詳細な説明は、同様の構造には、可能な限り同様の参照番号を付した、以下の図面と併せて読むことによって、最もよく理解することができる。
例示的な成形体を示す図。 図1Aの成形体の断面図。 例示的なガラス製造装置を示す図。 例示的なガラスリボンを示す図。 本開示の特定の実施形態によるビーズ冷却装置を備えた成形体を示す図。 図4Aの成形体の断面図。 本開示の様々な実施形態によるビーズ冷却装置を示す図。 図5Aのビーズ冷却装置の断面図。 成形体の縁部案内装置に印加される電力を関数とする、根底部の温度プロファイルを示すグラフ。 縁部案内装置の温度を関数とする、ガラスリボン全体の幅を示すグラフ。 図6に示す様々な根底部の温度プロファイルに対する、ガラスリボン縁部の厚さを示すグラフ。 様々な冷却構成に対する、ガラスリボン縁部の厚さを示すグラグ。 様々な冷却構成に対する、ガラスリボン縁部の温度を示すグラフ。
本明細書が開示するのは、ガラスシートを製造する装置であって、溶融ガラスからガラスリボンを製造する成形体と、成形体の下方に配置され、少なくとも1つのガラスリボン縁部領域を冷却するように構成された、少なくとも1つの縁部冷却装置とを備え、少なくとも1つの縁部冷却装置が、少なくとも1つの第1の導管、及び少なくとも1つの第1の導管と流体連通し、少なくとも1つのガラスリボン縁部領域に冷却ガス流を供給するように構成された、少なくとも1つの開口部を有している。少なくとも1つの縁部冷却装置は、少なくとも1つのガラスリボン縁部領域から、ガスを取り込むように構成された、少なくとも1つの第2の導管を更に有することができる。
ガラスリボンを製造する、例示的なガラス製造装置に適した例示的な成形体を示す、図1A、1Bを参照して、本開示の実施形態について説明する。図1Aにおいて、フュージョンドロープロセス等のガラス製造プロセスにおいて、入口101を介し、トラフ103を有する成形体100に、溶融ガラスを導入することができる。トラフ103が満たされると、溶融ガラスは、トラフの側面から溢れ出て、2つの対向する成形面107を流下し、根底部109において、相互に融合してガラスリボン111を形成することができる。次に、例えば、ローラーアセンブリ(図示せず)を用いて、ガラスリボンを延伸方向113に延伸し、更に処理を施して、ガラスシートを形成することができる。成形体は、エンドキャップ105及び/又は縁部案内装置115等の付属部品を更に有することができる。
図1Bは、図1Aの成形体の断面図であって、成形体100は、上部トラフ形状部117及び下部楔形状部119を有することができる。上部トラフ形状部117は、溶融ガラスを受け取るように構成された、チャネル又はトラフ103を有することができる。トラフ103は、内面121a、121bを有する2つのトラフ壁(又は堰)125a、125b、及びトラフ底面123によって画成することができる。トラフは、内面がトラフ底面と90度の角度を成す矩形断面を有しているように示してあるが、別のトラフ断面、及び内面とトラフ底面との間の別の角度も想定される。堰125a、125bは、楔外面129a、129bと合わせて、2つの対向する成形面107を構成することができる、外面127a、127bを更に有することができる。溶融ガラスは、堰125a、125bから溢れ出て、2つのガラス流として成形面107を流下し、次いで、根底部109において相互に融合し、単一のガラスリボン111を形成することができる。次に、一部の実施形態において、ガラスリボン111を延伸方向113に延伸し、更に処理を施して、ガラスシートを形成することができる。
成形体100は、ガラス製造プロセスに適した任意の材料、例えば、ジルコン、ジルコニア、アルミナ、酸化マグネシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸窒化ケイ素、ゼノタイム、モナザイト、及びこれ等の組み合わせ等の耐火材料を含むことができる。様々な実施形態によれば、成形体は単一部品、例えば、単一源を機械加工した単一片から成ることができる。別の実施形態において、成形体は、接合、融合、取り付け、又は連結された2つ以上の断片から成ることができ、例えば、トラフ形状部及び楔形状部は、同じ又は異なる材料を含む2つの分離した断片であってよい。数例を挙げれば、長さ、トラフの深さ及び幅、楔の高さ及び幅を含む、成形体の寸法は所望の用途によって異なり得る。特定の製造プロセス又は装置に適するように、これ等の寸法を選択することは、当業者の能力の範疇である。
図2は、ガラスリボン111を製造する例示的なガラス製造装置200を示す図である。ガラス製造装置200は、溶融容器210、溶融−清澄管216、清澄容器(例えば、清澄管)220、(そこから延びるレベルプローブ立管218を有する)清澄−混合管222、混合容器224、混合−供給容器接続管226、供給容器228、下降管232、並びに、入口導管234、成形体100、及び牽引ロールアセンブリ236を有することができるFDM230を備えている。
矢印212で示すように、ガラスバッチ材料を溶融容器210に導入して、溶融ガラス214を形成することができる。清澄容器220は、溶融−清澄管216によって、溶融容器210に接続されている。清澄容器220は、溶融容器210から溶融ガラスを受け取り、溶融ガラスから泡を除去することができる高温処理領域を有することができる。清澄容器220は、清澄−混合管222によって、混合容器224に接続されている。混合容器224は、混合容器−供給容器接続管226によって、供給容器228に接続されている。供給容器228は、下降管232を通して、溶融ガラスをFDM230に供給することができる。
FDM230は、入口導管234、成形体100、及び牽引ロールアセンブリ236を有することができる。入口導管234は、下降管232から溶融ガラスを受け取って、溶融ガラス流を成形体100に誘導することができる。成形体100は、溶融ガラスを受け取る入口101を有することができ、溶融ガラスは、次に、トラフ103に流入し、トラフ103の側面を越えて溢れ出て、2つの対向する成形面107を流下し、根底部109において、相互に融合してガラスリボン111を形成することができる。牽引ロールアセンブリ236は、延伸ガラスリボン111を供給することによって、追加の任意の装置による更なる処理を施すことができる。
図3は、図1A、1Bに示す成形体及び/又は図2に示すガラス製造装置を用いて形成することができる、例示的なガラスリボンを示す図である。ガラスリボン111は外縁部171a、171b、及び中心線173を含んでいる。縁部領域175a、175bは、ガラスリボンの外縁部171a、171bから中心線に向けて延びることができ、縁部171aと線177aとの間(又は171bから177b)に延びる例示的な幅を有することができる。ガラスリボンの中央領域は、線177aから線177bに延びることができる。一部の実施形態において、縁部領域は、ビーズ部分、以下「ビーズ」(例えば、ガラスリボンの中央領域より大きい厚さを有する蓄積塊)を含み得る。一部の実施形態において、ビーズは、ガラスリボンの中心線における厚さより、例えば、少なくとも約5%、少なくとも約10%、少なくとも約20%、又はそれより大きい厚さを有し得る。このように、縁部領域はビーズが最も密集したビーズ中心線を有するビーズを含み得るが、ビーズが最も密集する部分が、必ずしもその中心とは限らない。更に、図3では、縁部領域175a、175bが対称に描かれているが、縁部領域は、異なる幅、及び/又はビーズ中心線、及び/又は厚さを有し得る。
製造後、ガラスリボンを更に処理してガラスシートを製造することができる。例えば、ガラスリボンを罫書きする、機械的罫書き装置を含むことができる移動アンビル装置(TAM)を用いて、罫書き線183に沿って、リボン111を個々のシート181に分離することができるが、別の実施形態では、静止装置等の別のガラス分離装置を用いることができる。従って、罫書きしたガラスを個々のガラスシート片に分離し、分離したガラスシート片に対し、当技術分野で公知の様々な方法及び装置を用いて、処理、機械加工、研磨、化学強化、及び/又はエッチング等の表面処理を更に施すことができる。勿論、本明細書に開示の装置及び方法は、フュージョンドロー法及び装置を参照して説明しているが、かかる装置及び方法は、数例を挙げれば、スロットドロー法及びフロート法等の別のガラス成形法と組み合わせて用いることもできることを理解されたい。
図4Aにおいて、成形体100は、ガラスリボン縁部領域、例えば、ビーズを冷却し、及び/又はリボンの縮小及び/又はリボン幅の減少を防止する、少なくとも1つの縁部冷却装置300を備えることができる。例えば、成形体の根底部109の下方において、ガラスリボンの縁部を冷却することによって、リボン縁部における塊の蓄積を低減又は抑制して、根底部109において、ガラスリボン111の大部分が、当初の幅(例えば、成形体100から流れるときのリボン幅)を保持することができる。一部の実施形態において、根底部109の下流に、縁部ローラー131が設けられ、ガラスリボンが成形体を離れる速度、従って、得られるガラスシートの公称厚の調整に使用することができる。例示的な縁部ローラーは、例えば、参照により全内容が本明細書に組み込まれる、米国特許第6,896,646号明細書に記載されている。
図4Bは、図4Aに示す縁部冷却装置300の断面図である。縁部冷却装置300は1つ以上の第1の導管333、例えば、FDMに低温ガス流335を注入する注入口、及び少なくとも1つの第2の導管337、例えば、FDMからガス339を取り込む又は除去する排出口を含むことができる。ガラスリボン111の表面に沿って、ガス流335を誘導する1つ以上の開口部341を設けることもできる。開口部は、第1の導管と流体連通することができ、例えば、(図示のように)各々の開口部が、第1の導管と流体連通するか、複数の開口部が、1つの第1の導管に流体連通することができる。第2の導管337を通るガス流は、自然対流によって生じる可能性があり、また、一部の実施形態では、第2の導管が、FDMからガスを取り込むのに適した真空又は他の吸引装置を備えることができる。例えば、第2の導管は、FDMの圧力より低い圧力で動作して、第2の導管を通して、FDMからガスを吸い出すことができる。
成形体100は、成形体を離れるガラス流を誘導することができる、1つ以上の縁部案内装置115も備えることができる。縁部案内装置は、例えば、成形体の各々の端部に取り付けることができ、例えば、成形体のエンドキャップを越えずに、成形体の2つの主成形面を流下するのを確実にして、ガラス流を所望の方向に案内するように、成形体の縁部案内装置の表面を構成することができる。一部の実施例において、これ等の縁部案内装置を加熱して、溶融ガラスの温度及び/又は粘度をその液相温度及び/又は粘度より高く維持することができる。
図4A、4Bは、縁部案内装置115及び縁部ローラー131の下方に、縁部冷却装置300を示しているが、かかる冷却装置は、根底部の直下、例えば、縁部案内装置を備えていない成形体の場合には、例えば、根底部と縁部ローラー(存在していれば)との間に配置することができる。あるいは、冷却装置は、縁部案内装置115と縁部ローラー131との間に位置することができる。更に別の実施形態において、第1の縁部冷却装置300が、縁部案内装置115の下方に位置し、第2の縁部冷却装置300が、縁部ローラー131の下方に位置することができる。ガラスリボンの長さに沿って配置された2つ以上の縁部冷却装置300の配列を含む、他の構成も可能であり、本開示の範囲に属するものと想定される。
図5A、5Bは、それぞれ縁部冷却装置300の斜視図及び断面図である。縁部冷却装置300は、ガラスリボン111の縁部領域に低温ガス流を送出する第1の部分343、及びガラスリボン111の縁部領域から離れる方向にガス339を誘導する第2の部分345を含むことができる。特定の実施形態において、1つ以上の部分343及び345の周囲、及び/又はこれ等の部分間に断熱体を設けることができる。特定の実施形態において、1つ以上の部分343及び345の周囲にエンクロージャーを設けることができ、第1の導管を出るガスが、確実に所望の温度に冷却されてから、ガラスリボンの縁部領域に作用するように、エンクロージャーを通して、水又は他の任意の液体又は気体等の冷却流体を流すことができる。更に、かかるエンクロージャーの周囲に断熱体を設けて、ガラスリボンの中央領域に対する望ましくない熱衝撃を軽減することができる。
本明細書において、「低温」ガス流又は「低温の空気」は、ガラスリボンの縁部領域の温度より低い温度、及び一部の実施形態では、FDMの動作温度より低い温度を有するガスを意味することを意図している。例示的な低温ガス流として、空気を用いることができるが、数例を挙げれば、O、N、他の不活性ガス、又はこれ等の混合物等、他の任意の適切なガスを用いることもできる。様々な実施形態において、例えば、液滴又は噴霧の形態を成す水を低温ガスに付加して、ガラスリボンの縁部領域を更に冷却することができる。例えば、第2の導管337を通して、FDMから出るガス339は、任意の温度を有することができ、一部の実施形態において、低温ガス流335より高温であってよい。低温ガス流335と同様に、FDMから出るガス339は、空気又は前述の他の適切なガス若しくはその混合物を含むことができる。
縁部冷却装置300は、第1及び第2の分岐部347、349も有することができ、特定の実施形態において、ガラスリボン111の対向する主面111a、111bの近傍に配置することができる。このように、一部の実施形態において、分岐部347、349は、ガラスリボンの縁部領域を覆って又は包囲して、例えば、ガラスリボンの縁部領域の対向する両面に低温ガス流を供給することができる。従って、分岐部は、例えば、U字形(図示)、V字形、C字形、正方形、又は矩形構成、あるいは他の任意の適切な構成を有することができる。特定の実施形態において、2つの分岐部347、349間に第2の導管を配置(図示)することができるが、別の配置も可能である。
各々の分岐部347、349は、ガラスリボン111の1つ以上の縁部領域に、低温ガス流335を送出するように構成された、1つ以上の開口部341を有することができる。例えば、開口部341から流れるガス流335は、矢印351で示すように、ガラスリボンの縁部領域の主面111a、111bの一方又は両方に作用することができる。特定の実施形態において、ガス流335は、例えば、ガラスリボンの主面に対して90°未満の非直交角度で作用することができる。特定の実施形態において、ガス流335は、約45°未満、約30°未満、約20°未満、約10°未満、約5°未満等、約60°未満の角度でガラスリボンに作用することができる。様々な実施形態によれば、ガス流335の角度は、作用するガラスリボンの表面に対する接線に近づくことができる。
別の実施形態において、ガス流335をFDMに誘導せず、例えば、ガラスリボンの中心線から離れて第2の導管337に向けて、開口部341から縁部冷却装置に戻るように送出することができる。縁部冷却装置に向けて戻るように送出される非直交流は、FDM内の望ましくない動きに対し、ガス流が局所に留まり、より容易に制御することができ、ガラスリボンを安定させるという利点を有することができると考えられる。例えば、非直交ガス流は、ガラスリボンの対向面に揚力を与えることができる。リボンが一方の側に逸れ始めると、その側の揚力が増加して、リボンを対称面に押し戻す。更に、縁部領域において、ガス流をFDMに局所的に注入し、例えば、第2の導管337を介して、実質的に同じ領域においてFDMからガス流を局所的に引き出すことによって、FDM内のガス流全体の乱れを抑制することができる。従って、ガラスリボンの中央(又は「高品質」)部分に対応する、FDMの領域の条件(例えば、温度、乱流)を実質的に変更せずに、ガラスリボンの縁部領域の冷却を実現することができる。特定の実施形態において、FDMの全体的な動作状態が受ける縁部冷却装置の影響が抑制されるように、低温ガス流335が、開口部341から、ガラスリボンの縁部領域の主面に沿って、FDMから気体を取り込むように構成することができる第2の導管337に向けて流れることができる。
前述のように、成形体100は、必要に応じて加熱することができる、1つ以上の縁部案内装置(図1A、4Aの115参照)を備えることができる。しかし、縁部案内装置の温度が上昇するに従って、かかる縁部案内装置近傍の溶融ガラスの粘度が低下する可能性があり、それによって最終的にリボンの縮小(又はリボン幅の減少)及び/又はビーズの形成が増大する可能性がある。リボン幅の減少及び/又はビーズの形成は、LLTガラスの処理が困難になること、成形体の寿命にわたるガラスリボンの生産量が少なくなること、ガラスリボンに応力が誘発されること、及び/又は得られるガラスシートの平坦性に悪影響を及ぼすこと等、ガラス製造プロセスに幾つかの課題が生じる可能性がある。
図6に示すように、縁部案内装置の温度を変化させて、ある範囲の根底部の温度プロファイルを得た、ここで縦軸は、ケース1の縁部温度に対する温度変化を示している。ケース1に対しケース2、ケース2に対しケース3というように、縁部案内装置の温度を上昇させた。縁部領域の温度は、ケース1からケース5にかけて上昇するが、中央部の温度は比較的変化しない。図7に示すように、根底部におけるガラスリボンの縁部と中央との温度差によって、リボンの縮小が生じ得る。
図7は、リボンの縁部における温度(T)とリボンの中心線における温度(T)との温度差を関数とする、ガラスリボン全体の幅を示している。縁部の温度が、中心線より低い温度から中心線より高い温度に変化するにつれ、リボン幅の減少を観察することができる。所与の構成(成形体の長さ=120”(約3.05m)、組成=Corning(登録商標) EAGLE XG(登録商標)、流速3600lb/hr(約1633kg/hr)、リボン厚=0.5mm、T=一定=1170℃)に対し、リボン幅の減少率は約0.86mm/℃と算出された。プロットの右側の円(単一の縁部冷却装置)及び正方形(複数の縁部冷却装置)のデータ点が示すように、1つ又は複数の縁部冷却装置を用いることによって、リボンの幅が回復し得ることも推定された。
図8において、根底部の縁部と中心との温度差によって、リボンの縁部から中心線に至る厚さが異なるガラスリボンがもたらされる可能性がある。(図6のように縁部案内装置の温度を上昇させた)ケース1〜5のリボン縁部の厚さ分布を図8に示す。プロットから分かるように、ケース1からケース5にかけて縁部の温度が上昇するにつれ、縁部の厚さが減少し、リボンの縁部から中央(平坦)部に至る曲線の傾き/勾配も小さくなる。しかし、矢印で示すように、縁部温度の上昇と共に、x軸に沿った最も外側の縁部も中心に向けて移動する(リボンの縮小を示す)。従って、縁部案内装置の温度を上昇させると、ビーズの厚さに良い影響(減少させる)を与える一方、ガラスリボンの幅に悪い影響(減少させる)も与える。
異なる加熱プロファイルに関する、リボン幅の減少とビーズの厚さとの比較は、ケース1及びケース5の縁部の厚さ曲線を示す、図9に示すプロットによって容易に得ることができる。ケース5と比較して、ケース1は、ビーズの密集度がより高く、縁部から中心に至る曲線がより急な傾斜を有する、より幅の広いリボンをもたらす。(縁部案内装置の温度を上昇させた)ケース5は、ケース1と比較して、ビーズの密集度がより低く、縁部から中心までの曲線がより緩い傾斜を有する、より幅の狭いリボンをもたらす。このように、ケース1は、リボンの幅が広いという利点があるが、曲線の急な傾斜によって示されるように、中心線からビーズに至るリボンの厚さの急激な増加が伴うという欠点を有している。これに対し、ケース5は、リボンの幅が狭いという欠点はあるが、ビーズの密集度が低く、曲線の緩やかな傾斜によって示されるように、中心線からビーズに至るリボンの厚さが徐々に増加するという利点を有している。従って、縁部案内装置の加熱、及びそれに関連するリボン幅の減少を回避することができる方法及び装置を提供することが望ましいであろう。かかる構成は、ケースXとして示され、ケース5の温度に加熱した縁部案内装置だけでなく、縁部冷却装置も備えた例示的な成形体を表している。図9に示すように、ケースXは(ケース5のように)ビーズの密集度が低く、緩い傾斜の曲線を提供する一方、(ケース1のように)幅の広いガラスリボンを提供する。
図10において、縁部冷却装置の1つ以上のパラメータを変更することによって、ガラスリボンの縁部領域の温度を調整して、所望の温度範囲を得ることができる。例えば、複数の冷却装置を用いて、リボンの縁部領域の温度を低下させることができる。図10は、成形体の根底部からの距離を関数とする、ガラスリボン縁部の温度をプロットした図であり、ケースAは縁部冷却装置を含まない構成、ケースBは1つの冷却装置を含み、ケースCは2つの冷却装置を含み、ケースDは3つの冷却装置を含んでいる。これより少ない又は多い冷却装置を使用して、縁部の温度と中心の温度との所望の関係を得ることができる。例えば、各々の装置間の距離を同じ又は異ならせて、複数の縁部冷却装置をリボンの長さに沿って垂直配列する等、所望に応じて配置することができる。あるいは、所望に応じ、1つの冷却装置、又は複数の冷却装置について、縁部冷却装置を出る低温ガス流の温度及び/又は流速、及び/又はガラスリボンの縁部からの縁部冷却装置の距離等、別のパラメータを変更することができる。別の実施形態において、冷却装置は、リボンの長さに沿って配置された冷却棒又は管等の他の冷却装置と組み合わせて用いることができる。例えば、冷却棒又は管を任意の所与の温度に、例えば、ガラスリボンの縁部領域の温度又はFDMの温度より低く維持して、ガラスリボンの縁部領域を更に冷却し、所望のガラスリボンの温度プロファイルを得ることができる。
本明細書は、ガラスシートを形成する方法の開示でもあり、ガラスバッチ材料を溶融して溶融ガラスを形成するステップと、溶融ガラスを処理してガラスリボンを形成するステップと、少なくとも1つのガラスリボンの縁部領域を縁部冷却装置に導入するステップとを備えている。
本明細書において「バッチ材料」という用語及びその変形は、溶融すると反応及び/又は結合してガラスを形成する、ガラス前駆体成分の混合物を意味する。ガラスバッチ材料は、ガラス前駆体材料を化合させる公知の任意の方法によって、調製及び/又は混合することができる。例えば、特定の非限定的な実施形態において、ガラスバッチ材料は、例えば、溶媒又は液体を全く含まない、乾燥又は実質的に乾燥したガラス前駆体粒子の混合物を含むことができる。別の実施形態において、ガラスバッチ材料は、例えば、液体又は溶媒の存在下におけるガラス前駆体粒子の混合物等、スラリーの形態を成すことができる。
様々な実施形態によれば、バッチ材料は、シリカ、アルミナ、及び様々な追加の酸化物、例えば、ホウ素、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、ストロンチウム、スズ、チタン酸化物等のガラス前駆体材料を含むことができる。例えば、ガラスバッチ材料は、シリカ及び/又はアルミナと1つ又は複数の追加の酸化物との混合物を含むことができる。様々な実施形態において、バッチ材料は、合計で約45〜約95質量%のアルミナ及び/又はシリカと、数例を挙げれば、合計で約5〜約55質量%のホウ素、マグネシウム、カルシウム、ナトリウム、ストロンチウム、スズ、及び/又はチタン等の少なくとも1つの追加の酸化物を含むことができる。特定の実施形態において、得られるガラス組成は、約100,000ポアズ未満、例えば、約80,000ポアズ未満、約60,000ポアズ未満、約50,000ポアズ未満、約40,000ポアズ未満、約30,000ポアズ未満、約20,000ポアズ未満、又は約20,000〜100,000ポアズ等、更に低い液相粘度を有している。別の実施形態において、ガラス組成の液相粘度は、100,000ポアズを超えてもよい。
バッチ材料は、図2に関連して説明した方法を含む、当技術分野で公知の任意の方法に従って溶融することができる。例えば、溶融容器にバッチ材料を加えて、約1000℃〜約1800℃の温度に加熱することができる。特定の実施形態において、バッチ材料は、動作温度及びバッチサイズ等の様々な変数に応じて、数分〜数時間の溶融容器内における滞留時間を有することができる。例えば、滞留時間は、約30分〜約12時間であってよい。溶融ガラスは、その後、数例を挙げれば、泡を除去する清澄、及びガラスを均質化する撹拌を含む、様々な追加の処理ステップを受けることができる。次いで、本明細書において、図1、2を参照して説明したフュージョンドロー法、並びにスロットドロー及びフロート法を含む、当技術分野で公知の任意の方法に従って、溶融ガラスを処理してガラスリボンを製造することができる。
本明細書に開示の方法及び装置は、先行技術の製造装置及び/又は縁部冷却装置を含まずに動作するFDMに対し、1つ以上の利点を有することができる。特定の実施形態において、ガラスリボンの縁部領域を冷却することによって、例えば、LLTガラスを変形及び/結晶形成が少ない、商業的に許容されるシートに延伸することができる。更に、本明細書に開示の方法及び装置は、リボンの幅、例えば、ガラスリボンの「高品質」部分を広くし、廃棄される可能性があるビーズ部分を小さくすることによって、材料の無駄を減らすことができる。リボンの縮小を抑制することによって、応力、歪み、及び/又は変形が少ないガラスシートを提供することができる。更に、結晶欠陥が少ないこと又は存在しないことによって、ガラスシートの品質を向上させることができる。
開示した様々な実施形態は、特定の実施形態に関連して説明した特定の特徴、要素、又はステップを含み得ることが理解されるであろう。また、1つの特定の実施形態に関して記載されている特定の特徴、要素、又はステップであっても、図示されていない形態に様々組み合わせ又は変形して、別の実施形態と置換又は組み合わせることができることも理解されるであろう。
本明細書において、「the」、「a」、又は「an」という用語は「少なくとも1つ」を意味し、別に明示がない限り、「1つのみ」に限定されるものではないことも理解されるであろう。従って、例えば、「冷却装置」と言った場合、文脈上明らかに別の意味に解釈されない限り、かかる「構成要素」を2つ以上有する例を含む。
本明細書において、範囲は「約」1つの特定の値から、及び/又は「約」別の特定の値までと表現することができる。かかる範囲が示された場合、これ等の例は、1つの特定の値から、及び/又は別の特定の値まで含んでいる。同様に、先行詞「約」を使用することによって、値が近似値として表現されている場合、特定の値が別の態様を形成することが理解されるであろう。更に、範囲の各々の終点は、他方の終点に関連して、及び他方の終点とは無関係に、有意であることが理解されるであろう。
別に明記しない限り、本明細書に記載のすべての方法は、そのステップを特定の順序で実行する必要があると解釈されることを意図するものでは全くない。従って、方法クレームが、そのステップが従うべき順序を記述していない場合、又はステップが特定の順序に限定されると、クレーム若しくは明細書に具体的に記述されていない場合、如何なる点においても、順序が推測されることを意図するものでは全くない。
移行句「comprising(含む、備える)」を用いて特定の実施形態の様々な特徴、要素、又はステップを開示することができるが、移行句「consisting(から成る」又は「consisting essentially of(から本質的に成る」を用いて記述できるものを含む、別の実施の形態が暗示されているものと理解されたい。従って、例えば、A+B+Cを備えた装置に対する暗示された別の実施の形態は、A+B+Cから成る装置の実施の形態、及びA+B+Cから本質的に成る装置の実施の形態を含んでいる。
本開示の精神及び範囲を逸脱せずに、本開示の実施の形態に様々な改良及び変形が可能であることは、当業者には明らかであろう。本開示の精神及び実体を組み込んだ、本開示の実施形態の改良、組み合わせ、小組み合わせ、及び変形が当業者に想起され得るため、本開示は添付の特許請求の範囲及びその均等物に属するすべてを含むと解釈されるべきものである。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
ガラスシートを形成する装置であって、
溶融ガラスから、ガラスリボンを製造する成形体であって、前記ガラスリボンが、中央領域と、第1及び第2の縁部領域とを含む、成形体と、
前記成形体の下方に配置され、少なくとも1つのガラスリボン縁部領域を冷却するように構成された、少なくとも1つの縁部冷却装置であって、
少なくとも1つの第1の導管、
前記少なくとも1つの第1の導管と流体連通し、前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域に、低温ガス流を供給するように構成された、少なくとも1つの開口部、及び
前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域から、ガスを取り込むように構成された、少なくとも1つの第2の導管を有する、
縁部冷却装置と、
を備えた装置。
実施形態2
前記少なくとも1つの縁部冷却装置が、少なくとも1つの第1の開口部を有する第1の分岐部、及び少なくとも1つの第2の開口部を有する第2の分岐部を備え、前記少なくとも1つの第1の開口部及び前記少なくとも1つの第2の開口部が、前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域の対向する主面に、前記低温ガス流を供給するように構成された、実施形態1記載の装置。
実施形態3
前記少なくとも1つの第2の導管が、前記第1及び第2の分岐部間に配置された、実施形態2記載の装置。
実施形態4
前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域が、前記第1及び第2の分岐部間に配置された、実施形態2記載の装置。
実施形態5
前記少なくとも1つの第2の導管が、吸引装置を更に含む、実施形態1記載の装置。
実施形態6
前記低温ガス流が、前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域の主面に対し、非直交角度で送出される、実施形態1記載の装置。
実施形態7
前記低温ガス流が、前記少なくとも1つの縁部冷却装置の前記少なくとも1つの第2の導管に向けて流れる、実施形態1記載の装置。
実施形態8
前記成形体が、上部トラフ部、及び根底部を有する下部楔形状部を含み、前記少なくとも1つの縁部冷却装置が、前記成形体の前記根底部の下方に配置される、実施形態1記載の装置。
実施形態9
前記成形体が、少なとも1つの縁部案内装置を更に有する、実施形態8記載の装置。
実施形態10
前記少なくとも1つの縁部案内装置が加熱される、実施形態9記載の装置。
実施形態11
前記少なくとも1つの縁部冷却装置が、前記少なくとも1つの縁部案内装置の下方に配置された、実施形態9記載の装置。
実施形態12
少なくとも1つの縁部ローラー対を更に備えた、実施形態1記載の装置。
実施形態13
前記少なくとも1つの縁部冷却装置が、前記少なくとも1つの縁部ローラー対の下方に配置された、実施形態12記載の装置。
実施形態14
前記成形体が、少なくとも1つの縁部案内装置を更に有し、前記少なくとも1つの縁部冷却装置が、前記少なくとも1つの縁部案内装置と前記少なくとも1つの縁部ローラー対との間に配置された、実施形態12記載の装置。
実施形態15
前記ガラスリボンの長さに沿って配置された、2つ以上の縁部冷却装置の配列を更に備えた、実施形態1記載の装置。
実施形態16
ガラスシートを形成する方法であって、
バッチ材料を溶融して、溶融ガラスを形成するステップと、
前記溶融ガラスを処理して、中央部と第1及び第2の縁部領域とを含む、ガラスリボンを形成するステップと、
少なくとも1つのガラスリボン縁部領域を縁部冷却装置に導入するステップと、
前記縁部冷却装置の少なくとも1つの第1の導管を通して、前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域に、低温ガス流を供給するステップと、
前記縁部冷却装置の少なくとも1つの第2の導管を通して、前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域からガスを取り込むステップと、
を備えた方法。
実施形態17
前記溶融ガラスが、約100,000ポアズ未満の液相粘度を有する、実施形態16記載の方法。
実施形態18
前記成形体が、少なくとも1つの縁部案内装置を備え、該縁部案内装置を加熱するステップを更に備えた、実施形態16記載の方法。
実施形態19
前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域の対向する主面に、前記低温ガス流を供給するステップを備えた、実施形態16記載の方法。
実施形態20
前記少なくとも1つの第2の導管を通して、吸引するステップを備えた、実施形態16記載の方法。
実施形態21
前記低温ガス流を、前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域の主面に対し、非直交角度で送出するステップを備えた、実施形態16記載の方法。
実施形態22
前記低温ガス流を、前記少なくとも1つの縁部冷却装置の前記少なくとも1つの第2の導管に向けて送出するステップを備えた、実施形態16記載の方法。
実施形態23
前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域を、2つ以上の縁部冷却装置の配列に導入するステップを備えた、実施形態16記載の方法。
100 成形体
101 入口
103 トラフ
105 キャップ
107 成形面
109 根底部
111 ガラスリボン
115 縁部案内装置
117 上部トラフ形状部
119 下部楔形状部
121a、121b 内面
123 トラフ底面
125a、125b トラフ壁
127a、127b 外面
129a、129b 楔外面
200 ガラス製造装置
210 溶融容器
220 清澄容器
224 混合容器
228 供給容器
236 牽引ロールアセンブリ
300 縁部冷却装置
333 第1の導管
337 第2の導管
341 開口部
347、349 分岐部

Claims (10)

  1. ガラスシートを形成する装置であって、
    溶融ガラスから、ガラスリボンを製造する成形体であって、前記ガラスリボンが、中央領域と、第1及び第2の縁部領域とを含む、成形体と、
    前記成形体の下方に配置され、少なくとも1つのガラスリボン縁部領域を冷却するように構成された、少なくとも1つの縁部冷却装置であって、
    少なくとも1つの第1の導管、
    前記少なくとも1つの第1の導管と流体連通し、前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域に、低温ガス流を供給するように構成された、少なくとも1つの開口部、及び
    前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域から、ガスを取り込むように構成された、少なくとも1つの第2の導管を有する、
    縁部冷却装置と、
    を備えたことを特徴とする装置。
  2. 前記少なくとも1つの縁部冷却装置が、少なくとも1つの第1の開口部を有する第1の分岐部、及び少なくとも1つの第2の開口部を有する第2の分岐部を備え、前記少なくとも1つの第1の開口部及び前記少なくとも1つの第2の開口部が、前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域の対向する主面に、前記低温ガス流を供給するように構成されていることを特徴とする、請求項1記載の装置。
  3. 前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域が、前記第1及び第2の分岐部間に配置されていることを特徴とする、請求項2記載の装置。
  4. 前記少なくとも1つの第2の導管が、吸引装置を更に含むことを特徴とする、請求項1〜3いずれか1項記載の装置。
  5. 前記低温ガス流が、前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域の主面に対し、非直交角度で送出されることを特徴とする、請求項1〜4いずれか1項記載の装置。
  6. ガラスシートを形成する方法であって、
    バッチ材料を溶融して、溶融ガラスを形成するステップと、
    前記溶融ガラスを処理して、中央部と第1及び第2の縁部領域とを含む、ガラスリボンを形成するステップと、
    少なくとも1つのガラスリボン縁部領域を縁部冷却装置に導入するステップと、
    前記縁部冷却装置の少なくとも1つの第1の導管を通して、前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域に、低温ガス流を供給するステップと、
    前記縁部冷却装置の少なくとも1つの第2の導管を通して、前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域からガスを取り込むステップと、
    を備えたことを特徴とする方法。
  7. 前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域の対向する主面に、前記低温ガス流を供給するステップを備えたことを特徴とする、請求項6記載の方法。
  8. 前記少なくとも1つの第2の導管を通して、吸引するステップを備えたことを特徴とする、請求項6又は7記載の方法。
  9. 前記低温ガス流を、前記少なくとも1つのガラスリボン縁部領域の主面に対し、非直交角度で送出するステップを備えたことを特徴とする、請求項6〜8いずれか1項記載の方法。
  10. 前記低温ガス流を、前記少なくとも1つの縁部冷却装置の前記少なくとも1つの第2の導管に向けて送出するステップを備えたことを特徴とする、請求項6〜9いずれか1項記載の方法。
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