JP6352755B2 - ガラス基板の製造方法、および、ガラス基板の製造装置 - Google Patents
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- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03B—MANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
- C03B17/00—Forming molten glass by flowing-out, pushing-out, extruding or drawing downwardly or laterally from forming slits or by overflowing over lips
- C03B17/06—Forming glass sheets
- C03B17/064—Forming glass sheets by the overflow downdraw fusion process; Isopipes therefor
Description
最初に、ガラス基板の製造工程について説明する。ガラス基板は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイおよび有機ELディスプレイ等のフラットパネルディスプレイ(FPD)用のガラス基板、タッチパネル用のガラス基板、太陽電池パネル用のガラス基板、および、保護用のガラス基板等として用いられる。ガラス基板は、例えば、0.3mm未満の厚みを有し、かつ、縦680mm〜2200mmおよび横880mm〜2500mmの寸法を有する。
(b)Al2O3:10質量%〜25質量%、
(c)B2O3:1質量%〜18質量%、
(d)MgO:0質量%〜10質量%、
(e)CaO:0質量%〜20質量%、
(f)SrO:0質量%〜20質量%、
(g)BaO:0質量%〜10質量%、
(h)RO:5質量%〜20質量%(Rは、Mg、Ca、SrおよびBaから選択される少なくとも1種である。)、
(i)R’2O:0質量%〜2.0質量%(R’は、Li、NaおよびKから選択される少なくとも1種である。)、
(j)SnO2、Fe2O3およびCeO2から選ばれる少なくとも1種の金属酸化物。
次に、成形工程S4で用いられる成形装置104の構成について説明する。成形装置104は、オーバーフローダウンドロー法により熔融ガラス90からガラスリボン91を成形するために用いられる。図3は、ガラスリボン91の主表面に直交する方向から視た、成形装置104の断面図である。図4は、図3の線分IV−IVにおける成形装置104の断面図である。
成形体10は、図4に示されるように、楔状の断面形状を有する耐火物である。成形体10は、楔状の尖端が鉛直方向下方を指すように、成形空間72に配置される。成形体10は、主として、上面12と、一対の側面14と、一対のガラスガイド16とを有している。一対の側面14の上辺は、それぞれ、上面12に接続されている。一対の側面14の下辺は、成形体10の下端15において、互いに接続されている。以下、上面12と側面14との境界が延びる方向を、成形体10の長手方向と呼ぶ。また、水平面内において成形体10の長手方向に直交する方向を、成形体10の短手方向と呼ぶ。成形体10の長手方向は、図3において紙面の左右の方向である。成形体10の短手方向は、図4において紙面の左右の方向である。なお、成形体10の長手方向は、ガラスリボン91の幅方向であり、成形体10の短手方向は、ガラスリボン91の厚み方向である。
仕切り板20は、成形空間72と徐冷空間74とを区画する断熱材である。仕切り板20は、成形空間72と徐冷空間74との間の熱移動を抑制する。仕切り板20は、成形体10の下端15の下方において、ガラスリボン91の厚み方向両側に配置される。
冷却ローラ30は、徐冷空間74において、仕切り板20の下方に配置される。冷却ローラ30は、ガラスリボン91の厚み方向両側に配置される。冷却ローラ30は、成形体10の両側面14を流下した熔融ガラス90が合流して成形されたガラスリボン91の幅方向両端部を急冷する。具体的には、成形体10の長手方向におけるガラスリボン91の両端部を挟み込んで、ガラスリボン91を冷却しながら、ガラスリボン91を鉛直方向下方に搬送する。
送りローラ50は、徐冷空間74において、冷却ローラ30の下方に配置される。送りローラ50は、ガラスリボン91の厚み方向両側に配置される。送りローラ50は、成形体10の長手方向におけるガラスリボン91の両端部を挟み込んで、冷却ローラ30によって搬送されたガラスリボン91を鉛直方向下方に搬送する。
加熱手段60は、成形空間72において、成形体10の下端15の高さ位置に配置される。加熱手段60は、成形体10の下端15を加熱して、後述する高粘性ガラスを加熱して粘度を下げる。
側部ヒータ62は、成形体10の長手方向に亘って、成形体10の両側面14と対向するように設置されているヒータである。側部ヒータ62は、通電により発熱する部材である。側部ヒータ62の出力は、側部ヒータ62の制御部(図示せず)によって制御される。側部ヒータ62は、成形体10の両側面14を流下する熔融ガラス90を、成形体10の長手方向に亘って加熱する。
次に、成形装置104によって熔融ガラス90からガラスリボン91が成形される工程について説明する。攪拌装置103で攪拌された熔融ガラス90は、成形装置104に送られる。成形装置104の成形空間72において、熔融ガラス90は、ガラス供給管13を介して成形体10の供給溝12aに供給される。供給溝12aに貯留された熔融ガラス90は、供給溝12aから溢れ出る。溢れ出た熔融ガラス90は、成形体10の短手方向において供給溝12aの両側にある一対の上面12にそれぞれ分流する。
オーバーフローダウンドロー法によるガラス基板の製造工程では、成形体の両側面を流下する一対の熔融ガラスの貼り合わせの不良が発生するおそれがある。熔融ガラスの貼り合わせの不良は、成形体の両側面を流下する一対の熔融ガラスが合流しても一体化することが阻害される場合に発生する。この場合、合流する一対の熔融ガラスの粘度が高いために、貼り合わされる面同士の少なくとも一部が一体化せず、実質的に2枚の薄いガラスリボンが貼り合わされたガラスリボンが成形される。このようなガラスリボンは、2枚の薄いガラスリボンの間に隙間が形成されている場合がある。そのため、ガラスリボンの切断工程においてスクライブ線を形成する際に、貼り合わされた2枚の薄いガラスリボンのうち、一方の薄いガラスリボンのみにスクライブ線が形成されることがある。この場合、スクライブ線が形成されていない方の薄いガラスリボンは、スクライブ線に沿って切断されないので、ガラスリボンを安定的に切断することが難しい。そのため、高品質のガラス基板を製造するためには、成形体の両側面を流下する一対の熔融ガラスを一体化させることが必要である。
(5−1)変形例A
実施形態では、加熱手段60は、第1ヒータ60aと、第2ヒータ60bとから構成される。しかし、加熱手段60は、成形体10の下端15を加熱することができるのであれば、任意の数のヒータから構成されてもよい。また、加熱手段60は、通電により発熱するヒータ以外の装置であってもよい。
実施形態では、成形体10の下端15における高粘性ガラス93の付着量は光学的手法により判定される。しかし、成形体10の下端15における高粘性ガラス93の付着量は、他の方法により判定されてもよい。例えば、成形体10の下端15における高粘性ガラス93の付着量が目視により判定されてもよい。成形装置104の管理者は、成形体10の下端15の高さ位置において炉壁70に設けられた窓等を通して、成形体10の下端15の状態を目視により確認し、予め定められた基準に基づいて高粘性ガラス93の付着量を判定する。高粘性ガラス93は、熔融ガラス90と比較して、色、反射率および屈折率等の物性が異なるので、成形装置104の管理者は、成形体10の下端15に付着している高粘性ガラス93の量を、目視により容易に把握することができる。
12 上面
12a 供給溝
14 側面(両側面)
15 下端
16 ガラスガイド
20 仕切り板
60 加熱手段(加熱部)
90 熔融ガラス
91 ガラスリボン
Claims (8)
- 成形体の上面に形成された供給溝に熔融ガラスを供給し、前記供給溝の両側から溢れ出した前記熔融ガラスを前記成形体の両側面に沿って流下させ、前記両側面を流下した前記熔融ガラスを前記成形体の下端で合流させてガラスリボンを成形する成形工程を備えるガラス基板の製造方法であって、
前記供給溝の長手方向における前記成形体の両端部において、前記両側面を流下している前記熔融ガラスよりも高い粘度を有する高粘性ガラスが、前記下端に付着している状態を判定する判定工程と、
前記判定工程において、前記下端で合流する前記熔融ガラスの粘度が1.2×105ポアズ以上となる程度に、前記高粘性ガラスが前記下端に付着していると判定された場合に、前記熔融ガラスが前記下端で合流して一体化するように前記高粘性ガラスを除去する除去工程と、
をさらに備える、
ガラス基板の製造方法。 - 前記ガラスリボンの前記長手方向中心の厚みは、0.3mm未満である、
請求項1に記載のガラス基板の製造方法。 - 前記除去工程において前記高粘性ガラスが除去されることにより、前記成形工程において、前記下端で合流する前記熔融ガラスの粘度が1.2×105ポアズ未満となり、前記熔融ガラスは、前記下端で合流して一体化する、
請求項1または2に記載のガラス基板の製造方法。 - 前記成形体の下方には、前記成形体が設置される空間と、前記ガラスリボンが徐冷される空間とを区画する仕切り板が設置され、
前記熔融ガラスは、前記仕切り板より上方において、合流して一体化する、
請求項1から3のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。 - 前記除去工程では、前記高粘性ガラスを加熱して粘度を下げることにより、前記高粘性ガラスが除去される、
請求項1から4のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。 - 前記除去工程では、前記成形体の前記下端と対向するように配置される加熱手段を用いて前記下端を加熱することにより、前記高粘性ガラスが加熱される、
請求項5に記載のガラス基板の製造方法。 - 前記成形体は、前記両端部から突出する一対のガラスガイドを有し、
前記成形工程では、前記一対のガラスガイドによって、前記両側面を流下する前記熔融ガラスの幅が制限される、
請求項1から6のいずれか1項に記載のガラス基板の製造方法。 - 成形体の上面に形成された供給溝に熔融ガラスを供給し、前記供給溝の両側から溢れ出した前記熔融ガラスを前記成形体の両側面に沿って流下させ、前記両側面を流下した前記熔融ガラスを前記成形体の下端で合流させてガラスリボンを成形するための成形部を備えるガラス基板の製造装置であって、
前記供給溝の長手方向における前記成形体の両端部において、前記下端で合流する前記熔融ガラスの粘度が1.2×105ポアズ以上となる程度に、前記両側面を流下している前記熔融ガラスよりも高い粘度を有する高粘性ガラスが前記下端に付着している場合に、前記高粘性ガラスを加熱して粘度を下げることにより、前記高粘性ガラスを除去するための加熱部をさらに備える、
ガラス基板の製造装置。
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