JP5203230B2 - 表示撮像装置および遠隔対話装置 - Google Patents

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本発明は、表示撮像方法、表示撮像装置および遠隔対話装置に係り、特に、表示および撮像画像の画質を維持しつつ、表示装置前のデッドスペースを削減する際に有効な技術に関する。
図6は、従来の表示撮像装置の概略構成を示す図である。
図6において、100は使用者、110は表示装置、111はハーフミラー、120は撮像装置(カメラ)である。
従来の表示撮像装置においては、使用者100は、ハーフミラー111を介して、表示装置110を観察できると同時に、ハーフミラー111の反射を利用して使用者100の顔映像を正面から撮像できる。
しかし、ハーフミラー111が、45度の角度で設置されているために、表示装置110と使用者100との間のハーフミラー111が設置されている空間がデッドスペースとなってしまうという問題点があった。
なお、本願発明に関連する先行技術文献としては以下のものがある。
特開平4−145789号公報 特開平4−167690号公報
そこで、図7に示すように、前述の特許文献1では、液晶パネル1の背面にハーフミラー3を設置する手法が考案されたが、液晶パネル1の透過率が低く、さらに、液晶パネル1の画素構造による回折ボケが発生し画像がぼけるという問題があり、高画質の映像が撮像できなかった。なお、図7において、Mは使用者、2は第1の偏光板、4は第2の偏光板、5はバックライト、6は撮像装置である。
また図8に示すように、前述の特許文献2では、表示装置1の表画面に微小な穴7をあけて、穴7から撮像装置6で撮像する手法も考案されたが、穴7による回折を抑制できるほど穴7の直径を大きくすると、表示画像の欠陥が看過できなくなるという問題点があった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、表示撮像方法、表示撮像装置および遠隔対話装置において、表示および撮像画像の画質を維持しつつ表示装置前のデッドスペースを削減することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明は、映像を表示する表示装置と、前記表示装置の表示画面と使用者との間に配置されるハーフミラーと、前記ハーフミラーで反射された前記使用者の反射像を撮像する撮像装置とを具備する表示撮像装置であって、本発明では、表示装置の表示画面とハーフミラーとのなす角を45度未満としてデッドスペースを削減する。ただし、それだけでは使用者の周囲の空間が映りこんだり、表示装置の表示画像が撮像装置で撮像されるので、それらの防止手段を具備する。両方の防止手段を具備することが望ましいが、一方の光が弱くおおむね無視できる場合には、一方の防止手段だけでよい。
また、本発明では、ハーフミラーで反射された反射光を鏡で折り返すことにより、カメラの設置場所によるデッドスペースの削減を行っている。奇数回反射すれば、映像の左右反転も光学的に防げる。
また、本発明では、鏡を反射型偏光板とすることにより、鏡が表示画面にかぶっても鏡を介して画面を見られるので、表示画像への影響をおさえることができる。
また、本発明では、ハーフミラーを、特定の偏光を反射する反射型偏光体で構成することにより、表示装置の表示画像が撮像装置で撮像されることを防止している。
また、本発明では、表示装置とハーフミラーとの間に視野制限体を配置し、表示装置の斜め方向の表示光を除去し、表示装置の表示画像が撮像されることを防止している。
また、本発明では、ハーフミラーと使用者との間に円偏光板を配置し、ハーフミラーでの反射光を遮断することにより、周囲が映りこむことを防止している。
また、本発明では、ハーフミラーと使用者との間に視野制限体を配置し、斜め方向の周囲光がハーフミラーに達し映りこむことを防止している。
また、本発明の遠隔対話装置の発明は、複数の前述の表示撮像装置を互いに接続することにより、互いに正面を向き合った臨場感の高い遠隔対話を実現している。
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、表示装置を見ている人を正面から撮影でき、使用者の前面の作業空間を充分に確保できる。また、表示撮像装置を複数用いて遠隔対話装置とすることにより、各地点では、他地点にいる相手の画像があたかも真正面にいるように感じられるため、自然な対話が可能となる。
本発明の参考例1の撮像表示装置の概略構成を示す図である。 本発明の参考例1の撮像表示装置の変形例の概略構成を示す図である。 本発明の実施例1の撮像表示装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施例2の撮像表示装置の概略構成を示す図である。 本発明の各実施例の表示撮像装置を複数用いた遠隔対話装置の概略構成を示す図である。 従来の表示撮像装置の概略構成を示す図である。 従来の表示撮像装置の他の例の概略構成を示す図である。 従来の表示撮像装置の他の例の概略構成を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
参考例1
図1は、本発明の参考例1の撮像表示装置の概略構成を示す図である。
表示装置110と使用者100である人との間に、ハーフミラー111が、ハーフミラー111と表示装置110とのなす角度が約30度という45度以下の角度で設置されている。表示装置110として偏光で表示する液晶ディスプレイを使用し、撮像装置(カメラ)120とハーフミラー111の間に、表示装置110の表示光を遮断可能な偏光板113を具備することにより表示画面遮断手段を実現している。なお、偏光で表示する液晶ディスプレイに代えて、表示装置とハーフミラーとの間に偏光板(偏光板113で遮断される偏向を透過する偏光板)を設けてもよい。
図1では、ハーフミラー111と撮像装置120との間の光線をミラー112で反射することにより、撮像装置120が使用者の側に飛び出すことを防ぐと同時に、撮影画像が鏡像となる左右が反転することを防止している。このように、ミラー112で1回反射する構成において、ミラー112が表示装置110にかぶらず全体の厚さを最少にするにはハーフミラー111の角度を約33度にするとよい。
ハーフミラー111としては、ガラス板に誘電体多層膜による半透鏡を形成し、裏面にゴースト像を防止するためのARコートを施した。材質は樹脂でも良いが、副屈折の少ないものを使用すると表示画面の遮断効果が高い。もちろん、フィルム状のハーフミラー111でもよい。
また、ハーフミラー111として、表示光の偏光を透過し直交する偏光を反射する反射型偏光板112−1あるいは偏光ビームスプリッタを設置すれば、表示光を明るくすることが可能である。この場合、偏光板113を省略しても表示光の遮断効果を得ることができる。
また、図2に示すように、さらにハーフミラー111の設置角度をさらに浅くした場合には、ミラー112が中央によるが、若干であれば使用者の視界にはいらない。また、ミラー112を表示光を透過可能な反射型偏光板112−1とすることで、視野に入ったとしても使用者から、表示装置110の表示画面が見ることができるため、更なる薄型化が可能である。反射型偏光板112−1としては、金属の微細な線を複数並べた、ワイヤグリッド偏光板などがある。
実施例1
図3は、本発明の実施例1の撮像表示装置の概略構成を示す図である。
表示装置110と使用者100である人との間に、ハーフミラー111が、ハーフミラー111と表示装置110とのなす角度が約30度という45度以下の角度で設置されている。使用者100はミラー112とハーフミラー111を介して正面から撮影される。表示装置110とハーフミラー111との間に、視野制限体114を設置する。
視野制限体114は、その面に垂直な光を透過して、斜め方向の光を遮断する。撮像装置120が表示装置110を撮影する方向は斜めであるため、視野制限体114は表示画面遮断手段として機能する。視野制限体114は、例えば、微小な板(ルーバー)複数ならべた構造で実現でき、マイクロルーバフィルムとも呼ばれ、3M社ライトコントロールフィルムのように市販品されている。
実施例2
図4は、本発明の実施例2の撮像表示装置の概略構成を示す図である。
表示装置110と使用者100である人との間に、ハーフミラー111が、ハーフミラー111と表示装置110とのなす角度が約30度という45度以下の角度で設置されている。
図1の構成に加え、ハーフミラー111と使用者100との間に映り込み防止手段115が設けられている。映り込み防止手段115としては円偏光板を用いた。円偏光板は、偏光板の片面に1/4波長フィルムを張った構造となっているが、ハーフミラー111側に1/4波長フィルムとなるように設置する。
使用者100の周囲から、ハーフミラー111に向かう光のうち特定の偏光成分が円偏光板を透過し、右巻きあるいは左巻きの円偏光となりハーフミラー111へ向かう。ハーフミラー111で反射された光は逆巻きの円偏光となるため円偏光板で遮断される。すなわち、使用者100から見て、使用者100の周囲がハーフミラー111で反射され、映りこむ現象が遮断されることになる。
また、円偏光板の代わりに視野制限体を設置しても良い。映り込みとなる光線は視野制限体に対し斜めに入射する光である。すなわち、視野制限体は映り込み防止手段として機能する。両方の組み合わせでもよいことは言うまでもない。さらに、前述の参考例および本実施例で説明した技術要素を複数組み合わせて良いことはいうまでもない。
図5は、前述の実施例2の表示撮像装置を複数用いた遠隔対話装置の概略構成を示す図である。前述の実施例2の表示撮像装置を2台用い、2地点にある表示装置110と撮像装置120を互いに接続することにより構成される。即ち、本実施例では、表示撮像装置2台用意し、一方の表示撮像装置の撮像装置120に他方の表示装置110を接続している。接続は映像配線だけでなく、通信網をもちいても良いのはいうまでもない。各地点では、他地点にいる相手の画像があたかも真正面にいるように感じられるため、自然な対話が可能となる。なお、本実施例において、前述の実施例1の表示撮像装置を2台用いるようにしてもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本
発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
1 液晶パネル
2,4,113 偏光板
3,111 ハーフミラー
5 バックライト
6,120 撮像装置(カメラ)
7 微小な穴
100 使用者
110 表示装置
112 ミラー
112−1 反射型偏光板
114 視野制限体
115 映り込み防止手段

Claims (5)

  1. 映像を表示する表示装置と、
    前記表示装置の表示画面と使用者との間に配置されるハーフミラーと、
    前記ハーフミラーで反射された前記使用者の反射像を撮像する撮像装置とを具備する表示撮像装置であって、
    前記表示装置の表示画面と前記ハーフミラーとのなす角が45度未満であり、
    前記撮像装置で前記表示装置の表示画面が撮影されるのを防止する表示画像遮断手段を具備し、
    前記表示画像遮断手段は、前記表示装置と前記ハーフミラーとの間に配置される視野制限体であることを特徴とする表示撮像装置。
  2. 映像を表示する表示装置と、
    前記表示装置の表示画面と使用者との間に配置されるハーフミラーと、
    前記ハーフミラーで反射された前記使用者の反射像を撮像する撮像装置とを具備する表示撮像装置であって、
    前記表示装置の表示画面と前記ハーフミラーとのなす角が45度未満であり、
    周囲の風景が前記ハーフミラーに映り前記使用者に見えるのを防止する映り込み防止手段を具備し、
    前記映り込み防止手段は、前記ハーフミラーと前記使用者との間に配置される視野制限体であることを特徴とする表示撮像装置。
  3. 前記ハーフミラーで反射した光を、さらに1回以上反射し前記撮像装置に入射する鏡または反射型偏光板を具備することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示撮像装置。
  4. 前記ハーフミラーは、特定の偏光を反射する反射型偏光体であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の表示撮像装置。
  5. 表示撮像装置を互いに接続して構成される遠隔対話装置であって、
    前記表示撮像装置は、請求項ないし請求項のいずれか1項に記載の表示撮像装置であることを特徴とする遠隔対話装置。
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