JP5201445B2 - 卓球用ラバーの水性接着剤及びその接着方法 - Google Patents

卓球用ラバーの水性接着剤及びその接着方法 Download PDF

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Description

この発明は、卓球用ラケットの表面にラバーを貼着するための水性接着剤と、この水性接着剤を使用して、卓球用ラケットに卓球用ラバーを貼着するための接着方法に関するもので、接着技術に属するものである。
従来、日本選手権、国体、さらには世界選手権などの競技会に出場する卓球選手は、試合前に、ボールのスピード及びスピンが好みの状態になることを意図して、種々市販あるいは提供される卓球ラケット用ラバー(以下、単にラバーともいう。)の中から、自分に適したものを選択して、卓球ラケット(以下、単にラケットともいう。)に、接着剤を用いて貼り付けている。
このラバーについては、使用することによって、損耗あるいは減耗し、さらには老化するため、卓球ラケットの性能を維持するために、しばしば貼替えも行なわれている。
その際には、当然のことであるが、ラケットに貼付けられ、使用されていたラバーは、ラケット表面から剥離され、その後に、新しいラバーが貼付けられる。
このラバーの貼付けに使用される接着剤としては、過去においては、トルエンなどの有機溶剤を用いた有機溶剤系接着剤が使用されていた。
前記のトルエンなどは、その有毒性から健康を損なうという問題があって、最近では、へプタン等を有機溶剤として使用した接着剤が主に用いられている。
その例として、たとえば、特開2002−97433号公報(特許文献1)に示される卓球ラケットのラバー用接着では、天然ゴム4.8cc、ヘプタン950ccの構成からなる卓球ラケットのラバー用接着において、ロジンエステルを略0.2cc添加した接着剤が提案されている。
前記ヘプタンは、沸点98℃、引火点−4℃に示されるように、揮発性の強いもので、トルエンなどよりは毒性は低いが、刺激臭を有し、皮膚等への影響や頭痛等の原因となるおそれがあるので、ラバーの接着時に、これを常用することは望ましいことではない。
そこで、ラケットとラバーとを、有機溶剤を用いないで、すなわち水性接着剤や粘着シートを用いて貼り付けることが検討されている。
しかしながら、ラバーの表面は、疎水性(親油性)を有するものであるため、単に、従来知られている水性接着剤を転用しても、それだけではラバーをラケットに、目的とする特性を持たせて、かつ容易に接着することは困難であった。
このような問題点を解決するため、これまでにも、ラバーの貼付けに用いられる水性接着剤に関して種々の提案がなされている。
例えば、特開2006−306978号公報(特許文献2)においては、樹脂性エマルジョン及び/又はラテックスを主成分とするとともに、ゲル化剤を配合したペースト状又は固形スティック状の卓球ラバー用接着剤が提案されている。
特開2007−284573号公報(特許文献3)では、天然ゴムラテックス、変性天然ゴムラテックス及びイソプレン(合成天然ゴム)ラテックスからなる群より選ばれる1種又は2種以上からなるラテックスと、粘着付与樹脂を含有させた卓球用水性粘着剤を使用することが提案されている。
これらの粘接着剤を用いれば、従来の有機溶剤系粘着剤と同様、容易にラバーを貼りかえることができ、かつ有機溶剤を使用せずに、ラケットにラバーを貼付けることができるとされている。
一方、水性接着剤とラバーの疎水性(親油性)表面との親和性を向上させ、さらには、ラバー表面を変性し、より優れた性能を付与するものとして、接着補助剤(プライマー)に関する提案も、特開2006−51328号公報(特許文献4)でなされている。
この提案においては、接着補助剤(プライマー)として、150℃〜300℃程度の引火点を有する植物油や鉱物油を用いることが示されている。
しかしながら、これらも、以下のような問題点を有しているのである。
すなわち、ゲル化剤や粘着付与樹脂の添加された接着剤は、溶剤を一切用いないと言うことでは優れているもので、外面的にも、それら接着剤をラバーの表面に均一に塗布することが容易になる。
しかるに、前記の方法では、本質的に、ラバー表面の特性を変化させるものではないので、接着剤とラバーとの親和性は不良のままである。
さらに、ラバーの貼付けによる、ラケットの機能向上も図り難いものである。
貼替えの際に、古いラバーが剥がし難く、ラケットやラバーの表面に糊が残るので、貼替え作業に困難を来たすとともに、貼替えに際して、目的とする接着を行なうことが容易にはなし得ない。
他方、接着剤として、有機溶剤を使用しない又は少ない水性接着剤を用い、接着補助剤(プライマー)として植物油や鉱物油を用いる方法は、接着補助剤(プライマー)が揮発性の低い植物油や鉱物油であるため、使用時において、揮発性物質が少なく、人体や環境に対する有害性において優れている。
しかしながら、接着剤を適用して、ラケットとラバーを貼付ける前に、ラバーに植物油や鉱物油を塗布し、一定時間(実施例では6時間)放置しなければならず、競技会場において、状況に応じてラバーを貼替えるということができないという問題を抱えている。
特開2002−97433号公報(特許請求の範囲、段落番号0006) 特開2006−306978号公報(特許請求の範囲) 特開2007−284573号公報(特許請求の範囲、段落0014) 特開2006−51328号公報(特許請求の範囲、段落番号0023)
かかる現状に鑑み、発明者は、可能な限り、有機溶剤を環境に放出させず、しかも短時間で、ラケットとラバーを貼付けることができ、得られたラケットを、従来の有機溶剤系接着剤を用いたときと同等、もしくはそれ以上の性能を有するものとし、さらには、ラバーの貼替えにも何ら問題の生じない接着剤及び接着方法を提供すべく検討を行った。
その結果、発明者は、接着剤として、濃縮ゴムラテックスとアクリル系樹脂エマルジョンの混合物を主成分とする水性接着剤を用いること、さらに、前記水性接着剤の使用の際に、ラバーの表面に有機溶剤、特に、揮発性が大きくない有機溶剤を塗布含浸させたのちに、水性接着剤を適用することによって、前記課題を解決し得ることを見出し、この発明を完成させた。
すなわち、この発明請求項1に記載の発明は、
濃縮ゴムラテックスとアクリル系樹脂エマルジョンの混合物を主成分とし、かつ、
その混合比が、固形分換算の質量比で95:5〜75:25の範囲内にあること
を特徴とする卓球用ラバーの水性接着剤である。
この発明請求項2に記載の発明は、
請求項に記載の卓球用ラバーの水性接着剤において、
前記接着剤は、
B型回転粘度計で測定して、35,000〜45,000mPa・s/25℃の範囲にある粘度を有すること
を特徴とするものである。
この発明請求項3に記載の発明は、
請求項1又は2に記載の卓球用ラバーの水性接着剤において、
前記濃縮ゴムラテックスは、
固形分濃度が65重量%以上のものであること
を特徴とするものである。
この発明請求項4に記載の発明は、
卓球用ラバーの貼着面に、有機溶剤からなるプライマーを塗布したのち、
濃縮ゴムラテックスアクリル系樹脂エマルジョンの混合比が、固形分換算の質量比で95:5〜75:25の範囲内にある混合物を主成分とする水性接着剤を用いて、卓球ラケットに卓球用ラバーを貼合わせること
を特徴とする卓球用ラバーの接着方法である。
この発明請求項5に記載の発明は、
請求項に記載の卓球用ラバーの接着方法において、
前記プライマーの塗布に際し、
貼着面に過剰に塗布されたプライマーは、布帛を用いて除去されること
を特徴とするものである。
この発明請求項6に記載の発明は、
請求項に記載の卓球用ラバーの接着方法において、
前記プライマーの塗布は、
プライマーを含浸させた布帛で、ラバーの貼着面を拭うことにより行われること
を特徴とするものである。
この発明請求項7に記載の発明は、
請求項4に記載の卓球用ラバーの接着方法において、
前記有機溶剤は、
炭素数11〜14のアルカン又はそれらの混合物を主たる成分とするものであること
を特徴とするものである。
この発明の卓球用ラバーの水性接着剤は、濃縮ゴムラテックスとアクリル系樹脂エマルジョンの混合物を主成分とし、かつ、その混合比が、固形分換算の質量比で95:5〜75:25の範囲内にあるので、有害な揮発性物質が存在しない、あるいは非常に少なく、ラバーとの親和性に劣ると考えられる水性接着剤であるにもかかわらず、ラバーとラケットを、所望の特性を付与した上での接着を可能とするもので、ラケットに求められる特性を容易に付与することができる。
この発明の卓球用ラバーの接着方法は、ラケットとラバーの貼合わせに際し、ラバーの貼着面にあらかじめプライマーを塗布し、数分程度静置したのち、ラケットとラバーの各貼合わせ面に、濃縮ゴムラテックスとアクリル系樹脂エマルジョンの混合比が、固形分換算の質量比で95:5〜75:25の範囲内にある混合物を主成分とする水性接着剤を用いて、卓球ラケットに卓球用ラバーを貼合わせるので、有機溶剤の揮発量を著しく少なくすることができ、きわめて短時間でラケットとラバーとを確実に接着させることができるものである。
この発明の方法で接着された卓球用ラケットは、ラバーの貼替えに際しても、ラバーをきわめて容易に剥離させることができ、かつ剥離面に接着剤がほとんど残存することがないので、ラバーの貼替えを容易に実施することができるものである。
特に、この発明にプライマーとして用いられる有機溶剤は、ラバーの表面に塗布含浸させて、ラバーの表面を水性接着剤に対する親和性を向上させるためのもので、有機溶剤系接着剤のように、ゴムなどを溶解し、接着の際には、本質的に揮発させられる有機溶剤とは異なるものであるから、従来の接着方法に比べて有機溶剤の揮発量を著しく少なくすることができる。
前記ラバーの表面に、プライマーを塗布含浸させるに要する時間は、1分〜数分程度の短時間でもよく、有機溶剤の揮発量を著しく少なくすることができる。
さらに、この発明においては、有機溶剤として、揮発性の小さい、例えば、沸点や引火点の高い有機溶剤を選択使用すれば、有機溶剤の揮発量をより少なくすることができる。
この発明の水性接着剤は、卓球用ラケットにラバーを接着するためのもので、濃縮ゴムラテックスとアクリル系樹脂エマルジョンの混合物を主成分とするものである。
前記水性接着剤を構成する一方の濃縮ゴムラテックスは、通常、ゴム含有率30重量%程度のゴムラテックスを、遠心分離、加熱蒸発法、電気傾斜法、透析法などの手段によりゴム含有率60重量%程度まで濃縮したものを言う。
この発明において、より好ましい濃縮ゴムラテックスは、さらに、濃縮を進めて、ゴム含有率65重量%以上としたもので、特に、現状、製造面からも安定面からも限界とされているゴム含有率70重量%の濃縮ゴムラテックスが好ましい。
前記ゴム含有率70重量%の濃縮ゴムラテックスの市販品としては、アオイテックス株式会社製の濃縮ゴムラテックス(商品名:AOI−TEX)が存在し、この発明に好適に利用される。
他方のアクリル系樹脂エマルジョンは、アクリル酸のアルキル(エチル、ブチル、オクチル)を主モノマーとし、アクリル酸、酢酸ビニルなどを必要に応じて加え、エマルジョン重合により得られるものである。
かかるアクリル系樹脂エマルジョンは、接着用あるいは粘着用として幅広く市販されているものである。
例えば、サイデン化学株式会社製サイビノール(商品名)、綜研化学株式会社製SKダイン(商品名)、東立化成工業株式会社製ビニグルー(商品名)などが存在するので、適宜選択して用いることができる。
この発明においては、かかる濃縮ゴムラテックスとアクリル系樹脂エマルジョンは、これを混合して接着剤として用いられる。
その混合方法には、特段の制限はないものである。
前記濃縮ゴムラテックスとアクリル系樹脂エマルジョンの混合比は、特性の良い接着剤を得るために、固形分換算の重量比で95:5〜75:25の範囲のものが用いられる。
前記の範囲内で混合することによって、特性の優れた卓球ラケット用のラバー用接着剤を得ることができる。
この発明の卓球ラバー用の水性接着剤は、ラバーに塗布されるものであることから、その粘度が、B型回転粘度計で測定して、35,000〜45,000mPa・s/25℃の範囲にあることが好ましい。
したがって、濃縮ゴムラテックスとアクリル系樹脂エマルジョンの混合に際して、必要により、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどの増粘剤を添加して、粘度を調整することが好ましい。
前記の水性接着剤を用いて、卓球用のラケットとラバーを接着するに際しては、接着前に、ラバーの表面に、有機溶剤からなるプライマーを施すことが望ましい。
ラバーの表面に有機溶剤からなるプライマーを塗布含浸させることによって、ラバー、すなわち、表面疎水性のラバーに、水性接着剤を用いて、短時間に、要求される性能を有した状態で、ラケットに接着することを可能とするのである。
適用される有機溶剤としては、従来の接着剤に用いられていたトルエンやキシレンなども可能である。
発明の目的からすれば、揮発性が大きくない有機溶剤、またラバー表面に含浸し易い有機溶媒、すなわち分子量が大き過ぎない有機溶媒が好ましい。
具体的には、沸点が190℃〜280℃の温度範囲にあるか、あるいは引火点が70℃〜130℃の温度範囲にある有機溶剤が好ましい。
好ましい有機溶剤の具体例としては、n−ウンデカン(炭素数11)、n−ドデカン(炭素数12)、n−トリデカン(炭素数13)、n−テトラデカン(炭素数14)などのアルカンあるいはそれらの混合物を主体とするものが挙げられる。
このなかでも、特に好ましいものはn−トリデカン(炭素数13)である。
これらの有機溶剤としては、市販品をそのまま用いることができる。
市販品の例としては、株式会社ジャパンエナジー製の
カクタスノルマルパラフィンN−12、カクタスノルマルパラフィンN−13、カクタスノルマルパラフィンN−14、カクタスノルマルパラフィンSH−NP、カクタスノルマルパラフィンYH−NP、
エクソンモービル有限会社製
エクソールD110、エクソールD80、アイソパーMなどが挙げられる。
ラバーの表面にプライマーを塗布含浸させる方法としても、はけ塗りやスプレー塗布などが適用されるが、好ましい方法は布帛を用いて、ラバーの表面に有機溶剤を塗布含浸させる方法である。
布帛を用いて、ラバーの表面にプライマーを塗布含浸させる方法としては、例えば、はけ塗りやスプレー塗布などでプライマーをラバーの表面に塗布した後、布帛を用いてラバーの表面を拭うことによって、過剰のプライマーを拭き取る方法が好ましい。
それによって、ラバー表面からプライマーを、ラバー内部に含浸させることもできる方法である。
プライマーを含浸させた布帛で、直接ラバーの表面を拭うことによって、プライマーをラバーの表面に塗布するとともにラバー内部にプライマーを含浸させる方法も挙げることができる。
この発明にとって、プライマーを含浸させた布帛を用いる方法は、より好ましい方法である。
ラケットとラバーの接着が、競技会の試合前に行われることが多いことを考慮すると、プライマーを含浸させた布帛は、金属フォイル、又は金属蒸着フィルムなどの非通気性材料で密封しておき、接着に際して、開封し、プライマー含浸布帛を取り出して使用する方法を採用するのが望ましい。
前記の布帛、織布、不織布のいずれでもよく、プライマーに侵されることなく、プライマーを繊維中に適量保持できるものであれば、材質に制限されることなく使用される。
ラバーの表面に塗布されたプライマーを、ラバー内に含浸させるためには、プライマーを塗布した後、ラバーを静置しておくだけでよい。
通常は2〜3分、接着剤とプライマーの組み合わせを選ぶと、1分間静置するだけでも十分である。
静置することによって、プライマーがラバー内部に浸透し、ラバーを水性接着剤でラケットに所望の特性を付与する接着が可能となる。
前記ラバーと水性接着剤の親和性をより向上させ、より良い接合状態を形成させるために、30〜60分静置することも可能である。
<実施例1〜3、比較例1,2>
1)接着剤の調整
濃縮ゴムラテックスとして、アオイテックス株式会社製の濃縮ゴムラテックス(商品名:AOI−TEX G−670 固形分70.0質量% 粘度10,250mPa・s/25℃)を、アクリル系樹脂エマルジョンとして、サイデン化学株式会社製(商品名:サイビノール ATR−179 固形分48.0質量% 粘度14,125mPa・s/25℃))を用い、表1に示すように混合して、この発明の接着剤とした。
なお、それぞれを単独で用いたものを比較用の接着剤とした。
2)水性接着剤の物性測定
得られた水性接着剤の粘度(BM型回転粘度計:ローター#4、回転数12rpmで測定)と、固形分を、表1に示した。
3)ラケットとラバーの接着
ラケットとしてシナベニア(200×200、厚み17mm)を、ラバーとして日本卓球株式会社製ハモンドX(180×180、厚み3.8mm、硬度40°)を用い、n−トリデカンを主成分とするプライマー含浸させた布帛を用いて、ラバーにプライマーを塗布量100g/mになるように塗布し、温度25℃の室温下に静置した。
静置したラバーを目視観察し、接着剤塗布可能と判断された後、前記水性接着剤を塗布量が100g/mになるように、前記ラバーとシナベニアに刷毛で塗布し、温度25℃の室温下に静置した。
塗布面の外観が透明になったときに、両者を貼合わせ、全体をローラーで抑えて接着した。
4)水性接着剤の物性評価
水性接着剤の特性について、前記接着時及び接着後に、温度25℃の室内において、以下のように測定し、評価して、その結果を表1に示した。
−接着力
得られた接着体剥離試験を行い、従来の溶剤型接着剤を用いたものと比較した。
○ 従来品と同等
× 材料破壊
−乾燥性
水性接着剤の水分飛散状況を、目視で判定した。
○ 乾燥が30分未満で完了したもの
△ 乾燥が30分以上40分未満のもの
× 乾燥が40分以上のもの
−ラケット及びラバーへの糊残り
接着しているラバーをラケットから剥離し、水性接着剤のラケット及びラバーへの糊残存状態を、目視で判定した。
○ 糊残存せず、又は残存しても手で容易に剥がせるもの
△ 手でも剥がせないものが多少残存するもの
× 大量に残存するもの
−スピードアクセル
プライマー塗布後の状態
○ 塗布後3分以内に接着剤塗布可能となったもの
△ 塗布後3分以上10分以内に接着剤塗布可能となったもの
× 塗布可能になるのに10分以上必要とするもの
Figure 0005201445
なお、表1において、原料および接着剤の固形分は。メーカー公表の資料に基づく値である。
この発明は、卓球用ラケットにラバーを貼付けるための優れた水性接着剤、およびこの水性接着剤を用いた接着方法を提供するもので、卓球用品関連、さらには、この発明に使われる接着剤に関連する業界で幅広く利用される可能性がある。

Claims (7)

  1. 濃縮ゴムラテックスとアクリル系樹脂エマルジョンの混合物を主成分とし、かつ、
    その混合比が、固形分換算の質量比で95:5〜75:25の範囲内にあること
    を特徴とする卓球用ラバーの水性接着剤。
  2. 前記接着剤は、
    B型回転粘度計で測定して、35,000〜45,000mPa・s/25℃の範囲にある粘度を有すること
    を特徴とする請求項に記載の卓球用ラバーの水性接着剤。
  3. 前記濃縮ゴムラテックスは、
    固形分濃度が、65重量%以上のものであること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の卓球用ラバーの水性接着剤。
  4. 卓球用ラバーの貼着面に有機溶剤からなるプライマーを塗布したのち、
    濃縮ゴムラテックスアクリル系樹脂エマルジョンの混合比が、固形分換算の質量比で95:5〜75:25の範囲内にある混合物を主成分とする水性接着剤を用いて、卓球用ラケットに卓球用ラバーを貼合わせること
    を特徴とする卓球ラバーの接着方法。
  5. 前記プライマーの塗布に際し、
    貼着面に過剰に塗布されたプライマーは、布帛を用いて除去されること
    を特徴とする請求項に記載の卓球用ラバーの接着方法。
  6. 前記プライマーの塗布は、
    プライマーを含浸させた布帛で、卓球用ラバーの貼着面を拭うことにより行われること
    を特徴とする請求項に記載の卓球用ラバーの接着方法。
  7. 前記有機溶剤は、
    炭素数11〜14のアルカン、又はそれらの混合物を主たる成分とするものであること
    を特徴とする請求項に記載の卓球用ラバーの接着方法。
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