しかしながら、上述した技術においては、ラビング処理における各種条件を変更することが求められるため、例えばラビング処理を施す装置自体を変更せねばならず、コストの増大を招いてしまうおそれがある。また、単に配向膜を擦ることでラビング処理を施す場合と比べると、処理が複雑化してしまう。このように、上述した技術には、実践上の不都合が生じてしまうという技術的問題点がある。
本発明は、例えば上述した問題点に鑑みなされたものであり、比較的簡単な構成でラビングスジの発生を抑制することが可能な電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた電子機器、並びに該電気光学装置の製造方法を提供することを課題とする。
本発明の一態様の電気光学装置は、基板上に設けられた走査線と、前記走査線に交差するように設けられたデータ線と、前記データ線に電気的に接続されたトランジスタと、前記トランジスタと第1コンタクトホールを介して電気的に接続され、画素領域に配置される第1電極と、前記画素領域の周辺に位置する周辺領域に設けられた第2電極と、前記第2電極と第2コンタクトホールを介して電気的に接続されており、前記第2電極に所定の電位を供給する電位供給線と、前記第1電極及び前記第2電極を覆うように設けられた配向膜と、を備え、前記第1コンタクトホール及び前記第2コンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、ラビング処理の方向に沿って夫々形成され、前記ラビング処理の方向は、前記基板上で平面的に見て、前記走査線又は前記データ線の延在する方向であり、前記第2電極は、前記周辺領域に複数設けられていると共に、前記第2電極のうちの一つと前記第2電極のうちの他の一つは互いに電気的に接続され、前記第2コンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、前記第1コンタクトホールより小さいことを特徴とする。
上記の本発明に係る電気光学装置は、基板上に、互いに交差するように設けられた走査線及びデータ線と、前記データ線に電気的に接続されたトランジスタと、画素領域に前記トランジスタと第1コンタクトホールを介して電気的に接続される第1電極と、前記画素領域の周辺に位置する周辺領域に設けられた第2電極と、前記第2電極と第2コンタクトホールを介して電気的に接続されており、前記第2電極に所定の電位を供給する電位供給線と、前記第1電極及び前記第2電極を覆うように設けられた配向膜とを備え、前記第1コンタクトホール及び前記第2コンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、所定の方向に沿って夫々形成されている。
本発明の電気光学装置によれば、その動作時には、例えばデータ線から第1電極への画像信号の供給が制御されつつ走査線から走査信号が供給され、所謂アクティブマトリクス方式による画像表示が行われる。尚、画像信号は、データ線及び第1電極間に電気的に接続されたスイッチング素子であるトランジスタが走査線から供給される走査信号に応じてオンオフされることによって、データ線からトランジスタを介して、所定のタイミングで第1電極に供給される。第1電極に画像信号が供給されることで、例えば一対の基板間に挟持された液晶層には画像を表示させるための電圧が印加される。第1電極は、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電材料からなる透明電極であり、第1コンタクトホールを介して、トランジスタと電気的に接続されている。第1電極は、典型的には、データ線及び走査線の交差に対応して、基板上において表示領域となるべき領域にマトリクス状に複数設けられる。
本発明では、画素領域に設けられた第1電極に加えて、画素領域の周囲に位置する周辺領域に第2電極が設けられている。ここで「画素領域」とは、表示される画像に寄与する領域を指しており、一方「周辺領域」とは、画素領域の周囲に位置する画像に寄与しない領域を指している。周辺領域には、例えばデータ線等に対する画像信号等の書き込み始めに位置し、かかる配線の電位が安定し難い部分や、製造時に配向膜に対するラビング処理の削りカスが除去され難く残存し易い部分等が含まれる。このため、周辺領域には、第1電極を模擬するダミー電極として第2電極が形成される。
第2電極は、第2コンタクトホールを介して電位供給線と電気的に接続されている。電位供給線からは、第2電極に対して所定の電位が供給される。所定の電位は、例えば第1電極に供給される画像信号に応じた電位であってもよいし、画像信号によらない電位であってもよい。画像信号によらない電位が供給される場合には、例えば周辺領域に設けられた複数の第2電位に対して、夫々同一の固定電位が供給される。尚、第2電極は、典型的には、電位供給線と直接電気的に接続される。即ち、第2電極には、第1電極のようにトランジスタが電気的に接続されていなくてもよい。
上述した第1電極及び第2電極上には、夫々を覆うように配向膜が設けられる。配向膜は、所定の方向にラビング処理が施されており、これにより、電圧無印加時における液晶層の液晶分子の配列が揃えられる。ラビング処理では、例えば配向膜の表面を擦ることで、所定方向に沿った溝が形成される。
配向膜には、例えば基板上に配向膜が配置された状態でラビング処理が施される。このため、基板表面に段差があると、この段差に起因して、配向膜に意図しないラビングスジが生じてしまうおそれがある。特に、基板表面に第1電極及び第2電極が配置される一方の基板は、第1コンタクトホール及び第2コンタクトホールの存在によって段差ができやすい。即ち、一方の基板及び液晶層間に配置される配向膜には、ラビングスジが生じ易い。
また、例えば第1電極は走査線及びデータ線に対応して設けられているため、第1電極における第1コンタクトホールに起因するラビングスジは、互いに揃ったスジとなり、比較的目立たない。これに対し、第2電極における第2コンタクトホールは、仮に第1コンタクトホールと比べて数が少ない場合であっても、第1コンタクトホールと揃わないように配置されることで、ラビンスジが目立ってしまうおそれがある。
ここで本発明では特に、第1コンタクトホール及び第2コンタクトホールは、基板上で平面的に見て、所定の方向に沿って揃うように夫々形成されている。尚、ここでの「所定の方向」とは、上述したように、配向膜に施されるラビング処理の方向である。即ち、第1コンタクトホール及び第2コンタクトホールは、夫々ラビング処理が施される方向に沿って揃うように形成されている。尚、ラビング方向は、典型的には1つの方向であるが、複数の方向にラビング処理を施す場合には、その中の一の方向に対して第1及び第2コンタクトホールの位置を揃えることにより、後述の効果は得られる。
上述したように第1及び第2コンタクトホールが形成されれば、配向膜にラビング処理を施す際に、第1及び第2コンタクトホールに起因して配向膜に生じるラビングスジの数を減少させることができる。具体的には、第1及び第2コンタクトホールは、一の第1コンタクトホールに起因して生じるラビングスジと、一の第2コンタクトホールに起因して生じるラビングスジとが重なるような位置に形成されているため、夫々のラビングスジが重複する分、ラビングスジの数を減少させることができる。ラビングスジの数を減少させることで、ラビングスジに起因したスジムラ等による画質の低下を抑制することが可能となる。
以上説明したように、本発明の電気光学装置によれば、ラビングスジの発生を効果的に抑制することができる。従って、高品質な画像を表示することが可能である。
本発明の電気光学装置の一態様では、前記所定の方向は、前記基板上で平面的に見て、前記走査線又は前記データ線の延在する方向である。
この態様によれば、所定の方向(即ち、ラビング方向)が、基板上で平面的に見て、走査線又はデータ線の延在する方向であるため、第1電極における第1コンタクトホールと、第2電極における第2コンタクトホールとの位置を容易に揃えることができる。
例えば、第1電極が走査線及びデータ線の交差に対応してマトリクス状に設けられているとすると、第1コンタクトホールも同様に、走査線及びデータ線の交差に対応してマトリクス状に設けられる。即ち、第1コンタクトホールは、第1電極の配置に応じて、自動的に所定の方向に沿って揃うように夫々形成される。よって、第2コンタクトホールを、第1コンタクトホールが揃っている方向に対応させて配置すれば、より容易に第1コンタクトホールと第2コンタクトホールの位置を決定することができる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記所定の方向は、前記基板上で平面的に見て、前記走査線及び前記データ線と夫々交差する対角方向である。
この態様によれば、所定の方向(即ち、ラビング方向)が、基板上で平面的に見て、走査線及びデータ線と夫々交差する対角方向であるため、第1電極における第1コンタクトホールと、第2電極における第2コンタクトホールとの位置を容易に揃えることができる。
例えば、第1電極が走査線及びデータ線の交差に対応してマトリクス状に設けられているとすると、第1コンタクトホールも同様に、走査線及びデータ線の交差に対応してマトリクス状に設けられる。この場合、第1コンタクトホールは、走査線及びデータ線の延在する方向に加えて、対角方向(例えば、直角に交わる走査線及びデータ線の延在する方向に対して斜め45度の方向)に沿って揃うように夫々形成される。よって、第2コンタクトホールを、第1コンタクトホールが揃っている方向に対応させて配置すれば、より容易に第1コンタクトホールと第2コンタクトホールの位置を決定することができる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第2電極は、前記周辺領域に複数設けられていると共に、少なくとも部分的に、互いに電気的に接続されている。
この態様によれば、第2電極は、周辺領域に複数設けられており、典型的には、第1電極と同様に、走査線及びデータ線に対応するように設けられている。第2電極の各々には、画像の表示を安定させるために、例えば所定の電位が供給される。即ち、複数の第2電極には、夫々同一の電位が供給される。
本態様では、第2電極は、少なくとも部分的に、互いに電気的に接続されている。即ち、複数の第2電極のいくつかは、互いに電気的に接続されている。このため、電気的に接続されている第2電極には、1つの第2コンタクトホールによって所定の電位を供給することができる。即ち、第2コンタクトホールを、複数の第2電極の各々について設けなくともよい。よって、装置全体での第2コンタクトホールの数を減少させることができる。第2コンタクトホールの数が減少することにより、第2コンタクトホールの段差に起因して生じるラビングスジの発生を効果的に抑制することができる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第2コンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、前記第1コンタクトホールより小さい。
この態様によれば、第2コンタクトホールの大きさが、基板上で平面的に見て、第1コンタクトホールより小さくされているため、第2コンタクトホールに起因して生じるラビングスジは、第1コンタクトホールに起因して生じるラビングスジと比べて小さく(細く)なる。よって、第2コンタクトホールに起因して生じるラビングスジは、第1コンタクトホールに起因して生じるラビングスジと重なることで、極めて目立たない状態となる。従って、ラビングスジによって画質が低下してしまうことを効果的に防止することが可能である。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第2コンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、前記第1コンタクトホールと同じ大きさである。
この態様によれば、第2コンタクトホールの大きさが、基板上で平面的に見て、第1コンタクトホールと同じ大きさであるため、第2コンタクトホールに起因して生じるラビングスジは、第1コンタクトホールに起因して生じるラビングスジと比べて概ね同じ大きさ(太さ)になる。よって、第2コンタクトホールに起因して生じるラビングスジは、第1コンタクトホールに起因して生じるラビングスジと重なることで、極めて目立たない状態となる。従って、ラビングスジによって画質が低下してしまうことを効果的に防止することが可能である。
また、第1及び第2コンタクトホールの大きさが互いに同じであることにより、各コンタクトホールを夫々同様の工程で形成することが可能となる。即ち、第1コンタクトホールを形成する場合と、第2コンタクトホールを形成する場合とで、製造工程を変えなくとも済む。よって、製造工程の高度複雑化を防止することが可能である。
尚、本態様における「同じ」とは、厳密に同一であることを要せず、上述した効果が得られる程度に近い状態であることを意味する。言い換えれば、第1コンタクトホール及び第2コンタクトホールの大きさを互いに近付けることによっても、上述した効果は相応に得られる。
本発明の電気光学装置の他の態様では、前記第2コンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、前記第1コンタクトホールと同じ形状である。
この態様によれば、第2コンタクトホールの形状が、基板上で平面的に見て、第1コンタクトホールと同じ形状であるため、第2コンタクトホールに起因して生じるラビングスジは、第1コンタクトホールに起因して生じるラビングスジと比べて概ね同じ形状になる。よって、第2コンタクトホールに起因して生じるラビングスジは、第1コンタクトホールに起因して生じるラビングスジと重なることで、極めて目立たない状態となる。従って、ラビングスジによって画質が低下してしまうことを効果的に防止することが可能である。
また、第1及び第2コンタクトホールの形状が互いに同じであることにより、各コンタクトホールを夫々同様の工程で形成することが可能となる。即ち、第1コンタクトホールを形成する場合と、第2コンタクトホールを形成する場合とで、製造工程を変えなくとも済む。よって、製造工程の高度複雑化を防止することが可能である。
尚、本態様における「同じ」とは、厳密に同一であることを要せず、上述した効果が得られる程度に近い状態であることを意味する。言い換えれば、第1コンタクトホール及び第2コンタクトホールの形状を互いに近付けることによっても、上述した効果は相応に得られる。
加えて、上述した第1コンタクトホール及び第2コンタクトホールの大きさを互いに同じにする態様と組み合わせれば、より顕著に効果を得ることも可能である。
本発明の電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置(但し、その各種態様も含む)を備える。
本発明の電子機器によれば、上述した本発明に係る電気光学装置を具備してなるので、ラビングスジが抑制され、高品質な表示を行うことが可能な、投射型表示装置、テレビ、携帯電話、電子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルなどの各種電子機器を実現できる。
本発明の一態様の電気光学装置の製造方法は、基板上に、走査線を設け、さらに前記走査線に交差するようにデータ線を設ける配線工程と、画素領域において、前記データ線に電気的に接続されたトランジスタ及び第1電極を、第1コンタクトホールを介して互いに電気的に接続する第1接続工程と、前記画素領域の周辺に位置する周辺領域において、所定の電位を供給する電位供給線及び第2電極を、第2コンタクトホールを介して互いに電気的に接続する第2接続工程と、前記基板上に形成された配向膜に、所定の方向にラビング処理を施すラビング工程と、を含み、前記第1コンタクトホール及び前記第2コンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、前記所定の方向に沿って夫々形成され、前記所定の方向は、前記基板上で平面的に見て、前記走査線又は前記データ線の延在する方向であり、前記第2電極は、前記周辺領域に複数設けられていると共に、前記第2電極のうちの一つと前記第2電極のうちの他の一つは互いに電気的に接続され、前記第2コンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、前記第1コンタクトホールより小さいことを特徴とする。
上記の本発明に係る電気光学装置の製造方法は、基板上に、互いに交差するように走査線及びデータ線を設ける配線工程と、画素領域において、前記データ線に電気的に接続されたトランジスタ及び第1電極を、第1コンタクトホールを介して互いに電気的に接続する第1接続工程と、前記画素領域の周辺に位置する周辺領域において、所定の電位を供給する電位供給線及び第2電極を、第2コンタクトホールを介して互いに電気的に接続する第2接続工程と、前記基板上に形成された配向膜に、所定の方向にラビング処理を施すラビング工程とを含み、前記第1コンタクトホール及び前記第2コンタクトホールは、前記基板上で平面的に見て、前記所定の方向に沿って夫々形成される。
本発明の電気光学装置の製造方法によれば、先ず配線工程において、一対の基板のうち一方の基板上に、互いに交差するように走査線及びデータ線が設けられる。データ線は、第1接続工程において、第1電極と電気的に接続される。具体的には、一方の基板上における画素領域において、データ線に電気的に接続されたトランジスタ及び第1電極が、第1コンタクトホールを介して互いに電気的に接続される。
また、一方の基板上における画素領域の周辺に位置する周辺領域においては、所定の電位を供給する電位供給線及び第2電極が、互いに電気的に接続される。電位供給線及び第2電極は、第2接続工程において、第2コンタクトホールを介して互いに電気的に接続される。
ラビング工程では、一対の基板上に配置された配向膜に、所定の方向にラビング処理が施される。一対の基板間には、挟持工程において、ラビング処理が施された配向膜を介して液晶層が挟持される。
本発明では特に、第1コンタクトホール及び第2コンタクトホールは、基板上で平面的に見て、所定の方向に沿って揃うように夫々形成される。よって、ラビングスジの数を減少させ、ラビングスジに起因したスジムラ等による画質の低下を抑制することが可能となる。従って、製造された電気光学装置に、高品質な画像を表示させることが可能である。
尚、本発明の電気光学装置の製造方法においても、上述した本発明の電気光学装置における各種態様と同様の各種態様を採ることが可能である。
本発明の作用及び他の利得は次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下では、本発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。
<電気光学装置>
本実施形態に係る電気光学装置について、図1から図14を参照して説明する。尚、以下の実施形態では、本発明の電気光学装置の一例である駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式の液晶装置を例にとり説明する。
<第1実施形態>
先ず、第1実施形態に係る電気光学装置の全体構成について、図1及び図2を参照して説明する。ここに図1は、第1実施形態に係る電気光学装置の全体構成を示す平面図であり、図2は、図1のH−H´線断面図である。尚、図1及び図2では、説明の便宜上、後に詳述するダミー電極やダミー電極に電気的に接続される各種配線等を適宜省略している。
図1及び図2において、第1実施形態に係る電気光学装置100では、本発明の「一対の基板」の一例であるTFTアレイ基板10と対向基板20とが対向配置されている。TFTアレイ基板10は、例えば石英基板、ガラス基板等の透明基板や、シリコン基板等である。対向基板20は、例えば石英基板、ガラス基板等の透明基板である。TFTアレイ基板10と対向基板20との間には、液晶層50が封入されている。液晶層50は、例えば一種又は数種類のネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で所定の配向状態をとる。TFTアレイ基板10と対向基板20とは、複数の画素電極が設けられた画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52により相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と対向基板20との間隔(即ち、基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガラスビーズ等のギャップ材が散布されている。尚、ギャップ材を、シール材52に混入されるものに加えて若しくは代えて、画像表示領域10a又は画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域に、配置するようにしてもよい。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。尚、このような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設けられてもよい。
周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、データ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿って設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板10の残る一辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設けられている。
TFTアレイ基板10上には、対向基板20の4つのコーナー部に対向する領域には、両基板間を上下導通材107で接続するための上下導通端子106が配置されている。これらにより、TFTアレイ基板10と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。
図2において、TFTアレイ基板10上には、駆動素子である画素スイッチング用のTFTや走査線、データ線等の配線が作り込まれた積層構造が形成される。この積層構造の詳細な構成については図2では図示を省略してあるが、この積層構造の上に、ITO等の透明材料からなる画素電極9aが、画素毎に所定のパターンで島状に形成されている。
画素電極9aは、本発明の「第1電極」の一例であり、対向電極21に対向するように、TFTアレイ基板10上の画像表示領域10aに形成されている。画像表示領域10aは、本発明の「画素領域」の一例である。TFTアレイ基板10における液晶層50の面する側の表面、即ち画素電極9a上には、配向膜16が画素電極9aを覆うように形成されている。配向膜16は、ラビング処理が施されており、電圧無印加時の液晶分子の配列を揃える機能を有している。ラビング処理については、後に詳述する。
対向基板20におけるTFTアレイ基板10との対向面上に、遮光膜23が形成されている。遮光膜23は、例えば対向基板20における対向面上に平面的に見て、格子状に形成されている。対向基板20において、遮光膜23によって非開口領域が規定され、遮光膜23によって区切られた領域が、例えばプロジェクタ用のランプや直視用のバックライトから出射された光を透過させる開口領域となる。尚、遮光膜23をストライプ状に形成し、該遮光膜23と、TFTアレイ基板10側に設けられたデータ線等の各種構成要素とによって、非開口領域を規定するようにしてもよい。
遮光膜23上には、ITO等の透明材料からなる対向電極21が複数の画素電極9aと対向するように形成されている。また遮光膜23上には、画像表示領域10aにおいてカラー表示を行うために、開口領域及び非開口領域の一部を含む領域に、図2には図示しないカラーフィルタが形成されるようにしてもよい。対向基板20の対向面上における、対向電極21上には、配向膜22が形成されている。
尚、図1及び図2に示したTFTアレイ基板10上には、これらのデータ線駆動回路101、走査線駆動回路104等の駆動回路に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリングしてデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
次に、第1実施形態に係る電気光学装置の画素部の電気的な構成について、図3を参照して説明する。ここに図3は、第1実施形態に係る電気光学装置の画像表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路図である。
図3において、画像表示領域10aを構成するマトリクス状に形成された複数の画素の各々には、画素電極9a及び、本発明の「トランジスタ」の一例であるTFT30が形成されている。TFT30は、画素電極9aに電気的に接続されており、本実施形態に係る電気光学装置100の動作時に画素電極9aをスイッチング制御する。画像信号が供給されるデータ線6aは、TFT30のソースに電気的に接続されている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、・・・、Snは、この順に線順次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に供給するようにしてもよい。
TFT30のゲートには、走査線3aが電気的に接続されており、本実施形態に係る電気光学装置100は、所定のタイミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、・・・、Gmを、この順に線順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、・・・、Snが所定のタイミングで書き込まれる。画素電極9aを介して電気光学物質の一例としての液晶に書き込まれた所定レベルの画像信号S1、S2、・・・、Snは、対向基板20に形成された対向電極21(図1参照)との間で一定期間保持される。
液晶層50(図2参照)を構成する液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。例えば、ノーマリーホワイトモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が増加され、全体として電気光学装置からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出射される。
ここで保持された画像信号がリークすることを防ぐために、画素電極9aと対向電極21(図2参照)との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量70が付加されている。蓄積容量70は、画像信号の供給に応じて各画素電極9aの電位を一時的に保持する保持容量として機能する容量素子である。蓄積容量70の一方の電極は、画素電極9aと並列してTFT30のドレインに電気的に接続され、他方の電極は、定電位となるように、電位固定の容量線300に電気的に接続されている。蓄積容量70によれば、画素電極9aにおける電位保持特性が向上し、コントラスト向上やフリッカの低減といった表示特性の向上が可能となる。
次に、第1実施形態に係る電気光学装置特有の構成及び電気光学装置の製造方法について、図4から図6を参照して詳細に説明する。ここに図4は、第1実施形態に係る電気光学装置の構成を概略的に示す平面図である。また図5は、コンタクトホールにおける段差によるラビングスジの発生を示す概念図であり、図6は、比較例に係る電気光学装置におけるラビングスジの発生を示す概念図である。尚、図4では、説明の便宜上、図1及び図2で示した詳細な部材を適宜省略しており、この点は以降の図についても同様であるものとする。
図4において、第1実施形態に係る電気光学装置100における画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域には、本発明の「第2電極」の一例であるダミー電極9bが設けられている。ダミー電極9bは、典型的には、画像表示領域10aを囲うように設けられている。尚、ここでは、1列のダミー電極9bが、画像表示領域10aを囲うように設けられている場合を図示しているが、周辺領域には、複数列のダミー電極9bが設けられていてもよい。即ち、周辺領域に設けられるダミー電極9bの数は特に限定されない。ダミー電極9bは、第2コンタクトホール82を介して、電位供給線80と夫々電気的に接続されている。これにより、ダミー電極9bには、外部回路接続端子102から入力される共通電位LCCOMが供給される。即ち、ダミー電極9bには、互いに同一の電位が供給されている。
周辺領域は、画像表示領域10aの端部における液晶の配向や電位が安定し難く、加えて製造時に配向膜に対するラビング処理の削りカスが除去され難く残存し易い。周辺領域にダミー電極9bを設けることで、上述した不都合を少なくとも部分的に回避することができる。即ち、ダミー電極9bの存在により、画像表示領域10aにおいて、より安定した画像表示を行うことが可能となる。
ここで本実施形態では特に、画素電極9aにおける第1コンタクトホール81と、ダミー電極9bにおける第2コンタクトホール82とは、走査線3a(図3参照)の延在する方向(即ち、図中のX方向)に沿って揃うように形成されている。言い換えれば、各行の第1コンタクトホール81及び第2コンタクトホール82は、互いにY座標が同じとされている。
図5において、本実施形態に係る電気光学装置の製造時には、液晶層50における液晶分子の配向方向を揃えるために、配向膜16(図2参照)に対してラビング処理が施される。ラビング処理は、例えば配向膜の表面を所定の方向に沿って擦ることにより施される。これにより、配向膜の表面には、所定の方向に沿った微少な溝が形成される。ここで、ラビング処理を施す際、配向膜16に比較的近い位置に配置される第1コンタクトホール81及び第2コンタクトホール82に起因する段差は、配向膜16にラビングスジを発生させてしまうおそれがある。ラビングスジは、ラビング方向に沿ったものであるが、第1コンタクトホール81及び第2コンタクトホール82の大きさに対応した幅w0を有するため、ラビング処理によって意図的に形成される溝と比較すると太いものとなる。よって、ラビングスジは、表示される画像においてスジムラ等を発生させ、画質を低下させてしまうおそれがある。
図6において、仮に第1コンタクトホール81及び第2コンタクトホール82が揃っておらず、ずれた状態で配置されているとすると、ラビングスジは、第1コンタクトホール81に起因するものと、第2コンタクトホール82に起因するものとが発生してしまう。即ち、比較的多くのラビングスジが発生してしまい、画質が大幅に低下してしまうおそれがある。
これに対し、本実施形態に係る電気光学装置は、上述したように、第1コンタクトホール81及び第2コンタクトホール82がX方向で揃うように形成されているため、ラビングスジの発生を抑制することができる。以下では、第1実施形態に係る電気光学装置の効果について、図7から図9を参照して詳細に説明する。ここに図7は、第1実施形態に係る電気光学装置の構成をラビングスジと共に示す平面図である。また図8及び図9は夫々、ラビングスジと各コンタクトホールの大きさとの関係を示す概念図である。
図7において、第1実施形態に係る電気光学装置100では、第1コンタクトホール81及び第2コンタクトホール82が、X方向に沿って揃うように形成されているため、ラビング方向がX方向である場合に、第1コンタクトホール81及び第2コンタクトホール82に起因して生じるラビングスジは互いに重なる。よって、ダミー電極9bが存在していることにより、ラビングスジが増加してしまうことを防止できる。即ち、図6で示した比較例のように、多くのラビングスジが発生してしまうことを抑制できる。
尚、ラビング方向が図7に示す方向(X方向)である場合には、図の右端側に存在するダミー電極9bにおける第2コンタクトホール82に起因して生じるラビングスジは、画像表示領域10aには影響を及ぼさない。よって、少なくとも左端側(即ち、ラビング方向の始点側)において、第1コンタクトホール81及び第2コンタクトホール82の位置が揃うように形成されていれば、上述した効果は発揮される。
図8において、第1コンタクトホール81及び第2コンタクトホール82の大きさ及び形状は、互いに同じである方がよい。この場合、第1コンタクトホール81のY方向での幅(即ち、ラビングスジの太さに影響する幅)w1と、第2コンタクトホール82のY方向での幅w2を同じにすることができる。これにより、第1コンタクトホール81に起因して発生するラビングスジの太さと、第2コンタクトホール82に起因して発生するラビングスジの大きさを揃えることができる。よって、第1コンタクトホール81に起因するラビングスジに、第2コンタクトホール82に起因するラビングスジが重なった場合であっても、ラビングスジの太さは変化しない。よって、画質の低下を防止できる。尚、このような効果は、第2コンタクトホール82の大きさを、第1コンタクトホール81よりも小さくすることによっても実現可能である。
図9において、第1コンタクトホール81及び第2コンタクトホール82の形状は、互いに異なっていてもよい。即ち、第1コンタクトホール81のY方向での幅w1と、第2コンタクトホール82のY方向での幅w2を同じにすることができるのであれば、図8で示した場合と同様に、ラビングスジの太さは変化しない。よって、画質の低下を防止できる。
次に、第1実施形態に係る電気光学装置の変形例について、図10及び図11を参照して説明する。ここに図10及び図11は夫々、第1実施形態に係る電気光学装置の変形例を示す平面図である。
図10において、配向膜16に施されるラビング処理のラビング方向が、データ線6aの延在する方向(即ち、Y方向)である場合には、第1コンタクトホール81及び第2コンタクトホール82は、Y方向に沿って揃うように形成されればよい。このようにすれば、第1コンタクトホール81及び第2コンタクトホール82に起因して生じるラビングスジは互いに重なる。よって、ダミー電極9bが存在していることにより、ラビングスジが増加してしまうことを防止できる。
図11において、配向膜16に施されるラビング処理のラビング方向が、図に示すような、X方向及びY方向に交わる方向である場合には、第1コンタクトホール81及び第2コンタクトホール82は、ラビング方向に沿って揃うように形成されればよい。このようにすれば、第1コンタクトホール81及び第2コンタクトホール82に起因して生じるラビングスジは互いに重なる。このように、第1コンタクトホール81及び第2コンタクトホール82を、ラビング方向に沿って揃うように形成すれば、ダミー電極9bが存在していることにより、ラビングスジが増加してしまうことを防止できる。
以上説明したように、第1実施形態に係る電気光学装置によれば、ラビングスジの発生を効果的に抑制することができる。従って、高品質な画像を表示することが可能である。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態に係る電気光学装置について、図12から図14を参照して説明する。ここに図12は、第2実施形態に係る電気光学装置の構成を概略的に示す平面図であり、図13及び図14は夫々、第2実施形態に係る電気光学装置の変形例を示す平面図である。尚、第2実施形態は、上述の第1実施形態と比べて、ダミー電極の構成が異なり、その他の構成については概ね同様である。このため第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。また、図12から図14では、図7等に示した第1実施形態に係る構成要素と同様の構成要素に同一の参照符合を付している。
図12において、第2実施形態に係る電気光学装置100は、ダミー電極9bがベタ状に設けられている。即ち、上述した第1実施形態において図7等で示した複数のダミー電極9bが、互いに電気的に接続されている状態とされている。このようにすれば、ダミー電極9bには、より少ない数の第2コンタクトホール82で共通電位LCCOMを供給することができる。即ち、第2コンタクトホール82を、複数のダミー電極9bの各々について設けなくともよい。よって、装置全体での第2コンタクトホール82の数を減少させることができる。第2コンタクトホール82の数が減少することにより、第2コンタクトホール82の段差に起因して生じるラビングスジの発生を効果的に抑制することができる。従って、画質が低下してしまうことを効果的に防止できる。
図13において、ダミー電極9bは、図12で示したようなベタ状ではなく、複数のダミー電極9bが接合部90によって電気的に接続されている構成であってもよい。この場合も、上述した場合と同様に、第2コンタクトホール82の数を減少させることができる。従って、第2コンタクトホール82の段差に起因して生じるラビングスジの発生を効果的に抑制することができる。
図14において、ダミー電極9bは、全てが互いに電気的に接続されていなくてもよい。即ち、ダミー電極9bは、部分的に電気的に接続されているだけでもよい。この場合にも、上述した場合と同様に、第2コンタクトホール82の数を減少させることができる。従って、第2コンタクトホール82の段差に起因して生じるラビングスジの発生を効果的に抑制することができる。このような構成は、例えばダミー電極9bを互いに電気的に接続することが困難である箇所が存在する場合であっても実現可能である。
以上説明したように、第2実施形態に係る電気光学装置によれば、第2コンタクトホール82の数を減少させることができるため、より効果的にラビングスジの発生を効果的に抑制することができる。従って、より高品質な画像を表示することが可能である。
<電子機器>
次に、上述した電気光学装置である液晶装置を各種の電子機器に適用する場合について説明する。ここに図15は、プロジェクタの構成例を示す平面図である。以下では、この液晶装置をライトバルブとして用いたプロジェクタについて説明する。
図15に示されるように、プロジェクタ1100内部には、ハロゲンランプ等の白色光源からなるランプユニット1102が設けられている。このランプユニット1102から射出された投射光は、ライトガイド1104内に配置された4枚のミラー1106及び2枚のダイクロイックミラー1108によってRGBの3原色に分離され、各原色に対応するライトバルブとしての液晶パネル1110R、1110B及び1110Gに入射される。
液晶パネル1110R、1110B及び1110Gの構成は、上述した液晶装置と同等であり、画像信号処理回路から供給されるR、G、Bの原色信号でそれぞれ駆動されるものである。そして、これらの液晶パネルによって変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3方向から入射される。このダイクロイックプリズム1112においては、R及びBの光が90度に屈折する一方、Gの光が直進する。従って、各色の画像が合成される結果、投射レンズ1114を介して、スクリーン等にカラー画像が投写されることとなる。
ここで、各液晶パネル1110R、1110B及び1110Gによる表示像について着目すると、液晶パネル1110Gによる表示像は、液晶パネル1110R、1110Bによる表示像に対して左右反転することが必要となる。
尚、液晶パネル1110R、1110B及び1110Gには、ダイクロイックミラー1108によって、R、G、Bの各原色に対応する光が入射するので、カラーフィルタを設ける必要はない。
尚、図15を参照して説明した電子機器の他にも、モバイル型のパーソナルコンピュータや、携帯電話、液晶テレビや、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた装置等が挙げられる。そして、これらの各種電子機器に適用可能なのは言うまでもない。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う電気光学装置、及び該電気光学装置を備えた電子機器、並びに該電気光学装置の製造方法もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
3a…走査線、6a…データ線、9a…画素電極、9b…ダミー電極、10…TFTアレイ基板、10a…画像表示領域、16,22…配向膜、20…対向基板、30…TFT、50…液晶層、80…電位供給線、81…第1コンタクトホール、82…第2コンタクトホール、90…接合部、100…電気光学装置、102…外部回路接続端子