JP5199986B2 - 生産機械及びその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電動モータを含む制御系を備える射出成形機等の生産機械及びその運転方法に関する。
一般に、各種生産機械では、できるだけ省エネルギ性を高めることが二酸化炭素排出削減等を図る観点からも望ましい。このため、従来より様々な視点から省エネルギ性を高めるための改善がなされており、既に、本出願人も省エネルギ性の向上を目的とした生産機械の駆動方法(特許文献1)を提案した。
同駆動方法は、動力駆動源により所定の生産機械に備えるアクチュエータを駆動する生産機械の駆動方法であって、動力駆動源における複数の異なる大きさの駆動出力によりアクチュエータを駆動し、アクチュエータが正常に動作することを条件として、少なくともアクチュエータの動作状態に係わる物理量とこの動作状態に対応するエネルギ消費に係わる物理量をそれぞれ検出するとともに、この検出結果から所定の選択方法により動力駆動源の駆動出力の大きさを選択し、この選択した駆動出力によりアクチュエータを駆動するようにしたものであり、これにより、ユーザは、動作状態の情報を的確に知ることができ、より最適な設定を行うことができるとともに、省エネルギ性の向上に貢献できる。
特開2006−21499号公報
しかし、上述した従来における生産機械の駆動方法は、次のような解決すべき課題が存在した。
第一に、ユーザ(オペレータ)により動力駆動源の駆動出力の大きさを任意に選択して設定する必要があるため、成形品や生産条件(成形条件)等の内容によっては成形品質に悪影響を及ぼす虞れがある。したがって、省エネルギ性を向上させるという目的は達成できるとしても、成形品質を確実に確保する観点からは必ずしも最適な手法であるとは言えない。
第二に、オペレータが動力駆動源の駆動出力の大きさを任意に選択する手法を採用するため、実際には、試し成形を行うことにより良品成形が可能かどうかを判別し、試行錯誤を繰り返しなら駆動出力の大きさを設定(選択)する必要がある。したがって、設定には必要以上の長い時間が費やされるとともに、オペレータにとっても設定のための無用な負担を強いられる。
本発明は、このような背景技術に存在する課題を解決した生産機械及びその運転方法の提供を目的とするものである。
本発明に係る生産機械1は、少なくとも一つ以上の電動モータ2を含む制御系Cを備える生産機械を構成するに際して、制御系Cにおける全ての制御項目の制御定数を通常運転時の制御定数Ks…に設定して運転を行う通常運転モードMsと、制御系Cにおける各制御項目を制御応答性の重要度から少なくとも二つのグループGs,Geに分類し、重要度の高いグループGsに属する制御項目Ds…の制御定数を通常運転時の制御定数Ks…に設定し、かつ重要度の低いグループGeに属する制御項目De…の制御定数Ke…を通常運転時の制御定数Ks…よりも制御応答性を低下させる大きさに設定して運転を行う省エネ運転モードMeと、通常運転モードMs又は省エネ運転モードMeを選択するモード選択手段Fsとを具備してなることを特徴とする。
一方、本発明に係る生産機械1の運転方法は、少なくとも一つ以上の電動モータ2を含む制御系Cを備える生産機械1を運転するに際し、予め、制御系Cにおける全ての制御項目の制御定数を通常運転時の制御定数Ks…に設定して運転を行う通常運転モードMsと、制御系Cにおける各制御項目を制御応答性の重要度から少なくとも二つのグループGs,Geに分類し、重要度の高いグループGsに属する制御項目Ds…の制御定数を通常運転時の制御定数Ks…に設定し、かつ重要度の低いグループGeに属する制御項目De…の制御定数Ke…を通常運転時の制御定数Ks…よりも制御応答性を低下させる大きさに設定して運転を行う省エネ運転モードMeとを設けるとともに、運転を行う際に、選択した通常運転モードMs又は省エネ運転モードMeにより運転を行うことを特徴とする。
他方、本発明は好適な態様により、制御項目Ds…,De…は、生産機械1における動作工程の制御に対して設定する項目を適用できるとともに、制御定数Ks…,Ke…には、少なくとも、比例ゲイン,積分時定数(積分ゲイン),微分ゲイン,圧力時定数,速度時定数,の少なくとも一つ以上を含ませることができる。この場合、制御定数Ks…,Ke…の大きさを任意に変更可能な制御定数変更手段Fcを設けることができる。また、生産機械1には、通常運転モードMsの運転時及び/又は省エネ運転モードMeの運転時におけるエネルギ消費に対応する物理量の大きさを検出する物理量検出手段Fdと、検出した物理量及び/又はこの物理量から得るエネルギ消費に係わるデータをディスプレイ3に表示するデータ表示手段Foを設けることができる。なお、生産機械1には、少なくとも射出成形機1oを含ませることができる。
このような本発明に係る生産機械1及びその運転方法によれば、次のような顕著な効果を奏する。
(1) 制御系Cにおける各制御項目を制御応答性の重要度から少なくとも二つのグループGs,Geに分類し、重要度の高いグループGsに属する制御項目Ds…の制御定数を通常運転時の制御定数Ks…に設定し、かつ重要度の低いグループGeに属する制御項目De…の制御定数Ke…を通常運転時の制御定数Ks…よりも制御応答性を低下させる大きさに設定して運転を行う省エネ運転モードMeを選択できるようにしたため、省エネ運転モードMeの選択により制御応答性を低下させた場合でも、制御定数が変更されるのは、成形品質に影響しない型開閉等の制御項目De…の制御定数Ke…のみとなる。したがって、省エネ運転モードMeにより運転する場合でも、成形品や成形条件等の内容に左右されることなく、成形品質を確実に確保できる。
(2) モード選択手段Fsにより通常運転モードMs又は省エネ運転モードMeを選択できるようにしたため、ユーザ(オペレータ)は、選択キーの操作等により省エネ運転モードMeを選択するのみで省エネルギ性に優れた省エネ運転を行うことができ、二酸化炭素排出削減及び経済性向上に寄与できるとともに、省エネ運転に伴うオペレータによる試し運転や設定が不要となり、容易に省エネ運転を行うことができる。
(3) 好適な態様により、制御項目Ds…,De…に、生産機械1における動作工程の制御に対して設定する項目を適用すれば、比較的電力消費の大きい動作工程の制御項目Ds…,De…を網羅することにより実効性を高めることができる。
(4) 好適な態様により、制御定数Ks…,Ke…に、少なくとも、比例ゲイン,積分時定数(積分ゲイン),微分ゲイン,圧力時定数,速度時定数,の少なくとも一つ以上を含ませれば、予め設定した定数の選択のみで容易に実施できるとともに、省エネ運転モードMeでは、これらの定数の選択により制御応答性を低下させることができるため、負荷が無用に大きくなる不具合を回避して本発明の十分な有効性を確保できる。
(5) 好適な態様により、制御定数Ks…,Ke…の大きさを任意に変更可能な制御定数変更手段Fcを設ければ、ユーザは実際の生産性と省エネルギ性の兼ね合いから省エネ運転モードMeの最適化を図ることができるとともに、基本的には制御応答性にとって重要度の低い制御定数Ke…の変更となるため、成形品質には影響しない。したがって、初心者(ユーザ)でも容易に変更を行うことができる。
(6) 好適な態様により、通常運転モードMsの運転時及び/又は省エネ運転モードMeの運転時におけるエネルギ消費に対応する物理量の大きさを検出する物理量検出手段Fdと、検出した物理量及び/又はこの物理量から得るエネルギ消費に係わるデータをディスプレイ3に表示するデータ表示手段Foを設ければ、ユーザは、省エネルギ性に係わるリアルタイムの把握と今後の省エネルギ性設計に有効に利用できる。
(7) 好適な態様により、生産機械1として、少なくとも射出成形機1oを含ませれば、射出成形機1oに対してより有効な省エネルギ性対策を施すことができる。特に、射出成形機1oは、一成形サイクル当たりの動作工程が比較的多くなるため、制御系Cにおける各制御項目Ds…,De…に対して制御応答性の重要度からのグループ分けも容易かつ明確に行うことができ、結果的に、省エネルギ性を高める観点からの本発明の有効性をより高めることができる。
本発明の好適実施形態に係る射出成形機(生産機械)の概略構成図、運転方法を実施できる射出成形機(生産機械)の概略構成図、 同射出成形機に備える制御系の要部を示すブロック系統図、 同制御系における速度補償部のブロック系統図、 同制御系における圧力補償部のブロック系統図、 本発明の好適実施形態に係る運転方法の実施に用いる制御定数の一例を棒グラフで示す設定データ、 同運転方法を実施した際におけるモータトルク及び実効トルクの変化特性データ、 同運転方法における成形サイクルを4.5秒に設定したときの実効トルクとサイクル時間の実測データ、 同運転方法における成形サイクルを3.5秒に設定したときの実効トルクとサイクル時間の実測データ、
次に、本発明に係る好適実施形態を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
まず、本実施形態に係る射出成形機1o(生産機械1)の基本的な構成について、図1を参照して説明する。
図1は、本実施形態に係る生産機械1となる射出成形機1oの全体構成を示す。射出成形機1oは、射出装置1oi及び型締装置を備える。なお、型締装置は図示を省略し、この型締装置により支持される金型10のみを示す。射出装置1oiは、前端に射出ノズル11nを、後部にホッパ11hをそれぞれ有する加熱筒11を備え、この加熱筒11の内部にはスクリュ12を挿入するとともに、加熱筒11の後端にはスクリュ駆動部13を設ける。スクリュ駆動部13は、片ロッドタイプの射出ラム14を内蔵する射出シリンダ(油圧シリンダ)15を備え、射出ラム14の前方に突出するラムロッド14rはスクリュ12の後端に結合する。また、射出ラム14の後端には、射出シリンダ15に取付けたオイルモータ16のシャフトがスプライン結合する。射出装置1oiは、射出ノズル11nを金型10にノズルタッチし、金型10のキャビティ内に溶融樹脂を射出充填することができる。
一方、21は油圧駆動部であり、油圧駆動源となる可変吐出型油圧ポンプ22及び切換バルブ回路32を備える。油圧ポンプ22は、ポンプ部23とこのポンプ部23を回転駆動する交流サーボモータ等を用いたサーボモータ2s(電動モータ2)を備える。25はサーボモータ2sの回転数を検出するロータリエンコーダを示す。また、ポンプ部23は、斜板型ピストンポンプにより構成するポンプ機体26を内蔵する。したがって、ポンプ部23は、斜板27を備え、斜板27の傾斜角(斜板角)を大きくすれば、ポンプ機体26におけるポンプピストンのストロークが大きくなり、吐出流量が増加するとともに、斜板角を小さくすれば、同ポンプピストンのストロークが小さくなり、吐出流量が減少する。よって、斜板角を所定の角度に設定することにより、吐出流量が所定の大きさに固定される固定吐出流量を設定することができる。斜板27には、コントロールシリンダ28及び戻しスプリング29を付設するとともに、コントロールシリンダ28は、切換バルブ(電磁バルブ)30を介してポンプ部23(ポンプ機体26)の吐出口に接続する。これにより、コントロールシリンダ28を制御することにより斜板27の角度(斜板角)を変更することができる。
さらに、ポンプ部23の吸入口は、オイルタンク31に接続するとともに、ポンプ部23の吐出口は、切換バルブ回路32の一次側に接続し、さらに、切換バルブ回路32の二次側は、射出成形機1oにおける射出シリンダ15及びオイルモータ16をはじめ、型締シリンダ,突出しシリンダ及び射出装置移動シリンダを含む他の各アクチュエータに接続する。したがって、切換バルブ回路32には、少なくとも、射出シリンダ15,オイルモータ16及び他の各アクチュエータにそれぞれ接続する切換バルブ(電磁バルブ)を備えている。なお、各切換バルブは、それぞれ一又は二以上のバルブ部品をはじめ、必要な付属油圧部品等により構成され、少なくとも、射出シリンダ15,オイルモータ16及び他の各アクチュエータに対する作動油の供給,停止,排出に係わる切換機能を有する。
これにより、サーボモータ2sの回転数を可変制御すれば、可変吐出型油圧ポンプ22の吐出流量及び吐出圧力を可変でき、これに基づいて、上述した射出シリンダ15,オイルモータ16及び他の各アクチュエータに対する駆動制御を行うことができるとともに、成形サイクルにおける各動作工程の制御を行うことができる。このように、油圧ポンプに斜板角の変更により固定吐出流量を設定可能な可変吐出型油圧ポンプ22を使用すれば、ポンプ容量を所定の大きさの固定吐出流量に設定できるとともに、固定吐出流量を基本として吐出流量及び吐出圧力を可変できるため、制御系Cによる制御を容易かつ円滑に実施できる。
他方、Cは射出成形機1oの全体の制御を司る制御系であり、成形機コントローラ41を備えるとともに、この成形機コントローラ41に接続した制御パネル42を備える。成形機コントローラ41は、CPU,メモリ等のハードウェアを有するとともに、各種演算処理及び各種制御処理(シーケンス制御)を実行するため処理プログラム(ソフトウェア)を有するコンピュータ機能を備えている。したがって、本実施形態に係る運転方法に用いる処理プログラムも格納し、後述する通常運転モードMs及び省エネ運転モードMeを実行することができる。また、制御パネル42は、液晶表示器等を用いたディスプレイ3を備える。ディスプレイ3には、タッチパネル42tを付設し、このタッチパネル42tは各種設定操作及び選択操作等を行うことができる操作部43を構成する。
したがって、操作部43は、少なくとも、通常運転モードMsを選択する通常運転モード選択キー43s及び省エネ運転モードMeを選択する省エネ運転モード選択キー43eを備え、通常運転モード選択キー43s及び省エネ運転モード選択キー43eは、通常運転モードMs又は省エネ運転モードMeを選択するモード選択手段Fsを構成する。さらに、操作部43には、後述する各種制御項目Xs…,Xe…における制御定数Ks…,Ke…を設定する制御定数設定部44を備え、この制御定数Ks…,Ke…には、少なくとも、比例ゲイン,積分時定数(積分ゲイン),微分ゲイン,圧力時定数,速度時定数,の少なくとも一つ以上が含まれる。制御定数Ks…,Ke…に、これらのゲイン及び時定数を含ませれば、予め設定した定数の選択のみで容易に実施できるとともに、省エネ運転モードMeでは、これらの定数の選択により制御応答性を低下させることができるため、負荷が無用に大きくなる不具合を回避して本発明の十分な有効性を確保できる。
一方、制御系Cには射出装置1oiに付設したセンサ類を備える。具体的には、射出装置1oiにおけるスクリュ12の位置を検出するリニアエンコーダ等を用いたスクリュ位置センサ45及び射出装置1oiの射出シリンダ15の動作に基づく射出圧を検出する複数の場所に付設した射出圧センサ、即ち、射出シリンダ15における後油室15r内部の油圧を検出するシリンダ内圧センサ46及び油圧ポンプ22から吐出する油圧を検出するポンプ圧センサ47を備える。そして、各センサ45,46及び47は、成形機コントローラ41の入力ポートに接続する。さらに、成形機コントローラ41の入力ポートには、前述したロータリエンコーダ25を接続するとともに、成形機コントローラ41の出力ポートには、前述したサーボモータ2sを接続する。
また、成形機コントローラ41は、後述する通常運転モードMs及び/又は省エネ運転モードMeの運転時におけるエネルギ消費に対応する物理量となるサーボモータ2sに流れる電流(トルク)及び流れる時間等の物理量の大きさを検出する。したがって、成形機コントローラ41は物理量検出手段Fdを構成するとともに、制御系Cは、成形機コントローラ41により検出した物理量及び/又はこの物理量から得るエネルギ消費に係わるデータをディスプレイ3に表示することができるデータ表示手段Foを構成する。
次に、射出成形機1oに備える制御系Cのより具体的な構成について、図2〜図4を参照して説明する。
図2は、制御系C(成形機コントローラ41)における要部の構成をブロック系統図で示す。51は速度変換器、52は速度補償部、53は圧力補償部、54は速度リミッタ、55は回転速度補償部、56は速度変換器、57はトルク補償部、58は電流検出器、59はセンサ切換器、60は入力速度切換器をそれぞれ示す。また、前述したスクリュ位置センサ45は、速度変換器51に接続するとともに、前述したシリンダ内圧センサ46及びポンプ圧センサ47は、それぞれセンサ切換器59に接続する。これにより、スクリュ位置センサ45から得る位置検出値Xdは、速度変換器51により速度検出値Vdに変換されて速度補償部52に付与されるとともに、シリンダ内圧センサ46から得る圧力検出値Pdc及びポンプ圧センサ47から得る圧力検出値Pdpは、センサ切換器59により選択されて圧力補償部53に付与される。さらに、ロータリエンコーダ25から得る回転数検出値Xdpは、速度変換器56により回転速度検出値Vdpに変換され、回転速度補償部55に付与されることにより、サーボモータ2sの回転速度に対するマイナループのフィードバック制御が行われる。
一方、速度補償部52には、予め設定した速度設定値(速度目標値)Vsが付与されるとともに、圧力補償部53には、予め設定した圧力設定値(圧力目標値)Psが付与される。また、速度設定値Vsは、入力速度切換器60及び圧力補償部52にも付与される。この入力速度切換器60により、速度補償部52の出力又は速度設定値Vsが選択されて速度リミッタ54に付与され、速度制限値として設定される。この速度リミッタ54には、圧力補償部53から出力する圧力補償された速度指令値Vcoも付与される。さらに、速度リミッタ54から出力する速度指令値Vcaは、回転速度補償部55に付与されるとともに、この回転速度補償部55から出力するトルク指令値はトルク補償部57に付与される。そして、トルク補償部57から出力するモータ駆動電流がサーボモータ2sに供給され、サーボモータ2sが駆動される。なお、モータ駆動電流の大きさは、電流検出器58により検出され、トルク補償部57に付与されることにより、モータ駆動電流に対するマイナループのフィードバック制御が行われる。この電流検出器58は、エネルギ消費に対応する物理量となるサーボモータ2sに流れる電流の大きさを検出する物理量検出手段Fdとしても用いられる。
図3及び図4には、上述した速度補償部52及び圧力補償部53のより具体的なブロック系統図をそれぞれ示す。
図3は速度補償部52を示す。速度補償部52は、偏差演算器65及びPID制御系52cを備えるとともに、偏差演算器65の入力部に接続したランプ回路75を備える。PID制御系52cには、加算器66,積分器67,1/積分値を出力する演算器68,積分リミッタ69,加減算器70,減算器71,遅延器72,微分器73及び比例ゲイン設定器74が含まれる。ランプ回路75は、入力する速度設定値Vsを、0又は低い値から徐々に速度設定値Vsに到達させる75qで示す特性より出力させるランプ処理機能を備える。これにより、速度補償部52では、偏差演算器65の非反転入力部にランプ回路75を介して速度設定値Vsが付与されるとともに、偏差演算器65の反転入力部に速度検出値Vdが付与され、偏差演算器65の出力部には、速度設定値Vsと速度検出値Vdの偏差、即ち、速度偏差値Evを得る。PID制御系52cは、この速度偏差値Evを速度補償して速度指令値Vcsを得、この速度指令値Vcsを速度補償部52の出力として入力速度切換器60(図2)に付与する。この場合、PID制御系52cではI−PD制御が行われる。本実施形態に係る射出成形機1oでは、速度に対するフィードバック制御系に、応答性の比較的遅い油圧回路を含むため、このようなI−PD制御が適しており、制御系の調整が容易となり、コストダウンを図れる利点も得られる。
図4は圧力補償部53を示す。圧力補償部53は、偏差演算器81及びPID制御系53cを備えるとともに、偏差演算器81の入力部に接続したランプ回路91を備える。PID制御系53cには、加算器82,積分器83,1/積分値を出力する演算器84,積分リミッタ85,減算器86,加減算器87,遅延器88,微分器89及び比例ゲイン設定器90が含まれる。ランプ回路91は、入力する圧力設定値Psを、0又は低い値から徐々に圧力設定値Psに到達させる91qで示す特性より出力させるランプ処理機能を備える。これにより、圧力補償部53では、偏差演算器81の非反転入力部にランプ回路91を介して圧力設定値Psが付与されるとともに、偏差演算器81の反転入力部に圧力検出値Pdc又はPdpが付与され、偏差演算器81の出力部には、圧力設定値Psと圧力検出値Pdc又はPdpの偏差、即ち、圧力偏差値Epを得る。PID制御系53cは、この圧力偏差値Epを圧力補償して速度指令値Vcoを得、この速度指令値Vcoを圧力補償部53の出力として速度リミッタ54に付与する。この場合、PID制御系53cではPI−D制御が行われる。本実施形態に係る射出成形機1oでは、圧力に対するフィードバック制御系に、応答性の比較的遅い油圧回路を含むため、このようなPI−D制御が適しており、制御系の調整(エンコード)が容易となり、コストダウンを図れる利点も得られる。
次に、本実施形態に係る射出成形機1oにおける要部構成について、図1〜図5を参照して説明する。
本実施形態に係る射出成形機1oは、通常の運転を行う通常運転モードMs、即ち、各制御項目における制御定数を最も標準的な成形動作が行われるように設定した通常運転モードMsを備えることに加え、特に省エネルギ性の高い運転を行うことができる省エネ運転モードMeを備えている。
このため、まず、制御系Cにおける各制御項目に対して制御応答性の重要度を判断し、各制御項目を、制御応答性の重要度が高いグループGsと制御応答性の重要度が低いグループGeの二つのグループに分類する。図5に、一例として、油圧ポンプ22に対する制御においてゲイン調整を行う十四の制御項目を示す。油圧ポンプ22に対する制御に着目した場合、制御応答性に対する重要度の高い制御項目は、成形品質に直接影響を与える制御項目Ds…、具体的には、溶融樹脂を金型10に射出充填する射出充填工程及び金型10に充填された樹脂に保圧を付与する保圧工程を含む射出工程に関係する制御項目となるため、図5の場合、「射出充填(小)」,「保圧上昇(小)」,「射出充填(大)」.「計量」及び「保圧上昇(大)」等の制御項目を含む計八つの制御項目Ds…が重要度の高い制御項目に該当する。したがって、この八つの制御項目Ds…がグループGsに分類される。これに対して、重要度の低い制御項目は、成形品質には影響を与えない制御項目De…、具体的には、グループGsの制御項目Ds…を除いた、「バイアス」,「型開閉」,「射出装置」及び「エジェクタ」等の制御項目を含む計六つの制御項目De…が該当する。したがって、この六つの制御項目De…がグループGeに分類される。このように、制御項目Ds…,De…には、射出成形機1o(生産機械1)における動作工程の制御に対して設定する項目を適用することが望ましい。これにより、比較的電力消費の大きい動作工程の制御項目Ds…,De…を網羅することにより実効性を高めることができる。
そして、グループGeに含まれる重要度の低い制御項目De…に対しては、通常運転モードMsで用いる制御定数Ks…に加えて、省エネ運転モードMeで用いる制御定数Ke…を設定する。この場合、通常運転モードMsで用いる制御定数Ks…は、標準的な成形動作に最も適した大きさを設定するが、省エネ運転モードMeで用いる制御定数には、通常運転モードMsで用いる制御定数Ks…よりも制御応答性を低下させる大きさの制御定数Ke…を設定する。図5の場合、例えば、「バイアス」に係わる制御項目では、比例ゲインkpとして、通常運転モードMsで用いる1.0〔rpm/MPa〕に設定した制御定数Ksと省エネ運転モードMeで用いる0.6〔rpm/MPa〕に設定した制御定数Keの二つの制御定数を設定するとともに、圧力時定数knとして、通常運転モードMsで用いる13〔%〕に設定した制御定数Ksと省エネ運転モードMeで用いる5〔%〕に設定した制御定数Keの二つの制御定数を設定する。他の制御項目De…に係わる制御定数Ks…,Ke…も同様であり、それぞれ図5に示す例に従って設定する。
したがって、このようなグループGeに含まれる重要度の低い制御項目De…における制御定数Ks…,Ke…は、図3及び図4に示す速度補償回路52及び圧力補償回路53において設定できる。図3に示す速度補償回路52の場合、ランプ回路75には、制御定数として速度時定数〔%〕が設定されるため、この速度時定数として、通常運転モードMsで用いる「速度時定数1」(制御定数Ks)と省エネ運転モードMeで用いる「速度時定数2」(制御定数Ke)の二つの選択可能な速度時定数を設定する。同様に、1/積分値を出力する演算器68には、制御定数として積分時定数〔ms〕が設定されるため、この積分時定数として、「積分時定数1」(制御定数Ks)と「積分時定数2」(制御定数Ke)の二つの選択可能な積分時定数を設定する。微分器73には、制御定数として微分ゲイン〔ms〕が設定されるため、この微分ゲインとして、「微分ゲイン1」(制御定数Ks)と「微分ゲイン2」(制御定数Ke)の二つの選択可能な微分ゲインを設定する。比例ゲイン74には、制御定数として比例ゲイン〔rpm/MPa〕が設定されるため、この比例ゲインとして、「比例ゲイン1」(制御定数Ks)と「比例ゲイン2」(制御定数Ke)の二つの選択可能な比例ゲインを設定する。
他方、図4に示す圧力補償回路53の制御定数も速度補償回路52の場合と同様に設定可能であり、ランプ回路91における圧力時定数〔%〕として「圧力時定数1」と「圧力時定数2」を設定し、1/積分値を出力する演算器84における積分時定数〔ms〕として「積分時定数1」と「積分時定数2」を設定し、微分器89における微分ゲイン〔ms〕として「微分ゲイン1」と「微分ゲイン2」を設定し、比例ゲイン90における比例ゲイン〔rpm/MPa〕として「比例ゲイン1」と「比例ゲイン2」を設定する。
このような省エネ運転モードMeで用いる制御定数Ke…の大きさは、制御パネル42における制御定数設定部44(制御定数変更手段Fc)により任意に設定(変更)することができる。この場合、ユーザ(オペレータ)は、制御定数Ks…,Ke…の設定画面をディスプレイ3に表示し、この設定画面を利用して任意に設定(変更)することができる。したがって、ユーザは、制御定数設定部44を利用することにより、実際の生産性と省エネルギ性の兼ね合いから省エネ運転モードMeにおける制御定数Ke…の最適化を図ることができる。また、基本的には制御応答性にとって重要度の低い制御定数Ke…の変更となるため、成形品質には影響せず、初心者(ユーザ)であっても容易に変更することができる。
なお、図5に示した省エネ運転モードMeに適用する六つの制御項目De…及び図3〜図5に示した比例ゲイン,積分時定数(積分ゲイン),微分ゲイン,圧力時定数,速度時定数は、一例として一部を示したものであり、他の制御項目De…及び制御定数Ks…,Ke…に対しても同様に適用できる。この場合、例えば、射出圧抜時間(制御項目Ds)における時間〔s〕(制御定数Ks,Ke)等に対しても適用可能である。また、制御定数Ks…,Ke…に、比例ゲイン,積分時定数(積分ゲイン),微分ゲイン,圧力時定数,速度時定数,の少なくとも一つ以上を含ませれば、予め設定した定数の選択のみで容易に実施できるとともに、省エネ運転モードMeでは、これらの定数の選択により制御応答性を低下させることができるため、負荷が無用に大きくなる不具合を回避して本発明の十分な有効性を確保できる。さらに、適用する制御項目De…及び制御定数Ks…,Ke…は、多くなるほど、省エネルギ性を高めた運転を行うことができる。
次に、本実施形態に係る運転方法を含む射出成形機1oにおける要部機能(動作)について、図1〜図8を参照して説明する。
射出成形機1oは、通常運転モードMsと省エネ運転モードMeを選択して運転することができる。したがって、運転を行う際には、まず、通常運転モードMs又は省エネ運転モードMeの選択を行う。この場合、前述した制御パネル42に表示される通常運転モード選択キー43sをONにして通常運転モードMsを選択できるとともに、省エネ運転モード選択キー43eをONにして省エネ運転モードMeを選択できる。
通常運転モードMsを選択すれば、成形機コントローラ41では制御定数に対する切換指令が出力し、通常運転モードMsに対応した制御定数Ks…に設定、即ち、制御系Cにおける全ての制御項目の制御定数が通常運転時の制御定数Ks…に設定される。具体的には、速度補償回路52及び圧力補償回路53等において、制御定数Ks…として設定された比例ゲイン1,積分時定数(積分ゲイン)1,微分ゲイン1,圧力時定数1,速度時定数1等に設定される。したがって、通常運転モードMsでは、最も標準的な成形動作が行われることになり、制御系Cの全ての制御項目Ds…の制御動作における制御応答性が確保され、例えば、型開閉やエジェクタ等の制御動作も設定された成形条件を満たす的確(正確)な動作が行われる。
一方、省エネ運転モードMeを選択すれば、成形機コントローラ41では制御定数に対する切換指令が出力し、省エネ運転モードMsに対応した制御定数Ke…に設定、即ち、制御系CにおけるグループGeに分類された制御項目De…の制御定数が、省エネ運転モードMsに対応する制御定数Ke…に設定される。具体的には、速度補償回路52及び圧力補償回路53等において、制御定数Ke…として設定された比例ゲイン2,積分時定数(積分ゲイン)2,微分ゲイン2,圧力時定数2,速度時定数2等に設定される。
したがって、省エネ運転モードMeでは、制御応答性を低下させる制御定数Ke…が設定されるため、対応する制御項目De…の制御動作においては、制御応答性が十分に確保されない場合も生じる。例えば、型開閉やエジェクタ等の制御動作がいわば緩慢な動作となり、設定した成形条件を満たさない場合もあり得る。この結果、成形サイクル時間も通常運転モードMsよりも若干長くなるとともに、そのバラツキも大きくなるが、正確な動作を満たすための無用なエネルギロスの発生が回避される。なお、このような制御応答性の低下は、型開閉やエジェクタ等の成形品質に影響しない制御動作に係わるため、成形品質が損なわれることはない。
よって、このような本実施形態に係る射出成形機1o及びその運転方法によれば、制御系Cにおける各制御項目を制御応答性の重要度から二つのグループGs,Geに分類し、重要度の高いグループGsに属する制御項目Ds…の制御定数を通常運転時の制御定数Ks…に設定し、かつ重要度の低いグループGeに属する制御項目De…の制御定数Ke…を通常運転時の制御定数Ks…よりも制御応答性を低下させる大きさに設定して運転を行う省エネ運転モードMeを選択できるようにしたため、省エネ運転モードMeの選択により制御応答性を低下させた場合でも、制御定数が変更されるのは、成形品質に影響しない型開閉等の制御項目De…の制御定数Ke…のみとなり、省エネ運転モードMeにより運転する場合でも、成形品や成形条件等の内容に左右されることなく、成形品質を確実に確保できる。
しかも、ユーザ(オペレータ)は、省エネ運転モード選択キー43eをONにするのみで、省エネルギ性に優れた省エネ運転を行うことができ、二酸化炭素排出削減及び経済性向上に寄与できるとともに、省エネ運転に伴うオペレータによる試し運転や設定が不要となり、容易に省エネ運転を行うことができる。特に、生産機械1として、射出成形機1oを適用したため、射出成形機1oに対してより有効な省エネルギ性対策を施すことができる。射出成形機1oの場合、一成形サイクル当たりの動作工程が比較的多くなるため、制御系Cにおける各制御項目Ds…,De…に対して制御応答性の重要度からのグループ分けも容易かつ明確に行うことができ、結果的に、省エネルギ性を高める観点からの本発明の有効性をより高めることができる。
なお、通常運転モードMsと省エネ運転モードMeを比較した場合、省エネ運転モードMeは通常運転モードMsに対して省エネルギ性を高めることができるが、反面、成形サイクル時間が若干長くなる傾向がある。このため、生産時間を重要視する場合には、通常運転モードMsを選択すればよく、他方、生産時間に余裕がある場合には、省エネ運転モードMeを選択すればよい。この場合、生産時間が若干延びるとしても、全体の省エネルギ性は高められる。
一方、成形機コントローラ41には、物理量検出手段Fdを備えるため、通常運転モードMsの運転時と省エネ運転モードMeの運転時におけるエネルギ消費に対応する物理量、例えば、サーボモータ2sに流れる電流(トルク)及び流れる時間等の物理量を検出することができる。また、検出した物理量又はこの物理量から得ることができるエネルギ消費に係わるデータは、データ表示手段Foを構成するディスプレイ3に表示させることができる。このようなデータ表示を行えば、ユーザは、省エネルギ性に係わるリアルタイムの把握と今後の省エネルギ性設計に有効に利用できる。なお、このようなエネルギ消費に係わるデータには、以下に述べる図6〜図8のデータも含まれる。
図6〜図8には、通常運転モードMsと省エネ運転モードMeの運転結果をデータにより示す。
図6は、通常運転モードMsと省エネ運転モードMeにより運転を行った際の成形サイクル時間〔秒〕に対するモータトルク〔Nm〕と実効トルク〔%〕の変化データを示す。図6において、(a)が通常運転モードMs、(b)が省エネ運転モードMeである。図6より明らかなように、(a)中、点線で囲んだ範囲Arにおける通常運転モードMsのモータトルク及び実効トルクの挙動と、(b)中、点線で囲んだ範囲Aiにおける省エネ運転モードMeのモータトルク及び実効トルクの挙動とを比較した場合、通常運転モードMs(範囲Ar)では、挙動変化の回数が比較的多くなっているのに対して、省エネ運転モードMe(範囲Ai)では、挙動変化の回数が比較的少なくなっている。モータトルク及び実効トルクの挙動変化の回数が少なくなれば、サーボモータ2sには、その分、負荷がかからないため、その分、エネルギ消費も低減される。即ち、省エネルギ性が高められることを意味する。なお、図6には、モータトルク〔Nm〕と実効トルク〔%〕の挙動と対比できるように、スクリュ位置〔mm〕,型位置〔mm〕及び射出圧〔MPa〕を一致したタイミングにより一緒に表示した。
また、図7及び図8は、通常運転モードMsと省エネ運転モードMeにより運転を行った際の実効トルクの平均値、最大値、最小値、最大値と最小値の差、アンプの累積負荷率を示す。図7は、成形サイクル内の中間時間を1.1〔秒〕に設定して、一成形サイクルを4.5秒とした場合、図8は、成形サイクル内の中間時間を0.1〔秒〕に設定して、一成形サイクルを3.5秒とした場合、の成形結果を示す。なお、アンプの累積負荷率は、小バーフロー金型を用いてLCP(液晶ポリマ)樹脂を成形し、サーボモータ2sの負荷率をアンプにより測定したデータである。
図7及び図8から明らかなように、例示の場合は、省エネ運転モードMeの圧力ゲインを通常運転モードMsの圧力ゲインよりも1/2〜1/4程度に低下させているため、サーボモータ2sへの負荷は低減し、通常運転モードMsと省エネ運転モードMeの駆動電力を比較した場合、省エネ運転モードMeでは20〔%〕程度改善されており、省エネルギ性については十分な効果を確認できた。なお、省エネ運転モードMeではサイクル時間が若干長くなり、バラツキもやや大きくなっている。また、通常運転モードMs及び省エネ運転モードMe共に全て良品の成形品が得られた。
以上、好適実施形態について詳細に説明したが、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、細部の構成,形状,数量等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更,追加,削除することができる。例えば、電動モータ2として油圧ポンプ22を駆動するサーボモータ2sを示したが、他の駆動部に用いる電動モータであってもよいし、その数量も任意である。また、電動モータ2の種類も任意であり、同様の効果を得るものであれば、ステッピングモータや電磁ソレノイド等の各種電磁機器も包含される。さらに、制御系Cにおける各制御項目を制御応答性の重要度から少なくとも二つのグループGs,Geに分類した場合を示したが、三つ以上のグループに分類し、例えば、省エネルギ性効果の比較的小さい第一省エネ運転モードと省エネルギ性効果の比較的大きい第二省エネ運転モードを設けるなど、様々な形態により実施できる。
本発明に係る生産機械1及びその運転方法は、例示した射出成形機1oをはじめ、他の各種成形機,プレス機械及びNC加工機等の生産に係わる各種生産機械に利用できる。
1:生産機械,1o:射出成形機,2:電動モータ,3:ディスプレイ,C:制御系,Ds…:制御項目,De…:制御項目,Ks…:制御定数,Ke…:制御定数,Gs:重要度の高いグループ,Ge:重要度の低いグループ,Fs:モード選択手段,Fc:制御定数変更手段,Fd:物理量検出手段,Fo:データ表示手段

Claims (9)

  1. 少なくとも一つ以上の電動モータを含む制御系を備える生産機械において、前記制御系における全ての制御項目の制御定数を通常運転時の制御定数に設定して運転を行う通常運転モードと、前記制御系における各制御項目を制御応答性の重要度から少なくとも二つのグループに分類し、重要度の高いグループに属する制御項目の制御定数を前記通常運転時の制御定数に設定し、かつ重要度の低いグループに属する制御項目の制御定数を前記通常運転時の制御定数よりも制御応答性を低下させる大きさに設定して運転を行う省エネ運転モードと、前記通常運転モード又は前記省エネ運転モードを選択するモード選択手段とを具備してなることを特徴とする生産機械。
  2. 前記制御項目は、生産機械における動作工程の制御に対応して設定する項目であることを特徴とする請求項1記載の生産機械。
  3. 前記制御定数は、少なくとも、比例ゲイン,積分時定数(積分ゲイン),微分ゲイン,圧力時定数,速度時定数,の少なくとも一つ以上を含むことを特徴とする請求項1記載の生産機械。
  4. 前記制御定数の大きさを任意に変更可能な制御定数変更手段を備えることを特徴とする請求項1,2又は3記載の生産機械。
  5. 前記通常運転モードの運転時及び/又は前記省エネ運転モードの運転時におけるエネルギ消費に対応する物理量の大きさを検出する物理量検出手段と、検出した物理量及び/又はこの物理量から得るエネルギ消費に係わるデータを、ディスプレイに表示するデータ表示手段を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の生産機械。
  6. 前記生産機械には、少なくとも射出成形機を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の生産機械。
  7. 少なくとも一つ以上の電動モータを含む制御系を備える生産機械の運転方法において、予め、前記制御系における全ての制御項目の制御定数を通常運転時の制御定数に設定して運転を行う通常運転モードと、前記制御系における各制御項目を制御応答性の重要度から少なくとも二つのグループに分類し、重要度の高いグループに属する制御項目の制御定数を前記通常運転時の制御定数に設定し、かつ重要度の低いグループに属する制御項目の制御定数を前記通常運転時の制御定数よりも制御応答性を低下させる大きさに設定して運転を行う省エネ運転モードを設けるとともに、運転を行う際に、選択した前記通常運転モード又は前記省エネ運転モードにより運転を行うことを特徴とする生産機械の運転方法。
  8. 前記制御項目は、生産機械における動作工程の制御に対応して設定する項目であることを特徴とする請求項7記載の生産機械の運転方法。
  9. 前記制御定数は、少なくとも、比例ゲイン,積分時定数(積分ゲイン),微分ゲイン,圧力時定数,速度時定数,の少なくとも一つ以上を含むことを特徴とする請求項7記載の生産機械の運転方法。
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