JP5199277B2 - 治療処置システムおよび治療用処置具 - Google Patents

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Description

この発明は、生体組織を狭持した状態で生体組織にエネルギを作用させる治療処置システムおよび治療用処置具に関する。
米国特許出願公開第2005/0113828号明細書には、導電性を有する面をそれぞれ有する1対の並設されたジョー部材を備えたエレクトロサージカル器具が開示されている。このエレクトロサージカル器具の1対のジョー部材には、複数の開口を有するオーバーシューが配設されている。このオーバーシューは例えば絶縁性を有する。このため、処置のためのエネルギを、ジョー部材からオーバーシューの開口を通して生体組織に与える。そして、このオーバーシューの開口は、オーバーシューの長手方向に2列に配設されている。
米国特許出願公開第2005/0113828号明細書
このように、オーバーシューの開口はオーバーシューの長手方向に2列に配設されているので、図4(B)に示すように、狭持体の本体のうち、互いに等距離離間した位置に2列に電極が配設されているのと同じである。そして、このような狭持体の本体で狭持された生体組織を処置する場合、例えば図4(B)に示す温度分布(エネルギ分布)Tを示す。この温度分布Tは、狭持体の本体の中央部(中心軸近傍)に凹みがあり、狭持体の本体の縁部に対応する位置の生体組織の温度も狭持部の外部の影響を受けて低下する。
この発明は、狭持体の本体の中央部(中心軸の近傍)に対応する側を高く、狭持体の本体の縁部に対応する側を中央部側よりも低くするなど、エネルギ分布により大きな勾配を得ることができる治療処置システムおよび治療用処置具を提供することを目的とする。
この発明に係る第1の態様としての、生体組織にエネルギを放出する治療処置システムにあっては、前記生体組織を狭持するための狭持面をそれぞれ有する第1および第2の狭持体と、前記第1および第2の狭持体の少なくとも一方の、他方に対する相対的な移動を操作する操作部と、前記第1および第2の狭持体の少なくとも一方にエネルギを供給するためのエネルギ源と、前記エネルギ源から供給されたエネルギを放出するための複数のエネルギ放出部とを具備し、前記複数のエネルギ放出部は、前記第1および第2の狭持体の少なくとも一方の前記狭持面に設けられ、前記第1および第2の狭持体で狭持された生体組織に放出するエネルギ密度を制御する。
この発明に係る第2の態様としての、生体組織にエネルギを作用させる治療用処置具にあっては、前記生体組織を狭持する狭持部を具備し、前記狭持部は、互いに対して相対的に移動可能な第1および第2の狭持体と、前記第1および第2の狭持体の少なくとも一方に設けられ、エネルギ源に接続される複数のエネルギ放出部とを備え、前記エネルギ放出部は、前記第1および第2の狭持体の少なくとも一方に設けられ、前記第1および第2の狭持体で狭持された生体組織にエネルギを放出するときに、生体組織に加えられるエネルギ密度を制御する。
発明の更なる目的および効果は明細書中に付随して説明され、明細書から明らかとなり、又は、発明の実行によって認識され得る。発明の目的および効果は、特に以下に指摘される手段および組み合わせによって認識され、達成され得る。
図1(A)は本発明の第1の実施の形態に係る治療処置システムを示す概略図であり、図1(B)は第1の実施の形態に係る治療処置システムを用いてバイポーラ型の処置をする場合の概略図である。 図2(A)は第1の実施の形態に係る高周波処置具のシャフトおよび狭持部の第1の狭持体および第2の狭持体が閉じた状態を示す概略的な縦断面図であり、図2(B)は、第1の実施の形態に係る高周波処置具のシャフトおよび狭持部の第2の狭持体が第1の狭持体に対して開いた状態を示す概略的な縦断面図である。 図3(A)は第1の実施の形態に係る高周波処置具の狭持部のうち、第2の狭持体に近接する側の第1の狭持体を示す概略的な平面図であり、図3(B)は第1の実施の形態に係る高周波処置具の狭持部のうち、図3(A)に示す3B−3B線に沿う、第1の狭持体を示す概略的な縦断面図であり、図3(C)は第1の実施の形態に係る高周波処置具の狭持部のうち、図3(A)に示す3C−3C線に沿う、第1の狭持体を示す概略的な横断面図である。 図4(A)は第1の実施の形態に係る高周波処置具の狭持部の第1の狭持体の本体の表面を示すとともに、その第1の狭持体の本体の表面の電極から生体組織にエネルギを与えたときの生体組織の温度分布を示す概略図であり、図4(B)は図4(A)に示す第1の実施の形態に係る高周波処置具の狭持部の第1の狭持体の本体の表面を示すとともに、その第1の狭持体の本体の表面の電極から生体組織にエネルギを与えたときの生体組織の温度分布を示す概略図と比較するための従来技術を示す概略図である。 図5(A)は第1の実施の形態に係る治療処置システムを用いてバイポーラ型の処置をする場合の概略図であり、図5(B)は第1の実施の形態に係る治療処置システムを用いてモノポーラ型の処置をする場合の概略図であり、図5(C)は第1の実施の形態に係る治療処置システムを用いてモノポーラ型の処置をする場合の概略図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態に係る治療処置システムの変形例を示す概略図である。 図7は、本発明の第2の実施の形態に係る高周波処置具の狭持部のうち、第2の狭持体に近接する側の第1の狭持体を示す概略的な平面図である。 図8は、本発明の第3の実施の形態に係る高周波処置具の狭持部のうち、第2の狭持体に近接する側の第1の狭持体を示す概略的な平面図である。 図9は、本発明の第4の実施の形態に係る治療処置システムを示す概略図である。 図10(A)は第4の実施の形態に係る高周波処置具のシャフトおよび狭持部の第1の狭持体および第2の狭持体が閉じた状態を示す概略的な縦断面図であり、図10(B)は第4の実施の形態に係る高周波処置具のシャフトおよび狭持部の第2の狭持体が第1の狭持体に対して開いた状態を示す概略的な縦断面図である。 図11は、第4の実施の形態に係る高周波処置具の狭持部のうち、第2の狭持体に近接する側の第1の狭持体を示す概略的な平面図である。 図12は、本発明の第5の実施の形態に係る治療処置システムを示す概略図である。 図13(A)は第5の実施の形態に係る高周波処置具の本体側狭持部と離脱側狭持部とを係合し、本体側狭持部に対して離脱側狭持部を離隔させた状態を示す概略的な縦断面図であり、図13(B)は第5の実施の形態に係る高周波処置具の本体側狭持部と離脱側狭持部とを係合し、本体側狭持部に対して離脱側狭持部を近接させた状態を示す概略的な縦断面図であり、図13(C)は図13(A)に示す第5の実施の形態に係る高周波処置具の本体側狭持部の符号13Cで示す部分を拡大して示す概略的な縦断面図であり、図13(D)は図13(A)に示す第5の実施の形態に係る高周波処置具の離脱側狭持部の符号13Dで示す部分を拡大して示す概略的な縦断面図である。 図14は、第5の実施の形態に係る高周波処置具の本体側狭持部を示すとともに、その本体側狭持部の表面の電極から生体組織にエネルギを与えたときの生体組織の温度分布を示す概略図である。 図15(A)は第5の実施の形態に係る高周波処置具の狭持部の本体側狭持部の表面を示すとともに、その本体側狭持部の表面の電極から生体組織にエネルギを与えたときの生体組織の温度分布を示す概略図であり、図15(B)は図15(A)に示す第5の実施の形態に係る高周波処置具の狭持部の本体側狭持部の表面を示すとともに、その本体側狭持部の表面の電極から生体組織にエネルギを与えたときの生体組織の温度分布を示す概略図と比較するための従来技術を示す概略図である。 図16は、第6の実施の形態に係る高周波処置具の本体側狭持部を示すとともに、その本体側狭持部の表面の電極から生体組織にエネルギを与えたときの生体組織の温度分布を示す概略図である。 図17は、第7の実施の形態に係る高周波処置具の本体側狭持部を示すとともに、その本体側狭持部の表面の電極から生体組織にエネルギを与えたときの生体組織の温度分布を示す概略図である。 図18は、第8の実施の形態に係る高周波処置具の本体側狭持部を示すとともに、その本体側狭持部の表面の電極から生体組織にエネルギを与えたときの生体組織の温度分布を示す概略図である。 図19は、第9の実施の形態に係る高周波処置具の本体側狭持部を示すとともに、その本体側狭持部の表面の電極から生体組織にエネルギを与えたときの生体組織の温度分布を示す概略図である。 図20は、第10の実施の形態に係る高周波処置具の本体側狭持部を示すとともに、その本体側狭持部の表面の電極から生体組織にエネルギを与えたときの生体組織の温度分布を示す概略図である。 図21は、第11の実施の形態に係る高周波処置具の本体側狭持部を示すとともに、その本体側狭持部の表面の電極から生体組織にエネルギを与えたときの生体組織の温度分布を示す概略図である。
以下、図面を参照しながらこの発明を実施するための最良の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態について図1(A)ないし図6を用いて説明する。
ここでは、エネルギ処置具として、例えば腹壁を通して処置を行うための、リニアタイプのバイポーラ型高周波処置具12を例にして説明する。
図1(A)および図1(B)に示すように、治療処置システム10は、高周波処置具(治療用処置具)12と、エネルギ源14とを備えている。
高周波処置具12は、ハンドル22と、シャフト24と、開閉可能な狭持部26とを備えている。ハンドル22には、ケーブル28を介してエネルギ源14が接続されている。エネルギ源14には、図示しないが、フットスイッチやハンドスイッチが接続されている。このため、これらフットスイッチやハンドスイッチを術者が操作することにより、エネルギ源14から高周波処置具12へのエネルギの供給のON/OFFが切り換えられる。
ハンドル22は、略L字状に形成されている。ハンドル22の一端には、シャフト24が配設されている。このシャフト24と同軸上のハンドル22の基端からは、上述したケーブル28が延出されている。
一方、ハンドル22の他端側は、術者に把持される把持部である。ハンドル22は、その他端側に並設されるように、狭持部開閉ノブ32を備えている。この狭持部開閉ノブ32は、ハンドル22の略中央の部分でシャフト24の後述するシース44の基端に連結されている。この狭持部開閉ノブ32をハンドル22の他端に対して近接および離隔させると、シース44がその軸方向に沿って移動する。
図2(A)および図2(B)に示すように、シャフト24は、筒体42と、この筒体42の外側に摺動可能に配設されたシース44とを備えている。筒体42は、その基端部でハンドル22に固定されている。シース44は、筒体42の軸方向に沿ってスライド可能である。
筒体42の外側には、その軸方向に沿って凹部46が形成されている。この凹部46には、後述する第1の高周波電極板56に接続される第1の通電ライン92aが配設されている。筒体42の内部には、後述する第2の高周波電極板58に接続される第2の通電ライン92bが挿通されている。
なお、第1の高周波電極板56は、第1の電極コネクタ88aに電気的に接続されている。この第1の電極コネクタ88aは、第1の通電ライン92aを介してハンドル22から延出されたケーブル28に接続されている。第2の高周波電極板58は、第2の電極コネクタ88bに電気的に接続されている。この第2の電極コネクタ88bは、第2の通電ライン92bを介してハンドル22から延出されたケーブル28に接続されている。
図1(A)、図2(A)および図2(B)に示すように、狭持部26は、シャフト24の先端に配設されている。図2(A)および図2(B)に示すように、この狭持部26は、第1の狭持体52と、第2の狭持体54と、出力部材やエネルギ放出部としての第1の高周波電極板56と、出力部材やエネルギ放出部としての第2の高周波電極板58とを備えている。
第1の狭持体52および第2の狭持体54は、それぞれ全体的に絶縁性を有することが好適である。第1の狭持体52は、第1の高周波電極板56が配設される第1の狭持体本体(以下、主に本体という)62と、この本体62の基端部に設けられた基部64とを一体的に備えている。第2の狭持体54は、第2の高周波電極板58が配設される第2の狭持体本体66と、この本体66の基端部に設けられた基部68とを一体的に備えている。
第1の狭持体52は、その基部64が、シャフト24の筒体42の先端部に固定されている。一方、第2の狭持体54は、その基部68が、シャフト24の軸方向に対して直交する方向に配設された支持ピン72によってシャフト24の筒体42の先端部に回動可能に支持されている。第2の狭持体54は、支持ピン72の軸回りに回動することにより第1の狭持体52に対して開閉可能である。そして、この第2の狭持体54は、第1の狭持体52に対して開くように、例えば板バネなどの弾性部材74により付勢されている。
これら第1の狭持体52および第2の狭持体54の本体62,66の外表面は、滑らかな曲面状に形成されている。同様に、これら第1の狭持体52および第2の狭持体54の基部64,68の外表面も、滑らかな曲面状に形成されている。第1の狭持体52に対して第2の狭持体54が閉じた状態では、それぞれの狭持体52,54の本体62,66の断面は、略円形または略楕円状に形成されている。第1の狭持体52に対して第2の狭持体54が閉じた状態では、第1および第2の狭持体52,54の本体62,66の狭持面62a,66aが互いに対して対向し、基部64,68は、円筒状に形成されている。この状態では、第1の狭持体52および第2の狭持体54の本体62,66の基端部の径の方が、基部64,68の径よりも大きく形成されている。そして、本体62,66と基部64,68との間には、それぞれ段差76a,76bが形成されている。
ここで、第1の狭持体52および第2の狭持体54は、第2の狭持体54が第1の狭持体52に対して閉じた状態で、その基部64,68を合わせた略円形または略楕円状の外周面が、筒体42の先端部の外周面に対して略面一または僅かに大径に形成されている。このため、シース44を筒体42に対してスライドさせて、シース44の先端で第1の狭持体52および第2の狭持体54の基部64,68を覆うことが可能である。この状態では、図2(A)に示すように、弾性部材74の付勢力に抗して第1の狭持体52および第2の狭持体54が閉じる。一方、シース44の先端で第1の狭持体52および第2の狭持体54の基部64,68を覆った状態からシース44を筒体42の基端側にスライドさせると、図2(B)に示すように、弾性部材74の付勢力によって第1の狭持体52に対して第2の狭持体54が開く。
図3(B)および図3(C)に示すように、第1の狭持体52の本体62の内部には、第1の高周波電極板56が配設されている。図3(A)に示すように、第1の高周波電極板56は、第1の高周波電極群(以下、第1の電極群という)112と、第2の高周波電極群(以下、第2の電極群という)114と、第3の高周波電極群(以下、第3の電極群という)116とをそれぞれ1列に備えている。図3(B)に示すように、これら第1の電極群112、第2の電極群114、および、第3の電極群116は、それぞれ本体62の長手方向に沿って、それぞれ断面が凸状の複数(ここではそれぞれ8つ)の電極122,124,126をスポット状に備えている。
第1の電極群112は、本体62の長手方向(図4(A)中のY軸方向)の中心軸Cに沿った領域(第1の領域)に配設されている。第2の電極群114は、本体62の中心軸Cに対して所定の距離だけ離間した領域(第2の領域)に配設されている。同様に、第3の電極群116は、本体62の中心軸Cに対して、所定の距離だけ離間した領域(第2または第3の領域)に配設されている。すなわち、第1の電極群112、第2の電極群114および第3の電極群116は、それぞれ図4(A)中のY軸方向に配設されている。
なお、第2の電極群114および第3の電極群116は、本体62の中心軸Cに対して略対称の位置に配設されている。すなわち、第2の電極群114および第3の電極群116は、第1の電極群112に対して略対称の位置に配設されている。言い換えると、第1の電極群112と第2の電極群114との間、および、第1の電極群112と第3の電極群116との間の距離は、互いに略等距離である。そして、第1の電極群112の1つの電極122と、第2の電極群114の1つの電極124と、第3の電極群116の1つの電極126とは、図4(A)中のX軸方向の同軸上に配設されている(図3(C)参照)。
第2の電極群114および第3の電極群116の各電極124,126の露出面積は略同一であり、第1の電極群112の各電極122の露出面積は、第2の電極群114および第3の電極群116の各電極124,126の露出面積よりも大きい。さらに、第1の電極群112の各電極122間の距離、第2の電極群114の各電極124間の距離、第3の電極群116の各電極126間の距離は、それぞれ略等距離である。
ここで、第1ないし第3の電極群112,114,116の各電極122,124,126の単位面積あたりの出力は、比例するものとする。
また、第2の狭持体54にも、第1の狭持体52と対称的に、第2の高周波電極板58が配設されている。これについての詳細な説明は省略する。
次に、この実施の形態に係る治療処置システム10の作用について説明する。
図2(A)に示すように、第1の狭持体52に対して第2の狭持体54を閉じた状態で、例えば、腹壁を通して腹腔内に高周波処置具12の狭持部26およびシャフト24を挿入する。高周波処置具12の狭持部26を処置対象の生体組織に対して対峙させる。
第1の狭持体52および第2の狭持体54で処置対象の生体組織を狭持するため、ハンドル22の狭持部開閉ノブ32を操作する。このとき、筒体42に対してシース44をシャフト24の基端部側に移動させる。弾性部材74の付勢力によって、基部64,68間を筒状に維持することができなくなり、第1の狭持体52に対して第2の狭持体54が開く。
そして、処置対象の生体組織を第1の狭持体52の第1の高周波電極板56と第2の狭持体54の第2の高周波電極板58との間に配置する。この状態で、ハンドル22の狭持部開閉ノブ32を操作する。このとき、筒体42に対してシース44をシャフト24の先端部側に移動させる。弾性部材74の付勢力に抗してシース44によって、基部64,68間を閉じて筒状にする。このため、基部64に一体的に形成された第1の狭持体本体62と、基部68に一体的に形成された第2の狭持体本体66とが閉じる。すなわち、第1の狭持体52に対して第2の狭持体54が閉じる。このようにして、処置対象の生体組織を第1の狭持体52と第2の狭持体54との間で狭持する。
このとき、第1の狭持体52に設けられた第1の高周波電極板56の電極122,124,126と第2の狭持体54に設けられた第2の高周波電極板58の電極122,124,126との両方に、処置対象の生体組織が接触している。第1の狭持体52の縁部82の接触面と第2の狭持体54の縁部(図示せず)の接触面との両方に、処置対象の生体組織の周辺組織が密着している。
この状態で、フットスイッチやハンドスイッチを操作する。エネルギ源14からケーブル28、第1および第2の通電ライン92a,92b、第1および第2の通電コネクタ88a,88bを介して第1の高周波電極板56および第2の高周波電極板58にそれぞれエネルギが供給される。
この実施の形態に係る治療処置システム10は、図1(A)および図1(B)に示すようにバイポーラタイプであるので、第1の高周波電極板56の電極122,124,126は処置対象の生体組織を介して第2の高周波電極板58の電極122,124,126との間に高周波電流を通電する。このため、第1の狭持体52の本体62と第2の狭持体54の本体66との間に狭持された生体組織が加熱される。
このとき、図3(A)および図4(A)に示すように、第1の電極群112の各電極122の方が、第2の電極群114や第3の電極群116の各電極124,126よりも生体組織に対する接触面積が大きい。このため、第1の電極群112の各電極122から生体組織に与えるエネルギは、第2の電極群114および第3の電極群116の各電極124,126から生体組織に与えるエネルギよりも大きい。
さらに、第2の電極群114や第3の電極群116に接触した生体組織は、中心軸Cから離間し、狭持部26の外部に近接しているので、第1の狭持体52と第2の狭持体54との間の生体組織よりも遥かに低温である狭持部26の外部の影響を受ける。すなわち、すなわち、狭持部26で狭持された生体組織のうち、狭持部26の縁部に近接する位置では、周辺環境に熱が奪われる。
したがって、狭持部26により生体組織に与えられるエネルギ密度は、中心軸Cの近傍で高く、中心軸Cから離間するにつれて中心軸Cの近傍よりも低くなる。このため、第1の電極群112と、第2および第3の電極群114,116とのエネルギ分布は、第1の電極群112の方が高い。すなわち、狭持部26で狭持された生体組織のX軸方向の温度分布(エネルギ密度)Tは、中心軸Cの近傍で高く、中心軸Cから離間するにつれて低くなる。このため、生体組織の狭持部26におけるX軸方向の温度勾配は大きい。
言い換えると、生体組織は狭持部26のX軸方向において、中心軸Cの近傍で大きなエネルギを受け、中心軸Cから離間するにつれて中心軸Cの近傍に対して小さなエネルギを受ける。したがって、生体組織を接合する場合などに、第1の狭持体52の本体62の中心軸Cの近傍で、生体組織を変性させて接合するなどの処置を確実に行うことができ、逆に、周囲の組織の変性を極力防止することができる。
ところで、図4(B)に示す従来技術の第1の狭持体52の本体62には、中心軸Cに対して等距離離間した位置に2列に電極e,eが配設されている。このような第1の狭持体52で狭持された生体組織を処置する場合、例えば図4(B)に示す温度分布Tを示す。この温度分布Tは、中央部(中心軸C近傍)に凹みがあり、第1の狭持体52の本体62の縁部に対応する位置の生体組織の温度も狭持部26の外部の影響を受けて低下している。
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下の効果が得られる。
図4(A)に示すように、第1の狭持体52の本体62の中心軸C上に第1の電極群112を配設し、中心軸Cから離間した位置に第2の電極群114および第3の電極群116を配設した。そして、第1の電極群112の各電極122の生体組織に対する接触面積を第2の電極群114や第3の電極群116の各電極124,126に比べて大きくした。すなわち、第1の電極群112の各電極122により生体組織に与えるエネルギ量を、第2および第3の電極群114,116の各電極124,126により生体組織に与えるエネルギ量よりも大きくした。
そうすると、図4(A)に示す第1の狭持体52の本体62により生体組織が示すX軸方向の温度分布Tを、図4(B)に示す従来技術の温度分布Tに比べて、第1の狭持体52の本体62の中央部(中心軸Cの近傍)に対応する側を高く、縁部に対応する側を中央部側よりも低くするなど、大きな温度勾配を得ることができる。すなわち、図4(A)に示す第1の狭持体52の本体62により生体組織に与えるX軸方向の温度分布Tの温度勾配を、図4(B)に示す従来技術の温度分布Tの温度勾配に対して、より大きくすることができる。特に、中央部の温度勾配をより大きくすることができる。そうすると、第1の狭持体52の本体62のX軸方向の電極122の配置により、生体組織を確実に変性および接合することができ、電極124,126の配置により、周辺組織に与える影響を極力防止することができる。
なお、この実施の形態では、第1の狭持体52の本体62および第2の狭持体54の本体66の構造が対称的(同一)である場合の狭持部26を用いて説明した。その他、図5(A)に示すように、第1の狭持体52の本体62に上述した構造を用い、第2の狭持体54の本体66のうち、第1の狭持体52に近接する側の狭持面66aに全体的に露出された平面状の第2の高周波電極58を用いることも好適である。この場合であっても、第1の狭持体52の本体62に設けられた第1の高周波電極板56の構造は同じであるから、生体組織を処置する際に同様な温度分布Tを得るように処置を行うことができる。
この実施の形態では、バイポーラ型の高周波処置具12を用いることについて説明したが、図5(B)および図5(C)に示すように、モノポーラ型の高周波処置具を用いることも好適である。この場合、処置される患者Pには、対極板60が装着される。この対極板60は、通電ライン92cを介してエネルギ源14に接続されている。さらに、第1の狭持体52の本体62に配設された第1の高周波電極板56と、第2の狭持体54の本体66に配設された第2の高周波電極板58とは、第1および第2の通電ライン92a,92bが電気的に接続された同電位の状態にある。この場合、第1および第2の高周波電極板56,58に接触する生体組織の面積はそれぞれ小さいため、電流密度が高いが、対極板60の電流密度は低くなる。このため、狭持部26で狭持される生体組織は発熱するのに対して、対極板60に接触した生体組織の発熱は無視できる程度に小さい。したがって、狭持部26で狭持した部分のみ加熱され、このとき、上述したように、狭持部26で狭持された生体組織は、第1および第2の狭持体52,54の本体62,66のX軸方向に沿って、中央部の温度分布が周辺の温度分布よりも高いといった、温度勾配が大きい温度分布Tを得ることができる。
また、図示しないが、モノポーラ型の高周波処置具を用いる場合、第1の狭持体52および第2の狭持体54の一方だけに高周波電極が配設されていることも好適である。
この実施の形態では、高周波電極を用いる場合について説明したが、高周波電極を用いる代わりに、エネルギ放出部として超音波振動子や発熱素子(図示せず)を用いることもできる。このように、超音波振動子や発熱素子を用いる場合、第1および第2の狭持体52,54の少なくとも一方に超音波振動子や発熱素子を配設することによって、処置を行うことができる。
高周波電極の代わりに例えばスポット状の超音波振動子を用いる場合、それらの超音波振動子を超音波振動させることによって、超音波振動子の表面に接触する生体組織に対して高周波電極で処置を行う場合と同様に処置を行うことができる。
また、高周波電極の代わりに例えばスポット状の発熱素子を用いる場合、それらの発熱素子を発熱させることによって、発熱素子の表面に接触する生体組織に対して高周波電極で処置を行う場合と同様に処置を行うことができる。
また、この実施の形態では、腹壁を通して腹腔内(体内)の生体組織を処置するための、リニアタイプの高周波処置具12を例にして説明したが、例えば図6に示すように、腹壁を通して体外に処置対象組織を取り出して処置を行うオープン用のリニアタイプの高周波処置具(治療用処置具)12aを用いることもできる。
この高周波処置具12aは、ハンドル22と、狭持部26とを備えている。すなわち、腹壁を通して処置するための高周波処置具12とは異なり、シャフト24(図1(A)参照)が除去されている。一方、シャフト24と同様の作用を有する部材がハンドル22内に配設されている。このため、上述した図1(A)に示す高周波処置具12と同様に使用することができる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について図7を用いて説明する。この実施の形態は第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図7に示すように、第1ないし第3の電極群112,114,116の各電極122,124,126の面積は同一である。
第1の電極群112の各電極122の中心間は、2種類の距離DY1,DY2がある。距離DY1はY軸方向の最も端部と、これらに隣接する一つ内側の電極122の中心間距離である。そして、距離DY2はY軸方向の端部から一つ内側の電極122と、これらに隣接する二つ内側の電極122の中心間距離である。
一方、第2の電極群114は、4つの電極124を備えている。隣接する電極124同士の中心間は、等距離である。そして、第2の電極群114の各電極124は、距離DY1の間隔に配設された電極122の中心間で、かつ、中心軸Cに所定の距離離間された位置に配設されている。なお、第3の電極群116の各電極126の配置も第2の電極群114と同様に隣接する電極126同士の中心間は等距離である。そして、第2および第3の電極群114,116は、中心軸Cに対称の位置にある。
したがって、第1の狭持体52の本体62の狭持面62aは、全体として、X軸方向の中心軸Cの近傍の第1の電極群112の電極122の数が多いので密度が濃く、中心軸Cに離間した第2および第3の電極群114,116の密度は薄い。
このため、第1の電極群112と、第2および第3の電極群114,116とのエネルギ分布は、第1の電極群112の方が高い。すなわち、狭持部26で狭持された生体組織のX軸方向の温度分布(エネルギ密度)Tは、中心軸Cの近傍で高く、中心軸Cから離間するにつれて低くなる。このため、生体組織の狭持部26におけるX軸方向の温度勾配は大きい。
言い換えると、生体組織は狭持部26のX軸方向において、中心軸Cの近傍で大きなエネルギを受け、中心軸Cから離間するにつれて中心軸Cの近傍に対して小さなエネルギを受ける。したがって、生体組織を接合する場合などに、第1の狭持体52の本体62の中心軸Cの近傍で、生体組織を変性させて接合するなどの処置を確実に行うことができ、逆に、周囲の組織の変性を極力防止することができる。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態について図8を用いて説明する。この実施の形態は第1および第2の実施の形態の変形例であって、第1および第2の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図8に示すように、この実施の形態では、第1の電極群112は、5行3列の計15個の矩形状の電極162を備えている。各電極162の長手方向はY軸方向である。各電極162は、X軸方向およびY軸方向に等間隔に配設されている。
第2および第3の電極群114,116は、それぞれ5個の矩形状の電極164,166を備えている。第2および第3の電極群114,116の電極164,166は、それぞれX軸方向に1列である。各電極164間、および電極166間はそれぞれ等間隔に配設されている。第2の電極群114の各電極164、第3の電極群116の各電極166の長手方向はY軸方向である。
なお、第1の電極群112の各電極162と、第2および第3の電極群114,116の各電極164,166の面積は略同一である。
さらに、第1の狭持体52の本体62のX軸方向の中心軸C上に配設された第1の電極群112の電極162(中央の第2列の電極162)と、第2の電極群114に近接した第1列の電極162、および、第3の電極群116に近接した第3列の電極162との間の距離DX1は、第1の電極群112の第1列の電極162と第2の電極群114の電極164との間の距離DX2よりも短い。これは、第1の電極群112と第3の電極群116との間の関係も同様である。
すなわち、第2の実施の形態では、第1の電極群112のY軸方向の電極122の数が第2および第3の電極群114,116の電極124,126の数よりも多い例について説明したが、この実施の形態では、第1の電極群112のX軸方向の電極162の数が第2および第3の電極群114,116の電極164,166の数よりも多い例である。
次に、この実施の形態に係る治療処置システム10の作用について説明する。
図8に示すように、第1の電極群112の各電極162は3列であるが、第2の電極群114や第3の電極群116の各電極164,166はそれぞれ1列である。したがって、第1の狭持体52の本体62の狭持面62aは、全体として、X軸方向の中心軸Cの近傍の第1の電極群112の電極122の数が多いので密度が濃く、中心軸Cに離間した第2および第3の電極群114,116の密度は薄い。
このため、第1の電極群112と、第2および第3の電極群114,116とのエネルギ分布は、第1の電極群112の方が高い。すなわち、狭持部26で狭持された生体組織のX軸方向の温度分布(エネルギ密度)Tは、中心軸Cの近傍で高く、中心軸Cから離間するにつれて低くなる。このため、生体組織の狭持部26におけるX軸方向の温度勾配は大きい。
言い換えると、生体組織は狭持部26のX軸方向において、中心軸Cの近傍で大きなエネルギを受け、中心軸Cから離間するにつれて中心軸Cの近傍に対して小さなエネルギを受ける。したがって、生体組織を接合する場合などに、第1の狭持体52の本体62の中心軸Cの近傍で、生体組織を変性させて接合するなどの処置を確実に行うことができ、逆に、周囲の組織の変性を極力防止することができる。
なお、この実施の形態では、第1ないし第3の電極群112,114,116の各電極162,164,166を矩形状として説明したが、楕円状など、種々の形状が許容される。
この実施の形態では、第1の電極群112の電極162が3列であるとして説明したが、第1の電極群112は、X軸方向に隣接する3つの電極162をそれぞれ1つの電極として形成されていることも好適である。
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態について図9ないし図11を用いて説明する。この実施の形態は、第1ないし第3の実施の形態の変形例であって、第1ないし第3の実施の形態で説明した部材と同一の部材もしくは同一の作用を有する部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図9に示すように、この実施の形態に係る高周波処置具(治療用処置具)12bのハンドル22には、狭持部開閉ノブ32に並設された状態でさらにカッタ駆動ノブ34が配設されている。
図10(A)および図10(B)に示すように、シャフト24の筒体42の内部には、駆動ロッド182がその軸方向に沿って移動可能に配設されている。この駆動ロッド182の先端には、薄板状のカッタ184が配設されている。このため、カッタ駆動ノブ34を操作すると、駆動ロッド182を介してカッタ(治療補助具)184が移動する。
図10(A)および図10(B)に示すように、カッタ184は、先端に刃184aが形成され、基端に駆動ロッド182の先端が固定されている。このカッタ184の先端と基端との間には、長溝184bが形成されている。この長溝184bの一端、他端および一端と他端の間には、移動規制ピン186を係止する係止部184cが形成されている。この長溝184bには、シャフト24の軸方向に対して直交する方向に延びた移動規制ピン186がシャフト24の筒体42に固定されている。このため、カッタ184の長溝184bが移動規制ピン186に沿って移動する。そうすると、カッタ184は真っ直ぐに移動する。このとき、カッタ184は、第1の狭持体52および第2の狭持体54のカッタ案内溝192a,192b,194a,194bに配設される。
図11に示すように、第1の狭持体52の中心軸C上には、第2の狭持体54に近接する側に、カッタ案内溝192a,192bが形成されている。第1の狭持体52の本体62のカッタ案内溝192aの図11中の先端(上端)は、例えば本体62の先端部(上端)と基端部(下端)との間にある。
第1の電極群112の最も上端の電極122は、カッタ案内溝192aの上端よりもさらに先端部側に配設されている。第1の電極群112の残りの電極122は、カッタ案内溝192aが配設された本体62の中心軸に対して対称の状態にY軸方向に等間隔に配設されている。このため、第1の電極群112の残りの電極122は、本体62に形成されたカッタ案内溝192aに対して対向した状態に配設されている。特に、第1の電極群112の各電極122の面積は、第2および第3の電極群114,116の各電極124,126の面積よりも大きい。
次に、この実施の形態に係る治療処置システム10の作用について説明する。
図11に示すように、第1の電極群112の各電極122の方が、第2の電極群114や第3の電極群116の各電極124,126よりも生体組織に対する接触面積が大きい。このため、第1の電極群112の各電極122から生体組織に与えるエネルギは、第2の電極群114および第3の電極群116の各電極124,126から生体組織に与えるエネルギよりも大きい。
したがって、狭持部26により生体組織に与えられるエネルギ密度は、中心軸Cの近傍で高く、中心軸Cから離間するにつれて中心軸Cの近傍よりも低くなる。このため、第1の電極群112と、第2および第3の電極群114,116とのエネルギ分布は、第1の電極群112の方が高い。すなわち、狭持部26で狭持された生体組織のX軸方向の温度分布(エネルギ密度)Tは、中心軸Cの近傍で高く、中心軸Cから離間するにつれて低くなる。このため、生体組織の狭持部26におけるX軸方向の温度勾配は大きい。
言い換えると、生体組織は狭持部26のX軸方向において、中心軸Cの近傍で大きなエネルギを受け、中心軸Cから離間するにつれて中心軸Cの近傍に対して小さなエネルギを受ける。したがって、生体組織を接合する場合などに、第1の狭持体52の本体62の中心軸Cの近傍で、生体組織を変性させて接合するなどの処置を確実に行うことができ、逆に、周囲の組織の変性を極力防止することができる。
そして、加熱により生体組織を処置した後、ハンドル22のカッタ駆動ノブ34を操作する。すると、カッタ174が第1の狭持体52および第2の狭持体54の先端部に向かって移動する。カッタ174の先端に刃174aがあるので、処置された生体組織を切断する。
なお、図11中の第1の電極群112の最も上端の電極122は、第2の電極群114および第3の電極群116の最も上端の電極124,126よりも下側に配設されているが、X軸方向に沿って並設されていることも好適である。
なお、上述した第1ないし第6の実施の形態で説明したような形状の第1および第2の狭持体52,54の本体62,66も許容される。これらの場合、第1の電極群112の各電極を図11に示すように、例えば2列に配設すればよい。
[第5の実施の形態]
次に、第5の実施の形態について図12ないし図15(B)を用いて説明する。
ここでは、エネルギ処置具として、例えば腹壁を通して、もしくは腹壁外で処置を行うための、サーキュラタイプのバイポーラ型高周波処置具(治療用処置具)12cを例にして説明する。
図12に示すように、高周波処置具12cは、ハンドル202と、シャフト204と、開閉可能な狭持部206とを備えている。ハンドル202には、ケーブル28を介してエネルギ源14が接続されている。
ハンドル202には、狭持部開閉ノブ212と、カッタ駆動レバー214が配設されている。狭持部開閉ノブ212は、ハンドル202に対して回転可能である。この狭持部開閉ノブ212をハンドル202に対して例えば右回りに回転させると、狭持部206の後述する離脱側狭持部224が本体側狭持部222に対して離隔(図13(A)参照)し、左回りに回転させると、離脱側狭持部224が本体側狭持部222に対して近接する(図13(B)参照)。
シャフト204は、円筒状に形成されている。このシャフト204は、生体組織への挿入性を考慮して、適度に湾曲されている。もちろん、シャフト204が真っ直ぐに形成されていることも好適である。
シャフト204の先端には、狭持部206が配設されている。図13(A)および図13(B)に示すように、狭持部206は、シャフト204の先端に形成された本体側狭持部(第1の狭持体)222と、この本体側狭持部222に着脱可能な離脱側狭持部(第2の狭持体)224とを備えている。
本体側狭持部222は、円筒体232と、フレーム234と、通電用パイプ236とを備えている。これら円筒体232およびフレーム234は、絶縁性を有する。円筒体232は、シャフト204の先端に連結されている。フレーム234は、円筒体232に対して固定された状態で配設されている。
フレーム234は、その中心軸が開口されている。このフレーム234の開口された中心軸には、通電用パイプ236がフレーム234の中心軸に沿って所定の範囲内で移動可能に配設されている。この通電用パイプ236は、狭持部開閉ノブ212を回転させると、図13(A)および図13(B)に示すように、例えばボールネジ(図示せず)の作用により所定の範囲内を移動可能である。この通電用パイプ236には、後述する通電用シャフト262のコネクト部262aが係脱可能なように、径方向内方に突出する突起236aが形成されている。
図13(A)および図13(B)に示すように、円筒体232とフレーム234との間には、空間246が形成されている。この空間246には、円筒状のカッタ242が配設されている。このカッタ242の基端部は、シャフト204の内側に配設されたカッタ用プッシャ244の先端部に接続されている。カッタ242は、カッタ用プッシャ244の外周面に固定されている。図示しないが、このカッタ用プッシャ244の基端部はハンドル202のカッタ駆動レバー214に接続されている。このため、ハンドル202のカッタ駆動レバー214を操作すると、カッタ用プッシャ244を介してカッタ242が移動する。
図13(A)および図13(C)に示すように、円筒体232の先端には、円環状の電極配設部252が形成されている。この電極配設部252には、出力部材やエネルギ放出部としての第1の高周波電極環254が配設されている。この第1の高周波電極環254には、第1の通電ライン254aの先端が固定されている。第1の通電ライン254aは、本体側狭持部222、シャフト204、ハンドル202を介してケーブル28に接続されている。
図13(A)、図13(C)、図14および図15(A)に示すように、この第1の高周波電極環254の外側には、縁部258が形成されている。
図13(C)、図14および図15(A)に示すように、第1の高周波電極環254は、第1の円環電極282aと、第2の円環電極282bと、第3の円環電極282cとを備えている。このうち、第1の円環電極282aは、第1の高周波電極環254の内周と外周との間の中心線C付近(第1の領域としての中心軸近傍領域)に形成されている。第2の円環電極282bは、第1の円環電極282aの内側(第2の領域としての中心軸離間領域(中心軸の内側領域))に形成されている。第3の円環電極282cは、第1の円環電極282aの外側(第2の領域としての中心軸離間領域(中心軸の外側領域))に形成されている。この第1の円環電極282aの径方向(R方向)の幅は、第2および第3の円環電極282b,282cの幅よりも広い。第2および第3の円環電極282b,282cの幅は、互いに略同一である。
そして、第1の円環電極282aと第2の円環電極282bとの間には、円環状の第1の絶縁部材284aが配設されている。第1の円環電極282aと第3の円環電極282cとの間には、円環状の第2の絶縁部材284bが配設されている。
これら第1の高周波電極環254の第1ないし第3の円環電極282a,282b,282c、第1および第2の絶縁部材284a,284b、本体側狭持部222の縁部258は、本体側狭持部222の生体組織に対する狭持面222aである。
一方、図13(A)および図13(B)に示すように、離脱側狭持部224は、コネクト部262aを有する通電用シャフト262と、ヘッド部264とを備えている。通電用シャフト262は、断面が円形状で、一端が先細に形成され、他端はヘッド部264に固定されている。コネクト部262aは、通電用パイプ236の突起236aに係合可能な凹溝状に形成されている。通電用シャフト262のコネクト部262a以外の部分の外表面は、コーティング等により絶縁されている。
図13(A)、図13(B)、図13(D)および図14に示すように、ヘッド部264には、円環状にカッタ受部270が配設されている。このカッタ受部270の外側には、円環状の電極配設部272が形成されている。この電極配設部272には、出力部材やエネルギ放出部としての第2の高周波電極環274が配設されている。この第2の高周波電極環274には、第2の通電ライン274aの一端が固定されている。第2の通電ライン274aの他端は通電用シャフト262に電気的に接続されている。この第2の高周波電極環274の外側には、縁部278の接触面が形成されている。
なお、通電用パイプ236は、シャフト204およびハンドル202を介してケーブル28に接続されている。このため、通電用パイプ236の突起236aに離脱側狭持部224の通電用シャフト262のコネクト部262aが係合されると、第2の高周波電極環274と通電用パイプ236とが電気的に接続される。
図13(D)、図14および図15(A)に示すように、第2の高周波電極環274は、第1の円環電極292aと、第2の円環電極292bと、第3の円環電極292cとを備えている。このうち、第1の円環電極292aは、第2の高周波電極環274の内周と外周との間の中心線C付近に形成されている。第2の円環電極292bは、第1の円環電極292aの内側に形成されている。第3の円環電極292cは、第1の円環電極292aの外側に形成されている。この第1の円環電極292aの径方向(R方向)の幅は、第2および第3の円環電極292b,292cの幅よりも広い。第2および第3の円環電極292b,292cの幅は、互いに略同一である。
そして、第1の円環電極292aと第2の円環電極292bとの間には、円環状の第1の絶縁部材294aが配設されている。第1の円環電極292aと第3の円環電極292cとの間には、円環状の第2の絶縁部材294bが配設されている。
次に、この実施の形態に係る治療処置システム10の作用について説明する。
図13(B)に示すように、本体側狭持部222を離脱側狭持部224に対して閉じた状態で例えば腹壁を通して腹腔内に高周波処置具12cの狭持部206およびシャフト204を挿入する。高周波処置具12cの本体側狭持部222および離脱側狭持部224間を処置したい生体組織に対して対峙させる。
本体側狭持部222および離脱側狭持部224で処置したい生体組織を狭持するため、ハンドル202の狭持部開閉ノブ212を操作する。このとき、ハンドル202に対して例えば右回りに回動させる。すると、図13(A)に示すように、通電用パイプ236をシャフト204のフレーム234に対して先端部側に移動させる。このため、本体側狭持部222と離脱側狭持部224との間が開き、離脱側狭持部224を本体側狭持部222から離脱させることができる。
そして、処置したい生体組織を本体側狭持部222の第1の高周波電極環254と離脱側狭持部224の第2の高周波電極環274との間に配置する。離脱側狭持部224の通電用シャフト262を本体側狭持部222の通電用パイプ236に挿入する。この状態で、ハンドル202の狭持部開閉ノブ212を例えば左回りに回動させる。このため、離脱側狭持部224が本体側狭持部222に対して閉じる。このようにして、処置対象の生体組織を本体側狭持部222と離脱側狭持部224との間で狭持する。
この状態で、フットスイッチやハンドスイッチを操作し、エネルギ源14からケーブル28を介して第1の高周波電極環254および第2の高周波電極環274にそれぞれエネルギを供給する。第1の高周波電極環254の第1ないし第3の円環電極282a,282b,282cは生体組織を介して第2の高周波電極環274の第1ないし第3の円環電極292a,292b,292cとの間に高周波電流を通電する。このため、本体側狭持部222と離脱側狭持部224との間の生体組織が加熱される。
このとき、図14および図15(A)に示すように、中心線C付近にある第1の円環電極282aの方が、中心線Cから離間した第2の円環電極282bや第3の円環電極282cよりも生体組織に対する接触面積や径方向(図14および図15(A)中のR軸方向)の幅が大きい。このため、第2の円環電極282bおよび第3の円環電極282cから生体組織に与えるエネルギは、第1の円環電極282aから生体組織に与えるエネルギよりもそれぞれ小さい。
さらに、第2の円環電極282bや第3の円環電極282cに接触した生体組織は、中心線Cから離間し、狭持部206の外部に近接しているので、本体側狭持部222と離脱側狭持部224との間の生体組織よりも遥かに低温である狭持部206の外部の影響を受ける。すなわち、狭持部206で狭持された生体組織のうち、狭持部206の縁部に近接する位置では、周辺環境に熱が奪われる。
したがって、狭持部206により生体組織に与えられるエネルギ密度は、中心線Cの近傍で高く、中心線Cから離間するにつれて中心線Cの近傍よりも低くなる。このため、第1の円環電極282aと、第2および第3の円環電極282b,282cとのエネルギ分布は、第1の円環電極282aの方が高い。すなわち、狭持部206で狭持された生体組織のR軸方向の温度分布(エネルギ密度)TR1は、中心線Cの近傍で高く、中心線Cから離間するにつれて低くなる。このため、生体組織の狭持部206におけるR軸方向の温度勾配は大きい。
言い換えると、生体組織は狭持部206のR軸方向において、中心線Cの近傍で大きなエネルギを受け、中心線Cから離間するにつれて中心線Cの近傍に対して小さなエネルギを受ける。したがって、生体組織を接合する場合などに、本体側狭持部222の中心線Cの近傍で、生体組織を変性させて接合するなどの処置を確実に行うことができ、逆に、周囲の組織の変性を極力防止することができる。
そして、ハンドル202のカッタ駆動レバー214を操作すると、カッタ242が本体側狭持部222の空間246から突出して、離脱側狭持部224のカッタ受部270に向かって移動する。カッタ242の先端に刃があるので、処置された生体組織を円形状に切断する。
ところで、図15(B)に示す従来技術の本体側狭持部222には、中心線C上に1つの円環電極eが配設されている。このような本体側狭持部222で狭持された生体組織を処置する場合、例えば図15(B)に示す温度分布TR1を示す。この温度分布TR1は、中央が特にフラットである。
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下の効果が得られる。
図15(A)に示すように、本体側狭持部222の第1の高周波電極環254(図13(C)参照)の中心線C付近に第1の円環電極282aを配設した。そして、第1の円環電極282aの生体組織に対する接触面積を第2の円環電極282bや第3の円環電極282cに比べて大きくした。すなわち、第1の円環電極282aから生体組織に与えるエネルギ量を、第2の円環電極282bや第3の円環電極282cから生体組織に与えるエネルギ量よりも大きくした。
そうすると、図15(A)に示す本体側狭持部222により生体組織に与えるR軸方向の温度分布TR1を、図15(B)に示す従来技術の温度分布TR1に比べて、本体側狭持部222の中央部(中心線Cの近傍)を高く、縁部に対応する位置を低くするなど、大きな温度勾配を得ることができる。すなわち、図15(A)に示す本体側狭持部222により生体組織に与えるR軸方向の温度分布TR1の温度勾配を、図15(B)に示す従来技術の温度分布TR1の温度勾配に対して、より大きくすることができる。特に、中央部の温度勾配をより大きくすることができる。そうすると、本体側狭持部222のR軸方向の電極282aの配置により、生体組織を確実に変性および接合することができ、電極282b,282cの配置により、周辺組織に与える影響を極力防止することができる。
なお、この実施の形態では、第1および第2の高周波電極環254,274が円環状であるとして説明したが、例えば楕円形状など、種々の形状が許容される。
[第6の実施の形態]
次に、第6の実施の形態について図16を用いて説明する。この実施の形態は第5の実施の形態の変形例であって、第5の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図16に示すように、第1の高周波電極環254(図13(C)参照)は、第1の円環電極302aと、第2の円環電極302bとを備えている。このうち、第1の円環電極302aは、内側に配設され、第2の円環電極302bは第1の円環電極302aの外側に配設されている。そして、第1の円環電極302aと第2の円環電極302bとの間には、円環状の絶縁部材304が配設されている。なお、第1の高周波電極環254の中心線Cは、第1の円環電極302a上にある。
このとき、第1の円環電極302aのR軸方向の幅は、第2の円環電極302bのR軸方向の幅よりも大きい。このため、第1の円環電極302aから生体組織に与えるR軸方向のエネルギは、第2の円環電極302bから生体組織に与えるR軸方向のエネルギよりも大きい。
さらに、第1の円環電極302aの内側の縁部や第2の円環電極302bの外側の縁部258に接触した生体組織は、中心線Cから離間し、狭持部206の外部に近接しているので、本体側狭持部222と離脱側狭持部224との間の生体組織よりも遥かに低温である狭持部206の外部の影響を受ける。すなわち、狭持部206で狭持された生体組織のうち、狭持部206の縁部に近接する位置では、周辺環境に熱が奪われる。
したがって、第1の円環電極302aと、第2の円環電極302bとのエネルギ分布は、第1の円環電極302aの方が高い。すなわち、狭持部206で狭持された生体組織のR軸方向の温度分布(エネルギ密度)TR1は、中心線C上およびその内側で高く、中心線Cの外側に向かうにつれて低くなる。このため、生体組織の狭持部206におけるR軸方向の温度勾配は大きい。
言い換えると、生体組織は狭持部206のR軸方向において、中心線C上およびその内側で大きなエネルギを受け、中心線Cの外側に向かうにつれて中心線Cの近傍に対して小さなエネルギを受ける。したがって、生体組織を接合する場合などに、本体側狭持部222の中心線C上およびその内側で、生体組織を変性させて接合するなどの処置を確実に行うことができ、逆に、周囲の組織の変性を極力防止することができる。
[第7の実施の形態]
次に、第7の実施の形態について図17を用いて説明する。この実施の形態は第5の実施の形態の変形例であって、第5の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図17に示すように、第1の高周波電極環254(図13(C)参照)は、第1の円環電極群312aと、第2の円環電極群312bと、第3の円環電極群312cとを同心的に備えている。このうち、第1の円環電極群312aは、第1の高周波電極環254の内周と外周との間の中心線C付近に配設されている。第2の円環電極群312bは、第1の円環電極群312aの内側に配設されている。第3の円環電極群312cは、第1の円環電極群312aの外側に配設されている。
第1の円環電極群312aは、それぞれ円形の複数の電極314aを同一の円周上に備えている。第2の円環電極群312bは、それぞれ円形の複数の電極314bを同一の円周上に備えている。第3の円環電極群312cは、それぞれ円形の複数の電極314cを同一の円周上に備えている。これら電極314a、電極314bおよび電極314cは、R軸方向およびR軸方向など、径方向に並設されている。すなわち、第1ないし第3の円環電極群312a,312b,312cは、同じ中心角を有するそれぞれ同数の電極314a,314b,314cを備えている。したがって、第1の円環電極群312aの各電極314aの中心間の円弧の長さ(中心間距離)は、第2の円環電極群312bの各電極314bの中心間の円弧の長さよりも長い。また、第1の円環電極群312aの各電極314aの中心間の円弧の長さは、第3の円環電極群312cの各電極314cの中心間の円弧の長さよりも短い。
ここで、第1の円環電極群312aの電極314aと、第2の円環電極群312bの電極314bとの面積やR軸方向の幅(直径)を比較すると、第1の円環電極群312aの電極314aの面積や直径の方が大きい。第2の円環電極群312bの電極314bの面積や直径は、第3の円環電極群312cの電極314cの面積や直径と略同一である。このため、第1の円環電極群312aの各電極314aから生体組織に与えるエネルギは、第2の円環電極群312bおよび第3の円環電極群312cの各電極314b,314cから生体組織に与えるエネルギよりも大きい。
さらに、第2の円環電極群312bや第3の円環電極群312cに接触した生体組織は、中心線Cから離間し、狭持部206の外部に近接しているので、本体側狭持部222と離脱側狭持部224との間の生体組織よりも遥かに低温である狭持部206の外部の影響を受ける。すなわち、狭持部206で狭持された生体組織のうち、狭持部206の縁部に近接する位置では、周辺環境に熱が奪われる。
したがって、第1の円環電極群312aと、第2および第3の円環電極群312b,312cとのエネルギ分布は、第1の円環電極群312aの方が高い。すなわち、狭持部206で狭持された生体組織のR軸方向の温度分布(エネルギ密度)TR1は、中心線Cの近傍で高く、中心線Cから離間するにつれて低くなる。このため、生体組織の狭持部206におけるR軸方向の温度勾配は大きい。
言い換えると、生体組織は狭持部206のR軸方向において、中心線Cの近傍で大きなエネルギを受け、中心線Cから離間するにつれて中心線Cの近傍に対して小さなエネルギを受ける。したがって、生体組織を接合する場合などに、本体側狭持部222の中心線Cの近傍で、生体組織を変性させて接合するなどの処置を確実に行うことができ、逆に、周囲の組織の変性を極力防止することができる。
なお、この実施の形態では、第1の円環電極群312aが複数の電極314aを備えていることについて説明したが、第5の実施の形態で説明した第1の円環電極282a(図13(C)参照)のように、第1の円環電極群312aが連続した円環状に形成されていることも好適である。
[第8の実施の形態]
次に、第8の実施の形態について図18を用いて説明する。この実施の形態は第5の実施の形態の変形例であって、第5の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図18に示すように、第1の高周波電極環254(図13(C)参照)は、第1の円環電極群312aと、第2の円環電極群312bと、第3の円環電極群312cとを同心的に備えている。このうち、第1の円環電極群312aは、第1の高周波電極環254の内周と外周との間の中心線C付近に配設されている。第2の円環電極群312bは、第1の円環電極群312aの内側に配設されている。第3の円環電極群312cは、第1の円環電極群312aの外側に配設されている。
第1の円環電極群312aは、それぞれ円形の複数の電極314aを同一の円周上に備えている。第2の円環電極群312bは、それぞれ円形の複数の電極314bを同一の円周上に備えている。第3の円環電極群312cは、それぞれ円形の複数の電極314cを同一の円周上に備えている。これら第2の円環電極群312bの電極314bおよび第3の円環電極群312cの電極314cは、R軸方向およびR軸方向など、径方向に並設されている。そして、第2および第3の円環電極群312b,312cは、それぞれ同数の電極314b,314cを備えている。第1の円環電極群312aの電極314aは、第2および第3の円環電極群312b,312cの電極314b,314cの電極314b,314cの数に対して1.5倍程度増やされている。
なお、第1ないし第3の円環電極群312a,312b,312cの電極314a,314b,314cは、それぞれ同一の面積を有する。
したがって、第1の円環電極群312aの各電極314aの中心間の円弧の長さ(中心間距離)は、第2の円環電極群312bの各電極314bの中心間の円弧の長さよりも短い。また、第1の円環電極群312aの各電極314aの中心間の円弧の長さは、第3の円環電極群312cの各電極314cの中心間の円弧の長さよりも短い。このため、第1の円環電極群312aの密度は、第2および第3の円環電極群312b,312cの密度よりも高い。
さらに、第2の円環電極群312bや第3の円環電極群312cに接触した生体組織は、中心線Cから離間し、狭持部206の外部に近接しているので、本体側狭持部222と離脱側狭持部224との間の生体組織よりも遥かに低温である狭持部206の外部の影響を受ける。すなわち、狭持部206で狭持された生体組織のうち、狭持部206の縁部に近接する位置では、周辺環境に熱が奪われる。
したがって、第1の円環電極群312aと、第2および第3の円環電極群312b,312cとのエネルギ分布は、第1の円環電極群312aの方が高い。すなわち、狭持部206で狭持された生体組織のR軸方向の温度分布(エネルギ密度)TR1は、中心線Cの近傍で高く、中心線Cから離間するにつれて低くなる。このため、生体組織の狭持部206におけるR軸方向の温度勾配は大きい。
言い換えると、生体組織は狭持部206のR軸方向において、中心線Cの近傍で大きなエネルギを受け、中心線Cから離間するにつれて中心線Cの近傍に対して小さなエネルギを受ける。したがって、生体組織を接合する場合などに、本体側狭持部222の中心線Cの近傍で、生体組織を変性させて接合するなどの処置を確実に行うことができ、逆に、周囲の組織の変性を極力防止することができる。
[第9の実施の形態]
次に、第9の実施の形態について図19を用いて説明する。この実施の形態は第5ないし第8の実施の形態の変形例であって、第5ないし第8の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図19に示すように、この実施の形態は、第8の実施の形態における第1の円環電極群312aが除去されている。第2の円環電極群(本体側狭持部222の内周側領域)312bの隣接する電極314b間の円弧の長さ(中心間距離)Ca2は、第3の円環電極群(本体側狭持部222の外周側領域)312cの隣接する電極314c間の円弧の長さ(中心間距離)Ca3に比べて短い。このとき、第2の円環電極群312bの電極314bは、第3の円環電極群312cの電極314cと同じ直径および面積を有する。このため、第2の円環電極群312bおよび第3の円環電極群312cから生体組織に与えるR軸方向のエネルギは、互いに略同一である。
しかし、上述したように、第2の円環電極群312bの隣接する電極314b間距離Ca2よりも、第3の円環電極群312cの隣接する電極314c間距離Ca3の方が長い。このため、第2の円環電極群312bよりも第3の円環電極群312cの方が密度が低い。そうすると、第2の円環電極群312bの各電極314bから生体組織に与えるエネルギは、第3の円環電極群312cの各電極314cから生体組織に与えるエネルギよりも大きい。
さらに、第3の円環電極群312cの外側の縁部に接触した生体組織は、中心線Cから離間し、狭持部206の外部に近接しているので、本体側狭持部222と離脱側狭持部224との間の生体組織よりも遥かに低温である狭持部206の外部の影響を受ける。すなわち、狭持部206で狭持された生体組織のうち、狭持部206の縁部に近接する位置では、周辺環境に熱が奪われる。
したがって、第2の円環電極群312bと、第3の円環電極群312cとのエネルギ分布は、第2の円環電極群312bの方が高い。すなわち、狭持部206で狭持された生体組織のR軸方向の温度分布(エネルギ密度)TR1は、中心線C上およびその内側で高く、中心線Cの外側に向かうにつれて低くなる。このため、生体組織の狭持部206におけるR軸方向の温度勾配は大きい。
言い換えると、生体組織は狭持部206のR軸方向において、中心線C上およびその内側で大きなエネルギを受け、中心線Cの近傍から中心線Cの外側に向かうにつれて中心線Cの近傍に対して小さなエネルギを受ける。したがって、生体組織を接合する場合などに、本体側狭持部222の中心線C上およびその内側で、生体組織を変性させて接合するなどの処置を確実に行うことができ、逆に、周囲の組織の変性を極力防止することができる。
[第10の実施の形態]
次に、第10の実施の形態について図20を用いて説明する。この実施の形態は第6および第9の実施の形態の変形例であって、第6および第9の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図20に示すように、第9の実施の形態とは異なり、第2の円環電極群312bの各電極314bの面積が第3の円環電極群312cの各電極314cの面積とは異なる。ここでの第2の円環電極群312bの各電極は、第9の実施の形態で説明した第2の円環電極群312bの各電極314bに比べて直径および面積が大きい。
他の構造、作用、効果は第6の実施の形態と同じであるから説明を省略する。
[第11の実施の形態]
次に、第11の実施の形態について図21を用いて説明する。この実施の形態は第6ないし第10の実施の形態の変形例であって、第6ないし第10の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図21に示すように、第2および第3の円環電極群312b,312cの各電極314b,314cの数は、同数である。しかし、第2および第3の円環電極群312b,312cの各電極314b,314cの数は、第8の実施の形態で説明した場合に比べて、1/2から1/3程度に減らされている。
そして、第1の円環電極群312aの各電極314aは、中心線Cよりも内側に配設されている。この実施の形態の場合、例えば第1の円環電極群312aの各電極314aは、中心線Cに内接する。すなわち、第1の円環電極群312aの各電極314aは、中心線Cからやや内側の位置に配設され、第2の円環電極群312bの各電極314bに近づけられている。さらに、第1の円環電極群312aの各電極314aは、第2および第3の円環電極群312b,312cの各電極314b,314cの間に配設されている。
このため、本体側狭持部222の狭持面222aは、中心線Cよりも内側の第1および第2の円環電極群312a,312bの密度が濃く、外側の第3の円環電極群312cの密度が薄い。
さらに、第3の円環電極群312cの外側の縁部に接触した生体組織は、中心線Cから離間し、狭持部206の外部に近接しているので、本体側狭持部222と離脱側狭持部224との間の生体組織よりも遥かに低温である狭持部206の外部の影響を受ける。すなわち、狭持部206で狭持された生体組織のうち、狭持部206の縁部に近接する位置では、周辺環境に熱が奪われる。
したがって、第1および第2の円環電極群312a,312bと、第3の円環電極群312cとのエネルギ分布は、第1および第2の円環電極群312a,312bの方が高い。すなわち、狭持部206で狭持された生体組織のR軸方向の温度分布(エネルギ密度)TR1は、中心線C上およびその内側で高く、中心線Cの外側に向かうにつれて低くなる。このため、生体組織の狭持部206におけるR軸方向の温度勾配は大きい。
言い換えると、生体組織は狭持部206のR軸方向において、中心線C上およびその内側で大きなエネルギを受け、中心線Cの外側に向かうにつれて中心線Cの近傍に対して小さなエネルギを受ける。したがって、生体組織を接合する場合などに、本体側狭持部222の中心線C上およびその内側で、生体組織を変性させて接合するなどの処置を確実に行うことができ、逆に、周囲の組織の変性を極力防止することができる。
なお、上述した第7ないし第11の実施の形態では、各電極314a,314b,314cを円形状として説明したが、楕円形や菱形等、種々の形状が許容される。
付随的な効果および改良はこれら技術を有する者に容易になされるものである。このため、発明の広義の見地は明細書に代表される実施の形態に限定されるものではない。したがって、種々の改良が、添付された特許請求の範囲およびその均等の範囲によって規定される一般的発明概念の発明の精神又は範囲から逸脱することなくなされ得る。

Claims (9)

  1. 生体組織にエネルギを作用させる治療用処置具であって、
    前記生体組織を狭持する狭持部を具備し、
    前記狭持部は、
    互いに対して相対的に移動可能な第1及び第2の狭持体と、
    前記第1及び第2の狭持体の少なくとも一方に設けられ、エネルギ源に接続される複数のエネルギ放出部と
    を備え、
    前記第1及び第2の狭持体は、それぞれ基端部と、先端部と、長手方向の中心軸と、互いの狭持体に対して近接した位置に配設された狭持面とを備え、
    前記複数のエネルギ放出部は、前記第1及び第2の狭持体の前記狭持面の前記中心軸の近傍に配設された第1の領域と、前記中心軸に対して離間した位置に配設された第2及び第3の領域とを備え、
    前記第1の領域から第3の領域には、前記エネルギ放出部がそれぞれ複数配設され、
    前記第1の領域に配設された前記エネルギ放出部の数を、前記第2及び第3の領域に配設された前記エネルギ放出部の数よりも多くし、前記第1の領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度を、前記第2及び第3の領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度に対して大きくしたことを特徴とする治療用処置具。
  2. 生体組織にエネルギを作用させる治療用処置具であって、
    前記生体組織を狭持する狭持部を具備し、
    前記狭持部は、
    互いに対して相対的に移動可能な第1及び第2の狭持体と、
    前記第1及び第2の狭持体の少なくとも一方に設けられ、エネルギ源に接続される複数のエネルギ放出部と
    を備え、
    前記第1及び第2の狭持体は、それぞれ基端部と、先端部と、長手方向の中心軸と、互いの狭持体に対して近接した位置に配設された狭持面とを備え、
    前記複数のエネルギ放出部は、前記第1及び第2の狭持体の前記狭持面の前記中心軸の近傍に配設された第1の領域と、前記中心軸に対して離間した位置に配設された第2及び第3の領域とを備え、
    前記第1の領域から第3の領域には、前記エネルギ放出部がそれぞれ複数配設され、
    前記第1の領域に配設された前記エネルギ放出部同士の間隔を、前記第2及び第3の領域に配設された前記エネルギ放出部同士の間隔よりも狭くし、前記第1の領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度を、前記第2及び第3の領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度に対して大きくしたことを特徴とする治療用処置具。
  3. 生体組織にエネルギを作用させる治療用処置具であって、
    前記生体組織を狭持する狭持部を具備し、
    前記狭持部は、
    互いに対して相対的に移動可能な第1及び第2の狭持体と、
    前記第1及び第2の狭持体の少なくとも一方に設けられ、エネルギ源に接続される複数のエネルギ放出部と
    を備え、
    前記第1及び第2の狭持体は、内周と外周とこれら内周と外周との間の中心線とを有する環状であり、
    前記エネルギ放出部は、前記中心線の近傍に配設された第1の領域と、前記中心線に対して離間した第2の領域とを備え、
    前記第2の領域は、前記第1の領域の内側の内側領域と、前記第1の領域の外側の外側領域とを備え、
    前記第1の領域のエネルギ放出部の径方向の幅を、前記内側領域及び外側領域のエネルギ放出部の径方向の幅よりも広くし、前記第1の領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度を、前記第2の領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度に対して大きくしたことを特徴とする治療用処置具。
  4. 生体組織にエネルギを作用させる治療用処置具であって、
    前記生体組織を狭持する狭持部を具備し、
    前記狭持部は、
    互いに対して相対的に移動可能な第1及び第2の狭持体と、
    前記第1及び第2の狭持体の少なくとも一方に設けられ、エネルギ源に接続される複数のエネルギ放出部と
    を備え、
    前記第1及び第2の狭持体は、内周と外周とこれら内周と外周との間の中心線とを有する環状であり、
    前記エネルギ放出部は、前記中心線の近傍に配設された第1の領域と、前記中心線に対して離間した第2の領域とを備え、
    前記第1の領域は、前記中心線を含む前記第1及び第2の狭持体の内周に配設され、
    前記第2の領域は、前記第1の領域の外側に配設され、
    前記第1の領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度を、前記第2の領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度に対して大きくしたことを特徴とする治療用処置具。
  5. 生体組織にエネルギを作用させる治療用処置具であって、
    前記生体組織を狭持する狭持部を具備し、
    前記狭持部は、
    互いに対して相対的に移動可能な第1及び第2の狭持体と、
    前記第1及び第2の狭持体の少なくとも一方に設けられ、エネルギ源に接続される複数のエネルギ放出部と
    を備え、
    前記第1及び第2の狭持体は、内周と外周とこれら内周と外周との間の中心線とを有する環状であり、
    前記エネルギ放出部は、前記中心線の近傍に配設された第1の領域と、前記中心線に対して離間した第2の領域とを備え、
    前記第2の領域は、前記第1の領域の内側の内側領域と、前記第1の領域の外側の外側領域とを備え、
    前記第1の領域、内側領域及び外側領域に配設された前記エネルギ放出部は、それぞれ同心的に複数配設され、
    前記第1の領域に配設された前記エネルギ放出部の数を、前記内側領域及び外側領域にそれぞれ配設された前記エネルギ放出部の数よりも多くし、前記第1の領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度を、前記第2の領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度に対して大きくしたことを特徴とする治療用処置具。
  6. 生体組織にエネルギを作用させる治療用処置具であって、
    前記生体組織を狭持する狭持部を具備し、
    前記狭持部は、
    互いに対して相対的に移動可能な第1及び第2の狭持体と、
    前記第1及び第2の狭持体の少なくとも一方に設けられ、エネルギ源に接続される複数のエネルギ放出部と
    を備え、
    前記第1及び第2の狭持体は、内周と外周とこれら内周と外周との間の中心線とを有する環状であり、
    前記エネルギ放出部は、前記中心線の近傍に配設された第1の領域と、前記中心線に対して離間した第2の領域とを備え、
    前記第2の領域は、前記第1の領域の内側の内側領域と、前記第1の領域の外側の外側領域とを備え、
    前記第1の領域、内側領域及び外側領域には、前記エネルギ放出部がそれぞれ同心的に複数配設され、
    前記第1の領域に配設されたエネルギ放出部の面積を、前記内側領域及び外側領域に配設されたエネルギ放出部の面積よりも大きくし、前記第1の領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度を、前記第2の領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度に対して大きくしたことを特徴とする治療用処置具。
  7. 生体組織にエネルギを作用させる治療用処置具であって、
    前記生体組織を狭持する狭持部を具備し、
    前記狭持部は、
    互いに対して相対的に移動可能な第1及び第2の狭持体と、
    前記第1及び第2の狭持体の少なくとも一方に設けられ、エネルギ源に接続される複数のエネルギ放出部と
    を備え、
    前記第1及び第2の狭持体は、内周と外周とこれら内周と外周との間の中心線とを有する環状であり、
    前記エネルギ放出部は、前記中心線の近傍に配設された第1の領域と、前記中心線に対して離間した第2の領域とを備え、
    前記第2の領域は、前記第1の領域の内側の内側領域と、前記第1の領域の外側の外側領域とを備え、
    前記第1の領域、内側領域及び外側領域に配設された前記エネルギ放出部は、それぞれ同心的に複数配設され、
    前記第1の領域に配設された前記エネルギ放出部の間隔を、前記内側領域及び外側領域に配設された前記エネルギ放出部の間隔よりも狭くし、前記第1の領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度を、前記第2の領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度に対して大きくしたことを特徴とする治療用処置具。
  8. 生体組織にエネルギを作用させる治療用処置具であって、
    前記生体組織を狭持する狭持部を具備し、
    前記狭持部は、
    互いに対して相対的に移動可能な第1及び第2の狭持体と、
    前記第1及び第2の狭持体の少なくとも一方に設けられ、エネルギ源に接続される複数のエネルギ放出部と
    を備え、
    前記第1及び第2の狭持体は、内周と外周とこれら内周と外周との間の中心線とを有する環状であり、
    前記エネルギ放出部は、前記中心線の近傍を含む前記第1及び第2の狭持体の内周側に配設された内周側領域と、前記内周側領域の外側に配設された外周側領域とを備え、
    前記内周側領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度を、前記外周側領域における前記エネルギ放出部のエネルギ密度に対して大きくしたことを特徴とする治療用処置具。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1に記載の治療用処置具と、
    前記第1及び第2の狭持体の少なくとも一方の、他方に対する相対的な移動を操作する操作部と、
    前記第1及び第2の狭持体の少なくとも一方にエネルギを供給するためのエネルギ源と
    を具備することを特徴とする治療処置システム。
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