以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、斜視図において表示する矢印Fは錠の前方を表示し、矢印Rは錠の後方を表示している。本実施形態のディスクタンブラー錠は、図2,4,5に示すように、標準の長さを有したディスクタンブラー錠本体1の基部に、錠の延長部を連結し長尺のシリンダ錠として構成される。
このディスクタンブラー錠は、ディスクタンブラー錠本体1の基部に連結軸9及び連結筒10を接続すると共に、連結筒10の基部をフランジ部材12の固定円筒13に結合し、固定円筒13の内側に回動可能に保持された出力軸(錠軸)11の先端に、連結軸9の末端を連結し、長尺のシリンダ錠として構成される。さらに、このディスクタンブラー錠本体1は、合鍵を変換可能とするキー変換型、つまり錠を解錠する際のキーコードを変換可能なキーコード変換型として構成される。
ディスクタンブラー錠本体1は、図8に示すように、シリンダ錠の外殻となる円筒状の外筒2を有し、外筒2内には、キー操作により回動する略円柱状の内筒3が、所定の角度範囲(通常使用時、図3の時計方向または反時計方向に例えば約130°、キー変換時には時計方向または反時計方向に例えば約180°の範囲)で回転可能に挿入される。図3に示す回転面Xが解錠時における内筒3と外筒2の境界面を構成する。
外筒2は、図9に示すように、その前面側に内側フランジ部を有しており、内側フランジ部の内側に、内筒3のキー挿入孔31を露出させるための前面開口部22が設けられる。外筒2の背面側端部は、図9(b)の如く、そのままストレートに開口し、その開口近傍の内壁部には、連結筒10の先端部を嵌入させるための薄い嵌入凹部が内側円周に沿って形成されている。
さらに、図9(c)に示すように、外筒2内における、後述の第1ロック部材4を有する内筒3が通常施錠位置にある時、その第1ロック部材4が嵌合して係止される位置、つまり正面視の外筒2内の9時相当位置に、略三角形の横断面形状を有する係止溝21が軸方向(長手方向)に沿って形成されている。この係止溝21には、図3に示すように、第1ロック部材4が嵌合するほか、図22に示すように、変換時に合鍵を180°回転したとき、第2ロック部材5が嵌合可能となっている。
また、図9(b)に示すように、外筒2内における正面視の3時相当位置、つまり後述の第1ロック部材4及び第2ロック部材5を有する内筒3が通常施錠位置(原位置)にある時、その第2ロック部材5と同じ円周角度位置に、1対の第1ロック押込用突起20が第2ロック部材5の幅以上の間隔をおいて突設されている。これら1対の第1ロック押込用突起20は、図3に示す如く、内筒3の回転時、第2ロック部材5とは係合しない、外筒2の先端側と末端側の両端部に外れた位置に形成されている。
また、これらの2箇所の第1ロック押込用突起20は、図21に示す如く、キーコード変換時に、内筒3を180°回転させたとき、第1ロック部材4を内側に押し込み、第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7の噛合を分離させるために、第1ロック部材4と第1ロック押込用突起20は係合可能に形成されている。図9に示すように、1対の第1ロック押込用突起20は、略三角形の横断面形状を有して軸方向(長手方向)に短い幅で形成され、第2ロック部材5が第1ロック押込用突起20と対向する位置(合鍵を抜いた通常施錠位置)では、図3のように、第2ロック部材5の先端部は第1ロック押込用突起20と係合せず、第1ロック押込用突起20と20の間に位置するようになっている。
一方、キーコード(合鍵)を変換する際、挿入した合鍵により内筒3を180°回した状態では、図21のように、第1ロック部材4の先端部が第1ロック押込用突起20の先端部と係合し、これにより、第1ロック部材4が内筒3の内側に押し込まれ、第1ロック部材4が後述の第1ディスクタンブラー6を第2ロック部材5側に押して、第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7と噛合を外すよう構造となっている。
1対の第1ロック押込用突起20は、図9(b)に示すように、第2ロック部材5の長さより少し長い間隔をおいて配置され、2個の第1ロック押込用突起20と20の間は、外筒2の内周面と略同一レベルとなっている。したがって、内筒3の回転により、第1ロック部材4が第1ロック押込用突起20の位置に達したとき、第1ロック部材4と第1ロック押込用突起20が係合し、第1ロック部材4は内側に押し込まれるが、第2ロック部材5が第1ロック押込用突起20の位置に達する通常時には、図3のように、第2ロック部材5とが第1ロック押込用突起20は係合しないようになっている。第2ロック部材5は、第1ディスクタンブラー6を第1ロック部材4との間に挟むようにして保持し、内筒3の回転時、第1ディスクタンブラー6がラジアル方向に移動しないように動作する。また、第2ロック部材5は、キーコードの変換時に、内筒3を180°回転したとき、外筒2の係止溝21にその三角尖頭部を嵌合させて、その角度位置を保持するように動作する。
一方、外筒2の内周面における第1ロック押込用突起20と反対側には、横断面を略三角形とする係止溝21が長手方向(軸方向)に沿って形成されている。つまり、図3に示す如く、外筒2の正面視の9時相当位置に係止溝21が形成され、この係止溝21には、図3に示す如く、内筒3が通常施錠状態のとき、内筒3の第1ロック部材4が嵌入して係止されるようになっている。また、この係止溝21には、キー変換時に内筒3が180°回転したとき、図21に示すように、第1ロック部材4とは180°反対側の第2ロック部材5の先端部が嵌入して係止されるようになっている。
外筒2内に回転可能に挿入される内筒3は、図6〜図11に如く、概略的には円柱状に形成され、その軸心位置に、横断面を長方形とするキー挿入孔31が軸方向に沿って形成されている。さらに、内筒3内には、キー挿入孔31を横断する方向、つまりキー挿入孔31の軸方向と直角に、8個のタンブラー挿入孔32が一定の間隔をおいて並設されている。8個のタンブラー挿入孔32は、図6、図8などに示すように、段差部を有した平板状空間として形成され、後述の第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7を重ね合わせた状態で挿入し、所定の範囲で摺動可能に形成されている。また、各タンブラー挿入孔32は、内筒3内で、その軸芯位置のキー挿入孔31と連通している。
さらに、各タンブラー挿入孔32内に挿入された第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7は、合鍵をキー挿入孔31内に挿入した際、図3の上下方向つまり錠の軸方向とは垂直の上下方向に、タンブラー挿入孔32内を移動可能となっており、さらに、キーコード(合鍵)の変換時に内筒3を180°回転させたときには、第1ロック部材4の内側への移動に伴い、第1ディスクタンブラー6が、第2ディスクタンブラー7に対する係合位置を変えるように、タンブラー挿入孔32内をその幅方向に移動可能となっている。
上述のように、内筒3にはその軸と垂直方向に8個のタンブラー挿入孔32が板状空間として一定の間隔をおいて並設されているが、図8、図11に示すように、内筒3の背面側後部の小径部分には、第2のタンブラー挿入孔33が上記8枚のタンブラー挿入孔32と平行に形成されている。この第2のタンブラー挿入孔33は、内筒軸芯位置に設けたキー挿入孔31と連通して形成され、タンブラー挿入孔33には1枚の第3ディスクタンブラー8が図8のように挿入される。この第3ディスクタンブラー8は、合鍵をキー挿入孔31に、正しく最も奥まで挿入した状態で、外筒2の係止凹部23との係合を外し、内筒3が適正に回転するように機能するものである。
一方、内筒3の外周部における正面視で9時相当位置に、第1ロック用溝34が図3、8に示すように内筒3の軸方向に沿って形成され、この第1ロック用溝34は内筒3内の上記各タンブラー挿入孔32に連通している。この第1ロック用溝34には図8の如く、棒状の第1ロック部材4がラジアル方向に摺動可能に嵌め込まれる。
この第1ロック部材4は、角柱の側面に、横断面を略二等辺三角形とする三角柱を一体形成し、先端に三角尖頭部を設けるように構成され、上記外筒2内の係止溝21にその三角尖頭部を嵌合可能とするように、第1ロック部材4はその三角尖頭部を内筒3の外周方向に向けて配設される。また、この第1ロック部材4は第2ロック部材5よりその軸方向の長さが長く形成され、第1ロック部材4が係止溝21と係合する状態から内筒3を180°回転させたとき、図21のように、第1ロック部材4が、係止溝21と反対側の外筒内の第1ロック押込用突起20に乗り上げるように係合し、内筒3の内側に押し込まれる構造となっている。
このような第1ロック部材4は、内筒3の第1ロック用溝34内に挿入する際、図8に示すように、2本のコイルばね36を第1ロック用溝34内の両端部近傍に装着し、コイルばね36を圧縮する形態で、第1ロック用溝34内に挿入される。これにより、第1ロック部材4は、内筒3の第1ロック用溝34内において、2本のコイルばね36により、その三角尖頭部をラジアル方向外側つまり外筒2側に突き出すように付勢され、装着される。図3に示すように、通常時、第1ロック部材4の三角尖頭部は略三角形断面の係止溝21に係合し、第1ロック部材4はコイルばね36により突出係合方向に付勢されるが、図14に示すように、合鍵を挿入し内筒3を回動操作した時には、第1ロック部材4がコイルばね36を圧縮して内側に移動し、内筒3を回動操作することができる。
内筒3の外周部における正面視の3時相当位置には、図3、図10に示すように、第2ロック用溝35が軸方向に沿って形成され、この第2ロック用溝35は内筒3内の上記各タンブラー挿入孔32に連通している。また、この第2ロック用溝35には図3、10の如く、棒状の第2ロック部材5がラジアル方向に摺動可能に嵌め込まれる。第2ロック部材5は、角柱の側面に、横断面を略二等辺三角形とする三角柱を一体形成し、三角尖頭部を先端に設けるように構成され、上記外筒2内の係止溝21にその三角尖頭部を嵌合可能としている。また、第2ロック部材5は、上記第1ロック部材4より軸方向の幅が短く形成され、内筒3が通常施錠位置にあるとき、図3のように、第2ロック部材5の三角尖頭部は、第1ロック押込用突起20の間に位置し、第2ロック部材5は第1ロック押込用突起20とは係合しないようになっている。
また、上記と同様、この第2ロック部材5は、内筒3の第2ロック用溝35内にラジアル方向に摺動可能に挿入されるが、第2ロック部材5を第2ロック用溝35内に挿入する際、図8に示すように、2本のコイルばね37を第2ロック用溝35内の両端部近傍に挿入し、コイルばね37を圧縮する形態で、第2ロック用溝35内に挿入される。これにより、第2ロック部材5は、内筒3の第2ロック用溝35内において、2本のコイルばね37により、その三角尖頭部をラジアル方向外側に突き出すように付勢され、装着される。
第2ロック部材5は、図21に示すように、キーコード変換時に内筒3を180°回動操作した時には、その三角尖頭部が略三角形断面の係止溝21に係合し、第2ロック部材5はコイルばね37により突出係合方向に付勢されるが、別の合鍵を挿入して元の位置に戻すように180°回転操作したときには、図22,23に示すように、第2ロック部材5がコイルばね37を圧縮して内側に移動し、内筒3を回動操作することができる。なお、内筒3の背面後部には、図8に示すように、連結嵌合部38が設けられ、ディスクタンブラー錠本体1を錠の延長部と連結した際、後述の連結軸9の前端部がこの連結嵌合部38に嵌合して連結される構造となっている。
上記のように、内筒3に形成された8個の各タンブラー挿入孔32には、第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7が図8のように重ね合わせ噛合した状態で挿入されるが、第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7の形状は、図12,13に示すように構成される。
すなわち、第1ディスクタンブラー6は、図12、図13に示すように、金属板の内側に方形穴6aを開口形成して構成され、方形穴6aは合鍵が挿入可能な大きさに形成されている。また、方形穴6a内の一側部に方形突起部6bが突設され、合鍵25(図20)を内筒3のキー挿入孔31に挿入したとき、方形突起部6bは合鍵のキーブランクの平面側に形成されたキー溝26(図20)に嵌入するように構成される。
さらに、第1ディスクタンブラー6の一方の側縁部には歯部6cが形成される。この歯部6cは、ラック状に形成され、複数の歯を、所定間隔の凹部を介して直線上に所定のピッチで並設して形成される。歯部6cにおけるこれらの凹部には、後述の第2ディスクタンブラー7における2個の方形突部7aが噛合可能であり、第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7はその歯部6cと方形突部7aを介して噛合可能となっている。
一方、第2ディスクタンブラー7は、図12に示すように、略長方形の金属板の一側部に開口凹部7bを設け、金属板の一面の上部と下部に、1対の方形突部7aを突設して構成される。第2ディスクタンブラー7の開口凹部7bは、図14などに示すように、上述の内筒3の第1ロック用溝34に装着した第1ロック部材4の基部が進入可能に形成される。第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7は、図12(a),13(a)に示すように、相互に重ね合わせるように組み合わせた状態で、タンブラー挿入孔32内に挿入されるが、その第2ディスクタンブラー7における第1ディスクタンブラー6との合わせ面に、2個の方形突部7aが第1ディスクタンブラー6の歯部6cと噛合可能に設けられる。
2個の方形突部7aは、第1ディスクタンブラー6の歯部6cの凹部に噛合可能に、第1ディスクタンブラー6の歯部6cのピッチつまり歯部6cの歯と歯の間の凹部の間隔に合わせて配置され、これにより、図12(b)、図13(b)に示すように、第1ディスクタンブラー6の歯部6cと第2ディスクタンブラー7の方形突部7aの噛合形態は、第2ディスクタンブラー7に対し第1ディスクタンブラー6の上下位置を歯部6cの1ピッチ分だけ上または下にずらして、変えることができるようになっている。このように、第2ディスクタンブラー7に対する第1ディスクタンブラー6の上下位置を歯部6cの1ピッチ分だけ図12,13の上または下にずらすことにより、キーコード(合鍵)を変換可能としている。
図12(b)、図13(b)に示すように、第2ディスクタンブラー7の第1ディスクタンブラー6に対する方形突部7aと歯部6cの噛合形態は、上中下の3種類に設定され、このような3種類の組み合せが8枚の第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7の組み合わせについて設定可能となり、多数のキーコード(合鍵)が設定できる。
ところで、第2ディスクタンブラー7は、通常の大きさのシリンダ錠の場合、縦約8mm、横約2mmに形成された金属板上に、約1mm四方の方形突部7aを突設するような微小な金属部品として形成されるところ、このような微小な方形突部7aであっても、第2ディスクタンブラー7の成形加工時に、プレス加工により正確に製造することができ、これにより、効率よく製造することができる。
一方、上述の如く、内筒3の背面側後部に形成されたタンブラー挿入孔33に、第3ディスクタンブラー8が挿入されるが、この第3ディスクタンブラー8は、合鍵を内筒3のキー挿入孔31から抜いた状態で、その係止突部8cを外筒2の係止凹部23に嵌入させて内筒3をロックし、合鍵をキー挿入孔31の最も奥まで適正に挿入したとき、内筒3を回転可能な状態とするように機能する。
図8に示すように、第3ディスクタンブラー8は、略長方形の金属板の内側に方形穴8aを形成し、方形穴8a内に突き出すように方形突起部8bを突設し、さらに係止突部8cを下側に突設して形成される。方形突起部8bは、図20に示すように合鍵25のキーブランク先端付近の平面に形成されたキー溝26に係合するものであり、内筒3の背面側後部に設けたタンブラー挿入孔33に図8の如く、コイルばね8dと共に下側から挿入され、その外側に外筒2をはめ込んだとき、下部の係止突部8cは、外筒2の後下部の内側に形成された係止凹部23(図9c)に嵌合して内筒3をロックする。
つまり、第3ディスクタンブラー8は、合鍵を抜いた状態の通常施錠時、コイルばね8dの付勢力により、内筒3から外筒2側にその下部の係止突部8cを突出させて内筒3の回転をロックする。一方、合鍵を内筒3のキー挿入孔31に挿入し、それを最も奥の適正位置まで差し込んだとき、第3ディスクタンブラー8は合鍵25のキー溝26と方形突起部8bの係合により、コイルばね8dの付勢力に抗して、下部の係止突部8cを内側に引き戻すように上に移動し、係止突部8cと外筒2側の係止凹部23との係合を解除し、内筒3は回転可能となっている。
上記構成のディスクタンブラー錠本体1を組み付ける場合、図8に示すように、内筒3の8個の各タンブラー挿入孔32に対し、第2ディスクタンブラー7と第1ディスクタンブラー6との組付体を、各々挿入し、内筒3の後端部のタンブラー挿入孔33には、第3ディスクタンブラー8をコイルばね8dと共に挿入する。さらに、内筒3の正面視で9時相当位置の第1ロック用溝34にはコイルばね36を介して第1ロック部材4を挿入し、内筒3の正面視で3時相当位置の第2ロック用溝35にはコイルばね37を介して第2ロック部材5を挿入する。
その状態で、各部材を保持した内筒3の外側に、外筒2を所定の角度位置に合わせ、第1ロック部材4を外筒2の係止溝21に合わせた状態で、被せるように挿入する。これにより、ディスクタンブラー錠本体1は、図3の断面図に示すように、外筒2内に、内筒3、第1ディスクタンブラー6、第2ディスクタンブラー7、第3ディスクタンブラー8、第1ロック部材4、及び第2ロック部材5を適正に組み付けた状態に組み立てられる。
上記構成のディスクタンブラー錠は、合鍵を挿入しない通常状態において、図3のように、内筒3の第1ロック用溝34に嵌合した第1ロック部材4の三角尖頭部が、外筒2の係止溝21に係合し、且つ第1ロック部材4の末端面が第2ディスクタンブラー7の側面に当接すると共に、第2ロック部材5の三角尖頭部が、外筒2の内周面(または第1ロック押込用突起を設けている部材の内周面)に当接し、第2ロック部材5の末端面が第1ディスクタンブラー6の側面(歯部6cと反対側の面)に当接する。このため、外筒2の係止溝21に係合する第1ロック部材4は内筒3の回転をロックし、施錠状態を保持する。
一方、内筒3のキー挿入孔31に合鍵を挿入すると、図14に示すように、合鍵のキー溝に8枚の各第1ディスクタンブラー6の方形突起部6bが係合し、各第1ディスクタンブラー6が第2ディスクタンブラー7と共に解錠位置に移動し、図3に示す第1ディスクタンブラー6の場合は図21のように下降し、第2ディスクタンブラー7の側部の開口凹部7bが第1ロック部材4の基部と対向する位置となり、第1ロック部材4の内側への摺動を許容する。このような第2ディスクタンブラー7の開口凹部7bと第1ロック部材4の基部とが対向する位置合わせが、8枚全ての第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7において行なわれたとき、内筒3のロックが解除されて、内筒3が外筒2に対し回転可能となり、解錠状態となる。
この状態で、合鍵を図14のように例えば時計方向に回すと、内筒3が同方向に回転し、ディスクタンブラー錠の解錠操作が行なわれるが、その際の最大回動角度範囲は、180°未満で、例えば約130°に設定される。この通常使用時におけるディスクタンブラー錠の内筒3の回転範囲は、後述の連結軸9の先端に連結される出力軸11の回動範囲、例えば出力軸11とカバー17に穿設された開口孔との係合などにより設定される。
合鍵(キーコード)を変換する場合、キー挿入孔31に挿入した合鍵を、後述のように、通常使用時より広い角度(ここでは180°)範囲で回転操作し、それによって第1ディスクタンブラー6の歯部6cと第2ディスクタンブラー7の方形突部7aの噛合を離脱させて合鍵の変換を行なう。その際、回転範囲を制限されている出力軸11の連結を、連結軸9から外して合鍵の変換を行なうが、ディスクタンブラー錠本体1の背面後部が連結される錠の延長部、つまり連結筒10、連結軸9、フランジ部材12、出力軸11、変換レバー18、連結ピン14などは、次のように構成される。
ディスクタンブラー錠本体1の背面後部が連結される錠の延長部は、図15に示すように、内筒3の背面後部の連結嵌合部38に連結される連結軸9、その連結軸9の外側を覆う連結筒10、連結筒10の末端部に固定されるフランジ部材12の固定円筒13、連結軸9の末端部に嵌合されフランジ部材12の中央孔から背面側に突出する出力軸11を備えて構成される。
図17に示すように、フランジ部材12の中央上には固定円筒13が固定され、その固定円筒13に中央軸方向に貫通孔が形成され、その貫通孔に出力軸11が回転可能に挿入される。出力軸11は、図17に示すように、小径部11bと大径部11aを設けて形成され、先端の小径部11bをフランジ部材12の背面側に突き出して装着される。先端の小径部11bには軸方向にねじ孔が形成される一方、円形の一部が切り欠かれ、施錠装置のカムやレバーなどの部材をねじ止め可能としている。また、出力軸11の小径部11bの外周に突起が形成され、固定円筒13またはカバー17の貫通孔の内周部に形成された突部にこの突起を当接させることにより、出力軸11の通常使用時の回転範囲を、例えば130°としてキーコード変換時の180°未満に制限し、ディスクタンブラー錠の通常使用時に誤ってキーコードの変換動作が生じないようにしている。
さらに、出力軸11の大径部11aの端面には、図17の如く、円形の円形孔11cが形成される。この円形孔11cには、ディスクタンブラー錠本体1の内筒3に連結される連結軸9の末端嵌合部9aが連結され、連結ピン14の動作により連結と連結解除を行なう構造となっている。つまり、この円形孔11cの円周部には、図18に示すように、連結ピン14が係止される係合孔11dが通常使用位置に対応した角度位置に形成され、さらに、その係合孔11dとは反対側つまり180°回転した位置に、係合凹部11eが設けられている。この係合凹部11eは、キーコードの変換操作時に内筒3を180°回転したとき、位置決め用に連結ピン14の先端が係合してその角度位置を保持するように動作する。
一方、ディスクタンブラー錠本体1の内筒3に連結される連結軸9は、図15に示すように、連結筒10と同程度の長さに形成され、連結軸9の先端に形成された先端嵌合部9bは、内筒3の背面部末端の連結嵌合部38に嵌合して連結され、内筒3の回転を連結軸9に伝達する。連結軸9の末端嵌合部9aは、円柱状に形成され、出力軸11の大径部11aの円形孔11cに回転可能に嵌合されるが、通常使用位置で連結軸9と出力軸11を連結し、連結軸9の回転を出力軸11に伝達するために、連結軸9の末端嵌合部9aには、図18に示すように、連結軸の軸と垂直方向にピン孔9cが一方を閉鎖し他方を開口して穿設される。このピン孔9cに、連結ピン14がコイルばね15と共に摺動可能に挿入され、連結ピン14はコイルばね15の付勢力により、孔の開口からその半球状先端を出力軸11の大径部11aの係合孔11dに突出可能としている。
ディスクタンブラー錠の通常使用時には、図18のように、連結ピン14の半球状先端が出力軸11の大径部11aの係合孔11dに突き出し、連結軸9と出力軸11を連結状態として回転力を伝達可能とする。一方、キーコードの変換時には、連結軸9と出力軸11の連結を解除し、出力軸11の回転をロックしながら、ディスクタンブラー錠本体1の内筒3の回転を許容するために、変換レバー18が、図15に示すように、フランジ部材12の背面側から中央孔にかけて取り付けられる。
この変換レバー18は、レバー先端にL字状に曲折された押圧先端部18aを有し、末端にL字状に曲折された操作部18bを設けて構成され、この変換レバー18は、図15に示す如く、フランジ部材12内に形成された溝内に、出力軸11の軸方向と直角方向に摺動可能に取り付けられる。キーコード(合鍵)を変換する場合、図19に示すように、カバー17からフランジ部材12の背面側に突出した操作部18bを操作して、出力軸側に向けて移動させると、変換レバー18の押圧先端部18aが連結ピン14の先端をピン孔9c側に押し込む。これにより、図19に示す如く、連結ピン14がコイルばね15を圧縮してその先端をピン孔9c側に押し込まれ、連結ピン14と出力軸11との係合が外れ、連結軸9は回転可能となる。
ディスクタンブラー錠の延長部を組み付ける場合、図6,7、15に示すように、変換レバー18をフランジ部材12の背面から開口孔にかけて形成された溝に嵌め込み、その状態で、出力軸11の小径部11bを、フランジ部材12の固定円筒13の開口孔に正面側から嵌め込み、背面側からCリング16を小径部11bの外周に嵌着して、出力軸11を上記のように約130°の範囲で回動可能に組み付ける。次に、出力軸11の大径部11aの正面側の円形孔11cに、連結軸9の末端嵌合部9aを嵌め込む。このとき、上述のように、末端嵌合部9aのピン孔9cには、コイルばね15と共に連結ピン14が挿入され、図18に示すように、連結ピン14の先端部は出力軸11の円形孔11cの側部に形成された係合孔11dに嵌合し、連結状態となる。
一方、図15のように、連結筒10内には上記連結軸9を挿通させながら、連結筒10の後背面部をフランジ部材12の固定円筒13の外側にはめ込み、図18に示すように、かしめピン29を、連結筒10の所定位置に穿設した固定孔から固定円筒13の固定孔に嵌入して、かしめ固定する。この状態で、連結軸9は連結筒10内の軸芯位置に、出力軸11と連結された状態で回転可能に保持されることとなる。また、上記のように、連結ピン14の先端が出力軸11の大径部11aの係合孔11dに嵌合した状態で、連結軸9は、出力軸11の使用回転範囲(ここでは約130°)で回転可能であり、変換レバー18の操作部18bを操作して出力軸11側に摺動させ、連結ピン14の先端部を内側に押し込んだときには、連結軸9と出力軸11の連結が解除され、連結軸9は使用回転範囲を超えて回転可能となる。
このディスクタンブラー錠で使用される合鍵25は、図20に示すように、直方体形状のキーブランクの両側面に、各々1本の連続したキー溝26を波形に蛇行して形成して構成される。合鍵25をキー挿入孔31に挿入した際、このキー溝26には、上述のように、内筒3の各タンブラー挿入孔32に挿入された第1ディスクタンブラー6の方形突起部6bが係合し、キー溝26の蛇行形状に応じて8枚の第1ディスクタンブラー6が各々解錠位置に摺動することとなる。また、図3などに示すように、方形突起部6bは第1ディスクタンブラー6の方形穴6a内の一方の側に突設され、キー溝26は、合鍵25のキーブランクの両側に同じ形状の溝として形成され、これにより、合鍵を左右両側のリバーシブルで使用可能となっている。
次に、上記構成のディスクタンブラー錠の動作を説明する。合鍵を挿入しない通常施錠時、ディスクタンブラー錠本体1内の第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7は、図3のように、第1ロック部材4がその三角尖頭部を外筒2の係止溝21に嵌合係止させ、第1ディスクタンブラー6と噛合した第2ディスクタンブラー7がその側縁部を第1ロック部材4の末端部に当接させ、さらに、第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7は、第1ロック部材4と第2ロック部材5により挟まれた状態である。これにより、第1ロック部材4は内側に摺動不可能であり、内筒3は回転をロックされ、施錠状態を保持する。またこのとき、連結軸9の末端嵌合部9aのピン孔9c内の連結ピン14は、図18のように、その先端を出力軸11の係合孔11dに突き出して係合させ、連結した状態にある。
次に、この状態で、合鍵25をキー挿入孔31に挿入すると、8枚の第1ディスクタンブラー6とそこに噛合する第2ディスクタンブラー7が、キー溝26と方形突起部6bの係合により解錠位置に摺動する。例えば図3の場合は、下方に移動し、図14に示すように、第2ディスクタンブラー7の開口凹部7bが第1ロック部材4の内側面(末端面)に対向する位置に移動する。このような第1ディスクタンブラー6とそこに噛合する第2ディスクタンブラー7の上または下への移動が、8枚全ての第1ディスクタンブラー6(第2ディスクタンブラー7)について行なわれ、8枚全ての第2ディスクタンブラー7の開口凹部7bが第1ロック部材4の内側面(末端面)に対向する位置に移動したとき、解錠状態となる。
この状態で、合鍵25を時計方向または反時計方向に回動操作すれば、内筒3は、図14のように、外筒2に対し回転し、使用時の最大回転角度範囲である例えば130°まで内筒3を回転することができる。そしてその後、合鍵を元の原位置まで戻せば、図14の左図に示すように、第1ロック部材4が外筒2の係止溝21に嵌合係止される。そして、合鍵をキー挿入孔31から抜けば、図3に示すように、第2ディスクタンブラー7の側縁部が第1ロック部材4の末端部に当接し、第1ロック部材4がロックされて、施錠状態となる。
一方、キーコード(合鍵)を変換する際には、フランジ部材12の背面側に突き出した変換レバー18の操作部18bを出力軸11側に押しながら、キー挿入孔31に挿入した旧合鍵を、時計方向または反時計方向に180°回転させる。このとき、図21に示すように、第1ロック部材4がその末端部を第2ディスクタンブラー7の開口凹部7b内に進入させながら、内筒3の内側に戻るように摺動し、これにより、第1ロック部材4によるロックが解除されて、内筒3は、180°回転することができる。内筒3の回転時、図21のように、第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7は第1ロック部材4と第2ロック部材5により両側から挟持された状態で回転するため、その位置を安定して保持しながら回転することができる。
そして、内筒3が180°回転したとき、図21の右図に示すように、第2ロック部材5の三角尖頭部が外筒2内の係止溝21に嵌合し、さらに、第1ロック部材4の三角尖頭部が、外筒2の内側の第1ロック押込用突起20に係合して、第1ロック部材4がこの第1ロック押込用突起20により内筒3の内側に押し込まれる。これにより、第1ロック部材4の末端部の端面が第1ディスクタンブラー6を押し、第1ディスクタンブラー6は第2ディスクタンブラー7に対し図21の右図の左側に移動する。このとき、第1ディスクタンブラー6の歯部6cから第2ディスクタンブラー7の方形突部7aが離れ、噛合状態が解除される。また、このとき、第1ディスクタンブラー6の側端部が第2ロック部材5の末端部に当接し、第2ロック部材5の三角尖頭部が外筒2内の係止溝21に嵌合したロック状態を保持する。また、このときも、第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7は第1ロック部材4と第2ロック部材5により両側から挟持された状態となり、その姿勢と位置は安定して保持される。
一方、変換レバー18を出力軸11側に操作したとき、図18、図19に示すように、変換レバー18の押圧先端部18aが連結ピン14の先端部をピン孔9c内に押し込み、連結軸9の末端嵌合部9aと出力軸11との係合を離脱させる。これにより、連結軸9は、内筒3の回転時、出力軸11とは離れて図19のように回転し、内筒3が180°回転したとき、図19の右図のように、連結ピン14の先端が出力軸11の大径部11aの係合孔11dに到達し、コイルばね15の付勢力によりそこに嵌合した状態となる。このように、キーコード変換時に、内筒3を180°回転したとき、図21の右図の如く、第2ロック部材5は係止溝21に嵌合し、連結ピン14の先端が出力軸11の大径部11aの係合孔11dに嵌合して、その変換姿勢は保持される。つまり、連結ピン14と係合孔11dとの嵌合によっても、ディスクタンブラー錠本体1の内筒3の位置は保持されることとなる。
次に、この状態で、旧合鍵をキー挿入孔31から抜き、代わりに新合鍵25をキー挿入孔31に挿入すると、上述のように、第1ディスクタンブラー6の歯部6cから第2ディスクタンブラー7の方形突部7aが離れ、噛合状態が解除されているので、第1ディスクタンブラー6は、その方形突起部6bが係合する新合鍵25のキー溝26の蛇行形状に応じて上または下に移動し、例えば図22に示す場合には、第1ディスクタンブラー6は第2ディスクタンブラー7に対し歯部6cの1ピッチ分だけ上に移動する。
次に、新合鍵25を元の原位置に戻すように、例えば時計方向に回転すると、内筒3が同方向に図22の如く回転し、このとき、第1ロック部材4と第1ロック押込用突起20との係合が外れて、第1ロック部材4が外側に摺動すると共に、第2ロック部材5の先端が係止溝21から外れて外筒2の内周面を摺動することにより、第2ロック部材5の末端部が第1ディスクタンブラー6を内側に押し、これにより、図22の右図に示すように、第1ディスクタンブラー6の歯部6cと第2ディスクタンブラー7の方形突部7aが再び噛合した状態、つまり新合鍵25のキーコードに変換した状態となる。そして、この状態で、内筒3が180°回転し、元の原位置に戻されたとき、図23の左図に示すように、第1ロック部材4の三角尖頭部が外筒2内の係止溝21に嵌合し、連結軸9のピン孔9c内の連結ピン14は、図18に示すように、その先端が出力軸11の係合孔11dに嵌合し、前の状態に戻ることとなる。
そしてこの状態で、新合鍵25をキー挿入孔31から抜けば、図23の右図に示すように、各第1ディスクタンブラー6の方形突起部6bが新合鍵25のキー溝26を通過する際、ランダムな位置に移動することとなり、その結果、図23の右図の如く、第2ディスクタンブラー7の側縁部が第1ロック部材4の末端部に当接し、第2ロック部材5の末端部は第1ディスクタンブラー6の側縁部に当接して第2ディスクタンブラー7側に押圧する状態となり、内筒3は、第1ロック部材4と係止溝21の嵌合によりロックされ、通常施錠状態となる。
このように、上記ディスクタンブラー錠は、旧合鍵を挿入して180°回した状態で旧合鍵を引き抜き、代わりに新合鍵をキー挿入孔31に挿入し、元の原位置に戻すように180°回転するだけの簡単な操作により、キーコード(合鍵)を簡便に変換することができる。
また、第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7の係合は、第1ディスクタンブラー6に設けたラック状の歯部6cと第2ディスクタンブラー7の方形突部7aの噛合により行なうため、キーコード(合鍵)を変換する際、正確に且つ確実に歯部のピッチ分だけずらして、第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7の係合形態の変更による、キーコード(合鍵)の変換を正確且つ確実に行なうことができる。
さらに、合鍵を抜き差しする際、第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7は、第1ディスクタンブラー6に設けたラック状の歯部6cと第2ディスクタンブラー7の方形突部7aの噛合により、その係合が確実に保持されるので、繰り返しの解錠・施錠操作においても、動作不良が生じず、充分な耐久性を持って使用することができる。
さらに、このディスクタンブラー錠は、第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7とを主要部品として、部品点数の少ない簡易な構造とすることができる一方、上記のように、第1ディスクタンブラー6の歯部6cと第2ディスクタンブラー7の方形突部7aの噛合組合せを3形態とし、第1ディスクタンブラー6と第2ディスクタンブラー7を各々8枚使用した場合、38=6561通りという、実際の使用に則した非常に多くのキーコード(合鍵)を設定することができる。
なお、上記実施形態では、通常使用時、合鍵25を時計方向または反時計方向に130°回すようにしたが、通常使用時の合鍵つまり内筒3の回転角度範囲は任意に設定することができる。
また、上記実施形態では、第1ディスクタンブラーと第2ディスクタンブラーの噛合組合せを3形態としたが、ラック状の歯部の歯数を増して噛合組合せを4形態として、より多くのキーコード(合鍵)を設定することができる。
また、上記ではキーコードの変換時、旧合鍵を180°回して変換操作を行なったが、通常使用時の合鍵の回転範囲を超えた回転範囲であれば、180°以外の回転角度を変換時の内筒の回転角度として設定することもできる。その場合、変換時の内筒の回転角度に対応した内筒の内周面位置に第1ロック押込用突起を突設しておき、変換時の内筒の回転角度に内筒を回転させたとき、第1ロック部材がその第1ロック押込用突起により内筒の内側に押し込まれ、第1ディスクタンブラーの歯部と第2ディスクタンブラーの方形突部の噛合が解除されて離脱する構造とすればよい。
また、上記実施形態では、ディスクタンブラー錠本体1の基部に延長部を連結して長尺のシリンダ錠としたが、ディスクタンブラー錠本体のみで、延長部を連結せずに使用することもできる。その場合には、上記外筒2の基部にフランジ部を形成し、そのフランジ部の中央に開口した開口孔に出力軸を装着し、内筒3の連結嵌合部38をその出力軸に嵌合させ、連結嵌合部38の端部に孔を軸と垂直方向に穿設し、その孔に連結部材を摺動可能に嵌入させ、フランジ部に設けた変換レバーにより連結部材を移動させて、キーコード変換時の出力軸と内筒の連結解除を行なうことができる。