JP5197484B2 - 車両用ライト制御装置 - Google Patents
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Description
一方、走行環境の明るさに基づいて自動的にライトを点消灯させる、すなわち、トンネルなどに入って実際の照度が基準照度よりも低下したときにライトを点灯させ、基準照度以上になれば消灯させるオートライト装置がすでに普及している。
これにより、走行環境が若干暗くなる降雨状態で自動的にヘッドランプ、スモールランプ、あるいはルームランプ等のライトが点灯され、運転視界を向上あるいは自車両の存在認識を可能とすることを狙っている。
降雨なしと判断されればオートライト装置の基準照度は通常の低い値に戻ることになるが、この通常の基準照度はトンネル内でライトが点灯されるように設定されているので、トンネル内走行中はレインセンサが降雨を検出しなくてもライトの点灯が継続される。
しかしながら、トンネルの出口においても依然として降雨状態である場合、周辺の明るさは通常の基準照度よりも高いため車両がトンネルを出た途端にオートライト装置はライトを消灯させてしまう。
また、トンネル内で点灯していたライトをトンネル出口で消灯し、続いて再度点灯することになり、この点消灯の繰り返しはドライバに煩わしく、前後を走行中の他車両にも何らかの意図を示す信号ではないかと戸惑いを抱かせることともなる。
ライト制御装置1は、まず、車外の明るさを検出する照度センサ2が接続された第1のライト点消灯判定部3と、レインセンサ4が接続されるとともにワイパ6を駆動するワイパ駆動制御部5とを有している。
ライト制御装置1はさらに、第1のライト点消灯判定部3に接続された走行シーン判定部8と、ワイパ駆動制御部5と走行シーン判定部8とに接続された第2のライト点消灯判定部9と、第1のライト点消灯判定部3と第2のライト点消灯判定部9とに接続されたライト制御部10とを有している。
第1のライト点消灯判定部3は、基準照度との比較に基づいて、照度に応じてライト11(ヘッドランプ12、スモールランプ13)を点消灯すべきか否かの点消灯要否を判定し、その判定結果をライト制御部10へ出力する。以下、この判定結果を「明るさによる点消灯判定」とも言う。
ワイパ駆動制御部5は、レインセンサ4からの降雨状態に応じてワイパの駆動モードを決定し、その駆動モードに基づいて駆動信号をワイパ6へ出力する。例えば、図2に示すように、降雨の弱い状態から強い状態に対応して払拭停止、休止時間10.0secから0.6secまで間欠払拭する複数段階のINT、低速連続払拭のLOWや高速連続払拭のHIGHの各駆動モードを選択して、ワイパ6を複数段階の動作速度で駆動する。すなわち、10.0secのINTから0.6secのINT、そしてLOW、HIGHへ順次移行するにしたがってワイパ6の動作速度が高速となる。
第2のライト点消灯判定部9は、ワイパ6の払拭動作状況や走行シーン等に基づいて、降雨状態からの観点によるライト11の点消灯要否を判定して、その判定結果をライト制御部10へ出力するようになっている。以下、この判定結果を「雨による点消灯判定」と言う。
第2のライト点消灯判定部9は、内部に「払拭回数」、「払拭停止時間」、「トンネル抜け後経過時間」などのカウンタを備えている。
ライト制御部10は、第1のライト点消灯判定部3による判定結果と第2のライト点消灯判定部9による判定結果とに基づいて、ヘッドランプ12、スモールランプ13等へのライト制御信号を出力する。
また、照度センサ2の出力に基づいて第1のライト点消灯判定部3がヘッドランプ12やスモールランプ13などの点消灯要否を判定するまでの構成は、公知のオートライトと同じである。
図3、図4は制御の流れを示すフローチャートである。
この制御フローは車両の不図示のイグニションスイッチがオンされると開始され、一定時間間隔、たとえば100msecごとに繰り返される。
なお、第1のライト点消灯判定部3によるライトの点灯要否の判定は別途の制御により常時実行されており、必要な所定のステップにおいてその結果が読み出されるものとする。
あわせて、「払拭停止時間」Ts、「トンネル抜け後経過時間」Tpのカウント値を0、トンネルフラグFLAGtnl、雨による点灯フラグFLAGrn、過去ワイパ位置フラグWIPERposiをリセット状態とする。
ここでは、第1のライト点消灯判定部3は、照度が薄暮時に対応した第1の基準照度より高い場合にはすべてのランプをオフ(消灯)、第1の基準照度以下になるとスモールランプ13を点灯、そして第1の基準照度よりも低い夜間に対応した第2の基準照度以下になるとさらにヘッドライト12を点灯と判定する。
トンネルに入ったときはスモールランプ12またはヘッドライト13を点灯と判定される。
明るさによる点消灯判定がオフのときは、ステップ103において、走行シーン判定部8は車両がトンネル外を走行中であると判定し、トンネルフラグを立てる(FLAGtnl=1)。
明るさによる点消灯判定がオフ以外、すなわちスモールランプ点灯またはヘッドライト点灯のときは、ステップ104において、走行シーン判定部8は車両がトンネル内を走行中であると判定し、トンネルフラグをリセットする(FLAGtnl=0)。
払拭中であるときは、ステップ106において、初期位置に停止してからの停止継続時間である「払拭停止時間」Tsを0(sec)に設定し、払拭中でないときは、ステップ107において「払拭停止時間」Tsをインクリメントによりカウントする。
ここでは、制御フローの繰り返し間隔が100msecの場合には、フローごとにインクリメントしてゆけば累積値の1/10が秒数となる。
なお、フローごとのインクリメントの代わりにタイマカウンタを用いることもできる。
次のステップ109から111、および113から116は連続する払拭回数をカウントする処理であり、ワイパ6が初期位置から動作位置へ変化したタイミングで基準の1.5secINT以上の駆動モードで払拭していることを確認してカウントする。
ワイパ6が初期位置にあるときは、ステップ110へ進み、第2のライト点消灯判定部9はステップ108で取得した現在の駆動モードMpが1.5secINTより低速度のモードであるかどうかをチェックする。
駆動モードMpが1.5secINT以上の高速側モードのときは、直接ステップ112へ進む。
ステップ112において、第2のライト点消灯判定部9は、過去ワイパ位置フラグをリセットする(WIPERposi=0)。これは次回のフローに備えて今回のワイパ位置が初期位置にあったことを記憶しておくものである。
WIPERposi=0のときは、今回が初期位置から動作位置へ変化したタイミングであるから、第2のライト点消灯判定部9は、ステップ114において、現在の駆動モードMpが1.5secINT以上の高速側モードであるかどうかをチェックし、1.5secINT以上のときは、ステップ115において、「払拭回数」Wをインクリメントする。
ステップ115または116のあと、ステップ117において、第2のライト点消灯判定部9は、今回が動作位置であるから、次回のフローに備えて過去ワイパ位置フラグを立てる(WIPERposi=1)。
さらにステップ113のチェックで過去ワイパ位置フラグが立っている(WIPERposi=1)ときも、次回のためにステップ117であらためて過去ワイパ位置フラグを立てる。
以上により、基準の1.5secINT以上の駆動モードで動作している場合、連続する払拭回数がカウントされる。
ステップ118では、第2のライト点消灯判定部9は、「払拭回数」Wが所定値、例えば5回以上であるかどうかをチェックする。
「払拭回数」Wが所定値以上であるときは、ステップ119で雨による点灯フラグを立て(FLAGrn=1)、それからステップ120へ進む。雨による点灯フラグを立てることは、後段において雨による点消灯判定オンの基となる。
「払拭回数」Wが所定値未満のときは、前回フローにおける雨による点灯フラグを保持したまま、ステップ120へ進む。
第2のライト点消灯判定部9は、FLAGtnl=0、すなわちトンネル内である場合には、ステップ121において、「トンネル抜け後経過時間」Tpを0(ゼロ)secに設定し、FLAGtnl=1、すなわちトンネル外である場合には、ステップ122において、「トンネル抜け後経過時間」Tpをインクリメントする。
ここでも、「払拭停止時間」Tsと同様に、インクリメントした累積値の1/10が秒数として得られる。
「トンネル抜け後経過時間」Tpが20sec(インクリメントによる累積値200)未満のときはステップ124へ進み、20secに達したときにはステップ125へ進み、20secを越えるときはステップ126へ進む。
20secを比較基準としているのは、トンネルを出てから20sec経過以内に降雨によりワイパー駆動したか判別を行うためで、トンネル前で雨によるライト点灯していた場合に、降雨が継続しているか判別を行うことで、ヘッドランプの点灯を途切れなく継続させる。
「消灯禁止時間」Tkはこの間、雨による消灯判定時間で、すなわちステップ107において測定された払拭停止時間が消灯禁止時間を越えた場合に、降雨が止んだことを意味する。
ステップ124、125、126でいずれかの「消灯禁止時間」Tkの設定のあとはステップ127へ進む。
「払拭停止時間」Tsが「消灯禁止時間」Tk以下の間は、ステップ129へ進む。
「払拭停止時間」Tsが「消灯禁止時間」Tkよりも大きくなっているときには、ステップ128へ進み、第2のライト点消灯判定部9は雨による点灯フラグをリセット(FLAGrn=0)してから、ステップ129へ進む。
FLAGrn=1ならば、雨による点消灯判定がオンであるとして、ステップ130において、ライト制御部10は、第1のライト点消灯判定部3の明るさによる点消灯判定の如何にかかわらず、すべてヘッドランプをオン(点灯)とするライト制御信号を出力する。スモールランプ13もオンしてよい。
この結果、明るさによる点消灯判定でライト点灯が必要とされない場合でも、所定の降雨状態で運転視界等が低下する状況において自動的にヘッドランプ12が点灯されるので、運転が容易となり、他車両や歩行者などからの自車両認識も容易となる。
このあと、ステップ101へ戻る。
このあと、ステップ101へ戻る。
そして、ステップ127で直前の「払拭停止時間」Tsが「消灯禁止時間」Tkと比較されて、「払拭停止時間」Tsの方が「消灯禁止時間」Tkより大きくなれば、ステップ128で雨による点灯フラグFLAGrnが0にリセットされ、その結果雨による点消灯判定がオフとされる。これにより、ステップ129からステップ131へ進み、ライト制御部10は明るさによる点消灯判定にしたがってヘッドランプ12あるいはスモールランプ13などのライトを点消灯させる。
一方、トンネルが短い場合などに起こり得るが、30sec内に払拭作動があって、「払拭停止時間」Tsの方が「消灯禁止時間」Tk(=30sec)以下のときには、雨による点消灯判定をオフとせず、ヘッドランプ12の点灯が継続される。
「払拭停止時間」Tsが60sec以下のときはステップ127から直接ステップ129へ進み、雨による点灯フラグFLAGrn=1が保持されてヘッドランプ点灯が継続される。
これにより、降雨に応じてヘッドランプ12を点灯した状態でトンネルに入った場合、トンネルを出たあと所定時間はヘッドランプ12を点灯継続するので、雨滴のないトンネルから出た当初あらためて雨滴を検出してヘッドランプ12を点灯するまで視界困難等を招くことが避けられる。
また、第2のライト点消灯判定部9は、降雨状態をワイパ6の動作状態から求めているので、レインセンサ4をオートワイパと共用してコストダウンとなり、一定時間におけるワイパ6の「払拭回数」Wが所定値以上のとき降雨とするので、ライト点灯を要する降雨状態を適切に検出することができる。
すなわち、レインセンサ4は、ウインドシールドへの雨滴付着状態に基づいて降雨状態を検出するので、車速が高いほど雨滴付着量が増大して降雨量が多いと判定してワイパ6の駆動速度を高速にする。したがってトンネル出口側で降雨の時には、車速が高速であるほど早期に第2のライト点消灯判定部9は雨による点消灯判定をオンにするので、「消灯禁止時間」Tkを無限とする「トンネル抜け後経過時間」Tpを短縮することができるから、降雨状態でないときにはトンネルを出て速やかに消灯することができる。
第2の実施例は、とくに大雨のときのみヘッドランプを点灯しようとするものである。
ライト制御装置1Aは、第1の実施例に対して第2ライト点消灯判定部9Aの機能が第2ライト点消灯判定部9と異なる。
その他のブロック構成は第1の実施例と同じであり、照度センサ2、第1ライト点消灯判定部3、走行シーン判定部8、レインセンサ4、ワイパ駆動制御部5、ライト制御装置10等を備えている。
第2のライト点消灯判定部9Aは、内部に「払拭回数」、「トンネル抜け後経過時間」などのカウンタを備えている。
この制御フローは車両のイグニションスイッチがオンされると開始され、一定時間間隔、たとえば100msecごとに繰り返される。
なお、第1のライト点消灯判定部3によるライトの点灯要否の判定は別途の制御により常時実行されており、必要な所定のステップにおいてその結果が読み出されるものとする。
あわせて、「トンネル抜け後経過時間」Tpのカウント値を0、トンネルフラグFLAGtnl、雨による点灯フラグFLAGrn、過去ワイパ位置フラグWIPERposiをリセット状態とする。
ここでは、第1のライト点消灯判定部3は、照度が薄暮時に対応した第1の基準照度より高い場合にはすべてのランプをオフ(消灯)、第1の基準照度以下になるとスモールランプ13を点灯、そして第1の基準照度よりも低い夜間に対応した第2の基準照度以下になるとさらにヘッドライト12を点灯と判定する。
トンネルに入ったときはスモールランプ12またはヘッドライト13を点灯と判定される。
明るさによる点消灯判定がオフのときは、ステップ203において、走行シーン判定部8は車両がトンネル外を走行中であると判定し、トンネルフラグを立てる(FLAGtnl=1)。
明るさによる点消灯判定がオフ以外、すなわちスモールランプ点灯またはヘッドライト点灯のときは、ステップ204において、走行シーン判定部8は車両がトンネル内を走行中であると判定し、トンネルフラグをリセットする(FLAGtnl=0)。
ここまでの処理は第1の実施例におけるステップ100〜104と同じである。
次のステップ206から208、および210から213は連続する払拭回数をカウントする処理であり、ワイパ6が初期位置から動作位置へ変化したタイミングで駆動モードHIGHで払拭していることを確認してカウントする。
ワイパ6が初期位置にあるときは、ステップ207へ進み、第2のライト点消灯判定部9Aはステップ205で取得した現在の「駆動モード」MpがHIGH未満、すなわちLOW以下のモードであるかどうかをチェックする。
「駆動モード」MpがHIGH未満のときは、ステップ208において「払拭回数」Wを0(ゼロ)に設定して、ステップ209へ進む。
「駆動モード」MpがHIGHのときは、直接ステップ209へ進む。
ステップ209において、第2のライト点消灯判定部9Aは、過去ワイパ位置フラグをリセットする(WIPERposi=0)。これは次回のフローに備えて今回のワイパ位置が初期位置にあったことを記憶しておくものである。
WIPERposi=0のときは、今回が初期位置から動作位置へ変化したタイミングであるから、第2のライト点消灯判定部9Aは、ステップ211において、現在の「駆動モード」MpがHIGHであるかどうかをチェックし、HIGHのときは、ステップ212において、「払拭回数」Wをインクリメントする。
ステップ212または213のあと、ステップ214において、第2のライト点消灯判定部9Aは、今回が動作位置であるから、次回のフローに備えて過去ワイパ位置フラグを立てる(WIPERposi=1)。
さらにステップ210のチェックで過去ワイパ位置フラグが立っている(WIPERposi=1)ときも、次回のためにステップ214であらためて過去ワイパ位置フラグを立てる。
以上により、基準の駆動モードHIGHで動作している場合、連続する払拭回数がカウントされる。
「払拭回数」Wが所定値以上であるときは、ステップ216へ進んで、雨による点灯フラグを立て(FLAGrn=1)、ステップ217へ進む。
「払拭回数」Wが所定値未満のときは、前回フローにおける雨による点灯フラグを保持したまま、ステップ217へ進む。
第2のライト点消灯判定部9Aは、FLAGtnl=0、すなわちトンネル内である場合には、ステップ218において、「トンネル抜け後経過時間」Tpを0(ゼロ)secに設定し、FLAGtnl=1、すなわちトンネル外である場合には、ステップ219において、「トンネル抜け後経過時間」Tpをインクリメントする。
ここでは、制御フローの繰り返し間隔が100msecの場合には、フローごとにインクリメントしてゆけば累積値の1/10が秒数となる。
「消灯禁止モード」Mkは雨による点消灯判定をオフにするための、実際の駆動モードに対する比較判定基準である。
図9はトンネル出口からの時間経過に応じて設定する上記の「消灯禁止モード」Mkを示す。
ここでは、トンネル外の基本値はLOWで、トンネルから出た直後は「トンネル抜け後経過時間」Tpが4secまでの間は「消灯禁止モード」Mkをワイパ駆動モードのうちの「払拭停止」とし、以後4secごとに動作速度の低い方から順次INTの最速である「0.6sec間隔」までを「消灯禁止モード」Mkとし、最終的に基本値のLOWに戻している。
「消灯禁止モード」Mkをいずれかに設定のあと、ステップ221へ進む。
現在の「駆動モード」Mpが「消灯禁止モード」Mk以上の高速度側である間は、ステップ223へ進む。
現在の「駆動モード」Mpが「消灯禁止モード」Mkより低速度のモードであるときは、ステップ222へ進み、第2のライト点消灯判定部9Aは雨による点灯フラグをリセット(FLAGrn=0)してから、ステップ223へ進む。
図10には、「消灯禁止モード」Mkと対比してレインセンサ4が検出する降雨状態に対応する現在の「駆動モード」Mpの例を示す。
図中、Aはトンネル前がHIGHモードを要し、トンネル出口側でもHIGHモードを要する大雨時の「駆動モード」Mpの変化を示している。
トンネルに入ると雨滴が検出されないので、レインセンサ4が検出する降雨状態は急速に弱くなる結果、「駆動モード」Mpはトンネル内で「払拭停止」となる。その後、トンネルから出ると大雨であるから、レインセンサ4が検出する降雨状態はゼロから強方向へ速やかに変化する。
FLAGrn=1ならば、雨による点消灯判定がオンであるとして、ステップ224において、第1のライト点消灯判定部3の明るさによる点消灯判定の如何にかかわらず、すべてヘッドランプをオン(点灯)とするライト制御信号を出力する。
これにより、明るさによる点消灯判定でライト点灯が必要とされない場合でも、ワイパ6をHIGHモードで駆動しなければならないような降雨状態で運転視界等が低下する状況において自動的にヘッドランプ12が点灯されるので、運転が容易となり、他車両や歩行者などからの自車両認識も容易となる。
このあと、ステップ201へ戻る。
このあと、ステップ201へ戻る。
駆動モードHIGHで点灯されるヘッドランプ12は駆動モードLOWまでは点灯を継続するようにヒステリシスをもたせて、降雨状態のわずかな変動でヘッドランプ12が短時間に点消灯を繰り返すことを防止している。
トンネルに入ってレインセンサ4が雨滴を検出しないとワイパ6の「駆動モード」Mpも「払拭停止」となるから、TpとMkは等しいため、FLAGrn=1のままステップ223から224へ進んで、ヘッドランプ12の点灯が継続され、トンネルの途中で突然ヘッドランプ12が消灯するなどしてドライバを困惑させることがない。
そして、ステップ221で現在の「駆動モード」Mpが「消灯禁止モード」Mkと比較されて、トンネル出口側が小雨に変っており「駆動モード」Mpが「消灯禁止モード」Mkの速度より低いモードであれば、ステップ222で雨による点灯フラグFLAGrnが0にリセットされ、ステップ223から224へ進むことになる。
これにより、トンネル内での雨による点消灯判定オンがトンネルから出たあとも維持されて、ヘッドランプ点灯が継続される。
これにより、降雨に応じてヘッドランプ12を点灯した状態でトンネルに入った場合、トンネルを出たあと所定時間はヘッドランプ12を点灯継続するので、雨滴のないトンネルから出た当初あらためて雨滴を検出してヘッドランプ12を点灯するまで視界困難等を招くことが避けられる。
また、第2のライト点消灯判定部9Aは、降雨状態をワイパ6の動作状態から求める、すなわちワイパ6の駆動モードが最高速であるHIGHのときをライト点灯が必要な降雨とするので、レインセンサ4をオートワイパと共用してコストダウンになるとともに、HIGH時には必ずヘッドランプ12が点灯されるので動作に高い信頼感が得られる。
これにより、トンネル内が比較的明るくて第1のライト点消灯判定部3がスモールランプまたはヘッドライトの点灯が必要との判定に至るまでに時間を要する場合にも迅速にトンネル内進入を判定することができる。
また、雨遮蔽物としてトンネルの場合について説明したが、屋根、天井のあるターミナルステーションなどを通過する場合にも本発明の効果が奏せられる。
2 照度センサ
3 第1のライト点消灯判定部
4 レインセンサ
5 ワイパ駆動制御部
6 ワイパ
8 走行シーン判定部
9、9A 第2のライト点消灯判定部
10 ライト制御部
11 ライト
12 ヘッドランプ
13 スモールランプ
Claims (8)
- 走行環境の明るさに基づいてライトの点消灯判定を行う第1のライト点消灯判定部と、
走行位置が雨遮蔽物の中であるかどうかを判定する走行シーン判定部と、
降雨状態および走行シーン判定部の判定結果に基づいてライトの点消灯判定を行う第2のライト点消灯判定部と、
第1のライト点消灯判定部の判定結果と第2のライト点消灯判定部の判定結果に基づいて、ライトを点消灯制御するライト制御部とからなり、
前記第2のライト点消灯判定部は、降雨に対応して点灯を判定したときは、前記雨遮蔽物から出たあと所定時間は点灯判定を維持し、
該ライト制御部は、第2のライト点消灯判定部の判定結果が消灯のときは第1のライト点消灯判定部の判定結果にしたがってライトを点消灯し、第2のライト点消灯判定部の判定結果が点灯のときは、第1のライト点消灯判定部の判定結果に優先して第2のライト点消灯判定部の判定結果にしたがってライトを点灯することを特徴とする車両用ライト制御装置。 - 前記走行シーン判定部は、前記第1のライト点消灯判定部の判定結果が点灯であるとき、雨遮蔽物の中であると判定することを特徴とする請求項1に記載の車両用ライト制御装置。
- 前記走行シーン判定部は、照度の変化率が所定以上の場合に雨遮蔽物の中に進入したと判定することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ライト制御装置。
- 前記第2のライト点消灯判定部は、前記降雨状態をワイパの動作状態から求めることを特徴とする請求項1から3のいずれか1に記載の車両用ライト制御装置。
- 前記第2のライト点消灯判定部は、一定時間におけるワイパの払拭回数が所定値以上のときライトを点灯すべき降雨とすることを特徴とする請求項4に記載の車両用ライト制御装置。
- 前記第2のライト点消灯判定部における前記点灯判定を維持する所定時間が、ワイパの払拭停止時間が雨遮蔽物を出てからの経過時間に応じて設定される消灯禁止時間を越えるまでの時間であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1に記載の車両用ライト制御装置。
- 前記第2のライト点消灯判定部は、ワイパの駆動モードが所定の高速側モードであるときライトを点灯すべき降雨とすることを特徴とする請求項4に記載の車両用ライト制御装置。
- 前記第2のライト点消灯判定部における前記点灯判定を維持する所定時間が、ワイパの駆動モードが雨遮蔽物を出てからの経過時間に応じて設定される消灯禁止モード以下の低速側モードになるまでの時間であることを特徴とする請求項7に記載の車両用ライト制御装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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