JP5197059B2 - ズームレンズ鏡筒の絞り開閉機構 - Google Patents

ズームレンズ鏡筒の絞り開閉機構 Download PDF

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Description

本発明は、ズームレンズ鏡筒内に設けられる絞り開閉機構に関する。
ズーミング機構と絞り機構を連動させることによりレンズの焦点距離が変化しても開放F値を一定に保持する開放F値保持手段を具備するF値一定ズームレンズは従来より知られている。F値一定ズームレンズでは、カメラのレリーズボタンが押し込まれてから所定の空送時間が経過した後に絞り機構が駆動する(例えば特許文献1)。
特許文献1の絞り開閉機構は、絞りを開閉するための開閉板8に連係された連動板25を具備している。この連動板25は上下方向に移動することにより開閉板8を回転させる(絞りを開閉させる)機能を有している。さらに連動板25は、レンズ鏡筒に対して光軸方向に相対移動不能な駆動ピン6が相対移動自在に係合する穴25aを有しており、移動レンズ群のズーミング動作時にこの穴25aが駆動ピン6に対して光軸方向に相対移動することにより、ズーミング動作に対応できるようになっている。
特許第2566390号公報
特許文献1の絞り開閉機構では、連動板25の穴25aの幅を駆動ピン6の径より広く設計し、穴25aと駆動ピン6により時間差動力伝達機構を構成している。このように時間差動力伝達機構を設ける理由は、レリーズボタンが絞込方向に押し込まれたときに、駆動ピン6を穴25aの内面に直ちに接触させず所定の空走時間が経過後に接触させることにより、いわゆる空走時間を確保するためである。
連動板25の穴25aをこのような形状として設計すると、連動板25が幅方向(レンズ鏡筒の周方向)に大型化してしまう。しかし、レンズ鏡筒内には多数の部品が配設されており、しかも近年はレンズ鏡筒の小型化(小径化)が進んでいるため、レンズ鏡筒内には余計な空間は殆ど存在しない。そのため、このように連動板25が幅方向に大型化するのは好ましくない。
さらに特許文献1では、復元バネ4や開放バネ26の付勢力を利用することにより、駆動ピン6を穴25aの壁面から離れた位置(非接触位置)に保持している。しかし、復元バネ4や開放バネ26の弾性が劣化すると、駆動ピン6を穴25aの非接触位置に保持できなくなってしまう。
本発明の目的は、移動レンズ群枠の光軸方向移動を可能にするための溝を形成した部材を大型化させることがないズームレンズ鏡筒の絞り開閉機構を提供することにある。
本発明のズームレンズ鏡筒の絞り開閉機構は、ズームレンズ鏡筒に設けられた、ズーミングに伴い光軸方向に移動する移動レンズ群枠に支持された絞り機構と、カメラボディ側のレリーズスイッチに連動して回転する回転環と、該回転環から上記絞り機構側に延びる絞込レバーと、上記移動レンズ群枠に回転可能に支持され、一端が上記絞り機構に連係され他端が上記絞込レバーに連係されたシーソーレバーと、上記絞込レバーと上記シーソーレバーの一方に形成した上記光軸と略平行なカム溝と、上記絞込レバーと上記シーソーレバーの他方に形成した、上記カム溝に幅方向には隙間無く嵌合し、上記移動レンズ群枠の光軸方向位置変化に応じて該カム溝内を摺動することにより上記シーソーレバーの回転位置を変化させるカムピンと、を備えたズームレンズ鏡筒において、上記シーソーレバーが、上記移動レンズ群枠に回転可能に支持された駆動レバーと、該駆動レバーと相対回転可能に接続した、上記カム溝又は上記カムピンを有する空走レバーと、を有し、さらに、上記駆動レバーに形成した第1時間差動力伝達部と、上記空走レバーに上記カム溝とは別個に形成した第2時間差動力伝達部と、を有する時間差動力伝達機構を備え、該時間差動力伝達機構は、上記回転環が絞込方向へ動くときは上記第1時間差動力伝達部と上記第2時間差動力伝達部を離間させることにより所定の空走時間の間は該回転環の回転力を上記絞り機構に伝達せず、かつ該空走時間の経過後に上記第1時間差動力伝達部と上記第2時間差動力伝達部を当接させることにより該回転環の回転力を上記絞り機構に伝達することを特徴としている。
光軸回りの回転位置に応じて絞りの開度を調整する絞り開閉環に設けた開放位置規制部と、上記回転環に形成した、光軸に対して傾斜しかつ上記開放位置規制部と接離可能であり、該開放位置規制部と当接したときに上記絞り開閉環を回転規制することにより上記絞りを開放絞り状態に保持する規制面と、上記光軸に対して傾斜する上記カム溝と、上記カムピンと、を有する開放F値保持手段を備え、該開放F値保持手段は、ズーミングによる焦点距離変化に応じて上記カム溝に対する上記カムピンの上記光軸方向の係合位置を変化させ、上記絞りが上記開放絞り状態にあるときの上記絞り開閉環の回転位置を制御することにより、ズーミングによる焦点距離変化に拘わらず開放F値を一定に保つのが好ましい。
上記シーソーレバーが、一端が上記絞り機構に連係された駆動レバーと、該駆動レバーの他端と上記絞込レバーとを連係する空走レバーと、からなっていてもよい。
上記空走レバーと駆動レバーの一方に連係孔を設け、他方に、常時はこの連係孔に該連係孔の壁面に非接触の状態で嵌まり、上記空走時間の経過後該連係孔の壁面に当接する連係ピンを設けてもよい。
上記開放F値保持手段が、開放絞り状態におけるズーミングによる焦点距離変化に伴なって上記空走レバーが回転したときに、上記連係ピンを上記連係孔に対して非接触の非接触位置に保持する、上記カム溝と上記カムピンからなる角度保持手段を備えるのが好ましい。
本発明によれば、移動レンズ群枠の光軸方向移動を可能にするための溝であるカム溝に時間差動力伝達機構としての機能を持たせず、シーソーレバー(駆動レバーと空走レバー)にカム溝とは別個に時間差動力伝達機構を持たせたので、カム溝を形成した絞込レバー(または空走レバー)が大型化するのを防止できる。
以下、本発明の一実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
まず図1を利用して、レンズ鏡筒10の全体構造について説明する。
第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2の光軸Oを中心とする筒状部材である固定環11は、光軸O回りの回転及び光軸O方向の直進移動をしない不動部材であり、その後端面には図示を省略したカメラボディに接続するためのマウント環12が固着されている。固定環11は互いに同心をなす内筒13と外筒14を具備している。内筒13には光軸Oと平行な3本の直進案内溝16が周方向に120°間隔で並べて貫通溝として形成されている。さらに内筒13の外周面の前端部近傍には環状のストッパ15が突設されている。外筒14の外周面には光軸Oを中心とする環状凹部17が凹設されている。この環状凹部17にはズーム操作環18が光軸O回りに回転可能かつ光軸O方向に相対移動不能として嵌合している。19はズーム操作環18の外周面に固着されたゴム製のグリップ環である。外筒14には、外筒14を径方向(光軸Oに対して直交する方向)に貫通する貫通孔20が形成されている。また、内筒13と外筒14の後端同士を連結する環状後部壁の前面には、光軸Oを中心とする環状支持溝21が凹設されている。
内筒13の外周面には内筒13と同心をなすカム環30が外嵌しており、カム環30の後端部は環状支持溝21に回転可能に嵌合し、さらに、カム環30の前端面が各ストッパ15の後面に接触している。即ち、カム環30は内筒13に対して光軸O回りに回転可能であり、光軸O方向には相対移動不能である。カム環30の上面には連結部材31が固着されており、この連結部材31の上端部は貫通孔20を貫通してズーム操作環18に固着されている。従って、撮影者が手でズーム操作環18を回転させると、カム環30が光軸O回りに時計方向または反時計方向に回転する。さらに、カム環30には共に周方向に120°間隔で並べて形成された3本のカム溝33と3本のカム溝34が、互いの光軸方向位置をずらして貫通溝として設けられている。
1群支持枠40は、共に固定環11と同心をなす内筒41と外筒42を具備している。内筒41は内筒13の内周側に位置しており、外筒42は内筒13と外筒14の間に位置している。内筒41のレンズ支持孔43には第1レンズ群L1が嵌合固定されている。外筒42の内周面には周方向に120°間隔で並べて3本のカムピン44が径方向内向きに突設されている。各カムピン44は対応するカム溝34及び対応する直進案内溝16にそれぞれ係合しているので、カム環30が回転すると1群支持枠40(第1レンズ群L1)が直進案内溝16に沿って光軸O方向に進退する。
1群支持枠40の後方において同心的に位置する2群支持枠(移動レンズ群枠)47のレンズ支持孔48には第2レンズ群L2が嵌合固定されている。2群支持枠47の外周面には、周方向に120°間隔で並べて3本のカムピン49が径方向外向きに突設されており、各カムピン49は対応する直進案内溝16及び対応するカム溝33にそれぞれ係合している。従って、カム環30が回転すると2群支持枠47(第2レンズ群L2)が直進案内溝16に沿って光軸O方向に進退する。
次に、絞り機構50と本発明の特徴部分である絞り開閉機構60について説明する。
絞り機構50は公知の構造である。即ち、2群支持枠47の前端部には正面視環状の後側環状フランジ51が径方向外向きに突設されており、後側環状フランジ51の外周縁部全体からは正面視環状の環状連結部52が前向きに突設されている。さらに環状連結部52の前端部には正面視環状の前側環状フランジ53が径方向内向きに突設されている。環状連結部52の上端部を径方向に貫通する周方向孔55には、後側環状フランジ51と前側環状フランジ53の間に位置する絞り開閉環57の上端部に突設された開放位置規制突部58が光軸O回りに相対回転可として嵌合している。絞り開閉環57は図示を省略した回転付勢手段の回転付勢力によって常に正面視時計方向(図2から図4、及び図6から図8の下方向)に回転付勢されている。さらに図2から図4、及び図6から図8に仮想線で示すように、固定環11には平面視において光軸Oに対して傾斜し、かつ開放位置規制突部58が接離可能な規制面11aが形成されている。従って絞り開閉環57は2群支持枠47に対して、開放位置規制突部58が周方向孔55の周方向端面及び規制面11aに当接しない範囲内で光軸O回りに相対回転可能である。絞り開閉環57と前側環状フランジ53の間には複数の絞り羽根59が配設されており、各絞り羽根59は前側環状フランジ53の後面と絞り開閉環57の前面とに相対回転可能に支持されている。そして、絞り開閉環57が前側環状フランジ53に対して光軸O回りに相対回転することにより、各絞り羽根59が開放絞り位置と設定絞り位置の間を回転し、絞り径が変化する。
絞り開閉機構60は以下の構造となっている。
固定環11の後端面とマウント環12の間には環状部材である回転環61が光軸O回りに相対回転可能に嵌合している。回転環61の前面には光軸Oと平行な平板状の絞込レバー62が前向きに突設されている。図2から図8に示すように、絞込レバー62には光軸Oと平行な方向に対して90°より小さい角度(本実施形態では約5°)で傾斜する直線状のカム溝63が貫通溝として形成されている。さらに、回転環61の後端面には後ろ向きのレリーズレバー64が突設されている。このレリーズレバー64はマウント環12に形成された光軸Oを中心とする周方向を向く周方向孔66を相対回転可能に貫通している。
図2から図4に示すように(図6から図8では図示略)、このレリーズレバー64と固定環11の間には引張ばねS1が張設されており、この引張ばねS1の引張力により回転環61は常に正面視で時計方向に回転付勢されている。さらにレリーズレバー64は、カメラボディ(図示略)のレリーズスイッチ(絞り調整手段。図示略)の押し込み動作に連動して図2の上下方向に進退するボディ側レリーズレバーBLと当接しており、このボディ側レリーズレバーBLによって正面視で時計方向の回転が規制されている。
2群支持枠47の外周面の上部にはレンズ鏡筒10の径方向(光軸Oに直交する方向)に延びる枢着軸(回転中心軸)65が突設されており、この枢着軸65に光軸Oと略平行な駆動レバー67の中央部付近が回転可能に枢着されている。駆動レバー67の枢着軸65より後方の箇所には平面視略方形の連係孔68が貫通孔として穿設されている。
駆動レバー67の後端部には径方向外向き(枢着軸65と平行)の枢着軸(回転中心軸)69が突設されており、この枢着軸69に駆動レバー67の外周側に位置する空走レバー71の略中央部が回転可能に枢着されている。空走レバー71の外周面(上面)の後端部には径方向外向きの円柱形状のカムピン72が突設されている。このカムピン72の径はカム溝63の幅と同一であり、カムピン72は絞込レバー62のカム溝63に摺動可能に係合している。さらに、空走レバー71の内周面(下面)の前端部には径方向内向きの連係ピン73が突設されており、この連係ピン73は駆動レバー67の連係孔68に隙間をもって遊嵌している。図2から図8に示すように、駆動レバー67の一方の側面の後端部近傍には係止突片75が突設されており、空走レバー71の一方の側面の前端部には係止突片76が突設されている。そして、係止突片75の先端部と係止突片76の間には引張ばね(付勢手段)S2の両端部が係止されている。
図1に示すように後側環状フランジ51には光軸Oを中心とする周方向に延びる周方向案内孔78が貫通孔として穿設されており、絞り開閉環57の後面の上端部から後方に突出する絞り開閉レバー79が周方向案内孔78を相対回転可能に貫通している。そして、絞り開閉レバー79の外周面(上面)の後端部に突設された径方向外向き(枢着軸65と平行)の枢着軸80に駆動レバー67の前端部に形成したU字溝67aが回転可能に枢着されている。
上記構成要素のうち規制面11a、開放位置規制突部58、絞込レバー62のカム溝63、空走レバー71のカムピン72、及び引張ばねS2は開放F値保持手段の構成要素である。また、絞込レバー62のカム溝63と空走レバー71のカムピン72は角度保持手段の構成要素である。さらに、駆動レバー67と空走レバー71がシーソーレバーの構成要素であり、空走レバー71(連係ピン73)及び駆動レバー67(連係孔68)が時間差動力伝達機構の構成要素である。
次に以上の構成からなるレンズ鏡筒10、絞り機構50、及び絞り開閉機構60の動作について説明する。
まずは、図1から図5を参照しながら、第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2がワイド状態(ワイド端位置)にある場合について説明する。
図2は絞り羽根59が開放絞り状態にあるときを示している。このとき上記回転付勢手段の付勢力によって開放位置規制突部58が規制面11aに当接するので、絞り開閉環57はこれ以上は正面視で時計方向には回転できず、絞り羽根59は開放絞り状態に保持される。
レンズ鏡筒10が接続されているカメラボディ(図示略)のレリーズスイッチ(絞り調整手段)を押し込む前においては、ボディ側レリーズレバーBLが図2の実線の位置に位置するので回転環61は図2に示す位置に位置する。このとき引張ばねS2は係止突片75と係止突片76に引張方向の付勢力を与えている(空走レバー71を図2から図4の時計方向に回転付勢している)。しかし、カム溝63とカムピン72によって空走レバー71の図2から図4の反時計方向側への回転が規制されているので、結果的に連係ピン73は連係孔68の中央部(連係孔68とは接触しない非接触位置)に位置する。この状態で上記レリーズスイッチを押し込むと、ボディ側レリーズレバーBLが図2の下側に移動するので(仮想線参照)レリーズレバー64が引張ばねS1の付勢力により正面視で時計方向に回転し、回転環61と絞込レバー62も正面視で時計方向に回転する(図2から図4において下方に移動する。図3の実線参照)。するとこの動きがカムピン72を介して空走レバー71に伝わり、空走レバー71が図2の時計方向に回転するので、図5の仮想線に示すように連係ピン73が連係孔68の壁面に当接する。このように所定の空走時間経過後に連係ピン73が連係孔68に当接すると空走レバー71の回転力が駆動レバー67に伝わるので、駆動レバー67が図3の時計方向に回転する。すると、絞り開閉環57が正面視で反時計方向(図3の上方)に回転し開放位置規制突部58が規制面11aから離れるので、各絞り羽根59が全開絞り径より小径の中間絞り状態となる(図示略)。そしてレリーズスイッチを完全に押し込むと、絞り開閉機構60は図4の状態となり、各絞り羽根59は設定絞り状態となる。
図4の状態においてレリーズスイッチから手を離すと、レリーズスイッチを付勢するばね手段(図示略)の付勢力によってレリーズスイッチは初期位置に復帰する。そして、このレリーズスイッチの初期位置への復帰動作に伴ってボディ側レリーズレバーBLが引張ばねS1の回転付勢力に抗して図4の上方に移動するので回転環61が正面視で反時計方向(図2から図4の上向き)に回転し、連係ピン73は引張ばねS2の付勢力によって連係孔68との接触状態を保持し続け、さらに上記回転付勢手段の回転付勢力が絞り開閉環57に及ぶので、絞り機構50及び絞り開閉機構60は図4の状態(設定絞り状態)から図3の状態に移行する。図3の状態に移行すると、開放位置規制突部58が規制面11aに接触するので絞り開閉環57はこれ以上回転できなくなるが、ボディ側レリーズレバーBLはレリーズスイッチを付勢する上記ばね手段の付勢力によって図3の上方への移動を続ける。従って、回転環61は正面視で反時計方向の回転を続け、この回転環61の回転運動に連動して空走レバー71が図2から図4の反時計方向に回転するので、レリーズスイッチが初期位置に復帰したときに連係ピン73が連係孔68の中央部(非接触位置)に復帰する(図2参照)(図3から図2の状態へ空走レバー71が回転するときに要する時間が空走時間)。
次に、ズーム操作環18(グリップ環19)を回転操作して第1レンズ群L1(1群支持枠40)と第2レンズ群L2(2群支持枠47)をテレ状態(テレ端位置)に移動させた場合の動作について、図6から図8を参照しながら説明する。
この場合は2群支持枠47(及び1群支持枠40)がワイド状態のときより前方に移動するので、上記回転付勢手段によって回転付勢されている絞り開閉環57の開放位置規制突部58が規制面11aに沿って前方に摺動する。従って、絞り開閉環57はワイド状態のときに比べて正面視で時計方向に回転するとともに前方に移動した図6の状態となる。さらに、空走レバー71のカムピン72がカム溝63内を前方に摺動し、カムピン72はカム溝63の前端近傍に移動する。カム溝63は光軸Oと平行な方向に対して傾斜しているので、このようにカムピン72が前方に移動すると、開放絞り状態(図6の状態)において空走レバー71は図2のとき(ワイド状態)に比べて図6の反時計方向に僅かに回転する。このとき引張ばねS2が係止突片75と係止突片76を互いに接近させる方向に回転付勢するが(空走レバー71を図6の時計方向に回転付勢するが)、空走レバー71の図6の時計方向への回転はカム溝63とカムピン72によって規制されているので、空走レバー71の連係ピン73は駆動レバー67の連係孔68の中央部(非接触位置)に位置し続ける。従って、空走レバー71の回転力が引張ばねS2を介して駆動レバー67に伝わり、(開放位置規制突部58の規制面11aに対する接触位置が図2のときより前方なので)駆動レバー67が図2のときより反時計方向に僅かに回転する。このときの空走レバー71と駆動レバー67の相対回転角度は図2の状態と同じになる。
このように絞り開閉環57が図2のときより正面視で時計方向に僅かに回転する結果、各絞り羽根59が図2のときより僅かに大きく開く。即ち、テレ状態のときはワイド状態のときに比べて開放絞り径が僅かに大きくなり、その結果、ワイド状態とテレ状態のときの全レンズ群(第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2)の開放F値が同じ値になる。なお、図示は省略してあるが、第1レンズ群L1及び第2レンズ群L2がテレ端とワイド端の間のいずれの位置にある場合も同じメカニズムによって開放F値はワイド状態及びテレ状態のときと同じ値となる。
テレ状態の場合も絞り開閉機構60の動作はワイド状態のときと同じであり、レリーズスイッチを押し込むと所定の空走時間を経てから絞り開閉機構60及び絞り機構50は図6の状態(開放絞り状態)から図7の状態さらに図示を省略した中間絞り状態を経て図8の状態(設定絞り状態)に移行する。同様にレリーズスイッチから手を離した場合は、レリーズスイッチの初期位置への復帰動作に伴って回転環61が正面視で反時計方向(図6から図8の上向き)に回転し、連係ピン73は連係孔68との接触状態を保持し続け、さらに上記回転付勢手段の回転付勢力により絞り開閉環57はその開放位置規制突部58が規制面11aに当接する位置まで回転復帰するので、絞り機構50及び絞り開閉機構60は図8の状態から図7の状態に移行する。そして、図7の状態からボディ側レリーズレバーBLがレリーズスイッチを付勢する上記ばね手段の付勢力によって初期位置側への復帰を続けると、回転環61の正面視反時計方向の回転運動に連動して空走レバー71が図6から図8の反時計方向に回転するので、レリーズスイッチが初期位置に復帰したときに連係ピン73が連係孔68の中央部(非接触位置)に復帰する(図6参照)(図8から図6の状態へ空走レバー71が回転するときに要する時間が空走時間)。
以上説明した本実施形態によれば、開放F値保持手段の構成要素であるカム溝63には時間差動力伝達機構としての機能を持たせず、カム溝63とは別個の空走レバー71(連係ピン73)及び駆動レバー67(連係孔68)に時間差動力伝達機構としての機能を持たせている。そのため、カム溝63の幅寸法を小さくすることが可能であり、カム溝63を形成した絞込レバー62を幅方向にコンパクトにすることが可能である。従って、仮にズームレンズ鏡筒内に余計な空間が殆ど存在しない場合であっても、絞込レバー62を周囲の部材と接触することなく円滑に動作させることが可能である。
しかも、空走レバー71に形成したカムピン72が絞込レバー62に形成したカム溝63に幅方向には隙間無く嵌合することにより、このカムピン72とカム溝63が空走レバー71と駆動レバー67の相対角度を制御している。従って、従来のようにバネの付勢力を利用して時間差動力伝達機構を任意の状態(連係ピン73と連係孔68が非接触の状態)に保持する構造に比べて、より確実かつ長期間に渡って連係ピン73と連係孔68を非接触状態に保持することが可能である。
以上、本発明を上記実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変更を施して実施可能である。
例えば、連係ピン73を駆動レバー67に突設し連係孔68を空走レバー71に穿設してもよい。
また、絞り機構50及び絞り開閉機構60を2群支持枠47ではなく1群支持枠40や、その他の移動レンズ群枠に設けても良い。
さらに、空走レバー71側にカム溝63を形成し絞込レバー62側にカムピン72を突設してもよい。この場合、カム溝63は、連係ピン73及び連係孔68とは別個の構成要素として構成する。
また、カム溝63は直線形状でなくてもよく曲線形状であってもよい。
本発明の一実施形態のレンズ鏡筒の上半部のワイド状態における縦断側面図である。 ワイド状態において絞り羽根が開放絞り状態にあるときの絞り駆動機構とその周辺部材の拡大平面図である。 同じくワイド状態において絞り羽根が所定の中間絞り状態まで閉じたときの絞り駆動機構とその周辺部材の拡大平面図である。 同じくワイド状態において絞り羽根が設定絞り状態まで閉じたときの絞り駆動機構とその周辺部材の拡大平面図である。 空走レバーと駆動レバーの拡大平面図である。 テレ状態において絞り羽根が開放絞り状態にあるときの絞り駆動機構とその周辺部材の拡大平面図である。 同じくテレ状態において連係ピンが連係孔に接触したときの絞り駆動機構とその周辺部材の拡大平面図である。 同じくテレ状態において絞り羽根が設定絞り状態まで閉じたときの絞り駆動機構とその周辺部材の拡大平面図である。
符号の説明
10 レンズ鏡筒
11 固定環
11a 規制面
12 マウント環
13 内筒
14 外筒
15 ストッパ
16 直進案内溝
17 環状凹部
18 ズーム操作環
19 グリップ環
20 貫通孔
21 環状支持溝
30 カム環
31 連結部材
33 34 カム溝
40 1群支持枠
41 内筒
42 外筒
43 レンズ支持孔
44 カムピン
47 2群支持枠(移動レンズ群枠)
48 レンズ支持孔
49 カムピン
50 絞り機構
51 後側環状フランジ
52 環状連結部
53 前側環状フランジ
55 周方向孔
57 絞り開閉環
58 開放位置規制突部
59 絞り羽根
60 絞り開閉機構
61 回転環
62 絞込レバー
63 カム溝(角度保持手段)
64 レリーズレバー
65 枢着軸(回転中心軸)
66 周方向孔
67 駆動レバー(時間差動力伝達機構)(シーソーレバー)
68 連係孔(第1時間差動力伝達部)(第2時間差動力伝達部)
69 枢着軸(回転中心軸)
71 空走レバー(時間差動力伝達機構)(シーソーレバー)
72 カムピン(角度保持手段)
73 連係ピン(第1時間差動力伝達部)(第2時間差動力伝達部)
75 係止突片
76 係止突片
78 周方向案内孔
79 絞り開閉レバー
80 枢着軸
BL ボディ側レリーズレバー
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
O 光軸
S1 S2 引張ばね(付勢手段)

Claims (5)

  1. ズームレンズ鏡筒に設けられた、ズーミングに伴い光軸方向に移動する移動レンズ群枠に支持された絞り機構と、
    カメラボディ側のレリーズスイッチに連動して回転する回転環と、
    該回転環から上記絞り機構側に延びる絞込レバーと、
    上記移動レンズ群枠に回転可能に支持され、一端が上記絞り機構に連係され他端が上記絞込レバーに連係されたシーソーレバーと、
    上記絞込レバーと上記シーソーレバーの一方に形成した上記光軸と略平行なカム溝と、
    上記絞込レバーと上記シーソーレバーの他方に形成した、上記カム溝に幅方向には隙間無く嵌合し、上記移動レンズ群枠の光軸方向位置変化に応じて該カム溝内を摺動することにより上記シーソーレバーの回転位置を変化させるカムピンと、を備えたズームレンズ鏡筒において、
    上記シーソーレバーが、
    上記移動レンズ群枠に回転可能に支持された駆動レバーと、
    該駆動レバーと相対回転可能に接続した、上記カム溝又は上記カムピンを有する空走レバーと、
    を有し、
    さらに、
    上記駆動レバーに形成した第1時間差動力伝達部と、
    上記空走レバーに上記カム溝とは別個に形成した第2時間差動力伝達部と、を有する時間差動力伝達機構を備え、
    該時間差動力伝達機構は、上記回転環が絞込方向へ動くときは上記第1時間差動力伝達部と上記第2時間差動力伝達部を離間させることにより所定の空走時間の間は該回転環の回転力を上記絞り機構に伝達せず、かつ該空走時間の経過後に上記第1時間差動力伝達部と上記第2時間差動力伝達部を当接させることにより該回転環の回転力を上記絞り機構に伝達することを特徴とするズームレンズ鏡筒の絞り開閉機構。
  2. 請求項1記載のズームレンズ鏡筒の絞り開閉機構において、
    光軸回りの回転位置に応じて絞りの開度を調整する絞り開閉環に設けた開放位置規制部と、
    上記回転環に形成した、光軸に対して傾斜しかつ上記開放位置規制部と接離可能であり、該開放位置規制部と当接したときに上記絞り開閉環を回転規制することにより上記絞りを開放絞り状態に保持する規制面と、
    上記光軸に対して傾斜する上記カム溝と、
    上記カムピンと、
    を有する開放F値保持手段を備え、
    該開放F値保持手段は、ズーミングによる焦点距離変化に応じて上記カム溝に対する上記カムピンの上記光軸方向の係合位置を変化させ、上記絞りが上記開放絞り状態にあるときの上記絞り開閉環の回転位置を制御することにより、ズーミングによる焦点距離変化に拘わらず開放F値を一定に保つズームレンズ鏡筒の絞り開閉機構。
  3. 請求項1または2記載のズームレンズ鏡筒の絞り開閉機構において、
    上記シーソーレバーが、
    一端が上記絞り機構に連係された駆動レバーと、
    該駆動レバーの他端と上記絞込レバーとを連係する空走レバーと、
    を備えるズームレンズ鏡筒の絞り開閉機構。
  4. 請求項1から3のいずれか1項記載のズームレンズ鏡筒の絞り開閉機構において、
    上記空走レバーと駆動レバーの一方に連係孔を設け、
    他方に、常時はこの連係孔に該連係孔の壁面に非接触の状態で嵌まり、上記空走時間の経過後該連係孔の壁面に当接する連係ピンを設けたズームレンズ鏡筒の絞り開閉機構。
  5. 請求項4記載のズームレンズ鏡筒の絞り開閉機構において、
    上記開放F値保持手段が、
    開放絞り状態におけるズーミングによる焦点距離変化に伴なって上記空走レバーが回転したときに、上記連係ピンを上記連係孔に対して非接触の非接触位置に保持する、上記カム溝と上記カムピンからなる角度保持手段を備えるズームレンズ鏡筒の絞り開閉機構。
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