JP5196645B2 - 眼科用手術器具 - Google Patents

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本発明は、硝子体手術の際等に眼球内に刺し入れる細管状挿入部材を備えた器具に関し、例えば、黄斑上膜、糖尿病網膜症、白内障、緑内障、硝子体混濁等の治療に使用されるものに関する。
近年、眼科手術分野においては低侵襲手術が主流になりつつある。この低侵襲手術の試みについて、硝子体手術を例にとって説明する。硝子体手術の適応としては、先進諸国における中途失明原因の多くを占める糖尿病網膜症や加齢黄斑変性などがある。硝子体手術に際しては、一般的に3ポートを作成する。この3ポートとは、(1)灌流カニューラ、(2)ライトガイド、(3)硝子体セッシ、硝子体カッター等の器具を出し入れするポートである。
実際の手術では、器具を出し入れするポートに細管状の器具を入れ、この器具の先端にある作業部を眼底付近の患部に近づけ、顕微鏡で観察しながら硝子体剥離や膜処理を行う。
硝子体手術器具を挿入するポートは強角膜に作成されるが、これまでの20G(器具の直径:0.9mm)の器具を使用する場合、結膜切開を行った後、強膜に穿孔するため、手術後に強膜及び結膜を縫合する必要があった。このため、手術には多くの出血が伴った。また、結膜切開を行うので、手術中または手術後に強膜と結膜の間に雑菌が入りやすく、感染症や炎症の原因となることが考えられる。
上記のような手術を低侵襲で行うため、近年では、20G(直径:0.9mm)よりも径の小さい23G(直径0.65mm)や25G(直径0.5mm)といったような細径化された器具が用いられつつあり、また術式の工夫もなされている。
23Gや25Gといった手術器具では、器具の外径が小さいために、一般的には、図9に示すように、トロカール41と呼ばれる器具(貫通ガイド)を用いて眼(眼球)10の内外を連絡するトンネルを作成し、そのトンネルを通じて手術器具20を出し入れする。
手術器具20はその先端に作業部21を有し、この作業部21がある先端側を眼10内に挿入し、眼10外の基端側を手動で移動操作することにより、作業部21を所定の目的部位に誘導し、所定の処置(あるいは検査)を行う。器具20は、図示するように、眼10内への挿入口を支点Pにして移動操作される。
トロカール41を設置するための穿孔は、結膜上から行うため、結膜の温存が可能である。また、穿孔の際、結膜をややずらして穿孔することにより、手術終了後にトロカールを抜去すると、ずらした結膜が復元して強膜の穿孔口を保護することができる。このため、術後の感染症や炎症を抑制する効果がある。
しかし、23Gや25Gといった細径化された手術器具では、細径化にともなって器具の剛性が低下する。このため、図10に示すように、器具20の先端を眼10内の目的部位に移動させるために、眼10外の基端側を手動で移動操作すると、たとえば図中に破線で示すように、器具20に大きな撓みが生じやすい。
このような細径化された器具20を使って目的部位を処置するためには、その器具20
の撓みを考慮しながら経験勘を頼りに手術を行う必要があった。このため、眼内で細かい処置を行うためには、非常に高度に熟練した技術が必要であった。
なお、把持部側(基端側)の外径に比べて先端の作業部側の外径を細くすることによって、眼内での視認性及び操作性をよくし、デリケートな動きを達成し、緻密な処理を可能にした眼科用手術器具として、特許文献1に開示のものが知られている(特許文献1の段落0005乃至0007)。この特許文献1に開示された眼科用手術器具によれば、径の細い先端の作業部側の外径に比較して、把持部側(基端側)の外径が太くなっているので、結果的にその部分の剛性が強化されている。
実用新案登録第3101460号
しかしながら、特許文献1に開示されたものでは、図11に示すように、器具20の作業部21を眼10の内部の所定位置に挿入するには、器具20の把持部側(基端側)の大きな外径を有する部位22も眼10内に挿入されることになり、そのための大きな創口が必要になる。つまり、特許文献1に記載のものは、従来の外径の太いものを用いたものと同じであって、その先端側の作業部の近傍のみを細くしたものに過ぎず、術後感染症や炎症のリスクが増大して低侵襲手術とならない点では、従来の太いタイプのものとなんらかわらないものである。
上述したように、従来の眼科用手術器具は、低侵襲手術を行うために器具を細径化すると、器具が撓みやすくなって手術での操作性が低下し、これによって術者の負担が大きくなり、また処置可能範囲が狭くなるといった問題があるものであり、これを解決できるものは未だ考えられていなかった。
本発明は以上のような問題を鑑みたものであって、その目的は、眼内に挿入される部分を細径化して低侵襲手術を可能にするとともに、眼内の処置可能範囲を広く確保でき、さらにその操作性を向上させて、細かい手術も術者の負担を増すことなく可能にした眼科用手術器具を提供することにある。
上述の課題を解決するための手段として、本願発明者は以下の手段を提案する。
(1)管状部材で構成され、眼科手術の際等に眼球内に挿入される挿入部材と、
前記挿入部材内を軸方向にスライド移動可能なようにこの挿入部材内に嵌入されている針金状の芯部材と、
前記芯部材の先端部に設けられた作業部であって、前記芯部材を挿入部材内でスライド移動することにより開閉駆動される開閉式のばね部材を備え、このばね部材に作業ツールが設けられた作業部とを有し、
前記挿入部材は、その先端部に前記作業部の少なくとも一部を収納する作業部収納部と前記芯部材をスライド移動させる芯スライド部とを備えており、
前記作業部収納部の少なくとも一部の内径を前記芯スライド部の内径よりも大きくしたことを特徴とする眼科用手術器具。
(2)管状部材で構成され、眼科手術の際等に眼球内に挿入される挿入部材と、
前記挿入部材内を軸方向にスライド移動可能なようにこの挿入部材内に嵌められている針金状の芯部材と、
前記芯部材の先端部に設けられた作業部であって、前記挿入部材内への嵌入量を調整することによりその開き量が調整される開閉式のばね部材を備え、このばね部材に作業ツールが設けられた作業部とを有し、
前記挿入部材内を軸方向にスライド移動可能な強度を維持できる範囲内で前記芯材の太さを細くし、その分、前記芯スライド部においては、前記挿入部材の肉厚を厚くすることによって、挿入部材の外径が同じ場合に、前記芯部材が嵌入された状態で、前記挿入部材の剛性と芯材の剛性とを足し合わせた合計の剛性がより大きくなるようにし、
一方、前記作業部収納部材においては、前記挿入部材の肉厚を薄くして内径を大きくすることで前記作業部の必要部位を収納できるようにしたことを特徴とする眼科用手術器具。
(3)前記芯スライド部と前記作業部収納部とが、同一の材料で一体に形成されていることを特徴とする1又は2記載の眼科用手術器具。
(4)前記芯スライド部が、外側管状部材の中に内側管状部材が嵌められた二重構造であり、前記作業部収納部が前記外側管状部材で構成されていることを特徴とする1乃至3のいずれかに記載の眼科用手術器具。
(5)前記作業部収納部が、前記挿入部材の内側に設けられた凹部であって、その凹部の形状が前記作業部の外形形状に形成されたものであることを特徴とする1乃至3のいずれかに記載の眼科用手術器具。
上記手段によれば、前記挿入部材内を軸方向にスライド移動可能な強度を維持できる範囲内で前記芯部材の太さを細くし、その分、前記芯スライド部においては、前記挿入部材の肉厚を厚くすることによって、挿入部材の外径が同じ場合に、前記芯部材が嵌入された状態で、前記挿入部材の剛性と芯部材の剛性とを足し合わせた合計の剛性がより大きくなるようにし、一方、前記作業部収納部材においては、前記挿入部材の肉厚を薄くして内径を大きくすることで前記作業部の必要部位を収納できるようにしたことにより、芯部材が嵌入された状態で、前記挿入部材の剛性と芯部材の剛性とを足し合わせた合計の剛性を、従来に比較して顕著に大きくすることが可能になった。これにより、作業部収納部近傍、すなわち、挿入部材の先端部近傍を除くそのほかの挿入部材の部位の剛性を従来に比較して高くできるようになった。これにより、眼球内で作業部を移動させるとき、挿入部材の剛性が小さいことに起因する変形、すなわち、切開創を支点として挿入部材が変形する現象を非常に効果的に抑制可能になった。なお、主として眼底近傍での作業を行うための手術器具の場合には、この変形が起こりやすい部分は、挿入部材先端から20〜40mm程度の領域であり、上記手段によれば、この部分の強度を十分に強化できる。またこの場合、作業部近傍、例えば、挿入部材先端から20mm程度以内では、作業部を移動させるときに軸方向と垂直方向成分を持つ力はほとんどかからないので、この部分の強度はそれほど強くなくても変形するようなおそれはほとんどない。これにより、眼内に挿入される部分をより細径化することが可能になり、低侵襲手術を可能にするとともに、眼内の処置可能範囲を広く確保でき、さらにその操作性を向上させて、細かい手術も術者の負担を増すことなく可能にしている。
図1は本発明の一実施の形態にかかる眼科用手術器具の要部縦断面図、図2は図1のA部拡大図、図3は他の実施の形態にかかる眼科用手術器具の要部縦断面図、図4〜図6は作業ツールの例を示す斜視図、図7はさらに他の実施の形態にかかる眼科用手術器具の要部縦断面図、図8は図7におけるVII−VII線断面である。
図1に示される眼科用手術器具は、硝子体セッシに本発明を適用した例である。この眼科用手術器具は、本体把持部5と、この本体把持部5に対して移動自在に取り付けられたピストン部材3と、このピストン部材3の中心軸に沿って形成された取り付け穴31に嵌合されて該ピストン部材3に固定された細い管状部材である挿入部材2と、この挿入部材2が軸方向に移動自在なようにこの挿入部材2の管部に嵌挿された芯部材であって、基端部が本体操作部5に固定され、先端部に作業部60が設けられた芯部材6とを有する。作
業部60は、挿入部材2の最先端に設けられたセッシ61と、このセッシ61に繋がって、セッシ61を開閉させる開閉式ばね部材62とから構成されている。なお、挿入部材2は、先端部が鍔状に形成されて外周にねじが切られてある固定用部材33の取り付け孔にロウ付け固定され、この固定用部材33が、ピストン部材3の図中下方に形成されたやや大きい内径の固定用ねじ孔32にねじ込み固定されることによって、ピストン部材3に固定される。
挿入部材2は、その先端部に、前記芯部材6の先端部に設けられた作業部60を収納する作業部収納部22が設けられ、この作業部収納部22を除くほかの部分は、芯スライド部21を構成している。前記作業部収納部22は、前記芯スライド部21に対して、その内径が大きく形成されている。すなわち、挿入部材2は、外径が全部の部分で同一であるが、その内径は、芯スライド部21の内径よりも作業部収納部22の内径が大きくなるように形成されている。換言すると、前記芯スライド部21の肉厚が前記作業部収納部22の肉厚よりも厚く形成され、その部分の強度(軸方向と直交する方向の成分を有する作用力に対する剛性)が強くなるように構成されている。
本体把持部5は、この部分を手で把持・操作することにより、挿入部材2を眼内に挿入し、挿入部材2の先端部から露出されて設けられたセッシ61を眼内の所定の部位、例えば、網膜の表面に位置させ、ピストン部材3を移動させて挿入部材2を芯部材6に対して図の下方に移動させることにより、開閉式ばね部材62を閉める方向に駆動し、セッシ61を狭めて網膜表面の組織を剥ぎ取る等の作業を遂行するものである。
本体把持部5は、基部51と、この基部51に対し、図中下方に向かう途中から縦方向に切り込みを入れて3つの部位に分割したような構造を有し、図中左右に形成された2枚の板ばね部52,53と、中央支柱部54と、この中央支柱部54の下部から連続して設けられているピストン受け部55とが一体に設けられたものである。
板ばね部52,53は、図中下方にいくにしたがって左右に広がるように形成され、前記ピストン受け部55の手前で終端とされている。左右の板ばね部52,53は、互いの間隔を狭めるには力を入れて狭める必要がある。互いの間隔は、中央支柱部54に衝突するまで狭めることができるようになっている。この板ばね部52,53のそれぞれの下部には、クランク57,58の一端部が回転自在に取り付けられている。クランク57,58の他端部は、ピストン部材3の上端部にそれぞれ回転自在に取り付けられている。そしてピストン部材3は、ピストン受け部55のピストン受け孔56に移動自在に嵌挿されている。これにより、左右の板ばね部52,53を狭めることで、その動きをクランク57,58によって軸方向の動きに変換してピストン部材3に伝え、ピストン部材3を軸方向に移動させることができ、このピストン部材3に固定された挿入部材2を軸方向に移動させることによって、セッシ61の開閉が行われるようになっている。
なお、上記実施の形態では、挿入部材2をピストン部材3に固定し、このピストン部材3を移動することで挿入部材2を移動させるようにしたが、これは、以下のようにしてもよい。すなわち、ピストン部材3を本体把持部5に固定してしまい、クランク57,58の一端部をピストン部材3に取り付けるかわりに挿入部材2に取り付け、さらに、挿入部材2をピストン部材3に摺動自在に取り付けるようにすることにより、挿入部材2を直接移動できるようにしてもよい。
以上の実施の形態にかかる眼科手術器具においては、前記挿入部材2内を軸方向にスライド移動可能な強度を維持できる範囲内で前記芯部材2の太さを細くし、その分、前記芯スライド部21においては、前記挿入部材2の肉厚を厚くすることによって、挿入部材2の外径が同じ場合に、前記芯部材6が嵌入された状態で、前記挿入部材2の剛性と芯部材
6の剛性とを足し合わせた合計の剛性がより大きくなるようにし、一方、前記作業部収納部材22においては、前記挿入部材2の肉厚を薄くして内径を大きくすることで前記作業部60の必要部位を収納できるようにしたことにより、芯部材6が嵌入された状態で、前記挿入部材2の剛性と芯部材6の剛性とを足し合わせた合計の剛性を、従来に比較して顕著に大きくすることが可能になった。これにより、作業部収納部22の近傍、すなわち、挿入部材2の先端部近傍を除くそのほかの挿入部材2の部位の剛性を従来に比較して高くできるようになった。
これにより、眼球内で作業部60を移動させるとき、挿入部材2の剛性が小さいことに起因する変形、すなわち、切開創を支点として挿入部材2が変形する現象を非常に効果的に抑制可能になった。なお、主として眼底近傍での作業を行うための手術器具の場合には、この変形が起こりやすい部分は、挿入部材2の先端から20〜40mm程度の領域であり、上記構成によれば、この部分の強度を十分に強化できる。またこの場合、作業部60の近傍、例えば、挿入部材2の先端から20mm程度以内では、作業部60を移動させるときに軸方向と垂直方向成分を持つ力はほとんどかからないので、この部分の強度はそれほど強くなくても変形するようなおそれはほとんどない。これにより、眼内に挿入される部分をより細径化することが可能になり、低侵襲手術を可能にするとともに、眼内の処置可能範囲を広く確保でき、さらにその操作性を向上させて、細かい手術も術者の負担を増すことなく可能にしている。
本実施の形態では、挿入部材2の外径を0.5mmφ(25G)、芯スライド部21の内径を0.3mmφ、作業部収納部22の内径を0.4mmφ、作業部収納部22の軸方向の長さを3.5mm、芯部材6の外径を0.25mmφとした。以下、本実施の形態にかかる眼科用手術器具の剛性と従来の眼科用手術器具の剛性とを比較検討する。
表1は、はりのたわみに関する一般式を示したものである。表1における(a)式は、長さLの挿入部材の一端を固定し、他端に荷重Wをかけたときに他端が荷重方向に移動す
る距離δを弾性範囲内における撓み量として算出する式である。この式を、荷重Wを求める式に変形すると(b)式のようになる。
Figure 0005196645
表2は、表1の(b)式により求めた20G、25G(従来品)、25G(改良品;本願発明)の挿入部材のみの場合における荷重Wの比較を示したものである。ここで、材質は
、SUS304を想定し、はりの長さLは10mm、撓み量δは2mmとした場合を示し
た。縦弾性係数Eは、材質に基づく定数である。断面二次モーメントIは、挿入部材の外径と内径とにより計算され、定数βは、本使用状態のような片持ちはりの場合の定数である。25G(改良品;本願発明)の挿入部材は、25G(従来品)の荷重より大きいことがわかる。
Figure 0005196645
表3は、表1の(b)式により求めた20G、25G(従来品)、25G(改良品;本願発明)の芯部材のみの場合における荷重Wの比較を示したものである。ここで、材質は、
SUS304を想定し、はりの長さLは10mm、撓み量δは2mmとした場合を示した
。縦弾性係数Eは、材質に基づく定数である。断面二次モーメントIは、芯部材の外径により計算され、定数βは、本使用状態のような片持ちはりの場合の定数である。25G(改良品;本願発明)の挿入部材は、25G(従来品)の荷重より小さいことがわかる。
Figure 0005196645
実際の眼科用手術器具(例えば、硝子体セッシ)では、表2に示した挿入部材に、表3に示した芯部材を挿入した状態で使用する。即ち、挿入部材の荷重と芯部材の荷重との和が、眼科用手術器具としての荷重となる。その結果を表4に示す。25G(改良品;本願発明)の荷重は、25G(従来品)の荷重を上回っていることがわかる。
Figure 0005196645
表5は、表2に示した寸法の挿入部材に芯部材を挿入した場合の塑性変形に至るまでの最大荷重を測定した結果を示したものである。ここで、材質はSUS304とし、材料硬度は、約400HV、はりの長さLは10mm、芯部材の太さは、25G(改良品;本願発明)では、0.2mm、25G(従来品)では、0.35mmとした場合の結果を示した。25G(改良品;本願発明)の荷重は、25G(従来品)の荷重より大きいことがわかる。
Figure 0005196645
図3は他の実施の形態にかかる眼科用手術器具の要部縦断面図である。図3に示される例は、芯スライド部が、外側管状部材22aの中に内側管状部材21aが嵌められた二重構造であり、前記作業部収納部が前記外側管状部材22aで構成されている例である。この様な構成でも前記実施の形態の場合と同様の効果を得ることができることが確認されている。なお、作業部60に設けられる作業ツールとしては、前記実施の形態で掲げたセッシ61のほかに、例えば、図4に示される剪刀、図5に示される鉗子、図6に示される形状のセッシ等を用いることができる。
図7はさらに他の実施の形態にかかる眼科用手術器具の要部縦断面図であり、図8は図7におけるVII−VII線断面である。図7,8に示されるように、この実施の形態におい
ては、作業部収納部22bが、挿入部材2の内側に設けられた凹部22cであって、その凹部の形状が前記作業部60の外形形状に形成された例である。この例によれば、作業部収納部22bの剛性も上記実施の形態の場合に比較して強くすることが可能になる。また、作業部の回転方向の振れを抑えることができるため、作業をより正確に行うことができる。
本発明は、硝子体手術の際等に眼球内に刺し込まれる細管状の挿入部材を用いる器具に広く適用でき、この挿入部材の剛性を補強することにより、眼内に挿入される部分を細径化して低侵襲手術を可能にするとともに、眼内の処置可能範囲を広く確保でき、さらにその操作性を向上させて、細かい手術も術者の負担を増すことなく行わせることができる。
本発明の一実施の形態にかかる眼科用手術器具の要部縦断面図である。 図1のA部拡大図である。 本発明の他の実施の形態にかかる眼科用手術器具の要部断縦面図である。 作業ツールの例を示す図である。 作業ツールの例を示す図である。 作業ツールの例を示す図である。 本発明の他の実施の形態にかかる眼科用手術器具の要部断縦面図である。 図7におけるVII―VII線断面図である。 従来技術の説明図である。 従来技術の説明図である。 従来技術の説明図である。
符号の説明
2 挿入部材
3 ピストン部材
5 本体把持部
6 芯部材
21 芯スライド部
22 作業部収納部
60 作業部
61 セッシ
62 開閉式ばね部材

Claims (4)

  1. 管状部材で構成され、眼科手術の際に眼球内に挿入される挿入部材と、
    前記挿入部材が軸方向に移動自在となるように当該挿入部材に嵌挿された芯部材と、
    前記芯部材の先端部に設けられた作業部であって、前記芯部材が嵌挿された前記挿入部材を軸方向に移動することにより開閉駆動される開閉式のばね部材を備え、このばね部材に作業ツールが設けられた作業部とを有し、
    前記挿入部材は、軸方向に移動することによって前記作業ツールを開閉するものであって、その先端部に前記作業部の少なくとも一部を収納する作業部収納部と前記芯部材をスライド移動させる芯スライド部とを備えており、
    前記挿入部材内を軸方向にスライド移動可能な強度を維持できる範囲内で前記芯部材の太さを細くし、その分、前記芯スライド部においては、前記挿入部材の肉厚を厚くすることによって、挿入部材の外径が同じ場合に、前記芯部材が嵌入された状態で、前記挿入部材の剛性と芯材の剛性とを足し合わせた合計の剛性がより大きくなるようにし、
    一方、前記作業部収納部においては、前記挿入部材の肉厚を前記芯スライド部よりも薄くしてその内径を前記芯スライド部よりも大きくすることで前記作業部の必要部位を収納できるようにしたことを特徴とする眼科用手術器具。
  2. 前記芯スライド部と前記作業部収納部とが、同一の材料で一体に形成されていることを特徴とする請求項1記載の眼科用手術器具。
  3. 前記芯スライド部が、外側管状部材の中に内側管状部材が嵌められた二重構造であり、前記作業部収納部が前記外側管状部材で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の眼科用手術器具。
  4. 前記作業部収納部が、前記挿入部材の内側に設けられた凹部であって、その凹部の形状が前記作業部の外形形状に形成されたものであることを特徴とする請求項1または2に記載の眼科用手術器具。
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