JP5196267B2 - ステアリングコラム用軸受 - Google Patents
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Description
図5は、従来のステアリングコラム用軸受101の要部断面図である。
ステアリングコラム用軸受101は、ステアリングコラム106の筒体としての円筒108に内嵌されて固定された外輪109と、ステアリングシャフト103に外嵌された内輪110と、外輪109と内輪110との間に介在された複数のボール(転動体)111とを備えている。この複数のボール111の両側方には、内輪110および外輪109間を封止する円環状のばね付きシール部材112が配置されている。
この構成によれば、中心軸線がステアリングシャフトの回転軸線からずれた姿勢で、コイルばねが摩擦リングの外周を取り囲んでいる。そして、コイルばねの途中部の一部が摩擦リングの外面に接して、コイルばねが摩擦リングを内輪に向けて弾力付勢する。そのため、摩擦リングが内輪の外面に押し付けられて、内輪と摩擦リングとの間に摩擦力が発生する。これにより、ステアリングコラム用軸受に安定した大きさの回転トルクを発生させることができる。
さらに、コイルばねが摩擦リングを内輪に向けて弾力付勢しているので、摩擦リングの内面と内輪の外面との接触により摩擦リングが磨耗した場合であっても、当該摩擦リングの内輪への押し付け状態を維持することができる。これにより、ステアリングコラム用軸受において安定的な大きさの回転トルクを長期間にわたって保つことができる。
前記の目的を達成するための請求項2記載の発明は、ステアリングコラム(6)の筒体(8)に内嵌されて固定された外輪(9)と、前記筒体に挿通されるステアリングシャフト(3)に外嵌されて固定された内輪(10)と、前記内輪および前記外輪の間に介在する複数の転動体(11)とを備えるステアリングコラム用軸受(20)であって、前記外輪に内嵌された円環状の摩擦リング(24)と、一端(25a)および他端(25b)が前記内輪に固定され、中心軸線(C2)が前記ステアリングシャフトの回転軸線(R)からずれた姿勢で前記摩擦リングの内周に取り囲まれたコイルばね(25)とを含み、前記コイルばねの途中部が、前記摩擦リングの内面(26)に接して、当該摩擦リングを前記外輪に向けて弾力付勢することを特徴とする、ステアリングコラム用軸受である。
さらに、摩擦リングが外輪の内面と接触する。外輪の内面は、内輪の外面と比較して、その表面積が大きい。したがって、摩擦リングと外輪の内面とを広面積で接触させることができる。
前記コイルばねが、非拘束状態から縮径方向または拡径方向にねじられた姿勢で前記内輪に固定されていてもよい。この場合、コイルばねから摩擦リングに付与されるばね力が大きくなる。したがって、コイルばねのねじり量を変えることにより、ステアリングコラム用軸受に発生する回転トルクの大きさを調節することができる。
この場合、起動時における回転トルクの増大を抑制することができる。
樹脂材料が、静摩擦係数と動摩擦係数との差が比較的小さいものであることが好ましい。この樹脂材料として、たとえば、PTFE(Polytetrafluoroethylene)などのフッ素系樹脂や、POM(Polyacetal)、PA(Polyamide)、PC(Polycarbonate)などを例示することができる。この場合、摺動時において摩擦リングおよび内輪(または外輪)の間に生じる摩擦力(動摩擦力)を、安定な回転トルクを得るのに十分な大きさとしても、起動時において摩擦リングおよび内輪(または外輪)の間に生じる摩擦力(静摩擦力)を十分に抑制した大きさとすることができる。これにより、起動時における回転トルクの増大を抑制しつつ、摺動時に安定した大きさの回転トルクを生起させることができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかるステアリングコラム用軸受7a,7bが搭載されたステアリング装置1の概略構成を示す斜視図である。
ステアリング装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2と、転舵輪(図示せず)を転舵する転舵機構(図示せず)とを備えている。ステアリングホイール2の回転は、ステアリングシャフト3および中間軸4を介して転舵機構に伝達される。ステアリングシャフト3および中間軸4は自在継手5を介して接続されている。
ステアリングコラム用軸受7aは、ステアリングコラム6の円筒8に内嵌されて固定された外輪9と、ステアリングシャフト3に外嵌された内輪10と、外輪9と内輪10との間に介在された複数のボール(転動体)11と、これら複数のボール11を保持する保持器(図示しない)とを備えている。外輪9および内輪10は、炭素鋼などの金属材料を用いて形成されている。ステアリングコラム用軸受7aに安定した大きさの回転トルクを発生させるために、外輪9と内輪10との間には、ボール11の両側方に、当該内輪10との間で摩擦力を発生させるための一対の摩擦機構12,13がそれぞれ配置されている。摩擦機構12,13は互いに共通の構成であるので、摩擦機構12,13の構成を、摩擦機構12を例に挙げて説明する。
摩擦機構12は、内輪10に外嵌された摩擦リング14と、外輪9と内輪10との間に摩擦リング14の外周を取り囲むように介装された円形のコイルばね15とを備えている。
コイルばね15は、たとえば2巻きのものであり、一端15aおよび他端15bの双方が外輪9の内周面に固定されている。このコイルばね15は、非拘束状態から縮径方向にねじられた姿勢で外輪9に固定されている。非拘束状態におけるコイルばね15の直径は、内輪10の外径よりも大きい。そして、コイルばね15が、非拘束状態から縮径方向にねじられた姿勢で内輪10に固定されている。この縮径状態においても、コイルばね15の直径は、内輪10の外径よりも大きい。
コイルばね15が、非拘束状態から縮径方向にねじられた姿勢で外輪9に固定されているので、コイルばね15から摩擦リング14に付与されるばね力が大きい。コイルばね15のねじり量、コイルばね15の非拘束状態における直径、コイルばね15の材質(どの種類のばね鋼か)および摩擦リング14の軸方向の幅は、ステアリングコラム用軸受7aに求められる回転トルクの大きさに応じて適宜設定されている。
図4は、本発明の他の実施形態にかかるステアリングコラム用軸受20の要部断面図である。
この実施形態において、図1〜図3に示す実施形態に示された各部に対応する部分には、図1〜図3と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。
摩擦機構21は、外輪9に外嵌された摩擦リング24と、外輪9と内輪10との間に摩擦リング24の内周に取り囲まれるように介装された円形のコイルばね25とを備えている。
コイルばね25は、たとえば2巻きのものであり、一端25aおよび他端25bの双方が内輪10の外周面に固定されている。コイルばね25は、非拘束状態から縮径方向にねじられた姿勢で、外輪9に固定されている。非拘束状態におけるコイルばね25の直径は、外輪9の内径よりもやや小径である。そして、コイルばね25が、非拘束状態から縮径方向にねじられた姿勢で外輪9に固定されている。当然のことながら、この縮径状態においても、コイルばね25の直径は、外輪9の内径よりも小径である。
コイルばね25が、非拘束状態から縮径方向にねじられた姿勢で内輪10に固定されているので、コイルばね25から摩擦リング24に付与されるばね力が大きい。
以上によりこの図4に示す実施形態によれば、中心軸線C2がステアリングシャフト3の回転軸線Rからずれた姿勢で、コイルばね25が摩擦リング24の内周に取り囲まれている。そして、コイルばね25の途中部の一部が摩擦リング24の内周面26に接して、コイルばね25が摩擦リング24を外輪9に向けて弾力付勢する。そのため、外輪9に摺接する摩擦リング24が外輪9の内周面に押し付けられる。その結果、外輪9と摩擦リング24との間に摩擦力が発生する。これにより、ステアリングコラム用軸受20に安定した大きさの回転トルクを発生させることができる。
前述の各実施形態では、コイルばね15,25が、2巻きのものであるとして説明したが、1巻きのもの(円形ばね)であってもよいし、3巻き以上のものであってもよい。
また、コイルばね15,25が、非拘束状態から縮径方向にねじられた姿勢で内輪10または外輪9に固定されているとして説明したが、非拘束状態から拡径方向にねじられた姿勢で内輪10または外輪9に固定されていてもよい。また、コイルばね15,25が、非拘束状態のまま、内輪10または外輪9に固定されていてもよい。
また、内輪10と接触する摩擦リング14の内周面や、外輪9と接触する摩擦リング24の内周面に、これらの樹脂材料を用いてコーティングが施された構成であってもよい。
また、内輪10の外周および/または外輪9の内周に、摩擦機構12,13,21を受けるための段部が形成されていてもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
Claims (3)
- ステアリングコラムの筒体に内嵌されて固定された外輪と、前記筒体に挿通されるステアリングシャフトに外嵌されて固定された内輪と、前記内輪および前記外輪の間に介在する複数の転動体とを備えるステアリングコラム用軸受であって、
前記内輪に外嵌された円環状の摩擦リングと、
一端および他端が前記外輪に固定され、中心軸線が前記ステアリングシャフトの回転軸線からずれた姿勢で前記摩擦リングの外周を取り囲むコイルばねとを含み、
前記コイルばねの途中部が、前記摩擦リングの外面に接して、当該摩擦リングを前記内輪に向けて弾力付勢することを特徴とする、ステアリングコラム用軸受。 - ステアリングコラムの筒体に内嵌されて固定された外輪と、前記筒体に挿通されるステアリングシャフトに外嵌されて固定された内輪と、前記内輪および前記外輪の間に介在する複数の転動体とを備えるステアリングコラム用軸受であって、
前記外輪に内嵌された円環状の摩擦リングと、
一端および他端が前記内輪に固定され、中心軸線が前記ステアリングシャフトの回転軸線からずれた姿勢で前記摩擦リングの内周に取り囲まれたコイルばねとを含み、
前記コイルばねの途中部が、前記摩擦リングの内面に接して、当該摩擦リングを前記外輪に向けて弾力付勢することを特徴とする、ステアリングコラム用軸受。 - 前記摩擦リングが、樹脂材料を用いて形成されていることを特徴とする、請求項1または2に記載のステアリングコラム用軸受。
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