JP5195836B2 - ソフトスイッチング制御装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換回路を構成するスイッチング素子を操作対象とし、前記スイッチング素子のスイッチング状態の切り替えタイミングが基準タイミングに対して有する遅延時間の制御によって前記スイッチング状態の切り替えをソフトスイッチングとするソフトスイッチング制御装置およびその製造方法に関する。
ソフトスイッチングを可能とする電力変換回路として、昇圧チョッパ回路の主スイッチング素子にコンデンサを並列接続するとともに、補助スイッチング素子や補助インダクタ等を設けるものが提案されている(特許文献1、非特許文献1)。具体的には、補助スイッチング素子のオン状態への切り替えタイミングに対する主スイッチング素子のオン状態への切り替えタイミングの遅延時間を制御することで、主スイッチング素子に並列接続されたコンデンサの電荷がゼロとなったタイミングで主スイッチング素子をオン状態に切り替え、ひいてはオン状態への切り替えをゼロ電圧スイッチング(ZVS)とすることが提案されている。
特開2008−283815号公報
"次世代クリーンエネルギ応用分野における電力変換器を対象としたソフトスイッチング回路方式に関する研究",[online]、[平成22年6月8日検索]、インターネット<URL:http://www.kawalab.dnj.ynu.ac.jp/research/power_electronics/Chopper/Chopper1.html>
ただし、上記ソフトスイッチングを行なうに際しては、上記遅延時間を高精度に制御することが要求される。したがって、補助スイッチング素子や主スイッチング素子に対するオン操作指令と実際にオン状態に切り替わるタイミングとの間に個体差等に起因したずれが生じる場合には、ソフトスイッチングを適切に行なうことができなくなるおそれがある。そしてこうした事態は、従来のハードスイッチングを行なう電力変換回路の駆動系を用いることで実際に生じることが発明者らによって見出されている。
ここで、従来のハードスイッチングを行なう電力変換回路の場合、遅延時間の調節が必要とされるのは、相補的に駆動される一対のスイッチング素子の双方をオフとするためのデッドタイムの設定に限られていた。デッドタイムの設定は、双方がオン状態となる期間の発生を確実に回避することができるものであればよいため、十分なマージンが設けられることが常であった。そして、こうしたマージン設定による制御への影響は、周知のデッドタイム補償等のスイッチング素子の操作信号の補正によって比較的容易に補償することができる。これに対し、上記遅延時間が短くても長くてもソフトスイッチングの効果は低減されるため、上記マージン設定のような手法を用いることができない。
なお、上記電力変換回路に限らず、スイッチング素子のスイッチング状態の切り替えタイミングが基準タイミングに対して有する遅延時間の制御によって前記スイッチング状態の切り替えがソフトスイッチングとされるものにあっては、ソフトスイッチングを適切に行なうことができなくなるおそれのあるこうした実情も概ね共通したものとなっている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、スイッチング素子のスイッチング状態の切り替えタイミングが基準タイミングに対して有する遅延時間の制御によって前記スイッチング状態の切り替えがソフトスイッチングとされるものにあって、スイッチング状態の切り替え指令と実際のスイッチング状態の切り替わりとの時間差のばらつきによるソフトスイッチングの制御性の低下を好適に抑制することのできるソフトスイッチング用駆動回路およびその製造方法を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、およびその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、電力変換回路を構成するスイッチング素子を操作対象とし、前記スイッチング素子のスイッチング状態の切り替えタイミングが基準タイミングに対して有する遅延時間の制御によって前記スイッチング状態の切り替えをソフトスイッチングとするソフトスイッチング制御装置において、前記電力変換回路を構成するスイッチング素子のスイッチング状態の切り替え指令タイミングの補正情報であって且つ前記遅延時間の誤差を低減するための補正情報を記憶する記憶手段と、前記補正情報に基づき前記スイッチング素子のスイッチング状態の切り替えタイミングを補正する補正手段とを備え、前記記憶手段は、前記スイッチング素子の温度によって分割された複数の領域のそれぞれ毎に前記補正情報を各別に記憶することを特徴とする。
上記発明では、スイッチング状態の切り替え指令信号の伝達経路や電力変換回路の回路特性のばらつきに起因した遅延時間の誤差を低減するための補正情報を用いてスイッチング状態の切り替えを行なうことで、ソフトスイッチングの制御性を高く維持することができる。
特に、上記発明では、複数の温度領域のそれぞれについて各別の補正情報を記憶することで、スイッチング状態の切り替え指令の伝達経路や電力変換回路の回路特性が温度に応じて変化する場合であっても、遅延時間の誤差を適切に低減することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記補正情報は、前記切り替え指令タイミングの遅延補正量であることを特徴とする。
スイッチング素子の操作信号の生成過程において、それがスイッチング状態の切り替えを指示するタイミング自体を変更することには困難が伴いやすい。これと比較すると、操作信号の指示するスイッチング状態の切り替えタイミングを補正することは容易といえるものの、この場合には、タイミングを進める補正を行ないにくい。この点上記発明では、遅延補正を行なうことで、遅延時間の誤差を簡易に低減することができる。
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記スイッチング素子の操作信号を生成する操作信号生成手段をさらに備え、前記補正手段は、前記操作信号生成手段が出力する操作信号の論理反転タイミングを前記記憶手段によって記憶された情報に基づき生成することを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記スイッチング素子の操作信号を生成する操作信号生成手段をさらに備え、前記補正手段は、前記操作信号生成手段が出力する操作信号を入力信号とし、その論理反転タイミングを前記記憶手段によって記憶された情報に基づき補正して前記スイッチング素子の駆動回路に出力するものであり、前記補正手段および前記駆動回路は互いに同一の半導体基板に形成されて且つ、該半導体基板は、前記操作信号生成手段が形成される半導体基板とは別の基板であることを特徴とする。
上記発明では、操作信号生成手段とは独立の半導体基板を、その信号伝達経路上の伝達時間のばらつき等が補正情報によって好適に補償された信頼性の高いものとすることができる。
請求項5記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記電力変換回路は、低電圧システムから絶縁された高電圧システムを構成するものであり、前記スイッチング素子の操作信号を生成して且つ前記低電圧システムに搭載される操作信号生成手段と、前記操作信号生成手段が出力する操作信号に基づき前記スイッチング素子を駆動して且つ前記高電圧システムに搭載される駆動回路とを備え、前記補正手段は、前記駆動回路において前記操作信号の論理反転タイミングを前記記憶手段によって記憶された情報に基づき補正するものであり、前記駆動回路は、補正のなされた操作信号に基づき前記スイッチング素子を駆動することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の発明において、前記電力変換回路は、これを構成するスイッチング素子の入力端子および出力端子間に並列接続されるキャパシタと、インダクタとを備え、前記ソフトスイッチング制御は、前記キャパシタと前記インダクタとの共振現象を利用して前記キャパシタを放電させた状態で前記スイッチング素子をオン操作することで行われるゼロ電圧スイッチング制御を有することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1〜のいずれか1項に記載の発明において、前記電力変換回路は、これを構成するスイッチング素子の入力端子および出力端子間に並列接続されるキャパシタと、インダクタとを備え、前記ソフトスイッチング制御は、前記キャパシタと前記インダクタとの共振現象を利用して前記キャパシタを放電させた状態で前記並列接続されたスイッチング素子をオン操作することで行われることを特徴とする。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれか1項に記載のソフトスイッチング制御装置を製造するソフトスイッチング制御装置の製造方法において、前記スイッチング状態の切り替え指令を前記スイッチング素子側に伝達させることで前記遅延時間の誤差を検出する検出工程と、該検出工程によって検出された遅延時間の誤差に基づき、前記補正情報を生成して前記記憶手段に記憶させる記憶工程とを有することを特徴とする。
請求項10記載の発明は、請求項9記載の発明において、前記電力変換回路は、低電圧システムから絶縁された高電圧システム内に搭載され、前記ソフトスイッチング制御装置は、前記低電圧システムに搭載されて且つ前記スイッチング素子の操作信号を生成する操作信号生成手段と、該操作信号生成手段の出力する操作信号を前記高電圧システムへと伝達させる絶縁手段と、前記絶縁手段を介して伝達された操作信号に基づき前記スイッチング素子を駆動する駆動回路とを備え、前記検出工程は、前記絶縁手段の入力側に前記スイッチング状態の切り替え指令が到達するタイミングの検出に基づき前記遅延時間の誤差を検出することを特徴とする。
請求項11記載の発明は、請求項9記載の発明において、前記電力変換回路は、低電圧システムから絶縁された高電圧システム内に搭載され、前記ソフトスイッチング制御装置は、前記低電圧システムに搭載されて且つ前記スイッチング素子の操作信号を生成する操作信号生成手段と、該操作信号生成手段の出力する操作信号を前記高電圧システムへと伝達させる絶縁手段と、前記絶縁手段を介して伝達された操作信号に基づき前記スイッチング素子を駆動する駆動回路とを備え、前記検出工程は、前記スイッチング状態の切り替え指令が前記駆動回路の動作に反映されるタイミングの検出に基づき前記遅延時間の誤差を検出することを特徴とする。
請求項12記載の発明は、請求項10または11記載の発明において、前記検出工程は、前記スイッチング素子を前記駆動回路に接続しない状態で行われることを特徴とする。
上記発明では、検出工程を簡素に行なうことができる。
請求項13記載の発明は、請求項9記載の発明において、前記スイッチング素子は、電圧制御形のスイッチング素子であり、前記検出工程は、前記スイッチング状態の切り替え指令が前記スイッチング素子の導通制御端子の電圧に反映されるタイミングの検出に基づき前記遅延時間の誤差を検出することを特徴とする。
請求項14記載の発明は、請求項9記載の発明において、前記検出工程は、前記スイッチング状態の切り替え指令に応じて前記スイッチング素子の入力端子および出力端子間の電圧が変化するタイミングの検出に基づき前記遅延時間の誤差を検出することを特徴とする。
上記発明では、スイッチング状態が実際に切り替わるタイミングを直接検出するため、上記遅延時間の誤差を高精度に検出することができる。
請求項15記載の発明は、請求項9記載の発明において、前記検出工程は、前記スイッチング状態の切り替え指令に応じて前記スイッチング素子を流れる電流が変化するタイミングの検出に基づき前記遅延時間の誤差を検出することを特徴とする。
上記発明では、スイッチング状態が実際に切り替わるタイミングを直接検出するため、上記遅延時間の誤差を高精度に検出することができる。
請求項16記載の発明は、請求項13〜15のいずれか1項に記載の発明において、前記電力変換回路は、低電圧システムから絶縁された高電圧システム内に搭載され、前記ソフトスイッチング制御装置は、前記低電圧システムに搭載されて且つ前記スイッチング素子の操作信号を生成する操作信号生成手段と、該操作信号生成手段の出力する操作信号を前記高電圧システムへと伝達させる絶縁手段と、前記絶縁手段を介して伝達された操作信号に基づき前記スイッチング素子を駆動する駆動回路とを備えることを特徴とする。
請求項17記載の発明は、請求項10〜12、16のいずれか1項に記載の発明において、前記検出工程において、前記スイッチング状態の切り替え指令を、前記検出用の回路を用いて前記絶縁手段に入力することを特徴とする。
請求項18記載の発明は、請求項9記載の発明において、前記電力変換回路は、低電圧システムから絶縁された高電圧システム内に搭載され、前記ソフトスイッチング制御装置は、前記スイッチング素子の操作信号を生成して且つ前記低電圧システムに搭載される操作信号生成手段と、該操作信号生成手段の出力する操作信号を前記高電圧システムへと伝達させる絶縁手段と、前記絶縁手段を介して伝達された操作信号に基づき前記スイッチング素子を駆動する駆動回路とを備え、前記検出工程は、前記スイッチング状態の切り替え指令が前記駆動回路に入力されてから該入力される指令に応じて前記駆動回路が動作するまでの時間の検出に基づき前記遅延時間の誤差を検出することを特徴とする。
請求項19記載の発明は、請求項10〜12,16〜18のいずれか1項に記載の発明において、前記絶縁手段および前記駆動回路は、同一の基板上に形成されて且つ、該基板は、前記操作信号生成手段の形成される基板とは別の基板であることを特徴とする。
上記発明では、操作信号生成手段を接続することなしに、駆動回路の形成された基板を用いて検出工程を実施することができる。
請求項20記載の発明は、請求項9記載のソフトスイッチング制御装置を製造するソフトスイッチング制御装置の製造方法において、前記検出工程は、前記スイッチング状態の切り替え指令に応じて前記スイッチング素子のスイッチング状態が切り替わる際の電力損失に基づき前記遅延時間の誤差を検出するものであることを特徴とする。
ソフトスイッチングにとって最適な遅延時間は、切り替え指令の伝達経路のみならず電力変換回路の回路特性についての個体差に依存する。このため、最適な遅延時間を理論計算等によって算出することには限界がある。したがって、切り替え指令が伝達経路を伝達する時間を計測したのでは、上記最適な遅延時間に対する誤差がいなかるものとなるかを高精度に検出することには困難が伴う。この点、上記発明では、最適な遅延時間に対する実際の遅延時間の誤差と相関を有するパラメータとしての電力損失に着目することで、最適な遅延時間に対する実際の遅延時間の誤差を高精度に検出することができる。
請求項21記載の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のソフトスイッチング制御装置を製造するソフトスイッチング制御装置の製造方法において、前記スイッチング状態の切り替え指令を前記スイッチング素子側に伝達させることで前記遅延時間の誤差を検出する検出工程と、該検出工程によって検出された遅延時間の誤差に基づき、前記補正情報を生成して前記記憶手段に記憶させる記憶工程とを有し、前記検出工程は、前記電力変換回路の実際の使用時において想定される温度のうちの高温側の温度において行われることを特徴とする。
スイッチング状態の切り替え指令の伝達経路の回路特性や電力変換回路の回路特性は温度に応じて変化しうる。一方、電力変換回路は過度の高温となることでその信頼性が低下する懸念がある。上記発明では、この点に鑑み、高温において検出を行なうことで、高温時においてソフトスイッチングを確実に行なうことができるようになる。このため、高温時における電力損失を低減することができ、ひいては過度の温度上昇を回避することができる。
第1の実施形態にかかるシステム構成図。 同実施形態にかかるソフトスイッチング処理を示すタイムチャート。 同実施形態にかかるソフトスイッチング処理を示すタイムチャート。 同実施形態にかかるインターフェースおよびドライブユニットの回路構成を示す回路図。 同実施形態にかかる遅延時間の検出工程および補正情報の記憶工程を示す図。 同実施形態にかかる遅延時間の補正処理の手順を示す流れ図。 第2の実施形態にかかる遅延時間の検出工程および補正情報の記憶工程を示す図。 第3の実施形態にかかる遅延時間の検出工程および補正情報の記憶工程を示す図。 第4の実施形態にかかる遅延時間の検出工程および補正情報の記憶工程を示す図。 第5の実施形態にかかる遅延時間の検出工程および補正情報の記憶工程を示す図。 第6の実施形態にかかる遅延時間の補正処理を実現する構成を示す図。 同実施形態にかかる遅延時間の補正処理の手順を示す流れ図。 第7の実施形態にかかる遅延時間の補正処理を実現する構成を示す図。 第8の実施形態にかかる補正データの記憶手法を示す図。 上記各実施形態の変形例にかかる遅延時間の検出工程および補正情報の記憶工程を示す図。 上記各実施形態の変形例にかかる遅延時間の検出工程および補正情報の記憶工程を示す図。 上記各実施形態の変形例にかかる遅延時間の検出工程および補正情報の記憶工程を示す図。
<第1の実施形態>
以下、本発明にかかるソフトスイッチング制御装置を車載主機との間の電力の授受を司る電力変換回路に適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかるシステム構成を示す。
図示されるモータジェネレータ10は、車載主機であり、その回転軸(回転子)は、駆動輪に機械的に連結されている。モータジェネレータ10は、インバータ12およびコンバータCVを介して高電圧バッテリ14およびコンデンサ16に接続されている。ここで、高電圧バッテリ14は、その端子電圧が百V以上となる高電圧の2次電池である。
上記コンバータCVは、基本的には、メインスイッチSmがオン状態とされることで高電圧バッテリ14からの電力をインダクタ20,22に蓄え、メインスイッチSmがオフされることでインダクタ20,22の充填エネルギをダイオード24を介して出力端子側(コンデンサ26)に出力する周知の昇圧チョッパ回路である。ただし本実施形態では、上記メインスイッチSmを絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)としていることから、これにダイオードDmを逆並列に接続している。なお、高電圧バッテリ14への電力の回生を可能とするうえでは、ダイオード24にさらにスイッチング素子を並列接続し昇降圧チョッパ回路とすることが望ましいが、以下の内容と直接関係しないためこれについての記載を省略している。
上記コンバータCVは、上記昇圧チョッパ回路に加えて、ソフトスイッチングを行なうための補助回路を備えている。すなわち、メインスイッチSmには、ダイオード28およびコンデンサ30の直列接続体が並列接続されている。そして、これらダイオード28とコンデンサ30との接続点(ダイオード28のカソード)には、ダイオードDsを介してIGBT(サブスイッチSs)の入力端子が接続され、サブスイッチSsの出力端子は、インダクタ20,22の接続点に接続されている。
上記メインスイッチSmやサブスイッチSsのゲートには、ドライブユニットDUが接続されている。ドライブユニットDUは、駆動対象となるスイッチング素子のゲート電圧を操作してこれを駆動する。
上記モータジェネレータ10やインバータ12、コンバータCV、高電圧バッテリ14等は、車載低電圧システムから絶縁された車載高電圧システムを構成している。一方、車載低電圧システムには、高電圧バッテリ14と比較して低い端子電圧(例えば数V〜十数V)を有する低電圧バッテリ50を電源とする制御装置52が備えられている。制御装置52は、モータジェネレータ10の制御量を制御すべくインバータ12やコンバータCVを操作する。詳しくは、モータジェネレータ10の制御量を制御する上で適切な電圧となるようにコンバータCVの出力電圧を制御する。この出力電圧の制御のために、制御装置52は、メインスイッチSmの操作信号gmとサブスイッチSsの操作信号gsとを生成してインターフェース40を介してドライブユニットDUに出力する。ドライブユニットDUでは、操作信号gm、gsに応じてメインスイッチSmやサブスイッチSsを操作する。
なお、上記インターフェース40は、基本的には、低電圧システムと高電圧システムとを絶縁するものである。
次に、図2及び図3に基づき、本実施形態にかかるソフトスイッチング制御について説明する。ここで、図2および図3に記載したタイムチャートは、いずれも同じものであり、タイムチャート上方のモード1〜4についての電流の流れが等が図2に、またモード5〜8についての電流の流れ等が図3にそれぞれ記載されている。上記タイムチャートにおいて、(a)は、メインスイッチSmの状態を示し、(b)は、サブスイッチSsの状態を示し、(c)は、インダクタ22の電流iLと、サブスイッチSsを流れる電流との推移を示し、(d)は、メインスイッチSmの入出力端子間電圧(コレクタエミッタ間電圧Vce)と、これを流れる電流との推移を示す。以下、モード1〜モード8について、順次説明する。
「モード1」
メインスイッチSmおよびサブスイッチSsの双方がオフ状態となる状態である。高電圧バッテリ14からの電流がインダクタ20,22、ダイオード24を介してコンデンサ26に流入する。ここで、インダクタ20,22を流れる電流は、高電圧バッテリ14の端子電圧である入力電圧VinとコンバータCVの出力電圧Voutとの差に比例した速度で漸減する。なお、コンデンサ30の充電電圧は、出力電圧Vout相当となっているため、ダイオードDsはオフ状態となっている。
「モード2」
メインスイッチSmをオフ状態としたままサブスイッチSsをオン状態とする状態である。これにより、インダクタ20およびインダクタ22の接続点がコンデンサ30の正極と短絡されるため、接続点の電圧は、出力電圧Vout相当となる。このため、インダクタ22の両端には電圧が印加されなくなり、インダクタ22には、モード2への切り替え時の電流が継続して流れようとする。一方、インダクタ20の両端に印加される電圧の絶対値は、入力電圧Vinと出力電圧Voutとの差に増大し、これにより、インダクタ20を流れる電流の漸減速度が増大する。インダクタ20を流れる電流の減少量がサブスイッチSsを流れる電流の増加量となる。これにより、サブスイッチSs、インダクタ22、およびダイオードDsを備えるループ回路に電流が流れ、この電流は漸増する。この電流は、サブスイッチSsがオン状態となった後、入力電圧Vinと出力電圧Voutとの差をインダクタ20のインダクタンスによって除算した値に比例して増大するため、サブスイッチSsをオン状態に切り替える際にこれに流れる電流は基本的にゼロとなる。このため、サブスイッチSsのオン状態への切り替えは、ゼロ電流スイッチング(ZCS)となる。
「モード3」
インダクタ20を流れる電流が漸減してゼロとなった時点である。このときには、ダイオード24を介して出力される電流もゼロとなり、インダクタ22、ダイオードDsおよびサブスイッチSsを備えるループ回路に電流が流れる。
「モード4」
コンデンサ30の充電電圧が高電圧バッテリ14の端子電圧(Vin)よりも高いために、コンデンサ30がインダクタ20を介して高電圧バッテリ14に放電する状態である。
「モード5」
コンデンサ30の充電電荷がゼロとなり、インダクタ20を流れる電流がゼロとなった状態である。なお、コンデンサ30の充電電荷がゼロとなるためには、出力電圧Voutが入力電圧Vinの定数倍だけ大きくなる必要があるが、定数倍未満の場合についての説明はここでは省略する。
「モード6」
メインスイッチSmをオン状態に切り替えた状態である。ここで、コンデンサ30の充電電圧がゼロであるときには、メインスイッチSmの入出力端子間の電圧がゼロであるため、このときにメインスイッチSmをオン状態に切り替えると、オン状態への切り替えをゼロ電圧スイッチング(ZVS)とすることができる。メインスイッチSmのオン状態への切り替えにより、高電圧バッテリ14、インダクタ20,22およびメインスイッチSmを備えるループ回路に電流が流れ、インダクタ20,22にエネルギが蓄積される。この際、インダクタ20を流れる電流が漸増し、インダクタ20を流れる電流の増加量だけサブスイッチSsを流れる電流が減少する。
「モード7」
サブスイッチSsを流れる電流がゼロとなった状態である。この状態となることに同期してサブスイッチSsをオフ状態に切り替える。この場合、サブスイッチSsに電流が流れていないことから、オフ状態への切り替えは、ゼロ電流スイッチング(ZCS)となる。
「モード8」
メインスイッチSmをオフ状態に切り替えた状態である。ここで、メインスイッチSmのオフ状態への切り替えによってメインスイッチSmの入出力端子間の電圧は上昇するが、この上昇速度はコンデンサ30の充電速度によって制限される。このため、メインスイッチSmのオフ状態への切り替えは、ゼロ電圧スイッチング(ZVS)となる。メインスイッチSmがオフ状態に切り替えられコンデンサ30の充電電圧が出力電圧Vout程度となることで、高電圧バッテリ14からインダクタ20、22、ダイオード24を介して電流が出力される。
このように、本実施形態では、メインスイッチSmおよびサブスイッチSsのスイッチング状態の切り替えを全てソフトスイッチングとすることができる。
図4に、メインスイッチSmに関するインターフェース40およびドライブユニットDUの回路構成を示す。インターフェース40は、低電圧システム側から高電圧システム側へと信号を伝達するための絶縁手段としてフォトカプラ60を備えている。フォトカプラ60のフォトダイオードのアノードには、電源62の電圧が印加されており、フォトダイオードのカソードは、抵抗体64およびNチャネルMOSトランジスタ(低圧側スイッチング素子66)を介して接地されている。低圧側スイッチング素子66の導通制御端子(ゲート)には、操作信号gmが印加される。なお、フォトダイオードには抵抗体68が並列接続され、フォトダイオード、抵抗体64および低圧側スイッチング素子66には、コンデンサ70が並列接続されている。
フォトカプラ60のフォトトランジスタの入力端子(コレクタ)には、抵抗体76を介して電源72の電圧が印加されており、フォトトランジスタの出力端子(エミッタ)は、メインスイッチSmの出力端子(エミッタ)に接続されている。また、フォトトランジスタと抵抗体76とには、コンデンサ74が並列接続されている。上記フォトトランジスタには、さらに、抵抗体78およびコンデンサ80が並列接続されている。
コンデンサ80の充電電圧は、メインスイッチSmのスイッチング状態の指令信号として、ドライブユニットDU内の集積回路(ドライブIC110)に入力される。ドライブIC110では、コンデンサ80の充電電圧に基づきメインスイッチSmをオン・オフ操作する。ドライブIC110は、メインスイッチSmをオン操作するための電荷を供給する電源90と、これと外部の充電用抵抗体94との間の経路を開閉する充電用スイッチング素子92とを備えている。また、ドライブIC110は、メインスイッチSmのゲートに接続される放電用抵抗体96とメインスイッチSmの出力端子との間を開閉する放電用スイッチング素子98を備えている。そして、ドライブIC110は、コンデンサ80の充電電圧に基づき、充電用スイッチング素子92をオン操作して且つ放電用スイッチング素子98をオフ操作するか、充電用スイッチング素子92をオフ操作して且つ放電用スイッチング素子98をオン操作するかを切り替える切替回路100を備える。
ところで、本実施形態では、メインスイッチSmをオン状態に切り替えるために、コンデンサ30の充電電圧がゼロとなることを直接検出することはしない。代わりに、サブスイッチSsのオン状態への切り替えタイミングを基準タイミングとし、このタイミングからメインスイッチSmのオン状態への切り替えタイミングまでの遅延時間を、コンデンサ30の充電電圧がゼロとなると想定される時間に制御する。このため、ソフトスイッチングを行なうためには、上記遅延時間を正確に制御することが望まれる。ただし、制御装置52からの操作信号gm、gsの出力タイミングと、これらに応じてメインスイッチSmやサブスイッチSsのスイッチング状態が切り替わるタイミングとの間の時間差(遅延時間)は、インターフェース40やドライブユニットDUの個体差等によってばらつくおそれがある。そして、このばらつきは、上記遅延時間の誤差を生じさせる要因となる。
そしてこれはソフトスイッチングを適切に行うことができなくなる要因となる。すなわち例えば、コンデンサ30が完全に放電される前にメインスイッチSmをオン状態に切り替える場合には、オン状態への切り替えが良好なZVSとならないことから、スイッチング損失が増加する。また、コンデンサ30が完全に放電されたタイミング(モード5となるタイミング)よりも遅れたタイミングでメインスイッチSmをオン状態に切り替える場合には、ダイオード28を介したコンデンサ30の充電が開始された後にオン状態への切り替えを行なうこととなる。このため、この場合にも、オン状態への切り替えが良好なZVSとならず、スイッチング損失が増加する。
そこで本実施形態では、制御システムの製造時において上記遅延時間の誤差を検出し、これを低減するための情報を取得して制御装置52に記憶させる処理を行なう。すなわち、図4に示した信号伝達経路(ただし、フォトカプラ60よりも上流側を除く)を半導体基板上に形成した状態で、信号の伝達時間を計測し、これに基づき遅延時間の誤差を検出する。そして検出される誤差に基づき算出される遅延時間の補正データを、制御装置52が起動しているか否かにかかわらずデータを保持する記憶装置(制御装置52内の不揮発性メモリ:EEPROM52a)に記憶させる。
図5に、本実施形態にかかる補正データの記憶にかかる処理を示す。ここでは、まず図5(a)に示すように、メインスイッチSmのオン状態への切り替え指令の伝達時間を計測する。これは、半導体基板120上に、先の図4に示した回路のうちのフォトカプラ60よりも上流側を除く部分を形成した状態で行なう。詳しくは、本実施形態では、制御装置52を接続する以前に計測を行なうため、フォトカプラ60に上記低圧側スイッチング素子66を模擬したテスト用スイッチング素子121を接続し、これにオン状態への切り替え指令を示すテスト信号tsを印加する。そしてこの際のメインスイッチSmの入出力端子間の電圧を検出信号dsとして電圧センサ122によって検出することで、メインスイッチSmが実際にオン状態に切り替わるまでの時間を計測する。なお、コンバータCVが実際に動作している場合には、メインスイッチSmにコンデンサ30が並列接続されるためオン状態に切り替わるタイミングを入出力端子間の電圧によって検出することは困難である。このため、本実施形態では、検出工程用にメインスイッチSmに電源と抵抗体とを直列接続することで、電圧の検出によって上記切り替わるタイミングを検出する。ちなみに、上記遅延時間の計測には、サブスイッチSsのオン状態への切り替えタイミングが要求されるため、メインスイッチSmの上記計測と同時に、上記と同様の手法でサブスイッチSsがオン状態に切り替わるまでの信号の伝達時間を計測する。これにより、サブスイッチSsがオン状態に切り替わるタイミングからメインスイッチSmがオン状態に切り替わるタイミングまでの遅延時間は、サブスイッチSsのオン状態への切り替え指令に対するメインスイッチSmのオン状態への切り替え指令の遅延時間を、上記計測された一対の伝達時間の差によって補正することで計測される。もっとも、これに代えて、サブスイッチSsとメインスイッチSmとのそれぞれが実際にオン状態に切り替わるタイミングの差(遅延時間)を直接計測してもよい。
なお、この検出工程は、ヒータ124による加熱処理によって、半導体基板120やメインスイッチSmの温度を、コンバータCVが車両に搭載されて実際に稼動する際の温度として想定される温度の上限温度(図では、「80〜90°C」と例示)に設定して行われる。これは、ソフトスイッチングによってメインスイッチSmの発熱量を低減する要求が最も大きいときにおける上記遅延時間の誤差を最も低減するための設定である。
こうして検出工程が終了すると、図5(b)に示す記憶工程に移行する。この工程では、検出された誤差に基づき、サブスイッチSsのオン状態への切替指令に対するメインスイッチSmのオン状態への切替指令の遅延時間を、当該半導体基板120上に形成された信号伝達装置にとってソフトスイッチングを行ううえで適切な時間とすることのできるものするための補正データをEEPROM52aに記憶させる。ここで、補正データは、デジタルデータである。
これにより、先の図1に示した制御装置52では、サブスイッチSsのオン状態への切替指令に対するメインスイッチSmのオン状態への切替指令の遅延時間の設定を補正データに基づいてデジタル処理によって行う。図6に、この処理の手順を示す。図6に示す処理は、制御装置52によって、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理においては、まずステップS10において、サブスイッチSsの操作信号gsがオフ操作指令からオン操作指令に切り替わったか否かを判断する。そしてステップS10において肯定判断される場合、ステップS12において、サブスイッチSsのオン状態への切り替え指令タイミングからの経過時間を計時するタイマTTの計時動作を開始する。そして、ステップS14においては、タイマTTが遅延時間Tdとなったか否かを判断する。この処理は、メインスイッチSmの操作信号gmをオフ操作指令からオン操作指令に切り替えるタイミングであるか否かを判断するためのものである。ここで、遅延時間Tdは、量産される制御装置52に共通して記憶される初期値Td0に、EEPROM52aに記憶された補正量が加算された値である。ステップS14において肯定判断される場合、ステップS16において、メインスイッチSmの操作信号gmをオフ操作指令からオン操作指令に切り替える。
なお、ステップS10において否定判断される場合や、ステップS16の処理が完了する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)コンバータCVの信号伝達装置の製造時に、サブスイッチSsがオン状態に切り替わるタイミングに対するメインスイッチSmがオン状態に切り替わるタイミングの遅延時間の誤差を検出し、この誤差を低減するための補正データをEERPOM52aに記憶した。これにより、ソフトスイッチングの制御性を高く維持することができる。
(2)メインスイッチSmの操作信号gmやサブスイッチSsの操作信号gsを生成する制御装置52に補正データを記憶した。これにより、補正処理を行うためのデジタル処理手段を、制御装置52内のハードウェア手段によって実現することができる。
(3)メインスイッチSmのオン状態への切り替え指令に応じてメインスイッチSmの入力端子および出力端子間の電圧が変化するタイミングの検出に基づき遅延時間の誤差を検出した。これにより、実際にオン状態に切り替わるタイミングを直接検出するため、上記遅延時間の誤差を高精度に検出することができる。
(4)コンデンサ30とインダクタ20との共振現象を利用してコンデンサ30の充電電圧が極小値となるタイミングでメインスイッチSmをオン状態に切り替えた。この場合、オン状態への切り替え指令の伝達時間のばらつきを低減することが必要となるため、補正データを記憶するメリットが特に大きい。
(5)検出工程を、コンバータCVの実際の使用時において想定される温度のうちの高温側の温度において行なった。これにより、高温時における電力損失を低減することができ、ひいては過度の温度上昇を回避することができる。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図7に、本実施形態にかかる補正データの記憶にかかる処理を示す。なお、図7において、先の図5に示した部材と対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、メインスイッチSmやサブスイッチSsがオン状態に切り替わるタイミングを、これらの入力端子および出力端子間に電流が流れ始めるタイミングとして検出する。図7には、メインスイッチSmに流れるコレクタ電流を電流センサ126によって検出し、これが検出信号dsとして出力される例を示している。
以上説明した本実施形態によっても、先の第1の実施形態の上記各効果に準じた効果を得ることができる。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図8に、本実施形態にかかる補正データの記憶にかかる処理を示す。なお、図8において、先の図5に示した部材と対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、メインスイッチSmやサブスイッチSsがオン状態に切り替わるタイミングを、これらの導通制御端子の電圧(ゲート電圧Vge)が閾値電圧以上となるタイミングとして検出する。図8には、メインスイッチSmのゲート電圧Vgeを電圧センサ122によって検出し、これが検出信号dsとして出力される例を示している。なお、閾値電圧は、ミラー期間における電圧よりも高い電圧とする。
以上説明した本実施形態によっても、先の第1の実施形態の上記(1)、(2)、(4)、(5)の効果を得ることができる。
<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図9に、本実施形態にかかる補正データの記憶にかかる処理を示す。なお、図9において、先の図5に示した部材と対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
本実施形態では、メインスイッチSmやサブスイッチSsのオン状態に切り替わるタイミングを、これらのドライブIC110がオン状態時の動作に切り替わるタイミングとして検出する。図9には、メインスイッチSmの充電用スイッチング素子92の出力端子とメインスイッチSmの出力端子との間の電圧を電圧センサ122によって検出し、これが検出信号dsとして出力される例を示している。
ちなみに、本実施形態では、メインスイッチSmを接続していない状態で検出工程を行うため、充電用抵抗体94と放電用スイッチング素子98の出力端子との間にメインスイッチSmのゲート容量を模擬したコンデンサ130を接続した。
以上説明した本実施形態によっても、先の第1の実施形態の上記(1)、(2)、(4)、(5)の効果を得ることができる。
<第5の実施形態>
以下、第5の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
上記第1の実施形態では、サブスイッチSsがオン状態に切り替わるタイミングからメインスイッチSmがオン状態に切り替わるタイミングまでの遅延時間自体を計測することで、誤差Δを検出した。この場合、誤差Δの検出精度は、ソフトスイッチングを行ううえでの遅延時間として最適な時間をいかに高精度に把握しているかに依存する。ここで、サブスイッチSsがオン状態に切り替わるタイミングからメインスイッチSmがオン状態に切り替わるタイミングまでの遅延時間として、ソフトスイッチングを行ううえで最適な時間は、コンバータCVや信号伝達装置の回路特性に依存する。このため、上記最適な時間を高精度に把握することは困難である。
そこで本実施形態では、メインスイッチSmがオン状態に切り替えられる際の電力損失を誤差Δと相関を有するパラメータとして検出する。これにより、上記最適な時間を知ることができなくても、電力損失によって誤差Δを高精度に検出することができる。
図10に、本実施形態にかかる補正データの記憶にかかる処理を示す。なお、図10において、先の図5に示した部材と対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図10(a)に示すように、コンバータCVを構成した状態で、メインスイッチSmの入力端子および出力端子間の電圧が電圧センサ122によって検出されて且つ、メインスイッチSmの入力端子および出力端子間を流れる電流が電流センサ126によって検出される。そして、これら電圧の検出値と電流の検出値とが乗算器132によって乗算されて検出信号dsとして出力される。この検出信号dsの時間積分値は、メインスイッチSmのオン状態への切り替えに伴う損失となる。このため、この損失を低減するための補正データを、図10(b)に示す記憶工程においてEEPROM52aに記憶させる。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)、(2)、(4)、(5)の効果に加えて、以下の効果が得られるようになる。
(6)遅延時間に対する実際の遅延時間の誤差と相関を有するパラメータとしての電力損失を検出することで、最適な遅延時間に対する実際の遅延時間の誤差を高精度に検出することができる。
<第6の実施形態>
以下、第6の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図11に、本実施形態にかかる補正データの記憶および利用に関する手段の構成を示す。なお、図11において、先の図1に示した部材と対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、補正データを、半導体基板120上においてフォトカプラ60をオン・オフするためのスイッチング素子(低圧側スイッチング素子66等)を駆動する低圧側駆動回路140が活用する。すなわち、半導体基板120上には、制御装置52の起動、停止にかかわらずデータを保持する記憶装置(EEPROM142)が設けられており、低圧側駆動回路140は、EEPROM142に記憶された遅延補正量を記憶する。これにより、低圧側駆動回路140は、サブスイッチSsの操作信号gsがオン状態への切り替え指令となるタイミングを遅延補正量だけ遅延させて且つ、メインスイッチSmの操作信号gmがオン状態への切り替え指令となるタイミングを遅延補正量だけ遅延させる。これにより、サブスイッチSsがオン状態に切り替わるタイミングに対するメインスイッチSmがオン状態に切り替わるタイミングの遅延時間を、ソフトスイッチングにとって最適な時間とすることができる。
ちなみに、低圧側駆動回路140は、デジタル処理を行うことができるハードウェア手段であり、EEPROM142に記憶されたデジタルデータに基づき上記遅延補正に関する処理を行う。図12に、低圧側駆動回路140による遅延補正処理について、特にメインスイッチSmに関する処理を示す。この処理は、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS20において、メインスイッチSmの操作信号gmがオフ操作指令からオン操作指令に切り替わったか否かを判断する。そしてオン操作指令に切り替わった場合、ステップS22において、切り替わりタイミングからの時間を計時するタイマTTの計時動作を開始する。そして、タイマTTが、上記EEPROM142に記憶された遅延補正量となることで(ステップS24:YES)、ステップS26において低圧側スイッチング素子66のスイッチング状態を切り替える。
なお、ステップS20において否定判断される場合や、ステップS26の処理が完了する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)、(3)〜(5)の効果に加えて、さらに以下の効果が得られるようになる。
(7)制御装置52とは別の基板(半導体基板120)上に形成される低圧側駆動回路140において、補正データを反映させる処理を行った。これにより、制御装置52の出力信号を伝達させる部分のみを用いてその信号伝達時間のばらつきに起因した遅延時間の誤差を補償することができる。このため、制御装置52の製造完了の有無にかかわらず、信号伝達時間のばらつきによる遅延時間の誤差を好適に抑制した信号伝達装置を製造、提供することができる。
(8)補正データを、遅延補正量とした。これにより、サブスイッチSsがオン状態に切り替わるタイミングに対するメインスイッチSmがオン状態に切り替わるタイミングの遅延時間がソフトスイッチングにとって最適な時間となるように、操作信号gm、gsのスイッチング状態の切り替え指令タイミングを簡易に補正することができる。
<第7の実施形態>
以下、第7の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図13に、本実施形態にかかる補正データの記憶および利用に関する手段の構成を示す。なお、図13において、先の図1に示した部材と対応する部材については、便宜上同一の符号を付している。
図示されるように、本実施形態では、補正データを、半導体基板120上に形成されるドライブIC110が活用する。すなわち、半導体基板120上には、制御装置52の起動、停止にかかわらずデータを保持する記憶装置(EEPROM150)が設けられており、ドライブIC110は、EEPROM150に記憶された遅延補正量を記憶する。これにより、ドライブIC110は、サブスイッチSsやメインスイッチSmの操作信号gmがオン状態への切り替え指令となるタイミングを遅延補正量だけ遅延させる。これにより、サブスイッチSsがオン状態に切り替わるタイミングに対するメインスイッチSmがオン状態に切り替わるタイミングの遅延時間を、ソフトスイッチングにとって最適な時間とすることができる。
ちなみに、ドライブIC110は、デジタル処理を行うことができるハードウェア手段であり、EEPROM150に記憶されたデジタルデータに基づき上記遅延補正に関する処理を行う。
以上説明した本実施形態によっても、先の第6の実施形態の効果に準じた効果を得ることができる。
<第8の実施形態>
以下、第8の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図14に、本実施形態にかかる補正データの記憶手法を示す。図示されるように、本実施形態では、温度によって分割された複数の領域毎に、補正データを各別に記憶する。これは、操作信号gm、gsの伝達経路の回路特性が温度に応じて変化することや、サブスイッチSsのオン状態への切り替え指令タイミングに対するメインスイッチSmのオン状態への切り替え指令タイミングの遅延時間として適切な値がコンバータCVの回路特性の温度依存性によって変動することに鑑みたものである。
以上説明した本実施形態によれば、先の第1の実施形態の上記(1)〜(5)の各効果に加えて、さらに以下の効果が得られるようになる。
(8)複数の温度領域のそれぞれについて各別の補正データを記憶することで、スイッチング状態の切り替え指令の伝達経路やコンバータCVの回路特性が温度に応じて変化する場合であっても、遅延時間の誤差を適切に低減することができる。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
「記憶手段について」
記憶手段としては、EEPROMに限らない。例えば、読み出し専用メモリ(ROM)等であってもよい。
「補正手段について」
補正手段としては、上記各実施形態において例示したものに限らない。例えばフォトカプラ60の2次側とドライブIC110との間に、フォトカプラ60の2次側から出力される信号を遅延させる手段を備え、この手段の遅延量を補正データに応じて調節可能なものとしてもよい。
「操作信号生成手段について」
操作信号生成手段としては、低電圧システムに搭載されるものに限らない。
「駆動回路が形成される半導体基板について」
駆動回路が形成される半導体基板120に、低圧側スイッチング素子66を形成してもよい。また、操作信号生成手段(制御装置52)を形成してもよい。もっとも、これに代えて、フォトカプラ60を半導体基板120とは別の基板(制御装置52が形成される基板)に形成してもよい。
「検出工程について」
メインスイッチSmやサブスイッチSs側へのスイッチング状態の切り替え指令の伝達時間に基づく遅延時間の誤差の検出工程としては、上記各実施形態において例示したものに限らない。例えば、図15に示すように、ドライブユニットDUの入力端子(コンデンサ80)まで切り替え指令が伝達される時間に基づき遅延時間の誤差を検出してもよい。この場合であっても、例えばドライブユニットDUにおける信号伝達時間のばらつきが無視しうる場合等にあっては、遅延時間の誤差を高精度に検出することができる。こうした状況は、例えばサブスイッチSsのドライブICとメインスイッチSmのドライブICとを同一の半導体基板にて高耐圧集積回路(HVIC)として構成することで実現しやすい。これは、サブスイッチSsとメインスイッチSmとそのそれぞれの切り替え指令がドライブIC内を伝達する時間のばらつきを低減することができるからである。
また例えば、図16に示すように、フォトカプラ60の1次側に切り替え指令が伝達される時間に基づき遅延時間の誤差を検出してもよい。さらに例えば、図17に示すように、ドライブIC110にテスト信号tsを入力した際にこれがドライブIC110から出力されるまでの時間に基づき遅延時間の誤差を検出してもよい。これは、遅延時間の誤差が主にドライブIC110によって生じると想定される状況下において有効な手法である。
ちなみに、図15〜図17では、メインスイッチSmやサブスイッチSsについては未だ接続されない状態で誤差の検出を行っているが、これらを接続した状態で行ってもよい。
「ソフトスイッチングを行なう電力変換回路について」
ソフトスイッチングを行なう電力変換回路としては、先の図1等に例示したものに限らない。例えば、特開2009−213215号公報に記載のものであってもよい。この公報では、電流がゼロとなった時点でスイッチング状態をオフ状態からオン状態へと切り替える旨記載されているが、高速でスイッチングをする場合には、電流がゼロとなった時点を遅延なく検出することは困難である。このため、電流が漸減してゼロとなり逆方向に流れる電流の極値を検出し、この検出タイミングからの遅延時間に基づきスイッチング状態をオン状態に切り替えるようソフトスイッチング手法を変更することも考えられる。そして、この場合、検出タイミング(基準タイミング)からの遅延時間を高精度に制御する上で本発明の適用は有効である。
「そのほか」
・絶縁手段としては、フォトカプラ60に限らず、例えばフォトMOSリレーであってもよい。もっとも光絶縁素子にも限らず、例えばトランス等の磁気絶縁素子であってもよい。
・上記実施形態では、サブスイッチSsのオン状態への切り替えタイミングを基準タイミングとし、メインスイッチSmのオン状態への切り替えタイミングの遅延時間を制御したがこれに限らない。例えばコンデンサ30の電圧を検出する手段を備え、コンデンサ30の電圧が規定電圧(>0)まで低下したタイミングを基準タイミングとして、メインスイッチSmのオン状態への切り替えタイミングの遅延時間を制御してもよい。
・駆動対象スイッチング素子としては、IGBTに限らず、例えばパワーMOS型電界効果トランジスタ等の電界効果トランジスタであってもよい。
・電力変換回路としては、車載主機に電力を供給するためのものに限らない。例えば車載パワーステアリングに搭載される電動機に電力を供給するためのものであってもよい。
10…モータジェネレータ、12…インバータ、14…高電圧バッテリ、20、22…インダクタ、30…コンデンサ、40…インターフェース、52…制御装置、52a…EEPROM(記憶手段の一実施形態)、60…フォトカプラ、Sm…メインスイッチ、Ss…サブスイッチ。

Claims (21)

  1. 電力変換回路を構成するスイッチング素子を操作対象とし、前記スイッチング素子のスイッチング状態の切り替えタイミングが基準タイミングに対して有する遅延時間の制御によって前記スイッチング状態の切り替えをソフトスイッチングとするソフトスイッチング制御装置において、
    前記電力変換回路を構成するスイッチング素子のスイッチング状態の切り替え指令タイミングの補正情報であって且つ前記遅延時間の誤差を低減するための補正情報を記憶する記憶手段と、
    前記補正情報に基づき前記スイッチング素子のスイッチング状態の切り替えタイミングを補正する補正手段とを備え
    前記記憶手段は、前記スイッチング素子の温度によって分割された複数の領域のそれぞれ毎に前記補正情報を各別に記憶することを特徴とするソフトスイッチング制御装置。
  2. 前記補正情報は、前記切り替え指令タイミングの遅延補正量であることを特徴とする請求項1記載のソフトスイッチング制御装置。
  3. 前記スイッチング素子の操作信号を生成する操作信号生成手段をさらに備え、
    前記補正手段は、前記操作信号生成手段が出力する操作信号の論理反転タイミングを前記記憶手段によって記憶された情報に基づき生成することを特徴とする請求項1記載のソフトスイッチング制御装置。
  4. 前記スイッチング素子の操作信号を生成する操作信号生成手段をさらに備え、
    前記補正手段は、前記操作信号生成手段が出力する操作信号を入力信号とし、その論理反転タイミングを前記記憶手段によって記憶された情報に基づき補正して前記スイッチング素子の駆動回路に出力するものであり、
    前記補正手段および前記駆動回路は互いに同一の半導体基板に形成されて且つ、該半導体基板は、前記操作信号生成手段が形成される半導体基板とは別の基板であることを特徴とする請求項1または2記載のソフトスイッチング制御装置。
  5. 前記電力変換回路は、低電圧システムから絶縁された高電圧システムを構成するものであり、
    前記スイッチング素子の操作信号を生成して且つ前記低電圧システムに搭載される操作信号生成手段と、
    前記操作信号生成手段が出力する操作信号に基づき前記スイッチング素子を駆動して且つ前記高電圧システムに搭載される駆動回路とを備え、
    前記補正手段は、前記駆動回路において前記操作信号の論理反転タイミングを前記記憶手段によって記憶された情報に基づき補正するものであり、
    前記駆動回路は、補正のなされた操作信号に基づき前記スイッチング素子を駆動することを特徴とする請求項1または2記載のソフトスイッチング制御装置。
  6. 前記電力変換回路は、これを構成するスイッチング素子の入力端子および出力端子間に並列接続されるキャパシタと、インダクタとを備え、
    前記ソフトスイッチング制御は、前記キャパシタと前記インダクタとの共振現象を利用して前記キャパシタを放電させた状態で前記並列接続されたスイッチング素子をオン操作することで行われることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のソフトスイッチング制御装置。
  7. 前記電力変換回路は、第1スイッチング素子および第2スイッチング素子を備え、
    前記ソフトスイッチング制御は、前記第1スイッチング素子のスイッチング状態の切り替えタイミングと前記第2スイッチング素子のスイッチング状態の切り替えタイミングとの時間差の制御を有し、
    前記補正情報は、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子の少なくとも一方に関するものを含むことを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載のソフトスイッチング制御装置。
  8. 電力変換回路を構成するスイッチング素子を操作対象とし、前記スイッチング素子のスイッチング状態の切り替えタイミングが基準タイミングに対して有する遅延時間の制御によって前記スイッチング状態の切り替えをソフトスイッチングとし、
    前記電力変換回路を構成するスイッチング素子のスイッチング状態の切り替え指令タイミングの補正情報であって且つ前記遅延時間の誤差を低減するための補正情報を記憶する記憶手段と、
    前記補正情報に基づき前記スイッチング素子のスイッチング状態の切り替えタイミングを補正する補正手段とを備えるソフトスイッチング制御装置を製造するソフトスイッチング制御装置の製造方法において、
    前記スイッチング状態の切り替え指令を前記スイッチング素子側に伝達させることで前記遅延時間の誤差を検出する検出工程と、
    該検出工程によって検出された遅延時間の誤差に基づき、前記補正情報を生成して前記記憶手段に記憶させる記憶工程とを有し
    前記検出工程は、前記スイッチング状態の切り替え指令に応じて前記スイッチング素子のスイッチング状態が切り替わる際の電力損失に基づき前記遅延時間の誤差を検出するものであることを特徴とするソフトスイッチング制御装置の製造方法。
  9. 請求項1〜のいずれか1項に記載のソフトスイッチング制御装置を製造するソフトスイッチング制御装置の製造方法において、
    前記スイッチング状態の切り替え指令を前記スイッチング素子側に伝達させることで前記遅延時間の誤差を検出する検出工程と、
    該検出工程によって検出された遅延時間の誤差に基づき、前記補正情報を生成して前記記憶手段に記憶させる記憶工程とを有することを特徴とするソフトスイッチング制御装置の製造方法。
  10. 前記電力変換回路は、低電圧システムから絶縁された高電圧システム内に搭載され、
    前記ソフトスイッチング制御装置は、前記低電圧システムに搭載されて且つ前記スイッチング素子の操作信号を生成する操作信号生成手段と、該操作信号生成手段の出力する操作信号を前記高電圧システムへと伝達させる絶縁手段と、前記絶縁手段を介して伝達された操作信号に基づき前記スイッチング素子を駆動する駆動回路とを備え、
    前記検出工程は、前記絶縁手段の入力側に前記スイッチング状態の切り替え指令が到達するタイミングの検出に基づき前記遅延時間の誤差を検出することを特徴とする請求項9記載のソフトスイッチング制御装置の製造方法。
  11. 前記電力変換回路は、低電圧システムから絶縁された高電圧システム内に搭載され、
    前記ソフトスイッチング制御装置は、前記低電圧システムに搭載されて且つ前記スイッチング素子の操作信号を生成する操作信号生成手段と、該操作信号生成手段の出力する操作信号を前記高電圧システムへと伝達させる絶縁手段と、前記絶縁手段を介して伝達された操作信号に基づき前記スイッチング素子を駆動する駆動回路とを備え、
    前記検出工程は、前記スイッチング状態の切り替え指令が前記駆動回路の動作に反映されるタイミングの検出に基づき前記遅延時間の誤差を検出することを特徴とする請求項9記載のソフトスイッチング制御装置の製造方法。
  12. 前記検出工程は、前記スイッチング素子を前記駆動回路に接続しない状態で行われることを特徴とする請求項10または11記載のソフトスイッチング制御装置の製造方法。
  13. 前記スイッチング素子は、電圧制御形のスイッチング素子であり、
    前記検出工程は、前記スイッチング状態の切り替え指令が前記スイッチング素子の導通制御端子の電圧に反映されるタイミングの検出に基づき前記遅延時間の誤差を検出することを特徴とする請求項9記載のソフトスイッチング制御装置の製造方法。
  14. 前記検出工程は、前記スイッチング状態の切り替え指令に応じて前記スイッチング素子の入力端子および出力端子間の電圧が変化するタイミングの検出に基づき前記遅延時間の誤差を検出することを特徴とする請求項9記載のソフトスイッチング制御装置の製造方法。
  15. 前記検出工程は、前記スイッチング状態の切り替え指令に応じて前記スイッチング素子を流れる電流が変化するタイミングの検出に基づき前記遅延時間の誤差を検出することを特徴とする請求項9記載のソフトスイッチング制御装置の製造方法。
  16. 前記電力変換回路は、低電圧システムから絶縁された高電圧システム内に搭載され、
    前記ソフトスイッチング制御装置は、前記低電圧システムに搭載されて且つ前記スイッチング素子の操作信号を生成する操作信号生成手段と、該操作信号生成手段の出力する操作信号を前記高電圧システムへと伝達させる絶縁手段と、前記絶縁手段を介して伝達された操作信号に基づき前記スイッチング素子を駆動する駆動回路とを備えることを特徴とする請求項13〜15のいずれか1項に記載のソフトスイッチング制御装置の製造方法。
  17. 前記検出工程において、前記スイッチング状態の切り替え指令を、前記検出用の回路を用いて前記絶縁手段に入力することを特徴とする請求項10〜12、16のいずれか1項に記載のソフトスイッチング制御装置の製造方法。
  18. 前記電力変換回路は、低電圧システムから絶縁された高電圧システム内に搭載され、
    前記ソフトスイッチング制御装置は、前記スイッチング素子の操作信号を生成して且つ前記低電圧システムに搭載される操作信号生成手段と、該操作信号生成手段の出力する操作信号を前記高電圧システムへと伝達させる絶縁手段と、前記絶縁手段を介して伝達された操作信号に基づき前記スイッチング素子を駆動する駆動回路とを備え、
    前記検出工程は、前記スイッチング状態の切り替え指令が前記駆動回路に入力されてから該入力される指令に応じて前記駆動回路が動作するまでの時間の検出に基づき前記遅延時間の誤差を検出することを特徴とする請求項9記載のソフトスイッチング制御装置の製造方法。
  19. 前記絶縁手段および前記駆動回路は、同一の基板上に形成されて且つ、該基板は、前記操作信号生成手段の形成される基板とは別の基板であることを特徴とする請求項10〜12、16〜18のいずれか1項に記載のソフトスイッチング制御装置の製造方法。
  20. 前記検出工程は、前記スイッチング状態の切り替え指令に応じて前記スイッチング素子のスイッチング状態が切り替わる際の電力損失に基づき前記遅延時間の誤差を検出するものであることを特徴とする請求項9記載のソフトスイッチング制御装置の製造方法。
  21. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のソフトスイッチング制御装置を製造するソフトスイッチング制御装置の製造方法において、
    前記スイッチング状態の切り替え指令を前記スイッチング素子側に伝達させることで前記遅延時間の誤差を検出する検出工程と、
    該検出工程によって検出された遅延時間の誤差に基づき、前記補正情報を生成して前記記憶手段に記憶させる記憶工程とを有し、
    前記検出工程は、前記電力変換回路の実際の使用時において想定される温度のうちの高温側の温度において行われることを特徴とするソフトスイッチング制御装置の製造方法。
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