JP5194941B2 - フィルム用熱転写プリンタ、および熱転写印画方法 - Google Patents

フィルム用熱転写プリンタ、および熱転写印画方法 Download PDF

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Description

本発明は、プラスチックフィルムへ熱転写印刷方式で画像を印画する熱転写プリンタ、および熱転写印画方法に関する。
近年、特許文献1に開示されているような、プラスチックフィルムを所定の経路に沿って搬送する搬送手段と、複数のインクリボンを保持する保持手段を有し、前記複数のインクリボンのうち任意に選択されたインクリボンを前記所定の経路上に配置された印刷位置へ移動させるインクリボン移動機構と、前記印刷位置へ移動したインクリボンを加熱して前記プラスチックフィルムへ印刷する印刷ヘッドと、プラテンドラムとを備えた熱転写プリンタが知られている。
このような熱転写プリンタは、プラテンドラムにフィルムを巻きつけた後フィルムを固定し、プラテンドラムを回転させることで流れ方向の印刷位置を規定し、当該印刷位置においてインクリボンをサーマルヘッドで加熱し、インクリボンのインクをフィルムへ転写させることにより画像を印刷する。かかる熱転写プリンタによれば、スクリーン印刷方式のように印刷する画像の変更や修正を行なうたびに、新たに印刷版を製作する必要がなく、プラスチックフィルムに所望の画像を連続して印刷を行なうことができる。
また、かかる熱転写プリンタによれば、第1画像の印刷終了後にプラテンドラムを回転させ、再度第1画像の印刷位置と同一の印刷位置へプラスチックフィルムを移動させることで、第1画像上に第2画像を重ね合わせることができ、複数色を重ね合わせた印刷を行うことができる。
特開2005−280198号公報
しかしながら、プラテンドラムにプラスチックフィルムを巻きつけて、プラテンドラムの回転によって流れ方向の印刷位置を規定する印刷手段においては、印字中のプラスチックフィルムはプラテンドラム上に固定されているものの、プラテンドラム回転時にプラスチックフィルムにかかるテンション等の影響により、プラテンドラム上に巻きつけられたプラスチックフィルムはプラテンドラムに固定された位置から徐々にズレていき、複数色を重ね合わせて印刷する場合には当該プラスチックフィルムのズレに起因して印刷の重ね合わせ精度が低下する。また、プラスチックフィルムのプラテンドラムに固定された位置からのズレはランダムであり、そのズレ量は一定ではない。
本願発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、複数色を重ねて印刷する場合であっても、重ねる画像間の位置関係が精度よく保つことのできるフィルム用熱転写プリンタ、およびこれを用いた熱転写印画方法を提供することを主たる課題とする。
上記課題を解決するための本願第一の発明は、プラスチックフィルムを所定の経路に沿って搬送する搬送手段と、複数のインクリボンを保持する保持手段を有し、前記複数のインクリボンのうち任意に選択されたインクリボンを前記所定の経路上に配置された印画位置へ移動させるインクリボン移動機構と、前記印画位置へ移動したインクリボンを加熱して前記プラスチックフィルムへ印画する印画ヘッドと、前記印画ヘッドと対向する位置に設けられ、重ね印画を行なう場合にプラスチックフィルムを巻きつけて重ね印画開始位置へプラスチックフィルムを正確に移動させるための回転制御が可能なプラテンドラムと、を備えたフィルム用熱転写プリンタであって、前記フィルム用熱転写プリンタには、さらに、プラスチックフィルムに印画された画像を検知するためのセンサーと、前記センサーによって検知された画像にかかる画像位置と、予め記憶されている基準位置とを比較し、前記画像位置が前記基準位置から変動している場合には、当該変動を補正するための補正情報を決定する補正処理手段と、前記補正処理手段で決定された前記補正情報に基づいて、前記プラテンドラムの回転を制御するプラテンドラム制御手段と、を備え、前記センサーは、前記プラスチックフィルムを前記印画開始位置へ移動させた状態において、前記プラスチックフィルムに印画された前記画像を認識することができる位置に設けられていることを特徴とする。
上記課題を解決するための本願第二の発明は、前記フィルム用熱転写プリンタによってプラスチックフィルムに画像を印画する熱転写印画方法であって、前記プラスチックフィルムを前記印画開始位置へ移動させる工程と、前記プラスチックフィルムに印画された画像を、前記センサーで検知する画像検知工程と、前記画像検知工程において検知された画像にかかる画像位置と、基準位置とを比較し、前記画像位置が前記基準位置から変動している場合には、当該変動を補正するための補正情報を決定する補正情報処理工程と、前記補正情報処理工程で決定された前記補正情報に基づいて、前記プラテンドラムの回転を制御するプラテンドラム制御工程とを含むことを特徴とする。
また、前記本願第二の発明における前記画像検知工程において検知される画像が、前記プラスチックフィルムに予め印画されている検知用画像であってもよい。
また、前記本願第二の発明における前記画像検知工程において検知される画像が、前記プラスチックフィルムへの最初の印画時に印画された画像であってもよい。
また、前記本願第二の発明における前記画像検知工程において、画像を検知するためのセンサーは、プラテンドラム外周上に固定されたプラスチックフィルムに印画された画像を検知してもよい。
本願発明のフィルム用熱転写プリンタによれば、複数色を重ねて印画する際プラスチックフィルムの印画位置が基準位置から変動したであっても、印画開始位置の補正を行なうことで重ねる画像間の位置精度を精度よく保つことができ、高精度な印画が可能となる。
また、本願発明の熱転写印画方法によれば、センサーによって検知した画像にかかる画像位置と、基準位置との変動に基づいてプラテンドラムの回転を制御することから、印画位置が基準位置から変動した場合であっても重ねる画像間の位置精度を精度よく保つことができる。
図1は、本願の実施形態に係るフィルム用熱転写プリンタの要部を示す図である。
図1に示すように、フィルム用熱転写プリンタ1は、プラスチックフィルム2を所定の経路に沿って搬送する搬送手段としてのフィルム供給ローラ3およびフィルム巻上ローラ4と、複数のインクリボンR、R・・・を保持するための保持手段、および当該複数のインクリボンR、R・・・のうち任意に選択されたインクリボンRを前記所定の経路上に配置された印画位置へ移動させるインクリボン移動機構として働く回転式インクリボンユニット5と、前記印画位置へ移動したインクリボンRを加熱して前記プラスチックフィルム2へ印画する印画ヘッドとしてのサーマルヘッド6と、を備えており、さらに前記サーマルヘッド6と対向する位置には重ね印画時に前記プラスチックフィルム2巻きつけるとともに、重ね印画開始位置へ前記プラスチックフィルム2を正確に移動させるための回転制御が可能なプラテンドラム7を有し、また、プラテンドラム上にプラスチックフィルム2を固定しておくための一対のニップロール8(供給側ニップロール)、9(巻上側ニップロール)と、を備えている。
そして、本願発明のプリンタ1には、さらに、プラスチックフィルム2に印画された画像を検知するためのセンサー10と、センサー10と接続されセンサー10によって検知された画像にかかる画像位置と予め記憶されている基準位置とを比較し、画像位置が基準位置から変動している場合には、当該変動を補正する補正処理手段11が設けられている。
なお、図示する他に、フィルムの搬送経路中には、プラスチックフィルム2を経路に沿って導くための複数のガイドローラや、フィルム供給ローラ3やフィルム巻上ローラ4を駆動するためのモータなどが適宜設けられている。
本願発明は、プラスチックフィルムに印画された画像を検知するためのセンサー10と、センサーによって検知された画像にかかる画像位置と予め記憶されている基準位置とを比較し、検知された画像位置が基準位置から変動している場合には、該変動を補正する補正処理手段と、を設けたフィルム用熱転写プリンタに関し、本願発明の特徴であるセンサー10の主たる効果は、プラスチックフィルムに印画された画像を検知し、補正処理手段11の主たる効果は、センサー10によって検知された画像にかかる画像位置と、予め記憶された基準位置とを比較し、比較において変動が生じた際には該変動を補正し、これにより複数色を重ねて印画する場合であっても、重ねる画像間の位置精度を±0.1μm以下に保つことができ高精度な印画を可能とする点にあり、従ってフィルム用熱転写プリンタを構成する他の構成については特に限定されることはなく、従来公知の技術を適宜選択して用いることができる。
まず初めに、本願発明の特徴であるセンサー10について説明する。センサー10は、上述したように、プラスチックフィルム2に印画された画像を検知するために設けられるものであり、上記効果を奏するものであればセンサー10について特に限定されることはなく従来公知のそれを適宜選択して用いることができる。このようなセンサー10として、例えば、光電管センサーや、イメージセンサー等が挙げられる。
また、センサー10を設ける位置については、プラスチックフィルム2に印画された画像を検知することができる位置であれば、その位置について特に限定されるものではない。
しかしながら、センサー10が検知した画像にかかる画像位置は、補正処理手段11において、予め記憶された基準位置と比較することで変動が生じている場合に、該変動を補正するために用いられる。したがって、センサー10が画像を検知した後にプラスチックフィルム2がプラテンドラム7により移動した場合には、移動の際にプラスチックフィルム2にかかるテンションの影響によりプラテンドラム7上に固定されているプラスチックフィルム2が変動し、センサー10が検知した画像位置が変動する可能性がある。また、センサー10で画像を検知する検知位置と、印画位置とが離れすぎた場合には、検知位置にて画像を検知した後、プラテンドラム7を回転させプラスチックフィルムを印画位置に移動させる必要があり、この際にセンサー10が検知した画像位置が変動する可能性がある。以上のことを勘案すると、センサー10を設ける位置は、プラスチックフィルム2の印画位置から離れていない位置、より具体的には、プラテンドラム7の外周上に固定されたプラスチックフィルム2に印画された画像を認識できる位置に設けられていることが好ましい。
上記位置にセンサー10を設けることで、画像検知後のプラテンドラム7の移動に起因して生ずる画像位置の変動を効果的に防止することができる。
次に、本願発明の特徴である補正処理手段11について説明する。
補正処理手段11は、上述したようにセンサー10によって検知された画像にかかる画像位置と予め記憶されている基準位置とを比較し、画像位置が基準位置から変動していると判定したときには、該変動を補正するために設けられるものである。
上記機能を奏することができれば補正処理手段11について特に限定はされず従来公知の処理手段を適宜選択して用いることができる。このような処理手段11として、例えば、本実施形態においてはパソコン12とパソコン12と接続されたプラテンドラム7を挙げることができ、パソコン12は、センサー10で検知された画像に基づく画像位置と基準位置を比較することで両者の変動の有無を判定し、変動が生じていると判定したときには変動に基づく補正値を算出し、パソコン12と接続されたプラテンドラム7は、該補正値に基づいてプラスチックフィルムを巻きつけた状態で回転し変動を修正した印画開始位置にプラスチックフィルム2を移動させる。
なお、本実施形態においてはプラテンドラム7によりプラスチックフィルム2を移動させ開始位置を制御することとしているが、パソコン12をサーボモータ(図示せず)等に接続し、サーボモータ等により印画開始位置の制御を行なうこととしてもよい。
このようなプリンタ1の動作についてさらに説明する。
図2は、本願実施形態に係るフィルム用熱転写プリンタの印画準備状態を示す図である。
印画準備動作では、図2に示すようにプラテンドラム7原点位置において、供給側ニップロール8および巻上側ニップロール9が、矢印A方向(プラテンドラム側)に移動し、プラテンドラム7の外周上にプラスチックフィルム2を固定(ニップ)させる。このようにプラスチックフィルム2をプラテンドラム7の外周上に固定させることで、印画中における大幅な印画ズレを防止することができる。
印画準備動作は、プラテンドラム7の外周上へプラスチックフィルム2を固定することで終了する。
次に、フィルム用熱転写プリンタの印画開始移動動作について説明する。なお、図3は本願実施形態にかかるフィルム用熱転写プリンタの印画開始動作を示す図である。
図3に示すように、まず、回転式インクリボンユニット5が任意に選択されたインクリボンRを印画位置へ移動させる。この動作と平行して、プラテンドラム7を原点位置から矢印Bの方向に回転させることで、プラスチックフィルム2を、プラテンドラム7の外周上に固定した状態で、所定の経路に沿って印画開始位置へ移動させる。
プラスチックフィルム2を印画開始位置へ移動した後、センサー10は、プラスチックフィルム2に印画された画像を検知し、検知された画像を補正処理手段11を構成するパソコン12に送信する。パソコン12は、センサー10で検知した画像にかかる画像位置と、予め記憶されている基準位置とを比較し、画像位置が基準位置から変動していると判定したときには、当該変動を補正するための補正情報を決定し、これをプラテンドラム7に送信し、該補正情報に基づいてプラテンドラム7を回転させることによりプラスチックフィルム2を、基準位置からの変動を補正した印画開始位置へ移動させる。
ここで、センサー10が検知するための画像について説明する。
センサー10が検知するための画像は、センサー10が検知することができるものであれば、その画像形状、画像印画位置、および画像印画方法について特に限定されることはなく、例えば、図4(a)に示すようにセンサー10で検知される画像が、プラスチックフィルム2に予め印画されている検知用画像Xであってもよい。プラスチックフィルム2に予め検知用画像を印画しておくことで、センサー10は、検知用画像Xを検知し、パソコン12が、検知用画像Xにかかる画像位置と基準位置との変動を比較し補正情報である補正値を算出し、該補正情報に基づいてプラテンドラム7を回転させることにより補正後の印画開始位置へプラスチックフィルム2を移動させ、後述する印画作動動作において最初の画像が印画される。また、複数色を重ねて印画する場合には、最初の画像の印画終了後に、再度センサー10が検知用画像Xを検知し、検知した画像にかかる画像位置が基準位置から変動している場合にはプラテンドラムを回転させることにより補正後の印画開始位置にプラスチックフィルム2を移動させ、2回目以降の印画が行なわれる。このように予めプラスチックフィルム2に検知用画像Xを印画した場合には、複数色を重ねて印画する際、最初の印画時から検知用画像に基づいて印画位置を制御することができる。
また、後述の印画作動動作において、図4(b)に示すように、最初の印画時に所望の画像Zと一時にセンサー10で検知するための画像Yを印画してもよい。最初の印画時にセンサー10で検知するための画像Yを印画することで、複数色を重ねて印画する場合における2回目以降の印画開始位置移動時に、センサー10が検知用画像Yを検知し、検知した画像にかかる画像位置が基準位置から変動している場合にはプラテンドラム7を回転させることにより補正後の印画開始位置にプラスチックフィルム2を移動させ、画像Z上に重ねて印画を行なう。このように最初の印画時に検知用の画像Yを印画することで、フィルム上に予め検知用画像を設けることなく最初の画像に正確に重ね印画することができる。なお、画像Y1、および画像Z1は、重ね印画終了時の最初の印画画像を示す。
また、図4(c)に示すように、最初の印画時に印画した画像Z自体を検知用画像として用いてもよい。このように最初の印画時に印画した画像Z自体を検知用画像としたときには、画像ZのS部に示す画像のエッジ等を検出することで、画像位置を判定できることから、別途検知用の画像を設ける必要がなく、工程簡略化の点で好適である。なお、画像Z1は重ね印画終了時の最初の印画画像を示す。
印画開始移動動作は、プラスチックフィルム2を印画開始位置へ移動した後、センサー10が、プラスチックフィルム2に印画された画像を検知し、補正処理手段11において、パソコン12がセンサー10で検知した画像にかかる画像位置と、予め記憶されている基準位置とを比較し、両者に変動が生じている場合には、該変動を補正するための補正情報である補正値を決定し、該補正値に基づいてプラテンドラム7を回転させることによりプラスチックフィルム2を、該変動を補正した印画開始位置へ移動させることにより終了する。
なお、本実施形態においてセンサー10が、画像検知工程を構成し、パソコン12が補正情報処理工程を構成し、プラテンドラム7が、プラテンドラム制御工程を構成する。
次に、フィルム用熱転写プリンタの印画作動動作について説明する。なお、図5は、本願の実施形態に係るフィルム用熱転写プリンタの印画作動動作を示す図である。
図5に示すように、サーマルヘッド6が、任意に選択されたインクリボンRを、印画開始位置にあるプラスチックフィルム2へ押しつけつつ加熱して、インクリボンRのインクをプラスチックフィルム2へ転写させる。サーマルヘッド6と対向する位置にあるプラテンドラム7は、インク転写時にインクリボンRおよびプラスチックフィルム2を支え、プラテンドラム7を矢印Cの方向に所定の速度で回転させることで、プラスチックフィルム2に画像が印画される。
また、印画作動動作時においてセンサー10が画像を検知し、補正処理手段11が、センサー10で検知された画像にかかる画像位置と印画作動動作時における基準位置とを比較し、両者に変動が生じていると判定した場合には、該変動を補正するための補正情報を処理することで、補正情報に基づいてプラテンドラム7を回転させることにより随時位置補正を行なう構成としてもよい。このような構成とすることで、複数色重ねて印画を行なう際の印画ズレをより効果的に防止することができる。
また、最初の印画作動動作時に図4(b)(c)に示すようにセンサー10で検知するための検知用画像を形成することとしてもよい。
プラテンドラム7を回転させ、最初の印画範囲の終了位置までプラスチックフィルム2を移動させると最初の印画作動動作が終了する。
次に、印画終了動作について説明する。なお、図6は、本願の実施形態に係るフィルム用熱転写プリンタの印画終了動作を示す図である。
図6に示すように、プラテンドラム7は最初の印画範囲の印画作動動作を終了させると、矢印B(印画方向と反対方向)の方向に回転し原点復帰を行なう。
なお、例えば、画像をカラーで印画する等同一の印画範囲へ複数回インクを転写させる場合は、最初の印画範囲への最初の印画が終了した後、プラテンドラム7は矢印Bの方向へ回転し、原点復帰を行なった後、図2に示す印画開始位置までプラスチックフィルム2を搬送する。このときセンサー10は、プラスチックフィルム2に印画された画像を検知し、補正処理手段11が検知された画像にかかる画像位置と、予め記憶されている基準位置とを比較し、画像位置が基準位置から変動していると判定したときには、当該変動を補正するための補正情報である補正値を算出し、該補正情報に基づいて該変動を補正した印画開始位置プラテンドラム7を回転させることによりプラスチックフィルム2を移動させる。この動作とともに、インクリボンユニット5は、最初の印画で使用したインクリボンRと異なるインクリボンRを印画位置へ移動させる。その後、所望の印画が終了するまで、図2〜図5の処理を順次行うことで、同一の印画範囲へ複数回インクを転写することができる。
以上説明した、本願の実施形態におけるフィルム用熱転写プリンタ1によれば、センサー10がプラスチックフィルム2に印画された画像を検知し、補正処理手段11においてパソコン12が、センサー10で検知した画像にかかる画像位置と、予め記憶された基準位置とを比較し、両者に変動が生じたときには、該変動を補正するための補正情報である補正値を算出し、該補正情報に基づいて、プラテンドラム7を回転させることにより変動を補正した印画開始位置にプラスチックフィルム2を移動する。したがって、プラスチックフィルム2の移動等によりプラスチックフィルム2にズレが生じ、センサー10によって検知された画像位置が基準位置から変動した場合であっても、プラテンドラム7を回転させることにより該変動を補正した印画開始位置へプラスチックフィルム2を移動できることから、複数色を重ねて印画する際に生ずる印画ズレを完全に防止することができる。
本願の実施形態に係るフィルム用熱転写プリンタの要部を示す図である。 本願の実施形態に係るフィルム用熱転写プリンタの印画準備動作を示す図である。 本願の実施形態に係るフィルム用熱転写プリンタの印画開始移動動作を示す図である。 本願の実施形態に係るプラスチックフィルムに印画された検知用画像を示す図である。 本願の実施形態に係るフィルム用熱転写プリンタの印画作動動作を示す図である。 本願の実施形態に係るフィルム用熱転写プリンタの印画終了動作を示す図である。
符号の説明
1・・・フィルム用熱転写プリンタ
2・・・プラスチックフィルム
3・・・供給ローラ
4・・・巻上ローラ
5・・・回転式インクリボンユニット
6・・・サーマルヘッド
7・・・プラテンドラム
8・・・供給側ニップロール
9・・・巻上側ニップロール
10・・・センサー
11・・・補正処理手段
12・・・パソコン

Claims (5)

  1. プラスチックフィルムを所定の経路に沿って搬送する搬送手段と、複数のインクリボンを保持する保持手段を有し、前記複数のインクリボンのうち任意に選択されたインクリボンを前記所定の経路上に配置された印画位置へ移動させるインクリボン移動機構と、前記印画位置へ移動したインクリボンを加熱して前記プラスチックフィルムへ印画する印画ヘッドと、前記印画ヘッドと対向する位置に設けられ、重ね印画を行なう場合にプラスチックフィルムを巻きつけて重ね印画開始位置へプラスチックフィルムを正確に移動させるための回転制御が可能なプラテンドラムと、を備えたフィルム用熱転写プリンタであって、
    前記フィルム用熱転写プリンタには、さらに、プラスチックフィルムに印画された画像を検知するためのセンサーと、
    前記センサーによって検知された画像にかかる画像位置と、予め記憶されている基準位置とを比較し、前記画像位置が前記基準位置から変動している場合には、当該変動を補正するための補正情報を決定する補正処理手段と、
    前記補正処理手段で決定された前記補正情報に基づいて、前記プラテンドラムの回転を制御するプラテンドラム制御手段と、
    を備え、
    前記センサーは、前記プラスチックフィルムを前記印画開始位置へ移動させたときに前記プラスチックフィルムに印画された前記画像を認識することができる位置に設けられていることを特徴とするフィルム用熱転写プリンタ。
  2. 請求項1に記載のフィルム用熱転写プリンタによって、プラスチックフィルムに画像を印画する熱転写印画方法であって、
    前記プラスチックフィルムを前記印画開始位置へ移動させる工程と、
    前記プラスチックフィルムに印画された画像を、前記センサーで検知する画像検知工程と、
    前記画像検知工程において検知された画像にかかる画像位置と、予め記憶された基準位置とを比較し、前記画像位置が前記基準位置から変動している場合には、当該変動を補正するための補正情報を決定する補正情報処理工程と、
    前記補正情報処理工程で決定された前記補正情報に基づいて、前記プラテンドラムの回転を制御するプラテンドラム制御工程と、
    を含むことを特徴とする熱転写印画方法。
  3. 前記画像検知工程において検知される画像が、前記プラスチックフィルムに予め印画されている検知用画像であることを特徴とする、請求項2に記載の熱転写印画方法。
  4. 前記画像検知工程において検知される画像が、前記プラスチックフィルムへの最初の印画時に印画された画像であることを特徴とする請求項2に記載の熱転写印画方法。
  5. 前記画像検知工程において、画像を検知するためのセンサーは、プラテンドラム外周上に固定されたプラスチックフィルムに印画された画像を検知することを特徴とする、請求項2〜4のいずれか一項に記載の熱転写印画方法。
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