JP5194644B2 - 冷却システム - Google Patents
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Description
冷却水槽は、側面および底面を断熱壁で構成し、その上方を開口した略直方体の水槽にシロップや希釈水を冷やす冷却水を貯留している。そしてパイプをコイル状に巻回した蒸発コイル(蒸発器)を冷却水中に配設し、液冷媒を蒸発させたときに発生する蒸発熱で蒸発パイプの周囲にアイスバンク(氷魂)を形成し、このアイスバンクの蓄熱を利用して冷却水の温度を略0℃に保つようにしている。さらに、蒸発コイルの内側には、ステンレス製のパイプをコイル状に巻回した冷却コイルが冷却水中に浸漬され、販売するコールド飲料の原料であるシロップと希釈水に対応させた数を配設している
また、コールド飲料を調製するときに使用する氷を製造するオーガ式製氷機は水リザーバから供給された飲料水を冷やして氷を製造する製氷部と、製造された氷を簀の子上に貯氷する貯氷部とから構成されている。
貯氷部は、断面円形状の断熱壁で構成した貯氷室を製氷部の上部に配設し、その内部にはオーガと同軸の回転軸の軸上に取り付けられた氷片攪拌用のアジテータと、アジテータと貯氷室の底部との間に配設された氷載置用の簀の子(氷が溶けた溶け水を水切りする役目も有している)を備え、貯氷室の底部には溶け水を排水する排水口が設けられ、排水口は排水管で製氷筒下部の水入口と連通している。
冷却システムは、冷凍サイクルの作動媒体としてのガス冷媒を圧縮して高温高圧にさせる圧縮機と、圧縮機で圧縮された高温高圧のガス冷媒を送風機の送風で冷却して液化させる凝縮器と、凝縮器で液化した液冷媒を蒸発させたときに発生する蒸発熱で冷却水槽内の冷却水や飲料水を製氷筒内壁面に着氷させて氷を製造する製氷機に蒸発器を配設し、蒸発器で蒸発してガス化した冷媒は圧縮機に戻り、再度圧縮されて高温高圧のガス冷媒となり凝縮器に送られる(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、凝縮器に送風して高温高圧のガス冷媒を冷却して液冷媒にする送風機のファン回転が停止して送風が行われなくなったり、凝縮器のアルミフィンに綿埃や粉塵が付着して目詰まりが起きると、凝縮器でのガス冷媒の冷却が行われなくなり、その結果、ガス冷媒の液化がされなくなったことを原因として圧縮機内がガス冷媒で高圧となり、圧縮機を起動させようとしても起動が行われない、所謂圧縮機の起動不良状態になる。このような圧縮機の起動不良が起きても従来の圧縮機の保護方法では、温度プロテクターや温度センサが検出する温度上昇に遅れが生じ、設定温度(例えば80〜100℃)を検出するまでの時間に遅延が生じて圧縮機内のガス冷媒が高圧になっていることが検出できないために、このような圧縮機の起動不良を繰り返すこととなり、圧縮機を破損させる虞があった。
前記圧縮機を回転制御する制御部と、前記圧縮機の回転状態を監視し、停止状態を検出するとその都度停止信号を前記制御部に出力する圧縮機回転検出部と、を備え、
前記制御部は、前記圧縮機を起動して所定時間経過する間に前記停止信号を受信しているか否かを判別し、前記停止信号を受信している場合、予め定めている時間前記圧縮機に継続して電源を供給し、その間に前記停止信号を受信しているか否かを再度判別し、前記停止信号を受信している場合、前記圧縮機の電源を切断して前記圧縮機の回転を停止させることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る冷却システムは、上述した請求項1において、前記制御部は、予め定めている時間前記圧縮機に継続して電源を供給し、その間に前記停止信号を受信しているか否かを再度判別した結果、前記停止信号を受信していない場合、前記圧縮機の回転を継続させることを特徴とする。
また、請求項2の発明によれば、制御部は、予め定めている時間圧縮機に継続して電源を供給し、その間に停止信号を受信しているか否かを再度判別した結果、停止信号を受信していない場合、圧縮機の回転を継続させることにより、圧縮機の初期起動時の単発起動不良が起きた場合にリトライ復帰させて単発起動不良を排除することができる。
図1は本発明の実施の形態である冷却システムをカップ式自動販売機に備えた概念図である。図1に示すように、冷却システム1は、ガス冷媒を圧縮して高温高圧のガス冷媒にする圧縮機2と、送風機5の回転駆動で送られる空気との熱交換により高温高圧のガス冷媒を冷却して液冷媒にする凝縮器4にガス冷媒を送出するガス冷媒管路3と、液冷媒中の塵埃や水分を除去して浄化するドライヤ6と、冷媒管路9、22に冷媒を分配するT型フィッティング7と、弁を開くと凝縮器4で液化された液冷媒を冷媒管路9に通流させる冷媒電磁弁8と、凝縮器4で液化された高圧の液冷媒の圧力を下げるキャピラリチューブ(減圧器)11と、冷却水槽10の冷却水W中に配設され、液冷媒の蒸発熱により蒸発パイプ周域に着氷したアイスバンク(氷魂)との熱交換により冷却水Wの温度を略0℃に保つ蒸発器(蒸発コイル)12と、蒸発器12の温度を検出して温度信号を出力する水槽蒸発器温度センサ16と、弁を開くと冷媒管路22に液冷媒を通流させる冷媒電磁弁21と、冷媒管路22、23を着脱可能に結合する自己シール型のクイックカップリング22a、23aと、オーガ式製氷機20の製氷筒の外周面に巻装された冷媒の蒸発器(蒸発パイプ)25に送出する冷媒の圧力を下げる膨張弁24と、蒸発器25の温度を検出して温度信号を出力する製氷機蒸発器温度センサ28と、蒸発器25で蒸発したガス冷媒を圧縮機2に戻す冷媒管路26、27を着脱可能に結合する自己シール型のクイックカップリング26a、27aと、蒸発器12、25から圧縮機2に戻るガス冷媒を合流させるT型フィッティング13と、T型フィッティング13で合流したガス冷媒を逆止弁15を介して圧縮機2に戻す冷媒管路14と、を備え、冷媒は図中矢印方向に通流する。
係る構成で、冷却水アイスバンクセンサ93がアイスバンク量の減少を検出して検出信号を制御部90に出力すると、制御部90が、圧縮機2および送風機5を回転駆動するとともに冷媒電磁弁8を開くと、ガス冷媒は圧縮機2で高温高圧に圧縮されて凝縮器4に送出され、凝縮器4では送風機5から送られてくる空気と高温高圧のガス冷媒とを熱交換して冷却することにより液化した液冷媒は冷媒電磁弁8を通流してキャピラリチューブ11で減圧され、冷却水槽10の冷却水W中に配設されている蒸発器12のパイプ周域に液冷媒の蒸発熱により着氷させてアイスバンクを成長させる。そしてアイスバンク量が所定の量になると、冷却水アイスバンクセンサ93から出力される信号に基づいて制御部90は圧縮機2および送風機5の回転を停止するとともに冷媒電磁弁8を閉じる。
図3は制御部90の制御の第1の実施例を示すフローチャート図である。例えば、冷却水槽10に貯留している冷却水Wを略0℃に保つアイスバンク量が所定量より減少し、冷却水アイスバンクセンサ93がアイスバンク量減少信号を制御部90に出力すると、制御部90は、圧縮機2、送風機5を回転起動するとともに冷媒電磁弁8を開く(ステップS101)。そして、圧縮機2が起動しない場合には電源を切断して停止させる(ステップS102)。圧縮機2が起動したときは所定時間(例えば5分間)経過した時(ステップS103)に水槽蒸発器温度センサ16が出力している蒸発器12の温度を制御部90が受信(ステップS104)し、蒸発器12の温度が所定温度(例えば3℃)以上か否かを判別(ステップS105)して、所定温度以下に下がっている場合は、圧縮機2の回転を継続して冷却水槽10の冷却水W中に配設されている蒸発器12のパイプ周域に液冷媒の蒸発熱により着氷させてアイスバンクを成長させる。しかしながら、蒸発器12の温度が所定温度以上の場合には、再度水槽蒸発器温度センサ16が出力している蒸発器12の温度を制御部90が受信して温度が上昇しているか否かを判別(ステップS106)し、温度が上昇していない場合には圧縮機2の回転を継続するが、温度が上昇している場合には圧縮機2の電源を切断して回転を停止(ステップS107)して、カップ式自動販売機を売り切れ表示にするとともにコントローラ表示画面にエラー表示(ステップS108)をする。
以上説明したように、ガス冷媒を圧縮して高温高圧にさせる圧縮機2と、圧縮機2で圧縮したガス冷媒を放熱させて液化させる凝縮器4と、凝縮器4から供給された液冷媒を蒸発させてガス冷媒として圧縮機2に帰還させる蒸発器12、25と、を有する冷却システム1において、圧縮機2を回転制御する制御部90と、蒸発器12、25の温度を検出して温度信号を制御部90に出力する水槽蒸発器温度センサ16、製氷機蒸発器温度センサ28と、を備え、制御部90は、圧縮機2を起動して所定時間経過時の水槽蒸発器温度センサ16または製氷機蒸発器温度センサ28が出力している蒸発器温度が所定温度以上の場合には圧縮機2の回転を停止させることにより、凝縮器4に送風して高温高圧のガス冷媒を冷却して液冷媒にする送風機5のファン回転が停止して送風が行われなくなったり、凝縮器4のアルミフィンに綿埃や粉塵が付着して目詰まりが起こると、ガス冷媒の冷却が凝縮器4で行われなく、その結果、ガス冷媒の液化がされなくなり、高温高圧のガス冷媒で圧縮機2内が高圧になり、圧縮機2を起動させようとしても起動が行われない、所謂圧縮機2の起動不良状態になるが、このように蒸発器12、25に液冷媒が供給されなくなると蒸発熱による冷却が行われなくなり、蒸発器12の温度を検出して温度信号を制御部90に出力する水槽蒸発器温度センサ16または蒸発器25の温度を検出して温度信号を制御部90に出力する製氷機蒸発器温度センサ28が出力する温度信号に基づいて制御部90が圧縮機2を起動して所定時間経過時の蒸発器12または蒸発器25の温度が所定温度以上の場合には圧縮機2の回転を停止させることができるので、送風機5のファン回転が停止して送風が行われなくなったり、凝縮器4のアルミフィンに綿埃や粉塵が付着して目詰まりが起きたことを原因としてガス冷媒の冷却が行われなく液化がされなくなった場合に圧縮機2の回転を停止させて保護する冷却システム1を提供することができる。
2 圧縮機
4 凝縮器
5 送風機
8 冷媒電磁弁
10 冷却水槽
12 蒸発器
16 水槽蒸発器温度センサ
20 オーガ式製氷機
21 冷媒電磁弁
25 蒸発器
28 製氷機蒸発器温度センサ
90 制御部
93 冷却水アイスバンクセンサ
94 製氷機貯氷量センサ
95 圧縮機回転検出部
Claims (2)
- ガス冷媒を圧縮して高温高圧にさせる圧縮機と、前記圧縮機で圧縮したガス冷媒を放熱させて液化させる凝縮器と、前記凝縮器から供給された液冷媒を蒸発させてガス冷媒として前記圧縮機に帰還させる蒸発器と、を有する冷却システムにおいて、
前記圧縮機を回転制御する制御部と、前記圧縮機の回転状態を監視し、停止状態を検出するとその都度停止信号を前記制御部に出力する圧縮機回転検出部と、を備え、
前記制御部は、前記圧縮機を起動して所定時間経過する間に前記停止信号を受信しているか否かを判別し、前記停止信号を受信している場合、予め定めている時間前記圧縮機に継続して電源を供給し、その間に前記停止信号を受信しているか否かを再度判別し、前記停止信号を受信している場合、前記圧縮機の電源を切断して前記圧縮機の回転を停止させることを特徴とする冷却システム。 - 前記制御部は、予め定めている時間前記圧縮機に継続して電源を供給し、その間に前記停止信号を受信しているか否かを再度判別した結果、前記停止信号を受信していない場合、前記圧縮機の回転を継続させることを特徴とする請求項1に記載の冷却システム。
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