JP5194000B2 - 薬剤誘導肝臓損傷及び中毒性物質誘導肝臓損傷の同定及び早期同定並びに治療の同時観察のためのinvitro方法 - Google Patents

薬剤誘導肝臓損傷及び中毒性物質誘導肝臓損傷の同定及び早期同定並びに治療の同時観察のためのinvitro方法 Download PDF

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Description

本発明は、ヒトの患者の循環系中の、薬剤誘導肝臓損傷及び中毒物質誘導肝臓損傷の同定及び早期同定並びに治療及び治癒の同時観察という目的のために未だ使用又は提案されていないバイオマーカーを測定することによる、特に、薬剤誘導肝臓損傷及び中毒物質誘導肝臓損傷の同定及び早期同定並びに治療及び治癒の同時観察のための新規なin vitro方法に関する。当該新規バイオマーカーは、肝臓損傷の診断のための日常的に用いられる医薬に現在導入されている他の肝臓バイオマーカーよりも早期に検出可能である。
それ自体で有用であり、かつ、広く処方されている多数の薬剤が、当該薬剤の処置を受けるか又は任意の好ましくない状態(例えば、更なる薬剤、アルコールの消費、他の体外負荷、栄養状態、及び習慣による生体にかかる更なる負荷)において、個々のヒトにおいて肝臓損傷を誘導し得ることが既知である。
本願において「潜在的な肝臓損傷薬剤」とも称される、その様な薬剤は、実際に全ての臨床的応用のための用途を有する非常に広範な活性物質種において認められ、幾つかの薬剤の場合では、そのリスクが特に高いことが知られている。
薬剤によって生じる肝臓損傷は、特に情報を与えないような各種の症状において臨床的に現れる。例えば、食欲の喪失、疲労、めまい、体重減少、吐き気、嘔吐、発熱、右上腹部における痛み、関節痛、筋肉痛、そう痒、発疹、及び排出物の変色が現れる可能性がある。比較的かなり進行した状態においてのみ生じるが、もっとも顕著な症状は、眼の黄色化及び更には皮膚の黄色化であり、重度かつおそらく非可逆の肝臓に対する損傷は恐ろしいものであるため、早期の消化器診断が必要とされる。その問題の議論が、例えば、R. Teschke, Dt. Arzteblatt 2001, 98: A2584-2589;又はVictor J. Navarro, M. D., and John R. Senior, Drug-Related Hepatotoxicity, N Engl J Med 2006; 354: 731-739において認められる。
薬剤の副作用によって起こり得る肝臓損傷は、患者のため、公衆衛生のため、及び後に起こる経済的なネガティブコストを避けるために可能な限り早期に検出されるべきであるが、これまで利用可能な診断手段は、その様な早期診断のためには適切ではないか又は不十分な程度にのみ適切であるため、肝臓損傷物質の体外供給、例えば、特に薬剤、有害な刺激及び中毒物質(麻薬、刺激物質、アルコール)又はヒト若しくはヒトの集団に暴露される他の物質による肝臓損傷の早期同定のための、新規で信頼性があり、かつ、容易に測定可能な診断パラメータが必要とされている。
R. Teschke, Dt. Arzteblatt 2001, 98: A2584-2589 Victor J. Navarro, M. D., and John R. Senior, Drug-Related Hepatotoxicity, N Engl J Med 2006; 354: 731-739
血液試験は日常的に用いられる医術の一部であるため、新規で信頼性があり、血液サンプルにおいて容易かつ安全に測定可能であって、上述の要件を満たすバイオマーカーが非常に望ましいであろう。
本発明は、当該タイプの新規なバイオマーカーの同定に関するものであり、特に、薬剤又は中毒物質の使用による肝臓損傷の同定及び早期同定のために使用される。
請求項1は、一般的な態様における本発明の方法を記載している。好ましいか又は優れた実施態様は、従属する請求項2から10において認められる。請求項11は、任意の原因を有する可能性がある肝臓損傷の早期同定のための本発明の方法の使用に関する。
添付の特許請求の範囲は、特許法の下で、特に薬剤関連又は中毒物質関連肝臓損傷の早期においてさえ血中に現れるか又は高濃度で測定可能な液性バイオマーカーであるCPS 1又はその断片を、薬剤(製剤、医薬)又は中毒物質(麻薬、アルコール)の使用又は肝臓損傷物質若しくは病原菌/粒子によって生じる肝臓損傷の同定のために使用するin vitro診断方法を保護することを意図する。新規なバイオマーカーであるCPS 1は、肝臓損傷の診断のために日常的に用いられる医薬に現在導入されている他の肝臓マーカーよりも早期に検出可能である。したがって、その検出は非常に有利であり、肝臓損傷が早期に検出可能であって、早期の診療によって慢性になる損傷による永続的な遅発性の損傷を高い成功の見込みをもって予防する。
図1は、健康で正常なヒト(A)及び各種の薬剤を使用して治療されて肝臓損傷に罹患している患者(C)又は各種の薬剤を使用して治療されて肝臓損傷を罹患していない患者(B)の、実験の欄においてより詳細に開示する免疫アッセイを使用した、血漿中のCPS 1濃度(U/ml)の測定結果である。
「薬剤」及び「中毒物質」なる用語は、ヒトが摂取するか又は受けるものであり、かつ、ある状態及び/又はある対応する処置を受けたヒトにおいて肝臓に損傷を生じさせ得る、生理学的な活性を有する物質について広い意味を含んで本願において使用される。かくして、以下の例示のリストは包括的であることは意図せず、「薬剤」なる用語は、特に、人体において又は人体に対して用いることによって、疾患、病変、物理的傷害、又は病気の症状の治癒、緩和、予防、または同定することを意図する、薬の法律における意味において、処方されるか又は市販(OTC)の全ての物質及び物質の調製物を含む。前記薬剤は、製薬業において合成及び/又は製造されて薬剤を提供する活性物質及び活性物質調製物であってよいが、自然療法において使用される物質及び物質の調製物、例えば、植物薬又はいわゆる機能的栄養補助食品であってもよい。
さらに、本発明の範囲は、上述の広い意味で規定される「薬剤」に限られず、治癒目的以外の目的でヒトに摂取される他の薬理学的に活性を有する物質の効果を含む。その様な他の物質は、「中毒物質」なる用語によって本明細書では挙げており、例えば、麻薬および潜在的に健康を損なわせる刺激物を含む。
より基礎的な観点からでさえ、本発明の方法は、特別な場合に関するが、実際に任意の肝臓損傷(肝臓毒性)物質によって生じ、肝臓損傷ウイルス、微生物、及び寄生生物によっても生じる肝臓損傷の早期同定という、医療行為及び公衆衛生のために特に重要なものである。かくして、本発明の範囲は、ヒトが意識して摂取しないが、例えば、食品の不純物又は毒性の環境化学物質として摂取される薬理学的に活性を有する物質又は病原菌によるか、又は個々の居住空間における他の常在する環境の影響による健康を損なわせる効果に及ぶまで拡張されてもよい。
前記方法は、例えば、患者、個体若しくはある集団、又は職業集団に暴露される、おそらく未知の物質の作用により引き起こされる肝臓損傷の早期同定のためにも適切である。かくして、前記方法は、例えば、統計的に有意な血中CPS 1濃度の上昇が、あるライフスタイルを有する集団の群又はある職業集団において検出される場合に、前記集団における肝臓毒性物質を検出するために役に立つ可能性がある。
例えば、以下によって本発明の範囲を制限することを意図しないが、非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)、他の鎮痛剤、アナボリックステロイド、ホルモン避妊薬、抗痛風薬、スタチン、吸入麻酔薬、抗生剤、スルホンアミド、抗結核剤、抗腫瘍剤、向精神剤、心・血管作動薬、特に、血圧降下薬、植物薬が、潜在的な肝臓損傷薬と分類される薬剤群として挙げられてよい。
パラセタモル、テトラサイクリン、イブプロフェン、クロルプロマジン、カプトプリル、エナラプリル、ハロタン、カバカバ、ストレプトマイシン、イソニアジド、及び/又はリファムピシンが、より具体的な薬剤群又は当該タイプの薬剤群としての例として挙げられてよい。
「薬剤」又は「中毒物質」として指定されるべきでない微生物又はウイルス起源の感染粒子によって引き起こされ、罹患している肝臓損傷の診断は、本発明の実例を示した範囲内ではない。しかしながら、この範囲において、その様な肝臓損傷の同定が、早期同定として可能であり、現在実施されているよりも早期に診療が可能である点で、本発明は有利である可能性がある。肝臓損傷物質の場合では、前記診療は、実際に有害な物質及び暴露の終わりを探索することである。感染が引き金であることが見出された場合には、適切な治療的対抗手段、例えば、適切な薬剤、例えば、抗ウイルス剤又は任意にインターロイキンの投与を、現在実施されているよりも早期に開始し得る。
本発明は、薬剤に関連し、特に、関連の中毒物質に関する肝臓損傷の場合において、酵素であるカルバモイルホスフェートシン(テ)ターゼ(CPS 1)の明確な濃度上昇又は強力なCPS 1免疫反応が、例えば、より感受性が低いか又は更に別のリスクファクターに暴露されていないために、特に肝臓損傷を発症していないが同じ薬剤で治療されているヒトと明確な違いをもって、肝臓損傷が臨床的に未だ現れていない早期においてさえ、検出可能であるという驚くべき発見に基づく。
この発見は、CPS 1を、薬剤関連肝臓損傷又は他の肝臓損傷の早期同定に特に適切な液性バイオマーカーとする。
敗血症との関連において本願によって開発された、ヒト患者の血清又は血漿におけるCPS 1の検出及び濃度測定を選択的に可能にする免疫アッセイを使用することによって、薬剤関連肝臓損傷が、CPS 1測定によって特に早期に、特に肝臓損傷の臨床的な症状が現れる前であり、かつ、肝臓疾患のための臨床マーカーとして導入されている他の既知のマーカー(肝臓酵素)が顕著に増大したレベルにおいて検出される前であり、かつ、肝臓損傷が不可逆になるまえに同定可能であることは、出願人の観点において示されている。
CPS 1及びCPS 1免疫反応性を有するCPS 1断片は、これまで、医学診断目的で実質的役割を果たすものではなかった。
しかしながら、酵素であるCPS 1(E. C. 6.3.4.16)自体は、長い間に亘ってよく知られている。前記酵素は、尿素回路の第一段階におけるカルバモイルホスフェートの形成とともに2-ATP、重炭酸塩、及びアンモニアの変換を触媒する。前記酵素は、例えば、エンドトキシンショックの場合において、NOの生合成のための基質となるアルギニンの生合成においても役割を担っている(Shoko Tabuchi et al., Regulation of Genes for Inducible Nitric Oxide Synthase and Urea Cycle Enzymes in Rat Liver in Endotoxin Shock, Biochemical and Biophysical Research Communications 68, 221-224 (2000))。CPS 1は、同様に尿素回路における役割を担っているが、基質であるグルタミンを処理する細胞質性の酵素であるCPS 2(E. C. 6.3.5.5.)とは区別されるべきである。CPS 1はミトコンドリアに局在し、当該形態において多量に肝臓に現れることが既知である(全肝臓タンパク質の2-6%を占める)。そのアミノ酸配列及び遺伝的位置は、長い間に亘って知られている(Haraguchi Y. et al., Cloning and sequence of a cDNA encoding human carbamoyl phosphate synthetase I: molecular analysis of hyperammonemia, Gene 1991, Nov.1; 107(2): 335-340; WO 03/089933 A1)。その生理学的役割に関しては、例えば、H. M. Holder et al., carbamoyl phosphate synthetase: an amazing biochemical odyssey from substrate to product, CMLS Cell. Mol. Life Sci. 56 (1999) 507-522のような文献、本明細書に引用している文献、Mikiko Ozaki et al., Enzyme-Linked Immunosorbent Assay of Carbamoylphosphate Synthetase I: Plasma Enzyme in Rat Experimental Hepatitis and Its Clearance, Enzyme Protein 1994, 95: 48: 213-221なる文献のイントロダクションを参照し得る。
Li Yin et al., Participation of different cell types in the restitutive response of the rat liver to periportal injury induced by allyl alcohol, Journal of Hepatology 1999, 31: 497-507によれば、CPS 1の発現の増大は、アリルアルコールによる肝臓損傷の場合において3日後に組織的な調査で全ての幹細胞中において観察される。
(ウサギ由来の抗ラットCPS 1 IgGを用いたELISAで検出される)免疫学的なCPS 1活性の大きな増大が、特に、肝炎を誘導するガラクトサミンを用いた処置の24から48時間後に、ガラクサミンの投与によって実験的に誘導される急性肝炎の場合におけるラットモデルのラット血漿中に存在することが更に認められた。急性肝炎の間において、約140から125 kDaの分子量を有するCPS 1断片が、他の詳細な特徴づけ(配列決定)をすることなしに、ラット血漿中において増大していることが検出可能であったが、CPS 1免疫反応性を有するCPS 1断片は、同時に実施した免疫ブロット分析においてヒト解剖検体では検出できなかった(Mikiko Ozaki et al., loc.cit.)。
Liu Tong-Hua et al., Carbamoyl Phosphate Synthetase 1, A Novel Marker for Gastric Carcinoma, Chinese Medical Journal, 102(8): 630-638, 1989において、CPS 1の存在についての、各種の手術で取り出された腫瘍由来の組織サンプルに対する免疫サイトメトリー調査の結果が報告されている。その著者は、他の腫瘍組織(食道、大腸、膵臓、肺、胸、卵巣、腎臓、前立腺、及び膀胱)ではなく、胃に由来するガン組織においてのみCPS 1免疫反応性が現れていることを見出した。前記著者は、そこから、胃ガンについての選択的な腫瘍マーカー、すなわち細胞性腫瘍マーカーとしてCPS 1が適切である可能性があることを導き出している。循環系においてCPS 1が存在する可能性については議論されていない。
今日まで、ヒトの血清又は血漿におけるヒトCPS 1の測定は、特に、敗血症患者の場合(WO 03/089933; Joachim Struck et al., Release of the Mitochondrial Enzyme Carbamoyl Phosphate Synthase under Septic Conditions: Shock, vol. 23, no.6, pages 533-538, 2005)及び腫瘍患者の場合(DE 10 2004 039 665.5)においてのみ、出願人による公開において開示されている。敗血症患者は、各種の異なる疾患又は健康の異常のために比較的長期間にわたって薬剤を用いて治療されている患者とは、明確に区別し得る患者集団を表す。潜在的に有害な中毒物質又は刺激物質(麻薬、アルコール)を長期間に亘って服用しているか、又は他のタイプの特定のリスクに暴露されているヒトも同様である。
敗血症患者の場合には、非常に急性の潜在的に生命を脅かす疾患が典型的には観察され、病院の集中治療室において治療されるが、従来の薬剤治療、例えば、鎮痛剤、血圧降下薬、又は向精神薬を用いた治療は、これらの症状がなく、実質的に健康であると感じているヒトにおけるある症状を緩和又は除外するためにのみ役立つ場合がある。
本発明による患者の血漿及び血清におけるヒトCPS 1の測定は、主に、敗血症マーカーとしてのCPS 1の測定に関する出願の文献WO 03/089933 A1に開示しているように進める。本願の実験の欄に開示している免疫診断アッセイ方法は、本出願人による上述の出願WO 03/089933 A1において既に開示している方法と密接に関連する。
本願の背景においてCPS 1の測定のための方法は、in vitroサンプルにおけるCPS 1の直接的な免疫学的測定だけでなく、アッセイキットの製造のための選択的な測定のための抗体又はCPS 1の使用という意味で前記方法を実施するため、又はアッセイ成分、例えば、固定化若しくは標識された形態において、一般的に前記疾患のアッセイキットにおいて同様に提供される、例えば、ポリクローナル若しくはモノクローナル抗体、又は製造されるキットが本発明の方法を実施するため若しくは実施することを可能にするために意図される場合には標準物質若しくは基準物質を製造するための使用にも役立つ予備的な商業活動も含む。
CPS 1の本発明による測定において、アッセイデザインに依存して、実質的に完全な分子の形態と、体液中に存在し得る他の完全なCPS 1のより短い断片の形態(生理学的に部分的な短いペプチドとして生じる)との双方のCPS 1の同時測定を実施し得ることが明示的に更に指摘されるべきである。本願において「CPS 1の測定」と記載する場合には、完全な酵素であるCPS 1に加えて又はその代りに、その免疫学的に共反応する断片を測定するか又は同時に測定することも意味する。本発明の教示の任意の不適当な個々の解釈、及び、特に、測定される分析物であるCPS 1のより具体的な性質に関しての不適当な限定的な解釈は排除する。他の肝臓酵素が同時に測定される併用測定は、明らかに本発明の範囲内である。
以下に示す、第一の患者群の測定の結果を鑑みると、血漿又は血清中で検出可能なCPS 1は、検出のための特に適切であり、特に、臨床的に現れる前に早期に検出するために適切であり、薬剤関連肝臓損傷の経過及び治療を観察するために適切である。
実際のCPS 1測定のために、任意の適切なアッセイデザインの免疫アッセイが好ましい。
生体サンプルにおけるCPS 1の測定のための免疫診断方法は、抗原を検出及び測定するために使用される免疫診断方法の任意の既知の原理に基づいてよい。好ましくは、CPS 1は、結合及び標識に適切な特異的な抗体を固定化した形態又は標識若しくは標識可能な形態で使用するリガンド結合アッセイを用いて測定される。
競合アッセイフォーマットも特に有利である。好ましくは、酵素標識を用いて実施する代わりに、他の標識が選択され、例えば、化学発光検出反応のために標識する。例えば、アクリジニウムエステルである。言うまでもなく、生じているCPS 1濃度の範囲において必要とされる高い感度を確実にし、アッセイのバックグラウンドに由来するシグナルの測定と区別することを可能にするアッセイを、CPS 1測定のために使用することは好ましい。
前記測定方法は、チップ技術に適用してもよく、又は、例えば、免疫クロマトグラフィーによる分離及び検出工程を使用する加速試験(ポイントオブケア試験)として設計されてよい。
好ましい実施態様では、免疫診断測定は、一つの抗体を固体相、例えば、コーティングした試験チューブ(例えば、ポリスチレンを含む;「コーティングしたチューブ」;CT)の壁又は、例えばポリスチレンを含む、マイクロタイタープレート、又は、粒子、例えば磁性粒子に固定化して、他の抗体は直接検出可能な標識であるか又は標識に選択的に結合することを可能にし、サンドイッチ構造の形成を検出するために役立つ残基を有する、異種サンドイッチ免疫アッセイとして実施する。遅れて又は後に、適切な固体相を使用して固定化することも可能である。
原理としては、放射性同位体、酵素、蛍光、化学発光、又は生物発光標識で標識すること、並びに、特に所謂ポイントオブケア(POC)試験又は加速試験について使用されるような、例えば、金原子及び染料粒子のような視覚的に検出可能な色標識で標識することを含む、上述のタイプのアッセイに使用し得る全ての標識技術を利用することが可能である。異種サンドイッチ免疫アッセイにおいても、2つの抗体が、同種アッセイに関して以下に記載するタイプの検出システムの部分を有してよい。
本発明の方法は、さらに、2つの抗体と検出しようとするCPS 1とから形成されるサンドイッチ複合体が液体相に懸濁されたままの状態である、同種方法として設計されてよい。その様な場合には、双方の抗体がシグナルサンドイッチに含まれる際にシグナル発生またはシグナルを引き起こすことを可能にする検出システムの部分で、双方の抗体を標識することが好ましい。その様な技術は、特に、蛍光増幅又は蛍光消滅アッセイ方法として設計されてよい。このタイプの特に好ましい方法は、例えば、US-A-4 822 733、EP-B1-180 492、又はEP-B1-539 477及び本明細書に引用する先行技術に記載のような、二つ一組で使用するアッセイ試薬の使用に関する。それらは、反応混合物において、直接的に、ひとつの免疫複合体中に双方の標識成分を含む反応生成物のみを選択的に検出する測定を可能にする。例えば、TRACE(Time Resolved Amplified Cryptate Emmission)(登録商標)又は上述の出願に開示しているKRYPTOR(登録商標)という商品名で利用可能な技術が挙げられる。
CPS 1又はCPS 1免疫反応性の免疫診断測定の代わりに、診断目的のために、血中のCPS 1活性又はCPS 1断片による残部の活性に相当する酵素活性の測定として、任意に間接的なCPS 1測定を実施することも可能であるはずである。CPS 1は健康なヒトの循環系では生じていないため、患者の血中の検出可能なCPS 1酵素活性は、患者の正常な健康の深刻な妨害の診断として顕著な指標であってよい。
本出願人の先行出願(WO 03/089933 A1; さらには、DE 10 2004 039 665.5)の背景は、特に本発明の方法におけるCPS 1測定の技術的な実現可能性に関して、これらの出願を参照することによって、本願の開示の一部として解されるべきである。
以下に、健康な人の血漿中のCPS 1の測定、薬剤を使用して治療したが肝臓損傷はない患者の血漿中のCPS 1の測定、同じ薬剤を使用して治療して薬剤関連肝臓損傷に罹患した患者の血漿中のCPS 1の測定を、添付の図面及び表を参照することより詳細に説明する。
実験について
アッセイの説明
1.抗体の調製
a)免疫原
ヒトCPS 1の完全な配列から2つの異なるペプチド配列を選択し、特に、ヒトCPS 1の配列のアミノ酸184-199に相当する第一のペプチド配列1(EFEGQPVDFVDPNKQN)(WO 03/089933のPCEN17ペプチド)、及びヒトCPS 1配列のアミノ酸781-794に相当する第二のペプチド配列(FHGTSSRIGSSMKS)から選択する。各ペプチドは、Jerini(Berlin, Germany)によって、アミノ末端のシステイン残基(Cys0)を与えた形態で合成した。以下の免疫のために使用される合成したペプチドは、各々、配列番号1及び配列番号2として挙げている配列に示されている。
b)抗体
免疫のために、WO 03/089933にも開示しているように、2つの合成ペプチドを、Limulus Polyphemus由来のヘモシアニンと接合させ、ポリクローナル抗体を、Micropharm Ltd.(Carmarthenshire, Great Britain)によって羊において製造した。
2.抗体の精製
抗体は、リガンド特異的アフィニティー精製を用いて精製した。この目的のために、Cys(0)ペプチド1及び2は、まず、Pierce(Boston, USA)社製のSulfo Link gelに結合させた。結合は、製造業者の説明書に従って実施した。
その手法は、以下のようである:ポリカーボネートカラム(15 mm×80 mm)を5 mlのアフィニティーマトリックスで満たす。PBS(136 mM NaCl、1.5 mM KH2PO4、20.4 mM Na2HPO4・2H2O、2.7 mM KCl、pH 7.2)でカラムを平衡化させたあと、5 mgの個々のペプチドを秤量して、PBSに溶解して、閉じたカラムに添加した。攪拌することによってゲル材料を均一化させた。室温で15分に亘ってインキュベートし、ゲル材料を静置させたあとに、5×3 mlのPBSでカラムを洗浄した。フリーの結合部位の飽和のために、各々の場合において、5 mlの50 mM L-システイン溶液をカラム材料に添加して、均質化させたあと、ゲル材料を再び室温で15分に亘ってインキュベートした。ゲル材料を静置させたあと、各カラムを5 mlの1 M NaCl溶液で6回洗浄し、次いで、PPSで再び洗浄した。
そのゲル材料は、25 mlの各々の抗血清プールと混合して、室温でゆっくりと攪拌しながら一晩インキュベートした。血清−ゲル混合物を、ポリカーボネートカラムに移し、過剰な血清を除去する。次いで、未結合の血清タンパク質を除去するために、前記カラムを250 mlのPBSで洗浄した。結合した抗体の脱離は、50 mM クエン酸(pH 2.2)でカラムを溶出することで実施した。溶出したものは、1 mlの画分に回収した。各画分のタンパク質濃度は、Perbio(Bonn, Germany)社製のBCAタンパク質アッセイキットを用いて測定し、1 mg/ml超のタンパク質量を有する画分をあわせた。アフィニティー精製抗体は、PBS中で透析して緩衝化し、タンパク質量をさらに測定したあと、4℃で保存した。
3.抗体の固定化/標識
アミノ酸配列781-794に相当するペプチドに対する精製抗体は、ポリスチレンチューブ(Startube, 12 mm × 75 mm, from Greiner, Germany)に固定化した。この目的のために、抗体溶液は、6.7 μg/mlのタンパク質濃度までPBSで希釈し、チューブごとに300μl(チューブごとに2 μgの抗体に相当する)をピペットで移した。これらを室温で20時間に亘ってインキュベートし、次いで、毎回4 mlのPBSで3回洗浄した。そのチューブをさらに使用するのに必要とするまで4℃で保存した。
アミノ酸配列184-199に相当するペプチドに対する抗体(PBS中1 mg/ml)を、アクリジニウムエステルN-ヒドロキシスクシンイミド(アセトニトリル中1 mg/ml, from InVent, Hennigsdorf, Germany)で発光標識した。その標識のために、200 μlの抗体を、4 μlのアクリジニウムエステルと混合して、20分間にわたってインキュベートし、遊離のアクリジニウムエステル結合は、40 μlの50 mMグリシン溶液を添加して飽和させた。標識したバッチはBioSil 400ゲル濾過カラム(Biorad, Munich, Germany)によるHPLCを用いて、遊離のアクリジニウムエステルから分離した。PBSは移動相として使用した。
4.相対較正
相対的なCPS 1濃度を測定するために、特に高いCPS 1濃度を有するSIRSのヒト患者の血漿のプールを標準物質として使用した。当該プールのCPS 1濃度は、任意に、150 U/mlで固定した。当該プールから出発して、標準を、健康なヒト由来のCPS 1を含まないヒト血漿を用いた連続する希釈によって調製し、それらの希釈によって、標準の任意の濃度(相対単位、U)を割り当てた。
5.アッセイ手法
50 μlの血漿サンプルと100 μlのPBS緩衝液(10 mM EDTA含む)を、抗体被覆チューブごとにピペットで移し、16時間に亘って室温でインキュベートした。毎回1 mlのPBSで3回洗浄した後に、15 ngの標識した抗体(200 μlのPBS緩衝液, 10 mM EDTA中)をチューブごとに添加した。そのチューブを更に2時間に亘ってインキュベートし、次いで、未結合のトレーサー抗体を、毎回1 mlのPBSを用いて5回洗浄して除去した。チューブに結合した標識抗体は、ルミノメーター(Berthold LB 952T/16)で発光測定を用いて定量した。
健康なヒト及び各種の薬剤で治療している/治療した患者のEDTA血漿の測定
健康な対照患者の50の血漿と、表1に記載した、潜在的な干渉損傷活性を有することが既知の各種の薬剤で治療した患者の73の血漿を、CPS 1測定のための試験サンプルとして用いた。患者の73の血漿は、肝臓損傷がない50の患者の血漿と、表1に記載の同じ薬剤で治療しているが肝臓損傷に罹患している患者の23の血漿とを含んだ。
50 μlの標準物質又はサンプルと200 μlのアッセイ緩衝液とを、上述の試験チューブの各々にピペットで移した。インキュベートを、振りながら20℃で18時間に亘って実施した。次いで、洗浄は、チューブごとに毎回1 mlの洗浄溶液(0.1% Tween 20)で4回実施した。50万RLUのMA70標識トレーサー抗体を含有する200 μlのアッセイ緩衝液を、次いで、各チューブにピペットで移した。インキュベートを、振りながら20℃で2時間に亘って実施した。次いで、洗浄を、チューブごとに1 mlの洗浄溶液(0.1% Tween 20)で4回実施し、チューブ中の液を取り出させて、チューブに結合した化学発光をルミノメーター(Berthold, LB952T; ベース試薬 Brahms AG)で測定した。
CPS 1の免疫反応の濃度は、MultiCalc(spline fit)というソフトウェアを用いて読み取った。以下の結果が得られた。
50の健康なヒトの群について測定したCPS 1濃度の中央値は、2.4 U/mlであった。
肝臓損傷を有しない薬剤で治療したヒト(B)及び肝臓損傷に罹患している薬剤で治療したヒト(C)についての結果は、以下の表に示し、健康なヒト(A)についての追加の測定値と一緒に、図1のグラフにプロットしている。
Figure 0005194000
2.8 U/mlの中央値は、(B)群の50の患者の場合における測定の結果について見られ、253 U/mlの中央値は、(C)群の患者について見られた。
出願人による同時調査は、さらに、ミトコンドリアに対する損傷及び肝臓細胞からの関連するCPS 1の放出が肝臓損傷の場合に生じ、これは薬剤の副作用として典型的に起こっており、その後に肝臓細胞のアポトーシス又は肝臓組織の壊死が生じることを示している。そのため、CPS 1放出は、他の臨床的な症状が未だ観察可能でない際に見出すことが可能であり、とりわけ、従来の測定される肝臓パラメータ、例えば、肝臓で壊死プロセスが開始した際にのみ上昇したレベルで通常観察される、他の肝臓酵素の濃度における変化が生じる。
有害な体外物質、例えば、薬剤の作用が、実質的にCPS 1のみが上昇したレベルで測定される際の段階で停止した場合は、非損傷の肝臓細胞中の損傷したミトコンドリアは置換され、肝臓は回復する。後の段階においてのみ可能であり、従来の臨床所見及びその放出が壊死プロセスに関連する既知の肝臓パラメータに基づく診断の場合に生じる非可逆な肝臓損傷は存在しない。
比較的長期に亘って薬剤で治療されているか、潜在的に有害な刺激物質及び中毒物質を摂取しているか、又は栄養習慣及び生活状態により肝臓損傷を生じる大きなリスクに曝されているヒトにおけるCPS 1の予防的測定は、肝臓損傷の発生を早期に同定することを可能にし、対抗手段が、それに対応して早期に開始(例えば、原因薬を止める)ことができ、遅発性の損傷並びにそれに関連する患者及び経済全体の損害を避けることができる。
CPS 1に加えて、肝臓損傷の後期においてのみ血清中で測定可能な従来の肝臓酵素を同時に測定した場合は、肝臓の壊死を示す従来の肝臓酵素の同時検出が可能であるか又は可能でないかに由来して、既に到達している肝臓損傷の段階についての結論が導き出される。かくして、例えば、幾つか又は全ての同時に測定した更なる肝臓酵素、例えば、GOT(グルタメートオキサルアセテートトランスアミナーゼ)、GPT(血清グルタメートピルベートトランスアミナーゼ)、GLDH(グルタメートデヒドロゲナーゼ)、γ-GT(γ-グルタミルトランスペプチダーゼ)、ソルビトールデヒドロゲナーゼ、アルカリホスファターゼ、ALT(アラニンアミノ-トランスフェラーゼ)、AST(アスパルテートアミノ-トランスフェラーゼ)、GDH(グルセロールホスフフェートデヒドロゲナーゼ)、LHD(ラクテートデヒドロゲナーゼ)、コリンエステラーゼ、LAP(ロイシンアミノ-ペプチダーゼ)、GGTP(グルタミルトランスペプチダーゼ)、及び肝臓診断において測定される他の肝臓酵素が検出不可能であったことは、肝臓損傷が未だ進行していないこと、例えば、暴露の停止によって高い確率で回復させることができることを意味するが、同時に幾つか又は全ての前記肝臓酵素が同時に検出可能であることは、進行しており、おそらく既に不可逆の肝臓損傷を示す。したがって、併用測定におけるCPS 1の測定も、明らかに本発明の範囲内である。
全ての現在の測定技術(例えば、チップ技術)及び当該目的のために現在利用可能な評価技術(対応する評価アルゴリズムを有するコンピューター)は、その様な併用測定のために使用することができる。
血中においてCPS 1が早期に生じることから、CPS 1測定を実施することは、調べる薬剤候補の潜在的な肝臓損傷効果が可能な限り早期に同定され、かつ、患者の健康に対する後の損害、経済的損失、及び製造業者の一部に対するイメージに対する悪影響を避けるために、薬剤開発の間の新規薬剤の試験においても利用可能である。

Claims (10)

  1. 薬剤誘導肝臓損傷又は中毒物質誘導肝臓損傷の早期同定のためのin vitro方法であって、ヒトの酵素であるカルバモイルシンターゼ1(CPS 1)の出現又はその濃度を、
    非ステロイド性抗炎症剤(NSAID)、他の鎮痛剤、アナボリックステロイド、ホルモン避妊薬、抗痛風薬、スタチン、吸入麻酔薬、抗生剤、スルホンアミド、抗結核剤、抗腫瘍剤、向精神薬、心・血管作動薬、植物薬、パラセタモルから選択される潜在的な肝臓損傷薬剤で治療されているか若しくは治療していた患者、及び/又は麻薬およびアルコールから選択される有害な刺激物質及び中毒物質を摂取している患者、及び/又は食品の不純物および毒性の環境化学物質から選択される潜在的な肝臓毒性物質に暴露されている患者の血清又は血漿サンプルで測定することを特徴とする、in vitro方法。
  2. 前記測定が、肝臓の症状は現れていないがリスクはある患者において、自由に選択可能な間隔で、CPS 1の出現又は濃度を観察することによって、肝臓損傷の早期同定のために実施されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記測定が免疫診断経路によって実施されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記免疫診断測定が、ヒトCPS 1に選択的なサンドイッチタイプのリガンド結合アッセイを用いて実施されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 前記CPS 1の測定が、完全なCPS 1酵素及び/又はその断片を同定するアッセイ方法を用いて実施されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 加速試験又はPOC試験(ポイントオブケア試験)として設計されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 肝臓損傷の診断のために従来使用されている他の肝臓酵素又は肝臓損傷の診断のために従来使用されている複数の他の肝臓酵素がCPS 1と同時に測定される、マルチパラメータ測定の過程で実施されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記測定がCPS 1酵素活性の測定として実施されることを特徴とする、請求項1、2、6、又は7に記載の方法。
  9. 前記患者の治療が、テトラサイクリン、イブプロフェン、クロルプロマジン、カプトプリル、エナラプリル、ハロタン、カバカバ、ストレプトマイシン、イソニアジド、及び/又はリファムピシンから選択される薬剤を用いる治療を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  10. 請求項1から9のいずれか一項に記載の肝臓損傷の早期同定のためのin vitro方法であって、肝臓損傷物質の作用を停止させるため、及び/又は治療的介入を開始するために、ヒトの酵素であるカルバモイルシンターゼ1(CPS 1)の出現又はその濃度、及び任意に肝臓損傷の診断に通例である追加の他の肝臓損傷のためのバイオマーカーを、患者の血清又は血漿において測定し、肝臓損傷が、増大していないか又はわずかに増大している同時に測定した他のバイオマーカーについての値との組み合わせにおいて、CPS 1濃度の増大から早期に同定されることを特徴とする、in vitro方法。
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