JP5193986B2 - 温度センサおよび回転電機 - Google Patents

温度センサおよび回転電機 Download PDF

Info

Publication number
JP5193986B2
JP5193986B2 JP2009270505A JP2009270505A JP5193986B2 JP 5193986 B2 JP5193986 B2 JP 5193986B2 JP 2009270505 A JP2009270505 A JP 2009270505A JP 2009270505 A JP2009270505 A JP 2009270505A JP 5193986 B2 JP5193986 B2 JP 5193986B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature sensor
coil
protective member
phase
thermistor element
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009270505A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011112563A (ja
Inventor
ジヒョン キム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2009270505A priority Critical patent/JP5193986B2/ja
Publication of JP2011112563A publication Critical patent/JP2011112563A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5193986B2 publication Critical patent/JP5193986B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)

Description

本発明は、モータや発電機などの回転電機に好適な温度センサ、およびその温度センサを装着した回転電機に関する。
例えば、車両用の回転電機においては、過電流等の異常を検出するために温度センサが使用される。温度センサは、検出部であるサーミスタ素子部が回転電機の固定子巻線に装着されるとともに、検出温度を回転電機の制御部等に出力する。これによって、検出温度が所定温度以上になったときに、回転電機への給電を停止することができる。
温度センサのサーミスタ素子は機械的強度が弱いため、保護チューブで包まれている。この保護チューブは防水効果、強度増加の効果を果たし、物理的に過酷な車両環境よりサーミスタ素子を保護する。
保護チューブは、例えば、サーミスタ素子を埋め込むようにフッ素樹脂を成形して、断面円形のロッド状に形成されるが、円柱面と固定子巻線とは密着性が悪く、温度検出精度が低く、かつ取り付け作業性が悪い。
そこで特許文献1の電動機では、固定子巻線に隙無く嵌入し得るガイドに、温度検出素子を隙無く嵌入し得る切り欠き部を設けて温度検出の安定性を確保している。
特開2003−092858号公報
しかし、特許文献1の電動機は、温度検出精度が低く、取付作業性が悪い。
(1)請求項1の発明は、コイルの表面に保持具によって固定され、コイル表面温度を検出する温度センサであって、サーミスタ素子、およびサーミスタ素子に接続されたリード線を含むサーミスタ素子部と、前記サーミスタ素子部を被覆する筒状の保護部材とを備え、前記保護部材は、前記筒状の断面のうち、前記コイルの表面と接する接触固定面の形状を、前記筒状断面が円環であるときの曲率半径よりも大きい曲率半径の曲面または平面形状としたことを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載の温度センサにおいて、前記保護部材の筒状断面は楕円環状であることを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項1に記載の温度センサにおいて、前記保護部材の筒状断面は、多角形環状であることを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項1に記載の温度センサにおいて、前記保護部材は、前記接触固定面が平面、その他の外表面が半円状曲面で閉じたかまぼこ環状の筒状断面を有することを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、コイルの表面に保持具によって固定され、コイル表面温度を検出する温度センサであって、サーミスタ素子、およびサーミスタ素子に接続されたリード線を含むサーミスタ素子部と、前記サーミスタ素子部を被覆する筒状の保護部材とを備え、前記保護部材は、前記筒状の断面のうち、前記コイルの表面と接する接触固定面の形状を単体状態で凹面とし、前記保護部材を前記保持具で前記コイルに束縛したとき、前記保護部材が弾性変形して前記凹面が前記コイルの表面と接するように、前記保護部材を柔軟性のある素材で形成したことを特徴とする。
(6)請求項6の発明による回転電機は、固定子鉄心および前記固定子鉄心に捲回される固定子巻線を有する固定子と、前記固定子と相対回転する回転子とを備えた回転電機において、前記固定子巻線の表面に保持具で束縛される請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の温度センサを備えることを特徴とする。
(7)請求項7の発明は、請求項6に記載の回転電機において、前記固定子巻線は丸線コイル導体で構成されており、前記固定子巻線のコイルエンドの側面において、前記丸線コイル導体の軸線と交叉する方向に温度センサを設置したことを特徴とする。
(8)請求項8の発明は、請求項6に記載の回転電機において、前記固定子巻線は角線コイル導体で構成されており、前記温度センサは前記角線コイルの表面にコイル導体の軸線方向に装着されていることを特徴とする。
(9)請求項9の発明は、請求項8に記載の回転電機において、前記固定子巻線はU相巻線、V相巻線、およびW相巻線のコイル導体と、前記U相、V相、W三相の各相ごとの中性点コイル導体とを備え、前記温度センサは、前記U相、前記V相、前記W相の各中性点コイル導体の側面間に挟持されていることを特徴とする。
本発明によれば、温度検出精度が高く、かつ取付作業性向上により製造原価が安価な回転電機を提供することができる。
本発明による温度センサの第1の実施の形態が装着される車両用回転電機を示す断面図。 図1の回転電機の固定子を示す断面図。 図2の固定子のコイルエンド近傍の拡大図。 図3のIV−IV断面図。 図4の温度センサを示す斜視図。 本発明による温度センサの第2の実施の形態を示す図であり、図3のIV−IV断面図。 図6の温度センサを示す斜視図。 本発明による温度センサの第3の実施の形態を示す図であり、図3のIV−IV断面図。 図8の温度センサを示す斜視図。 本発明による温度センサの第4の実施の形態を示す図であり、図3のIV−IV断面図。 図10の温度センサを示す斜視図。 本発明による温度センサの第5の実施の形態を示す図であり、図3のIV−IV断面図。 図12の温度センサを示す斜視図。 (a)は、本発明による温度センサの第1の実施の形態が装着される車両用回転電機の固定子の他の例を示す斜視図、(b)は、UVW三相の中性点コイルの間に第1の実施の形態の温度センサを装着した様子を示す拡大斜視図。 図14の回転電機のセグメントコイル導体によるU相コイルを示す斜視図。 図14の回転電機のセグメントコイル導体の側面に第1の実施の形態の温度センサを装着した様子を示す拡大斜視図。 本発明による温度センサの第7の実施の形態が装着されたパイプを示す斜視図。 図17の温度センサの拡大斜視図。
本発明による温度センサの実施の形態を図面を参照して説明する。以下の実施例は、本発明を、車両用回転電機に適用した例について説明する。
[第1の実施の形態]
車両用回転電機が搭載された車両には、バッテリー、インバータが搭載され、バッテリーからインバータを介して回転電機に電力を供給し、回転電機の駆動力をエンジンに伝達する。若しくは回転電機で発電した電力をインバータを介してバッテリーへ蓄電する。すなわち、回転電機はたとえば三相交流モータジェネレータである。
図1に示す発電電動装置150は、ルンデル型回転子を備えた界磁巻線型回転機である。発電電動装置150は、アルミニウム製のフロントブラケット14とリアブラケット13により形成されたケーシング内に固定子5と回転子3を配設して構成されている。回転子3はシャフト2に固定されており、シャフト2は、フロントブラケット14とリアブラケット13に各々設置された軸受6および7により支承されている。シャフト2の一端はフロントブラケット14を貫通し、その端部にはプーリー1がナットで固定されている。プーリー1は、エンジンの出力軸とベルトで機械的に連結され、発電電動装置150で発生した回転駆動力をエンジンに伝達したり、エンジンからの回転駆動力を発電電動装置150に伝達する。
図2も参照して説明すると、固定子5は、固定子コア51、固定子コイル52とを備えている。固定子コア51は、予めプレスにより所定のリング形状に打ち抜き加工された複数枚の薄板を積層し、外周面を溶接して略円筒形状に形成されている。固定子コア51の内周側には周方向に等間隔で磁極部が形成され、隣接する磁極部の間にスロット部が形成されている。上記薄板の各々は、リング形状の本体部と、本体部から内側に突出する磁極部とを有し、上述したように、薄板鋼板をプレス打ち抜きして成形される。スロット部に絶縁紙53が挿入され、さらに固定子巻線52が挿入されることで、固定子巻線52が磁極部に巻回される。固定コイル52には、固定子巻線52に給電するためのU,V,W相の各接続端子57が設けられている。
なお、図中、55は固定子コイル52の中性点、54はクサビである。
図1に示すように、固定子5は、通しボルト21によってフロントブラケット14とリアブラケット13との間に挟持されて固定されている。固定子巻線52は、リアブラケット13に形成された端子結線部内にて、圧着端子やボルトや端子台などを用いて電力ケーブルと電気的に接続される。
回転子3は、界磁巻線型回転機のルンデル型回転子である。回転子3は、回転子磁極4と、界磁巻線(不図示)とを備えている。回転子磁極4は、2対のクロウポール型の磁極である。一対の爪形磁極4Aと爪形磁極4Bの爪部が互い違いに対向して回転子磁極4を構成し、その内周側の巻線枠に界磁巻線が巻回され、これにより、回転子磁極4に界磁巻線が収納される。そして、回転子磁極4がシャフト2に固定されることで、界磁巻線型回転機のルンデル型回転子3が構成される。
界磁巻線には、ブラシホルダーに収納されたブラシ11から、スリップリング10を介して電流が供給され、クロウポール型の回転磁極4に磁束が発生する。回転子磁極4には、発電電動装置150の冷却のためにファン8,9が取り付けられており、回転子3の回転とともに、外気を発電電動装置150内に送り込むことが可能となっている。スリップリング10よりさらに軸端側には磁極位置検出装置12が設けられている。
図2、図3に示すように、固定子巻線52のコイルエンド側面には、固定子巻線52の表面温度を検出する温度センサ100が、例えば2カ所56a、56bで保持具56によって密着、固定されている。
保持具56としては、温度センサ100を固定子巻線52のコイル導体に緊縛する策体、温度センサ100を弾性的に締め付ける止め輪、切欠筒状体、クリップ、温度センサ100を小ネジ等で機械的に締め付ける締め付け手段等、多様な手段を採用することができる。
図3のIV−IV線断面図である図4,サーミスタ素子部110の斜視図である図5に示すように、温度センサ100は、サーミスタ素子101にリード線103を接続して構成されたサーミスタ素子部110と、サーミスタ素子部110を被覆して保護する筒状の保護部材102とを備えている。サーミスタ素子部110は保護部材102内に封止されている。保護部材102は、フッ素樹脂等、高温に耐える合成樹脂によって形成され、可撓性、耐熱性を有する。これによって、サーミスタ素子部110に対する防水効果、補強効果が確保され、物理的に過酷な車両環境からサーミスタ素子101を保護する。
なお、保護部材102を熱収縮チューブとし、サーミスタ素子部110を挿入した後に、収縮させ、かつ、端部を塞ぐことによって形成してもよい。あるいは、その他のチューブ素材にサーミスタ素子部110を収納することも可能である。
保護部材102は、その断面形状が楕円環状に形成され、曲率半径の大きい面F1が固定子巻線52のコイルエンド側面に密着するように固定されている。保護部材102は、従来の円筒保護チューブに比較して、固定子巻線52等の被検出部表面に対する接触面積が大きくなる。また、楕円環状形状なので、すなわち、保護部材102内でのサーミスタ素子101の固定位置を、従来の円筒保護部材の固定位置よりも接触固定面に近接するような楕円環状形状としたので、保護部材102の強度を一定としたとき、サーミスタ素子部110を面F1に近接させることができ、その結果、温度検出精度を高めることができる。
保護部材102は、面F1のみが固定子巻線52のコイルエンド側面に密着し、それ以外の面は空気に触れていて周囲温度の影響を受けやすいため、取り付け密着性による温度検出精度改善の効果は大きい。
温度センサ100の固定子巻線52のコイルエンド側面への取り付けは、サーミスタ素子部101をコイルエンド側面に沿わせつつ、面F1をコイルエンド側面の取り付け面に密着させた状態で、保持具56によって固定する。保護部材102は、その筒状の断面のうち、コイル表面と接する接触固定面F1が、筒状断面が円環であるときの曲率半径よりも大きい曲率半径の楕円環状形状であり、接触固定面F1を従来の円筒保護チューブの接触面に比較して大きくできるので、温度センサ100を安定支持でき、作業性が良好である。
[第2の実施の形態]
次に、本発明による温度センサの第2の実施の形態を図6、図7を参照して説明する。第2の実施の形態は、保護部材102の断面形状を長方形環状にしたものである。なお、図中、第1の実施の形態と同一若しくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。
保護部材102は、長方形の長辺側の平面F2が固定子巻線52のコイルエンド側面に密着するように固定されている。保護部材102は、従来の円筒保護チューブに比較して、固定子巻線52に対する接触面積が大きくなり、また、保護部材102を扁平筒状にしたので、すなわち、保護部材102内でのサーミスタ素子101の固定位置を、従来の円筒保護部材の固定位置よりも接触固定面に近接するような扁平形状としたので、保護部材102の強度を一定としたとき、サーミスタ素子部110を面F2に近接させることができる。
第2の実施の形態は、第1の実施の形態の効果に加え、接触面が平面F2であることにより、接触面積がより大きく、温度検出精度、作業性をより改善し得るという効果を奏する。
[第3の実施の形態]
次に、本発明による温度センサの第3の実施の形態を図8、図9を参照して説明する。第3の実施の形態は、保護部材102の断面形状を三角形環状に形成したものである。なお、図中、第1の実施の形態と同一若しくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。
保護部材102は、三角形の一辺の平面F3が固定子巻線52のコイルエンド側面に密着するように固定されている。保護部材102は、従来の円筒保護チューブに比較して、固定子巻線52に対する接触面積が大きくなり、また、保護部材102内でのサーミスタ素子101の固定位置を、従来の円筒保護部材の固定位置よりも接触固定面に近接するような三角形形状としたので、保護部材102の強度を一定としたとき、サーミスタ素子部110を面F3に近接させることができる。
第3の実施の形態は、第2の実施の形態と同様の効果を奏する。
第2、第3の実施の形態から明らかなように、保護部材102の断面を多角形とすることによって、接触面を平面とすることができる。これにより、第1の実施の形態の楕円形状の保護部材102に比べて、さらに接触性を向上させることができる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明による温度センサの第4の実施の形態を図10、図11を参照して説明する。第4の実施の形態は、保護部材102の断面形状をかまぼこ形にしたものである。なお、図中、第1の実施の形態と同一若しくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。
保護部材102は、接触固定面F4が平面、その他の外表面が半円状曲面で閉じたかまぼこ環状の筒状断面を有する。保護部材102は、平面F4が固定子巻線52のコイルエンド側面に密着するように固定されている。保護部材102は、従来の円筒保護チューブに比較して、固定子巻線52に対する接触面積が大きくなり、また、保護部材102内でのサーミスタ素子101の固定位置を、従来の円筒保護部材の固定位置よりも接触固定面に近接するようなかまぼこ形状としたので、保護部材102の強度を一定としたとき、サーミスタ素子部110を面F4に近接させることができる。
第4の実施の形態は、第2の実施の形態と同様の効果を奏する。
[第5の実施の形態]
次に、本発明による温度センサの第5の実施の形態を図12、図13を参照して説明する。第5の実施の形態は、保護部材102の断面形状を、コイルに束縛したときに変形してコイル面に接触するような形状にしたものである。なお、図中、第1の実施の形態と同一若しくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。
保護部材102は、筒状の断面のうち、コイル表面と接する接触固定面F5の形状を単体状態で凹面としたものである。保護部材102を保持具56でコイルに束縛したとき、保護部材102が弾性変形して凹面F5がコイル表面と接する。すなわち、保護部材102は、柔軟性のある素材で形成されている。このように、保護部材102は、保持具56によって締め付けられることによって変形し、接触固定面F5が固定子巻線52に密着するように固定されている。保護部材102が変形されるため、保護部材102の弾性力によって、保持具56による保持強度を高めることができる。
保護部材102は、従来の円筒保護チューブに比較して、固定子巻線52のコイルエンド側面に対する接触面積が大きくなり、また、保護部材102内でのサーミスタ素子101の固定位置を、従来の円筒保護部材の固定位置よりも接触固定面に近接するようにしたので、保護部材102の強度を一定としたとき、サーミスタ素子部110を凹面F5に近接させることができる。
第5の実施の形態は、第2の実施の形態の効果に加え、保持強度が高いという効果を奏する。
固定子コイル52は断面が円形の丸線の導体と、断面が矩形の角線の導体のいずれかが用いられる。丸線を用いた固定子コイル52のコイルエンドにサーミスタ素子部110を装着する場合、上述したように、複数本の固定子コイル52が集合するコイルエンドでサーミスタ素子部110を装着すれば、コイル表面とサーミスタ素子部との接触面積が担保でき、温度を精度良く検出することができる。しかしながら、角線を用いた固定子コイルのコイルエンドに、丸線と同じ手法でサーミスタ素子部110を装着すると、コイル表面と素子部の接触性が悪く、温度を精度良く検出できないことがある。そこで、角線を用いた固定子コイルにサーミスタ素子部を装着するにあたっては、丸線とは別の保持方法が採用される。
以下、第6の実施の形態として説明する。
[第6の実施の形態]
図14に示すように、第6の実施の形態の回転電機における固定子220の固定子コア216には、U相、V相、W相の三相の固定子巻線240が分布巻きで捲回されている。固定子コア216の内周には、その中心軸に平行に延在する例えば72個のスロット222が、周方向に等間隔に形成され、U相、V相、W相の三相の固定子巻線240は、絶縁紙(スロットライナー)224で絶縁されつつスロット222内に挿入されている。スロットライナー224は、固定子巻線240と固定子コア216とが接近して短絡することを防止するため、固定子巻線240を包み込むように配置されている。
なお、図14に示す固定子を使用する回転電機は例えば三相交流を二系統備えた2Yモータであり、U相、V相、W相の各固定子巻線は計6個設けられている。したがって、固定子巻線240からは、二系統の入出力用コイル導体242U、242V、242Wが各相2系統の6つのコイル巻き初め端部から6本、および各相2系統の6つのコイル巻き終わり端部から中性点結線用導体241が6本引き出されている。なお、各相の中性点結線用導体241である3本の導体はコイルエンド部260で結線されている。
固定子コア216は、例えば厚さ0.05〜1mm程度の電磁鋼板を打ち抜き加工またはエッチング加工して固定子コア用積層板(図示省略)を成形し、固定子コア用積層板を積層して構成される。固定子コア用積層板の内周側には、その成形時に、周方向に等間隔の位置に、放射状の凹部と凸部とが形成され、固定子コア用積層板の積層時に、凹部を連続的に配置することによってスロット222が形成される。各スロット222の間の位置に、凸部を連続的に配置することによりティース223が形成されている。
次に、図15を参照して、固定子巻線240について説明する。本実施の形態では三相の固定子巻線が設けられているが、同図では、理解を容易にするために、一相の一系統のみの固定子巻線240を示し、固定子コア216やスロットライナー224を省略して表示している。
固定子巻線240は、一相ずつ、略U字形状のセグメント導体228を、中央部228Cを一方のコイルエンド部260に配置し、セグメント導体228の両端部228E、228Eを他方のコイルエンド部260において順次溶接することによって形成され、全体で6系統の巻線が固定子コア216に密着して装着されている。セグメント導体228としては、例えば、断面形状が略四角形状で外周が絶縁被膜で覆われた断面が長方形形状の平角線が使用される。平角線は、各スロット内でセグメント導体の長方形断面が固定子コア216の周方向について長く、固定子コア216の径方向について短くなるように捲回される。
固定子巻線240の構成についてさらに詳細に説明する。
まず、矩形形状断面を有する平角線を略U字形状になるように予め成形したセグメント導体228を、固定子コア216に設けられた複数のスロット222の径方向に複数本積層するように挿入する。略U字形状の複数本のセグメント導体を隣り合うスロットではなく、所定数のスロットおきに挿入する。その後、セグメント導体228の端部(反U字側端部)を交互に折り曲げ、隣り合うセグメント導体228の端部228E同士を、絶縁皮膜を一部除去して、交互に折り曲げつつ溶接することによって、順次接続する。
以下、固定子巻線240における、セグメント導体228の連続によって各相ごとに構成された部分を「固定子巻線主要部」と呼ぶ。
図14,図15に示すように、固定子巻線240における一方のコイルエンド部260には、UVW三相それぞれの固定子巻線240の入出力用コイル導体242U、242V、242Wおよび中性点結線用導体241が引き出されている。すなわち、固定子巻線240は、U相、V相、W相の各固定子巻線主要部のそれぞれに、入出力用コイル導体242U、242V、242Wおよび中性点結線用導体241を接続して構成されている。
以下、入出力用コイル導体242U、242V、242Wおよび中性点結線用導体241を総称して、「固定子巻線引き出し部」と呼ぶ。固定子巻線引き出し部は、セグメント導体228の一端部228Eに接続されつつ、1個のスロット222に挿入されて、固定子コア216の軸方向に延び、さらにスロット222の端部で固定子コア216の端面216Fに沿って折曲されている。
セグメント導体228の端部228Eは絶縁皮膜が一部除去されているが、ケース側面と適正な距離を保って配列され、充分な絶縁耐圧が保証されている。
固定子巻線引き出し部は、固定子コア216のスロット222の端部、すなわちコイルエンド部260側で折曲された後、固定子コア216のコイルエンド側端面216Fに沿って、固定子コア216の径方向に対して傾斜した方向に、斜行部261として延びている。斜行部261は、固定子巻線主要部に対して回転軸方向外側で重なるようにして、端面216Fに沿って延びている。
入出力用コイル導体242U、242V、242Wは斜行部261から、さらに、端面216Fに略直交する軸方向に立ち上げられ、端部に電力入出端子が設けられている。入出力用コイル導体242U、242V、242Wは電力入出力端子を介して電力変換装置と接続される。一方、中性点結線用導体241は、端面216Fに沿って延びつつ各相の3本ずつのラインが端部で結線される。
このような角線を用いた固定子では、図14(b)に示すように、固定子巻線240の軸方向端面(頂面)に周方向に引き回されている複数本の中性点コイル241U、242V、241Wのコイルのうち、コイル241U、241V間にサーミスタ素子部110を挟み込むように装着し、接着剤で接着する。サーミスタ素子部110とコイル表面241Pとの接触性が良好となって温度検出精度も向上する。
サーミスタ素子部110の保護部材102の形状は、第1の実施の形態〜第5の実施の形態のうち、とくに、第1、第2の実施の形態の形状のものが好ましい。
あるいはまた、図16に示すように、固定子巻線240を構成するセグメントコイル228の山形部をなす角線245の側面245Pに沿ってサーミスタ素子部110を接着剤で接着してもよい。サーミスタ素子部110とコイル表面241Pとの接触性が良好となって温度検出精度も向上する。
サーミスタ素子部110の保護部材102の形状は、第1の実施の形態〜第5の実施の形態のうち、とくに、第1〜第4の実施の形態の形状のものが好ましい。
[第7の実施の形態]
第1〜第6の実施の形態では、回転電機の固定子巻線52に装着する温度センサ100を説明したが、本発明は種々の用途の温度検出に適用できる。
例えば、第7の実施の形態は、パイプ等線状部材の表面温度の検出に適用可能である。
本発明による温度センサの第7の実施の形態を図17、図18を参照して説明する。第6の実施の形態は、断面形状を略U字状に形成した保護部材102で覆われた温度センサを円形パイプに固定する実施形態である。なお、図中、第1の実施の形態と同一若しくは相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。
のものである。
保護部材102は、略U字状の内側に対応したU字状凹曲面F6が、円形パイプ200の外周(凸曲面)に嵌合、密着するように配置され、かつ、保持具56によって締め付けられることによって固定されている。U字状凹曲面F6は凸曲面を有する部材の温度検出に有効である。
保護部材102は、凸曲面に大きな接触面積で接触し、また、保護部材102の強度を一定としたとき、サーミスタ素子部110を凹曲面F6に近接させることができる。
第7の実施の形態は、第2の実施の形態の効果に加え、凸曲面に対する密着性が良好であるという効果を奏する。
以上説明した実施形態はあくまで一例であり、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の形態についても、本発明の範囲内に含まれる。
52 固定子巻線
56 保治具
100 温度センサ
101 サーミスタ素子
102 保護チューブ
103 リード線
110 サーミスタ素子部
228 セグメント導体

Claims (9)

  1. コイルの表面に保持具によって固定され、コイル表面温度を検出する温度センサであって、
    サーミスタ素子、およびサーミスタ素子に接続されたリード線を含むサーミスタ素子部と、
    前記サーミスタ素子部を被覆する筒状の保護部材とを備え、
    前記保護部材は、前記筒状の断面のうち、前記コイルの表面と接する接触固定面の形状を、前記筒状断面が円環であるときの曲率半径よりも大きい曲率半径の曲面または平面形状としたことを特徴とする温度センサ。
  2. 請求項1に記載の温度センサにおいて、
    前記保護部材の筒状断面は楕円環状であることを特徴とする温度センサ。
  3. 請求項1に記載の温度センサにおいて、
    前記保護部材の筒状断面は、多角形環状であることを特徴とする温度センサ。
  4. 請求項1に記載の温度センサにおいて、
    前記保護部材は、前記接触固定面が平面、その他の外表面が半円状曲面で閉じたかまぼこ環状の筒状断面を有することを特徴とする温度センサ。
  5. コイルの表面に保持具によって固定され、コイル表面温度を検出する温度センサであって、
    サーミスタ素子、およびサーミスタ素子に接続されたリード線を含むサーミスタ素子部と、
    前記サーミスタ素子部を被覆する筒状の保護部材とを備え、
    前記保護部材は、前記筒状の断面のうち、前記コイルの表面と接する接触固定面の形状を単体状態で凹面とし、
    前記保護部材を前記保持具で前記コイルに束縛したとき、前記保護部材が弾性変形して前記凹面が前記コイルの表面と接するように、前記保護部材を柔軟性のある素材で形成したことを特徴とする温度センサ。
  6. 固定子鉄心および前記固定子鉄心に捲回される固定子巻線を有する固定子と、
    前記固定子と相対回転する回転子とを備えた回転電機において、
    前記固定子巻線の表面に保持具で束縛される請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の温度センサを備えることを特徴とする回転電機。
  7. 請求項6に記載の回転電機において、
    前記固定子巻線は丸線コイル導体で構成されており、
    前記固定子巻線のコイルエンドの側面において、前記丸線コイル導体の軸線と交叉する方向に温度センサを設置したことを特徴とする回転電機。
  8. 請求項6に記載の回転電機において、
    前記固定子巻線は角線コイル導体で構成されており、
    前記温度センサは前記角線コイルの表面にその軸線方向に装着されていることを特徴とする回転電機。
  9. 請求項8に記載の回転電機において、
    前記固定子巻線はU相巻線、V相巻線、およびW相巻線のコイル導体と、前記U相、V相、W三相の各相ごとの中性点コイル導体とを備え、
    前記温度センサは、前記U相、前記V相、前記W相の各中性点コイル導体の側面間に挟持されていることを特徴とする回転電機。
JP2009270505A 2009-11-27 2009-11-27 温度センサおよび回転電機 Active JP5193986B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009270505A JP5193986B2 (ja) 2009-11-27 2009-11-27 温度センサおよび回転電機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009270505A JP5193986B2 (ja) 2009-11-27 2009-11-27 温度センサおよび回転電機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011112563A JP2011112563A (ja) 2011-06-09
JP5193986B2 true JP5193986B2 (ja) 2013-05-08

Family

ID=44234999

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009270505A Active JP5193986B2 (ja) 2009-11-27 2009-11-27 温度センサおよび回転電機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5193986B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6022896B2 (ja) 2012-10-29 2016-11-09 日立オートモティブシステムズ株式会社 回転電機
JP6281499B2 (ja) * 2015-01-09 2018-02-21 トヨタ自動車株式会社 回転電機用ステータ
DE102015106377A1 (de) * 2015-04-24 2016-10-27 Volkswagen Aktiengesellschaft Messvorrichtung zur Temperaturerfassung einer Statorwicklung
JP6564468B2 (ja) * 2015-11-25 2019-08-21 日立オートモティブシステムズ株式会社 回転電機の固定子および回転電機
DE102019204002A1 (de) 2019-03-25 2020-10-01 Audi Ag Verfahren zum Herstellen eines Bauteils
JP7217249B2 (ja) * 2020-09-04 2023-02-02 本田技研工業株式会社 ステータ、回転電機

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011112563A (ja) 2011-06-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6874675B2 (ja) 回転電機
JP4440275B2 (ja) 三相回転電機
JP5624330B2 (ja) モータ
JP5193986B2 (ja) 温度センサおよび回転電機
JP5480106B2 (ja) 回転電機
US10348148B2 (en) Stator for rotating electric machine
US20090140614A1 (en) Stator of a dynamoelectric machine equipped with temperature detection
JP7354782B2 (ja) 回転電機及び回転電機の製造方法
JP2006340580A (ja) 回転電機
JP6281499B2 (ja) 回転電機用ステータ
JP2013051807A (ja) 回転電機
JP7354781B2 (ja) 回転電機の製造方法
JP6443303B2 (ja) 回転電機ステータ
US20210359562A1 (en) Stator and manufacturing method of the same
JP2010081742A (ja) 電気機器内での温度センサ用配線の固定構造及び固定方法
JP7463740B2 (ja) 回転電機
US9531228B2 (en) Electric rotating machine
CN110198104B (zh) 定子、热敏电阻固定结构及热敏电阻固定方法
JP4107609B2 (ja) 磁石発電機
JP4640851B2 (ja) 磁石発電機
JP6852639B2 (ja) ステータ
JP4688729B2 (ja) 回転電機の固定子
JP2014082935A (ja) 回転電機の固定子、およびこれを備えた回転電機
CN111886781A (zh) 旋转电机的电连接装置
JP7463707B2 (ja) 回転電機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111104

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5193986

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160208

Year of fee payment: 3

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250