JP5193731B2 - 原子炉構造材の腐食抑制方法およびその腐食抑制装置 - Google Patents

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Description

本発明は、原子力発電プラントで使用される原子炉構造材が、炉水中に含まれ、放射線によって分解し、生成される酸化性物質の影響を受けて腐食することを抑制する原子炉構造材の腐食抑制方法およびその腐食抑制装置に関する。
原子力発電プラントの炉水には、放射線によって分解し、生成される、例えば酸素や過酸化水素等の酸化性物質が高濃度で含まれている。
このため、原子炉構造材として使用されているステンレス鋼やニッケル基合金等の耐食鋼は、腐食電位が上昇し、応力腐食割れを起すことが良く知られている。
この応力腐食割れを抑制する技術には、例えば、特許文献1および特許文献2に見られるように、給水に水素を注入し、原子炉炉水中の酸素、過酸化水素の濃度を低くさせたり、PtやRh等の貴金属を原子炉構造材に被着させ、さらに給水に水素を加えて酸素濃度を低くさせたものや、あるいは特許文献2に見られるように、光触媒として機能する酸化チタンを原子炉構造材に被着させたものや、さらに、特許文献3に見られるように、光触媒、貴金属および水素注入を組み合わせたもの等、数多く提案されている。
特許第2624906号公報 特開平7−270592号公報(第2頁〜第4頁、図4) 特開2001−4789号公報(第2頁、図3、図9) 特開2001−276628号公報(第2頁)
特許文献1に開示されている原子炉炉水に水素を注入する技術や原子炉構造物に貴金属を被着させる技術には、以下に示す問題点が指摘されている。
原子炉炉水に水素を注入すると、原子炉炉水は還元雰囲気になる。
また、原子炉炉水には酸素の核変換によって生成される放射性窒素N−16等の窒素化合物が存在し、この窒素化合物が環境の変化により、硝酸イオン、亜硝酸イオン等の水溶性物質から揮発性のアンモニウムに変化する。
変化したアンモニウムは、タービン系に流れ、タービン系の線量率を上昇させる虞があった。
また、原子炉炉水に水素を加えると、オフガス系にも流れる。このため、オフガス系は、酸素による再結合を行う必要があり、設備費の増加につながっていた。
一方、原子炉構造物に貴金属を被着させる技術は、原子炉炉水への水素注入に較べて少量の水素で済み、腐食抑制も確認されつつある。
しかし、原子炉構造材に貴金属を被着させるには、貴金属を含んだ溶液を原子炉炉水中に加える必要がある。
原子炉炉水に貴金属を加えた場合、ジルコニウム合金で作製された燃料被覆管に貴金属が付着し、燃料材料の腐食や水素吸収の多量化等の問題が発生する。
また、貴金属を被着させた部分は、水質が酸素モル濃度に対し、水素モル濃度が2倍以上になると、材料の腐食電位が、例えば−500mV等著しく低下する。このため、材料の鉄の酸化皮膜の安定性を欠き、皮膜表面内外に存在する放射性金属酸化物の原子炉炉水への流出等の問題を引き起す可能性がある。
他方、特許文献2,3,4に見られるように、光触媒を用いる防食技術は、上述水素注入や貴金属被着で発生する問題点はないものの、光触媒を励起させる光や放射線が必要となり、防食範囲が極く限られた領域となり、例えば、原子炉内から離れた再循環領域まで防食が及ばない等の問題点を持っていた。
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、原子炉構造材の防食に際し、副次的問題を発生させることなく、腐食抑制のより一層の向上を図った原子炉構造材の腐食抑制方法およびその腐食抑制装置を提供することを目的とする。
本発明に係る原子炉構造材の腐食抑制方法は、上述の目的を達成するために、原子炉再循環系、残留熱除去系、原子炉冷却材浄化系および給水系のうち、少なくとも一つ以上の系統に水素を供給し、構造材の腐食電位を低下させる原子炉構造材の腐食抑制方法において、前記少なくとも一つ以上の系統に設けた水素供給装置から水素を供給する際、水素解析装置で水素供給量に応じた原子力発電プラントの冷却水循環系統の水素、酸素、過酸化水素の炉水中に含まれる濃度を予め求め、この求められた酸素、過酸化水素の炉水中に含まれる濃度と腐食電位の関係に、放射線線量率および炉心流量、再循環流量、給水流量の水の放射線分解のうち、少なくとも一つ以上を選択しているプラントデータ情報を加えて腐食電位を低下させる供給水素量を設定する方法である。
原子炉再循環系、残留熱除去系、原子炉冷却材浄化系および給水系のうち、少なくとも一つ以上の系統に水素を供給し、構造材の腐食電位を低下させる原子炉構造材の腐食抑制方法において、前記少なくとも一つ以上の系統に設けた水素供給装置から水素を供給する際、水素解析装置で水素供給量に応じた原子力発電プラントの冷却水循環系統の水素、酸素、過酸化水素の炉水中に含まれる濃度を予め求め、この求められた酸素、過酸化水素の炉水中に含まれる濃度と腐食電位の関係に、放射線線量率および炉心流量、再循環流量、給水流量の水の放射線分解のうち、少なくとも一つ以上を選択しているプラントデータ情報を加えるとともに、前記少なくとも一つ以上の系統に設けたサンプリング系統から検出した水素濃度および酸素濃度の情報も加えて腐食電位を低下させる供給水素量を設定する方法である。
また、本発明に係る原子炉構造材の腐食抑制装置は、上述の目的を達成するために、原子炉再循環系、残留熱除去系、原子炉冷却材浄化系および給水系のうち、少なくとも一つ以上の系統に水素供給装置を備え、前記水素供給装置から水に水素を供給し、構造材の腐食電位を低下させる原子炉構造材の腐食抑制装置において、前記水素供給装置は、水素供給量に応じた原子力発電プラントの冷却水循環系統の水素、酸素、過酸化水素の炉水中に含まれる濃度を予め求め、この求められた酸素、過酸化水素の炉水中に含まれる濃度と腐食電位の関係に、放射線線量率および炉心流量、再循環流量、給水流量の水の放射線分解のうち、少なくとも一つ以上を選択しているプラントデータ情報を加えて腐食電位を低下させる供給水素を設定する水素解析装置を設けたものである。
また、本発明に係る原子炉構造材の腐食抑制装置は、上述の目的を達成するために、前記水素解析装置は、水に含まれている水素濃度、酸素濃度のデータに、プラントデータ情報およびサンプリング系統から検出した水素濃度、酸素濃度の情報のうち、少なくとも一つ以上の情報を加えて供給水素量を設定したものである。
本発明に係る原子炉構造材の腐食抑制方法およびその腐食抑制装置は、原子炉再循環系、残留熱除去系、原子炉冷却材浄化系および給水系のうち、少なくとも一つ以上の系統に水素を供給する際、水素解析装置で水に含まれている水素、酸素等の濃度を演算、解析し、演算、解析したデータに基づいて供給水素量を設定するので、構造部材腐食電位を低下させて原子炉構造材の健全化を図ることができる。
以下、本発明に係る原子炉構造材の腐食抑制方法およびその腐食抑制装置の実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
図1は、本発明に係る原子炉構造材の腐食抑制方法およびその腐食抑制装置の第1実施形態に適用する原子力発電プラントの冷却水循環系統を示す概略系統図である。
原子力発電プラントの冷却水循環系統は、シュラウド1、ジェットポンプ2等の炉内構造物を収容した原子炉圧力容器3を中心に、原子炉再循環(PLR)系4、残留熱除去(RHR)系5、原子炉冷却材浄化(CUW)系6、給水系7を備える構成になっている。
原子炉再循環系4は、原子炉圧力容器3の外側に設置する原子炉再循環ポンプ8a,8bを備え、器内の原子炉炉水(冷却材)を原子炉再循環ポンプ8からジェットポンプ2を介してシュラウド1内の炉心に強制循環させ、炉心で発生する熱を除去し、炉熱出力の制御を行っている。
また、残留熱除去系5は、残留熱除去系ポンプ9、熱交換器10を備え、炉水を原子炉再循環系4の吸込配管より取水し、残留熱除去系ポンプ9で昇圧し、熱交換器10で冷却後、原子炉圧力容器3に戻し、原子炉停止後等の崩壊熱、顕熱等を除去している。
また、原子炉冷却材浄化系6は、再生熱交換器11、非再生熱交換器12、原子炉冷却材浄化系ポンプ13、ろ過脱塩装置14を備え、原子炉炉水を原子炉再循環系4の吸込配管より取水し、再生熱交換器11、非再生熱交換器12で冷却後、ろ過脱塩装置14で炉水内に含まれる腐食生成物、核分裂生成物等を除去し、不純物を除去した炉水を給水系7に供給している。
また、給水系7は、給水ポンプ15を備え、タービン系(図示せず)から供給された給水を昇圧して原子炉圧力容器3に供給している。
一方、原子炉再循環系4、残留熱除去系5、原子炉冷却材浄化系6および給水系7のそれぞれには、水素供給装置16a,16b,…が設けられている。これら水素供給装置16a,16b,…は、水質解析装置17を備え、水質解析装置17で水素、酸素等の濃度を演算、解析し、演算、解析したデータを基にして適正な水素供給量を設定し、設定した水素供給量信号eに基づいて水素を原子炉炉水等に供給し、各構造物の腐食電位をより一層低下させている。
このような構成を備えた原子力発電プラントの冷却水循環系統を流れる原子炉炉水や給水に放射線分解があると、原子炉炉水等は放射線のエネルギを吸収し、以下に示す成分に分解される。
[化1]
O→eaq,H,H,OH,H,H,HO
これらの成分は、反応して安定な組成である水素、酸素、過酸化水素に変化する。そして、例えば、酸素に水素を供給したとき、酸素は、以下のように変化し、最後に、水に還元される。
[化2]
水素供給→O→HO→H→OH→H
このように、例えば、酸素に水素を供給した場合、酸素の濃度は減少し、次に過酸化水素(H)の濃度が減少する。
図2は、縦軸に水素、酸素、過酸化水素の炉水中に含まれる濃度を示し、横軸に水素供給量(給水水素濃度)を示す原子力発電プラントの冷却水循環系統の水質解析結果を示す水素等の濃度線図である。
この濃度線図から、給水水素濃度0.4ppmで酸素濃度がゼロになり、酸化性成分は過酸化水素(H)が主たる成分になることがわかった。
図3は、縦軸にステンレス鋼の腐食電位(V SHE)を採り、横軸に酸素量200ppb、過酸化水素200ppbの水質濃度を採った腐食電位線図である。なお、ステンレス鋼には、TiOが被着されている。
図3に示す腐食電位線図から、酸素のみの場合に較べて、光あるいは熱で励起される触媒を用いた場合、過酸化水素の存在により腐食電位の低下が確認された。
図4は、縦軸にステンレス鋼の腐食電位(V SHE)を採り、横軸に給水水素注入量を採った腐食電位線図である。なお、ステンレス鋼には、上述同様にTiOが被着されている。
図4に示す腐食電位線図から、給水水素濃度0.4ppmで腐食電位の低下が認められた。
このように、本実施形態は、原子力発電プラントの冷却水循環系統に流れる原子炉炉水あるいは給水に水素を供給する水素供給装置16a,16b,…を備え、水素解析装置17で演算した解析結果に基づいて適正な供給水素量を設定し、設定した水素量に基づいて水素を原子炉炉水あるいは給水に供給するので、腐食電位をより一層低下させ、原子炉構造材の健全化を図ることができる。
図5は、本発明に係る原子炉構造材の腐食抑制方法およびその腐食抑制装置の第2実施形態に適用する原子力発電プラントの冷却水循環系統を示す概略系統図である。
なお、第1実施形態の構成要素と同一の構成要素には同一符号を付し、重複説明を省略する。
本実施形態に係る原子炉構造材の腐食抑制方法およびその腐食抑制装置に適用する原子炉炉水あるいは給水の水質解析を行う水素解析装置17は、中央制御室等で収集されたプラントデータ情報18a,18bを利用できるように図ったものである。
プラントデータ情報18a,18bは、放射線線量率に関するデータ、炉心流量、再循環流量、給水流量などの水の放射線分解に関連するデータが含まれている。
これらデータを基に解析された給水水素供給量の情報と原子炉炉水の水質分析情報とに基づいて水質解析装置17は、水素供給量を設定し、設定した水素供給量が腐食抑制の対象位置に供給されるよう水素供給装置16a,16b,…に制御指令を与える。なお、水素供給量は、過酸化水素が酸化性成分と主となるように設定される。
このように、本実施形態は、腐食抑制の対象位置に供給する水素量を決定する際、原子炉炉水の水質分析情報のほかにプラントデータ情報も加えて水素供給量を設定するので、より的確に設定された水素供給量の下、腐食電位をより一層低下させ、原子炉構造材の健全化を図ることができる。
なお、本実施形態は、水質解析装置17が腐食抑制の対象位置に供給する水素量を設定する際、原子炉炉水の水素分析情報のほかにプラントデータ情報も加えて水素解析装置17が水素供給量を設定したが、この例に限らず、例えば、図6に示すように、原子炉冷却材浄化系6に炉水サンプリング系19を設け、この炉水サンプリング系19に設けた酸素濃度検出モニタ20および水素濃度検出モニタ21からの信号情報も加えて水素解析装置17が水素供給量を設定してもよい。
本発明に係る原子炉構造材の腐食抑制方法およびその腐食抑制装置の第1実施形態に適用する原子力発電プラントの冷却水循環系統を示す概略系統図。 本発明に係る原子炉構造材の腐食抑制方法およびその腐食抑制装置の第1実施形態に適用する原子力発電プラントの冷却水循環系統の水質解析結果を示す水素等の濃度線図。 本発明に係る原子炉構造材の腐食抑制方法およびその腐食抑制装置の第1実施形態に適用する原子力発電プラントの冷却水循環系統の水素濃度に対する腐食電位線図。 本発明に係る原子炉構造材の腐食抑制方法およびその腐食抑制装置の第1実施形態に適用する原子力発電プラントの冷却水循環系統の給水水素供給量に対する腐食電位線図。 本発明に係る原子炉構造材の腐食抑制方法およびその腐食抑制装置の第2実施形態に適用する原子力発電プラントの冷却水循環系統を示す概略系統図。 本発明に係る原子炉構造材の腐食抑制方法およびその腐食抑制装置の第3実施形態に適用する原子力発電プラントの冷却水循環系統を示す概略系統図。
符号の説明
1 シュラウド
2 ジェットポンプ
3 原子炉圧力容器
4 原子炉再循環系
5 残留熱除去系
6 原子炉冷却材浄化系
7 給水系
8a,8b 原子炉再循環ポンプ
9 残留熱除去系ポンプ
10 熱交換器
11 再生熱交換器
12 非再生熱交換器
13 原子炉冷却材浄化系ポンプ
14 ろ過脱塩装置
15 給水ポンプ
16a,16b 水素供給装置
17 水素解析装置
18a,18b プラント情報データ
19 炉水サンプリング系
20 酸素濃度検出モニタ
21 水素濃度検出モニタ

Claims (4)

  1. 原子炉再循環系、残留熱除去系、原子炉冷却材浄化系および給水系のうち、少なくとも一つ以上の系統に水素を供給し、構造材の腐食電位を低下させる原子炉構造材の腐食抑制方法において、
    前記少なくとも一つ以上の系統に設けた水素供給装置から水素を供給する際、水素解析装置で水素供給量に応じた原子力発電プラントの冷却水循環系統の水素、酸素、過酸化水素の炉水中に含まれる濃度を予め求め、
    この求められた酸素、過酸化水素の炉水中に含まれる濃度と腐食電位の関係に、放射線線量率および炉心流量、再循環流量、給水流量の水の放射線分解のうち、少なくとも一つ以上を選択しているプラントデータ情報を加えて腐食電位を低下させる供給水素量を設定することを特徴とする原子炉構造材の腐食抑制方法。
  2. 原子炉再循環系、残留熱除去系、原子炉冷却材浄化系および給水系のうち、少なくとも一つ以上の系統に水素を供給し、構造材の腐食電位を低下させる原子炉構造材の腐食抑制方法において、
    前記少なくとも一つ以上の系統に設けた水素供給装置から水素を供給する際、水素解析装置で水素供給量に応じた原子力発電プラントの冷却水循環系統の水素、酸素、過酸化水素の炉水中に含まれる濃度を予め求め、
    この求められた酸素、過酸化水素の炉水中に含まれる濃度と腐食電位の関係に、放射線線量率および炉心流量、再循環流量、給水流量の水の放射線分解のうち、少なくとも一つ以上を選択しているプラントデータ情報を加えるとともに、前記少なくとも一つ以上の系統に設けたサンプリング系統から検出した水素濃度および酸素濃度の情報も加えて腐食電位を低下させる供給水素量を設定することを特徴とする原子炉構造材の腐食抑制方法。
  3. 原子炉再循環系、残留熱除去系、原子炉冷却材浄化系および給水系のうち、少なくとも一つ以上の系統に水素供給装置を備え、前記水素供給装置から水に水素を供給し、構造材の腐食電位を低下させる原子炉構造材の腐食抑制装置において、
    前記水素供給装置は、水素供給量に応じた原子力発電プラントの冷却水循環系統の水素、酸素、過酸化水素の炉水中に含まれる濃度を予め求め、
    この求められた酸素、過酸化水素の炉水中に含まれる濃度と腐食電位の関係に、放射線線量率および炉心流量、再循環流量、給水流量の水の放射線分解のうち、少なくとも一つ以上を選択しているプラントデータ情報を加えて腐食電位を低下させる供給水素を設定する水素解析装置を設けたことを特徴とする原子炉構造材の腐食抑制装置。
  4. 前記水素解析装置は、水に含まれている水素濃度、酸素濃度のデータに、プラントデータ情報およびサンプリング系統から検出した水素濃度、酸素濃度等の情報のうち、少なくとも一つ以上の情報を加えて供給水素量を設定したことを特徴とする請求項3に記載の原子炉構造材の腐食抑制装置。
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