JP5192435B2 - ヒートパイプを用いた氷河の融解防止装置 - Google Patents

ヒートパイプを用いた氷河の融解防止装置 Download PDF

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Description

この発明は、ヒートパイプを用いて氷河の融解を防止するように構成された装置に関するものである。
氷河から溶け出して河川に流れ込む水は、その河川の流域に住む住民にとって貴重な水源である。そのため、地球温暖化によって氷河が溶け出してその規模が縮小することは、水源を確保することができなくなるため好ましくない。しかしながら、近年の地球規模の温暖化の影響により、氷河の縮小が激しく、またこれに付随して、海面上昇の問題も生じている。そのため、氷河の融解を防止することが重要になる。これに関連する技術として、例えば特許文献1に記載されている発明では、スキー場のゲレンデにヒートパイプの蒸発部を埋設し、凝縮部を大気中に露出させることにより、地中の熱を大気中に放熱してゲレンデを冷却して降雪を融解させずに積雪化できるように構成している。
特開平3−28405号公報
上述した特許文献1に記載された発明によれば、ヒートパイプによってゲレンデの地表面の熱を外部に放熱してゲレンデを冷却し、これにより降雪を積雪化することが可能である。しかしながら、特許文献1に記載された発明を上述した氷河の融解防止に適用すると、氷河は非常にゆっくりとした速度ではあるが流れているから、その氷河の流れによってヒートパイプが倒壊する虞がある。そのため、氷河の流れによってヒートパイプが倒壊することを防止もしくは抑制する必要があり、この点で未だ解決するべき技術的課題があるのが実情である。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、ヒートパイプを倒壊させることなく安定して氷河を冷却し、氷河の融解を防止あるいは抑制することができるように構成されたヒートパイプを用いた氷河融解防止装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、ヒートパイプの一方の端部を氷河の流れる地盤に埋設し、他方の端部を大気中に露出することにより、地盤の熱を大気中に放熱して冷却するヒートパイプを用いた氷河の融解防止装置において、前記ヒートパイプの一方の端部を被う被覆部材を備え、該被覆部材の水平断面には、前記氷河の流れる方向を変更させる傾斜面、あるいは円弧状の傾斜面が形成されていることを特徴とするものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記被覆部材は、金属あるいはコンクリートのいずれか一方によって形成されていることを特徴とするヒートパイプを用いた氷河の融解防止装置である。
請求項1の発明によれば、ヒートパイプの一方の端部が被覆部材によって被われて、地盤に埋設して設置されるから、ヒートパイプを地盤に埋設して設置させる場合の強度を向上させることができ、また、設置の安定性を向上させることができる。また、被覆部材の水平断面には、傾斜面あるいは円弧状の傾斜面が形成されているので、その傾斜面あるいは円弧状のケーシング斜面によって氷河の流れを分散させることができる。したがって、氷河の流れによってヒートパイプが倒壊させられることを防止もしくは抑制することができ、また、それにより安定して氷河が流れる地盤を冷却することができる。さらにまた、氷河が流れる地盤を安定して冷却することができることにより氷河の融解を防止もしくは抑制することができる。その結果、氷河の融解を防止もしくは抑制することができるので、水源を確保することができ、また海面上昇の阻止に貢献することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明による効果と同様の効果に加えて、被覆部材は金属あるいはコンクリートのいずれか一方により形成されているので、ヒートパイプの補強と熱伝導性とを両立させることができる。
この発明に係るヒートパイプを用いた氷河の融解防止装置の設置例を模式的に示す図である。 この発明に係るヒートパイプを用いた氷河の融解防止装置を模式的に示す上視図である。 この発明における被覆部材5の他の形状の水平断面を模式的に示す図である。
以下、この発明の実施の形態を図を参照しながら説明する。図1は、この発明に係るヒートパイプを用いた氷河の融解防止装置の設置例を模式的に示す図である。この発明に係る装置1は、ヒートパイプ2によって氷河3の流れる地盤4の熱を大気中に放熱するように構成されており、そのヒートパイプ2は、例えば、いわゆるトップヒートモードでは作動しないサーモサイホン式ヒートパイプ(以下、単にヒートパイプと記す)2であって、その内部には低温でも作動するように、例えば1・1・1・2−テトラフルオロエタンが作動流体として封入されている。なお、ヒートパイプ2の内部に封入する作動流体は、低温で作動するものであれば、他の作動流体を用いてもよい。
ヒートパイプ2の一方の端部は、楕円形状あるいは円形状などのいわゆる流線型状の被覆部材5によって被われて地盤4に埋設されて設置されており、他方の端部には、ヒートパイプ2によって熱輸送された地盤4の熱を大気中に放熱する複数の放熱フィン6が設けられている。なお、このヒートパイプ2は、毛細管力によって作動流体を流動させるウィックが封入されたウィック式ヒートパイプであってもよい。
すなわち、ヒートパイプ2の一方の端部は、地盤4に埋設されて地盤4の熱を受熱してヒートパイプ2の内部に封入された作動流体を蒸気化させる蒸気化部7を形成し、また、ヒートパイプ2の他方の端部は、大気中の露出させられて、作動流体の蒸気化潜熱によって熱輸送された地盤4の熱を凝縮潜熱によって大気中に放熱する放熱部8を形成するように構成されている。
被覆部材5は、金属あるいはコンクリートによってに形成されており、ヒートパイプ2の一方の端部を補強するとともに、地盤4の熱を受熱できるように構成されている。また、ヒートパイプ2と被覆部材5との間には、コンクリートを充填してもよいし、また空洞でもよい。要は、ヒートパイプ2が氷河3の流れによって倒壊させられることを被覆部材5によって防止もしくは抑制して、安定して地盤4の熱を大気中に放熱できるよう構成されていればよい。
また、その水平断面は、楕円形状あるいは円形状などのいわゆる流線形状に形成されており氷河3の流れを変更させる円弧状の傾斜面5aが形成されている。図2は、この発明に係る装置1を模式的に示す上視図であって、氷河3の流れを上述した被覆部材5の円弧状の傾斜面5aによって変更できるように構成されている。言い換えれば、被覆部材5に形成された円弧状の傾斜面5aは、氷河3が被覆部材5の周囲を流れる場合に、被覆部材5に生じる圧力を分散させるように構成されている。
上述したこの発明に係る装置1は、氷河3が被覆部材5の周囲を流れる場合に、傾斜面5aによって氷河3の流れを分散させることができる。そのため、氷河3の流れによって被覆部材5に生じる圧力を分散させることができる。したがって、氷河3の流れによるヒートパイプ2の倒壊が防止もしくは抑制されるから、この発明に係る装置1によって氷河3が流れる地盤4を安定して冷却することができる。また、それによって氷河3が融解することを防止もしくは抑制することができる。したがってこの発明に係る装置1によれば、水源としての氷河3を確保することができ、氷河3の融解による海面上昇の阻止に貢献することができる。
さらにまた、被覆部材5は、金属あるいはコンクリートによって形成されているから、ヒートパイプ2をそのまま氷河3の流れる地盤4に設置する場合と比較して、この発明に係る装置1の強度、すなわち設置の安定性を向上させることができる。また、氷河3の流れにともなう圧力あるいはこの発明に係る装置1の周囲に付着した着氷9によってヒートパイプ2が損傷を受けることを防止もしくは抑制することができる。さらにまた、金属およびコンクリートは、熱伝導性を有しているので、ヒートパイプ2を金属あるいはコンクリートによって被った場合であっても、熱伝導性を確保することができる。したがって、被覆部材5に金属あるいはコンクリートを用いることによって装置1の強度と熱伝導性とを両立させることができ、安定して地盤4を冷却することができる。
つぎにこの発明の他の例を説明する。図3は、この発明における被覆部材5の他の形状の水平断面を模式的に示す図であって、図3(a)には、水平断面が菱形形状に形成された被覆部材5を模式的に示しており、図3(b)には、水平断面が三角形状に形成された被覆部材5を模式的に示しており、それぞれ氷河3の流れを変更させる傾斜面5bが形成されている。また、上述したようにヒートパイプ2と被覆部材5との間には、コンクリートを充填してもよいし、また空洞でもよい。要は、ヒートパイプ2が氷河3の流れによって倒壊させられることを被覆部材5によって防止もしくは抑制して、安定して地盤4の熱を大気中に放熱できるよう構成されていればよい。なお、他の構成については、前述した図1および図2に示す構成と同様であるから、図1および図2に付した符号と同様の符号を付してその説明を省略する。
図3に示す構成によれば、氷河3が被覆部材5の周囲を流れる場合に、傾斜面5bによって氷河3の流れを分散させることができる。そのため、氷河3の流れによって被覆部材5に生じる圧力を分散させることができる。したがって、氷河3の流れによるヒートパイプ2の倒壊が防止もしくは抑制されるから、この発明に係る装置1によって氷河3が流れる地盤4を安定して冷却することができる。また、それによって氷河3が融解することを防止もしくは抑制することができる。したがってこの発明に係る装置1によれば、水源としての氷河3を確保することができ、氷河3の融解による海面上昇の阻止に貢献することができる。
1…氷河の融解防止装置、 2…ヒートパイプ、 3…氷河、 4…地盤、 5…被覆部材。

Claims (2)

  1. ヒートパイプの一方の端部を氷河の流れる地盤に埋設し、他方の端部を大気中に露出することにより、地盤の熱を大気中に放熱して冷却するヒートパイプを用いた氷河の融解防止装置において、
    前記ヒートパイプの一方の端部を被う被覆部材を備え、
    該被覆部材の水平断面には、前記氷河の流れる方向を変更させる傾斜面、あるいは円弧状の傾斜面が形成されていることを特徴とするヒートパイプを用いた氷河の融解防止装置。
  2. 前記被覆部材は、金属あるいはコンクリートのいずれか一方によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のヒートパイプを用いた氷河の融解防止装置。
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