JP3742868B2 - 地球の温暖化防止方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、地球上の吸熱と放熱のエネルギーのバランスをとり、地球の温暖化を防止するための地球の温暖化防止方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
古来からの地球10上の熱エネルギーは、昼間15に太陽11から日射によるエネルギーを得て、夜間16に放射する他に、精々木材を燃焼させる程度であった。
【0003】
ところが、近代の社会では、文明化、機械化などに伴い、石油、ガス、ウランなどの地球内部の化石、鉱石などからのエネルギーを取り出して使用するようになり、地球の温暖化による弊害が叫ばれるようになってきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような地球上の熱エネルギーの吸熱と放熱のアンバランスを解消するため、これまでは無駄なエネルギーを使用しないようにするという消極的な方法だけであり、積極的にバランスさせようとすることはなされていなかった。
【0005】
本発明は、地球上の熱エネルギーを積極的にバランスさせ、地球上の温暖化を防止する方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、夜間16の熱放射を阻害している比較的低い雲12よりも高く数100m以上の高さで略垂直にパイプ13を設置し、このパイプ13の上下端部を密閉し、内部に気化しやすい液体21を封入してヒートパイプ13を構成し、このヒートパイプ13の下端部で地表の熱を吸収して内部の液体21を気化し、この気化した気体22をヒートパイプ13の上端部まで上昇させて上空で熱放射して再び液体21にしてヒートパイプ13の下端部へ循環させることにより、地表の熱を上空へ放射するようにしたことを特徴とする地球の温暖化防止方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1に基づき説明する。
地球10上では、昼間15に、太陽11からの日射エネルギー、工場、冷暖房装置、自動車などからの熱エネルギーが地表や大気中に蓄積され、夜間16になると、これを放射する。
【0009】
しかるに、前述のように、石油、ガス、ウランなどの地球内部の化石、鉱石などからのこれまでになかったエネルギーを取り出して使用するようになり、地球の温暖化による弊害が叫ばれるようになってきた。
このような地球上の吸熱と放熱の熱エネルギーのアンバランスを解消するために、本発明では、地球上の熱エネルギーを宇宙に放射して積極的にバランスさせ、地球上の温暖化を防止しようとするものである。
【0010】
本発明の第1実施例は、図1に示すように、夜間16の熱放射を阻害している比較的低い雲12よりも高くパイプ13を略垂直に設置し、このパイプ13内に下方部から上方部への風の流れを作り、これにより地球上の熱エネルギーを宇宙に放射して積極的にバランスさせようとするものである。
すなわち、数100mまたはそれ以上の高さのパイプ13を略垂直に建立し、内部には、開閉自在にバルブ14を設ける。また、このパイプ13の下端部は、地表面に開放するか、数mから数10mの位置に空気取り入れ口を形成し、また、パイプ13の上端部は大気に開放する。
【0011】
このような構成において、昼間15には、バルブ14を閉じておき、夜間16になったらバルブ14を開く。
大気中に雲12がある場合は、雲12は、赤外線に対して完全な黒体と考えられるから、雲12から地表へ向けての放射エネルギー量が大きくなり、夜間放射量が著しく減少する。ところが、パイプ13があることにより、つぎの理由により地表のエネルギーが宇宙へ逃がされる。
【0012】
(1)パイプ13は、十分な高さを有するので、下端部と上端部では、気圧差が生じ、地表の空気が渦流となって上昇し、その時、地表の熱が上空へ放射される。
(2)パイプ13として断熱性を有する材料を用いると、パイプ13内の空気が外気より温度が高く、密度が低いので、浮力を生じパイプ13の上方では外に向かう圧力が生じ、下方では内に向かう圧力が生じる。このような煙突効果により、地表の空気がパイプ13内を上昇し、その時、地表の熱が上空へ放射される。
(3)パイプ13の部分では、大気中に雲12がないので、雲12から地表へ向けての放射エネルギー量がなくなり、夜間放射量が増大する。もちろん、雲の切れ間17では、パイプ13がなくても夜間放射が行われる。
【0013】
パイプ13の設置場所は、パイプ13の下方部での空気の取り入れ口における空気の流れによる風や温度低下による弊害がある場合には、無人島や海上などに設置し、また、逆に風や温度低下を必要とするときには、そのようなところに設置すればよい。
【0014】
本発明の第2実施例を図2により説明する。
この第2実施例では、前記同様、夜間16の熱放射を阻害している比較的低い雲12よりも高くパイプ13を設置するが、前記第1実施例と異なるところは、パイプ13の上下端部を密閉し、内部に気化しやすい液体21を封入してヒートパイプ13を構成していることである。このヒートパイプ13の下端部で地表の熱を吸収して内部の液体21を気化し、この気化した気体22をヒートパイプ13の上端部まで上昇させて上空で熱放射して再び液体21にしてヒートパイプ13の下端部へ循環させることにより、地表の熱を上空へ放射して地球の温暖化を防止している。前記液体21としては、アルコール、アンモニア、フロンなどの地表の熱で容易に気化する物質のものが用いられる。
【0015】
さらに具体的には、ヒートパイプ13は、数100m以上の高さで略垂直に建立する。このヒートパイプ13は、液体21を下方部で気化して上昇させる気化用パイプ18と、上方部で再び液化した液体21を下方部へ戻す液戻しパイプ19とを2重管構造で構成する。
このとき、図2(a)の例では、気化用パイプ18を内部に、液戻しパイプ19を外部にし、上方部には、気体22が接触して滴23が付着し、再び液体21となったときに、気化用パイプ18から液戻しパイプ19へ導くための複数の接触板24を傾斜して設けておく。
【0016】
また、図2(b)の例では、液戻しパイプ19を内部に、気化用パイプ18を外部にし、上方部には、前記同様、複数の接触板24を傾斜して設けておく。
前記図2(a)(b)において、気化用パイプ18の内部に、昼間15に閉じ、夜間16に開くバルブ14が設けられる。また、必要に応じて、ヒートパイプ13の下方部には、効率よく吸熱するための吸熱フィン20が設けられる。ヒートパイプ13の上方部にも同様の放熱フィンを設けてもよい。
【0017】
以上のような構成において、昼間15では、バルブ14を閉じておくことにより、ヒートパイプ13としての作用を停止しておく。
夜間16になり、バルブ14を開くと、ヒートパイプ13の下端部の吸熱フィン20にて地表の熱を吸収してヒートパイプ13内部の液体21を気化する。この気化した気体22は、気化用パイプ18を通りヒートパイプ13の上端部まで上昇する。ヒートパイプ13の上方部の上空部分では、熱放射して気体22は再び液体21となり、その滴23が接触板24に付着して液戻しパイプ19へ導かれる。液体21は、液戻しパイプ19の内壁を伝わってヒートパイプ13の下方まで落下して再び加熱されて気化され気体22となる。このような動作が循環することにより、地表の熱を上空へ放射して地球の温暖化が防止される。
【0018】
図2(a)(b)では、ヒートパイプ13を気化用パイプ18と液戻しパイプ19の2重構造としたが、これに限られるものではなく、1本の単なるパイプであってもよい。
【0019】
【発明の効果】
本発明は、熱放射を阻害している比較的低い雲12よりも高いヒートパイプ13を設置し、このヒートパイプ13の下端部に空気取り入れ口を形成し、ヒートパイプ13の上端部を大気に開放することにより、地表の空気がヒートパイプ13内を上昇し、地表の熱が上空へ放射されるようにしたので、以下の効果を有する。
【0020】
(1)パイプ13は、十分な高さを有するので、下端部と上端部では、気圧差が生じ、地表の空気が渦流となって上昇し、その時、地表の熱が上空へ放射される。
(2)パイプ13が断熱性を有する材料を用いると、ヒートパイプ13内の空気が外気より温度が高く、密度が低いので、浮力を生じヒートパイプ13の上方では外に向かう圧力を生じ、下方では内に向かう圧力が生じる。このような煙突効果により、地表の空気がヒートパイプ13内を上昇し、その時、地表の熱が上空へ放射される。
(3)パイプ13の上下端部を密閉し、内部に気化しやすい液体21を封入してヒートパイプ13を構成することにより、このヒートパイプ13の下端部で地表の熱を吸収して内部の液体21を気化し、この気化した気体22をヒートパイプ13の上端部まで上昇させて上空で熱放射して再び液体21にしてヒートパイプ13の下端部へ循環させ、きわめて効率的に地表の熱を上空へ放射することができる。
【0021】
したがって、地球上の熱エネルギーの吸熱と放熱のアンバランスを、積極的にバランスさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による地球の温暖化防止方法の第1実施例を説明する説明図である。
【図2】本発明による地球の温暖化防止方法の第2実施例を説明するためのもので、(a)は、気化用パイプ18を内側にし、液戻しパイプ19を外側にした断面図(b)は、気化用パイプ18を外側にし、液戻しパイプ19を内側にした断面図である。
【符号の説明】
10…地球、11…太陽、12…雲、13…パイプまたはヒートパイプ、14…バルブ、15…昼間、16…夜間、17…雲の切れ間、18…気化用パイプ、19…液戻しパイプ、20…吸熱フィン、21…液体、22…気体、23…滴、24…接触板。
Claims (3)
- 夜間16の熱放射を阻害している比較的低い雲12よりも高く数100m以上の高さで略垂直にパイプ13を設置し、このパイプ13の上下端部を密閉し、内部に気化しやすい液体21を封入してヒートパイプ13を構成し、このヒートパイプ13の下端部で地表の熱を吸収して内部の液体21を気化し、この気化した気体22をヒートパイプ13の上端部まで上昇させて上空で熱放射して再び液体21にしてヒートパイプ13の下端部へ循環させることにより、地表の熱を上空へ放射するようにしたことを特徴とする地球の温暖化防止方法。
- ヒートパイプ13は、内部のバルブ14を昼間15に閉じ、夜間16に開くようにしたことを特徴とする請求項1記載の地球の温暖化防止方法。
- ヒートパイプ13は、液体21を下方部で気化して上昇させる気化用パイプ18と、上方部で再び液化した液体21を下方部へ戻す液戻しパイプ19とからなることを特徴とする請求項1または2記載の地球の温暖化防止方法。
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