JPH0829079A - ヒートパイプ式地熱抽出装置のヒートパイプ布設方法 - Google Patents
ヒートパイプ式地熱抽出装置のヒートパイプ布設方法Info
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- JPH0829079A JPH0829079A JP6186768A JP18676894A JPH0829079A JP H0829079 A JPH0829079 A JP H0829079A JP 6186768 A JP6186768 A JP 6186768A JP 18676894 A JP18676894 A JP 18676894A JP H0829079 A JPH0829079 A JP H0829079A
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- heat
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- F24—HEATING; RANGES; VENTILATING
- F24T—GEOTHERMAL COLLECTORS; GEOTHERMAL SYSTEMS
- F24T10/00—Geothermal collectors
- F24T10/30—Geothermal collectors using underground reservoirs for accumulating working fluids or intermediate fluids
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F24—HEATING; RANGES; VENTILATING
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- F24T10/00—Geothermal collectors
- F24T10/40—Geothermal collectors operated without external energy sources, e.g. using thermosiphonic circulation or heat pipes
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- F24—HEATING; RANGES; VENTILATING
- F24T—GEOTHERMAL COLLECTORS; GEOTHERMAL SYSTEMS
- F24T10/00—Geothermal collectors
- F24T2010/50—Component parts, details or accessories
- F24T2010/53—Methods for installation
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- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/10—Geothermal energy
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- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ヒートパイプ式地熱抽出装置において、ヒー
トパイプの坑井内への布設を容易に行う。 【構成】 地中の下方に向けて形成され、かつ熱伝達用
の流体4が注入された坑井1内に、地熱抽出用のヒート
パイプ5を挿入するにあたり、ヒートパイプ5の軸線方
向に相互に離れた複数箇所にバランスウエイト7を取り
付けた状態で、坑井1に吊り下げて挿入する。坑井1内
でのヒートパイプ5の遊動が抑制されて所定深度までの
布設が容易であるとともに、コンテナ損傷事故が未然に
防止される。
トパイプの坑井内への布設を容易に行う。 【構成】 地中の下方に向けて形成され、かつ熱伝達用
の流体4が注入された坑井1内に、地熱抽出用のヒート
パイプ5を挿入するにあたり、ヒートパイプ5の軸線方
向に相互に離れた複数箇所にバランスウエイト7を取り
付けた状態で、坑井1に吊り下げて挿入する。坑井1内
でのヒートパイプ5の遊動が抑制されて所定深度までの
布設が容易であるとともに、コンテナ損傷事故が未然に
防止される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ヒートパイプ式地熱
抽出装置に関し、特にヒートパイプをいわゆる縦坑内に
布設する方法に関するものである。
抽出装置に関し、特にヒートパイプをいわゆる縦坑内に
布設する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のようにヒートパイプは、真空脱気
した密閉金属容器の内部に、水やアルコール、フロンな
どの凝縮性の流体を作動流体として封入したものであ
り、温度差が生じることにより動作し、高温部で蒸発し
た作動流体が低温部に流動して放熱・凝縮することによ
り、作動流体の潜熱として熱輸送を行う。このようにヒ
ートパイプは、温度差が生じることにより自動的に動作
を開始するうえに、見掛上の熱伝導率が銅などの金属の
数十倍ないし百数十倍に達するので、各種の熱関連機器
・設備に採用されている。
した密閉金属容器の内部に、水やアルコール、フロンな
どの凝縮性の流体を作動流体として封入したものであ
り、温度差が生じることにより動作し、高温部で蒸発し
た作動流体が低温部に流動して放熱・凝縮することによ
り、作動流体の潜熱として熱輸送を行う。このようにヒ
ートパイプは、温度差が生じることにより自動的に動作
を開始するうえに、見掛上の熱伝導率が銅などの金属の
数十倍ないし百数十倍に達するので、各種の熱関連機器
・設備に採用されている。
【0003】その一例として、従来、高温の地熱をヒー
トパイプによって地上に抽出し、その熱を融雪や発電等
に有効利用することが行われている。この種のヒートパ
イプ式地熱抽出装置は、地下数百mの地熱帯に向けて掘
られた坑井に、長尺なヒートパイプの一端部を挿入して
吊下げる構成であり、特に熱抽出能力を向上させる場合
には、地熱帯とヒートパイプとの熱交換を促進させるた
めの熱伝達流体が坑井内に注入される。なお、その熱伝
達流体としては一般に水等が使用される。
トパイプによって地上に抽出し、その熱を融雪や発電等
に有効利用することが行われている。この種のヒートパ
イプ式地熱抽出装置は、地下数百mの地熱帯に向けて掘
られた坑井に、長尺なヒートパイプの一端部を挿入して
吊下げる構成であり、特に熱抽出能力を向上させる場合
には、地熱帯とヒートパイプとの熱交換を促進させるた
めの熱伝達流体が坑井内に注入される。なお、その熱伝
達流体としては一般に水等が使用される。
【0004】このような地熱抽出装置によれば、コンテ
ナの下端部において熱伝達流体を介して地熱で加熱され
た作動流体が、地上側の端部に流動して放熱することに
よって、有害鉱物や砂利等を含むことなく地熱のみを効
率良く抽出することができる。
ナの下端部において熱伝達流体を介して地熱で加熱され
た作動流体が、地上側の端部に流動して放熱することに
よって、有害鉱物や砂利等を含むことなく地熱のみを効
率良く抽出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述のよう
にヒートパイプは中空構造であるから、上記従来の地熱
抽出装置においてヒートパイプを坑井に降ろすにあた
り、ヒートパイプに対して浮力が作用する。したがっ
て、坑井内(熱伝達流体中)においてヒートパイプが上
下左右に揺れ動き、そのため所定深度まで挿入すること
が困難であった。特に、コンテナとしてコルゲート管が
採用されたヒートパイプでは、その傾向が顕著であり、
極端な場合には坑井内壁部と衝突してヒートパイプが破
損するおそれがある。
にヒートパイプは中空構造であるから、上記従来の地熱
抽出装置においてヒートパイプを坑井に降ろすにあた
り、ヒートパイプに対して浮力が作用する。したがっ
て、坑井内(熱伝達流体中)においてヒートパイプが上
下左右に揺れ動き、そのため所定深度まで挿入すること
が困難であった。特に、コンテナとしてコルゲート管が
採用されたヒートパイプでは、その傾向が顕著であり、
極端な場合には坑井内壁部と衝突してヒートパイプが破
損するおそれがある。
【0006】そこで、ヒートパイプの先端部に浮力と均
衡する重りを取り付けた状態で、ヒートパイプを坑井に
布設する方法が考えられる。しかしながら、この方法に
よればヒートパイプの下端部が熱伝達流体の液面に至る
までの空中に存在する間には、ヒートパイプが重りの全
重量を受け持つことになるため、コンテナが局部的に伸
長したり、あるいは亀裂が生じたりするなどのおそれが
ある。
衡する重りを取り付けた状態で、ヒートパイプを坑井に
布設する方法が考えられる。しかしながら、この方法に
よればヒートパイプの下端部が熱伝達流体の液面に至る
までの空中に存在する間には、ヒートパイプが重りの全
重量を受け持つことになるため、コンテナが局部的に伸
長したり、あるいは亀裂が生じたりするなどのおそれが
ある。
【0007】この発明は上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、ヒートパイプの挿入・保持が簡単なヒートパ
イプ式地熱抽出装置のヒートパイプ布設方法を提供する
ことを目的とするものである。
のであり、ヒートパイプの挿入・保持が簡単なヒートパ
イプ式地熱抽出装置のヒートパイプ布設方法を提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は上記の目的を
達成するために、地中の下方に向けて形成され、かつ熱
伝達用の流体が注入された坑井内に、地熱抽出用のヒー
トパイプを挿入するにあたり、前記ヒートパイプの軸線
方向に相互に離れた複数箇所にバランスウエイトを取り
付けた状態で、前記坑井に吊り下げて挿入することを特
徴とするものである。
達成するために、地中の下方に向けて形成され、かつ熱
伝達用の流体が注入された坑井内に、地熱抽出用のヒー
トパイプを挿入するにあたり、前記ヒートパイプの軸線
方向に相互に離れた複数箇所にバランスウエイトを取り
付けた状態で、前記坑井に吊り下げて挿入することを特
徴とするものである。
【0009】また、前記ヒートパイプをコルゲート管に
よって形成して、このコルゲート管の小径部分の外周に
前記バランスウエイトを大径部分から半径方向に突出し
ないように環装することができる。
よって形成して、このコルゲート管の小径部分の外周に
前記バランスウエイトを大径部分から半径方向に突出し
ないように環装することができる。
【0010】
【作用】請求項1に記載した発明によれば、バランスウ
エイトはヒートパイプの長さ方向に複数箇所に分けて取
り付けられているので、挿入時にヒートパイプにかけら
れる応力がコンテナの局部に集中せず、したがってヒー
トパイプを破損させることなく坑井に降ろすことができ
る。それらのバランスウエイトは、ヒートパイプに対し
て作用する浮力と均衡する重量とすれば、坑井に挿入さ
れたヒートパイプがほとんど遊動せず直ちに所定位置に
静止する。
エイトはヒートパイプの長さ方向に複数箇所に分けて取
り付けられているので、挿入時にヒートパイプにかけら
れる応力がコンテナの局部に集中せず、したがってヒー
トパイプを破損させることなく坑井に降ろすことができ
る。それらのバランスウエイトは、ヒートパイプに対し
て作用する浮力と均衡する重量とすれば、坑井に挿入さ
れたヒートパイプがほとんど遊動せず直ちに所定位置に
静止する。
【0011】また、コルゲート管の小径部分にバランス
ウエイトを環装すれば、ヒートパイプと坑井との隙間が
小さい場合にも好適に実施でき、しかも、コルゲート管
の特性である可撓性が担保される。
ウエイトを環装すれば、ヒートパイプと坑井との隙間が
小さい場合にも好適に実施でき、しかも、コルゲート管
の特性である可撓性が担保される。
【0012】
【実施例】つぎにこの発明の一実施例を図面を参照して
説明する。図1はこの発明の方法に係るヒートパイプ式
地熱抽出装置の一例を示す概略図である。図において、
地上から地下に向けてほぼ垂直に坑井1が形成されてい
る。この坑井1は熱水や蒸気等の熱流体が豊富な地層を
貫通して高温乾燥岩帯2に至っている。また、この坑井
1には例えば有底円筒状でかつ水密性のケーシング管3
が、その底部を下方にした状態で緊密に嵌め込まれてい
る。なお、このケーシング管3は地盤の圧力に対する坑
井1の強度を向上させて、その崩壊を防止するものであ
り、必要に応じて採用される。そしてケーシング管3の
内部には、所定量の熱伝達流体4が注入されるととも
に、ヒートパイプ5の一端部が地上側から挿入され、か
つ所定深度に保持されている。一方、ヒートパイプ5の
うち地上に延出する端部には、図示しない適宜の発電装
置に接続されており、抽出した地熱によって電力を得る
構成となっている。
説明する。図1はこの発明の方法に係るヒートパイプ式
地熱抽出装置の一例を示す概略図である。図において、
地上から地下に向けてほぼ垂直に坑井1が形成されてい
る。この坑井1は熱水や蒸気等の熱流体が豊富な地層を
貫通して高温乾燥岩帯2に至っている。また、この坑井
1には例えば有底円筒状でかつ水密性のケーシング管3
が、その底部を下方にした状態で緊密に嵌め込まれてい
る。なお、このケーシング管3は地盤の圧力に対する坑
井1の強度を向上させて、その崩壊を防止するものであ
り、必要に応じて採用される。そしてケーシング管3の
内部には、所定量の熱伝達流体4が注入されるととも
に、ヒートパイプ5の一端部が地上側から挿入され、か
つ所定深度に保持されている。一方、ヒートパイプ5の
うち地上に延出する端部には、図示しない適宜の発電装
置に接続されており、抽出した地熱によって電力を得る
構成となっている。
【0013】前記熱伝達流体4は、坑井1の内底部の空
間を埋めることにより乾燥岩帯2とヒートパイプ5との
熱伝達を促進させるものであり、一例として本実施例で
は水が採用されており、地上に備えられた注入装置6を
動作させることによってケーシング管3内に任意の量が
注入される。また、ヒートパイプ5はコンテナが直管状
のものであり、その長さ方向の互いに所定間隔で離れた
箇所に大きさの異なる複数個のバランスウエイト7が取
り付けられている。本実施例においては、それらバラン
スウエイト7の総重量は、ヒートパイプ5に対して作用
する浮力と均衡する重量であって、また鉛や銅などの金
属を材料とし、かつ円筒形を成しているが、その形状や
固着手段および設置間隔等は適宜に設定することができ
る。
間を埋めることにより乾燥岩帯2とヒートパイプ5との
熱伝達を促進させるものであり、一例として本実施例で
は水が採用されており、地上に備えられた注入装置6を
動作させることによってケーシング管3内に任意の量が
注入される。また、ヒートパイプ5はコンテナが直管状
のものであり、その長さ方向の互いに所定間隔で離れた
箇所に大きさの異なる複数個のバランスウエイト7が取
り付けられている。本実施例においては、それらバラン
スウエイト7の総重量は、ヒートパイプ5に対して作用
する浮力と均衡する重量であって、また鉛や銅などの金
属を材料とし、かつ円筒形を成しているが、その形状や
固着手段および設置間隔等は適宜に設定することができ
る。
【0014】つぎに上記のように構成された装置におい
て、ヒートパイプ5をケーシング管3内部に挿入して布
設させるまでの手順について説明する。まず、ヒートパ
イプ5のコンテナの所定箇所にバランスウエイト7が取
り付けられる。なお、この装着作業は、布設現場あるい
はヒートパイプ製造工場のいずれにおいても行うことが
できる。
て、ヒートパイプ5をケーシング管3内部に挿入して布
設させるまでの手順について説明する。まず、ヒートパ
イプ5のコンテナの所定箇所にバランスウエイト7が取
り付けられる。なお、この装着作業は、布設現場あるい
はヒートパイプ製造工場のいずれにおいても行うことが
できる。
【0015】注入装置6を駆動させてケーシング管3内
部に所定量の熱伝達流体4が注入される。これと相前後
してクレーン等の定法に倣った装置によってケーシング
管3内にヒートパイプ5がその一端部から徐々に挿入さ
れる。その場合、ヒートパイプ5の下端部が熱伝達流体
4の液面に至るまでの間には、バランスウエイト7の重
量をヒートパイプ5が負担することになるが、上記のよ
うにバランスウエイト7は複数箇所に分けて装着されて
いるので、バランスウエイト7の重量が局部に集中して
かかることがなく、したがって、コンテナのいかなる部
分においても過剰な伸びや亀裂などのない完全な状態で
ヒートパイプ5が挿入される。そのヒートパイプ5は、
熱伝達流体4中をほとんど遊動せずに降下し、速やかに
所定位置に保持される。以上の作業によりヒートパイプ
の布設作業が完了する。
部に所定量の熱伝達流体4が注入される。これと相前後
してクレーン等の定法に倣った装置によってケーシング
管3内にヒートパイプ5がその一端部から徐々に挿入さ
れる。その場合、ヒートパイプ5の下端部が熱伝達流体
4の液面に至るまでの間には、バランスウエイト7の重
量をヒートパイプ5が負担することになるが、上記のよ
うにバランスウエイト7は複数箇所に分けて装着されて
いるので、バランスウエイト7の重量が局部に集中して
かかることがなく、したがって、コンテナのいかなる部
分においても過剰な伸びや亀裂などのない完全な状態で
ヒートパイプ5が挿入される。そのヒートパイプ5は、
熱伝達流体4中をほとんど遊動せずに降下し、速やかに
所定位置に保持される。以上の作業によりヒートパイプ
の布設作業が完了する。
【0016】ついで、地熱抽出の作用について説明す
る。コンテナ底部に溜められた作動流体が熱伝達流体4
を介して伝達される高温乾燥岩帯2の熱によって蒸発す
る。したがってヒートパイプ5の下端部分が蒸発部とな
る。蒸発した作動流体は内部圧力および温度が共に低い
地上に延出した端部に向けて上昇し、そこで発電装置と
熱交換して凝縮する。再び液相になった作動流体はヒー
トパイプ5の内壁面を蒸発部に向けて流下し、そこで地
熱により加熱されて再度蒸発する。以降、上述と同様な
作動流体による地熱輸送サイクルが継続される。
る。コンテナ底部に溜められた作動流体が熱伝達流体4
を介して伝達される高温乾燥岩帯2の熱によって蒸発す
る。したがってヒートパイプ5の下端部分が蒸発部とな
る。蒸発した作動流体は内部圧力および温度が共に低い
地上に延出した端部に向けて上昇し、そこで発電装置と
熱交換して凝縮する。再び液相になった作動流体はヒー
トパイプ5の内壁面を蒸発部に向けて流下し、そこで地
熱により加熱されて再度蒸発する。以降、上述と同様な
作動流体による地熱輸送サイクルが継続される。
【0017】このように、バランスウエイト7を複数箇
所に亘って装着した状態でヒートパイプ5を布設する方
法であるから、ヒートパイプ5を損傷させることなく挿
入できるとともに、挿入後に速やかに所定位置へ静止さ
せて保持することができる。またそのため、ケーシング
管3との衝突を原因とするヒートパイプ5の損傷事故が
未然に防止される。
所に亘って装着した状態でヒートパイプ5を布設する方
法であるから、ヒートパイプ5を損傷させることなく挿
入できるとともに、挿入後に速やかに所定位置へ静止さ
せて保持することができる。またそのため、ケーシング
管3との衝突を原因とするヒートパイプ5の損傷事故が
未然に防止される。
【0018】つぎに、この発明の第二実施例を説明す
る。ここに示す例はヒートパイプのコンテナにコルゲー
ト管が採用されている例である。なお、上記第一実施例
と共通の部材には同じ符号を付しその詳細な説明を省略
する。坑井1に嵌め込まれたケーシング管3内には所定
量の熱伝達流体4が注入されており、またコルゲート管
8をコンテナとしたヒートパイプ5が挿入・保持されて
いる。このコルゲート管8は、一例として長さ方向に大
径部9と小径部10とが交互に形成された、いわゆる蛇
腹状を成した管であり、一般的な直管(平滑管)型のヒ
ートパイプと比較して可撓性に優れているために、振動
や荷重の吸収能力が高い。なお、コルゲート管8はスパ
イラル状のものであってもよい。ヒートパイプ5の小径
部10には所定間隔で複数のバランスウエイト7が環装
されている。これらのバランスウエイト7としては、本
実施例では一例として鉛製の巻付けグリップが用いられ
ており、またその総重量がヒートパイプ5に作用する浮
力と均衡する重量であるが、これらのバランスウエイト
7は、各々が小径部10に環装された状態で大径部9か
ら半径方向で外側にはみ出さないものであればよく、個
々の形状および固着方法などは適宜に設定することがで
きる。
る。ここに示す例はヒートパイプのコンテナにコルゲー
ト管が採用されている例である。なお、上記第一実施例
と共通の部材には同じ符号を付しその詳細な説明を省略
する。坑井1に嵌め込まれたケーシング管3内には所定
量の熱伝達流体4が注入されており、またコルゲート管
8をコンテナとしたヒートパイプ5が挿入・保持されて
いる。このコルゲート管8は、一例として長さ方向に大
径部9と小径部10とが交互に形成された、いわゆる蛇
腹状を成した管であり、一般的な直管(平滑管)型のヒ
ートパイプと比較して可撓性に優れているために、振動
や荷重の吸収能力が高い。なお、コルゲート管8はスパ
イラル状のものであってもよい。ヒートパイプ5の小径
部10には所定間隔で複数のバランスウエイト7が環装
されている。これらのバランスウエイト7としては、本
実施例では一例として鉛製の巻付けグリップが用いられ
ており、またその総重量がヒートパイプ5に作用する浮
力と均衡する重量であるが、これらのバランスウエイト
7は、各々が小径部10に環装された状態で大径部9か
ら半径方向で外側にはみ出さないものであればよく、個
々の形状および固着方法などは適宜に設定することがで
きる。
【0019】つぎに上記のように構成された装置におい
て、ヒートパイプ5をケーシング管3内部に挿入して保
持させるまで手順について説明する。まず、ヒートパイ
プ5のコンテナの所定箇所にバランスウエイト7が装着
される。またケーシング管3内部に所定量の熱伝達流体
4が注入される。つぎにヒートパイプ5がケーシング管
3内に降ろされる。特に、ヒートパイプ5の下端部が熱
伝達流体4の液面に至るまでの間には、バランスウエイ
ト7の重量をヒートパイプ5が負担することになるが、
バランスウエイト7を複数箇所に分けて環装しているの
で、コンテナには局部的な破損が生じない。また、各バ
ランスウエイト7とケーシング管3の内壁部とがほとん
ど接触しないので、ヒートパイプ5をスムースに挿入す
ることができる。そのヒートパイプ5は、熱伝達流体4
中をほとんど遊動せずに降下した後に、速やかに所定位
置に保持されて、布設作業が完了する。
て、ヒートパイプ5をケーシング管3内部に挿入して保
持させるまで手順について説明する。まず、ヒートパイ
プ5のコンテナの所定箇所にバランスウエイト7が装着
される。またケーシング管3内部に所定量の熱伝達流体
4が注入される。つぎにヒートパイプ5がケーシング管
3内に降ろされる。特に、ヒートパイプ5の下端部が熱
伝達流体4の液面に至るまでの間には、バランスウエイ
ト7の重量をヒートパイプ5が負担することになるが、
バランスウエイト7を複数箇所に分けて環装しているの
で、コンテナには局部的な破損が生じない。また、各バ
ランスウエイト7とケーシング管3の内壁部とがほとん
ど接触しないので、ヒートパイプ5をスムースに挿入す
ることができる。そのヒートパイプ5は、熱伝達流体4
中をほとんど遊動せずに降下した後に、速やかに所定位
置に保持されて、布設作業が完了する。
【0020】ついで、地熱抽出の作用について説明す
る。コンテナ底部に溜められた作動流体が熱伝達流体4
を介して伝達される高温乾燥岩帯2の熱によって蒸発す
る。蒸発した作動流体は、内部圧力および温度が共に低
い地上に延出した端部に向けて上昇し、そこで発電装置
と熱交換して凝縮する。以降、上述と同様な作動流体に
よる地熱輸送サイクルが継続される。
る。コンテナ底部に溜められた作動流体が熱伝達流体4
を介して伝達される高温乾燥岩帯2の熱によって蒸発す
る。蒸発した作動流体は、内部圧力および温度が共に低
い地上に延出した端部に向けて上昇し、そこで発電装置
と熱交換して凝縮する。以降、上述と同様な作動流体に
よる地熱輸送サイクルが継続される。
【0021】上記した方法によれば、ヒートパイプ5の
遊動を抑えてケーシング管3内の所定深度までの布設が
容易に行えるばかりか、バランスウエイト7を装着した
状態でもヒートパイプ5の径が太くならないので、例え
ばヒートパイプ5と坑井1との径寸法差が小さい場合に
も好適に実施することが可能になる。また、各バランス
ウエイト7は小径部10に環装されているから、コルゲ
ート管の可撓性が阻害されない。
遊動を抑えてケーシング管3内の所定深度までの布設が
容易に行えるばかりか、バランスウエイト7を装着した
状態でもヒートパイプ5の径が太くならないので、例え
ばヒートパイプ5と坑井1との径寸法差が小さい場合に
も好適に実施することが可能になる。また、各バランス
ウエイト7は小径部10に環装されているから、コルゲ
ート管の可撓性が阻害されない。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなようにこの発明
は、バランスウエイトを複数箇所に取り付けた状態で、
そのヒートパイプを坑井に吊り下げて挿入する方法であ
るから、損傷を受けることなくヒートパイプを挿入する
ことができるとともに、坑井内におけるヒートパイプの
遊動が抑制されるので、所定深度まで容易に布設するこ
とができる。また、ヒートパイプと坑井内面との衝突を
原因とするヒートパイプの損傷事故を飛躍的に減少させ
ることができる。
は、バランスウエイトを複数箇所に取り付けた状態で、
そのヒートパイプを坑井に吊り下げて挿入する方法であ
るから、損傷を受けることなくヒートパイプを挿入する
ことができるとともに、坑井内におけるヒートパイプの
遊動が抑制されるので、所定深度まで容易に布設するこ
とができる。また、ヒートパイプと坑井内面との衝突を
原因とするヒートパイプの損傷事故を飛躍的に減少させ
ることができる。
【図1】この発明の一実施例を示す概略図である。
【図2】コルゲートタイプのヒートパイプが採用された
地熱抽出装置を示す概略図である。
地熱抽出装置を示す概略図である。
1…坑井、 4…熱伝達流体、 5…ヒートパイプ、
7…バランスウエイト、 8…コルゲート管、 9…大
径部、 10…小径部。
7…バランスウエイト、 8…コルゲート管、 9…大
径部、 10…小径部。
フロントページの続き (72)発明者 斎藤 祐士 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内 (72)発明者 江口 勝夫 北海道千歳市泉沢1007番地151 株式会社 北海道フジクラ内
Claims (2)
- 【請求項1】 地中の下方に向けて形成され、かつ熱伝
達用の流体が注入された坑井内に、地熱抽出用のヒート
パイプを挿入するにあたり、 前記ヒートパイプの軸線方向に相互に離れた複数箇所に
バランスウエイトを取り付けた状態で、前記坑井に吊り
下げて挿入することを特徴とするヒートパイプ式地熱抽
出装置のヒートパイプ布設方法。 - 【請求項2】 前記ヒートパイプがコルゲート管によっ
て形成され、このコルゲート管の小径部分の外周に前記
バランスウエイトを大径部分から半径方向に突出しない
ように環装することを特徴とする請求項1に記載のヒー
トパイプ式地熱抽出装置のヒートパイプ布設方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6186768A JPH0829079A (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | ヒートパイプ式地熱抽出装置のヒートパイプ布設方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6186768A JPH0829079A (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | ヒートパイプ式地熱抽出装置のヒートパイプ布設方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0829079A true JPH0829079A (ja) | 1996-02-02 |
Family
ID=16194297
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6186768A Pending JPH0829079A (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | ヒートパイプ式地熱抽出装置のヒートパイプ布設方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0829079A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100824419B1 (ko) * | 2007-02-08 | 2008-04-22 | 홍성술 | 지열 및 지하수공의 내부케이싱 설치구조 |
JP2010249384A (ja) * | 2009-04-14 | 2010-11-04 | Fujikura Ltd | ヒートパイプを用いた氷河の融解防止装置 |
JP2012127581A (ja) * | 2010-12-15 | 2012-07-05 | Ohbayashi Corp | 地面の掘削孔への地中熱交換器に係る管部材の建て込み方法 |
JP2013130312A (ja) * | 2011-12-20 | 2013-07-04 | Takenaka Komuten Co Ltd | 地中熱交換器の設置方法 |
KR101299826B1 (ko) * | 2011-12-26 | 2013-08-23 | 주식회사 지앤지테크놀러지 | 고심도용 지중 열교환 시스템 |
-
1994
- 1994-07-15 JP JP6186768A patent/JPH0829079A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR100824419B1 (ko) * | 2007-02-08 | 2008-04-22 | 홍성술 | 지열 및 지하수공의 내부케이싱 설치구조 |
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