JP5191973B2 - 光半導体装置及びその作製方法 - Google Patents

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Description

本発明は光半導体装置及びその作製方法に関するものである。
現在のインターネットの爆発的な広がりから、必要な通信容量は年々増加している。そのような要求に答えるため、従来の光信号を時間領域で0と1に変調する時分割多重、空間のチャネル数を増やす空間分割多重通信に加え、光の色(波長)に信号を載せる波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)通信が開発されてきた。WDM通信は主に長距離の幹線系の通信に用いられ、光ファイバの損失の最も小さな1.55μm帯の波長が用いられる。隣り合う波長の間隔は規格で決められているが、例えばDWDM(Dense WDM)では0.8 nm間隔で光の波長に信号を載せることが取り決められている。WDM通信では、それぞれの色を発光するレーザ、それらを受信する受光器が必要なことはもちろんであるが、そのほかに、光の色に応じて出力先を変えるものや、逆に様々な色の光を一つに束ねる光合分波器が必要となる。
このような光合分波器は様々な材料、形状で実現されてきたが、平面状の基板に、屈折率の大きなコア部、それよりも屈折率の小さなクラッド部を有する光導波路を用いて光集積回路を形成する平面型光集積回路(PLC:Planar Lightwave Circuit)では、ガラスを用いるものが最も一般的であり、光導波路回折格子(AWG:Arrayed Waveguide Grating)など様々な光合分波器が実現されてきた。特にガラスを用いたPLCによる光合分波器は、波長間隔の非常に狭いDWDMなどにおいても非常に優れた分波特性を有しているが、近年の通信容量の増大化に伴い、一つのチップで処理するチャネル数が増えたため、そのチップの大きさや消費電力が問題となり始めている。
PLCにおけるチップの大きさは、そこに用いられる光導波路の曲げ損失によって決まる。光合分波器などの光集積回路においては、平面上で光を引き回すために光導波路を曲げることが不可欠であるが、その際、曲げに対して外側の領域に光が放射していくことが知られており、これを曲げ損失と呼ぶ。この損失はゆるやかに曲げるほど(曲げ半径が大きいほど)小さく、急激に曲げるほど(曲げ半径が小さいほど)大きい。そして、この損失の大きさは光導波路のコア部の屈折率とそれを囲むクラッド部の屈折率の差によって決まる。この屈折率の差が大きいほど光はコア部に良く閉じ込められるが、小さいとクラッド部に大きく漏れ出し曲げ損失が大きくなる。
ガラスを用いたPLCの場合、コア部に不純物をドーピングすることにより屈折率を大きくするが、通常クラッドとの屈折率差は0.1%から3%程度と非常に小さく、例えばAWGの場合、そのチップサイズはせいぜい数cm角程度である。
このことから、より大きな屈折率差をもつIII V族半導体導波路を用いて光集積回路を構成しようとする試みもなされてきた。III V族半導体を用いる場合には、基板上に屈折率の大きな導波層、その上に屈折率の小さなオーバークラッド層を形成し、導波路の両脇を導波層を突き抜ける深さまでエッチングによって削り、その部分をたとえば低屈折率の有機材料で埋めることによって導波路を形成する(ハイメサ構造)。この場合、導波路の上下方向に関しては半導体同士のため光の閉じ込めはそれほどでもないが、横方向に関しては半導体(屈折率は通常3.4程度)と有機材料(屈折率は1.5〜2程度)のため数十%もの巨大な屈折率差を得ることができる。このとき、例えばAWGを作成した場合、そのチップサイズは数mm角となり、上下方向の光の漏れがチップの最小サイズを決定する。また、III V族半導体を用いるもう一つの大きなメリットは半導体レーザ(送信器)、受光器と集積可能なことである。送受信機と同一基板上に集積することにより、送受信モジュールをより小さく、挿入損失を抑えて作成するこが可能となる。これはガラス系の材料には無い特徴である。
最近、更なる光集積回路の小型化を目指して、シリコン基板上にシリコンをコア、ガラスをクラッドとする導波路(シリコン細線導波路)を用いた超小型光集積回路の研究が盛んに行われている。シリコンの屈折率は3.5程度、ガラスの屈折率は1.5程度であり、III V族半導体の場合と同等の屈折率差を得ることができるうえに、シリコンをガラス膜の上に堆積することが可能なため、シリコンコアの上下左右どの方向もガラスで囲む導波路構造となるため、どの方向の屈折率差も非常に大きく、III V族半導体の場合よりも更に小型化が可能となる。また、このときのコアの横断面での大きさは通信波長である1.55 μmに対しては、数百nm程度であり、媒質内の光の波長程度となる。例えばAWGを作成した場合、そのチップサイズは数十μm角となりガラスを用いた場合の1000分の1となる。この構造の最大の問題点は送受信機との結合にある。シリコン導波路を用いて送受信モジュールを構成する場合には、III V族半導体のように一つのチップ上に集積することは困難なため、半導体レーザとの間をレンズなどで結合することになるが、レンズの集光限界などにより、効率の良い結合は難しい。
III V族半導体を用いてシリコン細線導波路のような超小型光導波路を作製する試みも行われているが、シリコンの場合のように屈折率の小さな膜の上に半導体を堆積することが困難なため、ウェットエッチングにより導波路の下側まで溶かして作製されている。その際に、導波路部分が流されていかないように、導波路と外側のエッチングしない部分を細い半導体の棒でつなぐ必要がある。そのため、この導波路は下側に支えがなく、細い棒で宙吊りになっていることから機械的に弱く、また、光の進行方向に周期的に細い棒が存在し、その部分が不連続部となるため、ある波長の光の透過特性が悪くなるなど、導波路の特性に悪影響を及ぼす。また、周囲が空気であるため、ほぼ導波路は断熱されており、半導体光デバイスにおいてしばしば問題となる、熱の影響をまともにうけてしまう。
K. Okamoto, K. Shuto, H. Takahashi, and H. Ohmori, "Fabrication of 128-channel arrayed waveguide grating multiplexer with 25GHz channel spacing," Electronics Letters, Vol. 32, No. 16, pp. 1474-1476, Aug. 1996. N. Kikuchi, Y. Shibata, H. Okamoto, Y. Kawaguchi, S. Oku, H. Ishii, Y. Yoshikuni, and Y. Tohmori, "Monolithically integrated 64-channel WDM channel selector with novel configuration," Electronics Letters, Vol. 38, No. 7, pp. 331-332, Mar. 2002. K. Sasaki, F. Ohno, A. Motegi, and T. Baba, "Arrayed waveguide grating of 7060 μm2 size based on Si photonic wire waveguides," Electronics Letters, Vol. 41, No. 14, pp. 801-801, July 2005. T. H. Stievater, W. S. Rabinovich, D. Park, J. B. Khurgin, S. Kanakaraju, and C. J. K. Richardson, "Low-loss suspended quantum well waveguides," Optics Express, Vol. 16, No. 4, pp. 2621-2627, Feb. 2008.
このように、シリコン細線導波路を用いると、光集積回路のチップサイズは飛躍的に小さくなるものの、半導体レーザや受光器との集積が難しい。しかし、III V族半導体のハイメサ導波路を用いた光集積回路では上下方向の光の閉じ込めが小さいため、そこでチップの大きさが決定されてしまう。III V族半導体を用いた細線導波路に関しても、その構造から機械的な強度や導波路の特性に問題がある。
従って、本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、III V族半導体を用いて、シリコン細線と同等の屈折率差をもつ光導波路を形成し、ハイメサ構造よりも更に小さく、機械的な強度が強く導波路の特性に問題の無い光集積回路を実現することができる光半導体装置の作製方法を提供することを課題とする。即ち、基板上に、媒質(基板上の半導体光導波路構造)内での光の波長程度の大きさのコア層を有する光導波路を形成し、それを要素とする光部品の小型化を実現することを課題としている。
上記課題を解決する第1発明の光半導体装置は、基板と、前記基板上に第2エッチングストップ層、クラッド層、第1エッチングストップ層、光の導波層であるコア層を順次積層して成る化合物半導体導波路構造を有し、
前記第1エッチングストップ層及び前記クラッド層が、前記コア層の幅よりも狭い幅に形成されて、前記コア層と前記第2エッチングストップ層とをつなぐ支柱となっており、
前記支柱との接続部を除く前記コア層の外周面全体と、前記支柱の両側面とが、前記コア層よりも屈折率の低い有機材料クラッド層によって覆われていること、
を特徴とする。
また、第2発明の光半導体装置は、第1発明の光半導体装置において、
前記コア層、前記第1エッチングストップ層、前記クラッド層及び前記第2エッチングストップ層の材料は、前記コア層をエッチングするときに前記第1エッチングストップ層がエッチングされず、前記第1エッチングストップ層をエッチングするときに前記コア層及び前記クラッド層がエッチングされず、前記クラッド層をエッチングするときに前記コア層、前記第1エッチングストップ層及び前記第2エッチングストップ層がエッチングされない材料からなっていること、
を特徴とする。
また、第3発明の光半導体装置は、第1又は第2発明の光半導体装置において、
前記コア層に用いる半導体混晶のバンドギャップ波長が、前記第1エッチングストップ層に用いる半導体混晶のバンドギャップ波長よりも小さく、
更に前記第1エッチングストップ層に用いる半導体混晶のバンドギャップ波長が、前記クラッド層に用いる半導体混晶のバンドギャップ波長よりも大きいこと、
を特徴とする。
また、第4発明の光半導体装置は、第1〜第3発明の何れか1つの発明の光半導体装置において、
前記支柱の幅が、前記コア層の幅の25〜75%であることを特徴とする。
また、第5発明の光半導体装置は、第1〜第4発明の何れか1つの発明の光半導体装置において、
前記コア層の下面から前記第2エッチングストップ層の上面までの前記支柱の高さが、1μm以上、3μm以下であることを特徴とする。
また、第6発明の光半導体装置は、第1〜第5発明の何れか1つの発明の光半導体装置において、
前記コア層がバルク半導体、もしくは半導体を用いた量子井戸構造を含むことを特徴とする。
また、第7発明の光半導体装置の作製方法は、第2発明の光半導体装置を作製する方法であって、
前記基板上に前記第2エッチングストップ層、前記クラッド層、前記第1エッチングストップ層、前記コア層を順次積層する工程と、
前記コア層をエッチングする工程と、
前記第1エッチングストップ層をエッチングした後、前記クラッド層をエッチングして、前記支柱を形成する工程と、
前記支柱との接続部を除く前記コア層の外周面全体と、前記支柱の両側面とを、前記有機材料クラッド層で覆う工程と、
を実施することを特徴とする。
また、第8発明の光半導体装置の作製方法は、第2発明の光半導体装置を作製する方法であって、
前記基板上に前記第2エッチングストップ層、前記クラッド層、前記第1エッチングストップ層、前記コア層を順次積層する工程と、
前記コア層の幅方向の一方側をエッチングする工程と、
前記第1エッチングストップ層の幅方向の一方側をエッチングした後、前記クラッド層の幅方向の一方側をエッチングして、前記支柱の一方の側面を形成する工程と、
前記コア層の上面、一方の側面及び下面と、前記支柱の一方の側面とを、前記有機材料クラッド層で覆う工程と、
前記コア層の上面を覆っている前記有機材料クラッド層の幅方向の他方側をエッチングする工程と、
前記コア層の幅方向の他方側をエッチングする工程と、
前記第1エッチングストップ層の幅方向の他方側をエッチングした後、前記クラッド層の幅方向の他方側をエッチングして、前記支柱の他方の側面を形成する工程と、
前記コア層の他方の側面及び下面と、前記支柱の他方の側面とを、前記有機材料クラッド層で覆う工程と、
を実施することを特徴とする。
本発明の実施によって、コア層とその周囲の有機材料クラッド層との屈折率差が大きくて、曲げ損失が小さくなるため、半導体レーザや受光器と同一基板上に集積可能な、III V族半導体を用いた超小型の光集積回路の構成を実現することが可能となる。
本発明の実施の形態例1に係る光半導体装置における支柱つきの半導体細線導波路の構造図である。 図1Aとの比較のために示した従来の光半導体装置におけるハイメサ導波路の構造図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、基板上に第2エッチングストップ層、クラッド層、第1エッチングストップ層及びコア層を積層する工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、前記コア層をエッチングする工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、前記第1エッチングストップ層をエッチングする工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、前記クラッド層をエッチングする工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、前記クラッド層をエッチングする工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、前記エッチングされた前記コア層と、前記エッチングされた前記第1エッチングストップ層及び前記クラッド層から成る支柱とを、有機材料クラッド層で覆う工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の1μm当たりの曲げ損失の曲げ半径依存性を示す図である。 従来のハイメサ導波路の1μm当たりの曲げ損失の曲げ半径依存性を示す図である。 本発明の実施の形態例2に係る光半導体装置における支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、基板上に第2エッチングストップ層、クラッド層、第1エッチングストップ層及びコア層を積層する工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、前記コア層の幅方向の一方側をエッチングする工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、前記第1エッチングストップ層の幅方向の一方側をエッチングする工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、前記クラッド層の幅方向の一方側をエッチングする工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、前記クラッド層の幅方向の一方側をエッチングする工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、前記エッチングされた前記コア層の幅方向の一方側と、前記エッチングされた前記第1エッチングストップ層及び前記クラッド層からなる支柱の幅方向の一方側とを、有機材料クラッド層で覆う工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、前記有機材料クラッド層の幅方向の他方側をエッチングする工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、前記コア層の幅方向の他方側をエッチングする工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、前記第1エッチングストップ層の幅方向の他方側をエッチングする工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、前記クラッド層の幅方向の他方側をエッチングする工程を示す図である。 前記支柱つきの半導体細線導波路の作製方法を示す図であって、前記エッチングされた前記コア層の幅方向の他方側と、前記エッチングされた前記第1エッチングストップ層及び前記クラッド層からなる支柱の幅方向の他方側とを、有機材料クラッド層で覆う工程を示す図である。
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
<実施の形態例1>
図1Aに示すように、本発明の実施の形態例1に係る光半導体装置は、半導体混晶基板1と、この基板1上に第2エッチングストップ層2、半導体クラッド層3、第1エッチングストップ層4、光の導波層である半導体導波路コア層5を順次積層して成る化合物半導体導波路(半導体細線導波路)の構造を有している。即ち、基板1上に、光の進行方向(図1Aの紙面に垂直な方向)に垂直な断面(横断面)の大きさが媒質(基板上の半導体光導波路構造)内での光の波長程度の大きさであるコア層5を有する光導波路を形成している。そして、第1エッチングストップ層4及びクラッド層3が、コア層5の幅よりも狭い幅に形成されて、コア層5と第2エッチングストップ層2とをつなぐ支柱7となっており、且つ、この支柱7との接続部を除くコア層5の外周面全体と、支柱7の両側面とが、コア層5よりも屈折率の低い有機材料を用いたクラッド層6によって覆われている。
つまり、本導波路構造は、コア層5の下に、コア層5の幅W1よりも細く、且つ、第2エッチングストップ層2を介して基板1とつながっている支柱7があることを特徴としており、この支柱7はコア層5の幅W1よりも狭い幅W2の第1エッチングストップ層4とクラッド層3から成っている。従って、コア層5は支柱7と第2エッチングストップ層2を介して基板1につながっている。また、有機材料クラッド層6によって、支柱7との接続部を除くコア層5の外周面全体が覆われている。即ち、コア層5の光進行方向(図1Aの紙面に垂直な方向)と垂直な断面の外周面である上面5aと、両側面5b,5cと、下面5dの両側部分(支柱7が接続されている部分以外の部分)とが、有機材料クラッド層6によって覆われている。また、有機材料クラッド層6は支柱7の両側も覆っている。即ち、支柱7の前記光進行方向と垂直な断面の両側の面7a,7b全体が、有機材料クラッド層6で覆われている。
また、コア層5から下層4,3へと順次エッチング加工して上記構造の半導体細線導波路を形成することができるようにするため、コア層5、第1エッチングストップ層4、クラッド層3及び第2エッチングストップ層2の材料は、コア層5をエッチングするときに第1エッチングストップ層4がエッチングされず、第1エッチングストップ層4をエッチングするときにコア層5及びクラッド層3がエッチングされず、クラッド層3をエッチングするときにコア層5、第1エッチングストップ層4及び第2エッチングストップ層2がエッチングされない材料からなっている。
その際、例えば、コア層5に用いる半導体混晶のバンドギャップ波長を、第1エッチングストップ層4に用いる半導体混晶のバンドギャップ波長よりも小さくし、更に第1エッチングストップ層4に用いる半導体混晶のバンドギャップ波長を、クラッド層3に用いる半導体混晶のバンドギャップ波長よりも大きくする。
上記構造の半導体細線導波路に対して、図1Bに示すように従来のハイメサ導波路は、基板1上に下部クラッド層3、コア層5、上部クラッド層3を順次積層し、これらの両側面だけが有機材料を用いたクラッド層6によって覆われた構造になっている。
次に、本実施の形態例1に係るIII V族半導体を用いた細線導波路の作製方法を説明する。半導体細線導波路は図2A〜図2Fの順で作製する。
まず、図2Aに示すように、III V族半導体混晶基板であるInP基板1上に、第2エッチングストップ層2、InPクラッド層3、第1エッチングストップ層4、コア層5を順次成長させる。このとき、第2エッチングストップ層2はコア層5と同じ材料で良く、厚さは数十nm程度あれば良い。第1エッチングストップ層4はコア層5の材料と選択性ウェットエッチングが可能な材料とする。即ち、第1エッチングストップ層4には、コア層5をエッチングするときに第1エッチングストップ層4がエッチングされない材料を用いる。
第1エッチングストップ層4としては、コア層5をバンドギャップ波長λ1のInGaAsPとすると、それよりも長いバンドギャップ波長λ2をもつInGaAsPとする。但し、λ2は導波路を伝搬させる光の波長λよりも短波長であるとする。つまり、λ1<λ2<λである。第1エッチングストップ層4の厚さはやはり数十nm程度あれば良い。コア層5は所望の厚さに成長させる。ここではコア層5及び第2エッチングストップ層2をバンドギャップ波長λ1のInGaAsP、第1エッチングストップ層4をバンドギャップ波長λ2(>λ1)のInGaAsPとする。
次に、コア層5を形成する部分にマスク(図示省略)をつけ、ドライエッチングによって、第1エッチングストップ層4の上面までコア層5を削る。その結果、図2Bに示すような状態になる。より具体的にはCH4とH2を用いたリアクティブイオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)、ハロゲンガスを用いた反応性RIE(ICP−RIE:Inductive Coupled Plasma-RIE)、リアクティブイオンビームエッチング(RIBE:Reactive Ion Beam Etching)などを用いてコア層5をエッチングする。
そして、第1エッチングストップ層4がコア層5よりも早くエッチングされるような溶液を用いて、即ち第1エッチングストップ層4のみをエッチングする溶液を用いて、第1エッチングストップ層4のウェットエッチングを行う。例えば、硫酸と水と過酸化水素水を3:1:1で混合した溶液を用いると、InGaAsPのエッチングレートはバンドギャップ波長が長いほど大きく、またInPはエッチングされないため、バンドギャップ波長λ2のInGaAsPの第1エッチングストップ層4はエッチングされるが、バンドギャップ波長λ1のInGaAsPのコア層5と、InPのクラッド層3はエッチングされない。即ち、コア層5及びクラッド層3には、第1エッチングストップ層4をエッチングするときにコア層5及びクラッド層3がエッチングされない材料を用いている。このエッチングの結果、図2Cのような状態になる。このとき、コア層5の下のInGaAsPの第1エッチングストップ層4の幅が、コア層5の幅W1よりも狭い所望の幅W2になるようにエッチング時間を調整する。
更に、この図2Cの状態から、ドライエッチングによりInPクラッド層3をエッチングして、図2Dのような状態にした後、InPのみを溶かすような溶液、例えば塩酸と燐酸を1:3で混合した溶液を用いて、InPクラッド層3のウェットエッチングを行うと、図2Eのような状態になる。即ち、コア層5の幅W1よりも狭い幅W2の第1エッチングストップ層4とクラッド層3から成る支柱7が形成される。このクラッド層3をエッチングするときにコア層5、第1エッチングストップ層4及び第2エッチングストップ層2がエッチングされない材料を、コア層5、第1エッチングストップ層4及び第2エッチングストップ層2に用いている。ここでは前記溶液の塩酸と燐酸の混合比を1:3としたが、他の混合比でも良い。もし、第1エッチングストップ層4が無く、コア層5をエッチング後、直接InPクラッド層3をエッチングすると、結晶の面方位によっては、コア層5がマスクとなって、横方向へのエッチングが進行せず、コア層5下の支柱7を形成することができない。
この図2Eの状態から、コア層5の上についているマスクを除去して、有機材料(ここではBCB(benzocyclobutene)とする)を塗布することにより、支柱7との接続部を除くコア層5の外周面全体(即ち上面5a、コア層5のエッチングで形成された両側面5b,5c、支柱7の両側面7a,7bの形成で露出した支柱7の両側の下面5d)と、支柱7の両側面7a,7b)とを、コア層5よりも屈折率の低い有機材料クラッド層6によって覆う。かくして、図2Fのような状態の半導体細線導波路が作製される。
なお、図2Bから図2Dの工程において、図2Cと図2Dの工程の順番を逆にしても問題は無い。つまり、先にドライエッチングでクラッド層3までエッチングした後にウェットエッチングで第1エッチングストップ層4をエッチングしても良い。また、第1エッチングストップ層4をウェットエッチングでエッチングした後のクラッド層3のドライエッチング(図2D)を省略して、図2Eのクラッド層3のウェットエッチングを行っても良い。
本半導体細線導波路の構造では、導波路の周りが全て有機材料のクラッド層6で埋まっているため、機械的な強度に関しては問題が無い。また光の進行方向に不連続部も生じないため導波路の特性も通常のものとなる。更に、周囲を埋める物質が空気ではないために、空気中にさらした導波路よりも放熱は良い。なお、ここでは導波路の周りを埋める有機材料をBCBとしたが、その屈折率が半導体に比べて小さいものであれば他の有機材料、例えばポリイミドでも良い。この半導体細線導波路構造は従来のハイメサ導波路構造と似ているが、上部クラッド層が無いためにコア層5の上側への光の閉じ込めは強く、コア層5の下側に関しても、支柱7がコア層5の幅よりも細いために、強い光の閉じ込めが可能となる。
図3A、図3Bはそれぞれ、光の波長1.55μmに対する、支柱つき細線導波路、ハイメサ導波路の1μm当たりの曲げ損失の曲げ半径依存性を示したものである。ここに、ハイメサ導波路の導波路幅は1.5 μm、コア層5の厚さは0.4μm、上部クラッド層3の高さは2μm、メサ全体の高さは3μmである。細線導波路部に関しては、導波路コア層5の幅、厚さを0.5 μmとし、支柱7の幅W2を0.25 μmとし、支柱7の高さHを1μm、1.5 μm、2μmとしている。導波路の幅は共に、導波モードが単一である条件を満たす幅とした。両導波路共に、クラッド層6は有機材料BCBであり、コア層5はInGaAsPである。コア層5は基板1に格子整合しているものとし、その組成はバンドギャップ波長によって特定するものとする。例えば、バンドギャップ波長が1.1 μmの場合は1.1Qと書くことにする。
図3A、図3Bから、ハイメサ導波路の場合には、コア層5に1.3Qを用いたとしても、90度当たりの曲げ損失0.01 dBを達成するには曲げ半径が100μm以上でなければならないのに対し、支柱つき細線導波路ではコア層5が1.2Qであっても曲げ半径5μmで達成できることがわかる。このとき、一つの曲げ部における導波路長さは、ハイメサ導波路では628μm、細線導波路では30μmと20分の1に小さくすることが可能である。このことから、曲げ部を多数含む光集積回路にした場合でも同様のサイズ低減を計ることが可能である。但し、基板1から支柱7の高さHが小さいと、基板1への漏れ損失が大きくなり、曲げ損失とは別の損失が発生するため、Hはなるべく大きいほうが良く、図3AからHが1μmのとき、漏れ損失が10-5 dB程度であることから、少なくともHは1μm以上であることが望ましい。しかしあまりに高すぎると、機械的に弱くなるため、一般的なハイメサ導波路の高さである3μm以下であることが望ましい。
また、支柱の幅W2については、細いほど光の閉じ込めが強くなるが、あまりに細いと機械的に弱くなってしまい、太すぎると光の閉じ込めが弱いことから、コア層5の幅W1の25〜75%程度が良い。支柱つきの本細線導波路構造では通常の細線導波路に比べて、導波路が基板とつながっているため、作製の工程や、完成した後で機械的な強度が強いという利点がある。
<実施の形態2>
本発明の実施の形態例2の光半導体装置では、半導体細線導波路の構造は上記実施の形態例1の半導体細線導波路の構造(図1参照)と同じであるが、その作製方法に違いがある。その作製方法を図4A〜図4Kに示す。半導体細線導波路は図2A〜図2Fの順で作製する。ほとんどの工程は実施の形態例1の場合と同様であるが、本実施の形態例2ではコア層5からクラッド層3までのエッチング加工を2回に分けて行うことに特徴がある。
まず、図4Aに示すように、III V族半導体混晶基板であるInP基板1上に、第2エッチングストップ層2、InPクラッド層3、第1エッチングストップ層4、コア層5を順次成長させる。このとき、第2エッチングストップ層2はコア層5と同じ材料で良く、厚さは数十nm程度あれば良い。第1エッチングストップ層4はコア層5の材料と選択性ウェットエッチングが可能な材料とする。即ち、第1エッチングストップ層4には、コア層5をエッチングするときに第1エッチングストップ層4がエッチングされない材料を用いればよい。
第1エッチングストップ層4としては、コア層5をバンドギャップ波長λ1のInGaAsPとすると、それよりも長いバンドギャップ波長λ2をもつInGaAsPとする。但し、λ2は導波路を伝搬させる光の波長λよりも短波長であるとする。つまり、λ1<λ2<λである。第1エッチングストップ層4の厚さはやはり数十nm程度あれば良い。コア層5は所望の厚さに成長させる。ここではコア層5及び第2エッチングストップ層2をバンドギャップ波長λ1のInGaAsP、第1エッチングストップ層4をバンドギャップ波長λ2(>λ1)のInGaAsPとする。
次に、コア層5の一部分(図4Bの右側だけ)にマスク(図示省略)をつけ、ドライエッチングによって、第1エッチングストップ層4の上面まで、コア層5の幅方向の一方側(図4Bの左側)をエッチングして削る。その結果、図4Bに示すような状態になる。より具体的にはCH4とH2を用いたリアクティブイオンエッチング(RIE)、ハロゲンガスを用いた反応性RIE(ICP−RIE)、リアクティブイオンビームエッチング(RIBE)などを用いてコア層5をエッチングする。
そして、第1エッチングストップ層4がコア層5よりも早くエッチングされるような溶液を用いて、即ち第1エッチングストップ層4のみをエッチングする溶液を用いて、第1エッチングストップ層4の幅方向の一方側(図4Cの左側)のウェットエッチングを行う。例えば、硫酸と水と過酸化水素水を3:1:1で混合した溶液を用いると、InGaAsPのエッチングレートはバンドギャップ波長が長いほど大きく、またInPはエッチングされないため、バンドギャップ波長λ2のInGaAsPの第1エッチングストップ層4はエッチングされるが、バンドギャップ波長λ1のInGaAsPのコア層5と、InPのクラッド層3はエッチングされない。即ち、コア層5及びクラッド層3には、第1エッチングストップ層4をエッチングするときにコア層5及びクラッド層3がエッチングされない材料を用いている。このエッチングの結果、図4Cのような状態になる。このとき、コア層5の下のInGaAsPの第1エッチングストップ層4の幅が、コア層5の幅W1よりも狭い所望の幅W2になるようにエッチング時間を調整する。
更に、この図4Cの状態から、ドライエッチングによりInPクラッド層3の幅方向の一方側(図4Dの左側)をエッチングして、図4Dのような状態にした後、InPのみを溶かすような溶液、例えば塩酸と燐酸を1:3で混合した溶液を用いて、InPクラッド層3の幅方向の一方側(図4Eの左側)のウェットエッチングを行うと、図4Eのような状態になる。即ち、コア層5の幅W1よりも狭い幅W2の第1エッチングストップ層4とクラッド層3から成る支柱7の幅方向の一方側(図4Eの左側)が形成される。このクラッド層3をエッチングするときにコア層5、第1エッチングストップ層4及び第2エッチングストップ層2がエッチングされない材料を、コア層5、第1エッチングストップ層4及び第2エッチングストップ層2に用いている。ここでは前記溶液の塩酸と燐酸の混合比を1:3としたが、他の混合比でも良い。もし、第1エッチングストップ層4が無く、コア層5をエッチング後、直接InPクラッド層3をエッチングすると、結晶の面方位によっては、コア層5がマスクとなって、横方向へのエッチングが進行せず、コア層5下の支柱7を形成することができない。
この図4Eの状態から、コア層5の上についているマスクを除去して、有機材料(ここではBCB(benzocyclobutene)とする)を塗布することより、コア層5の上面5a、一方の側面5b及び下面5d(即ちコア層5のエッチングで形成された一方の側面5bと、支柱7の一方の側面7aの形成で露出した下面5dの一方側)と、支柱7の一方の側面7aとを、有機材料クラッド層6で覆う。その結果、図4Fのような状態となる。ここで1回目のエッチング加工が終了する。
なお、図4Bから図4Dの工程において、図4Cと図4Dの工程の順番を逆にしても問題は無い。つまり、先にドライエッチングでクラッド層3までエッチングした後にウェットエッチングで第1エッチングストップ層4をエッチングしても良い。また、第1エッチングストップ層4をウェットエッチングでエッチングした後のクラッド層3のドライエッチング(図4D)を省略して、図4Eのクラッド層3のウェットエッチングを行っても良い。
2回目のエッチング加工では、始めに、図4Gに示すように、コア層5を所望の幅だけ残すように有機材料クラッド層6にマスク(図示省略)をつけ、その他の部分の有機材料クラッド層6をエッチングする。即ち、コア層5の上面5aを覆っている有機材料クラッド層6の幅方向の他方側(図4Gの右側)をエッチングする。その後は1回目のエッチング加工と同様の手順で同様のエッチング加工を繰り返す。
即ち、まず、ドライエッチングによって、第1エッチングストップ層4の上面まで、コア層5の幅方向の他方側(図4Hの右側)をエッチングして削る。その結果、図4Hに示すような状態になる。
そして、第1エッチングストップ層4がコア層5よりも早くエッチングされるような溶液を用いて、即ち第1エッチングストップ層4のみをエッチングする溶液を用いて、第1エッチングストップ層4の幅方向の他方側(図4Iの右側)のウェットエッチングを行う。その結果、図4Iのような状態となる。このとき、コア層5の下のInGaAsPの第1エッチングストップ層4の幅が、コア層5の幅W1よりも狭い所望の幅W2になるようにエッチング時間を調整する。
更に、この図4Iの状態から、InPのみを溶かすような溶液を用いて、InPクラッド層3の幅方向の他方側(図4Jの右側)のウェットエッチングを行う。その結果、図4Jのような状態となる。即ち、支柱7の幅方向の他方側(図4Eの左側)が形成されて、支柱7が完成する。
最後に、もう一度、有機材料(BCB)を塗布することにより、コア層5の他方の側面5c及び下面5d(即ちコア層5のエッチングで形成された他方の側面5bと、支柱7の他方の側面7aの形成で露出した下面5dの他方側)と、支柱7の他方の側面7bとを、有機材料クラッド層6で覆う。かくして、支柱7との接続部を除くコア層5の外周面全体と、支柱7の両側面とが、有機材料クラッド層6によって覆われた状態となる。即ち、図4Kのような状態となり、半導体細線導波路の構造が完成する。
なお、図4Jの工程では、1回目のエッチング加工の図4D,図4Eと同様にクラッド層3をドライエッチングしてからウェットエッチングをするようにしてもよい。また、この場合には、先にドライエッチングでクラッド層3までエッチングした後にウェットエッチングで第1エッチングストップ層4をエッチングしても良い。
本実施の形態例2の作製方法では、第1エッチングストップ層4とクラッド層3をエッチングして支柱を形成する際に、常に片側がより大きな物質にくっついている状態でエッチングすることができる。即ち、1回目のエッチング加工では、図4Eに示すように第1エッチングストップ層4及びクラッド層3の片側部分(2回目のエッチング加工で除去される部分)が支柱7にくっついている状態であり、2回目のエッチング加工では、図4Jに示すように有機材料クラッド層6が支柱7にくっついている状態である。従って、支柱7が細いときなどに、それが倒れてしまうことを防ぎ、半導体細線導波路を作製する途中での機械的な強度を改善することが可能である。
<実施の形態例3>
本発明の実施の形態例3の光半導体装置では、半導体細線導波路の構造及び作製方法は実施の形態例1,2と同じであるが(図1A,図2A〜図2F,図4A〜図4K参照)、第1エッチングストップ層4をInGaAlAsとすることに特徴がある。通常、アルミニウムを混ぜた半導体混晶は酸に対してより溶けやすい性質をもっているため、InGaAlAsを本発明の半導体細線導波路を作成するための第1エッチングストップ層4に用いることができ、実施の形態例1,2と同様の効果を得ることができる。
<実施の形態例4>
本発明の実施の形態例3の光半導体装置では、半導体細線導波路の構造及び作製方法は実施の形態例1,2と同じであるが、コア層5及び第1エッチングストップ層4をInGaAlAsとすることに特徴がある。コア層5と第1エッチングストップ層4のバンドギャップ波長を変えることで、実施の形態例1,2と同様に半導体細線導波路を作成することができ、同様の効果を得ることができる。
なお、上記実施の形態例1〜4においては、導波路層にはInP、InGaAsP、InGaAlAsを用いたが、使用する光の波長がバンドギャップ波長よりも長く、前述の材料条件、即ち
コア層5、第1エッチングストップ層4、クラッド層3及び第2エッチングストップ層2の材料が、コア層5をエッチングするときに第1エッチングストップ層4がエッチングされず、第1エッチングストップ層4をエッチングするときにコア層5及びクラッド層3がエッチングされず、クラッド層3をエッチングするときにコア層5、第1エッチングストップ層4及び第2エッチングストップ層2がエッチングされない材料からなるという条件を満たすならば、他の半導体材料GaAs、AlGaAs、GaInNAs、ZnSe、GaNを用いても良い。
また、上記実施の形態例1〜4においては、基板はInPを用いたが、GaAs、Si、サファイア基板などを用いても良い。
また、コア層がバルク半導体、もしくは半導体を用いた量子井戸構造であってもよい。
本発明は光半導体装置及びその作製方法に関するものであり、半導体レーザや半導体受光器のような光半導体送受信装置などに適用して有用なものである。
1 半導体混晶基板
2 第2エッチングストップ層
3 半導体クラッド層
4 第1エッチングストップ層
5 半導体導波路コア層
5a コア層の上面
5b,5c コア層の側面
5d コア層の下面
6 有機材料クラッド層
7 支柱

Claims (8)

  1. 基板と、前記基板上に第2エッチングストップ層、クラッド層、第1エッチングストップ層、光の導波層であるコア層を順次積層して成る化合物半導体導波路構造を有し、
    前記第1エッチングストップ層及び前記クラッド層が、前記コア層の幅よりも狭い幅に形成されて、前記コア層と前記第2エッチングストップ層とをつなぐ支柱となっており、
    前記支柱との接続部を除く前記コア層の外周面全体と、前記支柱の両側面とが、前記コア層よりも屈折率の低い有機材料クラッド層によって覆われていること、
    を特徴とする光半導体装置。
  2. 請求項1に記載の光半導体装置において、
    前記コア層、前記第1エッチングストップ層、前記クラッド層及び前記第2エッチングストップ層の材料は、前記コア層をエッチングするときに前記第1エッチングストップ層がエッチングされず、前記第1エッチングストップ層をエッチングするときに前記コア層及び前記クラッド層がエッチングされず、前記クラッド層をエッチングするときに前記コア層、前記第1エッチングストップ層及び前記第2エッチングストップ層がエッチングされない材料からなっていること、
    を特徴とする光半導体装置。
  3. 請求項1又は2に記載の光半導体装置において、
    前記コア層に用いる半導体混晶のバンドギャップ波長が、前記第1エッチングストップ層に用いる半導体混晶のバンドギャップ波長よりも小さく、
    更に前記第1エッチングストップ層に用いる半導体混晶のバンドギャップ波長が、前記クラッド層に用いる半導体混晶のバンドギャップ波長よりも大きいこと、
    を特徴とする光半導体装置。
  4. 請求項1〜3の何れか1項に記載の光半導体装置において、
    前記支柱の幅が、前記コア層の幅の25〜75%であることを特徴とする光半導体装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の光半導体装置において、
    前記コア層の下面から前記第2エッチングストップ層の上面までの前記支柱の高さが、1μm以上、3μm以下であることを特徴とする光半導体装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の光半導体装置において、
    前記コア層がバルク半導体、もしくは半導体を用いた量子井戸構造を含むことを特徴とする光半導体装置。
  7. 請求項2に記載の光半導体装置を作製する方法であって、
    前記基板上に前記第2エッチングストップ層、前記クラッド層、前記第1エッチングストップ層、前記コア層を順次積層する工程と、
    前記コア層をエッチングする工程と、
    前記第1エッチングストップ層をエッチングした後、前記クラッド層をエッチングして、前記支柱を形成する工程と、
    前記支柱との接続部を除く前記コア層の外周面全体と、前記支柱の両側面とを、前記有機材料クラッド層で覆う工程と、
    を実施することを特徴とする光半導体装置の作製方法。
  8. 請求項2に記載の光半導体装置を作製する方法であって、
    前記基板上に前記第2エッチングストップ層、前記クラッド層、前記第1エッチングストップ層、前記コア層を順次積層する工程と、
    前記コア層の幅方向の一方側をエッチングする工程と、
    前記第1エッチングストップ層の幅方向の一方側をエッチングした後、前記クラッド層の幅方向の一方側をエッチングして、前記支柱の一方の側面を形成する工程と、
    前記コア層の上面、一方の側面及び下面と、前記支柱の一方の側面とを、前記有機材料クラッド層で覆う工程と、
    前記コア層の上面を覆っている前記有機材料クラッド層の幅方向の他方側をエッチングする工程と、
    前記コア層の幅方向の他方側をエッチングする工程と、
    前記第1エッチングストップ層の幅方向の他方側をエッチングした後、前記クラッド層の幅方向の他方側をエッチングして、前記支柱の他方の側面を形成する工程と、
    前記コア層の他方の側面及び下面と、前記支柱の他方の側面とを、前記有機材料クラッド層で覆う工程と、
    を実施することを特徴とする光半導体装置の作製方法。
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