JP5191831B2 - 被検体観測装置及び被検体観測装置の作動方法 - Google Patents

被検体観測装置及び被検体観測装置の作動方法 Download PDF

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本発明は、被検体観測装置及び被検体観測装置の作動方法に関し、特に、被検体からの散乱光を変調することにより得られる変調後の光に基づき、該被検体の観測を行う被検体観測装置及び被検体観測装置の作動方法に関するものである。
被検体からの戻り光の散乱角度分布を検出し、該散乱角度分布により該被検体の状態を観測するための技術が従来提案されている。例えば特許文献1によれば、ガラス管の欠陥検査方法において、ガラス管の外表面または内表面にほぼ垂直にレーザ光を照射し、ガラス管によるレーザ光の散乱光の強さと角度分布を検出し、検出された散乱光の強さと角度分布によって、ガラス管の欠陥の大きさ及び泡筋欠陥と異物との区別を行う技術が記載されている。
一方、粘膜表層付近の毛細血管の状態を観測するための技術が従来提案されている。例えば特許文献2によれば、生体観測装置において、粘膜表層の毛細血管の構造が強調された、狭帯域の分光画像を生成するための構成が記載されている。
特開平11−258167号公報 特開2006−341078号公報
ところで、生体組織は、一般的に、細胞の核異型または細胞の構造異型の度合いにより、正常組織と腫瘍組織とに分類される。すなわち、細胞の核異型または細胞の構造異型の度合いを直接観測することができれば、例えば食道早期がんのような、特徴的な所見に乏しい腫瘍組織を同定する場合において非常に有益であると考えられる。
しかし、特許文献1に記載の技術は、ガラス管の欠陥の大きさ及び泡筋欠陥と異物との区別を行うためのものであるため、細胞の核異型または細胞の構造異型の度合いの観測を行うための用途としては用いることができない。
また、特許文献2に記載の生体観測装置によれば、毛細血管に何ら影響を与えない腫瘍組織に対しては有効な効果が得られず、その結果、特徴的な所見に乏しい腫瘍組織を同定することができない、という課題がある。
さらに、特許文献2に記載の生体観測装置によれば、通常のカラー画像を取得するモードと、狭帯域の分光画像を取得するモードとの間の切り替えの際に要する動作が複雑化してしまう、という課題がある。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、散乱特性が夫々異なる複数の領域を具備する散乱媒体において、簡易な動作により所望の散乱特性を示す領域を同定することが可能な被検体観測装置及び被検体観測装置の作動方法を提供することを目的としている。
本発明における一態様の被検体観測装置は、被検体に対して光を出射する光出射部と、前記光出射部から出射される光を、第1の分光分布を具備する第1の光または前記第1の分光分布とは異なる第2の分光分布を具備する第2の光のいずれかに切り替える分光特性切替部と、前記分光特性切替部により切り替えられた前記第1の光または前記第2の光が前記被検体へ出射された際の前記被検体からの戻り光の散乱角を検出し、該散乱角に応じた光学的な変調を前記戻り光に対して施す光変調部と、前記光変調部による前記光学的な変調後の光に基づき、前記被検体における光散乱の状態を示すための信号を生成して出力する信号出力部と、を有し、前記光変調部は、前記戻り光の前方散乱方向を0°とした場合の前記散乱角が0°以上かつ所定の値以下の光を通過させる光透過部と、前記散乱角が前記所定の値より大きくかつ90°未満の光に対して前記第1の分光分布と一致する波長帯域の光のみを透過させ、かつ、それ以外の波長帯域の光を遮断する光選択透過部と、を有する。
本発明における他の態様の被検体観測装置は、被検体に対して光を出射する光出射部と、前記光出射部から出射される光を、第1の分光分布を具備する第1の光または前記第1の分光分布とは異なる第2の分光分布を具備する第2の光のいずれかに切り替える分光特性切替部と、前記分光特性切替部により切り替えられた前記第1の光または前記第2の光が前記被検体へ出射された際の前記被検体からの戻り光の散乱角を検出し、該散乱角に応じた光学的な変調を前記戻り光に対して施す光変調部と、前記光変調部による前記光学的な変調後の光に応じ、前記被検体の像を撮像する撮像素子と、を有し、前記光変調部は、前記戻り光の前方散乱方向を0°とした場合の前記散乱角が0°以上かつ所定の値以下の光を通過させる光透過部と、前記散乱角が前記所定の値より大きくかつ90°未満の光に対して前記第1の分光分布と一致する波長帯域の光のみを透過させ、かつ、それ以外の波長帯域の光を遮断する光選択透過部と、を有する。
本発明における一態様の被検体観測装置の作動方法は、出射部から出射される光を、分光特性切替部により、第1の分光分布を具備する第1の光または前記第1の分光分布とは異なる第2の分光分布を具備する第2の光のいずれかに切り替え、前記分光特性切替部により切り替えられた前記第1の光または前記第2の光を被検体へ出射し、前記分光特性切替部により切り替えられた前記第1の光または前記第2の光が前記被検体へ出射された際に前記被検体から発せられる戻り光の散乱角を検出し、前記戻り光の前方散乱方向を0°とした場合における前記散乱角が0°以上かつ所定の値以下の光の通過させるとともに、前記散乱角が前記所定の値より大きくかつ90°未満の光に対して前記第1の分光分布と一致する波長帯域の光のみを透過させ、かつそれ以外の波長帯域の光を遮断するような光学的な変調を前記戻り光に対して施し、前記光学的な変調後の光に基づき、前記被検体における光散乱の状態を示すための信号を生成して出力する。
本発明における他の態様の被検体観測装置の作動方法は、出射部から出射される光を、分光特性切替部により、第1の分光分布を具備する第1の光または前記第1の分光分布とは異なる第2の分光分布を具備する第2の光のいずれかに切り替え、前記分光特性切替部により切り替えられた前記第1の光または前記第2の光を被検体へ出射し、前記分光特性切替部により切り替えられた前記第1の光または前記第2の光が前記被検体へ出射された際に前記被検体から発せられる戻り光の散乱角を検出し、前記戻り光の前方散乱方向を0°とした場合における前記散乱角が0°以上かつ所定の値以下の光の通過させるとともに、前記散乱角が前記所定の値より大きくかつ90°未満の光に対して前記第1の分光分布と一致する波長帯域の光のみを透過させ、かつそれ以外の波長帯域の光を遮断するような光学的な変調を前記戻り光に対して施し、前記光学的な変調後の光に応じ、前記被検体の像を撮像する。
本発明における被検体観測装置及び被検体観測装置の作動方法によると、散乱特性が夫々異なる複数の領域を具備する散乱媒体において、簡易な動作により所望の散乱特性を示す領域を同定することが可能である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1から図10は、本発明の実施形態に係るものである。図1は、散乱物体に光が入射した場合の散乱特性を模式的に示す図である。図2は、散乱特性が夫々異なる複数の領域を具備する被検体の一例を示す図である。図3は、2つの異なる散乱媒体における、散乱角に応じた散乱光の強度の分布を示す図である。図4は、本実施形態に係る被検体観測装置の要部の構成を示す図である。図5は、本実施形態に係る被検体観測装置が具備する照明部から出射される第1の照明光の分光分布の一例を示す図である。図6は、本実施形態に係る被検体観測装置が具備する照明部から出射される第2の照明光の分光分布の一例を示す図である。図7は、本実施形態に係る被検体観測装置が具備する撮像部の具体的な構成の一例を示す図である。図8は、図7の撮像部が具備する光変調素子の具体的な構成の一例を示す図である。図9は、図8の光変調素子が具備する光選択透過部及び光透過部における光透過率の一例を示す図である。図10は、図3の散乱角の分布を具備する散乱光に対し、図8の光変調素子による光学的変調を施した場合の変調結果を示す図である。
まず、本実施形態において用いられている原理について説明を行う。
図1に示すように、散乱物体101に対して紙面左側から水平に光が入射することにより前方散乱が生じる場合、該光は、例えば閉曲線Rとして模式的に示す散乱特性を具備するものとして散乱される。
そして、散乱物体101へ入射される光の進行方向に対して順方向の角度を0°とし、散乱物体101へ入射される光の進行方向に対して逆方向の角度を180°とした場合、散乱角θは、0°≦θ≦180°の値を取るものとして定義される。
ここで、図2のような上下2層構造を具備する被検体102を一例として挙げつつ説明を進める。
被検体102の下層には、強い光吸収特性を示す吸収物体102aが一様に存在している。
一方、被検体102の上層は、左右及び中央の3つの領域に分かれた構造を具備している。そして、前記3つの領域において、相対的に弱い前方散乱特性を示す第1の散乱媒体102bが左右の領域に夫々存在し、また、相対的に強い前方散乱特性を示す第2の散乱媒体102cが中央の領域に存在している。
前述のような構造を具備する被検体102に対し、紙面上方から垂直かつ一様に光が入射した場合、散乱媒体102bからの散乱光(戻り光)の強度に応じた散乱角θの分布は、図3の曲線Dbとして示すようなものとなる。また、前述のような構造を具備する被検体102に対し、紙面上方から垂直かつ一様に光が入射した場合、散乱媒体102cからの散乱光(戻り光)の強度に応じた散乱角θの分布は、図3の曲線Dcとして示すようなものとなる。
なお、図3の曲線Db及び曲線Dcとして示す、散乱角θに応じた散乱光(戻り光)の強度の分布は、以下のような推察に基づいて得られた知見である。
例えば、被検体102として生体組織を想定した場合、被検体102に入射した光の大部分は、該生体組織の内部において多重散乱を受ける。この場合、撮像装置の対物光学系に入射される光が生体組織の内部における多重散乱の結果であることを鑑みると、該生体組織の表面直下の散乱物体から強い前方散乱による光が出射されるものとして観測される。すなわち、生体組織による多重散乱を受けた光を観測することは、生体組織の表面直下の散乱物体から出射される前方散乱光を観測することに相当すると考えられる。
以上に述べた推察によれば、図3に示すように、第1の散乱媒体102b及び第2の散乱媒体102cが互いに異なる前方散乱特性を有することに伴い、散乱光(戻り光)の強度に応じた散乱角θの分布が互いに異なるものとなる。
次に、以上に述べた原理を利用した、本発明の実施形態に係る被検体観測装置の構成について説明を行う。
被検体観測装置1は、図4に示すように、被検体102Aに対して照明光を出射する照明部2と、該照明光の戻り光に対して光学的な変調を施したものを光電変換することにより、撮像信号を生成して出力する撮像部3と、該撮像信号に対して信号処理を施すことにより、映像信号を生成して出力する信号処理部4と、該映像信号に応じた被検体102Aの像を表示する表示部5と、を有している。
なお、被検体102Aは、内部構造として、前述した第1の散乱媒体102b及び第2の散乱媒体102cがランダムに配置されているような構造を少なくとも具備するものとする。
照明部2は、分光特性切替部としてのスイッチ2aを具備するとともに、分光分布が相互に異なる2種類の照明光を切り替えつつ出射可能な構成を有している。具体的には、照明部2は、例えば、図5のような第1の櫛型の分光分布を具備する第1の照明光と、図6のような第2の櫛型の分光分布を具備する第2の照明光とを、スイッチ2aにより切り替えつつ出射可能な構成を有している。なお、前記第1の櫛型の分光分布と、前記第2の櫛型の分光分布との間においては、光強度が最大となる波長帯域が相互に重なっていないものとする。
撮像部3は、図7に示すように、入射された戻り光を、自身への入射角に応じた平行光として出射する第1の光学系3aと、第1の光学系3aから出射される平行光に対して光学的な変調を施す光変調素子3bと、光変調素子3bにより変調された光を結像する第2の光学系3cと、第2の光学系3cにより結像された光を光電変換することにより、撮像信号を生成して出力する撮像素子3dと、を有して構成されている。
なお、本実施形態における光変調部は、第1の光学系3a及び光変調素子3bにより構成されているものとする。
第1の光学系3a及び第2の光学系3cは、互いに略同一の直径を具備するフレネルレンズにより構成されている。
なお、第1の光学系3aは、入射された戻り光を平行光として出射可能なものであれば、1枚のフレネルレンズにより構成されるものに限らず、複数枚のレンズを組み合わせて構成されるものであっても良い。
光変調部としての光変調素子3bは、図7及び図8に示すように、例えば第1の光学系3a及び第2の光学系3cと略同一の直径を具備する円板状に形成されている。また、光変調素子3bは、光透過率が相互に異なる2つの領域としての、光選択透過部3b1と、光透過部3b2と、を具備するように形成されている。
具体的には、光選択透過部3b1は、図9に示すように、前述の第1の櫛型の分光分布と一致する波長帯域の光のみを透過させ、かつ、それ以外の波長帯域の光を遮断するように形成されている。また、光透過部3b2は、図9に示すように、入射された光を略全て透過させるように形成されている。
続いて、本実施形態の被検体観測装置1の作用について説明を行う。
まず、ユーザは、スイッチ2aを操作することにより、照明部2から第1の照明光を出射させる。
光出射部としての照明部2から出射された第1の照明光は、被検体102Aの内部において多重散乱を受けた後、戻り光として第1の光学系3aに入射される。
このとき、被検体102Aの表面からの戻り光は、図7に示すように、該戻り光の前方散乱方向を0°とした場合に、0°以上90°未満の散乱角を夫々具備するものとして第1の光学系3aに入射される。
前述の推察により得られた知見によれば、戻り光が第1の散乱媒体102bからのものであれば、図3の曲線Dbに示される散乱角の分布を示す一方、戻り光が第2の散乱媒体102cからのものであれば、図3の曲線Dcに示される散乱角の分布を示すこととなる。
そして、第1の照明光の戻り光は、第1の光学系3aを経た後、平行光として光変調素子3bへ入射される。
このとき、第1の照明光の戻り光としての平行光は、前述の第1の櫛型の分光分布と一致する波長帯域の光のみを透過させる特性を光選択透過部3b1が具備していることにより、光変調素子3bを透過する。
すなわち、前述した構成を具備する光変調素子3bは、第1の照明光の戻り光に応じた平行光に対して光学的変調を施すことなく、強度を略維持したままの状態として該平行光を通過させる。
その後、光変調素子3bを透過した平行光は、第2の光学系3cにより結像され、撮像素子3dにより光電変換された後、撮像信号として信号処理部4へ出力される。
信号出力部としての撮像素子3dから出力された撮像信号は、信号処理部4により映像信号に変換された後、表示部5へ出力される。これにより、表示部5には、略自然な色合いを具備する被検体102Aの像が出力される。
次に、ユーザは、スイッチ2aを操作することにより、照明部2から第2の照明光を出射させる。
光出射部としての照明部2から出射された第2の照明光は、被検体102Aの内部において多重散乱を受けた後、戻り光として第1の光学系3aに入射される。
このとき、被検体102Aの表面からの戻り光は、図7に示すように、該戻り光の前方散乱方向を0°とした場合に、0°以上90°未満の散乱角を夫々具備するものとして第1の光学系3aに入射される。
前述の推察により得られた知見によれば、戻り光が第1の散乱媒体102bからのものであれば、図3の曲線Dbに示される散乱角の分布を示す一方、戻り光が第2の散乱媒体102cからのものであれば、図3の曲線Dcに示される散乱角の分布を示すこととなる。
そして、第2の照明光の戻り光は、第1の光学系3aを経た後、平行光として光変調素子3bへ入射される。
このとき、第1の光学系3aに対する入射角が0°以上かつ所定の角度θ1以下の戻り光は、光変調素子3bの光透過部3b2を通過するため、強度が略維持されたままの状態として第2の光学系3cへ出射される。また、第1の光学系3aに対する入射角が所定の角度θ1より大きくかつ90°未満の戻り光は、光変調素子3bの光選択透過部3b1により遮断される。
すなわち、前述した構成を具備する光変調素子3bは、第2の照明光の戻り光に応じた平行光に光学的変調を施すことにより、該戻り光の散乱角が0°以上かつ所定の角度θ1以下の光の強度を略維持しつつ第2の光学系3cへ出射するとともに、該戻り光の散乱角が所定の角度θ1より大きくかつ90°未満の光を遮断する。これにより、第1の光学系3a及び光変調素子3bを通過する前後における、第2の照明光の戻り光の強度に応じた散乱角分布が、図3の曲線Db及びDcとして示すものから、図10の曲線Dbm及びDcmとして示すものに変化する。
一方、光変調素子3bにより光学的変調を施された平行光は、第2の光学系3cにより結像され、撮像素子3dにより光電変換された後、撮像信号として信号処理部4へ出力される。
信号出力部としての撮像素子3dから出力された撮像信号は、信号処理部4により映像信号に変換された後、表示部5へ出力される。これにより、表示部5には、略自然な色合いであるとともに、図10の曲線Dbmと曲線Dcmとの間の光強度の差が明るさの差として表れた状態の被検体102Aの像が出力される。
ここで、具体例として、被検体102Aが生体組織であり、第1の散乱媒体102bが正常組織であり、第2の散乱媒体102cが腫瘍組織であると考える。
この場合、第2の散乱媒体102cが第1の散乱媒体102bに比べて強い前方散乱特性を具備することにより、表示部5に出力される被検体102Aの像のうち、腫瘍組織が存在する部分が他の部分に比べて明るく見える。すなわち、前述した構成の撮像部3を具備する内視鏡等を用いた場合、特徴的な所見に乏しい腫瘍組織が存在する領域を容易に同定することができる。
さらに、本実施形態の被検体観測装置1によれば、光変調素子3bにおいて光学的変調を行うか否かの切り替えを、光変調素子3b自身の特性を変化させることなく、照明部2から出射される照明光の種類の切り替えのみにより行うことができる。
すなわち、本実施形態の被検体観測装置1によれば、散乱特性が夫々異なる複数の領域を具備する散乱媒体において、簡易な動作により所望の散乱特性を示す領域を同定することができる。
ここで、本実施形態の変形例としての、被検体観測装置1の構成等の応用例について説明を行う。
本実施形態の被検体観測装置1の構成によれば、光変調素子3bにおける光学的変調が行われた際に被検体102Aの像の色合いが変化しても良い。
具体的には、例えば、図6に示す第2の櫛型の分光分布において、光強度が最大となる波長帯域(第2の櫛型における櫛の本数)を光選択透過部3b1の特性に合わせて増減する、または、図5に示す第1の櫛型の分光分布よりも光強度の最大値(第2の櫛型における櫛の高さ)を小さくすることにより実現できる。
そして、前述のような構成によれば、光変調素子3bにおける光学的変調の有無による色合いを、可視域内において夫々異なるものとすることができる。また、前述のような構成によれば、光変調素子3bにおける光学的変調の有無による色合いを、赤外域と可視域との間において夫々異なるものとすることもできる。
本実施形態の被検体観測装置1における照明部2は、光変調素子3bにおける光学的変調を行わない場合の第1の照明光と、光変調素子3bにおける光学的変調を行う場合の第2の照明光との2種類の照明光を切り替えつつ出射するものに限らない。
具体的には、例えば、照明部2は、自身が発する照明光の分光分布を、第1の櫛型の分光分布から第2の櫛型の分光分布へ(またはその逆へ)徐々にスライドさせてゆくことが可能であるような構成を具備するものであっても良い。そして、このような構成によれば、第1の光学系3aから出射される光に対し、光変調素子3bによる光学的変調を連続的または段階的に施すことができる。
本実施形態の被検体観測装置1の構成によれば、照明部2から出射される照明光の切り替えは、スイッチ2aにより行われるものに限らず、例えば、内視鏡における拡大レバーまたは硬度可変レバーの操作に連動して行われるものであっても良い。
なお、本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更や応用が可能であることは勿論である。
散乱物体に光が入射した場合の散乱特性を模式的に示す図。 散乱特性が夫々異なる複数の領域を具備する被検体の一例を示す図。 2つの異なる散乱媒体における、散乱角に応じた散乱光の強度の分布を示す図。 本実施形態に係る被検体観測装置の要部の構成を示す図。 本実施形態に係る被検体観測装置が具備する照明部から出射される第1の照明光の分光分布の一例を示す図。 本実施形態に係る被検体観測装置が具備する照明部から出射される第2の照明光の分光分布の一例を示す図。 本実施形態に係る被検体観測装置が具備する撮像部の具体的な構成の一例を示す図。 図7の撮像部が具備する光変調素子の具体的な構成の一例を示す図。 図8の光変調素子が具備する光選択透過部及び光透過部における光透過率の一例を示す図。 図3の散乱角の分布を具備する散乱光に対し、図8の光変調素子による光学的変調を施した場合の変調結果を示す図。
符号の説明
1 被検体観測装置
2 照明部
2a スイッチ
3 撮像部
3a 第1の光学系
3b 光変調素子
3b1 光選択透過部
3b2 光透過部
3c 第2の光学系
3d 撮像素子
4 信号処理部
5 表示部
102A 被検体
102a 吸収物体
102b 第1の散乱媒体
102c 第2の散乱媒体

Claims (10)

  1. 被検体に対して光を出射する光出射部と、
    前記光出射部から出射される光を、第1の分光分布を具備する第1の光または前記第1の分光分布とは異なる第2の分光分布を具備する第2の光のいずれかに切り替える分光特性切替部と、
    前記分光特性切替部により切り替えられた前記第1の光または前記第2の光が前記被検体へ出射された際の前記被検体からの戻り光の散乱角を検出し、該散乱角に応じた光学的な変調を前記戻り光に対して施す光変調部と、
    前記光変調部による前記光学的な変調後の光に基づき、前記被検体における光散乱の状態を示すための信号を生成して出力する信号出力部と、
    を有し、
    前記光変調部は、前記戻り光の前方散乱方向を0°とした場合の前記散乱角が0°以上かつ所定の値以下の光を通過させる光透過部と、前記散乱角が前記所定の値より大きくかつ90°未満の光に対して前記第1の分光分布と一致する波長帯域の光のみを透過させ、かつ、それ以外の波長帯域の光を遮断する光選択透過部と、を有する
    ことを特徴とする被検体観測装置。
  2. 被検体に対して光を出射する光出射部と、
    前記光出射部から出射される光を、第1の分光分布を具備する第1の光または前記第1の分光分布とは異なる第2の分光分布を具備する第2の光のいずれかに切り替える分光特性切替部と、
    前記分光特性切替部により切り替えられた前記第1の光または前記第2の光が前記被検体へ出射された際の前記被検体からの戻り光の散乱角を検出し、該散乱角に応じた光学的な変調を前記戻り光に対して施す光変調部と、
    前記光変調部による前記光学的な変調後の光に応じ、前記被検体の像を撮像する撮像素子と、
    を有し、
    前記光変調部は、前記戻り光の前方散乱方向を0°とした場合の前記散乱角が0°以上かつ所定の値以下の光を通過させる光透過部と、前記散乱角が前記所定の値より大きくかつ90°未満の光に対して前記第1の分光分布と一致する波長帯域の光のみを透過させ、かつ、それ以外の波長帯域の光を遮断する光選択透過部と、を有する
    ことを特徴とする被検体観測装置。
  3. 前記第1の分光分布と、前記第2の分光分布との間において、光強度が最大となる波長帯域が相互に重なっていないことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の被検体観測装置。
  4. 前記第1の分光分布及び前記第2の分光分布は、夫々櫛型であり、かつ、該櫛型部分の波長帯域が相互に重なっていないことを特徴とする請求項3に記載の被検体観測装置。
  5. 前記被検体は、光散乱特性が夫々異なる複数の領域を具備する散乱媒体であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の被検体観測装置。
  6. 光出射部から出射される光を、分光特性切替部により、第1の分光分布を具備する第1の光または前記第1の分光分布とは異なる第2の分光分布を具備する第2の光のいずれかに切り替え、
    前記分光特性切替部により切り替えられた前記第1の光または前記第2の光を被検体へ出射し、
    前記分光特性切替部により切り替えられた前記第1の光または前記第2の光が前記被検体へ出射された際に前記被検体から発せられる戻り光の散乱角を検出し、
    前記戻り光の前方散乱方向を0°とした場合における前記散乱角が0°以上かつ所定の値以下の光の通過させるとともに、前記散乱角が前記所定の値より大きくかつ90°未満の光に対して前記第1の分光分布と一致する波長帯域の光のみを透過させ、かつそれ以外の波長帯域の光を遮断するような光学的な変調を前記戻り光に対して施し、
    前記光学的な変調後の光に基づき、前記被検体における光散乱の状態を示すための信号を生成して出力する
    ことを特徴とする被検体観測装置の作動方法。
  7. 光出射部から出射される光を、分光特性切替部により、第1の分光分布を具備する第1の光または前記第1の分光分布とは異なる第2の分光分布を具備する第2の光のいずれかに切り替え、
    前記分光特性切替部により切り替えられた前記第1の光または前記第2の光を被検体へ出射し、
    前記分光特性切替部により切り替えられた前記第1の光または前記第2の光が前記被検体へ出射された際に前記被検体から発せられる戻り光の散乱角を検出し、
    前記戻り光の前方散乱方向を0°とした場合における前記散乱角が0°以上かつ所定の値以下の光の通過させるとともに、前記散乱角が前記所定の値より大きくかつ90°未満の光に対して前記第1の分光分布と一致する波長帯域の光のみを透過させ、かつそれ以外の波長帯域の光を遮断するような光学的な変調を前記戻り光に対して施し、
    前記光学的な変調後の光に応じ、前記被検体の像を撮像する
    ことを特徴とする被検体観測装置の作動方法。
  8. 前記第1の分光分布と、前記第2の分光分布との間において、光強度が最大となる波長帯域が相互に重なっていないことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の被検体観測装置の作動方法。
  9. 前記第1の分光特性及び前記第2の分光特性は、夫々櫛型であり、かつ、該櫛型部分の波長帯域が相互に重なっていないことを特徴とする請求項8に記載の被検体観測装置の作動方法。
  10. 前記被検体は、光散乱特性が夫々異なる複数の領域を具備する散乱媒体であることを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか一項に記載の被検体観測装置の作動方法。
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